JP7201420B2 - ブレーキ装置および異常検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば自動車の車輪等に制動をかけるために利用可能なブレーキ装置および異常検出方法に関する。
一般的な自動車においては、車輪に制動をかけるブレーキ装置として油圧ブレーキが搭載されている。油圧ブレーキは、ブレーキペダルが踏み込まれた力を、ブレーキブースターで増大し、マスターシリンダーによって油圧に変換する。その圧力は、ブレーキオイルで満たされている配管を伝わり、各車輪に装着されたブレーキ機構に届く。ブレーキの作動に必要なブレーキオイルはブレーキ・リザーバ・タンクに貯蔵されている。
したがって、ブレーキオイルが液漏れなどに起因して不足する状態になると、ブレーキ力の失陥が発生する。このようなブレーキ力の失陥を防止するために、通常はブレーキ・リザーバ・タンク内に液面の高さを検知するセンサが設置されている。このセンサは、ブレーキ・リザーバ・タンク内の液面の高さをフロートの位置により検知し、ブレーキオイルの量が不足する場合に警報を発するようになっている。
一方、例えば特許文献1のブレーキ装置は、MR(Magneto Rheological)流体を用いた特別な構造のブレーキ装置の技術を示している。すなわち、回転側ディスクと静止側ディスクとを交互に配置したディスク収容空間に、MR流体を充填する。そして、制動時には、印加装置を構成する電磁コイルに電流を通電する事で、ヨークとして機能するケーシングに磁気回路を形成し、MR流体に磁場を印加する。これにより、MR流体の見かけ上の粘度を変化させ、回転側ディスクに回転抵抗を付与する。又、制動力を補完する必要がある場合には、押圧機構を駆動して、回転側ディスクと静止側ディスクを直接接触させる。
一方、特許文献2には、磁性流体が磁気シール装置の外部へ漏れ出ることを検知する磁気シール装置が開示されている。この磁気シール装置は、回転軸のまわりに配置された複数の円環状のポールピースと、回転軸とポールピースの間に磁気回路を形成する複数の円環状の磁石と、ポールピースと回転軸との間に充填された磁性流体とを有する。また、磁気シールユニットと真空室との間に、回転軸を中心として渦巻き状に配列された2本の導電線を備えたインピーダンス素子が設けられる。真空室側へ漏れ出る少量の磁性流体が、インピーダンス素子内の各導電線の上に付着すると、インピーダンスに変化が生じ、それにより磁性流体の漏れが検知される。また、インダクタンス変化を利用して磁性流体の漏れを検出する場合には、高精度の磁性流体検知は期待できない可能性について、段落[0006]で言及されている。
また、特許文献3には、周囲の状態の変化につれて流動する磁性流体と該磁性流体の変位を検知する磁気検知素子とより成る周囲状態変化検出装置が開示されている。具体的には、周囲状態変化検出装置は、圧力あるいは温度等の変化による液状強磁性流体の移動あるいは膨張等の変位を磁気検知素子によって検知すること、および磁気ヘッドを利用して液状強磁性体の変位をリアクタンス変化、インダクタンス変化あるいは相互インダクタンス変化として検知することが示されている。
特開2017-116013号公報 特開平7-190201号公報 特開昭50-32965号公報
例えば特許文献1のように磁気機能性流体を用いたブレーキ装置においては、磁気機能性流体の一部分が内部空間から外側に漏れ出して容量(総量)が減少したような場合に、ブレーキ装置内で作動する磁気機能性流体の量が不足し、十分な制動力が得られなくなると考えられる。したがって、油圧ブレーキの場合と同じように、利用可能な磁気機能性流体の量が十分あるかどうかを把握する必要がある。
しかしながら、磁気機能性流体は一般的なブレーキオイルと比べると非常に粘性が高いので、磁気機能性流体の量を検知するためにフロートのようなセンサを利用することができない。また、磁気機能性流体を用いたブレーキ装置の場合には、その性質上、磁気機能性流体が各車輪のホイール内の空間に配置される可能性が高いので、油圧ブレーキの場合のようにリザーバタンクを使用することができない。
