以下、本開示の実施の形態について添付図面を参照して詳細に説明する。以下の説明では、同一の部には同一の符号が付される。同一の部は名称、機能などが同じであるため、詳細な説明は繰り返さない。
(車群決定システム)
図1は、一実施形態に係る車群決定システムの概略構成の一例を示す図である。図1に示す車群決定システム1は、車両10と、基地局20と、車群決定サーバ30と、信号機40と、を含んでもよい。
車両10は、車道上を走行する車である。車両10は、自動車であってもよいし、自動でない車(例えば自転車)であってもよい。
なお、本開示における車両10は、一定の経路を移動する移動体で読み替えられてもよい。例えば、車両10は、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、乗り物(例えば、船、飛行機など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。
車両10は、車載の通信装置及び車両10に持ち込まれる通信装置の少なくとも一方を含んでもよく、本開示における車両10は当該通信装置で読み替えられてもよい。例えば、車両10が行う無線通信は、車両10に搭載される又は存在する通信装置を介して行われてもよい。
例えば、当該通信装置(通信デバイス)は、携帯電話、スマートフォン、タブレット型端末などの携帯端末(移動通信端末)であってもよいし、カーナビゲーションシステム、パソコン(PC:Personal Computer)、テレビ(TV:television)、多機能テレビ、スマートTVなどの固定通信端末であってもよい。当該通信装置は、ユーザ端末と呼ばれてもよい。
車両10は、無線(例えば、LTE(Long Term Evolution)、Wi-Fi(登録商標)など)を用いて基地局20と通信できる。車両10は、他の車両10と直接通信(車車間通信)してもよいし、基地局20などを介して間接的に通信してもよい。車車間通信には、例えばV2X(Vehicle-to-Everything)が利用されてもよい。
車両10は、当該車両の位置情報を取得できることが好ましい。例えば、車両10は、GPS(Global Positioning System)、加速度センサ、ジャイロ、当該車両の車速情報などに基づいて、上記位置情報を取得してもよい。
基地局20は、車両10に所定の通信サービスを提供する基地局(BS:Base Station)である。基地局20は、車両10から受信した情報を、車群決定サーバ30に送信してもよい。基地局20は、車群決定サーバ30から受信した情報を、車両10、信号機40などに送信してもよい。
なお、基地局20は、「路側通信装置」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)」、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」などで読み替えられてもよい。
車群決定サーバ30は、1つ以上の車両10を含む車群を決定する装置(車群決定装置と呼ばれてもよい)である。車群の決定方法については後述する。車群決定サーバ30は、車群に基づく交通制御を行ってもよく、車両10、信号機40などに対して制御情報(制御信号)を送信してもよい。車群決定サーバ30は、車両10に送信される交通情報(渋滞情報、マップなど)を調整してもよい。
なお、車群は、車両群、車両グループ、移動体群などで読み替えられてもよい。
信号機40は、交通を制御するための灯火の点灯及び消灯を行う装置である。信号機40は、車群決定サーバ30から通知される制御情報に基づいて灯火の点灯及び消灯を制御してもよい。
信号機40は、カメラ、センサなどの周辺環境の情報を取得するための機器を備えてもよく、取得した周辺環境の情報に基づいて車両10及び車群決定サーバ30の少なくとも一方に情報(例えば、車両10が、信号が赤にも関わらず交差点に進入した、など)を送信してもよい。
車両10など各装置の機能構成及びハードウェア構成の一例については、後述する。
なお、当該システム構成は一例であり、これに限られない。例えば、各装置は、図1ではそれぞれ1つずつ含まれる構成としたが、各機器の数はこれに限られず、複数存在してもよい。
車群決定システム1は、一部の装置を含まない構成としてもよいし、1つの装置の機能が複数の装置により実現される構成としてもよい。例えば、車群決定サーバ30は、クラウドサーバでもオンプレミスサーバでもよい。
複数の装置の機能が1つの装置により実現される構成としてもよい。例えば、基地局20及び車群決定サーバ30が、1つのサーバ上で実装されてもよい。
(車群決定方法)
本開示の一実施形態に係る車群決定方法について、以下で説明する。各車群決定方法は、上述の車群決定システムに適用されてもよい。
<車群決定フロー>
図2は、一実施形態に係る車群決定のフローチャートの一例を示す図である。なお、車群を決定することは、1つ以上の車両を1つ以上の車群に分類することを意味してもよい。
車群決定サーバ30は、各車両10の位置情報及び速度情報を取得する(ステップS11)。
例えば、車両10は、車群決定サーバ30に対して、自車の位置情報及び速度情報の少なくとも一方を送信してもよい。当該位置情報は、車両10の緯度、経度、高度などのいずれか又はこれらの組み合わせであってもよい。車両10は、これらの情報を取得した又は送信する時刻(タイムスタンプ)を送信してもよい。車群決定サーバ30は、車両10から受信した位置情報に基づいて、当該車両10の速度を算出してもよい。
上記速度情報は、車両10の速度、加速度、前回の情報送信から移動した距離などの少なくとも1つを含んでもよい。
車群決定サーバ30は、車両10の走行車線を、車両10の位置及び当該位置の変化の少なくとも一方に基づいて計算される移動方向(移動方位)を用いて特定してもよい。
