JP7190356B2 - 情報処理装置 - Google Patents

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Description

この発明は、情報処理装置に関し、特に、情報処理装置に接続されたカメラの設定項目を自動的に設定する機能を有する情報処理装置に関する。
従来から、情報処理装置である画像形成装置にカメラや人感センサを備え、画像形成装置を利用しにきたユーザの在不在を検知するものが利用されている。
たとえば、人感センサによって一定時間以上、画像形成装置の近傍でユーザの不在を検知すると、消費電力を抑えるモードに入り、逆に、ユーザの存在を検知すると、所定の機能を実行できる動作モードに復帰する。
特許文献1には、操作パネルに備えられた撮像部から得られた撮像データから、デジタルカラー複合機の前に立った人物の検知と顔認識を行い、操作途中でなく人物を検知していない場合に、通常モードから余熱モードに移行することで、省エネ効率の向上を図る技術が記載されている。
また、特許文献2には、監視カメラと人感センサを備え、人感センサに常時電力供給し、人感センサが人を検知した場合に監視カメラに必要な電力量を伝送する第1の待機モードと、人感センサの出力にかかわらず監視カメラに必要な電力量を伝送する第2の待機モードとを有し、第1の待機モードにおいては、人感センサによって人を検知した時点で監視カメラに電力を供給しスタンバイモードに移行するようにし、第2の待機モードにおいては、監視カメラによって撮影された画像データによって人の存在が判定された場合、顔認識処理によって撮影画像データと予め登録されている人の画像データとを比較し、差があるときは、撮影画像データを外部に送信する画像形成装置が記載されている。
また、特許文献3には、監視カメラを、複合機で原稿の読み取りを行わせているユーザの顔が撮影範囲に含まれるような位置に設置し、その監視カメラで撮影された顔画像を、原稿を置き忘れたユーザの顔画像として複合機に表示し、取り忘れた原稿の画像データと関連付けて記憶する画像形成システムが記載されている。
また、監視カメラは、監視目的によって、撮影する対象が異なる場合があるので、撮影対象を適確な画像で撮影するためには、設置される位置に対応して、撮影される画像の精度等を決定する設定項目を適切に設定する必要がある。
たとえば、監視カメラの撮影精度や条件に関する設定項目として、撮影解像度、撮影感度、フレームレート、ズーム倍率、画像データの保存期間、撮影の起動条件及び停止条件、撮影時間帯などの設定項目を、管理担当者が、監視カメラごとに、稼働前に予め設定入力する必要があった。
特開2007-279603号公報 特開2015-133028号公報 特開2009-118102号公報
しかし、一般的に、新規に複数の監視カメラを購入した場合、購入した時点では各監視カメラを何処に設置するかが不明な場合がある。
各監視カメラの設置位置や監視目的によって、監視カメラの設定項目をそれぞれ、適切に設定する必要があるが、たとえば、画像形成装置に後付けした後や、監視カメラをオフィス全体の監視目的で部屋の天井に設置した後、すなわち、設置場所が決まった後に、管理担当者が、監視カメラと接続された画像形成装置などにおいて、その都度、監視カメラごとに、上記のような多数の設定項目を、監視カメラの稼働前に、予め設定入力する必要があった。
このような監視カメラの設定項目の内容は、監視カメラの設置位置や監視目的によって異なるので、設定項目の設定入力作業には多大な時間と労力を必要とし、設定入力を行う管理担当者の設定入力作業の負担が大きかった。
そこで、この発明は、以上のような事情を考慮してなされたものであり、監視カメラがその設置位置と監視目的に対応させた動作をするように、情報処理装置に接続された監視カメラごとに、その監視カメラの設置位置に対応した動作モードを自動的に設定することによって、監視カメラの設定項目についての管理担当者の設定入力作業の容易化と時間短縮を図り、管理担当者の作業負担を軽減することのできる情報処理装置を提供することを課題とする。
この発明は、利用者が所定の入力操作をするための操作部と、所定の検知範囲内に存在する物体を検知する物体検知部と、所定の空間の画像を撮影する画像撮影部と、前記画像撮影部から出力される画像データを取得する画像取得部と、取得された画像データを利用して、前記画像データに含まれる人体を検出する人体検出部と、前記画像撮影部の設置位置に対応して前記画像撮影部の動作モードを設定する動作モード設定部とを備え、前記動作モード設定部は、前記画像撮影部が所望の位置に設置された後に、前記操作部によって入力操作がされたこと、前記物体検知部によって物体が検知されたこと、および、前記人体検出部によって人体が検出されたことの時間的関連性を含むモード判定条件に基づいて、前記画像撮影部の動作モードを設定することを特徴とする情報処理装置を提供するものである。
また、前記人体検出部によって検出された人体の画像データを利用して、前記画像撮影部からその人体までの人体測定距離を測定する距離測定部をさらに備え、前記モード判定条件に、前記距離測定部によって測定された人体測定距離が含まれることを特徴とする。
また、前記操作部によって入力操作がされた時間帯を示す操作時間帯と、前記物体検知部によって物体が検知された時間帯を示す検知時間帯と、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯を示す人体検出時間帯と、前記距離測定部によって測定された人体測定距離とを記憶する記憶部をさらに備え、前記動作モード設定部が、所定の監視期間内における前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯との重複関係と、前記監視期間内における各時間帯の出現割合と、前記人体測定距離のいずれかを利用して、前記画像撮影部の動作モードを設定することを特徴とする。
また、前記画像撮影部の動作モードには、前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者の画像および操作を撮影するための操作監視モードと、前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者の画像を含み、情報処理装置の近傍周辺を撮影するための周辺監視モードと、前記画像撮影部によって、情報処理装置が設置された部屋全体を撮影するためのオフィス監視モードとが含まれることを特徴とする。
また、前記操作監視モードは、前記画像撮影部が情報処理装置に取り付けられた場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者の顔画像と、前記操作部を用いた入力操作が撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする。
また、前記周辺監視モードは、前記画像撮影部が情報処理装置から離れた近傍位置に設置された場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、前記画像撮影部によって、情報処理装置自体と、情報処理装置を利用する者の情報処理装置に対する所作が撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする。
また、前記オフィス監視モードは、情報処理装置が設置された部屋の内部全体を撮影できる位置に、前記画像撮影部が取り付けられた場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、前記画像撮影部によって、前記部屋に存在するすべての情報処理装置と人体とが撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする。
また、前記監視期間において、前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯とが重複しており、前記人体測定距離が、所定の距離比較値以下である場合に、前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記操作監視モードに設定することを特徴とする。
また、前記監視期間において、前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯とが重複しており、前記人体測定距離が、所定の距離比較値よりも大きい場合に、前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記周辺監視モードに設定することを特徴とする。
また、前記監視期間において、前記操作時間帯以外の非操作時間帯と、前記検知時間帯以外の非検知時間帯と、前記人体検出時間帯とが重複している場合に、前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記オフィス監視モードに設定することを特徴とする。
また、前記画像撮影部の動作モードが設定された後、前記画像撮影部の撮影条件を、その設定された動作モードに予め対応づけられた撮影条件に変更し、前記画像撮影部が、前記変更された撮影条件で、画像を撮影することを特徴とする。
また、報知部をさらに備え、前記動作モード設定部によって前記画像撮影部の動作モードが設定された後、前記操作部によって入力操作がされた時間帯および前記物体検知部によって物体が検知された時間帯と、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯とが重複していない状態が、所定回数以上発生した場合に、前記画像撮影部に異常が発生したと判断し、前記報知部が、前記画像撮影部の異常状態を報知することを特徴とする。
また、前記物体検知部は、情報処理装置から所定の検知範囲内に存在する人体を検知可能な人感センサであることを特徴とする。
また、この発明は、情報処理装置における画像撮影部の動作モードの設定方法であって、情報処理装置が、利用者が所定の入力操作をするための操作部と、所定の検知範囲内に存在する物体を検知する物体検知部と、所定の空間の画像を撮影する画像撮影部と、前記画像撮影部から出力される画像データを取得する画像取得部と、取得された画像データを利用して、前記画像データに含まれる人体を検出する人体検出部と、前記画像撮影部の設置位置に対応して前記画像撮影部の動作モードを設定する動作モード設定部とを備え、前記画像撮影部が、所望の位置に設置された後に、前記操作部によって、画像撮影部の動作モードの設定を要求する入力操作がされた場合、所定の監視期間内において、前記操作部による入力操作の有無の時間帯をそれぞれ確認し、前記物体検知部による物体の検知の有無の時間帯をそれぞれ確認し、前記画像撮影部から出力された画像データを取得し、取得された画像データを利用して前記人体検出部による人体の検出の有無の時間帯をそれぞれ確認し、人体が検出された場合に、取得された画像データを利用して前記画像撮影部からその人体までの人体測定距離を測定し、前記動作モード設定部が、前記操作部によって入力操作がされた時間帯、前記物体検知部によって物体が検知された時間帯、および、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯との時間的関連性と、前記人体測定距離とに基づいて、前記画像撮影部の動作モードを設定する情報処理装置における画像撮影部の動作モードの設定方法を提供するものである。
この発明によれば、画像撮影部の設置位置に対応して画像撮影部の動作モードを設定する動作モード設定部を備え、画像撮影部が所望の位置に設置された後に、操作部によって入力操作がされたこと、物体検知部によって物体が検知されたこと、および、人体検出部によって人体が検出されたことの時間的関連性を含むモード判定条件に基づいて、画像撮影部の動作モードを設定するので、情報処理装置の画像撮影部ごとに、画像撮影部がその設置位置に対応させた動作をするように、画像撮影部の動作モードを自動的に設定することができ、画像撮影部についての管理担当者の設定入力作業の容易化と時間短縮を図り、管理担当者の作業負担を軽減することができる。
この発明の画像形成装置の一実施例の構成ブロック図である。 この発明において、カメラの設置位置に対応したカメラの動作モードの一実施例の説明図である。 この発明において、カメラの動作モードに関係する情報を表示した設定画面の一実施例の説明図である。 この発明において、記憶される情報と、カメラの動作モードの判定条件の一実施例の説明図である。 この発明において、カメラの動作モードを自動的に設定する処理の一実施例のフローチャートである。 この発明において、カメラの動作モードのうち、操作監視モードにおける撮影処理の一実施例のフローチャートである。 この発明において、カメラの動作モードのうち、操作監視モードにおけるカメラ調整処理と異常検知処理の一実施例のフローチャートである。 この発明において、カメラの動作モードのうち、周辺監視モードにおける撮影処理の一実施例のフローチャートである。 この発明において、カメラの動作モードのうち、周辺監視モードにおけるカメラ調整処理と異常検知処理の一実施例のフローチャートである。 この発明において、カメラの動作モードのうち、オフィス監視モードにおける撮影処理の一実施例のフローチャートである。 この発明において、カメラの動作モードのうち、オフィス監視モードにおける異常検知処理の一実施例のフローチャートである。
以下、図面を使用して本発明の実施の形態を説明する。なお、以下の実施例の記載によって、この発明が限定されるものではない。
この発明の情報処理装置には、画像形成装置、パソコン、携帯端末、情報通信装置、家電機器などが含まれる。
以下の実施形態では、情報処理装置の例として、画像形成装置について説明するが、この発明の実施形態は、上記のような他の装置にも適用可能である。
