JP7178043B2 - Lso系シンチレータ結晶 - Google Patents

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Description

本発明は、医学診断用ポジトロンCT(PET)用、宇宙線観察用、地下資源探索用等の放射線医学、物理学、生理学、化学、鉱物学、更に石油探査等の分野で、ガンマ線等の放射線に対する単結晶シンチレーション検知器(シンチレータ)に用いられるLSO系シンチレータ結晶に関するものである。
医学診断用ポジトロンCT(PET)診断装置等では、空間分解能を向上させるため、蛍光減衰時間の短縮化が求められている。
セリウムを付活剤としたオルト珪酸ガドリニウム化合物のGSO系シンチレータ結晶は、蛍光減衰時間が短く、放射線吸収係数も大きいことから、ポジトロンCT(以下、PETという。)等の放射線検出器として実用化されている。しかし、このようなGSO系シンチレータ結晶は、一般的に、蛍光出力がBGO系シンチレータ結晶よりは大きいものの、NaI(Tl)系シンチレータ結晶の20%程度しかないことが知られている。
近年、このGSO系シンチレータ結晶に代わる材料として、オルト珪酸ルテチウム化合物のLSO系シンチレータ結晶の開発が進んでいる。LSO系シンチレータ結晶としては、例えば、一般式Lu2(1-x)Ce2xSiOで表されるセリウム付活オルト珪酸ルテチウムの単結晶を用いたLSO系シンチレータ(例えば、特許文献1参照)、一般式Gd2-(x+y)LnCeSiO(LnはSc、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるセリウム付活オルト珪酸ルテチウムガドリニウムの単結晶を用いたLSO系シンチレータ(例えば、特許文献2参照)及び一般式Ce2x(Lu1-y)SiO、Ce2x(Lu1-y2(1-x)SiOで表されるセリウム付活オルト珪酸ルテチウムイットリウムの単結晶を用いたLSO系シンチレータ結晶(例えば、特許文献3、4参照)が知られている。これらのLSO系シンチレータ結晶では、結晶の密度が向上しているだけでなく、セリウム付活オルト珪酸塩化合物の単結晶の蛍光出力が向上し、蛍光減衰時間も短くできることが知られている。
さらに、Ln2-(x+y)LuCeSiO(LnはYを含み、Sc、Tb、Dy、Ho、Er、Tm、Yb及びLuからなる群より選ばれる少なくとも1種の元素)で表されるセリウム付活オルト珪酸ルテチウムの単結晶は、付活剤のセリウム濃度を変えることにより、蛍光減衰時間の異なるLSO系シンチレータ結晶が得られることが知られている。
一方で、近年、PETの開発が進むにつれ、蛍光減衰時間の短いLSO系シンチレータ結晶を用いた次世代高性能PETの開発が期待されており、より蛍光出力が高く、蛍光減衰時間の短いシンチレータ結晶が要求されている。
さらに、蛍光減衰時間の観点からは、添加元素としてCaを入れることで、蛍光減衰時間の短いLSO系シンチレータ結晶を得ることができることが知られており、例えば特許文献5では、LYSO:Ce+Ca+ZnOの組成式で表されるシンチレータ結晶、特許文献6、7、及び8では、LSO:Ce+Caの組成式で表されるシンチレータ結晶、特許文献9では、LSO:Ce+Ca、Tmの組成式で表されるLSO系シンチレータ結晶が開示されている。
さらに、特許文献10では、LSO:Ce+Tmが開示されており、蛍光減衰時間の短いLSO系シンチレータ結晶が得られことが開示されている。
さらに、特許文献11では、耐放射性等のフォトニック特性等が改善された不純物が含まれるLSO系シンチレータ結晶が開示されている。
特許第2852944号公報 特公平7-78215号公報 米国特許第6624420号明細書 米国特許第6921901号明細書 国際公開第2013/078460号 米国特許第8278624号明細書 米国特許第8394195号明細書 米国特許第7651632号明細書 特開2011-026547号公報 特開2006-199727号公報 特開2017-66421号公報
蛍光減衰時間の短いLSO系シンチレータ結晶を得るにはCa濃度を高める必要があった。しかしながら、本発明者らが検討した結果、Ca濃度を高めると、結晶インゴット(単に「インゴット」と称する場合もある)が固化の早い段階から白濁し、また、結晶インゴットにクラックが発生する。白濁やクラックの発生は、シンチレータの蛍光が光検出器に到達することを妨げ、光検出器での検出を阻害したり、光検出器から得られる蛍光出力を大幅に低下させる。その結果、インゴットの収率が著しく低下し、生産性が悪くなることが明らかとなった。
