JP7191562B2 - 電子機器、電子機器の制御方法、プログラム及び記憶媒体 - Google Patents

電子機器、電子機器の制御方法、プログラム及び記憶媒体 Download PDF

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本発明は、操作手段への割当機能をカスタマイズできる電子機器に関する。
従来、操作部材の機能が分からないユーザーに対して、操作部材がどのような機能を有しているのかのガイドを表示する方法が提案されている。特許文献1には、操作部材を押下した場合にどのような機能が発動するのかを、操作部材に接触した時に機能ガイドを表示することでユーザーに通知する方法が記載されている。
特許第4926494号公報
しかしながら、特許文献1に記載の従来技術では、操作部材に接触した時に機能ガイドが常に表示されてしまうため、操作部材の機能について既に知っているユーザーが煩わしさを感じてしまうという課題がある。
上記実情に鑑み、本発明の目的は、操作部材の機能に関するガイドを、煩わしさを低減して示すことができる電子機器を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明の電子機器は、特定の操作手段と、前記特定の操作手段への操作に応じて実行される機能を、ユーザーの指定操作に応じて割り当てる割当手段と、前記割当手段による機能割当がされている場合には前記特定の操作手段に対する特定の操作が行われても前記特定の操作手段への機能割当が可能であることを示すガイドを表示せず、前記割当手段による機能割当がされていない場合には前記特定の操作手段に対する前記特定の操作に応じて前記ガイドを表示するように制御する表示制御手段と、ユーザー操作に応じて前記ガイドを表示しないように設定する設定手段とを有し、前記表示制御手段は、前記設定手段で前記ガイドを表示しないように設定されている場合には、前記割当手段による機能割当がされていない場合であっても、前記特定の操作手段に対する前記特定の操作に応じた前記ガイドの表示は行わないことを特徴とする。
本発明によれば、操作部材の機能に関するガイドを、煩わしさを低減して示すことができる。
デジタルカメラ100の外観図である。 デジタルカメラ100のブロック図である。 タッチバー82の詳細を示す図である。 ロック状態処理のフローチャートである。 有効状態処理のフローチャートである。 全面タッチ開始判定処理のフローチャートである。 ロック解除操作とロック操作に対する操作応答表示の表示例である。 有効状態における各種タッチ操作に対する操作応答表示の表示例である。 全面タッチ判定閾値の詳細を示す図である。 常時使用可の時の処理のフローチャートである。 M―Fnバーガイド表示判定処理のフローチャートである。 撮影モード処理のフローチャートである。 (a)M-Fnバーガイド画面の表示例である。(b)メニュー画面の表示例である。(c)メニュー画面の表示例である。 M-Fnバーカスタマイズ設定処理のフローチャートである。 (a)M-Fnバーカスタマイズ設定画面の表示例である。(b)全面押し設定画面の表示例である。 撮影モード時の機能として割当可能な機能一覧である。 再生モード時の機能として割当可能な機能一覧である。 タッチバーを搭載した他の電子機器の外観図である。
<デジタルカメラ100の外観図>
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態を説明する。図1(a),1(b)に、本発明を適用可能な装置の一例としてのデジタルカメラ100の外観図を示す。図1(a)はデジタルカメラ100の前面斜視図であり、図1(b)はデジタルカメラ100の背面斜視図である。
表示部28は、デジタルカメラ100の背面に設けられた表示部であり、画像や各種情報を表示する。タッチパネル70aは、表示部28の表示面(タッチ操作面)に対するタッチ操作を検出することができる。ファインダー外表示部43は、デジタルカメラ100の上面に設けられた表示部であり、シャッター速度や絞りをはじめとするデジタルカメラ100の様々な設定値を表示する。シャッターボタン61は撮影指示を行うための操作部材である。モード切替スイッチ60は、各種モードを切り替えるための操作部材である。端子カバー40は、デジタルカメラ100を外部機器に接続する接続ケーブル等とのコネクタ(不図示)を保護するカバーである。
メイン電子ダイヤル71は回転操作部材であり、メイン電子ダイヤル71を回すことで、シャッター速度や絞りなどの設定値の変更等が行える。電源スイッチ72は、デジタルカメラ100の電源のONとOFFを切り替える操作部材である。サブ電子ダイヤル73は回転操作部材であり、サブ電子ダイヤル73を回すことで、選択枠(カーソル)の移動や画像送りなどが行える。4方向キー74は、上、下、左、右部分をそれぞれ押し込み可能に構成され、4方向キー74の押した部分に応じた処理が可能である。SETボタン75は、押しボタンであり、主に選択項目の決定などに用いられる。
動画ボタン76は、動画撮影(記録)の開始や停止の指示に用いられる。AEロックボタン77は押しボタンであり、撮影待機状態でAEロックボタン77を押下することにより、露出状態を固定することができる。拡大ボタン78は、撮影モードのライブビュー表示(LV表示)において拡大モードのONとOFFを切り替えるための操作ボタンである。拡大モードをONとしてからメイン電子ダイヤル71を操作することにより、ライブビュー画像(LV画像)の拡大や縮小を行える。再生モードにおいては、拡大ボタン78は、再生画像を拡大したり、その拡大率を増加させたりするための操作ボタンとして機能する。再生ボタン79は、撮影モードと再生モードとを切り替えるための操作ボタンである。撮影モード中に再生ボタン79を押下することで再生モードに移行し、記録媒体200(後述)に記録された画像のうち最新の画像を表示部28に表示させることができる。メニューボタン81はメニュー画面を表示させる指示操作を行うために用いられる押しボタンであり、メニューボタン81が押されると各種の設定が可能なメニュー画面が表示部28に表示される。ユーザーは、表示部28に表示されたメニュー画面と、4方向キー74やSETボタン75とを用いて直感的に各種設定を行うことができる。
タッチバー82(マルチファンクションバー:M-Fnバー)は、タッチ操作を受け付
けることが可能なライン状のタッチ操作部材(ラインタッチセンサー)である。タッチバー82は、通常の握り方(メーカー推奨の握り方)でグリップ部90を握った右手の親指でタッチ操作可能(タッチ可能)な位置に配置されている。タッチバー82は、タッチバー82に対するタップ操作(タッチして所定期間以内に移動せずに離す操作)、左右へのスライド操作(タッチした後、タッチしたままタッチ位置を移動する操作)などを受け付け可能な受付部である。タッチバー82は、タッチパネル70aとは異なる操作部材であり、表示機能を備えていない。
通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150(後述;着脱可能)側と通信を行うための通信端子である。接眼部16は、接眼ファインダー17(覗き込み型のファインダー)の接眼部であり、ユーザーは、接眼部16を介して内部のEVF29(後述)に表示された映像を視認することができる。接眼検知部57は、接眼部16にユーザー(撮影者)が接眼しているか否かを検知する接眼検知センサーである。蓋202は、記録媒体200(後述)を格納するスロットの蓋である。グリップ部90は、ユーザーがデジタルカメラ100を構える際に右手で握りやすい形状とした保持部である。グリップ部90を右手の小指、薬指、中指で握ってデジタルカメラ100を保持した状態で、右手の人差指で操作可能な位置にシャッターボタン61とメイン電子ダイヤル71が配置されている。また、同じ状態で、右手の親指で操作可能な位置に、サブ電子ダイヤル73とタッチバー82が配置されている。サムレスト部91(親指待機位置)は、デジタルカメラ100の背面側の、どの操作部材も操作しない状態でグリップ部90を握った右手の親指を置きやすい箇所に設けられたグリップ部材である。サムレスト部91は、保持力(グリップ感)を高めるためのラバー部材などで構成される。
<デジタルカメラ100の構成ブロック図>
図2は、デジタルカメラ100の構成例を示すブロック図である。レンズユニット150は、交換可能な撮影レンズを搭載するレンズユニットである。レンズ103は通常、複数枚のレンズから構成されるが、図2では簡略して一枚のレンズのみで示している。通信端子6は、レンズユニット150がデジタルカメラ100側と通信を行うための通信端子であり、通信端子10は、デジタルカメラ100がレンズユニット150側と通信を行うための通信端子である。レンズユニット150は、これら通信端子6,10を介してシステム制御部50と通信する。そして、レンズユニット150は、内部のレンズシステム制御回路4によって絞り駆動回路2を介して絞り1の制御を行う。また、レンズユニット150は、レンズシステム制御回路4によってAF駆動回路3を介してレンズ103の位置を変位させることで焦点を合わせる。
シャッター101は、システム制御部50の制御で撮像部22の露光時間を自由に制御できるフォーカルプレーンシャッターである。
撮像部22は、光学像を電気信号に変換するCCDやCMOS素子等で構成される撮像素子である。撮像部22は、システム制御部50にデフォーカス量情報を出力する撮像面位相差センサーを有していてもよい。A/D変換器23は、撮像部22から出力されるアナログ信号をデジタル信号に変換する。
画像処理部24は、A/D変換器23からのデータ、又は、メモリ制御部15からのデータに対し所定の処理(画素補間、縮小といったリサイズ処理、色変換処理、等)を行う。また、画像処理部24は、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、システム制御部50は、画像処理部24により得られた演算結果に基づいて露光制御や測距制御を行う。これにより、TTL(スルー・ザ・レンズ)方式のAF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理、等が行われる。画像処理部24は更に、撮像した画像データを用いて所定の演算処理を行い、得られた演算結果に
基づいてTTL方式のAWB(オートホワイトバランス)処理を行う。
A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24及びメモリ制御部15を介してメモリ32に書き込まれる。あるいは、A/D変換器23からの出力データは、画像処理部24を介さずにメモリ制御部15を介してメモリ32に書き込まれる。メモリ32は、撮像部22によって得られA/D変換器23によりデジタルデータに変換された画像データや、表示部28やEVF29に表示するための画像データを格納する。メモリ32は、所定枚数の静止画像や所定時間の動画像および音声を格納するのに十分な記憶容量を備えている。
また、メモリ32は画像表示用のメモリ(ビデオメモリ)を兼ねている。D/A変換器19は、メモリ32に格納されている画像表示用のデータをアナログ信号に変換して表示部28やEVF29に供給する。こうして、メモリ32に書き込まれた表示用の画像データはD/A変換器19を介して表示部28やEVF29により表示される。表示部28とEVF29のそれぞれは、LCDや有機EL等の表示器上で、D/A変換器19からのアナログ信号に応じた表示を行う。A/D変換器23によってA/D変換されメモリ32に蓄積されたデジタル信号をD/A変換器19においてアナログ信号に変換し、表示部28またはEVF29に逐次転送して表示することで、ライブビュー表示(LV)が行える。以下、ライブビュー表示で表示される画像をライブビュー画像(LV画像)と称する。
ファインダー外表示部43には、ファインダー外表示部駆動回路44を介して、シャッター速度や絞りをはじめとするカメラの様々な設定値が表示される。
不揮発性メモリ56は、電気的に消去・記録可能なメモリであり、例えばEEPROM等である。不揮発性メモリ56には、システム制御部50の動作用の定数、プログラム等が記録される。ここでいうプログラムとは、本実施形態にて後述する各種フローチャートを実行するためのプログラムのことである。
システム制御部50は、少なくとも1つのプロセッサーまたは回路からなる制御部であり、デジタルカメラ100全体を制御する。システム制御部50は、前述した不揮発性メモリ56に記録されたプログラムを実行することで、後述する本実施形態の各処理を実現する。システムメモリ52は例えばRAMであり、システム制御部50は、システム制御部50の動作用の定数、変数、不揮発性メモリ56から読み出したプログラム等をシステムメモリ52に展開する。また、システム制御部50は、メモリ32、D/A変換器19、表示部28等を制御することにより表示制御も行う。
システムタイマー53は、各種制御に用いる時間や、内蔵された時計の時間を計測する計時部である。
電源制御部80は、電池検出回路、DC-DCコンバータ、通電するブロックを切り替えるスイッチ回路等により構成され、電池の装着の有無、電池の種類、電池残量の検出などを行う。また、電源制御部80は、その検出結果及びシステム制御部50の指示に基づいてDC-DCコンバータを制御し、必要な電圧を必要な期間、記録媒体200を含む各部へ供給する。電源部30は、アルカリ電池やリチウム電池等の一次電池やNiCd電池やNiMH電池、Li電池等の二次電池、ACアダプター等からなる。
記録媒体I/F18は、メモリカードやハードディスク等の記録媒体200とのインターフェースである。記録媒体200は、撮影された画像を記録するためのメモリカード等の記録媒体であり、半導体メモリや磁気ディスク等から構成される。
通信部54は、無線または有線ケーブルによって接続された外部機器との間で、映像信号や音声信号の送受信を行う。通信部54は無線LAN(Local Area Network)やインターネットとも接続可能である。また、通信部54は、Bluetooth(登録商標)やBluetooth Low Energyでも外部機器と通信可能である。通信部54は撮像部22で撮像した画像(LV画像を含む)や、記録媒体200に記録された画像を送信可能であり、外部機器から画像データやその他の各種情報を受信することができる。
姿勢検知部55は、重力方向に対するデジタルカメラ100の姿勢を検知する。姿勢検知部55で検知された姿勢に基づいて、撮像部22で撮影された画像が、デジタルカメラ100を横に構えて撮影された画像であるか、縦に構えて撮影された画像であるかを判別可能である。システム制御部50は、姿勢検知部55で検知された姿勢に応じた向き情報を撮像部22で撮像された画像の画像ファイルに付加したり、画像を回転して記録したりすることが可能である。姿勢検知部55としては、加速度センサーやジャイロセンサーなどを用いることができる。姿勢検知部55である加速度センサーやジャイロセンサーを用いて、デジタルカメラ100の動き(パン、チルト、持ち上げ、静止しているか否か等)を検知することも可能である。
接眼検知部57は、接眼ファインダー17(以後、単に「ファインダー」と記載する)の接眼部16に対する目(物体)の接近(接眼)および離反(離眼)を検知する(接近検知)、接眼検知センサーである。システム制御部50は、接眼検知部57で検知された状態に応じて、表示部28とEVF29の表示(表示状態)/非表示(非表示状態)を切り替える。より具体的には、少なくとも撮影待機状態で、かつ、表示先の切替が自動切替である場合において、非接眼中は表示先を表示部28として表示をオンとし、EVF29は非表示とする。また、接眼中は表示先をEVF29として表示をオンとし、表示部28は非表示とする。接眼検知部57としては、例えば赤外線近接センサーを用いることができ、EVF29を内蔵するファインダー17の接眼部16への何らかの物体の接近を検知することができる。物体が接近した場合は、接眼検知部57の投光部(図示せず)から投光した赤外線が物体で反射して赤外線近接センサーの受光部(図示せず)で受光される。受光された赤外線の量によって、物体が接眼部16からどの距離まで近づいているか(接眼距離)も判別することができる。このように、接眼検知部57は、接眼部16への物体の近接距離を検知する接眼検知を行う。非接眼状態(非接近状態)から、接眼部16に対して所定距離以内に近づく物体が検出された場合に、接眼されたと検出するものとする。接眼状態(接近状態)から、接近を検知していた物体が所定距離以上離れた場合に、離眼されたと検出するものとする。接眼を検出する閾値と、離眼を検出する閾値は例えばヒステリシスを設けるなどして異なっていてもよい。また、接眼を検出した後は、離眼を検出するまでは接眼状態であるものとする。離眼を検出した後は、接眼を検出するまでは非接眼状態であるものとする。なお、赤外線近接センサーは一例であって、接眼検知部57には、接眼とみなせる目や物体の接近を検知できるものであれば他のセンサーを採用してもよい。
操作部70は、ユーザーからの操作(ユーザー操作)を受け付ける入力部であり、システム制御部50に各種の動作指示を入力するために使用される。図2に示すように、操作部70は、モード切替スイッチ60、シャッターボタン61、電源スイッチ72、タッチパネル70a、タッチバー82、等を含む。また、操作部70は、その他の操作部材70bとして、メイン電子ダイヤル71、サブ電子ダイヤル73、4方向キー74、SETボタン75、動画ボタン76、AEロックボタン77、拡大ボタン78、再生ボタン79、メニューボタン81、等を含む。
モード切替スイッチ60は、システム制御部50の動作モードを静止画撮影モード、動
画撮影モード、再生モード等のいずれかに切り替える。静止画撮影モードに含まれるモードとして、オート撮影モード、オートシーン判別モード、マニュアルモード、絞り優先モード(Avモード)、シャッター速度優先モード(Tvモード)、プログラムAEモード(Pモード)がある。また、撮影シーン別の撮影設定となる各種シーンモード、カスタムモード等がある。モード切替スイッチ60より、ユーザーは、これらのモードのいずれかに直接切り替えることができる。あるいは、モード切替スイッチ60で撮影モードの一覧画面に一旦切り替えた後に、表示された複数のモードのいずれかに、他の操作部材を用いて選択的に切り替えるようにしてもよい。同様に、動画撮影モードにも複数のモードが含まれていてもよい。
シャッターボタン61は、第1シャッタースイッチ62と第2シャッタースイッチ64を備える。第1シャッタースイッチ62は、シャッターボタン61の操作途中、いわゆる半押し(撮影準備指示)でONとなり第1シャッタースイッチ信号SW1を発生する。システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1により、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を開始する。第2シャッタースイッチ64は、シャッターボタン61の操作完了、いわゆる全押し(撮影指示)でONとなり、第2シャッタースイッチ信号SW2を発生する。システム制御部50は、第2シャッタースイッチ信号SW2により、撮像部22からの信号読み出しから、撮像された画像を画像ファイルとして記録媒体200に書き込むまでの、一連の撮影処理の動作を開始する。
タッチパネル70aと表示部28とは一体的に構成することができる。例えば、タッチパネル70aは、光の透過率が表示部28の表示を妨げないように構成され、表示部28の表示面の上層に取り付けられる。そして、タッチパネル70aにおける入力座標と、表示部28の表示面上の表示座標とを対応付ける。これにより、あたかもユーザーが表示部28上に表示された画面を直接的に操作可能であるかのようなGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を提供できる。システム制御部50は、タッチパネル70aへの以下の操作、あるいは状態を検出できる。
・タッチパネル70aにタッチしていなかった指やペンが新たにタッチパネル70aにタッチしたこと、すなわちタッチの開始(以下、タッチダウン(Touch-Down)と称する)
・タッチパネル70aを指やペンでタッチしている状態(以下、タッチオン(Touch-On)と称する)
