JP7175531B1 - 面取り機 - Google Patents

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Abstract

【課題】大型化をすることなく、切削片が付着しにくい面取り機を提供する。【解決手段】面取り機200、300は、供給される高圧エアにより回転し、カッタブレード96が設けられたカッタスピンドル81を備えている。カッタスピンドル81は、高圧エアを導入する導入部84と、カッタブレード96にあてられる高圧エアが噴出する噴出部88とを含むエア流路を有している。【選択図】図3

Description

本発明は、高圧エアを導入してカッタを回転させ、ワークの角部の面取り加工を行う面取り機に関する。
従来、ワークの角部の面取りを行う工作機械として、面取り機が用いられている。特許文献1に開示されている面取り機は、カッタブレードが設けられている回転軸が備えられており、カッタブレードは回転軸の先端部外周面に周方向等間隔で配置されている。面取り作業時には、高速回転する複数のカッタブレードがワークに押しつけられて、ワークの角部が切削される。
特開2013-255948号公報
しかしながら、切削加工を続けるとカッタブレードは高温になり、発生したワークの切屑が付着しやすくなる。特に、ワークがアルミ等の柔らかい金属の場合、ワークの切削片がカッタブレードに溶着してしまうことがあった。また、溶着した切削片により、カッタが摩耗、又は破損する場合があった。そのため、作業内容によっては、カッタブレードを短いサイクルで交換しなければならず、作業効率が低下するとともに、作業コストが上がるという問題があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、面取り機を大型化することなく、切削片が付着しにくい面取り機を提供することを目的とする。
本発明の面取り機は、供給される高圧エアにより回転し、カッタブレードが設けられたカッタスピンドルを備え、カッタスピンドルは、高圧エアを導入する導入部と、カッタブレードにあてられる高圧エアが噴出する噴出部と、を含むエア流路を有していることを特徴とする。
本発明の面取り機は、面取り機が有するカッタスピンドルにエア流路を内蔵しており、高速回転するカッタブレードに常に一定のエアをあてられる。したがって、面取り機を大型化することなく効率的に切削片を吹き飛ばすことができる。
また、本発明の面取り機では、面取り機のカッタスピンドルが有する噴出部は、カッタスピンドルの回転軸線から所定距離離間して少なくとも2つ設けられているカッタブレードに対応して、カッタスピンドルの周方向に複数設けられていることが好ましい。
本発明の面取り機では、複数のカッタブレードに対応してエアをあて、効率的に冷却、及び切屑の吹き飛ばしを行うことができる。
また、本発明の面取り機では、面取り機のカッタスピンドルが有する導入部は、カッタスピンドルの外周面に設けられている環状の凹部であることが好ましい。
本発明の面取り機のカッタスピンドルが有する導入部はカッタスピンドルの外周面に形成された環状の凹部であるため、非回転部の本体側に設けられている高圧エアを供給する流路のカッタスピンドルへの連通は断続的ではなく、カッタスピンドルの回転方向位置に関わらず常にカッタスピンドルの導入部に連通している。したがって、非回転部から回転部のカッタスピンドルへ高圧エアを効率よく導入することができる。
また、本発明の面取り機が備えるカッタスピンドルには、前記導入部が連通するとともに、複数の前記噴出部が連通してそれぞれの前記噴出部に高圧エアを分配する空間が設けられていることが好ましい。
本発明の面取り機では、複数の噴出部に高圧エアを分配する空間が設けられているので、高圧エアを噴出部近くの空間に蓄えることができ、複数の噴出部のそれぞれに等しく高圧エアを安定的に分配することができる。
また、本発明の面取り機は、噴出部からの高圧エアの噴出量を調整するエア噴出量調整装置を備えていることが好ましい。
本発明の面取り機は、エア噴出量調整装置を備えているので、高圧エアの噴出量を所望の噴出量に調整することができる。高圧エアの噴出が不要な場合は、高圧エアを噴出しない状態とすることができる。
また、本発明の面取り機は、噴出部から噴出される高圧エアに潤滑剤を混合させる潤滑剤吐出装置を備えていることが好ましい。
本発明の面取り機は、潤滑剤吐出装置を備えているので、吐出する潤滑剤によりカッタブレードの寿命の向上、及び冷却性を向上することができる。
また、本発明の面取り機の潤滑剤吐出装置はタンクを有しており、タンクには大気圧と異なる圧力が作用することが好ましい。
本発明の面取り機の潤滑剤吐出装置が有するオイルタンクに大気圧と異なる圧力が作用するので、潤滑剤を継続的に安定して吐出することができる。
本発明の実施の形態1に係る面取り機を示す斜視図である。 図1の面取り機のI-O-I断面図である。 図2の面取り機の本体の拡大図である。 図3のフロントプレートの上面図である。 図4のII-II断面図である。 図3スピンドルハウジングの上面図である。 図6のIII-III断面図である。 図1の第1環状部材の上面図である。 図8のIV-IV断面図である。 図3のカッタスピンドルの側面図である。 図10のV-V断面図である。 図3の面取り機の本体に対しバルブ閉状態を示す断面図である。 本発明の実施の形態2に係る面取り機を示す側面図である。 図13のVI-VI断面で見た斜視図である。
