JP7190850B2 - 蓄熱供給装置及び乾燥空気の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、蓄熱供給装置及び乾燥空気の製造方法に関するものである。
従来、熱エネルギーを有効に利用するため、例えば工場廃熱等の余剰熱エネルギーを蓄熱材を有する蓄熱槽に蓄え、熱の需要地に搬送したり、同一敷地内や近傍の需要地域、施設にて、当該蓄えた熱エネルギーを利用する蓄熱供給装置が提案されている。この蓄熱供給装置は、例えば内部に蓄熱材を充填した蓄熱槽を備え、当該蓄熱槽内の蓄熱材に高温気体を送り込むことにより蓄熱材の脱着反応を進行させて蓄熱し、蓄熱した熱を利用する際には、前記蓄熱槽内の蓄熱材に湿潤空気を送り込むことで蓄熱材の吸着反応を進行させて放熱し、高温の乾燥空気を供給することが可能であった。
特許文献1には、前記蓄熱材としての吸着剤を蓄熱材充填槽に充填した冷温熱供給装置が開示されている。特許文献1によれば、前記蓄熱材充填槽に充填された吸着剤に対して乾燥した高温の空気を送ることで当該吸着剤の吸着質を飛ばし、冷熱を生成する蓄熱運転と、湿潤空気を送ることで吸着材に吸着質を吸着させ、温熱を生成する放熱運転と、を行うことができる。このようにして生成された冷温熱は、例えば蓄熱槽の外部に設置された熱交換器や気化冷却器により所望の温度に改質され、放熱として出力される。
特開2017-83026号公報
ところでこの種の蓄熱供給装置に使用される吸着剤としては、製造コストが安価で取り扱いも容易なゼオライト13Xが一般的である。しかしながらゼオライト13Xは、蓄熱時に高温、例えば130℃以上の乾燥空気が必要であり、また蓄熱容量にも改善の余地があった。
この点に関し、商標名「ハスクレイ」という名称の非晶質アルミニウムケイ酸塩(HAS:Hydroxyl Aluminum Silicate)と低結晶性層状粘土鉱物(Clay)からなる複合体の無機系吸放湿材は、80℃以上の比較的低温空気での乾燥、蓄熱が可能であり、しかも従来よりも高い蓄熱密度が得られている。したがってこのハスクレイに代表される低温乾燥-高蓄熱密度を実現した吸着剤を、この種の蓄熱供給装置に用いることが考えられている。
しかしながら、前記したハスクレイに代表される低温乾燥-高蓄熱密度を実現した吸着剤は、放熱時に蓄熱槽出口側の乾燥空気の温度が安定せず、急激にピークが低下するという問題があった。出口側の乾燥空気の温度が安定しないと実用上支障がある。
前記した従来技術では、かかる点の改善についての具体的方策が開示されておらず、ハスクレイに代表される低温乾燥-高蓄熱密度を実現した吸着剤を蓄熱供給装置に用いた場合の放熱時の出口側の乾燥空気の温度の安定化についての対策が待たれていた。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、ハスクレイに代表される低温乾燥-高蓄熱密度を実現した吸着剤を蓄熱材として用いた蓄熱供給装置において、放熱時の出口側の乾燥空気の温度を安定させて、前記した問題の解決を図ることを目的としている。
前記問題の解決を図るため、本発明は、吸着質を吸着することで発熱する吸着剤を収容した蓄熱槽を有し、前記蓄熱槽の入口側から湿潤空気を導入し、前記蓄熱槽の出口側から前記湿潤空気の温度よりも高い温度の乾燥空気を導出する蓄熱供給装置であって、前記乾燥空気の温度を制御する制御手段を有し、前記制御手段は、前記乾燥空気から回収した熱を前記湿潤空気に輸送する、ヒートパイプ部を備えることを特徴としている。
本発明によれば、蓄熱槽出口から導出される乾燥空気の温度を制御する制御手段を有しているので、乾燥空気の温度を制御してこれを安定させることができる。
なおここでいう湿潤空気とは、例えば相対湿度が50%以上のものをいい、積極的に外部から水分を添加するなどして調整した空気に限らず、外気であってもよい。
前記制御手段は、前記乾燥空気の熱により相変化する相変化材料(PCM:Phase Change Materials)であり、当該相変化材料が前記蓄熱槽の出口側に設けられているものも提案できる。
