JP7197119B2 - 高分子化合物の除去方法及び高分子化合物の除去装置 - Google Patents

高分子化合物の除去方法及び高分子化合物の除去装置 Download PDF

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特許法第30条第2項適用 雑誌における商品の公開(平成30年10月1日) HPにおける商品の公開(平成30年 7月1日) 発明に係る商品の公開(平成30年 6月 1日~平成30年10月19日) 発明に係る商品の公開(平成29年 8月11日)<基礎出願分>
本発明は、高分子化合物の除去方法及び高分子化合物の除去装置に関する。
三次元造形とは三次元の形状データをもとに、熱可塑性樹脂、光硬化性樹脂、粉末樹脂、粉末金属などを融解押出やインクジェット、レーザー光や電子ビームなどを用いて融着、硬化させることなどで、薄膜状に積み重ねて目的の立体造形物を得る技術である。形状データから直接造形物が得られ、中空やメッシュ状などの複雑な形状を一体成型できるため、小ロットもしくはオーダーメイドで製造する必要があるテストモデルの作成などをはじめ、医療用分野、航空機産業、産業用ロボットなどに利用分野が広がっている。
立体造形物を得るには一般的に3Dプリンターと呼ばれる三次元造形装置が使用されている。具体的には、アクリル系光硬化性インクを使用したインクジェット紫外線硬化方式の3Dプリンター、例えばストラタシス社製Objet、キーエンス社製AGLISTAなどや、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニルサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂などを使用した熱溶解積層法方式の3Dプリンター、例えばストラタシス社製FORTUS、Dimension、uPrintなどや、粉末造形方式の3Dプリンター、例えば3Dシステムス社製SLSなどや、光造形方式の3Dプリンター、例えば3Dシステムス社製SLA、DWS社製DigitalWaxなどが知られている。
三次元造形では複雑な形状の立体造形物を形成できるが、中空構造などを製造するためには、立体造形物の底部に一時的に造型中の樹脂を支持し、立体造形物が自重により変形することを防止するために形状支持用の構造体が必要になる。粉末原料を結着或いは融着させていく粉末造形方式の3Dプリンターの場合には、未結着、未融着の粉末が支持体として作用し構造物を支えるため、製造後には余分な粉末を払い落とすことで立体造形物を得ることが出来る。また感光性樹脂をレーザー光などで段階的に硬化していく光造形方式の3Dプリンターでも未硬化の感光性樹脂が構造体を支えるため、感光性樹脂槽から立体造形物を引き上げるだけで支持体を除去できる。一方、広く用いられている熱溶解積層法方式やインクジェット方式による三次元造形を行う場合、モデル材からなる立体造形物とサポート材からなる支持体が同時に形成されるため、形成後にサポート材を除去する工程を設けなければならない。
しかし、熱溶解積層法方式やインクジェット方式による三次元造形を行う場合、サポート材の除去は決して簡単な作業ではない。サポート材は、モデル材と融着、接着もしくは粘着しているため、モデル材から剥離する作業において、通常ヘラやブラシなどを用いて手作業で剥離したり、ウォータージェットで吹き飛ばしたりなどの手段が用いられるが、立体造形物の破損などの危険性があるため丁寧な作業が必要となり、大きな負担となっていた。
そこでサポート材として水や有機溶剤に溶解可能な材料、熱可塑性樹脂、水膨潤性ゲル等を使用し、サポート材の性質に応じて加熱、溶解、化学反応、水圧洗浄などの動力洗浄や電磁波照射、熱膨張差などの分離方法が提案されている(特許文献1、2)。具体的にはモデル材との剥離が行いやすい樹脂を用いたり(特許文献3、4)、サポート材にワックスを用いることで熱による融解除去を行ったり(特許文献5)によりサポート材除去の簡略化が提案されている。
特開2005-035299号公報 特開2012-096428号公報 米国特許第5,503,785号公報 WO2001-068375号公報 特開2004-255839号公報
しかしながら、モデル材から剥離されやすいサポート材を使用しても、細部に詰まったサポート材の除去を効率的に行うことは極めて困難である。特に、モデル材の形態が複雑になればなるほど、除去に要する時間は、膨大なものとなる。また、ワックスなどの熱による融解除去の方法を用いる場合、融解除去した後に立体造形物の表面に油状の残渣が付着するため、ふき取りなどの立体造形物に対する仕上げ作業が必要となり、さらに加熱によるワックスがモデル材に浸透しやすくなり、立体造形物の表面状態を悪化させる問題があった。また、次工程での塗装がある場合(例えば、立体造形物がフィギュアである場合
等)、残存する油分(サポート材等)が塗装不良の原因となってしまう。
この様に、三次元造形においては、サポート材を十分に除去できるとともに、作業時間の短いサポート材の除去方法の確立が望まれていた。
ところで、鉄などの金属部品は、錆に弱いため、輸送時や保管時には、金属部品を防錆油でコーティングする。したがって、金属部品の使用時には、コーティングされた防錆油を除去しなければならない。よって、コーティングされた防錆油を除去するためには専用の装置が必要となる。また、加工後の金属部品には切削油が付着しているため、そのまま使用する場合には、切削油の除去が必要となる。
本発明は、斯かる実情に鑑み、サポート材、防錆油や切削油等のような高分子化合物が十分に除去できるとともに、除去作業時間の短い高分子化合物の除去方法を提供しようとするものである。さらに、本発明は、高分子化合物の除去方法に用いられる高分子化合物の除去材、除去装置及び再生方法を提供しようとするものである。加えて、本発明では、塗布装置及び塗布方法を提供しようとするものである。
