JP7189681B2 - 内燃機関の吸気装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の吸気装置に関する。
従来、燃焼室内のガス流動を制御するため、燃焼室に接続する吸気管の内部を第1通路と第2通路に区画する隔壁と、第1通路を開閉可能な制御弁とを備えた内燃機関の吸気装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の吸気装置は、燃焼室内に発生するタンブル流を強化するため、第1通路を閉じる方向に制御弁を作動させることで、気体が第2通路を通過して燃焼室内に吸入されるように整流する。
特開2007-309275号公報
しかし、第2通路の内面における隔壁と吸気管との接続部または上記接続部の近傍で成長する境界層に起因して、燃焼室内に吸入される気体の流速分布が不安定となり、意図通りに燃焼室内のガス流動を制御することができないおそれがある。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、燃焼室内のガス流動の制御性を向上することが可能な、新規かつ改良された内燃機関の吸気装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、燃焼室に接続する吸気管の内部を第1通路と第2通路に区画する隔壁と、上記第1通路を開閉可能な制御弁と、上記第2通路の内面における上記隔壁と上記吸気管との接続部または上記接続部の近傍にのみに開口する第3通路と、を有し、上記第3通路は、それぞれ上記隔壁の下流端から離れた位置において上記吸気管の内面の近傍のみ設けられて上記吸気管の軸方向に並ぶ、上記隔壁における上記接続部の近傍を貫通する複数の孔、又は、上記隔壁において上記接続部まで延びる複数のスリットであり、上記制御弁が上記第1通路を閉じる方向に作動した状態で上記第2通路を流れる気体が上記接続部または上記接続部の近傍で発生する境界層の少なくとも一部を吸い込むことが可能であるように構成されている内燃機関の吸気装置が提供される。
上記内燃機関は火花点火式であって、上記制御弁が上記第1通路を閉じる方向に作動した状態で点火直前の上記燃焼室の内部における吸気の流速変動を乱れ強さとしたとき、上記吸気管の軸方向に対し直角の方向における上記第3通路の開口の幅は、上記第3通路がない場合に発生する上記乱れ強さよりも大きな上記乱れ強さを発生する幅であってもよい。
上記吸気管の軸方向に対し直角の方向における上記第3通路の開口の幅は、ゼロより大きく6.6mmより小さくてもよい。
上記第2通路における気体の流速の径方向分布が一定となるまで上記接続部の近傍で乱流境界層が発達する上記吸気管の軸方向距離を助走距離としたとき、上記第3通路の開口は、上記吸気管の軸方向において、上記隔壁の下流端から上記助走距離内にあってもよい。
上記第3通路の開口は、上記吸気管の軸方向において、上記隔壁の下流端から、上記第2通路の径の平均を40倍した距離内にあってもよい。
上記孔の少なくとも一部は、上記吸気管の軸方向に対し直角の方向において上記接続部から6.4mmの範囲内にあってもよい。
以上説明したように本発明によれば、上記境界層の少なくとも一部が吸い込まれることで、第2通路を通過して燃焼室内に吸入される気体の流速分布が安定化するため、燃焼室内のガス流動の制御性を向上することができる。
本発明の第1の実施形態に係るエンジンの概略構成を示す断面図である。 同実施形態に係るエンジンをシリンダブロックの側からみた図である。 同実施形態に係るエンジンの吸気行程を示す断面図である。 比較例における気体の流れを示す模式図である。 比較例に係る隔壁を気体の境界層とともに示す平面図である。 比較例における気体の流速分布を示す(y-z平面内)。 比較例における気体の流速分布を示す(x-y平面内)。 第1の実施形態に係る隔壁を気体の境界層とともに示す平面図である。 同実施形態(隙間幅0.7mm)における気体の流速分布を示す(y-z平面内)。 同実施形態(隙間幅0.7mm)における気体の流速分布を示す(x-y平面内)。 同実施形態(隙間幅1.4mm)における気体の流速分布を示す(y-z平面内)。 同実施形態(隙間幅1.4mm)における気体の流速分布を示す(x-y平面内)。 クランク角と燃焼室内におけるガス流の速度との関係を示すグラフである。 隙間幅と燃焼室内におけるガス流の乱れ強さとの関係を示すグラフである。 第2の実施形態に係る隔壁の一部を含む模式図である。 第3の実施形態に係る隔壁の一部を含む模式図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
<第1の実施形態>
まず、図1、2を参照して、第1の実施形態に係る内燃機関(以下、エンジン)の吸気装置の構成について説明する。
[内燃機関の構成]