次に、車群決定サーバ30は、各車両10の車両サイズを取得する(ステップS12)。
車群決定サーバ30は、車両10から受信した車両情報に基づいて、当該車両10の車両長(車両サイズと呼ばれてもよい)を算出してもよい。当該車両情報は、車両のサイズ、車両の種類、車名などの少なくとも1つを含んでもよい。なお、車両長は、車両の全長のことを意味してもよい。
ステップS12において取得される車両サイズは、推定値であってもよい。例えば、車群決定サーバ30は、車両10の速度に関する変動量に基づいて、当該車両10の車両サイズを推定してもよい。当該速度に関する変動量は、例えば、速度変化量(加速度)、加速度変化量などであってもよく、位置(又は移動距離)をn回(n>0)時間微分した値又は当該値に基づいて決定される値であってもよい。なお、量は、率、割合、値などで読み替えられてもよい。
車群決定サーバ30は、車両サイズに応じた速度に関する変動量の特性(例えば、加速特性、減速特性、停止の仕方など)に基づいて、車両10の車両サイズを導出(推定)してもよい。当該特性は、事前に抽出、分析などされて車群決定サーバ30に記憶されてもよい。
ステップS12によって、車群決定サーバ30は、各車両10が小型車か大型車かを区別できる。
なお、ステップS11及び/又はS12における車両10の位置情報、速度情報、車両情報などは、基地局20及び信号機40などによって取得され、車群決定サーバ30に通知されてもよい。例えば、基地局20及び信号機40の少なくとも一方は、搭載するカメラ、センサなどによって付近を通過した車両10を検出すると、当該車両10に関する位置情報、速度情報、車両情報などを取得して車群決定サーバ30に送信してもよい。
車群決定サーバ30は、各車両10の位置情報及び車両サイズに基づいて、有向グラフを作成する(ステップS13)。なお、有向グラフを作成することは、当該有向グラフを表現するデータを生成及び/又は記憶することを意味してもよい。
有向グラフでなくその他のグラフ(無向グラフなど)が作成されてもよいが、車両の位置が特定できるように構成されることが好ましい。本開示において、「有向グラフ」は、「グラフ」で読み替えられてもよい。
また、有向グラフは車両の移動方向が特定できるように構成されることが好ましい。例えば、当該有向グラフがディスプレイなどに描画される場合には、地球上の東西南北がそれぞれ右左下上に対応するように描画されることが好ましい。
また、当該有向グラフは、車両長を認識できるように構成されることが好ましい。例えば、有向グラフの頂点(ノード)が車両を表し、当該頂点の大きさが車両の長さに対応してもよい。また、有向グラフの辺(又は枝)が、当該辺に接続される頂点の少なくとも一方の車両の長さを表現してもよい。車両の長さは、頂点及び辺の少なくとも一方に適用される重み(weight)として表現されてもよい。
本開示における有向グラフは、直進によって移動可能なレーン(車線)を意味してもよい。例えば、片側2車線の計4車線の道路について、各車線に対応する4つの有向グラフが生成されてもよい。
有向グラフは、特定の道路区間の車道上の1つ又は複数の車両10を表現してもよい。ここで、当該特定の道路区間は、例えば、ある交差点から別の交差点までの道路に該当してもよいし、ある交差点内の道路に該当してもよい。つまり、ある有向グラフ上の車道を移動する車両10が、右左折を行う又は交差点を超えた直進を行う場合、当該車両10は別の有向グラフ上に移動したと表現されてもよい。
本開示における有向グラフは、グラフ理論における有向グラフの定義とは異なるグラフであってもよい。例えば、車両10が存在しない道路区間は、ノードを含まない有向グラフで示されてもよい。この場合の辺の長さは、当該道路区間の長さに対応してもよい。
車群決定サーバ30は、ステップS13で作成した有向グラフに基づいて、1つ以上の車両10から成る車群を決定する(ステップS14)。車群決定サーバ30は、以下の条件のいずれか又は組み合わせを満たす1つ以上の車両10を、1つの車群と決定してもよい:
(1)同じ有向グラフ上の車両10である、
(2)同じ方向に移動する車両10である、
(3)他の車両10との車間距離が閾値以下である、
(4)他の車両10との速度の違いが閾値以下である、
(5)隣接する有向グラフ上の車両10である。
ここで、速度の違いは、速度差で表現されてもよいし、速度の比率で表現されてもよい。なお、上記(3)の閾値及び上記(4)の閾値は、異なる値であってもよい。
上記(3)の閾値及び上記(4)の閾値の少なくとも一方は、車両10の速度又は加速度に応じて変動する値であってもよく、車両10の速度又は加速度に基づいて決定されてもよい。例えば、車群決定サーバ30は、車両10の速度が速いほど、当該車両10と同じ車群に含まれる他の車両10との車間距離の閾値は大きくなると判断してもよい。この構成によれば、速度が上がれば走行時の車間距離が伸びることを適切に考慮できる。
本開示の構成によれば、上記(3)の車間距離は、車両の位置(例えば、有向グラフにおける頂点の座標)だけでなく、車両長(例えば、有向グラフにおける頂点の大きさ)も考慮して判断される距離である。
車群決定サーバ30は、ある有向グラフ上のある車両10から車群の探索を開始してもよい。車群の探索は、車両10の進行方向及び逆方向の少なくとも一方に沿って行われてもよい。
車群決定サーバ30は、当該車両10が有向グラフの端付近にいる場合は、隣接する(例えば、1つ先の)有向グラフを探索し、当該隣接する有向グラフ上の別の車両10が上記の条件の少なくとも1つを満たす場合、当該車両10及び当該別の車両10が1つの車群に含まれると決定してもよい。
