JP7189116B2 - 湿度制御装置、環境形成装置及び湿度制御方法 - Google Patents

湿度制御装置、環境形成装置及び湿度制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、湿度制御装置、環境形成装置及び湿度制御方法に関する。
従来、下記特許文献1に開示されているように、所定の空間内の湿度を制御する湿度制御装置が知られている。特許文献1に開示された湿度制御装置は、目標の温度を設定するための温度設定器と、目標の相対湿度を設定するための湿度設定器と、所定の空間内の空気の現状の水蒸気分圧を計算する第1計算手段と、設定器で設定された温度及び相対湿度と飽和水蒸気圧とを用いて目標となる水蒸気分圧を計算する第2計算手段と、第1計算手段により計算された現状の水蒸気分圧が、第2計算手段により計算された目標水蒸気分圧になるように、加湿器の出力を制御する制御手段と、を有している。このように、特許文献1に開示された湿度制御装置は、制御パラメータとして空気の水蒸気分圧を用いて加湿制御を行っている。この構成により、加湿量の増減による温度変化の影響を排除でき、精度の良い湿度制御を行うことができる。
特許第2928151号公報
特許文献1に開示された湿度制御装置では、目標水蒸気分圧の導出のために湿度設定器に入力される湿度は相対湿度である。これに対して、制御手段によって目標水蒸気分圧と現状の水蒸気分圧との比較を行う際には、水蒸気の絶対値をベースとした水蒸気分圧を用いている。水蒸気分圧は、低温域と高温域とでは極端に差が大きい。例えば、相対湿度1%の変化量に相当する10℃の水蒸気分圧変化量は、80℃の水蒸気分圧変化量の約38分の1となる。このため、低温域においては、非常に微細な水蒸気分圧の制御が必要となる。したがって、加湿量の調整をPID制御で行うために設定された比例帯が、低温域においては、広い範囲の相対湿度に相当することとなることがあり、その場合には、迅速な制御が困難になる。
本発明は、前記従来技術を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、高温度域での制御精度を確保しながらも、低温度域における制御性の悪化を抑制することにある。
前記の目的を達成するため、本発明は、所定の空間内の湿度を制御する湿度制御装置であって、設定温度に対応する飽和水蒸気圧と設定湿度とを用いて目標の水蒸気分圧を導出する目標水蒸気分圧演算部と、前記所定の空間内の空気の飽和水蒸気圧を用いて現状水蒸気分圧を導出する現状水蒸気分圧演算部と、前記目標水蒸気分圧演算部によって導出された前記目標水蒸気分圧と、前記現状水蒸気分圧演算部によって導出された前記現状水蒸気分圧と、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算を行う出力演算部と、を備え、前記出力演算部は、前記PID制御において、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、前記設定温度が低いときほど狭くなるように設定された比例帯を用いる、湿度制御装置である。
また、本発明の別の形態は、所定の空間内の湿度を制御する湿度制御装置であって、設定温度に対応する飽和水蒸気圧と設定湿度とを用いて目標の水蒸気分圧を導出する目標水蒸気分圧演算部と、前記所定の空間内の空気の飽和水蒸気圧を用いて現状水蒸気分圧を導出する現状水蒸気分圧演算部と、前記目標水蒸気分圧演算部によって導出された前記目標水蒸気分圧と、前記現状水蒸気分圧演算部によって導出された前記現状水蒸気分圧と、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算を行う出力演算部と、を備え、前記出力演算部は、前記PID制御において、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、前記設定温度が低いときほど大きくなるように設定された比例ゲインを用いる、湿度制御装置である。
本発明では、目標水蒸気分圧と現状水蒸気分圧との差に応じたPID制御による湿度調節量を演算するため、例えば加湿時においては、相対湿度に基づくPID制御とは異なり、加湿時の温度上昇の影響を受けることなく加湿量を調整することができる。つまり、所定の空間を加湿する際に、加湿水蒸気の持ち込む顕熱の影響で空間内の温度が少し上昇することがあるため、相対湿度制御を行う場合には、この温度上昇の影響により相対湿度が低下することがあり、そのために、過剰に加湿してしまうことがある。これに対し、本発明のように、水蒸気分圧すなわち絶対的な湿度で制御を行う場合には、加湿時に温度上昇が生じたとしても過剰に加湿を行うことがない。すなわち、水蒸気分圧は空気中の絶対的な水分量を基礎としているため、温度上昇の影響を受けないために、過剰に加湿してしまうことがない。
