JP7181414B2 - 液圧レギュレータを用いた塗装装置および塗装方法 - Google Patents
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Description
塗装ガンにおいて多少の圧力調整は可能であるが、やはり配管に印加する圧力を調整することが重要である。しかし、従来技術において、この塗装ガンへ塗料を供給する配管における塗料圧力を精細に調整することが難しかった。
図7に示した従来技術における塗装システム50の構成例では、塗料タンク1、ギヤポンプ2、リリーフ弁10、トリガダンプバルブ3および塗装ガン4が塗料供給管5,6,7および9で接続されている。
カラーチェンジバルブ1にて選択された塗料は、塗料供給管5を介してギヤポンプ2に送られ、当該ギヤポンプ2によって定量の塗料がリリーフ弁10を介して塗料混合ユニット3のトリガダンプバルブおよび塗装ガン4に供給される。
正常時において塗料混合ユニット3のトリガダンプバルブに供給された塗料は塗装ガン4に供給され、被塗物に塗布される。
図8に示すように、塗料供給系として、図7に示した塗料タンク1、ギヤポンプ2、塗料混合ユニット3、リリーフ弁10、コントローラ12があり、ギヤポンプ2の圧送により塗料が塗装ガン4に供給される。
一方、エア供給系として、図8に示すように、エアコンプレッサー21から供給されたエアがオイルミストセパレータで余分なオイル成分を除去したあと、エアレギュレータ24に圧送される。エアレギュレータ24で所定のエア圧に調整されたエアが塗装ガン4に供給される。
このように塗装ガン4には、所定の液圧で塗料が供給され、所定の圧力で噴射用のエアが供給され、塗装ガン4から塗料混合エアが所定圧力で所定量噴射される仕組みとなっている。
上記目的を達成するため、本発明の塗装装置は、塗料タンクと定量ポンプと塗料を供給する塗料供給配管を備えた塗料供給手段と、エアコンプレッサーとエア供給圧力を調整するエアレギュレータとエアを供給するエア供給配管を備えたエア供給手段と、前記塗料供給手段の前記塗料供給配管から前記塗料の供給を受けるとともに、前記エア供給手段の前記エア供給配管から前記エアの供給を受け、前記塗料を所定のエア圧で噴射する塗装ガンを備えた装置構成において、前記塗料供給手段の前記塗料供給配管の途中で前記塗装ガンに至る前の経路において、前記塗装ガンに供給する前記塗料を受け取り、所定圧力にて前記塗装ガンに圧送する塗料液圧レギュレータを備え、前記塗装ガンに供給する塗料の液圧を制御せしめることを特徴とする塗装装置である。
特に、塗料の配管が長大な場合、経路中の1つの定量ポンプによる正確な圧送が難しく、かつ、塗装ガンが複数あり、塗装ガンからの塗料噴射が任意に行われる環境下では、塗料配管中の塗料の圧送を正確に制御することが難しいところ、本発明であれば、塗装ガンに近い付近に塗料液圧レギュレータがあって、塗装ガンへの塗料液圧を制御するので、上記環境であっても塗料配管中の塗料の圧送を正確に制御することが可能となる。
特に、この塗料液圧レギュレータのカスケード接続において、塗料タンクに近い方を一次側の塗料液圧レギュレータとし、塗装ガンに近い方を二次側の塗料液圧レギュレータとし、一次側の塗料液圧レギュレータの圧力制御の精度よりも二次側の塗料液圧レギュレータの圧力制御の精度が高いものとする構成が可能である。
上記数値は一例であるが、長大な塗料配管であっても、一次側は全体としてラフな塗料液圧制御を担い、二次側において、精密塗装が求められる塗装ガンに対する精密な塗料液圧制御を担わせることが可能となる。
塗装作業の工程において、塗装ガンでの噴射圧力を変えたり、塗装ガンの稼働数を変えたり、使用する塗料の種類を変えたりすると、ベースとなる定量ポンプの圧送量を変更する必要が生じる場合があるが、従来技術であれば、ベースとなる定量ポンプの圧送量が適しているかどうか試行錯誤しなければならなかった。作業工程を止めるほどの大きな変動でない場合でも、試行錯誤がうまく行かない場合、作業工程を止める事態もあり得た。そこで、本発明のバリエーションのように、塗料液圧レギュレータと定量ポンプの間に塗料の圧送量に関する帰還フィードバックループを形成すれば、塗装作業の工程に影響を与え得る物理量の変化があっても、精度良く追随できるようになる。作業工程を止めることなく、ベースとなる定量ポンプの圧送量の調整が可能となる。
次に、塗装作業の工程に影響を与え得る物理量の変化を考慮して塗装ガンによる塗装条件を決定することを学習する学習部を備えた機械学習装置を組み込むことも可能である。いわゆるAI機能付きの塗装作業システムの構築である。
例えば、塗装実行中または塗装実行後の少なくとも一方において、塗装条件に関する少なくとも1つの物理量と、当該塗装条件から構成される少なくとも1つの状態変数を観測する状態観測部を備えた構成とする。少なくとも1つの物理量は、塗料密度、塗料粘度、塗料配管の長さ、塗料配管の径、塗料配管内の塗料の流体抵抗、定量ポンプの圧送量、塗料液圧レギュレータの塗料出力液圧のうちの少なくとも1つを含んでいる。少なくとも1つの塗装条件は、塗装ガンの塗料噴射圧力、塗装ガンの塗料噴射量、塗装ガンの塗料噴射広角、稼働する塗装ガンの数のうちの少なくとも1つを含んでいる。学習部は、状態変数に基づいて、少なくとも1つの塗装条件を決定する行動価値関数を更新することによって、少なくとも1つの塗装条件を決定することを学習するものとする。学習部は、状態変数に基づいて、少なくとも1つの塗装条件を決定した結果に対する報酬を計算する報酬計算部と、報酬計算部により計算された報酬に基づいて、行動価値関数を更新する関数更新部を含み、関数更新部による行動価値関数の更新を繰り返すことによって、報酬が最も多く得られる少なくとも1つの塗装条件を学習する。このような機械学習装置を組み込めば、いわゆるAI機能付きの塗装システムを構築することができる。
本発明のバリエーションとして、塗料供給手段の経路中に塗料液圧レギュレータを複数個所に設置し、複数の塗料液圧レギュレータをカスケード接続した構成では、一次側は全体としてラフな塗料液圧制御を担い、二次側において、精密塗装が求められる塗装ガンに対する精密な塗料液圧制御を担わせることが可能となる。
本発明のバリエーションとして、塗料液圧レギュレータの入力側の圧力と塗料液圧レギュレータの出力側の圧力との差分量を定量ポンプの作動量に対するフィードバック信号として帰還させるフィードバックループ制御を導入すれば、塗装作業の工程に影響を与え得る物理量の変化があっても、精度良く追随できるようになる。作業工程を止めることなく、ベースとなる定量ポンプの圧送量の調整が可能となる。
また、 本発明のバリエーションとして、塗装作業の工程に影響を与え得る物理量の変化を考慮して塗装ガンによる塗装条件を決定することを学習する学習部を備えた機械学習装置を組み込めば、いわゆるAI機能付きの塗装作業システムの構築が可能となる。
図1は、実施例1にかかる本発明の塗装装置100の全体の構造例を示す図である。
図1は簡単なブロック図となっており、各構成要素の細かい構造については図示していない。
図1に示す構成例では、本実施形態1の塗装装置100は、液体供給路としての塗料供給配管110と、エア供給路としてのエア供給配管120と、塗料液圧レギュレータ130と、塗装ガン140を中心に描いており、塗料を循環させるための液体戻し路としての液体戻し配管などは設けていないが、液体戻し配管を設けて全体を塗料循環系としても良い。
本実施例1の構成例にかかる塗装装置100は、塗料供給手段110、エア供給手段120、塗料液圧レギュレータ130、塗装ガン140を備えた構成となっている。
定量ポンプ112としては、様々なものが適用可能であり、例えば、ギヤポンプ、ロータリーポンプ、ベーンポンプ、ピストンポンプ、プランジャーポンプ、さらにダイヤフラムポンプもあり得る。
ただし、塗料は所定圧力で圧送されるので、リリーフ弁114が弁口を開いてドレンタンク115に塗料の一部を逃がしても、塗装ガン140へ向かう塗料は確保され、余剰分のみがドレンタンク115に回収される仕組みとすることがこのましい。
塗装ガン140は、塗料供給手段110の塗料供給配管から塗料の供給を受けるとともに、後述するエア供給手段120のエア供給配管からエアの供給を受け、塗料を所定のエア圧で噴射する。
液体の戻り経路が形成されている場合、塗装ガン140付近まで供給され、塗料供給配管を通過した塗料は、塗料供給配管の先端部分に配設された背圧弁(図示せず)を介して塗料タンク111に戻されるようになっている。