なお、特許文献5、6、及び8では、インゴットの白濁やクラックについては何ら記載がない。
特許文献7には、Caの濃度をCeの濃度の3倍以上とすることで、クラッキングを抑制できることが開示されているが、白濁については記載されていない。
また、特許文献9では、蛍光減衰時間の短時間化とインゴットの白濁やクラックとの両立を実現する具体的な方法について記載されていない。
また特許文献10では、蛍光減衰時間が短くなるが、それと共に、蛍光出力が低下する。また、インゴットの白濁やクラックについては何ら記載がない。
また特許文献11では、共ドープされたLSO系シンチレータ結晶の記載があるが、インゴットの白濁やクラックについては何ら記載されていない。
本発明は、上記従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、蛍光出力が高く、蛍光減衰時間を十分に短くすることができ、且つインゴットの白濁やクラックを低減し、インゴットの上部から下部にかけての透過率を均一にすることができるLSO系シンチレータ結晶を提供することを目的とする。
本発明者らは、以下の(1)及び(2)に従い、本発明を完成するに至った。
(1)純粋な物質に対して少量の添加元素を加えることによって、性能を改善できることが知られている。例えば、純金属に少量の元素を添加して機械的強度を増す、セラミックスに少量の元素を添加してクラックの伝搬を止める、また、溶融ガラスに少量の元素を添加して清澄にする、等である。単結晶のLSO系シンチレータにおいても、純LSOに対して、Gdを添加したLGSOはシンチレータ特性の均一性向上の効果がある。これは、純LSOに対してLuとイオン半径が異なるGdを少量添加することで、よりイオン半径
の異なる発光母材のCeが均一に結晶内に取り込まれるため、と考えられる。
(2)一方、融液から単結晶を育成する場合、結晶に入りにくい元素を添加すると結晶育成が進むにつれて添加した元素が融液中に濃集し、組成的過冷却という現象がしばしば発生する。組成的過冷却が起きると固液界面が不安定化し、固化する結晶内に包含物が取り込まれ、濁りの原因やクラックの起点となる。添加元素の母材単結晶に取り込まれる難易度は、結晶成長界面の固化結晶側の濃度Csと融液相側の濃度CLとの比である分配係数kによって表現できる(Cs/CL=k)。特にk<1の添加元素は、育成する単結晶インゴットの後半に濃集し、組成的過冷却をおこすため、添加量を抑制する必要がある。
以上のとおり、(1)特定の元素を添加すると結晶の品質改善が図れるが、(2)k<1の添加元素が多すぎると特に結晶下部に不良が頻発する。
そこで、本発明者らは、最適な元素添加の量と組み合わせを実験的に見出すために鋭意検討した結果、特定の組成からなる希土類オキシオルトシリケートに対し、特定の元素を特定範囲の量で添加することで、短い蛍光減衰時間、及び高い蛍光出力を保ったまま、インゴットの白濁やクラックを抑制できることが解った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
[1]ドープ元素の総量が1.8wt%以下であり、ドープ元素としてY、Gd及びGaの群から選ばれる少なくとも1つの元素、並びにCe及びCaを含み、かつ、第2族元素の含有量が0.0065wt%以下である、LSO系シンチレータ結晶。
[2]ドープ元素として、更にCa以外の第2族元素を含む、[1]に記載のLSO系シンチレータ結晶。
[3]Y、Gd、及びGaの群から選ばれる少なくとも1つの元素の含有量が、1wt%以下である、[1]又は[2]に記載のLSO系シンチレータ結晶。
[4]Caに対するCeの含有比Ce/Ca(mol比率)が1.5以下である、[1]~[3]の何れかに記載のLSO系シンチレータ結晶。
[5]ドープ元素として、Y及びGdを含み、Gdに対するYの含有比Y/Gd(mol比率)が1以上である、[1]~[4]の何れかに記載のLSO系シンチレータ結晶。
[6]蛍光減衰時間が25~35nsである、[1]~[5]の何れかに記載のLSO系シンチレータ結晶。