・指やペンがタッチパネル70aをタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch-Move)と称する)
・タッチパネル70aへタッチしていた指やペンがタッチパネル70aから離れた(リリースされた)こと、すなわちタッチの終了(以下、タッチアップ(Touch-Up)と称する)
・タッチパネル70aに何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch-Off)と称する)
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出された場合も、同時にタッチオンが検出される。タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出された後は、タッチオフとなる。
これらの操作・状態や、タッチパネル70a上に指やペンがタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知される。そして、システム制御部50は通知
された情報に基づいてタッチパネル70a上にどのような操作(タッチ操作)が行なわれたかを判定する。タッチムーブについてはタッチパネル70a上で移動する指やペンの移動方向についても、位置座標の変化に基づいて、タッチパネル70a上の垂直成分・水平成分毎に判定できる。所定距離以上をタッチムーブしたことが検出された場合はスライド操作が行なわれたと判定するものとする。タッチパネル70a上に指をタッチしたままある程度の距離だけ素早く動かして、そのまま離すといった操作をフリックと呼ぶ。フリックは、言い換えればタッチパネル70a上を指ではじくように素早くなぞる操作である。所定距離以上を、所定速度以上でタッチムーブしたことが検出され、そのままタッチアップが検出されるとフリックが行なわれたと判定できる(スライド操作に続いてフリックがあったものと判定できる)。更に、複数箇所(例えば2点)を共にタッチして(マルチタッチして)、互いのタッチ位置を近づけるタッチ操作をピンチイン、互いのタッチ位置を遠ざけるタッチ操作をピンチアウトと称する。ピンチアウトとピンチインを総称してピンチ操作(あるいは単にピンチ)と称する。タッチパネル70aは、抵抗膜方式や静電容量方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサー方式等、様々な方式のタッチパネルのうちいずれの方式のものであってもよい。タッチパネルに対する接触があったことでタッチがあったと検出する方式や、タッチパネルに対する指やペンの接近があったことでタッチがあったと検出する方式があるが、いずれの方式でもよい。
また、システム制御部50は、タッチバー82への以下の操作、あるいは状態を検出できる。
・タッチバー82にタッチしていなかった指が新たにタッチバー82にタッチしたこと、すなわちタッチの開始(以下、タッチダウン(Touch-Down)と称する)
・タッチバー82を指でタッチしている状態(以下、タッチオン(Touch-On)と称する)
・指がタッチバー82をタッチしたまま移動していること(以下、タッチムーブ(Touch-Move)と称する)
・タッチバー82へタッチしていた指がタッチバー82から離れた(リリースされた)こと、すなわちタッチの終了(以下、タッチアップ(Touch-Up)と称する)
・タッチバー82に何もタッチしていない状態(以下、タッチオフ(Touch-Off)と称する)
タッチダウンが検出されると、同時にタッチオンも検出される。タッチダウンの後、タッチアップが検出されない限りは、通常はタッチオンが検出され続ける。タッチムーブが検出された場合も、同時にタッチオンが検出される。タッチオンが検出されていても、タッチ位置が移動していなければタッチムーブは検出されない。タッチしていた全ての指やペンがタッチアップしたことが検出された後は、タッチオフとなる。
これらの操作・状態や、タッチバー82上に指がタッチしている位置座標は内部バスを通じてシステム制御部50に通知され、システム制御部50は通知された情報に基づいてタッチバー82上にどのような操作(タッチ操作)が行なわれたかを判定する。タッチムーブについてはタッチバー82上での水平方向(左右方向)の移動を検知する。タッチ位置が所定距離以上移動(所定量以上移動)したことが検出された場合はスライド操作が行なわれたと判定するものとする。タッチバー82上に指をタッチし、スライド操作することなく、所定時間以内にタッチを離す操作があった場合に、タップ操作が行われたと判定するものとする。タッチバー82は、本実施形態では、静電容量方式のタッチセンサーであるものとする。ただし、抵抗膜方式、表面弾性波方式、赤外線方式、電磁誘導方式、画像認識方式、光センサー方式等、別の方式のタッチセンサーであってもよい。
<タッチバー82の配置と操作>
図3(a)はタッチバー82の配置を示す図である。図3(a)に示すように、タッチバー82は、デジタルカメラ100の背面側においてファインダー17に隣接して配置されている。また、タッチバー82は、サブ電子ダイヤル73、及び、右手でグリップ部90を握ってデジタルカメラ100を保持した際に親指の位置となるサムレスト部91とも隣接して配置されている。サムレスト部91は、一般的にデジタルカメラ100の前面側にあるグリップ部90を背面側に投影した領域の上部に存在する。そして、図3(a)に示すように、ラバー等を貼付することでサムレスト部91を示すと共にグリップ感を高めていることが多い。
このように、本実施形態では、以下の条件1~3を満たすようにタッチバー82が設けられている。
条件1:デジタルカメラ100の背面のうち、ファインダー17より右側(第1の方向側)にタッチバー82が設けられている。
条件2:デジタルカメラ100の背面のうち、グリップ部90より左側(第2の方向側)にタッチバー82が設けられている。
条件3:デジタルカメラ100のうち、中央よりも、上側(第1の方向と垂直な方向において中央からファインダー側に向かう第3の方向側)にタッチバー82が設けられている。
これにより、ファインダー17を覗きながらタッチバー82を容易に操作することができる。具体的には、タッチバー82がサムレスト部91に隣接することによって、グリップ部90を握った状態で、右手の親指で、タップ操作、左右(X軸方向)へのスライド操作などがタッチバー82に対して行いやすくなっている。タッチバー82は、非可動の操作部材であり、図3(a)に示す通り、単一のキートップ(カバー)で覆われた単一の操作部材である。これは、静電容量式の操作部材に可動機構や分割構造がある場合は、操作指の接触が安定せず、操作性やスライド操作時のリニアリティが阻害される可能性があるためである。
また、他のダイヤル部材と併用しやすいように、タッチバー82のスライド方向は、サブ電子ダイヤル73を回転させる際の操作方向(回転方向)と同一となっている。換言すれば、タッチバー82のスライド方向は、サブ電子ダイヤル73の回転軸と垂直となっている。また、タッチバー82のスライド方向(左右方向)を直感的に理解できるようにしたり、タッチバー82のスライドを行いやすくしたりするために、タッチバー82の左右方向の幅は、タッチバー82の上下方向の幅よりも長くされている。また、意図せずタッチバー82に触れることを防ぐために、タッチバー82は、デジタルカメラ100の背面に設けられた複数の操作部材のうち、最も上側に設けられている。また、意図せずタッチバー82に触れることを防ぐために、タッチバー82は、タッチパネル70aを除く、デジタルカメラ100の背面に設けられ、かつファインダー17より右側に設けられた複数の操作部材のうち、最も左側に設けられている。
図3(b)はタッチバー82の内部(キートップ下層)を示す拡大図である。図3(b)に示すように、タッチバー82の内部には、3つのタッチセンサー電極302a,302b,302cが配置されている。タッチセンサー電極302a,302b,302cのそれぞれはプリント基板301の銅箔配線等で構成され、図3(b)に示すような電極形状を有する。システム制御部50は、タッチセンサー電極302a,302b,302cのそれぞれの電圧(電圧出力値)を読み出すことができる。そして、システム制御部50は、タッチセンサー電極302a,302b,302cのそれぞれについて、ベース電圧(環境に応じて調整や校正される基準値)からの電圧の変化量である電圧変化量を検出可能である。システム制御部50は、タッチセンサー電極302a,302b,302cのそれぞれについて検出された電圧変化量(静電容量の変化量)を加重平均し、X軸方向(
横方向)のタッチ位置を0~255の256段階で示す信号(タッチ座標)を取得する。0が最も左側(ファインダー17側)の位置を示し、255が最も右側(サムレスト部91側)の位置を示す。なお、図3(b)では電極数が3つであるが、電極数は3つに限るものではない。さらに電極形状は図3(b)に示す形状に限るものではない。また、タッチ座標も256段階の値に限るものではない。
図3(c)はタッチバー82の基本操作を示す拡大図である。タッチバー82には、操作位置・操作方法に応じた機能を割り当てることが可能である。タッチバー82のタッチ検知面(キートップ)のうち、全体ではなく左側の一部領域である左側部82Lへのタップ操作(以下、左タップ)と、右側の一部領域である右側部82Rへのタップ操作(以下、右タップ)とに個別に機能を割り当てることが可能である。さらに、タッチバー82のキートップ上での左右(矢印310で示す方向)へのスライド操作にも、左タップや右タップと区別して機能を割り当てることが可能である。すなわち、タッチバー82の操作箇所毎や操作方式毎(操作種別毎)に異なる機能が登録可能である。左タップと右タップは、例えば、タッチ座標が128以下(中央より左側)のタップであれば左タップ、タッチ座標が129以上(中央より右側)へのタップであれば右タップ、というように判別することが可能である。なお、中央へのタップは左タップと右タップのどちらでもないと判定するようにし、例えばタッチ座標が100以下のタップであれば左タップ、タッチ座標が155以上であれば右タップ、というように判定してもよい。
これらの操作に割り当てられる機能の一例を説明する。左タップには、デジタルカメラ100の撮影ISO感度を1/3段低感度に設定する機能が、右タップには、撮影ISO感度を1/3段高感度に設定する機能が割り当てられる。また、スライド(スライド操作)には、デジタルカメラ100の撮影ISO感度をスライドの1段階毎(タッチ座標が基準距離、例えば43移動する毎)に1/3段ずつ増減する機能が割り当てられる。
更に、これらの操作に割り当てられる機能は、ユーザーによってカスタマイズ可能である。例えば、左タップに、デジタルカメラ100の撮影ISO感度を自動設定する機能を、右タップに、撮影ISO感度を最高ISO感度に設定する機能を割り当てるといった変更が可能である。タッチバー82には、これらの他にも多様な機能の割り当てが可能であり、タッチバー82を利用して多くの機能を実行することが可能である。詳細については、図16,17を用いて後述する。
また、システム制御部50は、タッチバー82のタッチセンサー電極302a,302b,302cの全てにおいて上記電圧変化量が或る閾値を超えている場合に、指がタッチバー82の全面を覆っていると判断し、このタッチ操作を全面タッチとして判定する。全面タッチは、図3(d)に示すように、グリップ部90を把持する右手の親指の腹部全体でタッチバー82にタッチすることを想定した操作方法である。スライド、左タップ、右タップに割り当てられた機能はユーザーによってカスタマイズ可能であるが、全面タッチには一意の機能が割り当てられており、全面タッチに割り当てられた機能は変更不可能である。これにより、全面タッチの機能も、基本操作(スライドやタップ)の機能も、即時発動させることが可能となる。なお、全面タッチという操作自体の有効/無効は設定可能としてもよい。
全面タッチには以下のような特徴がある。
・操作指である親指を水平方向(X方向)に向けて第一関節までの全体を接触させる特殊な操作であるという特徴
・全面タッチの接触状態は通常の操作では起こりにくい特殊な接触状態であるため、意図しない操作によって全面タッチが行われる可能性が低いという特徴
・全面タッチには常に決まった機能(後述)が設定されているため、ユーザーは設定さ
れている機能を覚えなおす必要が無いという特徴
・左タップ、右タップ、及び、スライドに対してどのような機能を割り当てていても全面タッチの機能は変わらないため、ユーザーは安心して全面タッチを行うことができるという特徴
システム制御部50は、タッチバー82へのユーザー操作を判別し、判別したユーザー操作に応じて、予め不揮発性メモリ56に記憶された割当機能を実行する。例えば、システム制御部50は、ユーザーがタッチ操作毎に割り当てた設定変更(露出に関する設定、WBに関する設定、及び、AFに関する設定の少なくとも何れかの撮影設定の変更など)を行う。タッチバー82はファインダー17を覗いた状態で操作可能である。そのため、ユーザーはタッチバー82を視認せずに操作することがあるが、上述の撮影設定のパラメータを誤って変更してしまうと撮影に悪影響があるため、誤操作防止が求められる。そこで、以下のような誤操作防止の制御を行う。タッチバー82へのタッチ操作の有効状態(非ロック状態、非制限状態)/無効状態(ロック状態、制限状態)を切り替える。ロック状態では、タッチバー82への左タップ、右タップ、スライド操作を無視し、これらが行われても、各操作に割り当てられた機能を実行しない。ロック状態の時、タッチバー82のキートップ左側部82Lに対してスライドせずに静止した0.5秒のタッチ(ロングタッチ)があったこと(ロック解除操作があったこと)に応じてロック状態を解除して有効状態に遷移する。また、有効状態の時、キートップ左側部82Lに対して2秒のロングタッチがあったこと(ロック操作があったこと)、または10秒の無操作であったことに応じて、ロック状態に遷移する。更に、タッチバー82が有効状態であっても、タッチ位置に関わらず一定時間(本実施形態では1秒)以上のロングタッチは無視し、そのタッチ操作で左タップ、右タップ、スライドが行われても、それらに割り当てられた機能は実行しない(タッチキャンセル)。全面タッチに割り当てられた機能は、有効状態かロック状態かに関わらず全面タッチに応じて実行される。これらの制御の詳細はフローチャートを用いて後述する。
このように、本実施形態では、有効状態とロック状態の切り替えのための操作を、デジタルカメラ100の通常の使用時に比較的生じ難いロングタッチ(タッチ継続操作)で共通化する。これにより、ロック状態と有効状態の意図せぬ切り替えを生じ難くすることができ、ロック状態と有効状態を高精度に切り替えることができるようになる。所定時間以上タッチを継続するロングタッチは比較的簡易な操作であるため、有効状態とロック状態の切り替えのための操作方法は覚えやすく、当該操作方法をユーザーが忘れる可能性は低い。さらに、タッチバー82に対する操作で有効状態とロック状態が切り替えられるため、有効状態とロック状態の切り替えのための他の操作部材を設ける必要はなく、構成も簡易である。また、本実施形態では、有効状態に遷移するためのタッチ継続時間を、ロック状態に遷移するためのタッチ継続時間より短くすることで、ロック状態が素早く解除できるようになり、ロック状態後の操作(撮影など)を素早く行えるようになる。
キートップの左側部82Lを有効状態とロック状態の切り替えのための操作領域(特定領域)としている理由を述べる。ユーザーが右手でグリップ部90を把持し、右手の親指でタッチバー82を操作する場合に、タッチバー82のキートップ左側部82Lのようにグリップ部90から相対的に遠い領域は、意図的に触れないと触りにくい領域である。従って、キートップ左側部82Lのロングタッチがある場合にはロックやロック解除の意図があると判断できるため、キートップ左側部82Lをロック状態/有効状態を切り替える操作領域としている。また、キートップ左側部82Lはファインダー17に相対的に近い領域と言える。ファインダー17のような、キートップよりも突起した突起部に対して相対的に近い領域を、ロック状態/有効状態を切り替える操作領域とする。すなわち、タッチバー82のタッチ検知面のうち左側部82Lと異なる他の領域(例えば右側部82R)よりも突起部側(左側)の領域である左側部82Lをロック状態/有効状態を切り替える
操作領域としている。これによって、ストラップを用いてデジタルカメラ100を首からかけた際に腹部とカメラ背面が接触したとしても、突起部がつっかえとなり、突起部よりも相対的に低いタッチバー82の左側部82Lに腹部が触れる可能性は低く、誤ったロック解除は生じにくい。また突起部(タッチバー82のタッチ面に垂直な方向への突起部)に指がぶつかるため、タッチバー82の領域うちファインダー17に近い領域(左側)は最も触れにくく、ロックやロック解除の意図を高精度に汲み取ることができる。なお、ファインダー17は少なくとも、デジタルカメラ100の背面側の、タッチバー82のキートップが備えられた面の上を、グリップ部90を保持した手の親指で左にスライドした場合に超えられない程度の高さで突起している。また、ファインダー17はタッチバー82からみて最も近い、操作面よりも突起した突起部である。
なお、タッチバー82の右側でタッチバー82に最も近くに配置された回転操作部材としてサブ電子ダイヤル73が配置されている。グリップ部90を保持した手の親指を右から左に動かしてこのサブ電子ダイヤル73を回すと、勢いで、その親指で誤ってタッチバー82のキートップ右側部82Rに触れてしまうことがある。回転操作部材でなくとも、同様の位置に、タッチバー82側に操作指を近づけるスライド操作を受付可能なスライドスイッチがタッチバー82の近くに配置されている場合にも、同様の誤接触が生じる。さらに、タッチバー82の右側には、どの操作部材よりもタッチバー82に近い位置(タッチバー82の右側において、他のどの操作部材よりも左側の位置)に、親指でいずれの操作部材も操作していない場合に親指を置くためのサムレスト部91(指置き部)がある。そして、サムレスト部91から少し指を動かすだけで誤ってキートップ右側部82Rに触れてしまうことがある。従って、キートップ右側部82Rへのタッチ操作によってロック状態が解除されると、タッチバー82に対するユーザーの意図しないタッチ操作によって、ロック状態が解除されてしまい、ユーザーの意図しない設定変更が行われてしまうおそれがある。このため、キートップ右側部82Rへのタッチ操作は、ロック状態を解除するためのトリガー操作として用いていない。すなわち、右側部82Rに対する0.5秒のロングタッチがあってもロック状態から有効状態への切り替えは行わず、右側部82Rに対する2秒のロングタッチがあっても有効状態からロック状態への切り替えは行わない。
このように、タッチバー82のタッチ面のうち左側にロック状態/有効状態を切り替える操作領域を設けることには、重要な意味がある。
<ロック状態処理>
図4は、デジタルカメラ100で行われるロック状態処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。M-Fnバー(タッチバー82)誤操作防止機能を「有効(一時的に使用可能)」に設定している場合で、タッチバー82がロック状態の場合に、図4の処理を開始する(M-Fnバー誤操作防止機能については後述する)。M-Fnバー誤操作防止機能を「有効(一時的に使用可能)」に設定している場合、電源投入後の初期状態はロック状態である。従って、M-Fnバー誤操作防止機能を「有効(一時的に使用可能)」に設定している場合にデジタルカメラ100を撮影モードで起動すると、図4の処理が開始される。工場出荷時の初期設定は「有効(一時的に使用可能)」に設定されている状態である。なお、M-Fnバー誤操作防止機能が「無効(常に使用可能)」に設定されている場合には、図4の処理が行われることなく、図10の処理が行われる。
S400では、システム制御部50は、タッチバー82への全面タッチの継続時間を計測するための全面タッチ継続タイマーTcをリセットする。これは、S406、S409、S411、S432などからS400へ処理が戻された場合に全面タッチ継続タイマーTcを停止させるために行われる。S406、S409、S411、S432などからS
400へ処理が戻された場合に限らず、タッチバー82への全面タッチが終了した場合に全面タッチ継続タイマーTcを停止してよい。全面タッチ継続タイマーTcは、本実施形態では1秒であるものとする。