また、磁気機能性流体を用いたブレーキ装置の場合には、磁気機能性流体特有の不具合が発生する可能性がある。すなわち、磁気機能性流体の中に分散して存在している鉄粉等の磁性体が凝集を起こして沈殿し、媒質と磁性体とが分離した状態になる可能性がある。その場合も、十分な制動力が得られなくなる可能性が高い。
一方、特許文献2の技術では、磁性流体が装置の外部へ漏れ出ることを検知可能であるが、利用可能な磁性流体の量が十分であるかどうかを把握することはできない。また、特別なインピーダンス素子を設置しなければならないので、構造が複雑になりコストも増大する。
また、特許文献3の技術を利用する場合には、圧力あるいは温度等の変化による液状強磁性流体の移動あるいは膨張等の変位を検知可能であるが、液状強磁性流体の量が十分であるかどうかを把握することはできない。また、特別な磁気検知素子を設置しなければならないので、構造が複雑になりコストも増大する。
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、MR流体のような機能性流体を用いて制動力を発生する場合に、制動力の失陥に影響を及ぼす異常な状態を、特別なセンサを設置することなく検出可能なブレーキ装置および異常検出方法を提供することにある。
前述した目的を達成するために、本発明に係るブレーキ装置および異常検出方法は、下記(1)~()を特徴としている。
(1) 固定部材と、
前記固定部材と対向する位置に配置された可動部材と、
前記可動部材と前記固定部材との間の空間に充填され、磁場の印加に応じて粘弾性が変化する機能性流体と、
前記機能性流体に対して磁場を印加する少なくとも1つの電気コイルと、
を有するブレーキ装置であって、
前記空間に充填された前記機能性流体の異常を、前記電気コイルにおけるインダクタンスの変化に基づいて検知する異常検知部、
を備え
前記異常検知部は、前記電気コイルに印加される入力電気量のステップ状変化に対する応答特性に基づいて前記電気コイルのインダクタンス変化を検知する、
ことを特徴とするブレーキ装置。
(2) 前記電気コイルの近傍における温度を検知する温度検知部、を備え、
前記異常検知部は、前記温度検知部が検知した温度の変動分を前記異常の検知に反映する、
ことを特徴とする上記(1)に記載のブレーキ装置。
) 固定部材と、前記固定部材と対向する位置に配置された可動部材と、前記可動部材と前記固定部材との間の空間に充填され、磁場の印加に応じて粘弾性が変化する機能性流体と、前記機能性流体に対して磁場を印加する少なくとも1つの電気コイルと、を有するブレーキ装置の異常を検知するための異常検出方法であって、
前記電気コイルにおけるインダクタンスの変化に基づいて、前記空間に充填された前記機能性流体の異常を検知し、
前記電気コイルに印加される入力電気量のステップ状変化に対する応答特性に基づいて前記電気コイルのインダクタンス変化を検知する、
ことを特徴とする異常検出方法。
) 前記電気コイルの近傍における温度を検知し、検知した温度の変動分を前記異常の検知に反映する、
ことを特徴とする上記()に記載の異常検出方法。
上記(1)の構成のブレーキ装置及び上記()の構成の異常検出方法によれば、機能性流体に印加する磁場を形成するための電気コイルを機能性流体の異常検知に利用するので、特別なセンサを設置する必要がない。例えば、MR流体のような機能性流体は、通常は媒質中に鉄粉などの強磁性体が分散した状態で存在しているので、このような機能性流体に磁場を印加する電気コイルのインダクタンスは、機能性流体の状況に依存して変化する。例えば、空間内で機能性流体の総量が異常に減少して制動力の失陥が生じる状態では、インダクタンスが正常時に比べて大きく低下するので、制動力の失陥を検知できる。また、機能性流体の中に分散して存在している鉄粉等の磁性体が凝集を起こして沈殿し、媒質と磁性体とが分離した状態になった場合にも、電気コイルのインダクタンスが正常時に比べて大きく低下するので、制動力の失陥を検知できる。