さらに、水蒸気分圧を利用したPID制御を行う場合において、低温度域では、比例帯(現状水蒸気分圧が比例帯内にあるときに、目標水蒸気分圧と現状水蒸気分圧との差に応じた湿度調節量の演算が行なわれる)の幅がより小さいため、あるいは、低温度域での比例ゲインがより大きいため、水蒸気分圧が非常に小さくなる低温度域においても制御性が悪化する(制御感度が鈍化する)ことを抑制することができる。
例えば、水蒸気分圧12.28hPaの範囲が、80℃では、相対湿度0-2.6%の範囲に相当する(80℃では、474.16hPaの範囲の水蒸気分圧が相対湿度0-100%の範囲に相当するため)一方で、10℃においては、相対湿度0-100%の範囲に相当する。このため、比例帯の幅を例えば12.28hPaに設定した場合には、温度が10℃のときには、相対湿度でいうと0-100%の範囲で前記差に応じた湿度調節量の演算を行うことになる。このため、現状の相対湿度が目標の相対湿度に近くない場合においても、PID制御が行われてしまい、迅速な制御が困難となる。これに対し、本発明では、低温度域において、比例帯の幅が小さく又は比例ゲインが大きく設定されるため、相対湿度ベースで広い範囲に亘って前記差に応じた湿度調節量の演算を行うことが回避される。したがって、高温度域での制御精度を確保しつつ、低温度域における制御性の悪化を抑制することができる。
前記PID制御では、前記設定温度が低いときほど前記PIDの比例帯の幅が狭くなるように、前記設定温度の高さによって比例帯の幅が直線的に変わってもよい。この態様では、出力演算部において行う演算のプログラムがシンプルになる。
前記PID制御では、前記設定温度が低くなるほど前記PIDの比例帯の幅が狭く且つ幅の変化率が小さくなるように、前記設定温度の高さによって、比例帯の幅が曲線的に変わってもよい。この態様では、比例帯の幅の変化率を、温度に対する水蒸気分圧の変化率に近づけることができる。
前記PID制御では、前記設定温度が低くなるほど前記PIDの比例帯の幅が狭く且つ空気温度の変化に対する飽和水蒸気圧の変化率に応じて比例帯の幅が曲線的に変わってもよい。この態様では、温度によって変化する水蒸気分圧に対する重みが、温度に対して一定になる。
前記所定温度よりも高い設定温度の場合には、前記PID制御の比例帯の幅は一定であってもよい。この態様では、所定温度よりも高い設定温度の場合には、比例帯の幅を調整する制御が行われない。したがって、設定温度が高い場合に、比例帯の幅が変動することによる外乱の影響を受け難くなる。
前記所定温度よりも高い設定温度の場合にも、前記PID制御の比例帯の幅は、前記設定温度が高いときほど広くなってもよい。この態様では、設定温度の全域にわたって、適正な比例帯幅を得ることができる。
本発明は、所定の空間内の空気温度を検出する温度検出手段と、前記所定の空間内の相対湿度又は湿球温度を検出する検出手段と、設定温度及び設定湿度を入力可能な入力部と、前記湿度制御装置と、を備え、前記目標水蒸気分圧演算部は、前記入力部を通して入力された設定温度及び設定湿度を用いて、前記目標水蒸気分圧を導出し、前記現状水蒸気分圧演算部は、前記温度検出手段で検出された空気温度と、前記検出手段によって検出された相対湿度又は湿球温度と、前記飽和水蒸気圧と、を用いて、前記現状水蒸気分圧を導出する環境形成装置である。
本発明は、所定の空間内の空気温度及び相対湿度と、前記所定の空間内の空気の乾球温度及び湿球温度との何れかを検出し、設定温度に対応する飽和水蒸気圧と設定湿度とから目標の水蒸気分圧を導出し、検出された前記空気温度に対応する飽和水蒸気圧と、検出された前記相対湿度と、から現状水蒸気分圧を導出するか、又は、検出された前記湿球温度に対応する飽和水蒸気圧と、検出された前記乾球温度及び前記湿球温度と、から現状水蒸気分圧を導出し、導出された前記目標水蒸気分圧と、導出された前記現状水蒸気分圧と、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算を行い、前記湿度調節量の演算では、前記PID制御において、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、前記設定温度が低いときほど狭くなるように設定された比例帯を用いる、湿度制御方法である。