高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去方法であって、浸漬槽に貯留する液に対して前記高分子化合物が付着した前記ワークを浸漬する浸漬工程と、前記液の中において前記ワークの前記高分子化合物を融解させる高分子化合物融解工程と、前記浸漬槽において密度差を利用して前記高分子化合物と前記液とを分離する浸漬分離工程と、前記浸漬槽のうち第1エリアにおける液面近傍の液を冷却する液面冷却工程と、前記第1エリアにおける液を、前記浸漬槽のうち前記第1エリアから退避した第2エリアへ送る液送り工程と、を備え、前記高分子化合物融解工程における液の温度は、前記高分子化合物は融解する一方前記ワークは融解しない範囲であり、前記高分子化合物の密度は前記液の密度よりも小さく、前記高分子化合物は前記液に対して不溶であり、前記液面の冷却は、前記高分子化合物の温度が融点を下回るようにして行われるものであることを特徴とする。
本発明は、高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去装置であって、前記高分子化合物が付着した前記ワークを液に浸漬するための浸漬槽と、前記高分子化合物は融解する一方前記ワークは融解しない範囲となるように、前記浸漬槽における前記液の温度を設定する液温調節装置と、前記浸漬槽のうち第1エリアにおける液面を冷却する液面冷却機構と、前記第1エリアにおける液面を、前記浸漬槽のうち前記第1エリアから退避した第2エリアへ送る液送り機構と、を備え、前記高分子化合物の密度は前記液の密度よりも小さく、前記高分子化合物は前記液に対して不溶であり、前記液面の冷却は、前記高分子化合物の温度が融点を下回るようにして行われるものであることを特徴とする。
本発明は、高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去方法であって、浸漬槽に貯留する第1液に対して前記高分子化合物が付着した前記ワークを浸漬する第1浸漬工程と、前記第1液の中において前記高分子化合物を融解させる高分子化合物融解工程と、密度差を利用して前記高分子化合物と前記第1液とを前記浸漬槽において分離する浸漬分離工程と、を備え、前記高分子化合物は水溶性のサポート材であり、前記ワークは、三次元造形物用のモデル材であり、前記高分子化合物融解工程における前記第1液の温度は、前記高分子化合物は融解する一方前記モデル材は融解しない範囲であり、前記高分子化合物は前記第1液に対して可溶であることを特徴とする。
本発明は、高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去装置であって、前記高分子化合物が付着した前記ワークを液に浸漬するための浸漬槽と、前記高分子化合物は融解する一方前記ワークは融解しない範囲となるように、前記浸漬槽における前記液の温度を設定する液温調節装置と、前記浸漬槽中の液に対しエマルジョンブレイクを発生させるエマルジョンブレイク発生手段と、を備え、前記高分子化合物は水溶性のサポート材であり、前記ワークは、三次元造形物用のモデル材であり、前記高分子化合物は前記液に対して可溶であることを特徴とする。
本発明は、高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去剤であって、溶媒と、界面活性剤とを含み、曇点は前記ワークの溶ける温度よりも低く、前記高分子化合物の密度よりも大きく、前記高分子化合物に対して不溶であることを特徴とする。
本発明は、コーティング材及び洗浄剤を含む液体を用いて、対象物にコーティング材の塗布を行う塗布方法であって、前記液体の温度を前記コーティング材の融点よりも高く設定する温度調節工程と、前記液体において、上側にコーティング材の上層と、前記上層から分離した洗浄剤の層とをつくる分離工程と、前記下槽にある対象物を外部まで引き上げる引き上げ工程と、を備え、前記洗浄剤は塗布の対象物に付着する油分を除去可能であることを特徴とする。
本発明は、コーティング材及び洗浄剤を含む液体を収容する槽と、前記液体の温度をコーティング材の融点よりも高く設定する温度調節器と、を備え、前記洗浄剤は塗布の対象物に付着する油分を除去可能であり、前記コーティング材の密度は前記洗浄剤の密度よりも小さく、前記コーティング材は前記洗浄剤に対して不溶であることを特徴とする。
本発明は、高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去方法であって、浸漬槽に貯留する液に対して前記高分子化合物が付着した前記ワークを浸漬する浸漬工程と、前記液の中において前記ワークの前記高分子化合物を融解させる高分子化合物融解工程と、前記浸漬槽において密度差を利用して前記高分子化合物と前記液とを分離する浸漬分離工程と、前記浸漬槽から前記高分子化合物をオーバーフローさせる浸漬オーバーフロー工程と、を備え、前記高分子化合物融解工程における液の温度は、前記高分子化合物は融解する一方前記モデル材は融解しない範囲であり、前記高分子化合物の密度は前記液の密度よりも小さく、前記高分子化合物は前記液に対して不溶であることを特徴とする。
本発明は、高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去装置であって、前記高分子化合物が付着した前記ワークを液に浸漬するための浸漬槽と、前記高分子化合物は融解する一方前記ワークは融解しない範囲となるように、前記浸漬槽における前記液の温度を設定する液温調節装置と、前記高分子化合物材と前記液との密度差を利用して前記高分子化合物と前記液とを分離するとともに、前記浸漬槽から前記高分子化合物をオーバーフローさせる浸漬オーバーフロー機構と、を備え、前記高分子化合物の密度は前記液の密度よりも小さく、前記高分子化合物は前記液に対して不溶であることを特徴とする。
本発明の高分子化合物の再生方法は、槽において行われ、液状の高分子化合物と前記高分子化合物の除去液とを含む混合液に対し、密度差を利用して前記高分子化合物と前記除去液とを分離する分離工程と、前記槽から前記高分子化合物をオーバーフローさせる浸漬オーバーフロー工程と、を備え、前記混合液の温度は、前記高分子化合物の融点よりも高く、前記高分子化合物の密度は前記除去液の密度よりも小さく、 前記高分子化合物は前記除去液に対して不溶であることを特徴とする。
本発明によれば、高分子化合物が十分に除去できるとともに、除去作業時間の短い高分子化合物の除去方法を提供することができる。さらに、本発明によれば、高分子化合物の除去方法に用いられる高分子化合物の除去材、除去装置、再生方法、塗布装置及び塗布方法を提供することができる。