エア供給手段120は、エアコンプレッサー121と、オイルミストセパレータ122と、エア供給圧力を調整するエアレギュレータ123と、エアを供給するエア供給配管を備えたものとなっている。
上記構成による本発明の塗装装置100を用いれば、従来技術では難しかった塗料供給配管の長さや径や塗料の種類や粘性などによる影響を受けにくくし、塗装ガン140に至る前の塗料供給経路中の塗料液圧レギュレータ130により所定圧力にて塗装ガンに塗料を圧送することができ、塗装ガン140に対する塗料圧力を正確に制御できるようになる。
比較上、本発明の塗装装置100による塗装ガン140に対する塗料圧力のほか、塗料液圧レギュレータ130を設けない図7に示した従来構成による塗装ガン140に対する塗料圧力についても測定して検証した。
比較条件として、定量ポンプ112の出力値を100,000Paおよび120,000Paとなるよう設定し、塗装ガン140での塗料噴射圧力がどのような値になるかを検証した。
なお、塗料液圧レギュレータ130を用いて塗装ガン140の噴射圧力値の方を設定してしまうと、定量ポンプ112に多少の変動幅があっても塗装ガン140の噴射圧力値が整うため、塗料液圧レギュレータ130を用いない従来構成の場合の比較が定まりにくいため、定量ポンプ112の出力値を決めた場合に、塗装ガン140の噴射圧力がどの程度ばらつくのかという観点で検証した。
1回目の実験では、図2に見るように、定量ポンプ112の出力値を100,000Paとしたところ、塗料液圧レギュレータ130を用いない従来構成では、最小値が105,287Pa、最大値が109,885Paと、約4,600Paのばらつきが生じた。しかし、塗料液圧レギュレータ130を用いた本発明の構成では、最小値が102,069Pa、最大値が105,287Paと、約3,200Paのばらつきに抑えることができた。なお、塗料液圧レギュレータ130を作動させるため、若干の昇圧となるよう3,000Pa上昇するよう設定した。
以下の例では、塗料液圧レギュレータ130aは塗料液圧レギュレータ131と塗料液圧レギュレータ132の2つとし、その2つをカスケード接続したものを例に説明する。
図3は簡単なブロック図となっており、各構成要素の細かい構造については図示していない。
図3に示す構成例では、本実施例2の塗装装置100aは、図1と同様、液体供給路としての塗料供給配管110と、エア供給路としてのエア供給配管120と、塗料液圧レギュレータ130と、塗装ガン140を中心に描いており、塗料を循環させるための液体戻し路としての液体戻し配管などは設けていないが、液体戻し配管を設けて全体を塗料循環系としても良い。
塗料液圧レギュレータ130は、入力された塗料圧力に対して、昇圧したり降圧したり塗料圧力を調整して整える能力があるが、一般に、高精度な圧力調整ができるものは、高精度になる代わりに圧力の調整幅が狭くなるため、逆に大きな変動には対応しづらくなる。ここで、本発明では、複数の塗料液圧レギュレータ130をカスケード接続し、さらに、一次側の塗料液圧レギュレータ131の圧力制御は比較的大きな圧力変動に耐え得る仕様のものを採用する一方、二次側の塗料液圧レギュレータ132の圧力制御の精度が高い仕様のものを採用することにより、塗料供給手段110全体としては、定量ポンプ112による圧力制御はある程度ラフな値としても、一次側の塗料液圧レギュレータ131により対応可能であり、ラフな幅で変動する圧力に対する圧力制御を行う。そして、一次側の塗料液圧レギュレータ131によってある程度の変動幅に整えられた塗料圧力に対して、二次側の塗料液圧レギュレータ132により精度の高い圧力制御を行うことができる。
図4は簡単なブロック図となっており、各構成要素の細かい構造については図示していない。
図4に示す構成例では、本実施例3の塗装装置100bは、図1と同様、液体供給路としての塗料供給配管110と、エア供給路としてのエア供給配管120と、塗料液圧レギュレータ130bと、塗装ガン140を中心に描いており、塗料を循環させるための液体戻し路としての液体戻し配管などは設けていないが、液体戻し配管を設けて全体を塗料循環系としても良い。
本実施例3の構成例にかかる塗装装置100bは、実施例1と同様、塗料供給手段110、エア供給手段120、塗料液圧レギュレータ130b、塗装ガン140を備えた構成となっているが、塗料液圧レギュレータ130bが、フィードバックループ135を備えた構成となっている。