つまり、本開示においては、ある交差点の前に位置する車両10は、当該交差点内の車両10及び当該交差点を挟んだ(交差点を直進、右折又は左折する)車両10の少なくとも一方と同じ車群に属してもよい。
なお、隣接する有向グラフの車両について用いる上記(3)の閾値及び上記(4)の閾値の少なくとも一方は、同じ有向グラフの車両について用いるこれらの値とは異なってもよいし、同じであってもよい。例えば、隣接する有向グラフに適用される上記閾値は、同じ有向グラフに適用される上記閾値より大きくてもよい。これにより、交差点を挟んで2つの車両の車間距離が伸びる場合であっても、これらの車両を1つの車群として扱うようにすることができる。
図3は、一実施形態に係る車群決定の適用の一例を説明するための概念図である。本例は、図の左右方向に伸びる4車線の道路と、図の上下方向に伸びる2車線の道路と、の交差点I1の付近を示している。前者の道路は、R1及びR2の2車線並びにR3及びR4の2車線から成る。後者の道路は、R5の1車線及びR6の1車線から成る。また、図3は、左側通行の例となっている。
車両C1-C5はR1を、車両C6-C8はR2を、車両C9-C10はR6を、それぞれ走行している。C2、C4及びC8は小型車であり、C6は大型車であり、それ以外は中型車である。
なお、図3はあくまで一例である。本開示に記載の発明は、任意の道路構成及び車両構成に適用可能である。
図4は、図3に対応する有向グラフ生成の第1ステップの一例を示す図である。図4の各矢印は、各車線(R1-R6)に対応している。図4に示すように、図3に示した領域の車線は、交差点I1に入る前、交差点I1の中、交差点I1を出た後のそれぞれに対応する3つの有向グラフによって表現されてもよい。例えば、R1に対応する有向グラフは、L1-L3であってもよい。同様に、R2-R6に対応する有向グラフは、それぞれL4-L6、L7-L9、L10-L12、L13-L15及びL16-L18であってもよい。
車群決定サーバ30は、第1ステップ(上述のステップS13の第1ステップ)において、各有向グラフ上に、各車両C1-C10に対応するノードを配置する。車群決定サーバ30は、各車両の位置情報に基づいて、各ノードの配置を実施してもよい。
図5は、図3に対応する有向グラフ生成の第2ステップの一例を示す図である。車群決定サーバ30は、上述の第1ステップの後、各車両のサイズに基づいて、有向グラフに沿った各ノードの長さを決定してもよい。
車群決定サーバ30は、位置情報に基づくあるノードの位置を基準として、有向グラフの方向及び逆方向のいずれか又は両方において合計で車両サイズ分の長さが表現されるように、当該ノードについて長さを制御してもよい。図5では、図3の車両サイズに対応して各ノードの長さが設定されている。
図6は、図3に対応する有向グラフに基づく車群決定の一例を示す図である。車群決定サーバ30は、上述の第2ステップの後の各車両のサイズを反映した有向グラフに基づいて、車群を決定してもよい。
車群は、1つの有向グラフ上の車両から構成されてもよいし、複数の隣接する有向グラフ上の車両から構成されてもよい。なお、第1の有向グラフに隣接する第2の有向グラフとは、第1の有向グラフに対応する車線から交差点において移動可能な車線を示してもよい。当該「移動可能な」は、当該車群決定が適用される国又は地域の道路交通法上移動可能な、を意味することが好ましい。
例えば、図3のR1からはR5に移動可能(左車線は交差点で直進及び左折可能)なため、図6(図4)のL1に隣接する有向グラフは、交差点I1内のL2及びL14と、交差点I1後のL3及びL13と、であってもよい。L1に隣接する有向グラフは、交差点I1内のL2及びL14であり、L3及びL13を含まなくてもよい。
より詳細な車群決定のためには、同じ方向の有向グラフ(例えば、L1及びL4)は隣接する有向グラフでないと想定されることが好ましいが、隣接する有向グラフと想定してもよい。
図6では、車群G1はC1-C3を含み、車群G2はC4-C5を含み、車群G3はC6を含み、車群G4はC7-C8を含み、車群G5はC9を含み、車群G6はC10を含むように決定されている。
図7は、図3に対応する有向グラフに基づく車群決定の別の一例を示す図である。本例では、図6の例に比べてC1-C5の速度が速い場合を想定する。速度が速いことにより、L1において車群と認識する車両間の車間距離の閾値は、図6の例に比べて大きい。このため、図6のG1及びG2は、図7では1つの車群G12として決定される。
<車群の切れ目の判定>
車両10は、車群の切れ目(第1の車群と第2の車群との境目)の判定に利用できる情報を車群決定サーバ30に送信してもよい。車群の切れ目の判定に利用できる情報は、ある車両がどの車群に含まれるかの判定に利用できる情報と呼ばれてもよい。
車群の切れ目の判定に利用できる情報は、例えば、特定の方向(前、後ろなど)に他車が存在するか否か、(当該他車が存在する場合)当該他車までの距離、当該他車と自車が通信可能か否か、などの少なくとも1つを含んでもよい。
車両10は、上述したような車群を構成する車両が満たす条件を把握しており、自車両が車群の特定の位置の車両(例えば、先頭車両、最後尾車両など)に該当する場合に、車群決定サーバ30に位置情報などを送信してもよい。なお、車両10は、同じ車群に含まれる他の車両10の位置情報などをまとめて送信してもよい。車群決定サーバ30は、位置情報などを送信した車両10が、車群の特定の位置に存在すると判断してもよい。
車両10は、自車両がある車群の特定の位置の車両に該当することを、カメラ、センサ、レーダー、他車両との無線通信などによって把握し、車群の切れ目の判定に利用できる情報を生成してもよい。
車両10は、位置情報などを、定期的に送信してもよいし、車群に変更が生じた際に送信してもよい。