更に、上記(1)の構成のブレーキ装置及び上記(3)の構成の異常検出方法によれば、制動力の失陥に関連する電気コイルのインダクタンス変化を容易に検知できる。すなわち、電気コイルのインダクタンスが変化すると、電気コイルに印加される入力電気量のステップ状変化に対する応答特性、例えば立ち上がり時間などが変動するので、この変動に基づいて前記電気コイルのインダクタンス変化を検知できる。また、交流電気信号を利用することにより、電気コイルのインダクタンス変化をインピーダンス変化として検知できる。
上記(2)の構成のブレーキ装置及び上記()の構成の異常検出方法によれば、機能性流体に起因して制動力の失陥が発生する状況か否かを正しく識別することが可能になる。すなわち、MR流体のような機能性流体は、その総量に変化がなくても、媒質中の磁性体の分散状況は周囲温度の影響で変化するので、温度に依存して前記電気コイルのインダクタンスが変化すると考えられる。したがって、検知した温度の変動分を補正して前記異常の検知に反映することにより、機能性流体の総量が大きく低下した状態か否かを正しく識別できる。
本発明のブレーキ装置および異常検出方法によれば、MR流体のような機能性流体を用いて制動力を発生する場合に、制動力の失陥に影響を及ぼす異常な状態を、特別なセンサを設置することなく検出できる。
以上、本発明について簡潔に説明した。更に、以下に説明される発明を実施するための形態(以下、「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本発明の詳細は更に明確化されるであろう。
図1(a)および図1(b)は、実施形態のブレーキ装置における主要部の構成例を示す縦断面図であり、それぞれ内部空間に充填されたMR流体の総量が互いに異なる状態を表す。 図2は、実施形態のブレーキ装置を監視するシステムの構成例を示すブロック図である。 図3は、実施形態のブレーキ装置を監視するシステムの変形例を示すブロック図である。 図4は、実施形態のブレーキ装置の電気コイルに対してステップ状に電圧を印加したときの立ち上がり電流特性の例を示す波形図である。 図5は、図2に示したシステムの動作例を示すタイムチャートである。 図6は、図2に示したブレーキ監視回路21の動作例-1を示すフローチャートである。 図7は、図2に示したブレーキ監視回路21の動作例-2を示すフローチャートである。
本発明に関する具体的な実施形態について、各図を参照しながら以下に説明する。
<ブレーキ装置の構成>
図1(a)および図1(b)は、実施形態のブレーキ装置10における主要部の構成例を示す縦断面図であり、それぞれ内部空間に充填されたMR流体の総量が互いに異なる2種類の状態を表している。
図1(a)、図1(b)のブレーキ装置10に関する基本的な動作原理は、例えば特許文献1に示されている公知のブレーキ装置と同様である。すなわち、空間13内にMR流体14が充填されており、電気コイル15の発生する磁場がMR流体14に印加される。磁場の印加によりMR流体14の粘度等の特性が変化し、固定部材11と回転部材12との間の相対的な回転運動に対して抵抗を付与し、制動力を発生する。電気コイル15の通電を止めて磁場を解除すると、制動も解除される。
図1(a)、図1(b)に示したブレーキ装置10の代表的な用途としては、自動車の車輪の回転に対して制動をかける一般的なブレーキ装置が想定される。したがって、ブレーキ装置10を構成する固定部材11は、例えば一般的なブレーキキャリパーと同じように各車輪の近傍で、車体側に固定される。また、回転部材12は、各車輪と共に回動するハブやブレーキディスクなどに連結される。
