JP7175110B2 - 窒化アルミニウム組成物及びその製造方法、前記窒化アルミニウム組成物を含有する複合体 - Google Patents
窒化アルミニウム組成物及びその製造方法、前記窒化アルミニウム組成物を含有する複合体 Download PDFInfo
- Publication number
- JP7175110B2 JP7175110B2 JP2018124481A JP2018124481A JP7175110B2 JP 7175110 B2 JP7175110 B2 JP 7175110B2 JP 2018124481 A JP2018124481 A JP 2018124481A JP 2018124481 A JP2018124481 A JP 2018124481A JP 7175110 B2 JP7175110 B2 JP 7175110B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- aluminum nitride
- aluminum
- less
- solution
- composite
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
- Inorganic Fibers (AREA)
Description
このような窒化アルミニウム組成物として、例えば、特開平9-314718号公報(特許文献1)には、非晶質アルミナ繊維不織布を、アンモニアガス雰囲気下、1200~1700℃で加熱処理して得られた窒化アルミニウム繊維不織布が開示されている。なお、特許文献1には、不織布に形成する際にバインダーとして微細なアルミナ粒子が液体中に分散したアルミナゾル、または微細なシリカ粒子が液体中に分散したシリカゾルを添加することが好ましいことが開示されている。なお、非特許文献1には、アルミナゾル及びシリカゾルは粒子表面のOH基が乾燥、焼成により結合し硬化することでバインダー性を示すことが開示されている。
本願出願人らがその理由を確認したところ、窒化アルミニウム組成物に含まれる窒化アルミニウムの結晶子サイズが大きいと、窒化アルミニウムの柔軟性が低くなることを見出した。
(ii)前記アルミニウムアルコキシド溶液中のアルミニウムアルコキシドを加水分解させ縮重合させることにより、曳糸性ゾル溶液を調製する工程、(iii)前記曳糸性ゾル溶液を用いて窒化アルミニウム前駆体を調製する工程、(iv)前記窒化アルミニウム前駆体を、窒化物ガス雰囲気下、1300℃以下で焼成する工程、を含む、結晶子サイズの平均値が390Å未満である窒化アルミニウムを含有する、窒化アルミニウム組成物の製造方法。」である。
本発明の窒化アルミニウム組成物の形態は、例えば、球状、板状、燐片状や不定形の粒子、繊維などが挙げられる。例えば、窒化アルミニウム組成物の形態が繊維であると、有機樹脂と複合して複合体を製造した際に、伝熱路(パーコレーション)の形成が容易であり、有機樹脂と複合する窒化アルミニウム繊維が少量でも高い熱伝導性が得られることから、結果として複合体の柔軟性を損ないにくい。そのため、本発明の窒化アルミニウム組成物の形態は、繊維であるのが好ましい。
本発明における「窒化アルミニウム比率」は、X線回折装置(卓上X線回折装置MiniFlex600、リガク株式会社製)へ測定対象物を供し測定した結果(測定条件:2θ測定範囲 +3~140°、管電圧:30kV、管電流:15mA)から、参照強度比(RIR)を用いて定量した値を意味する。
本発明における「窒化アルミニウムの結晶子サイズの平均値」は、前述したX線回折装置における測定条件で得られた測定結果に基づいて、Scherrer法を用いて、半値幅から求めた結晶子サイズを意味する。つまり、窒化アルミニウムで最も回折強度が強く、均一性の高い(100)面の半値幅を次に示すScherrerの式に代入して、結晶子サイズを求める。なお、標準物質には、LaB6を使用する。
Scherrerの式:D=K×λ/(β×cosθ)
D:結晶子サイズ(Å)
K:Scherrer定数(K=0.94)
λ:測定X線波長(Å)
β:結晶子の大きさによる回折線の拡がり(rad)
θ:回折線のブラッグ角
この複合体における窒化アルミニウム組成物の体積割合(P)は、次の式(1)によって算出される値である。
P=(F/H)×100 (1)
式中、Fは窒化アルミニウム組成物の体積(cm3)、Hは複合体の体積(cm3)をそれぞれ意味する。
この熱伝導率は、次のようにして測定した値をいう。
(熱伝導率の測定方法)
(1)複合体から、たて10mm、よこ10mm、厚さ0.1mm以上の試料片を採取する。
(2)この試料片の熱拡散率、比熱及び密度を次の方法により測定した後、下記式(A)に代入し、試料片(複合体)の熱伝導率(W/m・K)を求める。
<熱拡散率>
キセノンフラッシュアナライザー(登録商標:LFA 467HT HyperFlash、ネッチ・ジャパン株式会社製)を用いて、25℃で測定する。
<比熱>
示差走査熱量計(DSC)を用い、サファイア標準物質との比較により測定する。
<密度>
アルキメデスの原理を用いて測定する。
<熱伝導率>
熱伝導率=(熱拡散率)×(比熱)×(密度) (A)
