JP7194596B2 - ホログラム記録再生装置 - Google Patents

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Description

本発明は、2次元画像シンボルとして変調されホログラム記録されたデータを、ビット列データに復調するホログラム記録再生装置に関するものである。
近年、大容量かつ高速の情報記録再生システムとしてホログラム記録再生装置が注目されている。ホログラム記録は、参照光・信号光と称される同一光源からの2つのコヒーレント光を干渉させ、生じた干渉縞を記録媒体に屈折率変化として記録・保持する。信号光は「ページデータ」と称される2次元画像データにより空間的に変調され、レンズを介して記録媒体へ照射される。
また再生時には、記録したときと同一条件の参照光を、好ましくは記録時の参照光照射方向とは逆側から記録媒体へ照射する(位相共役再生)と、記録媒体の内部のホログラムにより光が回折し、再生光が得られる。これを撮像素子等で撮像し、読み取られた2次元画像データを復調することで元の情報を読み出すことが可能である。
ところで、上述したように、記録すべき信号は、2次元画像データにより空間的に変調される。この時の変調時に、ページデータを分割したある一定の範囲中で輝点と暗点の判定を行う、例えば下記特許文献1に記載された手法が知られている。これは、再生時の諸条件やレーザ光の面内方向の輝度ムラ等によって、ページデータの周辺部と中心部で、再生されたページデータの輝度条件が異なるために行うものである。
この手法において使用される変調コードの例としては、隣り合うピクセルの回折光強度の引き算を行い、その結果がマイナスであれば“0”、プラスであれば“1”にそれぞれ対応付ける差分コードや、図4(a)に示す5:9変調方式等がある。
ここで、5:9変調方式とは、5ビット(25=32通り)のデータを、輝点2シンボルと暗点7シンボルで構成した3×3の9シンボルで表現する方式である。記録するデータを5ビット区切りで変調し、3×3の変調ブロックを敷き詰めて並べることでページデータを形成する。例えば、1,740画素×1,044画素のページデータであれば、1740×1044÷(3×3)=201,840個の変調ブロックが並べられていることになる(図4(b)を参照)。
このような変調方式とされているので、復調時に各シンボルの輝度値を計測し、輝点と暗点の判定を行うことで、データを再生することが可能となる。一般的な、データの復調手法としては、各シンボルの輝度を相対的に比較し、輝度レベルが高い順にシンボルとして判定する硬判定が一般的である。例えば、5:9変調方式の場合には、輝点が2つ含まれることから、9つのシンボルの輝度を測定し、最も輝度が高い2点を輝点とみなして復調する(図4(c)を参照)。
上記変調コードにおける各パターンは任意に作成することができる。例えば、5:9変調方式の場合、9つのシンボルから2つの輝点を選ぶため、パターンの候補は9C2=36通り存在し、その中から任意の5ビット、すなわち32通りを選択することになる。その際、例えば輝点の位置が互いに類似するパターン同士では、復調誤りが生じやすくなってしまうため、復調誤りが生じやすい順に4つのパターンを選び、この4つのパターンを避けるようにして32パターンを選択する。
パターンの組み合わせが最適となるように選択する手法としては、例えば、本願発明者等が提案した手法が知られている(非特許文献1)。この手法は、全ての変調パターンについてユークリッド距離和を計算し、相互距離が短いパターンを不採用とし、ビット間の距離との組み合わせからパターンを選択する。
特許第3209493号公報
石井紀彦等,"ホログラムメモリーにおける差分コード最適化",2016年映像情報メディア学会年次大会講演予稿集,34D-2
しかしながら、さらなる情報の高密度記録化の要請に応え得るホログラム記録再生装置を構成しようとした場合、復調誤りが生じやすくなるのを避けることができるとともに、誤りが生じ難い変調パターンを効率よく高速で生成することができる新規有用な手法を構築する必要がある。
本発明は、上記事情に鑑みなされたもので、復調誤りが生じ難い変調パターンの生成を効率よく迅速に行い得るホログラム記録再生装置を提供することを目的とするものである。
本発明のホログラム記録再生装置は、
所望の信号の変調パターンを複数個配列してなるページデータを記録するホログラム記録再生装置において、
複数個の該変調パターン同士は、互いに同一数の画素を同一形状に配列したものからなり、
該変調パターン同士が復調時に互いに誤りとなる確率が最も小さくなるように、所望の数の前記変調パターンを生成する変調パターン生成手段を備え、
該変調パターン生成手段は、機械学習法を用いて前記変調パターンの生成を行うように構成されていることを特徴とするものである。
また、前記ホログラム記録再生装置において、前記変調パターン生成手段による機械学習が畳み込みニューラルネットワークを用いてなされることが好ましい。
前記ニューラルネットワークは、生成ニューラルネットワーク部分と復調ニューラルネットワーク部分が組み合わされてなり、該生成ニューラルネットワーク部分による生成ニューラルネットワーク処理と、該復調ニューラルネットワーク部分による復調ニューラルネットワーク処理とを交互に行うことにより、該復調ニューラルネットワーク部分の特性に応じて該生成ニューラルネットワーク部分を最適化して、生成する前記変調パターンを最適化することが好ましい。
前記生成ニューラルネットワーク部分は、少なくとも変調パターンを生成する変調パターン生成部を備え、前記復調ニューラルネットワーク部分は、少なくとも変調パターンを復調する変調パターン復調部および復調データの尤度を出力する尤度出力部を備え、
前記尤度出力部から出力された、前記復調データに対する尤度情報に基づき、前記変調パターン生成部のパラメータおよび前記変調パターン復調部のパラメータを調整することが可能である。
前記変調パターン生成手段において生成された前記変調パターンに対し、装置光学系で生じたノイズの特性を加味してノイズ付加変調パターンを生成するノイズ付加変調パターン生成手段を備えることが好ましい。
なお、前記ノイズ付加変調パターン生成手段はオートエンコーダーを用いることも可能である。
本発明のホログラム記録再生装置によれば、機械学習法を用いることで、誤り率が最小となる変調パターンの組み合わせを生成する際の、変調パターンの判定を一括して自動的に行うことができるので、繁雑で膨大な計算処理および選択処理を逐次行うことが不要となり、誤り率が最小となる変調パターンを効率よく生成することができる。また、この変調パターンの組み合わせを用いてページデータを記録するようにしているので、復調時の信号読み取りにおける誤り率を低減することができる。
本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置に用いられるパターンを生成する際の構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置に用いられる畳み込みニューラルネットワークによる系統例を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置の光学系等を説明するための概略図である。 本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置において用いられる5:9変調の変調処理及び復調処理を説明するための概略図であり、(a)は32個のコード例(♯1~♯32)、(b)は変調手順、(c)は復調手順を各々示す概略図である。 本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置において無データページを使用したノイズ付加手法を示す概略図である。 本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置においてオートエンコーダーを使用したノイズ付加手法を示す概略図である。
以下、本発明の実施形態に係るホログラム記録再生装置を、図面を参照しながら説明する。このホログラム記録再生装置は、信号読み取りの誤り率低下の処理が施された変調パターンにより構成されるページデータを記録し、再生するホログラム記録再生装置である。
すなわち、本実施形態に係るホログラム記録再生装置は、所望の信号の変調パターンを複数個配列してなるページデータを記録するものであり、このように記録に資する複数個の変調パターンについて復調時の誤り率が小さくなるよう所望の数の変調パターンを生成するものである。その際に、その変調パターンの生成の処理を機械学習法を用いて行う変調パターン生成手段を備えている。
以下においては、機械学習法の一例である畳み込みニューラルネットワークを用いて、変調パターンを生成する場合について説明する。
<畳み込みニューラルネットワークの概要>
まず、図1および図2を用いて、本実施形態に係る畳み込みニューラルネットワークの概要を説明する。
図1に示すように、本実施形態のホログラム記録再生装置の変調パターン生成手段10は、ビット列入力部1からホログラム記録される信号ビット列が入力される。また、この変調パターン生成手段10は生成ニューラルネットワーク部分(以下、生成NNと称する)7と、復調ニューラルネットワーク部分(以下、復調NNと称する)8とが組み合わされてなり、生成NN7は、変調パターンを生成する変調パターン生成部2と、データ水増し/ノイズ付加部3を備え、復調NN8は変調パターン復調部4と尤度出力部5を備え、パラメータ調整された生成NN7の変調パターン生成部2により最終的に生成された変調パターンが外部の変調パターン出力部6に出力される。なお、この変調パターン出力部6では、学習を終えた生成NN7から入力された変調パターンデータを並べることで形成したページデータをホログラム記録再生装置101のSLM(空間光変調器)160に出力する(図3を参照)。
また、本実施形態のホログラム記録再生装置101においては、図2の畳み込みニューラルネットワークの系統例に示すように、生成処理と復調処理の両処理からなる学習を事前に行うことによってホログラム記録再生で使用する変調パターンが決定される。
すなわち、生成処理においては、信号ビット列が入力層11に入力され、次に、逆畳み込み層12および全結合層13での処理によって、記録すべき変調パターンの生成が変調パターン生成(部)14においてなされる。
一方、復調処理の際には、必要に応じノイズ付加(データの水増し)(部)21においてノイズ付加(データの水増し)がなされた変調パターンが、畳み込み層22および出力層(全結合層)23を介して信号ビット列に復調される。
なお、図2において、出力層23から出力された各変調パターンに対する尤度が棒グラフのイメージにて表されており、この尤度の大きさに基づいて(通常は、この尤度が最も大きい変調パターンが復調されたビット列となる)、復調処理の結果が出力される。
<ホログラム記録再生装置>
次に、上記畳み込みニューラルネットワークからなる変調パターン生成手段10が搭載された本実施形態のホログラム記録再生装置について、その光学系を中心とした構成を図3を用いて説明する。
この実施形態に係るホログラム記録再生装置101は、ホログラムの記録機能および再生機能を備えた記録再生装置として構成されている。
なお、ホログラム記録媒体110はフォトポリマーで構成され、位相共役型に対応した構成とされている。
図3に示すように、記録時において、光源であるレーザ111から出射されたコヒーレントなレーザ光束は、図示されないシャッタを通過し、発散レンズ112およびコリメートレンズ113からなるビームエキスパンダ(空間フィルタ109を含む)により光束径を拡大され、半波長板114を通過し、ミラー115により直角に偏向され、偏光ビームスプリッタ(PBS:以下単にPBSと称する)116により2系の光束に分岐される。
PBS116から図中左方に向かう光束(信号搬送用光:p偏光)は、PBS117を透過してSLM160に照射され、該SLM160により空間的に変調されて、デジタル画像からなるページデータ情報を担持した信号光とされる。なお、このSLM160に表示されたページデータは、上述した変調パターン生成手段10により生成された変調パターンを配列して構成されている。
ここで、記録する信号データ列を5ビット区切りで変調し、3×3の変調ブロックを敷き詰めて並べることでページデータを形成した場合には、例えば、1,740画素×1,044画素のページデータであれば、1740×1044÷(3×3)=201,840個の変調ブロックが配列されることになる。
また、SLM160から出射(反射)されたp偏光である信号光は、ページデータに依存して入射した状態とは偏光状態が変化してs偏光となり、PBS117において図中下方に反射され、レンズ(FTL)118によって光学的にフーリエ変換されてホログラム記録媒体110に照射される。
一方、PBS116から図中下方に向かう光束(s偏光)は、参照光(記録時参照光)とされ、半波長板122(半波長板122の光学軸が入射光の偏光方位に合致するように調整しておく)を通過し、ミラー123により直角に偏向されるが、s偏光とされているためPBS124により反射され、PBS124から図中下方に向かうことになる。この光束はガルバノミラー125により角度制御され、リレーレンズ126を介して記録媒体110中の信号光が照射される場所へ、信号光とは別角度で照射され、これにより、記録媒体110の記録材料中に干渉縞模様の光の強弱に応じた屈折率変化が誘起され、これがホログラム情報として保持される。
なお、本実施形態装置においては、角度多重記録が前提とされているので、ページデータを上記SLMに表示させ、逐次、上記SLMへのページデータの表示を更新しつつ、この更新毎に、参照光の記録媒体への入射角度をガルバノミラー125によって少しずつ変化させることにより、互いに異なるページデータを記録媒体中の同一位置へ多重記録することが可能となり、高密度な情報格納が可能となっている。
次に、本実施形態のホログラム記録再生装置101の再生機能について説明する。
図3に示すように、ホログラム記録媒体110に記録されたページデータ情報を再生する場合には、半波長板122の光軸に対する角度を調整することで、参照光の偏光方向を(s偏光からp偏光に)変換する。この参照光は、ミラー123で反射された後、PBS124に到達するが、半波長板122によってp偏光とされているので、このPBS124を直進することになる。
PBS124を直進した参照光は、ミラー132により反射されて、ガルバノミラー150で角度制御され、レンズ136を介してホログラム記録媒体110に入射される。
このように、記録媒体110へ入射された再生用の参照光は、記録媒体110中の信号光が照射された場所へ、その裏面側から記録用参照光の入射方向とは対向するような方向から照射される。
このように、s偏光の再生用参照光の照射によって、ホログラム記録媒体110から所定の上記変調パターンを配列してなるページデータ情報を担持した再生光が射出される。
射出された再生光は、レンズ118を介してPBS117に照射される。このとき再生光はp偏光とされているのでPBS117を透過し、再生光に担持されたページデータ情報はカメラ120に入射して撮像される。
<変調パターンの生成処理>
以下、図1および図2を用いて、本実施形態に係る畳み込みニューラルネットワークによる変調パターン生成方法についてさらに詳しく説明する。
ビット列入力部1から、変調パターン生成部2に信号ビット列が入力されると、生成NN7により任意の変調パターンが生成される。入力される信号ビット列は、例えば10:9変調の場合であれば1,024種類の1-of-k 表記(またはone-hot 表現と称される)の行列である。例えば、信号ビット列が0000000011(10進数で“3”)ならば、1-of-k 表記の行列は[0, 0, 0, 1, 0, …, 0]となる。
これらは、図2に示すように、ランダムに初期化されたパラメータを有する逆畳み込み層12と全結合層13により、変調パターンに含まれるシンボルと同数の次元とされる。
ここで、10:9変調など、輝点数が一意に決まっている変調パターンを生成する場合には、活性化関数やバイアス値に制約を加えることで、任意の数のシンボルのみが輝点となるようにする。これにより、全てのビット列(10:9変調であれば、0から1,023まで)に対応する変調パターンの初期値を生成することができる。
復調NN8では、この生成された変調パターンを復調することで、生成された変調パターンの評価を行う。
ここで、復調を行う変調パターン復調部4においては、復調アルゴリズムを学習するために大量のデータが必要となるので、生成されたパターンにデータオーギュメンテーション(データ拡張:全体の輝度レベルを変えたデータや、ノイズを加えたデータによる水増し処理)を施し、学習データを増加させる。
特に、事前にホログラム記録再生装置のモアレや汚れの面内分布情報を取得する、例えば特許第4863913号公報(以下特許文献2と称する)に記載された技術や、事前にホログラム記録再生装置の符号間干渉特性を取得する、例えば、“Neural Network Equalizer Matched to Recording Code in Holographic Data Storage,” H. Osawa et al., Jpn. J. Appl. Phys., 50, 09MB05, 2011年(以下非特許文献2と称する)に記載された技術を応用した手法により、生成された変調パターンにそれらのノイズ成分を加えたものを学習データとすることが可能であるが、この場合には変調パターン生成手段10内に配置したノイズ付加変調パターン生成手段を設けることにより、実際のホログラム記録再生装置の光学特性を勘案した復調検証が可能となり、ひいては実機のノイズ特性を考慮した変調パターンを生成することができる。
これらの手法を用いて生成したデータと、それに対応する入力層11に入力した信号ビット列を教師データとした学習により、誤差逆伝播法を用いて変調パターン復調部4の各パラメータを調整する。
ここで、各パラメータの調整について具体的に説明する。変調パターン生成部2で生成された変調パターン、あるいはデータ水増し/ノイズ付加部3によってノイズが付加された変調パターンを逆畳み込み層22に入力する。ランダムに初期化されたパラメータを有する畳み込み層22と出力層23により、入力されたパターンの復調結果として尤もらしいビット列が推定され、10:9変調であれば1,024通りの尤度が出力される。尤度は、出力層23の活性化関数にReLU関数を用いることで、合計が1となる分布に規格化される。この出力された尤度と、入力された信号ビット列の誤差関数を定義する。例えば、交差エントロピーが一般的に用いられる。これを、確率的勾配降下法などの手法を用いて最小化し、それに合わせて畳み込み層22と出力層23のパラメータが更新される。誤差関数が最小化されたとき、あるいは事前に設定した任意の繰り返し数(エポック数)の学習を終えたとき、復調NN8の最適化がなされることになる。
変調パターン復調部4において学習を終えたニューラルネットワークを使用してデータを復調すると、尤度出力部5である出力層23からは信号ビット列に対する尤度(クラス確率)がそれぞれ出力される。例えば、復調NN8の学習が終わった時点で[0, 0, 0, 1, 0, …, 0]というビット列を変調パターン生成部2に入力すると、それに対応する変調パターンが生成され、さらにそれが復調されることによって、[0, 0.001, 0.002, 0.9132, 0.014, …, 0.0001]といったように、入力した信号ビット列とほぼ同じような分布を持った行列が出力層23より出力されることになる。つまり、10進数の“3”というデータから生成された変調パターンを復調すると、“2”である確率が0.2%、“3”である確率が91.32%、“4”である確率が1.4%と出力されることになる。
このように、初期段階においては、生成NN7の変調パターン生成部2に入力されたデータは生成NN7側での学習がまだされておらず、ランダムな値で初期化された状態とされているため、この後変調パターン生成部2の学習を行うことになる。この変調パターン生成部2における学習は任意に入力した信号ビット列の1-of-k表記の行列と、尤度出力部5から出力された尤度の分布がより近しい分布となるような学習とされる。すなわち、前述した変調パターン復調部4の学習と同様に設定した誤差関数を最小化するように、尤度出力部5からの尤度情報に基づき、変調パターン生成部2側の各パラメータを調整するように学習を進める。なお、変調パターン生成部2側のみの調整によって誤差関数が最小化されるよう、変調パターン生成部2側の学習時には変調パターン復調部4側のパラメータは更新されないよう固定する。
変調パターン生成部2のパラメータ調整がされた後に変調パターン生成部2に再度信号ビット列を入力すれば、学習によりパラメータ調整がなされた変調パターン生成部2により新たな変調パターンが生成できる。この後、この変調パターン、あるいはノイズ付加やデータ水増しがされた変調パターンと、変調パターン生成部2に入力した信号ビット列を教師データとして使用して、変調パターン復調部4を学習させ、復調側を最適化させる。すると、例えば、[0, 0, 0, 1, 0, …, 0]という信号ビット列を変調パターン生成部2に入力すると、[0, 0.001, 0.001, 0.967, 0.0001, …, 0.0001]という復調結果が出力層23より出力され、変調パターン生成部2の学習により、学習前と比べて変調パターン生成部2に入力した信号ビット列により近い分布をもった復調ビット列が得られるようになる。この例では、復調NN8では、“2”である確率が0.1%、“3”である確率が96.7%、“4”である確率が0.01%と判定しており、学習前と比べると復調誤りが低減していることがわかる。
このように、変調パターン復調部4と変調パターン生成部2の学習プロセスを繰り返すことで、復調NN8の復調精度が向上するように、生成NN7の変調パターン生成部2が最適化されることになる。すなわち、復調結果に基づいて復調誤りが生じにくいような変調パターンの生成が自動的に最適化されることになる。
これにより変調パターンの復調誤りを大幅に低減させることが可能となる。
<変更態様>
なお、本発明のホログラム記録再生装置としては上記実施形態のものに限られるものではなく、その他の種々の変更の態様をとることが可能である。
例えば、変調パターン復調部4と変調パターン生成部2の学習プロセスの繰り返し数は適宜選択することができる。
また、本実施形態のホログラム記録再生装置に係る変調パターン生成手段としては、畳み込みニューラルネットワーク以外の態様により構成してもよく、多層パーセプトロン等の順伝播型のニューラルネットワーク等を用いて構成してもよい。
また、ニューラルネットワークに替えて、「回帰」や「木」等の他の教師データありの機械学習法を用いることが可能である。
<付記事項>
前述した、ノイズ特性を付加した変調パターンの生成に係る手法に関し、さらに付記的に説明する。上記特許文献2では、データの無い全面が白(またはグレー)のシンボルで構成されたページデータをサンプルデータとしてホログラムメモリーに記録する。理想的には、再生されたページデータも全面が白(またはグレー)のシンボルで構成されるはずであるが、実際には光学系中のモアレパターンや、レンズに付着した塵埃等の汚れ等に起因する、記録再生光学系のノイズが重畳されたページデータが再生される。この再生ページデータと、記録時に表示したページデータの差分をとれば、記録再生光学系のノイズ情報を取得できる(図5を参照)。この取得したノイズ情報を生成パターンに重畳することで、ノイズ付加変調パターンを作成することができるが、ノイズ成分はページデータ面内で分布を有している。生成される変調ブロックがページデータ面内のどの位置に配置されてもノイズ耐性を有するよう、取得したノイズ情報を変調ブロックのサイズ単位で分割し、それぞれのノイズ情報を変調ブロックに重畳させたものをノイズ付加変調パターンとする(図5を参照)。