また、画像形成装置は、画像を取得する機能を持ち、画像撮像部(以下、監視カメラ、または、カメラと呼ぶ)を内蔵してもよく、カメラを後から接続できるようにカメラ接続インタフェースを備えてもよく、あるいは、LANなどのネットワークを介して、カメラから出力される画像データを受信できる通信機能を備えてもよい。
<画像形成装置の構成>
図1に、この発明の画像形成装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
画像形成装置(以下、MFP:Multifunction Peripheral、複合機とも呼ぶ)1は、画像データを処理する装置であり、たとえば、複写機能、印刷機能、原稿読取機能(スキャン機能)、原稿編集機能、FAX機能、通信機能などを備えた電子機器である。
この発明では、特に、画像形成装置1に、物体検知部と、画像撮影部(カメラ)を備え、画像形成装置を利用しに来たユーザ(人体)を検出する機能を有する。
物体検知部は、所定の検知範囲内で、人体を含む物体を検知することが可能な装置である。物体検知部には、赤外線センサ、超音波センサ、カメラなども含まれるが、特に、以下の実施形態では、物体検知部は、画像形成装置から所定の検知範囲内に存在する人体を検知可能な人感センサに相当するものとする。
図1において、この発明の画像形成装置(MFP)1は、主として、制御部11、操作部12、表示部13、通信部14、人感センサ15、報知部16、画像撮影部17、画像取得部21、画像認識部22、人体検出部23、距離測定部24、動作モード設定部25、撮影条件設定部26、処理実行部27、記憶部50を備える。
制御部11は、操作部や画像取得部などの各構成要素の動作を制御する部分であり、主として、CPU、ROM、RAM、I/Oコントローラ、タイマー等からなるマイクロコンピュータによって実現される。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の画像取得機能、人体検出機能、動作モード設定機能などを実行する。
また、上記構成要素のうち、画像認識部22、人体検出部23、距離測定部24、動作モード設定部25、撮影条件設定部26は、CPUが、所定のプログラムに基づいてそれぞれの処理を実行する機能ブロックである。
操作部12は、画像形成装置の利用者が所定の入力操作をするための入力装置である。
たとえば、文字などの情報の入力や、機能の選択入力をする部分であり、キーボード、マウス、タッチパネルなどが用いられる。
たとえば、カメラの設定項目を入力する管理担当者は、タッチパネル等を利用して所定の入力操作をすることによって、カメラの設定項目を選択入力する。
表示部13は、情報を表示する部分であり、各機能の実行に必要な情報や、機能の実行の結果などを、利用者に知らせるために表示する。たとえば、LCD、有機ELディスプレイなどが用いられ、操作部12としてタッチパネルが用いられる場合は、表示部とタッチパネルとが重ね合わせて配置される。
表示部13には、たとえば、画像形成装置の印刷機能や、原稿読取機能を実行するのに必要な情報や、カメラの設定や調整に必要な設定項目や、異常状態を示す情報などが、文字、記号、画像、アイコン等を用いて、表示される。
通信部14は、ネットワークを介して、カメラや、他の情報通信機器と通信をする部分である。たとえば、ネットワークに接続されたカメラから、画像データを受信する。また、画像形成装置で設定されたカメラの設定項目の設定内容を、カメラに送信する。
ネットワークとしては、LAN、インターネットなどのWAN、その他の専用回線などが利用される。
人感センサ15は、物体検知部に相当し、所定の検知範囲内に存在する人物や物体を検知するセンサである。
人感センサ15としては、たとえば、人体から発せられる赤外線を検知することのできる焦電型赤外線センサ(以下、単に、焦電センサとも呼ぶ)や、音波センサ、光センサなどを利用することができる。
焦電センサは、所定の検知範囲内に人体が存在する場合に、検知信号を出力する。
検知信号は、検出した人体までの距離に対応した強度を持つ信号として出力され、制御部11によって、受信される。
この受信された検知信号(以下、受信信号とも呼ぶ)の強度を計測することにより、画像形成装置から人体が存在する位置までの距離を測定することもできる。
報知部16は、画像形成装置やカメラの異常状態を報知する部分であり、たとえば、異常状態を、音声、文字や画像による表示、LEDの点灯や点滅などを利用して、管理担当者等に知らせる。報知部16は、スピーカ、あるいは、LEDなどの表示素子で構成され、表示部13も、報知部16に相当する。
画像撮影部17は、所定の空間の画像を撮影するカメラに相当する。画像撮影部17は、画像撮像素子を有し、動画または静止画像を撮影する撮像装置であり、主として、デジタル化された画像データを出力する。
カメラ17がネットワークを介して画像形成装置に接続されている場合は、カメラから出力された画像データは、ネットワークを介して、画像形成装置に送信され、画像取得部21によって取得される。
あるいは、カメラが画像形成装置に内蔵されるか、所定のインタフェースを介してカメラが画像形成装置に直接接続されている場合は、画像取得部21によってデジタル化された画像データが取得される。
取得された画像データは、入力画像データとして、記憶部50に記憶される。
カメラ17は、この発明の実施形態では、画像形成装置を利用する者が存在する領域を含む空間を撮影できるように設置される。
たとえば、画像形成装置を利用する者の顔画像や操作を撮影できるように、カメラ17を、画像形成装置に内蔵するか、あるいは、画像形成装置に固定設置する。
また、画像形成装置を利用する者の全身を含み、画像形成装置の近傍周辺を撮影できるように、カメラ17を、画像形成装置からやや離れた位置に設置する。
あるいは、画像形成装置が設置された部屋全体を撮影できるように、カメラ17を、その部屋の天井や側壁などの位置に設置する。
また、カメラ17は、上記のように設置される位置によって、撮影対象や監視目的が異なるものとし、この発明では、たとえば、カメラの動作モードとして、後述する図2のような3つの監視モード(M1、M2、M3)が含まれるものとする。
画像取得部21は、カメラ17から出力される画像データを取得する部分であり、取得された画像データは、入力画像データとして記憶部50に記憶される。画像形成装置に接続されるカメラが複数ある場合は、カメラごとに、入力画像データを記憶する。
画像認識部22は、カメラ17によって撮影された画像データを解析し、画像データに含まれる物体を認識する部分である。物体の存在位置、大きさ、形状、物体までの距離などを認識する。
人体検出部23は、取得された画像データを利用して、認識された物体のうち、画像データに含まれる人体を検出する部分である。撮影された画像データを解析して、画像に含まれる人体の特徴的な部分を認識し、人体画像の部分を抽出する。また、特に、顔画像を抽出する。
抽出された顔画像と、記憶部50に予め記憶されている登録者の顔画像とを比較することにより、画像形成装置を利用しようとするユーザの個人認証をすることができる。
また、撮影された全体画像に対する人体画像の部分の位置を解析することにより、人体が存在する位置を判定することができる。
距離測定部24は、人体検出部23によって検出された人体の画像データを利用して、画像撮影部17からその人体の存在する位置までの距離(人体測定距離)を測定する部分である。
上記した人感センサ15を利用することにより、人体の存在する位置までの距離を測定してもよい。
測定された距離は、人体測定距離58として記憶部50に記憶され、後述するように、カメラの設置位置、すなわち、カメラの動作モードを設定するのに利用される。
動作モード設定部25は、カメラの動作モードを設定する部分である。
上記したように、この発明では、カメラの設置された位置に対応して、異なるカメラの動作モードを設定するものとする。
たとえば、カメラ17を画像形成装置に取り付けた場合は、カメラによって、画像形成装置を利用する者の画像(特に、顔画像)および操作を撮影するための操作監視モードM1に設定される。
また、カメラ17を画像形成装置からやや離れた近傍位置に設置した場合は、カメラによって、画像形成装置を利用する者の画像(特に、全身画像)を含み、画像形成装置の近傍周辺を撮影するための周辺監視モードM2に設定される。
また、カメラ17が、画像形成装置から離れ画像形成装置が設置された部屋の内部全体を撮影できる位置(たとえば、部屋の天井)に取り付けられた場合は、カメラによって、画像形成装置が設置された部屋全体を撮影するためのオフィス監視モードM3に設定される。
カメラの動作モードの設定は、カメラを所望の位置に設置した後に、カメラの実際の運用を開始する前に、たとえば、操作部によって、カメラの動作モードの設定を要求する入力操作が行われた場合に、所定の期間内に、画像形成装置の操作部等の状況を確認しながら、自動的に行う。設置されたカメラが複数ある場合は、カメラごとに、カメラの動作モードの設定を行う。
また、動作モード設定部25は、画像撮影部17であるカメラが所望の位置に設置された後に、操作部12によって入力操作がされたこと、物体検知部である人感センサ15によって物体が検知されたこと、および、人体検出部23によって人体が検出されたことの時間的関連性を含むモード判定条件に基づいて、画像撮影部17の動作モードを設定する。
また、カメラの動作モードの自動設定に利用する情報として、後述するように、記憶部50に、操作部12によって入力操作がされた時間帯を示す操作時間帯と、人感センサ15によって物体が検知された時間帯を示す検知時間帯と、人体検出部23によって人体が検出された時間帯を示す人体検出時間帯と、距離測定部24によって測定された人体測定距離とを記憶する。
この場合、モード判定条件には、操作部12による操作時間帯、人感センサ15による検知時間帯、およびカメラ画像を利用した人体検出時間帯の時間的関連性(重複関係)と、距離測定部24によって測定された人体測定距離が含まれる。
動作モード設定部25は、特に、監視タイマーに設定された所定の監視期間内における記憶された上記操作時間帯と検知時間帯と人体検出時間帯との重複関係と、この監視期間内における各時間帯の出現割合と、人体測定距離のいずれかを利用して、画像撮影部17の動作モードを設定する。
撮影条件設定部26は、カメラの撮影条件を、カメラに設定する部分であり、動作モード設定部25によって設定されたカメラの動作モードに基づいて、カメラごとに、設定される。
たとえば、カメラの動作モードごとに、記憶部50にカメラの撮影条件を予め記憶しておき、その撮影条件を読み出して、その動作モードに設定されたカメラに、読み出した撮影条件を送信する。
撮影条件を受信したカメラは、受信した撮影条件を利用して、カメラの設定項目の内容を設定変更し、その設定項目の内容に基づいて、画像の撮影を行う。
カメラに送信される撮影条件としては、たとえば、撮影解像度、撮影感度、フレームレート、ズーム倍率、撮影時間帯などがある。
操作監視モードM1に設定されたカメラの場合、画像撮影部17によって、画像形成装置を利用する者の顔画像と、操作部12を用いた入力操作が撮影できるように、画像撮影部17の撮影方向および撮影条件が設定される。特に、ユーザ認証をするために繊細な顔画像を取得する必要があるとき、撮影解像度と撮影感度の数値を所定値以上に設定する。また、現在時刻が、撮影時間帯のうち通常動作時間帯に属する場合のみ、撮影機能を起動させる。
また、周辺監視モードM2に設定されたカメラの場合、画像撮影部17によって、画像形成装置自体と、画像形成装置を利用する者の画像形成装置に対する所作が撮影できるように、画像撮影部17の撮影方向および撮影条件が設定される。特に、画像形成装置とその周辺が撮影できるようなズーム倍率に設定し、現在時刻が、撮影時間帯のうち通常動作時間帯に属する場合のみ、撮影機能を起動させる。
オフィス監視モードM3に設定されたカメラの場合、画像撮影部17によって、部屋に存在するすべての画像形成装置と人体とが撮影できるように、画像撮影部17の撮影方向および撮影条件が設定される。特に、ズーム倍率を最も広角側に設定し、撮影感度の数値を室内の照度に応じて変更させる。また、現在時刻が、撮影時間帯のうち省電力動作時間帯に属する場合のみ、撮影機能を起動させる。
処理実行部27は、画像形成装置に備えられた所定の機能を実行する部分である。
たとえば、画像形成装置を利用しに来たユーザが、コピー機能を実行させる所定の操作をした場合に、コピー機能を実行する。
また、画像撮影部17の動作モードが設定された後、画像撮影部17の撮影条件を、その設定された動作モードに予め対応づけられた撮影条件に変更し、画像撮影部17が、その変更された撮影条件で、画像を撮影する。
また、カメラの動作モード設定要求を意味する入力操作がされた場合には、カメラの動作モードを自動的に設定する処理を実行する。
また、図示しないが、画像形成装置は、本来の画像形成機能を実行する画像処理部を備える。
画像処理部は、所定の画像情報を入力する画像入力部、入力された画像データを印刷等することのできる情報に変換したり印刷情報を形成したりする画像形成部、形成された印刷情報等を印刷用紙等に出力する画像出力部などからなる部分である。
画像入力部は、画像情報を入力する部分であり、たとえば、画像や文字図形等が記載された原稿などの情報を入力する。
画像入力部としては、情報が印刷された原稿を読み取るスキャナ(読取装置)を用いる。
画像情報を入力する方法は種々の方法があるが、たとえば、印刷画像が記載された原稿をスキャナで読み取り、印刷画像の電子データを、記憶部50に記憶する。
また、たとえば、USBメモリなどの外部の記憶媒体を接続するインタフェースが、画像入力部に該当する。