本発明によれば、蛍光出力が高く、蛍光減衰時間を十分に短くすることができ、且つインゴットの白濁やクラックを抑制し、インゴットの上部から下部にかけての透過率を均一にすることができるシンチレータ結晶を提供することができる。
本発明の一実施形態であるLSO系シンチレータ結晶の育成に使用される育成装置の基本構成の一例を示す模式断面図である。 本発明の一形態であるLSO系シンチレータ結晶の単結晶インゴットの鳥瞰図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。以下の実施形態は、本発明の実施形態の一例(代表例)であり、本発明はこれらに限定されるものではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲内で任意に変更して実施することができる。
なお、本明細書において、「~」を用いてその前後に数値又は物性値を挟んで表現する場合、その前後の値を含むものとして用いることとする。
<1.LSO系シンチレータ結晶の組成>
本発明の一実施形態であるLSO系シンチレータ結晶は、オルト珪酸ルテチウム(LSO)からなり、ドープ元素の総量が1.8wt%以下であり、ドープする元素(以下、「ドープ元素」とも称する)としてY、Gd及びGaの群から選ばれる少なくとも1つの元素、並びにCe及びCaを含み、かつ、第2族元素の含有量が0.0065wt%以下の結晶である。
なお、LSO系シンチレータ結晶をドープする元素は、Y、Gd、Ga、Ce及びCaに限定されず、これら以外の元素を含んでいてもよい。
LSO系シンチレータ結晶中のドープ元素の総量は、1.8wt%以下であれば特に限定されないが、1.5wt%以下であることがより好ましく、1.0wt%以下であることが更に好ましく、0.75wt%以下であることが特に好ましい。下限は特段限定されず、通常0より大きく、0.015wt%以上であることが好ましく、0.02wt%以上であることがより好ましい。
上記範囲内であると、蛍光減衰時間が短く、蛍光出力が高く、白濁、クラックの少ない結晶を得ることができる。
LSO系シンチレータ結晶中のY、Gd及びGaの群から選ばれる少なくとも1つの元素の総量は、特に限定されないが、1.5wt%以下であることが好ましく、1wt%以下であることがより好ましく、0.75wt%以下であることが更に好ましく、0.5wt%以下であることが特に好ましく、また、0.005wt%以上であることが好ましく、0.010wt%以上であることがより好ましく、0.015wt%以上であることが更に好ましく、0.02wt%以上であることが特に好ましい。
上記範囲内であると、蛍光減衰時間が短く、蛍光出力が高く、白濁、クラックの少ない結晶を得ることができる。
ドープ元素として、Y、Gd、及びGaの群から選ばれる少なくとも2種類以上の元素を組み合わせて用いる場合、その組み合わせは特に限定されないが、インゴットのクラック発生を抑制し得る観点から、Y及びGdを組み合わせて用いることが好ましい。
Y及びGdを組み合わせて用いる場合、Gdに対するYの含有量の比率(含有比)Y/Gdは、インゴットのクラック発生を抑制し得る観点から、mol%換算(mol比率)で、1以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、30以上であることが更に好ましい。
ドープ元素としてCe及びCaの元素を含むが、Ce含有量を制御することにより、蛍光減衰時間を短くすることができ、さらにCeの元素にCaの元素を加えることにより、蛍光減衰時間や蛍光出力に優れる結晶を得ることができる。
また、ドープ元素は、Ca以外の周期表第2族に属する元素(以下、「第2族元素」とも称する)から選ばれる少なくとも1種の元素を含んでいてもよい。Ca以外の第2族元素を含むことにより、蛍光減衰時間や透過率を調整することができる。
また、Ca以外の第2族元素は、透過率向上の観点からは、Mgであることが好ましい。
LSO系シンチレータ結晶中の第2族元素(Caを含む)から選ばれる少なくとも1つの元素の総量は、0.0065wt%以下であることが必要であり、0.0060wt%以下であることがより好ましく、0.0059wt%以下であることが更に好ましく、0.0058wt%以下であることが特に好ましく、また、通常0より大きく、0.0010wt%以上であることが必要であり、0.0012wt%以上であることがより好ましく、0.0015wt%以上であることが更に好ましい。