非オーバーフロー状態のサポート材除去装置の概要を示す説明図である。 サポート材除去方法の概要を示すフローチャートである。 オーバーフロー状態のサポート材除去装置の概要を示す説明図である。 (A)は、サポート材除去装置の概要を示す断面図である。(B)は、サポート材除去装置の概要を示す平面図である。 塗布装置の概要を示す説明図である 塗布方法の概要を示すフローチャートである。 サポート材除去装置の概要を示す説明図である。 サポート材除去装置の概要を示す説明図である。 サポート材除去方法の概要を示すフローチャートである。 実験で用いた三次元造形物(カーテンレール)の概要を示す側面図である。
図1に示すように、サポート材除去装置2は、三次元造形物Xからサポート材SPを除去するためのものであり、洗浄液CLを貯留する洗浄槽10と、洗浄槽10に貯留する洗浄液CLを加熱するヒータ20と、洗浄液CLの温度を測定する温度センサ30と、洗浄槽10に貯留する洗浄液CLに超音波を加える超音波ユニット40と、洗浄槽10に隣接する回収槽50と、洗浄槽10と回収槽50とを繋ぐ戻し配管60と、戻し配管60に設けられたフィルタ60F及びポンプ60Pと、サポート材を回収するサポート材回収ユニット70と、回収槽50とサポート材回収ユニット70とを繋ぐ送り配管80と、送り配管80に設けられたフィルタ80F及びポンプ80Pと、各部を制御するコントローラ100と、を備える。
三次元造形物Xとしては、初期の目的の形状のモデル材MDと、モデル材MDを支持するためのサポート材SPとを備える。
モデル材MDとしては、熱溶解積層法方式やインクジェット方式等に用いられる材料であり、例えば、紫外線硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などがある。より具体的には、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリフェニルサルフォン樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、アクリル樹脂等がある。また、市販されているものとして、例えば、VisiJet Crystal EX200 Plastic Material(株式会社スリーディー・システムズ・ジャパン)等がある。
サポート材SPとしては、炭化水素等のワックス系材料が用いられる。ワックス系材料の具体的な例としては、1-オクタデカノール(ステアリルアルコール)(CAS番号 112-95-5)などがある。市販されているものとして、例えば、VisiJet200(株式会社スリーディー・システムズ・ジャパン)等がある。
洗浄槽10は、三次元造形物Xを洗浄液CLに浸すためのものである。温度センサ30は、洗浄槽10に設けられるものであり、洗浄槽10にある洗浄液CLの温度を測定する。コントローラ100は、温度センサ30からのセンシング信号を読み取り、センシング信号に基づいてヒータ20を制御する。このため、ヒータ20は、洗浄槽10に設けられるものであり、洗浄槽10に貯留する洗浄液CLの温度を所定の範囲内で維持することができる。洗浄槽10にある洗浄液CLの温度は、サポート材SPが融解する一方、モデル材MDが融解しない範囲となるように調節される。洗浄槽10にある洗浄液CLの温度は、サポート材SPの融点以上であることが好ましく、モデル材MDの融点未満であることが好ましい。さらに、洗浄槽10にある洗浄液CLの温度は、洗浄液CLの曇点よりも高い温度にすることが好ましい。
超音波ユニット40としては、洗浄液CLの振動を介して、サポート材SPの除去に寄与できるものであれば、特に限定されない。周波数は特に限定されないが、例えば、30Hz以上60Hz以下であることが好ましい。超音波の印可時間も特に限定されない。
洗浄液CLとしては、全体として水溶性であり、サポート材SPが不溶であることが好ましい。また、洗浄液CLの密度は、サポート材SPの密度よりも大きいことが好ましい。
洗浄液CLとしては、所定の洗浄剤の水溶液を用いることが好ましい。洗浄液CLにおける洗浄剤の濃度は、所期の効果が得られれば良く、その下限は、例えば、1%以上であることが好ましく、4%以上であることがより好ましい。同様にして、その上限は、20%以下であることが好ましく、15%以下であることがより好ましい。洗浄液CLの成分としては、溶媒と、界面活性剤とを含む。溶媒としては、ジエチレングリコールアルキルエーテル(CAS No.#112-34-5)などがある。界面活性剤は、サポート材SPの除去に作用するものである。界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤を用いることが好ましく、例えば、ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(CAS No.77029-64-2)などがある。洗浄剤のその添加剤として、金属イオンビルダー、アルカリビルダー、分散・再汚染防止ビルダ―、酵素、蛍光増白剤、漂白剤、泡コントロール剤、その他の補助剤などがあり、例えば、キシレンスルホン酸ナトリウム(CAS No.1300-72-7)や、ケイ酸ナトリウム(CAS No.6834-92-0)などがある。洗浄液CLとしては、水溶性切削油、中でも、シンセティック油剤を用いることができる。シンセティック油剤としては、例えば、クリスタルカットシリーズ(ハングスターファー社)、シムテックシリーズ(シムク―ル社)、ケミカルソリューションタイプ WXシリーズ(タイユ株式会社)や、ソリュブルタイプ SXシリーズ(タイユ株式会社)等がある。
回収槽50は、回収壁部50Bと回収底部50Cを備える。回収壁部50Bには洗浄槽10と連通する連通部50BXが形成される。連通部50BXは、回収壁部50Bの上方端部に形成された切り欠き(図示)であってもよいし、回収壁部50Bに形成された孔(図示省略)であってもよい。さらに、回収槽50には、戻し配管60の入口60Xが開口する。回収槽50において、戻し配管60の入口60Xは、連通部50BXよりも低い位置にあることが好ましい。したがって、戻し配管60の入口60Xは、回収壁部50Bまたは回収底部50Cに開口することが好ましい。なお、戻し配管60には逆止弁が設けられることが好ましい。これにより、洗浄槽10における液面LS10が回収槽50における液面LS50よりも高い状態を維持することができる。