図1(a)、図1(b)に示した例では、回転部材12にブレーキディスク12aが形成されている。また、固定部材11は、回転部材12の外周およびブレーキディスク12aの外側を囲むような形状に形成されている。したがって、MR流体14を収容可能な空間13が、固定部材11と回転部材12との間に形成されている。固定部材11と回転部材12との間の隙間は、MR流体14が漏れ出さないように、且つ回転部材12が回転自在な状態になるように、ベアリングや所定のシール部材でシールされている。
固定部材11の磁性体ヨーク11a、11b、11cは、間隔を空けた状態でブレーキディスク12aの表面および裏面を回転軸方向における外側から挟み込むような形状になっている。また、この磁性体ヨーク11a、11b、11cは、例えば鉄などの強磁性体により形成されている。そして、磁性体ヨーク11aの外側に電気コイル15が巻回されている。
したがって、例えば電気コイル15に所定の直流電圧を印加すると、磁界16が発生する。電気コイル15で発生した磁界16は、磁気抵抗の小さい経路を通るので、図1(a)、図1(b)中に矢印で示したように、磁性体ヨーク11a、11b、MR流体14、ブレーキディスク12a、MR流体14、磁性体ヨーク11c、11aを順番に通るような磁路が形成される。
MR流体(Magneto Rheological Fluid)14は、例えば油などの液体中に、鉄粉のような強磁性体粒子が多数分散した状態で存在しているものである。強磁性体粒子の粒径は、数[μm]程度である。したがって、空間13内でMR流体14が充填されている箇所は磁気抵抗が小さくなり、磁界16の磁路になる。
一方、このブレーキ装置10を使用する場合には、通常は図1(a)に示すように十分な量のMR流体14が空間13内に充填される。これにより、例えばMR流体14とブレーキディスク12aとの接触面積や、MR流体14と磁性体ヨーク11b、11cとの接触面積が大きくなるため十分に大きな制動力が得られる。
しかし、例えばシール部分の劣化などに起因して、MR流体14の一部分が空間13の外側に漏れ出す可能性が考えられる。また、漏れ出したMR流体14の量が多くなると、図1(b)に示すように、MR流体14の流体液面レベルL1がL2程度まで低下することになる。その場合、例えばMR流体14とブレーキディスク12aとの接触面積や、MR流体14と磁性体ヨーク11b、11cとの接触面積が小さくなるため制動力の失陥が生じやすくなる。
また、MR流体14は一般的なブレーキオイルと比べると非常に粘性が高いので、MR流体14の量や流体液面レベルL1、L2を検知するためにフロートのようなセンサを利用することはできない。また、MR流体14を用いたブレーキ装置の場合には、その性質上、MR流体14が各車輪のホイール内の空間に配置される可能性が高いので、油圧ブレーキの場合のようにリザーバタンクを使用することができない。
また、MR流体14を用いたブレーキ装置の場合には、MR流体14の中に分散して存在している鉄粉等の磁性体が凝集を起こして沈殿し、媒質と磁性体とが分離した状態になる可能性がある。その場合も、十分な制動力が得られなくなる可能性が高い。
そこで、本発明の実施形態においては、流体液面レベルL1の低下のような量の減少や、MR流体14における媒質と磁性体との分離などのように、制動力の失陥に影響を及ぼす可能性のあるMR流体14の異常状態を、電気コイル15におけるインダクタンスの変化を利用して検知する。
すなわち、図1(a)のようにMR流体14の量が十分にある場合には、磁界16の磁路における磁気抵抗が比較的小さくなるため電気コイル15のインダクタンスは比較的大きくなる。一方、図1(b)のように流体液面レベルL2程度までMR流体14の量が減少すると、磁界16の磁路における磁気抵抗が比較的大きくなるため電気コイル15のインダクタンスは比較的小さくなる。また、MR流体14の中に分散して存在している鉄粉等の磁性体が凝集を起こして沈殿した場合には、MR流体14の量が流体液面レベルL1のままであっても、磁界16の磁路における磁気抵抗が比較的大きくなるため電気コイル15のインダクタンスは比較的小さくなる。
<監視システムの構成例>
図1(a)、図1(b)に示したブレーキ装置10を監視するシステムの構成例を図2に示す。
