JP7188961B2 - 鉄含有輸液剤 - Google Patents
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(1)コンドロイチン硫酸・鉄コロイドと、アスコルビン酸またはその塩と、グリセロリン酸塩と、乳酸またはその塩と、酢酸、クエン酸およびコハク酸からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有し、前記アスコルビン酸またはその塩の含有量が100~200mg/Lであり、乳酸イオンの含有量が20~38mEq/Lであり、酢酸イオンの含有量が40mEq/L以下であり、コハク酸イオンの含有量が45mEq/L以下である、鉄含有輸液剤。
(2)システイン、アセチルシステインおよび亜硫酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の還元性物質をさらに含む、前記(1)に記載の鉄含有輸液剤;
(3)酢酸イオンの含有量が25mEq/L以下である、前記(1)または(2)に記載の鉄含有輸液剤;
(4)クエン酸イオンの含有量が45mEq/L以下である、前記(1)~(3)のいずれかに記載の鉄含有輸液剤;
(5)コハク酸イオンの含有量が25mEq/L以下である、前記(1)~(4)のいずれかに記載の鉄含有輸液剤;
(6)成人1人に対する1日あたりの鉄元素の投与量が0.1~2mgとなる量でコンドロイチン硫酸・鉄コロイドを含有する、前記(1)~(5)のいずれかの鉄含有輸液剤;
(7)マンガン化合物、亜鉛化合物、銅化合物、ヨウ素化合物およびセレン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の微量元素化合物をさらに含む、前記(1)~(6)のいずれかに記載の鉄含有輸液剤;
(8)糖、電解質およびアミノ酸からなる群より選択される少なくとも1種の栄養輸液剤成分をさらに含む、前記(1)~(7)のいずれかに記載の鉄含有輸液剤;
(9)用時に剥離可能な隔壁によって区画された複数の室を有する複室型容器に収容されており、複数の室の1つに前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドを含む液が収容され、前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドを含む液が収容された室とは異なる室に前記アスコルビン酸またはその塩を含む液が収容されている、前記(1)~(8)のいずれかに記載の鉄含有輸液剤;
(10)前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドを含む液と前記アスコルビン酸またはその塩を含む液との混合液を、波長450nm以下の光を遮断した遮光状態で室温下に48時間保存した際に、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率が40%以下である、前記(9)に記載の鉄含有輸液剤;
(11)用時に剥離可能な隔壁によって区画された複数の室を有する複室型容器に収容されており、複数の室の1つに前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドおよび前記微量元素化合物を含む液が収容され、前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドおよび前記微量元素化合物を含む液が収容された室とは異なる室に前記栄養輸液剤成分を含む液が収容されている、前記(8)に記載の鉄含有輸液剤;および
(12)前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドおよび前記微量元素化合物を含む液と前記栄養輸液剤成分を含む液との混合液を、波長450nm以下の光を遮断した遮光状態で室温下に48時間保存した際に、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率が40%以下である、前記(11)に記載の鉄含有輸液剤。
コンドロイチン硫酸・鉄コロイド(以下、鉄コロイドとも称する)としては、合成品、市販品のいずれを使用してもよい。鉄コロイドを合成する場合には、公知の合成方法を採用することができ、例えば、コンドロイチン硫酸エステルの溶液に、鉄化合物と水酸化ナトリウムとを交互に添加する方法などが挙げられる。
本発明の鉄含有輸液剤は、アスコルビン酸(好ましくは、L-アスコルビン酸すなわちビタミンC)またはその塩(以下、アスコルビン酸(塩)とも称する)を、鉄含有輸液剤1Lあたり100~200mgの量で含有する。
本発明の鉄含有輸液剤は、リンの供給源として、グリセロリン酸塩を含有する。従来の輸液剤には、リンの供給源として、リン酸二水素カリウムやリン酸二カリウムが配合されているが、本発明者らは、これらがコンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離を助長することを見出した。具体的に、グリセロリン酸塩の代わりにリン酸二水素カリウムを使用した場合は、短時間で(具体的には、保存24時間後で)コンドロイチン硫酸・鉄コロイドから多量の鉄が解離する(後述の比較例3、4参照)。
本発明の鉄含有輸液剤は、乳酸またはその塩(以下、乳酸(塩)とも称する)を含む。グリセロリン酸塩と乳酸またはその塩とを組み合わせることで、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離の防止効果において有利となる。