S401では、システム制御部50は、タッチバー82へのタッチダウンがあったか否かを判定する。タッチダウンがあった場合にはS404に進み、そうでない場合にはS402に進む。
S402では、システム制御部50は、バーインジケーターを非表示とするまでのアイテム消去タイマーTd(本実施形態では3秒)が満了したか否かを判定する。アイテム消去タイマーTdが満了した場合にはS403に進み、そうでない場合にはS401に進む。図7(d)に、バーインジケーター702の表示例を示す。ロック状態でロック解除操作が開始されると、LV画像700に重畳して、バーインジケーター702が表示され、各種操作状態を示す。ロック状態のまま(ロックを解除することなく)タッチ操作が無くなり、タッチバー82に対して無操作の状態が所定時間(アイテム消去タイマーTdの期間)継続すると、バーインジケーター702を非表示とする。すなわち、タッチバー82に対するタッチが最後に行われてから所定時間が経過すると、バーインジケーター702を非表示とする。これによってタッチバー82へのタップ、スライド操作が受け付け不能なロック状態であることを示す。
S403では、システム制御部50は、撮影待機画面に表示されていたバーインジケーター702を非表示とし、図7(a)に示すような撮影待機画面を表示部28やEVF29に表示する。撮影待機画面には、LV画像700に重畳して、撮影設定状況を示す設定表示アイテム701が表示される。設定表示アイテム701は、図7(a)の例では現在設定されているISO値が10000であることを示す。ユーザーは、LV画像700を見ながら構図や撮影パラメータを設定するため、ライブビュー画像上にはできるだけ不要なアイテムを表示しないことが望ましい。そのため、ロック状態でタッチバー82に対してしばらく操作が無かった場合にはバーインジケーター702を非表示にすることで、LV画像700の視認の妨げを防止する。また、バーインジケーター702が表示されないことで、タッチバー82が有効状態ではないこともユーザーに認識させることができる。
S404では、システム制御部50は、全面タッチ判定タイマーTaの計時をリセットしてから開始する。全面タッチ判定タイマーTaの計時中(カウント中、すなわち、タッチ開始からTaの期間)にだけ、タッチバー82への全面タッチが開始されたか否かを判定する。加えて、全面タッチ判定タイマーTaの計時中は、タッチバー82へのスライドがあったか否かの判定を行わない。これにより、ユーザーが全面タッチを意図的に行った際に、ユーザーの指の形状や接触動作の癖によってスライドと判定される誤操作を防止することができる。本実施形態では、全面タッチに割り当てられた機能は、M-Fnバーカスタマイズ設定画面という固定の画面の表示である。つまり、全面タッチは、M-Fnバーカスタマイズ設定画面を表示させるためのショートカット操作である。そのため、タッチバー82へのタッチダウン後にのみ、全面タッチがあったか否かを判定するようにしている。なお、本実施形態では全面タッチ判定タイマーTaは180msec(0.18秒)である。全面タッチ判定タイマーTaが長すぎると、その期間にスライドがあってもスライドに応答した処理をしないため、ユーザーに、スライド操作に対する応答性が低いと感じさせてしまう。本願の出願人による実験によれば、全面タッチ判定タイマーTaが240msec(0.24秒)ではスライド操作に対する応答性が低いと感じるユーザーが存在した。逆に全面タッチ判定タイマーTaが短すぎると、指の形状によっては、指の全面を押し付けるよりも前に全面タッチ判定タイマーTaが満了しやすくなり、全面タッチが検出されにくくなる。あるいは、全面タッチを行うための操作過程でスライドと誤判定してしまう可能性が高まる。本願の出願人による実験によれば、全面タッチ判定タイマー
Taが360msecではスライド操作に対する応答性が低いと感じる被験者が存在した。また、全面タッチ判定タイマーTaが100msecでは全面タッチの操作を行おうとしてもうまく発動させることができないと感じる被験者が存在した。全面タッチ判定タイマーTaはなるべく長い方が全面タッチの操作を上手く発動させることができる。従って、全面タッチ判定タイマーTaは100msec超、240msec未満が好ましい。
S405では、システム制御部50は、S401のタッチダウンの位置がタッチバー82のキートップ左側部82Lか否かを判定する。キートップ左側部82Lの場合には、S401のタッチダウンがタッチバー82をロック状態から有効状態に切り替える操作である可能性があるためS413に進む。そうでない場合には、S401のタッチダウンがタッチバー82をロック状態から有効状態に切り替える操作ではないが、全面タッチである可能性はあるためS406に進む。
S406では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合にはS400に進み、そうでない場合(タッチバー82へのタッチオンが継続している場合)にはS407に進む。
S407では、システム制御部50は、全面タッチ判定タイマーTaが満了したか否かを判定する。全面タッチ判定タイマーTaが満了した場合(タッチ開始から期間Taが経過した場合)にはS409に進み、そうでない場合にはS408に進む。
S408では、システム制御部50は、全面タッチ開始判定処理(タッチバー82への全面タッチが開始されたか否かの判定処理)を行う。全面タッチ開始判定処理の詳細については図6を用いて後述する。全面タッチの誤判定を防止するために全面タッチとしてロングタッチを想定しており、S408で全面タッチ開始と判定されると全面タッチ継続タイマーTc(本実施形態では1秒)の計時が開始される。タッチバー82へのタッチが継続している場合には、全面タッチ判定タイマーTaが満了するまでS406~S407を繰り返し実施する。全面タッチ判定タイマーTaが満了するとS407からS409に進む。
S409~S412は全面タッチ継続タイマーTcの満了を待つための処理である。全面タッチ継続タイマーTcが満了するまでタッチバー82への全面タッチが継続しなかった場合には、ユーザーに全面タッチを継続する意思が無いとみなし、S400に進む。全面タッチ継続タイマーTcが満了するまで全面タッチが継続した場合には、ユーザーに全面タッチを継続する意思があるとみなし、M-Fnバーカスタマイズ設定処理に進む。M-Fnバーカスタマイズ設定処理で、M-Fnバーカスタマイズ設定画面が表示部28やEVF29に表示される。M-Fnバーカスタマイズ設定処理の詳細については図14を用いて後述する。
具体的には、S409では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合にはS400に進み、そうでない場合にはS410に進む。S410では、システム制御部50は、タッチバー82へのスライドがあったか否かを判定する。スライドがあった場合にはS411に進み、そうでない場合にはS412に進む。S411では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合にはS400に進み、そうでない場合にはS410に進む。一旦スライドがあったと判定された(S410でYesと判定された)場合は、もうそのタッチによるタッチ操作は全面タッチではないため、S412へは進まない。S412では、システム制御部50は、全面タッチ継続タイマーTcが満了したか否かを判定する。全面タッチ継続タイマーTcが満了した場合にはM-Fnバーカスタマイズ設定処理に進み、そうでない場合にはS409に進む。S
408で全面タッチが開始されたと判定されておらず、全面タッチ判定タイマーTaの計時を開始していない場合も、S412ではNoと判定され、S409に進む。
M-Fnバーカスタマイズ設定処理(設定確認または設定変更)はメニュー画面で項目を選択することでも開始できるが、複数のメニュー項目の中からM-Fnバーカスタマイズのメニュー項目の選択を都度行うのは手間である。そこで、本実施形態では、全面タッチにM-Fnバーカスタマイズ設定処理へ移行するショートカット機能を割り当てている。これにより、ユーザーは、全面タッチを行うだけで、図15(a)のようなM-Fnバーカスタマイズ設定画面(割当機能の確認画面)を確認することができ、タッチバー82の任意の割当機能(タップやスライドに割り当てられた機能)を確認することができる。また、ユーザーは、M-Fnバーカスタマイズ設定画面を使って、タッチバー82のカスタマイズを速やかに行うことができる。
なお、タッチバー82は、各種操作方法に対して多様な機能をカスタマイズ設定可能な操作部材であるため、初心者に使用方法を知らせるための操作ガイドを行うことは重要である。そこで、全面タッチで遷移する画面を、タッチバー82に関する初心者向けの操作解説画面としてもよい。その場合は、初心者向けの操作解説画面を介してS414へ移行可能とする。図13(a)は、初心者向けの操作解説画面であるM-Fnバーガイド画面の一例を示す。図13(a)のM-Fnバーガイド画面は、タッチバー82への機能割当が可能であることを示しており、タッチバー82に関するガイド画面であるとともに、M-Fnバーカスタマイズに関するガイド画面である。また、タッチバー82の割当機能の確認画面は、タッチバー82のカスタマイズのためのM-Fnバーカスタマイズ設定画面でなくてもよい。タッチバー82のカスタマイズに使用される設定画面でなく、タッチバー82の割当機能の確認に使用される確認専用画面に全面タッチで遷移してもよい。
S401のタッチダウンの位置がタッチバー82の左側部82Lである場合には、S413で、システム制御部50は、タッチバー82へのタッチ操作(スライド、タップ)に対して何らかの機能がユーザーによって割り当て済みか否かを判定する。機能が割り当て済みである場合にはS420に進み、そうでない場合にはS414に進む。タッチ操作の種別ごとに機能を登録する(割り当てる)ことができ、本実施形態では、右タップ、左タップ、及び、スライドのそれぞれに機能を割り当てることができる。機能の割当は、後述するM-Fnバーカスタマイズ画面で行われる、ユーザーからの割当機能の指定操作に基づいて行われる。工場出荷時の初期状態(デフォルト設定)では、左タップ、右タップ、スライドのいずれにも機能が未割当である。そのため、デジタルカメラ100を購入後初めて使用する場合は、S413でNoと判定される。従ってタッチバー82に見慣れないユーザーが、タッチバー82を試しに触ってみた場合、それが左側部82LであればS414に進むことになる。そして後述の処理によってM-Fnバーガイド画面が表示されるため、タッチバー82に見慣れないユーザーであってもM-Fnバーの使い方(割当機能を登録して使うと言うこと)を理解することができる。
S414では、システム制御部50は、M-Fnバーガイド表示判定処理を行う。表示する判定結果となれば、図13(a)に示すようなM-Fnバーガイド画面(機能割当を促すガイド画面)を表示部28やEVF29に表示する。表示しない判定結果となればM-Fnバーガイド画面は表示しない。図13(a)のM-Fnバーガイド画面は、タッチバー82への機能割当が可能であることを示しており、タッチバー82に関するガイド画面であるとともに、M-Fnバーカスタマイズに関するガイド画面である。M-Fnバーガイド表示判定処理の詳細については図11を用いて後述する。タッチバー82に対して任意の機能が割り当てられていないためロック解除は行わないが、全面タッチの可能性があるため、S414の後にS406に進む。このように、本実施形態では、タッチバー82への操作(タッチダウン)が検出され且つタッチバー82への機能割当がされていない
場合に限ってM-Fnバーガイド画面が表示される。そして、タッチバー82の機能について既に知っているユーザーは、タッチバー82に機能を割り当てている可能性が高い。このため、上記処理により、タッチバー82の機能について知らないユーザーにだけタッチバー82の機能に関するガイドを示すことができる。すなわち、操作部材の機能に関するガイドを、煩わしさを低減して示すことができる。なお、タッチバー82のタッチ面のうち右側部82RにタッチしてもM-Fnバーガイド画面は表示されず、左側部82Lにタッチ開始したことに応じてM-Fnバーガイド画面が表示される。このようにM-Fnバーガイド画面を表示するトリガー領域を左側部82Lに制限しているのは、ロック状態/有効状態を切り替える操作領域と同様に、タッチバー82に意図的に触れたわけでは無い場合の誤発動を防止ためである。すなわち、ユーザーにタッチバー82を操作する意思がないにもかかわらずM-Fnバーガイド画面が表示されてしまうと煩わしい表示となってしまうが、そのようなことが起こる可能性を低減している。このように、ユーザーによる機能割り当てが可能な操作部材に関して、機能割り当てがされていない場合に操作されたことに応じて、その操作部材に関するガイドを表示することは、タッチバー82に限らず、他の種別の操作部材に適用しても好適である。例えば、押しボタン、回転ダイヤル、ジョイスティック、ポインティングスティック、マウス、タッチパッド、タッチパネルなどの操作部材に機能割り当て可能な場合に、機能未割当状態で操作されたことに応じて操作部材に関するガイド表示を行うと良い。
S420では、システム制御部50は、タッチバー82をロック状態から有効状態に切り替えるためのロック解除タイマーTr(本実施形態では0.5秒)の計時をリセットしてから開始する。なお、ロック解除タイマーTrが短いと指が少し触れただけで有効状態になるため誤操作が発生する可能性が高くなる。ロック解除タイマーTrが長いとロック解除に時間がかかるため操作開始が遅れ、撮影機会を逃すことにつながる。従って、ユーザーによる意図的なロック解除の操作では無いタッチ操作を除外し、誤操作を防止するため、ロック解除タイマーTrは、0.5秒と異なる時間だとしても、0.3秒以上であることが好ましい。さらに、タッチバー82を有効状態からロック状態に切り替えるためのロックタイマーTl(詳細は後述)よりもロック解除タイマーTrを短くすることで、誤操作を減らしつつ素早くロック解除が行える。なお、ロックタイマーTlが短いとすぐにロック状態になるため煩わしく、タッチバー82に対する連続した操作がしにくくなる。また、素早くロックする必要もないため、ロックタイマーTlは2秒以上5秒以下であることが好ましい。例えば、ロックタイマーTlが2秒である場合には、ロック解除タイマーTrは0.3秒以上2秒未満が望ましい。
S421では、システム制御部50は、ロック解除進捗表示を行う。図7(b)に、ロック解除進捗表示の表示例を示す。図7(a)のような撮影待機画面を表示している際に、左側部82Lへのタッチダウンに応じて図7(b)に示すようにLV画像700に重畳してバーインジケーター702を表示し、バーインジケーター702の左半分を用いてプログレスバー表示をする。矩形703は、バーインジケーター702の左半分を用いた、ロック解除までの進捗状況を示すプログレスバー部分であり、右半分とは識別可能に表示される。バーインジケーター702の左半分を示すことで、ロック解除操作はタッチバー82のうち左側部82Lに対するタッチで行うものであり、現時点ではロック解除操作が正しく行えていることを示している。矩形703のうち右側は濃いグレー(黒に近いグレー)であり、左側は薄いグレー(白に近いグレー)で表示される。矩形703をバーインジケーター702の左側の領域にグレーで表示することで、タッチの行われている位置を示すとともに、後述する有効状態でのタッチ開始表示とは異なり、タッチ離してもタップに対応した機能が実行されないロック状態であることを示している。矩形703のうち、左側の薄いグレーは、ユーザーがタッチバー82の左側部82LにタッチダウンしてからTr経過するまでの現在の進捗率を示しており、タッチの継続時間に応じて順次、左から右へと表示範囲が広がってくる。図7(b)の例では、進捗率が50%ほどであることが
わかる。右側の濃いグレーはロック解除タイマーTrが満了するまでの残り時間を示している。左側部82Lへのタッチの継続時間がロック解除タイマーTr(0.5秒)に達すると、矩形703のうち薄いグレーの部分がバーインジケーター702の中央まで達し、Trが満了したことを示す。このように、プログレスバーとして矩形703を表示することで、ユーザーは、ロック解除するにはしばらくタッチをし続けなければならないことを理解することができる。なお、ロック解除進捗表示として本実施形態ではプログレスバーとして矩形703を表示したが、残り時間や進捗率(パーセンテージ)を数値で表示してもよい。アイコン704は、「ON」という文字列がグレーアウトされて表示されている。これによって、現在受け付けているタッチ操作がロックを解除して有効状態にするためのものであること、及び、グレーアウトされているため現時点ではまだ有効状態(ON)になっていないことを示している。
S422では、システム制御部50は、全面タッチ判定タイマーTaが満了したか否かを判定する。全面タッチ判定タイマーTaが満了した場合にはS425に進み、そうでない場合にはS423に進む。
S423では、システム制御部50は、S408と同様の全面タッチ開始判定処理を行う。S423で全面タッチ開始と判定されると、全面タッチ継続タイマーTcの計時が開始される。
S424では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合にはS431に進み、そうでない場合にはS436に進む。
S425では、システム制御部50は、ロック解除タイマーTrが満了したか否かを判定する。ロック解除タイマーTrが満了した場合、すなわち、タッチバー82の左側部82LにタッチダウンされてからスライドされることなくTrの期間タッチが継続した場合にはS426に進み、そうでない場合にはS430に進む。
S426では、システム制御部50は、タッチバー82のロック状態を解除し、有効状態に遷移させる。有効状態への遷移のためにはタッチバー82へのタッチオンをロック解除タイマーTrの期間継続させる必要があるため、ロック解除の誤操作が低減される。
S427では、システム制御部50は、表示部28やEVF29において、ロック解除確定表示を行う。図7(c)に、ロック解除確定表示の表示例を示す。図7(b)で説明した矩形703の薄いグレーの部分がバーインジケーター702の中央に達しており、進捗率が100%であること(左側部82LへのタッチがTrの期間継続したこと)を示している。そして、アイコン704は、「ON」という文字列が白く表示され(すなわち、グレーアウトが解除され)、タッチバー82のロック状態が解除され、有効状態(ON)となったことを示している。
S428では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合には有効状態処理に進み、そうでない場合にはS429に進む。有効状態処理の詳細については図5を用いて後述する。なお、有効状態に切り替えるためのタッチ操作(ロック解除操作のタッチ)では、タッチバー82にユーザーが割り当てた割当機能(タップやスライドに割り当てられた機能)は実行されることはない。その後S428で一旦タッチが離されたと判定された後に行われるタップやスライドに応じて割当機能が実行される。
S429では、システム制御部50は、表示部28やEVF29において、操作なし表
示を行う。図7(d)に、操作なし表示例の表示例を示す。LV画像700に重畳して、バーインジケーター702が表示される。バーインジケーター702の内側には特になにも表示されず、タッチバー82に対して、現在はタッチバー82の各種操作に割り当てられた割当機能を実行するトリガーとなるようなタッチ操作が行われていないことを示している。これによって、ユーザーは、これ以上タッチバー82にタッチを継続しても何の機能も実行されないので、タッチを離した方がよいことを認識できる。ロック状態でタッチが離されて操作なし表示を行い、その後しばらくすると(アイテム消去タイマーTdが満了すると)、バーインジケーター702を非表示として前述の図7(a)の表示画面に戻る。このような表示をすることで、ユーザーは左タッチが中断されたこと(タッチバー82から指が離れたことなど)を認識することができる。また、しばらくするとバーインジケーター702が非表示になることで、タッチバー82がまだロック状態であることを認識することができる。