このような本発明の複合体は常法により製造することができる。例えば、有機樹脂を溶解させた溶解液に、窒化アルミニウム組成物を添加し、分散液を調製した後、分散液を成型または支持体に塗工し、分散液に含まれる溶媒を除去し、続いて、支持体から剥離することで複合体を製造することができる。
更に、有機樹脂を溶解させた溶液を、窒化アルミニウム繊維シートに含浸又は塗布し、乾燥して、複合体を製造することができる。或いは、前記と同様の溶液を支持体に塗布した後、塗布液上に窒化アルミニウム繊維シートを乗せ、必要であれば、窒化アルミニウム繊維シートに前記と同様の溶液を塗布し、乾燥して、複合体を製造することができる。
(i)アルミニウムアルコキシド溶液を用意する工程、
(ii)前記アルミニウムアルコキシド溶液中のアルミニウムアルコキシドを加水分解させ縮重合させることにより、曳糸性ゾル溶液を調製する工程、
(iii)前記曳糸性ゾル溶液を用いて窒化アルミニウム前駆体を調製する工程、
(iv)前記窒化アルミニウム前駆体を、窒化物ガス雰囲気下、1300℃以下で焼成する工程、
または、
(i´)アルミニウムアルコキシド溶液を用意する工程、
(ii´)前記アルミニウムアルコキシド溶液中のアルミニウムアルコキシドを加水分解させ縮重合させることにより、曳糸性ゾル溶液を調製する工程、
(iii´)前記曳糸性ゾル溶液を用いて窒化アルミニウム前駆体を調製する工程、
(iv´)前記窒化アルミニウム前駆体と窒化物を、不活性ガス雰囲気下、1300℃以下で焼成する工程、
を含む。
前記アルミニウムアルコキシド溶液は、溶媒[例えば、有機溶媒(例えば、エタノールなどのアルコール類、ジメチルホルムアミド)]、前記アルミニウムアルコキシド溶液に含まれるアルミニウムアルコキシドを加水分解するための水、及び触媒(例えば、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなど)を含んでいることができる。
アルミニウムアルコキシド溶液に含まれるアルミニウムアルコキシドを加水分解するための水の量は、アルミニウムアルコキシドの分子構造によって異なり、特に限定するものではないが、例えば、アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレートの場合、曳糸性ゾル溶液とすることができるように、水の量はアルコキシドの4倍モル以下であるのが好ましい。
(判定法)
アースした金属板に対し、水平方向に配置した金属ノズル(内径:0.4mm)から紡糸溶液(固形分濃度:10~50wt%)を吐出する(吐出量:0.5~1.0g/hr)と共に、ノズルに電圧を印加(電界強度:1~3kV/cm、極性:プラス印加又はマイナス印加)し、ノズルの先端に溶液の固化を生じさせることなく、1分間以上連続して紡糸し、金属板上に繊維を集積させる。
この集積した繊維の走査電子顕微鏡写真を撮り、観察し、液滴がなく、繊維の平均繊維径(50点の算術平均値)が5μm以下、アスペクト比が100以上の繊維を製造できる条件が存在する場合、その紡糸溶液は「曳糸性あり」と判断する。これに対して、前記条件(すなわち、濃度、押出量、電界強度、及び/又は極性)を変え、いかに組み合わせても、液滴がある場合、オイル状で一定した繊維形態でない場合、平均繊維径が5μmを超える場合、あるいは、アスペクト比が100未満の場合(例えば、粒子状)で、前記繊維を製造できる条件が存在しない場合、その紡糸溶液は「曳糸性なし」と判断する。
次に、曳糸性ゾル溶液を用いて窒化アルミニウム前駆体を調製する。曳糸性ゾル溶液から窒化アルミニウム前駆体を調製する方法は、特に限定するものではない。窒化アルミニウム繊維を製造する場合は、例えば、静電紡糸法や、特開2009-287138号公報に開示されているような、液吐出部から吐出された紡糸液に対してガスを平行に吐出し、紡糸液に1本の直線状に剪断力を作用させて繊維化する方法によって窒化アルミニウム前駆体を調製することができる。これらの中でも静電紡糸法によれば、平均孔径が小さく、孔径の揃った窒化アルミニウム前駆体から構成された繊維シートを形成できるため、短繊維の窒化アルミニウム繊維を製造する場合に好適である。つまり、静電紡糸法により形成した窒化アルミニウム前駆体で構成された繊維シートは、前述の通り、平均孔径が小さく、孔径が揃った、窒化アルミニウム前駆体で構成された繊維同士の交差点間の距離が短く、かつ交差点間の距離が揃った状態にある。そのため、この窒化アルミニウム前駆体で構成された繊維シートを焼成してなる窒化アルミニウム繊維シートも同様の状態にある。そのため、窒化アルミニウム繊維シートに対して、窒化アルミニウム繊維の配向を変えないように、プレス機により加圧すると、窒化アルミニウム繊維同士の交差点が強く加圧され、窒化アルミニウム繊維同士の交差点で破断されやすいため、繊維長の揃った窒化アルミニウム短繊維を製造できる。つまり、窒化アルミニウム繊維同士の交差点は窒化アルミニウム繊維同士が重なって、微視的には、窒化アルミニウム繊維シートの厚さが厚くなった箇所に相当するため、プレス機による圧力は窒化アルミニウム繊維同士の交差点に対して優先的に作用する。したがって、繊維長の揃った窒化アルミニウム短繊維を製造できる。
