JP7191544B2 - 水力発電系統連系システム - Google Patents
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Description
そのため、農業用水や工業用水等の用水路等に設置される小発電電力の発電装置、いわゆる小水力発電装置では、システム全体における系統連系のための電気系の機器が占めるコストの割合が多くなり、不経済である。
前記パワーコンディショナ8が、一体の汎用品であることを特徴とする。
このように、発電電力を系統9に連系する機器に、一体の汎用品のパワーコンディショナ8をそのまま利用するため、品質を確保しながら、専用設計の機器を用いる場合に比べて安価な水力発電システムを提供する事が可能となる。
なお、この明細書で言う「汎用品」は、特定の機種の発電装置に専用に設計されたものではなく、入力が処理可能な電力、電圧の範囲であり、かつ連系する系統9の電圧および周波数が適合すれば、適用できる機器であることを言う。また、「一体の汎用品」は、全ての構成部品が共通の筐体に組み込まれ、一つの物として取扱可能な汎用品を言う。
太陽光発電は普及が進んでおり、系統連系用のパワーコンディショナ8につき、量産効果によって安価で品質の良いものが多く市販されている。このような市販のパワーコンディショナ8を用いることで、より一層安価で高品質の水力発電系統連系システムを構築することができる。
発電電力を整流する整流器15にオンオフするスイッチ機能を持っていれば、発電機3と系統9とを切り離すことができて、水車1の高速回転や系統9の停電等により生じる過電圧電力への対応が容易となる。
このように消費抵抗装置およびその消費抵抗制御手段を備えていると、水車1の高速回転や系統9の停電等により生じる過電圧電力を吸収することができ、この水力発電系統連系システムを構成する機器の過電圧による劣化や損傷を防止することができる。
前記発電機3の前記整流器15で整流された電流を計測する電流検出手段17と、
前記発電機3の発電電力の周波数から前記発電機3の回転数を検出する回転数検出手段19と、
前記電圧検出手段18、前記電流検出手段17、および前記回転数検出手段19が検出した電圧、電流、および回転数、並びに前記パワーコンディショナ8が出力する起動、停止、および異常信号から、定められた保護作動条件を充足する場合に、前記発電機3の前記整流器15への入力遮断および前記発電機3に備えられた制動手段(10)の制動のいずれか一方または両方を行わせるフェールセーフ制御手段23を有する構成であってもよい。
このようなフェールセーフ制御手段23を有することで、この水力発電系統連系システムを構成する機器の前記過電圧による劣化や損傷をより一層良好に防止することができる。
発電機3は、制御装置4およびパワーコンディショナ8を介して系統9に接続される。系統9は、交流商用電力系統であり、例えば100Vまたは200Vで50または60Hzの低電圧配線である。
前記水車1、発電機3、制御装置4、およびパワーコンディショナ8により水力発電系統連系システムが構成される。
このパワーコンディショナ8として、一体の汎用品が用いられている。すなわち、筐体内に構成部品(いずれも図示せず)が収められ一体の機器として取扱可能な汎用品が用いられている。この実施形態では、パワーコンディショナ8として、太陽光発電の発電電力を系統9に連系可能な交流電力に変換する太陽光発電向けに量産されているパワーコンディショナを用いている。
この実施形態の場合、発電機3の発電電力の変動により、整流されてパワーコンディショナ8に入力される電力の電流、電圧の変動が生じるが、この変動に対して、最大電力点制御部35が上記の機能を果たす。
なお、制御手段33は、最大電力点制御部35を設けずに、例えばパルス幅変調方式で制御をDC/DCコンバータ31およびDC/ACインバータ32を制御する構成であってもよい。
前記整流器15は、発電機3の3相交流の発電電力を直流に変換する手段であり、この変換を行う整流機機能部15aと、スイッチ機能部14とを有する。整流機機能部15aは、各相毎に出力の正電位側と負電位側とに位置する2つの半導体スイッチング素子(図示せず)が設けられたハーフブリッジ回路からなる。
電流計17は、DC/DCコンバータ16により昇圧された電流の電流値を検出する。電圧計18は、同じく昇圧された電流の電圧値を検出する。つまり、電流計17および電圧計18は、パワーコンディショナ8に入力される電流および電圧を検出する。
