JP7193937B2 - 化粧方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、コンシーラーについては、複数色を混合して用いるものは知られていない。
本発明は、肌に良好な透明感や奥行き感を付与しながら、自然にシミやくすみをカバーする化粧方法を提供することを課題とする。
[1]多色固形コンシーラーをファンデーションの塗布後の肌に塗布する工程を含む化粧方法であって、前記多色固形コンシーラーは、複数の着色固形組成物が、平面方向に規則性を有し又はアトランダムに配置されてなり、前記複数の着色固形組成物は、少なくとも1色の進出色の固形組成物と少なくとも1色の後退色の固形組成物とを含み、前記多色固形コンシーラーは、その全量に対し顔料酸化チタンを5質量%以上、20質量%以下含有する、化粧方法。
[2]前記進出色は、マンセルの表色系における赤色、赤黄色、及び黄色に分類される色
から選択され、前記後退色は、マンセルの表色系における緑色、青緑色、及び青色に分類される色から選択される、[1]に記載の化粧方法。
[3]前記複数の着色固形組成物が、10色未満からなる、[1]又は[2]に記載の化粧方法。
[4]前記複数の着色固形組成物がマーブル状に配置されてなる箇所を少なくともその一部に有する、[1]~[3]のいずれかに記載の化粧方法。
[5]多色固形コンシーラーであって、
前記多色固形コンシーラーは、複数の着色固形組成物が、平面方向に規則性を有し又はアトランダムに配置されてなり、
前記複数の着色固形組成物は、少なくとも1色の進出色の固形組成物と少なくとも1色の後退色の固形組成物とを含み、
前記多色固形コンシーラーは、その全量に対し顔料酸化チタンを5質量%以上、20質量%以下含有し、
ファンデーションの塗布後の肌に塗布するためのものである、多色固形コンシーラー。[6]前記進出色は、マンセルの表色系における赤色、赤黄色、及び黄色に分類される色から選択され、前記後退色は、マンセルの表色系における緑色、青緑色、及び青色に分類される色から選択される、[5]に記載の多色固形コンシーラー。
[7]前記複数の着色固形組成物が、10色未満からなる、[5]又は[6]に記載の多色固形コンシーラー。
[8]前記複数の着色固形組成物がマーブル状に配置されてなる箇所を少なくともその一部に有する、[5]~[7]のいずれかに記載の多色固形コンシーラー。
本発明は、多色固形コンシーラーをファンデーションの塗布後の肌に塗布する工程を含む化粧方法である。
従来コンシーラーは、ファンデーションを塗布する前の肌においてシミやくすみ等の欠点を隠し、ファンデーションを塗布する土台として整えるという用いられ方がされてきた。本発明は、コンシーラーをファンデーションの後に塗布することによって、シミやくすみ等を上から隠す効果のみならず、後述するように多色すなわち複数の色の顔料粉体の適度なバラツキが引き起こす透明感や奥行き感を付与する効果をも奏する。また、コンシーラーを後から塗布することにより、化粧被膜のヨレが抑制される。
また、ファンデーションに先んじて、化粧下地を塗布してもよい。
本発明に係る多色固形コンシーラーは、チップを摺動させる平面における、あるいは肌に直接塗布するときはその塗布平面における、着色固形組成物の数を複数有し、単一色ではないことにより良好な透明感と奥行き感を呈する。
このような結果となった理由としては、肌の色は一定ではなく、場所によって明度、色相がばらついているところ、化粧料においても異なる色の集合体で、適度に色を分散させて肌色を表現したことで、良好な奥行き感が得られたと本発明者らは考察する。
後退色とは、背景になる色から奥に引っ込んで見える色の総称であり、通常マンセルの表色系における、緑色、青緑色、青色、青紫色、紫色に分類される色から選択される。一般に明度が低く、彩度も低い色である。具体的には、緑色、青緑色、青色、青紫色、紫色などがその代表色としてあげられる。