上記範囲内であると、蛍光減衰時間が短く、クラックの少ない結晶を得ることができる。
Caに対するCeの含有量の比率(含有比)Ce/Caは、蛍光減衰時間や透過率の均一性の向上、クラック発生の抑制の観点から、mol%換算(mol比率)で、6.5以下であることが好ましく、5.0以下であることがより好ましく、4.0以下であることが更に好ましく、3.0以下であることが殊更に好ましく、2.0以下であることが特に好ましく、特に、蛍光減衰時間や透過率の均一性の向上の観点からは、1.5以下であることが最も好ましく、また、0.01以上であることが好ましく、0.1以上であることがより好ましく、0.5以上であることがさらに好ましい。一方、特に、クラック抑制の観点からは、1.15以上1.80未満であることが好ましい。
ドープ元素は、上記以外の元素(以下、「その他の元素」とも称する)を含んでいてもよく、例えば、Li、Na等の周期表第1族に属する元素;Ti、Zr等の周期表第4族に属する元素;V等の周期表第5族金属の化合物;Co等の周期表第9族に属する元素;Zn等の周期表第12族に属する元素;Al等の周期表第13族に属する元素;Ge等の周期表第14族に属する元素;Sb等の周期表第15族に属する元素;La等のランタニド系元素が挙げられる。
LSO系シンチレータ結晶中のその他の元素の総量は、特に限定されないが、1wt%以下であることが好ましく、0.1wt%以下であることがより好ましく、0.01wt%以下であることが更に好ましく、また、0.000001wt%以上であることが好ましく、0.00001wt%以上であることがより好ましく、0.0001wt%以上であることが更に好ましい。
LSO系シンチレータ結晶中のドープ元素の総量は、2.0wt%以下であることが必要であり、1.5wt%以下であることが好ましく、1.0wt%以下であることがより好ましく、0.75wt%以下であることが更に好ましく、0.5wt%以下であることが特に好ましく、また、0.005wt%以上であることが好ましく、0.010wt%以上であることがより好ましく、0.015wt%以上であることが更に好ましく、0.020wt%以上であることが特に好ましい。
上記範囲内であると、蛍光減衰時間が短く、蛍光出力が高く、白濁、クラックの少ない結晶を得ることができる。
上記の組成からなるLSO系シンチレータ結晶の形態は特に限定されないが、単結晶であることが好ましい。
<2.LSO系シンチレータ結晶の製造方法>
次に、LSO系シンチレータ結晶の製造方法の一例について説明する。
シンチレータ結晶の製造方法においては、まず、オルトシリケートの原料を混合し、るつぼに投入する。この結晶を製造する場合の出発原料としては、オルトシリケートの構成元素であるLu、Siの単独酸化物及び/又は複合酸化物が好適に用いられ、純度の高いものを用いることが好ましい。
また、ドープ元素を添加するタイミングとしては、結晶の育成前であれば特に限定されない。例えば、原料の秤量時にドープ元素を添加混合してもよく、るつぼに原料を投入する際にドープ元素を混合してもよい。また、ドープ元素は、育成された結晶中に含まれていれば添加時の態様は特に限定されず、例えば酸化物や炭酸塩の状態で原料中に添加してもよい。
次に、上記の原料が充填されたるつぼを加熱して原料を溶融させ(溶融工程)、続いて溶融液を冷却固化させて(冷却固化工程)、好ましくは単結晶インゴットを得る。
ここで、上記の溶融工程における溶融法はチョクラルスキー法を採用してもよく、他の方法を採用してもよい。チョクラルスキー法により溶融工程を行う場合、図1に示す構成を有する引き上げ装置10を用いて溶融工程及び冷却固化工程における作業を行なうことが好ましい。
図1は、シンチレータ結晶を製造方法において、単結晶を育成するための育成装置の基本構成の一例を示す模式断面図である。図1に示す引き上げ装置10は、高周波誘導加熱炉14を有している。この高周波誘導加熱炉14は先に述べた溶融工程及び冷却固化工程における作業を連続的に行うためのものである。
この高周波誘導加熱炉14は耐火性を有する側壁が筒状の有底容器であり、有底容器の形状自体は公知のチョクラルスキー法に基づく単結晶育成に使用されるものと同様である。この高周波誘導加熱炉14の底部の該側面には高周波誘導コイル15が巻回されている。そして、高周波誘導加熱炉14の内部の底面上には、るつぼ17(例えば、Ir製のるつぼ)が配置されている。このるつぼ17は、高周波誘導加熱ヒータを兼ねている。そして、るつぼ17中に、単結晶の原料を投入し、高周波誘導コイル15に高周波誘導をかけると、るつぼ17が加熱され、単結晶の構成材料からなる溶融液18(融液)が得られる。