なお、第1の車群に含まれる車両10及び第2の車群に含まれる車両10は、互いに通信可能な範囲内を走行してもよい。つまり、通信可能な車両であっても、別の車群に割り当てられてもよい。
<非コネクテッドカー補完>
本発明者らは、2つの車両のそれぞれの平均速度がゼロの場合に、これらの車両間に空きがある場合を検討した。本発明者らは、車道において車両の速度がゼロのときは、当該車両は、前の車両と近い距離で停止するのが通常であることに着目し、有向グラフに基づいて車群を決定する場合に、各車両の速度を考慮することを着想した。
車群決定サーバ30は、2つの車両それぞれの速度が所定の閾値以下の速度であり、かつ、これらの車両間に一定以上の空きがある場合に、当該空きの部分に1台以上の非コネクテッドカーが存在するとみなしてもよい。ここで、「一定以上の空き」は、特定の車両サイズに該当してもよい。
これにより、速度ゼロ時(例えば、信号停止時)に各車両10が小さな車両間隔で隣接しているはずの状況において、不自然な空きスペースに非コネクテッドカーがあると想定して、当該非コネクテッドカーの前の車群と後ろの車群を1つの車群として決定できる。上述の車群の切れ目の判定に利用できる情報を受信しない場合であっても、車群決定サーバ30は、信号停止時に複数の車群を統合することができる。
なお、非コネクテッドカーは、位置情報、速度情報、車両情報などの少なくとも1つが取得できない車両で読み替えられてもよい。例えば、車両10が、車群決定サーバ30と通信できない基地局20との間でのみ通信可能である場合には、車群決定サーバ30は、車両10から情報を受信することはできない。これは、車群決定サーバ30のサービスが所定の通信事業者を介して提供される場合に、当該車両10が別の通信事業者の無線通信サービスを利用するケースに相当してもよい。
図8は、速度ゼロ時の非コネクテッドカーの存在の推定の一例を示す図である。車群決定サーバ30は、ある有向グラフ上において、互いに速度がゼロの車両間に一定以上の空きがある場合(図8上部)、当該空きの部分に仮想的な車両10(点線部分)を補完してもよい(図8下部)。
車群決定サーバ30は、一度補完した仮想車については、論理矛盾が起こる(例えば、仮想車の前の車両及び後ろの車両の車間距離が、当該仮想車が存在し得ない距離となる(一定以上の空きがなくなる))まで、前後車の情報に基づいて仮想車の存在を維持し、車群認知に利用してもよい。
<車群に特化した広告手法>
車群決定サーバ30は、車群単位でスムーズに移動できるように1つ又は複数の信号機40を制御してもよいし、車両10に対して進行方向を指定する情報を送信してもよい。車両10は、当該情報に基づいて自律的に走行してもよい。
車群決定サーバ30は、車群を考慮した広告(例えば、動画広告)を、車両10に送信(配信)してもよい。例えば、車群決定サーバ30は、車群ごとに異なる広告を送信してもよい。
例えば、車群決定サーバ30は、特定の車群に対して、当該車群に含まれる各車両の乗員の嗜好性(趣味、食べ物の好みなど)に基づいて、より多くの乗員の嗜好性にマッチした迂回路(例えば、ファミレスが好きな人が多ければファミレスの多い迂回路)に誘導する制御を行ってもよい。この場合、車群決定サーバ30は、当該車群に含まれる各車両に対して、上記の嗜好性にマッチした広告(例えば、当該迂回路に位置するファミレスの広告)を送信してもよい。
車両10は、車群決定サーバ30に対して、搭乗者(運転手、乗員など)に関する情報、出発地及び/又は目的地に関する情報、当該車両10の車両情報などを送信してもよい。車群決定サーバ30は、受信した車両10の搭乗者に関する情報、出発地及び/又は目的地に関する情報、当該車両自体に関する情報などに基づいて、当該車両10に配信する広告を決定してもよい。
搭乗者に関する情報は、車両10の契約者情報及び車両10が利用する無線通信サービスの契約者情報の少なくとも一方を含んでもよい。当該契約者情報は、搭乗者の人口統計学的な(デモグラフィック)データ(年齢、性別、居住地など)、嗜好性などの情報を含んでもよい。
出発地及び/又は目的地に関する情報は、目的地到達までの緊急度(どれくらい急ぐか)の情報を含んでもよい。
車群決定サーバ30は、複数の車両10から上述のような情報を受信すると、近くにいる車両10の中から属性が同じ又は類似する車両10(例えば、高級車両同士、急ぐ車両同士、目的地が同じ車両同士など)で車群を形成するように、信号機40を制御してもよいし、車両10に対して進行方向を指定する情報を送信してもよい。
車群決定サーバ30は、属性が同じ又は類似する車両10で構成される車群に対して、対応する属性の広告を送信してもよい。
以上説明した一実施形態によれば、有向グラフを用いて車群推定を適切に行うことができる。
(機器の構成)
図9は、一実施形態に係る車両の機能構成の一例を示す図である。本例に示すように、車両10は、制御部110と、記憶部120と、通信部130と、入力部140と、出力部150と、を有する。なお、図9では、本実施形態における特徴部分の機能ブロックを主に示しており、車両10は、他の処理に必要な他の機能ブロックも有してもよい。また、一部の機能ブロックを含まない構成としてもよい。
制御部110は、車両10の制御を実施する。制御部110は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるコントローラ、制御回路又は制御装置により構成することができる。
記憶部120は、車両10において利用する情報を記憶(保持)する。記憶部120は、例えば、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるメモリ、ストレージ、記憶装置などにより構成することができる。