本発明の鉄含有輸液剤は、酢酸、クエン酸およびコハク酸からなる群より選択される少なくとも1種を含む。かような有機酸を用いてpHを調整することで、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離の防止効果においてさらに有利となる。ここで、例えば、酢酸を含むとは、輸液剤中で解離した形態を含む概念である。すなわち、本発明の鉄含有輸液剤は、酢酸、クエン酸およびコハク酸からなる群より選択される少なくとも1種由来のイオンを含む。
本発明の鉄含有輸液剤は、有効成分の安定性を図る観点から、システイン、アセチルシステインおよび亜硫酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の還元性物質をさらに含有することが好ましく、システインおよびアセチルシステインの少なくとも一方と、亜硫酸塩とを含有することがより好ましく、アセチルシステインおよび亜硫酸塩を含有することがさらにより好ましい。
本発明の鉄含有輸液剤は、糖、電解質およびアミノ酸からなる群より選択される少なくとも1種の栄養輸液剤成分をさらに含むことが好ましい。
本発明の鉄含有輸液剤は、患者に熱量を投与する観点から、糖をさらに含有することが好ましい。糖の含有量は、患者に十分な熱量を投与する観点から、鉄含有輸液剤1Lあたり、50~250gであることが好ましく、60~250gであることがより好ましく、100~200gであることがさらにより好ましい。
本発明の鉄含有輸液剤は、高カロリー輸液療法における電解質補給の観点から、電解質をさらに含有することが好ましい。電解質の含有量は、鉄含有輸液剤1Lあたり、1~5gが好ましい。
本発明の鉄含有輸液剤は、輸液用のアミノ酸溶液製剤として十分な機能を発揮させるために、アミノ酸(システインを除く)をさらに含有することが好ましい。アミノ酸の含有量(全アミノ酸の合計量)は、鉄含有輸液剤1Lあたり、10~60gであることが好ましく、15~50gであることがより好ましく、20~40gであることがさらにより好ましい。
本発明の鉄含有輸液剤は、マンガン化合物、亜鉛化合物、銅化合物、ヨウ素化合物およびセレン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の微量元素化合物をさらに含有してもよい。かような微量元素化合物をさらに含有することで、高カロリー輸液療法において微量元素を補給することができる。
マンガン 0.01~0.3mg、特に0.02~0.2mg
亜鉛 0.5~10.0mg、特に1.0~8.0mg
銅 0.01~2.0mg、特に0.05~1.0mg
ヨウ素 0.01~1.0mg、特に0.05~0.3mg
セレン 0.005~0.2mg、特に0.01~0.1mg。
本発明の鉄含有輸液剤は、必要に応じて、水溶性ビタミン(例えば、ビタミンB1(チアミン)、ビタミンB2、ビタミンB6(ピリドキシン等)、ビオチン、ビタミンB12、ニコチン酸アミド、パントテン酸、葉酸など)、脂溶性ビタミン(例えば、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなど)の1種または2種以上をさらに含有することができる。各ビタミンの含有量は、従来からの高カロリー輸液剤において採用されている同程度の量とすることができる。上記ビタミンは、塩や誘導体の形態であってもよい。
本発明の鉄含有輸液剤は、特に制限されないが、例えば、上記のコンドロイチン硫酸・鉄コロイドと、アスコルビン酸(塩)と、グリセロリン酸塩と、乳酸(塩)と、酢酸、クエン酸および/またはコハク酸と、を混合することによって得られる。具体的には、上記のコンドロイチン硫酸・鉄コロイドと、アスコルビン酸(塩)と、グリセロリン酸塩と、乳酸(塩)と、酢酸、クエン酸および/またはコハク酸と、必要に応じて他の成分とを、一括または順次に混合することによって得ることができる。混合温度および混合時間は適宜調節することができ、混合手段は公知のものを使用することができる。
本発明の鉄含有輸液剤のpHは、好ましくは4.5~7.5であり、より好ましくは4.5~7.0であり、さらにより好ましくは4.5~6.5である。
本発明の鉄含有輸液剤は、1室に収容された形態(1室型)であってもよいし、複数の室に分けて収容された形態(複室型)であってもよい。
(1)注射用水にブドウ糖とともに、下記の表1の溶液Aの欄に記載されている電解質、ビタミン類を溶解し、乳酸ナトリウムおよび氷酢酸を添加し、ろ過を行い、表に示す溶液A(pH4.5)を調製した。
実施例1と同様にして、表1の実施例2の欄に記載されている溶液A、B、CおよびDを調製し、それぞれの溶液を用時に剥離可能な隔壁により仕切られた4室型の溶液(バッグ)のそれぞれに充填した後、常法に従い高圧蒸気滅菌し、脱酸素剤とともに酸素非透過性の外包材で包装して実施例2の高カロリー輸液剤を製造した。
表2の比較例1の欄に示す成分組成を有する液(注射用水にて全量を900mLに調整)を0.22μmメンブランフィルターでろ過し、これを輸液バッグ(1室型)に無菌的に充填して、輸液剤中の全成分が混合された状態にある輸液剤を製造した後、直ちに遮光カバー(波長450nmの光の透過率が約1%、波長600nmの光の透過率が約50%)を装着した。室温下に24時間および48時間保存した時点でのコンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を[コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率]に示した方法で求めた。