洗浄槽10は、洗浄壁部10Bと洗浄底部10Cを備える。洗浄壁部10Bには、連通部50BXが開口する。洗浄槽10において、戻し配管60の出口60Yは、連通部50BXよりも低い位置にあることが好ましい。したがって、戻し配管60の出口60Yは、洗浄壁部10Bまたは洗浄底部10Cに開口することが好ましい。
サポート材回収ユニット70は、洗浄槽10や回収槽50とは別に設けられるものであり、サポート材SPを収容可能なカードリッジ71と、カードリッジ71を収容するホルダ72と、を備える。
カードリッジ71は、三次元造形装置(いわゆる3Dプリンタ)用のカードリッジであり、ホルダ72や三次元造形装置に対して着脱自在となっている。カードリッジ71は、筐体天面に供給口71Xを有する。カードリッジ71をホルダ72に収容すると、供給口71Xは、送り配管80の出口80Yと対向する。送り配管80の入口80Xは、回収槽50の回収壁部50Bに形成される。
フィルタ60F、80Fは、流れる液体に含まれる異物を取り除く。
ポンプ80Pは、コントローラ100による制御の下、送り配管80を介して、サポート材SPを回収槽50からサポート材回収ユニット70へ送る。これにより、回収槽50におけるサポート材SPは、カードリッジ71に収容される。
サポート材除去装置2は、さらに、バイパスユニット130を備えることが好ましい。バイパスユニット130は、戻し配管60にバイパス配管131と、バイパス配管131に設けられたフィルタ(図示省略)及びポンプ(図示省略)と、バイパス配管131にバッファ槽135と、三方弁141及び三方弁142を備えることが好ましい。バッファ槽135には、余剰になった洗浄液CLまたは予備の洗浄液CLを貯留する。コントローラ100による三方弁141及び三方弁142の制御により、サポート材除去装置2は、回収槽50からの洗浄液CLを洗浄槽10へ直接送る状態(以下、スルー状態と称する)と、回収槽50からの洗浄液CLをバッファ槽135へ送る状態(以下、貯留状態と称する)と、バッファ槽135からの洗浄液CLを洗浄槽10へ直接送る状態(以下、放出状態と称する)と、の間で切り替え自在となる。
図2に示すように、サポート材除去方法200は、三次元造形物Xからサポート材SPを除去するためのものであり、洗浄液CLに三次元造形物Xを浸漬する浸漬工程210と、サポート材を融解させるサポート材融解工程220と、洗浄槽10においてサポート材SPと洗浄液CLとを分離する洗浄槽分離工程230と、洗浄槽10から液をオーバーフローさせるオーバーフロー工程240と、洗浄槽10から出た液を回収槽50にて回収する回収工程250と、回収槽50においてサポート材SPと洗浄液CLとを分離する回収槽分離工程260と、分離されたサポート材SPを回収するサポート材回収工程270と、を備える。
(浸漬工程210)
浸漬工程210では、洗浄液CLに三次元造形物Xを浸漬する。洗浄液CLに三次元造形物Xを浸漬する間、洗浄液CLに対して、超音波を印可してもよい。これにより、三次元造形物Xにおいてモデル材MDとサポート材SPの境界部分に洗浄液CLが入り込みやすくなる。
(サポート材融解工程220)
サポート材融解工程220では、ヒータ20が、洗浄液CLを所定の温度に調節する。これにより、洗浄槽10にある洗浄液CLの温度は、サポート材SPは融解する一方モデル材MDは融解しない範囲となるように調節される。これにより、洗浄液CLの中において三次元造形物Xのサポート材が融解する。さらに、洗浄液CLの温度は、洗浄液CLの曇点よりも高い温度にすることが好ましい。これにより、洗浄液CLに含まれる有効成分(界面活性剤等)によって、三次元造形物Xにおけるサポート材SPの除去が促進される。また、洗浄液CLの曇点はできるだけ低い方が良い。これにより、洗浄液CLに含まれる有効成分(界面活性剤等)による除去作用が低温でも得られる。
なお、洗浄液CLに含まれる有効成分(界面活性剤等)による除去作用は、界面活性剤の特性により、液状のサポート材SPのみではなく、固体のサポート材SPに対して与えたほうが良いと推測される。この推測を前提にすると、洗浄液CLの曇点は、サポート材SPの融点より低い方が好ましいと考えられる。
(洗浄槽分離工程230)
洗浄槽分離工程230では、ヒータ20は、引き続き、洗浄液CLを所定の温度に調節する。融解したサポート材は、洗浄液CLに対して不溶であるとともに、洗浄液CLよりも密度が低い。洗浄槽分離工程230では、洗浄槽10における洗浄液CLを静置する。このため、洗浄槽10においては、密度差によって、サポート材SPと洗浄液CLが分離する。その結果、洗浄槽10においては、上部に液状のサポート材SPが、下部に洗浄液CLが、それぞれ分離して存在することとなる。
(オーバーフロー工程240)
オーバーフロー工程240では、回収槽50から洗浄槽10への洗浄液CLの供給等により、洗浄槽10における液面が連通部50BXに到達すると、液状のサポート材SPが優先的に回収槽50へ溢れ出る(図3)。
(回収工程250)
回収工程250では、洗浄槽10から出た液体を回収槽50に回収する。回収槽50に設けられたヒータは、引き続き、液体を所定の温度に調節する。
(回収槽分離工程260)
回収槽分離工程260では、回収槽50に設けられたヒータは、引き続き、液体を所定の温度に調節する。さらに、回収槽50では、回収した液体を静置する。サポート材SPと洗浄液CLとの密度差により、回収槽50では、サポート材SPと洗浄液CLとに分離する。すなわち、回収槽50においては、上部に液状のサポート材SPが、下部に洗浄液CLが存在することとなる。回収槽50における液面が上昇すると、送り配管80を介して、液状のサポート材SPが優先的に回収槽50から溢れ出る。
(サポート材回収工程270)
サポート材回収工程270では、回収槽50から溢れ出たサポート材SPは、送り配管80を介して、カードリッジ71に供給される。サポート材SPが十分に充填されたカードリッジ71は、ホルダ72から取り外され、別途の三次元造形装置(図示省略)に装着される。また、ホルダ72には、空のカードリッジ71が装着される。