通信部130は、ネットワークを介した他の通信デバイス(基地局、サーバなど)との通信を行う。通信部13は、受信した種々の情報を制御部110に出力してもよい。
通信部130は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるトランスミッター/レシーバー、送受信回路又は送受信装置により構成することができる。なお、通信部130は、送信部及び受信部から構成されてもよい。
入力部140は、ユーザからの操作により入力を受け付ける。また、入力部140は、所定の機器、記憶媒体などと接続され、データの入力を受け付けてもよい。入力部140は、入力結果を例えば制御部110に出力してもよい。
入力部140は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるキーボード、マウス、ボタンなどの入力装置、入出力端子、入出力回路などにより構成することができる。また、入力部140は、表示部と一体となった構成(例えば、タッチパネル)としてもよい。
出力部150は、ユーザに対して知覚できる形式でデータ、コンテンツなどの出力を行う。例えば、出力部150は、画像を表示する表示部、音声を出力する音声出力部などを含んで構成されてもよい。
表示部は、例えば、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるディスプレイ、モニタなどの表示装置により構成することができる。また、音声出力部は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明されるスピーカーなどの出力装置により構成することができる。
出力部150は、例えば、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される演算器、演算回路、演算装置、プレイヤー、画像/映像/音声処理回路、画像/映像/音声処理装置、アンプなどを含んで構成することができる。
通信部130、入力部140及び出力部150の少なくとも1つは、外部環境などの測定を実施する測定部として機能してもよい。当該測定部は、本開示に係る技術分野での共通認識に基づいて説明される測定器、測定回路又は測定装置から構成することができる。
なお、通信部(受信部)130は、車両10の位置情報、速度情報、車両情報などを、基地局20及び/又は車群決定サーバ30に送信してもよい。
基地局20、車群決定サーバ30、信号機40などについても、図9と同様の構成を有してもよい。当業者であれば、図9の説明における車両10関連の記載を、適宜読み替えて理解できる。
以下、いくつかの部について例示的に説明する。なお、各装置の図9の各機能ブロックに対応する符号は、各装置を示す符号の最初の一桁の数字(例えば、車両10であれば「10」の最初の一桁の「1」)を図9の符号の最初の一桁の数字に適用して表す。
車群決定サーバ30の通信部330は、車両10の位置情報及び速度情報の少なくとも一方を受信してもよい。また、車群決定サーバ30の制御部310は、車両10の位置情報及び車両10の車両長に基づいて有向グラフを生成し、当該有向グラフを用いて1つ以上の車両10を含む車群を決定してもよい。
車群決定サーバ30の制御部310は、車両10の速度に関する変動量(例えば、加速度)に基づいて、車両10の車両長を推定してもよい。
車群決定サーバ30の制御部310は、第1の車両及び第2の車両の車間距離が第1の閾値以下であり、かつ、これらの車両の速度差が第2の閾値以下である場合、これらの車両を含む車群を決定してもよい(これらの車両を1つの車群に含めてもよい)。
車群決定サーバ30の制御部310は、上記第1の閾値及び上記第2の閾値の少なくとも一方を、上記第1の車両及び上記第2の車両の速度又は加速度に基づいて決定してもよい。
車群決定サーバ30の制御部310は、ある有向グラフの端付近に該当する車両10と、当該有向グラフに隣接する有向グラフ上の別の車両10と、の車間距離が所定の閾値(第3の閾値と呼ばれてもよい)以下である場合、これらの車両を含む車群を決定してもよい。
車群決定サーバ30の制御部310は、2つの車両(例えば第3の車両及び第4の車両)のそれぞれの速度が第4の閾値以下(例えば、ゼロ)であり、かつ、これらの車両間に一定以上の空き(空き空間)がある場合に、当該空きの部分に1台以上の車両(例えば、非コネクテッドカー)が存在するとみなしてもよい。
基地局20の通信部230は、車両10から送信された車両の位置情報、速度情報、車両情報などを、車群決定サーバ30に送信してもよい。
信号機40の通信部430は、車群決定サーバ30から信号の制御情報を受信してもよい。信号機40の制御部410は、上記制御情報に基づく出力部450の灯火を制御してもよい。
(ハードウェア構成)
なお、上記実施形態の説明に用いたブロック図は、機能単位のブロックを示している。これらの機能ブロック(構成部)は、ハードウェア及びソフトウェアの少なくとも一方の任意の組み合わせによって実現される。また、各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線などを用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。
例えば、本開示の一実施形態における車両、サーバなどは、本開示の無線通信方法の処理を行うコンピュータとして機能してもよい。図10は、一実施形態に係る車両、サーバなどのハードウェア構成の一例を示す図である。上述の車両10、基地局20、車群決定サーバ30などは、物理的には、プロセッサ1001、メモリ1002、ストレージ1003、通信装置1004、入力装置1005、出力装置1006、バス1007などを含むコンピュータ装置として構成されてもよい。
