JP7178757B2 - 合成樹脂の光学特性改質方法 - Google Patents

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Description

本発明は、紫外線波長領域でも高い透過率を有するように、合成樹脂の光学特性を改質する方法に関するものである。
近年、様々な分野で紫外線が活用されてきており、特に短波長の紫外線を照射する紫外線LED(UV-LED)が開発されている。
一般的に紫外線の波長領域として、UVA(紫外線A波:波長400~315nm)、UVB(紫外線B波:波長315~280nm)、UVC(紫外線C波:波長280~100nm)に区分されている。太陽光線のうち、エネルギーの高いUVCはオゾン層に吸収されて地表には到達しないが、UVA・UVBは地表に到達し、日光浴によるビタミンDの活性化、洗濯物干しや布団干しの際の滅菌、光合成などに有用である反面、日焼け、炎症、シミ、皺、皮膚がん発症などの影響があることが知られている。
このような紫外線の特性を利用して、工業的、日用的に人工紫外線が各種用途に用いられている。例えば、殺菌・滅菌、浄水・空気清浄の分野ではUVCの波長が使用され、医療や農業の分野ではUVBの波長が使用され、樹脂の硬化や接着、印刷や塗装の分野ではUVAの波長が使用されている。
従来、それら紫外線の光源として、水銀を用いた紫外線ランプが使用されてきたが、環境問題や消費電力等により紫外線LEDへ切り替えが進んでいる。
紫外線LEDは、多波長を照射する紫外線ランプ光源に比べ放射波長幅が狭くて、特定波長での電力効率が高く省エネルギー化に資することができるばかりか、点灯速度が速く、電源のON/OFFの切り替えによる劣化がなく、高寿命・高メンテナンス性のため使い勝手がよく、小型化・軽量化・自由な設計ができ、水銀不使用で環境負荷がかからず環境に優しいというメリットがある反面、紫外線ランプに比べて大幅に出力が低いうえ、しかも光量当たりの価格が高いというデメリットがあった。
そこで、LED装置やLED素子の光の取り出し効率を安定的に向上させるために、特許文献1に、実装基板と、前記実装基板上に配置されており、紫外線を放射する発光素子と、前記実装基板上に配置され前記発光素子を囲んでいる枠状のスペーサーと、前記発光素子を覆うように前記スペーサー上に配置されており、前記発光素子から放射される紫外線を透過するカバーと、前記発光素子と前記カバーとの間に配置されている合成石英のようなレンズと、を備え、前記実装基板の厚さ方向において前記レンズが空間のみを介して前記発光素子と対向しており、前記スペーサーは、前記厚さ方向及び前記厚さ方向に直交する平面内における前記レンズの位置決めを行う位置決め構造を有する発光装置が、開示されている。
また特許文献2に、深紫外光を発光する光源と、前記深紫外光が照射されることにより、前記深紫外光の透過率が上昇する性質を有する材料によって形成された、前記深紫外光の配光を制御するための光束制御部材とを有する発光装置が、開示されている。
特開2019-207956号公報 特開2020-9858号公報
紫外線LED装置には、特許文献1のように、主に紫外線領域で高い透過率を有する合成石英などの無機材料により光学部材が形成されているが、その製造方法は困難で設計の自由度が低く、光学部材が高価になってしまう。
また、特許文献2のように、深紫外線外光の透過率が上昇する性質を有する材料によって形成された光束制御部材を有する発光装置では、設計者が当初設定した透過率などの特性が、使用するにつれ変化してしまうという問題があった。
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、紫外線領域の波長を吸収する要因を改質又は除去や低減することにより、透過率が高くなるように、また、長期間の使用によっても安定しており優れた信頼性を維持できるように、合成樹脂の光学特性を改質する方法を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた合成樹脂の光学特性改質方法は、縮合重合シリコーン樹脂、付加重合シリコーン樹脂、及びラジカル重合シリコーン樹脂から選ばれる少なくとも何れかの合成樹脂製の硬化物へ、改質処理として波長200~360nmで照射エネルギー0.04kJ/cm 以上のエネルギー照射処理である光酸化処理を少なくとも施すことにより、波長200~280nmの少なくとも何れかの波長での透過率を5%以上向上させることを特徴とする。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、例えば前記合成樹脂製の硬化物へ、前記光酸化処理とさらに熱酸化処理とである前記改質処理を施すことにより、前記透過率を向上させるというものである。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記改質処理が、前記光酸化処理が波長200~360nmの光線を照射する処理であり、前記熱酸化処理が150~250℃で加熱する処理であることがこのましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記改質処理を施すことにより、深紫外線領域の波長200~250nmの少なくとも何れかの波長での透過率を%以上向上させるように改質をするというものであってもよい
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記改質処理を施すことにより、深紫外線領域の波長200~280nmの少なくとも何れかの波長での透過率を少なくとも70%とする光学特性を示すように改質をするものであると、一層好ましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記光酸化処理が、照射エネルギーが少なくとも0.12kJ/cmとすることが好ましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記合成樹脂が、縮合重合、付加重合、又はラジカル重合で架橋している硬化物であるというものである。