また、本発明は、所定の空間内の空気温度及び相対湿度と、前記所定の空間内の空気の乾球温度及び湿球温度との何れかを検出し、設定温度に対応する飽和水蒸気圧と設定湿度とから目標の水蒸気分圧を導出し、検出された前記空気温度に対応する飽和水蒸気圧と、検出された前記相対湿度と、から現状水蒸気分圧を導出するか、又は、検出された前記湿球温度に対応する飽和水蒸気圧と、検出された前記乾球温度及び前記湿球温度と、から現状水蒸気分圧を導出し、導出された前記目標水蒸気分圧と、導出された前記現状水蒸気分圧と、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算を行い、前記湿度調節量の演算では、前記PID制御において、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、前記設定温度が低いときほど大きくなるように設定された比例ゲインを用いる、湿度制御方法である。
以上説明したように、本発明によれば、高温度域での制御精度を確保しながらも、低温度域における制御性の悪化を抑制することができる。
本実施形態に係る環境形成装置の概略構成を示す図である。 前記環境形成装置の制御手段を示す図である。 PID制御の比例帯を説明するための図である。 設定温度に対して直線的に変化する係数を比例帯に乗ずる場合の係数を説明するための図である。 設定温度に対して直線的に変化する係数を、設定温度が取り得る範囲の全域に亘って比例帯に乗ずる場合を説明するための図である。 設定温度に対して曲線的に変化する係数を、設定温度が取り得る範囲の全域に亘って比例帯に乗ずる場合を説明するための図である。 設定温度に対してステップ状に変化する係数を、設定温度が取り得る範囲の全域に亘って比例帯に乗ずる場合を説明するための図である。 設定温度に対して直線的に変化する係数を比例ゲインに乗ずる場合の係数を説明するための図である。 設定温度に対して直線的に変化する係数を、設定温度が取り得る範囲の全域に亘って比例ゲインに乗ずる場合を説明するための図である。 設定温度に対して曲線的に変化する係数を、設定温度が取り得る範囲の全域に亘って比例ゲインに乗ずる場合を説明するための図である。 その他の実施形態に係る環境形成装置の制御手段を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1に示すように、本実施形態に係る環境形成装置10は、内部に空間が形成された中空状の環境形成槽12と、環境形成槽12に設けられた後述の環境室18を空調するための空調機器を制御するコントローラ14と、を主として備えている。環境形成装置10は、例えば恒温恒湿槽等の環境試験装置として構成されていているが、加湿制御が要求される装置であれば、その他のタイプの環境形成装置として構成されていてもよい。
環境形成槽12は、断熱性を有する壁部材によって、中空状の直方体状に構成されている。環境形成槽12は、前面が開放された槽本体12aと、槽本体12aの前面開口を開閉可能な扉体(図示省略)と、を備えている。
環境形成槽12は、供試体を配置するための空間(所定の空間)を形成する環境室18を備えており、環境室18の前面は扉体によって開閉可能となっている。環境室18の背面側には、空調機器が配置された空調室20が設けられている。環境室18内の空間と空調室20内の空間とは、仕切り板22で区画されている。仕切り板22の上端と槽本体12aの天井を構成する壁部材との間には間隙が形成され、また、仕切り板22の下端と槽本体12aの底部を構成する壁部材との間にも間隙が形成されている。これらの間隙を通して、環境室18内の空間と空調室20内の空間とが連通している。
空調室20内には、冷却器24と、加熱器26と、加湿器30と、送風機28とが配置されている。冷却器24、加熱器26、加湿器30及び送風機28は、環境室18を空調するための前記空調機器である。
冷却器24は、環境室18に供給される空気を冷却するためのものであり、例えば、蒸気圧縮式冷凍機の蒸発器によって構成されている。空気を冷却することにより、空気が除湿されるため、冷却器24は、除湿器としても機能する。
加熱器26は、環境室18に供給される空気を加熱するためのものであり、例えばワイヤヒータにより構成されている。
加湿器30は、水の入ったヒータを備えた容器を有しており、ヒータを駆動して容器内の水を加熱することによって蒸気を発生させるように構成されている。
送風機28は、冷却器24、加熱器26及び加湿器30によって空調された空気を吸い込み、環境室18内の空間に吹き出すように構成されている。
環境形成装置10は、環境室18内の空気の温度を検出する温度センサ(乾球温度センサ)35と、環境室18内の湿度を検出する湿度センサ37とを備えている。温度センサ35は、環境室18の室内空間の空気温度を検出する温度検出手段として機能する。湿度センサ37は、環境室18の室内空間の空気の相対湿度を検出する検出手段として機能する。温度センサ35は、検出温度を示す信号を出力し、湿度センサ37は、検出湿度を示す信号を出力する。これら信号は、コントローラ14に送られる。湿度センサ37による検出湿度は、空気の相対湿度を示す。