前記した複数種類の制御手段は、可能な範囲で任意に組み合わせてもよい。また前記蓄熱槽を迂回して需要先に通ずるバイパス経路を有していてもよい。かかる場合、前記バイパス経路には、当該バイパス経路を開閉自在なダンパが設けられていてもよい。
さらにまた湿潤空気の供給が確保できる場所に、前記した蓄熱供給装置を設置し、当該場所にて乾燥空気を製造するようにすることも提案できる。
本発明によれば、ハスクレイに代表される低温乾燥-高蓄熱密度を実現した吸着剤を蓄熱材として用いた蓄熱供給装置において、放熱時の出口側の乾燥空気の温度を安定させて、実用性を高めることが可能である。
実施の形態にかかる蓄熱供給装置の系統の概略を模式的に示した説明図である。 図1の蓄熱供給装置を数値解析的に運転した時の入口温度、入口相対湿度及び流量の時間的変化を示すグラフである。 図1の蓄熱供給装置を数値解析的に運転したときの出口空気の温度および出力の時間的変化を示すグラフである。 従来技術にかかる蓄熱供給装置における出口空気の温度の時間的変化を示すグラフである。 1台のファンによって構成される蓄熱供給装置の系統の概略を模式的に示した説明図である。 制御手段としてヒートパイプを用いたときの蓄熱槽周りの構成を模式的に示した説明図である。 制御手段としてPCM装置を用いたときの蓄熱槽周りの構成を模式的に示した説明図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。図1は、実施の形態にかかる蓄熱供給装置1の系統の概略を模式的に示している。この蓄熱供給装置1は、制御手段としての送風混合部10と蓄熱槽40とを有している。
送風混合部10は全体として筐体形状を有し、その入口側内部は、相対的高湿度領域20と相対的低湿度領域30とに区画形成されている。相対的高湿度領域20には相対的高湿度空気を導入する入口部21と、入口部21から導入した相対的高湿度空気を蓄熱槽40へと送風するファン22が設けられている。
ファン22からの相対的高湿度空気は、ダクト23を通じて混合部11へと送られる。ダクト23の混合部11への出口部にはダンパD1が設けられている。
また相対的高湿度領域20には温湿度を検出する温湿度センサ25が設けられ、ダクト23には、ダクト内の圧力を検出する圧力センサ26が設けられている。
相対的低湿度領域30には相対的低湿度空気を導入する入口部31と、入口部31から導入した相対的低湿度空気を蓄熱槽40へと送風するファン32が設けられている。
ファン32からの相対的低湿度空気は、ダクト33を通じて混合部11へと送られる。ダクト33の混合部11への出口部にはダンパD2が設けられている。
また相対的低湿度領域30には温湿度を検出する温湿度センサ35が設けられ、ダクト33には、ダクト内の圧力を検出する圧力センサ36が設けられている。
前記したファン22、32は、いずれもインバータ制御されるファンである。またダンパD1、D2にはたとえば制御が容易なモーターダンパが用いられており、例えば、圧力センサ26、36の検出値、温湿度センサ25、35の双方、あるいは一方の値に基づいてダンパD1、D2の開閉制御がなされる。かかる場合、混合部11に設けられた温湿度センサ17が検出する値が所定値になるように、ダンパD1、D2の開閉制御がなされる。ただし、送風混合部10に導入する相対的高湿度空気、相対的低湿度空気の変動幅が大きい場合に、フィードフォワード制御によって、ダンパD1、D2の開閉を制御するようにしてもよい。
そしてダクト23、33を通じて送られる相対的高湿度空気及び相対的低湿度空気は、混合部11において混合され、所定の相対的湿度を有する湿潤空気として、出口部12からダクト13を通じて蓄熱槽40へと送られる。ダクト13には流量計14が設けられている。蓄熱槽40へ供給する湿度及び風量が制御されるが、入口部21から導入された相対的高湿度空気と入口部31から導入された相対的低湿度空気の混合比率で蓄熱槽40へ供給する空気の湿度が制御される。また混合後の空気の風量は流量計14の指示値に基づき、ファン22、32のインバータ制御、及びダンパD1、D2の開度によって、蓄熱槽40へ供給する風量が所定の風量となるように制御される。