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記合成樹脂が、前記縮合重合シリコーン樹脂、前記付加重合シリコーン樹脂、及び前記ラジカル重合シリコーン樹脂から選ばれる少なくとも何れかであって、モノオルガノシロキシ単位であるM単位、ジオルガノシロキシ単位であるD単位、トリオルガノシロキシ単位であるT単位、シロキシ単位であるQ単位のうち、少なくとも前記T単位と前記D単位との少なくとも何れかを有することにより、前記光学特性を示すことが、好ましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記合成樹脂が、前記T単位からなるT樹脂、前記M単位と前記T単位と前記Q単位とを組み合わせて有するMTQ樹脂、前記M単位と前記D単位と前記T単位と前記Q単位とを組み合わせて有するMDTQ樹脂、前記D単位と前記T単位とを組み合わせて有するDT樹脂、及び前記D単位と前記T単位と前記Q単位とを組み合わせて有するTDQ樹脂から選ばれる何れかのT単位含有三次元架橋シリコーン樹脂であると、一層好ましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記合成樹脂が、例えば、前記縮合重合シリコーン樹脂、前記付加重合シリコーン樹脂、及び前記ラジカル重合シリコーン樹脂から選ばれる少なくとも何れかであって、前記改質処理によって、前記M単位と前記D単位と前記T単位との何れかの少なくとも一部を変化させて、前記光学特性を示すものである。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記M単位と前記D単位と前記T単位との何れかの少なくとも一部で前記Q構造及び/又はガラス構造となっていることにより、前記光学特性を示すというものであると、一層好ましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記合成樹脂が、前記アモルファスフッ素樹脂であって、前記改質処理によって、そのフッ素樹脂の含有成分を変質、分解、揮発、低減及び/又は除去させて、若しくはそのフッ素樹脂の少なくとも一部を構造変化又は化学変化させて、前記光学特性を示すというものであってもよい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、前記硬化物の原料組成物を、成形、成型、塗布、塗工、及び/又は噴霧することにより前記硬化物にするようにしてもよい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、200~250nmの少なくとも何れかの波長での前記透過率を少なくとも80%にするものであると、一層好ましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、波長250~300nmにおいて厚さ1mmでの透過率を何れでも少なくとも90%とするものであると、なお一層好ましい。
本発明の合成樹脂の光学特性改質方法によれば、エネルギー照射処理、例えば光酸化処理と熱酸化処理との少なくとも何れかの改質処理を施して、波長を吸収する要因を改質又は除去や低減することにより、好ましくは、D単位及びT単位、又はT単位のみを有するシリコーン樹脂、好ましくはD単位及びT単位を組み合わせたDT構造を主構造として有するシリコーン樹脂のポリシロキサン構造の少なくとも一部を改質したシリコーン樹脂製にすることにより又はアモルファスフッ素樹脂製にすることにより、未改質のシリコーン樹脂製又は未改質のアモルファスフッ素樹脂製よりも、紫外線領域の深紫外領域200~300nm、とりわけ200~280nmの少なくとも何れかの波長での透過率を5%以上、好ましくは7%以上、より好ましくは約10%以上向上させるように、合成樹脂を改質することができる。
この合成樹脂の光学特性改質方法により改質された合成樹脂が、有機シリコーン樹脂である場合、ポリシロキサン構造の少なくとも一部、例えばシリコーン鎖末端又はシリコーン鎖途中好ましくはシリコーン鎖末端のメチルシリル基が光酸化又は熱酸化によってメチルが開裂してQ構造及び/又はガラス構造となることにより、紫外線領域での透過率が向上するように改質されると共に、長期間の使用によっても最早変質せずに安定なまま維持できるため、信頼性が優れている。
この合成樹脂の光学特性改質方法により改質された合成樹脂は、シリコーン樹脂、特に縮合重合シリコーン樹脂、付加重合シリコーン樹脂、ラジカル重合シリコーン樹脂、とりわけ縮合型シリコーン樹脂を用いて硬化させた硬化物、特に光学部材に対して、光酸化処理を施す及び/又は熱酸化処理を施すことにより、Q構造及び/又はガラス構造にして有機構造を無機構造に少なくとも一部を変化させることで、深紫外領域好ましくは波長200~300nm特に200~250nmでも高い透過率を有するようにしたものである。
このとき硬化物は、縮合重合反応や付加重合反応やラジカル重合反応することで、架橋した合成樹脂製の硬化物のことを示す。
一方、この合成樹脂の光学特性改質方法により改質された合成樹脂が、フッ素樹脂好ましくはアモルファスフッ素樹脂である場合、そのフッ素樹脂の含有成分を変質、分解、揮発、低減及び/又は除去させて、若しくはそのフッ素樹脂の少なくとも一部を構造変化又は化学変化させて、紫外線領域の波長を吸収する要因を改質又は除去や低減されるというものである。
この合成樹脂の光学特性改質方法により改質された合成樹脂は、深紫外領域200~300nmの波長を高い透過率で透過させつつ、集光、散光、拡散、又は導光させるレンズ、レンズシート、レンズアレイ、フィルム、又は導光板として用いることができる。また、この改質成形光学部材は、成形光学基材を覆うシリコーン樹脂製の被膜、又は被覆部材として用いることもできる。
本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、透過性評価試験を行う試験器具の概要を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、透過性評価試験の結果である、紫外線の照射エネルギー毎の透過率を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、透過性評価試験の結果である、紫外線照射時間と波長毎の透過率との相関関係を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、透過性評価試験の結果である、紫外線の照射エネルギー毎の透過率を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、透過性評価試験の結果である、紫外線照射時間と波長毎の透過率との相関関係を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、別な透過性評価試験の結果である、紫外線照射処理及び/又は