<実施の形態1>
以下、本発明に係る実施の形態1の面取り機を、添付図面を参照して説明する。図1は、本発明に係る面取り機200の全体を示す斜視図である。図2は、図1のI-O-I断面図である。面取り機200は、作業者が手で保持しながらワークの面取り作業を行うハンド型面取り機であり、外部から供給される高圧エアにより作動する。
図1と図2とを参照して、面取り機200を説明する。面取り機200は、作業者が握る第1ハンドル10、及び第2ハンドル20、並びに略円筒形状に形成されている本体部30を備えている。本体部30の外周面には、略円筒形の第1ハンドル10、及び第2ハンドル20が設けられている。第1ハンドル10、及び第2ハンドル20は、両者の中心軸線がそれぞれ本体部30の外周面の接線に対して垂直になるように設けられている。第1ハンドル10と、第2ハンドル20とのそれぞれの中心軸線がなす角度は、作業者が面取り機200を保持しやすいように、90°~180°の角度にされており、例えば135°である。本体部30の下面に設けられているベースプレート33が、ベースプレート33の下面が図示しないワークにあてられて摺動させながら、ワークの面取り作業が行われる。
図2には、本体部30、及び第1ハンドル10の断面図が示されている。第1ハンドル10は、ハンドル部11、握り12、コネクタ13、及びハンドル部11の内部に形成されている第1導入路14を有している。握り12は、両端が開口されている中空円筒状の部材であり、握り12の内部にハンドル部11が差し込まれてハンドル部11の外周を覆っている。ハンドル部11の先端側には、高圧エアを供給するホース等の配管が接続されるコネクタ13が接続されている。第1ハンドル10の内部は、コネクタ13が設けられている先端部から、本体部30に接続されている基端部まで中空に形成されており、高圧エアを導入する第1導入路14となっている。コネクタ13から導入される高圧エアは、第1ハンドル10の内部を通って、本体部30の内部に導入される。
本体部30に導入された高圧エアの大部分は、面取り機200を作動させた後、第2ハンドル20から排出される。第2ハンドル20は、本体部30に接続されているハンドル部21、ハンドル部21の外周を覆っている握り22、及び第2ハンドル20の先端部に設けられている排気開口部23を有している。ハンドル部21は、基端部から先端部まで中空に形成されており、高圧エアの排出路となっている。本体部30から排出される高圧エアは、ハンドル部21の基端部から先端部へ内部を流れ、先端部の排気開口部23から排出される。
図3を参照しながら、本体部30について説明する。図3は、図2の本体部30の拡大断面図である。本体部30は、上側ケース31、下側ケース32、下側ケース32の下面に固定されているベースプレート33、及び、上側ケース31と下側ケース32との間に配置されているスピンドルハウジング61を有している。
上側ケース31は、下側が開口した有底円筒形状に形成されている。上側ケース31の外周面には、ハンドル部11が上側ケース31と一体的に形成されている。上側ケース31には、第1ハンドル10内の第1導入路14に連通している第2導入路34が形成されている。第2導入路34は、上側ケース31の下端側に接続されているハンドル部11の接続部から上方に向けて上側ケース31の内面を沿うように設けられている壁部により形成されている。上側ケース31上部の内部には、第1空間35が形成されており、第2導入路34の上端側が連通している。面取り機200に導入される高圧エアは、第1ハンドル10のコネクタ13、第1導入路14、第2導入路34を通って、第1空間35に導入される。
本体部30は、上側ケース31内部の上部において、導入された高圧エアにより回転力を発生させる回転力発生機構を有している。回転力発生機構は、リアプレート51、シリンダ41、フロントプレート45、ロータ55、ロータブレード58、ベアリング24、及びベアリング25を有している。回転力発生機構は、ロータ外周に沿って複数設けられ高圧エアが導入される空間が空間容積を変化させながらロータが回転するベーン式と呼ばれる公知の機構である。
リアプレート51は略円板状に形成されており、シリンダ41の上側、すなわち第1空間35側の端面に配置されている。リアプレート51は、中心部を貫通する中心穴52、第1凹部53、及び第1流路54を有している。リアプレート51の上面に設けられているリアプレート51の外径より小さい外径の環状部材により第1凹部53が形成されており、第1凹部53にはベアリング24が収容されている。リアプレート51の外周側には、第1流路54が設けられている。第1流路54はリアプレート51の両面間を貫通する貫通穴である。第1流路54は、第1空間35に導入された高圧エアをリアプレート51の上側の第1空間35からリアプレート51の下側のシリンダ41の所定空間に導入する流路である。
