JP7187541B2 - 耐火物ライニング構造 - Google Patents

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Description

本明細書での背景セクションで説明される情報は、先行技術として認めるものではない。
鋳造などの冶金プロセスにおいては、溶融金属が、冶金容器内に入れられて、単位工程どうしの間にわたって移送される。例えば、連続鋳造プロセスにおいては、溶鋼が、製鋼炉から取鍋(ladle)内へと注入される。取鍋は、溶鋼を製鋼炉から鋳造プラットフォームへと移動させる際の移送容器として機能する。鋳造プラットフォームにおいては、溶鋼は、取鍋からタンディッシュへと移送される。タンディッシュは、溶鋼を1つ又は複数のノズルを通して連続フローで鋳型内へと分配する計量デバイスとして機能する。
例えば取鍋及びタンディッシュなどの冶金容器は、例えば1400℃(2552°F)を超える温度などの、製鋼プロセスにおける比較的高温において、溶融金属を物理的に収容しなければならない。加えて、冶金容器の溶融金属接触面は、容器内に収容された溶融金属に対して、可能な限り化学的に不活性であるべきである。したがって、冶金容器は、耐火物材料によってライニングされ、これにより、物理的に安定なかつ化学的に安定な溶融金属接触面が提供されるとともに、溶融金属と容器シェルとの間の断熱が提供される。しかしながら、容器シェルが、典型的には固体鋼から形成されているため、溶融金属との接触が起こった場合には、過熱を受けやすく、機械的完全性の喪失を受けやすい。
冶金容器ライニングのための様々な耐火物製品が開発されている。それでもなお、使用時に、改良された機械的安定性及び改良された構造的完全性を提供するような、冶金容器用に増強された耐火物ライニング構造が有利である。
本明細書に記載の発明は、冶金容器用の耐火物ライニング構造に関する。本明細書に記載の発明は、また、耐火物ライニング構造を含む冶金容器、耐火物ライニング構造を製造するための方法、耐火物ライニング構造を含む冶金容器を製造するための方法、及び、冶金プロセスにおいて耐火物ライニング構造を含む冶金容器を使用するための方法、に関する。耐火物ライニング構造は、改良された機械的安定性と、改良された構造的完全性と、を提供するものであって、例えば、冶金工程の終了後における金属スカルの除去を容易なものとしつつ、予熱時及び使用時の、冶金容器において作用ライニングの下に位置するバックアップライニングからの作用ライニングの、クラック形成の低減、層間剥離の低減,及び剥落の低減、によって特徴付けられる。
冶金容器用の耐火物ライニング構造は、第1層と、この第1層の少なくとも一部の下に位置する第2層と、を含む。第1層及び第2層の双方は、冶金容器の側壁とは逆を向いている第1面と、この第1面とは反対側に位置するとともに冶金容器の側壁に対向している第2面と、を有している。第1層の第2面は、第2層の第1面に接触している。第1層は、第1耐火物材料を含み、第2層は、第2耐火物材料を含む。少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部が、第1層の第1面に形成されているとともに、第1層の第1面を通して実質的に鉛直方向に延びている。
本明細書に記載されている本発明の様々な特性及び特徴は、添付図面を参照することにより、より完全に理解され得る。
図1Aは、耐火物ライニング構造を含むタンディッシュに関しての、縮尺通りではない概略図であって、タンディッシュの斜視(上方からの)図を示す。 図1Bは、耐火物ライニング構造を含むタンディッシュに関しての、縮尺通りではない概略図であって、タンディッシュの断面の立面(側面)図を示す。 図1Cは、耐火物ライニング構造を含むタンディッシュに関しての、縮尺通りではない概略図であって、タンディッシュの断面の他の立面(側面)図を示しており、タンディッシュ内に溶融金属が収容された様子を示している。 図1Dは、耐火物ライニング構造を含むタンディッシュに関しての、縮尺通りではない概略図であって、タンディッシュの平面(上面)図を示す。 図2Aは、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成された細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上において、第1層の厚さ全体を通して延びているとともに、第1層の高さ全体にわたって延びている。 図2Bは、図2AにおけるB-B線に対して垂直に見た場合の、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない部分断面図を示す。 図3は、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない部分斜視図であって、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)内の細長エキスパンションジョイント部を形成する、犠牲的なあるいは取り外し可能なインサートを示している。 図4Aは、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成された細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上において、第1層の厚さの一部を通して延びているとともに、第1層の高さ全体にわたって延びている。 図4Bは、図4AにおけるB-B線に対して垂直に見た場合の、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない部分断面図を示す。 図5Aは、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成された細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上において、第1層の厚さ全体を通して延びているとともに、第1層の高さの一部にわたって(作用ライニングの床面よりも上方の位置から、タンディッシュのリムよりも下方の位置まで)延びている。 図5Bは、図5AにおけるB-B線に対して垂直に見た場合の、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない部分断面図を示す。 図6Aは、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成された細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上において、第1層の厚さ全体を通して延びているとともに、第1層の高さの一部にわたって(作用ライニングの床面からスラグラインまで)延びている。 図6Bは、図6AにおけるB-B線に対して垂直に見た場合の、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない部分断面図を示す。 図7Aは、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成された細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、第1層の厚さ全体を通して延びているとともに、タンディッシュの床面上において、作用ライニングの床面よりも下方にまで延びている。 図7Bは、図7AにおけるB-B線に対して垂直に見た場合の、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない部分断面図を示す。 図8は、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、タンディッシュの側壁上において、水平方向に位置した細長エキスパンションジョイント部と、実質的に垂直に位置した細長エキスパンションジョイント部と、を示しており、これら細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成されている。 図9は、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、直線状の傾斜した輪郭を有した細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上において実質的に鉛直方向に延びているとともに、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成されている。 図10は、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、ポリライン(折れ線)輪郭を有した細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上において実質的に鉛直方向に延びているとともに、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成されている。 図11は、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、湾曲輪郭を有した細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上において実質的に鉛直方向に延びているとともに、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成されている。 図12は、タンディッシュの側壁の一部及び床の一部に関しての、縮尺通りではない断面(側面)図であって、曲線と斜め直線とを組み合わせた輪郭を有した細長エキスパンションジョイント部を示しており、細長エキスパンションジョイント部は、タンディッシュの側壁上において実質的に鉛直方向に延びているとともに、タンディッシュの側壁上の耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成されている。 図13は、細長エキスパンションジョイント部を有した耐火物ライニング構造を含むT型タンディッシュに関しての、縮尺通りではない平面(上面)図を示す。 図14は、細長エキスパンションジョイント部を有した耐火物ライニング構造を含むデルタ型タンディッシュに関しての、縮尺通りではない平面(上面)図を示す。 図15Aは、異なる寸法の細長エキスパンションジョイント部を有した耐火物ライニング構造を含むタンディッシュに関しての、縮尺通りではない概略図であって、タンディッシュの斜視(上方からの)図を示す。 図15Bは、異なる寸法の細長エキスパンションジョイント部を有した耐火物ライニング構造を含むタンディッシュに関しての、縮尺通りではない概略図であって、タンディッシュの断面の立面(側面)図を示す。
読者は、本発明の以下の詳細な説明を考慮することにより、上記の特徴及び特性を、同様に他の特徴及び特性を、理解するであろう。