熱処理後での透過率を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、透過性評価試験の結果である、紫外線照射時間毎の透過率を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、透過性評価試験を行う試験器具の概要を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、別な透過性評価試験の結果である、紫外線照射時間毎の透過率を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、別な透過性評価試験の結果である、特定波長毎の紫外線照射時間と透過率との相関関係を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材と本発明を適用外の改質成形光学部材について、別な透過性評価試験の結果である、紫外線照射時間毎の透過率を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法により改質された別な合成樹脂と、改質されていない別な合成樹脂とについて、透過性評価試験の結果である、紫外線照射時間毎の波長と透過率との相関関係を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、透過性評価試験を行う試験器具の概要を示す図である。 本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法を用いた改質成形光学部材について、別な透過性評価試験の結果である、紫外線照射時間毎の透過率を示す図である。
以下、本発明を実施するための形態を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明の合成樹脂の光学特性改質方法は、合成樹脂製の硬化物へ、光酸化処理と熱酸化処理との少なくとも何れかの改質処理を施すことにより、深紫外線領域の波長200~250nmの少なくとも何れかの波長での透過率を5%以上、好ましくは7%以上、より好ましくは10%以上向上させるというものである。この合成樹脂の光学特性改質方法の好ましい一例は、ポリシロキサン構造を有する改質されたシリコーン樹脂製の改質成形光学部材を製造するために、合成樹脂の光学特性を改質するというものである。この合成樹脂の光学特性改質方法の好ましい一例は、シリコーン樹脂が、下記化学式で示されるM単位(Mユニット:1官能性単位:RSiO1/2)、D単位(Dユニット:2官能性単位:RSiО2/2単位)、T単位(Tユニット:3官能性単位:RSiO3/2)、及びQ単位(Qユニット:4官能性単位:SiO4/2)(何れもRは、具体的にはアルキル基例えばメチル基、又はアリール基例えばフェニル基を示す)のうち、全T・D・M・Q単位の合計モル比に対して、T単位又はD単位若しくはT単位とD単位とを組み合わせたT・D単位の合計のモル比が、50モル%を超えることによりT単位繰返構造又はD単位繰返構造若しくはDT構造を主構造として有する有機シリコーン樹脂であるポリシロキサン構造の少なくとも一部を、例えばシリコーン鎖末端又はシリコーン鎖途中好ましくはシリコーン鎖末端のメチルシリル基が光酸化又は熱酸化によってメチルが開裂してQ構造及び/又はガラス構造にする光酸化処理及び/又は熱酸化処理で改質したシリコーン樹脂にするというものであり、200~250nmの少なくとも何れかの波長で、透過率を5%以上向上させつつ少なくとも70%とするという光学特性を有するようにするものである。
Figure 0007178757000001
この合成樹脂の光学特性改質方法は、未改質(即ち改質前)のシリコーン樹脂製よりも、深紫外線領域の少なくとも何れかの透過率を10%以上向上させることが好ましく、波長250nmの透過率を20%以上向上させるものであるとなお好ましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法は、光酸化処理及び/又は熱酸化処理により、未改質(即ち改質前)のシリコーン樹脂製よりも、紫外線領域の深紫外領域200~300nm、とりわけ200~250nmの少なくとも何れかの波長での透過率が、5%以上、好ましくは7%以上、より好ましくは約10%以上向上させることができ、より好ましくは少なくとも70%とすることができるというものである。
一般的にシリコーンゴム又はシリコーンレジンは、紫外線領域(特にUV-B、UV-C)の透過率が低く、深紫外線LED用の光学部材として使用されていなかった。
一方、Q構造のみからなるものは、所謂ガラス構造に近く、機械的強度が強い反面、樹脂のような成形が困難である。
それに対し、T単位繰返し構造を有しつつ、前記T単位からなるT樹脂、M単位とT単位とQ単位とを組み合わせて有するMTQ樹脂、M単位とD単位とT単位とQ単位とを組み合わせて有するMDTQ樹脂、D単位とT単位とを組み合わせて有するDT樹脂、及びD単位とT単位とQ単位とを組み合わせて有するTDQ樹脂から選ばれる何れかのT単位含有三次元架橋シリコーン樹脂、好ましくはDT樹脂とする三次元架橋シリコーン樹脂であるベース樹脂からなる成形光学部材は、石英ガラスや合成石英ガラスと異なり、成形性と可視光透過性に優れている。しかし、光酸化処理及び/又は熱酸化処理が未処理のままでは、紫外線領域の深紫外領域200~300nm、とりわけ200~250nmの少なくとも何れかの波長での透過率が低いものであった。
また、M単位とQ単位とから形成されたMQ樹脂は、非常に強固であるため機械的強度は良好であるが、皮膜が脆いため自立膜どころか立体的形状の形成が困難であるのに対し、T樹脂、MTQ樹脂、MDTQ樹脂、DT樹脂、TQ樹脂、及びTDQ樹脂は、MQ樹脂と比較して、皮膜の柔軟性が向上し、追随性を有した強固な自立膜の形成のみならず立体的形状の形成が可能であり、樹脂由来の強固性も有している。
ところが、このような未処理の特定のベース樹脂からなる成形光学部材に、光酸化処理及び/又は熱酸化処理を施すと、D単位及び/又はT単位に結合した一部のアルキル基又はフェニル基等のSi―C結合となる有機官能基が脱離しQ構造及び/又はガラス構造(Si=O構造又はSi-OH構造)を有することとなる結果、そのSi基が無機化して、紫外線領域の波長を吸収する要因とされるSi―C結合等を改質又は除去、減少させることにより、紫外線領域の透過率を上昇させる。その結果、可視領域の透過率を維持したまま、紫外線領域でも高い透過率のまま安定した特性の改質成形光学部材へと、改質することができる。
