JP7180369B2 - 入浴システム - Google Patents

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Description

本発明は、睡眠障害の改善、防止に好適な入浴システムに関する。
入浴システムの具体例として、特許文献1に記載のものがある。
同文献に記載の入浴システムは、睡眠障害の改善、防止を目的とするものであり、入浴予定時刻、就寝予定時刻、およびその他の所定の情報に基づき、入浴者の深部体温の日内変動における最高温度付近を所定の温度(0.5~1.0℃)だけ上昇させるための入浴時間などの条件が提示されるように構成されている。
このような構成によれば、提示された条件の入浴を行ない、入浴者の深部体温を所定の温度だけ上昇させることにより、睡眠の質を改善することが可能となる。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように改善すべき余地がある。
すなわち、たとえば入浴者の帰宅が遅くなり、入浴者の入浴予定時刻から就寝予定時刻までの時間(就寝前時間)が、かなり短くなる場合があるが、このような場合には、入浴時間が足りず、入浴者の深部体温を所定の温度だけ上昇させることができない場合がある。この場合、前記従来技術においては、入浴そのものが禁止される事態が発生し、入浴者を不快にさせる虞がある。
また、前記したように、入浴予定時刻から就寝予定時刻までの時間が短いにも拘わらず、入浴者が入浴し、深部体温を無理に上昇させた場合には、入浴者が覚醒状態に向かうこととなる。これでは、寝付きが悪くなるなど、睡眠の質が却って悪化する虞がある。
特許第4107848号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、入浴可能な時間に対して入浴者の就寝予定時刻までの時間が短い場合であっても、入浴が禁止されて入浴者を不快にするようなことなく、また入浴者を入浴によって覚醒に向かわせるといったことも回避し、睡眠障害の改善、防止を好適に図ることが可能な入浴システムを提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供される入浴システムは、現時刻または入浴予定時刻から就寝予定時刻までの就寝前時間を判断するための就寝前時間判断手段と、入浴者の深部体温が入浴によって体温上昇目標温度だけ上昇したタイミングで出浴を促すための報知動作の制御を実行可能な制御手段と、を備えている、入浴システムであって、前記制御手段は、前記就寝前時間に基づいて入浴者の深部体温の前記体温上昇目標温度を決定し、かつ前記就寝前時間が所定の第1の時間未満である場合には、前記就寝前時間が前記第1の時間以上である場合よりも、前記体温上昇目標温度を低くし、または温度上昇なしとするように構成されていることを特徴としている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、現時刻または入浴予定時刻から就寝予定時刻までの就寝前時間が短く、所定の第1の時間未満である場合には、そうでない場合よりも体温上昇目標温度が低くされ、または温度上昇なしとされるため、入浴時間が短いことに起因して、入浴者の深部体温を前記体温上昇目標温度だけ上昇させることが困難になることは回避され、入浴が禁止されることはない。したがって、前記従来技術とは異なり、入浴者が入浴を禁止されて不快になる虞はない。
また、前記就寝前時間が短い場合において、入浴者の深部体温の体温上昇目標温度が低くされ、または温度上昇なしとされていれば、出浴後の就寝時刻において、入浴者が覚醒状態になることを防止し、寝付きをよくすることが可能となり、安眠を促す。このようなことから、前記従来技術と比較して、睡眠障害の改善、防止効果に優れたものとすることができる。
本発明において、好ましくは、前記体温上昇目標温度が温度上昇なしとされた場合には、入浴者の深部体温を温度上昇なしとするための入浴最長時間が求められ、かつ入浴者の入浴時間が、前記入浴最長時間に達した時点において、入浴者に対して出浴を促すための報知動作が行なわれるように構成されている。
このような構成によれば、入浴者の深部体温を温度上昇なしにすることを適切に実現することが可能である。
本発明において、好ましくは、入浴者の心拍数を測定可能な心拍数測定手段を、さらに備えており、前記体温上昇目標温度が温度上昇なしとされた場合には、前記心拍数測定手段によって測定される入浴者の心拍数が所定値まで上昇した時点において、入浴者に対して出浴を促すための報知動作が行なわれるように構成されている。
このような構成によれば、たとえば入浴者が入浴によって血管拡張を生じたタイミング、またはこれに近いタイミングで、入浴者を出浴させることが可能となり、このことによって安眠をさらに促すことができる。
本発明において、好ましくは、前記制御手段は、前記就寝前時間が前記第1の時間未満である場合に、前記就寝前時間が短いほど、前記体温上昇目標温度を低くするように構成されている。
このような構成によれば、入浴による体温上昇目標温度を、就寝前時間に対応させてよりきめ細かい適正な値とすることが可能となり、睡眠障害の改善、防止効果を一層優れたものとすることができる。
本発明において、好ましくは、前記就寝前時間が前記第1の時間未満かつ所定の第2の時間以上である場合には、前記就寝前時間が前記第1の時間以上である場合よりも、前記体温上昇目標温度を低くする一方、前記就寝前時間が前記第2の時間未満である場合には、温度上昇なしとされるように構成されている。
このような構成によれば、就寝前時間が短く、第1の時間未満かつ第2の時間以上である場合には、入浴者の深部体温を僅かに上昇させることにより、安眠を促すことができる。また、就寝前時間がさらに短く、第2の時間未満である場合には、入浴者の深部体温を上昇させないために、入浴者が就寝時に覚醒状態となることを適切に回避し、安眠を促すことができる。
本発明において、好ましくは、入浴者の深部体温の変化を測定可能な体温測定手段を、
さらに備えており、前記体温測定手段によって測定される入浴者の当日内における深部体温の最高値が、所定温度を超えている場合、または入浴者の体温変化が低下傾向にある場合には、前記体温上昇目標温度は、温度上昇なしとされるように構成されている。
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
すなわち、入浴を開始する場合において、既に入浴者の当日内における深部体温の最高値が所定温度を超えている場合や、入浴者の体温変化が低下傾向にある場合には、入浴者の深部体温を温度上昇させない方が、安眠が得られ易い。前記構成は、そのようなことに則したものとなっており、安眠促進効果をより高めることができる。
本発明において、好ましくは、入浴者の睡眠に関する睡眠情報を取得可能に構成されており、この睡眠情報において、前記入浴者の前回の入浴後における睡眠が良好であると評価されている場合には、前記体温上昇目標温度として、前回の入浴時における体温上昇目標温度が採用されるように構成されている。
このような構成によれば、入浴者の睡眠情報を参考とし、睡眠が良好であった場合には、その際の体温上昇目標温度が再度採用されるため、体温上昇目標温度の適正化が図られ、安眠促進効果が適切に得られる確率または頻度を高めることが可能である。
本発明において、好ましくは、前記睡眠情報において、前記入浴者の前回の入浴後における睡眠が不良であると評価された場合であって、寝付きが悪いと評価されている場合には、前記体温上昇目標温度は前回の入浴時よりも低くされる一方、眠りが浅いと評価されている場合には、前記体温上昇目標温度は前回の入浴時よりも高くされるように構成されている。
このような構成によれば、入浴者が就寝する際の寝付きをよくし、また眠りを深くするのに好適である。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係る入浴システムの一例の概要を示す説明図である。 図1に示す入浴システムのリモコンのブロック図である。 図1に示す入浴システムにおいて実行される動作処理手順の一例を示すフローチャートである。 入浴時の心拍数変化の一例を示す説明図である。 図1に示す入浴システムにおいて実行される動作処理手順の他の例を示すフローチャートである。 (a),(b)は、当日内における深部体温の変化の例を示す説明図である。 図1に示す入浴システムにおいて実行される動作処理手順の他の例を示すフローチャートである。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示す入浴システムSYは、浴室に設置された浴槽3、および給湯装置WHを備えており、給湯装置WHは、給湯装置本体部1と、リモコン2とを備えている。リモコン2としては、台所用のリモコン2A、および浴室用のリモコン2Bがある。
また、入浴システムSYは、浴槽3に取付けられ、かつ入浴者の心拍数を測定するための心拍数測定器4、および入浴者が身体に装着し、深部体温を測定するための体温測定器5も備えている。心拍数測定器4は、たとえば浴槽に心電図電極を取付けたものであるが、これに代えて、たとえば脈拍検出機能を備えた腕装着型のものを用いることも可能である。体温測定器5は、たとえば入浴者の耳に装着し、耳内温度を測定するためのものであり、その測定データは、給湯装置WHにワイヤレス送信される。
給湯装置本体部1は、リモコン2との相互間でデータ通信を行なうための通信回路10、給湯部11、制御部C(C1)、浴槽3の水位検出用の水位センサ12、浴槽3の湯水温度の検出用の温度センサ13を備えている。給湯部11は、浴槽3への湯張り動作、追い焚き動作などが可能であり、浴槽3への湯張り温度、および湯張り量は、給湯装置WHにおいて制御可能である
制御部C(C1)は、リモコン2の後述する制御部C(C2)と同様に、マイクロコンピュータを用いて構成されており、給湯装置WHの各部の動作制御、および各種のデータ処理を実行する。
この制御部C1は、リモコン2の制御部C2と組み合わされて、本発明が意図する動作処理を実行する制御手段を構成しており、また本発明でいう就寝前時間判断手段の一例にも相当している。ただし、このような構成に代えて、制御部C1のみ、またはリモコン2の制御部C2のみが、本発明が意図する動作処理を実行する制御手段、および就寝前時間判断手段とされた構成とすることも可能である。
図2に示すように、リモコン2は、制御部C2に加え、給湯装置本体部1との相互間においてデータ通信を行なうための通信回路20、液晶表示器などを用いて構成された表示部21、操作部22、スピーカ23、タイマ24、現時刻や日付などを判別可能とするカレンダ・クロック回路25、および体温測定器5からのワイヤレス信号を受信可能なワイヤレス通信回路26を備えている。なお、ワイヤレス通信回路26は、給湯装置本体部1に具備させた構成とすることもできる。操作部22は、各種の操作スイッチを含んでいるが、機能的にみると、入浴者がスイッチ操作によって就寝予定時刻を設定するための就寝予定時刻設定スイッチ22a、および入浴者が誰であるかを区別するための個人選択スイッチ22bを備えている。表示部21およびスピーカ23は、本発明でいう「報知動作」を行なうための報知手段である。
この入浴システムSYにおいては、制御部C(C1,C2)の制御により、入浴者が入浴後において適切な睡眠がとれるようにするための動作処理が実行可能とされている。その詳細を、図3に示したフローチャートを参照しつつ、以下に説明する。
まず、2つのリモコン2(2A,2B)のいずれかが利用されて、入浴開始モードを選択するための所定のスイッチ操作がなされると、制御部Cにおいて、現時刻から就寝予定時刻までの就寝前時間が演算される(S1:YES,S2)。この場合において、就寝前時間が、比較的長い時間であって、所定の第1の時間T1以上であると、入浴者の体温上昇目標温度は、所定の第1の温度に決定される(S3:YES,S4)。第1の時間T1は、たとえば1.5時間であり、第1の温度は、たとえば0.5~1.0℃の範囲である。
なお、就寝予定時刻は、就寝予定時刻設定スイッチ22aを操作してユーザが入力した時刻でよいが、これに代えて、デフォルトの時刻として制御部Cに予め設定された時刻が用いられるようにすることも可能である。
前記決定の後には、入浴者の深部体温の実際の上昇温度を、前記第1の温度とするための入浴時間Taが判断される(S5)。この判断は、浴槽3の湯水の温度、および湯量の
データを勘案して判断される。なお、複数の入浴者には体格や体質の差があり、厳密には、これらの差によって入浴時間Taも相違したものとなる。このことに対応する手段として、好ましくは、個人選択スイッチ22bを操作し、入浴者を特定した上で、この入浴者の身長、体重、年齢、性別などの情報を、制御部Cの記憶部に予め記憶させておくことが可能に構成される。また、この記憶された入浴者に関する情報から、この入浴者が、予め複数種類設定されたカテゴリのいずれに該当する者であるかが判断され、かつこのカテゴリに対応して予め設けられた補正値を用いることにより、入浴時間Taが補正されるように構成される。
前記した入浴時間Taは、リモコン2において画面表示される(S6)。このことにより、入浴者は入浴を開始する前の段階で最適な入浴時間を知ることができる。このため、たとえば入浴時間Taはさほど長くないにも拘わらず、入浴者は入浴時間Taがかなり長いものと間違った状態で入浴し、その途中で入浴をあわてて終了するといった事態が発生しないようにすることが可能である。
なお、このように入浴者に入浴時間Taを事前に察知させることは、後述するステップS10の報知動作と同様に、本発明でいう「入浴者の深部体温が入浴によって体温上昇目標温度だけ上昇したタイミングで出浴を促すための報知動作」の一例に相当する。
その後、入浴者の入浴が検出された場合には、タイマ24による計時を開始し、実際の入浴時間Tbが、前記した入浴時間Taに達した時点で、入浴者に出浴を促す報知動作を行なわせる(S7:YES,S8,S9:YES,S10)。入浴者の入浴は、たとえば浴槽3の水位の上昇、浴室の扉の開閉、あるいは浴室に設置された人体感知センサ(不図示)による人体検出信号出力などにより行なうことができる。入浴者に出浴を促す報知動作は、たとえばリモコン2の表示部21を利用した画面表示や、スピーカ23を利用した音声メッセージなどにより行なわれる。
入浴者が、この報知動作にしたがって出浴することにより、入浴者の深部体温は、体温上昇目標温度とされた第1の温度(たとえば0.5~1.0℃)だけ上昇する。前記した一連の動作は、就寝前時間がたとえば1.5時間以上と長い場合であるため、前記した深部体温の上昇は、入浴者のその後の睡眠の質を高める効果をもたらせる。
一方、前記とは異なり、現時刻から就寝予定時刻までの就寝前時間が、たとえば1.5時間である第1の時間T1未満であって、所定の第2の時間T2(たとえば、0.5時間)以上である場合には、体温上昇目標温度は、前記第1の温度よりも低い所定の第2の温度に決定される(S3:NO,S11:YES,S12)。第2の温度は、たとえば0.1~0.6℃の範囲である。
この場合、前記とは異なり、就寝前時間が短いほど、体温上昇目標温度を低くする構成とすることも可能である。たとえば、就寝前時間が1~1.5時間の場合には、体温上昇目標温度は0.3~0.6℃とされ、就寝前時間が0.5~1時間の場合には、体温上昇目標温度は0.1~0.3℃とされる態様が該当する。
前記したように、体温上昇目標温度を第2の温度に決定した以降は、先に述べたステップS5~S10に移行する。
このような一連の動作処理手順によれば、就寝前時間が短い場合には、体温上昇目標温度が低めの温度(第2の温度)とされているため、入浴時間の不足により入浴者の深部体温を前記第1の温度まで上昇させることが困難になるなどの理由から入浴が禁止状態になることはない。また、体温上昇目標温度が低めとされていれば、就寝予定時刻が到来した際に入浴者が覚醒した状態になることも回避することが可能である。このようなことから、入浴者のその後の睡眠の質を高める効果が得られる。
また、前記した場合とは異なり、現時刻から就寝予定時刻までの就寝前時間がさらに短く、就寝前時間が前記第2の時間T2未満(たとえば、0.5時間未満)である場合には、体温上昇目標温度は、ゼロ、すなわち体温上昇なしに決定される(S11:NO,S13)。この決定に伴い、制御部Cにおいては、入浴者の深部体温を上昇させない最長入浴時間Tcを判断し、これをリモコン2において画面表示させる(S14,S15)。このことにより、入浴者がその旨を適切に察知した状態で入浴を開始することが可能である。
その後、入浴が開始された場合には、タイマ24をスタートさせるが、この入浴中には、心拍数測定器4からの出力信号に基づき、入浴者の心拍数が監視される(S16:YES,S17,S18)。ここで、心拍数が所定値Nまで上昇すると(図4の時刻ta)、その時点で入浴者に出浴を促す報知動作が行なわれる(S18:YES,S10)。好ましくは、前記の所定値Nは、入浴者の身体に血管拡張が生じたことを示す値、またはこれに近い値とされる。
具体的には、入浴者が入浴を開始した場合、たとえば図4に示すような態様で入浴者の心拍数が変化する。入浴初期における符号Daで示す心拍数の下降は、浴槽3の湯水の水圧により、血管が収縮することに起因する。所定値Nは、入浴者が浴槽3の湯水に浸かった後における心拍数の最低値Naを基準とし、かつこの最低値Naに一定の値Nbを加えた値、または一定値を乗じた値とされる。
前記した動作処理によれば、入浴者の深部体温は上昇せず、かつ血管拡張を生じたタイミングで、入浴者は入浴を終えることとなるため、その後比較的短時間のうちに就寝を開始した場合に、寝付きをよくし、優れた安眠促進効果が得られることとなる。
一方、心拍数があがらず、前記した血管拡張を生じず、心拍数が所定値Nに届かないまま、実際の入浴時間Tbが前記した最長入浴時間Tcに達した場合には、その時点で、入浴者に出浴を促す報知動作がなされる(S18:NO,S19:YES,S10)。この場合には、入浴により血管拡張は生じていないものの、入浴者の深部体温は上昇させていないため、入浴後の短時間のうちに就寝する場合において、入浴者が覚醒し、寝付きが悪くなることを適切に回避することが可能である。
本実施形態の入浴システムSYにおいては、好ましくは、前記したような動作処理を基本とした上で、次に述べるような動作処理も実行されるように構成されている。
すなわち、図5に示すフローチャートにおいて、入浴開始モードが選択される操作があった場合に、制御部Cの記憶部に予め記憶されている当日内の深部体温の最大値が、所定値N1を超えたか否かが判断される(S31:YES,S32)。ここで、当日内の深部体温は、入浴者が体温測定器5を略一日中連続して、または断続的に装着することにより検出され、かつこの体温測定器5からたとえばワイヤレス通信回路26にワイヤレス送信されることによって制御部Cの記憶部に記憶されたデータである。
図6(a),(b)は、当日内の深部体温の変化の一例を示すが、図6(a)においては、深部体温が、符号Dbで示す部分において、運動などが行なわれることにより所定値N1を超えている。このような場合、体温上昇目標温度は、温度上昇なしに決定される(S32:YES,S33)。一方、図6(b)においては、深部体温が所定値N1を超えていないものの、現時刻において、深部体温の傾向は、低下傾向となっている。このような場合においても、体温上昇目標温度は、温度上昇なしに決定される(S32:NO,S34:YES,S33)。
ここで、当日内において、深部体温が少なくとも1回は、かなり高くなって、所定値N1を超えた場合、あるいは入浴時間が迫っている時刻に深部体温が低下傾向となっている場合に、入浴によって深部体温を上昇させると、入浴者の安眠を却って阻害する虞がある
。これに対し、前記した動作処理によれば、そのような虞を適切に解消することができ、安眠を促進することが可能となる。
なお、前記のいずれにも該当しない場合には、図3に示した基本的な動作処理により、体温上昇目標温度が決定される(S34:NO,S35)。
図7に示すフローチャートにおいては、制御部Cにおいて、体温上昇目標温度を決定する場合には、記憶部に予め記憶されている所定の睡眠情報が参照されている(S41)。ここで、睡眠情報とは、入浴者の睡眠が良好であったか否かを示す情報、またはその判断の元となる情報であり、たとえば入浴者自身が判断し、リモコン2を操作して制御部Cに入力した情報であってもよい。また、入浴者が就寝時に、血圧、脈拍、身体の動作などを検出可能な腕装着型のセンサを装着し、このセンサを利用して検出されるデータ、またはこれを適宜に加工したデータを、前記睡眠情報として用いることもできる。
前記した睡眠情報を参照した結果、前回の入浴後の睡眠が良好であると判断される場合には、体温上昇目標温度は、前回の入浴時と同一とされる(S42:YES,S43)。このような動作処理によれば、今回の入浴時においても、前回と同様に、その後の睡眠が安眠になることが期待できる。
一方、前回の入浴後の睡眠が良好ではない場合であって、寝付きが悪いと判断された場合には、体温上昇目標温度は、前回の入浴時よりも低く設定される(S42:NO,S44:YES,S45)。また、これとは異なり、眠りが浅いと判断された場合には、体温上昇目標温度は、前回の入浴時よりも高く設定される(S44:NO,S46:YES,S47)。このようなことにより、寝付きが悪いこと、および眠りが浅いことを解消することが可能となる。
図7には示されていないが、寝付きが悪く、かつ眠りが浅い場合があるが、これは、いずれの症状を優先して解決すべきかを予め決定しておき、かつ優先されている方の処理を行なうように構成し、対応すればよい。
睡眠が良好ではない場合であって、寝付きが悪い、および眠りが浅い、のいずれにも該当しない場合には、図3に示した基本的な動作処理により、体温上昇目標温度が決定される(S46:NO,S48)。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係る入浴システムの各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である。
上述の実施形態においては、就寝前時間が、現時刻から就寝予定時刻までの時間とされているが、これに代えて、入浴予定時刻から就寝予定時刻までの時間とすることも可能である。
また、上述の実施形態においては、体温上昇目標温度に適当な幅をもたせているが(たとえば、0.5~1.0℃)、これに限定されず、幅をもたない数値(たとえば0.8℃)とすることも可能である。
上述の実施形態において示された時間や温度などの数値は、例示であり、それらの具体的な数値が上述した内容に限定されないことは勿論である。
SY 入浴システム
C(C1,C2) 制御部(制御手段、就寝前時間判断手段)
WH 給湯装置
2(2A,2B) リモコン

Claims (8)

  1. 現時刻または入浴予定時刻から就寝予定時刻までの就寝前時間を判断するための就寝前時間判断手段と、
    入浴者の深部体温が入浴によって体温上昇目標温度だけ上昇したタイミングで出浴を促すための報知動作の制御を実行可能な制御手段と、
    を備えている、入浴システムであって、
    前記制御手段は、前記就寝前時間に基づいて入浴者の深部体温の前記体温上昇目標温度を決定し、かつ前記就寝前時間が所定の第1の時間未満である場合には、前記就寝前時間が前記第1の時間以上である場合よりも、前記体温上昇目標温度を低くし、または温度上昇なしとするように構成されていることを特徴とする、入浴システム。
  2. 請求項1に記載の入浴システムであって、
    前記体温上昇目標温度が温度上昇なしとされた場合には、入浴者の深部体温を温度上昇なしとするための入浴最長時間が求められ、かつ入浴者の入浴時間が、前記入浴最長時間に達した時点において、入浴者に対して出浴を促すための報知動作が行なわれるように構成されている、入浴システム。
  3. 請求項1または2に記載の入浴システムであって、
    入浴者の心拍数を測定可能な心拍数測定手段を、さらに備えており、
    前記体温上昇目標温度が温度上昇なしとされた場合には、前記心拍数測定手段によって測定される入浴者の心拍数が所定値まで上昇した時点において、入浴者に対して出浴を促すための報知動作が行なわれるように構成されている、入浴システム。
  4. 請求項1ないし3のいずれかに記載の入浴システムであって、
    前記制御手段は、前記就寝前時間が前記第1の時間未満である場合に、前記就寝前時間が短いほど、前記体温上昇目標温度を低くするように構成されている、入浴システム。
  5. 請求項1ないし4のいずれかに記載の入浴システムであって、
    前記就寝前時間が前記第1の時間未満かつ所定の第2の時間以上である場合には、前記就寝前時間が前記第1の時間以上である場合よりも、前記体温上昇目標温度を低くする一方、前記就寝前時間が前記第2の時間未満である場合には、温度上昇なしとされるように構成されている、入浴システム。
  6. 請求項1ないし5のいずれかに記載の入浴システムであって、
    入浴者の深部体温の変化を測定可能な体温測定手段を、さらに備えており、
    前記体温測定手段によって測定される入浴者の当日内における深部体温の最高値が、所定温度を超えている場合、または入浴者の体温変化が低下傾向にある場合には、前記体温上昇目標温度は、温度上昇なしとされるように構成されている、入浴システム。
  7. 請求項1ないし6のいずれかに記載の入浴システムであって、
    入浴者の睡眠に関する睡眠情報を取得可能に構成されており、
    この睡眠情報において、前記入浴者の前回の入浴後における睡眠が良好であると評価されている場合には、前記体温上昇目標温度として、前回の入浴時における体温上昇目標温度が採用されるように構成されている、入浴システム。
  8. 請求項7に記載の入浴システムであって、
    前記睡眠情報において、前記入浴者の前回の入浴後における睡眠が不良であると評価された場合であって、寝付きが悪いと評価されている場合には、前記体温上昇目標温度は前回の入浴時よりも低くされる一方、眠りが浅いと評価されている場合には、前記体温上昇
    目標温度は前回の入浴時よりも高くされるように構成されている、入浴システム。
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