本明細書に記載される発明は、冶金容器用の耐火物ライニング構造に関する。耐火物ライニング構造は、第1層と、この第1層の少なくとも一部の下に位置する第2層と、を含むことができる。耐火物ライニング構造は、第2層の少なくとも一部の下に位置する第3層を、さらに含むことができる。第1層は、耐火物ライニング構造を含む冶金容器内に収容された溶融金属に接触する「作用ライニング」(working lining)に対応する。第2層は、「バックアップライニング」(back-up lining)及び/又は「安全ライニング」(safety lining)に対応することができる。耐火物ライニング構造が、第3層(あるいは、それよりも下の層)を含む場合には、第2層は、中間的な耐火物バックアップライニングに対応し、第3層は、耐火物安全ライニングに対応することができる。
例えば、鋼の連続鋳造プロセスにおいて使用するためのタンディッシュは、(1)使用時にタンディッシュ内に収容された溶融金属に接触する耐火物「作用ライニング」に対応する第1層と、(2)連続鋳造工程の終了後に、金属スカルの除去を容易とするための分離層として機能し得る中間的な耐火物「バックアップライニング」に対応する第2層と、(3)タンディッシュのシェル(側壁及び/又は床)に接触する恒久的な又は半恒久的な耐火物「安全ライニング」に対応する第3層と、を含む耐火物ライニング構造を含むことができる。連続鋳造工程の終了後には、タンディッシュから排出されなかった残留鋼は、冷却されて凝固することによって、スカルを形成する場合があり、このスカルが、作用ライニングに付着する。スカルは、「スカル除去」とも称される工程において、タンディッシュをひっくり返すことにより、除去することができる。スカルの質量のために、重力の影響で、下に位置する安全ライニングから作用ライニングを分離させることができる。この際、安全ライニングは、ひっくり返されたタンディッシュ内に固定されたままであり、スカルと一緒に落下することはない。その後、タンディッシュは、安全ライニング上に新たなバックアップライニングを適用することにより、さらに、バックアップライニング上に新たな作用ライニングを適用することにより、更なる連続鋳造工程のために再処理することができる。
酸化アルミニウム材料(例えば、アルミナベースの耐火物材料)を含む作用ライニングが、溶鋼との接触に関し、スカル除去能力と物理的安定性と化学的安定性との良好な組合せを提供することが観察された。しかしながら、下に位置するバックアップライニング及び/又は安全ライニングから、酸化アルミニウム材料を含む作用ライニングではクラック形成や層間剥離や剥落の発生率が比較的高いことも、観察された。
下に位置する耐火物ライニング及び/又は安全ライニングは、上に位置した耐火物作用ライニングによって熱源から断熱されているので、予熱工程時に、タンディッシュの耐火物ライニング構造が、1093℃(2000°F)に近い温度にまであるいはそれを超える温度にまで加熱された場合には、上に位置する耐火物作用ライニングは、下に位置する耐火物ライニング及び/又は安全ライニングと比較して、最大で4倍(4×)も速くあるいはそれよりも速く、熱エネルギーを吸収することができる。加えて、上に位置する作用ライニングと、下に位置するバックアップ及び/又は安全ライニングとは、例えばアルミナベースの耐火物材料及びマグネシアベースの耐火物材料などのように、異なる熱伝導率及び異なる熱膨張係数を有した異なる構成材料を含むことができる。その結果、予熱工程時には、上に位置する耐火物作用ライニングは、下に位置する耐火物バックアップライニング及び/又は安全ライニングと比較して、より大きく膨張し、このことが、耐火物作用ライニングに内部応力を誘起し、これにより、脆弱なスポットを形成してしまう。誘起された内部応力が局所的な材料強度を超えた場合には、あるいは、外部荷重が局所的な脆弱スポットに対して印加された場合には(例えば、溶鋼に接触した場合には)、作用ライニングにクラックが生じる可能性がある。加えて、作用ライニングは、タンディッシュの側壁を、層間剥離させたり剥落させたりする可能性がある。これにより、下に位置したバックアップライニング又は安全ライニングの一部に損傷を与える可能性があるとともに、そのような一部を脱離させる可能性さえある。これは、作用ライニングが冶金容器の側壁の溶融金属接触面の全体を覆っている場合に特に問題となり得る。したがって、作用ライニングは、容器の側壁上の所定位置に機械的に拘束されており、熱膨張を機械的に受容するスペースを有していない。
[0028]
本明細書において説明されている耐火物ライニング構造は、冶金作業の終了後におけるスカル除去を容易なものとしつつ、予熱時及び使用時には、冶金容器において作用ライニングの下に位置するバックアップライニング及び/又は安全ライニングからの、作用ライニングのクラック形成や層間剥離や剥落の発生率を低減させることができる(場合によっては、発生させないことができる)。耐火物ライニング構造は、作用ライニングの溶融金属接触面に形成されているとともに作用ライニングの溶融金属接触面を通して延びる少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部によって特徴付けられ、細長エキスパンションジョイント部は、実質的に鉛直方向を向いている。細長エキスパンションジョイント部は、連続鋳造工程のための予熱時に、例えばタンディッシュなどの冶金容器の作用ライニングの熱膨張を受容する。
冶金容器用の耐火物ライニング構造は、第1層と、この第1層の少なくとも一部の下に位置する第2層と、を含むことができる。第1層は、第1耐火物材料を含み、第2層は、第2耐火物材料を含む。第1耐火物材料及び第2耐火物材料は、例えば、酸化アルミニウム製の耐火物材料、酸化マグネシウム製の耐火物材料、クロム製の耐火物材料、酸化ジルコニウム製の耐火物材料、及び、これらの任意の組合せ、からなる群から選択される少なくとも1種の耐火物材料を、含むことができる。特定の組合せにおいては、第1耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含むことができ、第2耐火物材料は、酸化マグネシウム製の耐火物材料を含むことができる。これに代えて、特定の組合せにおいては、第1耐火物材料及び第2耐火物材料は、双方とも、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含むことができ、第1の酸化アルミニウム製の耐火物材料と第2の酸化アルミニウム製の耐火物材料とは、化学組成及び/又は物理的特性(例えば、密度、多孔性、厚さ、など)に関して、互いに同じものともあるいは互いに異なるものともすることができる。
本明細書において使用する際には、「酸化アルミニウム製の耐火物材料」とは、質量で少なくとも50%のアルミナ(Al)を含む耐火物材料を意味し、酸化マグネシウム製の耐火物材料とは、質量で少なくとも50%のマグネシア(MgO)を含む耐火物材料を意味する。酸化アルミニウム製の耐火物材料は、質量で、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、あるいは、少なくとも90%、のアルミナ(Al)を含むことができる。酸化アルミニウム製の耐火物材料は、例えば、シリカ、酸化鉄、カルシア、ジルコニア、クロミア、マグネシア、あるいは、これらの任意の組合せ、などの追加的な耐火物成分を含むことができる。酸化マグネシウム製の耐火物材料は、質量で、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、あるいは、少なくとも90%、のマグネシア(MgO)を含むことができる。酸化マグネシウム製の耐火物材料は、例えば、シリカ、酸化鉄、カルシア、ジルコニア、クロミア、アルミナ、あるいは、これらの任意の組合せ、などの追加的な耐火物成分を含むことができる。酸化アルミニウム製の耐火物材料及び酸化マグネシウム製の耐火物材料は、必ずしもアルミナ自体及びマグネシア自体を含有するわけではなく、これらの成分を他の成分と化学的に結合した形態で含有することができる。例えば、酸化アルミニウム製の耐火物材料は、ムライト型のアルミナ(例えば、焼成ムライト)を含むことができ、酸化マグネシウム製の耐火物材料は、シリカ、アルミナ、酸化鉄、カルシア、などの他の耐火物成分と共に、マグネサイト-かんらん石型のマグネシアを含むことができる。酸化マグネシウム製の耐火物材料は、かんらん石/ダナイトを含むことができ、あるいは、ドロマイトを含むことができる。第1耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含むことができ、第2耐火物材料は、かんらん石/ダナイトを含むことができる。第1耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含むことができ、第2耐火物材料は、ドロマイトを含むことができる。
同様に、本明細書において使用する際には、「クロム製の耐火物材料」とは、質量で少なくとも50%のクロミア(Cr)を含む耐火物材料を意味し、酸化ジルコニウム製の耐火物材料とは、質量で少なくとも50%のジルコニア(ZrO)を含む耐火物材料を意味する。酸化クロム製の耐火物材料は、質量で、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、あるいは、少なくとも90%、のクロミア(Cr)を含むことができ、酸化ジルコニウム製の耐火物材料は、質量で、少なくとも50%、少なくとも60%、少なくとも70%、少なくとも80%、あるいは、少なくとも90%、のジルコニア(ZrO)を含むことができる。酸化クロム製の耐火物材料及び酸化ジルコニウムの耐火物材料は、例えば、シリカ、酸化鉄、カルシア、クロミア、ジルコニア、アルミナ、マグネシア、あるいは、これらの任意の組合せ、などの追加的な耐火物成分を含むことができる。酸化クロム製の耐火物材料及び酸化ジルコニウム製の耐火物材料は、必ずしもクロミア自体及びジルコニア自体を含有するわけではなく、これらの成分を他の成分と化学的に結合した形態で含有することができる。例えば、酸化ジルコニウム製の耐火物材料は、ジルコン形態のジルコニウム(すなわち、オルトケイ酸ジルコニウム)を含むことができる。
第1層は、作用ライニングに対応し、第2層は、冶金容器の金属シェルに接触する安全ライニングに対応することができる。これに代えて、第2層は、作用ライニングと他の安全ライニングとの間の中間的なライニングに対応することができる。第1層及び第2層は、双方とも、冶金容器の側壁とは逆を向いている第1面と、この第1面とは反対側に位置するとともに冶金容器の側壁に対向している第2面と、を有している。第1層の第1面は、使用時の、溶融金属接触面である。第1層の第2面は、第2層の第1面に接触している。第2層の第2面は、下に位置する耐火物層(例えば、別の安全ライニング)に接触する、あるいは、冶金容器の金属シェルの内面に接触する。第1層及び第2層は、互いに独立的に、1ミリメートル(0.04インチ)~65ミリメートル(2.6インチ)という範囲の厚さを有することができる。あるいは、例えば、10ミリメートル~50ミリメートル(0.4インチ~2インチ)、15ミリメートル~50ミリメートル(0.6インチ~2インチ)、20ミリメートル~50ミリメートル(0.8インチ~2インチ)、あるいは、25ミリメートル~50ミリメートル(1インチ~2インチ)、などの範囲内に含まれる任意の部分範囲の厚さを有することができる。
[0033]