蓄熱槽40は、通気性のある仕切り板で上下に区画して吸着剤41を充填した充填部42を有し、充填部42の上下には、空間43、44が設けられている。そして前記したダクト13は、3つのダクト13a、13b、13cに分岐されている。ダクト13aは蓄熱槽40の空間43に通じ、ダクト13bは蓄熱槽40の空間44に通じ、ダクト13cは蓄熱槽40をバイパスしている。また空間43にはダクト15aが接続され、空間44にはダクト15bが接続されている。そして各ダクト15a、15b、13cは、ダクト16に接続されている。
各ダクト13a、13b、13c、15a、15bには、各々対応するダンパD3~D7が各々設けられている。これら各ダンパD3~D7についても、たとえば制御が容易なモーターダンパが用いられている。蓄熱供給装置1は、以上の構成を有している。
次に図1に示した蓄熱供給装置1の実験的な運転例について説明する。この運転例では、以下に説明する制御A~D、及び図2に示したような制御を行なった。なお下記の運転例においては、ダンパD3、D6を開放し、ダンパD4、D5、D7は閉止した。これによって、送風混合部10からの湿潤空気は、蓄熱槽40の空間43から充填部42へと送られ、充填部42内に充填されている吸着剤41を通過して空間44からダクト15b、16を通って、乾燥空気の需要先へと送られる。
この数値解析的運転例において使用した蓄熱槽40は、矩形状の蓄熱槽を用い、内部に蓄熱材として吸着剤ハスクレイを160L程度充填した。そして蓄熱運転時には、温度が110℃、相対湿度が0.2%の乾燥空気を当該蓄熱槽に平衡状態になるまで通気した後、蓄熱材が常温になるまで放置した。かかる初期状態で、以下のような制御を行なった。
制御A:運転開始から9時間経過まで。
ダンパD1の開度を30%、ダンパD2の開度を100%とした。これによる蓄熱槽40に導入される湿潤空気の相対湿度は44%である。また蓄熱槽40に導入される湿潤空気の入口温度は25℃である。
そして2台のファン22、32によって蓄熱槽40に供給される湿潤空気の流量は100m/hと一定にした。
制御B:制御Aの後さらに6時間経過まで。
ダンパD1の開度を30%、ダンパD2の開度を70%として、相対低湿度空気の混合比率を低下させた。また2台のファン22、32によって蓄熱槽40に供給される湿潤空気の流量は1時間ごとに20m/hずつ段階的に増加させて250m/hまで到達させた。これによって蓄熱槽40に導入される湿潤空気の相対湿度は44%から段階的に増加した。
制御C:制御Bの後さらに5時間経過まで。
ダンパD1の開度を50%、ダンパD2の開度を50%として、相対低湿度空気の混合比率をさらに低下させた。また2台のファン22、32によって蓄熱槽40に供給される湿潤空気の流量は1時間ごとに10m/hずつ段階的に増加させ、300m/hまで到達させた。これによって蓄熱槽40に導入される湿潤空気の相対湿度は85%から段階的に増加した。
制御D:制御Cの後さらに7時間経過まで。
ダンパD1の開度を50%、ダンパD2の開度を50%として、前記Cの制御の時と同じにした。また2台のファン22、32によって蓄熱槽40に供給される湿潤空気の流量は1時間ごとに50m/hずつ段階的に増加させ、600m/hまで到達させた。蓄熱槽40に導入される湿潤空気の相対湿度は95%と一定である。
以上の運転例による蓄熱槽40の出口側温度、すなわち、ダクト16から導出される乾燥空気の出口温度及び出力(熱量)の変化は図3に示したグラフのようになった。
すなわち、制御Aを行なった運転開始から9時間経過までは、出口温度は約49℃と一定となり、その後制御Bを行なった運転開始から15時間経過までは漸次低下していき、約38℃になった。さらにその後制御Cを行なった運転開始から20時間経過までは出口温度の低下が緩和され約35℃になった。さらにその後は出口温度の低下率がほぼ一定となり、最終的には約28℃になった。
一般的に入口空気温度+10℃の出口空気を得られることがこの種の蓄熱供給装置では運転上必要とされているが、かかる観点からすれば、前記した運転例では、図3に示したように、運転開始から約20時間もの間、35℃以上の出口空気温度を維持している。一方で出力、すなわち乾燥空気の出口側の出力(熱量[kW])については、運転開始から25時間を経過した段階でも、0.8[kW]を維持できている。したがって、吸着剤にハスクレイを用いても、乾燥空気の出口温度を長時間安定して維持することができた。