図2に示すように、コントローラ14には、入力部39が電気的に接続されている。入力部39は、環境室18の設定温度及び設定湿度を入力するための部位であり、設定温度及び設定湿度を入力可能な図略のタッチパネル又はキーボードを有している。入力部39は、入力された設定温度及び設定湿度を示す信号を出力する。
コントローラ14は、温度制御装置41と湿度制御装置42とをその機能として含んでいる。温度制御装置41は、温度センサ35から出力された信号を受け取るとともに、入力部39を通して入力された設定温度を示す信号を受け取る。温度制御装置41は、温度出力演算部41aを有している。温度出力演算部41aは、これら受け取った信号が示す現状の空気温度と設定温度とを比較し、その差分に応じて加熱器26及び冷却器24の出力を制御する。温度出力演算部41aは、室内温度を上昇させるときには、冷却器24の出力を停止してもよい。また、温度出力演算部41aは、室内温度を降下させるときには、加熱器26の出力を停止してもよい。
湿度制御装置42は、目標水蒸気分圧演算部42aと、現状水蒸気分圧演算部42bと、出力演算部42cと、を備えている。目標水蒸気分圧演算部42aは、入力部39を通して入力された設定温度に対応する飽和水蒸気圧と、入力部39を通して入力された設定湿度と、を用いて目標の水蒸気分圧を導出する。すなわち、目標水蒸気分圧演算部42aには、空気温度と飽和水蒸気圧とを関連付けるマップや関係式が記憶されており、目標水蒸気分圧演算部42aは、入力された設定温度に対応する飽和水蒸気圧SVsを導出する。そして、目標水蒸気分圧演算部42aは、導出した飽和水蒸気圧SVsと設定湿度SVΦとを用いて、例えば、式(1)
SVh=SVs×SVΦ/100 ・・・ (1)
によって、目標水蒸気分圧SVhを導出する。なお、目標水蒸気分圧SVhの導出の方法は、式(1)による導出に限られるものではない。
現状水蒸気分圧演算部42bは、環境室18内の空気温度に対応する飽和水蒸気圧と、環境室18内の空気の相対湿度と、から現状水蒸気分圧を導出する。現状水蒸気分圧演算部42bには、空気温度と飽和水蒸気圧とを関連付けるマップや関係式が記憶されており、現状水蒸気分圧演算部42bは、温度センサ35による検出温度に対応する飽和水蒸気圧PVsを導出する。そして、現状水蒸気分圧演算部42bは、導出した飽和水蒸気圧PVsと、湿度センサ37による検出湿度PVΦとを用いて、例えば、式(2)
PVh=PVs×PVΦ/100 ・・・ (2)
によって、現状水蒸気分圧PVhを導出する。なお、水蒸気分圧の導出方法は、式(2)による導出に限られるものではない。
出力演算部42cは、導出された目標水蒸気分圧SVhと、導出された現状水蒸気分圧PVhと、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算、すなわち、加湿器30及び冷却器24の出力の演算を行う。このPID制御には、比例動作(P動作)に用いる比例帯が設定されている。比例帯は、水蒸気分圧差(SVh-PVh)においてある幅(幅d)を持たせた範囲においてPID制御の比例動作(P動作)を行うために設定されている。例えば加湿を行う場合においては、図3に示すように、目標水蒸気分圧SVhと現状水蒸気分圧PVhとの差(水蒸気分圧差)がゼロの位置を最小値とした幅dの比例帯が設定されている。加湿を行う場合において、目標水蒸気分圧SVhと現状水蒸気分圧PVhとの差が比例帯の下限以下(すなわち、目標水蒸気分圧SVhと現状水蒸気分圧PVhとに差が無い場合、又は目標水蒸気分圧SVhを現状水蒸気分圧PVhが超えている場合)であれば、加湿器30を最小出力MVとする。一方、水蒸気分圧差(SVh-PVh)が比例帯の上限(d)よりも大きければ、加湿器30を最大出力MVとする。また、水蒸気分圧差(SVh-PVh)が比例帯の範囲内(ゼロ~d)にある場合には、前記差に応じてPID制御の比例動作を行う。つまり、水蒸気分圧差(SVh-PVh)が比例帯の範囲内にあれば、前記差に応じたPID制御による加湿器30の出力制御を行う。一方、水蒸気分圧差(SVh-PVh)が比例帯の範囲の外側にある場合には、加湿器30を最大出力にするか、最小出力とする。
なお、水蒸気分圧差(SVh-PVh)がゼロのときに、加湿器30の出力を最小出力とする構成に限られない。例えば、水蒸気分圧差(SVh-PVh)がゼロ~dの範囲内にあるときに、最大出力MVと最小出力MVとの間の大きさの出力となるように、幅dの比例帯が設定されていてもよい。すなわち、PID制御の積分動作(I動作)を考慮して、出力が最小出力MVとなるときの水蒸気分圧差(SVh-PVh)が、ゼロとは異なる値になるように比例帯が設定されていてもよい。また、最大出力MVは、加湿器30の100%出力としてもよく、100%出力よりも低い値の出力値であってもよい。また、最小出力MVは、出力ゼロ(即ち停止)であってもよく、あるいはある値の出力がなされてもよい。比例帯は、水蒸気分圧の絶対値に対して設定するものに限られない。例えば、水蒸気分圧のある値の何%というように相対値で規定してもよい。
