JP7190356B2 - 情報処理装置 - Google Patents
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Description
たとえば、人感センサによって一定時間以上、画像形成装置の近傍でユーザの不在を検知すると、消費電力を抑えるモードに入り、逆に、ユーザの存在を検知すると、所定の機能を実行できる動作モードに復帰する。
特許文献1には、操作パネルに備えられた撮像部から得られた撮像データから、デジタルカラー複合機の前に立った人物の検知と顔認識を行い、操作途中でなく人物を検知していない場合に、通常モードから余熱モードに移行することで、省エネ効率の向上を図る技術が記載されている。
たとえば、監視カメラの撮影精度や条件に関する設定項目として、撮影解像度、撮影感度、フレームレート、ズーム倍率、画像データの保存期間、撮影の起動条件及び停止条件、撮影時間帯などの設定項目を、管理担当者が、監視カメラごとに、稼働前に予め設定入力する必要があった。
各監視カメラの設置位置や監視目的によって、監視カメラの設定項目をそれぞれ、適切に設定する必要があるが、たとえば、画像形成装置に後付けした後や、監視カメラをオフィス全体の監視目的で部屋の天井に設置した後、すなわち、設置場所が決まった後に、管理担当者が、監視カメラと接続された画像形成装置などにおいて、その都度、監視カメラごとに、上記のような多数の設定項目を、監視カメラの稼働前に、予め設定入力する必要があった。
このような監視カメラの設定項目の内容は、監視カメラの設置位置や監視目的によって異なるので、設定項目の設定入力作業には多大な時間と労力を必要とし、設定入力を行う管理担当者の設定入力作業の負担が大きかった。
この発明の情報処理装置には、画像形成装置、パソコン、携帯端末、情報通信装置、家電機器などが含まれる。
以下の実施形態では、情報処理装置の例として、画像形成装置について説明するが、この発明の実施形態は、上記のような他の装置にも適用可能である。
図1に、この発明の画像形成装置の一実施例の構成ブロック図を示す。
画像形成装置(以下、MFP:Multifunction Peripheral、複合機とも呼ぶ)1は、画像データを処理する装置であり、たとえば、複写機能、印刷機能、原稿読取機能(スキャン機能)、原稿編集機能、FAX機能、通信機能などを備えた電子機器である。
物体検知部は、所定の検知範囲内で、人体を含む物体を検知することが可能な装置である。物体検知部には、赤外線センサ、超音波センサ、カメラなども含まれるが、特に、以下の実施形態では、物体検知部は、画像形成装置から所定の検知範囲内に存在する人体を検知可能な人感センサに相当するものとする。
CPUは、ROM等に予め格納された制御プログラムに基づいて、各種ハードウェアを有機的に動作させて、この発明の画像取得機能、人体検出機能、動作モード設定機能などを実行する。
たとえば、文字などの情報の入力や、機能の選択入力をする部分であり、キーボード、マウス、タッチパネルなどが用いられる。
たとえば、カメラの設定項目を入力する管理担当者は、タッチパネル等を利用して所定の入力操作をすることによって、カメラの設定項目を選択入力する。
表示部13には、たとえば、画像形成装置の印刷機能や、原稿読取機能を実行するのに必要な情報や、カメラの設定や調整に必要な設定項目や、異常状態を示す情報などが、文字、記号、画像、アイコン等を用いて、表示される。
ネットワークとしては、LAN、インターネットなどのWAN、その他の専用回線などが利用される。
人感センサ15としては、たとえば、人体から発せられる赤外線を検知することのできる焦電型赤外線センサ(以下、単に、焦電センサとも呼ぶ)や、音波センサ、光センサなどを利用することができる。
焦電センサは、所定の検知範囲内に人体が存在する場合に、検知信号を出力する。
検知信号は、検出した人体までの距離に対応した強度を持つ信号として出力され、制御部11によって、受信される。
この受信された検知信号(以下、受信信号とも呼ぶ)の強度を計測することにより、画像形成装置から人体が存在する位置までの距離を測定することもできる。
カメラ17がネットワークを介して画像形成装置に接続されている場合は、カメラから出力された画像データは、ネットワークを介して、画像形成装置に送信され、画像取得部21によって取得される。
あるいは、カメラが画像形成装置に内蔵されるか、所定のインタフェースを介してカメラが画像形成装置に直接接続されている場合は、画像取得部21によってデジタル化された画像データが取得される。
取得された画像データは、入力画像データとして、記憶部50に記憶される。
たとえば、画像形成装置を利用する者の顔画像や操作を撮影できるように、カメラ17を、画像形成装置に内蔵するか、あるいは、画像形成装置に固定設置する。
また、画像形成装置を利用する者の全身を含み、画像形成装置の近傍周辺を撮影できるように、カメラ17を、画像形成装置からやや離れた位置に設置する。
あるいは、画像形成装置が設置された部屋全体を撮影できるように、カメラ17を、その部屋の天井や側壁などの位置に設置する。
抽出された顔画像と、記憶部50に予め記憶されている登録者の顔画像とを比較することにより、画像形成装置を利用しようとするユーザの個人認証をすることができる。
また、撮影された全体画像に対する人体画像の部分の位置を解析することにより、人体が存在する位置を判定することができる。
上記した人感センサ15を利用することにより、人体の存在する位置までの距離を測定してもよい。
測定された距離は、人体測定距離58として記憶部50に記憶され、後述するように、カメラの設置位置、すなわち、カメラの動作モードを設定するのに利用される。
上記したように、この発明では、カメラの設置された位置に対応して、異なるカメラの動作モードを設定するものとする。
たとえば、カメラ17を画像形成装置に取り付けた場合は、カメラによって、画像形成装置を利用する者の画像(特に、顔画像)および操作を撮影するための操作監視モードM1に設定される。
また、カメラ17を画像形成装置からやや離れた近傍位置に設置した場合は、カメラによって、画像形成装置を利用する者の画像(特に、全身画像)を含み、画像形成装置の近傍周辺を撮影するための周辺監視モードM2に設定される。
また、カメラ17が、画像形成装置から離れ画像形成装置が設置された部屋の内部全体を撮影できる位置(たとえば、部屋の天井)に取り付けられた場合は、カメラによって、画像形成装置が設置された部屋全体を撮影するためのオフィス監視モードM3に設定される。
この場合、モード判定条件には、操作部12による操作時間帯、人感センサ15による検知時間帯、およびカメラ画像を利用した人体検出時間帯の時間的関連性(重複関係)と、距離測定部24によって測定された人体測定距離が含まれる。
動作モード設定部25は、特に、監視タイマーに設定された所定の監視期間内における記憶された上記操作時間帯と検知時間帯と人体検出時間帯との重複関係と、この監視期間内における各時間帯の出現割合と、人体測定距離のいずれかを利用して、画像撮影部17の動作モードを設定する。
たとえば、カメラの動作モードごとに、記憶部50にカメラの撮影条件を予め記憶しておき、その撮影条件を読み出して、その動作モードに設定されたカメラに、読み出した撮影条件を送信する。
撮影条件を受信したカメラは、受信した撮影条件を利用して、カメラの設定項目の内容を設定変更し、その設定項目の内容に基づいて、画像の撮影を行う。
