JP7181618B2 - 不良品発生検出方法 - Google Patents

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Description

本発明は、前フラップと後フラップとで高さの異なる段ボールブランクの不良品発生を検出する不良品発生検出方法に関するものである。
段ボール箱の製造においては、まず、貼合ラインにおいて波形に成形された中芯と裏ライナとの貼合により片面段ボールシートが製造され、片面段ボールシートと表ライナとの貼合、または複数の片面段ボールシートと表ライナとの貼合が行われることにより、両面段ボールシート、複両面段ボールシート等の段ボールシートが製造される。製造された段ボールシートは、スリッタスコアラにおいて、波形が連続する方向に平行に切断されると共に横罫線(スコア)入れが行われた後、波形の連続する方向に直角に裁断される。
裁断された段ボールシートは、更に製函ラインにおいて、必要に応じて印刷が施された後、縦罫線・溝形成工程において縦罫線(クリーズ)、溝(スロット)、及び、継ぎ代片の形成が行われて段ボールブランクとなり、継ぎ代片への糊の塗布、折り曲げと継ぎ代片の接合が連続的に行われる。そして、継ぎ代片の接合により筒状となった接合済み段ボールブランクは、折り畳まれた状態で所定枚数積み重ねられ、製函ラインの下流端から排出される。上記の工程は、原料のシート材、貼合後の段ボールシート、裁断後の段ボールシート、縦罫線・溝形成後の段ボールブランクを、走行させた状態で行われる。
一般的なワンピースの段ボールブランク3は、図5(a)に示すように、縦罫線・溝形成工程に導入される際の走行方向(図示、矢印F)を前後方向とすると、前側で形成される前フラップ30fの高さ、すなわち、前端辺3Efとそれに近い横罫線31fとの間の距離Lfと、後ろ側で形成される後フラップ30bの高さ、すなわち、後端辺3Ebとそれに近い横罫線31bとの間の距離Lbとが等しい(Lf=Lb)。
これに対し、図5(b)に示すように、前フラップ20fの高さ(距離Lf)と後フラップ20bの高さ(距離Lb)とが異なる段ボールブランク2も存在する(「変位フラップ」と称されることがある)。このような段ボールブランク2は、段ボール箱に組み立てたときに高さの小さい方のフラップを天部とすると、天部においてフラップによって被覆されない空隙を形成することが可能である。そのため、箱の深さより長さが大きい物を収容することが可能であり、青果物など大きさの不揃いの物を収容するために使用されている。
このような段ボールブランク2を製造する際には、図1(a)に示すように、距離Lf,Lbに合わせてそれぞれ横罫線11f,11bが形成され裁断された段ボールシート1に対して、距離Lfと等しい深さの前溝21を前側で切り込んで前フラップ20fを形成すると共に、距離Lbと等しい深さの後溝22を後ろ側で切り込んで後フラップ20bを形成する。
ところが、段ボールシート1を縦罫線・溝形成工程に導入する際に、図1(b)の上図に示すように、誤って前後を逆向きで、すなわち、前側となるべき横罫線11fが後ろ側に、後ろ側となるべき横罫線11bが前側となった状態で、導入されてしまうことがある。この状態で前溝21、後溝22及び縦罫線25の形成が行われると、図1(b)の下図に示すように、前溝21の深さは横罫線11bと前端辺Efとの間の距離Lbに一致せず、後溝22の深さは横罫線11fと後端辺Ebとの間の距離Lfに一致しないと共に、前溝21及び後溝22をつなぐように形成される縦罫線25の位置もずれてしまう。つまり、段ボール箱を正常に組立てることができない不良品の段ボールブランク2bとなってしまう。
従来、このような不良品の段ボールブランクの検出は、製造ラインから排出された接合済み段ボールブランクを、作業者が目視で確認することにより行っていた。しかしながら、上記のように、接合済み段ボールブランクは、多数が積み重ねられた状態で製造ラインから排出されるため、その中から不良品の段ボールブランクを見つけ出すことは困難であり、作業負担が大きく効率が悪いと共に、漏れのない正確な検出を行うことができなかった。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、前フラップと後フラップとで高さの異なる段ボールブランクの不良品発生を、効率よく正確に検出することができる不良品発生検出方法の提供を、課題とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にかかる不良品発生検出方法は、