図2に示したシステムにおいては、自動車のブレーキペダルを踏み込んだときに、ブレーキ系統の電気信号SG1にステップ状の直流電圧が現れ、この電圧がブレーキ装置10の電気コイル15に印加される。電気コイル15に直流電圧を印加すると、電流が流れて磁界16が発生し、MR流体14に磁場が印加され、制動力が発生する。
図2に示した構成においては、抵抗器で構成される電流検出器25が電気コイル15と直列に接続されているので、電気コイル15に流れる電流の大きさに比例した電圧を、電気信号SG6として生成することができる。ステップ信号発生回路22は、電気信号SG1と同じようなステップ状の直流電圧を必要に応じて、電気信号SG2として電気コイル15に印加することができる。すなわち、ブレーキペダルの踏み込みが発生しない時であっても、ブレーキの診断のために、ステップ信号発生回路22を用いてステップ状の直流電圧を電気コイル15に印加することができる。
ブレーキ監視回路21は、例えばマイクロコンピュータを内蔵した電子制御ユニット(ECU)として構成される。詳細については後述するが、ブレーキ監視回路21は、電気コイル15にステップ状の直流電圧を印加したときに流れる電流の立ち上がり特性に基づいて、電気コイル15のインダクタンス変化を把握できる。
例えば、図1(b)に示すようにMR流体14の量が異常に減少した場合や、MR流体14の中に分散して存在している鉄粉等の磁性体が凝集を起こして沈殿し、媒質と磁性体とが分離した場合には、ブレーキ監視回路21は電気コイル15のインダクタンスの異常な減少を検知し、制動力の失陥を把握する。制動力の失陥が発生した場合には、ブレーキ監視回路21は電気信号SG7により警報部24で警報を出力することができる。警報部24は、例えばブレーキの異常を知らせるランプやブザーなどで構成される。
また、図2に示すシステムは、ブレーキ装置10の近傍における周囲温度を検知するための温度センサ23を備えている。本実施形態では、温度センサ23の出力は、温度変化に伴うMR流体14の状態変化の影響を補正するために用いられる。なお、温度センサ23を用いる代わりに、電気コイル15のコイル抵抗Rtから次式を用いてコイル温度Tを算出し、この値を用いるようにしてもよい。
T=(Rt/R0-1)/a+T0
T:コイル温度
T0:基準温度
R0:基準温度T0のときのコイル抵抗
Rt:電圧センサと電流センサから算出したコイル抵抗
a:使用する物質に応じた温度係数
ブレーキ監視回路21は、車体側から車速を表す電気信号SG4を入力することにより、自車両の状態を把握することができる。例えば、車速から自車両が停止状態であることを把握し、且つブレーキ系統の電気信号SG1に直流電圧が現れていないときには、ステップ信号発生回路22の出力する電気信号SG2によりステップ状の直流電圧を電気コイル15に印加してブレーキの診断を行うことができる。ブレーキ監視回路21は、電気信号SG3でステップ信号発生回路22の状態を制御できる。
<監視システムの変形例>
図2に示したシステムの変形例を図3に示す。図3に示したシステムは、交流信号発生回路22Bを備えている。ブレーキ監視回路21Bは、MR流体14の量が異常に減少した場合や、MR流体14の中に分散して存在している鉄粉等の磁性体が凝集を起こして沈殿した場合のような異常を、電気コイル15の交流に対するインピーダンスの変化として検出する。
交流信号発生回路22Bは、ブレーキ系統の電気信号SG1に直流電圧が現れていないときに、事前に定めた周波数の正弦波などの交流の電気信号SG2Bを出力することができる。交流の電気信号SG2Bを電気コイル15に印加することにより、インピーダンスを把握することが可能になる。電気信号SG2Bの電圧の振幅は一定である。
MR流体14に前述のような異常が発生すると、電気コイル15のインダクタンスが減少し、電気コイル15のインピーダンスも変化する。電気コイル15に交流の電気信号SG2Bを印加した状態では、電気コイル15に印加される交流の電圧の値と、電気コイル15に流れる電流の値とに基づいて電気コイル15のインピーダンスを算出できる。電流検出器25の影響については、その抵抗値が一定でありしかも既知であるので、計算により補正できる。