光学部材のベース材は、ポリシロキサン構造を有する硬化性のシリコーン樹脂で、分岐構造(T単位又はQ単位)が60%以上で、硬化させた後のショアDによる硬度が40~95、好ましくは45~90、より好ましくは50~85であることが好ましい。
光学部材のベース材料としては、DT構造を主構造として有していれば、T単位の比率は、未処理でのD単位に対して、好ましくは70%~99%、より好ましくは80%~99%、より一層好ましくは90%~99%とするというものである。また、T単位のみからなる構造の場合は、T単位が100%である。
とりわけ、光学部材のベース材料としては、縮合重合シリコーン樹脂であり、特にDT構造から構成されT単位の比率が高いシリコーン樹脂を用いて成形されていると、他のシリコーンゴムやシリコーン樹脂例えば付加重合シリコーン樹脂や付加重合シリコーンゴム、ラジカル重合シリコーン樹脂やラジカル重合シリコーンゴムで成形された光学部材より、紫外線領域の高い透過率と成形性を両立することができる。その場合、T単位の比率は、未処理でのD単位に対して、好ましくは70%~99%、より好ましくは80%~99%、より一層好ましくは90%~99%とするというものである。
合成樹脂の光学特性改質方法によれば、光酸化反応、熱酸化反応によって、シリコーン鎖末端又はシリコーン鎖途中好ましくはシリコーン鎖末端に存在する有機基例えばメチルが開裂して酸化されることにより、有機シリコーン構造の一部がQ構造及び/又はガラス構造となることによって、石英ガラス化することにより深紫外線領域の透過率を向上させているものと推察される。
合成樹脂の光学特性改質方法で改質されたシリコーン樹脂は、光酸化処理/熱酸化処理により、XPS測定の結果からSi元素とO元素とC元素の比率を比較した際に、光酸化処理/熱酸化処理をしていない硬化物に対して光酸化処理/熱酸化処理を実施した硬化物は、C元素の比率が減少し、O元素の比率が1%以上、好ましくは2%以上、より好ましくは3%以上、より一層好ましくは4%以上増加しているとするものである。
合成樹脂の光学特性改質方法によれば、例えばシリコーン鎖末端又はシリコーン鎖途中好ましくはシリコーン鎖末端に存在する有機官能基が開裂して酸化されることにより、有機シリコーン構造の一部がQ構造及び/又はガラス構造になっていることにより、200~250nmの少なくとも何れかの波長での透過率を少なくとも80%となり、また波長250~300nmにおいて厚さ1mmでの透過率を何れでも少なくとも90%になっている。
合成樹脂の光学特性改質方法によれば、前記改質処理前である合成樹脂の硬化物の厚さ1mmの時に、波長220nmの透過率が20%であって、前記改質処理により透過率が向上することが好ましい。
改質成形光学部材を形成するために用いられるシリコーン樹脂原材料組成物は、光酸化処理又は熱酸化処理によって紫外線領域での透過性を向上させる観点、及び硬化時間を短縮して製造効率を向上させる観点から、縮合硬化できる縮合重合型のシリコーン樹脂が好ましい。
より具体的には、下記化学構造式のような主鎖である主骨格にSi-O-Siのシロキサン結合を有するポリオルガノシロキサン(シリコーンレジン等)が、挙げられる。下記化学構造式中、Xは、脂肪族不飽和基を含まない1価の非置換基または置換炭化水素基のような有機官能基である。Xの例としては、ヒドロキシ基;メチル基、エチル基、プロピル基、ペンチル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基などのアルキル基;フェニル基、トリル基、キシリル基などのアリール基;クロロメチル基、3-クロロプロピル基、3-トリフルオロプロピル基などの置換炭化水素基が含まれる。Xは、1種類でもよいし、複数種類でもよい。また、Xの大部分は、又はその全てがメチル基が好ましい。O-Rは、アルコキシシリル基を示す。
Figure 0007178757000002
Figure 0007178757000003
(式中、好ましくは、-O-Rはアルコキシシリル基、-Xはメチル基等の有機官能基を示す)
このような原材料のシリコーン樹脂は、シロキサン結合を有し、特にC-C結合やC=C結合を有するような有機化合物からなる硬化触媒を、前記シリコーン樹脂100質量部に対し最大で0.3質量部しか含まない、又は不含有であることが好ましい。
この合成樹脂の光学特性改質方法の原材料の合成樹脂として、縮合重合シリコーン樹脂の例を挙げたが、付加重合シリコーン樹脂、ラジカル重合シリコーン樹脂、アモルファスフッ素樹脂であってもよい。
付加重合シリコーン樹脂は、ビニルシリル基又はビニルシロキシ基とヒドロシリル基とを別々のモノマー分子又は同じモノマー分子に含有するモノマー種がビニルとヒドロシリルとで付加重合したようなシリコーン樹脂が挙げられる。
ラジカル重合シリコーン樹脂は、紫外線硬化反応型のようなシリコーン樹脂が挙げられる。
アモルファスフッ素樹脂は、ペルフルオロ(4-ビニルオキシ-1-ブテン)を環化重合させて、下記化学式のような繰返し構造を有する非結晶フッ素樹脂「サイトップ(CYTOP)」(AGC株式会社製の商品名)が挙げられ、具体的にはCYTOP Aタイプ(末端官能基:-COOH)、同Mタイプ(末端官能基-CONH~Si(OR))、同Sタイプ(末端官能基-CF)(何れも同社製)が挙げられる。
Figure 0007178757000004
(式中、nはフッ素樹脂中の繰返し単位数を示す)
また、合成樹脂の光学特性改質方法は、原材料の種類や、光酸化処理及び/又は熱酸化処理が未処理のベース樹脂からなる成形光学部材の形状・表面の凹凸性や平滑性の大小又は広狭・硬軟・厚さに関わらず、射出成形(LIMS)や、型成形、押圧用金型・ローラーなどを用いたスタンプ成形、噴霧や塗布のような塗工によって、三次元架橋したシリコーン樹脂へと重合させて、1~10μmの薄膜から100mm以下(好ましくは数十mm)の厚さの厚膜乃至板、又は立体形状に形成した硬化物にするものであってもよい。
このような合成樹脂の光学特性改質方法は、合成樹脂とりわけ前記シリコーン樹脂製又は前記フッ素樹脂で前記の光学特性を有するものであれば特に限定されないが、レンズ、例えば両凸レンズ、平凸レンズ、凸メニスカスレンズのような凸レンズ;両凹レンズ、平凹レンズ、凹メニスカスレンズのような凹レンズ;非球面レンズ;シリンドリカルレンズ;トロイダルレンズ;フレネルレンズであってもよく、シート状でそれらの形状となったレンズシートであってもよく、それらのレンズが多数配列されたレンズアレイであってもよく、フィルムであってもよく、導光板にするものであってもよい。また、合成樹脂の光学特性改質方法は、前記シリコーン樹脂と同種の又は異種の樹脂製又は石英ガラス製の成形光学基材を覆っているものであってもよく、具体的には、前記シリコーン樹脂製の被膜、若しくは被覆部材、例えばコーティング層又は梨地被覆層、若しくは集光性又は光拡散性の被覆部材で、成形光学基材を覆っているハイブリッドレンズにするものであってもよい。