シリンダ41は、両端面が開口された略円筒形状の部材である。シリンダ41の上側の端面にはリアプレート51、下側の端面にはフロントプレート45が開口を塞ぐように固定されている。シリンダ41の内部には、内径がロータ55の外径より大きい円柱状に形成された第2空間43が形成されている。第2空間43は、第2空間43の中心軸線が上側ケース31の中心軸線に対し、少しずれた位置に配置されている。第2空間43には、ロータ55が収容されている。シリンダ41は、シリンダ41の中心軸線に対する平行視において、周方向における約180度の角度範囲で、シリンダ41の内周面41aと外周面41bとの間の肉厚が他の部分より厚くされている板厚部分が形成されている。前記板厚部分のリアプレート51の第1流路54直下には、断面円形でシリンダ41の上下端面間に貫通しているシリンダ導入路49が設けられている。シリンダ導入路49の上下両端面の内周側部には、シリンダ内部側に連通しているシリンダ溝部41c、41cがそれぞれ形成されている。第1流路54、シリンダ導入路49、及びシリンダ導入路49の上下両端の各シリンダ溝部41c、41cは、リアプレート51からシリンダ41の内部に連通している高圧エアの流路である。シリンダ41の中心軸線に対する平行視において、前記板厚部分のシリンダ流路49から周方向に約90度離間した位置には、シリンダ41の上下両端面間に貫通している断面円形の第3空間44が設けられている。第3空間44の内周面41a側の壁部、及び外周面41b側の壁部には、それぞれ複数のスリット42が形成されている。第2空間43内の高圧エアの一部は、内周面41a側の壁部に形成されている複数のスリット42から外側の第3空間44に出た後、第3空間44内を下方に移動してフロントプレート45まで流れる。また、残りの高圧エアは外周面41b側の壁部に形成されている複数のスリット42を通ってシリンダ41から出て、上側ケース31の内面側に流れ、第2ハンドル20から排出される。
ロータ55は、中実の円柱形状であるロータ本体部56、ロータ本体部56の上側、及び下側の端面にそれぞれ設けられている回転軸56a、回転軸56bを有している。回転軸56a、及び回転軸56bは、それぞれの中心軸線をロータ本体部56の中心軸線と同軸にして設けられている。ロータ本体部56の外周面からロータ本体部56の中心軸線に向けて、ブレード溝57が形成されている。ブレード溝57は、ロータ本体部56の上側の端面から下側の端面まで貫通して複数形成されている。ブレード溝57は、ロータ本体部56の外周面において周方向等間隔に4本から8本設けられている。ブレード溝57は、例えば6本形成されている。
リアプレート51の中心穴52の内径は回転軸56aの外径よりわずかに大きく、リアプレート51に配置されているベアリング24の内径は回転軸56aの外径と同じかわずかに小さい。回転軸56aは中心穴52を貫通してベアリング24に圧入されているため、ロータ55の上部はベアリング24に回転可能に保持されている。
複数形成されたブレード溝57には、ブレード溝57の溝幅よりわずかに薄く形成されたロータブレード58がブレード溝57内を摺動可能にそれぞれ収容されている。ロータブレード58は薄板が略長方形状に形成され、ブレード溝57に収容された時にロータ本体部56の中心軸線に近い側の一辺がロータ本体部56の中心軸線側に凸形状となるように形成されている。ブレード溝57の奥部の面、すなわちロータ本体部56の中心軸線側の面は、ロータブレード58の形状に合わせて、上下方向中央部が一番深く、ロータ本体部56の両端面に近づくにつれてロータ本体部56の外周面側に徐々に近づくように形成されている。
ブレード溝57に収容されているロータブレード58は、ロータ55の回転による遠心力により、ブレード溝57の中を外側に移動する。ブレード溝57にロータブレード58を収容したロータ55は、シリンダ41のロータ55より大きい直径の円柱状空間である第2空間43内に収容されており、各々のロータブレード58は、外周面が第2空間43の内周面に接触しながらロータ55とともに回転する。ロータ55は、第2空間43において互いの中心軸線をずらして配置されている。したがって、ロータ55の外周面と、第2空間43の内周面との距離は、ロータ55の周方向の回転角度位置により変化するため、ロータ55の回転に応じてロータブレード58の外周側への出代が変化する。隣り合う2枚のロータブレード58、シリンダ41の内周面、及びロータ55の外周面により区切られた空間は、高圧エアが導入される導入位置から高圧エアが排出される排出位置まで回転しながら移動することで、ロータ55が回転する。高圧エアが導入される導入位置とは、前記区切られた空間がリアプレート51の第1流路54の直下に接近した位置である。なお、図2及び3において第1流路54を示すため、リアプレート51のみは、図1における断面指示線とは異なる第1流路54を通る周方向位置での断面を表示している。
図3に加え、図4及び図5を参照して、フロントプレート45を説明する。フロントプレート45は略円板状に形成されており、シリンダ41の第2空間43と反対側、すなわち下側の端面に配置されている。フロントプレート45は、中心部を貫通する中心穴46、第2凹部47、及び第2流路48を有している。フロントプレート45の下面にはフロントプレート45の外径より小さい外径の環状部材が一体的に設けられていることにより第2凹部47が形成されている。第2凹部47にはベアリング25が収容されている。フロントプレート45の中心穴46の内径は回転軸56bの外径よりわずかに大きく、ベアリング25の内径は回転軸56bの外径と同じかわずかに小さい。回転軸56bは、中心穴46を貫通してベアリング25に圧入されている。したがって、ロータ55の下部は、ベアリング25に回転可能に保持されている。回転軸56bの先端部は圧入されているベアリング25から下側に突出しており、回転軸56bの先端部に設けられているスプライン部59が、回転軸56bの先端部に連結される部材に嵌合してロータ55の回転力が伝達される。