表2の比較例2の欄に示す成分組成を有する液を輸液バッグ(1室型)に無菌的に充填して、輸液剤中の全成分が混合された状態にある輸液剤を製造した後、比較例1と同様にコンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
表3の比較例3の欄に示す成分組成を有する液を比較例1と同様に製造し、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
表3の比較例4の欄に示す成分組成を有する液を輸液バッグ(1室型)に無菌的に充填して、輸液剤中の全成分が混合された状態にある輸液剤を製造した後、比較例1と同様に、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
表4の比較例5の欄に示す成分組成を有する液を輸液バッグ(1室型)に無菌的に充填して、輸液剤中の全成分が混合された状態にある輸液剤を製造した後、比較例1と同様に、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
表4の比較例6の欄に示す成分組成を有する液を輸液バッグ(1室型)に無菌的に充填して、輸液剤中の全成分が混合された状態にある輸液剤を製造した後、比較例1と同様に、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
(i)総鉄濃度の測定:
実施例1、2、比較例1~6で得られた、室温下に48時間保存する前の輸液剤について、チオグリコール酸を添加した後、60℃に加温してコンドロイチン硫酸・鉄コロイドからすべての鉄を解離させ、ニトロソ-PSAP法にて総鉄濃度(CA)を測定した。
室温下に遮光カバーを装着した状態で24時間および48時間保存した輸液剤を遠心式フィルターユニット「Amicon Ultra-4(30K)」を使用して、5000xgで30分間遠心ろ過し、それにより得られたろ液を用いて、ニトロソ-PSAP法にて非コロイド鉄濃度(CB)を測定した。
下記の数式(I)により、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率(鉄の解離率)を求めた。
実施例1~2および比較例1~6の輸液剤について、鉄の解離率の結果を表5に示す。表5中、輸液剤1Lあたりの乳酸イオン(表5中、乳酸)、酢酸イオン(表5中、酢酸)、クエン酸イオン(表5中、クエン酸)、コハク酸イオン(表5中、コハク酸)の含有量(mEq/L)をそれぞれ示す。
実施例2の輸液剤(リン配合形態がグリセロリン酸二カリウムであり、乳酸28mEq/L、酢酸6.8mEq/L、クエン酸10.05mEq/L、コハク酸8.8mEq/Lを含有する)は、混合後の鉄の解離率は、24時間保存では24.6%、48時間保存では28.6%であった;
比較例1の輸液剤(リン配合形態がグリセロリン酸二カリウムであり、乳酸を含有せず、酢酸28mEq/L、クエン酸0.07mEq/Lを含有する)は、混合後の鉄の解離率は、24時間保存では28.8%、48時間保存では45.2%と高値であった;
比較例2の輸液剤(比較例1の組成に大豆油を配合した)は、混合後の鉄の解離率は、24時間保存では31.4%、48時間保存では47.8%と高値であり、大豆油の有無によって影響は受けない;
比較例3の輸液剤(リン配合形態がリン酸二水素カリウムであり、乳酸が11mEq/L、酢酸が39mEq/L、クエン酸が8mEq/Lである)は、混合後24時間保存すると鉄の解離率は86.1%、48時間保存では97.5%と高値であった;
比較例4の輸液剤(リン配合形態がリン酸二水素カリウムであり、乳酸が14mEq/L、酢酸が48mEq/L、クエン酸が12mEq/Lである)は、混合後の鉄の解離率は、24時間保存では78.2%、48時間保存では95.8%と高値であった。
(1)注射用水にブドウ糖とともに、下記の表6の溶液Aの欄に記載されている電解質、ビタミン類を溶解し、ろ過を行い、表に示す溶液A(pH4.5)を調製した。
クエン酸水和物を加えてpH6とした以外は実施例3と同様に、表6の実施例4の欄に示す成分組成を有する液を製造し、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
た。
クエン酸水和物を加えてpH5とした以外は実施例3と同様に、表6の実施例5の欄に示す成分組成を有する液を製造し、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
コハク酸を加えてpH6とした以外は実施例3と同様に、表6の実施例6の欄に示す成分組成を有する液を製造し、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
氷酢酸を加えてpH5とした以外は実施例3と同様に、表6の比較例7の欄に示す成分組成を有する液を製造し、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
コハク酸を加えてpH5とした以外は実施例3と同様に、表6の比較例8の欄に示す成分組成を有する液を製造し、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率を求めた。