操作監視モードM1に設定されたカメラの場合、画像撮影部17によって、画像形成装置を利用する者の顔画像と、操作部12を用いた入力操作が撮影できるように、画像撮影部17の撮影方向および撮影条件が設定される。特に、ユーザ認証をするために繊細な顔画像を取得する必要があるとき、撮影解像度と撮影感度の数値を所定値以上に設定する。また、現在時刻が、撮影時間帯のうち通常動作時間帯に属する場合のみ、撮影機能を起動させる。
たとえば、画像形成装置を利用しに来たユーザが、コピー機能を実行させる所定の操作をした場合に、コピー機能を実行する。
また、画像撮影部17の動作モードが設定された後、画像撮影部17の撮影条件を、その設定された動作モードに予め対応づけられた撮影条件に変更し、画像撮影部17が、その変更された撮影条件で、画像を撮影する。
また、カメラの動作モード設定要求を意味する入力操作がされた場合には、カメラの動作モードを自動的に設定する処理を実行する。
画像処理部は、所定の画像情報を入力する画像入力部、入力された画像データを印刷等することのできる情報に変換したり印刷情報を形成したりする画像形成部、形成された印刷情報等を印刷用紙等に出力する画像出力部などからなる部分である。
画像入力部としては、情報が印刷された原稿を読み取るスキャナ(読取装置)を用いる。
画像情報を入力する方法は種々の方法があるが、たとえば、印刷画像が記載された原稿をスキャナで読み取り、印刷画像の電子データを、記憶部50に記憶する。
入力したい印刷画像などの電子データファイルを、USBメモリなどの外部の記憶媒体に保存しておき、USBメモリ等をUSB端子などの入力インタフェースに接続し、操作部12で所定の入力操作を行うことによって、USBメモリ等に保存された所望の電子データファイルを読み出して、記憶部50に、電子データとして記憶してもよい。
現像工程では、トナーカートリッジからトナーを現像装置に補給し、帯電した感光体ドラムの表面に形成された静電潜像が現像され、静電潜像に対応したトナー像が形成される。
感光体ドラムの表面に形成されたトナー像は転写装置によって記録媒体上に転写され、その後、定着装置によって加熱されることにより記録媒体上に定着させられる。
ただし、画像データの出力は、印刷に限るものではなく、USBメモリなどの外部の記憶媒体への画像データの記憶や、インターネットなどのネットワークを介して他の情報処理装置やサーバへの画像データの送信でもよい。
記憶部50には、たとえば、省電力動作時間帯51、通常動作時間帯52、入力画像データ53、モード設定情報54、操作時間帯情報55、検知時間帯情報56、人体検出時間帯情報57、人体測定距離58などが記憶される。
この省電力動作時間帯51では、制御部、操作部、記憶部、通信部、人感センサなどが動作状態となるように、画像形成装置の通常動作に復帰するのに必要な電子回路等に電力を供給する。
省電力動作時間帯51の開始時刻や終了時刻が、管理担当者によって、予め設定入力される。
なお、たとえば、省電力動作時間帯51において、管理担当者によって、通常動作に復帰するためのキーが入力された場合は、省電力動作時間帯51から、通常動作時間帯52に移行し、通常動作ができる状態に復帰する。
この通常動作時間帯52では、原則として、すべての機能ブロックが動作状態となるように、画像形成装置を構成するあらゆる電子回路に電力を供給する。
通常動作時間帯52の開始時刻や終了時刻が、管理担当者によって、予め設定入力される。
なお、たとえば、通常動作時間帯52において、管理担当者によって、省電力動作に移行させるためのキーが入力された場合は、通常動作時間帯52から、省電力動作時間帯51に移行する。
図3(a)は、上記の2つの動作時間帯を設定入力するための設定画面の一実施例を示している。
図3(a)では、省電力動作を実施させるための省電力スケジュール機能を有効にするか否かのチェックボックスが表示されている。このチェックボックスにチェックマークを入力をすると、省電力スケジュール機能が有効になる。省電力スケジュール機能が有効な場合に、省電力動作時間帯51の開始時刻と、通常動作時間帯52の開始時刻とを入力する。
この場合、通常動作時間帯52の終了時刻は、20時00分であり、省電力動作時間帯51の終了時刻は、7時30分とする。
省電力スケジュール機能が有効でない場合は、24時間中、通常動作時間帯である。
複数のカメラが画像形成装置に接続されている場合は、カメラごとにそのカメラの動作モードの設定が行われ、カメラごとにモード設定情報54が記憶される。
ただし、自動設定された動作モードが、管理担当者の意図したものでない場合や、変更したい場合もあるので、管理担当者が、操作部12によって、カメラの動作モードを、設定入力できるようにすることが好ましい。
ここでは、CA01というカメラ番号を持つカメラの動作モードを設定入力する設定画面を示している。
図3(b)において、カメラCA01が、3つの動作モードのうち、周辺監視モードに、自動設定された場合を示している。
もし、管理担当者が、動作モードを変更したい場合は、他の動作モードのチェックマークを選択すればよい。
たとえば、周辺監視モードにおいて、人感センサによる検知があったときのみに撮影したい場合は、「人感センサ検知時のみ撮影する」のチェックボックスに、チェックマークを入力する。
あるいは、省電力スケジュールと連動して撮影したい場合は、「省電力スケジュールと連動して撮影する」のチェックボックスに、チェックマークを入力する。
図3(b)では、3つの動作モードのうち、周辺監視モードの詳細設定の設定画面を示したが、他の動作モードについても、同様に、詳細設定の設定画面を表示させて、詳細設定項目を設定入力してもよい。
図3(c)では、4つのカメラのモード設定情報54を示している。
たとえば、CA02というカメラ番号を持つカメラ2は、操作監視モード(M1)に設定されている。
CA03というカメラ番号を持つカメラ3と、CA04というカメラ番号を持つカメラ4は、オフィス監視モード(M3)に設定されている。
このように、モード設定情報54が設定された後において、各カメラは、それぞれの動作モードに対応付けて予め設定された撮影条件と詳細設定に基づいて、画像を撮影する。
何らかの入力操作をしている時間帯を、操作時間帯T10と呼び、何の入力操作もされていない時間帯を、非操作時間帯T1xと呼ぶ。
また、所定時間以上(たとえば、60秒以上)入力操作が行われない状態が継続している場合に、その状態が継続している期間を、非操作時間帯T1xとして、記憶する。
図4(a)に、記憶される情報の一実施例の説明図を示す。
上記のように、操作時間帯情報55は、操作時間帯T10と非操作時間帯T1xとからなる。
操作時間帯情報55は、後述する動作モード設定処理における相関性判定に利用される。
人体が検知されている時間帯を、検知時間帯T20と呼び、人体が検知されていない時間帯を、非検知時間帯T2xと呼ぶ。
また、所定時間以上(たとえば、60秒以上)人体が検知されない状態が継続している場合に、その状態が継続している期間を、非検知時間帯T2xとして、記憶する。
図4(a)に示すように、検知時間帯情報56は、検知時間帯T20と非検知時間帯T2xとからなる。
検知時間帯情報56は、動作モード設定処理における相関性判定に利用される。
画像データによって人体が検出されている時間帯を、人体検出時間帯T30と呼び、画像データによって人体が検出されていない時間帯を、非人体検出時間帯T3xと呼ぶ。
また、画像データによって所定時間以上(たとえば、60秒以上)人体が検出されない状態が継続している場合に、その状態が継続している期間を、非人体検出時間帯T3xとして、記憶する。