S430では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合にはS431に進み、そうでない場合にはS433に進む。
S431では、システム制御部50は、S429と同様に、図7(d)に示すような操作なし表示を行う。これによってユーザーは、直前のタッチ操作によりタッチバー82にタッチされたこと自体は検知されているが、なんらかの割当機能が実行されるような有効なタッチ操作は行われていないことを認識することができる。なおこのケースでは、ロック状態は解除されておらず維持されているため、タッチアップから所定時間(後述のTd)が経過したらバーインジケーター702は非表示とすることで、タッチバー82に対する操作を受け付け不能なロック状態であることを示す。
S432では、システム制御部50は、バーインジケーター702を非表示とするまでのアイテム消去タイマーTdの計時を開始する。そして、ロック解除タイマーTrが満了していないため、ロック状態を維持して、S400に進む。
S433では、システム制御部50は、タッチバー82へのスライドがあったか否かを判定する。本実施形態では、S401(タッチダウン)実行時におけるタッチ位置Ptdである基準位置Prefと、S433実行時におけるタッチ位置Pcとから、タッチバー82上でのタッチ位置の移動量M(|Pref(=Ptd)-Pc|)を算出する。全面タッチ判定タイマーTaの計時中はスライド判定を行わないが、全面タッチ判定タイマーTaの計時中における指(タッチバー82に触れた指)の移動は移動量Mに含まれることになる。スライド判定閾値W<移動量Mとなるときスライドがあったと判定し、そうでない場合にはスライドがなかったと判定する。スライド判定閾値Wは、本実施形態では、前述の基準距離(=43)である。スライドがあった場合にはS434に進み、そうでない場合にはS436に進む。
S434では、タッチバー82へのスライドによってロック解除操作が中断されたため、システム制御部50は、前述のS429と同様の操作なし表示を表示部28やEVF29に表示する。なお、スライドがあったということは、そのタッチ操作は全面タッチでもロック解除操作でもない。そのため、S434の先では、タッチが離されるまでタッチアップの判定以外は行わない。
S435では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあるまで待ち、タッチアップがあるとS432に進む。このとき、ロック解除タイマーTrが満了していないため、ロック状態は維持される。
S436では、システム制御部50は、ロック解除タイマーTrが計時中か否かを判定する。計時中の場合(すなわち左側部82Lへのタッチが継続している場合)にはS437に進み、そうでない場合(すなわち全面タッチが開始されたと判定されていた場合)にはS438に進む。この時点で全面タッチの開始があったと判定されていた場合は、ロック解除タイマーTrは停止されているため、S436ではNoと判定される。
S437では、システム制御部50は、S421で表示したロック解除進捗表示を左側部82Lへのタッチの継続時間に応じて更新する。
S438では、システム制御部50は、全面タッチ継続タイマーTcが満了したか否かを判定する。全面タッチ継続タイマーTcが満了した場合には、M-Fnバーカスタマイズ設定画面の表示を含むM-Fnバーカスタマイズ設定処理に進み、そうでない場合にはS422に進む。M-Fnバーカスタマイズ設定処理については図14を用いて後述する。
<有効状態処理>
図5は、有効状態処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
S501では、システム制御部50は、無操作タイマーTn(本実施形態では10秒)をリセットし、無操作タイマーTnの計時を開始する。また、システム制御部50は、S400と同様に全面タッチ継続タイマーTcをリセットする。
S502では、システム制御部50は、を表示部28やEVF29において、操作なし表示を行う。操作なし表示の表示例を図8(a)に示す。この表示は、前述の図7(d)で説明した表示と同様であり、LV画像700に重畳してバーインジケーター702が表示されている。有効状態においては、タッチバー82に対するタップやスライドを受け付け可能な状態であることを示すために、バーインジケーター702をタッチ操作の有無にかかわらず表示する。すなわち、ロック状態では、タッチアップしてからアイテム消去タイマーTdの経過後にバーインジケーター702を非表示としていた。これに対し有効状態では、タッチアップしてからアイテム消去タイマーTdが経過してもバーインジケーター702は非表示としない。操作なし表示でのバーインジケーター702の内側には特になにも表示されず、タッチバー82に対して、現在はタッチバー82の各種操作に割り当てられた割当機能を実行するトリガーとなるようなタッチ操作が行われていないことを示している。ただし、タッチバー82に対するタッチをしていないにも関わらず表示され続けることから、ユーザーは、タッチバー82へのタップやスライドが受け付けられる有効状態であることを認識することができる。すなわち、タッチバー82を実際に操作しなくても、バーインジケーター702が表示されているか否かでタッチバー82を操作可能か否かがわかる。なお、ロック状態での操作なし表示(図7(d))を行っている際はタップやスライドが行われても割当機能は実行しないが、有効状態での操作なし表示(図8(a))を行っている際はタップやスライドが行われれば割当機能が実行される。この状態の違いをユーザーに認識させるために、ロック状態での操作なし表示(図7(d))と、有効状態での操作なし表示(図8(a))とで、バーインジケーター702の表示形態を異ならせる(例えば外枠の色を変える)ようにしても良い。
S503では、システム制御部50は、無操作タイマーTnが満了したか否かを判定する。無操作タイマーTnが満了した場合(Tnの期間タッチバー82に対する有効なタッチ操作が無かった場合)にはS504に進み、そうでない場合にはS506に進む。
S504では、システム制御部50は、表示部28やEVF29において、ロック確定表示を行う。図7(f)に、ロック確定表示の表示例を示す。アイコン714は、「OFF」という文字列が白く表示され(すなわち、グレーアウトが解除され)、タッチバー82が有効状態からロック状態(OFF)となったことを示している。有効状態からロック状態への遷移は、ロック操作によるロックタイマーTl(後述)と、無操作タイマーTnの期間無操作だったことの、少なくとも2つの要因によって行われる。無操作タイマーTnの満了によるロック状態への遷移の際のロック確定表示では図7(f)に示す通りバーインジケーター702の内側には特になにも表示されない。ロック操作によるロックタイマーTlの満了によるロック状態への遷移の際のロック確定表示では、図7(f)と異ならせ、後述する図7(e)で説明する矩形713の薄いグレーの部分がバーインジケーター702の中央に達した表示形態としてもよい。
S505では、システム制御部50は、タッチバー82をロック状態に遷移させる。そして、図4のロック状態処理に進む。なお、本実施形態では無操作タイマーTnは10秒である。無操作タイマーTnが短すぎるとユーザーが頻繁にロック解除しなければならず操作性が悪化し、無操作タイマーTnが長すぎるとユーザーがタッチバー82を使用している意識が無い状態で誤ってタッチバー82に触れる誤操作が発生しやすくなる。
S506では、システム制御部50は、タッチバー82へのタッチダウンがあったか否かを判定する。タッチダウンがあった場合にはS507に進み、そうでない場合にはS503に進む。
S507では、システム制御部50は、表示部28やEVF29においてタッチ開始表示を行う。図8(b)に、タッチ開始表示の表示例を示す。図8(b)は、左タップに機能が割り当てられており、タッチバー82が有効状態でタッチバー82の左側部82Lにタッチダウンされた際のタッチ開始表示の表示例である。矩形801は、キートップ左側部82Lがタッチダウンされたことがわかるようにバーインジケーター702の左半分の表示領域に表示される。タッチバー82のキートップ右側部82Rがタッチダウンされた場合はバーインジケーター702の右半分に矩形706と同様の矩形を表示する。タッチバー82は外見上どこが左右の境になっているかが認識しづらく、ファインダー17をのぞきながら操作する場合に特に認識しづらい。図8(b)のようにタッチダウンされた部分がわかるように矩形を表示することで、部材の外見上どこが左右の境がわからなくても、ユーザーが左側をタッチダウンしたのか、右側をタッチダウンしたのか、等を認識することができる。矩形801は、明るいオレンジの外枠に、暗いオレンジ(茶色)の中塗で表示されている。後述するタップ確定表示と比べて、暗いオレンジの部分がある分、目立たない表示となっている。これによって、現在はタッチが開始された段階であり、まだ操作は確定されておらず、イベントは発行されていない状態であることを示している。ユーザーは図8(b)矩形801を見て、この状態でタッチを離せば左タップとなり、右にスライドさせれば左から右へのスライドとして受け付けられることを認識することができる。
S508は、システム制御部50は、全面タッチ判定タイマーTaと無効タイマーTiとをリセットし、全面タッチ判定タイマーTaの計時と、無効タイマーTiの計時とを開始する。無効タイマーTiは、タッチバー82への長時間のタッチで任意の割当機能(タップやスライドに割り当てられた機能)が発動しないようにするためのタイマーである。タッチバー82へのタッチダウンからの時間を計測するために、全面タッチ判定タイマーTaと無効タイマーTiとがリセットされ、それらの計時が開始される。本実施形態では無効タイマーTiは1秒であり、無効タイマーTiが短いとすぐにタッチが無効化されスライド操作ができなくなる。逆に、無効タイマーTiが長いとデジタルカメラ100を持って運ぶ際の把持によるタッチなどの、操作する意図では無いタッチによる割当機能の誤
発動が発生しやすくなる。また、システム制御部50は、無操作でないため無操作タイマーTnを一時停止し、S508時点での無操作タイマーTnのカウント値Tcnを保持する。本実施形態では、無操作タイマーTnを用いて、最後の有効操作(任意の割当機能が発動するタッチ操作)が終了した時点からの無操作状態の時間を計測する。カウント値Tcnは、有効操作が行われずに次の無操作状態を検出した時に、無操作タイマーTnの初期値を決定するための変数として使用される。
なお、他のカメラ機能でタイマーを使用できるようタイマーリソースを有効活用するために無操作タイマーTnを一時停止しているが、タッチダウン時に無操作タイマーTnを一時停止することは必須ではない。タッチダウン時に無操作タイマーTnを一時停止せずに、無操作タイマーTnの満了時に無効タイマーTiが計時中であればロックせず、無効タイマーTiの満了時に無操作タイマーTnが満了していればロックするとしてもよい。これにより、タッチダウン時に無操作タイマーTnを一時停止する場合に似た動作が実現できる。有効操作であるスライド時に無操作タイマーTnを停止し、スライド後のタッチアップに応じて無操作タイマーTnをリセットして起動することでも、タイマーリソースの有効活用が可能となる。機能(現在の撮影モードに対応する機能)が割り当てられていないタッチ操作が行われた場合に無操作タイマーTnの計時を継続してもよい。
S509では、システム制御部50は、S508のタッチダウンの位置がタッチバー82のキートップ左側部82Lか否かを判定する。キートップ左側部82Lである場合には、タッチバー82をロックする操作である可能性がある。ためS510に進み、そうでない場合にはS511に進む。
S510では、システム制御部50は、ロックタイマーTl(本実施形態では2秒)の計時を開始する。
S511では、システム制御部50は、全面タッチ判定タイマーTaが満了したか否かを判定する。全面タッチ判定タイマーTaが満了した場合にはS520に進み、そうでない場合にはS512に進む。
S512では、システム制御部50は、全面タッチ開始判定処理(タッチバー82への全面タッチが開始されたか否かの判定処理)を行う。全面タッチ開始判定処理の詳細については図6を用いて後述する。S512で全面タッチ開始と判定されると全面タッチ継続タイマーTcの計時が開始される。
S513では、システム制御部50は、全面タッチ判定タイマーTaが満了するまで、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合にはS514に進み、そうでない場合にはS511に進む。S511~S513では、スライドがあったか否かの判定はなく、S513でタッチアップと判定されるか、S511でTaが満了したと判定される前には、仮にスライド操作があったとしてもスライドに割り当てられた機能が実行されることは無い。これは、タッチ開始からTaの期間は、全面タッチが開始されたか否かを判定する期間としてスライドを除外するようにしているためである。全面タッチを開始しようとするユーザーの操作の過程では、微小単位に区切ってみると、まずは指の腹の先端がタッチすることで少ない面積のタッチが発生し、その後、指の腹の全体が押しつけられて大きい面積のタッチが発生する。この期間にタッチ面積の変動が発生するためにタッチの重心がずれ、検出されるタッチ位置がスライド判定閾値Wを超えて移動する可能性がある。しかしこれは全面タッチを行おうとする操作の過程で発生するものであり、ユーザーがスライドを行うことを意図したものではない。従ってこのようなタッチ位置の移動によってスライドに割り当てられた機能が実行されないように、タッチ開始からTaの期間はスライドがあったか否かの判定を行わないようにしている
。すなわち、ユーザーが全面タッチを意図的に行った際に、ユーザーの指の形状や接触動作の癖によってスライドと判定される誤操作を防止することができる。
S514では、システム制御部50は、S511~S513の間には実施していなかったスライド判定(タッチバー82へのスライドがあったか否かの判定)を実施する。S506(タッチダウン)実行時におけるタッチ位置Ptdと、S513(タッチアップ)実行時におけるタッチ位置Pcとの差分|Ptd―Pc|が、スライド判定閾値Wを超えていた場合に、スライドがあったと判定する。スライドがあったと判定した場合にはS515に進む。そうでない場合には、タッチ時間が全面タッチ判定タイマーTa(180msec)以下、すなわち無効タイマーTi(>Ta)が満了していないため、タップがあったと判定し、S517に進む。このように、タッチ開始からタッチが継続されているTaの期間はスライドの判定は行わないが、タッチ開始からTa以内であっても全面タッチが開始されることなくタッチが離された場合には、スライドがあったか否かを判定する。そして、この際のスライドの有無及び移動距離の判定は、タッチ開始時点のタッチ位置(Ptd)まで遡って判定する。これによって、タッチバー82を素早くなぞる(フリックする)操作などの、Ta未満の短い時間で行われるスライドにもタッチアップ後に応答して機能を実行することができ、ユーザーに操作応答性が低いと感じさせる可能性を低減している。なお、スライドがあったと判定した場合、後述するS520と同様にスライド量も算出する。
S515では、システム制御部50は、スライド応答表示を表示部28やEVF29に表示する。図8(d)に、スライド応答表示の表示例を示す。図8(d)は、スライドにISO感度変更が割り当てられており、タッチバー82が有効状態でタッチバー82に左から右へのスライド操作がされた際のスライド応答表示の表示例である。バーインジケーター702に表示されたグラデーション804は、スライドの移動した方向に対応してグラデーションの濃淡の方向が異なるように表示される。図8(d)の例では、左側から右側にかけて明るくなることで、左から右へのスライドが行われたことを表している。このとき、左から右へのスライドに応じて、バーインジケーター702に対応付けて表示されたISO値のゲージ803は、左側から右側へスクロールする。逆に、右から左へのスライドが行われた際は、右側から左側にかけて明るくなるグラデーションをバーインジケーター702にグラデーション表示することで、右側から左側へのスライドが表現される。そして、右から左へのスライドに応じて、バーインジケーター702に対応付けて表示されたISO値は、右側から左側へスクロールする。タッチバー82のスライド方向と、設定値を示す表示アイテム(ゲージ803)のスクロール方向とを合わせることで、タッチバー82のスライドで直感的に設定変更が行える。また、グラデーション804はバーインジケーター702の左側の表示領域と右側の表示領域との双方を含む全体にわたって表示されている。これによって、スライド操作はタッチバー82の左側部82Lと右側部82Rを含む広い領域で行うことができることを示している。なお、本実施形態ではグラデーションの色(明るさ)でスライドの方向を表したが、別の方法でスライドの方向が視覚的にわかるようにしてもよい。ゲージ803は、タッチバー82のスライド操作によってISO値がどのように変化したかを理解しやすくするために表示される。図8(d)の例では、ISO値が10000の状態から1スライド分のスライド操作がされた場合の画面を表しており、ゲージ803によって示されたISO値は、10000から1/3段分増えた12800となっている。設定表示アイテム701も、ゲージ803と同様に、タッチバー82のスライド操作によってISO値が12800に変更されたことを表している。
S516では、システム制御部50は、スライドイベントを実行する。これにより、スライドに割り当てられた機能がある場合、割り当てられた機能を実行する。例えば、左から右への1ステップ分のスライドに応じてISO値を10000から12800に変更す
る。なお、S515とS516は実質的に同時に行われる。続いて、S501に戻って処理を繰り返す。タッチバー82が有効状態である場合には、タッチ継続時間が短くても(例えば、タッチ継続時間がロック解除タイマーTrの時間未満(0.5秒未満)であっても)、スライドイベントやタップイベントが実行される。
S517では、システム制御部50は、表示部28やEVF29においてタップ確定表示を行う。図8(c)に、タップ確定表示の表示例を示す。図8(c)は、左タップにIISO感度の「設定を1つ左に変更」(図16)が割り当てられており、タッチバー82が有効状態でタッチバー82の左側部82Lにタップされた際のタップ確定表示の表示例である。矩形802は、タッチバー82の左タップがされたことがわかるようにバーインジケーター702の左半分に表示される。タッチバー82への右タップがされた場合はバーインジケーター702の右半分に矩形802と同様の矩形を表示する。矩形802は明るいオレンジで中塗されており、タッチ開始表示の矩形801の暗いオレンジでの中塗よりも明るい表示となっている。このようにバーインジケーター702の中の表示形態を異なる態様で表示することで、タッチダウンされたのかタッチアップ(タップ)されたのかをユーザーに認識させることが可能となる。図8(c)は、図8(b)に示したISO値が10000の状態から左タップがされた場合の画面を表しており、設定表示アイテム701´はタッチバー82の左タップによってISO値が8000に変更されたことを表している。設定表示アイテム701´は、設定変更が行われたことを示すように、背景はオレンジ(強調色)で表示されるとともに太枠を付されて表示され、図8(a)の設定表示アイテム701(背景が通常色の半透過黒通常色)に比べて強調表示される。
図8(f)に、タップ確定表示の他の例を示す。左タップの操作であることが確定した場合にも、左タップに機能が割り当てられていないなどの、何かしらの条件で当該操作に対応する機能が発動できなかった場合には、図8(f)のように、操作無効である旨の表示を行う。ガイダンス806は、行われた操作に割り当てられた機能が発動できない旨を示すメッセージ表示である。矩形802は、タッチバー82のタッチアップ(タップ)がされたことを表している。ユーザーは、ガイダンス806と矩形802を確認することで、タップ操作自体はできているが機能の発動ができない(実行される機能が無い)ということを認識することができる。本実施形態では機能発動ができないことを示す文言(ガイダンス)を表示したが、機能発動ができないことを示すアイコンを表示したり、バーインジケーター702で機能発動ができないことを表す表示をしたりしてもよい。また、スライドに関しても機能が割り当てられていない場合には、スライド応答表示の際に、ガイダンス806のように機能発動ができないことを示す表示を行う。
