JP7196724B2 - 照明器具 - Google Patents
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さらに、器具本体の高さ方向の全長が放熱フィンの分だけ長くなるため、耐振動性を考慮すると、アームの強度を高める必要もあるものの、アームの増強は照明器具の重量を増す要因になってしまう。
図1は本実施形態に係る照明器具1を斜下方から視た斜視図であり、図2は照明器具1を斜上方から視た斜視図である。図3は照明器具1の上面図であり、図4は照明器具1の分解図である。
本実施形態の照明器具1は、高天井などの天井面に設置される天井照明器具である。これらの図に示すように、照明器具1は、器具本体4と、高天井等の天井面に固定され器具本体4を回動自在に支持するアーム6と、器具本体4に電力を供給する電源装置8と、を備える。
図1において、設置状態の照明器具1から視て天井面が位置する方向が紙面上方向であり、この方向を照明器具1の上方向と定義する。また上下左右も含めて照明器具1の方向の定義を図1に示す。
光源基板取付板10は、図2から図4に示すように、平面視略矩形板状の取付部11と、一対のアーム結合片14とを一体に備えている。取付部11の上面11Aには、その中央部に電源装置8が設置されている。取付部11の下面11Bには、図1に示すように、光源部12が設けられている。
これらのアーム結合片14は、光源基板取付板10において、取付部11を間に挟む両側の縁部を上方に向けてL字状に折曲加工することで当該取付部11に一体形成されている。一方、取付部11において、前面側の縁部である先端部11K1と、背面側の縁部である後端部11K2とは折曲加工されておらず、先端部11K1、及び後端部11K2から電源装置8の間は凹凸がない平坦面に形成されている。
電源装置8は、図6に示すように、光源部12に供給する電力を生成する電気回路が実装された電源基板20と、外部電力や照明制御信号を伝送する配線が接続される端子台21と、これらを収める金属製の電源カバーケース22と、を備えている。
電源基板20は、電源カバーケース22の天面22Aに絶縁スペースをあけた状態で固定される。この天面22Aには底面側に凸状を成す複数のプレスナット25(図6)が設けられており、各プレスナット25に電源基板20を螺子止めすることで、プレスナット25の凸形状により所定の絶縁スペースが確保される。
図5に示すように、取付部11には上下に貫通する貫通孔26が形成されており、電源基板20から延びる配線が電源カバーケース22の外を経由することなく、貫通孔26を通って下面11Bの側に至り、光源部12に結線される。
光源基板42は、熱伝導性に優れた略矩形板状の金属基板であり、熱伝導性に優れた絶縁シートを間に挟んで光源基板取付板10の取付部11の下面11Bに全面が接触した状態で螺子止め固定される。この取付部11の下面11Bには、光源基板42を位置決めする適宜の数のハーフピアス(ダボとも呼ばれる)が設けられている。
また各LED40は、光源基板42の実装面において、その中央を含む所定範囲を避けて配置されている。
支持バー部50には、照度センサなどの各種センサや通信機器などの適宜の機器を固定してもよい。
詳述すると、LED40の発熱は、光源基板42を介して光源基板取付板10に伝えられる。図1、及び図2に示すように、光源基板取付板10の取付部11の上面11Aと、その両側のアーム結合片14とが外部に露出しており、これら上面11A、及びアーム結合片14からLED40の発熱が外部に放熱される。
これにより、取付部11の上面11Aに別途に放熱フィンを設けずとも、良好な放熱性能が得られる。また放熱フィンが不要になるので器具本体4を軽くできる。
本実施形態では、アーム6には、SPCC(冷間圧延鋼板)から成る厚さが約2mmの部材が用いられている。
アーム結合片14は、図8に示すように、その最大高さHamaxが電源装置8の高さHbと略同じ高さ、或いは、電源装置8の高さHbよりも数ミリメートル程度僅かに低く形成されている。
