JP7187019B2 - 呈色高分子化合物、湿度インジケータ用インキ、湿度インジケータカード、及び湿度インジケータシリカゲル - Google Patents
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Description
以下、本発明に係る呈色高分子化合物の一実施形態について詳細を説明する。下記一般式(1)は、本発明に係る呈色高分子化合物の化学構造式である。
(分子量:数平均分子量が3000から100,000程度)
本発明に係る呈色高分子化合物は、フタレイン系色素等のトリフェニルメタン系色素にアクリルアミド部位を導入した後、水溶性ビニルモノマーとの共重合による高分子化を行うことにより得られるものである。本発明に係る呈色高分子化合物の製造方法は、フタレイン系色素等のトリフェニルメタン系色素へのアクリルアミド部位導入工程、(アクリルアミド部位が導入された)フタレイン系色素等のトリフェニルメタン系色素と水溶性ビニルモノマーとの共重合による高分子化工程から構成されている。
湿度インジケータ用インキの製造方法は、電子受容性呈色化合物である下記一般式(1)で示した化学構造を有する化合物と、塩基性成分を有する化合物(水酸化ナトリウム、炭酸カリウム等)をエタノール水溶液にて溶解し、潮解性化学物質(塩化カルシウム、塩化ナトリウム、塩化マグネシウム等)を投入することで湿度インジケータ用インキとした。
(分子量:数平均分子量が3000から100,000程度)
湿度インジケータカードの製造方法は、上記(湿度インジケータ用インキの製造方法:0021段落)で調整した湿度インジケータ用インキを吸湿紙(300g/m2)の所定の位置に25μL塗布し、80℃で15分間乾燥し、湿度インジケータカードとした。
湿度インジケータシリカゲルの製造方法は、上記(湿度インジケータ用インキの製造方法:0021段落)で調整したインキをシリカゲルに浸漬し、所定時間放置後、シリカゲルを濾過し、加熱乾燥させることにより、湿度インジケータシリカゲル(湿度インジケータを担持したシリカゲル)とした。
本発明に係る呈色高分子化合物により、発癌性物質の懸念があるコバルトを使用しない、いわゆるコバルトフリーであり、高分子化することで耐候性の向上が図られ、化学構造が変わることで(発癌性)物質規制を回避することができる湿度インジケータ用インキ、湿度インジケータカード、及び湿度インジケータシリカゲルを提供することができるようになった。
呈色高分子化合物に係る実施例1で合成したフェノールフタレイン含有ポリアクリルアミド0.1gと、1N水酸化ナトリウム水溶液1mlを50重量%エタノール水溶液100mlに溶解し、1N塩化カルシウム水溶液をそれぞれ0ml(実施例4-1)、1ml(実施例4-2)、2ml(実施例4-3)投入し、湿度に応じて変色ポイントを変えた湿度インジケータ用インキを3種類調整した。表1に配合量を示す。
呈色高分子化合物に係る実施例1で合成したフェノールフタレイン含有ポリアクリルアミド0.1gと、1N水酸化ナトリウム水溶液1mlと、ブリリアントブルーFCF0.05gを50重量%エタノール水溶液100mlに溶解し、1N塩化ナトリウム水溶液をそれぞれ0ml(実施例5-1)、1ml(実施例5-2)、2ml(実施例5-3)投入し、湿度に応じて変色ポイントを変えた湿度インジケータ用インキを3種類調整した。表2に配合量を示す。
呈色高分子化合物に係る実施例2で合成したチモールフタレイン含有ポリアクリルアミド0.1gと、1N炭酸カリウム水溶液1mlを50重量%エタノール水溶液100mlに溶解し、1N塩化ナトリウム水溶液をそれぞれ0ml(実施例6-1)、1ml(実施例6-2)、2ml(実施例6-3)投入し、湿度に応じて変色ポイントを変えた湿度インジケータ用インキを3種類調整した。表3に配合量を示す。
呈色高分子化合物に係る実施例2で合成したチモールフタレイン含有ポリアクリルアミド0.1gと、1N炭酸カリウム水溶液1mlと、色素(赤106号)0.05gを50重量%エタノール水溶液100mlに溶解し、1N塩化ナトリウム水溶液をそれぞれ0ml(実施例7-1)、1ml(実施例7-2)、2ml(実施例7-3)投入し、湿度に応じて変色ポイントを変えた湿度インジケータ用インキを3種類調整した。表4に配合量を示す。
呈色高分子化合物に係る実施例3で合成したチモールブルー含有ポリアクリルアミド0.1gと、1N水酸化ナトリウム水溶液1mlを50重量%エタノール水溶液100mlに溶解し、1N塩化カルシウム水溶液をそれぞれ0ml(実施例8-1)、1ml(実施例8-2)、2ml(実施例8-3)投入し、湿度に応じて変色ポイントを変えた湿度インジケータ用インキを3種類調整した。表5に配合量を示す。
呈色高分子化合物に係る実施例4~呈色高分子化合物に係る実施例8で調整した湿度インジケータ用インキを吸湿紙(300g/m2)の指定された位置に25μL添加し、80℃で15分間乾燥し、湿度インジケータカードを得た。得られた湿度インジケータカードを、3種類の環境湿度(RH10%、RH30%、RH50%)で24時間放置後の色変化を目視で観察した。表6に実験結果を示す。