合成樹脂の光学特性改質方法で得られた硬化物を用いた紫外線照射装置は、例えば当該硬化物より具体的には前記改質成形光学部材が、紫外線光源の照射方向に配置されていることにより、前記紫外線光源からの紫外線を透過させるものであり、所望の深紫外の波長を照射することができる。
このような合成樹脂の光学特性改質方法は、T単位、D単位、M単位、Q単位のうち、前記T単位のみからなる構造とするポリシロキサン構造を有するシリコーン樹脂や、前記T単位と前記D単位とを組み合わせたDT構造を主構造とするポリシロキサン構造を有するシリコーン樹脂製の成形光学部材原材を射出成形・スタンプ成形・塗工によって形成する工程;
それに、プラズマ、コロナ放電、電子線、キセノン、マキシムレーザー、放射線、紫外線、深紫外線などのエネルギー照射、例えばSi-C結合へ影響を与える360nm以下、好ましくは200~360nm、より好ましくは250~360nm、さらに好ましくは260~360nmの波長の光酸化処理を施すことにより、及び/又は150~250℃、好ましくは200±20℃、より好ましくは200℃で、3時間以上、好ましくは6時間以上、より好ましくは12時間以上、さらに好ましくは24時間以上、熱酸化処理を施すことにより、少なくとも一部をQ構造及び/又はガラス構造に変化させる工程とを、
有するというものであってもよい。
光酸化処理は、照射エネルギーが0.04kJ/cm以上、好ましくは0.12kJ/cm以上、より好ましくは0.21kJ/cm以上、また、5kJ/cm以上、40kJ/cm以上、80kJ/cm以上、120kJ/cm以上であれば紫外線領域の透過率を向上させることができる。照射エネルギーは下記式で算出される。
照射エネルギー[kJ/cm]=照射強度[mW/cm]×照射時間[s]
このような合成樹脂の光学特性改質方法によれば、紫外線照射強度が高い程、照射時間を短縮することができるため、適宜照射強度を設定できる。
その合成樹脂の光学特性改質方法により、深紫外線領域の波長200~250nmの少なくとも何れかの波長での透過率を5%以上、好ましくは7%以上、より好ましくは10%以上向上させるように改質をする合成樹脂の光学特性改質方法となる。
以下に、本発明を適用する合成樹脂の光学特性改質方法の態様である実施例と、その改質方法を施していない態様である参照例とについて、詳細に説明する。
(実施例1A)
実施例1の原材料として、白色固体状(フレーク状)の有機置換基の全てがメチル基であるシリコーンレジン(製品番号YR3370、モメンティブ社製)を用いた。
試験サンプルの成形方法は以下の通りである。
原材料(YR3370)の4gを計量し、円形平板状となる型へ投入して加熱硬化させることにより、厚さ1~2mmの実施例1Aの未処理の試験サンプルを得た。
(実施例1B)
実施例1Bの原材料として、実施例1AのシリコーンレジンYR3370に代えて、耐久性に優れ微細形状作成できる中粘性・中硬度の2成分形混合比1:1の速硬化光学成型用であって市販の付加重合型のシリコーン樹脂(製品番号MS1001、ダウ・東レ株式会社製)を用いて、4g計量し、円形平板状となる型へ投入して加熱硬化させることにより、厚さ1~2mmの実施例1Bの試験サンプルを得た。
(透過性評価試験1)
透過性評価試験環境として、図1のように、発熱による影響を低減するための冷却用チラー1の上にアルミニウム板2を載置し、円形状の穴が開いたスペーサー3と、その穴に収めた紫外線LED4である深紫外UV-C LED(製品番号NCSU334A、日亜化学工業株式会社製)とを、アルミニウム板2の上に搭載し、紫外線LED4を配線コード6で電源に接続し、紫外線LED4の直上に実施例1A又は実施例1Bの試験サンプルを設置し、試験器具8を調製した。なお、スペーサー3で紫外線LED4と試験サンプル5との間を2mmに設定した。これら試験器具を、オーブン内に入れて、85℃の雰囲気環境下で照射エネルギーが5.2kJ/cm~253.26kJ/cmとなる紫外線を照射して、照射処理済みの試験サンプルについて、透過率の変化を測定する透過性評価試験を行った。
透過性評価試験の試験条件は以下の通りである。
定格電流値:350mA
定格順電圧:5.2V
ピーク波長:280nm
試験サンプルへの照射強度:最大強度70~90mW/cm
照射強度の測定機器:UIT-250及びUVD-S254(ウシオ電機株式会社製)
透過率の測定は、実施例1A及び1Bの試験サンプルについて、紫外線照射21時間(照射エネルギー5.2kJ/cm)、159時間(照射エネルギー40.07kJ/cm)、334時間(照射エネルギー84.17kJ/cm)、515時間(照射エネルギー129.78kJ/cm)、及び1005時間後(照射エネルギー253.26kJ/cm)に、いずれも分光光度計UV-3600Plus及び積分球ユニット(製品番号ISR-1503、株式会社島津製作所製)を用いて行った。
なお、参照例1A及び1Bとして、実施例1A及び1Bにおける未改質、即ち紫外線未照射時(0kJ/cm、0時間:ブランク)も併せて測定した。
透過性評価試験の結果について、図2(a)に未照射の参照例1Aについて波長200~800nmの透過率と、実施例1Aについて波長280nmの紫外線を照射する光酸化処理後の波長200~800nmの透過率、及び図2(b)にそれらの波長200~300nmの透過率の拡大を示す。図3(a)に未照射の参照例1Aと実施例1Aとについて波長280nmの光酸化処理の時間(0時間、21時間、159時間、334時間、515時間、1005時間)と、特定波長(200nm、220nm、230nm、250nm、260nm、280nm、300nm、450nm)での透過率、及び図3(b-1)~(b-8)にそれら各波長での透過率を分解して示す。また図4(a)に、未照射の参照例1Bについて波長200~800nmの透過率と、実施例1Bとについて波長280nmの光酸化処理後の波長200~800nmの透過率、及び図4(b)にそれらの波長200~300nmの透過率の拡大を示す。図5(a)に未照射の参照例1Bと実施例1Bとについて波長280nmの光酸化処理の時間と波長200nm、220nm、230nm、250nm、260nm、280nm、300nm、450nmでの透過率、及び図5(b-1)~(b-8)にそれら各波長での透過率を分解して示す。