図4(a)に示すように、人体検出時間帯情報57は、人体検出時間帯T30と非人体検出時間帯T3xとからなる。
人体検出時間帯情報57は、動作モード設定処理における相関性判定に利用される。
また、図4(a)に示すように、後述する相関性判定において、人体検出時間帯T30または非人体検出時間帯T3xの出現割合と比較される情報として、人体検出比較値(Ts、Ts1、Ts2)が、記憶部50に、予め記憶される。
人体測定距離58も、動作モード設定処理における相関性判定に利用される。
また、図4(a)に示すように、後述する相関性判定において、人体測定距離58と比較される情報として、距離比較値L0が、記憶部50に、予め記憶される。
図2に、カメラの設置位置に対応したカメラの動作モードの一実施例の説明図を示す。
ここでは、3通りのカメラの設置位置に対応させた3つのカメラの動作モードについて説明する。
ただし、カメラの動作モードは、これら3つの動作モードに限定されるものではなく、4つ以上の動作モードを定義して設定するようにしてもよい。
図2(a)に、操作監視モードM1のカメラの設置位置の例を示す。
操作監視モードM1は、画像形成装置を利用する者の顔画像や操作を撮影するためのモードであり、顔画像を利用してユーザ認証をするモードである。
この操作監視モードM1での監視目的は、画像形成装置を利用する者が利用を許可された者であるか否かを認証することや、画像形成装置において不正操作がされていないかどうかをチェックすることなどである。
また、主に、カメラ17aによって、画像形成装置を利用するユーザの顔画像が撮影できるように、カメラ17aの向きを、画像形成装置の前に立つ人体hbが撮影できる方向に向けて固定設置する。
あるいは、カメラ17aの向きを、上下左右に回動できるように設置してもよい。
言いかえれば、画像形成装置の操作タイミングと、人感センサの検知タイミングと、画像データによる人体検出(たとえば顔認識)のタイミングとの相関性(時間的関連性)が高く、人体測定距離がたとえば1m以下であるというように比較的近い場合に、そのカメラは、操作監視モードM1に設定される。
(M1-1)人感センサ15によって人体が検出された場合に、画像撮影を開始し、人体が検出されなくなった場合に、画像撮影を停止する。
(M1-2)操作部12の入力操作により、ユーザ認証が成功した場合に、画像撮影を開始し、ログオフを意味する入力がされた場合に、画像撮影を停止する。
(M1-3)操作部12の入力操作のうち、秘密ファイルなどの重要な情報へのアクセスや、パスワード入力やシステム設定の変更など重要な操作をしている場合には、画像解像度をより高解像度に向上させて画像撮影をする。
(M1-5)省電力スケジュールが設定されている場合において、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合に、画像撮影を実行し、現在時刻が省電力動作時間帯に属する場合は、画像撮影を停止する。
逆に、省電力動作時間帯や、人感センサ15によって人体が検知されていない状態において、画像データによる顔認識がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
図2(b)に、周辺監視モードM2のカメラの設置位置の例を示す。
周辺監視モードM2は、画像形成装置を利用する者の画像を含み、画像形成装置の近傍周辺を撮影するためのモードである。
この周辺監視モードM2での監視目的は、画像形成装置を利用する者の行動を監視することである。たとえば、操作部を利用して入力操作をしている動作、原稿台に原稿を載置している動作、印刷用紙を画像形成装置の用紙カセットに補充している動作、印刷済み用紙を排紙トレイから取り出し持ち帰る行動などを、監視する。
たとえば、画像形成装置から1mから2m程度離れた位置で、2m程度の高さに設置する。
また、カメラ17bによって画像形成装置を利用するユーザの行動が撮影できるように、画像形成装置の前に立つ人体hbの側方、前方あるいは後方に、カメラ17bを設置し、カメラ17bの向きを、画像形成装置の前に立つ人体hbが撮影できる方向に向ける。
あるいは、カメラ17bの向きを、上下左右に回動できるように設置してもよい。
言いかえれば、画像形成装置の操作タイミングと、人感センサの検知タイミングと、画像データによる人体検出のタイミングとの相関性(時間的関連性)が高く、人体測定距離がたとえば2m以上3m以下であるというように比較的遠い場合に、そのカメラは、周辺監視モードM2に設定される。
(M2-1)人感センサ15によって人体が検知された場合に、画像撮影を開始し、人体が検知されなくなった場合に、画像撮影を停止する。
(M2-2)操作部12の入力操作により、画像形成装置の所定の機能が実行された場合に、画像撮影を開始し、その機能が終了した場合に、画像撮影を停止する。
(M2-3)撮影された画像を記憶部50に記憶するが、撮影終了後に、入力画像データを解析し、人体が検出されている期間の画像データのみを、記憶部50に残し、人体が検出されていない期間の画像データは、削除する。
人感センサ15によって人体が検知されたときにすぐに画像撮影を開始する場合は、画像形成装置を利用しない者であっても、画像形成装置の近くを通過するごとに、画像撮影が実行され、無用な画像データが保存されてしまう。
そこで、人感センサ15によって人体が検知されたときにすぐに画像撮影を開始するのではなく、所定の監視時間Ta以上継続して人感センサ15によって人体が検知され続けた場合に、画像撮影を開始し、人感センサ15によって人体が検知されなくなった状態が一定時間以上経過した後に、画像撮影を停止する。
そこで、画像撮影を開始したが、画像形成装置に対する操作がされていない状態(未操作状態)の回数(未操作回数)が、所定の回数以上検出された場合は、無用な画像撮影と画像データの保存を防止するために、上記監視時間Taの設定時間を増加させるように調整する。
逆に、省電力動作時間帯や、人感センサ15によって人体が検出されていない状態において、画像データによる人体検出がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
図2(c)に、オフィス監視モードM3のカメラの設置位置の例を示す。
オフィス監視モードM3は、画像形成装置が設置された部屋全体を撮影するためのモードである。
このオフィス監視モードM3での監視目的は、画像形成装置が設置された部屋の監視をすることである。
たとえば、複数台の画像形成装置が設置された部屋において、それぞれの画像形成装置を利用する者の行動も監視するが、画像形成装置が設置された部屋(監視室)に出入りする不審者などの行動の監視や、人の出入りがないはずの夜間や休日の部屋(監視室)の状況の監視を行う。
また、画像形成装置が設置された部屋の死角をなくし、あらゆる方向から部屋を監視できるように、複数台のカメラ17cを設置してもよく、あるいは、カメラ17cの向きを、上下左右に回動できるように設置してもよい。
また、24時間体制で、常時カメラを起動させる場合は、部屋の照度を測定し、部屋が暗く測定照度が低い場合は、カメラの設定項目のうち、撮影感度を上昇させ、逆に、部屋が明るく測定照度が高い場合は、撮影感度を低下させて、撮影を実施する。
あるいは、入力操作が行われた操作時間帯と人感センサによる検知時間帯とが重複していても、画像データによる人体検出時間帯が操作時間帯および検知時間帯と異なる場合や、画像データによる人体検出位置が画像形成装置の近傍でない場合は、そのカメラは、オフィス監視モードM3に設定される。