フロントプレート45の外周側には、第2流路48が設けられている。第2流路48はフロントプレート45の両面間を貫通する貫通穴である。隣り合う2枚のロータブレード58、シリンダ41の内周面、及びロータ55の外周面により区切られた空間は、ロータ55の回転に伴い、高圧エアが導入される導入位置から高圧エアが排出される排出位置まで移動する。高圧エアが排出される排出位置とは、前記区切られた空間がフロントプレート45の第2流路48の直上に接近した位置である。高圧エアは前記区切られた空間から第2流路48を通って排出され、下側ケース32に流される。なお、図2及び3において第2流路48を示すため、フロントプレート45のみは、図1における断面指示線とは異なる第2流路48を通る周方向位置での断面を表示している。
下側ケース32は、第1下側ケース36、及び第2下側ケース37を有している。第2下側ケース37の下側には、図示しない締結部材によりベースプレート33が固定されている。第1下側ケース36は、上端部に設けられているフランジ部38、及びフランジ部38の下側に接続されている円筒部39を有している。円筒部39は、外周面36a、及び内周面36bを有している。外周面36a、及び内周面36bにはそれぞれねじ部が設けられている。また、第2下側ケース37は、両端が開口された略円筒形状に形成されている部材であり、第2下側ケース37の中心軸線方向における上端部と下端部との厚さは中間部の厚さより厚く形成されている。第2下側ケース37の前記中間部分の内周面37bには、第1下側ケース36の外周面36aに設けられているねじ部に対応するねじ部が形成されている。
第1下側ケース36、及び第2下側ケース37は、第1下側ケース36の外周面36a、及び第2下側ケース37の内周面37bにそれぞれ設けられているねじ部が互いに嵌合して接続されている。したがって、第2下側ケース37は第2下側ケース37を第1下側ケース36に対して回転させることにより、第1下側ケース36に対する中心軸線方向位置を変更可能である。このため、第2下側ケース37に固定されているベースプレート33の第1下側ケース36に対する位置を上下方向に動かすことができる。それにより、ベースプレート33の下面に接するワークの上面位置を第1下側ケース36に対して調整することができる。後述するカッタブレード96の上下方向位置は、第1下側ケース36に対し固定されているから、第2下側ケース37及びベースプレート33を第1下側ケース36に対して上下方向に移動させることで、ワークの上面位置を上下動させることができる。よって、後述するカッタブレード96によるワークの切削度合いを調整することができる。
図3に加え、図6及び図7を参照して、スピンドルハウジング61を説明する。スピンドルハウジング61は、下側ケース32の内部において、後述するカッタスピンドル81を保持する部材である。スピンドルハウジング61は、フランジ部62、及び円筒部71を有している。
図6に示されているように、フランジ部62は、上側ケース締結穴63、及び下側ケース締結穴64をそれぞれ複数有している。上側ケース締結穴63、及び下側ケース締結穴64はフランジ部62に周方向等間隔で同数の4つずつ設けられている。下側ケース締結穴64は、フランジ部62の中心軸線を中心に上側ケース締結穴63に対してそれぞれ一定角度回転させた位置、締結穴が4つずつ設けられている場合は、上側ケース締結穴63に対してそれぞれ45°回転させた位置に設けられている。
上側ケース31、及び下側ケース32は、締結部材によりそれらの間に配置されているスピンドルハウジング61のフランジ部62にそれぞれ接続されている。上側ケース31の下端部はフランジ部62の上面に接しており、締結部材が上側ケース締結穴63を通され、上側ケース31の対応する下端部に締結されている。また、下側ケース32を構成する第1下側ケース36のフランジ部38の上面はフランジ部62の下面に接しており、締結部材がフランジ部38に形成されている対応する締結穴を通され、フランジ部62の下側ケース締結穴64に締結されている。
フランジ部62の円筒部71に対する反対面には、フロントプレート45の外径と略同じ外径の第3環状部材65が、第3環状部材65の中心軸線をフランジ部62の中心軸線と同軸にして一体的に設けられている。第3環状部材65により、第3凹部66が形成されている。第3環状部材65はフロントプレート45の最外径部分と接しており、スピンドルハウジング61とフロントプレート45とにより囲まれた第4空間67が形成されている。
フランジ部62には、潤滑剤導入部68が設けられている。なお、実施の形態2に係る構造である潤滑剤導入部68については、実施の形態2において説明する。
円筒部71の中心軸線方向において、フランジ部62の第4空間67に接する部分から円筒部71の中間部分までの内周面には、第3流路72が形成されている。第3流路72は、円筒部71の中心軸線方向と平行に形成された断面半円状の溝である。第3流路72は、円筒部71の内周面において周方向に等間隔で複数設けられている。第3流路72は2つから6つ設けられ、本実施の形態では4つ設けられている。また、円筒部71の中心軸線方向の中間部分には、第4流路73が設けられている。第4流路73は、円筒部71の中心軸線方向における中間部分の内周面全周に渡って設けられた環状の溝である。第4流路73は、第3流路72に連通して形成されている。