入力したい印刷画像などの電子データファイルを、USBメモリなどの外部の記憶媒体に保存しておき、USBメモリ等をUSB端子などの入力インタフェースに接続し、操作部12で所定の入力操作を行うことによって、USBメモリ等に保存された所望の電子データファイルを読み出して、記憶部50に、電子データとして記憶してもよい。
また、インターネットなどのネットワークを介して、印刷画像を予め記憶したパソコンなどの情報処理装置やサーバに接続して、データ通信によって、印刷画像などを受信してもよい。さらに、通信機能を有するカメラで、印刷画像が記載された用紙を撮影し、無線通信によってカメラと接続し、撮影された印刷画像を受信してもよい。
画像形成部は、たとえば、画像データを記録媒体に印刷する場合、一般的に、帯電、露光、現像、転写、クリーニング、除電、及び定着の各工程を連続的に実施して、画像データを記録媒体に形成する。
現像工程では、トナーカートリッジからトナーを現像装置に補給し、帯電した感光体ドラムの表面に形成された静電潜像が現像され、静電潜像に対応したトナー像が形成される。
感光体ドラムの表面に形成されたトナー像は転写装置によって記録媒体上に転写され、その後、定着装置によって加熱されることにより記録媒体上に定着させられる。
画像出力部は、形成された画像データを出力する部分であり、たとえば、プリンタに相当し、所定の印刷用紙(紙媒体)に、編集後の印刷画像を、印刷して出力する。
ただし、画像データの出力は、印刷に限るものではなく、USBメモリなどの外部の記憶媒体への画像データの記憶や、インターネットなどのネットワークを介して他の情報処理装置やサーバへの画像データの送信でもよい。
記憶部50は、この発明の画像処理装置の各機能を実行するために必要な情報やプログラムを記憶する部分であり、ROM、RAM、フラッシュメモリなどの半導体記憶素子、HDD、SSDなどの記憶装置、その他の記憶媒体が用いられる。
記憶部50には、たとえば、省電力動作時間帯51、通常動作時間帯52、入力画像データ53、モード設定情報54、操作時間帯情報55、検知時間帯情報56、人体検出時間帯情報57、人体測定距離58などが記憶される。
省電力動作時間帯51は、画像形成装置の消費電力を抑制して動作させる時間帯を意味する。
この省電力動作時間帯51では、制御部、操作部、記憶部、通信部、人感センサなどが動作状態となるように、画像形成装置の通常動作に復帰するのに必要な電子回路等に電力を供給する。
省電力動作時間帯51の開始時刻や終了時刻が、管理担当者によって、予め設定入力される。
なお、たとえば、省電力動作時間帯51において、管理担当者によって、通常動作に復帰するためのキーが入力された場合は、省電力動作時間帯51から、通常動作時間帯52に移行し、通常動作ができる状態に復帰する。
通常動作時間帯52は、画像形成装置のすべての機能が利用できる時間帯を意味し、消費電力を抑制せずに、画像形成装置を動作させる時間帯である。
この通常動作時間帯52では、原則として、すべての機能ブロックが動作状態となるように、画像形成装置を構成するあらゆる電子回路に電力を供給する。
通常動作時間帯52の開始時刻や終了時刻が、管理担当者によって、予め設定入力される。
なお、たとえば、通常動作時間帯52において、管理担当者によって、省電力動作に移行させるためのキーが入力された場合は、通常動作時間帯52から、省電力動作時間帯51に移行する。
図3に、カメラの動作モードに関係する情報を表示した設定画面の一実施例の説明図を示す。
図3(a)は、上記の2つの動作時間帯を設定入力するための設定画面の一実施例を示している。
図3(a)では、省電力動作を実施させるための省電力スケジュール機能を有効にするか否かのチェックボックスが表示されている。このチェックボックスにチェックマークを入力をすると、省電力スケジュール機能が有効になる。省電力スケジュール機能が有効な場合に、省電力動作時間帯51の開始時刻と、通常動作時間帯52の開始時刻とを入力する。
たとえば、図3(a)では、通常動作時間帯52の開始時刻として、7時30分が設定入力され、省電力動作時間帯51の開始時刻として、20時00分が設定入力された状態を示している。
この場合、通常動作時間帯52の終了時刻は、20時00分であり、省電力動作時間帯51の終了時刻は、7時30分とする。
省電力スケジュール機能が有効でない場合は、24時間中、通常動作時間帯である。
入力画像データ53は、画像取得部21によって取得された画像データである。複数のカメラが画像形成装置に接続されている場合は、カメラごとに、画像データが記憶される。
モード設定情報54は、画像形成装置に接続されているカメラに設定された動作モードである。上記したように、カメラが所定の位置に設置された後に、動作モード設定部25によって、そのカメラの動作モードが自動的に設定され、カメラの動作モードが、カメラの識別情報と対応付けて、モード設定情報54に記憶される。
複数のカメラが画像形成装置に接続されている場合は、カメラごとにそのカメラの動作モードの設定が行われ、カメラごとにモード設定情報54が記憶される。
たとえば、カメラの動作モード設定処理を行う監視期間において、上記した操作時間帯と検知時間帯と人体検出時間帯とが重複しており、人体測定距離が所定の距離比較値以下である場合に、動作モード設定部25が、カメラの動作モードを操作監視モードに設定し、そのカメラのモード設定情報54に、M1を記憶する。
また、上記監視期間において、操作時間帯と検知時間帯と人体検出時間帯とが重複しており、人体測定距離が所定の距離比較値よりも大きい場合に、動作モード設定部25が、カメラの動作モードを周辺監視モードに設定し、そのカメラのモード設定情報54に、M2を記憶する。
また、上記監視期間において、操作時間帯以外の非操作時間帯と、検知時間帯以外の非検知時間帯と、人体検出時間帯とが重複している場合に、動作モード設定部25が、カメラの動作モードをオフィス監視モードに設定し、そのカメラのモード設定情報54に、M3を記憶する。
カメラの動作モードの自動設定が行われると、原則として、カメラのモード設定情報54は、変更されない。
ただし、自動設定された動作モードが、管理担当者の意図したものでない場合や、変更したい場合もあるので、管理担当者が、操作部12によって、カメラの動作モードを、設定入力できるようにすることが好ましい。
図3(b)に、カメラの動作モードを設定入力するための設定画面の一実施例を示す。
ここでは、CA01というカメラ番号を持つカメラの動作モードを設定入力する設定画面を示している。
図3(b)において、カメラCA01が、3つの動作モードのうち、周辺監視モードに、自動設定された場合を示している。
もし、管理担当者が、動作モードを変更したい場合は、他の動作モードのチェックマークを選択すればよい。
また、図3(b)では、周辺監視モードにおける詳細設定の項目例を示している。
たとえば、周辺監視モードにおいて、人感センサによる検知があったときのみに撮影したい場合は、「人感センサ検知時のみ撮影する」のチェックボックスに、チェックマークを入力する。
あるいは、省電力スケジュールと連動して撮影したい場合は、「省電力スケジュールと連動して撮影する」のチェックボックスに、チェックマークを入力する。
周辺監視モードにおける詳細設定として、2つの項目例を示しているが、これに限るものではない。
図3(b)では、3つの動作モードのうち、周辺監視モードの詳細設定の設定画面を示したが、他の動作モードについても、同様に、詳細設定の設定画面を表示させて、詳細設定項目を設定入力してもよい。
図3(c)に、複数のカメラについて設定記憶されたモード設定情報54の一実施例を示す。
図3(c)では、4つのカメラのモード設定情報54を示している。
たとえば、CA02というカメラ番号を持つカメラ2は、操作監視モード(M1)に設定されている。
CA03というカメラ番号を持つカメラ3と、CA04というカメラ番号を持つカメラ4は、オフィス監視モード(M3)に設定されている。
このように、モード設定情報54が設定された後において、各カメラは、それぞれの動作モードに対応付けて予め設定された撮影条件と詳細設定に基づいて、画像を撮影する。
操作時間帯情報55は、ユーザが、画像形成装置において、何らかの入力操作をしている時間帯と、画像形成装置において何の入力操作もされていない時間帯とを記憶した情報である。
何らかの入力操作をしている時間帯を、操作時間帯T10と呼び、何の入力操作もされていない時間帯を、非操作時間帯T1xと呼ぶ。
入力操作は、一般的に離散的に行われ、厳密には入力されていない時も含むが、入力操作が開始された時から、一定時間継続して入力操作が行われなくなった時までを、操作時間帯T10として、記憶する。
また、所定時間以上(たとえば、60秒以上)入力操作が行われない状態が継続している場合に、その状態が継続している期間を、非操作時間帯T1xとして、記憶する。
図4(a)に、記憶される情報の一実施例の説明図を示す。
上記のように、操作時間帯情報55は、操作時間帯T10と非操作時間帯T1xとからなる。
操作時間帯情報55は、後述する動作モード設定処理における相関性判定に利用される。
検知時間帯情報56は、人感センサ15によって人体が検知されている時間帯と、人感センサ15によって人体が検知されていない時間帯とを記憶した情報である。
人体が検知されている時間帯を、検知時間帯T20と呼び、人体が検知されていない時間帯を、非検知時間帯T2xと呼ぶ。
一定時間以上継続して人体が検知された時から、一定時間継続して人体が検知されなくなった時までを、検知時間帯T20として、記憶する。
また、所定時間以上(たとえば、60秒以上)人体が検知されない状態が継続している場合に、その状態が継続している期間を、非検知時間帯T2xとして、記憶する。
図4(a)に示すように、検知時間帯情報56は、検知時間帯T20と非検知時間帯T2xとからなる。
検知時間帯情報56は、動作モード設定処理における相関性判定に利用される。
人体検出時間帯情報57は、カメラから取得された画像データを解析して人体の検出を行った場合に、画像データに基づいて人体が検出されている時間帯と、人体が検出されていない時間帯とを記憶した情報である。
画像データによって人体が検出されている時間帯を、人体検出時間帯T30と呼び、画像データによって人体が検出されていない時間帯を、非人体検出時間帯T3xと呼ぶ。
画像データによって一定時間以上継続して人体が検出された時から、一定時間継続して人体が検出されなくなった時までを、人体検出時間帯T30として、記憶する。
また、画像データによって所定時間以上(たとえば、60秒以上)人体が検出されない状態が継続している場合に、その状態が継続している期間を、非人体検出時間帯T3xとして、記憶する。
図4(a)に示すように、人体検出時間帯情報57は、人体検出時間帯T30と非人体検出時間帯T3xとからなる。
人体検出時間帯情報57は、動作モード設定処理における相関性判定に利用される。
また、図4(a)に示すように、後述する相関性判定において、人体検出時間帯T30または非人体検出時間帯T3xの出現割合と比較される情報として、人体検出比較値(Ts、Ts1、Ts2)が、記憶部50に、予め記憶される。
人体測定距離58は、画像データによって検出された人体までの距離を測定した情報である。上記したように、距離測定部24によって、人体測定距離(L)58が測定される。
人体測定距離58も、動作モード設定処理における相関性判定に利用される。
また、図4(a)に示すように、後述する相関性判定において、人体測定距離58と比較される情報として、距離比較値L0が、記憶部50に、予め記憶される。
<カメラの動作モードの説明>
図2に、カメラの設置位置に対応したカメラの動作モードの一実施例の説明図を示す。
ここでは、3通りのカメラの設置位置に対応させた3つのカメラの動作モードについて説明する。
ただし、カメラの動作モードは、これら3つの動作モードに限定されるものではなく、4つ以上の動作モードを定義して設定するようにしてもよい。
(カメラの動作モードの実施例1:操作監視モードM1)
図2(a)に、操作監視モードM1のカメラの設置位置の例を示す。
操作監視モードM1は、画像形成装置を利用する者の顔画像や操作を撮影するためのモードであり、顔画像を利用してユーザ認証をするモードである。
この操作監視モードM1での監視目的は、画像形成装置を利用する者が利用を許可された者であるか否かを認証することや、画像形成装置において不正操作がされていないかどうかをチェックすることなどである。
したがって、高画質の顔画像を撮影できるように、図2(a)に示すように、カメラ17aを、画像形成装置に直接取付けるか、あるいは画像形成装置に内蔵する。
また、主に、カメラ17aによって、画像形成装置を利用するユーザの顔画像が撮影できるように、カメラ17aの向きを、画像形成装置の前に立つ人体hbが撮影できる方向に向けて固定設置する。
あるいは、カメラ17aの向きを、上下左右に回動できるように設置してもよい。
また、この操作監視モードM1では、たとえば、カメラの撮影条件として、カメラの設定項目のうち、画像解像度を高解像度に設定し、ズーム倍率を接写側に設定して、撮影を実施する。
さらに、カメラが操作監視モードM1に自動設定されるモード判定条件としては、たとえば後述する図4(b)に示すように、所定の監視期間において、画像形成装置の状況を監視した結果、入力操作が行われた操作時間帯と、人感センサによる検知時間帯と、画像データによる人体検出時間帯とが重複しており、画像データによって検出した人体までの人体測定距離が比較的近い場合に、そのカメラは、操作監視モードM1に設定される。