なお、ここでいう「窒化物ガス」とは、分子中に窒素原子と窒素原子と結合するほかの原子を有する分子を含むガスのことをいい、例えば、アンモニアガスが挙げられる。また、「不活性ガス」とは、他の物質と反応しない、もしくは非常に反応しにくい分子で構成されたガスのことをいい、例えば、窒素ガスやアルゴンガスが挙げられる。前記窒化アルミニウム前駆体を不活性ガス雰囲気下で焼成する場合は、ヒドラジンやジエタノールアミンなどの、窒化アルミニウム前駆体と反応する窒化物を含んだ状態で焼成する必要がある。なお、前記窒化アルミニウム前駆体を窒化物ガス雰囲気下で焼成する場合に、窒化アルミニウム前駆体と反応する窒化物を含んでいてもよい。
アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、硝酸イットリウム、水、2-プロパノールを1:0.03:1.5:20のモル比になるように、溶液の温度0℃で混合し、24時間攪拌してアルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレートを加水分解させた。その後、温度70℃で24時間加熱攪拌して、縮重合させた。そして、エバポレータにより焼成後に生成する窒化アルミニウムが混合液の20wt%となる濃度になるまで濃縮した後、粘度が2000~3000mPa・sになるまで増粘させて、曳糸性ゾル溶液を得た。
その後、前記曳糸性ゾル溶液を用い、以下に示す静電紡糸条件で紡糸し集積することで、窒化アルミニウム前駆体連続繊維シートを調製した。
<静電紡糸条件>
・電極:金属製ノズル
・捕集体:アースしたドラム
・ノズルからの吐出量:1.0g/時間
・ノズル先端とドラム捕集体との距離:10cm
・紡糸容器内の温湿度:25℃/30%RH
最後に、前記窒化アルミニウム前駆体連続繊維シートをアンモニアガス雰囲気下、1150℃で5時間焼成し、平均繊維径0.6μmの窒化アルミニウム連続繊維シートA1を得た。なお、窒化アルミニウム連続繊維シートA1における窒化アルミニウム比率は、97wt%であった。
焼成温度が1300℃であったことを除いては、実施例1と同様にして平均繊維径0.6μmの窒化アルミニウム連続繊維シートA2を得た。なお、窒化アルミニウム連続繊維シートA2における窒化アルミニウム比率は、96wt%であった。
焼成温度が1500℃であったことを除いては、実施例1と同様にして平均繊維径0.6μmの窒化アルミニウム連続繊維シートA3を得た。なお、窒化アルミニウム連続繊維シートA3における窒化アルミニウム比率は、80wt%であった。
アルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレート、水、2-プロパノールを1:1.5:20のモル比になるように、溶液の温度0℃で混合し、24時間攪拌してアルミニウムエチルアセトアセテート・ジイソプロピレートを加水分解させた。その後、温度70℃で24時間加熱攪拌して、縮重合させた。そして、エバポレータにより焼成後に生成する窒化アルミニウムが混合液の20wt%になるまで濃縮した後、粘度が2000~3000mPa・sになるまで増粘させて、曳糸性ゾル溶液を得た。
その後、前記曳糸性ゾル溶液を用い、実施例1と同様の静電紡糸条件で紡糸し集積した後、実施例1と同様の焼成条件で焼成し、平均繊維径0.6μmの窒化アルミニウム連続繊維シートB1を得た。なお、窒化アルミニウム連続繊維シートB1における窒化アルミニウム比率は、98wt%であった。
焼成温度が1300℃であったことを除いては、実施例3と同様にして平均繊維径0.6μmの窒化アルミニウム連続繊維シートB2を得た。なお、窒化アルミニウム連続繊維シートB2における窒化アルミニウム比率は、85wt%であった。
焼成温度が1500℃であったことを除いては、実施例3と同様にして平均繊維径0.6μmの窒化アルミニウム連続繊維シートB3を得た。なお、窒化アルミニウム連続繊維シートB3における窒化アルミニウム比率は、95wt%であった。
アルミナ短繊維(デンカアルセン(登録商標)、デンカ株式会社製)をアンモニアガス雰囲気下、1150℃で5時間焼成した。しかし、アルミナが窒化アルミニウムに変化せず、窒化アルミニウム繊維を得ることができなかった。
市販の窒化アルミニウム粉末(Hグレード、トクヤマ株式会社製、窒化アルミニウム比率:98wt%)を準備した。
市販の窒化アルミニウムウィスカー(株式会社U-MaP社製、窒化アルミニウム比率:98wt%)を準備した。
実施例および比較例の各窒化アルミニウム連続繊維シートの曲げ強度、曲げたわみ量を、荷重変位測定装置(荷重変位測定ユニット FSA-1KE-5N、株式会社イマダ製)を使用して、以下の測定方法に基づいて測定した。
<曲げ強度、曲げたわみ量の測定方法>
(1)窒化アルミニウム連続繊維シートから、たて40mm×よこ7mmの試験片を各々5枚採取した。
(2)先端が2±0.2mmの丸みを有する金属製棒状支点を2つ用意し、2つの棒状支点間距離が16mmとなるように、棒状支点を平行に配置した。
(3)試験片を、2つの棒状支点間を跨ぐように、棒状支点上に配置した。
(4)配置した試験片における棒状支点間の中心部分に対して、先端が5±0.1mmの丸みを有する金属製棒状加圧くさびを用いて、速度1mm/min.で加圧し、試験片の中心部分に折れが生じた時の荷重を0.001N単位で測定した。
(5)上記結果をもとに、次の式から曲げ強度(S、単位:MPa)を算出した。
S=3PL/(2Wh2)