次に、スピンドルハウジング61の内部に収容されているベアリング26、27、28、第1環状部材74、第2環状部材76、リアロックナット78、フロントロックナット79、及びカッタスピンドル81を説明する。スピンドルハウジング61の内部には、複数のベアリング26、27、28が配置されており、カッタスピンドル81を回転可能に保持している。面取り加工時のカッタスピンドル81の回転軸線方向に対し垂直方向にかかる荷重への耐性をできるだけ上げるため、ベアリング26、27、28は3つ設けられている。ベアリング26、27、28は、スピンドルハウジング61の円筒部71の内周面に圧入されている。
図3に加え、図8及び図9を参照して、第1環状部材74、及び第2環状部材76を説明する。上側のベアリング26と、中央のベアリング27との間には、第1環状部材74、及び第2環状部材76が配置されている。第1環状部材74は、スピンドルハウジング61の円筒部71の内周面に圧入されており、第2環状部材76はカッタスピンドル81の外周面に圧入されている。第1環状部材74の両側の端面は、上側のベアリング26、及び中央のベアリング27のそれぞれのアウターレースに当接している。また、第2環状部材76の両側の端面は、上側のベアリング26、及び中央のベアリング27のそれぞれのインナーレースに当接している。図8及び図9は第1環状部材74を示しているが、第2環状部材76は第1環状部材74に対して内外径が異なる相似形の環状部材であり、両者は類似形状である。第1環状部材74、及び第2環状部材76はカラーである。
次に、リアロックナット78、及びフロントロックナット79を説明する。リアロックナット78は環状部材であり、内周面にはねじ部が形成されている。また、フロントロックナット79は内外径が異なる小径中空円筒部79aと大径中空円筒部79bとを両者の中心軸線方向に接続した段付きの中空円筒形状である。大径中空円筒部79bの内周面には、ねじ部が形成されている。
上記のとおり、スピンドルハウジング61の円筒部71の内周面には、上側からベアリング26、第1環状部材74及び第2環状部材76、ベアリング27、28が配置されている状態で、カッタスピンドル81がそれらを通してそれらの内周面に下側から挿入されている。カッタスピンドル81の上端部はベアリング26から上方に突出しており、カッタスピンドル81の上端部の外周面に設けられているねじ部にリアロックナット78が嵌合して、ベアリング26の上面を押圧しながら保持している。また、円筒部71の外周面に設けられているねじ部と、大径中空円筒部79bの内周面のねじ部が嵌合し、小径中空円筒部79aの上面で最下端のベアリング28の下面を押圧しながら保持している。
第1環状部材74、及び第2環状部材76は、それぞれ第5流路75、及び第6流路77を複数有している。第5流路75、及び第6流路77は、第1環状部材74、及び第2環状部材76のそれぞれの一方の端面に形成された略半円状の溝であり、それぞれ4つの第5流路75、及び第6流路77が周方向等間隔に設けられている。第2環状部材76は、隙間を介して第1環状部材74の内部に配置されている。第1環状部材74、及び第2環状部材76は、4つずつ形成されている第5流路75、及び第6流路77の各々の周方向の角度位置が同じ、かつ、ともに下向きに配置されている。この配置により高圧エアは、第1環状部材74の外周側から第1環状部材74の中心方向に向かって第5流路75を通り、そのまま直進して第2環状部材76の第6流路77を通って第2環状部材76の内部に流入することができる。
最も上側のシリンダ41に近い側に配置されているベアリング26、及びベアリング26に接する第1環状部材74は、円筒部71の内周面に設けられている第3流路72、及び第4流路73に隣接している。そのため、ベアリング26のアウターレース、及び第1環状部材74の外周面が壁となり、第3流路72、及び第4流路73は閉塞された空間とされて、高圧エアが流れる流路を形成している。
図3に加え、図10及び図11を参照して、カッタスピンドル81を説明する。カッタスピンドル81は、カッタスピンドル81の上部の第1スピンドル82、及び下部の第2スピンドル91を有している。
第1スピンドル82はカッタスピンドル81の上部に位置して、上方が開口している有底円筒形状に形成されている。第1スピンドル82は、第5空間83、導入部84、第7流路85、第6空間86、第8流路87、及び噴出部88を有している。第1スピンドル82の最上部には円筒形状の空間である第5空間83が設けられており、第5空間83の下には第5空間83につながって、第5空間83より内径が少し小さい円筒形状の空間である第6空間86が設けられている。第1スピンドル82の中心軸線方向における中央部分の外周面には、外周面全周にわたって環状の凹部である導入部84が設けられている。導入部84からカッタスピンドル81の中心軸線に向かって、第7流路85が複数設けられている。第7流路85は、周方向等間隔に4つ設けられており、導入部84と第6空間86とを連通している。
第1スピンドル82の下部には、一方端が第6空間86に開口し、他方端が第2スピンドル91において開口している第8流路87が複数設けられている。一方端が第2スピンドル91に開口している第8流路87の他方端の開口は、噴出部88である。それぞれのカッタブレード96に高圧エアをあてられるように、第8流路87、及び噴出部88はカッタブレード96の数と同数設けられている。各々の第8流路87の噴出部88から噴出した高圧エアがカッタブレード96の少なくとも一部にあたるように第8流路87の経路が決められている。第8流路87の経路は、第8流路87の延長線上にカッタブレード96の少なくとも一部が位置しているように決められている。変形例として、第8流路87の経路は、第8流路87の経路の噴出部88から噴出した高圧エアが第1スピンドル82の下部の壁部にあたり案内されてカッタブレード96にあたる経路とすることができる。