言いかえれば、画像形成装置の操作タイミングと、人感センサの検知タイミングと、画像データによる人体検出(たとえば顔認識)のタイミングとの相関性(時間的関連性)が高く、人体測定距離がたとえば1m以下であるというように比較的近い場合に、そのカメラは、操作監視モードM1に設定される。
また、操作監視モードM1に設定された後のカメラの撮影は、たとえば、次のような場合に実行され、停止される。
(M1-1)人感センサ15によって人体が検出された場合に、画像撮影を開始し、人体が検出されなくなった場合に、画像撮影を停止する。
(M1-2)操作部12の入力操作により、ユーザ認証が成功した場合に、画像撮影を開始し、ログオフを意味する入力がされた場合に、画像撮影を停止する。
(M1-3)操作部12の入力操作のうち、秘密ファイルなどの重要な情報へのアクセスや、パスワード入力やシステム設定の変更など重要な操作をしている場合には、画像解像度をより高解像度に向上させて画像撮影をする。
(M1-4)人感センサ15によって人体が検知されている状態で、画像データによる顔認証ができない場合は、画像形成装置の所定の機能を実行させないようにするか、あるいは、実行中の機能を中断させる。
(M1-5)省電力スケジュールが設定されている場合において、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合に、画像撮影を実行し、現在時刻が省電力動作時間帯に属する場合は、画像撮影を停止する。
画像認識により検出された人体の顔の撮影位置や物体の撮影位置が、撮影画面の中央付近にない場合や、人体の顔等が撮影画面からはみ出る可能性がある場合は、人体の顔等が、撮影画面の中央付近にくるように、ズーム倍率を変更したり、カメラの撮影方向を移動したりして、撮影画面を自動調整してもよい。
また、動作モード設定部25によってカメラの動作モードが設定された後、操作部12によって入力操作がされた時間帯および人感センサ15によって物体が検知された時間帯と、画像データを利用して人体検出部23によって人体が検出された時間帯とが重複していない状態が、所定回数以上発生した場合に、カメラ17に異常が発生したと判断し、報知部16が、カメラ17の異常状態を報知するようにしてもよい。
たとえば、人感センサ15によって人体が検知されている状態や、ユーザが入力操作をして所定の機能を実行中において、画像データによる顔認識ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
逆に、省電力動作時間帯や、人感センサ15によって人体が検知されていない状態において、画像データによる顔認識がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
(カメラの動作モードの実施例2:周辺監視モードM2)
図2(b)に、周辺監視モードM2のカメラの設置位置の例を示す。
周辺監視モードM2は、画像形成装置を利用する者の画像を含み、画像形成装置の近傍周辺を撮影するためのモードである。
この周辺監視モードM2での監視目的は、画像形成装置を利用する者の行動を監視することである。たとえば、操作部を利用して入力操作をしている動作、原稿台に原稿を載置している動作、印刷用紙を画像形成装置の用紙カセットに補充している動作、印刷済み用紙を排紙トレイから取り出し持ち帰る行動などを、監視する。
したがって、画像形成装置に対する利用者の全身の動作や、画像形成装置周辺での行動を撮影できるように、図2(b)に示すように、カメラ17bを、画像形成装置からやや離れた近傍位置で、画像形成装置よりも高い位置に設置する。
たとえば、画像形成装置から1mから2m程度離れた位置で、2m程度の高さに設置する。
また、カメラ17bによって画像形成装置を利用するユーザの行動が撮影できるように、画像形成装置の前に立つ人体hbの側方、前方あるいは後方に、カメラ17bを設置し、カメラ17bの向きを、画像形成装置の前に立つ人体hbが撮影できる方向に向ける。
あるいは、カメラ17bの向きを、上下左右に回動できるように設置してもよい。
また、この周辺監視モードM2では、利用者の一連の行動がわかるようにするために、カメラの撮影条件として、カメラの設定項目のうち、たとえば、動画撮影モードに設定し、フレームレートを高レートに設定し、ズーム倍率をやや広角側に設定して、撮影を実施する。
さらに、カメラが周辺監視モードM2に自動設定されるモード判定条件としては、たとえば後述する図4(b)に示すように、所定の監視期間において、画像形成装置の状況を監視した結果、入力操作が行われた操作時間帯と、人感センサによる検知時間帯と、画像データによる人体検出時間帯とが重複しており、検出した人体までの人体測定距離が比較的遠い場合に、そのカメラは、周辺監視モードM2に設定される。
言いかえれば、画像形成装置の操作タイミングと、人感センサの検知タイミングと、画像データによる人体検出のタイミングとの相関性(時間的関連性)が高く、人体測定距離がたとえば2m以上3m以下であるというように比較的遠い場合に、そのカメラは、周辺監視モードM2に設定される。
また、周辺監視モードM2に設定された後のカメラの撮影は、たとえば、次のような場合に実行され、停止される。
(M2-1)人感センサ15によって人体が検知された場合に、画像撮影を開始し、人体が検知されなくなった場合に、画像撮影を停止する。
(M2-2)操作部12の入力操作により、画像形成装置の所定の機能が実行された場合に、画像撮影を開始し、その機能が終了した場合に、画像撮影を停止する。
(M2-3)撮影された画像を記憶部50に記憶するが、撮影終了後に、入力画像データを解析し、人体が検出されている期間の画像データのみを、記憶部50に残し、人体が検出されていない期間の画像データは、削除する。
(M2-4)周辺監視モードM2では、カメラ17は、画像形成装置からやや離れた位置に設置されているので、画像形成装置の周辺の空間も撮影されるため、たとえば、通路に画像形成装置が設置されているような場合、画像形成装置を利用せすに、画像形成装置の近くを通過する者も、人感センサ15によって検知される場合がある。
人感センサ15によって人体が検知されたときにすぐに画像撮影を開始する場合は、画像形成装置を利用しない者であっても、画像形成装置の近くを通過するごとに、画像撮影が実行され、無用な画像データが保存されてしまう。
そこで、人感センサ15によって人体が検知されたときにすぐに画像撮影を開始するのではなく、所定の監視時間Ta以上継続して人感センサ15によって人体が検知され続けた場合に、画像撮影を開始し、人感センサ15によって人体が検知されなくなった状態が一定時間以上経過した後に、画像撮影を停止する。
(M2-5)省電力スケジュールが設定されている場合において、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合に、画像撮影を実行し、現在時刻が省電力動作時間帯に属する場合は、画像撮影を停止する。
検出された人体の撮影位置や物体の撮影位置が、撮影画面の中央付近にない場合や、人体等が撮影画面からはみ出る可能性がある場合は、人体等が、撮影画面の中央付近にくるように、ズーム倍率を変更したり、カメラの撮影方向を移動したりして、撮影画面を自動調整してもよい。
上記のように、人感センサ15によって所定の監視時間Ta以上継続して人体が検知され続けた場合に、画像撮影を開始するようにした場合においても、監視時間Taの設定時間が短すぎたために、画像形成装置を利用しない者が画像形成装置の近くを通過した場合に、画像撮影を開始する頻度が多い場合もある。
そこで、画像撮影を開始したが、画像形成装置に対する操作がされていない状態(未操作状態)の回数(未操作回数)が、所定の回数以上検出された場合は、無用な画像撮影と画像データの保存を防止するために、上記監視時間Taの設定時間を増加させるように調整する。
また、人感センサ15によって人体が検知されている状態や、ユーザによる用紙補充や原稿載置などの準備作業中や、所定の機能の実行中において、画像データによる人体検出ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
逆に、省電力動作時間帯や、人感センサ15によって人体が検出されていない状態において、画像データによる人体検出がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
(カメラの動作モードの実施例3:オフィス監視モードM3)
図2(c)に、オフィス監視モードM3のカメラの設置位置の例を示す。
オフィス監視モードM3は、画像形成装置が設置された部屋全体を撮影するためのモードである。
このオフィス監視モードM3での監視目的は、画像形成装置が設置された部屋の監視をすることである。
たとえば、複数台の画像形成装置が設置された部屋において、それぞれの画像形成装置を利用する者の行動も監視するが、画像形成装置が設置された部屋(監視室)に出入りする不審者などの行動の監視や、人の出入りがないはずの夜間や休日の部屋(監視室)の状況の監視を行う。
したがって、画像形成装置が設置された部屋(監視室)全体を撮影できるように、図2(c)に示すように、カメラ17cを、画像形成装置から遠く離れた位置で、画像形成装置よりも高く、画像形成装置が設置された部屋の隅で、天井や側壁に設置する。
また、画像形成装置が設置された部屋の死角をなくし、あらゆる方向から部屋を監視できるように、複数台のカメラ17cを設置してもよく、あるいは、カメラ17cの向きを、上下左右に回動できるように設置してもよい。
また、このオフィス監視モードM3では、カメラの撮影条件として、カメラの設定項目のうち、たとえば、ズーム倍率を最も広角側に設定し、動画撮影モードに設定する。また撮影が比較的長時間に及び、動画サイズが巨大になる可能性もあるため、フレームレートを低いレートに設定し撮影を実施する。
また、24時間体制で、常時カメラを起動させる場合は、部屋の照度を測定し、部屋が暗く測定照度が低い場合は、カメラの設定項目のうち、撮影感度を上昇させ、逆に、部屋が明るく測定照度が高い場合は、撮影感度を低下させて、撮影を実施する。
さらに、カメラがオフィス監視モードM3に自動設定されるモード判定条件としては、たとえば後述する図4(b)に示すように、所定の監視期間において、画像形成装置の状況を監視した結果、画像データによって人体を検出した時間帯(人体検出時間帯)と人体を検出しなかった時間帯(非人体検出時間帯)の出現割合が、所定の比較値よりも少ない場合は、そのカメラは、オフィス監視モードM3に設定される。
あるいは、入力操作が行われた操作時間帯と人感センサによる検知時間帯とが重複していても、画像データによる人体検出時間帯が操作時間帯および検知時間帯と異なる場合や、画像データによる人体検出位置が画像形成装置の近傍でない場合は、そのカメラは、オフィス監視モードM3に設定される。
言いかえれば、画像形成装置の操作タイミングおよび人感センサの検知タイミングと、画像データによる人体検出のタイミングとの相関性(時間的関連性)が低く、人体検出位置と画像形成装置の設置位置とが異なる場合に、そのカメラは、オフィス監視モードM3に設定される。
また、オフィス監視モードM3に設定された後のカメラの撮影は、たとえば、次のような場合に実行され、停止される。
(M3-1)上記したように、画像形成装置が設置された部屋(監視室)の照度を測定し、測定照度に予め対応させた撮影感度に変更して、画像撮影を実行する。
(M3-2)ズーム倍率の初期値として、ズーム倍率を最も広角側に設定して、部屋全体を画像撮影する。
(M3-3)ただし、画像データにより人体の検出が行われた場合は、人体検出の位置を特定し、人体検出位置を含む領域が拡大して撮影されるように、ズーム倍率を変更して画像撮影をしてもよい。
(M3-4)省電力スケジュールが設定されている場合において、現在時刻が省電力動作時間帯に属する場合に、画像撮影を実行し、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合は、画像撮影を停止してもよい。
(M3-5)現在時刻が通常動作時間帯に属する場合においては、たとえば、人感センサによって人体が検知された場合に、画像撮影を開始し、人体が検知されなくなった場合に、画像撮影を停止してもよい。
(M3-6)撮影された画像を記憶部50に記憶するが、撮影終了後に、入力画像データを解析し、人体が検出されている期間の画像データのみを、記憶部50に残し、人体が検出されていない期間の画像データは、削除するようにしてもよい。
また、部屋内に人が存在すると考えられる日中などの業務時間内において、画像データによる人体検出ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
あるいは、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合において、画像データによる人体検出ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
逆に、部屋内に人が存在しないと考えられる夜間などの業務時間外において、画像データによる人体検出がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
また、現在時刻が省電力動作時間帯に属する場合において、画像データによる人体検出がされている状態が所定回数以上発生する場合は、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
<カメラの動作モードの設定処理>
ここでは、カメラが所定の位置に設置された後に、管理担当者が、操作部12によって、モード設定要求を意味する所定の入力操作を行った場合に、実行されるカメラの動作モードの設定処理について説明する。
以下の動作モード設定処理では、主として、入力操作の有無、人感センサの検知有無、画像データによる人体検出の有無、人体までの測定距離などの情報を利用して、これらの情報の相関性判定を行って、カメラの動作モードを、自動的に設定する。