電源装置8の内部空間には、電源基板20や端子台21が備える各種の部品の温度が規定温度範囲に収められる広さを要し、さらに電源基板20と電源カバーケース22、及び取付部11の上面11Aとの絶縁距離を確保する必要があり、本実施形態の電源装置8(電源カバーケース22)の高さHbは、これらを満足する最小限の高さに設定されている。
アーム結合片14の最大高さHamaxを、かかる電源装置8の高さHbと同程度とすることで、上面11Aから上方への器具本体4の突出量を、電源装置8の高さHbに抑えることができ、また、その突出量の制限内でアーム結合片14による放熱効果を最大にできる。
また光源基板取付板10においては、取付部11の前後方向の全長Lbよりも、各アーム結合片14の前後方向の最大長Laが短くなっている。このように構成することで、取付部11の四方の角に丸みを付けることができる。これにより、照明器具の搬送や取付時に人の手が取付部11の角に触れても問題が無い。本実施形態において、最大長Laは、アーム結合片14の底辺の長さ、すなわち取付部11とアーム結合片14の接続部分の長さに相当し、この最大長Laは、取付部11の全長Lbの約65%から90%の範囲となっている。
なお、各貫通孔部61は、例えば落下防止ワイヤーや、前面グローブ44を保護するガード部材といった適宜の部材の固定に用いてもよい。
これにより、取付部11の上面11Aに、埃の堆積等によって放熱性能が低下する放熱フィンを別途に設けずとも、良好な放熱性能を実現できる。また放熱フィンが不要になることで器具本体4を軽くできる。
上述した実施形態では、底面視長方形の光源部12を構成したが、図10に示す照明器具100のように、底面視略正方形の光源部112を構成してもよい。この場合、光源基板取付板10の取付部11も、光源部112に合わせて底面視正方形としてもよい。底面視長方形の光源部12(光源基板42)の長手方向を短縮した設計によって、底面視正方形の光源部112を得ることで、照明器具1よりも低光出力の照明器具100を簡単に実現できる。
光源基板取付板10の下面11Bに複数の光源部12を設けてもよい。例えば図11(A)に示す照明器具200のように、図10に示した底面視正方形の2つの光源部112を、光源基板取付板10の下面11Bに並べて設けてもよい。また例えば、図11(B)に示す照明器具300のように、上述した実施形態の照明器具1が備える光源部12を、光源基板取付板10の下面11Bに2つ並べて設けてもよい。
複数の光源部12、112を並べることで、照明器具1よりも大きな光出力の照明器具200、300を簡単に実現できる。
光源基板取付板10に複数の光源部12、112を設けた場合、図12に示す照明器具400のように、光源部12、112ごとに電源装置8を光源基板取付板10の上面11Aに並べて設けてもよい。この場合、2つの電源装置8の間に連結部材480を設け、電源装置8の相対位置固定と配線カバーの役割を兼用させることもできる。また複数の電源カバーケース22を設けた照明器具400では、器具の組立時に貫通路Aを通して2つの電源カバーケース22の端子台21の間に給電線を配線しておくことができる。調光用制御線についても同様に内部配線しておくことができる。
図13に示す照明器具500のように、光源部12を保護するガード部材585を備えてもよい。それぞれのアーム結合片14に支持片586を固定し、各支持片586でガード部材585を支持してもよい。各支持片586をアーム6と同様に高熱伝導性材から形成することで、より放熱性能を高めることができる。
図14に示す照明器具600のように、光源基板取付板10の取付部11の上面11Aから浮かせた状態(隙間を設けた状態)で電源装置8を設け、取付部11と電源装置8との間にスペースQを設けてもよい。これにより、取付部11の上面11Aの放熱性が向上し、より高い放熱性能を実現できる。
照明器具1の光出力が比較的小さい場合や、LED40の発光効率が高く取付部面積のわりに発生熱量が小さい場合などには、アーム結合片14の面積をさらに小さくすることが可能である。
具体的には、図15、及び図16に示すように、アーム結合片14の立ち上がり部90の幅はアーム結合片14の前後方向の最大長Laであり、取付部11の前後方向の全長Lbの65%以上を約10mmの高さだけ確保している。立ち上がり部90より上側のアーム結合部91の幅Lcは、アーム6とほぼ同じ寸法の矩形形状にしてよい。