第5空間83、及び第6空間86は、複合加工機により切削加工されて形成される。また、第7流路85、及び第8流路87はドリル加工により形成される。なお、本実施の形態では、第7流路85、及び第8流路87は直線状のドリル加工穴により形成されているが、各々は互いに角度を有する2本、又はそれ以上のドリル加工穴を連通させて形成されてもよい。いずれの場合にも、カッタスピンドル81の中心軸線に垂直な各断面において、一定角度ごとに同じ断面形状が周方向に複数繰り返され、回転中心軸線に関して対称形になるように形成されている。そのため、カッタスピンドル81は回転バランスが取れていて振動なく回転することができ、カッタスピンドル81に別付けのバランスウェイトを不要とすることができる。
第5空間83の上部には、連結部材101が固定されている。連結部材101は、ロータ55の回転力をカッタスピンドル81に伝達する部材である。連結部材101は、略中空円筒形状に形成されている。連結部材101の下端側の外周面にはねじ部102が形成されており、連結部材101の上端側の内周面にはスプライン部103が形成されている。一方、第1スピンドル82の第5空間83側の内周面には、ねじ部102に対応したねじ部83aが形成されている。連結部材101は、連結部材101のねじ部102を第1スピンドル82のねじ部83aに嵌合させて固定されている。ロータ55の下側の回転軸56bは、フロントプレート45とベアリング25とのそれぞれの中央の孔を貫通し、回転軸56bの先端部はベアリング25から下側に突き出ている。回転軸56bの先端部には、連結部材101に設けられているスプライン部103に対応したスプライン部59が設けられている。回転軸56bは、回転軸56bのスプライン部59を連結部材101のスプライン部103に嵌め合わされて連結されている。この連結構造により、ロータ55の回転力がカッタスピンドル81に伝達される。
第2スピンドル91は、第1スピンドル82の下部に接続されて設けられており、カッタスピンドル81の中心軸線と同軸に形成されている軸部材であるカッタ軸部92、及びカッタ軸部92から突出している複数のカッタ部95を有している。
カッタ軸部92は、第1スピンドル82の下部から第2スピンドル91の先端部まで形成されている部材である。カッタ軸部92は先端部93を有しており、先端部93にはカッタ軸部92の中心軸線に対して垂直な平面が形成されている。
図11に示されているように、第2スピンドル91の下端には、カッタ軸部92から外周方向に向けて放射状に複数形成された突出部分が形成されており、それぞれ略四角形状であり、カッタブレード96を有する研削チップ95が取付けられている。第2スピンドル91の下端の各突出部分にはそれぞれ固定穴が設けられている。研削チップ95は研削チップ95の中央部にねじ穴97が設けられており、第2スピンドル91の下端の固定穴に挿入されているクランプスクリュー98で固定されている。カッタブレード96は、第2スピンドル91の回転軸線から外周方向に所定距離離間して配置されている。カッタブレード96は、カッタ軸部92の先端部93から上側に向かって外径が徐々に大きくなるように形成されている。第2スピンドル91のカッタブレード96より上側部分は、外径が一定の円筒形状に形成されている。
カッタ軸部92には、カッタ軸部92の中心軸線と中心軸を一致させて軸方向穴94が形成されている。軸方向穴94は、後述する噴出量調整装置150が収容される穴である。軸方向穴94は、第2スピンドル91の先端部93に開口しており、第2スピンドル91と、第1スピンドル82とを貫通して形成され、第6空間86に開口している。
第2スピンドル91の下端には、ガイドローラ111がベアリング29を介して回転可能に保持されている。ガイドローラ111は、カッタスピンドル81の下面において回転するカッタスピンドル81と一体的に回転せず空回りするため、ベースプレート33とガイドローラ111にワークを当てて加工することにより、安定した切込み量で切削作業を行うことができる。ガイドローラ111の中央部には、後述する噴出量調整装置150が配置されている中央穴112が形成されている。
図3と、図12とを参照して、噴出量調整装置150を説明する。図3は噴出量調整装置150のバルブが開状態、図12は噴出量調整装置150のバルブが閉状態をそれぞれ示している。噴出量調整装置150は、噴出部88から噴出しカッタブレード96にあたる高圧エアの噴出量を調整する。噴出量調整装置150は、バルブ151、バルブピン155、付勢部材161、及び保持部材165を有している。
バルブ151は、カッタスピンドル81の第6空間86に収容されている。第6空間86は円筒形状の中空空間であり、バルブ151は第6空間86の内周面に摺動可能なように、第6空間86の内周面に対応した有底円筒形状に形成されている。バルブ151は、中空の円筒部分である第1バルブ部152、及び第1バルブ部152の上側の端面を閉塞している第2バルブ部153を有している。