図1は、本実施形態のエンジン1における1つの気筒の断面を示す。エンジン1は、いわゆる4ストロークの火花点火式ガソリンエンジンであり、自動車に搭載され、自動車の動力源として機能する。図1に示すように、エンジン1は、シリンダブロック101、シリンダヘッド103、バルブユニット105、吸気バルブ107、排気バルブ109、吸気カムシャフト111、排気カムシャフト113、点火プラグ115、ピストン117、コンロッド119、およびクランクシャフト121を有している。
シリンダブロック101には、略円筒状のシリンダボア102が形成されている。シリンダブロック101には、シリンダヘッド103が設置されている。シリンダブロック101と一体にクランクケース104が設けられている。クランクケース104の内部には、クランク室が形成されている。クランク室には、クランクシャフト121が回転自在に収容されている。
シリンダボア102には、ピストン117が摺動自在に収容されている。シリンダヘッド103、シリンダボア102、およびピストン117により区画された空間が燃焼室106として機能する。シリンダヘッド103の側における燃焼室106の形状は、いわゆるペントルーフ型である。コンロッド119の小端部は、ピンを介してピストン117に支持されている。コンロッド119の大端部は、クランクシャフト121に回転自在に支持されている。ピストン117は、コンロッド119を介してクランクシャフト121に連結されている。
シリンダヘッド103には、吸気ポート21及び排気ポート51が形成されている。両ポート21,51は管状であり、それぞれ2つに分岐して燃焼室106に接続する(図2参照)。シリンダヘッド103には、2つの吸気バルブ107と2つの排気バルブ109が設置されている。吸気カムシャフト111は、2つの吸気バルブ107が並ぶ方向に、クランクシャフト121と略平行に延びている。排気カムシャフト113は、2つの排気バルブ109が並ぶ方向に、クランクシャフト121と略平行に延びている。
各吸気バルブ107の一端は、燃焼室106の内部であって吸気ポート21が燃焼室106へ開口する部位またはその近傍に位置する。各吸気バルブ107の他端には、吸気カム112が当接している。吸気カム112は吸気カムシャフト111により回転駆動される。吸気カム112が回転することで、吸気バルブ107が往復移動する。これにより、吸気バルブ107は、吸気ポート21と燃焼室106との間を開閉する。同様に、排気カム114が排気カムシャフト113により回転駆動されることで、排気バルブ109が往復移動する。これにより、排気バルブ109は、排気ポート51と燃焼室106との間を開閉する。
シリンダヘッド103には、点火プラグ115が設置されている。点火プラグ115の先端は、シリンダボア102の軸心に略重なる位置であって吸気ポート21と排気ポート51に囲まれた位置で、燃焼室106の内部に突出する。
エンジン1の吸気行程では、吸気バルブ107が開くとともに燃焼室106の体積が増加することで、空気と燃料との混合気が、吸気ポート21を介して燃焼室106に流入する。吸気ポート21は、吸気管20として機能する。吸気行程後の圧縮行程で、燃焼室106の混合気が圧縮される。点火プラグ115が所定のタイミングで火花を発生すると、混合気が点火されて燃焼する。これにより燃焼室106の体積が増加する(燃焼行程)。その後、排気バルブ109が開くとともに燃焼室106の体積が減少することで、燃焼後の混合気が、排気ポート51を介して燃焼室106から流出する(排気行程)。排気ポート51は、排気管50として機能する。このように、燃焼によりピストン117が往復運動を行う。往復運動は、コンロッド119を介してクランクシャフト121の回転運動に変換される。
[吸気装置の構成]
図1に示すように、吸気ポート21における燃焼室106と反対側の開口部には、バルブユニット105が設置されている。バルブユニット105は、通路部材108とTGV(Tumble Generation Valve)23を有している。通路部材108の内部には、通路22が形成されている。通路22は、吸気ポート21と接続しており、吸気管20として機能する。TGV23は、通路22に設置されている。TGV23は、例えば、いわゆるバタフライバルブであり、板状の部材(弁体)が軸231の周りに回転することで通路22の開度を調整する。軸231は、電動モータにより回転駆動される。
バルブユニット105には、インテークマニホールドが取り付けられている。インテークマニホールドの内部の通路は、通路部材108の通路22と接続しており、吸気管20として機能する。インテークマニホールドにはスロットルボディが設置されており、インテークマニホールドの通路の開度はスロットル弁により調整される。
吸気管20には、隔壁24が設置されている。吸気管20および隔壁24は、エンジン1の吸気装置2として機能する。図2は、吸気管20、燃焼室106、および排気管50を、シリンダブロック101の側からみた模式図である。以下で、上流、中流、および下流とは、吸気管20における吸気(主流)の流れ方向における上流、中流、および下流をそれぞれ意味する。