S518では、システム制御部50は、タップイベントを実行する。これにより、タップに割り当てられた機能がある場合、割り当てられた機能を実行する。例えば、ISO値を10000から8000に変更する。なお、S517とS518は実質的に同時に行われる。続いて、S501に戻って処理を繰り返す。
S520では、システム制御部50は、全面タッチ継続タイマーTcが計時されていない状態であれば、すなわち、タッチ開始からTaの期間内に全面タッチの開始が検知されていなければ、タッチバー82へのスライドがあったか否かを判定する。最初(1回目)のS520では、スライド判定の基準位置Prefは、S506(タッチダウン)実行時におけるタッチ位置Ptdである。そして、基準位置Prefと、S520実行時におけるタッチ位置Pcとから、タッチバー82上でのタッチ位置の移動量M(|Pref(=Ptd)-Pc|)を算出する。全面タッチ判定タイマーTaの計時中はS520(および後述するS525やS546)のスライド判定を行わないが、Ta満了後の判定で、全面タッチ判定タイマーTaの計時中における指(タッチバー82に触れた指)の移動は移動量Mに含まれることになる。スライド判定閾値W<移動量Mとなるときスライドがあっ
たと判定し、そうでない場合にはスライドがなかったと判定する。スライドがあった場合にはS521に進み、そうでない場合にはS526に進む。これによって、全面タッチ判定タイマーTaの計時中にタッチ位置の移動量Mがスライド判定閾値Wを超えた場合、Taの計時中にはスライドの機能は実行されない。そして、全面タッチが開始されず、かつタッチが離されずにTaが満了すると、Ta満了時点でスライドの機能が実行される。また、タッチ開始からTaの期間内に全面タッチの開始が検知されており、全面タッチ継続タイマーTcが計時されている場合は、スライドがあったかの判定をすることなく、S526に進む。これによって、全面タッチの開始までに変動したタッチ位置の移動によってスライドと判定されてしまうことを抑止することができる。なお、タッチ開始からTa内に全面タッチの開始が検知された場合にS520でスライドの判定をしないのではなく、基準位置PrefをPtdではなく全面タッチ開始時点あるいはTa満了時点のタッチ位置で更新した上でスライドの判定を行っても良い。その場合は、後述するS529の処理は行わず、S527からS529へ進む処理となる。
S520では、スライドがあった場合に、システム制御部50は以下の処理も行う。ファインダー17からモード切替スイッチ60へ向かう方向のスライドを+(プラス)方向、逆方向を-(マイナス)方向と定義し、移動量Mとスライド判定閾値Wを用いて、以下の式1を満たすスライド量n(スライドの段階数、ステップ数)を求める。
n×W<M<(n+1)×W ・・・(式1)
スライド量nは、MをWで除算した商の余りを除いた整数部分となる。スライド量nを算出した後、システム制御部50は、以下の式2を用いて基準位置Prefを更新する。
Pref=Pref+n×W ・・・(式2)
S521では、システム制御部50は、ロックタイマーTlをリセットする。これは、S520でスライドを検出したため、現在行われているタッチ操作がロック操作ではないためである。
S522では、システム制御部50は、S515と同様にスライド応答表示を行う。
S523では、システム制御部50は、S516と同様に、S520で算出したスライド量nに応じたスライドイベント(スライドに割り当てられた機能)を実行する。例えば、スライドにISO感度変更が割り当てられており、スライド量nが2であれば、スライド前に設定されたISO感度値から、2/3段分ISO感度を上げる。
S524とS525(特にS525)は、継続したスライドを検出するための処理である。S524では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合にはS501に進み、そうでない場合にはS525に進む。なお、S524でのタッチアップはスライド後のタッチアップであるため、タップイベント(タップに割り当てられた機能)は実行されない。S525では、システム制御部50は、Tc計時中かの判定を除いてS520と同様の処理(タッチバー82へのスライドがあったか否かの判定、スライド量nの算出、基準位置Prefの更新、等)を行う。スライドがあった場合にはS521に進み、そうでない場合にはS524に進む。
S526では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合には、無効タイマーTiが満了していないためにタップがあったと判定して、S527に進み、そうでない場合にはS531に進む。
タップを検出したため、S527では、システム制御部50は、ロックタイマーTlを
リセットする。
S528では、システム制御部50は、全面タッチ継続タイマーTcが計時中であるか否か、すなわち、タッチの開始からTaの期間内に全面タッチの開始が検知されていたか否かを判定する。全面タッチ継続タイマーTcが計時中であればS514に進み、そうでなければS529に進む。全面タッチ継続タイマーTcが計時中でS514に進むと、タッチダウン位置からのスライドがあった場合にスライドに割り当てた機能が実行される。すなわち、タッチの開始からTaの期間内に全面タッチを開始した後にタッチ位置を移動してもタッチの継続中はスライドに応じた機能は実行されないが、タッチを離した時点で、タッチ開始時点からタッチ位置が移動した分のスライドの機能が実行される。
S529では、システム制御部50は、S517と同様に、タップ確定表示を行う。
S530では、システム制御部50は、S518と同様に、タップイベント(タップに割り当てられた機能)を実行する。そして、S501に進む。
S531では、システム制御部50は、全面タッチ継続タイマーTcが満了したか否かを判定する。全面タッチ継続タイマーTcはS512で全面タッチがあったと判定されたときに開始されるタイマーである。ここでは、少なくとも1度全面タッチと判定され、その後タッチアップしていない場合に、全面タッチ継続タイマーTcが全面タッチの継続時間を計測している状態となる。全面タッチ継続タイマーTcが満了した場合にはS532に進み、そうでない場合にはS533に進む。
全面タッチ継続タイマーTc以上の全面タッチが行われたため、S532では、システム制御部50は、ロックタイマーTlをリセットする。その後、M-Fnバーカスタマイズ設定処理に進む。M-Fnバーカスタマイズ設定処理の詳細については図14を用いて後述する。
このように、本実施形態では、全面タッチ判定タイマーTaの計時期間中にはスライドイベントやタップイベントは実行されない。これにより、ユーザーが全面タッチを意図的に行った際に、ユーザーの指の形状や接触動作の癖によってスライドと判定される誤操作を防止することができる。そして、全面タッチが検出されずに全面タッチ判定タイマーTaが満了すると(S511Yes)、その後に全面タッチが検出されてもM-Fnバーカスタマイズ設定処理は実行されず、スライドやタップが検出された時点でそれらのイベントが実行される。一方で、全面タッチが検出されて全面タッチ判定タイマーTaが満了すると、全面タッチ継続タイマーTcの満了後(全面タッチ継続タイマーTcの計時期間終了後)にM-Fnバーカスタマイズ設定処理が実行される。これらにより、スライド、タップ、全面タッチなどのタッチ操作に応じた機能が誤って(意図せずに)実行されることを抑制して、当該タッチ操作に応じた機能が好適に実行できるようになる。なお、タッチバー82のキートップ左側部82Lは意図的に触れないと触りにくい領域であるため、キートップ左側部82Lでタッチダウンが検出される場合には、全面タッチが行われる可能性は低い。そのため、タッチ操作の開始位置(タッチダウンの位置)がキートップ左側部82Lである場合には、全面タッチ判定タイマーTaによる計時を開始せずに、スライドやタップが検出された時点でそれらのイベントを実行してもよい。すなわち、タッチ操作の開始位置(タッチダウンの位置)がキートップ左側部82Lである場合には、S508で全面タッチ判定タイマーTaによる計時を開始せずに、S509,S510と進んだ後に、S511の判定をせずにS520に進むようにしても良い。
S533では、システム制御部50は、無効タイマーTiが満了したか否かを判定する。上述したように、無効タイマーTiは、ロングタッチとなったタッチ操作をキャンセル
するためのタイマーで、タッチバー82のタッチオンが無効タイマーTi秒以上継続した場合にタッチバー82の割当機能を実行しないようにするためのタイマーである。無効タイマーTiが満了した場合にはS540に進み、そうでない場合にはS520に進む。
S540では、システム制御部50は、タッチキャンセルイベントを発行し、タッチバー82へのタッチ操作を無効化する。タッチキャンセルイベントが発行されると、タッチアップがあるまで、システムメモリ52にタッチキャンセル状態であることが記憶される。なお、システム制御部50は、無効タイマーTiが満了した場合に、タッチキャンセルイベントを実行するか否かをユーザーに問い合わせ、当該問い合わせに対する回答に応じてタッチキャンセルイベントを実行するか否かを判断してもよい。
S541では、システム制御部50は、図8(a)に示すような画面を表示部28やEVF29に表示することで、ユーザーに現在のタッチ操作が無効になったことを明示する。
S542では、システム制御部50は、無操作タイマーTnの計時を再開する。S540でタッチキャンセルが実行されることで、それまでのタッチ操作は無効になるため、無操作状態が継続しているとみなせる。そのため無操作タイマーTnは、カウント値0からカウントを開始するのではなく、カウント値Tcn+Tiからカウントを開始する(停止していた無操作タイマーTnにTiを加味したカウント値からカウントを再開する)。すなわち、前回の有効なタッチ操作からの期間の計時となる。これにより、タッチキャンセルとなる条件を満たすタッチ操作以外(キャンセルされたタッチ以外)のタッチバー82に対するタッチ操作が、Tnの長さの期間にわたって無い状態が継続したことに応じてロック状態に遷移することになる。言い換えれば、キャンセルされたタッチ操作以外のタッチバー82に対するタッチ操作の無い状態の期間がTnに達したことに応じて、Tnに達するまでにキャンセルされたタッチ操作があったか否かに関わらず、ロック状態に遷移することになる。これにより、意図せずにタッチバー82に触れ、そのまま触れ続けていた場合でもロック状態に遷移できるようになる。
S543では、システム制御部50は、ロック状態に遷移するか否かを判断するために、左タッチ(タッチバー82のキートップ左側部82Lへのタッチ)が行われているか否かを判定する。左タッチが行われている場合にはS544に進み、そうでない場合にはS546に進む。
S544では、システム制御部50は、表示部28やEVF29においてロック進捗表示と更新を行う。図7(e)に、ロック進捗表示の表示例を示す。本実施形態では、ロック状態から有効状態への切り替えと同様に、タッチバー82のキートップ左側部82Lに対してTl以上の期間のロングタッチを行うことでタッチバー82を有効状態からロック状態へ切り替えることができる。ロック進捗表示は、ロック解除進捗表示の逆で、ロック操作によって有効状態からロック状態に切り替えるまでにあとどれだけタッチをし続ける必要があるかを表している。図7(e)に示すようにLV画像700に重畳してバーインジケーター702を表示し、バーインジケーター702の左半分を用いてプログレスバー表示をする。矩形713は、バーインジケーター702の左半分を用いた、ロックまでの進捗状況を示すプログレスバー部分であり、右半分とは識別可能に表示される。バーインジケーター702の左半分を示すことで、ロック操作はタッチバー82のうち左側部82Lに対するタッチで行うものであり、現時点ではロック操作が正しく行えていることを示している。矩形713のうち右側は濃いグレー(黒に近いグレー)であり、左側は薄いグレー(白に近いグレー)で表示される。左側の薄いグレーは、ユーザーがタッチバー82の左側部82LにタッチダウンしてからTl経過するまでの現在の進捗率を示しており、タッチの継続時間に応じて順次、左から右へと表示範囲が広がってくる。図7(e)の例
では、進捗率が50%ほどであることがわかる。右側の濃いグレーはロックタイマーTlが満了するまでの残り時間を示している。左側部82Lへのタッチの継続時間がロックタイマーTl(2秒)に達すると、矩形713のうち薄いグレーの部分がバーインジケーター702の中央まで達し、Tlが満了したことを示す。このように、プログレスバーとして矩形713を表示することで、ユーザーは、ロックするにはしばらくタッチをし続けなければならないことを理解することができる。なお、ロック進捗表示として本実施形態ではプログレスバーとして矩形713を表示したが、残り時間や進捗率(パーセンテージ)を数値で表示してもよい。アイコン714は、「OFF」という文字列がグレーアウトされて表示されている。これによって、現在受け付けているタッチ操作が有効状態からロック状態(OFF)にするためのものであること、及び、グレーアウトしているため現時点ではまだロック状態(OFF)になっていないことを示している。
S545では、システム制御部50は、ロックタイマーTlが満了したか否かを判定する。ロックタイマーTlが満了した場合にはS504に進んでロック確定表示をするとともに、ロック状態に遷移する。ロックタイマーTlが満了していない場合にはS546に進む。このように、本実施形態では、ロック解除に必要な左側部82Lに対するタッチの継続時間(Tr)よりも、ロックするのに必要な左側部82Lに対するタッチの継続時間(Tl)の方を長くしている。そして、いずれも所定時間以上のロングタッチとすることで、ユーザーの意図的でない機能ではロック状態と有効状態が切り替わらないようにしている。ロック状態を解除して有効状態に切り替えるためのタッチの継続時間(Tr)が長すぎると、ユーザーは素早く操作することができず、撮影機会を逃してしまうことになりかねない。そのため、Trを0.3秒以上2秒未満に設定し、誤操作を防ぎつつロック解除操作に時間が掛かりすぎないようにしている。一方で、有効状態では、スライド操作も可能であるため、タッチダウンしてから指をスライドさせるべきか、スライドさせずにタップさせるべきか、等でユーザーが悩み、タッチ時間が長くなる可能性がある。あるいは、慎重に少ないスライド量でのスライドを行おうとして、タッチムーブが遅いためにタッチダウン後しばらくスライドが発生しない可能性がある。このように、ロック操作をするつもりのないタッチ操作であっても、有効状態ではロック状態よりもタッチする時間が長くなってしまうケースがある。この場合に、ユーザーの意図に反してロック状態に遷移してしまうと、行おうとしていたタッチ操作が受け付けられず、煩わしい。そのため、ロック操作の時間閾値であるTlを、Trよりも長い時間の2秒以上5秒以下に設定し、意図せずロック状態に遷移してしまう可能性を低減している。このように、タッチ操作の制限状態(ロック状態)を解除して素早くタッチ操作を開始できるとともに、不用意に制限状態(ロック状態)に遷移してタッチ操作が行えなくなってしまう可能性を低減している。
S546では、システム制御部50は、Tc計時中かの判定を除いてS520と同様にタッチバー82へのスライドがあったか否かの判定を行う。スライドがあった場合にはS547に進み、そうでない場合にはS550に進む。なお、スライドがあった場合にも、既にタッチキャンセルイベントが発行されているため、スライド量nの算出、基準位置Prefの更新、スライドに割り当てられた機能の実行、スライド応答表示は行わない。すなわち、ここでのスライドの判定はロック操作が中断されたかどうかの判断ために行われるものであり、割当機能の実行トリガーとしてのスライドは無視される。
S547では、システム制御部50は、ロック進捗表示の実行中であるか否かを判定する。ロック進捗表示の実行中である場合にはS548に進み、そうでない場合にはS549に進む。
S548では、システム制御部50は、表示部28やEVF29に表示していたロック進捗表示(バーインジケーター702の内部のプログレスバーの表示)を非表示とし、図8(a)の操作なし表示に更新する。これによってユーザーは、ロック操作の左タッチが
中断され、ロックはされずに有効状態の待機状態に戻ったことを認識できる。
S549では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあるまで待ち、タッチアップがあるとS503に進む。ここでは、タッチキャンセルイベントが実行された状態であるため左タッチによるロック以外のイベントは発生しない。また、S546でスライドがあったと判定されているため、左タッチによるロック操作でもない。そのためタッチアップだけを待っている。なお、タッチキャンセル状態からS503に進んだ場合にはS501の処理は行わず、Tnはリセットされない。これは、タッチキャンセルイベントが発生し、左タッチによるロック操作でもなかったため、今回のタッチはユーザーの意図的な操作によりなされたものではなく、前回の操作終了から実質的に無操作の状態が継続しているとみなせるためである。
S550では、システム制御部50は、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合にはS551に進み、そうでない場合にはS553に進む。
S551では、システム制御部50は、ロック進捗表示の実行中であるか否かを判定する。ロック進捗表示の実行中である場合にはS552に進み、そうでない場合にはS503に進む。
S552では、システム制御部50は、表示部28やEVF29の表示画面を図7(e)の画面から図8(a)の画面に遷移させることで、ロックのための左タッチが途中で終了したことを明示する。そして、S503に進む。
S553では、システム制御部50は、無操作タイマーTnが満了したか否かを判定する。無操作タイマーTnが満了した場合には無操作状態が無操作タイマーTn分継続したと判断してS504に進み、そうでない場合にはS543に進む。このように、タッチキャンセルイベントの発生した後は、タッチアップしていなくてもTnが満了するとロック状態に遷移する。図5からわかるように、無効タイマーTiが満了していない状態(S533のNo)では、タッチアップ(S524やS526のYes)に応じて無操作タイマーTnをリセットする(S501)。一方、無効タイマーTiが満了した状態(S533のYes)では、そのような制御を行わない。このため、無効タイマーTiが満了した状態でタッチバー82の前回の有効操作がある場合には、無操作タイマーTnは当該有効操作からの時間を計測していることになる。
<全面タッチ開始判定処理>
図6は、全面タッチ開始判定処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
S601では、システム制御部50は、全面タッチ継続タイマーTcが計時中であるか否かを判定する。全面タッチ継続タイマーTcが計時中である場合には、タッチバー82への全面タッチは既に開始されているとみなすことができるため、全面タッチ開始判定処理を終了し、そうでない場合にはS602に進む。
S602では、システム制御部50は、タッチバー82への全面タッチがあったか否かを判定する。上述したように、タッチセンサー電極302a,302b,302cのそれぞれの電圧(電圧出力値)を読み出す。そして、タッチセンサー電極302a,302b,302cの全てにおいて電圧変化量(ベース電圧からの電圧の変化量)が全面タッチ判定閾値を超えていた場合に、指がタッチバー82の全面を覆っていると判断し、このタッ
チ操作を全面タッチとして判定する。全面タッチ判定閾値の詳細については図9(a)~9(c)を用いて後述する。全面タッチがあった場合にはS603に進み、そうでない場合には、全面タッチ開始判定処理を終了するが、タッチが継続して、全面タッチ判定タイマーTaが終了しなければ、全面タッチ開始判定処理を再度行うこととなる。