図5に、カメラの動作モードを自動的に設定する処理の一実施例のフローチャートを示す。
図5のステップS1において、操作部12によって、モード設定要求の入力があったか否かをチェックする。
ステップS2において、モード設定要求の入力があった場合は、ステップS3に進み、そうでない場合は、ステップS1に戻る。
ステップS3において、監視タイマーTを起動させ、所定の監視期間Tの経過を計測する。監視期間Tは、動作モードを設定するために必要な情報を、取得する期間である。
また、カメラ17を起動させて画像データを取得し、人感センサ15を起動させて、物体や人体の検知処理を起動させる。
ステップS4において、操作部12による入力操作の有無をチェックし、操作時刻と、非操作時刻を取得する。取得した時刻から、上記した操作時間帯情報55の操作時間帯T10と非操作時間帯T1xをそれぞれ確認し、記憶部50に記憶する。
ステップS5において、人感センサ15による検知有無をチェックし、検知時刻と、非検知時刻を取得する。取得した時刻から、上記した検知時間帯情報56の検知時間帯T20と非検知時間帯T2xをそれぞれ確認し、記憶部50に記憶する。
ステップS6において、カメラから出力された画像データを取得し、取得された画像データを利用して、画像認識を行い、人体検出部23による人体検出を行う。
画像データの中に人体を検出した場合は、人体検出時刻と、人体非検出時刻を取得する。取得した時刻から、上記した人体検出時間帯情報57の人体検出時間帯T30と非人体検出時間帯T3xをそれぞれ確認し、記憶部50に記憶する。
ステップS7において、画像データにより人体を検出している場合は、ステップS8に進み、そうでない場合は、ステップS9に進む。
ステップS8において、人体が検出された場合に、取得された画像データを利用して、カメラから検出されている人体までの距離を測定し、人体測定距離Lとして記憶する。その後、ステップS9に進む。
ステップS9において、監視タイマーTがタイムアウトしたか否かをチェックし、監視タイマーTがタイムアウトしている場合は、ステップS10に進み、そうでない場合は、ステップS4に戻って、上記したステップS4からステップS8までの処理を繰り返す。
ステップS10において、上記のステップS4からステップS8までの処理によって取得され、記憶された情報を利用して、操作、検知および人体検出の相関性(時間的関連性)を判定する。
ステップS11において、相関性があると判定された場合は、ステップS12に進み、そうでない場合は、ステップS16に進む。
相関性の判定を含む後述する動作モードの判定条件を利用して、カメラの動作モードが設定される。
たとえば、動作モード設定部25が、操作部12によって入力操作がされた時間帯、人感センサ15によって物体が検知された時間帯、および、人体検出部23によって人体が検出された時間帯との時間的関連性を判定し、この判定結果と人体測定距離Lに基づいて、カメラの動作モードが設定される。
ステップS12において、人体測定距離Lと、記憶部50に予め記憶されている距離比較値L0とを比較する。距離比較値L0としては、たとえば、80センチメートルから150センチメートル程度の数値が予め設定記憶される。
ステップS13において、人体測定距離Lが距離比較値L0以下の場合(L≦L0)、ステップS14に進み、そうでない場合は、ステップS15に進む。
ステップS14において、画像データによって検出された人体は、カメラにかなり近い位置に存在すると考えられるので、カメラの設置位置は、画像形成装置のある位置と判断し、カメラの動作モードを、操作監視モードM1に初期設定して、処理を終了する。
ステップS15において、画像データによって検出された人体は、カメラの近傍ではなく、比較的離れた位置に存在すると考えられるので、カメラの設置位置は、画像形成装置からやや離れた近傍位置であると判断し、カメラの動作モードを、周辺監視モードM2に初期設定して、処理を終了する。
ステップS16において、相関性がないと判定されたので、カメラの設置位置は、画像形成装置から遠く離れた位置であると判断し、カメラの動作モードを、オフィス監視モードM3に初期設定して、処理を終了する。
以上のように、カメラを所望の位置に設置した後に、管理担当者が、モード設定要求の入力操作をするだけで、カメラの設置位置に対応したカメラの動作モードを自動的に設定するので、カメラの動作モードに予め対応付けられた適切な設定内容でカメラを動作させることができ、カメラの設定項目についての管理担当者の設定入力作業の容易化と時間短縮を図ることができ、管理担当者の作業負担を軽減することができる。
なお、管理担当者などのユーザが、自動設定された動作モードが意図したものかどうかを確認できるようにするために、初期設定された動作モードを表示部13に表示してもよく、または、スピーカから合成音声で、初期設定された動作モードをユーザに報知してもよい。
また、カメラの動作モードを初期設定した後、図3(b)に示すような動作モード設定画面を表示させて、ユーザに初期設定された動作モードの確認を求め、ユーザの意図しないモードが初期設定されている場合は、入力操作をすることにより、ユーザの意図した動作モードに変更するようにしてもよい。
<カメラの動作モードの判定条件:相関性判定>
図4(b)に、カメラの動作モードの判定条件と、設定される動作モードの一実施例を示す。
図5のステップS10における動作モードの設定処理の相関性判定では、ステップS4、S5、S6で取得した操作、検知、および人体検出に関する情報に相関性があるか否かをチェックし、相関性の有無を判断する。また、上記した図5のフローチャートでは、相関性の有無と、人体測定距離Lとによって、カメラの動作モードを設定している。
ただし、図4(b)に示すモード判定条件には、相関性判定の条件に、人体測定距離Lも含めた条件を示し、モード判定条件が成立した場合の判定結果として、設定される動作モードを示している。
相関性の有無は、主として、取得された操作時間帯情報55、検知時間帯情報56、および人体検出時間帯情報57の重複度や、出現割合などによって判定される。
図4(b)では、3つのカメラの動作モードのうち、操作監視モードM1と周辺監視モードM2のいずれかに判定される場合は、相関性ありとし、オフィス監視モードM3に判定される場合は、相関性なしとする。
たとえば、画像形成装置で操作が実際に行われた時間帯(操作時間帯T10)と、人感センサによって検知された時間帯(検知時間帯T20)が重複している場合は、相関性(時間的関連性)があると判定される。
また、上記2つの時間帯と、画像データによる人体検出の時間帯(人体検出時間帯T30)とが重複している場合も、相関性(時間的関連性)があると判定される。
一方、画像形成装置で操作が実際に行われた時間帯と、画像データによる人体検出の時間帯とが一致しない場合や、操作が実際に行われた時間帯と人感センサによって検知された時間帯がほぼ一致しているのにかかわらず、その時間帯に画像データによる人体検出がない場合には、相関性(時間的関連性)がないと判定される。
また、操作が行われていない時間帯と、人感センサによって検知されていない時間帯がほぼ一致しており、その時間帯に画像データによる人体検出がある場合(すなわち、非操作時間帯T1xと、非検知時間帯T2xと、人体検出時間帯T30とが、重複している場合)には、相関性(時間的関連性)がないと判定される。
たとえば、図2(a)に示すように、カメラが画像形成装置に取り付けられている場合、画像形成装置を利用しているユーザは、通常何らかの入力操作をするために、画像形成装置の近傍に存在するので、カメラによって撮影され、画像データを解析することによって人体検出されるはずである。
また、画像形成装置の近傍に存在するユーザは、人感センサの検知範囲内にいるはずなので、人感センサによってその存在が検知され、さらに、キー入力やタッチパネルによる入力操作をした場合には、その操作をしたことが検出される。
この場合は、カメラの画像データによって人体検出されている時間帯(タイミング)と、人感センサによって検知されている時間帯(タイミング)とは、ほぼ重複していると考えられ、さらに、操作が実際に行われた時間帯(タイミング)は、上記の人体検出時間帯と人感センサによる検知時間帯の中に含まれていると考えられる。
したがって、図2(a)に示すような位置にカメラが設置されている場合は、操作、検知、人体検出に関する情報に相関性(時間的関連性)があるといえる。
すなわち、図2(a)の操作監視モードM1は、相関性がある状態の一つである。
また、同様に、図2(b)に示すように、カメラが画像形成装置からやや離れた位置に設置され、画像形成装置とその周辺を撮影する場合も、画像形成装置を利用しているユーザは、画像形成装置の近傍に存在するので、カメラによって撮影され、人体検出されるはずである。
さらに、そのユーザは人感センサの検知範囲内にいるはずなので、人感センサによってその存在が検知され、入力操作をした場合には、その操作をしたことが検出される。
したがって、図2(b)に示すような位置にカメラが設置されている場合も、人体検出時間帯(タイミング)と、人感センサによる検知時間帯(タイミング)と、操作時間帯(タイミング)とは、ほぼ重複していると考えられるので、操作、検知、人体検出に関する情報に相関性(時間的関連性)があるといえる。
すなわち、図2(b)の周辺監視モードM2は、相関性がある状態の一つである。
一方、図2(c)に示すように、カメラが監視室Rの全体を撮影可能な位置に設置されている場合は、画像形成装置を利用しているユーザも撮影されるが、監視室内を通行している人などの画像形成装置を利用していないユーザも撮影される可能性がある。
画像形成装置を利用しているユーザが撮影されている場合は、カメラによる人体検出時間帯(タイミング)と、人感センサによる検知時間帯(タイミング)と、操作時間帯(タイミング)とが、ほぼ重複していると考えられる。
しかし、監視室内を通行している人など、画像形成装置を利用していないユーザが撮影されている場合は、そのユーザは、人感センサによって検知されず、画像形成装置で入力操作をしていない可能性が大きい。
この場合、画像形成装置で入力操作がされていない状態であって、人感センサによる検知もされていない状態で、カメラの画像データによる人体検出が行われる場合がある。
言いかえれば、入力操作のない時間帯(非操作時間帯T1x)と、人感センサによる検知のない時間帯(非検知時間帯T2x)と、画像データによる人体検出がある時間帯(人体検出時間帯T30)とが重複している状態なので、操作、検知、人体検出に関する情報に相関性(時間的関連性)がないといえる。
すなわち、図2(c)のオフィス監視モードM3は、相関性がない状態である。
また、図2(c)に示すように、カメラが監視室Rの全体を撮影可能な位置に設置されている場合は、夜間や通常業務時間外など、監視室Rに人がほとんどいない状態では、画像データによって人体検出がされた時間帯の出現割合(頻度)は、かなり少ないと考えられる。逆に、通常業務時間内など、監視室Rに多くの人が出入りする状態では、画像データによって人体検出がされた時間帯の出現割合(頻度)は、かなり多いと考えられる。
たとえば、図2(c)に示す位置にカメラを設置した後、カメラの動作モードの自動設定処理を、24時間以上連続して行ったとすると、人体検出がされた時間帯の出現割合(頻度)の少ない時と、多い時とがはっきり区別される可能性が高いと考えられる。
すなわち、入力操作の有無と人感センサによる検知の有無にかかわらず、画像データによる人体検出がされた時間帯の出現割合(頻度)が、所定の人体検出比較値Tsよりも小さい状況が一定時間以上継続する場合や、人体検出がされた時間帯の出現割合(頻度)が、所定の人体検出比較値Tsよりも大きい状況が一定時間以上継続するような状態が発生する場合は、操作、検知、人体検出に関する情報に相関性がないと判断する。
上記の人体検出がされた時間帯は、人体検出時間帯T30に相当し、人体検出がされない時間帯は、非人体検出時間帯T3xに相当する。
また、人体検出がされた時間帯(人体検出時間帯T30)の出現割合(頻度)が、所定の人体検出比較値Tsよりも大きい状況というのは、人体検出がされない時間帯(非人体検出時間帯T3x)の出現割合(頻度)が、所定の人体検出比較値Tsよりも小さい状況に相当するものとする。
図4(b)において、モード判定条件と判定結果(設定モード)とが対応付けられており、いずれかのモード判定条件が成立した場合に、カメラの動作モードは、その条件に対応する判定結果に設定されるものとする。
たとえば、モード判定条件1と2は、操作時間帯T10と、検知時間帯T20と、人体検出時間帯T30とが重複する場合であり、相関性がある場合に相当する。
また、モード判定条件1では、3つの時間帯(T10、T20、T30)が重複しているのに加えて、人体測定距離Lが、距離比較値L0以下である場合を示しており、この条件が成立する場合は、カメラの動作モードを、操作監視モードM1に設定することを意味する。
すなわち、3つの時間帯(T10、T20、T30)が重複していることから、画像形成装置で操作をしている人体が、人感センサにより検知され、画像データによっても検出され、かつ、人体測定距離Lが比較的短く人体が存在する位置はカメラからかなり近い位置であるので、カメラが設置された位置は、図2(a)に示すような位置であると判断し、カメラの動作モードを、操作監視モードM1に初期設定する。
また、カメラの動作モードの設定処理を実行中において、モード判定条件1が成立する回数が、1回だけで、操作監視モードM1に設定するのではなく、動作モードの自動設定処理の精度を向上させるために、モード判定条件1が成立する回数が、所定回数以上検出された場合に、操作監視モードM1に設定することが好ましい。