また、高周波誘導加熱炉14の底部中央には、高周波誘導加熱炉14の内部から外部へ貫通する開口部(図示せず)が設けられている。そして、この開口部を通じて、高周波誘導加熱炉14の外部からるつぼ支持棒16が挿入されており、るつぼ支持棒16の先端はるつぼ17の底部に接続されている。このるつぼ支持棒16を回転させることにより、高周波誘導加熱炉14中において、るつぼ17を回転させることができる。開口部とるつぼ支持棒16との間には、パッキン等によりシールされている。
次に、引き上げ装置10を用いたより具体的な製造方法について説明する。
まず、溶融工程では、るつぼ17中に、単結晶の原料を投入し、高周波誘導コイル15に高周波誘導をかけることにより、単結晶の構成材料からなる溶融液18(融液)を得る。
次に、冷却固化工程において溶融液を冷却固化させることにより、円柱状のインゴット、好ましくは単結晶インゴット1を得る。より具体的には、後述する結晶育成工程と、冷却工程との2つの工程に分けて作業が進行する。
まず、結晶育成工程では、高周波誘導加熱炉14の上部から、種子結晶2を下部先端に固定した引き上げ棒12を溶融液18中に投入し、次いで、引き上げ棒12を引き上げながら、インゴット1を形成する。このとき、結晶育成工程では、ヒータ13の加熱出力を調節し、溶融液18から引き上げられるインゴット1を、その断面が所定の直径となるまで育成する。
次に、冷却工程ではヒータの加熱出力を調節し、結晶育成工程後に得られる育成後のインゴットを冷却する。
上記製造方法においては、結晶育成の雰囲気が0~0.6体積%の範囲の酸素を含むことが好ましい。酸素濃度が0.6体積%を超える場合、着色等によって蛍光出力が低下することがある。また、イリジウムるつぼを用いた場合、イリジウムるつぼの酸化による蒸
発ロスが問題となる。
また、LSO系シンチレータ結晶は、オルトシリケートのシンチレータ結晶の構成元素を含有する原料を用いて育成した単結晶体を、特定の条件で加熱する工程(以下、「熱処理工程」とも称する)を経て製造されたものであることが好ましい。
具体的には、ドープ元素をドープしたオルトシリケートのシンチレータ結晶を製造するための熱処理方法であって、該シンチレータ結晶の構成元素を含有する原料を用いて育成した単結晶体を、1000℃以上、単結晶体の融点-100℃以下の温度で熱処理する工程を含む、熱処理方法である。
酸素を含む雰囲気は、酸素濃度が1体積%以上100体積%以下であり、窒素若しくは不活性ガスを含む雰囲気(例えば大気雰囲気)であることが好ましい。
熱処理工程における単結晶体の加熱温度は、1000℃以上、単結晶体の融点-100℃以下であり、好ましくは1050℃以上、より好ましくは1200℃以上、更に好ましくは1350℃以上であり、好ましくは1900℃以下、より好ましくは1800℃以下、更に好ましくは1700℃以下である。加熱温度が1000℃未満では本発明の効果が得られ難くなる傾向にあり、単結晶体の融点-100℃より高いと単結晶が着色し、蛍光出力を低下させてしまう。
オルトシリケートのシンチレータ結晶の構成元素を含有する原料を用いて育成した単結晶体に、上述した熱処理方法を適用することで、酸素欠損の発生を極力抑制し、最大限に蛍光出力、エネルギー分解能の向上を図ることが可能である。
オルトシリケートのシンチレータ結晶は、医学診断用ポジトロンCT(PET)用、宇宙線観察用、地下資源探索用等の放射線医学、物理学、生理学、化学、鉱物学、更に石油探査等の分野でガンマ線等の放射線に対する単結晶シンチレーション検知器(シンチレータ)に用いられるシンチレータ用単結晶として非常に有用であり、特に、減衰時間の短いシンチレータを用いる次世代高性能PETに効果的である。
<3.LSO系シンチレータ結晶の物性>
<3-1.透過率>