ここで、Pは試験片の中心部分に折れが生じた時の荷重(単位:N)、Lは棒状支点間距離(=16mm)、Wは試験片の幅(=7mm)、hは試験片の厚さ(単位:mm)を、それぞれ意味する。
(6)前記曲げ強度の測定を5枚の試験片に対して行ない、その算術平均値を「曲げ強度」とした。
(7)また、上記曲げ強度の測定において、試験片の中心部分に折れが生じた時の棒状加圧くさびによる押し込み量(=試験片の上面又は下面の初期位置と折れた位置との距離)を曲げたわみ量(mm)とした。
(8)5枚の試験片から得られた曲げ強度及び曲げたわみ量の算術平均値を「曲げたわみ量」とした。
窒化アルミニウム連続繊維シートA1から、質量約1gの窒化アルミニウム繊維シート片を複数枚採取した。続いて、これらの窒化アルミニウム繊維シート片を重ねて、1.5cmの厚さとした後、プレス機により、5.5MPaの圧力で30秒間加圧することにより粉砕して、繊維状窒化アルミニウムフィラーA1(平均繊維長:0.8μm、アスペクト比:20、繊維長のCV値:0.4)を調製した。
次に、前記繊維状窒化アルミニウムフィラーA1を、シリコーン樹脂に混合し、攪拌機で10分間攪拌(回転数:2000rpm)した。その後、前記繊維状窒化アルミニウムフィラーA1とシリコーン樹脂の混合物を平らなガラス板上にバーコーターで製膜し、温度100℃で180分間の乾燥を行った後、ガラス板上から剥離し、繊維状窒化アルミニウムフィラーA1分散シリコーン複合体を調製した。なお、繊維状窒化アルミニウムフィラーA1分散シリコーン複合体における繊維状窒化アルミニウムフィラーA1の体積割合は40体積%であった。
窒化アルミニウム連続繊維シートB1から、質量約1gの窒化アルミニウム繊維シート片を複数枚採取した。続いて、これらの窒化アルミニウム繊維シート片を重ねて、1.5cmの厚さとした後、プレス機により、5.0MPaの圧力で30秒間加圧することにより粉砕して、繊維状窒化アルミニウムフィラーB1(平均繊維長:0.8μm、アスペクト比:20、繊維長のCV値:0.4)を調製した。その後、実施例4と同じ方法で混合、製膜、乾燥、剥離を行うことで、繊維状窒化アルミニウムフィラーB1分散シリコーン複合体を調製した。なお、繊維状窒化アルミニウムフィラーB1分散シリコーン複合体における繊維状窒化アルミニウムフィラーB1の体積割合は40体積%であった。
実施例4,5で使用したシリコーン樹脂と同じシリコーン樹脂を用いて、平らなガラス板上にバーコーターで製膜し、温度100℃で180分間の乾燥を行ってガラス板上から剥離し、シリコーンシートを調製した。
実施例4,5の複合体及び比較例5のシリコーンシートからたて10mm、よこ10mm、厚さ0.3mmの試験片を採取した。採取した試験片の、厚さ方向における熱伝導率の測定をそれぞれ行った。
熱伝導率の評価結果を、表3に示す。
このことから、柔軟性に優れる窒化アルミニウム組成物を含有する本発明の複合体は、熱伝導性に優れるものであった。
Claims (2)
- (i)アルミニウムアルコキシド溶液を用意する工程、
(ii)前記アルミニウムアルコキシド溶液中のアルミニウムアルコキシドを加水分解させ縮重合させることにより、曳糸性ゾル溶液を調製する工程、
(iii)前記曳糸性ゾル溶液を用いて窒化アルミニウム前駆体を調製する工程、
(iv)前記窒化アルミニウム前駆体を、窒化物ガス雰囲気下、1300℃以下で焼成する工程、
を含む、結晶子サイズの平均値が390Å未満である窒化アルミニウムを含有する、窒化アルミニウム組成物の製造方法。 - (i)アルミニウムアルコキシド溶液を用意する工程、
(ii)前記アルミニウムアルコキシド溶液中のアルミニウムアルコキシドを加水分解させ縮重合させることにより、曳糸性ゾル溶液を調製する工程、
(iii)前記曳糸性ゾル溶液を用いて窒化アルミニウム前駆体を調製する工程、
(iv)前記窒化アルミニウム前駆体と窒化物を、不活性ガス雰囲気下、1300℃以下で焼成する工程、
を含む、結晶子サイズの平均値が390Å未満である窒化アルミニウムを含有する、窒化アルミニウム組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018124481A JP7175110B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 窒化アルミニウム組成物及びその製造方法、前記窒化アルミニウム組成物を含有する複合体 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2018124481A JP7175110B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 窒化アルミニウム組成物及びその製造方法、前記窒化アルミニウム組成物を含有する複合体 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2020001981A JP2020001981A (ja) | 2020-01-09 |
JP7175110B2 true JP7175110B2 (ja) | 2022-11-18 |
Family
ID=69098591