また、モード判定条件2では、3つの時間帯(T10、T20、T30)が重複しているのに加えて、人体測定距離Lが、距離比較値L0よりも大きい場合を示しており、この条件が成立する場合は、カメラの動作モードを、周辺監視モードM2に設定することを意味する。
すなわち、3つの時間帯(T10、T20、T30)が重複していることから、画像形成装置で操作をしている人体が、人感センサにより検知され、画像データによっても検出されているが、人体測定距離Lが比較的長く人体が存在する位置はカメラから比較的遠い位置であるので、カメラが設置された位置は、図2(b)に示すような位置であると判断し、カメラの動作モードを、周辺監視モードM2に初期設定する。
また、カメラの動作モードの設定処理を実行中において、モード判定条件2が成立する回数が、1回だけで、周辺監視モードM2に設定するのではなく、動作モードの自動設定処理の精度を向上させるために、モード判定条件2が成立する回数が、所定回数以上検出された場合に、周辺監視モードM2に設定することが好ましい。
また、モード判定条件3では、非操作時間帯T1xと、非検知時間帯T2xと、人体検出時間帯T30とが、重複している場合を示しており、この条件が成立する場合は、カメラの動作モードを、オフィス監視モードM3に設定することを意味する。
この場合は、上記したように、画像形成装置で入力操作がされていない状態であって、人感センサによる検知もされていない状態で、カメラの画像データによる人体検出が行われる場合に相当し、たとえば、監視室内を単に通行している人が検出されている状況に相当する。
したがって、カメラの画像データによって人体検出が行われているが、入力操作がされておらず、人感センサによる検知もされていないので、画像データによって人体検出された人体は、画像形成装置からかなり離れた位置にいると判断し、カメラが設置された位置は、図2(c)に示すような位置であると判断し、カメラの動作モードを、オフィス監視モードM3に初期設定する。
また、モード判定条件3において、画像データによって人体検出された人体までの人体測定距離Lを測定し、人体測定距離Lが、予め設定された距離比較値よりも長いか否かをチェックしてもよい。この場合、上記モード判定条件3に加えて、人体測定距離Lが、比較距離よりも長い場合に、オフィス監視モードM3に初期設定すればよい。
また、カメラの動作モードの設定処理を実行中において、モード判定条件3が成立する回数が、1回だけで、オフィス監視モードM3に設定するのではなく、動作モードの自動設定処理の精度を向上させるために、モード判定条件3が成立する回数が、所定回数以上検出された場合に、オフィス監視モードM3に設定することが好ましい。
上記の3つのモード判定条件(1から3)のいずれかが成立するか否かをチェックすることにより、設置されたカメラの動作モードを初期設定することが可能である。
ただし、これらのモード判定条件以外に、図4(b)に示したモード判定条件4から8よって、カメラの動作モードを初期設定してもよい。
モード判定条件4では、2つの時間帯(T10、T20)が重複しているのに加えて、人体測定距離Lが、距離比較値L0以下である場合であって、さらに、カメラの動作モードの設定処理を実行した期間の中で、人体検出時間帯T30の出現割合が、予め設定された人体検出比較値Ts以上であった場合を示している。
この条件が成立する場合は、カメラの動作モードを、操作監視モードM1に設定することを意味する。
モード判定条件5では、2つの時間帯(T10、T20)が重複しているのに加えて、人体測定距離Lが、距離比較値L0よりも大きい場合であって、さらに、カメラの動作モードの設定処理を実行した期間の中で、人体検出時間帯T30の出現割合が、予め設定された人体検出比較値Ts以上であった場合を示している。
この条件が成立する場合は、カメラの動作モードを、周辺監視モードM2に設定することを意味する。
モード判定条件6では、画像データによる人体検出がされた時間帯(人体検出時間帯T30)の出現割合が、所定の人体検出比較値Tsよりも小さい状況が一定時間以上継続するような状態が発生する場合を示している。
この条件が成立する場合は、操作、検知、人体検出に関する情報に相関性がないと判断し、カメラの動作モードを、オフィス監視モードM3に設定することを意味する。
なお、カメラの動作モードを設定するモード判定条件として、上記した6つの条件以外のモード判定条件を新たに定義して、動作モードを設定してもよい。
<操作監視モードの実施例>
ここでは、動作モード設定処理によってカメラの動作モードが操作監視モードM1に自動設定された後に、画像形成装置で実行される処理の一実施例について説明する。
画像形成装置で実行される機能は多数あるが、カメラに関係する処理についてのみ示す。
たとえば、操作監視モードM1に設定されたカメラに対して、以下の処理が実行される。
(操作監視モードの撮影処理)
図6に、カメラの動作モードのうち、操作監視モードM1における撮影処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、通常動作時間帯やユーザがログイン中の場合に、カメラの撮影を行い、省電力動作時間帯やユーザがログイン中でない場合は、カメラの撮影を行わないものとし、人感センサの検知状態と、操作入力の有無によって、カメラの解像度を変更するものとする。
図6のステップS31において、操作監視モードM1に設定されたカメラの撮影を停止させ、そのカメラに対して、操作監視モードM1に対応した撮影条件の設定内容を送信して、カメラの撮影条件を初期設定する。
たとえば、操作監視モードM1に対応したカメラの撮影条件としては、顔画像が撮影でき、顔認識が可能な画像データが取得できるように、ズーム倍率を接写側に設定する。
さらに、撮影解像度を高解像度に設定し、撮影感度を標準に設定し、動画撮影の場合フレームレートを標準に設定し、これらの設定内容をカメラに送信する。
これらの撮影条件の設定内容を受信したカメラは、その設定内容を利用して、設定項目を設定する。
また、カメラには送信しないが、図3(b)のような設定画面で、チェック入力された詳細設定項目がある場合は、画像形成装置の動作として、その詳細設定項目を、初期設定する。
たとえば、人感センサの検知時のみ撮影する詳細設定がチェックされている場合は、人感センサと連動させて、カメラの起動と停止を行うようにカメラの動作を制御する。
あるいは、カメラを起動させた状態のままでカメラからの画像データを取得するが、記憶部50に記憶した画像データのうち、人感センサによる検知があった時間帯の画像データのみを記憶部50に残すようにしてもよい。
また、省電力スケジュールと連動して撮影するように詳細設定がされている場合において、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合は、カメラの撮影を行うが、現在時刻が省電力動作時間帯に属する場合は、カメラの撮影を行わないようにする。
その他、画像形成装置において、ユーザ認証をする場合は、ユーザがログイン中の場合のみ、カメラの撮影を行うが、ログイン中でない場合は、カメラの撮影を行わないようにする。
このように、操作監視モードM1に対応した詳細設定項目がある場合は、その設定内容に対応した動作がされるように、画像形成装置を初期設定する。
ステップS32において、現在時刻を取得する。
画像形成装置が、自ら時刻を管理している場合は、現在時刻を読み出す。
あるいは、ネットワークを介して、時刻管理サーバから、現在時刻を受信してもよい。
ステップS33において、省電力動作時間帯51を、記憶部50から取得する。
ステップS34において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属するか否かをチェックする。
ステップS35において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属する場合、ステップS31に戻り、上記処理を繰り返す。
取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属さない場合は、ステップS36に進む。
ステップS36において、ユーザがログイン中か否かをチェックし、ログイン中の場合は、ステップS37に進み、そうでない場合は、ステップS31に戻る。
ステップS37において、カメラに、撮影開始を意味する信号を送信し、カメラの撮影を開始させる。すでに撮影を開始している場合は、そのまま撮影を継続する。
また、カメラから送られてくる画像データを取得し、記憶部50に入力画像データ53として保存する。
ステップS38において、人感センサからの検知信号をチェックし、予め設定された監視時間Ta以上、人感センサによる物体検知があった場合は、ステップS41に進み、そうでない場合は、ステップS39に進む。
ステップS39において、画像形成装置の操作部12による何らかの操作があるか否かをチェックし、操作入力があった場合は、ステップS41に進み、そうでない場合は、ステップS40に進む。
上記操作入力の有無のチェックにおいては、操作部12による入力の有無だけでなく、たとえば、画像形成装置の原稿台に原稿が載置されたか否かのチェック、給紙トレイに用紙が補給されたか否かのチェック、印刷済みの用紙が取り除かれたか否かのチェックなども含めてもよい。
ステップS40において、画像形成装置の近傍で、人体が検知されている可能性が少ないと考えられるので、カメラの撮影解像度を低下させるように、撮影条件を変更する。
すなわち、カメラに、撮影解像度を所定値まで低下させることを意味する信号を送信する。
あるいは、カメラに、一時的に撮影停止を意味する信号を送信してもよい。
この後、ステップS32に戻り、同様の処理を繰り返す。
ステップS41において、画像形成装置の近傍に、人体が存在する可能性が高いので、より解像度の高い顔画像を得るために、カメラの撮影解像度を上昇させるように、撮影条件を変更し、変更した撮影解像度で撮影を継続する。
すなわち、カメラに、撮影解像度を所定値まで上昇させることを意味する信号を送信する。
この後、ステップS32に戻り、同様の処理を繰り返す。
以上が、操作監視モードM1における撮影処理の一実施例である。
この処理には、顔画像の認識等が含まれていないが、この撮影処理で記憶された入力画像データを利用して、画像認識、人体検出、顔画像の切り出し、比較による顔認識、ユーザ認証などの処理が行われる。
(操作監視モードのカメラ調整処理と異常検知処理)
図7に、カメラの動作モードのうち、操作監視モードM1におけるカメラ調整処理と異常検知処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、カメラ調整処理として、撮影画面内における人体の撮影位置を調整する場合について説明する。画像データから検出された人体の位置が、なるべく撮影画面の中央付近になるように、カメラの方向や、カメラのズーム倍率を変更する。
これにより、より高精度の顔画像が得られる可能性を向上できる。
図7のステップS51において、カメラから、画像データを取得する。
ステップS52において、取得した画像データを利用して、画像認識を行い、撮影されている物体の大きさ、形状、色などを認識し、その物体が人体であるか否かをチェックし、人体を検出する。
人体が検出されていない場合は、以下の処理は行わない。
人体が検出されている場合は、ステップS53において、撮影画面におけるその人体の撮影位置を計算する。
計算された人体撮影位置が、撮影画面の中央領域に属するか否かをチェックする。
たとえば、人体撮影位置が、撮影画面の中央点から所定の半径の円内に、ほぼ含まれているか否かをチェックする。
ステップS54において、人体撮影位置が撮影画面の中央領域に属する場合は、調整する必要がないので、ステップS56に進む。
一方、人体撮影位置が撮影画面の中央領域に属さない場合は、カメラの調整処理を行うため、ステップS55に進む。
ステップS55において、撮影画面内において、人体が撮影された位置が、撮影画面の中央付近にはないので、カメラの撮影領域を調整する。
たとえば、カメラを上下左右に回転させて、カメラの撮影角度や撮影方向を変更し、人体が撮影画面の中央領域に属するように調整する。
あるいは、カメラのズーム倍率を広角側に変更して、人体が撮影画面の中央領域に属するように調整してもよい。
カメラの撮影領域の調整処理は、人体撮影位置が、撮影画面の中央領域に属するようになるまで行う。
再度、撮影されている人体の撮影位置を確認することにより、人体撮影位置が、撮影画面の中央領域に属するようになった場合は、カメラ調整処理は終了となるが、ここでは、ステップS56に進むものとする。
ステップS56において、カメラが異常状態になっているか否かをチェックする。
たとえば、人感センサによって人体が検知されている状態や、ユーザが所定の機能を実行中において、画像データによる顔認識ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常状態が発生していると判断する。
また、逆に、省電力動作時間帯や、人感センサによって人体が検知されていない状態において、画像データによる顔認識がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常状態が発生していると判断する。
ステップS57において、上記のようなカメラの異常状態が検知された場合は、ステップS58に進み、そうでない場合は、ステップS51に戻る。
ステップS58において、報知部16によって、カメラの異常状態を報知する。
たとえば、文字等を用いた表示によって、カメラの異常状態を報知してもよく、あるいは、音声によって、カメラの異常状態を報知してもよい。その後、ステップS51に戻る。