「二本の横罫線が形成された長方形の段ボールシートを、前記横罫線に直角な方向に走行させた状態で縦罫線・溝形成工程に導入し、
前記段ボールシートにおいて走行方向に対する前側の端辺である前端辺から、前記二本の横罫線のうち前記前端辺に近い方の前記横罫線までの部分を、走行方向に平行な三本の前溝によって四つの前フラップに分断し、走行方向に対する後ろ側の端辺である後端辺から、前記二本の横罫線のうち前記後端辺に近い方の前記横罫線までの部分を、前記前溝それぞれの延長線上にある三本の後溝によって四つの後フラップに分断すると共に、延長線上にある前記前溝及び前記後溝それぞれをつなぐように三本の縦罫線を形成するに当たり、
第一センサによって走行する前記段ボールシートの前記前端辺または前記後端辺を検出すると共に、
第二センサから、走行する前記段ボールシートの表裏面のうち何れかの面までの距離を測定し、
前記第一センサが前記前端辺または前記後端辺を検出した時点と、前記第二センサで測定される距離が最大値を示した時点との間で、前記段ボールシートが走行した距離に基づいて、二本の前記横罫線のうち何れか着目した横罫線前記前端辺及び前記後端辺のうち何れか着目した端辺との間の距離を算出することにより、前記前フラップ及び前記後フラップの高さが相違する段ボールブランクに形成されるべき前記段ボールシートが前記縦罫線・溝形成工程に導入される際の前後の向きを判定し、前後の向きが逆であると判定されたとき、前後の向きが逆であると判定された段ボールシートから形成される段ボールブランクが不良品となることを検出する」ものである。
本方法では、走行状態で縦罫線・溝形成工程に導入される段ボールシートについて、第一センサによって段ボールシートの端辺(前端辺または後端辺)を検出する一方、第二センサによって段ボールシートの表裏面のうち何れかの面までの距離を測定する。段ボールシートは、既に二本の横罫線が形成されており、横罫線は凹部からなるため、第二センサによって測定される距離の変化に基づいて横罫線を検出することができる。これにより、段ボールシートにおいて端辺が検出された時点と、横罫線が検出された時点との間に、段ボールシートが走行した距離として、その端辺と横罫線との間の距離を算出することができる。
前フラップと後フラップの高さが相違する段ボールブランクに形成されるべき段ボールシートの場合、縦罫線・溝形成工程に導入される前の段階で既に、前フラップ及び後フラップそれぞれの高さに対応させた位置に、二本の横罫線が形成されている。そのため、誤って、走行方向に対して前後が逆向きとなった状態で段ボールシートが縦罫線・溝形成工程に導入されるときと、正常な向きで縦罫線・溝形成工程に導入されるときとでは、段ボールシートの前端辺及び後端辺のうち何れかの着目した端辺と、段ボールシートにおける二本の横罫線のうち何れか着目した横罫線との間の距離が相違する。
従って、本方法によれば、走行している状態の段ボールシートについて、段ボールシートの前後の向きを把握することができ、段ボールシートの向きが逆であると判定されたときは、その段ボールシートから形成される段ボールブランクが不良品となることを検出することができる。そして、段ボールシートを走行する全数の段ボールシートについて縦罫線・溝形成工程に導入されるときの向きを判定することにより、漏れなく正確に不良品の発生を検出することができる。
以上のように、本発明によれば、前フラップと後フラップとで高さの異なる段ボールブランクの不良品発生を、効率よく正確に検出することができる不良品発生検出方法を、提供することができる。
図1(a)は縦罫線・溝形成工程に導入される段ボールシートの向きが正常な場合の段ボールブランクの形成を説明する図であり、図1(b)は縦罫線・溝形成工程に導入される段ボールシートが前後に逆向きである場合の段ボールブランクの形成を説明する図である。 本実施形態の不良品発生検出方法を使用する不良品発生検出装置の概略構成図である。 本実施形態の不良品発生検出方法の原理の説明図である。 図4(a)は図1(a)におけるA-A線断面図であり、図4(b)は図1(b)におけるB-B線断面図である。 図5(a)は前フラップと後フラップの高さが等しい段ボールブランクの平面図であり、図5(b)は前フラップと後フラップの高さが異なる段ボールブランクの平面図である。