(M3-1)上記したように、画像形成装置が設置された部屋(監視室)の照度を測定し、測定照度に予め対応させた撮影感度に変更して、画像撮影を実行する。
(M3-2)ズーム倍率の初期値として、ズーム倍率を最も広角側に設定して、部屋全体を画像撮影する。
(M3-3)ただし、画像データにより人体の検出が行われた場合は、人体検出の位置を特定し、人体検出位置を含む領域が拡大して撮影されるように、ズーム倍率を変更して画像撮影をしてもよい。
(M3-5)現在時刻が通常動作時間帯に属する場合においては、たとえば、人感センサによって人体が検知された場合に、画像撮影を開始し、人体が検知されなくなった場合に、画像撮影を停止してもよい。
あるいは、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合において、画像データによる人体検出ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
また、現在時刻が省電力動作時間帯に属する場合において、画像データによる人体検出がされている状態が所定回数以上発生する場合は、カメラの異常が発生していることを、報知部16によって報知してもよい。
ここでは、カメラが所定の位置に設置された後に、管理担当者が、操作部12によって、モード設定要求を意味する所定の入力操作を行った場合に、実行されるカメラの動作モードの設定処理について説明する。
以下の動作モード設定処理では、主として、入力操作の有無、人感センサの検知有無、画像データによる人体検出の有無、人体までの測定距離などの情報を利用して、これらの情報の相関性判定を行って、カメラの動作モードを、自動的に設定する。
図5のステップS1において、操作部12によって、モード設定要求の入力があったか否かをチェックする。
ステップS2において、モード設定要求の入力があった場合は、ステップS3に進み、そうでない場合は、ステップS1に戻る。
また、カメラ17を起動させて画像データを取得し、人感センサ15を起動させて、物体や人体の検知処理を起動させる。
画像データの中に人体を検出した場合は、人体検出時刻と、人体非検出時刻を取得する。取得した時刻から、上記した人体検出時間帯情報57の人体検出時間帯T30と非人体検出時間帯T3xをそれぞれ確認し、記憶部50に記憶する。
ステップS8において、人体が検出された場合に、取得された画像データを利用して、カメラから検出されている人体までの距離を測定し、人体測定距離Lとして記憶する。その後、ステップS9に進む。
ステップS9において、監視タイマーTがタイムアウトしたか否かをチェックし、監視タイマーTがタイムアウトしている場合は、ステップS10に進み、そうでない場合は、ステップS4に戻って、上記したステップS4からステップS8までの処理を繰り返す。
ステップS11において、相関性があると判定された場合は、ステップS12に進み、そうでない場合は、ステップS16に進む。
相関性の判定を含む後述する動作モードの判定条件を利用して、カメラの動作モードが設定される。
たとえば、動作モード設定部25が、操作部12によって入力操作がされた時間帯、人感センサ15によって物体が検知された時間帯、および、人体検出部23によって人体が検出された時間帯との時間的関連性を判定し、この判定結果と人体測定距離Lに基づいて、カメラの動作モードが設定される。
ステップS13において、人体測定距離Lが距離比較値L0以下の場合(L≦L0)、ステップS14に進み、そうでない場合は、ステップS15に進む。
ステップS15において、画像データによって検出された人体は、カメラの近傍ではなく、比較的離れた位置に存在すると考えられるので、カメラの設置位置は、画像形成装置からやや離れた近傍位置であると判断し、カメラの動作モードを、周辺監視モードM2に初期設定して、処理を終了する。
ステップS16において、相関性がないと判定されたので、カメラの設置位置は、画像形成装置から遠く離れた位置であると判断し、カメラの動作モードを、オフィス監視モードM3に初期設定して、処理を終了する。
また、カメラの動作モードを初期設定した後、図3(b)に示すような動作モード設定画面を表示させて、ユーザに初期設定された動作モードの確認を求め、ユーザの意図しないモードが初期設定されている場合は、入力操作をすることにより、ユーザの意図した動作モードに変更するようにしてもよい。
図4(b)に、カメラの動作モードの判定条件と、設定される動作モードの一実施例を示す。
図5のステップS10における動作モードの設定処理の相関性判定では、ステップS4、S5、S6で取得した操作、検知、および人体検出に関する情報に相関性があるか否かをチェックし、相関性の有無を判断する。また、上記した図5のフローチャートでは、相関性の有無と、人体測定距離Lとによって、カメラの動作モードを設定している。
ただし、図4(b)に示すモード判定条件には、相関性判定の条件に、人体測定距離Lも含めた条件を示し、モード判定条件が成立した場合の判定結果として、設定される動作モードを示している。
図4(b)では、3つのカメラの動作モードのうち、操作監視モードM1と周辺監視モードM2のいずれかに判定される場合は、相関性ありとし、オフィス監視モードM3に判定される場合は、相関性なしとする。
また、上記2つの時間帯と、画像データによる人体検出の時間帯(人体検出時間帯T30)とが重複している場合も、相関性(時間的関連性)があると判定される。
また、操作が行われていない時間帯と、人感センサによって検知されていない時間帯がほぼ一致しており、その時間帯に画像データによる人体検出がある場合(すなわち、非操作時間帯T1xと、非検知時間帯T2xと、人体検出時間帯T30とが、重複している場合)には、相関性(時間的関連性)がないと判定される。
また、画像形成装置の近傍に存在するユーザは、人感センサの検知範囲内にいるはずなので、人感センサによってその存在が検知され、さらに、キー入力やタッチパネルによる入力操作をした場合には、その操作をしたことが検出される。
したがって、図2(a)に示すような位置にカメラが設置されている場合は、操作、検知、人体検出に関する情報に相関性(時間的関連性)があるといえる。
すなわち、図2(a)の操作監視モードM1は、相関性がある状態の一つである。
さらに、そのユーザは人感センサの検知範囲内にいるはずなので、人感センサによってその存在が検知され、入力操作をした場合には、その操作をしたことが検出される。
すなわち、図2(b)の周辺監視モードM2は、相関性がある状態の一つである。
画像形成装置を利用しているユーザが撮影されている場合は、カメラによる人体検出時間帯(タイミング)と、人感センサによる検知時間帯(タイミング)と、操作時間帯(タイミング)とが、ほぼ重複していると考えられる。
この場合、画像形成装置で入力操作がされていない状態であって、人感センサによる検知もされていない状態で、カメラの画像データによる人体検出が行われる場合がある。
言いかえれば、入力操作のない時間帯(非操作時間帯T1x)と、人感センサによる検知のない時間帯(非検知時間帯T2x)と、画像データによる人体検出がある時間帯(人体検出時間帯T30)とが重複している状態なので、操作、検知、人体検出に関する情報に相関性(時間的関連性)がないといえる。
すなわち、図2(c)のオフィス監視モードM3は、相関性がない状態である。