例えば電気コイル15を流れる電流の値(実効値)Icは次式で表される。
Ic=E/Z
Z=Z1+R0
Z1=2πf・Lx+Rx
E:電気信号SG2Bの交流電圧の実効値
Z:電気コイル15と電流検出器25の直列回路のインピーダンス
Z1:電気コイル15のインピーダンス
Lx:電気コイル15のインダクタンス
Rx:電気コイル15の直流抵抗
f:交流信号の周波数
R0:電流検出器25の抵抗値
したがって、電気信号SG6から算出可能な電流値Icに基づいて、インピーダンスZ1やインダクタンスLxを把握することができる。
ブレーキ監視回路21Bは、電気コイル15のインピーダンスの異常を検知すると、ブレーキ装置10における制動力の失陥を把握し、電気信号SG7を制御して警報部24に警報を出力させる。
<電気コイル15の電流立ち上がり特性>
図2に示したブレーキ装置の電気コイル15に対してステップ状に直流電圧を印加したときの立ち上がり電流特性の例を図4に示す。
図4に示した時間0のタイミングで電気コイル15に直流電圧を印加すると、電気コイル15のインダクタンスの影響により図4の電流特性Ci0、又はCi1のように時間の経過に伴って指数関数的に電流が上昇する。図4に示した電流特性Ci0はブレーキ装置10の空間13内に十分な量のMR流体14が充填されている場合の特性であり、電流特性Ci1は空間13内にMR流体14が存在しない場合の特性である。
つまり、ブレーキ装置10の空間13内にMR流体14が存在しない場合には、電気コイル15のインダクタンスが比較的小さいため電流の立ち上がりが早くなる。また、空間13内に十分な量のMR流体14が充填されている場合には電気コイル15のインダクタンスが大きくなるため電流の立ち上がりが遅くなる。
<システムの動作タイミング>
図2に示したシステムの動作タイミングの例を図5に示す。
図5に示した動作例では、電気信号SG1又はSG2の電圧Vが時刻t0で0から所定電圧までステップ状に上昇した場合に、時刻t0から一定時間T0を経過した時刻t1で電気コイル15に流れる電流値を計測する場合を想定している。
図5に示した電流特性Ci0はブレーキ装置10の空間13内に十分な量のMR流体14が充填されている場合の特性であり、電流特性Ci2は空間13内のMR流体14の量が満充填状態に比べて60%低下した場合の特性を表している。
図5に示したように、時刻t1で電流を計測した場合には、2種類の電流特性Ci0、Ci2で電流値に明確な違いが現れる。つまり、ブレーキ監視回路21は時刻t1で計測した電流値に基づいて、MR流体14の量が減少しているか否か、すなわち制動力の失陥が生じているか否かを識別できる。
<動作例-1>
図2に示したブレーキ監視回路21の動作例-1を図6に示す。図6の動作について以下に説明する。
ブレーキ監視回路21は、温度センサ23から出力される電気信号SG5を入力してその電圧を計測し、温度センサ23の検出した温度をステップS10で把握する。
ブレーキ監視回路21は、S10で検出した温度に対応する温度補正係数をステップS11で温度補正テーブルTB1から取得する。なお、温度補正テーブルTB1はブレーキ監視回路21内に存在する。温度補正テーブルTB1は、温度毎の温度補正係数のデータを予め保持している。
ブレーキ監視回路21は、電気信号SG1、SG2のいずれかの電圧の変化を監視することにより、電気コイル15へステップ状の直流電圧の印加が開始されたか否かをステップS12で識別する。つまり、図5の時刻t0のタイミングをS12で検知する。この条件を満たした場合は、ブレーキ監視回路21は次のステップS13で一定時間(T0)が経過するまで、つまり図5に示した時刻t1になるまで待機する。