鉄の解離率の結果を表7に示す。表7中、輸液剤1Lあたりの乳酸イオン、酢酸イオン、クエン酸イオン、コハク酸イオンの含有量(mEq/L)をそれぞれ示す。
実施例4の輸液剤(乳酸28mEq/L、クエン酸18mEq/Lを含有する)の鉄の解離率は、24時間保存では17.1%、48時間保存では25.5%であった;
実施例5の輸液剤(乳酸28mEq/L、クエン酸41mEq/Lを含有する)の鉄の解離率は、24時間保存では26.9%、48時間保存では33.5%であった;
実施例6の輸液剤(乳酸28mEq/L、コハク酸22mEq/Lを含有する)の鉄の解離率は、24時間保存では23.0%、48時間保存では31.4%であった;
比較例7の輸液剤(乳酸28mEq/L、酢酸41mEq/Lを含有する)の鉄の解離率は、24時間保存では44.3%、48時間保存では53.1%と高値であった;
比較例8の輸液剤(乳酸28mEq/L、コハク酸49mEq/Lを含有する)の鉄の解離率は、24時間保存では39.6%、48時間保存では48.0%と高値であった。
Claims (12)
- コンドロイチン硫酸・鉄コロイドと、アスコルビン酸またはその塩と、グリセロリン酸塩と、乳酸またはその塩と、酢酸、クエン酸およびコハク酸からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有し、
前記アスコルビン酸またはその塩の含有量が100~200mg/Lであり、乳酸イオンの含有量が20mEq/Lを超えて38mEq/L以下であり、酢酸イオンの含有量が40mEq/L以下であり、コハク酸イオンの含有量が45mEq/L以下である、鉄含有輸液剤。 - コンドロイチン硫酸・鉄コロイドと、アスコルビン酸またはその塩と、グリセロリン酸塩と、乳酸またはその塩と、酢酸、クエン酸およびコハク酸からなる群より選択される少なくとも1種と、を含有し、
前記アスコルビン酸またはその塩の含有量が100~200mg/Lであり、乳酸イオンの含有量が20mEq/Lを超えて38mEq/L以下であり、酢酸イオンの含有量が40mEq/L以下であり、コハク酸イオンの含有量が45mEq/L以下であり、
用時に剥離可能な隔壁によって区画された複数の室を有する複室型容器に収容されており、複数の室の1つに前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドを含む液が収容され、前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドを含む液が収容された室とは異なる室に前記アスコルビン酸またはその塩を含む液が収容され、
前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドを含む液と前記アスコルビン酸またはその塩を含む液との混合液を、波長450nm以下の光を遮断した遮光状態で室温下に48時間保存した際に、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率が40%以下である、鉄含有輸液剤。 - 前記乳酸イオンの含有量が、23~38mEq/Lである、請求項1または2に記載の鉄含有輸液剤。
- システイン、アセチルシステインおよび亜硫酸塩からなる群より選択される少なくとも1種の還元性物質をさらに含む、請求項1~3のいずれか1項に記載の鉄含有輸液剤。
- 酢酸イオンの含有量が25mEq/L以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の鉄含有輸液剤。
- クエン酸イオンの含有量が45mEq/L以下である、請求項1~5のいずれか1項に記載の鉄含有輸液剤。
- コハク酸イオンの含有量が25mEq/L以下である、請求項1~6のいずれか1項に記載の鉄含有輸液剤。
- 成人1人に対する1日あたりの鉄元素の投与量が0.1~2mgとなる量で、前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドを含有する、請求項1~7のいずれか1項に記載の鉄含有輸液剤。
- マンガン化合物、亜鉛化合物、銅化合物、ヨウ素化合物およびセレン化合物からなる群より選択される少なくとも1種の微量元素化合物をさらに含む、請求項1~8のいずれか1項に記載の鉄含有輸液剤。
- 糖、電解質およびアミノ酸からなる群より選択される少なくとも1種の栄養輸液剤成分をさらに含む、請求項1~9のいずれか1項に記載の鉄含有輸液剤。
- 用時に剥離可能な隔壁によって区画された複数の室を有する複室型容器に収容されており、複数の室の1つに前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドおよび前記微量元素化合物を含む液が収容され、前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドおよび前記微量元素化合物を含む液が収容された室とは異なる室に前記栄養輸液剤成分を含む液が収容されている、請求項9に記載の鉄含有輸液剤。
- 前記コンドロイチン硫酸・鉄コロイドおよび前記微量元素化合物を含む液と前記栄養輸液剤成分を含む液との混合液を、波長450nm以下の光を遮断した遮光状態で室温下に48時間保存した際に、コンドロイチン硫酸・鉄コロイドからの鉄の解離率が40%以下である、請求項11に記載の鉄含有輸液剤。
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