なお、以下の説明では、「装置」という文言は、回路、デバイス、ユニットなどに読み替えることができる。車両10、基地局20、車群決定サーバ30などのハードウェア構成は、図に示した各装置を1つ又は複数含むように構成されてもよいし、一部の装置を含まずに構成されてもよい。
例えば、プロセッサ1001は1つだけ図示されているが、複数のプロセッサがあってもよい。また、処理は、1のプロセッサによって実行されてもよいし、処理が同時に、逐次に、又はその他の手法を用いて、2以上のプロセッサによって実行されてもよい。なお、プロセッサ1001は、1以上のチップによって実装されてもよい。
車両10などにおける各機能は、例えば、プロセッサ1001、メモリ1002などのハードウェア上に所定のソフトウェア(プログラム)を読み込ませることによって、プロセッサ1001が演算を行い、通信装置1004を介する通信を制御したり、メモリ1002及びストレージ1003におけるデータの読み出し及び書き込みの少なくとも一方を制御したりすることによって実現されてもよい。
プロセッサ1001は、例えば、オペレーティングシステムを動作させてコンピュータ全体を制御する。プロセッサ1001は、周辺装置とのインターフェース、制御装置、演算装置、レジスタなどを含む中央処理装置(CPU:Central Processing Unit)によって構成されてもよい。
また、プロセッサ1001は、プログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュール、データなどを、ストレージ1003及び通信装置1004の少なくとも一方からメモリ1002に読み出し、これらに従って各種の処理を実行する。プログラムとしては、上述の実施形態において説明した動作の少なくとも一部をコンピュータに実行させるプログラムが用いられる。例えば、制御部110は、メモリ1002に格納され、プロセッサ1001において動作する制御プログラムによって実現されてもよく、他の機能ブロックについても同様に実現されてもよい。
メモリ1002は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable ROM)、EEPROM(Electrically EPROM)、RAM(Random Access Memory)、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。メモリ1002は、レジスタ、キャッシュ、メインメモリ(主記憶装置)などと呼ばれてもよい。メモリ1002は、本開示の一実施形態に係る無線通信方法を実施するために実行可能なプログラム(プログラムコード)、ソフトウェアモジュールなどを保存することができる。
ストレージ1003は、コンピュータ読み取り可能な記録媒体であり、例えば、フレキシブルディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク(CD-ROM(Compact Disc ROM)など)、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、リムーバブルディスク、ハードディスクドライブ、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、磁気ストライプ、データベース、サーバ、その他の適切な記憶媒体の少なくとも1つによって構成されてもよい。ストレージ1003は、補助記憶装置と呼ばれてもよい。なお、上述の記憶部120は、メモリ1002及び/又はストレージ1003によって実現されてもよい。
通信装置1004は、有線ネットワーク及び無線ネットワークの少なくとも一方を介してコンピュータ間の通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)であり、例えばネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュールなどともいう。通信装置1004は、高周波スイッチ、デュプレクサ、フィルタ、周波数シンセサイザなどを含んで構成されてもよい。なお、上述の通信部130は、通信装置1004によって実現されてもよい。
入力装置1005は、外部からの入力を受け付ける入力デバイス(例えば、キーボード、マウス、マイクロフォン、スイッチ、ボタン、センサなど)である。出力装置1006は、外部への出力を実施する出力デバイス(例えば、ディスプレイ、スピーカー、LED(Light Emitting Diode)ランプなど)である。なお、入力装置1005及び出力装置1006は、一体となった構成(例えば、タッチパネル)であってもよい。なお、上述の入力部140及び出力部150は、それぞれ入力装置1005及び出力装置1006によって実現されてもよい。
通信装置1004、入力装置1005及び出力装置1006の少なくとも1つは、画像(静止画像及び/又は動画像)を取得するカメラ、音声を取得するマイクロフォン、各種センサ(圧力センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、タッチセンサ、接地センサ、近接センサ、傾斜センサ、磁気センサ、温度センサ(サーモグラフィ)、超音波センサ、赤外線センサ、測域センサ(レーザスキャンセンサ)、無線ビーム(レーダー)など)のうち、いずれか又はこれらの組み合わせを含んでもよい。
また、プロセッサ1001、メモリ1002などの各装置は、情報を通信するためのバス1007によって接続される。バス1007は、単一のバスを用いて構成されてもよいし、装置間ごとに異なるバスを用いて構成されてもよい。