図5に示した時刻t1になると、ブレーキ監視回路21は、ステップS14で電気信号SG6の電圧をサンプリングして測定する。これにより、ブレーキ監視回路21は、電気コイル15に流れている電流の値Cu1を把握する。
ブレーキ監視回路21は、S11で取得した温度補正係数を利用してS14で計測した電流値Cu1を補正し、補正した電流値Cu2をステップS15で得る。
ブレーキ監視回路21は、ステップS16で電流の目標到達率K1を算出する。例えば次式の計算を実施する。
K1=Cu2/Cu0
Cu0:電流の目標値(例えば最大値)
ブレーキ監視回路21は、ステップS17で目標到達率K1と事前に定めた閾値Krとを比較した結果によりブレーキ失陥状態か否かを識別し、ブレーキ失陥状態であればステップS18からS19に進み、警報部24でブレーキ失陥の警報を出力する。
<動作例-2>
図2に示したブレーキ監視回路21の動作例-2を図7に示す。図7の動作について以下に説明する。
ブレーキ監視回路21は、温度センサ23から出力される電気信号SG5を入力してその電圧を計測し、温度センサ23の検出した温度をステップS20で把握する。
ブレーキ監視回路21は、S20で検出した温度に対応する温度補正係数をステップS21で温度補正テーブルTB1から取得する。なお、温度補正テーブルTB1はブレーキ監視回路21内に存在する。温度補正テーブルTB1は、温度毎の温度補正係数のデータを予め保持している。
ブレーキ監視回路21は、事前に定めた電流基準値(定数)を、S21で取得した温度補正係数を利用して補正し、補正された電流基準値CuxをステップS22で得る。
ブレーキ監視回路21は、電気信号SG1、SG2のいずれかの電圧の変化を監視することにより、電気コイル15へステップ状の直流電圧の印加が開始されたか否かをステップS23で識別する。つまり、図5の時刻t0と同様のタイミングをS23で検知する。この条件を満たした場合は、ブレーキ監視回路21は次のステップS24に進み、電気信号SG6の電圧に相当する電流値Cu1をサンプリングして測定する。
ブレーキ監視回路21は、S24で測定した最新の電流値Cu1とS22で算出した電流基準値CuxとをS25で比較し、電流値Cu1が電流基準値Cuxに到達するまで同じ動作を繰り返す。
ステップS25の条件を満たした時には、ブレーキ監視回路21は次のステップS26に進み、電圧印加開始(t0)からの経過時間Txを取得する。
ブレーキ監視回路21は、S26で取得した経過時間Txと事前に定めた閾値K2とをステップS27で比較した結果によりブレーキ失陥状態か否かを識別し、ブレーキ失陥状態であればステップS28からS29に進み、警報部24でブレーキ失陥の警報を出力する。
ここで、上述した本発明の実施形態に係るブレーキ装置および異常検出方法の特徴をそれぞれ以下[1]~[7]に簡潔に纏めて列記する。
[1] 固定部材(11)と、
前記固定部材と対向する位置に配置された可動部材(回転部材12)と、
前記可動部材と前記固定部材との間の空間(13)に充填され、磁場の印加に応じて粘弾性が変化する機能性流体(MR流体14)と、
前記機能性流体に対して磁場を印加する少なくとも1つの電気コイル(15)と、
を有するブレーキ装置であって、
前記空間に充填された前記機能性流体の異常を、前記電気コイルにおけるインダクタンスの変化に基づいて検知する異常検知部(ブレーキ監視回路21)、
を備えたことを特徴とするブレーキ装置。
[2] 前記異常検知部は、前記空間(13)における前記機能性流体の減少、および前記機能性流体中に分散している粒子の凝集、の少なくとも一方の変化を異常として検知する機能を有する、
上記[1]に記載のブレーキ装置。
[3] 前記電気コイルの近傍における温度を検知する温度検知部(温度センサ23)、を備え、
前記異常検知部は、前記温度検知部が検知した温度の変動分を前記異常の検知に反映する(S15,S22)、
上記[1]又は[2]に記載のブレーキ装置。