S603では、システム制御部50は、全面タッチ開始に伴い、全面タッチ継続タイマーTcの計時を開始する。ここで、全面タッチ継続タイマーTcの計時が開始された後の全面タッチ開始判定処理では、S601の判定によりS602に進むことはない。このようなフローとすることで、全面タッチがあったと判定された後に指の接触状態が変化し、電圧変化量が全面タッチ判定閾値を下回ったとしても、全面タッチが終了したと判定されることはない。つまり、全面タッチ判定タイマーTaの計時中に一度でも全面タッチがあったと判定されれば、電圧変化量が全面タッチ判定閾値を下回ったとしても、全面タッチは継続しているとみなされる。
S604では、システム制御部50は、無効タイマーTiをリセットする。
S605では、システム制御部50は、タッチバー82への全面タッチが行われている状態であることをユーザーに視覚的に伝えるために、表示部28やEVF29に全面タッチ開始表示を行う。図8(e)に、全面タッチ開始表示の表示例を示す。矩形805をバーインジケーター702の全面にわたって表示することで、全面タッチがされていることをユーザーに認識させることができる。
S606では、システム制御部50は、ロック解除タイマーTrが計時中であるか否かを判定する。ロック解除タイマーTrが計時中でない場合には全面タッチ開始判定処理を終了し、そうでない場合にはS607に進む。
S607では、システム制御部50は、ロック解除タイマーTrの計時停止および初期化を行う。
図7(a)~図7(f),図8(a)~図8(f)を参照して、上述の図4,5の処理によって実現されるタッチバー82への操作に応じた応答表示の画面遷移を説明する。なお、ここでは、タッチバー82の左タップにはISO値を1/3段減らす機能、右タップにはISO値を1/3段増やす機能、スライドにはISO値をスライドの1段階毎に1/3段ずつ増減する機能が割り当てられているものとする。
撮影モードで起動すると、まずはロック状態であるため、図7(a)の撮影待機画面が表示され、バーインジケーター702は表示されない。この状態から左側部82Lにタッチすると図7(b)のようにロック解除進捗表示が行われる。左側部82Lへのタッチを継続し、ロックが解除されると図7(c)のようにロック解除確定表示が行われる。図7(b)のロック解除進捗表示の途中でタッチを離すとロック解除進捗表示をやめ、所定時間は図7(d)のようにバーインジケーター702を表示し、所定時間後(Td経過後)にバーインジケーター702を非表示とし、図7(a)の表示状態に戻る。逆に、有効状態で左側部82Lにタッチすると図7(e)のようにロック進捗表示が行われる。左側部82Lへのタッチを継続し、ロックされると図7(f)のようにロック確定表示が行われる。
有効状態では、タッチされていない場合にも(すなわち、タッチ操作がされているか否かにかかわらず)、図8(a)に示すように、常にバーインジケーター702が表示される。この状態から左側部82Lがタッチされると、図8(b)のようにタッチ開始表示が行われる。この状態ですぐにタッチを離すと図8(c)か図8(f)のタップ確定表示が
行われる。図8(b)の状態からスライドを行うと図8(d)のスライド応答表示を行う。図8(a)の状態から全面タッチを開始すると図8(e)の表示を行う。このように、タッチバー82に対する種種の操作に対してそれぞれ何が行われているかを認識可能な応答表示を行うため、ユーザーは装置に認識されている操作が何なのかを確認しながら操作を行うことができる。特に、ファインダー17に接眼して操作している場合は、タッチバー82を直接視認できないので、どこをタッチ出来ているか直接タッチバー82を見て確認することができない。しかしEVF29に表示されるこれらの応答表示を見ながら操作できるので、ファインダー17に接眼しながらでもどこにタッチしてどのような操作が検知されているかについて迷いなく快適に操作することができる。これによって、ファインダーを覗いたままでもタッチバー82を用いた撮影設定の素早い変更が可能となり、シャッターチャンスを逃すことなくユーザーの意図した撮影設定で撮影を行うことができる。
<全面タッチ判定閾値>
次に、図9(a)~9(c)を参照して、タッチバー82の各タッチセンサー電極における全面タッチ判定閾値について説明する。図9(a)は全面タッチ判定閾値901の一例を示す。電極毎に全面タッチ判定閾値901が設定されており、タッチセンサー電極302a,302b,302cについて、ぞれぞれ、全面タッチ判定閾値901a,901b、901cが設定されている。全面タッチ判定閾値901a,901b、901cを総称して全面タッチ判定閾値901と称する。全面タッチ判定閾値901bは、全面タッチ判定閾値901aと901cよりも大きい。また、全面タッチ判定閾値901aと901cは本実施形態では同じ値としているが、タッチバー82の配置や形状に合わせて異なる値としても良い。全面タッチ判定閾値901a,901b、901cは、いずれも、接触判定閾値902よりも大きい。前述したように、タッチセンサー電極302a,302b,302cの全てにおいて電圧変化量(ベース電圧からの電圧の変化量)が、各電極に対応する全面タッチ判定閾値以上となった場合に、指がタッチバー82の全面を覆っていると判断する。この場合、複数のタッチセンサー電極のうち、タッチセンサー電極302a~302cの範囲(所定範囲以上)に亘って、全面タッチ判定閾値901以上の検出値が検出された状態となる。そして、この条件を満たした後にタッチアップもスライドもないまま所定時間(Tc)が経過した場合に、このタッチ操作を全面タッチとして判定する。なお、各検知電極で検出される電圧変化量は、操作体である指が近付くほど大きくなる検出値である。図9(a)には、接触判定閾値902も示されている。タッチセンサー電極302a,302b,302cのいずれかの電圧変化量が接触判定閾値902を超えている場合に、指がタッチバー82に触れている(タッチオン)と判定する。
図9(a)に示すように、全面タッチ判定閾値901を接触判定閾値902よりも大きくしている。つまり、所定値未満の小さい接触面積(接触サイズ)のタッチで発動する機能の判定にかかる閾値よりも、所定値以上の大きい接触面積のタッチで発動する機能の判定にかかる閾値を大きくしている。このようにすることで、全面タッチと判定される誤操作を防ぐことができる。例えば、ユーザーが右手でタッチバー82の左側にタッチダウンする際に、ユーザーの指の腹がタッチバー82の右側に接近したとしても、全面タッチ判定閾値901は接触判定閾値902よりも大きいために、誤って全面タッチと判定されることは少ない。なお、ユーザーが意図的に全面タッチをするときは、タッチバー82の全面をしっかりと覆うようになる。このため、各電極上のキートップ部分における指の接触面積が大きくなり、通常のタッチダウンと比べると、各タッチセンサー電極の電圧や電圧変化量は大きくなる。このため、全面タッチ判定閾値901を接触判定閾値902より大きくしても、意図的な全面タッチは問題なく検出できる。
ユーザーが全面タッチをする際、例えば、タッチバー82に指の腹から接触が開始して最後に指先が接触するケースでは、タッチセンサー電極302aの電圧上昇が最も遅い。この場合には、全面タッチが開始したと判定されるのは、タッチセンサー電極302aの
電圧変化量が全面タッチ判定閾値901を超えたときである。逆に、タッチバー82に指先から接触が開始して最後に指の腹が接触するケースでは、タッチセンサー電極302cの電圧変化量が全面タッチ判定閾値901を超えたときに、全面タッチが開始したと判定される。
また、タッチバー82は、グリップ部90を握った右手の親指を斜めに伸ばして全面タッチを行うように配置されている。このため、全面タッチをする際に、指の形状や癖によっては、図9(b)に示すように、タッチセンサー電極302a,302cそれぞれのタッチ面積がタッチセンサー電極302bでのタッチ面積より小さくなる。この場合には、タッチセンサー電極302a,302cそれぞれの電圧変化量は、タッチセンサー電極302bの電圧変化量よりも小さくなる。
さらに、全面タッチをする際に、指の形状や癖によっては、図9(c)に示すように、指先や関節に近い部分で、指がタッチバー82から浮くことがある。また、タッチバー82の先にはファインダー17(突起部)があるため、タッチバー82にタッチした状態で指先がファインダー17に当たり、ファインダー17側(指先側)で指がタッチバー82から浮きやすい。これらによっても、タッチセンサー電極302a,302cそれぞれのタッチ面積がタッチセンサー電極302bより小さくなり、タッチセンサー電極302a,302cそれぞれの電圧変化量がタッチセンサー電極302bよりも小さくなる。
従って、タッチセンサー電極302a,302b,302cの間で全面タッチ判定閾値を共通とすると、全面タッチが開始したと判定されるまで長い時間を要したり、全面タッチが高精度に判定できなかったりしてしまう。そこで、図9(a)に示すように、タッチセンサー電極302a,302cそれぞれの全面タッチ判定閾値がタッチセンサー電極302bの全面タッチ判定閾値よりも小さくなるように、全面タッチ判定閾値901を定めている。つまり、タッチバー82の中央側電極の全面タッチ判定閾値よりも端側電極の全面タッチ判定閾値を小さくしている。なお、端側電極とは、複数の検知電極のうち、タッチバー82のキートップ(検知面)と平行な第1の方向(例えば右方向)の端、及び反対方向(例えば左方向)の端に配置された電極である。このようにすることで、全面タッチが開始したと判定されるまでにかかる時間を短くしたり、全面タッチを高精度に判定したりすることができる。また、全面タッチが開始したと判定されるまでにかかる時間が短くなることで、全面タッチ判定タイマーTaを短くできる。全面タッチ判定タイマーTa中はスライド判定を行わないため、全面タッチ判定タイマーTaを短くすることはスライドの操作性向上に貢献する。
このように、全面タッチ判定閾値を接触判定閾値よりも大きくし、中央の電極の全面タッチ判定閾値よりも端側の電極の全面タッチ判定閾値を小さくすることで、タッチバー82の誤操作を減らしかつタッチバー82の操作性を向上できる。なお、全面タッチ判定閾値を接触判定閾値よりも大きくすることは、他の方式でタッチ検知(タッチ検出)するタッチ操作部材に適用してもよい。例えば、感圧方式のタッチパネルに適用し、タッチする圧力が大きくなるほど検出値が大きくなる場合に、広い面積に圧力を掛けてタッチしたと判定する閾値を、狭い面積にタッチしたと判定する閾値よりも大きくし、中央の閾値よりも端の閾値を小さくしてもよい。なお、本実施形態では、全面タッチと称しているが、通常の面積のタッチよりも広い面積で行うタッチであり、通常の面積のタッチとは区別して検知するものであれば、タッチ検知面の全てにタッチする操作に限るものではない。
<常時使用可の時の処理>
図10は、タッチバー82が常に使用可能である場合の制御処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。M-Fnバー誤
操作防止機能が「無効(常に使用可能)」に設定されている場合に、図4,5の処理の代わりに、図10の処理が行われる(M-Fnバー誤操作防止機能については後述する)。誤操作防止機能が「無効(常に使用可能)」に設定されると、誤操作防止よりも操作の即時性が優先され、ロック解除操作などをすることなく素早く操作することが可能となる。
S1000~S1003は、それぞれ図4のS400~S403と同様の処理であるため説明を省略する。
S1004では、システム制御部50は、全面タッチ判定タイマーTaの計時と無効タイマーTiの計時とを開始する。
S1005~S1012は、それぞれ図5のS511~S518と同様の処理であるため説明を省略する。ただし、S1010やS1012の処理後はS1000に進む。
S1020では、システム制御部50は、図4のS413と同様に、タッチバー82へのタッチ操作(スライドやタップ)に対して機能が割り当て済みか否かを判定する。機能が割り当て済みである場合にはS1021に進み、そうでない場合にはS1040に進む。前述のS413の処理は、タッチバー82がロック状態である場合の処理であるため、タッチバー82の左タッチがあった場合に行われる。しかし、タッチバー82が常に操作可能である場合には、機能が割り当て済みか否かの判定は、他のタッチ操作があった場合に行われてもよい。そのため、タッチバー82のどこでタッチダウンされても、S1020の処理を行うようにしている。なお、意図的でないタッチダウンを無視するために、ロック状態と同様に左タッチがあった場合のみS1020の判定を行うようにしてもよい。
S1021では、システム制御部50は、Tc計時中かの判定を除いて図5のS520と同様の処理(タッチバー82へのスライドがあったか否かの判定、スライド量nの算出、基準位置Prefの更新、等)を行う。スライドがあった場合にはS1022に進み、そうでない場合にはS1026に進む。
S1022では、システム制御部50は、図5のS522と同様に、図8(d)に示すような画面を表示部28やEVF29に表示することで、ユーザーにスライド判定したことを明示する。前述の図5では、S520でスライドがあったと判定した場合に、S521でロックタイマーTlをリセットして、S522で図8(d)の画面を表示したが、タッチバー82が常に操作可能である場合にはロックタイマーTlは動作しない。そのため、S1021でスライドがあったと判定した場合には、ロックタイマーTlのリセットを行わずに、S1022で図8(d)の画面を表示する。
S1023、S1024、S1025は、それぞれ図5のS523、S524、S525と同様である。
S1026では、システム制御部50は、図5のS526と同様に、タッチバー82からのタッチアップがあったか否かを判定する。タッチアップがあった場合には、無効タイマーTiが満了していないためにタップがあったと判定して、S1027に進み、そうでない場合にはS1029に進む。
S1027では、システム制御部50は、図5のS529と同様に、タップが確定したことを表示部28やEVF29に表示する。図5では、S526でタッチアップがあったと判定した場合に、S527でロックタイマーTlをリセットして、S529でタップ確定表示を行ったが、タッチバー82が常に操作可能である場合にはロックタイマーTlは動作しない。そのため、S1026でタッチアップがあったと判定した場合には、ロック
タイマーTlのリセットを行わずに、S1027でタップ確定表示を行う。
S1028、S1029、S1031、S1032は、それぞれ図5のS530、S531、S533、S540と同様である。図5では、S531で全面タッチ継続タイマーTcが満了と判定した場合に、S532でロックタイマーTlをリセットして、M-Fnバーカスタマイズ設定処理に進んだが、タッチバー82が常に操作可能である場合にはロックタイマーTlは動作しない。そのため、S1029で全面タッチ継続タイマーTcが満了と判定した場合には、ロックタイマーTlのリセットを行わずに、M-Fnバーカスタマイズ設定処理に進む。
S1033では、システム制御部50は、図7(d)または図8(a)に示すような画面を表示部28やEVF29に表示する。
S1034では、システム制御部50は、アイテム消去タイマーTdの計時を開始する。そして、S1001に進む。図4,5では、タッチバー82が操作可能か否かを示すために、タッチバー82のロック状態/有効状態の切り替えに応じて、図7(d)に示すような画面表示(タッチバー82に触れていないことの表示)を一時的に行うか維持するかを切り替えた。しかし、タッチバー82が常に操作可能である場合には、タッチバー82が操作可能か否かを示す必要がないため、タッチバー82に触れていないことの表示を維持する必要もない。そして、前述したとおり、ライブビュー画像上にはできるだけ不要なアイテムを表示しないことが望ましい。このため、図10では、図7(d)または図8(a)の画面の表示後、すぐにアイテム消去タイマーTdの計時を開始している。
S1040、S1041は、それぞれ図4のS414、S406と同様である。ただし、S1041では、タッチアップがあった場合にS1000に進み、そうでない場合にS1042に進む。
S1042では、システム制御部50は、全面タッチ継続タイマーTcが満了したか否かを判定する。全面タッチ継続タイマーTcが満了した場合にはM-Fnバーカスタマイズ設定処理に進み、そうでない場合にはS1041に進む。
<M-Fnバーガイド表示判定処理>
図11は、前述の図4のS414、図10のS1040のM-Fnバーガイド表示判定処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
S1101では、システム制御部50は、M-Fnバーガイド画面表示設定がONになっているか否かを判定する。ONになっている場合はS1102に進み、そうでない場合はM-Fnバーガイド表示判定処理を終了する。M-Fnバーガイド画面表示設定は後述のS1105でユーザー操作によって設定可能であり、設定内容は不揮発性メモリ56に記録されている。
S1102では、システム制御部50は、メニュー画面(設定メニュー画面)からM-Fnバーカスタマイズ設定画面へと遷移できるか否かを判定する。遷移できる場合はS1103に進み、そうでない場合はM-Fnバーガイド表示判定処理を終了する。例えば、メニュー画面の項目をユーザーが登録可能なMyMenuという機能がある。また、メニューボタン81の押下によってメニュー画面を表示した場合に、MyMenuだけを表示し、予め定められたメニュー項目よりなる通常のメニュー画面は表示しないようにする「MyMenuだけ表示」という設定項目がある。この「MyMenuだけ表示」に設定さ
れていた場合は、「M-Fnバーカスタマイズ設定画面」というメニュー項目を含む通常のメニュー画面は表示されない。そのため、メニュー画面からM-Fnバーカスタマイズ設定画面へと遷移できない(S1102No)と判定する。
S1103では、システム制御部50は、図13(a)に示すようなM-Fnバーガイド画面(機能割当を促すガイド画面)を表示部28やEVF29に表示する。
S1104では、システム制御部50は、操作部70に含まれるINFOボタンが押下されたか否かを判定する。これはすなわち、M-Fnバーガイド画面表示設定のON/OFFの切り替え操作があったか否の判定である。また、INFOボタンアイコン1301に対するタッチ操作があった場合も、INFOボタンの押下と判定する。INFOボタンが押下された場合はS1105に進み、そうでない場合はS1106に進む。
S1105では、システム制御部50は、M-Fnバーガイド画面表示設定のON/OFFを切り替え、システムメモリ52や不揮発性メモリ56に記録する。M-Fnバーガイド画面表示設定がONの場合は、M-Fnバーガイド画面のチェックボックス1302にチェックが入り、M-Fnバーガイド画面表示設定がOFFの場合は、チェックボックス1302が空となる。
S1106では、システム制御部50は、M-Fnバーカスタマイズを行わないための「いいえ」ボタン1303が選択された状態でSETボタン75が押下されたか否かを判定する。「いいえ」ボタン1303が選択された状態でSETボタン75が押下された場合は、S1107に進み、そうでない場合はS1108に進む。
S1107では、システム制御部50は、M-Fnバー誤操作防止機能が「有効(一時的に使用可能)」に設定されているか否かを判定する。M-Fnバー誤操作防止機能が「有効(一時的に使用可能)」に設定されている場合には図4のロック状態処理に進み、そうでない場合(「無効(常に使用可能)」に設定されている場合)には、図10の常時使用かの時の処理に進む。
S1108では、システム制御部50は、M-Fnバーカスタマイズを行うための「はい」ボタン1304が選択された状態でSETボタン75が押下されたか否かを判定する。「はい」ボタン1304が選択された状態でSETボタン75が押下された場合はS1109に進み、そうでない場合はS1104に進む。