LSO系シンチレータ結晶は、波長420nmの光を入射させた際の(インゴット下部の透過率(%))/(インゴット上部の透過率(%))で表される透過率の均一性が、90%以上であることが好ましく、93%以上であることがより好ましく、95%以上であることが更に好ましく、99%以上であることが特に好ましい。なお、図2に示すように、単結晶インゴットの結晶成長方向に対して引き上げ棒側をインゴットの上側、溶融液側をインゴットの下側とし、インゴットの結晶成長方向の長さを100%とした場合において、インゴット下部とは、インゴットの下側端部から10%の部分(結晶成長後半部)をいい、インゴット上部とは、インゴットの上側端部から10%の部分(結晶成長前半部)をいう。当該図2において、インゴットの隣の矢印は、結晶成長方向を表し、当該矢印に付した線は、インゴットを均等に10等分した線を表す。
上記の方法により製造したLSO系シンチレータ結晶のインゴットは、通常、下部に白濁が発生しやすいため、下部よりも上部の方が透明度が高くなる傾向がある。白濁等の発生により、透過率が低下すると、シンチレータの蛍光が光検出器に到達することを妨げ、光検出器から得られる蛍光出力を大幅に低下させる。
<3-2.蛍光減衰時間>
LSO系シンチレータ結晶は、662keVのガンマ線をサンプルに照射した際の蛍光
減衰時間が、35ns以下であることが好ましく、34ns以下であることがより好ましく、32ns以下であることが特に好ましく、30ns以下であることが最も好ましく、25ns以上であることが好ましく、26ns以上であることがより好ましく、27nsであることがさらに好ましい。上記範囲とすることにより、PET診断においての空間分解能が高いシンチレータ結晶を得ることができる。
<3-3.蛍光出力>
蛍光出力について、例えば、インゴット上部から4×4×12mmで切り出した試料を用いて、後述の実施例の項に記載される方法で評価を行った場合には、その蛍光出力(a.u.(任意単位))が、700以上であることが好ましく、800以上であることがより好ましく、900以上であることがさらに好ましく、1000以上であることが特に好ましく、1100以上であることが最も好ましい。上記範囲を充足することにより、PET診断においての空間分解能が高いシンチレータ結晶を得ることができる。
また、例えば、662keVのガンマ線を照射した際の(インゴット下部の蛍光出力(%))/(インゴット上部の蛍光出力(%))を算出することにより、結晶中の蛍光出力の変化率を評価することができる。この式で算出した値は、80以上であることが好ましく、83以上であることがより好ましく、87以上であることが特に好ましく、90以上であることが最も好ましい。上記範囲を充足することにより、PET診断においての空間分解能が高いシンチレータ結晶を得ることができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に何ら限定されるものではない。
以下、実施例及び比較例に基づき本発明を更に具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に何ら限定されるものではない。
<単結晶の作製>
以下に示す実施例1~6、及び比較例1~3に従い、特開2011-026547号公報に開示されるチョクラルスキー法によってLSO系シンチレータ単結晶を作製した。
[比較例1]
出発原料として、酸化ルテチウム(Lu、純度99.999質量%)、二酸化珪素(SiO、純度99.9999質量%)、酸化イットリウム(Y、純度99.99質量%)、酸化ガドリニウム(Gd、純度99.99質量%)、酸化セリウム(CeO、純度99.99質量%)及び酸化カルシウム(CaO、純度99.99質量%)を混合し、特開2011-026547号公報に開示されるチョクラルスキー法で重量約14Kg(Φ90×300mL)の単結晶インゴットを得た。
上記条件で作製した場合のインゴット上部に対し、グロー放電質量(GDMS)分析して得られたドープ元素量に係る結果を表2に示す。
GDMS分析の測定条件を以下に示す。
ニューインスツルメンツ社製GDMS モデル Astrum Mを使いサンプルサイズ2×2×22mmでAr雰囲気下、1.3~1.4KV、3.0~4.0mAのグロー放電条件で測定を行った。
得られた単結晶インゴットにおいて、インゴット上部及びインゴット下部から、それぞれ4×4×12mmのサンプルを4×4の面がインゴットの結晶成長方向に垂直となるように数個切り出した。これらの切り出したサンプルを白金板の上にのせ、電気炉に投入し
た。大気雰囲気中で、100℃/時間のレートで電気炉内を昇温し、1350℃で24時間保持した後、100℃/時間のレートで室温まで冷却した。次に、上記結晶サンプルにリン酸を用いてケミカルエッチングを施し、結晶サンプルの全面を鏡面化した。これにより、比較例1のシンチレータ結晶を得た。
当該シンチレータ結晶において、インゴット上部から切り出したものを上部シンチレータ結晶、及びインゴット下部から切り出したものを下部シンチレータ結晶と称する。
[比較例2]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、CaCOを比較例1の6倍仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得た。
[比較例3]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、Y及びGdを用いず、CaCOを比較例1の6倍仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得た。
[比較例4]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、Yを用いず、Gdを比較例1の0.004倍、CaCOを比較例1の10倍仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得た。
[実施例1]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、Gdを用いず、Yを比較例1の0.4倍、CaCOを比較例1の6倍仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得た。
[実施例2]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、Yを用いず、Gdを比較例1の0.004倍、CaCOを比較例1の6倍仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得た。
[実施例3]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、Yを比較例1の0.4倍、Gdを比較例1の0.004倍、CaCOを比較例1の6倍仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得た。
[実施例4]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、Yを用いず、Gdを比較例1の0.004倍、CaCOを比較例1の4倍仕込み、出発原料にさらに酸化マグネシウム(MgO、純度99.999質量%)を混合した以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得た。
[実施例5]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、Yを用いず、Gdを比較例1の0.004倍、CaCOを比較例1の4倍仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得た。
[実施例6]
表2に示すGDMS分析の結果になるように、Yを比較例1の0.4倍、Gdを比較例1の0.004倍、CaCOを比較例1の6倍、CeOを比較例1の0.5倍仕込んだ以外は、比較例1と同様の方法で重量約14Kgの単結晶インゴットを得
た。
上記比較例1~4及び実施例1~6における、原料仕込み量を表1に示す。
Figure 0007178043000001
上記比較例1~4及び実施例1~6における、ドープ元素の総量(wt%)、第2族元素の総量(wt%)、Y、Gd、及びGaの総量(wt%)、Ce/Ca(mol比率)、並びにMg/Ca(mol比率)を表2に示した。
<単結晶の物性評価>
<1.透過率>
上記に従って作製した各実施例及び比較例の上部シンチレータ結晶、及び下部シンチレータ結晶を用い、日立製分光光度計U-3310を用いて、透過率モードで、測定波長420nmの透過率を測定した。
これらの透過率について、上部シンチレータ結晶の透過率に対する下部シンチレータ結晶の透過率の比率として評価した透過率の均一性評価の結果を表2に示した。
<2.クラック>
上記に従って作製した各実施例及び比較例の単結晶インゴットに対して、発生したクラックの本数を下記のように評価し、評価結果を表2に示した。