少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、第1層の第1面に形成されているとともに、第1層の第1面を通して実質的に鉛直方向に延びている。本明細書において使用する際には、「細長エキスパンションジョイント部」とは、冶金容器の作用ライニング(第1層)がなす面のうちの、0.05以上のアスペクト比を有した凹状領域を意味し、ここで、アスペクト比とは、第1層の第1面上において実質的に鉛直方向に測定された際の凹状領域の最大長さを、第1層の第1面上において測定された凹状領域の最大の水平方向幅で除算した値である。例えば、細長エキスパンションジョイント部が、その水平方向幅に沿って長さが変化する不規則な形状を有している場合には、アスペクト比の計算に際しては、測定された最大の長さ寸法が使用される。例えば、細長エキスパンションジョイント部が、その長さに沿って水平方向幅が変化する不規則な形状を有している場合には、アスペクト比の計算に際しては、測定された最大の幅寸法が使用される。耐火物ライニング構造の細長エキスパンションジョイント部は、0.05以上、0.1以上、0.5以上、1以上、5以上、10以上、25以上、50以上、100以上、150以上、200以上、250以上、300以上、あるいは、350以上、というアスペクト比を有することができる。耐火物ライニング構造の細長エキスパンションジョイント部は、2000以下、1850以下、1750以下、1500以下、1000以下、500以下、450以下、400以下、350以下、300以下、250以下、200以下、150以下、100以下、50以下、25以下、あるいは、10以下、というアスペクト比を有することができる。耐火物ライニング構造の細長エキスパンションジョイント部は、0.05~2000という範囲のアスペクト比を有することができる。あるいは、例えば、100~200、75~300、50~450、30~750、0.1~1000、1~500、あるいは、10~150、などの、0.05~2000という範囲内に含まれる任意の部分範囲のアスペクト比を有することができる。
[0034]
本明細書において使用する際には、「実質的に鉛直方向」とは、冶金容器の床から、冶金容器のリムに向けて、上向きに延びることを意味する。例えば、タンディッシュなどの冶金容器は、冶金容器の床に対して垂直ではなく、鉛直方向軸線(水平な平面に対して垂直な軸線として定義される)に対して非ゼロという角度でもって冶金容器の床から上向きに延びる側壁を有することができる。したがって、細長エキスパンションジョイント部は、細長エキスパンションジョイント部が冶金容器の床から冶金容器のリムに向けて上向きに延びている場合には、実質的に鉛直方向に延びている。
図1A~図1Dを参照すると、タンディッシュ10は、シェル12と、耐火物ライニング構造18と、を含む。タンディッシュ10は、床部分14と、側壁部分16と、を含む。耐火物ライニング構造18は、第1層20と、この第1層20の少なくとも一部の下に位置する第2層30と、この第2層30の少なくとも一部の下に位置する第3層40と、を含む。第1層20は、耐火物材料(例えば、酸化アルミニウム製の耐火物材料)を含み、第2層30は、耐火物材料(例えば、酸化アルミニウム製の耐火物材料、あるいは、酸化マグネシウム製の耐火物材料)を含み、第3層40は、タンディッシュ10などの冶金容器の安全ライニングとして使用するのに適した耐火物材料を含む。冶金容器の安全ライニングとして使用するのに適した耐火物材料の例は、限定されないが、耐火粘土、酸化アルミニウム製の耐火物材料、酸化マグネシウム製の耐火物材料、クロム製の耐火物材料、酸化ジルコニウム製の耐火物材料、あるいは、これらの任意の組合せ、が含まれる。
タンディッシュ10の安全ライニングとして機能する第3層40は、タンディッシュシェル12に、耐火レンガあるいは耐火パネルの集合体として、任意選択的にモルタルで、あるいは、一体的な耐火物層として、適用することができる。一体的な耐火物製の第3層40を備えた実施態様においては、耐火物材料は、例えば、当該技術分野の公知の技術を使用して、所定位置において、噴霧により、こて塗りにより、吹き付けにより、鋳造により、あるいは、振動により(例えば、乾式振動により)、第3層40に適用することができる。第1層20及び第2層30は、それぞれ一体的な耐火物層を含むことができ、一体的な耐火物層は、当該技術分野の公知の技術を使用して、所定位置において、第3層40上への噴霧により、こて塗りにより、吹き付けにより、鋳造により、あるいは、振動により(例えば、乾式振動により)、第2層30及び第1層20に適用することができる。
なおも図1A~1Dを参照すると、耐火物ライニング構造18は、第1層20の第1面22に形成されているとともに、第1層20の第1面22を通して、タンディッシュ10の床面11からタンディッシュ10のリム13に向けて実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部50を、さらに含む。床面11は、タンディッシュ10の床14上に位置した作用ライニング20’の溶融金属接触面に対応する。図1A~図1Dに示す細長エキスパンションジョイント部50は、タンディッシュ10の側壁16上の第1層20の高さ全体にわたって延びている。しかしながら、細長エキスパンションジョイント部50が、第1層20の高さ全体と比較して、より短く延び得ることは、理解されよう(例えば、後述の、図5A~図6Bを参照されたい)。加えて、タンディッシュ10の互いに交差する4つの側壁16の各々に関して2つ以上の細長エキスパンションジョイント部50が図示されているが、冶金容器の各側壁が、少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部を含み得ることは、理解されよう(例えば、後述の、図13、図14、図15A、及び図15Bを参照されたい)。細長エキスパンションジョイント部は、また、冶金容器の個別の側壁どうしの交差箇所のところに配置することもできる(例えば、図13を参照されたい)。
図1Cを参照すると、連続鋳造プロセスでの動作時には、タンディッシュ10は、溶鋼60を収容する。溶鋼60は、取鍋(図示せず)から、取鍋シュラウド62を介して、タンディッシュ10内へと、導入される(矢印64は、溶鋼60の流れを示す)。溶鋼60は、流出ブロック66の開口68を通って、タンディッシュから連続鋳造鋳型(図示せず)へと、流出する。タンディッシュ10内の溶鋼60は、第1層20の第1面22に形成された細長エキスパンションジョイント部50を、スラグライン65の直下のところまで覆っている(明瞭化のために、スラグは、省略されている)。
図2A及び図2Bは、図1A~図1Dに示すタンディッシュ10の一部を示している。耐火物ライニング構造18の第1層20は、タンディッシュ10の側壁16とは逆を向いている第1面22と、この第1面とは反対側に位置するとともにタンディッシュ10の側壁16に対向している第2面24と、を含む。第2層30は、タンディッシュ10の側壁16とは逆を向いている第1面32と、この第1面とは反対側に位置するとともにタンディッシュ10の側壁16に対向している第2面34と、を含む。第3層40は、タンディッシュ10の側壁16とは逆を向いている第1面42と、この第1面とは反対側に位置するとともにタンディッシュ10の側壁16に対向している第2面44と、を含む。
第1層20の第1面22は、タンディッシュ10内の溶融金属接触層である。第1層20の第2面24は、第2層30の第1面32に接触している。第2層30の第2面34は、第3層40の第1面42に接触している。第3層40の第2面44は、タンディッシュ側壁16に沿ってタンディッシュシェル12の内向き面に接触している。
細長エキスパンションジョイント部50は、タンディッシュ10の側壁16上の耐火物ライニング構造18の第1層20の第1面22に形成されている。細長エキスパンションジョイント部50は、第1層20の厚さ全体にわたって、深さ寸法(d)にまで、延びている。図2Bに示すように、細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法(d)は、第1層20の厚さの100%(すなわち、それと同一の広がり)であり、第1層20の第1面22から、第1層20の第2面24にまで、延びている。したがって、図2Aに示すように、第2層30の第1面32は、細長エキスパンションジョイント部50を通して、部分的に露出している。細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法(d)は、第1層20の厚さの100%未満とすることができ(例えば、後述の、図4A及び図4Bを参照されたい)、第1層20の厚さの、1%~100%、20%~100%、25%~100%、50%~100%、あるいは、75%~100%、という範囲とすることができる。例えば、細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法(d)は、第1層20の厚さの、少なくとも25%、少なくとも50%、あるいは、少なくとも75%のうちのいずれか、とすることができる。図示しないが、細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法(d)が、第1層20の厚さと比較して、100%より大きくなり得ることは、理解されよう。例えば、細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法(d)は、第2層30の第1面32よりも深くすることができ、したがって、第2層30の厚みによって部分的に深くすることができる。
なおも図2A及び図2Bを参照すると、細長エキスパンションジョイント部50は、タンディッシュ10の床面11から、タンディッシュ10のリム13に向けて、実質的に鉛直方向に延びている。細長エキスパンションジョイント部50は、タンディッシュ側壁16上の第1層20の高さ全体にわたって、鉛直方向高さ寸法(h)のところまで、延びている。したがって、細長エキスパンションジョイント部50の鉛直方向高さ寸法(h)は、第1層20の第1面22の鉛直方向高さ寸法の100%(すなわち、同一の広がりを有する)である。細長エキスパンションジョイント部50の鉛直方向高さ寸法(h)は、第1層20の第1面22の鉛直方向高さ寸法の100%未満とすることができる(例えば、後述の、図5A~図6Bを参照されたい)。例えば、細長エキスパンションジョイント部50の鉛直方向高さ寸法(h)は、第1層20の第1面22の鉛直方向高さ寸法(h)の、少なくとも25%、少なくとも50%、あるいは、少なくとも75%、のうちのいずれかとすることができる。あるいは、第1層20の第1面22の鉛直方向高さ寸法(h)の、25%~100%、50%~100%、あるいは、75%~100%、という範囲とすることができる。
細長エキスパンションジョイント部の鉛直方向高さ寸法が、鉛直方向軸線(水平な平面に対して垂直な軸線として定義される)に沿って測定されていることに、留意されたい。したがって、細長エキスパンションジョイント部の鉛直方向高さ寸法は、細長エキスパンションジョイント部の長さ(この長さは、上述したように、細長エキスパンションジョイント部のアスペクト比を計算するために使用される)とは異なるものであり得る。例えば、冶金容器の、外向きに傾斜した側壁は、冶金容器の床に対して垂直ではないために、細長エキスパンションジョイント部の鉛直方向高さ寸法と比較して、より長い長さを有することとなる。同様に、非直線状の輪郭を有した細長エキスパンションジョイント部は、その鉛直方向高さ寸法と比較して、より長い長さを有することとなる。