隔壁24は、本体部240と連結部241を有している。本体部240は、例えば金属材料から形成されており、板状である。本体部240は、上流部242、中流部244、および下流部246を有している。上流部242は、平板状であり、中流部244に対して折れ曲がっている。上流部242は、バルブユニット105の通路22の内部にあって、通路22の軸方向(長手方向)すなわち吸気の流れ方向に延びている。中流部244および下流部246は、平板状であり、吸気ポート21の内部にあって吸気ポート21の軸方向(長手方向)すなわち吸気の流れ方向に延びている。
吸気管20(具体的にはTGV23および隔壁24が設けられる箇所)を径方向に切った断面は略矩形状である。本体部240は、吸気管20におけるシリンダブロック101の側の面に対し略平行に延びている。本体部240は、吸気管20を第1通路26と第2通路28に区画している。吸気管20の内部において吸気カムシャフト111の側に第1通路26があり、シリンダブロック101の側に第2通路28がある。図2で、隔壁24は第2通路28の側から見られている。本体部240は、吸気管20の径方向において吸気管20の軸心よりもシリンダブロック101の側に偏った位置にある。第1通路26の流路断面積(径方向における断面積)は、第2通路28の流路断面積よりも大きい。TGV23は、隔壁24(本体部240)よりも上流側の吸気管20にあり、第1通路26を開閉することが可能である。TGV23は、吸気装置2として機能する。
隔壁24の連結部241は、例えば樹脂材料から形成されており、半円柱状(棒状・スティック状)である。連結部241は、本体部240における中流部244の両側に一体的に接続している。図2に示すように、吸気ポート21の内壁には、半円筒状の凹部210が形成されている。凹部210は、吸気ポート21の軸方向に延びている。凹部210の軸方向における吸気上流側の一端は、吸気ポート21とともにシリンダヘッド103の外壁面に開口している。隔壁24の組み付け時、連結部241は、吸気ポート21の開口部から軸方向に凹部210の内部に挿入され、凹部210に嵌まる。これにより、隔壁24が吸気ポート21の内壁に固定設置される。連結部241における本体部240の側の面(半円筒状の外周面に対し径方向反対側の面)は、吸気ポート21の内面に連続しており、吸気ポート21の内壁の一部として機能する。
図2に示すように、上流部242の幅(吸気管20の軸方向に対し直角の方向における寸法)は、中流部244の幅よりも小さい。上流部242の幅方向(吸気管20の軸方向に対し直角の方向)の両側と吸気管20(通路部材108)の内壁との間には隙間がある。吸気ポート21の内径は、上流側から下流側へ向かうにつれて、徐々に大きくなる。中流部244の幅は、吸気管20の上流側から下流側へ向かうにつれて、吸気ポート21の内径の変化に沿うように徐々に大きくなる。
下流部246の幅方向(吸気管20の軸方向に対し直角の方向)の両側と(吸気ポート21の内面に連続する)連結部241の面との間には隙間25がある。隙間25は、第2通路28の内面において、隔壁24(本体部240)と吸気ポート21の内壁(を構成する連結部241)との接続部29に開口し、第1通路26と第2通路28を接続している。吸気管20の軸方向に対し直角の方向(本体部240の表面に沿う方向)における隙間25の開口の幅(以下、単に「隙間25の幅」という。)は、6.6mmより小さくてもよい。例えば、隙間25の幅は、(吸気管20の軸方向で)平均して、(ゼロより大きく)2.1mm以下であってよい。隙間25は、吸気管20の軸方向において連続して延び、隔壁24(下流部246)の下流端に開口している。隙間25は、吸気管20の軸方向において、下流部246の範囲にある。
[吸気装置の作用効果]
次に、図3~14を参照して、本実施形態に係る吸気装置2の作用効果を説明する。図3は、図1における一部分を拡大した図であり、連結部241の図示を省略している。図3で、吸気行程における吸気(主流)の流れを破線の矢印3で示す。図3に示すように、吸気行程で、気体は吸気管20を通って燃焼室106に吸入される。燃焼室106に流入した吸気は、シリンダボア102に沿ってピストン117の頂面に向かった後、この頂面に沿ってシリンダヘッド103の側へ流れる。これにより、吸気が燃焼室106の内部で縦渦流(タンブル流)を形成する。例えば、エンジン1の負荷が小さく吸気量が少量のとき、TGV23により第1通路26の流路断面積を絞ることで、気体を第2通路28の側に通過させる。TGV23の開度が最小となり、TGV23の弁体によって第1通路26が閉じられると、吸気管20に導かれた気体のほとんどは、第2通路28を通って燃焼室106へ向かう。