たとえば、図2(c)に示す位置にカメラを設置した後、カメラの動作モードの自動設定処理を、24時間以上連続して行ったとすると、人体検出がされた時間帯の出現割合(頻度)の少ない時と、多い時とがはっきり区別される可能性が高いと考えられる。
また、人体検出がされた時間帯(人体検出時間帯T30)の出現割合(頻度)が、所定の人体検出比較値Tsよりも大きい状況というのは、人体検出がされない時間帯(非人体検出時間帯T3x)の出現割合(頻度)が、所定の人体検出比較値Tsよりも小さい状況に相当するものとする。
また、モード判定条件1では、3つの時間帯(T10、T20、T30)が重複しているのに加えて、人体測定距離Lが、距離比較値L0以下である場合を示しており、この条件が成立する場合は、カメラの動作モードを、操作監視モードM1に設定することを意味する。
すなわち、3つの時間帯(T10、T20、T30)が重複していることから、画像形成装置で操作をしている人体が、人感センサにより検知され、画像データによっても検出され、かつ、人体測定距離Lが比較的短く人体が存在する位置はカメラからかなり近い位置であるので、カメラが設置された位置は、図2(a)に示すような位置であると判断し、カメラの動作モードを、操作監視モードM1に初期設定する。
すなわち、3つの時間帯(T10、T20、T30)が重複していることから、画像形成装置で操作をしている人体が、人感センサにより検知され、画像データによっても検出されているが、人体測定距離Lが比較的長く人体が存在する位置はカメラから比較的遠い位置であるので、カメラが設置された位置は、図2(b)に示すような位置であると判断し、カメラの動作モードを、周辺監視モードM2に初期設定する。
この場合は、上記したように、画像形成装置で入力操作がされていない状態であって、人感センサによる検知もされていない状態で、カメラの画像データによる人体検出が行われる場合に相当し、たとえば、監視室内を単に通行している人が検出されている状況に相当する。
また、モード判定条件3において、画像データによって人体検出された人体までの人体測定距離Lを測定し、人体測定距離Lが、予め設定された距離比較値よりも長いか否かをチェックしてもよい。この場合、上記モード判定条件3に加えて、人体測定距離Lが、比較距離よりも長い場合に、オフィス監視モードM3に初期設定すればよい。
ただし、これらのモード判定条件以外に、図4(b)に示したモード判定条件4から8よって、カメラの動作モードを初期設定してもよい。
この条件が成立する場合は、カメラの動作モードを、操作監視モードM1に設定することを意味する。
この条件が成立する場合は、カメラの動作モードを、周辺監視モードM2に設定することを意味する。
この条件が成立する場合は、操作、検知、人体検出に関する情報に相関性がないと判断し、カメラの動作モードを、オフィス監視モードM3に設定することを意味する。
ここでは、動作モード設定処理によってカメラの動作モードが操作監視モードM1に自動設定された後に、画像形成装置で実行される処理の一実施例について説明する。
画像形成装置で実行される機能は多数あるが、カメラに関係する処理についてのみ示す。
たとえば、操作監視モードM1に設定されたカメラに対して、以下の処理が実行される。
図6に、カメラの動作モードのうち、操作監視モードM1における撮影処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、通常動作時間帯やユーザがログイン中の場合に、カメラの撮影を行い、省電力動作時間帯やユーザがログイン中でない場合は、カメラの撮影を行わないものとし、人感センサの検知状態と、操作入力の有無によって、カメラの解像度を変更するものとする。
たとえば、操作監視モードM1に対応したカメラの撮影条件としては、顔画像が撮影でき、顔認識が可能な画像データが取得できるように、ズーム倍率を接写側に設定する。
さらに、撮影解像度を高解像度に設定し、撮影感度を標準に設定し、動画撮影の場合フレームレートを標準に設定し、これらの設定内容をカメラに送信する。
これらの撮影条件の設定内容を受信したカメラは、その設定内容を利用して、設定項目を設定する。
たとえば、人感センサの検知時のみ撮影する詳細設定がチェックされている場合は、人感センサと連動させて、カメラの起動と停止を行うようにカメラの動作を制御する。
あるいは、カメラを起動させた状態のままでカメラからの画像データを取得するが、記憶部50に記憶した画像データのうち、人感センサによる検知があった時間帯の画像データのみを記憶部50に残すようにしてもよい。
その他、画像形成装置において、ユーザ認証をする場合は、ユーザがログイン中の場合のみ、カメラの撮影を行うが、ログイン中でない場合は、カメラの撮影を行わないようにする。
このように、操作監視モードM1に対応した詳細設定項目がある場合は、その設定内容に対応した動作がされるように、画像形成装置を初期設定する。
画像形成装置が、自ら時刻を管理している場合は、現在時刻を読み出す。
あるいは、ネットワークを介して、時刻管理サーバから、現在時刻を受信してもよい。
ステップS33において、省電力動作時間帯51を、記憶部50から取得する。
ステップS34において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属するか否かをチェックする。
取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属さない場合は、ステップS36に進む。
ステップS36において、ユーザがログイン中か否かをチェックし、ログイン中の場合は、ステップS37に進み、そうでない場合は、ステップS31に戻る。
また、カメラから送られてくる画像データを取得し、記憶部50に入力画像データ53として保存する。
ステップS38において、人感センサからの検知信号をチェックし、予め設定された監視時間Ta以上、人感センサによる物体検知があった場合は、ステップS41に進み、そうでない場合は、ステップS39に進む。
上記操作入力の有無のチェックにおいては、操作部12による入力の有無だけでなく、たとえば、画像形成装置の原稿台に原稿が載置されたか否かのチェック、給紙トレイに用紙が補給されたか否かのチェック、印刷済みの用紙が取り除かれたか否かのチェックなども含めてもよい。
すなわち、カメラに、撮影解像度を所定値まで低下させることを意味する信号を送信する。
あるいは、カメラに、一時的に撮影停止を意味する信号を送信してもよい。
この後、ステップS32に戻り、同様の処理を繰り返す。
すなわち、カメラに、撮影解像度を所定値まで上昇させることを意味する信号を送信する。
この後、ステップS32に戻り、同様の処理を繰り返す。
この処理には、顔画像の認識等が含まれていないが、この撮影処理で記憶された入力画像データを利用して、画像認識、人体検出、顔画像の切り出し、比較による顔認識、ユーザ認証などの処理が行われる。
図7に、カメラの動作モードのうち、操作監視モードM1におけるカメラ調整処理と異常検知処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、カメラ調整処理として、撮影画面内における人体の撮影位置を調整する場合について説明する。画像データから検出された人体の位置が、なるべく撮影画面の中央付近になるように、カメラの方向や、カメラのズーム倍率を変更する。
これにより、より高精度の顔画像が得られる可能性を向上できる。
ステップS52において、取得した画像データを利用して、画像認識を行い、撮影されている物体の大きさ、形状、色などを認識し、その物体が人体であるか否かをチェックし、人体を検出する。