図2Aに示すように、細長エキスパンションジョイント部50は、第1層20の第1面22に対して実質的に平行な水平方向幅寸法(w)を有している。水平方向幅寸法(w)は、1ミリメートル(0.04インチ)~1830ミリメートル(72インチ)という範囲とすることができる。あるいは、例えば、1ミリメートル~100ミリメートル(0.04インチ~4インチ)、5ミリメートル~50ミリメートル(0.20インチ~2.00インチ)、5ミリメートル~25ミリメートル(0.20インチ~1.00インチ)、あるいは、5ミリメートル~13ミリメートル(0.20インチ~0.51インチ)、などの、1ミリメートル(0.04インチ)~1830ミリメートル(72インチ)という範囲内に含まれる任意の部分範囲とすることができる。
上述したように、タンディッシュの予熱時には、上に位置した耐火物作用ライニングが、下に位置した耐火物バックアップライニング及び/又は安全ライニングと比較して、より大きく膨張し、これにより、脆弱なスポットの形成、クラック形成、層間剥離、及び剥落を引き起こし得ることが、観察された。より詳細には、上に位置した耐火物作用ライニングが、予熱工程時に、少なくとも1%は直線的に膨張し得ることが、観察された。したがって、熱膨張を効果的に受容し得るよう、耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成されているとともに実質的に鉛直方向に延びる1つ又は複数の細長エキスパンションジョイント部は、少なくともいくつかの実施態様においては、第1層(作用ライニング)の254センチメートル(100インチ)という水平方向寸法ごとに2.54cm(1インチ)という線膨張を生じるような水平方向幅寸法を有するべきである。言い換えれば、細長エキスパンションジョイント部を有する第1層の水平方向の合計寸法(第1層の第1面と、タンディッシュ又は他の冶金容器の床面と、の交差箇所において測定される)に対しての、耐火物ライニング構造の第1層(作用ライニング)に形成された1つ又は複数の細長エキスパンションジョイント部の水平方向幅寸法の合計値の比率は、少なくとも0.01であるべきでありであり、0.005~0.02、0.01~0.02、0.005~0.05、0.01~0.05、あるいは、0.005~0.10、という範囲であり得る。
再び図1B、図1D、及び図2Aを参照すると、タンディッシュ10の4つの側壁16の各々において、第1層20の第1面22の水平方向の合計寸法(w)(図1B及び図1Dを参照されたい)に対しての、細長エキスパンションジョイント部50の水平方向幅寸法(w)(図2Aを参照されたい)の合計値の比率は、少なくとも0.005である。
Figure 0007187541000001
ここで、各タンディッシュ側壁16上における第1層20の第1面22は、各々が水平方向幅(w)を有しているとともに各々が実質的に鉛直方向に延びている「n」個の細長エキスパンションジョイント部を備えており、各側壁16上の第1層20の第1面22の水平方向の合計幅寸法(w)は、第1面22と床面11との交差箇所において測定される。したがって、相互連結された複数の側壁(4つの側壁16を有したタンディッシュ10であり、6つの細長エキスパンションジョイント部を含有した2つの側壁と、2つの細長エキスパンションジョイント部を含有した2つの側壁と、を有している。図1A及び図1Dを参照されたい。)を含む冶金容器に関しては、幅比率という特徴は、少なくとも1つの側壁に対して適用することができ、いくつかの実施態様においては、構成要素をなすすべての側壁に適用される。
幅比率は、少なくとも0.005、0.010、少なくとも0.015、少なくとも0.020、少なくとも0.025、あるいは、少なくとも0.030、とすることができる。例えば、0.017という幅比率は、第1層の第1面の152センチメートル(60インチ)という水平方向の寸法あたりにつき、2.54センチメートル(1インチ)の水平方向膨張に対して充分なスペースを提供し、0.025という幅比率は、第1層の第1面の102センチメートル(40インチ)という水平方向の寸法あたりにつき、2.54センチメートル(1インチ)の水平方向膨張に対して充分なスペースを提供する。幅比率は、1未満でなければならない(1という幅比率は、第1層の第1面の水平方向寸法(w)の全体にわたって延びる幅を有した細長エキスパンションジョイント部に対応する)。幅比率は、1未満、0.90未満、0.75未満、0.50未満、0.25未満、0.15未満、0.10未満、あるいは、0.05未満、とすることができる。幅比率は、0.005~1未満という範囲とすることができる。あるいは、例えば、0.010~0.500あるいは0.010~0.100などの、0.005~1未満という範囲内に含まれる任意の部分範囲とすることができる。
図2Aに示すように、各細長エキスパンションジョイント部50は、隣の細長エキスパンションジョイント部50に対して、水平方向間隔(s)の分だけ、離間している。各細長エキスパンションジョイント部50の間の水平方向間隔(s)は、均一にすることも、あるいは、個別に変更することも、可能である。各細長エキスパンションジョイント部50は、隣の細長エキスパンションジョイント部50から、2.54センチメートル(1インチ)という最小の水平方向間隔(s)の分だけ、離間させることができる。細長エキスパンションジョイント部50の数、各細長エキスパンションジョイント部50の間の水平方向間隔(s)、及び、各細長エキスパンションジョイント部50の水平方向幅寸法(w)は、上述したように、少なくとも0.010という幅比率になるように、併せて構成することができる。
細長エキスパンションジョイント部は、第1層が第2層上に適用された後に、第1層内において接続部をカットすることによって、第1層(作用ライニング)の第1面に形成することができる。例えば、のこぎり、ミル、又は他の適切な切断装置を使用することによって、細長エキスパンションジョイント部を、所与の長さでもって、所与の深さ寸法でもって、所与の鉛直方向高さ寸法でもって、所与の水平方向幅寸法でもって、所与の輪郭でもって、所与の断面形状でもって、及び、第1層内における所与の向きでもって、第1層の第1面内においてカットして形成することができる。
これに代えて、細長エキスパンションジョイント部は、犠牲的なあるいは他の取り外し可能な、インサート又はスペーサを使用して、第1層の第1面(作用ライニング)に形成することができる。例えば、図3を参照すると、第3層40(例えば、安全ライニングとして機能する)及び第2層30(例えば、スカル除去分離層として機能する)が存在する状況で、犠牲的なあるいは取り外し可能なインサート/スペーサ55を、第2層30の第1面32上に配置することができる。犠牲的な/取り外し可能な、インサート/スペーサ55は、細長エキスパンションジョイント部50の寸法及び三次元形状に対して少なくとも部分的に対応した寸法及び三次元形状を有している。従って、第1層20を、第2層30の第1面32上において、かつ、犠牲的な/取り外し可能な、インサート/スペーサ55の周囲において、第1層20の所定位置に、例えば、噴霧により、こて塗りにより、吹き付けにより、鋳造により、あるいは、振動により(例えば、乾式振動により)、適用することができる。
インサート/スペーサ55は、例えば、木材、プラスチック、厚紙、合板、パーティクルボード、配向ストランドボード、あるいは、他の分解可能な材料、などの犠牲材料から形成することができ、インサート/スペーサ55は、塗布された層が比較的高温(例えば、少なくとも700°F(371℃))にまで加熱される乾燥工程時に、分解する。乾燥工程時には、犠牲的なインサート/スペーサ55は、熱分解することができあるいは他の方法で揮発することができる(すなわち、燃え尽きることができる)。これにより、第1層20に凹んだ痕跡を残し、これにより、細長エキスパンションジョイント部50を形成する。
インサート/スペーサ55は、例えば金属などの非犠牲材料から形成することができる。このようなインサート/スペーサ55は、乾燥工程時に分解することがなく、第1層の材料(例えば、酸化アルミニウム製の耐火物材料)が非犠牲材料に強く接着しないために、インサート/スペーサ55を、第1層20から物理的に除去することができる。これにより、第1層20に凹んだ痕跡を残し、これにより、細長エキスパンションジョイント部50を形成する。取り外し可能なインサート/スペーサ55は、第1層20を形成する材料の塗布後に、そして、インサート/スペーサ55によって形成された凹んだ痕跡を乾燥工程時に維持し得るだけの充分な凝集性と構造的完全性とを「ウェット」層が備えている場合には、その後の乾燥工程の前に、取り外すことができる。そうでない場合には、インサート/スペーサ55は、乾燥工程の終了後に、あるいは、乾燥工程の少なくとも一部の後に、取り外すことができる。
上述したように、細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法は、第1層20の厚さの100%未満とすることができる。図4A及び図4Bに示すように、細長エキスパンションジョイント部50は、タンディッシュ側壁16上において、第1層20の第1面22の高さ全体にわたって延びているが、第1層20の厚さの一部のみを通してしか延びていない。図4Bを参照すると、細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法(d)は、第1層20の第1面22から、第1層20の凹面23のところまで、延びている。第2層30の第1面32は、第1層20のうちの、凹面23と第1層20の第2面24との間に位置した厚さ部分によって、覆われたままである。細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法(d)は、第1層20の厚さの1%~100%未満という範囲とすることができ、第1層20の厚さに対して、1%~100%、20%~100%、25%~100%、50%~100%、あるいは、75%~100%、という範囲とすることができる。例えば、細長エキスパンションジョイント部50の深さ寸法(d)は、第1層20の厚さの、少なくとも25%、少なくとも50%、あるいは、少なくとも75%、とすることができる。
上述したように、細長エキスパンションジョイント部50の鉛直方向高さ寸法は、第1層20の第1面22の鉛直方向高さ寸法の100%未満とすることができる。図5A及び図5Bに示すように、細長エキスパンションジョイント部50は、第1層20の厚さ全体を通して延びていが(ただし、図4A及び図4Bに関連して図示したように、細長エキスパンションジョイント部50が、第1層20の厚さの一部だけを通してしか延びないことも可能であることは、理解されよう)、タンディッシュ側壁16上の第1層20の第1面22の高さの一部にわたってしか延びていない。細長エキスパンションジョイント部50は、鉛直方向高さ寸法(h)を有し、タンディッシュ側壁16上の第1層20の第1面22は、鉛直方向高さ寸法(h)を有し、ここで、h<hである。細長エキスパンションジョイント部50の鉛直方向高さ寸法(h)は、第1層20の第1面22の鉛直方向高さ寸法の、少なくとも25%、少なくとも50%、あるいは、少なくとも75%、にすることができる(すなわち、h/h>=0.25、h/h>=0.50、あるいは、h/h>=0.75)。あるいは、第1層20の第1面22の鉛直方向高さ寸法(h)の、25%~100%、50%~100%、あるいは、75%~100%、という範囲内にすることができる。細長エキスパンションジョイント部50は、タンディッシュ10の床面11から、タンディッシュ10のリム13に向けて、実質的に鉛直方向に延びているが、細長エキスパンションジョイント部50は、床面11よりも上方の位置から、リム13よりも下方の位置のところまで、延びている。