、赤色、赤黄色、及び/又は黄色を含む着色固形組成物に黒色粉体を配合すると、外観がくすむ傾向にある。そのため、進出色を含む着色固形組成物には、黒色粉体を実質的に配合しないことが好ましい。なお「実質的に配合しない」とは、進出色を含む着色固形組成物が有する鮮やかさがくすむ程度に配合しないことを意図しており、例えば着色固形組成物全量中に黒色粉体が0.8質量%以下であってよく、0.5質量%以下であってよく、0.3質量%以下であってよく、0.1質量%以下であってよく、0.05質量%以下であってよく、0.01質量%以下であってよい。
一方で、スティックタイプの場合には、通常スティック状であり、その長さ、径は、適宜設定される。
以下、本発明に係る多色固形コンシーラーに用いる原料について、説明する。
本発明に係る多色固形コンシーラーに使用し得る粉体は、水、油脂、界面活性剤、アルコール類、シリコーン類などの化粧料原料には溶解しない、有機或いは無機の固形物の総称を意味する。
粉体の具体例としては、カオリン、タルク、マイカ、セリサイト、チタンマイカ、積層樹脂小片(グリッター)、ホウケイ酸Ca/Al、チタンセリサイト、二酸化チタン、酸化鉄、酸化亜鉛、群青、紺青、赤色102号、赤色226号、黄色4号アルミニウムレーキ、シリカ、アルミナ、珪酸カルシウム、珪酸マグネシウム、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、メチルシロキサン網状重合体、架橋型メチルポリシロキサン樹脂、アクリル酸アルキル樹脂類、ナイロン、シルク、セルロース或いはこれらの複合材料などが例示できる。
粉体の形状は、球状、不定形、多孔質状、中空状、繊維状、板状或いは塊状であってもよい。更に、その表面は、シリコーン被覆処理、金属石けん被覆処理、アシルアミノ酸塩被覆処理など、通常知られている表面処理が為されていてもよい。
ためには、黒色粉体が必要となる。黒色粉体の例としては、黒酸化鉄、カーボンブラック、チタンブラック等があげられる。その他の色は適宜調整されるが、通常マンセルの表色系における赤、赤黄色、黄色、青、青緑、緑、などの色から選択されることが一般的である。
本発明に係る多色固形コンシーラーにおいて粉体は、パウダータイプの場合には、多色固形コンシーラー中、及び/又は着色固形組成物中通常65質量%以上であり、70質量%以上であることが好ましく75質量%以上であることがより好ましく、80質量%以上であることが更に好ましい。また、通常95質量%以下であり、90質量%以下であることが好ましく、85質量%以下であることがより好ましい。
オイルゲルタイプの場合には、多色固形コンシーラー中、及び/又は着色固形組成物中通常30質量%以上であり、40質量%以上であることが好ましい。また、通常70質量%以下であり、60質量%以下であることが好ましい。
なお、顔料酸化チタンとは、酸化チタンのうち一次粒子径が0.1μm以上の酸化チタンを意味する。
本発明に係る多色固形コンシーラーは、油性成分を含んでもよい。
油性成分の具体例としては、例えば、マカデミアナッツ油、アボガド油、トウモロコシ油、オリーブ油、ナタネ油、ゴマ油、ヒマシ油、サフラワー油、綿実油、ホホバ油、ヤシ油、パーム油、液状ラノリン等の動植物油;流動パラフィン、スクワラン、プリスタン等の炭化水素油;オレイン酸、イソステアリン酸等の液状脂肪酸;イソステアリルアルコール、オクチルドデカノール等の液状高級アルコール;イソオクタン酸セチル、ミリスチン酸イソプロピル、イソステアリン酸ヘキシルデシル、アジピン酸ジイソプロピル、セバチン酸ジ-2-エチルヘキシル、乳酸セチル、リンゴ酸ジイソステアリル、ジ-2-エチルヘキサン酸エチレングリコール、ジカプリン酸ネオペンチルグリコール、ジ-2-ヘプチルウンデカン酸グリセリン、トリ-2-エチルヘキサン酸グリセリン、エチルヘキサン酸セチル、トリ-2-エチルヘキサン酸トリメチロールプロパン、トリイソステアリン酸トリメチロールプロパン、テトラ-2-エチルヘキサン酸ペンタンエリトリット、グリセリルトリイソステアレート、グリセリルトリイソオクタネート等の合成エステル油;ジメチルポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン、ジフェニルポリシロキサン等の鎖状ポリシロキサン;オクタメチルシクロテトラシロキサン、デカメチルシクロペンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキサンシロキサン等の環状ポリシロキサン;アミノ変性ポリシロキサン、ポリエーテル変性ポリシロキサン、アルキル変性ポリシロキサン、フッ素変性ポリシロキサン等の変性ポリシロキサン等のシリコーン油;が挙げられる。