このように、本発明では、浸漬工程210において、洗浄液CLによるサポート材の分離とともに、サポート材の融解を行う。このため、モデル材の形状が複雑に入り組んだ形状であっても、短時間で、サポート材を短時間で除去することができる。さらに、サポート材が洗浄液CLに対して不要であるとともに、サポート材SPの密度が洗浄液CLよりも小さいため、オーバーフロー工程240や回収工程250において両者の分離が容易となる。結果、分離された洗浄液CLやサポート材SPは、再利用が可能となる。
なお、サポート材SPを回収する場合には、サポート材SPの融点よりも低温にする冷却工程を行ってもよい。これにより、洗浄液CLのような液体との混合物であっても、サポート材SPを容易に回収することができる。冷却工程は、カードリッジ71に対して行ってもよいし、回収槽分離工程260を経た回収槽50や洗浄槽分離工程230を経た洗浄槽10に対して行ってもよい。
ポンプ60Pは、コントローラ100による制御の下、戻し配管60を介して、回収槽50から洗浄槽10へ所定の液体を送る。この液体は、洗浄液CLであることが望ましいが、サポート材及び洗浄液CLの混合液体でもよい。これにより、洗浄槽10における液面LS10が回収槽50における液面LS50よりも高い状態を作り出すことができる。
なお、ヒータ20及び温度センサ30は、サポート材SPの凝固を防ぐべく、サポート材SPの流通経路に適宜設けられることが好ましい。サポート材SPの流通経路としては、例えば、回収槽50、送り配管80やバイパス配管131がある。また、万が一、サポート材SPが混入した場合に備えて、戻し配管60をヒータ20及び温度センサ30に設けてもよい。ヒータ20及び温度センサ30による液温調節は、その目的に応じて適宜設定すればよく、例えば、洗浄槽10の条件と同様としてもよい。なお、上記実施形態では、液の温度を調節するために、液を温めるヒータを用いたが、本発明はこれに限られず、液を冷やすクーラを用いてもよいし、ヒータ及びクーラを用いてもよい。
上記実施形態では、連通部50BX、送り配管80の入口80X、戻し配管60の入口60X及び出口60Yのそれぞれについて、シャッターが設けられることが好ましい。そして、コントローラ100は、それぞれのシャッターを個別に開閉制御することが好ましい。
上記実施形態では、洗浄液CLとサポート材SPとの分離を、両者の密度差及び重力を利用して行った。本発明はこれに限らず、遠心分離等により、洗浄液CLとサポート材SPとの分離を行ってもよい。
また、洗浄槽10における液面の高さが連通部50BXに満たない場合、オーバーフロー工程240を行なうことができない。このため、洗浄槽10における液面の高さを上昇させるべく、洗浄槽10に洗浄液CLを供給する、洗浄液CLに別の物体を浸漬する、または、洗浄液CL内に沈めたままバルーンを膨らましてもよい。洗浄槽10への洗浄液CLの供給は、バイパスユニット130の作動によって行ってもよい。この場合において、洗浄槽10に液面センサを別途用意してもよい。なお、液面の高さを上昇させる状況としては、洗浄槽10におけるオーバーフロー工程240のみならず、回収槽50における回収槽分離工程260も該当する。したがって、回収槽50においても、洗浄液CLの供給、洗浄液CLへ別の物体の浸漬や洗浄液CL内におけるバルーンの膨張操作等を行ってもよい。
上記実施形態のサポート材除去装置2は、洗浄槽10を1つ、回収槽50を1つ備えていたが、本発明はこれに限られない。例えば、図4に示すサポート材除去装置2は、洗浄液を貯留する洗浄槽10と、回収槽50と、水を貯留し洗浄槽10とほぼ同様の構造を有するすすぎ槽18と、回収槽50とほぼ同様の構造を有するすすぎ側回収槽58と、回収槽50及びすすぎ側回収槽58から溢れ出たサポート剤を回収するサポート材回収槽78と、を備える。
洗浄槽10と回収槽50とが連通部50BXを介して隣合い、すすぎ槽18とすすぎ側回収槽58とが連通部58BXを介して隣合う。サポート材回収槽78は、回収槽50及びすすぎ側回収槽58とが隣合う。
洗浄槽10と、回収槽50とは、連通部50BXを介して連通する。同様に、すすぎ槽18と、水を貯留するすすぎ側回収槽58とは、連通部58BXを介して連通する。回収槽50は、壁部に出口87Xを有する。すすぎ側回収槽58は、壁部に出口88Xを有する。サポート材回収槽78は、壁部に入口87Y及び入口88Yを有する。回収槽50とサポート材回収槽78とは、出口87Xと入口87Yを介して連通する。なお、各槽には、液の温度調節を行う温調器と、液の温度を測定する温度センサと、が設けられる。
次に、図4に示すサポート材除去装置2の使用方法について説明する。
まず、洗浄槽10において、洗浄液CLに三次元造形物Xを浸漬する浸漬工程210を行う。そして、洗浄槽10において、サポート材融解工程220、洗浄槽分離工程230及びオーバーフロー工程240を行う。
次に、洗浄槽10の洗浄液CLから三次元造形物Xを取り出して、すすぎ槽18において、洗浄液CLに三次元造形物Xを浸漬する浸漬工程210を行う。そして、すすぎ槽18においてサポート材融解工程220、洗浄槽分離工程230及びオーバーフロー工程240を行う。その後、すすぎ槽18の洗浄液CLから三次元造形物Xを取り出して、乾かす。これにより、三次元造形物Xにおけるサポート材の除去を行うことができる。
回収槽50とサポート材回収槽78とにおいて、回収工程250と、回収槽分離工程260と、サポート材回収工程270とが行われる。同様にして、すすぎ側回収槽58とサポート材回収槽78とにおいて、回収工程250と、回収槽分離工程260と、サポート材回収工程270と、が行われる。このようなサポート材除去方法200を通して、三次元造形物Xの洗浄及びすすぎを効率よく行うとともに、洗浄関の回収及び再利用並びにサポート材の回収及び再利用を行うことができる。
ところで、鉄などの金属部品は、錆に弱いため、輸送時や保管時には、金属部品を防錆油でコーティングする。したがって、金属部品の使用時には、コーティングされた防錆油を除去しなければならない。ところが、コーティングされた防錆油を除去するためには専用の装置が必要となる。また、加工後の金属部品には切削油が付着しているため、そのまま使用する場合には、切削油の除去が必要となる。