人体が検出されていない場合は、以下の処理は行わない。
計算された人体撮影位置が、撮影画面の中央領域に属するか否かをチェックする。
たとえば、人体撮影位置が、撮影画面の中央点から所定の半径の円内に、ほぼ含まれているか否かをチェックする。
ステップS54において、人体撮影位置が撮影画面の中央領域に属する場合は、調整する必要がないので、ステップS56に進む。
一方、人体撮影位置が撮影画面の中央領域に属さない場合は、カメラの調整処理を行うため、ステップS55に進む。
たとえば、カメラを上下左右に回転させて、カメラの撮影角度や撮影方向を変更し、人体が撮影画面の中央領域に属するように調整する。
あるいは、カメラのズーム倍率を広角側に変更して、人体が撮影画面の中央領域に属するように調整してもよい。
再度、撮影されている人体の撮影位置を確認することにより、人体撮影位置が、撮影画面の中央領域に属するようになった場合は、カメラ調整処理は終了となるが、ここでは、ステップS56に進むものとする。
たとえば、人感センサによって人体が検知されている状態や、ユーザが所定の機能を実行中において、画像データによる顔認識ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常状態が発生していると判断する。
また、逆に、省電力動作時間帯や、人感センサによって人体が検知されていない状態において、画像データによる顔認識がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常状態が発生していると判断する。
ステップS58において、報知部16によって、カメラの異常状態を報知する。
たとえば、文字等を用いた表示によって、カメラの異常状態を報知してもよく、あるいは、音声によって、カメラの異常状態を報知してもよい。その後、ステップS51に戻る。
ただし、カメラの調整処理における調整項目は、上記のものに限るものではない。
たとえばカメラでの動画撮影が長時間実施され、予め設定されたデータの保存期間分の動画データを保存できなくなることが予想される場合、カメラのフレームレートを低レートに再設定してもよい。
ここでは、動作モード設定処理によってカメラの動作モードが周辺監視モードM2に自動設定された後の処理の一実施例について説明する。
たとえば、周辺監視モードM2に設定されたカメラに対して、以下の処理が実行される。
図8に、カメラの動作モードのうち、周辺監視モードM2における撮影処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、通常動作時間帯で人感センサが検知状態の場合に、カメラの撮影を行い、省電力動作時間帯の場合は、カメラの撮影を行わないものとする。また、カメラの画像データから画像認識を行って人体を検出している状態の場合に画像データを保存し、人体を検出していない状態の画像データは保存しないようにする。
図8において、上記した図6のフローチャートと同様の処理をするステップには、同じ番号を付与している。
すなわち、図8のステップS31において、周辺監視モードM2に設定されたカメラの撮影を停止させ、そのカメラに対して、周辺監視モードM2に対応した撮影条件の設定内容を送信して、カメラの撮影条件を初期設定する。
たとえば、周辺監視モードM2に対応したカメラの撮影条件としては、画像形成装置と、画像形成装置を利用する人物が撮影できるように、ズーム倍率を接写側よりもやや広角側に設定する。
さらに、撮影解像度を標準に設定し、撮影感度を標準に設定し、動画撮影の場合フレームレートを高レートに設定し、これらの設定内容をカメラに送信する。
これらの撮影条件の設定内容を受信したカメラは、その設定内容を利用して、設定項目を設定する。
たとえば、人感センサの検知時のみ撮影する詳細設定がチェックされている場合は、人感センサと連動させて、カメラの起動と停止を行うようにカメラの動作を制御する。
ステップS33において、省電力動作時間帯51を、記憶部50から取得する。
ステップS34において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属するか否かをチェックする。
取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属さない場合は、すなわち、通常動作時間帯52に属する場合は、ステップS71に進む。
ステップS71において、人感センサからの検知信号をチェックし、予め設定された監視時間Ta以上、人感センサによる物体検知があった場合は、ステップS72に進み、そうでない場合は、ステップS32に戻る。
また、カメラから送られてくる画像データを取得し、記憶部50に一時記憶する。
ステップS74において、取得した画像データから、人体が検出された場合は、ステップS75に進む。
人体が検出されていない場合は、ステップS32に戻る。
また、人体が検出されていない場合は、人体が検出されていない時に一時記憶した画像データを消去してもよい。
これにより、人体が検出されている期間の画像データのみが、記憶部50に保存されるので、記憶部50の記憶容量を節約できる。
以上が、周辺監視モードM2における撮影処理の一実施例である。
図9に、カメラの動作モードのうち、周辺監視モードM2における調整処理と異常検知処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、画像形成装置を利用せずに、画像形成装置の近傍を単に通過する人を、人感センサでなるべく検知しないように、人感センサによる監視時間を調整する場合について示す。
未操作回数Naは、操作部12による入力操作の有無をチェックした場合に、入力操作がされていないことを検出した回数を意味するが、画像形成装置を利用することなく画像形成装置の近傍を物体が通過した回数、言いかえれば、画像形成装置で操作がされないのに人感センサによって何らかの移動物体が検知された回数に相当する。
ステップS83において、上記したステップS39と同様に、画像形成装置の操作部12による何らかの操作があるか否かをチェックし、操作入力があった場合は、ステップS86に進み、そうでない場合は、ステップS84に進む。
ここで、人感センサによる物体検知があった時に操作入力はなく、その後、人感センサによる物体検知がなくなった場合に、ステップS85に進む。この場合は、画像形成装置を利用することなく画像形成装置の近傍を単に通過する人が人感センサによって一時的に検知されたと考えられる。
ステップS85において、未操作回数Naに、1を加算し(Na=Na+1)、ステップS86に進む。
ステップS87において、監視時間Taを、所定時間だけ増加させる。
たとえば、監視時間Taを、1秒増加させる。
以後は、増加された監視時間Taを利用して、人感センサの検知有無をチェックする。
ステップS88において、未操作回数Naに、ゼロを設定する(Na=0)。
たとえば、人感センサによって人体が検知されている状態や、ユーザが所定の機能を実行中において、画像データによる人体検出ができない状態が一定時間以上継続する場合は、カメラの異常状態が発生していると判断する。
また、逆に、省電力動作時間帯や、人感センサによって人体が検知されていない状態において、画像データによる人体検出がされている状態が所定回数以上発生する場合も、カメラの異常状態が発生していると判断する。
ステップS91において、報知部16によって、カメラの異常状態を報知する。
たとえば、文字等を用いた表示によって、カメラの異常状態を報知してもよく、あるいは、音声によって、カメラの異常状態を報知してもよい。その後、ステップS82に戻る。