出力演算部42cは、PID制御において、所定温度以下の設定温度に対しては、設定温度が低いときほど幅が狭くなるように設定された比例帯を用いる。具体的に、湿度制御装置42には、幅dを有する比例帯が設定されるが、出力演算部42cは、設定温度が所定温度以下である場合には、幅dに1未満の係数を乗ずることにより比例帯の幅を狭くする。すなわち、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、設定温度が低いときほど狭くなるように設定された比例帯が用いられることになる。
例えば、図4に示すように、設定温度が30℃以下の場合には、設定温度が高いほど直線的に大きくなる係数を幅dに乗ずることによって得られた幅の比例帯が用いられる。したがって、比例帯は、30℃以下の設定温度の場合には、設定温度が低いときほど幅が狭くなるように、設定温度の高さによって幅dが直線的に変わる設定となっている。一方、設定温度が30℃よりも高い場合には、幅dに1未満の係数を乗じない。したがって、この場合には、比例帯の幅dは一定の値に維持される。なお、図4は、設定温度を10℃~98℃の範囲で設定可能な場合の一例を示す図である。
図4では、設定温度が30℃以下の場合に比例帯の幅dが変更される構成を示しているが、これに限られるものではない。例えば、設定温度が20℃以下の場合に比例帯の幅dが調整される構成としてもよく、あるいは、設定温度が20~30℃の範囲内で選択された温度以下の場合に比例帯の幅dが調整される構成としてもよい。設定温度が少なくとも20℃以下である場合においては、設定温度が低いほど比例帯の幅dが狭くなるように調整されるため、相対湿度の変化量に対する水蒸気分圧の変化量が微小になる低温域において、現状の相対湿度が目標の相対湿度に近くない場合においても、必要以上にPID制御が行われることを防止することができる。
例えば、水蒸気分圧12.28hPaの範囲が、80℃では、相対湿度0-2.6%の範囲に相当する(80℃では、474.16hPaの範囲の水蒸気分圧が相対湿度0-100%の範囲に相当するため)一方で、10℃においては、相対湿度0-100%の範囲に相当する。このため、比例帯の幅dが例えば12.28hPaに設定されている場合には、温度が10℃のときには、相対湿度で0-100%の範囲でPID制御が行われてしまい、迅速な制御が困難となる。これに対し、設定温度が少なくとも20℃以下である場合においては、設定温度が低いほど比例帯の幅dが狭くなるように調整されるため、比例帯の幅dが調整されない場合に比べて、PID制御が行われる範囲が狭くなり、制御感度が鈍化することを抑制することができる。
ここで、本実施形態に係る環境形成装置10の運転動作について説明する。まず、環境形成装置10の運転を開始する前に、環境室18内の温度及び湿度の設定を行う。すなわち、入力部39を通して設定温度及び設定湿度の入力を行う。設定温度及び設定湿度を示す信号は温度制御装置41及び湿度制御装置42によって受信される。
環境形成装置10の運転を始動する操作が行われると、温度センサ35が環境室18内の空気温度を検出し、湿度センサ37が環境室18内の相対湿度を検出する。そして、温度制御装置41は、環境室18の室内温度を設定温度に近づける制御を行い、湿度制御装置42は、環境室18の室内湿度を設定湿度に近づける制御を行う。
温度制御装置41では、温度センサ35による検出温度と、設定温度との差分に応じた加熱器26及び冷却器24の出力制御が行われる。
湿度制御装置42では、入力された設定温度に対応する飽和水蒸気圧SVsが導出され、目標水蒸気分圧演算部42aは、導出された飽和水蒸気圧SVsと設定湿度SVΦとを用いて、目標水蒸気分圧SVhを導出する。また、湿度制御装置42では、温度センサ35による検出温度に対応する飽和水蒸気圧PVsが導出され、現状水蒸気分圧演算部42bは、導出された飽和水蒸気圧PVsと、湿度センサ37による検出湿度PVΦとを用いて現状水蒸気分圧PVhを導出する。