回転数検出手段19は、発電電流の周波数から発電機3の回転数を検出する。この検出は、整流器15の整流前の電力に対して行っている。
消費抵抗装置7の目的は、水力発電システムが発電中に、電力系統の停電時などで系統連系が停止した時、系統負荷が無負荷となり発電機3が高回転、発電電圧が過電圧となったことを消費抵抗制御手段22で判定してスイッチ7bをONして消費抵抗7aで過電圧電力を消費させる事で、太陽光パワーコンディショナ8を保護する事である。通常の状態は、スイッチbがOFF状態である。
発電制御手段12は、前記の流速に応じて発電機3のトルクを増減させ水車1が最適な回転数で回転するように制御する手段である。発電制御手段12は、前記流速計25から得られた水路の流速、または前記回転数検出手段19で検出された発電機3の回転数から、定められた制御規則に従って発電機トルクの増減のための制御信号を生成し、DC/DCコンバータの出力電圧を制御する。あるいは、前記制御信号により、前記パワーコンディショナ8における前記電力制御部34に制御させる。
前記パワーコンディショナ8が太陽光発電用のパワーコンディショナ8である場合は、より一層安価で高品質の水力発電系統連系システムを構築することができる。すなわち、太陽光発電は普及が進んでおり、系統連系用のパワーコンディショナにつき、量産効果によって高機能で耐久性、信頼性に優れた安価で品質の良いものが多く市販されている。このような市販のパワーコンディショナを用いることで、より一層安価で高品質の水力発電系統連系システムを構築することができる。
発電電力を整流する整流器15にスイッチ機能部14を有しているため、発電機3と系統9とを切り離すことができて、水車1の高速回転や系統9の停電等により生じる過電圧電力への対応が容易となる。
前記消費抵抗装置7およびその消費抵抗制御手段22を備えているため、水車1の高速回転や系統9の停電等により生じる過電圧電力を吸収することができ、この水力発電系統連系システムを構成する機器の過電圧による劣化や損傷を防止することができる。
前記フェールセーフ制御手段23を有するため、この水力発電系統連系システムを構成する機器の過電圧による劣化や損傷をより一層良好に防止することができる。
2…水力発電装置
3…発電機
4…制御装置
5…制御回路部
6…主回路部
7…消費抵抗装置
8…パワーコンディショナ
9…系統
10…電磁ブレーキ
14…スイッチ機能部
15…整流器
15a…整流機機能部
16…DC/DCコンバータ
17…電流計(電流検出手段)
18…電圧計(電圧検出手段)
19…回転数検出手段
23…フェールセーフ制御手段
35…最大電力点制御部
Claims (3)
- 水車と、水車の回転エネルギーを電気エネルギーに変換する発電機と、この発電機の発電電力を直流電力に変換する整流器と、この整流器で整流した直流電力を系統に連系可能な交流電力に変換するパワーコンディショナと、前記発電機の負荷を調整して前記水車の回転数を制御する制御装置とを備え、
前記パワーコンディショナが、一体の汎用品であり、
前記発電機の前記整流器で整流された電圧を計測する電圧検出手段と、
前記発電機の前記整流器で整流された電流を計測する電流検出手段と、
前記電流検出手段で検出した電流を演算する電流演算手段と、
前記発電機の発電電力の周波数から前記発電機の回転数を検出する回転数検出手段と、
前記電圧検出手段、前記電流検出手段、および前記回転数検出手段が検出した電圧、電流、および回転数、並びに前記パワーコンディショナが出力する起動、停止、および異常信号から、定められた保護作動条件を充足する場合に、前記発電機の前記整流器への入力遮断および前記発電機に備えられた電磁ブレーキの制動の両方を行わせるフェールセーフ制御手段とを有することを特徴とする水力発電系統連系システム。 - 請求項1に記載の水力発電系統連系システムにおいて、前記パワーコンディショナが、太陽光発電の発電電力の系統への連系向けの汎用品である水力発電系統連系システム。
- 請求項1または請求項2に記載の水力発電系統連系システムにおいて、前記整流器が、整流を行う整流機能部と、前記発電機の発電電力の前記整流機能部への入力をオンオフするスイッチ機能部とを有する水力発電系統連系システム。
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