図6A及び図6Bは、第1層20の第1面22の鉛直方向高さ寸法(h)の100%未満とされた鉛直方向高さ寸法(h)を有したすなわちh<hとされた細長エキスパンションジョイント部50を含む耐火物ライニング構造18の他の例を示している。図6A及び図6Bに示すように、細長エキスパンションジョイント部50は、第1層20の厚さ全体を通して延びているが(ただし、図4A及び図4Bに関連して図示したように、細長エキスパンションジョイント部50が、第1層20の厚さの一部だけを通してしか延びないことも可能であることは、理解されよう)、タンディッシュ側壁16上の第1層20の第1面22の高さのうちの、床面11とスラグライン65(上述したように、図1Cを参照されたい)との間に位置した一部に沿ってしか延びていない。
図7A及び図7Bは、タンディッシュの床14上に位置した作用ライニング20’の溶融金属接触面に対応する床面11よりも下にまで延びている部分51を有した細長エキスパンションジョイント部50を含む耐火物ライニング構造18の一例を示している。拡張接続部50の床下部分51は、例えば、犠牲的な/取り外し可能な、インサート/スペーサ(図3におけるインサート/スペーサ55を参照されたい)を使用した場合に、形成することができる。第1層20及び床作用ライニング20’を形成する材料は、第1層20及び床作用ライニング20’を、犠牲的な/取り外し可能なインサート/スペーサの周囲の所定位置へと、例えば、噴霧することにより、こて塗りすることにより、吹き付けすることにより、鋳造することにより、あるいは、振動させることにより(例えば、乾式振動させることにより)、適用される。
実質的に鉛直方向に延びる少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部に加えて、耐火物ライニング構造は、第1層の第1面に形成されるとともに水平方向に延びる少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部を、さらに含むことができる。水平方向に延びる細長エキスパンションジョイント部70は、図8に示されているとともに、実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部50と交差している。水平方向に延びる細長エキスパンションジョイント部70は、第1層20の第1面22の水平方向の長さの全体にわたって延びることができる、あるいは、第1層20の第1面22の水平方向の長さの一部にわたって延びることができる。水平方向に延びる1つの細長エキスパンションジョイント部70が、図8には示されているが、本明細書によれば、耐火物ライニング構造の第1層の第1面に、水平方向に延びる2つ又はそれ以上の細長エキスパンションジョイント部を形成してもよいことは、理解されよう。加えて、水平方向に延びる細長エキスパンションジョイント部70が、図8においては、水平方向軸線に対して平行な向きとされているが、本明細書による耐火物ライニング構造が、水平方向軸線に対して最大45°で傾斜する実質的に水平方向に延びる細長エキスパンションジョイント部を含み得ることは、理解されよう。本明細書による耐火物ライニング構造は、また、例えば、ポリライン輪郭あるいは湾曲輪郭(例えば、円弧形状、正弦波形状、あるいは、スプライン形状、を有している)などの非直線状輪郭を有した実質的に水平方向に延びる細長エキスパンションジョイント部を、含むことができる。
上述の細長エキスパンションジョイント部は、実質的に鉛直方向の直線状の輪郭(すなわち、鉛直方向の直線輪郭)を有するものとして、図示されている。しかしながら、本明細書による耐火物ライニング構造は、他の輪郭及び/又は他の向きを有する実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部を含むことができる。例えば、図9に示すように、細長エキスパンションジョイント部50は、第1層20の第1面22において斜めに配向した実質的に鉛直方向の直線状輪郭(すなわち、傾斜した直線輪郭)を有することができる。細長エキスパンションジョイント部50は、第1層20の第1面22がなす平面内において、実質的な鉛直方向軸線57に対して、0°より大きく45°までの範囲の傾斜角度θを形成することができる。
本明細書による耐火物ライニング構造は、また、例えば、ポリライン輪郭(図10を参照されたい)あるいは湾曲輪郭(例えば、図11に示すように、円弧形状を有している、あるいは、正弦波形状又はスプライン形状を有している)などの非直線状輪郭を有した実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部を含むことができる。図12は、傾斜した直線と曲線とを組み合わせた輪郭を有した実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部50を示している。よって、本明細書による耐火物ライニング構造は、鉛直方向の直線、傾斜した直線、ポリライン、曲線、及び、これらの任意の組合せ、からなる群から選択される長尺輪郭を含むことができる。
本明細書に記載される発明は、上述の耐火物ライニング構造を備えた冶金容器を含む。冶金容器は、床と、この床から実質的に鉛直方向に延びる側壁と、を含むことができる。上述の耐火物ライニング構造は、冶金容器の側壁の少なくとも一部上に配置することができる。冶金容器は、連続鋳造工程において使用し得るように構成されたタンディッシュを含むことができ、タンディッシュは、互いに交差する少なくとも4つの側壁を含む。上述の耐火物ライニング構造は、4つの側壁の少なくとも1つの少なくとも一部上に配置することができる。上述のタンディッシュ10は、平面視において矩形をなす4つの側壁を含むが、耐火物ライニング構造が、異なるタンディッシュ構成においても使用し得ることは、理解されよう。
例えば、図13に示すように、上述の耐火物ライニング構造は、8つの側壁116を有したT型タンディッシュ110において使用することができる。耐火物ライニング構造118は、側壁116のところにおいて、タンディッシュ110の外側シェル112上に配置することができる。実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部150が、第1層の第1面122に形成されているとともに、8つの側壁116の相互の交差箇所にも形成されている。図示していないが、耐火物ライニング構造118は、例えば衝撃パッド176に隣接する側壁116などのいくつかの側壁116においては省略することができる、及び/又は、細長エキスパンションジョイント部は、8つの側壁の相互の交差箇所のいくつかにおいてはあるいはすべてにおいて、省略することができる。
図14は、6つの側壁216を有したデルタ型タンディッシュ210を示している。耐火物ライニング構造218は、側壁216のところにおいて、タンディッシュ210の外側シェル212上に配置することができる。実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部250が、第1層の第1面222に形成されている(図示していないが、任意選択的に、実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部は、6つの側壁216のうちの1つ又は複数の側壁の相互の交差箇所に、形成することもできる)。図示していないが、耐火物ライニング構造218は、例えば衝撃パッド276に隣接する側壁216などのいくつかの側壁216においては、省略することができる。
図面に図示して上述した細長エキスパンションジョイント部は、各冶金容器内において、一様な向きのものとして図示されていて、一様な寸法及び一様な形状(すなわち、長尺輪郭、及び、横方向(断面)形状)を有している。しかしながら、上述の耐火物ライニング構造を含む任意の冶金容器においては、細長エキスパンションジョイント部の形状、寸法、向き、数、及び間隔が、接続部ごとに異なり得ることは、理解されよう。例えば、図15A及び図15Bを参照すると、タンディッシュ310は、シェル312と、耐火物ライニング構造318と、を含む。タンディッシュ310は、床部分314と、側壁部分316と、を含む。耐火物ライニング構造318は、第1層320と、この第1層320の少なくとも一部の下に位置する第2層330と、この第2層330の少なくとも一部の下に位置する第3層340と、を含む。第1層320、第2層330、及び第3層340の各々は、独立的に、上述の耐火物材料を含む。また、第2層330を省略することができ、第1層320を、第3層340上に直接的に配置し得ることに、留意されたい。その場合には、耐火物ライニング構造318は、第1の層と第2の層とだけを含む2層構造を含むこととなる。
なおも図15A及び図15Bを参照すると、耐火物ライニング構造318は、第1層320の第1面322に形成されているとともにタンディッシュ310の床面311からタンディッシュ310のリム313に向けて実質的に鉛直方向において第1層320の第1面322を通して延びる細長エキスパンションジョイント部350及び350’を、さらに含む。床面311は、タンディッシュ310の床314上に位置している作用ライニング320’の溶融金属接触面に対応する。細長エキスパンションジョイント部350及び350’は、タンディッシュ310の側壁316上において、第1層320の高さ全体にわたって延びている。しかしながら、上述したように、細長エキスパンションジョイント部350及び350’が、第1層320の高さ全体と比較して、より短く延び得ることは、理解されよう。タンディッシュ310の長い側壁上に位置した細長エキスパンションジョイント部350’は、タンディッシュ310の短い側壁上に位置した細長エキスパンションジョイント部350と比較して、より大きな水平方向幅を有している。
任意の所与の細長エキスパンションジョイント部の深さと幅寸法と断面形状とは、細長エキスパンションジョイント部の長さに沿った位置ごとに相異することができる。加えて、耐火物ライニング構造の構成層の厚さは、所与の冶金容器内の場所ごとに相異することができる。例えば、第1層(作用ライニング)は、耐火物ライニング構造を含むタンディッシュにおいて、スラグラインよりも下方と比較して、スラグラインよりも上方においては、より薄いものとすることができる。これに代えてあるいはこれに加えて、第1層は、スラグラインの上下における第1層の部分と比較して、より厚い部分を有した局在的な領域を、スラグラインの周囲に含むことができる。同様に、いくつかの実施態様においては、第2層及び/又は第1層(作用ライニング)を、タンディッシュの側壁の一部から(例えば、スラグラインよりも上方の部分から)省略することができる。