以上が、操作監視モードM1におけるカメラの調整処理と異常検知処理の一実施例である。
ただし、カメラの調整処理における調整項目は、上記のものに限るものではない。
たとえばカメラでの動画撮影が長時間実施され、予め設定されたデータの保存期間分の動画データを保存できなくなることが予想される場合、カメラのフレームレートを低レートに再設定してもよい。
<周辺監視モードの実施例>
ここでは、動作モード設定処理によってカメラの動作モードが周辺監視モードM2に自動設定された後の処理の一実施例について説明する。
たとえば、周辺監視モードM2に設定されたカメラに対して、以下の処理が実行される。
(周辺監視モードの撮影処理)
図8に、カメラの動作モードのうち、周辺監視モードM2における撮影処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、通常動作時間帯で人感センサが検知状態の場合に、カメラの撮影を行い、省電力動作時間帯の場合は、カメラの撮影を行わないものとする。また、カメラの画像データから画像認識を行って人体を検出している状態の場合に画像データを保存し、人体を検出していない状態の画像データは保存しないようにする。
図8において、上記した図6のフローチャートと同様の処理をするステップには、同じ番号を付与している。
図8のステップS31からステップS35は、図6のフローチャートと同様の処理をする。
すなわち、図8のステップS31において、周辺監視モードM2に設定されたカメラの撮影を停止させ、そのカメラに対して、周辺監視モードM2に対応した撮影条件の設定内容を送信して、カメラの撮影条件を初期設定する。
たとえば、周辺監視モードM2に対応したカメラの撮影条件としては、画像形成装置と、画像形成装置を利用する人物が撮影できるように、ズーム倍率を接写側よりもやや広角側に設定する。
さらに、撮影解像度を標準に設定し、撮影感度を標準に設定し、動画撮影の場合フレームレートを高レートに設定し、これらの設定内容をカメラに送信する。
これらの撮影条件の設定内容を受信したカメラは、その設定内容を利用して、設定項目を設定する。
また、カメラには送信しないが、図3(b)のような設定画面で、チェック入力された詳細設定項目がある場合は、画像形成装置の動作として、その詳細設定項目を、初期設定する。
たとえば、人感センサの検知時のみ撮影する詳細設定がチェックされている場合は、人感センサと連動させて、カメラの起動と停止を行うようにカメラの動作を制御する。
ステップS32において、現在時刻を取得する。
ステップS33において、省電力動作時間帯51を、記憶部50から取得する。
ステップS34において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属するか否かをチェックする。
ステップS35において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属する場合、ステップS31に戻り、上記処理を繰り返す。
取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属さない場合は、すなわち、通常動作時間帯52に属する場合は、ステップS71に進む。
ステップS71において、人感センサからの検知信号をチェックし、予め設定された監視時間Ta以上、人感センサによる物体検知があった場合は、ステップS72に進み、そうでない場合は、ステップS32に戻る。
ステップS72において、カメラに、撮影開始を意味する信号を送信し、カメラの撮影を開始させる。すでに撮影を開始している場合は、そのまま撮影を継続する。
また、カメラから送られてくる画像データを取得し、記憶部50に一時記憶する。
ステップS73において、取得した画像データを利用して、画像認識を行い、撮影されている物体の大きさ、形状、色などを認識し、その物体が人体であるか否かをチェックする。
ステップS74において、取得した画像データから、人体が検出された場合は、ステップS75に進む。
人体が検出されていない場合は、ステップS32に戻る。
また、人体が検出されていない場合は、人体が検出されていない時に一時記憶した画像データを消去してもよい。
ステップS75において、一時記憶された画像データを、そのまま記憶部50に残す。また、画像データと、取得された時刻と対応付けて保存してもよい。その後、ステップS32に戻り、同様の処理を繰り返す。
これにより、人体が検出されている期間の画像データのみが、記憶部50に保存されるので、記憶部50の記憶容量を節約できる。
以上が、周辺監視モードM2における撮影処理の一実施例である。
(周辺監視モードの調整処理と異常検知処理)
図9に、カメラの動作モードのうち、周辺監視モードM2における調整処理と異常検知処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、画像形成装置を利用せずに、画像形成装置の近傍を単に通過する人を、人感センサでなるべく検知しないように、人感センサによる監視時間を調整する場合について示す。
図9のステップS81において、変数である未操作回数Naを、ゼロに初期設定する(Na=0)。
未操作回数Naは、操作部12による入力操作の有無をチェックした場合に、入力操作がされていないことを検出した回数を意味するが、画像形成装置を利用することなく画像形成装置の近傍を物体が通過した回数、言いかえれば、画像形成装置で操作がされないのに人感センサによって何らかの移動物体が検知された回数に相当する。
ステップS82において、人感センサからの検知信号をチェックし、予め設定された監視時間Ta以上、人感センサによる物体検知があった場合は、ステップS83に進み、そうでない場合は、ステップS82を繰り返す。
ステップS83において、上記したステップS39と同様に、画像形成装置の操作部12による何らかの操作があるか否かをチェックし、操作入力があった場合は、ステップS86に進み、そうでない場合は、ステップS84に進む。
ステップS84において、人感センサからの検知信号をチェックし、予め設定された監視時間Ta以上、人感センサによる物体検知がなかった場合は、ステップS85に進み、そうでない場合は、ステップS86に進む。
ここで、人感センサによる物体検知があった時に操作入力はなく、その後、人感センサによる物体検知がなくなった場合に、ステップS85に進む。この場合は、画像形成装置を利用することなく画像形成装置の近傍を単に通過する人が人感センサによって一時的に検知されたと考えられる。
ステップS85において、未操作回数Naに、1を加算し(Na=Na+1)、ステップS86に進む。
ステップS86において、未操作回数Naが、予め記憶されているしきい回数Nsよりも大きい場合は、ステップS87に進み、そうでない場合は、ステップS89に進む。
ステップS87において、監視時間Taを、所定時間だけ増加させる。
たとえば、監視時間Taを、1秒増加させる。
以後は、増加された監視時間Taを利用して、人感センサの検知有無をチェックする。
ステップS88において、未操作回数Naに、ゼロを設定する(Na=0)。
ステップS89において、カメラが異常状態になっているか否かをチェックする。
たとえば、人感センサによって人体が検知されている状態や、ユーザが所定の機能を実行中において、画像データによる人体検出ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常状態が発生していると判断する。
また、逆に、省電力動作時間帯や、人感センサによって人体が検知されていない状態において、画像データによる人体検出がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常状態が発生していると判断する。
ステップS90において、上記のようなカメラの異常状態が検知された場合は、ステップS91に進み、そうでない場合は、ステップS82に戻る。
ステップS91において、報知部16によって、カメラの異常状態を報知する。
たとえば、文字等を用いた表示によって、カメラの異常状態を報知してもよく、あるいは、音声によって、カメラの異常状態を報知してもよい。その後、ステップS82に戻る。
以上が、周辺監視モードM2における調整処理と異常検知処理の一実施例である。
監視時間Taを増加させる条件は、上記のフローチャートに限るものではない。
たとえば、単位時間内において、人感センサの検知状態と非検知状態が交互に繰り返される回数を計測し、画像形成装置で入力操作が行われない状態で、人感センサの検知状態と非検知状態が交互に繰り返される頻度が、単位時間内で、所定回数よりも多い場合に、人感センサによる監視時間Taを増加させてもよい。
また、監視時間Taを増加させる場合を示したが、逆に、人感センサによる検知精度が低い場合は、監視時間Taを短くしてもよい。
<オフィス監視モードの実施例>
ここでは、動作モード設定処理によってカメラの動作モードがオフィス監視モードM3に自動設定された後の処理の一実施例について説明する。
たとえば、オフィス監視モードM3に設定されたカメラに対して、以下の処理が実行される。
(オフィス監視モードの撮影処理)
図10に、カメラの動作モードのうち、オフィス監視モードM3における撮影処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、省電力動作時間帯の場合に、カメラの撮影を行い、通常動作時間帯の場合は、カメラの撮影を行わないものとする。
また、監視室の照度を測定し、測定された照度に対応させて、カメラの撮影感度を変更するものとする。
図10において、上記した図6のフローチャートと同様の処理をするステップには、同じ番号を付与している。
図10のステップS31からステップS35は、図6のフローチャートと同様の処理をする。
すなわち、図10のステップS31において、オフィス監視モードM3に設定されたカメラの撮影を停止させ、そのカメラに対して、オフィス監視モードM3に対応した撮影条件の設定内容を送信して、カメラの撮影条件を初期設定する。
たとえば、オフィス監視モードM3に対応したカメラの撮影条件としては、画像形成装置が設置された監視室の全体が撮影できるように、ズーム倍率を最も広角側に設定する。
さらに、撮影解像度を標準に設定し、撮影感度を高めに設定し、動画撮影の場合フレームレートを低レートに設定し、これらの設定内容をカメラに送信する。
これらの撮影条件の設定内容を受信したカメラは、その設定内容を利用して、設定項目を設定する。
また、カメラには送信しないが、図3(b)に相当するような設定画面で、チェック入力された詳細設定項目がある場合は、画像形成装置の動作として、その詳細設定項目を、初期設定する。
たとえば、省電力スケジュールと連動して撮影する詳細設定がチェックされている場合は、省電力スケジュールと連動させ、オフィス監視モードM3の場合は、省電力動作時間帯の場合に、カメラの撮影を行うようにカメラの動作を制御する。
ステップS32において、現在時刻を取得する。
ステップS33において、省電力動作時間帯51を、記憶部50から取得する。
ステップS34において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属するか否かをチェックする。
ステップS35において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属さない場合、すなわち、通常動作時間帯52に属する場合は、ステップS31に戻り、上記処理を繰り返す。
取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属する場合は、ステップS101に進む。
ステップS101において、カメラに、撮影開始を意味する信号を送信し、カメラの撮影を開始させる。すでに撮影を開始している場合は、そのまま撮影を継続する。
また、カメラから送られてくる画像データを取得し、記憶部50に入力画像データ53として保存する。
ステップS102において、監視室の照度を測定する。
照度測定は、たとえば、画像データを解析し、画像の中間調を求め、中間調の明度から判断すればよい。
ステップS103において、測定照度が、予め記憶されている所定値よりも高い場合は、ステップS105に進み、そうでない場合は、ステップS104に進む。
ステップS104において、測定照度が比較的低いので、カメラの撮影感度を上昇させるように設定変更する。たとえば、撮影感度を、ISO感度で1段階上昇させてもよい。
変更後の撮影感度は、カメラに送信され、カメラは、受信した撮影感度に合うように、撮影感度を変更して撮影を継続する。その後、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返す。
ステップS105において、測定照度が比較的高いので、カメラの撮影感度を低下させるように設定変更する。たとえば、撮影感度を、ISO感度で1段階低下させてもよい。
変更後の撮影感度は、カメラに送信され、カメラは、受信した撮影感度に合うように、撮影感度を変更して撮影を継続する。その後、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返す。
以上が、オフィス監視モードM3における撮影処理の一実施例である。
(オフィス監視モードの異常検知処理)
図11に、カメラの動作モードのうち、オフィス監視モードM3におけるカメラの異常検知処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、通常動作時間帯に、一定時間以上、画像データにより人体検出がない状態が継続した場合に、カメラの異常状態を検知したと判断する場合について示す。