図2及び図3から明らかな通り、紫外線未照射(0kJ/cm、0時間)である参照例1Aでは、波長約310~800nmで透過率90%以上となっていたが、それ以下で波長200nmに至るまで透過率約10%程度まで徐々に低下していた。しかし、紫外線照射した実施例1Aでは、紫外線照射時間が1005時間まで長くなるに連れ、波長200~300nmで透過率が向上した。特に、波長200nmに関して述べると、紫外線照射21時間で透過率約50%にまで向上し、紫外線照射159時間で透過率約60%にまで向上し、紫外線照射1005時間で透過率約75%に向上した。波長200~300nmの紫外線についても同様な傾向を示した。特に紫外線を515時間照射すれば波長200~300nm、とりわけ200nmでさえ、透過率約70%以上となった。以上のことから、実施例1Aの試験サンプルは、波長200~300nmで透過率が大きく向上していた。
一方、図4及び図5から明らかな通り、紫外線未照射(0kJ/cm、0時間)である参照例1Bでは、紫外線未照射(0時間)で波長約330~800nmで透過率90%以上となっていたが、それ以下で波長220nmに至るまで透過率約5%程度まで徐々に低下していた。しかし、紫外線照射した実施例1Bでは、紫外線照射時間が1005時間まで長くなるに連れ、波長220~300nmで透過率が向上していた。なお、波長220nmに関して述べると、実施例1Aに比べると、紫外線照射1005時間まで然程向上していないものの、透過率約10%に向上した。以上のことから、実施例1Bの試験サンプルは、波長220~300nmで透過率が向上し、波長250~280nmでさえ透過率が紫外線未照射時より10%以上向上していた。
(実施例2~7)
実施例1Aで作製した未処理の試験サンプルに対して、下記表1に示す光酸化処理、及び/又は熱酸化処理を所定時間行って改質処理して、試験を行った。光酸化処理は、透過性評価試験1と同様である。
また、熱酸化処理は、具体的には200℃のオーブン内で加熱するというものである。
その結果を図6(a-1:波長200~800nmでの各試験サンプルブランク透過率、a-2:波長200~300nmでの各試験サンプルブランク透過率の拡大)、(b-1:200~800nmの処理条件別24時間後の各試験サンプル透過率、b-2:波長200~300nmでの処理条件別24時間後の各試験サンプル透過率)、(c-1:波長200~800nmでの処理条件別48時間後の各試験サンプル透過率、c-2:波長200~300nmでの処理条件別48時間後の各試験サンプル透過率)に示す。
Figure 0007178757000005
図6から明らかな通り、UV波長280nm照射である光酸化処理又は200℃の熱酸化処理の何れでも、試験サンプルの紫外線透過率を向上できたことが確認できた。光酸化処理と熱酸化処理を組み合わせると、効率的に紫外線透過率を向上できたことが確認された。
(実施例8)
実施例1Aで作製した未処理の試験サンプルに対して、実施例7のようにして、864時間、熱酸化処理を行って改質処理したこと以外は実施例1Aと同様にして、実施例8の試験器具を調製し、その後、透過性評価試験1と同様にして、試験を行った。
24時間、120時間、216時間、360時間、696時間、864時間熱酸化処理後の透過率の結果を図7(a:波長200~800nmでの熱酸化処理時間毎の各試験サンプル透過率、b:波長200~300nmでの熱酸化処理時間毎の各試験サンプル透過率)に示す。
なお、参照例2として、実施例1Aにおける未改質、即ち紫外線未照射時(0時間:ブランク)も併せて測定した。
図7から明らかな通り、熱酸化処理時間が長いほど、低波長側で波長200nmでも透過率が向上した。特に波長200nmでは未処理で約30数%の透過率であったものが、864時間熱酸化処理後には70数%もの透過率に向上した。
(実施例9:参考実施例)
実施例1Aで作製した未処理の試験サンプル5に対して図8に示すように、照射設備18を用い、出し入れ窓から暗室17(a)内に試験サンプル5を入れて載置し、暗幕17(b)で出し入れ窓を塞ぎ、暗室17(a)の天井に設置された紫外線光源14(商品名:Handy UV Lamp SUV-6、AS ONE製)からピーク波長254nmの紫外線を、光源から試験サンプル間170mmにて照射強度:0.2mW/cmで、試験サンプル5に向けて0(ブランク:対照)~500時間の所定時間照射し、改質した。
(透過性評価試験2)
照射強度の測定機器として、UIT-250及びUVD-C254(ウシオ電機株式会社製)を用いたこと、及び所定照射時間を、1時間、5時間、48時間、68時間、100時間、195時間、400時間、及び500時間後にして、前記分光光度計により透過率の測定を行った。
なお、参照例3として、実施例1Aにおける未改質、即ち紫外線未照射時(0時間:ブランク)も併せて測定した。
その結果を、図9、及び図10に示す。図9(a)には0~500時間紫外線照射後での波長200~800nmにおける透過率を示し、同図(b)には0~68時間紫外線照射後での波長200~300nmにおける透過率(拡大図)を示し、同図(c)には0時間、5時間、53時間、100時間、120時間、195時間紫外線照射後での波長200~300nmにおける透過率(拡大図)を示す。また、図10(a)には、紫外線照射による時間毎での波長200nm、220nm、250nm、280nm、300nm及び450nmにおける透過率の推移を示し、同図(b)~(g)には、紫外線照射時間0~210時間での(b)波長200nm、(c)220nm、(d)254nm、(e)280nm、(f)300nm、(g)450nmにおける透過率の推移を示す。
図9及び図10から明らかな通り、実施例8の試験サンプル調製には、紫外線(ピーク波長254nm)を照射しているが、照射強度:0.2mW/cmという弱い照射でさえ、照射時間により透過率が上昇し、試験サンプルを改質できたことが示された。しかし、試験サンプルへの紫外線の照射エネルギーが低いため、透過率の上昇に時間がかかっていた。この試験サンプル調製条件では、照射強度:0.2mW/cmの紫外線照射50時間(照射エネルギー0.04kJ/cm)あたりから、透過率が上昇していたことが分かった。
図10(d)~(g)から、照射エネルギーが低い場合では透過率が紫外線照射前よりも低くなる現象は、改質により発生した有機官能基が残留していると推察される。