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2018124481A Active JP7175110B2 (ja) | 2018-06-29 | 2018-06-29 | 窒化アルミニウム組成物及びその製造方法、前記窒化アルミニウム組成物を含有する複合体 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP7175110B2 (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003097527A1 (en) | 2002-05-22 | 2003-11-27 | Japan Energy Corporation | Particulate aluminum nitride and method for production thereof |
WO2006103930A1 (ja) | 2005-03-29 | 2006-10-05 | Tama-Tlo Ltd. | 窒化アルミニウム含有物の製造方法 |
JP2011523928A (ja) | 2008-05-27 | 2011-08-25 | イノブナノ−マテリアイス アバンサドス,ソシエダッド アノニマ | ナノメートルサイズのセラミック材料、その合成法及びその使用 |
WO2014141783A1 (ja) | 2013-03-12 | 2014-09-18 | 日本バイリーン株式会社 | 無機ナノ繊維及びその製造方法 |
Family Cites Families (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH01280022A (ja) * | 1988-04-28 | 1989-11-10 | Showa Denko Kk | 窒化アルミニウム繊維及びその製造方法 |
JPH0376820A (ja) * | 1989-05-26 | 1991-04-02 | Matsushita Electric Works Ltd | 窒化アルミニウム繊維の製造方法 |
JP2792949B2 (ja) * | 1989-10-24 | 1998-09-03 | 三井化学株式会社 | 窒化アルミニウム粉末およびその製造方法 |
US5525320A (en) * | 1994-07-11 | 1996-06-11 | University Of Cincinnati | Process for aluminum nitride powder production |
US5876682A (en) * | 1997-02-25 | 1999-03-02 | The United States Of America As Represented By The Secretary Of The Navy | Nanostructured ceramic nitride powders and a method of making the same |
JPH11130411A (ja) * | 1997-10-30 | 1999-05-18 | Toshiba Ceramics Co Ltd | 窒化アルミニウムの製造方法 |
-
2018
- 2018-06-29 JP JP2018124481A patent/JP7175110B2/ja active Active
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2003097527A1 (en) | 2002-05-22 | 2003-11-27 | Japan Energy Corporation | Particulate aluminum nitride and method for production thereof |
WO2006103930A1 (ja) | 2005-03-29 | 2006-10-05 | Tama-Tlo Ltd. | 窒化アルミニウム含有物の製造方法 |
JP2011523928A (ja) | 2008-05-27 | 2011-08-25 | イノブナノ−マテリアイス アバンサドス,ソシエダッド アノニマ | ナノメートルサイズのセラミック材料、その合成法及びその使用 |
WO2014141783A1 (ja) | 2013-03-12 | 2014-09-18 | 日本バイリーン株式会社 | 無機ナノ繊維及びその製造方法 |
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
末廣隆之 ほか,ガス還元窒化反応によるAlN繊維の合成に及ぼす原料特性の影響,Journal of the Ceramic Society of Japan,2002年,Vol.110, No.1,pp.67-69,DOI:10.2109/jcersj.110.67 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2020001981A (ja) | 2020-01-09 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US10889700B2 (en) | Inorganic nanofiber and method for manufacturing same | |