バルブ151の上方には、上端を連結部材101に接して付勢部材161が配置されており、バルブ151を下向きに付勢している。付勢部材161は、コイルバネである。付勢部材161は、限られた中心軸方向長さにおいて自由長から最大圧縮長さまでの長さ寸法の変化代を大きくとれる円錐コイルばねが好ましい。円錐コイルばねであると変化ストロークが大きくなり、バルブ開閉特性の設計の自由度を広げることができる。
バルブピン155は棒状部材であり、カッタ軸部92に形成されている軸方向穴94に摺動可能に収容されている。バルブピン155は、保持部材165と協同してバルブ151の開閉状態を操作し、開閉状態を維持する。棒状のバルブピン155の上端部には、円板状のバルブピン頭部156が形成されている。バルブピン頭部156は、バルブピン155の最大直径、及び軸方向穴94の直径より大きく形成されている。前者により、バルブピン頭部156の上面は、第2バルブ部153の内側の下面に安定して接することができる。また、後者により、付勢部材161で下向きに付勢されているバルブピン155は、バルブピン頭部156が第6空間86の下面にあたることで、カッタスピンドル81から抜け出てしまうことが防止されている。
図3において、カッタスピンドル81の下端部に取り付けられているガイドローラ111の中央穴112には、保持部材165が取り付けられている。保持部材165は外周面全体にねじ部が形成されている円筒形状部材であり、中央穴112の内周に形成されている対応したねじ部にねじ嵌合されている。中央穴112と、その直上に位置する軸方向穴94は、中心軸線を同軸にして接続されている。中央穴112に挿入されている保持部材165は、軸方向穴94に挿入されているバルブピン155のバルブピン先端部157を押圧してバルブピン155を上方に持ち上げている。保持部材165の一方側の端面には、六角穴、プラス孔、又はマイナス孔が設けられており、対応する工具により保持部材165を回転させて、中央穴112への保持部材165の挿入量を調整できる。保持部材165は止めねじであり、いわゆるイモネジである。
円筒形状に形成された第6空間86を形成するカッタスピンドル81の内周面には第7流路85が開口しており、第6空間86の底面には噴出部88につながる第8流路87の開口が設けられている。バルブ151は、第1バルブ部152において第6空間86の内周面を摺動して上下方向に移動し、バルブ151の位置により第1バルブ部152が第7流路85と第8流路87とを連通、又は非連通に制御する。
[図3:噴出量調整装置150が開状態時]
次に、面取り機200内の高圧エアの流れを説明する。図3は、保持部材165が中央穴112に取り付けられているバルブ開状態を示している。
高圧エアは、第1ハンドルの先端部のコネクタ13から導入され、第1導入路14、上側ケース31内の第2導入路34、第1空間35、リアプレート51の第1流路54、シリンダ41内のシリンダ流路49、シリンダ41内の第2空間43におけるロータブレード58間の空間、スリット42、第3空間44、フロントプレート45の第2流路48を通って、フロントプレート45とスピンドルハウジング61の上部とに囲まれた第4空間67に至る。その後、スピンドルハウジング61の第3流路72、第4流路73、第1環状部材74の第5流路75、第2環状部材76の第6流路77、導入部84を通って第7流路85に流れる。
図3の状態において、保持部材165は、軸方向穴94に挿入されているバルブピン先端部157を押圧している。そのため、バルブピン155は付勢部材161の付勢力に抗して上方に持ち上げられており、バルブピン155に押されたバルブ151の第2バルブ部153は、第6空間86内において第7流路85の開口より上方に位置している。したがって、第7流路85、及び噴出部88につながる第8流路87とも第2バルブ部153に閉塞されておらず、第7流路85と、第8流路87とは連通している。よって、高圧エアは、第7流路85から第6空間86、及び第8流路87を通って噴出部88から噴出され、ワークの切削片は付着することなく吹き飛ばされる。
図12:噴出量調整装置150が閉状態時]
図12は、保持部材165は中央穴112から外されており、バルブ閉状態を示している。バルブ151は付勢部材161により下向きに付勢されているため、バルブ151は第6空間86の内周面を摺動して最下端に移動する。図12に示されているように、その状態では、バルブ151は第7流路85と第8流路87との連通を遮断している。したがって、高圧エアは、第7流路85から第8流路87へ流れず、噴出部88から噴出されない。なお、上記では、保持部材165が中央穴112から完全に外されてバルブが完全に閉まった状態を説明したが、保持部材165を、バルブ開状態から所定量緩めた状態にすると、高圧エアの噴出部88からの噴出量を所望の値に調整できる。その場合、最適な長さの保持部材165を用いることで、ガイドローラ111からの保持部材165の突出を避けることができる。
<実施の形態2>
実施の形態2における面取り機300では、実施の形態1における面取り機200に加えて、潤滑剤吐出装置250が備えられていることのみが異なっている。
潤滑剤吐出装置250は、面取り機300の内部において、高圧エアにミスト状態の潤滑剤を混合させる装置である。ミスト状態の潤滑剤を混合された高圧エアは、噴出部88から噴出してカッタブレード96にあてられる。それにより、カッタブレード96を冷却するとともに、寿命を長くすることができる。潤滑剤吐出装置250が吐出する潤滑剤は、上記目的に合致しているものを適宜選択できる。例えば、潤滑剤は金属切削加工用オイルが用いられる。