(比較例1)
実施例1A・1B、2~8の成形した試験サンプルに対する紫外線波長別照射で、波長254nmの紫外線を照射しても透過率が上昇することが分かったが、成形が及ぼす影響について検討するため、以下のように、成形前の粉体状原料に対して、紫外線を照射してから、成形し、透過率を測定した。
原材料(YR3370)の粉体状材料10gをアルミホイルを敷いた、プレート上に計量し、図6の試験サンプル5に代えて、載置した(光源から粉体状材料までの距離170mm)。紫外線光源(製品番号Handy UV Lamp SUV-6、AS ONE製)で波長254nmの紫外線を照射強度0.2mW/cmで所定時間(45時間、及び500時間)照射後、実施例1Aと同様にして、比較例1の試験サンプルを作製した。
なお、参照例4として、比較例1における未改質、即ち紫外線未照射(0時間:ブランク)で作製した試験サンプルも併せて測定した。
(透過性評価試験3)
照射強度の測定機器として、UIT-250及びUVD-C254(ウシオ電機株式会社製)を用いたこと、予め紫外線照射した原材料から作製した比較例1の試験サンプルと用いたこと、更に紫外線照射改質処理を行わず、前記分光光度計により透過率の測定を行った。
その結果を、図11に示す。
図11から明らかな通り、比較例1のように成形する前(縮合反応前)の原材料に紫外線を照射すると、紫外線領域に吸収をもつ不純物が増え、むしろ改悪されて透過率が悪くなってしまった。このことから、成形した光学部材(縮合反応した光学部材)へ紫外線を照射して、改質することが重要であることが確認された。
(黄変評価試験)
比較例1で得られた45時間紫外線照射後成形した試験サンプル及び500時間紫外線照射後成形した試験サンプルと、実施例8で得られた成形後45時間紫外線照射した試験サンプルとについて、前記分光光度計により、黄変度YIを測定した。その結果を下記表2に示す。
Figure 0007178757000006
表2から明らかな通り、比較例1のように成形する前(縮合反応前)の原材料に紫外線を照射すると照射時間が長いほど成形加工後に黄変が認められるのに対し、成形加工後に紫外線を照射すると黄変がほとんど認められなかった。このことから、成形した光学部材(縮合反応した光学部材)つまり硬化物へ紫外線を照射して、改質することが重要であることが確認された。
(実施例9~10及び比較例2~3:XPS元素分析)
厚み、及び照射時間を下記表3のようにしたこと以外は、実施例1と同様にしてそれぞれ厚みの異なる試験サンプルを作製した。各試験サンプルについて、XPS元素分析を行った。XPS元素分析は、エックス線光電子分光装置(装置名:K-ALPHA、サーモフィッシャー製)を用いて測定した。その結果を表3に併せて示す。
Figure 0007178757000007
表3から明らかな通り、酸化反応によってO元素の比率が増加し、C元素の比率が減少していることが確認された。
以上のことから、紫外線未照射処理又は加熱未処理の縮合型シリコーン樹脂に光酸化処理及び/又は熱酸化処理を施すことにより、必ずしもメカニズムの詳細までは分からないが、シリコーン高分子の結合鎖(Si-C結合鎖)が切断され、酸素原子とケイ素原子が再結合し、二酸化ケイ素を主成分とする硬質面が形成されるような、Q構造及び/又はガラス構造となったことに起因して、有機高分子樹脂である縮合型又は付加型シリコーン樹脂の一部が無機構造化して、シリコーン高分子の結合鎖(Si-C結合鎖)が減少し、紫外線領域特に波長200~300nmとりわけ波長200~260nmでの透過率を向上させることができたものと推察される。
(実施例11,12及び比較例4:試験サンプル作製および透過性評価試験1)
原材料として、アモルファスフッ素樹脂である、フッ素樹脂(製品番号CTX-809SP2、AGC株式会社製)を用いて、加熱硬化させることにより、厚さ0.05mmの未処理の試験サンプルを得た。
透過性評価試験1と同様の条件にて、紫外線を照射し透過率を測定した。透過率の測定は、比較例4:紫外線未照射時(照射エネルギー:0kJ/cm)、実施例11:紫外線照射21時間(照射エネルギー:5.29kJ/cm)、及び実施例12:1005時間後(照射エネルギー:253.26kJ/cm)に、いずれも分光光度計UV-3600Plus及び積分球ユニット(製品番号ISR-1503、株式会社島津製作所製)を用いて行った。
その結果として、波長200~800nmの透過率を図12(a)に、波長200~300nmの透過率の拡大を同図(b)に示す。
以上のことから、アモルファスフッ素樹脂に光酸化処理及び/又は熱酸化処理を施すことにより、必ずしもメカニズムの詳細までは分からないが、前記改質処理によって、そのフッ素樹脂の含有成分を変質、分解、揮発、低減及び/又は除去させて、若しくはそのフッ素樹脂の少なくとも一部を構造変化又は化学変化させて、紫外線領域特に波長200~300nmとりわけ200~260nmでの透過率を向上させることができたものと推察される。
(透過性評価試験4)
透過性評価試験環境として、図13のように、発熱による影響を低減するための冷却用チラー1にアルミニウム板2を載置し、紫外線LED4である深紫外UV-C LED(製品番号NCSU334A、日亜化学工業株式会社製)とを、アルミニウム板2に搭載し、紫外線LED4を配線コード6で電源に接続し、紫外線LED4の直下に試験サンプル5を設置し、試験器具10を調製した。なお、紫外線LED4と試験サンプル5との間を30mmに設定した。これら試験器具を、25℃の雰囲気環境下で照射エネルギーが0.04kJ/cm~0.21kJ/cmとなる紫外線を照射して、照射処理済みの試験サンプルについて、透過率の変化を測定する透過性評価試験を行った。
透過性評価試験の試験条件は以下の通りである。
定格電流値:350mA
定格順電圧:5.2V
ピーク波長:280nm
試験サンプルへの照射強度:最大強度0.5~0.7mW/cm
照射強度の測定機器:UIT-250及びUVD-S254(ウシオ電機株式会社製)
透過率の測定は、実施例1Aの試験サンプルについて、紫外線照射24時間(照射エネルギー0.04kJ/cm)、96時間(照射エネルギー0.17kJ/cm)、120時間(照射エネルギー0.21kJ/cm)で、いずれも分光光度計UV-3600Plus及び積分球ユニット(製品番号ISR-1503、株式会社島津製作所製)を用いて行った。
(実施例13:試験サンプル作製および光学特性改質試験)
実施例13の原材料として、白色固体状(フレーク状)の有機置換基の全てがメチル基であるシリコーンレジン(製品番号YR3370、モメンティブ社製)を用いた。