監視時間Taを増加させる条件は、上記のフローチャートに限るものではない。
たとえば、単位時間内において、人感センサの検知状態と非検知状態が交互に繰り返される回数を計測し、画像形成装置で入力操作が行われない状態で、人感センサの検知状態と非検知状態が交互に繰り返される頻度が、単位時間内で、所定回数よりも多い場合に、人感センサによる監視時間Taを増加させてもよい。
また、監視時間Taを増加させる場合を示したが、逆に、人感センサによる検知精度が低い場合は、監視時間Taを短くしてもよい。
ここでは、動作モード設定処理によってカメラの動作モードがオフィス監視モードM3に自動設定された後の処理の一実施例について説明する。
たとえば、オフィス監視モードM3に設定されたカメラに対して、以下の処理が実行される。
図10に、カメラの動作モードのうち、オフィス監視モードM3における撮影処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、省電力動作時間帯の場合に、カメラの撮影を行い、通常動作時間帯の場合は、カメラの撮影を行わないものとする。
また、監視室の照度を測定し、測定された照度に対応させて、カメラの撮影感度を変更するものとする。
図10において、上記した図6のフローチャートと同様の処理をするステップには、同じ番号を付与している。
すなわち、図10のステップS31において、オフィス監視モードM3に設定されたカメラの撮影を停止させ、そのカメラに対して、オフィス監視モードM3に対応した撮影条件の設定内容を送信して、カメラの撮影条件を初期設定する。
たとえば、オフィス監視モードM3に対応したカメラの撮影条件としては、画像形成装置が設置された監視室の全体が撮影できるように、ズーム倍率を最も広角側に設定する。
これらの撮影条件の設定内容を受信したカメラは、その設定内容を利用して、設定項目を設定する。
たとえば、省電力スケジュールと連動して撮影する詳細設定がチェックされている場合は、省電力スケジュールと連動させ、オフィス監視モードM3の場合は、省電力動作時間帯の場合に、カメラの撮影を行うようにカメラの動作を制御する。
ステップS33において、省電力動作時間帯51を、記憶部50から取得する。
ステップS34において、取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属するか否かをチェックする。
取得した現在時刻が、省電力動作時間帯51に属する場合は、ステップS101に進む。
また、カメラから送られてくる画像データを取得し、記憶部50に入力画像データ53として保存する。
照度測定は、たとえば、画像データを解析し、画像の中間調を求め、中間調の明度から判断すればよい。
ステップS103において、測定照度が、予め記憶されている所定値よりも高い場合は、ステップS105に進み、そうでない場合は、ステップS104に進む。
変更後の撮影感度は、カメラに送信され、カメラは、受信した撮影感度に合うように、撮影感度を変更して撮影を継続する。その後、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返す。
変更後の撮影感度は、カメラに送信され、カメラは、受信した撮影感度に合うように、撮影感度を変更して撮影を継続する。その後、ステップS32に戻り、上記処理を繰り返す。
以上が、オフィス監視モードM3における撮影処理の一実施例である。
図11に、カメラの動作モードのうち、オフィス監視モードM3におけるカメラの異常検知処理の一実施例のフローチャートを示す。
このフローチャートでは、通常動作時間帯に、一定時間以上、画像データにより人体検出がない状態が継続した場合に、カメラの異常状態を検知したと判断する場合について示す。
そこで、通常動作時間帯に、一定時間以上、画像データにより人体検出がない状態が継続する場合は、カメラが故障していると判断し、カメラの異常状態を報知する。
非検出カウンタCTは、画像データを利用した人体検出処理を行った場合に、人体検出がされなかった回数を意味する。
ステップS112において、現在時刻が、通常動作時間帯に属するか否かをチェックする。
ステップS113において、現在時刻が通常動作時間帯に属する場合、ステップS114に進み、そうでない場合は、ステップS111に戻る。
ステップS115において、取得した画像データを利用して、画像認識を行い、撮影されている物体の大きさ、形状、色などを認識し、その物体が人体であるか否かをチェックし、人体を検出する。
ステップS116において、一定時間以上継続して、人体の検出がない場合は、ステップS117に進み、そうでない場合は、ステップS118に進む。
ステップS117において、人体が検出されない状態が一定時簡以上継続しているので、非検出カウンタCTに、1を加算する(CT=CT+1)。
一方、ステップS118において、画像データによって人体が検出されたので、カメラは正常に動作していると考え、非検出カウンタCTに、ゼロを設定する(CT=0)。
ステップS120において、報知部16によって、カメラの異常状態を報知する。
たとえば、文字等を用いた表示によって、カメラの異常状態を報知してもよく、あるいは、音声によって、カメラの異常状態を報知してもよい。その後、ステップS112に戻る。
ただし、オフィス監視モードM3における異常検知処理は、上記したものに限るものではない。
たとえば、通常動作時間帯において、画像形成装置の人感センサにより物体が検知されているのに、画像データにより人体検出されない状態が発生する頻度が非常に高い場合に、カメラに故障などの異常が発生していると判断し、カメラの異常状態を報知してもよい。
そこで、省電力動作時間帯において、一定時間以上、画像データにより人体検出がある状態が継続した場合は、カメラに故障などの異常が発生していると判断し、カメラの異常状態を報知してもよい。
監視室に人が存在する可能性が高いので、カメラから取得した画像データを利用した人体検出によって、人体の検出がない状態が長時間継続することはほとんどないと考えられる。
そこで、現在時刻が就業時間内の日中に属する場合、一定時間以上、画像データにより人体検出がない状態が継続した場合に、カメラに故障などの異常が発生していると判断し、カメラの異常状態を報知してもよい。
そこで、現在時刻が就業時間外の夜間に属する場合、一定時間以上、画像データにより人体検出がある状態が継続した場合に、カメラの故障や、不審者の侵入などの異常が発生していると判断し、異常状態が発生したことを報知してもよい。
11 制御部、
12 操作部、
13 表示部、
14 通信部、
15 人感センサ、
16 報知部、
17 画像撮影部、
17a カメラ、
17b カメラ、
17c カメラ、
21 画像取得部、
22 画像認識部、
23 人体検出部、
24 距離測定部、
25 動作モード設定部、
26 撮影条件設定部、
27 処理実行部、
50 記憶部、
51 省電力動作時間帯、
52 通常動作時間帯、
53 入力画像データ、
54 モード設定情報、
55 操作時間帯情報、
56 検知時間帯情報、
57 人体検出時間帯情報、
58 人体測定距離
Claims (14)
- 利用者が所定の入力操作をするための操作部と、
所定の検知範囲内に存在する物体を検知する物体検知部と、
所定の空間の画像を撮影する画像撮影部から出力される画像データを、ネットワークを介して取得する画像取得部と、
取得された画像データを利用して、前記画像データに含まれる人体を検出する人体検出部と、