そして、導出された目標水蒸気分圧SVhと、導出された現状水蒸気分圧PVhと、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算が出力演算部42cにおいて行われる。このとき、PID制御の比例動作(P動作)では、水蒸気分圧差(SVh-PVh)が比例帯の上限(d)よりも大きければ、出力演算部42cは、加湿器30を最大出力MVとする。その後、水蒸気分圧差(SVh-PVh)が比例帯の下限(ゼロ)以上で且つ比例帯の上限(d)以下になると、PID制御による湿度調節量の演算が行われる。このPID制御の比例動作では、設定温度が30℃よりも高ければ、比例帯の幅dはそのまま維持され、その一方で、設定温度が30℃以下である場合には、比例帯の幅dに係数を乗じて比例帯の幅dを狭くする制御が行われる。そして、目標水蒸気分圧SVhと現状水蒸気分圧PVhとの差(SVh-PVh)が比例帯の下限(ゼロ)未満になると加湿器30を最小出力MVとする。これにより、環境室18の室内湿度が設定湿度となった状態で運転が継続される。
以上説明したように、本実施形態によれば、目標水蒸気分圧SVhと現状水蒸気分圧PVhとの差(SVh-PVh)に応じたPID制御による湿度調節量を演算するため、例えば加湿時においては、相対湿度に基づくPID制御とは異なり、加湿時の温度上昇の影響を受けることなく加湿量を調整することができる。つまり、環境室18内の空間を加湿する際に、加湿水蒸気の持ち込む顕熱の影響で空間内の温度が少し上昇することがあるため、相対湿度制御を行う場合には、この温度上昇の影響により相対湿度が低下することがあり、そのために、過剰に加湿してしまうことがある。これに対し、本実施形態のように、水蒸気分圧すなわち絶対的な湿度で制御を行う場合には、加湿時に温度上昇が生じたとしても過剰に加湿を行うことがない。すなわち、水蒸気分圧は空気中の絶対的な水分量を基礎としているため、温度上昇の影響を受けず、過剰に加湿してしまうことがない。
さらに、水蒸気分圧を利用したPID制御を行う場合において、設定温度が30℃以下の低温度域では、比例帯の幅dが小さくなるように調整されるため、水蒸気分圧が非常に小さくなる低温度域においても制御性が悪化する(制御感度が鈍化する)ことを抑制することができる。
また本実施形態では、比例帯は、設定温度に対して幅dが直線的に変化する設定であるため、出力演算部42cにおいて行う演算のプログラムがシンプルになる。
また、本実施形態では、設定温度が30℃よりも高い場合において、比例帯の幅dを調整する制御が行われない。すなわち、相対湿度の変化量に対して水蒸気分圧の変化量が微小にならない範囲では、比例帯の幅dを調整する制御を回避する。したがって、設定温度が高い場合に、比例帯の幅dが変動することによる外乱の影響を受け難くなる。
なお、今回開示された実施形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明は、前記実施形態に限られるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更、改良等が可能である。例えば、前記実施形態では、空気温度に対応した飽和水蒸気圧が記憶されていて、温度センサ35によって検出された温度に対応した飽和水蒸気圧を読み出すようにしているが、これに限られるものではない。空気温度から飽和水蒸気圧を算出する関数が記憶されていて、検出された温度を用いてリアルタイムに飽和水蒸気圧を計算するようにしてもよい。
また、空気温度に対応した飽和水蒸気圧が目標水蒸気分圧演算部42a及び現状水蒸気分圧演算部42bに記憶された構成に代え、空気温度に対応した飽和水蒸気圧をインターネット等を介して他から取得する構成としてもよい。
前記実施形態では、比例帯の幅dとして、設定温度が30℃(すなわち、比例帯の幅dを変更する上限温度)のときのゲインを基準とした幅dを設定し、この幅dに1未満の係数を乗ずることによって、比例帯の幅dを調整するようにしたが、これに限られるものではない。例えば、比例帯の幅dとして、設定温度が10℃(すなわち、比例帯の幅dを変更する下限温度)のときのゲインを基準として幅dを設定し、この幅dに1よりも大きな係数を乗ずることによって、比例帯の幅を調整するようにしてもよい。この場合でも、設定温度が高いほど直線的に大きくなる係数を乗ずる。
前記実施形態では、比例帯の幅が調整された後の比例帯の幅dが、設定温度に対して直線的に変化する設定となっているが、これに限られない。例えば、比例帯の幅dは、設定温度に対して曲線的に変化する設定であってもよく、あるいは設定温度に対してステップ状に変化する設定であってもよい。
前記実施形態では、所定温度以下の設定温度の場合に比例帯の幅dを変える設定としたがこれに限られない。図5に示すように、環境室18に設定可能な設定温度の全域に対して比例帯の幅dを変える設定であってもよい。すなわち、所定温度よりも高い温度を設定温度とする時においても、比例帯の幅dが、設定温度が高いときほど広くなるように調整されてもよい。この構成では、設定温度の全域にわたって、適正な比例帯の幅dを得ることができる。