このように、気体が通過する流路が狭まり、吸気管20の流路断面積が小さくなることで、気体の流速が高められる。この流速が高まった気体(混合気)が燃焼室106に流入することで、タンブル流が強められる。圧縮行程でピストン117が上死点付近までストロークすると、タンブル流が崩壊して小さな乱流渦が複数生成し、点火直前の燃焼室106の内部における吸気の流速変動(ガス流の乱れ強さ)が大きくなる。この状態で点火プラグ115により混合気に点火されることで、希薄または希釈燃焼時にも燃料の急速燃焼が実現され、燃費改善や燃焼安定性の向上が可能になる。このように、TGV23は、第1通路26を開閉することで、タンブル流を強化するための制御弁として機能する。なお、ピストン117の頂面は、ガス流動の強化や成層燃焼等に適した形状であってもよい。
以下、図4~7を参照して、比較例を用いて課題を説明する。比較例は、第2通路28の内面における隔壁24(下流部246)と吸気管20との接続部29または接続部29の近傍に隙間25その他の通路が開口しない吸気装置である。以下、吸気管20(吸気ポート21)の軸方向にx軸、吸気管20の軸方向に対し直角の方向であって隔壁24(中流部244および下流部)の面に平行な方向にy軸、隔壁24(中流部244および下流部)の面に直交する方向にz軸を設ける。図4は、比較例における隔壁24(下流部246)の下流端付近であって接続部29付近の模式図であり、気体の流れを矢印で示す。図5は、比較例における吸気管20(吸気ポート21)に設置された隔壁24を第2通路28の側から見た平面図である。図5で、連結部241の図示が省略されている。
図4に示すように、TGV23が第1通路26を閉じる方向に作動した状態で、第2通路28を気体が流通する。第2通路28の内面における隔壁24と吸気管20との接続部29または上記接続部29の近傍(隔壁24の表面と吸気管20の内壁面とに囲まれた領域)では、上流から下流へ向かうにつれて、気体の境界層30が3次元的に成長する。図5に示すように、境界層30は、隔壁24の中流部244の上流端(中流部244と上流部242との間の隙間の終端)から成長を始め、上流側から下流側へ向かうにつれて、層流または乱流の境界層301として成長する。その後、図4に示すように、隔壁24の下流端では、ウェイク(後流)31が生じる。ウェイク31が、逆流(巻き込み)311を生じることで、下流側の境界層30(乱流境界層302)の成長が助長される。
図6、7は、実験により得られた、比較例における第2通路28での隔壁24の下流端付近における気体の流速の分布を示す。図7は、隔壁24の表面付近における流速分布を示す。図6、7に示すように、隔壁24の下流端で流速の分布に偏りが生じる。接続部29の近傍(隔壁24の表面と吸気管20の内壁面とに囲まれた領域)では、流速が負となる(主流に対し逆流する)。境界層30とウェイク31(逆流311)により、第2通路28の有効流路断面積が減少するため、主流の(平均)流速は増加する。隔壁24の下流端で生じる逆流や流速分布の偏りは、相乗的にウェイク31の剥離渦の生成に影響し、流れを非常に不安定化する。これにより、燃焼室106の内部に吸入される気体の流速分布が不安定となるため、点火直前(ピストン117の上死点付近)における燃焼室106で、意図したガス流動のパターン(乱れ強さ)を生成することができない。
例えば、吸気管20の軸方向に対し直角の方向であって隔壁24の表面に平行なy軸方向は、燃焼室106における吸気ポート21の開口の径方向ないしシリンダボア102の径方向である。よって、y軸方向における流速分布の偏りは、燃焼室106における吸気の横方向(径方向)の流れ成分(横渦)を生じうる。これによりタンブル流が弱まり、所期のタンブル流の強化を達成できないおそれがある。タンブル流を強化できなければ、燃焼速度が低下し、燃焼安定性を向上できない。なお、図2に示すように、吸気ポート21は、隔壁24よりも燃焼室106の側で2つに分岐して燃焼室106に接続している。このように吸気ポート21が複数ある場合、隔壁24の下流端における上記流速分布の偏りにより、各吸気ポート21から燃焼室106の内部への吸気の流れがより不安定化するおそれがある。
これに対し、本実施形態の吸気装置では、第2通路28の内面における隔壁24と吸気管20との接続部29または接続部29の近傍に、隙間25が開口している。境界層30(乱流境界層302)が隙間25に吸い込まれ、第1通路26へ吸い出される。これにより、上記境界層30の成長(厚さの増大)が抑制されるため、隔壁24の下流端で流速の分布に偏りが生じにくい。よって、燃焼室106の内部に吸入される気体の流速分布が安定化するため、燃焼室106の内部のガス流動の制御性を向上することができる。具体的には、タンブル流を意図通りに強化することが可能となる。
隙間25は、吸気管20の内面と隔壁24との接続部29に限らず、隔壁24における接続部29の近傍にあってもよい。要は境界層30(乱流境界層302)が成長しうる範囲に開口していればよい。なお、吸気ポート21の内壁を構成する連結部241やシリンダブロック101の内部に、第2通路28の境界層30の少なくとも一部を吸い込むことが可能な第3通路を形成してもよい。適当な低圧空間(第2通路28よりも低圧ないし気体が流入可能な空間)に当該第3通路を接続させれば、境界層30から吸い込んだ気体を上記低圧空間に排出することで境界層30を吸い出しやすい。本実施形態では、第1通路26と第2通路28を接続する隙間25が、上記第3通路として機能する。よって、シリンダブロック101等に第3通路を形成する必要がなく、また低圧空間として第1通路26を用いることができるため、第3通路の構成を簡素化することができる。