試験サンプルの成形方法は以下の通りである。
原材料(YR3370)の16gを計量し、円形平板状となる型へ投入して加熱硬化させることにより、厚さ4~5mmの実施例13の未処理の試験サンプルを得た。
その後、未処理の試験サンプルを200℃のオーブン内で3時間の加熱による熱酸化処理を実施した後に、透過性評価試験4の条件にて紫外線を照射し透過率を測定した。なお、実施例13における紫外線未照射時(0kJ/cm、0時間:ブランク)も併せて測定した。
その結果として、波長200~800nmの透過率を図14(a)に、波長200~300nmの透過率の拡大を同図(b)に示す。
透過性評価試験4の条件下でも十分に紫外線領域波長200~300nmとりわけ200~280nmでの透過率を5%以上向上ができていることが確認された。
本発明の合成樹脂の光学特性改質方法は、紫外線波長領域とりわけ深紫外領域でも高い透過率を必要とする殺菌・滅菌、浄水・空気清浄の分野の光学部材として、及び/又は紫外線波長とりわけ深紫外領域の波長を集光・拡散、拡散、又は導光させる光学分野での光学部材を製造するのに有用である。
1は冷却用チラー、2はアルミニウム板、3はスペーサー、4は紫外線LED、5は試験サンプル、6は配線コード、8は試験器具、10は試験器具、14は紫外線光源、17(a)は暗室、17(b)は暗幕、18は照射設備である。

Claims (14)

  1. 縮合重合シリコーン樹脂、付加重合シリコーン樹脂、及びラジカル重合シリコーン樹脂から選ばれる少なくとも何れかの合成樹脂製の硬化物へ、改質処理として波長200~360nmで照射エネルギー0.04kJ/cm 以上のエネルギー照射処理である光酸化処理を少なくとも施すことにより、波長200~280nmの少なくとも何れかの波長での透過率を5%以上向上させることを特徴とする合成樹脂の光学特性改質方法。
  2. 前記合成樹脂製の硬化物へ、前記光酸化処理とさらに熱酸化処理とである前記改質処理を施すことにより、前記透過率を向上させることを特徴とする請求項1に記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  3. 前記改質処理が、前記光酸化処理が波長200~360nmの光線を照射する処理であり、前記熱酸化処理が150~250℃で加熱する処理であることを特徴とする請求項2に記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  4. 前記改質処理を施すことにより、深紫外線領域の波長200~250nmの少なくとも何れかの波長での透過率を%以上向上させるように改質をすることを特徴とする請求項1~3の何れかに記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  5. 前記改質処理を施すことにより、深紫外線領域の波長200~280nmの少なくとも何れかの波長での透過率を少なくとも70%とする光学特性を示すように改質をすることを特徴とする請求項1~4の何れかに記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  6. 前記光酸化処理が、照射エネルギーが少なくとも0.12kJ/cmとすることを特徴とする請求項2~4の何れかに記載の改質成形光学部材の製造方法。
  7. 前記合成樹脂が、縮合重合、付加重合、又はラジカル重合で架橋している硬化物であることを特徴とする請求項1~6の何れかに記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  8. 前記合成樹脂が、前記縮合重合シリコーン樹脂、前記付加重合シリコーン樹脂、及び前記ラジカル重合シリコーン樹脂から選ばれる少なくとも何れかであって、モノオルガノシロキシ単位であるM単位、ジオルガノシロキシ単位であるD単位、トリオルガノシロキシ単位であるT単位、シロキシ単位であるQ単位のうち、少なくとも前記T単位と前記D単位との少なくとも何れかを有することにより、前記光学特性を示すことを特徴とする請求項に記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  9. 前記合成樹脂が、前記T単位からなるT樹脂、前記M単位と前記T単位と前記Q単位とを組み合わせて有するMTQ樹脂、前記M単位と前記D単位と前記T単位と前記Q単位とを組み合わせて有するMDTQ樹脂、前記D単位と前記T単位とを組み合わせて有するDT樹脂、及び前記D単位と前記T単位と前記Q単位とを組み合わせて有するTDQ樹脂から選ばれる何れかのT単位含有三次元架橋シリコーン樹脂であることを特徴とする請求項8に記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  10. 前記合成樹脂が、前記縮合重合シリコーン樹脂、前記付加重合シリコーン樹脂、及び前記ラジカル重合シリコーン樹脂から選ばれる少なくとも何れかであって、前記改質処理によって、前記M単位と前記D単位と前記T単位との何れかの少なくとも一部を変化させて、前記光学特性を示すことを特徴とする請求項~9の何れかに記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  11. 前記M単位と前記D単位と前記T単位との何れかの少なくとも一部で前記Q構造及び/又はガラス構造となっていることにより、前記光学特性を示すことを特徴とする請求項~10の何れかに記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  12. 前記硬化物の原料組成物を、成形、成型、塗布、塗工、及び/又は噴霧することにより前記硬化物にすることを特徴とする請求項1~11の何れかに記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  13. 200~250nmの少なくとも何れかの波長での前記透過率を少なくとも80%にすることを特徴とする請求項1~12の何れかに記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
  14. 波長250~300nmにおいて厚さ1mmでの透過率を何れでも少なくとも90%とすることを特徴とする請求項1~13の何れかに記載の合成樹脂の光学特性改質方法。
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