この場合において、図5に示すように、設定温度が低くなるにしたがって、比例帯の幅dが、直線的に小さくなるように係数を乗ずる設定であってもよく、あるいは、図6に示すように、設定温度が低くなるにしたがって、比例帯の幅dが、曲線的に小さくなるように係数を乗ずる設定であってもよく、あるいは、図7に示すように、設定温度が低くなるにしたがって、比例帯の幅dが、ステップ状に小さくなるように係数を乗ずる設定であってもよい。比例帯の幅dが曲線的に小さくなる設定の場合、設定温度が低くなるほど変化率が小さくなる曲線状になるように幅を変化させてもよい。また、空気温度の変化に対する飽和水蒸気圧の変化率に応じた曲線状に幅を変化させてもよい。これらの構成は、図4のように、所定温度以下の設定温度においてのみ比例帯の幅dを調整する場合にも援用することができる。
前記実施形態では、所定温度以下の設定温度に対しては、比例帯の幅dに係数を乗ずることにより、設定温度が低いほど比例帯の幅が狭くなるように、比例帯の幅を調整したが、これに限られない。例えば、所定温度以下の設定温度に対しては、比例動作(P動作)の比例ゲインに係数を乗ずることにより、設定温度が低いときほど比例ゲインが大きくなるように比例ゲインを調整するようにしてもよい。つまり、PID制御の比例動作においては、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、設定温度が低いときほど大きくなるように設定された比例ゲインが用いられてもよい。この場合の係数としては、例えば図8に示すように、設定温度が低いほど直線的に大きくなる係数を用いることができる。また、所定温度以下の設定温度に対してだけでなく、温度領域の全体に亘って設定温度が低いほど直線的に大きくなる係数を用いることもできる(図9参照)。また、直線的に変わるのではなく、曲線的に変わる係数を用いてもよい(図10参照)。この場合において、比例ゲインの変化率が温度に対する水蒸気分圧の変化率に近くなるように係数を設定してよい。また、図示省略しているが、ステップ状に変わる係数を用いてもよい。何れの場合においても、所定温度以下の設定温度に対して、設定温度が低いときほど比例ゲインが大きくなる設定となる。これに伴い、設定温度が低いときほどPID制御の比例帯の幅が狭くなる。なお、ここでいう比例ゲインは、図3における比例帯の範囲内での、水蒸気分圧差(SVh-PVh)の変化量に対する出力の変化量の勾配を意味している。
前記実施形態では、相対湿度を検出する湿度センサ37が設けられ、現状水蒸気分圧演算部42bは、現状水蒸気分圧PVhの導出に際し、湿度センサ37による検出湿度PVΦを用いるようにしたが、これに限られない。例えば、現状水蒸気分圧演算部42bは、湿球温度を用いて現状水蒸気分圧PVhを導出してもよい。具体的には、図11に示すように、環境室18内の空気の湿球温度を検出する湿球温度センサ45が設けられている。現状水蒸気分圧演算部42bには、湿球温度と飽和水蒸気圧とを関連付けるマップや関係式が記憶されており、現状水蒸気分圧演算部42bは、湿球温度センサ45による検出湿球温度PVt’に対応する飽和水蒸気圧PVs’を導出する。そして、現状水蒸気分圧演算部42bは、導出した飽和水蒸気圧PVs’と、温度センサ(乾球温度センサ)35による検出温度PVtとを用いて、例えば、スプルングの式である式(3)
PVh=PVs’-K(PVt-PVt’) ・・・ (3)
によって、現状水蒸気分圧PVhを導出する。なお、Kは定数である。
10 :環境形成装置
39 :入力部
42 :湿度制御装置
42a :目標水蒸気分圧演算部
42b :現状水蒸気分圧演算部
42c :出力演算部
PVh :現状水蒸気分圧
PVs :現状温度における飽和水蒸気圧
PVs’ :現状湿球温度における飽和水蒸気圧
PVt :検出温度
PVt’ :検出湿球温度
PVΦ :検出相対湿度
SVh :目標水蒸気分圧
SVs :設定温度における飽和水蒸気圧
SVΦ :設定相対湿度

Claims (10)

  1. 所定の空間内の湿度を制御する湿度制御装置であって、
    設定温度に対応する飽和水蒸気圧と設定湿度とを用いて目標水蒸気分圧を導出する目標水蒸気分圧演算部と、
    前記所定の空間内の空気の飽和水蒸気圧を用いて現状水蒸気分圧を導出する現状水蒸気分圧演算部と、
    前記目標水蒸気分圧演算部によって導出された前記目標水蒸気分圧と、前記現状水蒸気分圧演算部によって導出された前記現状水蒸気分圧と、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算を行う出力演算部と、を備え、