以下、本発明の具体的な実施形態である不良品発生検出方法について、図面を用いて説明する。まず、本実施器形態の不良品発生検出方法が適用される製函ラインについて説明する。
製函ラインは、給紙部と、印刷部と、縦罫線・溝形成部と、糊付け部と、折り曲げ接合部と、排出部とからなる。給紙部に導入される段ボールシートは、波形に成形された中芯と表裏ライナとの貼合により形成された両面段ボールシート、複両面段ボールシート等の段ボールシートであって、図1(a)の上図に示すように、波形が連続する方向に平行に切断されて所定の幅長さN1とされると共に、波形が連続する方向に平行な二本の横罫線11f,11bの形成が行われた後、波形の連続する方向に直角に所定長さN2で裁断された段ボールシート1である。
段ボールシートは、印刷部で印刷が施された後、縦罫線・溝形成部において縦罫線、前溝と後溝、及び、継ぎ代片の形成がわれて段ボールブランクとなる。段ボールブランクは、糊付け部において継ぎ代片への糊の塗布が行われ、折り曲げ接合部で徐々に折り曲げられた後、継ぎ代片が接合されて折り畳まれた筒状となり、排出部で係数されつつ積み重ねられた状態で排出される。これらの工程は、段ボールシート及び段ボールブランクを走行させた状態で行われる。なお、製函ラインを行う製函機としては、フォルダグルアやフレキソフォルダグルアが使用される。
段ボールシート1から製造する段ボールブランク2は、図5(b)を用いて前述したように、前フラップ20fと後フラップ20bの高さが相違するタイプである。そのため、給紙部に導入される段ボールシート1は、図1(a)の上図に示すように、製函ラインにおける走行方向(図示、矢印F)を前後方向とすると、前側の端辺である前端辺Efと、それに近い横罫線11fとの間に、距離Lf分の前方部10fを有していると共に、後ろ側の端辺である後端辺Ebと、それに近い横罫線11bとの間に、距離Lb分の後方部10bを有しており、距離Lfと距離Lbとが相違している(Lf≠Lb)。
そして、縦罫線・溝形成工程では、図1(a)の下図に示すように、前方部10fに距離Lfと等しい深さの前溝21の三本が切り込まれることにより、四枚の前フラップ20fが形成されると共に、後方部10bに距離Lbと等しい深さの後溝22であって、それぞれ前溝21の延長線上にある三本の後溝22が切り込まれることにより、四枚の後フラップ20bが形成される。また、それぞれ延長線上にある三組の前溝21及び後溝22をつなぐように縦罫線25が形成される。従って、製函ラインでは、予め、縦罫線25の形成を行うためのクリーザの位置、及び、前溝21及び後溝22の形成を行うためのスロッタの位置が、製造すべき段ボールブランク2における前フラップ20f及び後フラップ20bの高さに応じた位置に、それぞれ調整されている。
そのため、図1(b)の上図に示すように、給紙部において、段ボールシート1が前後に逆向きの状態で製函ラインに導入されてしまうと、不良品の段ボールブランク2bとなってしまう。具体的には、前側となるべき横罫線11fが後ろ側に、後ろ側となるべき横罫線11bが前側となった状態で、段ボールシート1が縦罫線・溝形成工程に導入されるため、後方部10bに前溝21が形成され、前方部10fに後溝22が形成されてしまう。そのため、図1(b)の下図に示すように、前溝21の深さは横罫線11bと前端辺Efとの間の距離Lbに一致せず、後溝22の深さは横罫線11fと後端辺Ebとの間の距離Lfに一致しないと共に、前溝21及び後溝22をつなぐように形成される縦罫線25の位置もずれて、横罫線11f,12の何れか(ここでは横罫線11b)と交差してしまう。このような段ボールブランク2bからは、段ボール箱を正常に組立てることができない。
本実施形態では、このような不良品の段ボールブランク2bの発生を検出するために、縦罫線・溝形成工程に導入される段ボールシート1の前後の向きが正常であるか否かを判定する。そのために、本実施形態の不良品検出方法を使用する不良品検出装置は、第一センサ51と、第二センサ52と、エンコーダ(図示を省略)と、制御装置(図示を省略)と、を備えている。