耐火物ライニング構造につき、鋼の連続鋳造プロセスにおいて使用するためのタンディッシュに関して上述したが、耐火物ライニング構造が、鉄用途と非鉄用途との双方に関する例えば取鍋などの他の冶金容器において使用し得ることは、理解されよう。同様に、耐火物ライニング構造につき、2ストランドタンディッシュを図示した図面に関連して上述したが、耐火物ライニング構造が、単一ストランドタンディッシュにおいても、また、タンディッシュごとに2つ以上の井戸ブロックを有したマルチストランドタンディッシュ(例えば、6ストランドタンディッシュ)においても、使用し得ることは、理解されよう。加えて、図示の明瞭化のために、上記の図面に示されたタンディッシュにおいては、タンディッシュファニチャ(tundish furniture)及び他のタンディッシュ要素(ダム、堰、バッフル、オーバーフロースパウト、ストッパロッド、スライドゲート、など)は、省略されている。しかしながら、上述した耐火物ライニング構造を含むタンディッシュが、タンディッシュファニチャ及び他のタンディッシュ要素を含み得ること、及び、非平面的な及び/又は不連続的な床面を有し得ることは、理解されよう。
実施例1
鋼の連続鋳造用に構成されたタンディッシュであるとともに、耐火物安全ライニング(第3層)が事前に設置されているタンディッシュに対して、BASILITE(登録商標)302(50%という最小MgO含有量を有したマグネサイト-かんらん石製の耐火物スプレーコーティング、Vesuvius USA社から入手可能)を、噴霧した。BASILITE(登録商標)302層を、タンディッシュ(スラグライン上において、約2インチ(約5.08cm)という厚さ)の床上と側壁上とにおいて、1インチ~1.5インチ(2.54cm~3.81cm)という厚さで、噴霧した。これにより、1インチ~2インチ(2.54cm~5.08cm)という厚さの第2層を形成した。
適用したBASILITE(登録商標)302層を、最初にこの層を600°F(316℃)で0.5時間にわたって加熱し、次にこの層を1000°F(538℃)で3時間にわたって加熱することにより、乾燥させた。タンディッシュを、110°F(43℃)未満にまで冷却し、BASILITE(登録商標)302層上に、高アルミナ作用ライニングを吹き付け、これにより、第1層を形成した。BASILITE(登録商標)302層上に高アルミナ作用ライニングを吹き付ける前に、合板パネル(60インチ×1.75インチ×0.375インチ(152cm×4.445cm×0.95cm))からなる犠牲的なインサート/スペーサを、BASILITE(登録商標)302層の水平方向幅に沿って15インチ(38.1cm)ごとに、実質的に鉛直方向の向きでもって、4つのタンディッシュ側壁のうちの1つの側壁上において、BASILITE(登録商標)302層上に、配置した。合板製のインサート/スペーサは、60インチ×0.375インチ(152cm×0.95cm)の面が、BASILITE(登録商標)302層に接触するようにして配置し、この場合、60インチ×1.75インチ(152cm×4.445cm)の面を、BASILITE(登録商標)302がなす面に対して、実質的に垂直となる向きとした。加えて、高アルミナ作用ライニングを吹き付ける前に、BASILITE(登録商標)302層に対して水を噴霧し、これにより、BASILITE(登録商標)302層の表面を湿らせた。
BASILITE(登録商標)302層上へと及び合板製インサート/スペーサ上へと、高アルミナ作用ライニングを吹き付けた後に、残留しているすべての耐火物材料を、合板製インサート/スペーサの露出表面(すなわち、高アルミナ作用ライニングの適用層内に埋め込まれていない表面)から洗浄した。これにより、高アルミナ作用ライニングの乾燥時に、合板製インサート/スペーサが燃え尽きることを確保した。加えて、合板製インサート/スペーサが無い3つのタンディッシュ側壁上において、のこぎりを使用して、高アルミナ作用ライニングの適用層の水平方向の幅に沿って、15インチ(38cm)ごとに、高アルミナ作用ライニングの適用層内をカットして、水平方向幅が0.25インチ(0.64cm)の細長エキスパンションジョイント部を形成した。カットにより形成した細長エキスパンションジョイント部は、適用された第1層がなす面を通して実質的に鉛直方向を向くものとした。高アルミナ作用ライニングを適用した層を、以下のシーケンスによって層を加熱することにより、乾燥させた。すなわち、350°F(180℃)で1時間→500°F(260℃)で1時間→700°F(370℃)で1時間→950°F(510℃)で2時間。第1層と第2層との間に配置された熱電対は、乾燥シーケンス時に、境界部分の温度が徐々にピーク温度700°F(370℃)にまで上昇することを示した。
合板製インサート/スペーサは、乾燥シーケンス時に完全に燃え尽き、0.375インチ(0.95cm)幅の細長エキスパンションジョイント部が、第1層がなす面を通して実質的に鉛直方向に延びていた。既にカットされた0.25インチ(0.64cm)幅の細長エキスパンションジョイント部を、0.375インチ(0.95cm)幅へと、再びカットした。燃え尽きた合板製インサート/スペーサによって形成された細長エキスパンションジョイント部も、また、0.375インチ(0.95cm)幅ののこぎりを使用して再びカットし、これにより、すべての細長エキスパンションジョイント部の深さが第1層の厚さ全体を通して延びるようにした。また、タンディッシュのすべての4つの側壁上において、側壁のほぼ中間の高さのところで、第1層がなす面を通してタンディッシュの周縁まわりにカットして、0.375インチ(0.95cm)幅の水平方向の拡張接続部を形成した。
タンディッシュを、2000°F(1100℃)でもって約14時間にわたって予熱操作した後に、第1層は、最小限の観察可能なクラックを示し、観察可能な層間剥離あるいは剥落は無かった。予熱後のタンディッシュを、鋼の連続鋳造工程で使用し、その後、タンディッシュを、冷却した。これにより、タンディッシュ内の残留鋼は、凝固してスカルを形成した。連続鋳造工程時には、第1層の全体が、タンディッシュの側壁に固着したままであった。冷却後のタンディッシュを、ひっくり返し、スカルを、重力の影響によって落下させた。第3層(安全ライニング)は、損傷していなかった。このことは、細長エキスパンションジョイント部が、第1層と第2層との遮蔽及び断熱の有効性を損なわないことを示した。
発明の態様
本発明の様々な態様は、限定するものではないけれども、以下の番号付けされた項目を含む。
項目1.冶金容器用の耐火物ライニング構造であって、
前記冶金容器の側壁とは逆を向いている第1面と、この第1面とは反対側に位置するとともに前記冶金容器の前記側壁に対向している第2面と、を有する第1層であって、第1耐火物材料を含む、第1層と、
前記第1層の少なくとも一部の下に位置する第2層であるとともに、前記冶金容器の前記側壁とは逆を向いている第1面と、この第1面とは反対側に位置するとともに前記冶金容器の前記側壁に対向している第2面と、を有する第2層であって、この第2層は、第2耐火物材料を含み、前記第1層の前記第2面が、この第2層の前記第1面に接触している、第2層と、
前記第1層の前記第1面に形成されているとともに前記第1層の前記第1面を通して実質的に鉛直方向に延びる少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部と、を含む、耐火物ライニング構造。
項目2.前記第1耐火物材料及び前記第2耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料、酸化マグネシウム製の耐火物材料、クロム製の耐火物材料、酸化ジルコニウム製の耐火物材料、及び、これらの任意の組合せ、からなる群から独立的に選択される、項目1に記載の耐火物ライニング構造。
項目3.前記第1耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含み、
前記第2耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料、酸化マグネシウム製の耐火物材料、クロム製の耐火物材料、酸化ジルコニウムを含む、あるいは、これらの任意の組合せ、を含む、項目1又は2に記載の耐火物ライニング構造。
項目4.前記第1耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含み、前記第2耐火物材料は、酸化マグネシウム製の耐火物材料を含む、項目1~3のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目5.前記第1耐火物材料及び前記第2耐火物材料の双方は、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含む、項目1~3のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目6.前記第1耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含み、前記第2耐火物材料は、かんらん石/ダナイト製の耐火物材料を含む、項目1~3のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目7.前記第1耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料を含み、前記第2耐火物材料は、ドロマイト製の耐火物材料を含む、項目1~3のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目8.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、鉛直方向の直線、傾斜した直線、ポリライン、曲線、及び、これらの任意の組合せ、からなる群から選択される長尺輪郭を含む、項目1~7のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目9.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、0.05よりも大きいアスペクト比を有している、項目1~8のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目10.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、少なくとも0.1というアスペクト比を有している、項目1~9のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目11.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、少なくとも50というアスペクト比を有している、項目1~10のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目12.