次に、図5に示す塗布装置500について説明する。塗布装置500は、液体が収容される槽510と、液体の温度を調節する温度調節装置520と、を備える。液体としては、コーティング材CTと、洗浄液CLとを含む。コーティング材CTとしては、防錆機能(例えば、酸素バリア性)を有するものを用いる。コーティング材CTとして、前述のサポート材SPを利用することもできる。コーティング材CTとして、サポート材SP以外を利用する場合には、洗浄液CLに不溶であり、密度が洗浄液CLよりも大きいものを用いることが好ましい。また、コーティング材CTの融点は、対象物の使用温度や保管温度よりも高いことが好ましい。温度調節装置520は、液体の温度をコーティング材CTの融点よりも高く設定する。洗浄液CLは、防錆油を除去可能なものであり、例えば、サポート材除去装置2で用いたものを利用してもよい。また、洗浄液CLとして、防錆機能(例えば、酸素バリア性)を有するものを用いることが好ましい。
次に、塗布装置500による塗布方法を説明する。図6に示すように、塗布方法600は、収容工程610と、温度調節工程620と、分離工程630と、浸漬工程640と、引き上げ工程650と、を備える。収容工程610では、コーティング材CT及び洗浄液CLを含む液体の温度を槽に収容する。温度調節工程620では、液体の温度をコーティング材CTの融点よりも高く設定する。分離工程630では、コーティング材CTと洗浄液CLは、密度差により分離する。この結果、液体において、上側にコーティング材CTの上層と、上層から分離した洗浄液CLの下層とができる。浸漬工程640では、対象物Yを液体に浸漬する。このとき、対象物は、洗浄液CLの下層に全体が浸漬される。洗浄液CLの作用により、浸漬前の対象物Yを覆っていた油分が取り除かれるまで浸漬工程640を行う。引き上げ工程650では、下槽にある対象物Yを外部まで引き上げる。この引き上げ操作により、対象物Y全体がコーティング材CTによって塗布される。
なお、引き上げ工程650の後に凝固工程660を行ってもよい。凝固工程660では、対象物の冷却等により、コーティング材CTの凝固を行う。
また、分離工程630において、コーティング材CT及び洗浄液CLを含む液体の温度の温度は洗浄剤CLの曇点よりも高く、引き上げ工程650における前記液体の温度は前記洗浄剤の曇点よりも低くすることが好ましい。これにより、引き上げ操作の際、浸漬前の対象物Yを覆っていた油分が、対象物Yに付着しにくくなる。
上記実施形態では、浸漬工程640において、洗浄液CLの下層に対象物全体を浸漬されたが本発明はこれに限られない。浸漬前の対象物Yを覆っていた油分のうち除去したい部分に対して、洗浄液CLの下層を浸漬することにより、当該部分の油分を除去することができる。
特に、防錆油は臭いがきつく、ベトつく。一方、コーティング材CTとして、無臭でべとつきの少ないもの(例えば、融点が保管温度や使用温度よりも高いもの)を選べば、防錆油のような弊害もない。さらに、防錆油は、揮発性の高いものが多い一方、コーティング材CTとして揮発性の低いものを選ぶことにより、より安定した防錆膜を形成することができる。さらに、コーティング材CTとして、所定の物質のバリヤ性が高いものを選ぶ場合は、当該物質のバリヤ性能を付与することができる。例えば、コーティング材CTとして、酸素バリヤ性が高いものを選択することにより、防錆機能を付与することができる。なお、本発明は、防錆油に限らず、塗布前の対象物Yに付着している油分を除去したい場合にも適用できる。そして、対象物からコーティング材CTを除去する場合には、図1に示すサポート材除去装置2を用いることができる。
上記実施形態では、サポート材除去装置2(図1参照)を用いて、サポート材除去方法200(図2参照)を行ったが、本発明はこれに限られない。
図7~8に示すように、サポート材除去装置700は、三次元造形物Xからサポート材SPを除去するためのものであり、洗浄液CLを貯留する洗浄槽710と、洗浄槽710に貯留する洗浄液CLを加熱するヒータ720と、洗浄液CLの温度を測定する温度センサ(図示しない)と、洗浄槽710に貯留する洗浄液CLに超音波を加える超音波ユニット740と、洗浄槽710における洗浄液CLの液面に風を送るファン770と、各部を制御するコントローラ790と、を備える。
ヒータ720は、洗浄槽710に設けられるものであり、洗浄槽710に貯留する洗浄液CLの温度を所定の範囲内で維持することができる。洗浄槽710にある洗浄液CLの温度は、サポート材SPが融解する一方、モデル材MDが融解しない範囲となるように調節される。洗浄槽710にある洗浄液CLの温度は、サポート材SPの融点以上であることが好ましく、モデル材MDの融点未満であることが好ましい。さらに、洗浄槽10にある洗浄液CLの温度は、洗浄液CLの曇点よりも高い温度にすることが好ましい。
図9に示すように、サポート材除去方法800は、三次元造形物Xからサポート材SPを除去するためのものであり、洗浄液CLに三次元造形物Xを浸漬する浸漬工程210と、サポート材を融解させるサポート材融解工程220と、洗浄槽710においてサポート材SPと洗浄液CLとを分離する洗浄槽分離工程230と、洗浄槽710のうち第1エリア710Aにおける液面を冷却する液面冷却工程840と、第1エリア710Aにおける液面近傍にある洗浄CLを、浸漬槽710の第2エリア710Bへ送る液送り工程850と、浸漬槽710の液から三次元造形物Xを引き上げる引上げ工程860と、を備える。
浸漬工程210から洗浄槽分離工程230までは、前述したものとなるのでその詳細を省略する。洗浄槽分離工程230の後、三次元造形物Xが浸漬された第1エリア710において、融解したサポート材SPが、洗浄液CLとの密度差によって液面近傍に集まる。
液面冷却工程840では、FAN770が、第1エリア710Aの液面にむけて風を当てる。このため、第1エリア710Aの液面にあった液(サポート材と洗浄液の混合液)は冷却されながら、第2エリア710Bへ送られる。FAN770からの風によって混合液が冷却されるため、混合液の温度がサポート材の融点を下回る。結果、混合液からサポート材が析出する。これによって、サポート材と洗浄液との分離を行うことができる。
液送り工程850では、FAN770からの風によって、第1エリア710Aの液面近傍にあった液状のサポート材が、固形のサポート材として第2エリア710Bに送られる。