但し、後述する特定の界面活性剤群に属するものは、油性成分として取り扱わないものとする。
本発明に係る多色固形コンシーラーにおいて油性成分を配合する場合、パウダータイプの場合には、多色固形コンシーラー中通常5質量%以上であり、10質量%以上であることが好ましい。また、通常25質量%以下であり、20質量%以下であることが好ましい。
オイルゲルタイプの場合には、多色固形コンシーラー中通常30質量%以上であり、40質量%以上であることが好ましい。また、通常70質量%以下であり、60質量%以下であることが好ましい。
本発明に係る多色固形コンシーラーには、通常固形コンシーラーに使用される成分を広く配合することが可能である。
また、界面活性剤としては、脂肪酸セッケン(ラウリン酸ナトリウム、パルミチン酸ナトリウム等)、ラウリル硫酸カリウム、アルキル硫酸トリエタノールアミンエーテル等のアニオン界面活性剤類、塩化ステアリルトリメチルアンモニウム、塩化ベンザルコニウム、ラウリルアミンオキサイド等のカチオン界面活性剤類、
ベタイン系界面活性剤(アルキルベタイン、アミドベタイン、スルホベタイン等)、イミダゾリン系両性界面活性剤(2-ココイル-2-イミダゾリニウムヒドロキサイド-1-カルボキシエチロキシ2ナトリウム塩等)、アシルメチルタウリン等の両性界面活性剤類、
ソルビタン脂肪酸エステル類(ソルビタンモノステアレート、セスキオレイン酸ソルビタン等) 、グリセリン脂肪酸類(モノステアリン酸グリセリン等)、プロピレングリコ
ール脂肪酸エステル類(モノステアリン酸プロピレングリコール等)、硬化ヒマシ油誘導体、グリセリンアルキルエーテル、POEソルビタン脂肪酸エステル類(POEソルビタンモノオレエート、モノステアリン酸ポリオキシエチレンソルビタン等)、POEソルビット脂肪酸エステル類(POE-ソルビットモノラウレート等)、POEグリセリン脂肪酸エステル類(POE-グリセリンモノイソステアレート等)、POE脂肪酸エステル類(ポリエチレングリコールモノオレート、POEジステアレート等) 、POEアルキル
エーテル類(POE2-オクチルドデシルエーテル等)、POEアルキルフェニルエーテル類(POEノニルフェニルエーテル等)、プルロニック型類、POE・POPアルキルエーテル類(POE・POP2-デシルテトラデシルエーテル等)、テトロニック類、POEヒマシ油・硬化ヒマシ油誘導体(POEヒマシ油、POE硬化ヒマシ油等)、ショ糖脂肪酸エステル、アルキルグルコシド等の非イオン界面活性剤類、等が挙げられる。
ン、カルボキシメチルキチン、寒天、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、カルボキシビニルポリマー、アルキル変性カルボキシビニルポリマー、ポリアクリル酸ナトリウム、ポリエチレングリコール、ベントナイト等が挙げられる。
トリアゾール、4-メトキシ-4'-t-ブチルジベンゾイルメタン等の紫外線吸収剤類
、等が挙げられる。
チップに転写されたコンシーラーのスポットの色の数を変化させることで、奥行き感がどのように変化するかを実験した。スポットを構成する色は以下のとおり。なお、各スポットには、少なくとも1種の進出色と、少なくとも1種の後退色を含ませた。
2色:オレンジ、緑
3色:赤、黄、青
4色:赤、黄、青、緑
8色:赤、オレンジ、黄色、黄緑、青、緑、グレー、白
10色:赤、ピンク、オレンジ、黄色、黄緑、青、緑、青紫、白、グレー
×:単一色で平面的に感じる。
△:若干奥行きを感じる。