第一センサ51は、段ボールシートの端辺(前端辺Efまたは後端辺Eb)を検出するためのセンサである。第一センサ51としては、段ボールシート1の走行路に光を投射し、反射光または透過光を受光することにより段ボールシートの有無によって端辺を検出する光電センサ、段ボールシート1の走行路に超音波を照射し、反射波または透過波を受信することにより段ボールシートの有無によって端辺を検出する超音波センサを、使用することができる。第一センサ51は、図2に示すように、段ボールシー1トの走行路から離れた位置から、走行路に直交する方向に光を投射し、或いは超音波を照射する。これにより、段ボールシートが「無い状態(非検出)」から「有る状態(検出)」となったときに、段ボールシート1の前端辺Efを検出することができ、段ボールシート1が「有る状態」から「無い状態」となったときに、段ボールシート1の後端辺Ebを検出することができる。
第二センサ52は、横罫線(横罫線11fまたは横罫線11b)を検出するためのセンサであり、図2に示すように、段ボールシート1の走行路から離れた位置に配置され、段ボールシート1の表面までの距離を測定する距離センサである。距離センサとしては、光を対象物に投射して反射光をPSDやCCD等の受光素子で受光し、受光位置から三角測距法によりセンサと対象物との間の距離を検出する距離センサ、光を対象物に投射し、反射光を受光するまでの時間からセンサと対象物との間の距離を検出する距離センサ、超音波を対象物に投射し、反射波を受信するまでの時間からセンサと対象物との間の距離を検出する距離センサ、を使用可能である。
本実施形態では、第一センサ51及び第二センサ52は、製函ラインにおいて給紙部と縦罫線・溝形成部との間に設置されている。
エンコーダは、製函ラインの機械的な構成において駆動部と同期している箇所、例えば、段ボールシート1を搬送するコンベアを駆動する回転機構部に取り付けられ、回転機構部における所定角度の回転ごとに電気信号を発信する。
制御装置は、主記憶装置と、主記憶装置に記憶されたプログラムに従って処理を行う中央処理装置(CPU)と、ハードディスク等の補助記憶装置とを具備するコンピュータで構成されており、主記憶装置には、縦罫線・溝形成工程に導入される段ボールシートの前後の向きが正常であるか否かの判定処理を行う判定手段として、コンピュータを機能させる判定プログラムが記憶されている。判定手段は、第一センサ51、第二センサ52、及び、エンコーダからの出力を受信し、第一センサ51により段ボールシートの端辺が検出された時点と、第二センサ52により横罫線が検出された時点との間に、段ボールシートが走行した距離として端辺と横罫線との間の距離を算出し、縦罫線・溝形成工程に導入される段ボールシートの前後の向きが正常であるか否かの判定を行う。また、判定手段は、第一センサ51とエンコーダとの位置関係に基づき、縦罫線・溝形成工程に導入される際の前後の向きが正常ではないと判定された段ボールシート、または、その段ボールシートが縦罫線・溝形成工程を経た後の段ボールブランクと、製函ラインを実際に走行している段ボールシートまたは段ボールブランクとの対応付けを行う。
また、制御装置は、上記のコンピュータに対して、判定に用いる閾値等の入力を行うキーボードやポインティングデバイス等の入力装置、判定処理の過程や処理の結果を表示するモニタやプリンタ等の出力装置、判定処理の結果として段ボールブランクの不良品が発生すると判定された場合に、警報灯や警報音により報知を行う警報装置を備えている。
次に、上記構成の不良品発生検出装置を使用して行われる不良品発生検出方法について説明する。ここでは、第一センサ51によって検出される段ボールシート1の端辺が前端辺Efであり、第二センサ52によって検出される横罫線が、走行方向に対して前側の横罫線11a(前後の向きが正常な段ボールシート1では横罫線11f、前後の向きが逆である段ボールシート1では横罫線11b)である場合を例示する。
給紙部で製函ラインに導入された段ボールシート1について、まず、第一センサ51が前端辺Efを検出する。段ボールシート1が「無い状態」から「有る状態」となった時点が、第一センサ51によって前端辺Efが検出された時点である。