この例では、塗装ガン140はロボットアームにより自動塗装の操作が可能となっている。
しかし、ディープラーニング理論は一般的な理論であり、各技術分野において如何にAIシステムを組み上げれば良いかまでは必ずしも明らかでなく創作容易のレベルにはない。
実施例4は、実施例1から実施例3に記載した本発明の塗装装置100、100a、100bを用いつつ、機械学習装置180を用いて塗装作業に関するAI塗装システム200を構築するものである。
図5に示すように、塗装作業に関するAI塗装システム200は、制御対象として、実施例1から実施例3に記載した本発明の塗装装置100、100a、100bが採用されている。
状態観測部160は、塗装装置100、100a、100bにおいて、塗装実行中または塗装実行後の少なくとも一方において、塗装ガン140における塗装条件に関する少なくとも1つの物理量と、塗装条件から構成される少なくとも1つの状態変数を観測するものである。
なお、この例では、状態観測部160によって観測される「少なくとも1つの物理量」は、塗料密度、塗料粘度、塗料配管の長さ、塗料配管の径、塗料配管内の塗料の流体抵抗、定量ポンプの圧送量、塗料液圧レギュレータの塗料出力液圧のうちの少なくとも1つを含むものとする。また、状態観測部160によって観測される「少なくとも1つの塗装条件」は、塗装ガンの塗料噴射圧力、塗装ガンの塗料噴射量、塗装ガンの塗料噴射広角、稼働する塗装ガンの数のうちの少なくとも1つを含むものとする。
これらは、塗装において考慮すべき物性であり、これらのどれに注目するかにより塗装条件を如何に調整するかという学習の観点が変わってくる。
なお、報酬計算部171は、報酬条件を設定する報酬条件設定部を含んでおり、報酬計算部171は、報酬条件設定部により設定された報酬条件に基づいて報酬を計算する。
学習部170は、関数更新部172が学習した結果を記憶する学習結果記憶部を含んでいる。
その結果、本実施例4に示すAI塗装システム200は、機械学習装置180を用いたディープラーニングにより、人手で調整するよりも効率的に、塗装装置100,100a,100bにおける塗装条件の調整を行うことが可能となる。
はじめに、図6のステップS1において、少なくとも一つの塗装条件およびその内容(値など)が選択される。少なくとも一つの塗装条件の内容はそれぞれの所定範囲からランダムに選択される。
行動価値関数Q(s、a)の更新式は以下の数(1)で表される。
この更新式は、状態sに於ける行動aの評価値Q(st,at)よりも、aによる次の環境状態に於ける最良の行動の評価値Q(st+1,maxat+1)の方が大きければ、Q(st,at)を大きくするし、逆に小さければ、Q(st,at)も小さくする事を示している。つまり、或る状態に於ける或る行動の価値を、それによる次の状態に於ける最良の行動の価値に近づけるようにしている。言い換えれば、学習部170は、ロボットアームによる塗装を実行するのに最も適した状態、つまり少なくとも一つの最適な塗装条件を更新する。
このようにして、本発明の機械学習装置180の関数更新部72により更新された内容を、塗装を実行するときの、より最適な塗装条件の内容として自動的に決定することができる。そして、そのような機械学習装置180をロボットアームにより作動する塗装ガン140に導入することによって、最適な溶接条件を自動的に作成することができる。その結果、生産効率を向上させられる。
以上、本発明の好ましい実施形態を図示して説明してきたが、本発明は、塗装装置として広く適用することができる。
110 塗料供給手段
111 塗料タンク
112 定量ポンプ
113 塗料混合ユニット
114 リリーフ弁
115 ドレンタンク
116 コントローラ
120 エア供給手段
130 塗料液圧レギュレータ
150 塗装ガン
121 エアコンプレッサー
122 オイルミストセパレータ
123 エアレギュレータ
130 塗料液圧レギュレータ
131 一次側の塗料液圧レギュレータ
132 二次側の塗料液圧レギュレータ
135 フィードバックループ
140 塗装ガン
160 状態観測部
170 学習部
171 報酬計算部
172 関数更新部
173 行動価値関数部
180 機械学習装置
200 AI塗装システム
Claims (6)
- 塗料タンクと定量ポンプと塗料を供給する塗料供給配管を備えた塗料供給手段と、
エアコンプレッサーとエア供給圧力を調整するエアレギュレータとエアを供給するエア供給配管を備えたエア供給手段と、
前記塗料供給手段の前記塗料供給配管から前記塗料の供給を受けるとともに、前記エア供給手段の前記エア供給配管から前記エアの供給を受け、前記塗料を所定のエア圧で噴射する塗装ガンを備えた装置構成において、
前記塗料供給手段の前記塗料供給配管の途中で前記塗装ガンに至る前の経路において、前記塗装ガンに供給する前記塗料を受け取り所定圧力にて前記塗装ガンに圧送する塗料液圧レギュレータと、
前記塗料液圧レギュレータの入力側の圧力と前記塗料液圧レギュレータの出力側の圧力との差分量を前記定量ポンプの作動量に対するフィードバック信号として帰還させるフィードバックループ制御を行うこと制御手段を備え、
前記塗料液圧レギュレータによって前記塗装ガンに供給する塗料の液圧を制御せしめることを特徴とする塗装装置。 - 前記塗料供給手段の経路中に前記塗料液圧レギュレータを複数個所に設置し、複数の前記塗料液圧レギュレータをカスケード接続したことを特徴とする請求項1に記載の塗装装置。
- 複数設置した前記塗料液圧レギュレータのカスケード接続において、前記塗料タンクに近い方を一次側の前記塗料液圧レギュレータとし、前記塗装ガンに近い方を二次側の前記塗料液圧レギュレータとし、一次側の前記塗料液圧レギュレータの圧力制御の精度よりも二次側の前記塗料液圧レギュレータの圧力制御の精度が高いものとしたことを特徴とする請求項2に記載の塗装装置。
- 請求項1から3のいずれかに記載の塗装装置に対して、少なくとも1つの前記塗装ガンによる塗装実行中または塗装実行後の少なくとも一方において、塗装条件に関する少なくとも1つの物理量と、前記塗装条件から構成される少なくとも1つの状態変数を観測する状態観測部を備え、
前記塗装条件に関する少なくとも1つの物理量は、塗料密度、塗料粘度、塗料配管の長さ、塗料配管の径、塗料配管内の塗料の流体抵抗、定量ポンプの圧送量、塗料液圧レギュレータの塗料出力液圧のうちの少なくとも1つを含んでおり、
前記少なくとも1つの塗装条件は、塗装ガンの塗料噴射圧力、塗装ガンの塗料噴射量、塗装ガンの塗料噴射広角、稼働する塗装ガンの数のうちの少なくとも1つを含んでおり、
前記状態変数に基づいて、前記少なくとも1つの塗装条件を決定する行動価値関数を更新することによって、前記少なくとも1つの塗装条件を決定することを学習する学習部を備え、
前記学習部は、前記状態変数に基づいて、前記少なくとも1つの塗装条件を決定した結果に対する報酬を計算する報酬計算部と、前記報酬計算部により計算された報酬に基づいて、前記行動価値関数を更新する関数更新部を含み、前記関数更新部による前記行動価値関数の更新を繰り返すことによって、前記報酬が最も多く得られる前記少なくとも1つの塗装条件を学習する、塗装装置に関するAI塗装システム。 - 前記報酬計算部は、報酬条件を設定する報酬条件設定部を含んでおり、前記報酬計算部は、前記報酬条件設定部により設定された報酬条件に基づいて報酬を計算する機械学習装置を含む請求項4に記載のAI塗装システム。
- 塗料タンクと定量ポンプと塗料を供給する塗料供給配管を備えた塗料供給手段と、エアコンプレッサーとエア供給圧力を調整するエアレギュレータとエアを供給するエア供給配管を備えたエア供給手段と、前記塗料供給手段の前記塗料供給配管から前記塗料の供給を受けるとともに、前記エア供給手段の前記エア供給配管から前記エアの供給を受け、前記塗料を所定のエア圧で噴射する塗装ガンを備えた装置構成において、
前記塗料供給手段の前記塗料供給配管の途中で前記塗装ガンに至る前の経路において、前記塗装ガンに供給する前記塗料を受け取り所定圧力にて前記塗装ガンに圧送する塗料液圧レギュレータを配置し、前記塗料液圧レギュレータの入力側の圧力と前記塗料液圧レギュレータの出力側の圧力との差分量を前記定量ポンプの作動量に対するフィードバック信号として帰還させるフィードバックループ制御を行うこと制御手段を備え、
前記塗料液圧レギュレータにより前記塗装ガンに供給する塗料の液圧を制御せしめることを特徴とする塗装方法。
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