○:0本
△:1~2本
×:3本以上
<3.蛍光出力及び蛍光減衰時間>
4×4×12mmの上部シンチレータ結晶、及び下部シンチレータ結晶の6つの面のうちの4mm×4mmの大きさを有する面を光電子増倍管(浜松ホトニクス社製、商品名「
H7195」)のフォトマル面(光電変換面)に光学グリースを用いて固定した。次に、外径40mm、内径25mm、高さ30mm、深さ26mmのPTFE製のキャップ状の蓋をサンプルが中心になるようにかぶせ、キャップの上に直径25mmのコイン状Cs-137γ線源を置き、662keVのガンマ線をサンプルに照射した、その状態でサンプルのエネルギースペクトルを測定し、各サンプルの蛍光出力を評価した。エネルギースペクトルは光電子増倍管に-1.4kVの電圧を印加した状態で、ダイノードからの信号を増幅器(SPECTECH社製、商品名「UCS30」)で測定した。また、蛍光減衰時間は、光電子増倍管のアノードからの信号をデジタルオシロスコープ(Tektronix社製、商品名「TDS3052B」)に入力し、信号を512回の平均をすることにより得られる蛍光減衰曲線からWave metrics社ソフトIgor Proを使用し、指数関数フィッティングすることにより算出した。
蛍光出力については、上部シンチレータ結晶の結果を表2に示した。
蛍光減衰時間については、上部シンチレータ結晶の算出結果を表2に示した。
Figure 0007178043000002
実施例3及び6と比較例1及び2との比較から、ドープ元素の総量を減少させることにより、蛍光出力を高め、透過率の均一性を向上させ、クラックを抑制し、かつ、蛍光減衰時間を短くできることが分かった。なお、比較例2における透過率の均一性が特に低かったのは、インゴット下部のクラックや白濁の程度が大きかったためであると考えられる。
実施例1~6と比較例3との比較から、Y、Gd、及びGaの群から選ばれる少なくとも1つの元素を添加することにより、蛍光出力、蛍光減衰時間及びクラックの特性を維持
したまま、透過率の均一性を向上できることが分かった。
実施例3と6との比較から、本発明の実施形態の要件を充足させた場合に、さらに、Ce/Caのmol%比率を大きくすると、クラックの発生を抑制できることが分った。逆に、Ce/Caのmol%比率を小さくすると、透過率の均一性を向上でき、蛍光減衰時間を短くできることが分かった。
実施例1~3の比較から、Y及びGdを単独に用いるよりも、これらを併用して用いる方が、クラックの発生を抑制できることが分かった。
実施例4と5との比較から、Mg元素を添加することにより、透過率の均一性を向上できることが分かった。
実施例2と5との比較から、Ca元素の添加量が多いと、蛍光減衰時間が短くなることが分かった。
実施例1~6と比較例4との比較から、Ca元素の添加量が多すぎると、全体のドープ元素の総量が少なくても、クラックの発生が抑制できないことが分かった。
1 単結晶
2 種子結晶
10 引き上げ装置
12 引き上げ棒
13 ヒータ
14 高周波誘導加熱炉
15 高周波誘導コイル
16 るつぼ支持棒
17 るつぼ
18 溶融液(融液)
31 単結晶インゴット
32 インゴット下部
33 インゴット上部

Claims (5)

  1. ドープ元素の総量が0.75wt%以下であり、ドープ元素としてY及びdの群から選ばれる少なくとも1つの元素、並びにCe及びCaを含み、かつ、第2族元素の含有量が0.0065wt%以下であり、Y及びGdの群から選ばれる少なくとも1つの元素の総量は0.75wt%未満であり、Ceの含有量が0.005~0.040wt%である、LSO系シンチレータ結晶。
  2. ドープ元素として、更にCa以外の第2族元素を含む、請求項1に記載のLSO系シンチレータ結晶。
  3. Caに対するCeの含有比Ce/Ca(mol比率)が1.5以下である、請求項1又は2に記載のLSO系シンチレータ結晶。
  4. ドープ元素として、Y及びGdを含み、Gdに対するYの含有比Y/Gd(mol比率)が1以上である、請求項1~の何れか1項に記載のLSO系シンチレータ結晶。
  5. 蛍光減衰時間が25~35nsである、請求項1~の何れか1項に記載のLSO系シンチレータ結晶。
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