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、少なくとも75というアスペクト比を有している、項目1~11のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目13.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、少なくとも100というアスペクト比を有している、項目1~12のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目14.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、少なくとも0.005という幅比率によって特徴付けられる、項目1~13のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目15.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、少なくとも0.010という幅比率によって特徴付けられる、項目1~14のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目16.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、少なくとも0.015という幅比率によって特徴付けられる、項目1~15のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目17.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、少なくとも0.025という幅比率によって特徴付けられる、項目1~16のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目18.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部の幅寸法は、1ミリメートル(0.04インチ)~100ミリメートル(4インチ)という範囲である、項目1~17のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目19.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部の幅寸法は、5ミリメートル(0.20インチ)~25ミリメートル(1インチ)という範囲である、項目1~18のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目20.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、前記第1層の前記第1面から前記第1層の前記第2面に向けて延びる深さ寸法を有し、
前記深さ寸法は、前記第1層の厚さの少なくとも50%である、項目1~19のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目21.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部の前記深さ寸法は、前記第1層の厚さの100%であり、
前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部の前記深さ寸法は、前記第1層の前記第1面から、前記第1層の前記第2面のところまで、延びており、
前記第2層の前記第1面は、前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部によって部分的に露出されている、項目1~20のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目22.前記第1層の厚さ及び前記第2層の厚さは、独立的に、1ミリメートル(0.04インチ)~65ミリメートル(2.6インチ)という範囲である、項目1~21のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目23.前記第1層の厚さ及び前記第2層の厚さは、独立的に、25ミリメートル(1インチ)~50ミリメートル(2インチ)という範囲である、項目1~22のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目24.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、前記第1層の前記第1面の鉛直方向高さ寸法の少なくとも75%という鉛直方向高さ寸法を有している、項目1~23のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目25.前記少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、前記第1層の前記第1面の鉛直方向高さ寸法の少なくとも100%という鉛直方向高さ寸法を有している、項目1~24のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目26.前記第1層の前記第1面に形成された複数の細長エキスパンションジョイント部を含み、
これら複数の細長エキスパンションジョイント部の各々は、前記第1層の前記第1面を通して実質的に鉛直方向に延びており、
前記複数の細長エキスパンションジョイント部は、最小でも2.54センチメートル(1インチ)だけ、水平方向において互いに離間している、項目1~25のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目27.前記第1層の前記第1面に形成されているとともに前記第1層の前記第1面を通して実質的に水平方向に延びる細長エキスパンションジョイント部を、さらに含む、項目1~26のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目28.前記第2層の少なくとも一部の下に位置する第3層を、さらに含み、
前記第3層は、前記冶金容器の前記側壁とは逆を向いている第1面と、この第1面とは反対側に位置するとともに前記冶金容器の前記側壁に対向し且つ接触している第2面と、を有し、
前記第3層は、第3耐火物材料を含み、
前記第2層の前記第2面は、前記第3層の前記第1面に接触している、項目1~27のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造。
項目29.冶金容器であって、
床と、
この床から実質的に鉛直方向に延びる側壁と、
前記冶金容器の前記側壁の少なくとも一部に配置された、項目1~28のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造と、を含む、冶金容器。
項目30.前記冶金容器は、連続鋳造工程において使用し得るように構成されたタンディッシュを含み、
このタンディッシュは、互いに交差する少なくとも4つの側壁を含み、
前記耐火物ライニング構造は、前記少なくとも4つの側壁の少なくとも一部上に配置され、
少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部は、前記少なくとも4つの側壁の各々上において、前記第1層の前記第1面に形成され、
前記細長エキスパンションジョイント部は、前記第1層の前記第1面を通して実質的に鉛直方向に延びている、項目29に記載の冶金容器。
項目31.耐火性容器内に、項目1~28のいずれか一項に記載の耐火物ライニング構造を製造するための方法であって、
a)耐火物安全ライニングを有した側壁と、耐火物安全ライニングを有した底壁と、を備えた冶金容器を準備することと、
b)前記耐火物安全ライニング上に、第2耐火物材料を含む第2耐火物層を適用することと、
c)前記第2耐火物層上に、第1耐火物材料を含む第1耐火物層を適用するとともに、前記第1耐火物層を、前記冶金容器の前記側壁とは逆を向いている第1面を有するものとすることと、
d)前記第1層の前記第1面に、前記第1層の前記第1面を通して実質的に鉛直方向に延びる少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部を形成することと、を含む、方法。
項目32.前記第1耐火物材料は、質量で少なくとも50%のアルミナを含む、項目32に記載の方法。
様々な特性及び特徴が、本発明の全体的な理解を提供し得るよう、本明細書に記載されて図面に図示されている。本明細書に記載されて図面に図示されている様々な特性及び特徴が、このような特性及び特徴が本明細書において組み合わせて明示的に記載されているか又は例示されているかどうかに関わらず、任意の適切な態様で組み合わせ得ることは、理解されよう。本発明者及び出願人は、特性及び特徴のこのような組合せが本明細書の範囲内に含まれることを明示的に意図しているとともに、さらに、本出願に新規な主題を加えなくとも、特性及び特徴のこのような組合せを権利主張することを意図している。よって、特許請求の範囲は、本明細書により明示的にもしくは本質的に記載されている、又はさもなければ明示的にもしくは本質的に支持されている、任意の特性及び特徴を、任意の組合せで列挙するように補正することができる。さらに、本出願人は、従来技術に存在し得る特性及び特徴を、たとえこれらの特性及び特徴が本明細書において明示的に記載されていなくても、断定的に放棄するよう特許請求の範囲を補正する権利がある。したがって、任意のこのような手続補正書は、明細書又は特許請求の範囲に対して新規事項を加えることはなく、文書による記載、記載の充分性、及び追加事項の要件を満たしている(例えば、35U.S.C.§112(a)及び123(2)条EPC)。本発明は、本明細書に記載されている様々な特性及び特徴を含むことができる、あるいは、それら様々な特性及び特徴からなることができる、あるいは、それら様々な特性及び特徴から本質的になることができる。
また、本明細書に列挙された任意の数値的範囲は、列挙された端点を含むとともに、列挙された範囲内に含まれるものと同じ数値的正確さを有する(すなわち、特定された桁の同数を有する)すべての部分範囲を記載している。例えば、列挙された範囲の「1.0~10.0」は、列挙された最小値である1.0と、列挙された最大値である10.0と、の間の(及びこれらを含む)すべての部分範囲を記載している。例えば、たとえ「2.4~7.6」という範囲が明細書のテキストにおいて明示的に列挙されていないとしても、「2.4~7.6」について記載している。したがって、本出願人は、本明細書において明示的に列挙された範囲内に含まれる、同じ数値的正確さを有する任意の部分範囲を明示的に列挙するように、特許請求の範囲を含めて、本明細書を補正する権利を有している。すべてのこのような範囲は、任意のこのような部分範囲を明示的に列挙するように補正することが、明細書又は特許請求の範囲へ新規事項を加えるものではなく、文書による記載、記載の充分性、及び追加事項の要件を満たす(例えば、35U.S.C.§112(a)及び123(2)条EPC)ものであると、本明細書において本質的に記載されている。