図13を参照して、潤滑剤吐出装置250を説明する。潤滑剤吐出装置250は、タンク251、高圧エア導入管252、第1バルブ253、及び潤滑剤送出管254を有している。なお、図13では関連部材のみ表記し、本体部30内部の部材は省略している。
タンク251は、潤滑剤を貯留している内部が中空の装置である。タンク251は、上側ケース31の上部に固定されている。タンク251の形状は、上側ケース31の外観形状に合わせて円筒形状に形成されている。高圧エア導入管252は、一端部が上側ケース31、他端部が第1バルブ253を介してタンク251に接続されている。高圧エア導入管252は、タンク251に、上側ケース31内の高圧エアを導入する。潤滑剤送出管254は、一端部がタンク251の下端部付近、フレアナットが設けられている他端部がスピンドルハウジング61のフランジ部62に設けられている潤滑剤導入部68に接続されている。潤滑剤送出管254は、タンク251内の潤滑剤を潤滑剤導入部68に送出する。
第1バルブ253は、高圧エア導入管252から導入される高圧エアの量を調整する。第1バルブ253は図示しないねじを有しており、ねじの締め込み量により配管内流路の断面積を変化させて、高圧エアの量を調整する。第1バルブ253の位置は、高圧エア導入管252の他端部でなくてもよい。例えば、第1バルブ253の位置は、高圧エア導入管252の一端部付近にあってもよく、高圧エア導入管252の一端部と他端部との間にあってもよい。それにより、面取り機300の面取り作業時の邪魔にならず、また高圧エアの量の調整をしやすい最適な位置とすることができる。
図6、図7、及び図14を参照して、潤滑剤導入部68を説明する。潤滑剤導入部68は、フランジ部62の外周面から内周面まで設けられている貫通孔である。潤滑剤導入部68は、フランジ部62の外周面側において、潤滑剤送出管254の他端部に設けられているフレアナットに対応するねじ部が設けられており、両者はねじ嵌合している。潤滑剤導入部68は、フランジ部62の内周面側において、直径が細く形成されており、隣接して設けられている第3流路72内にミスト状潤滑剤を吐出する。
潤滑剤吐出装置250について、上記では高圧エアによりタンク251内を加圧しタンク251内の潤滑剤を押し出す構成について説明した。上記の変形例として、潤滑剤導入部68の内部側の空間を流れる高圧エアによる発生する負圧により、タンク251内の潤滑剤を吸引する構成を説明する。潤滑剤導入部68の内部側の空間を高圧エアが流れることで潤滑剤導入部68の内部付近にはベンチュリ効果により負圧が発生する。これを利用し、潤滑剤送出管254を介して、タンク251から潤滑剤を吸引し、潤滑剤導入部68において高圧エア内に吐出させる。この負圧を利用する構成の場合、高圧エア導入管252は不要である。また、タンク251の上部には、負圧による吸引力を調整するための第2バルブ255が設けられている。第2バルブ255を開くほど、潤滑剤の吸引力は小さく調整される。なお、本構成で利用する発生負圧絶対値を高くするために、隣接して設けられている第3流路72の断面積、及び潤滑剤導入部68の断面積は、できるだけ小さくする方がよい。
本発明の面取り機200、300によれば、カッタスピンドルにエア流路を有しているので、高速回転するカッタブレード96に常に一定のエアをあてられ、大型化することなく効率的に切削片を吹き飛ばすことができる。
81 カッタスピンドル、 84 導入部、86 第6空間、 88 噴出部、
96 カッタブレード、 150 噴出量調整装置、 151 バルブ、
250 潤滑剤噴出装置、 200,300 面取り機。

Claims (7)

  1. 供給される高圧エアにより回転されるロータの回転力が、連結部材を介して伝達され、かつカッタブレードが設けられたカッタスピンドルを備える面取り機において、
    前記カッタスピンドルは、前記カッタスピンドルを回転可能に保持する複数のベアリング同士の間を通って供給される高圧エアを導入する導入部と、前記カッタブレードにあてられる高圧エアが噴出する噴出部とを含むエア流路を有し、
    前記エア流路は、前記カッタスピンドルの内部に設けられ、端部に前記噴出部が設けられている直線状の孔を含んでおり、
    前記噴出部から噴出した高圧エアは、他の部材に案内されることなくカッタブレードの少なくとも一部にあたる面取り機。
  2. 前記噴出部は、前記カッタスピンドルの回転軸線から所定距離離間して少なくとも2つ設けられている前記カッタブレードに対応して、前記カッタスピンドルの周方向に複数設けられている、請求項1に記載の面取り機。
  3. 前記導入部は、前記カッタスピンドルの外周面に設けられている環状の凹部である、請求項1又は2に記載の面取り機。
  4. 前記カッタスピンドルには、前記導入部が連通するとともに、複数の前記噴出部が連通してそれぞれの前記噴出部に高圧エアを分配する空間が設けられている、請求項2に記載の面取り機。
  5. 前記噴出部から噴出する高圧エアの噴出量を調整するエア噴出量調整装置を備えている、請求項1~4の何れか一項に記載の面取り機。
  6. 前記噴出部から噴出される高圧エアに潤滑剤を混合させる潤滑剤吐出装置を備えている、請求項1~5の何れか一項に記載の面取り機。
  7. 前記潤滑剤吐出装置は、吐出する潤滑剤を貯留するタンクを有しており、前記タンクには大気圧と異なる圧力が作用する、請求項6に記載の面取り機。
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