第二センサ52は、段ボールシート1の表面までの距離を測定することにより、横罫線1aを検出する。図2に示すように、一つの横罫線は、折り曲げの外側となる表ライナ側に僅かな間隔をあけて形成された二つの外側凹部16と、それらの中間位置で、折り曲げの内側となる裏ライナ側に形成された一つの内側凹部15とからなる。このように曲げの外側にも凹部(外側凹部16)が形成されているのは、内側に折り曲げる際にきれいに折り曲げられるようにするためであり、外側凹部16より内側凹部15の方が深い。本実施形態では、段ボールシート1において、深さが大きい内側凹部15が形成されている裏ライナまでの距離を、第二センサ52によって測定する。なお、一つの罫線が二つの外側凹部と一つの内側凹部からなる点は、縦罫線でも同様である。
図3に示すように、第二センサ52によって検出された段ボールシート1の表面までの距離を時間に対してプロットすると、得られる距離曲線は横罫線のない部分では一定であり、横罫線がある部分では内側凹部15の深さを反映して上に凸の膨出曲線となる。この膨出曲線において最大値を示す時点が、内側凹部15の最深部が検出された時点である。そこで、第一センサ51が段ボールシート1の前端辺Efを検出してから、第二センサ52が最初に検出した膨出曲線(一番目の膨出曲線)の最大値として、横罫線11aにおける内側凹部15の最深部を検出した時点をT、第一センサ51が段ボールシート1の前端辺Efを検出した時点をTとすると、時点Tと時点Tとの間の時間△Tに段ボールシート1が走行した距離として、前端辺Efと横罫線11aとの間の距離が算出される。時間△Tに段ボールシート1が走行した距離は、エンコーダから送出される電気信号のパルス数と、エンコーダが取り付けられている回転機構部における電気信号ごとの回転角度に基づいて、算出することができる。
ここで、図1(a)の上図のように、給紙部において正常な向きで製函ラインに導入された段ボールシート1を走行方向Fに平行に切断したA-A線断面図、及び、図1(b)の上図のように、給紙部において前後が逆向きで製函ラインに導入された段ボールシート1を走行方向Fに平行に切断したB-B線断面図を、それぞれ図4(a)及び図4(b)に示す。図4(a)に示すように、正常な向きで走行する段ボールシート1の場合、前側の横罫線11aは横罫線11fであり、時間△Tに段ボールシート1が走行した距離として算出された前端辺Efと横罫線11aとの間の距離はLfとなる。一方、図4(b)に示すように、前後が逆向きで走行する段ボールシート1の場合、前側の横罫線11aは横罫線11bであり、時間△Tに段ボールシート1が走行した距離として算出された前端辺Efと横罫線11aとの間の距離はLbとなる。
そこで、判定手段は、第一センサ51及び第二センサ52の検出に基づいて算出された前端辺Efと横罫線11aとの間の距離をLf及びLbと対比し、予め定めた閾値の範囲内でLfと一致する場合は段ボールシート1の向きが正常であると判定し、予め定めた閾値の範囲内でLbと一致する場合は段ボールシート1が前後で逆向きであると判定する。或いは、通常は殆どの段ボールシート1の向きは正常であり、前後が逆向きとなる段ボールシート1の発生は稀であることから、走行する段ボールシート1ごとに前端辺Efと横罫線11aとの間の距離を算出して行き、算出される距離が予め定めた閾値の範囲を超えて大きく変化したときに、前後が逆向きの段ボールシート1が発生したと判定することができる。
上述したように、前後が逆向きの段ボールシート1からは不良品の段ボールブランク2bが形成される。そこで、判定手段は、前後が逆向きの段ボールシート1の検出に基づき、警報装置に不良品検出信号を送出し、これを受けた警報装置は警報灯や警報音によって報知を行う。これと共に、判定手段は、前後が逆向きの段ボールシート1、または、その段ボールシート1から形成された不良品の段ボールブランク2bを特定する情報、例えば、排出部から排出される段ボールブランクにおける順番や排出タイミングを、出力装置に出力する。或いは、判定手段による判定に基づいて、前後が逆向きの段ボールシート1、または、その段ボールシート1から形成された不良品の段ボールブランク2bを、製函ラインから排除する機構を製函ラインの下流側に設けることもできる。
なお、コンピュータの補助記憶装置には、製造すべき段ボールブランクの種類と関連付けたデータベースとして、判定処理で対比される距離Lfや距離Lb、或いは、判定処理で使用される閾値等の基準値を記憶させておくことができる。また、補助記憶装置には、判定処理の過程や結果を、データベースとして記憶させることができる。