図8は、本実施形態の隔壁24の、図5と同様の、平面図である。図9~12は、実験により得られた、本実施形態における隔壁24の下流端付近における気体の流速の分布を示す、図6、7と同様の図である。図9、10は、隙間25の(平均)幅が0.7mmである場合の流速分布を示す。図11、12は、隙間25の(平均)幅が1.4mmである場合の流速分布を示す。図9で矢印32によって示すように、境界層30が隙間25から吸い出される。これにより、図8に示すように、境界層30は、乱流境界層302として成長する前に吸い出され、大きく成長することが抑制される。特に、隔壁24の下流端で乱流境界層302の成長が抑制され、境界層30が排除される。すなわち、境界層30の大きさ(厚さ)が制限される。
よって、図9、10に示すように、隔壁24の下流端での流速分布の偏りが抑制される。接続部29の近傍における流速の低下が抑制され、流速が負となること(逆流)も抑制される。境界層30等による第2通路28の排除領域(有効流路断面積の減少量)が小さくなるため、主流の(最大)流速は比較例よりも低くなるが、その低下量は小さい。流速分布は全体として安定する。隙間25の幅が0.7mmよりも増大すると、図11で矢印32によって示すように、境界層30が隙間25から吸い出される量が多くなる。接続部29(隙間25)付近では、z軸方向の流れの成分が大きくなるため、図11、12に示すように、x軸方向の流速は低下する。また、第2通路28の排除領域がさらに小さくなる(有効流路断面積がさらに増加する)ため、主流の流速も緩やかに低下する。
本実施形態では、隙間25の幅は、6.6mmよりも小さい。これは、TGV23が第1通路26を閉じる方向に作動した状態で点火直前の燃焼室106の内部における吸気の流速変動を乱れ強さとしたとき、隙間25がない場合に(上記比較例において)発生する乱れ強さよりも大きな乱れ強さを発生する幅である。以下、具体的に説明する。
図13は、クランクシャフトの回転角度(クランク角度)θと、点火プラグ115の位置で計測される吸気の流速Uとの関係を示すグラフである。図13は、エンジン回転数を1200rpmとし、スロットル弁を全開とし、TGV23の開度を最小として、隙間25の幅を0mmから2.8mmの間で0.7mmごとに変えた実験結果に基づく上記関係を示す。吸気の流速Uは、図2の矢印33で示される速度であり、図3の位置34でレーザードップラー流速計により測定されたタンブル流の流速である。(任意のクランク角度θにおける)流速Uの平均に対する乖離量(流速変動)は、乱流の持つエネルギーの大きさ(乱れ強さ)を表す。例えば、計測された流速Uの変動の2乗平均値に対し平方根をとることで、乱れ強さuが速度の単位で算出される。
図13に示すように、吸気行程で流速Uが大きくなり、圧縮行程を経て、θ=360±30度(上死点付近)で流速がゼロ近傍まで低下する。すなわち、上死点付近でタンブル流が崩壊し、小さな乱流渦が複数生成される。この状態で点火されることで、燃焼速度の向上等が図られる。隙間25の幅が0mmである場合、上死点付近の流速Uが負となった。これは、燃焼室106の内部で意図したガス流動のパターンを生成できておらず、タンブル流の質が低下していることを示している。言い換えると、隙間25の幅が0mmより大きい各場合(0.7mm、1.4mm、2.1mm、2.8mm)には、いずれも、上死点付近の流速Uがゼロ付近となっており、タンブル流の質の低下が抑制されている。
図14は、隙間25の幅ycに対して、上死点付近の乱れ強さu’をプロットしたグラフである。隙間25の幅ycが0mmより大きい各場合(0.7mm、1.4mm、2.1mm、2.8mm)には、いずれも、幅ycが0mmの場合よりも、上記乱れ強さu’が大きい。すなわち、タンブル流の崩壊による小さな乱流渦が意図通りに生成されている。
隙間25の幅ycが大きくなるほど乱れ強さu’は小さくなる傾向にある。この傾向は図14に示す直線lで近似される。幅ycが0mmのときの乱れ強さu’(=1.23)と同じ乱れ強さu’となる幅ycを、上記直線l(u’=-0.0143×yc+1.325)に基づき算出したところ、6.64mmであった。隙間25の幅ycが大きくなるほど乱れ強さu’が小さくなる理由の1つは、幅ycを大きくしすぎると主流の流速Uも低下することにある。主流速度Uは、小さな乱流渦(乱れ強さu’)を生成するエネルギーの指標となる。よって、本実施形態では、主流速度Uの低下により乱れ強さu’が小さくなりすぎないように、幅ycを6.6mmより小さい範囲に制限する。これにより、幅ycが0mmのときよりも大きい乱れ強さu’が得られる。