    前記出力演算部は、前記PID制御において、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、前記設定温度が低いときほど狭くなるように設定された比例帯を用いる湿度制御装置。
  2. 所定の空間内の湿度を制御する湿度制御装置であって、
    設定温度に対応する飽和水蒸気圧と設定湿度とを用いて目標水蒸気分圧を導出する目標水蒸気分圧演算部と、
    前記所定の空間内の空気の飽和水蒸気圧を用いて現状水蒸気分圧を導出する現状水蒸気分圧演算部と、
    前記目標水蒸気分圧演算部によって導出された前記目標水蒸気分圧と、前記現状水蒸気分圧演算部によって導出された前記現状水蒸気分圧と、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算を行う出力演算部と、を備え、
    前記出力演算部は、前記PID制御において、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、前記設定温度が低いときほど大きくなるように設定された比例ゲインを用いる湿度制御装置。
  3. 前記PID制御では、前記設定温度が低いときほど前記PID制御の比例帯の幅が狭くなるように、前記設定温度の高さによって比例帯の幅が直線的に変わる請求項1又は2に記載の湿度制御装置。
  4. 前記PID制御では、前記設定温度が低くなるほど前記PIDの比例帯の幅が狭く且つ幅の変化率が小さくなるように、前記設定温度の高さによって、比例帯の幅が曲線的に変わる請求項1又は2に記載の湿度制御装置。
  5. 前記PID制御では、前記設定温度が低くなるほど前記PIDの比例帯の幅が狭く且つ空気温度の変化に対する飽和水蒸気圧の変化率に応じて比例帯の幅が曲線的に変わる請求項1又は2に記載の湿度制御装置。
  6. 前記所定温度よりも高い設定温度の場合には、前記PID制御の比例帯の幅は一定である請求項1から5の何れか1項に記載の湿度制御装置。
  7. 前記所定温度よりも高い設定温度の場合にも、前記PID制御の比例帯の幅は、前記設定温度が高いときほど広くなる請求項1から5の何れか1項に記載の湿度制御装置。
  8. 所定の空間内の空気温度を検出する温度検出手段と、
    前記所定の空間内の相対湿度又は湿球温度を検出する検出手段と、
    設定温度及び設定湿度を入力可能な入力部と、
    請求項1から7の何れか1項に記載の湿度制御装置と、を備え、
    前記目標水蒸気分圧演算部は、前記入力部を通して入力された設定温度及び設定湿度を用いて、前記目標水蒸気分圧を導出し、
    前記現状水蒸気分圧演算部は、前記温度検出手段で検出された空気温度と、前記検出手段によって検出された相対湿度又は湿球温度と、前記飽和水蒸気圧と、を用いて、前記現状水蒸気分圧を導出する環境形成装置。
  9. 所定の空間内の空気温度及び相対湿度と、前記所定の空間内の空気の乾球温度及び湿球温度との何れかを検出し、
    設定温度に対応する飽和水蒸気圧と設定湿度とから目標の水蒸気分圧を導出し、
    検出された前記空気温度に対応する飽和水蒸気圧と、検出された前記相対湿度と、から現状水蒸気分圧を導出するか、又は、検出された前記湿球温度に対応する飽和水蒸気圧と、検出された前記乾球温度及び前記湿球温度と、から現状水蒸気分圧を導出し、
    導出された前記目標水蒸気分圧と、導出された前記現状水蒸気分圧と、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算を行い、
    前記湿度調節量の演算では、前記PID制御において、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、前記設定温度が低いときほど狭くなるように設定された比例帯を用いる湿度制御方法。
  10. 所定の空間内の空気温度及び相対湿度と、前記所定の空間内の空気の乾球温度及び湿球温度との何れかを検出し、
    設定温度に対応する飽和水蒸気圧と設定湿度とから目標の水蒸気分圧を導出し、
    検出された前記空気温度に対応する飽和水蒸気圧と、検出された前記相対湿度と、から現状水蒸気分圧を導出するか、又は、検出された前記湿球温度に対応する飽和水蒸気圧と、検出された前記乾球温度及び前記湿球温度と、から現状水蒸気分圧を導出し、
    導出された前記目標水蒸気分圧と、導出された前記現状水蒸気分圧と、の差に応じたPID制御による湿度調節量の演算を行い、
    前記湿度調節量の演算では、前記PID制御において、少なくとも所定温度以下の設定温度の場合には、前記設定温度が低いときほど大きくなるように設定された比例ゲインを用いる湿度制御方法。
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