S1109では、システム制御部50は、図13(c)に示すように、M-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目1323にカーソル1310を当てた状態でのメニュー画面を、表示部28やEVF29に表示する。すなわち、M-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目1323を他のメニュー項目と比べて識別可能に強調表示してメニュー画面を表示する。そして、図12のS1212に進む。図13(c)のように表示することで、M-Fnバーカスタマイズ設定画面に遷移するまでに、メニュー画面を表示させるためのメニューボタン81の押下、及びカーソル移動して項目1323を選択するまでの操作を省略することができる。また、M-Fnバーガイド画面から直接M-Fnバーカスタマイズ設定画面に遷移するのではなく、一旦M-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目1323にカーソル1310を当てた状態でのメニュー画面を表示する。これにより、メニューボタン81の押下で表示されるメニュー画面からM-Fnバーカスタマイズ設定画面に遷移できることをユーザーが容易に把握可能となる。すなわち、通常とは異なる手順でM-Fnバーカスタマイズ設定画面に遷移する場合でも、メニューボタン81を押下してメニュー画面を表示させた上でM-Fnバーカスタマイズ設定画面へと遷移する通常の手順をユーザーが認識できる。M-Fnバーガイド画面は、前述のように、タッチバー82が機能未割
当の状態でしか表示されない。従って、M-Fnバーカスタマイズ設定画面から機能割り当てをした後は、M-Fnバーガイド画面からM-Fnバーカスタマイズ設定画面に遷移することはできない。しかし、M-Fnバーガイド画面からM-Fnバーカスタマイズ設定画面に遷移する際に、図13(c)のような表示をすることで、メニューボタン81を押下して行う通常の手順をユーザーに認識させている。従って、機能割り当てをした後でも、ユーザーは、メニューボタン81を押下してメニュー画面を表示させた上で迷いなくM-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目1323を選択して設定画面に遷移することができ、設定変更操作が行えるようになる。
なお、本実施形態では、タッチバー82の左側部82Lへのタッチ開始を要因として表示されるM-Fnバーガイド画面を表示している際に、「はい」ボタン1304を選択してSETボタン75を押下する操作に応じて図13(c)の画面を表示する例を説明した。しかし図13(c)のような画面を表示するトリガー操作は、メニューボタン81を押下せずにM-Fnバーカスタマイズ設定画面へ遷移させるための操作であれば他の操作でもよい。例えば、タッチバー82に対する操作に応じて、M-Fnバーガイド画面を表示することなく図13(c)の画面に遷移しても良い。
また、本実施形態ではS1109で図13(c)を表示した後に、図12のS1212に進む例を説明したが、所定時間(数秒)経過後に自動的に図14のS1401に進みM-Fnバーカスタマイズ設定画面を表示するようにしてもよい。
さらに、タッチバー82の機能割り当てを行うM-Fnバーカスタマイズ設定画面へ遷移させる際について説明したが、これに限るものではなく、他の設定項目であっても適用可能である。すなわち、メニュー画面からメニュー項目を選択した階層下の特定の設定画面で設定変更が可能な特定の設定項目について、メニュー画面が表示されていない状態からメニューボタン81を押下することなく特定の設定画面に遷移する場合に適用可能である。この場合、特定の設定画面に直接遷移するのではなく、メニュー画面を表示して特定の設定項目のメニュー項目を強調して表示する。これによって、メニューボタン81を押下しての通常の手順でメニュー画面を表示させた場合に、どのように特定の設定画面に進むのかをユーザーに認識させることができる。
<撮影モード処理>
図12は、デジタルカメラ100で行われる撮影モード処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。撮影モード設定されている場合に図12の処理を開始する。なお、この処理と並行して、図4~図10で説明したタッチバー82に関する処理も行われているものとする。
S1201では、システム制御部50は、撮像部22によるライブビュー撮影を開始し、撮影待機画面を表示部28やEVF29に表示する。撮影待機画面の表示例は、図7(a)で説明したものである。
S1202では、システム制御部50は、メニューボタン81が押下されたか否かを判定する。メニューボタン81が押下された場合はS1209に進み、そうでない場合はS1203に進む。
S1203では、システム制御部50は、シャッターボタン61が半押しされ、第1シャッタースイッチ信号SW1が発生したか否かを判定する。第1シャッタースイッチ信号SW1が発生した場合はS1204に進み、そうでない場合はS1208に進む。
S1204では、システム制御部50は、第1シャッタースイッチ信号SW1に応じて、AF(オートフォーカス)処理、AE(自動露出)処理、AWB(オートホワイトバランス)処理、EF(フラッシュプリ発光)処理等の撮影準備動作を開始する。タッチバー82を用いてシャッター速度値などの設定値が変更されると、変更後の設定値は撮影準備動作に反映される。
S1205では、システム制御部50は、シャッターボタン61が全押しされ、第2シャッタースイッチ信号SW2が発生したか否かを判定する。第2シャッタースイッチ信号SW2が発生した場合はS1206に進み、そうでない場合はS1207に進む。
S1206では、システム制御部50は、設定されている各種撮影設定に基づき、撮像部22からの信号読み出しから、撮像された画像を画像ファイルとして記録媒体200に書き込むまでの、一連の静止画撮影処理の動作を開始する。タッチバー82を用いてISO値などの設定値が変更されると、変更後の設定値は静止画撮影処理に反映される。
S1207では、システム制御部50は、シャッターボタン61の半押しが離されたか否かを判定する。シャッターボタン61の半押しが離された場合はS1208に進み、そうでない場合はS1205に進む。
S1208では、システム制御部50は、撮影モードを終了するか否かを判定する。撮影モードを終了する場合は撮影モード処理を終了し、そうでない場合はS1202に進む。
S1209では、システム制御部50は、システムメモリ52に記憶されている前回のカーソル位置にカーソルが表示されるように、メニュー画面を表示部28やEVF29に表示する。図13(b)は、前回のカーソル位置にカーソルがあるメニュー画面の一例を示す。メニュー画面には、複数の大タブ(トップ階層・1階層目の選択肢)、選択されている大タブに対応する複数の小タブ(1階層目の選択肢)、選択されている小タブに対応するメニュー画面として、複数のメニュー項目(3階層目の選択肢)が表示される。大タブとして、左から順に撮影設定タブ、再生設定タブ、機器設定タブ、MyMenuタブが表示され、図13(b)の例では撮影設定タブが選択されている。撮影設定タブには、1~5の5つの小タブが属しており、それぞれの小タブに対して複数のメニュー項目が対応付けられている。小タブを選択すると、選択した小タブに対応するメニュー項目の一覧が表示される。図13(b)の例では、撮影設定タブに含まれる小タブのうち、「1」の小タブが選択され、対応する複数のメニュー項目が表示されている。カーソル1310は、複数のメニュー項目のいずれかを選択するための選択枠であり、図13(b)の例では、「ピクチャースタイル」というメニュー項目にカーソル1310がある。なお、「MyMenuタブだけ表示」に設定された場合は大タブのうち撮影設定タブ、再生設定タブ、機器設定タブは表示されず、MyMenuタブだけが表示される。なお、本実施形態では、メニューボタン81の押下に応じてS1209でメニュー画面を表示する場合には、前回のカーソル位置で(すなわち前回最後に選択していたメニュー項目を選択した状態で)メニュー画面を表示する例を説明したが、これに限るものではない。メニュー画面の先頭のメニュー項目であるという条件を満たすメニュー項目を選択してメニュー画面を表示したり、いずれのメニュー項目も選択せずにメニュー画面を表示してもよい。
S1210では、システム制御部50は、操作部70の各操作部材が操作され、カーソル1310の移動が指示されたか否かを判定する。カーソル移動指示は、タッチ操作かサブ電子ダイヤル73を回転させるまたは4方向キー74の操作で行うことができる。ユーザーは、現在表示している複数のメニュー項目に所望のメニュー項目があればその項目をタッチするか、サブ電子ダイヤル73を回転させるまたは4方向キー74のうち上下キー
を操作して所望のメニュー項目にカーソル1310を移動させることができる。現在表示している複数のメニュー項目に所望のメニュー項目が無い場合は、大タブ、小タブをタッチまたは4方向キー74の操作で切り替え、所望のメニュー項目が表示されるメニュー項目一覧を表示させる。そのうえで、カーソル1310を所望のメニュー項目まで移動させる。例えば、図13(b)の状態から図13(c)の画面の「M-Fnバーカスタマイズ設定画面」の項目1323を選択するには次のような操作が必要である。まず大タブを撮影設定タブから機器設定タブに切り替え、小タブ「4」を選択した上で、「M-Fnバーカスタマイズ設定画面」の項目1323までカーソル1310を移動させる。カーソル1310の移動が指示された場合はS1211に進み、そうでない場合はS1212に進む。
S1211では、システム制御部50は、S1210の指示に応じてカーソル1310を移動させ、移動後のカーソル1310位置をシステムメモリ52や不揮発性メモリ56に記録する。
S1212では、システム制御部50は、カーソル1310がM-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目1323に当たっているか否かを判定する。つまり、メニュー画面の状態が図13(c)の状態か否かを判定する。カーソル1310がM-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目1323に当たっている場合はS1213に進み、そうでない場合はS1215に進む。
S1213では、システム制御部50は、SETボタン75が押下されたか否かを判定する。(カーソル1310がM-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目1323に当たっている状態で)SETボタン75が押下された場合はS1214に進み、そうでない場合はS1215に進む。
S1214では、システム制御部50は、M-Fnバーカスタマイズ設定処理を行う。M-Fnバーカスタマイズ設定処理の詳細については図14を用いて後述する。
S1215では、システム制御部50は、カーソル1310が操作ボタンカスタマイズ設定画面の項目1321に当たっている状態でSETボタン75が押下されたか否かを判定する。カーソル1310が操作ボタンカスタマイズ設定画面の項目1321に当たっている状態でSETボタン75が押下された場合はS1216に進み、そうでない場合はS1217に進む。
S1216では、システム制御部50は、操作部70に含まれるカスタマイズ可能ボタンの機能設定を行う(操作ボタンカスタマイズ設定処理)。
S1217では、システム制御部50は、カーソル1310が操作ダイヤルカスタマイズ設定画面の項目1322に当たっている状態でSETボタン75が押下されたか否かを判定する。カーソル1310が操作ダイヤルカスタマイズ設定画面の項目1322に当たっている状態でSETボタン75が押下された場合はS1218に進む。そうでない場合はS1219に進む。
S1218では、システム制御部50は、操作部70に含まれるカスタマイズ可能回転操作部材の機能設定を行う(操作ダイヤルカスタマイズ設定処理)。
S1219では、システム制御部50は、カーソル1310がカスタマイズ初期化の項目1324に当たっている状態でSETボタン75が押下されたか否かを判定する。カーソル1310がカスタマイズ初期化の項目1324に当たっている状態でSETボタン7
5が押下された場合はS1220に進み、そうでない場合はS1221に進む。
S1220では、システム制御部50は、M-Fnバーカスタマイズ、操作ボタンカスタマイズ、操作ダイヤルカスタマイズの設定をカメラ購入時の状態(工場出荷時の初期状態)に戻すカスタマイズ初期化処理を行う。M-Fnバーガイド画面が表示されないように図13(a)のチェックボックス1302にチェックを入れても、カスタマイズ初期化処理が行われれば、チェックボックス1302が空となり、M-Fnバーガイド画面が表示されるようになる。また、初期化処理によって、M-Fnバー(タッチバー82)のスライド、左タップ、右タップには何の機能も割り当たっていないデフォルトの状態となり、M-Fnバー誤操作防止機能は「有効(一時的に使用可能)」となる。
S1221では、システム制御部50は、カーソル1310が「MyMenuだけ表示」の項目(図13(b)、図13(c)に表示された例とは別のタブの項目なので不図示)に当たっている状態でSETボタン75が押下されたか否かを判定する。カーソル1310が「MyMenuだけ表示」の項目(不図示)に当たっている状態でSETボタン75が押下された場合はS1222に進み、そうでない場合はS1223に進む。
S1222では、システム制御部50は、メニュー画面に表示する項目(メニュー項目)をMyMenuに登録された項目だけに制限する。M-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目がMyMenuに登録されていない場合には、メニュー項目をMyMenuに登録された項目だけに制限することで、M-Fnバーカスタマイズ設定画面の項目が表示されなくなる。また、図11のS1102で、メニュー画面からM-Fnバーカスタマイズ設定画面へと遷移できない、と判定されるようになる。
S1223では、システム制御部50は、カーソル1310が他の項目に当たっている状態でSETボタン75が押下されたか否かを判定する。カーソル1310が他の項目に当たっている状態でSETボタン75が押下された場合はS1224に進み、そうでない場合はS1225に進む。
S1224では、システム制御部50は、カーソル1310が当たっていた項目の処理を行う。
S1225では、システム制御部50は、メニュー画面を抜けるような操作がされたか否かを判定する。操作がされた場合はS1201へ進み、そうでない場合はS1210に進む。
<M-Fnバーカスタマイズ設定処理>
図14は、前述した図12のS1214のM-Fnバーカスタマイズ設定処理の詳細を示すフローチャートである。この処理は、システム制御部50が不揮発性メモリ56に記録されたプログラムをシステムメモリ52に展開して実行することにより実現される。
S1401では、システム制御部50は、M-Fnバーカスタマイズ設定画面を表示部28やEVF29に表示する。
図15(a)にM-Fnバーカスタマイズ設定画面の表示例を示す。タッチバー82には撮影モード時の機能と再生モード時の機能とを個別に割り当てることができる。アイテム1501は撮影モード時の機能グループを示しており、アイテム1502は再生モード時の機能グループを示している。機能グループとは割当機能のグループである。機能グループの詳しい説明は後述する。
ラジオボタン1503は、上述したM-Fnバー誤操作防止機能を「有効(一時的に使用可能)」に設定するためのラジオボタンであり、M-Fnバー誤操作防止機能が「有効(一時的に使用可能)」に設定されているか否かを示す。ラジオボタン1503にチェックが入っていれば、M-Fnバー誤操作防止機能は「有効(一時的に使用可能)」である。ラジオボタン1504は、M-Fnバー誤操作防止機能を「無効(常に使用可能)」に設定するためのラジオボタンであり、M-Fnバー誤操作防止機能が「無効(常に使用可能)」に設定されているか否かを示す。ラジオボタン1504にチェックが入っていれば、M-Fnバー誤操作防止機能は「無効(常に使用可能)」である。
M-Fnバー誤操作防止機能とは、文字通りM-Fnバー(タッチバー82)の誤操作を防止するための機能であり、例えば、デジタルカメラ100を操作しようとして意図せずタッチバー82を操作することを防ぐための機能である。M-Fnバー誤操作防止機能を「有効(一時的に使用可能)」にした場合は、撮影モード時に、ロック解除操作(特定の操作)後の一定期間でのみタッチバー82のスライドやタップで割当機能が実行できる。それ以外の期間ではスライドやタップで割当機能が実行できなくなる。再生モード時は、M-Fnバー誤操作防止機能が「有効(一時的に使用可能)」であっても、常にタッチバー82のスライドやタップで割当機能が実行できる。なお、M-Fnバー誤操作防止機能が「有効(一時的に使用可能)」の場合に、再生モード時でも、撮影モード時と同様に割当機能の実行が制限されてもよい。すなわち、再生モード時に、ロック解除操作後の一定期間(Tn満了までの期間)でのみタッチバー82のスライドやタップで割当機能が実行でき、それ以外の期間ではスライドやタップで割当機能が実行できなくしてもよい。M-Fnバー誤操作防止機能を「無効(常に使用可能)」にした場合は、図10で説明した処理となり、常にタッチバー82のスライドやタップで割当機能が実行できる。
前述した通り、全面タッチの接触状態は通常の操作では起こりにくい特殊な接触状態であるため、意図しない操作によって全面タッチが行われる可能性は低い。また、全面タッチの割当機能は、撮影や再生の設定を変更するものではなく、表示画面の遷移機能である。そのため、仮に意図せずに全面タッチが行われたとしても、左タップ、右タップ、及び、スライドに割当可能な撮影や再生に関する設定値の変更が直接起こることはない。すなわち、撮影結果や再生の動作に影響は無い。このようなことから、本実施形態では、カスタマイズ設定可能なその他の操作の有効/無効によらず、全面タッチの有効状態を保っている。すなわち、M-Fnバー誤操作防止機能が「有効(一時的に使用可能)」であり、タッチバー82がロック状態である場合などにおいても、全面タッチは常に有効である。そして、全面タッチによってこのM-Fnバーカスタマイズ設定画面にショートカットすることができる。これにより、ユーザーは、全面タッチによって、有効/無効も含めた各種状態を確認することが可能となり、有効/無効の設定なども簡単に行うことが可能となる。
INFOボタンアイコン1505は、タッチバー82の全面タッチ設定(全面押し設定)の操作ガイドである。操作部70に含まれるINFOボタンを押下すると、M-Fnバー全面タッチ設定画面に遷移する。また、INFOボタンアイコン1505はタッチボタンになっており、タッチパネル70aにおける、INFOボタンアイコン1505に対応する部分をタッチしても、M-Fnバー全面タッチ設定画面に遷移する。全面タッチ設定の詳細は後述する。
カーソル1506は、M-Fnバーカスタマイズ設定画面にある複数の選択肢のいずれかを選択するための選択カーソルである。
S1402では、システム制御部50は、操作部70の各操作部材が操作され、カーソル1506の移動が指示されたか否かを判定する。カーソル移動操作は、選択肢を直接タ
ッチするか、4方向キー74の操作によって行うことができる。カーソル1506の移動が指示された場合はS1403に進み、そうでない場合はS1404に進む。
S1403では、システム制御部50は、S1402の指示に応じてカーソル1506を、他の選択肢を選択するように移動させる。
S1404では、システム制御部50は、操作部70の各操作部材が操作され、M-Fnバーカスタマイズ設定画面で、撮影モード時の機能グループ(アイテム1501)が選択・確定されたか否かを判定する。例えば、アイテム1501にカーソル1506が当たっている状態でSETボタン75が押下された場合に、撮影モード時の機能グループが選択・確定されたと判定する。アイテム1501にカーソル1506が当たっている状態でアイテム1501に対するタッチ操作があった場合も、撮影モード時の機能グループが選択・確定されたと判定する。撮影モード時の機能グループを選択・確定した場合はS1405に進み、そうでない場合はS1406に進む。
S1405では、システム制御部50は、撮影モードに対応するM-Fnバー機能割当設定処理を行う。撮影モードに対応するM-Fnバー機能割当設定処理では、システム制御部50は、ユーザー操作に応じて、撮影モード時におけるタッチバー82の機能グルーブや割当機能(スライド、左タップ、右タップにそれぞれ割り当てる機能)を設定する。