また、乱れ強さu’は、燃費の指標となる。よって、燃費を所定値以上に改善することができる乱れ強さの範囲となるように、隙間25の幅ycを設定してもよい。例えば、幅ycが(ゼロより大きく)2.1mm以下であれば、上記直線lから明らかなように、乱れ強さu’が所定値以上になるため、燃費を所定以上に改善することができる。この場合、幅ycが1mm未満の範囲で、幅ycが2.1mmのときの乱れ強さu’と同じ値となる幅ycを実際に確かめ、この値をycの下限の所定値として設定してもよい。なお、幅ycと乱れ強さu’との関係を検出するために、流速U(乱れ強さu’)を、図3の位置34に限らず燃焼室106における任意の位置で測定してもよく、またレーザードップラー流速計以外の流速計により測定してもよい。
隙間25の開口は、隔壁24の下流側にある。よって、乱流境界層302が発達しやすい領域で当該境界層302を吸い出すことが可能となるため、効率的に上記作用効果を得ることができる。
一般に、内径がdである円管内の乱流境界層の助走距離L0について、L0=(25~40)dという関係が知られている。よって、第2通路28を円管で近似可能であれば、吸気管20の軸方向において、隔壁24の下流端からL0(例えばdを40倍した距離)内に、隙間25の開口を設けてもよい。内径dとして、第2通路28の径の平均値を用いることができる。隔壁24の幅の平均値(言い換えると、隔壁24の表面における第2通路28の径を吸気管20の軸方向で均した平均)をdとしてもよい。これにより、隔壁24の下流端で乱流境界層302の大きさ(厚さ)を抑制し、流速分布の偏りを改善することを図ることができる。
より具体的には、接続部29の近傍で、(流れの途中で隙間25が開口しない)第2通路28における気体の流速の径方向分布が一定となるまで乱流境界層302が発達する(すなわち発達しきる)吸気管20の軸方向距離を、助走距離L1とする。L1は、実験等により検出可能である。吸気管20の軸方向において、隙間25の開口が隔壁24の下流端からL1の距離内にあれば、隔壁24の下流端で乱流境界層302が発達しきることが避けられため、より確実に、隔壁24の下流端における速度分布の偏りを改善することができる。
なお、隙間25の形状は、本実施形態のような矩形(長方形)に限らず、楔形(三角形)等であってもよい。また、隙間25を構成する部材(下流部246等)の縁は、直線状に限らず曲線状であってもよい。
本実施形態において、隙間25は、吸気管20の軸方向において連続しているが、吸気管20の軸方向において断続してもよい。例えば、吸気管20(隔壁24)が軸方向に長い場合、軸方向において隔壁24が占める範囲の途中に隙間25を設けてもよい。言い換えると、隙間25は、隔壁24の下流端に開口していなくてもよい。また、隙間25は、隔壁24の下流側に限らず、中流側や上流側にあってもよい。これらの場合、隙間25は、吸気管20の軸方向において、隔壁24の下流端における境界層30の厚さが所定範囲(上記比較例よりも大きい乱れ強さが得られる範囲)内となるような位置・間隔に開口するように設けてもよい。
また、隙間25は、隔壁24の幅方向片側にあってもよい。本実施形態では、隙間25は、隔壁24の幅方向両側(における接続部29またはその近傍)にある。よって、隔壁24の下流端近傍における流速分布の偏りをより効果的に抑制できる。
吸気管20の径方向断面の形状は、矩形状に限らず、円形状や楕円状等であってもよい。また、隔壁24(本体部240)の形状は平板状でなくてもよい。例えば、吸気管20の内壁が湾曲している場合、隔壁24(本体部240)は、吸気管20の内壁に沿って湾曲した形状でもよい。
なお、第2通路28の内面における隔壁24と吸気管20との接続部29において、隔壁24と吸気管20の内壁との間の角度が所定範囲内(例えば0度より大きく135度以下)であれば、隙間25による境界層30の吸出しとそれによる流速分布の安定化という上記作用効果をより効果的に得ることができる。すなわち、接続部29では、上記角度が大きい(例えば隔壁24の面と吸気管20の内面とが緩やかに接続している)と、境界層30が3次元的に成長しにくい。上記角度がある程度小さければ(上記所定範囲内であれば)、接続部29で境界層30が3次元的に成長し、隔壁24の下流端で流速の分布に偏りが生じやすい。このような場合に隙間25を設けることで、上記流速分布の偏りを効果的に抑制することができる。
なお、隔壁24の本体部240の材質は、金属に限らず、樹脂等であってもよい。また、連結部241を省略してもよい。言い換えると、接続部29は、(隔壁24としての)本体部240と(連結部241により構成されない)吸気管20の内壁との接続部であってもよい。吸気管20の内壁への隔壁24の取り付け方法は任意であり、ボルト、リベットや溶接等により隔壁24を吸気管20に固定可能である。また、シリンダヘッド103を鋳造する際に別体の金属板を鋳込むことで隔壁24を吸気管20(吸気ポート21)に形成してもよい。隔壁24は吸気管20にあればよく、吸気ポート21に限らず、インテークマニホールド等に設置されていてもよい。さらに、隔壁24は吸気管20と別体でなくてもよい。吸気管20と一体の隔壁24に隙間25を設けてもよい。TGV23が開閉する第1通路26は、第2通路28に対し、吸気カムシャフト111の側(図1の上側)でなく、シリンダブロック101の側(図1の下側)にあってもよい。
<第2の実施形態>
次に、図15を参照して、第2の実施形態に係る内燃機関の吸気装置について説明する。本実施形態は、第1の実施形態における第3通路(隙間25)の変形例である。図15は、第2の実施形態における隔壁24の下流端付近であって接続部29の付近の模式図である。隔壁24における接続部29の近傍には、隔壁24を貫通する孔247がある。孔247は、複数あり、吸気管20の軸方向に並ぶ。各孔247の径は、ゼロより大きく6.6mmより小さくてもよい。例えば、2.1mm以下であってよい。各孔247における少なくとも一部は、吸気管20の軸方向に対し直角の方向において接続部29から6.4mmの範囲内にあってよい。
本実施形態では、孔247が、第2通路28における境界層30の少なくとも一部を吸い込むことが可能な第3通路として機能する。孔247の径は6.6mmより小さい範囲に制限されてよい。これにより、第1の実施形態と同様、孔247の径が0mmのときよりも大きい乱れ強さが得られる。また、孔247の径が(ゼロより大きく)2.1mm以下であれば、第1の実施形態と同様、燃費を所定以上に改善することができる。
各孔247における少なくとも一部は、吸気管20の軸方向に対し直角の方向において接続部29から6.4mmの範囲内にあってよい。本出願人は、上記比較例で接続部29の近傍に発生する境界層30(乱流境界層302)の最大厚さは6.4mmであることを確認した。よって、上記範囲内に孔247の少なくとも一部を配置することで、より確実に、当該孔247が第3通路として機能することができる。各孔247が、接続部29から遠くにあるよりも、接続部29に近いほうが、境界層30の範囲内に位置する範囲(第3通路の開口面積)が広がる。この観点からは、各孔247は、接続部29に近いほうが好ましい。なお、孔247の(開口の)形状は、円形に限らず、楕円形であってもよいし、三角形その他の多角形状であってもよい。
孔247は、複数あり、吸気管20の軸方向に並んでいる。よって、孔247の位置や間隔を調整することで、第3通路全体としての開口面積を抑制しつつ、隔壁24の下流端における境界層30の厚さを所定範囲(上記比較例よりも大きい乱れ強さが得られる範囲)内とすることができる。例えば、吸気管20(隔壁24)が軸方向に長い場合、乱流境界層302が発達しきる手前の位置ごとに孔247を配置してもよい。また、第1の実施形態と同様、吸気管20の軸方向において、隔壁24の下流端から助走距離L0内やL1内に少なくとも1つの孔247を配置してもよい。
他の構成および作用効果は第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
<第3の実施形態>
次に、図16参照して、第3の実施形態に係る内燃機関の吸気装置について説明する。本実施形態は、第1の実施形態における第3通路(隙間25)の変形例である。図16は、第3の実施形態における隔壁24の下流端付近であって接続部29の付近の模式図である。隔壁24にはスリット248がある。スリット248は、複数あり、吸気管20の軸方向に並ぶ。各スリット248は、隔壁24(本体部240)において接続部29まで延びる(接続部29に連続する)。各スリット248の幅は、ゼロより大きく2.1mm以下であってよい。各スリット248の長手方向寸法は、2.1mmより大きく10mm以下であってよい。
本実施形態では、スリット248が、第2通路28における境界層30の少なくとも一部を吸い込むことが可能な第3通路として機能する。各スリット248の長手方向寸法は、2.1mmより大きく10mm以下であってよい。隔壁24(本体部240)の面に沿い、かつ吸気管20の軸方向に対し直角の方向(以下、吸気管20の幅方向という。)におけるスリット248の寸法が6.6mmより小さければ、第1の実施形態と同様、当該スリット248がないときよりも大きい乱れ強さが得られる。本実施形態では、各スリット248が吸気管20の幅方向に対し傾斜した形状であるため、吸気管20の幅方向における各スリット248の寸法を当該スリット248の長手方向寸法よりも小さくすることができる。
なお、本実施形態では、各スリット248の形状は、接続部29(吸気管20の内壁)の側へ向かうにつれて上流側から下流側へ変位するよう(吸気管20の幅方向に対し)傾斜した形状であるが、これに限らず、吸気管20の幅方向に延びる形状や、接続部29の側へ向かうにつれて下流側から上流側へ変位するよう傾斜した形状であってもよい。また、各スリット248は、直線状に限らず、曲線状であってもよい。
各スリット248は、隔壁24において接続部29まで延びる。よって、スリット248が接続部29の近傍における境界層30に開口することで、より確実に、当該スリット248が第3通路として機能することができる。
スリット248は、複数あり、吸気管20の軸方向に並んでいる。よって、スリット248の位置や間隔を調整することで、第2の実施形態と同様、第3通路全体としての開口面積を抑制しつつ、隔壁24の下流端における境界層30の厚さを所定範囲内とすることができる。なお、第1の実施形態と同様、吸気管20の軸方向において、隔壁24の下流端から助走距離L0内やL1内に少なくとも1つのスリット248が開口するように配置してもよい。また、隔壁24の下流端における境界層30の厚さを抑制するためには、最も下流側に位置するスリット248は、隔壁24の下流端に接続(開口)するのではなく、隔壁24の下流端から上流側に離れた所定の位置にある(隔壁24の下流端に開口しない)ことが好ましい。
他の構成および作用効果は第1の実施形態と同じであるため、説明を省略する。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
例えば、TGVによって閉じられる流路は第2通路であってもよい。また、上記実施形態では、吸気管の内部にある制御弁は、タンブル流を強化するためのTGVであるとしたが、横渦流(スワール流)を強化するためのスワール制御弁その他の弁であってもよい。スロットル弁がTGVやスワール制御弁の機能を兼ね備えてもよい。上記実施形態では、内燃機関は4ストローク・エンジンとしたが、2ストローク・エンジンの吸気装置に本発明を適用してもよい。
隔壁の本体部は、湾曲した三次元形状であったり、その断面が翼断面形状等であったりしてもよい。また、吸気管において燃料を噴射する位置は、隔壁より上流側であってもよいし、下流側であってもよい。また、燃料を吸気管に噴射するエンジンに限らず、燃料を燃焼室に直接噴射するエンジンの吸気装置に本発明を適用してもよい。すなわち、吸気管を通るガスは混合気に限らず空気でもよい。また、燃料としてガソリンや軽油を用いるエンジンだけでなく、天然ガス等を用いるエンジンの吸気装置にも本発明を適用可能である。さらに、自動車のエンジンだけでなく、船舶や飛行機のエンジンの吸気装置に本発明を適用可能である。
1 エンジン(内燃機関)
2 吸気装置
20 吸気管
23 TGV(制御弁)
24 隔壁
25 隙間(第3通路)
26 第1通路
28 第2通路
29 接続部
30 境界層
302 乱流境界層
106 燃焼室
247 孔(第3通路)
248 スリット(第3通路)

Claims (6)

  1. 内燃機関の吸気装置であって、
    燃焼室に接続する吸気管の内部を第1通路と第2通路に区画する隔壁と、
    前記第1通路を開閉可能な制御弁と、
    前記第2通路の内面における前記隔壁と前記吸気管との接続部または前記接続部の近傍のみに開口する第3通路と、を有し、
    前記第3通路は、それぞれ前記隔壁の下流端から離れた位置において前記吸気管の内面の近傍のみ設けられて前記吸気管の軸方向に並ぶ、前記隔壁における前記接続部の近傍を貫通する複数の孔、又は、前記隔壁において前記接続部まで延びる複数のスリットであり、前記制御弁が前記第1通路を閉じる方向に作動した状態で前記第2通路を流れる気体が前記接続部または前記接続部の近傍で発生する境界層の少なくとも一部を吸い込むことが可能であるように構成されている
    内燃機関の吸気装置。
  2. 前記内燃機関は火花点火式であって、
    前記制御弁が前記第1通路を閉じる方向に作動した状態で点火直前の前記燃焼室の内部における吸気の流速変動を乱れ強さとしたとき、前記吸気管の軸方向に対し直角の方向における前記第3通路の開口の幅は、前記第3通路がない場合に発生する前記乱れ強さよりも大きな前記乱れ強さを発生する幅である
    請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
  3. 前記吸気管の軸方向に対し直角の方向における前記第3通路の開口の幅は、ゼロより大きく6.6mmより小さい
    請求項1または2に記載の内燃機関の吸気装置。
  4. 前記第2通路における気体の流速の径方向分布が一定となるまで前記接続部の近傍で乱流境界層が発達する前記吸気管の軸方向距離を助走距離としたとき、前記第3通路の開口は、前記吸気管の軸方向において、前記隔壁の下流端から前記助走距離内にある
    請求項1~3のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気装置。
  5. 前記第3通路の開口は、前記吸気管の軸方向において、前記隔壁の下流端から、前記第2通路の径の平均を40倍した距離内にある
    請求項1~3のいずれか1項に記載の内燃機関の吸気装置。
  6. 前記孔又は前記スリットの少なくとも一部は、前記吸気管の軸方向に対し直角の方向において前記接続部から6.4mmの範囲内にある
    請求項1に記載の内燃機関の吸気装置。
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