また、車両10などは、マイクロプロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP:Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などのハードウェアを含んで構成されてもよく、当該ハードウェアを用いて各機能ブロックの一部又は全てが実現されてもよい。例えば、プロセッサ1001は、これらのハードウェアの少なくとも1つを用いて実装されてもよい。
(変形例)
なお、本開示において説明した用語及び本開示の理解に必要な用語については、同一の又は類似する意味を有する用語と置き換えてもよい。
また、本開示において説明した情報、パラメータなどは、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。例えば、無線リソースは、所定のインデックスによって指示されてもよい。
本開示においてパラメータなどに使用する名称は、いかなる点においても限定的な名称ではない。さらに、これらのパラメータを使用する数式などは、本開示において明示的に開示したものと異なってもよい。
本開示において説明した情報、信号などは、様々な異なる技術のいずれかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップなどは、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
情報、信号などは、複数のネットワークノードを介して入出力されてもよい。入出力された情報、信号などは、特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報、信号などは、上書き、更新又は追記をされ得る。出力された情報、信号などは、削除されてもよい。入力された情報、信号などは、他の装置へ送信されてもよい。
情報の通知は、本開示において説明した態様/実施形態に限られず、他の方法を用いて行われてもよい。
また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的な通知に限られず、暗示的に(例えば、当該所定の情報の通知を行わないことによって又は別の情報の通知によって)行われてもよい。
判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真(true)又は偽(false)で表される真偽値(boolean)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能などを意味するよう広く解釈されるべきである。
また、ソフトウェア、命令、情報などは、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)など)及び無線技術(赤外線、マイクロ波など)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
本開示において使用する「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用され得る。
本開示においては、「基地局(BS:Base Station)」、「無線基地局」、「固定局(fixed station)」、「NodeB」、「eNodeB(eNB)」、「gNodeB(gNB)」、「アクセスポイント(access point)」、「送信ポイント(transmission point)」、「受信ポイント(reception point)」、「送受信ポイント(transmission/reception point)」、「セル」、「セクタ」、「セルグループ」、「キャリア」、「コンポーネントキャリア」、「帯域幅部分(BWP:Bandwidth Part)」などの用語は、互換的に使用され得る。基地局は、マクロセル、スモールセル、フェムトセル、ピコセルなどの用語で呼ばれる場合もある。
基地局は、1つ又は複数(例えば、3つ)のセル(セクタとも呼ばれる)を収容することができる。基地局が複数のセルを収容する場合、基地局のカバレッジエリア全体は複数のより小さいエリアに区分でき、各々のより小さいエリアは、基地局サブシステム(例えば、屋内用の小型基地局(RRH:Remote Radio Head))によって通信サービスを提供することもできる。「セル」又は「セクタ」という用語は、このカバレッジにおいて通信サービスを行う基地局及び基地局サブシステムの少なくとも一方のカバレッジエリアの一部又は全体を指す。
本開示においては、「移動局(MS:Mobile Station)」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」などの用語は、互換的に使用され得る。
移動局は、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。
基地局及び移動局の少なくとも一方は、送信装置、受信装置などと呼ばれてもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、移動体に搭載されたデバイス、移動体自体などであってもよい。当該移動体は、乗り物(例えば、車、飛行機など)であってもよいし、無人で動く移動体(例えば、ドローン、自動運転車など)であってもよいし、ロボット(有人型又は無人型)であってもよい。なお、基地局及び移動局の少なくとも一方は、必ずしも通信動作時に移動しない装置も含む。
また、本開示における無線基地局は、ユーザ端末で読み替えてもよい。例えば、無線基地局及びユーザ端末間の通信を、複数のユーザ端末間の通信(例えば、D2D(Device-to-Device)、V2X(Vehicle-to-Everything)などと呼ばれてもよい)に置き換えた構成について、本開示の各態様/実施形態を適用してもよい。この場合、無線基地局が有する機能をユーザ端末が有する構成としてもよい。