呈色高分子化合物に係る実施例1で合成したフェノールフタレイン含有ポリアクリルアミド0.1gと、1N炭酸カリウム溶液1mlと、ブリリアントブルーFCF0.05gを50重量%エタノール水溶液100mlに溶解し、湿度インジケータ用インキを調整した。その後、ホーローバットに150℃で2時間乾燥処理したA型シリカゲルビーズ10.0gを入れ、シリカゲル全体が浸る程度に、(上記で調整した)湿度インジケータ用インキを投入し、1時間放置した。その後、シリカゲルビーズを濾過し、120℃に設定した乾燥炉で24時間加熱乾燥させることにより、湿度インジケータシリカゲル(湿度インジケータ用インキを担持させたシリカゲル)を得た。得られた湿度インジケータシリカゲルを、3種類の環境湿度(RH20%、RH40%、RH60%)で24時間放置後の色変化を目視で観察した。表7に配合量、及び実験結果を示す。
耐候性試験方法として、ブラックライトを用いた色素化合物の退色促進試験を行うこと
により評価した。評価方法は、実施例11~13、比較例1~9で調整した評価サンプルを、
常温で10cm上部より、ブラックライトを1~5時間照射して退色状況を観察した。
石英セルに表8記載の実施例11-1、11-2、11-3の様に調整した湿度インジケータ用インキと比較例1、2、3で調整した湿度インジケータ用インキを入れ密封し、室温でセルの10cm上部よりブラックライト(東芝ライティング:FL10BLB、10.0W、近紫外線:ピーク波長350nm)を用いて1~5時間照射して退色状況を目視で観察した。表8に実験結果を示す。
表9記載の実施例12-1、12-2、12-3の様に調整した湿度インジケータ用インキと比較例4、5、6の様に調整した湿度インジケータ用インキを吸湿紙(300g/m2)の指定された位置に25μL添加し、80℃で15分間乾燥し湿度インジケータカードを得た。得られた湿度インジケータカードを室温で、カードの10cm上部よりブラックライト(東芝ライティング:FL10BLB、10.0W、近紫外線:ピーク波長350nm)を用いて1~5時間照射して退色状況を目視で観察した。表9に実験結果を示す。
表10記載の実施例13-1、13-2、13-3の様に調整した湿度インジケータ用インキと比較例7、8、9の様に調整した湿度インジケータ用インキを調整した。その後、ホーローバットに150℃で2時間乾燥処理をしたA型シリカゲルビーズ10.0gを入れ、シリカゲル全体が浸る程度に上記で調整した湿度インジケータ用インキを投入し1時間放置した。その後、シリカゲルビーズをろ過し、120℃に設定した乾燥炉で24時間加熱乾燥させることにより湿度インジケータ用インキ担持シリカゲル(湿度インジケータシリカゲル)を得た。得られた湿度インジケータシリカゲルをシャーレに入れ、室温でシャーレの10cm上部よりブラックライト(東芝ライティング:FL10BLB、10.0W、近紫外線:ピーク波長350nm)を用いて1~5時間照射して退色状況を目視で観察した。表10に実験結果を示す。
本発明に係る呈色高分子化合物、湿度インジケータ用インキ、湿度インジケータカード、及び湿度インジケータシリカゲルは、上記した各実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、調整に使用する化学品の成分を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、必要に応じて適宜変更することができる。
Claims (3)
- アクリルアミド部位としてのN-ヒドロキシメチルアクリルアミドを備えたフェノールフタレイン、チモールフタレイン、チモールブルーのうちいずれかのトリフェニルメタン系色素と、
水溶性ビニルモノマーであるアクリルアミドを備えることを特徴とする電子受容性呈色高分子化合物と、
塩基性化合物とからなることを特徴とする湿度インジケータ用インキ。 - 請求項1に記載の湿度インジケータ用インキを担持体上に塗布することにより形成することを特徴とする湿度インジケータカード。
- 請求項1に記載の湿度インジケータ用インキをシリカゲルに担持させることにより形成することを特徴とする湿度インジケータシリカゲル。
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Title |
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瓜生喜章,高分子マトリックス中の有機色素を分散したコバルトフリー型インジケータの開発,三重大学大学工学研究科博士論文,2017年03月24日,第1-52頁 |
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