JP7180264B2 - 制御装置 - Google Patents

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本明細書が開示する技術は、並列に接続されたIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)の駆動を制御する制御装置に関する。
特許文献1は、並列に接続されたIGBTとMOSFETを備える半導体モジュールを開示する。
特開2018-74089号公報
IGBTとMOSFETを駆動すると、IGBTとMOSFETの温度が上昇する。このため、IGBTとMOSFETのいずれの温度が高いのかを把握可能な技術が必要とされている。
本明細書が開示する制御装置は、並列に接続されたIGBTとMOSFETの駆動を制御するために用いられる。前記制御装置は、前記IGBTの単位面積当たりのオン抵抗が前記MOSFETの単位面積当たりのオン抵抗よりも大きいとき、前記IGBTをオフしてから前記MOSFETをオフするように構成されている。さらに、前記制御装置は、前記IGBTの単位面積当たりのオン抵抗が前記MOSFETの単位面積当たりのオン抵抗よりも小さいとき、前記MOSFETをオフしてから前記IGBTをオフするように構成されている。
上記制御装置の制御によって駆動される前記IGBTと前記MOSFETにおいては、前記IGBTの単位面積当たりのオン抵抗が前記MOSFETの単位面積当たりのオン抵抗よりも大きいとき、前記MOSFETの温度が前記IGBTの温度よりも高いことが把握可能である。さらに、上記制御装置の制御によって駆動される前記IGBTと前記MOSFETにおいては、前記IGBTの単位面積当たりのオン抵抗が前記MOSFETの単位面積当たりのオン抵抗よりも小さいとき、前記IGBTの温度が前記MOSFETの温度よりも高いことが把握可能である。
電力変換装置の回路図を示す。 第1スイッチング素子と第2スイッチング素子のIV特性を示す。 コントローラが実行する切換制御処理のフローチャート図を示す。 低電流領域において切換制御処理が実行されたときの素子電圧とドレイン電流とコレクタ電流の挙動を示す。 高電流領域において切換制御処理が実行されたときの素子電圧とドレイン電流とコレクタ電流の挙動を示す。 コントローラが実行する切換制御処理の他の一例のフローチャート図を示す。
以下、図面を参照し、本願明細書が開示する技術が適用された電圧コンバータ10について説明する。なお、本願明細書が開示する技術は、電圧コンバータ10に限らず、他の回路にも適用可能である。図1に示すように、電圧コンバータ10は、例えば、電気自動車に搭載される電力変換装置に用いられる。ここでいう電気自動車は、燃料電池車、及び、走行用のモータとエンジン(内燃機関)の両方を備えるハイブリッド車も含む。この電力変換装置は、電圧コンバータ10、インバータ20及びコントローラ30を備えており、バッテリ2(例えばリチウム電池)から供給される直流電力を、走行用のモータ40(例えば三相交流モータ)に適した交流電力に変換するように構成されている。
電圧コンバータ10は、リアクトル4、ダイオードD1、並列に接続された2つのスイッチング素子SW1,SW2、及び、平滑コンデンサ6を有しており、バッテリ2から入力された電圧を昇圧してインバータ20に供給するように構成されている。ダイオードD1と2つのスイッチング素子SW1,SW2は、高圧側正極端子PHと高圧側負極端子NHの間において直列に接続されている。ここで、ダイオードD1と2つのスイッチング素子SW1,SW2の接続部分を接続中点CPと称する。2つのスイッチング素子SW1,SW2は、その接続中点CPと高圧側負極端子NHの間において並列に接続されている。
バッテリ2は、そのプラス端子が低圧側正極端子PLに接続されており、そのマイナス端子が低圧側負極端子NLに接続されている。リアクトル4は、その一端が低圧側正極端子PLに接続されており、他端が接続中点CPに接続されている。低圧側正極端子PLとリアクトル4の間の配線に電流センサSEが接続されている。この電流センサSEは、リアクトル4を流れる電流Iを計測するように構成されている。この電流Iは、2つのスイッチング素子SW1,SW2が同時にオンしているときに、2つのスイッチング素子SW1,SW2の各々を流れる電流の合計電流に一致する。計測された合計電流Iは、コントローラ30に入力される。平滑コンデンサ6は、高圧側正極端子PHと高圧側負極端子NHの間に接続されている。
ダイオードD1は、そのカソードが高圧側正極端子PHに接続され、そのアノードが接続中点CPに接続されている。なお、ダイオードD1に代えて、高圧側正極端子PHと接続中点CPの間にスイッチング素子を接続してもよい。
第1スイッチング素子SW1と第2スイッチング素子SW2は、半導体モジュールとして構成されている。第1スイッチング素子SW1は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)である。第2スイッチング素子SW2は、MOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor)である。以下、本明細書の理解を容易とするために、第1スイッチング素子SW1をIGBT(SW1)と記載し、第2スイッチング素子SW2をMOS(SW2)と記載する。IGBT(SW1)のコレクタ及びMOS(SW2)のドレインが接続中点CPに接続され、IGBT(SW1)のエミッタ及びMOS(SW2)のソースが高圧側負極端子NHに接続されている。これらのIGBT(SW1)とMOS(SW2)の各々のゲートには、コントローラ30から配線される信号線が接続されている。
インバータ20は、高圧側端子PH,NHとモータ40の間に接続されており、電圧コンバータ10によって昇圧された直流電力をモータ40(三相交流モータ)に適した三相交流電力に変換する。変換された交流電力は、モータ40に供給される。インバータ20は、昇圧された直流電圧を交流電圧に変換するインバータ回路を備えている。そのインバータ回路は、モータ40のU、V、Wの各相に対応してスイッチング制御される複数のスイッチング素子を有している。インバータ20は、コントローラ30から出力される駆動信号によってインバータ回路の複数のスイッチング素子が制御されて、U、V、Wの各相に対応した三相交流電力を生成可能に構成されている。
コントローラ30は、マイクロコンピュータ、RAM、ROM又はEEPROMなどの半導体メモリ、及び、入出力インタフェースを備えた制御装置である。コントローラ30は、ROMやEEPROMに記憶された制御プログラムなどをRAMに展開して処理を実行する。また、後述の切換制御処理のプログラムもコントローラ30のROMやEEPROMなどに記憶されている。
コントローラ30は、駆動信号Sa、Sbをスイッチング素子SW1,SW2に供給し、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の駆動(オンオフ)を制御する。駆動信号Saは、IGBT(SW1)のターンオン及びターンオフのタイミングを指示する信号であり、所定のデューティ比のPWM(Pulse Width Modulation)信号である。駆動信号Sbは、MOS(SW2)のターンオン及びターンオフのタイミングを指示する信号であり、所定のデューティ比のPWM信号である。
電圧コンバータ10では、IGBT(SW1)とMOS(SW2)のオン期間にバッテリ2からリアクトル4に電気エネルギーが蓄積されると、その蓄積された電気エネルギーが、その次のIGBT(SW1)とMOS(SW2)のオフ期間に平滑コンデンサ6側に流れる。コントローラ30がIGBT(SW1)とMOS(SW2)の駆動のタイミングを適切にPWM制御することにより、バッテリ2から入力された電圧が昇圧されて高圧側端子PH,PLに出力される。これにより、電圧コンバータ10は、バッテリ2からの入力電圧をモータ40の駆動に適した出力電圧に昇圧することができる。
図2に、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の各々のIV特性を示す。横軸はIGBT(SW1)のコレクタ・エミッタ間電圧(CE電圧)及びMOS(SW2)のドレイン・ソース間電圧(DS間電圧)であり、縦軸はIGBT(SW1)とMOS(SW2)の各々の電流密度である。IGBT(SW1)のIV特性を示す線とMOS(SW2)のIV特性を示す線が交差する点は、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗とMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗が一致する点である。
図2に示されるように、低電流領域においては、IGBT(SW1)の電流密度がMOS(SW2)の電流密度よりも小さいことから、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗がMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗よりも高い。このため、IGBT(SW1)とMOS(SW2)が並列に接続された本実施形態の半導体モジュールでは、低電流領域においては、MOS(SW2)に多くの電流が流れる。したがって、スイッチング損失を無視すると、低電流領域においては、MOS(SW2)の定常損失がIGBT(SW1)の定常損失よりも大きくなり、MOS(SW2)の温度がIGBT(SW1)の温度よりも高くなる。
一方、図2に示されるように、高電流領域においては、IGBT(SW1)の電流密度がMOS(SW2)の電流密度よりも大きいことから、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗がMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗よりも小さい。このため、IGBT(SW1)とMOS(SW2)が並列に接続された本実施形態の半導体モジュールでは、高電流領域においては、IGBT(SW1)に多くの電流が流れる。したがって、スイッチング損失を無視すると、高電流領域においては、IGBT(SW1)の定常損失がMOS(SW2)の定常損失よりも大きくなり、IGBT(SW1)の温度がMOS(SW2)の温度よりも高くなる。
このことは、以下の数式からも説明できる。IGBT(SW1)の温度上昇量は、以下の数式1で表することができる。
Figure 0007180264000001
ΔT1はIGBT(SW1)の温度上昇量[℃]であり、W1はIGBT(SW1)に発生するエネルギー損失[W]であり、Rt1はIGBT(SW1)の熱抵抗[℃/W]である。
ここで、スイッチング損失を無視し、定常損失だけを考慮すると、W1は以下の数式2で表すことができる。
Figure 0007180264000002
I1はIGBT(SW1)に流れるコレクタ電流[A]であり、R1はIGBT(SW1)のオン抵抗[Ω]である。
ここで、IGBT(SW1)に流れるコレクタ電流I1は、以下の数式3で表すことができる。
Figure 0007180264000003
IはIGBT(SW1)とMOS(SW2)に流れる電流を合計した合計電流[A]であり、R2はMOS(SW2)のオン抵抗[Ω]である。
また、IGBT(SW1)のオン抵抗R1とMOS(SW2)のオン抵抗R2は、以下の数式4及び数式5で表すことができる。
Figure 0007180264000004
Figure 0007180264000005
Ron1はIGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗[Ω・mm]であり、S1はIGBT(SW1)の面積であり、Ron2はMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗[Ω・mm]であり、S2はMOS(SW2)の面積である。
また、熱抵抗Rt1は、以下の数式6で表すことができる。
Figure 0007180264000006
λは熱伝達係数[W/m・k]である。
同様に、MOS(SW2)の温度上昇量ΔT2も表現することができる。ここで、IGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1とMOS(SW2)の温度上昇量ΔT2の比を計算すると、以下の数式7で表すことができる。
Figure 0007180264000007
このように、数式7は、IGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1とMOS(SW2)の温度上昇量ΔT2の比が、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗の比によって決まることを示している。換言すると、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗がMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗よりも大きいとき、MOS(SW2)の温度上昇量ΔT2がIGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1よりも大きくなる。一方、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗がMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗よりも小さいとき、IGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1がMOS(SW2)の温度上昇量ΔT2よりも大きくなる。
図2及び上記数式に基づく関係を以下の表1に示す。
Figure 0007180264000008
図3に、IGBT(SW1)とMOS(SW2)のターンオンとターンオフのタイミングの切換を制御する切換制御処理のフローチャート図を示す。この切換制御処理は、コントローラ30によって実行される。
図3に示すように、ステップS1において、コントローラ30は、IGBT(SW1)を流れるコレクタ電流I1とMOS(SW2)を流れるドレイン電流I2を合計した合計電流Iを取得する処理を実行する。合計電流Iは、図1の電流センサSEで計測される。この例に代えて、合計電流Iは、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の各々に設けられた電流センサから計測された電流を合計して取得してもよく、IGBT(SW1)とMOS(SW2)のうちの少なくとも一方に設けられた電流センサから計測された電流から計算して取得してもよい。
次に、ステップS2において、コントローラ30は、合計電流Iと閾値電流I’を比較する処理を実行する。閾値電流I’は、図2の低電流領域と高電流領域の境界、すなわち、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron1)とMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron2)が一致するときに、IGBT(SW1)に流れると計算されるコレクタ電流I1とMOS(SW2)に流れると計算されるドレイン電流I2を合計した電流として予め計算されたものである。なお、閾値電流I’は、調整可能に構成されていてもよく、例えば温度によって切換え可能に構成されていてもよい。合計電流Iが閾値電流I’よりも小さいとき、すなわち、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の状態が低電流領域にあるとき、ステップS3に進む。それ以外のとき、ステップS4に進む。なお、等価のロジックとして、ステップS2の不等号を逆にし、YESのときにステップS4に進み、それ以外のときにステップS3に進むようにしてもよい。
ステップS3に進む状況は、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の状態が低電流領域にあることを示しており、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron1)がMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron2)よりも大きい場合である。この場合、コントローラ30は、MOS(SW2)をオンしてからIGBT(SW1)をオンし、さらに、IGBT(SW1)をオフしてからMOS(SW2)をオフするように、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の駆動を制御する。後述するように、ステップS3において、コントローラ30は、ターンオフのみの制御、すなわち、IGBT(SW1)をオフしてからMOS(SW2)をオフする制御のみを実行してもよい。
一方、ステップS4に進む状況は、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の状態が高電流領域にあることを示しており、MOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron2)がIGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron1)よりも大きい場合である。この場合、コントローラ30は、IGBT(SW1)をオンしてからMOS(SW2)をオンし、さらに、MOS(SW2)をオフしてからIGBT(SW1)をオフするように、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の駆動を制御する。後述するように、ステップS4において、コントローラ30は、ターンオフのみの制御、すなわち、MOS(SW2)をオフしてからIGBT(SW1)をオフする制御のみを実行してもよい。
図4は、ステップS3のときのタイミングチャートである。なお、CE間電圧は、IGBT(SW1)のコレクタ・エミッタ間電圧であり、DS間電圧は、MOS(SW2)のドレイン・ソース間電圧を示す。また、ドレイン電流は、MOS(SW2)を流れる電流であり、コレクタ電流は、IGBT(SW1)を流れる電流である。図4に示されるように、ステップS3では、MOS(SW2)がオンしてからIGBT(SW1)がオンする。MOS(SW2)がオンすると、DS間電圧が低下するとともにドレイン電流が増加する。このとき、DS間電圧とドレイン電流の積で求まるスイッチング損失がMOS(SW2)に発生する。IGBT(SW1)がオンするとき、CE間電圧が十分に低下しているので、IGBT(SW1)にスイッチング損失が発生しない。このように、MOS(SW2)が先にオンすることにより、ターンオン時のスイッチング損失はMOS(SW2)が負担する。さらに、ステップS3では、IGBT(SW1)がオフしてからMOS(SW2)がオフする。IGBT(SW1)がオフすると、コレクタ電流が低下する。このとき、MOS(SW1)がオンを維持しているので、CE間電圧は増加しない。このため、IGBT(SW1)にスイッチング損失が発生しない。MOS(SW2)がオフすると、DS間電圧が増加するとともにドレイン電流が低下する。このとき、DS間電圧とドレイン電流の積で求まるスイッチング損失がMOS(SW2)に発生する。このように、MOS(SW2)が後にオフすることにより、ターンオフ時のスイッチング損失はMOS(SW2)が負担する。
上記したように、図2の低電流領域においては、MOS(SW2)の定常損失がIGBT(SW1)の定常損失よりも大きく、スイッチング損失を無視すると、MOS(SW2)の温度上昇量ΔT2がIGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1よりも大きくなる。これに加えて、ステップS3では、コントローラ30が、低電流領域において、MOS(SW2)がスイッチング損失を負担するように制御する。したがって、低電流領域においては、MOS(SW2)の温度上昇量ΔT2がIGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1よりも確実に大きくなる。
図5は、ステップS4のときのタイミングチャートである。図5に示されるように、ステップS4では、IGBT(SW1)がオンしてからMOS(SW2)がオンする。IGBT(SW1)がオンすると、CE間電圧が低下するとともにコレクタ電流が増加する。このとき、CE間電圧とコレクタ電流の積で求まるスイッチング損失がIGBT(SW1)に発生する。MOS(SW2)がオンするとき、DS間電圧が十分に低下しているので、MOS(SW2)にスイッチング損失が発生しない。このように、IGBT(SW1)が先にオンすることにより、ターンオン時のスイッチング損失はIGBT(SW1)が負担する。さらに、ステップS4では、MOS(SW2)がオフしてからIGBT(SW1)がオフする。MOS(SW2)がオフすると、ドレイン電流が低下する。このとき、IGBT(SW1)がオンを維持しているので、DS間電圧は増加しない。このため、MOS(SW2)にスイッチング損失が発生しない。IGBT(SW1)がオフすると、CE間電圧が増加するとともにコレクタ電流が低下する。このとき、CE間電圧とコレクタ電流の積で求まるスイッチング損失がIGBT(SW1)に発生する。このように、IGBT(SW1)が後にオフすることにより、ターンオフ時のスイッチング損失はIGBT(SW1)が負担する。
上記したように、図2の高電流領域においては、IGBT(SW1)の定常損失がMOS(SW2)の定常損失よりも大きく、スイッチング損失を無視すると、IGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1がMOS(SW2)の温度上昇量ΔT2よりも高くなる。これに加えて、ステップS4では、コントローラ30が、高電流領域において、IGBT(SW1)がスイッチング損失を負担するように制御する。したがって、高電流領域においては、IGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1がMOS(SW2)の温度上昇量ΔT2よりも確実に大きくなる。
このように、図2の低電流領域と高電流領域の各々において、IGBT(SW1)とMOS(SW2)のオンオフのタイミングを切り換えることにより、低電流領域においてはMOS(SW1)の温度の方が高くなることが予め把握され、高電流領域においてはIGBT(SW2)の温度の方が高くなることが予め把握される。
なお、スイッチング損失は、ターンオフ損失が支配的である。このため、ステップS3において、MOS(SW2)が少なくともターンオフ損失を負担するように制御されていれば、低電流領域においてはMOS(SW2)の温度の方が高くなることが予め把握される。同様に、ステップS4において、IGBT(SW1)が少なくともターンオフ損失を負担するように制御されていれば、高電流領域においてはIGBT(SW1)の温度の方が高くなることが予め把握される。
高電流領域は、低電流領域よりも多くの電流が流れる領域である。この高電流領域においては、IGBT(SW1)の温度の方がMOS(SW2)の温度よりも高い。したがって、IGBT(SW1)の温度のみを計測しておくことで、保証温度を超えるときに保護動作(負荷を減らすなど)を実行することができる。すなわち、IGBT(SW1)のみに温度センサを設ければよいことから、IGBT(SW1)とMOS(SW2)が並列に搭載された半導体モジュールの製造コストを削減することができる。
特に、MOS(SW2)が炭化珪素を用いて製造される場合、温度センサが不要となることは有用である。通常、温度センサは、半導体基板内に形成されたダイオードによって構成されることが多い。このため、このような温度センサ用のダイオードを設ける場合、半導体基板の面積を消費してしまう。炭化珪素の半導体基板は高価であることから、炭化珪素の半導体基板に温度センサ用のダイオードを設けると、製造コストが上昇する。本実施形態の技術によると、MOS(SW2)に温度センサが不要となるので、MOS(SW2)が炭化珪素を用いて製造されたとしても、製造コストの上昇を抑えることができる。
図3の切換制御処理では、ステップ2において、合計電流Iに基づいて比較を実行していたが、これは一例であり、合計電流Iに相関する他の情報に基づいて比較を実行してもよい。例えば、CE間電圧、DS間電圧、駆動信号Saのデューティ比、又は、駆動信号Sbのデューティ比に基づいて比較を実行してもよい。
図6に、切換制御処理の他の例のフローチャート図を示す。図6に示す切換制御処理のステップS13とステップS14は、図3に示す切換制御処理のステップS3とステップS4と同様である。
図6に示すように、ステップS11において、コントローラ30は、IGBT(SW1)を流れるコレクタ電流I1とMOS(SW2)を流れるドレイン電流I2の各々を取得する処理を実行する。コレクタ電流I1とドレイン電流I2は、IGBT(SW1)とMOS(SW2)の各々に設けられた電流センサから計測して取得される。この例に代えて、コレクタ電流I1とドレイン電流I2は、IGBT(SW1)とMOS(SW2)のうちの少なくとも一方に設けられた電流センサから計測された電流から計算して取得してもよい。
次に、ステップS12において、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron1)とMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron2)を比較する処理を実行する。IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron1)は、IGBT(SW1)のCE間電圧と素子面積とコレクタ電流I1から計算することができる。MOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron2)も、MOS(SW2)のDS間電圧と素子面積とドレイン電流I2から計算することができる。IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron1)がMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron2)よりも大きいとき、ステップS13に進む。それ以外のとき、ステップS14に進む。なお、等価のロジックとして、ステップS12の不等号を逆にし、YESのときにステップS14に進み、それ以外のときにステップS13に進むようにしてもよい。
図6の切換制御処理によっても、図3の切換制御処理と同様に、低電流領域においてMOS(SW2)の温度上昇量ΔT2がIGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1よりも確実に大きくなり、高電流領域においてIGBT(SW1)の温度上昇量ΔT1がMOS(SW2)の温度上昇量ΔT2よりも確実に大きくなる。これにより、低電流領域においてはMOS(SW1)の温度の方が高くなることが予め把握され、高電流領域においてはIGBT(SW2)の温度の方が高くなることが予め把握される。
図6の切換制御処理では、ステップ12において、IGBT(SW1)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron1)とMOS(SW2)の単位面積当たりのオン抵抗(Ron2)の比較に基づいて処理を実行していたが、これは一例であり、単位面積当たりのオン抵抗に相関する他の情報に基づいて比較を実行してもよい。例えば、コレクタ電流I1とドレイン電流I2の比較、駆動信号Saのデューティ比と駆動信号Sbのデューティ比の比較に基づいて処理を実行してもよい。
上記実施形態では、1つのIGBT(SW1)と1つのMOS(SW2)が並列に接続された半導体モジュールを例にして説明したが、少なくとも1つのIGBT(SW1)と1つのMOS(SW2)が並列に接続されている限り、複数のIGBT(SW1)が並列に接続されていてもよいし、複数のMOS(SW2)が並列に接続されていてもよい。この場合、複数のIGBT(SW1)の中でのターンオンとターンオフは同期して制御され、複数のMOS(SW2)の中でのターンオンとターンオフは同期して制御される。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書又は図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書又は図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
2 :バッテリ
4 :リアクトル
6 :平滑コンデンサ
10 :電圧コンバータ
20 :インバータ
30 :コントローラ
40 :モータ
SW1 :第1スイッチング素子
SW2 :第2スイッチング素子

Claims (1)

  1. 並列に接続されたIGBTとMOSFETの駆動を制御する制御装置であって、
    前記IGBTの単位面積当たりのオン抵抗が前記MOSFETの単位面積当たりのオン抵抗よりも大きいとき、前記IGBTをオフしてから前記MOSFETをオフし、
    前記IGBTの単位面積当たりのオン抵抗が前記MOSFETの単位面積当たりのオン抵抗よりも小さいとき、前記MOSFETをオフしてから前記IGBTをオフする、ように構成されている制御装置。
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