このように、引上げ工程860の前に、液面冷却工程840と液送り工程850とを行うため、引上げ工程860において第1エリア710Aにて三次元造形物Xを引き上げたときに、三次元造形物Xに対するサポート材の付着を抑えることができる。結果、良好な三次元造形物Xの洗浄を行うことができる。
なお、第1エリア710Aは、洗浄槽710において、三次元造形物Xを引き上げるときに必要なエリアとなるように設定すればよい。また、第2エリア710Bは、洗浄槽710において、第1エリア710Aから退避したエリアとなるように設定すればよい。
本実施形態では、液面冷却工程840と液送り工程850とを同時に行ったが、本発明はこれに限られず、液面冷却工程840と液送り工程850とのうち一方を先に行い、他方を後に行うとしてもよい。同様に、上記実施形態では、FAN770が、液面冷却機構と液送り機構を兼ねていたが、本発明はこれに限られず、液面冷却機構と液送り機構とを別々に用意してもよい。
上記実施形態では、サポート材SPとして、炭化水素等のワックス系材料を用いたが本発明はこれに限られず、水溶性の材料を用いることも可能である。水溶性のサポート材SPとしては、例えば、AR-S1(株式会社キーエンス)等がある。
ここで、水溶性のサポート材SPを用いて、上記実施形態では、浸漬工程210と、サポート材融解工程220と、洗浄槽分離工程230と、を行った場合において、洗浄槽中の液においてサポート材SPと洗浄液CLとの分離が困難な場合がある。その際には、洗浄槽中の液に対し、乳化破壊剤を供給するエマルジョンブレイク工程を行ってもよい。これにより、サポート材SPと洗浄液CLを分離することが可能となり、サポート材SPや洗浄液CLの再利用が可能となる。乳化破壊剤としては、水溶液中においてカルシウムイオンを生成するものであることが好ましい。例えば、乳化破壊剤としては、石膏などがある。したがって、前述の サポート材除去装置において、洗浄槽中の液に対し、乳化破壊剤を供給するエマルジョンブレイク装置を備えていることが好ましい。
<実施例>
実験A1~A2を行った。
(実験A1)
3Dプリンタを用いて、モデル材MD及びサポート材SPから三次元造形物X(カーテンレール。図10参照)をつくった。
モデル材MDとして、VisiJet Crystal EX200 Plastic Material(株式会社スリーディー・システムズ・ジャパン)を利用した。
モデル材MDの成分:
ウレタンアクリラートオリゴマー 20~40%
エトキシル化ビスフェノールAジアクリラート(CAS番号 64401-02-01) 15~35%
トリプロプレングリコールアクリラート(CAS番号 42978-66-5) 1.5~3%
サポート材SPとして、VisiJet200(株式会社スリーディー・システムズ・ジャパン)を用いた。
サポート材SPの成分:ヒドロキシ化ワックス(CAS番号 112-95-5)
サポート材SPの融点:55~65℃
サポート材SPの密度:0.85~0.91(g/cm
卓上式超音波洗浄機(型番2501 ブランソン社)を用いて、三次元造形物Xに対するサポート材の除去、すなわち、浸漬工程210とサポート材融解工程220とを行った。その後、三次元造形物Xを水に浸漬するすすぎ工程を行った。その後、三次元造形物Xを乾燥させた。洗浄剤の水溶液(濃度8%)を洗浄液として用いた。
洗浄剤の成分:
ジエチレングリコールアルキルエーテル(CAS番号 112-34-5)
ポリオキシアルキレンモノアルキルエーテル(CAS番号 77029-64-2)
キシレンスルホン酸ナトリウム(CAS番号 1300-72-7)
ケイ酸ナトリウム(CAS番号 6834-92-0)

洗浄剤の曇点:50 ℃
洗浄剤の密度:1.082(g/cm
浸漬工程210とサポート材融解工程220とにおける洗浄条件は以下の通りである。
超音波条件 周波数42Hz 出力100W
洗浄時間 3分
洗浄液の温度 65℃
すすぎ条件は以下の通りである。
超音波条件 周波数42Hz 出力100W
洗浄時間 3分
水の温度 65℃
(実験A2)
表1に記載した条件以外は、実験A1と同様にして、三次元造形物Xに対するサポート材の除去、すすぎ、及び乾燥を行った。
Figure 0007197119000001
乾燥後の三次元造形物Xに対し目視で評価を行った。
評価基準は以下の通りである。
◎:モデル材にサポート材が全く残っていない。
○:モデル材の左右両側にある細溝HM(溝幅1mm)にサポート材が少し残っていた。
△:モデル材の左右両側にある細溝HM(溝幅1mm)のサポート材が除去されていない。
×:モデル材のサポート材がほとんど残っている。
洗浄剤として、シムテックシリーズ CT-100(シムク―ル社)や、ハイチップ SX-509(タイユ株式会社製)を利用して、実験A1~A2と同条件で実験を行ったところ、実験A1~A2と同様の傾向を示した。
シムテックシリーズ CT-100(シムク―ル社)の成分
水 70~80%
添加剤 20~30%
トリエタノールアミン 3~7%
2-アミノエタノール 1~5%
その他 8~16%
ハイチップ SX-509(タイユ株式会社製)の成分
水 80%
トリエタノールアミン 10~20%
その他 0~10%
従来のサポート材の除去方法は次の通りである。オーブンに配された網に三次元造形物X(3~4個)を載置し、サポート材の融点以上モデル材の融点未満の温度範囲で1時間加熱した。これにより、ほとんどのサポート材は融解する。次に、超音波洗浄機を用いて三次元造形物X(3~4個)を30分洗浄する。その後、イソプロピルアルコールを用いて、歯ブラシで擦って、残ったサポート材をこそげ落とす(1個当たり、およそ2~3時間)。従来のサポート材の除去方法では、少なく見積もっても、1個の三次元造形物Xにつき120~140分の時間を要していた。また、洗浄評価としては、上記の基準に倣えば、「△」であった。本発明によれば、10以内でサポート材の除去が可能となるため、除去作業時間を短縮化することができる。
(実験B)
実験A1において出た廃液(サポート材と洗浄液の混合液)に対し、洗浄槽分離工程230と、オーバーフロー工程240と、回収工程250と、回収槽分離工程260と、サポート材回収工程270と、を行った。サポート材回収工程270で得られたサポート材及び未使用のサポート材について、赤外分光分析(KBr法)を行った。未使用のサポート材の分析結果は表2に、そして、サポート材の分析結果を表3にそれぞれ示す。