一般的に、通常動作時間帯は、監視室に多数の人が出入りし、画像形成装置を利用する人も多数いる時間帯と考えると、通常動作時間帯では、監視室に人が存在する可能性が高いので、カメラから取得した画像データを利用した人体検出によって、人体の検出がない状態が長時間継続することはほとんどないと考えられる。
そこで、通常動作時間帯に、一定時間以上、画像データにより人体検出がない状態が継続する場合は、カメラが故障していると判断し、カメラの異常状態を報知する。
図11のステップS111において、変数である非検出カウンタCTを、ゼロに初期設定する(CT=0)。
非検出カウンタCTは、画像データを利用した人体検出処理を行った場合に、人体検出がされなかった回数を意味する。
ステップS112において、現在時刻が、通常動作時間帯に属するか否かをチェックする。
ステップS113において、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合、ステップS114に進み、そうでない場合は、ステップS111に戻る。
ステップS114において、カメラから、画像データを取得する。
ステップS115において、取得した画像データを利用して、画像認識を行い、撮影されている物体の大きさ、形状、色などを認識し、その物体が人体であるか否かをチェックし、人体を検出する。
ステップS116において、一定時間以上継続して、人体の検出がない場合は、ステップS117に進み、そうでない場合は、ステップS118に進む。
ステップS117において、人体が検出されない状態が一定時簡以上継続しているので、非検出カウンタCTに、1を加算する(CT=CT+1)。
一方、ステップS118において、画像データによって人体が検出されたので、カメラは正常に動作していると考え、非検出カウンタCTに、ゼロを設定する(CT=0)。
ステップS119において、非検出カウンタCTと、予め記憶されているカウンタしきい値CT0とを比較し、非検出カウンタCTがカウンタしきい値CT0よりも大きい場合(CT>CT0)、ステップS120に進み、そうでない場合は、ステップS112に戻り、上記の処理を繰り返す。
ステップS120において、報知部16によって、カメラの異常状態を報知する。
たとえば、文字等を用いた表示によって、カメラの異常状態を報知してもよく、あるいは、音声によって、カメラの異常状態を報知してもよい。その後、ステップS112に戻る。
以上が、オフィス監視モードM3における異常検知処理の一実施例である。
ただし、オフィス監視モードM3における異常検知処理は、上記したものに限るものではない。
たとえば、通常動作時間帯において、画像形成装置の人感センサにより物体が検知されているのに、画像データにより人体検出されない状態が発生する頻度が非常に高い場合に、カメラに故障などの異常が発生していると判断し、カメラの異常状態を報知してもよい。
また、たとえば、省電力動作時間帯は、監視室に人が存在する可能性が低い時間帯であると考えると、カメラから取得した画像データを利用した人体検出によって、人体の検出がされている状態が長時間継続することはほとんどないと考えられる。
そこで、省電力動作時間帯において、一定時間以上、画像データにより人体検出がある状態が継続した場合は、カメラに故障などの異常が発生していると判断し、カメラの異常状態を報知してもよい。
現在時刻が就業時間内の日中に属する場合、たとえば、9時から18時までにおいて、
監視室に人が存在する可能性が高いので、カメラから取得した画像データを利用した人体検出によって、人体の検出がない状態が長時間継続することはほとんどないと考えられる。
そこで、現在時刻が就業時間内の日中に属する場合、一定時間以上、画像データにより人体検出がない状態が継続した場合に、カメラに故障などの異常が発生していると判断し、カメラの異常状態を報知してもよい。
また、現在時刻が就業時間外の夜間に属する場合、たとえば、21時から6時までにおいて、監視室に人が存在する可能性が低いので、カメラから取得した画像データを利用した人体検出によって、人体の検出がされている状態が長時間継続することはほとんどないと考えられる。
そこで、現在時刻が就業時間外の夜間に属する場合、一定時間以上、画像データにより人体検出がある状態が継続した場合に、カメラの故障や、不審者の侵入などの異常が発生していると判断し、異常状態が発生したことを報知してもよい。
1 画像形成装置(MFP)、
11 制御部、
12 操作部、
13 表示部、
14 通信部、
15 人感センサ、
16 報知部、
17 画像撮影部、
17a カメラ、
17b カメラ、
17c カメラ、
21 画像取得部、
22 画像認識部、
23 人体検出部、
24 距離測定部、
25 動作モード設定部、
26 撮影条件設定部、
27 処理実行部、
50 記憶部、
51 省電力動作時間帯、
52 通常動作時間帯、
53 入力画像データ、
54 モード設定情報、
55 操作時間帯情報、
56 検知時間帯情報、
57 人体検出時間帯情報、
58 人体測定距離

Claims (14)

  1. 利用者が所定の入力操作をするための操作部と、
    所定の検知範囲内に存在する物体を検知する物体検知部と、
    所定の空間の画像を撮影する画像撮影部から出力される画像データを、ネットワークを介して取得する画像取得部と、
    取得された画像データを利用して、前記画像データに含まれる人体を検出する人体検出部と、
    前記画像撮影部の設置位置に対応して前記画像撮影部の動作モードを設定する動作モード設定部とを備え、
    前記動作モード設定部は、前記画像撮影部が所望の位置に設置された後に、前記操作部によって入力操作がされたこと、前記物体検知部によって物体が検知されたこと、および、前記人体検出部によって人体が検出されたことの時間的関連性を含むモード判定条件に基づいて、前記画像撮影部の動作モードを設定することを特徴とする情報処理装置。
  2. 前記人体検出部によって検出された人体の画像データを利用して、前記画像撮影部からその人体までの人体測定距離を測定する距離測定部をさらに備え、
    前記モード判定条件に、前記距離測定部によって測定された人体測定距離が含まれることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  3. 前記操作部によって入力操作がされた時間帯を示す操作時間帯と、前記物体検知部によって物体が検知された時間帯を示す検知時間帯と、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯を示す人体検出時間帯と、前記距離測定部によって測定された人体測定距離とを記憶する記憶部をさらに備え、
    前記動作モード設定部が、所定の監視期間内における前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯との重複関係と、前記監視期間内における各時間帯の出現割合と、前記人体測定距離のいずれかを利用して、前記画像撮影部の動作モードを設定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。
  4. 前記画像撮影部の動作モードには、
    前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者の画像および操作を撮影するための操作監視モードと、
    前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者と、前記情報処理装置とを撮影するための周辺監視モードと、
    前記画像撮影部によって、情報処理装置が設置された部屋全体を撮影するためのオフィス監視モードとが含まれることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。
  5. 前記操作監視モードは、前記画像撮影部が情報処理装置に取り付けられた場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、
    前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者の顔画像と、前記操作部を用いた入力操作が撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  6. 前記周辺監視モードは、前記画像撮影部が情報処理装置から離れた位置に設置された場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、
    前記画像撮影部によって、情報処理装置自体と、情報処理装置を利用する者の情報処理装置に対する所作が撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  7. 前記オフィス監視モードは、情報処理装置が設置された部屋の内部全体を撮影できる位置に、前記画像撮影部が取り付けられた場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、
    前記画像撮影部によって、前記部屋に存在するすべての情報処理装置と人体とが撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  8. 前記監視期間において、前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯とが重複しており、前記人体測定距離が、所定の距離比較値以下である場合に、
    前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記操作監視モードに設定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  9. 前記監視期間において、前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯とが重複しており、前記人体測定距離が、所定の距離比較値よりも大きい場合に、
    前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記周辺監視モードに設定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  10. 前記監視期間において、前記操作時間帯以外の非操作時間帯と、前記検知時間帯以外の非検知時間帯と、前記人体検出時間帯とが重複している場合に、
    前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記オフィス監視モードに設定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。
  11. 前記画像撮影部の動作モードが設定された後、
    前記画像撮影部の撮影条件を、その設定された動作モードに予め対応づけられた撮影条件に変更し、前記画像撮影部が、前記変更された撮影条件で、画像を撮影することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  12. 報知部をさらに備え、
    前記動作モード設定部によって前記画像撮影部の動作モードが設定された後、
    前記操作部によって入力操作がされた時間帯および前記物体検知部によって物体が検知された時間帯と、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯とが重複していない状態が、所定回数以上発生した場合に、前記画像撮影部に異常が発生したと判断し、前記報知部が、前記画像撮影部の異常状態を報知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。
  13. 前記物体検知部は、情報処理装置から所定の検知範囲内に存在する人体を検知可能な人感センサであることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の情報処理装置。
  14. 情報処理装置における画像撮影部の動作モードの設定方法であって、
    情報処理装置が、
    利用者が所定の入力操作をするための操作部と、所定の検知範囲内に存在する物体を検知する物体検知部と、所定の空間の画像を撮影する画像撮影部から出力される画像データを、ネットワークを介して取得する画像取得部と、取得された画像データを利用して、前記画像データに含まれる人体を検出する人体検出部と、前記画像撮影部の設置位置に対応して前記画像撮影部の動作モードを設定する動作モード設定部とを備え、
    前記画像撮影部が、所望の位置に設置された後に、
    前記操作部によって、画像撮影部の動作モードの設定を要求する入力操作がされた場合、所定の監視期間内において、
    前記操作部による入力操作の有無の時間帯をそれぞれ確認し、
    前記物体検知部による物体の検知の有無の時間帯をそれぞれ確認し、
    前記画像撮影部から出力された画像データを取得し、
    取得された画像データを利用して前記人体検出部による人体の検出の有無の時間帯をそれぞれ確認し、
    人体が検出された場合に、取得された画像データを利用して前記画像撮影部からその人体までの人体測定距離を測定し、
    前記動作モード設定部が、前記操作部によって入力操作がされた時間帯、前記物体検知部によって物体が検知された時間帯、および、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯との時間的関連性と、前記人体測定距離とに基づいて、前記画像撮影部の動作モードを設定する情報処理装置における画像撮影部の動作モードの設定方法。
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