ただし、この立ち上がり部90とアーム結合部91との境界は単純に90度の角部とするのではなく、応力集中を緩和するために、斜面または丸みを付けた凹曲面などの繋ぎ領域92を設けるのが好ましい。これらの繋ぎ領域92の寸法は、斜面を設けた場合にはアーム結合片14を横方向から見た時の仮想三角形の1辺が少なくとも10mm以上になるように設定するのがよい。例えば図15の照明器具700においては、仮想三角形の垂直方向寸法が10mm、水平方向が17.3mmとなっている。凹曲面の場合には、アーム結合片14を横方向から見た時の仮想円弧の半径が10mm以上となることが好ましい。例えば図16の照明器具800においては、半径10mmの丸みを設けている。
これらの構成を採用した場合には、アーム結合片14は略三角形状とは言えなくなるが、取付部11から折曲加工して形成された下辺の寸法より、アーム結合部91の上辺の寸法のほうが短い形状であることは共通している。このような形状であれば、光源基板取付板10において取付部11から伝達される熱量を熱伝導によってアーム結合片14に伝えることができ、かつ照明器具をアーム6によって天井に設置しても安定した取付状態を保つことができる。
電源装置8を照明器具1とは別に設けてもよい。
照明器具1を、天井面に限らず、壁面に設置してもよい。
光源基板取付板10、及びアーム6の素材には、光源部12の放熱に要する高熱伝導性を有し、必要な剛性を実現可能な任意の合金、或いは金属を用いることができる。
上述した実施形態において、水平、及び垂直等の方向、各種の数値、及び形状は、特段の断りがなされていない限り、これらの方向、及び数値の周辺の範囲、並びに近似の形状を意識的に除外するものではなく、同一の作用効果を奏し、また数値にあっては臨界的意義を逸脱しない限りにおいて、その周辺の範囲、並びに近似の形状(いわゆる、均等の範囲)を含む。
4 器具本体
6 アーム
8 電源装置
10 光源基板取付板
11 取付部
12、112 光源部
14 アーム結合片
20 電源基板
22 電源カバーケース
22A 天面
34 開口部
40 LED(発光素子)
42 光源基板
61 貫通孔部
Hamax アーム結合片の最大高さ
Hb 電源装置の高さ
La アーム結合片の最大長
Lb 取付部の全長
M 距離
Claims (5)
- 複数の発光素子が実装された光源基板と、
前記光源基板が下面に取り付けられた板状の高熱伝導性を有する光源基板取付板と、
前記光源基板取付板の上面に取り付けられた電源装置と、
前記光源基板取付板を支持し、高熱伝導性を有するアームと、
を備え、
前記光源基板取付板には、前記光源基板が取り付けられた取付部を挟む両側の縁部のそれぞれを、前記電源装置を囲うように、上方にL字状に折曲加工して形成されたアーム結合片が設けられ、
各アーム結合片は、前記光源基板取付板の辺の中央に向かって高くなる山形に形成され、各アーム結合片の前後方向の最大長は、前記取付部の前後方向の全長より短く、各アーム結合片の中央部に面接触させて前記アームが結合され、前記アーム結合片のそれぞれには、前記電源装置に対向して開口する複数の貫通孔部が設けられている、
ことを特徴とする照明器具。 - 前記アーム結合片のそれぞれには、複数の貫通孔部が設けられている、ことを特徴とす
る請求項1に記載の照明器具。 - 前記光源基板取付板は、
前記光源基板が取り付けられた取付部の前後方向の全長よりも、前記アーム結合片の前
後方向の最大の長さが短い、ことを特徴とする請求項1または2に記載の照明器具。 - 電源基板と、
前記光源基板取付板の上面に固定され、前記電源基板を収めるケースと、を有した電源
装置を備え、
前記電源基板が前記ケースの内部の天面に固定されている、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の照明器具。 - 前記電源装置には、いずれの前記アーム結合片にも対向しない位置に、内部に連通した
開口部が設けられている、ことを特徴とする請求項4に記載の照明器具。
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