Figure 0007197119000002
Figure 0007197119000003
表2~3より、両サポート材の成分に大きな違いはなかった。したがって、サポート材除去方法200により、サポート材の再生が可能であるといえる。
実験C1~C5を行った。
(実験C1~C5)
実験A1と同様にして、3Dプリンタを用いて、モデル材MD及びサポート材SPから三次元造形物Xをつくった。
三次元造形物Xに対して、サポート材除去装置700を用いて、サポート材除去方法800を行った。サポート材除去方法800(図9)を行った。なお、サポート材融解工程220の条件は、表4に記載したこと以外は、実験A1と同様にして行った。
Figure 0007197119000004
実験C1~C5後の三次元造形物Xに対し目視で評価を行った。
評価基準は以下の通りである。
◎:モデル材にサポート材が全く残っていない。
○:モデル材のうち左右両側にある細溝HM(溝幅1mm)にサポート材が少し残っていた。
△:モデル材の左右両側にある細溝HM(溝幅1mm)のサポート材が除去されていない。
×:モデル材のサポート材がほとんど残っている。
実験D1~D2を行った。
(実験D1)
3Dプリンタを用いて、モデル材MD及びサポート材SPから実験A1と同様の三次元造形物Xをつくった。モデル材MD及びサポート材SPを変えたこと以外は、実験C1と同様にして、サポート材除去方法800(図9)を行った。
モデル材MDとして、AR-G1L(株式会社キーエンス)を用いた。
モデル材MDの成分:
シリコーン 65%
アクリル系モノマー 30~35%
有機リン化合物 1~5%
フェノン化合物 1~5%
サポート材SPとして、AR-S1(株式会社キーエンス)を用いた。
サポート材SPの成分は、次のとおりである。
アクリル系モノマー 10~25%
ポリプロピレングリコール 70~90%
光重合開始剤 1~5%
サポート材SPの密度:1.03(g/cm
実験D1の三次元造形物Xに対し目視で評価を行ったところ、実験C1と同様の結果「◎」となった。
(実験D2)
実験D1の後、三次元造形物Xを引き上げた浸漬槽の混合液300ccに対し、石膏を3cc加えた。その後、24時間静置した結果、浸漬槽において、混合液が、洗浄液とサポート材とに分離した。
モデル材MDとして、AR-M2(株式会社キーエンス)やAR-G1H(株式会社キーエンス)を用いて、実験D1~D2と同様の内容の実験を行ったところ、いずれも実験D1~D2と同様の内容のものとなった。
AR-M2(株式会社キーエンス)の成分:
アクリル系モノマー 75%
ウレタンアクリレートモノマー 20%
光重合開始剤 5%
AR-G1H(株式会社キーエンス)の成分:
シリコーン 60%
アクリル系モノマー 35~40%
有機リン化合物 1~5%
フェノン化合物 1~5%
尚、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
2 サポート材除去装置
10 洗浄槽
20 ヒータ
30 温度センサ
40 超音波ユニット
50 回収槽
60 配管
60X 入口
60Y 出口
70 サポート材回収ユニット
71 カードリッジ
71X 供給口
72 ホルダ
78 サポート材回収槽
80 送り配管
80X 入口
80Y 出口
100 コントローラ
200 サポート材除去方法
210 浸漬工程
220 サポート材融解工程
230 洗浄槽分離工程
240 オーバーフロー工程
250 回収工程
260 回収槽分離工程

Claims (4)

  1. 高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去方法であって、
    浸漬槽に貯留する液に対して前記高分子化合物が付着した前記ワークを浸漬する浸漬工程と、
    前記液の中において前記ワークの前記高分子化合物を融解させる高分子化合物融解工程と、
    前記浸漬槽において密度差を利用して前記高分子化合物と前記液とを分離する浸漬分離工程と、
    前記浸漬槽のうち第1エリアにおける液面近傍の液を冷却する液面冷却工程と、
    前記第1エリアにおける液を、前記浸漬槽のうち前記第1エリアから退避した第2エリアへ送る液送り工程と、を備え、
    前記高分子化合物融解工程における液の温度は、前記高分子化合物は融解する一方前記ワークは融解しない範囲であり、
    前記高分子化合物の密度は前記液の密度よりも小さく、
    前記高分子化合物は前記液に対して不溶であり、
    前記液面の冷却は、前記高分子化合物の温度が融点を下回るようにして行われるものであることを特徴とする高分子化合物の除去方法。
  2. 高分子化合物が付着したワークから前記高分子化合物を除去する高分子化合物の除去装置であって、
    前記高分子化合物が付着した前記ワークを液に浸漬するための浸漬槽と、
    前記高分子化合物は融解する一方前記ワークは融解しない範囲となるように、前記浸漬槽における前記液の温度を設定する液温調節装置と、
    前記浸漬槽のうち第1エリアにおける液面を冷却する液面冷却機構と、
    前記第1エリアにおける液面を、前記浸漬槽のうち前記第1エリアから退避した第2エリアへ送る液送り機構と、を備え、
    前記高分子化合物の密度は前記液の密度よりも小さく、
    前記高分子化合物は前記液に対して不溶であり、
    前記液面の冷却は、前記高分子化合物の温度が融点を下回るようにして行われるものであることを特徴とする高分子化合物の除去装置。
  3. 前記第1エリアは、前記浸漬槽のうち前記液に浸漬した前記ワークを取り出す取出エリアであって、
    前記第2エリアは、前記取出エリアにおける液面を、前記浸漬槽のうち前記取出エリアから退避した退避エリアであることを特徴とする請求項2記載の高分子化合物の除去装置。
  4. 前記液面冷却機構は、前記液面に向けて気体を送るファンを備え、
    前記ファンは、前記液送り機構を兼ねることを特徴とする請求項2または3記載の高分子化合物の除去装置。
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