KR101294596B1 (ko) | 탄소나노튜브를 포함하는 면상 발열체 페이스트 조성물 및 그 제조방법 | |
JP7180713B2 (ja) | アルミナ繊維集合体及びその製造方法 | |
Son et al. | Direct electrospinning of ultrafine titania fibres in the absence of polymer additives and formation of pure anatase titania fibres at low temperature | |
Zawrah et al. | Facile and economic synthesis of silica nanoparticles | |
Chen et al. | Electrospun mullite fibers from the sol–gel precursor | |
TW201005146A (en) | Carbon fiber and method for production thereof | |
EP2050804A1 (en) | Heat conductive adhesive | |
Mun et al. | Thermal conductivity of a silicon carbide/pitch-based carbon fiber-epoxy composite | |
JP5987514B2 (ja) | 2相共連続型シリカ構造体及びその製造方法 | |
Song et al. | Homogeneous and flexible mullite nanofibers fabricated by electrospinning through diphasic mullite sol–gel route | |
JP6228461B2 (ja) | 無機繊維及びその製造方法 | |
Stanishevsky et al. | Structure and mechanical properties of nanofibrous ZrO2 derived from alternating field electrospun precursors | |
WO2017217378A1 (ja) | 炭化ケイ素の製造方法及び炭化ケイ素複合材料 | |
Guo et al. | In situ carbon thermal reduction method for the production of electrospun metal/SiOC composite fibers | |
Wilfert et al. | Electrospinning of preceramic polymers for the preparation of SiBNC felts and their modification with semiconductor nanowires | |
JP7175110B2 (ja) | 窒化アルミニウム組成物及びその製造方法、前記窒化アルミニウム組成物を含有する複合体 | |
JP4552019B2 (ja) | 炭化ケイ素系ナノ繊維の製造方法 | |
JP6237311B2 (ja) | カーボンナノチューブ合成用触媒 | |
JP6076225B2 (ja) | フィラー分散有機樹脂複合体 | |
Durmuşoğlu et al. | Synthesis and characterization of boron-doped Bi 2 O 3-La 2 O 3 fiber derived nanocomposite precursor | |
JP6750815B2 (ja) | アルミナ繊維、アルミナ繊維シート、アルミナ繊維−有機樹脂複合シート、及びアルミナ繊維の製造方法 | |
JP2004360115A (ja) | 炭化ケイ素系ナノ繊維の製造方法 | |
Jing et al. | Synthesis of sub-micro-sized solid alpha alumina fibers with smooth surfaces by sol–gel method | |
JP2004183131A (ja) | 無機系繊維シート及び無機系繊維シートの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20210511 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20220415 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20220531 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20220729 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20221101 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20221108 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 7175110 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |