JP7178970B2 - 保護継電器 - Google Patents

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Description

本開示は、保護継電器に関する。
電力系統を保護する保護継電器の機能の1つに、電力系統の事故時に電気量(電流または電圧)のデータを記録する機能がある。電気量データの記録は、事故発生状況を解析するために行われる(たとえば、特許文献1(特許6116767号公報)を参照)。
特許6116767号公報
保護継電器の機種によってはバッテリ電源から供給された電源電圧を用いずに、電圧変成器または電流変成器の出力に基づく電気量(電流または電圧)信号によって電源電圧を生成する場合がある。このような機種の場合、電力系統の故障発生時に保護継電器から遮断器へトリップ信号が出力されたために遮断器が開放されると、保護継電器を動作させるための電源が失われることになる。したがって、故障発生時の不揮発性メモリへのデータ記録は、トリップ信号が出力されてから遮断器が動作するまでの間、たとえば、3サイクル以内という短時間で行う必要がある。また、不揮発性メモリに格納すべきデータも、故障時の電気量の実効値など最小限のものに絞る必要がある。
特に、保護継電器が過電流継電器の場合、電流変成器の出力に基づいて電源電圧が生成されるので、電力系統の正常時の負荷電流の大きさによっては、保護継電器の駆動に必要な電源電圧が生成されないことがある。このような場合には、故障発生時に大きな故障電流が電力系統に流れると初めて保護継電器は動作を開始する。このため、不揮発性メモリへのデータ記録をさらに短時間で実行する必要がある。上記構成を有する従来の過電流継電器では、故障時のデータ記録に必要な処理時間を確保することができないために、データ記録機能を有していないのが普通であった。
本開示は、上記の問題点を考慮してなされたものである。本開示の目的は、電圧変成器または電流変成器の出力に基づく電気量信号によって電源電圧が生成される保護継電器において、短時間で確実に故障時の電気量のデータを記録することである。
一実施形態の保護継電器は、電源回路と、アナログ入力回路と、不揮発性メモリと、コントローラとを備える。電源回路は、電力系統に設けられた電圧変成器または電流変成器の出力に基づく電気量信号から、保護継電器に供給するための電源電圧を生成する。アナログ入力回路は、電気量信号をアナログ/デジタル変換することにより、時系列データを生成する。不揮発性メモリは、記憶領域として第1のブロックと第2のブロックとを含む。コントローラは、上記の時系列データに基づいて、電力系統に故障が生じている否かを判定する。コントローラは、電力系統を故障と判定した場合に、第1のブロックおよび第2のブロックのうちデータが格納されていない空きブロックに、順に、第1の管理番号、故障発生時の時系列データに基づく電気量データ、第2の管理番号を格納する。コントローラは、第1の管理番号および第2の管理番号を、電力系統の故障発生ごとに更新する。
上記の実施形態によれば、コントローラは、不揮発性メモリに設けられた第1のブロックおよび第2のブロックのうち空きブロックに、順に、第1の管理番号、電気量のデータとして電気量データ、第2の管理番号を格納する。これによって、短時間で確実に故障時の電気量のデータを記録できる。
過電流継電器の全体構成を示すブロック図である。 継電器動作時における電気量データを格納するための記憶領域について説明するための図である。 継電器動作時における電気量データを格納するための記憶領域についての変形例を説明するための図である。 図1の過電流継電器の動作を示すタイミングである。 図4の継電器起動後のフラッシュメモリ処理を示すフローチャートである。 図4の継電器動作後のフラッシュメモリ処理を示すフローチャートである。
以下、実施の形態について図面を参照して詳しく説明する。以下では、過電流継電器を例に挙げて説明するが、本開示に従う保護継電器はこれに限定されるものではない。電圧変成器または電流変成器の出力に基づく電気量信号によって電源電圧が生成される機種であれば、その他の種類の保護継電器にも以下の技術を適用可能である。なお、以下の説明において、同一または相当する部分には同一の参照符号を付して、その説明を繰り返さない場合がある。
実施の形態1.
[過電流継電器の全体構成]
図1は、過電流継電器の全体構成を示すブロック図である。図1を参照して、過電流継電器30は、電力系統の三相交流線路20に設けられた電流変成器21に接続される。三相交流線路20にはさらに遮断器22が設けられている。紙面の上から下の方向を潮流方向23とする。
なお、図1の場合と異なるが、電力系統の電圧に基づいて故障判定を行う保護継電器の場合には、当該保護継電器は、三相交流線路20に設けられた電圧変成器の2次側に接続される。
図1に示すように、過電流継電器30は、入力変換器31、アナログ入力回路32、演算処理回路33、表示装置40、デジタル出力回路41、電源回路50、および電源監視回路51などを含む。表示装置40は、たとえば、液晶ディスプレイである。
入力変換器31は、補助変成器(不図示)を含む。補助変成器の一次側巻線は電流変成器21の出力端子に接続される。補助変成器は、電流変成器21の出力信号を過電流継電器30の内部回路に適した大きさの電流信号に変換する。なお、この開示では、電流信号と電圧信号とを総称して電気量信号と称する場合がある。
アナログ入力回路32は、アナログフィルタ(不図示)、サンプルホールド回路(不図示)、およびA/D(Analog to Digital)変換器(不図示)などを含む。アナログフィルタは、A/D変換の際の折返し誤差を除去するために設けられたローパスフィルタである。サンプルホールド回路は、アナログフィルタを通過した電流信号を規定のサンプリング周波数でサンプリングして保持する。A/D変換器は、サンプルホールド回路に保持された電流信号をデジタル値に変換する。これによって、時系列データが生成される。
図1の演算処理回路33は、コンピュータをベースに構成される。図1の例と異なり、演算処理回路33は、FPGA(Field Programmable Gate Array)またはASIC(Application Specific Integrated Circuit)などの回路をベースに構成されていてもよい。
具体的に、演算処理回路33は、コントローラとしてのCPU(Central Processing Unit)34と、RAM(Random Access Memory)35と、フラッシュメモリ36とを含む。フラッシュメモリ36は、電気的な書換えが可能な不揮発性メモリの一種であり、プログラムおよびデータを格納する。CPU34は、フラッシュメモリ36に格納されたプログラムに従って動作する。RAM35はCPU34の主記憶として用いられる。これらの構成要素はバス37を介して相互に接続されている。
ここで、フラッシュメモリ36の場合、既にデータが書き込まれた領域に新しいデータを上書きすることはできず、一旦データを消去してから新しいデータを書き込む必要がある。また、メモリセルごとにデータ消去を行うことができず、多数のメモリセルから構成された消去単位ごとにデータ消去を行う必要がある。このため、データ消去にはある程度の時間を要する。
CPU34は、アナログ入力回路32から出力された時系列データに基づいて演算を行う。具体的には、CPU34は、時系列データに基づいて三相交流線路20を流れる電流が閾値を超えているか否か、すなわち、過電流であるか否かを判定する。CPU34は、電力系統の電流が過電流であると判定した場合は、デジタル出力回路41によって遮断器22にトリップ信号42を出力する。さらに、CPU34は、表示装置40に電力系統が故障である旨を表示してもよい。さらに、CPU34は、電力系統の故障時の電気量に関する1つ以上の値(電気量データと称する)をフラッシュメモリ36に格納する。たとえば、故障時の電流実効値がフラッシュメモリ36に格納される。
電源回路50は、入力変換器31から出力された電流信号に基づいて、前述のアナログ入力回路32、演算処理回路33、表示装置40、デジタル出力回路41などを動作させるための電源電圧を生成する。
電源監視回路51は、電源回路50によって生成された電源電圧が基準値より低いか否かを判定する。電源監視回路51は、判定結果をCPU34に出力する。CPU34は、電力系統の電流が過電流であると判定した場合でも、電源回路50によって生成された電源電圧が基準値よりも低い場合には、故障発生時の電気量データをフラッシュメモリ36に格納しない。これによってフラッシュメモリ36へのデータ格納の途中で電源が喪失してしまう事態を避けることができる。
なお、電源監視回路51は、必ずしも設けられていなくもよい。この場合、フラッシュメモリ36へのデータ格納中に電源が喪失してしまう可能性がある。しかしながら、以下に説明するように、過電流継電器30は、継電器動作時の電気量データが確実にフラッシュメモリ36に格納されていたかどうかを予め検知するように構成されているので、問題にならない。
[継電器の動作データの記憶領域]
図2は、継電器動作時における電気量データを格納するための記憶領域について説明するための図である。
図2を参照して、フラッシュメモリ36は、継電器動作時における電気量データの記憶領域としてブロック1とブロック2との2個の領域を含む。図2の場合、各ブロックの容量は、フラッシュメモリ36の消去単位の容量に等しく設定されている。
CPU34は、ブロック1とブロック2とを交互に切り替えながら、継電器の動作時の電気量データを記録する。ブロックの切り替えにはブロック管理番号61,63,71,73が用いられる。ブロック管理番号によってブロック1に格納されたデータとブロック2に格納されたデータとのどちらが新しいデータかを判定できる。この開示では、ブロック管理番号を単に管理番号と称する場合がある。
たとえば、ブロック管理番号の初期値を0x0001とし、0xFFFEまでの値を順次とり得るようにブロック管理番号を設定していてもよい。2の補数との混同を避けるために、0x0000と0xFFFFは用いられない。過電流継電器30の起動後に、現在のブロック管理番号に1を加算することによって、ブロック管理番号が更新される。加算処理後の値が0xFFFFとなった場合には、初期値の0x0001が新たなブロック管理番号として用いられる。なお、上記と逆に、現在のブロック管理番号から1を減算することによってブロック管理番号を更新してもよい。電力系統で故障が発生する度に記憶した複数の電気量データを相互に区別可能であれば、どのようにブロック管理番号を更新しても構わない。
本実施の形態において、CPU34は、電力系統に流れる電流が過電流であると判定した場合に、ブロック1およびブロック2のうちでデータが格納されていない空きブロックに、ブロック管理番号(61;71)、継電器動作時の電気量データ(62;72)、ブロック管理番号(63;73)を順に格納する。ここで、格納データの先頭のブロック管理番号(61;71)を第1のブロック管理番号と称し、格納データの末尾のブロック管理番号(63;73)を第2のブロック管理番号と称する場合がある。
本実施の形態では、書き込み開始時にブロック管理番号61,71が書き込まれ、書き込み終了時に、書き込み開始時と同じ値のブロック管理番号63,73が書き込まれる。すなわち、電気量データ62,72の前後のブロック管理番号61,71とブロック管理番号63,73とは等しい値に設定される。これによって、保存データの先頭のブロック管理番号61,71と末尾のブロック管理番号63,73とが一致しない場合には、フラッシュメモリ36へのデータ格納時にエラーが生じたことがわかる。
図2に示すように、各ブロックは、データが格納されていないブランク領域64,74を有していてもよい。ブランク領域64,74が0となるように電気量データ62,72のデータ量を調整してもよい。
本実施の形態では、電流変成器21の出力に基づく電流信号によって過電流継電器30の動作に必要な電源電圧を生成されるので、データ記憶のためのCPU34の処理時間が制限される。そこで、各ブロックには、必要最小限の電気量データ62,72が保存される。たとえば、故障発生時の電流実効値が各ブロックに保存される。
なお、処理時間およびブロックの記憶容量に余裕がある場合には、フラッシュメモリ36に格納する電気量データ62,72を増やしてもよい。たとえば、過去の特定の時点から現時点までの間で生じた複数回の電力系統の故障時におけるそれぞれの電気量の実効値および継電器の動作回数などを、フラッシュメモリ36に保存するようにしてもよい。これらのデータは、電力系統の故障箇所の特定に用いることができ、また設備の点検および更新の際の検討に用いることができる。
CPU34は、たとえば、ブロック1に既にデータが書き込まれていて、ブロック2に新たにデータを書き込む場合には、ブロック2へのデータ書き込み完了後に、ブロック1のデータを消去する。これにより、ブロック2へのデータ書き込み時にエラーが生じた場合でも、正常なブロックとしてブロック1を残すことができるので、この正常なブロック1からブロック管理番号を参照できる。
図3は、継電器動作時における電気量データを格納するための記憶領域についての変形例を説明するための図である。図3では、各ブロックの容量は2個の消去単位60の容量に等しい。さらに、各ブロックの容量をフラッシュメモリの消去単位60の容量の整数倍に等しく設定してもよい。
図3の場合についても同様に、CPU34は、電力系統に流れる電流が過電流であると判定した場合に、ブロック1およびブロック2のうちデータが格納されていない空きブロックに、ブロック管理番号(61;71)、継電器動作時の電気量データ(62A,62B;72A,72B)、ブロック管理番号(63;73)を順に格納する。
[過電流継電器の動作]
図4は、図1の過電流継電器の動作を示すタイミングである。図5は、図4の継電器起動後のフラッシュメモリ処理を示すフローチャートである。図6は、図4の継電器動作後のフラッシュメモリ処理を示すフローチャートである。以下、図4~図6を主として参照して、三相交流線路20に故障が発生したときの過電流継電器30の動作を説明する。
図4の時刻t0において、三相交流線路20に故障が発生したとする。これによって、三相交流線路20には負荷電流を超える故障電流が流れたため、電源回路50は過電流継電器30の動作に必要なレベルの電源電圧を生成する。生成された電源電圧によって過電流継電器30は起動する。
時刻t0から時刻t1までの間にCPU34は、過電流継電器30の初期化処理を行う。
その次の時刻t1から時刻t3までの間に、図5に示す継電器起動後のフラッシュメモリ処理が実行される。具体的に、図5のステップS100~S120は、図4の時刻t1から時刻t2までの間に実行される消去処理の要否判定に対応する。図5のステップS130~S160は、図4の時刻t2から時刻t3の間において必要な場合に実行されるブロックの消去処理に対応する。
図5に示すように、ステップS100において、CPU34は、ブロックの番号(i=1,2)を選択する。
次のステップS110において、CPU34は、第i番目のブロックにデータが格納されているか否かを判定する。この結果、第i番目のブロックにデータが格納されている場合には(ステップS110でYES)、CPU34は処理をステップS120に進める。ステップS120において、CPU34は、ブロック管理番号が正しいか否かを判定する。本実施の形態の場合には、格納データの先頭のブロック管理番号(61;71)と格納データの末尾のブロック管理番号(63;73)とが等しい場合に、CPU34はブロック管理番号が正しいと判定する。ブロック管理番号が正しい場合は、当該ブロックには正常にデータが格納されていることを意味する。
以上の消去処理の要否判定は、ブロックの番号(i=1,2)の各々について実行される。
次のステップS130において、CPU34は、上記の消去処理の要否判定の結果として、2ブロックとも正常にデータが格納されているか否かを判定する。この結果、2ブロックとも正常と判定した場合には(ステップS130でYES)、ステップS140においてCPU34は、管理番号に基づいて古い方のブロックのデータを消去する。
一方、2ブロックとも正常でない場合には(ステップS130でNO)、次のステップS150においてCPU34は、いずれかのブロックが異常であるか否かを判定する。具体的には、格納データの先頭のブロック管理番号(61;71)と格納データの末尾のブロック管理番号(63;73)とが等しくない場合に異常ブロックと判定される。さらに、先頭のブロック管理番号(61;71)と末尾のブロック管理番号(63;73)とのうち少なくとも一方が欠落している場合にも異常ブロックと判定される。異常ブロックがある場合には(ステップS150でYES)、CPU34は、当該異常ブロックのデータを消去する。
以上によって、継電器起動後の処理が完了する。この処理によって、ブロック1およびブロック2のいずれか一方は正常にデータが格納されかつ他方が空の状態であるか、2ブロックとも空の状態になる。なお、最初から、いずれか一方のブロックは正常にデータが格納されかつ他方が空の状態であるか、2ブロックとも空の状態の場合(ステップS130,S150のいずれもNO)、CPU34は消去処理を行う必要がない。
図4に戻って、時刻t3から時刻t4までの間で過電流継電器30の通常処理が実行される。具体的に、CPU34は、時系列データに基づいて、三相交流線路20の電流が過電流であるか否かを判定する。また、CPU34は判定結果を表示装置40に表示する。
時刻t4において、CPU34は、三相交流線路20の電流が過電流と判定する。すなわち、過電流継電器30が動作する。さらに、デジタル出力回路41は、遮断器22にトリップ信号42を出力する。これにより、時刻t4から3サイクル程度経過した時刻t7に遮断器22が動作を開始し、時刻t8に過電流継電器30は電源喪失状態になる。
遮断器22が動作する前の時刻t4から時刻t6までの間に、図6に示す継電器動作後のフラッシュメモリ処理が実行される。具体的に、図6のステップS200~S240は、図4の時刻t4から時刻t5までの間に実行されるデータの書き込み処理に対応する。図6のステップS250~S260は、図4の時刻t5から時刻t6の間で実行されるブロックの消去処理に対応する。
図6に示すようにステップS200において、CPU34は、ブロック管理番号を更新する。本実施の形態では、現在フラッシュメモリ36に格納されているブロック管理番号に1を加算する。
次のステップS210において、電源監視回路51は、電源回路50によって生成された電源電圧が基準値よりも低下しているか否かを判定する。電源電圧が基準値よりも低下している場合には、CPU34は、フラッシュメモリ36へのデータ書き込み処理を実行せずに、電源電圧が基準値以上に回復するのを待つ。これによって、データ書き込みの途中で電源喪失となる事態を避けることができる。
その次のステップS220において、CPU34は、ブロック1,2のうちの空きブロックに更新後のブロック管理番号を書き込む。
その次のステップS230において、CPU34は、当該ブロックに継電器動作時の電気量データを書き込む。電気量データとして、たとえば、継電器動作時の電流実効値が用いられる。
その次のステップS240において、CPU34は、当該ブロックにステップS220と同じブロック管理番号を書き込む。以上によって、空きブロックへのデータ書き込みが完了する。
データ書き込み完了後のステップS250において、CPU34は、2ブロックともデータが格納されているか否かを判定する。この結果、2ブロックともデータが格納されている場合には(ステップS250でYES)、CPU34は処理をステップS260に進める。ステップS260において、CPU34は、ブロック管理番号に基づいて、古い方のブロックのデータを消去する。この段階で一方のブロックを空にしておくことによって、過電流継電器30の起動後すぐにデータ書き込みが可能になる。なお、データ消去の途中で電源喪失状態になったとしても、図5のステップS160において異常ブロックのデータが消去されるので問題にならない。
[効果]
以上のとおり、本実施の形態の過電流継電器30によれば、CPU34は、電力系統を故障と判定したときに、フラッシュメモリ36に設けられたブロック1,2のうちの空きブロックに、ブロック管理番号(61;71)、継電器動作時の電気量データ(62;72)、ブロック管理番号(63;73)を順に格納する。ブロック管理番号を利用することによって当該ブロックに正常に電気量データが格納されたか否かを判定できるので、確実に電気量データをフラッシュメモリ36に保存できる。また、ブロック1,2を交互に用いることによって、一方のブロックのデータを予め消去できるので、データ格納に要する時間を短縮できる。
また、電源監視回路51を用いて電源回路50によって生成された電源電圧を監視することにより、電源電圧が基準値より低下した場合にデータをフラッシュメモリ36に格納しないようにする。これによって、電源喪失によってデータの格納が中断することを防止できる。
[変形例]
上記では、各ブロックに保存されるデータの先頭の第1の管理番号と末尾の第2の管理番号とを等しく設定していた。これと異なり、第1の管理番号と第2の管理番号とが予め定めた関係を有する異なる値に設定してもよい。上記の場合も、ブロックごとに第1の管理番号および第2の管理番号が上記の予め定めた関係を有するか否かを判定することによって、当該ブロックにデータが正常に格納されているか否かを検知できる。
たとえば、第1の管理番号を奇数とし、第2の管理番号を第1の管理番号に1を加算した偶数に設定してもよい。この場合、第2の管理番号から第1の管理番号を減算した値が1になるか否かによって、当該ブロックにデータが正常に格納されているか否かを検知できる。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものでないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
20 三相交流線路、21 電流変成器、22 遮断器、23 潮流方向、30 過電流継電器、31 入力変換器、32 アナログ入力回路、33 演算処理回路、34 CPU、35 RAM、36 フラッシュメモリ、37 バス、40 表示装置、41 デジタル出力回路、42 トリップ信号、50 電源回路、51 電源監視回路、60 消去単位、61,63,71,73 ブロック管理番号、62,72 故障時の電気量データ。

Claims (11)

  1. 保護継電器であって、
    電力系統に設けられた電圧変成器または電流変成器の出力に基づく電気量信号から、前記保護継電器に供給するための電源電圧を生成する電源回路と、
    前記電気量信号をアナログ/デジタル変換することにより、時系列データを生成するアナログ入力回路と、
    記憶領域として第1のブロックと第2のブロックとを含む不揮発性メモリと、
    前記時系列データに基づいて、前記電力系統に故障が生じている否かを判定するコントローラとを備え、
    前記コントローラは、前記電力系統を故障と判定した場合に、前記第1のブロックおよび前記第2のブロックのうちデータが格納されていない空きブロックに、第1の管理番号、故障発生時の前記時系列データに基づく電気量データ、第2の管理番号を順に格納し、
    前記コントローラは、前記第1の管理番号および前記第2の管理番号を、前記電力系統の故障発生ごとに更新する、保護継電器。
  2. 前記コントローラは、前記電源回路から電源電圧の供給が開始された起動時に、前記第1のブロックおよび前記第2のブロックの各々について、データが格納されているか否かを判定し、
    前記コントローラは、データが格納されていると判定したブロックについて、格納されている前記第1の管理番号と前記第2の管理番号とが定められた関係を満たしている場合に、当該ブロックに正常にデータが格納されていると判定する、請求項1に記載の保護継電器。
  3. 前記コントローラは、前記起動時に、前記第1のブロックおよび前記第2のブロックの両方とも正常にデータが格納されていると判定した場合に、各ブロックに格納された前記第1の管理番号および前記第2の管理番号に基づいて、古い方のデータを消去する、請求項2に記載の保護継電器。
  4. 前記コントローラは、前記起動時に、前記第1のブロックおよび前記第2のブロックのいずれかが、前記第1の管理番号と前記第2の管理番号とが前記定められた関係を満たさない、または前記第1の管理番号および前記第2の管理番号のうち少なくとも一方が欠落している場合に、当該ブロックのデータを消去する、請求項2または3に記載の保護継電器。
  5. 前記コントローラは、前記電力系統を故障と判定したことにより、空きブロックに前記第1の管理番号、前記電気量データ、および前記第2の管理番号を格納した結果、前記第1のブロックおよび前記第2のブロックの両方ともデータを格納している場合に、古い方のデータを消去する、請求項1~4のいずれか1項に記載の保護継電器。
  6. 前記保護継電器は、前記電源回路によって生成された前記電源電圧が基準値よりも低いか否かを判定する電源監視回路をさらに備え、
    前記コントローラは、前記電力系統を故障と判定した場合であっても、前記電源監視回路によって前記電源電圧が前記基準値よりも低いと判定された場合には、前記第1の管理番号、前記電気量データ、および前記第2の管理番号を前記不揮発性メモリに格納しない、請求項1~5のいずれか1項に記載の保護継電器。
  7. 前記不揮発性メモリは、消去単位ごとに格納データを消去するように構成され、
    前記第1のブロックおよび前記第2のブロックの各々の容量は、前記消去単位の容量に等しいか、または前記消去単位の容量の整数倍である、請求項1~6のいずれか1項に記載の保護継電器。
  8. 前記電気量データは、前記電力系統の故障発生時の電気量の実効値を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の保護継電器。
  9. 前記電気量データは、過去の特定の時点から現時点までの間に、前記コントローラによって前記電力系統の故障と判定されたそれぞれの場合における電気量の実効値を含む、請求項1~7のいずれか1項に記載の保護継電器。
  10. 前記保護継電器は、過電流継電器であり、
    前記電源回路は、前記電力系統の電流が過電流となったことによって、前記電流変成器の出力に基づく電流信号から前記電源電圧を生成して前記保護継電器への供給を開始する、請求項1~9のいずれか1項に記載の保護継電器。
  11. 同一のブロックに含まれる前記第1の管理番号と前記第2の管理番号とは等しい、請求項1~10のいずれか1項に記載の保護継電器。
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