本開示において、基地局によって行われるとした動作は、場合によってはその上位ノード(upper node)によって行われることもある。基地局を有する1つ又は複数のネットワークノード(network nodes)を含むネットワークにおいて、端末との通信のために行われる様々な動作は、基地局、基地局以外の1つ以上のネットワークノード(例えば、MME(Mobility Management Entity)、S-GW(Serving-Gateway)などが考えられるが、これらに限られない)又はこれらの組み合わせによって行われ得ることは明らかである。
本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、本開示において説明した各態様/実施形態の処理手順、シーケンス、フローチャートなどは、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
本開示において説明した各態様/実施形態は、LTE(Long Term Evolution)、LTE-A(LTE-Advanced)、LTE-B(LTE-Beyond)、SUPER 3G、IMT-Advanced、4G(4th generation mobile communication system)、5G(5th generation mobile communication system)、FRA(Future Radio Access)、New-RAT(Radio Access Technology)、NR(New Radio)、NX(New radio access)、FX(Future generation radio access)、GSM(登録商標)(Global System for Mobile communications)、CDMA2000、UMB(Ultra Mobile Broadband)、IEEE 802.11(Wi-Fi(登録商標))、IEEE 802.16(WiMAX(登録商標))、IEEE 802.20、UWB(Ultra-WideBand)、Bluetooth(登録商標)、その他の適切な無線通信方法を利用するシステム、これらに基づいて拡張された次世代システムなどに適用されてもよい。また、複数のシステムが組み合わされて(例えば、LTE又はLTE-Aと、5Gとの組み合わせなど)適用されてもよい。
本開示において使用する「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
本開示において使用する「第1の」、「第2の」などの呼称を使用した要素へのいかなる参照も、それらの要素の量又は順序を全般的に限定しない。これらの呼称は、2つ以上の要素間を区別する便利な方法として本開示において使用され得る。したがって、第1及び第2の要素の参照は、2つの要素のみが採用され得ること又は何らかの形で第1の要素が第2の要素に先行しなければならないことを意味しない。
本開示において使用する「判断(決定)(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。例えば、「判断(決定)」は、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing)などを「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。つまり、「判断(決定)」は、何らかの動作を「判断(決定)」することであるとみなされてもよい。
また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」などで読み替えられてもよい。
本開示において使用する「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的であっても、論理的であっても、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。
本開示において、2つの要素が接続される場合、1つ以上の電線、ケーブル、プリント電気接続などを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域、光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギーなどを用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」などの用語も同様に解釈されてもよい。
本開示において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びこれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。さらに、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳によって冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
以上、本開示に係る発明について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示に係る発明が本開示中に説明した実施形態に限定されないということは明らかである。本開示に係る発明は、特許請求の範囲の記載に基づいて定まる発明の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。したがって、本開示の記載は、例示説明を目的とし、本開示に係る発明に対して何ら制限的な意味をもたらさない。