[4] 前記異常検知部は、前記電気コイルに印加される入力電気量のステップ状変化に対する応答特性(電流特性Ci0,Ci1,Ci2)、および所定の交流電気信号(SG2B)に対する前記電気コイルのインピーダンス、の少なくとも一方に基づいて前記電気コイルのインダクタンス変化を検知する、
上記[1]乃至[3]のいずれかに記載のブレーキ装置。
[5] 固定部材(11)と、前記固定部材と対向する位置に配置された可動部材(回転部材12)と、前記可動部材と前記固定部材との間の空間(13)に充填され、磁場の印加に応じて粘弾性が変化する機能性流体(MR流体14)と、前記機能性流体に対して磁場を印加する少なくとも1つの電気コイル(15)と、を有するブレーキ装置(10)の異常を検知するための異常検出方法であって、
前記電気コイルにおけるインダクタンスの変化に基づいて、前記空間に充填された前記機能性流体の異常を検知する(S10~S19,又はS20~S29)ことを特徴とする異常検出方法。
[6] 前記電気コイルの近傍における温度を検知し、検知した温度の変動分を前記異常の検知に反映する(S15,S22)、
ことを特徴とする上記[5]に記載の異常検出方法。
[7] 前記電気コイルに印加される入力電気量のステップ状変化に対する応答特性、および所定の交流電気信号に対する前記電気コイルのインピーダンス、の少なくとも一方に基づいて前記電気コイルのインダクタンス変化を検知する、
ことを特徴とする上記[5]又は[6]に記載の異常検出方法。
10 ブレーキ装置
11 固定部材
11a,11b,11c 磁性体ヨーク
12 回転部材
12a ブレーキディスク
13 空間
14 MR流体
15 電気コイル
16 磁界
21,21B ブレーキ監視回路
22 ステップ信号発生回路
22B 交流信号発生回路
23 温度センサ
24 警報部
25 電流検出器
L1,L2 流体液面レベル
SG1,SG2,SG3,SG4,SG5,SG6,SG7 電気信号
Ci0,Ci1,Ci2 電流特性
T0 一定時間
Tx 経過時間
Cu1,Cu2 電流値
Cux 電流基準値
K1 目標到達率
Kr 閾値
TB1 温度補正テーブル

Claims (4)

  1. 固定部材と、
    前記固定部材と対向する位置に配置された可動部材と、
    前記可動部材と前記固定部材との間の空間に充填され、磁場の印加に応じて粘弾性が変化する機能性流体と、
    前記機能性流体に対して磁場を印加する少なくとも1つの電気コイルと、
    を有するブレーキ装置であって、
    前記空間に充填された前記機能性流体の異常を、前記電気コイルにおけるインダクタンスの変化に基づいて検知する異常検知部、
    を備え
    前記異常検知部は、前記電気コイルに印加される入力電気量のステップ状変化に対する応答特性に基づいて前記電気コイルのインダクタンス変化を検知する、
    ことを特徴とするブレーキ装置。
  2. 前記電気コイルの近傍における温度を検知する温度検知部、を備え、
    前記異常検知部は、前記温度検知部が検知した温度の変動分を前記異常の検知に反映する、
    請求項1に記載のブレーキ装置。
  3. 固定部材と、前記固定部材と対向する位置に配置された可動部材と、前記可動部材と前記固定部材との間の空間に充填され、磁場の印加に応じて粘弾性が変化する機能性流体と、前記機能性流体に対して磁場を印加する少なくとも1つの電気コイルと、を有するブレーキ装置の異常を検知するための異常検出方法であって、
    前記電気コイルにおけるインダクタンスの変化に基づいて、前記空間に充填された前記機能性流体の異常を検知し、
    前記電気コイルに印加される入力電気量のステップ状変化に対する応答特性に基づいて前記電気コイルのインダクタンス変化を検知する、
    ことを特徴とする異常検出方法。
  4. 前記電気コイルの近傍における温度を検知し、検知した温度の変動分を前記異常の検知に反映する、
    ことを特徴とする請求項に記載の異常検出方法。
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