かかる効果を従来既存の方法、すなわち、出口側の乾燥空気の温度を制御しない方法と比較すると下記のようである。まず初期条件は、蓄熱運転時には、温度が110℃、相対湿度が0.2%の乾燥空気を当該蓄熱槽に3時間通流させて常温で3日間放置した。蓄熱槽40の大きさは、充填部が2L程度の円柱状の蓄熱槽である。そして放熱運転時の際にこの蓄熱槽に導入する湿潤空気の温度は25℃、相対湿度は96%である。また導入風量は250L/minとして、蓄熱槽から導出される乾燥空気の温度の経時変化を示したのが図4のグラフである。
これによれば、運転開始早々のピーク時は約75℃の高い温度を示していたが、時間の経過とともに急激に温度が低下し、運転開始から3時間を経る前に、実用上有効な35℃を下回った。
これらの結果から明らかなように、実施の形態にかかる蓄熱供給装置による放熱時の運転制御、すなわち蓄熱槽40に導入する湿潤空気の流量制御、湿度制御を行なうことにより、蓄熱槽40の出口側の乾燥空気の温度を長時間安定して維持できることがわかる。
なお前記した数値解析的運転例では、湿潤空気の流量と湿度の双方を制御するようにしたが、湿潤空気の湿度のみ、湿潤空気の流量のみを制御しても、従来よりも乾燥空気の出口温度を安定して維持できる。すなわち、蓄熱槽の出口側の乾燥空気の温度が所定値よりも高い場合には、蓄熱槽に導入する湿潤空気の相対湿度を低下する制御を行なうことで、乾燥空気の出口温度を安定して維持できる。この場合、前記乾燥空気の温度が所定値よりも低い場合には、前記湿潤空気の相対湿度を高めることで、放熱時における適正な乾燥空気の出口温度を得ることも可能である。
このように湿潤空気の相対湿度を制御することで乾燥空気の温度を容易に制御できる。なお相対的に高湿度な第1の空気と相対的に低湿度な第2の空気の状態により制御可能な範囲が決まる。
また蓄熱槽の出口側の乾燥空気の温度が所定値よりも高い場合には、蓄熱槽に導入する湿潤空気の流量を増加する制御を行なうことで乾燥空気の出力(kw)を容易に制御可能である。ただし、乾燥空気の温度を上昇させることはできない。
このように湿潤空気の湿度制御については、乾燥空気の出口温度を上昇、下降させることができる。但し、湿度の異なった2種類の空気を得ることが条件となる。一方流量制御については、ファンの出力を制御するだけでよいので、制御そのものが容易であり、それによって乾燥空気の出口温度の降下速度を調整することが容易である。但し、流量制御のみでは出口側の乾燥空気の温度を上昇させることはできない。
しかしながら、いずれの一方の制御のみに拠っても、出口温度を安定化させることは可能である。
前記した実施の形態にかかる蓄熱供給装置1では、相対的高湿度空気、相対的低湿度空気を導入して混合部11で混合した後蓄熱槽40へと送る際に、各々個別のファン22、32を使用したが、図4に示したように、1台のファン51によって相対的高湿度空気、相対的低湿度度空気の送風混合部10への導入、蓄熱槽40への送風を行なうようにして、蓄熱槽40に導入する湿潤空気の湿度、流量を調節するようにしてもよい。
すなわち、図5に示した蓄熱供給装置1では、図1に示した蓄熱供給装置1において使用されているファン22、23を撤去し、それに代えて送風混合部10の外にあるダクト13に、ファン51を設けたものである。かかる構成によっても蓄熱槽40に、相対的高湿度空気、相対的低湿度空気の混合空気を送ることが可能であり、またダンパD1、D2の開閉制御により、所望の湿度の湿潤空気を、蓄熱槽40に導入することが可能である。
また図1に示した蓄熱供給装置1では、制御手段としての送風混合部10は、1の筐体の中にファン22、ダクト23,33、ダンパD1、D2、そして混合部11を備えるなどしていたが、そのようなボックス形状の送風混合部10に限らず、単なるダクト、ダンパ等によって制御手段としての送風混合部を構築するようにしてもよい。そうすることで、配管等が錯綜した狭隘な場所においても、制御手段としての送風混合部10を構築、設置することができる。
前記した実施の形態では、制御手段として送風混合部10を採用していたが、これに代えて図6に示したようにヒートパイプ61を有する制御手段を用いてもよい。
すなわちこの例では、蓄熱槽40の下部の空間43に通ずる流路62と、上部の空間に通ずる流路63との間に、ヒートパイプ61の両端部を、例えば斜めに渡した構成を有している。なおかかる場合、低温の湿潤空気は流路63に導入し、空間44から吸着剤41を通過させて、空間43から流路62を通じて乾燥空気を導出する。
このようにヒートパイプ61を流路62、63に渡すことで、流路62内を流れる乾燥空気の温度によって、ヒートパイプ61内の作動液が熱を吸収して蒸発し、当該作動液の蒸気がヒートパイプ61内の空間を通って上方に移動する。流路63に流れる湿潤空気は、乾燥空気よりも低温であるため、上方に移動した作動液の蒸気は凝集して液体になる。そして液体になった作動液は、ヒートパイプ61の内壁を伝って下方へと移動し、再び流路62内を流れる乾燥空気の温度によって、ヒートパイプ61内の作動液が熱を吸収して蒸発する。このようなプロセスによって、流路62を流れる乾燥空気から熱が回収され、回収した熱は流路63を流れる湿潤空気に輸送される。
このような熱の輸送により、流路62内の高温の乾燥空気の温度は下げられる。一方で流路63を流れる湿潤空気は昇温するので、相対湿度は低下する。これによって、蓄熱槽40内の吸着剤41の反応が抑えられる。したがって、出口側の乾燥空気は、その温度のピーク値は下がるものの、安定した温度を長時間に亘って維持することができる。
また仮に流路62内の乾燥空気の温度が低い場合には、ヒートパイプ61の作用によって流路62から蓄熱槽40内に導入する湿潤空気の温度は低下し、それによって湿潤空気の相対湿度が上昇する。その結果、蓄熱槽40内の吸着剤41での反応が促進され、流路62から導出される乾燥空気の温度は上昇し、補正される。これによって、蓄熱槽40から導出される乾燥空気の温度は安定したものとなる。
なお図6に示した例では、ヒートパイプ61は、流路62、63間に渡した構成であったが、ヒートパイプ61は、蓄熱槽40内に設けてもよい。例えば蓄熱槽40の空間43、44間に渡して設けるようにしてもよい。その他、蓄熱槽40内の充填部42の吸着剤41内に埋設するようにヒートパイプ61を配設としてもよい。これらの場合、ヒートパイプ61は斜めに配置してもよく、また垂直に配置してもよい。
さらにまたヒートパイプ61に代えて、図7に示したように、蓄熱槽40の出口側の乾燥空気が導出する流路63に、乾燥空気の熱により相変化する相変化材料であるPCMを収納したPCM装置71を設けてもよい。なお図7においては、湿潤空気が流路62から蓄熱槽40へと導入され、吸着剤41による反応後の乾燥空気が流路63から導出されるように設定されている。このPCM装置71は、たとえば筐体内にPCMを収納し、当該筐体を流路63内に設置して、筐体内のPCM内を流路63を流れる乾燥空気が通流するように構成されている。
そしてそのようにして蓄熱槽40の出口側の乾燥空気が導出する流路63にPCM装置71が設けられているので、PCM装置71内の相変化材料が加熱されることで乾燥し、当該乾燥の際に熱が使用されるので、それによって流路63から導出される高温の乾燥空気の温度は次第に低下していく。これによってピーク値は下がるものの、蓄熱槽40から導出される乾燥空気の温度は安定したものとなる。
また図7の例では、相変化材料であるPCMはPCM装置71内に収容し、蓄熱槽40の外部である流路63に設けているから、PCM装置71の設置、不要時の取り外し、あるいはバイパス流路の設定が容易である。しかしながらこれに限らず、もちろん蓄熱槽40内の空間43に設置してもよい。要は、放熱時における吸着剤41の下流側にPCM装置71を設ければよい。
なおPCM装置71を設けた場合、蓄熱槽40の出口温度が低下すると吸着剤41の反応が低下する。そうすると、蓄熱槽40に導入する湿潤空気が蓄熱槽40の吸着剤41を通過してPCM装置71内の相変化材料にまで到達するので、当該相変化材料が反応を開始し、PCM装置71から導出された乾燥空気は昇温する。したがってかかる点から、PCM装置71を設置した場合には、蓄熱槽40の出口側の乾燥空気の温度は安定するものである。