S1406では、システム制御部50は、操作部70の各操作部材が操作され、M-Fnバーカスタマイズ設定画面で、再生モード時の機能グループ(アイテム1502)が選択・確定されたか否かを判定する。再生モード時の機能グループを選択・確定した場合はS1407に進み、そうでない場合はS1408に進む。
S1407では、システム制御部50は、再生モードに対応するM-Fnバー機能割当設定処理を行う。再生モードに対応するM-Fnバー機能割当設定処理では、システム制御部50は、ユーザー操作に応じて、再生モード時におけるタッチバー82の機能グルーブや割当機能(スライド、左タップ、右タップにそれぞれの割り当てる機能)を設定する。
S1408では、システム制御部50は、操作部70の各操作部材が操作され、M-Fnバーカスタマイズ設定画面で、M-Fnバー誤操作防止機能の「有効(一時的に使用可能)」(ラジオボタン1503)が選択・確定されたか否かを判定する。M-Fnバー誤操作防止機能の「有効(一時的に使用可能)」を選択・確定した場合はS1409に進み、そうでない場合はS1410に進む。
S1409では、システム制御部50は、M-Fnバー誤操作防止機能を「有効(一時的に使用可能)」にし、その設定をシステムメモリ52や不揮発性メモリ56に記録する。
S1410では、システム制御部50は、操作部70の各操作部材が操作され、M-Fnバーカスタマイズ設定画面で、M-Fnバー誤操作防止機能の「無効(常に使用可能)」(ラジオボタン1504)が選択・確定されたか否かを判定する。M-Fnバー誤操作防止機能の「無効(常に使用可能)」を選択・確定した場合はS1411に進み、そうでない場合はS1412に進む。
S1411では、システム制御部50は、M-Fnバー誤操作防止機能を「無効(常に使用可能)」にし、その設定をシステムメモリ52や不揮発性メモリ56に記録する。
S1412では、システム制御部50は、操作部70に含まれるINFOボタンが押下されたか否かを判定する。INFOボタンが押下されたか、INFOボタンアイコン1505がタッチされた場合はS1413に進み、そうでない場合はS1415に進む。
S1413では、システム制御部50は、M-Fnバー全面タッチ設定画面を表示部28やEVF29に表示する。図15(b)は、M-Fnバー全面タッチ設定画面の一例を示す。上述したように、タッチバー82の全面タッチは、タッチバー82の全面を覆うようにタッチバー82に触る操作である。M-Fnバー全面タッチ設定画面を用いて行われる全面タッチ設定は、全面タッチを約1秒間続けた場合にM-Fnバーカスタマイズ設定画面を表示する機能を有効にするか否かの設定である。
S1414では、システム制御部50は、操作部70の各操作部材を用いて行われる、全面タッチ設定のための操作を受け付ける。例えば、図15(b)のカーソル1507を使うなどしてOFF1508またはON1509を選択・確定するための操作を受け付ける。OFF1508が選択・確定されると、システム制御部50は、全面タッチ設定(全面タッチを約1秒間続けた場合にM-Fnバーカスタマイズ設定画面を表示する機能)を無効にし、その設定をシステムメモリ52や不揮発性メモリ56に記録する。一方、ON1509が選択・確定されると、システム制御部50は、全面タッチ設定を有効にし、その設定をシステムメモリ52や不揮発性メモリ56に記録する。全面タッチ設定が有効であれば、前述の通り、タッチ開始から全面タッチ判定タイマーTaの期間内に全面タッチが開始され、その後全面達継続タイマーTcが満了すると予め割り当てられた機能としてM-Fnバーカスタマイズ設定処理を行う。全面タッチ設定が無効であれば、タッチが開始されても全面タッチ判定タイマーTaの計時は開始されず、全面タッチ開始判定処理も行わない。この場合、タッチダウンからTaの期間が経過する前であってもスライドが行われればスライドに割り当てられた機能が実行される。
S1415では、システム制御部50は、メニューボタン81が押下されたか否かを判定する。メニューボタン81が押下された場合はS1416に進み、そうでない場合はS1402に進む。
S1416では、システム制御部50は、M-Fnバーカスタマイズ設定画面の一階層上のメニュー画面を表示部28やEVF29に表示し、M-Fnバーカスタマイズ処理を終了して図12のS1215に進む。
既に説明したとおり、タッチバー82では、スライド、左タップ、及び、右タップの操作をしたときに実行される機能を、ユーザーが使い方に合わせて個別にカスタマイズすることができる。しかし、スライド、左タップ、右タップそれぞれの操作に割り当てることができる機能の数はとても多い。このため、割り当て可能な全ての機能を選択肢とすると、それぞれの操作に割り当てる機能の選択可能な組み合わせが膨大になり、ユーザーが使い方に合わせて素早く簡単に機能をカスタマイズすることが難しくなる。そこで、本実施形態では、割り当て可能な複数の機能を使い方ごとの機能グループに分類し、ユーザーがまずは使い方に応じた機能グループを選ぶようにする。そして、選んだ機能グループで選択できる機能を、その機能グループに合ったものだけに制限することで、割り当てる機能の選択肢を減らす。これらにより、機能割当を素早く簡単にできるようになる。また、スライド、左タップ、及び、右タップのそれぞれに応じて実行される機能の全てが、選択されたグループに含まれた機能となるため、タッチバー82の操作性が向上する。
撮影モードに対応する機能割当の一例を図16に示す。図16において、丸印が付いている機能グループはデフォルト(工場出荷時の初期設定)の機能グループであり、丸印が付いている機能は、対応する機能グループが選択された場合におけるデフォルトの機能で
ある。図16の例では、「割り当てなし」、「ISO感度」、「ホワイトバランス」、「ピント・情報表示」、「動画撮影」、「フレキシブルAE」、「AF」、及び、「ユーザーカスタマイズ」の機能グループがある。これらの機能グループから撮影モード時の機能グループが選択され、選んだ機能グループに含まれた機能が撮影モード時の機能として選択される。デフォルトの機能グループは「割り当てなし」である。機能グループ「割り当てなし」を選択しているときは、スライド、左タップ、右タップそれぞれの操作は無効になる(全面タッチは有効である)。
「ホワイトバランス」、「ピント・情報表示」、「動画撮影」、「フレキシブルAE」、または、「AF」の機能グループを選ぶと、選んだ機能グループに合った機能だけが選択・割り当て可能となる。例えば、機能グループ「ISO感度」を選ぶと、デフォルトで、スライドに「ISO感度変更」、左タップに「設定を1つ左に変更」、右タップに「設定を1つ右に変更」の機能が割り当たる。このデフォルト割当が気に入らない場合には、ユーザーは機能グループ「ISO感度」に含まれる別の機能を割り当てることができる。ここで、機能「設定を1つ左に変更」は、左に1段階のスライド操作をしたときと同じ機能であり、機能「設定を1つ右に変更」は、右に1段階のスライド操作をしたときと同じ機能である。図16に示すように、本実施形態では、各機能グループにおいて、スライドに割り当て可能な複数の機能が左タップや右タップに割り当て可能な複数の機能と異なる。これにより、各操作に適切な機能が容易に割り当てることができるようになる。なお、「フレキシブルAE」は、露出に関する設定値であるシャッター速度、絞り(F値)、ISO感度のそれぞれについてユーザーが任意の設定値またはオートに設定可能な機能グループである。表示部28またはEVF29に表示されたシャッター速度、絞り(F値)、ISO感度の設定値をそれぞれ選択肢(選択項目)とし、そのいずれかを選択できる。選択操作はタッチバー82に対する操作以外でも行えるし、スライドやタップの機能割当によってはスライドや左右タップでも行える。また、スライドやタップで、選択した項目(シャッター速度、絞り(F値)、ISO感度)のいずれかを任意の設定値に設定したり、オートに設定(リセット)したりする機能割り当てとすることもできる。
機能グループ「ユーザーカスタマイズ」を選ぶと、全ての機能グループの少なくともいずれかで割り当て可能な全ての機能が割り当て可能となる。機能グループ「ユーザーカスタマイズ」を選んだ状態は、機能グループが選択されていない状態とも言える。
各機能グループの割当機能は不揮発性メモリ56に機能グループ毎に記憶される。例えば、機能グループ「ISO感度」で設定したスライド、左タップ、右タップの割当機能は、機能グループを「ISO感度」以外にした後にも記憶されている。そして、再び機能グループを「ISO感度」にすると、前に記憶した「ISO感度」のスライド、左タップ、右タップの割当機能が、スライド、左タップ、右タップに割り当てられる。
再生モードに対応する機能割当の一例を図17に示す。図17において、丸印が付いている機能グループはデフォルトの機能グループであり、丸印が付いている機能は、対応する機能グループが選択された場合におけるデフォルトの機能である。図17の例では、「割り当てなし」、「機能ショートカット」、及び、「画像送り」の機能グループがある。これらの機能グループから再生モード時の機能クレープが選択され、選んだ機能グループに含まれた機能が再生モード時の機能として選択される。デフォルトの機能グループは「割り当てなし」である。機能グループ「割り当てなし」を選択しているときは、スライド、左タップ、右タップそれぞれの操作は無効になる。「機能ショートカット」または「画像送り」の機能グループを選ぶと、選んだ機能グループに合った機能だけが選択・割り当て可能となる。機能グループ「機能ショートカット」は、レーティング、プロテクト、等の属性設定に関する機能グループである。
再生モードに対応する機能割当では、撮影モードと異なり、機能グループに「ユーザーカスタマイズ」がない。その理由は、再生モード時の割当機能の組み合わせとして同じ機能グループの機能の組み合わせを使うと、とても使い勝手がよいが、異なる機能グループの機能の組み合わせを使うと、使い勝手が悪くなることがあるためである。例えば、機能グループ「画像送り」の機能を機能グループ「画像送り」の他の機能と組み合わせて使うと、画像送りの操作性が向上し、使い勝手が向上する。しかし、機能グループ「画像送り」の機能を機能グループ「機能ショートカット」の機能と組み合わせて使うと、画像送りの操作性が悪くなり、使い勝手が悪くなることがある。
以上、本発明をその好適な実施形態に基づいて詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態も本発明に含まれる。さらに、上述した各実施形態は本発明の一実施形態を示すものにすぎず、各実施形態を適宜組み合わせることも可能である。
また、システム制御部50が行うものとして説明した上述の各種制御は、1つのハードウェアが行ってもよいし、複数のハードウェア(例えば、複数のプロセッサーや回路)が処理を分担することで、装置全体の制御を行ってもよい。また、上述した実施形態においては、本発明をデジタルカメラ(撮像装置)に適用した場合を例にして説明したが、これはこの例に限定されずユーザー操作を受け付け可能な電子機器であれば適用可能である。例えば、本発明は、パーソナルコンピュータやPDA、携帯電話端末や携帯型の画像ビューワ、プリンタ装置、デジタルフォトフレーム、音楽プレーヤー、ゲーム機、電子ブックリーダー、映像プレーヤーなどに適用可能である。また、本発明は、表示装置(投影装置を含む)、タブレット端末、スマートフォン、AIスピーカー、家電装置、車載装置、医療機器などにも適用可能である。
また、撮像装置本体に限らず、有線または無線通信を介して撮像装置(ネットワークカメラを含む)と通信し、撮像装置を遠隔で制御する制御装置にも本発明を適用可能である。撮像装置を遠隔で制御する装置としては、例えば、スマートフォンやタブレットPC、デスクトップPCなどの装置がある。制御装置側で行われた操作や制御装置側で行われた処理に基づいて、制御装置側から撮像装置に各種動作や設定を行わせるコマンドを通知することにより、撮像装置を遠隔から制御可能である。また、撮像装置で撮影したライブビュー画像を有線または無線通信を介して受信して制御装置側で表示できるようにしてもよい。
<他の電子機器への適用例>
例えば、上述の実施形態において説明したタッチバー82の代わりに、他のタッチ操作部材に関して本発明を適用してもよい。例えば、デジタルカメラ100の他の位置に備えられたタッチセンサー(レンズ鏡筒周りの円環状のタッチセンサーや、表示部28の辺に沿うように備えられたライン状のタッチセンサーなど)関して本発明を適用してもよい。また、図18(a)に示すスマートフォン2300の側面に備えられたライン状のタッチセンサーであるタッチバー2301に関して本発明を適用してもよい。また、タッチセンサー自体がライン状でなくとも、タッチパネル2302の一部にライン状に表示されたタッチ操作アイテムであって、1次元の位置指定が可能な表示アイテム2303に関して、本発明を適用してもよい。また、図18(b)に示すスマートウォッチ2310(腕時計型の小型電子機器)の側面に備えられたタッチバー2311や前面に備えられたタッチバー2312に関して本発明を適用してもよい。また、図18(c)に示すような眼鏡型の電子機器2320(ウェアラブル型の電子機器、スマートグラス)の耳かけ部に備えられたタッチバー2321に関して本発明を適用してもよい。また、図18(d)に示すノート型のパーソナルコンピュータ(ノートPC)2330に備えられたタッチバッドの1辺に沿う領域(タッチパッドの一部であってもよいし、そうでなくてもよい)に備えられた
タッチバー2331に関して本発明を適用しても良い。
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
100:デジタルカメラ 50:システム制御部 82:タッチバー

Claims (17)

  1. 特定の操作手段と、
    前記特定の操作手段への操作に応じて実行される機能を、ユーザーの指定操作に応じて割り当てる割当手段と、
    前記割当手段による機能割当がされている場合には前記特定の操作手段に対する特定の操作が行われても前記特定の操作手段への機能割当が可能であることを示すガイドを表示せず、前記割当手段による機能割当がされていない場合には前記特定の操作手段に対する前記特定の操作に応じて前記ガイドを表示するように制御する表示制御手段と、
    ユーザー操作に応じて前記ガイドを表示しないように設定する設定手段と
    を有し、
    前記表示制御手段は、前記設定手段で前記ガイドを表示しないように設定されている場合には、前記割当手段による機能割当がされていない場合であっても、前記特定の操作手段に対する前記特定の操作に応じた前記ガイドの表示は行わない
    ことを特徴とする電子機器。
  2. 前記割当手段は、前記特定の操作手段への、異なる複数の操作方法に対して個別に機能を割当可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記割当手段による機能割当がされている場合に、前記特定の操作手段に対する第1の操作に応じて、前記ガイドを表示することなく、前記割当手段によって前記第1の操作に割り当てられた割当機能を実行するように制御する制御手段を更に有する
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
  4. 前記特定の操作手段の有効状態と制限状態とを切り替える切替手段を更に有し、
    前記制御手段は、前記有効状態でかつ前記割当手段による機能割当がされている場合には前記特定の操作手段に対する前記第1の操作に応じて前記割当機能を実行し、前記制限状態でかつ前記割当手段による機能割当がされている場合には前記特定の操作手段に対する前記第1の操作があっても前記割当機能を実行しないように制御し、
    前記表示制御手段は、前記制限状態であっても、前記割当手段による機能割当がされて
    いない場合には前記特定の操作手段に対する前記特定の操作に応じて前記ガイドを表示するように制御する
    ことを特徴とする請求項3に記載の電子機器。
  5. 前記表示制御手段は、前記割当手段による機能割当がされていない場合であっても、前記特定の操作と異なる操作方法である前記特定の操作手段に対する第2の操作に応じては前記ガイドを表示しない
    ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の電子機器。
  6. 前記特定の操作は、前記特定の操作手段のうち第1の位置に対する操作であり、
    前記第2の操作は、前記特定の操作手段のうち前記第1の位置とは異なる第2の位置への操作である
    ことを特徴とする請求項5に記載の電子機器。
  7. 前記第1の位置は、前記特定の操作手段に最も近くの前記特定の操作手段の操作面と垂直な突起部に対して、前記第2の位置よりも近い位置である
    ことを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
  8. 前記突起部は接眼ファインダーである
    ことを特徴とする請求項7に記載の電子機器。
  9. 前記特定の操作手段は、前記電子機器を保持するためのグリップ部を持つ手の指で操作可能な位置に配置されており、
    前記第1の位置は、前記グリップ部に対して前記第2の位置よりも遠い位置である
    ことを特徴とする請求項6乃至8のいずれか1項に記載の電子機器。
  10. 前記特定の操作手段はタッチ操作可能な操作手段である
    ことを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の電子機器。
  11. 前記特定の操作は、タッチの開始である
    ことを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
  12. 前記特定の操作手段は非可動の操作部材である
    ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の電子機器。
  13. 撮像手段を更に有し、
    前記割当手段は、前記特定の操作手段への操作に応じて実行される機能として、露出、感度、ホワイトバランス、オートフォーカスの少なくとも1つに関する設定を変更する機能を割当可能である
    ことを特徴とする請求項1乃至12のいずれか1項に記載の電子機器。
  14. 前記割当手段は、設定メニューに表示される特定のメニュー項目が選択されたことに応じて表示される画面でのユーザーの指定操作に応じて機能を割り当て、
    前記設定メニューに前記特定のメニュー項目が表示される第1の状態と、前記設定メニューに前記特定のメニュー項目が表示されない第2の状態とを切り替え可能であり、
    前記表示制御手段は、前記第2の状態では、前記割当手段による機能割当がされていない場合であっても、前記特定の操作手段に対する前記特定の操作に応じた前記ガイドの表示は行わない
    ことを特徴とする請求項1乃至13のいずれか1項に記載の電子機器。
  15. 特定の操作手段を有する電子機器の制御方法であって、
    前記特定の操作手段への操作に応じて実行される機能を、ユーザーの指定操作に応じて割り当てる割当ステップと、
    前記割当ステップによる機能割当がされている場合には前記特定の操作手段に対する特定の操作が行われても前記特定の操作手段への機能割当が可能であることを示すガイドを表示せず、前記割当ステップによる機能割当がされていない場合には前記特定の操作手段に対する前記特定の操作に応じて前記ガイドを表示するように制御する表示制御ステップと、
    ユーザー操作に応じて前記ガイドを表示しないように設定する設定ステップと
    を有し、
    前記表示制御ステップでは、前記設定ステップで前記ガイドを表示しないように設定されている場合には、前記割当ステップによる機能割当がされていない場合であっても、前記特定の操作手段に対する前記特定の操作に応じた前記ガイドの表示は行わない
    ことを特徴とする電子機器の制御方法。
  16. コンピュータを、請求項1乃至14のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラム。
  17. コンピュータを、請求項1乃至14のいずれか1項に記載された電子機器の各手段として機能させるためのプログラムを格納したコンピュータが読み取り可能な記憶媒体。
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