前記画像撮影部の設置位置に対応して前記画像撮影部の動作モードを設定する動作モード設定部とを備え、
前記動作モード設定部は、前記画像撮影部が所望の位置に設置された後に、前記操作部によって入力操作がされたこと、前記物体検知部によって物体が検知されたこと、および、前記人体検出部によって人体が検出されたことの時間的関連性を含むモード判定条件に基づいて、前記画像撮影部の動作モードを設定することを特徴とする情報処理装置。 - 前記人体検出部によって検出された人体の画像データを利用して、前記画像撮影部からその人体までの人体測定距離を測定する距離測定部をさらに備え、
前記モード判定条件に、前記距離測定部によって測定された人体測定距離が含まれることを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記操作部によって入力操作がされた時間帯を示す操作時間帯と、前記物体検知部によって物体が検知された時間帯を示す検知時間帯と、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯を示す人体検出時間帯と、前記距離測定部によって測定された人体測定距離とを記憶する記憶部をさらに備え、
前記動作モード設定部が、所定の監視期間内における前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯との重複関係と、前記監視期間内における各時間帯の出現割合と、前記人体測定距離のいずれかを利用して、前記画像撮影部の動作モードを設定することを特徴とする請求項2に記載の情報処理装置。 - 前記画像撮影部の動作モードには、
前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者の画像および操作を撮影するための操作監視モードと、
前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者と、前記情報処理装置とを撮影するための周辺監視モードと、
前記画像撮影部によって、情報処理装置が設置された部屋全体を撮影するためのオフィス監視モードとが含まれることを特徴とする請求項3に記載の情報処理装置。 - 前記操作監視モードは、前記画像撮影部が情報処理装置に取り付けられた場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、
前記画像撮影部によって、情報処理装置を利用する者の顔画像と、前記操作部を用いた入力操作が撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記周辺監視モードは、前記画像撮影部が情報処理装置から離れた位置に設置された場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、
前記画像撮影部によって、情報処理装置自体と、情報処理装置を利用する者の情報処理装置に対する所作が撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記オフィス監視モードは、情報処理装置が設置された部屋の内部全体を撮影できる位置に、前記画像撮影部が取り付けられた場合に設定される画像撮影部の動作モードであり、
前記画像撮影部によって、前記部屋に存在するすべての情報処理装置と人体とが撮影できるように、画像撮影部の撮影方向および撮影条件が設定されることを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記監視期間において、前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯とが重複しており、前記人体測定距離が、所定の距離比較値以下である場合に、
前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記操作監視モードに設定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記監視期間において、前記操作時間帯と前記検知時間帯と前記人体検出時間帯とが重複しており、前記人体測定距離が、所定の距離比較値よりも大きい場合に、
前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記周辺監視モードに設定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記監視期間において、前記操作時間帯以外の非操作時間帯と、前記検知時間帯以外の非検知時間帯と、前記人体検出時間帯とが重複している場合に、
前記動作モード設定部は、前記画像撮影部の動作モードを、前記オフィス監視モードに設定することを特徴とする請求項4に記載の情報処理装置。 - 前記画像撮影部の動作モードが設定された後、
前記画像撮影部の撮影条件を、その設定された動作モードに予め対応づけられた撮影条件に変更し、前記画像撮影部が、前記変更された撮影条件で、画像を撮影することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 報知部をさらに備え、
前記動作モード設定部によって前記画像撮影部の動作モードが設定された後、
前記操作部によって入力操作がされた時間帯および前記物体検知部によって物体が検知された時間帯と、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯とが重複していない状態が、所定回数以上発生した場合に、前記画像撮影部に異常が発生したと判断し、前記報知部が、前記画像撮影部の異常状態を報知することを特徴とする請求項1に記載の情報処理装置。 - 前記物体検知部は、情報処理装置から所定の検知範囲内に存在する人体を検知可能な人感センサであることを特徴とする請求項1から12のいずれかに記載の情報処理装置。
- 情報処理装置における画像撮影部の動作モードの設定方法であって、
情報処理装置が、
利用者が所定の入力操作をするための操作部と、所定の検知範囲内に存在する物体を検知する物体検知部と、所定の空間の画像を撮影する画像撮影部から出力される画像データを、ネットワークを介して取得する画像取得部と、取得された画像データを利用して、前記画像データに含まれる人体を検出する人体検出部と、前記画像撮影部の設置位置に対応して前記画像撮影部の動作モードを設定する動作モード設定部とを備え、
前記画像撮影部が、所望の位置に設置された後に、
前記操作部によって、画像撮影部の動作モードの設定を要求する入力操作がされた場合、所定の監視期間内において、
前記操作部による入力操作の有無の時間帯をそれぞれ確認し、
前記物体検知部による物体の検知の有無の時間帯をそれぞれ確認し、
前記画像撮影部から出力された画像データを取得し、
取得された画像データを利用して前記人体検出部による人体の検出の有無の時間帯をそれぞれ確認し、
人体が検出された場合に、取得された画像データを利用して前記画像撮影部からその人体までの人体測定距離を測定し、
前記動作モード設定部が、前記操作部によって入力操作がされた時間帯、前記物体検知部によって物体が検知された時間帯、および、前記人体検出部によって人体が検出された時間帯との時間的関連性と、前記人体測定距離とに基づいて、前記画像撮影部の動作モードを設定する情報処理装置における画像撮影部の動作モードの設定方法。
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