このようなPCM装置71の設置、不要時の取り外しについては、たとえば蓄熱時には取り外しておき、放熱時に設置するようにしてもよい。たとえば蓄熱後の蓄熱槽40を他の場所に移送して稼働させる場合には、PCM装置71を取り外しておいたり、あるいは移送場所にて予めPCM装置71を用意しておき、移送場所で放熱運転を開始する前に、現地にてPCM装置71を設置するようにしてもよい。これによって、蓄熱槽40自体の搬送が容易となる。また蓄熱運転と放熱運転との間に相当程度の時間がある場合にも、PCM装置71を取り外しておいて、別な保管場所にて保管しておいてもよい。こうすることで、PCM装置71に必要なメンテナンスを最小限に抑え、またPCM装置71内の相変化材料を適切な温湿度環境で保管することができる。
また前記したヒートパイプ61、PCM装置71は適宜組み合わせて使用してもよく、さらに既述の湿潤空気の湿度制御、流量制御と組み合わせて実施してもよい。これによって制御範囲を広めることができ、また放熱運転時の乾燥空気の温度をさらに適切に、かつ長時間に亘って維持することが可能である。
前記した実施の形態にかかる蓄熱供給装置は、湿潤空気を確保できる場所であれば、当該場所にて乾燥空気を製造し、需要先に供給することができる。したがって、蓄熱時の高温空気の供給を受けて蓄熱運転した後、たとえば主要装置とも言える蓄熱槽40、送風混合部10を前記湿潤空気を確保できる場所に移送することで、高温空気の供給を受けた場所から離れた場所で容易に、需要先の求める乾燥空気を製造して、これを需要先に供給することができる。
かかる観点からすれば、前記したPCM装置71を設置、取り外し可能とすることで、蓄熱槽40自体の搬送が容易になり、汎用性のある装置として構築できる。
本発明は、吸着質を吸着することで発熱する吸着剤を収容した蓄熱槽を有する蓄熱供給装置に有用である。
1 蓄熱供給装置
10 送風混合部
11 混合部
12 出口部
13、13a、13b、13c、15a、15b、16、23、33 ダクト
14 流量計
26、36 圧力計
20 相対的高湿度領域
21、31 入口部
22、32、51 ファン
25、35 温湿度センサ
30 相対的低湿度領域
40 蓄熱槽
41 吸着剤
42 充填部
43、44 空間
61 ヒートパイプ
62、63 流路
71 PCM装置

Claims (5)

  1. 吸着質を吸着することで発熱する吸着剤を収容した蓄熱槽を有し、前記蓄熱槽の入口側から湿潤空気を導入し、前記蓄熱槽の出口側から前記湿潤空気の温度よりも高い温度の乾燥空気を導出する蓄熱供給装置であって、
    前記乾燥空気の温度を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は、前記乾燥空気から回収した熱を前記湿潤空気に輸送する、ヒートパイプ部を備えることを特徴とする、蓄熱供給装置。
  2. 吸着質を吸着することで発熱する吸着剤を収容した蓄熱槽を有し、前記蓄熱槽の入口側から湿潤空気を導入し、前記蓄熱槽の出口側から前記湿潤空気の温度よりも高い温度の乾燥空気を導出する蓄熱供給装置であって、
    前記乾燥空気の温度を制御する制御手段を有し、
    前記制御手段は、前記乾燥空気の熱により相変化する相変化材料であり、当該相変化材料が前記蓄熱槽の出口側に設けられていることを特徴とする、蓄熱供給装置。
  3. 前記蓄熱槽を迂回して需要先に通ずるバイパス経路を有することを特徴とする、請求項1または2のいずれか一項に記載の蓄熱供給装置。
  4. 前記バイパス経路には、当該バイパス経路を開閉自在なダンパが設けられていることを特徴とする、請求項3に記載の蓄熱供給装置。
  5. 湿潤空気の供給が確保できる場所に、請求項1~4のいずれか一項に記載の蓄熱供給装置を設置し、当該場所にて乾燥空気を製造することを特徴とする、乾燥空気の製造方法。
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