以上のように、本実施形態の不良品発生検出方法では、第一センサ51及び第二センサ52を使用して、製函ラインを走行中の段ボールシート1の向きが、誤って前後で逆向きになっていることを検出し、その段ボールシート1から不良品の段ボールブランク2bが形成されること、すなわち、段ボールブランクの不良品が発生することを検出する。段ボールシート及び段ボールブランクを走行させた状態で不良品の発生を検出できるため、段ボール箱の生産性を損なうことなく、効率よく不良品の発生を検出することができる。
また、製函ラインを走行して行く段ボールシート1の全数に対して判定を行うため、漏れなく正確に、不良品の発生を検出することができる。
加えて、横罫線を構成する内側凹部15及び二つの外側凹部16のうち、深さの大きい内側凹部15を使用して横罫線を検出しているため、凹部の検出がし易く、精度が高い利点を有している。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
例えば、上記では、第一センサ51と第二センサ52が段ボールシート1の走行路に対して同じ側に設けられている場合を、図2において例示している。これに限定されず、第一センサは走行路に対して第二センサとは反対側に設けても、段ボールシートの端辺を問題なく検出することができる。
また、上記の実施形態では、判定処理に使用する段ボールシート1の端辺と横罫線との距離として、前端辺Efと走行方向における前側の横罫線11aとの距離を使用した。これに限定されず、前端辺Efと走行方向における後ろ側の横罫線との距離を使用して、判定処理を行うことができる。この場合、走行方向における後ろ側の横罫線は、第二センサによって測定された距離曲線において、第一センサが前端辺Efを検出した時点から数えて二番目の膨出曲線に基づいて検出することができる。同様に、判定処理に用いる段ボールシートの端辺は後端辺Ebでもよく、後端辺Ebとの間の距離を算出するために着目する横罫線は、走行方向における前側の横罫線11aとすることも後ろ側の横罫線とすることもできる。
更に、上記の実施形態では、横罫線を検出するために、第二センサ52から内側凹部15までの距離を測定したが、第二センサ52による距離の測定対象とする凹部は、外側凹部16とすることもできる。
1 段ボールシート
2 段ボールブランク
2b 段ボールブランク(不良品の段ボールブランク)
11f,11b,11a 横罫線
20f 前フラップ
20b 後フラップ
21 前溝
22 後溝
25 縦罫線
51 第一センサ
52 第二センサ
Ef 前端辺
Eb 後端辺

Claims (1)

  1. 二本の横罫線が形成された長方形の段ボールシートを、前記横罫線に直角な方向に走行させた状態で縦罫線・溝形成工程に導入し、
    前記段ボールシートにおいて走行方向に対する前側の端辺である前端辺から、前記二本の横罫線のうち前記前端辺に近い方の前記横罫線までの部分を、走行方向に平行な三本の前溝によって四つの前フラップに分断し、走行方向に対する後ろ側の端辺である後端辺から、前記二本の横罫線のうち前記後端辺に近い方の前記横罫線までの部分を、前記前溝それぞれの延長線上にある三本の後溝によって四つの後フラップに分断すると共に、延長線上にある前記前溝及び前記後溝それぞれをつなぐように三本の縦罫線を形成するに当たり、
    第一センサによって走行する前記段ボールシートの前記前端辺または前記後端辺を検出すると共に、
    第二センサから、走行する前記段ボールシートの表裏面のうち何れかの面までの距離を測定し、
    前記第一センサが前記前端辺または前記後端辺を検出した時点と、前記第二センサで測定される距離が最大値を示した時点との間で、前記段ボールシートが走行した距離に基づいて、二本の前記横罫線のうち何れか着目した横罫線前記前端辺及び前記後端辺のうち何れか着目した端辺との間の距離を算出することにより、前記前フラップ及び前記後フラップの高さが相違する段ボールブランクに形成されるべき前記段ボールシートが前記縦罫線・溝形成工程に導入される際の前後の向きを判定し、前後の向きが逆であると判定されたとき、前後の向きが逆であると判定された段ボールシートから形成される段ボールブランクが不良品となることを検出する
    ことを特徴とする段ボールブランクの不良品検出方法。
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