○:奥行きを感じる。
◎:とても奥行きを感じる。
<固形コンシーラーの調製>
表2に示す処方にしたがって、固形コンシーラーを作製した。
コンシーラー1及び2並びに比較コンシーラー1は、まず3色(黄色、緑色、赤色)の各着色固形組成物を調製した。表2に示す処方の、粉体全量をヘンシェルミキサーで混合し、その後油剤全量を加えて更に混合して混合物を得た。得られた混合物をパルペライザを用いて粉砕し、各着色組成物を得た。次に、4cm×5cmの長方形の金皿の隔壁で仕切られた3区域に、種類の異なる着色固形組成物同士が混合しないように充填した後、隔壁をはずして、ハンドプレス20kgにて加圧成型して、図3で概略を示すような色毎に区分された多色固形の、コンシーラー1及び2並びに比較コンシーラー1を得た。
比較コンシーラー2は、表2に示す処方の、粉体全量をヘンシェルミキサーで混合し、その後油剤全量を加えて更に混合して得た混合物をパルペライザを用いて粉砕した。次に
、得られた粉砕物を4cm×5cmの長方形の金皿に充填し、ハンドプレス20kgにて加圧成型して比較コンシーラー2を得た。
表3に示す処方にしたがって、比較コンシーラー3を作製した。まず、表3に示す処方の、ワックス全量と油剤全量とを110℃に加温下で溶解し、均一混合した。その後、粉体全量および1,3ブチレングリコールを添加し、ディスパーで均一に分散した。次に得
られた混合物を直径12mmのスティック容器に充填し、室温まで冷却して固めることで比較コンシーラー3を得た。
上記調製した各固形コンシーラーについて、以下の手順で評価した。
化粧料専門のパネラー10名に、各固形ファンデーションを肌に塗布してもらい「塗布後の肌においてシミが隠れているか否か」「塗布後の肌がいきいきとして見えるか否か」、「塗布後の肌に奥行き感を感じるか否か」、「塗布後の肌に透明感を感じるか否か」、及び「塗布時にヨレずに均一に仕上がるか否か」の5項目についてそれぞれ二択評価を行った。コンシーラー1及び2並びに比較コンシーラー1については、3色の着色固形組成物をいずれも取って肌に塗布する際に肌上で軽く混合して用いた。なお、固形コンシーラー単独の塗布の他に、固形コンシーラーの塗布の前又は後に、市販のW/O乳化剤型の化粧下地と市販の固形粉末ファンデーションを表4に示す順に重ねて使用した場合の評価も行った。
各項目について以下の評価基準で判定した結果を表4に示す。
(評価基準)
◎肯定評価が9人以上
○肯定評価が7~8人
△肯定評価が4~6人
×肯定評価が3人以下
Claims (4)
- 多色固形コンシーラーをファンデーションの塗布後の肌に塗布する工程を含む化粧方法であって、
前記多色固形コンシーラーは、複数の着色固形組成物が、平面方向に規則性を有し又はアトランダムに配置されてなり、
前記複数の着色固形組成物は、少なくとも1色の進出色の固形組成物と少なくとも1色の後退色の固形組成物とを含み、
前記多色固形コンシーラーは、その全量に対し顔料酸化チタンを5質量%以上、20質量%以下含有し、塗布すると肌色を呈する、化粧方法。 - 前記進出色は、マンセルの表色系における赤色、赤黄色、及び黄色に分類される色から選択され、前記後退色は、マンセルの表色系における緑色、青緑色、及び青色に分類される色から選択される、請求項1に記載の化粧方法。
- 前記複数の着色固形組成物が、10色未満からなる、請求項1又は2に記載の化粧方法。
- 前記複数の着色固形組成物がマーブル状に配置されてなる箇所を少なくともその一部に有する、請求項1~3のいずれか一項に記載の化粧方法。
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シミ隠しに有効なチークの色や種類、塗り方を伝授!,https://xn--b9j2eta6d8ee5iweud4d8fd8it176n.com/method/teak-paint-teaching.html,2017年06月22日 |
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