文法的冠詞「one」、「a」、「an」、及び「the」は、本明細書において使用された場合には、特段に指摘されていない限り、また、文脈上において要求されていない限りにおいて、「少なくとも1つ」あるいは「1つ又は複数」を含むことが意図されている。よって、本明細書において使用される冠詞は、冠詞の文法的目的語の1つ又は2つ以上(すなわち、「少なくとも1つ」)を指す。例示するならば、「a component(1つの要素)」は、1つ又は複数の要素を意味するものであり、よって、可能であれば、2つ以上の要素が想定され、本発明の実施に際して、2つ以上の要素を適用あるいは使用することができる。さらに、その使用が文脈により特に必要とされない限り、単数形の名詞の使用は、複数を含み、複数形の名詞の使用は、単数を含む。
10.タンディッシュ
11.タンディッシュの床面
12.タンディッシュのシェル
13.タンディッシュのリム
14.タンディッシュの床
16.タンディッシュの側壁部分
18.耐火物ライニング構造
20.耐火物ライニング構造の第1層
20’.作用ライニングの金属接触面
22.第1層の第1面
23.第1層の凹面
24.第1層の第2面
30.耐火物ライニング構造の第2層
32.第2層の第1面
34.第2層の第2面
40.耐火物ライニング構造の第3層
42.第3層の第1面
44.第3層の第2面
50.細長エキスパンションジョイント部
51.拡張接続部のうちの、床面の下にまで延びている部分
55.インサート/スペーサ
57.第1層の第1面がなす平面内における実質的な鉛直方向軸線
60.溶鋼
62.取鍋シュラウド
64.溶鋼の流れの表示
65.スラグライン
66.流出ブロック
68.流出ブロックの開口
70.水平方向に延びる細長エキスパンションジョイント部
110.T型タンディッシュ
112.タンディッシュの外側シェル
116.側壁
118.耐火物ライニング構造
122.第1層の第1面
150.鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部
176.衝撃パッド
210.デルタ型タンディッシュ
212.タンディッシュの外側シェル
216.側壁
218.耐火物ライニング構造
222.第1層の第1面
250.実質的に鉛直方向に延びる細長エキスパンションジョイント部
276.衝撃パッド
310.タンディッシュ
311.タンディッシュの床面

Claims (18)

  1. 冶金容器の少なくとも1つの側壁(16)とは逆を向いている第1面(22)と、前記第1面(22)とは反対側に位置するとともに前記冶金容器の前記側壁(16)に対向している第2面(24)と、を有し、第1耐火物材料を含む、一体的な第1層(20)と、
    前記冶金容器の前記側壁(16)とは逆を向いている第1面(32)と、前記第1面(32)とは反対側に位置するとともに前記冶金容器の前記側壁(16)に対向している第2面(34)と、を有し、第2耐火物材料を含む、第2層(30)と、
    前記第1層の前記第1面(22)に形成され、前記第1層の前記第1面を通って実質的に鉛直方向に延びる少なくとも1つの細長エキスパンションジョイント部(50)と、を含む冶金容器用耐火物ライニング構造(18)であって、
    前記第2層(30)は、前記第1層(20)の少なくとも一部の下に位置し、前記第1層の前記第2面(24)は、前記第2層の前記第1面(32)に接触しており
    前記細長エキスパンションジョイント部(50)の水平方向幅寸法の合計値が、以下に示す幅比率が少なくとも0.01になるようにする、冶金容器用耐火物ライニング構造(18)。
    Figure 0007187541000002
    ここで、nは、前記側壁(16)上における第1層(20)の第1面(22)の前記細長エキスパンションジョイント部(50)の数であり、前記細長エキスパンションジョイント部(50)の各々が水平方向幅(w )を有しており、各側壁(16)上の第1層(20)の第1面(22)の水平方向の合計幅寸法(w )は前記第1面22と床面11との交差箇所において測定される。
  2. 前記第1耐火物材料及び前記第2耐火物材料は、酸化アルミニウム製の耐火物材料、酸化マグネシウム製の耐火物材料、クロム製の耐火物材料、酸化ジルコニウム製の耐火物材料、及び、これらの任意の組合せ、からなる群から選択される、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  3. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)は、鉛直方向の直線、傾斜した直線、ポリライン、曲線、及び、これらの任意の組合せ、からなる群から選択される長尺輪郭を含む、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  4. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)は、前記第1層の第1面上において実質的に鉛直方向に測定された際の凹状領域の最大長さを、第1層の第1面上において測定された凹状領域の最大の水平方向幅で除算した値であるアスペクト比が少なくとも0.1である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  5. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)は、前記第1層の第1面上において実質的に鉛直方向に測定された際の凹状領域の最大長さを、第1層の第1面上において測定された凹状領域の最大の水平方向幅で除算した値であるアスペクト比が少なくとも50である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  6. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)の幅寸法は、1ミリメートル~100ミリメートルという範囲である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  7. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)の幅寸法は、5ミリメートル~25ミリメートルという範囲である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  8. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)は、前記第1層の前記第1面(22)から前記第1層の前記第2面(24)に向けて延びる深さ寸法を有し、
    前記深さ寸法は、前記第1層(20)の厚さの少なくとも50%である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  9. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)の深さ寸法は、前記第1層(20)の厚さの100%であり、
    前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部の前記深さ寸法は、前記第1層の前記第1面(22)から、前記第1層の前記第2面(24)まで延びており、
    前記第2層の前記第1面(22)は、前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)によって部分的に露出されている、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  10. 前記第1層(20)の厚さ及び前記第2層(30)の厚さは、それぞれ、1ミリメートル~65ミリメートルという範囲である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  11. 前記第1層(20)の厚さ及び前記第2層(30)の厚さは、それぞれ、25ミリメートル~50ミリメートルという範囲である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  12. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)の鉛直方向高さ寸法は、前記第1層の前記第1面(22)の鉛直方向高さ寸法の少なくとも75%である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  13. 前記少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)の鉛直方向高さ寸法は、前記第1層の前記第1面(22)の鉛直方向高さ寸法の少なくとも100%である、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  14. 前記第1層の前記第1面(22)に形成された複数の前記細長エキスパンションジョイント部(50)を含み、
    これら複数の前記細長エキスパンションジョイント部の各々は、前記第1層の前記第1面(22)を通って実質的に鉛直方向に延びており、
    前記複数の前記細長エキスパンションジョイント部(50)は、少なくとも2.54センチメートルだけ、水平方向に互いに離間している、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  15. 前記第1層の前記第1面(22)に形成されているとともに前記第1層の前記第1面(22)を通って実質的に水平方向に延びる前記細長エキスパンションジョイント部(50)を、さらに含む、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  16. 前記第2層(30)の少なくとも一部の下に位置する第3層(40)を、さらに含み、
    前記第3層(40)は、前記冶金容器の前記側壁(16)とは逆を向いている第1面(42)と、この第1面(42)とは反対側に位置するとともに前記冶金容器の前記側壁(16)に対して対向しつつ接触している第2面(44)と、を有し、
    前記第3層(40)は、第3耐火物材料を含み、
    前記第2層の前記第2面は、前記第3層の前記第1面に対して接触している、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)。
  17. 冶金容器であって、
    床(11)と、
    前記床から実質的に鉛直方向に延びる側壁(16)と、
    前記側壁(16)の少なくとも一部に配置された、請求項1に記載の耐火物ライニング構造(18)と、を含む、冶金容器。
  18. 前記冶金容器は、連続鋳造工程において使用し得るように構成されたタンディッシュ(10)を含み、
    このタンディッシュは、互いに交差する少なくとも4つの側壁(16)を含み、
    前記耐火物ライニング構造は、前記少なくとも4つの側壁の少なくとも一部上に配置され、
    少なくとも1つの前記細長エキスパンションジョイント部(50)は、前記少なくとも4つの側壁の各々上において、前記第1層の前記第1面(22)に形成され、
    前記細長エキスパンションジョイント部は、前記第1層の前記第1面(22)を通って実質的に鉛直方向に延びている、請求項1に記載の冶金容器。
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