次に、非特許文献2では、ページデータ内のシンボルごとに、カメラで取得した再生ページデータにおける、対象シンボルとその周囲2シンボル分を合わせた合計25シンボルの情報を入力情報とするとともに、記録時にSLMに表示したページデータにおける対象シンボルを出力情報とし、ニューラルネットワークに学習をさせている。これにより、ニューラルネットワークは記録再生光学系の符号間干渉情報を学習し、対象シンボルが周囲のシンボルから影響されて生じる符号間干渉を除去することができるイコライザーとして機能している。本実施形態ではこのニューラルネットワークをオートエンコーダーとし、さらに、ホログラムメモリーに記録するサンプルのページデータを入力情報とし、ホログラムメモリーから再生されたページデータを出力情報として学習する(図6を参照)。非特許文献2と異なり、ニューラルネットワークへの入力情報と出力情報を逆にすることで、符号間干渉によるノイズ成分を入力情報に逆に付加することができるオートエンコーダーとなる。同様に、ノイズ成分はページデータ面内で異なり、所定の分布を有することから、オートエンコーダーもページデータを領域ごとに分割した数の分を用意し、それぞれ学習させる。その際、領域のサイズは、シンボルのサイズ、変調パターンのサイズ、ページデータのサイズ(ページデータを分割せず、ページデータ全面をオートエンコーダーへの入出力情報とする場合)など、任意に設定して良い。なお、図6では変調パターンのサイズごとに領域を分割した場合の例を示している。生成された変調パターンを、学習を終えた各オートエンコーダーに入力すれば、オートエンコーダーの出力として、ページデータ面内の任意の位置におけるノイズが付加された変調パターンが得られる。
1 ビット列入力部
2 変調パターン生成部
3 データ水増し/ノイズ付加部
4 変調パターン復調部
5 尤度出力部
6 変調パターン出力部
7 生成ニューラルネットワーク(生成NN)
8 復調ニューラルネットワーク(復調NN)
10 変調パターン生成手段
11 入力層
12 逆畳み込み層
13 全結合層
14 変調パターン生成
21 ノイズ付加
22 畳み込み層
23 出力層(全結合層)
101 ホログラム記録再生装置
109 空間フィルタ
110 記録媒体
111 レーザ
112 発散レンズ
113 コリメートレンズ
114、122 半波長板
115、123、132 ミラー
116、117、124 偏光ビームスプリッタ(PBS)
118、126、136 レンズ
120 カメラ
125、150 ガルバノミラー
160 SLM(空間光変調器)

Claims (6)

  1. 所望の信号の変調パターンを複数個配列してなるページデータを記録するホログラム記録再生装置において、
    複数個の該変調パターン同士は、互いに同一数の画素を同一形状に配列したものからなり、
    該変調パターン同士が復調時に互いに誤りとなる確率が最も小さくなるように、所望の数の前記変調パターンを生成する変調パターン生成手段を備え、
    該変調パターン生成手段は、機械学習法を用いて前記変調パターンの生成を行うように構成されていることを特徴とするホログラム記録再生装置。
  2. 前記変調パターン生成手段による機械学習が畳み込みニューラルネットワークを用いてなされることを特徴とする請求項1に記載のホログラム記録再生装置。
  3. 前記ニューラルネットワークは、生成ニューラルネットワーク部分と復調ニューラルネットワーク部分が組み合わされてなり、該生成ニューラルネットワーク部分による生成ニューラルネットワーク処理と、該復調ニューラルネットワーク部分による復調ニューラルネットワーク処理とを交互に行うことにより、該復調ニューラルネットワーク部分の特性に応じて該生成ニューラルネットワーク部分を最適化して、生成する前記変調パターンを最適化することを特徴とする請求項2に記載のホログラム記録再生装置。
  4. 前記生成ニューラルネットワーク部分は、少なくとも変調パターンを生成する変調パターン生成部を備え、前記復調ニューラルネットワーク部分は、少なくとも変調パターンを復調する変調パターン復調部および復調データの尤度を出力する尤度出力部を備え、
    前記尤度出力部から出力された、該復調データに対する尤度情報に基づき、前記変調パターン生成部のパラメータおよび前記変調パターン復調部のパラメータを調整することを特徴とする請求項3に記載のホログラム記録再生装置。
  5. 前記変調パターン生成手段において生成された前記変調パターンに対し、装置光学系で生じたノイズの特性を加味してノイズ付加変調パターンを生成するノイズ付加変調パターン生成手段を備えたことを特徴とする請求項1~4のうちいずれか1項に記載のホログラム記録再生装置。
  6. 前記ノイズ付加変調パターン生成手段がオートエンコーダーからなることを特徴とする請求項5に記載のホログラム記録再生装置。
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