JP7174484B2 - 農作業車 - Google Patents

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Description

本発明は、圃場を農作業しながら走行する農作業車に関する。
圃場は、畦等によって外側の領域と境界付けられており、その境界線の内側で種々の農作業が農作業車によって行われる。その際、近年、手動走行だけでなく、自動走行も採用されている。農作業車による農作業では、畦際で方向転換、燃料補給、農作物の排出、農作業用資材の搬入などが行われる。畦は圃場面より高く位置しているので、農作業車が畦に接触する可能性があり、畦際の走行には、注意が必要となる。圃場が畦ではなく、柵や植木などの境界形成部材で境界付けられている場合でも、農作業車が境界形成部材と接触しないように注意する必要がある。
特許文献1による作業車は、畦際領域で方向転換しながら圃場内を走行する走行車体と、前記圃場に対して作業を行う圃場作業装置と、自車位置を示す測位データを出力する測位ユニットとを備えている。この作業車は、畦際領域を残して設定された作業走行経路の始点と終点との間を作業走行し、畦際領域でUターンを行い、作業幅分だけ間隔をあけた次の作業走行経路の始点と終点との間を作業走行する。このような走行を繰り返すことにより、圃場作業が行われていく。その際、測位ユニットによって算出された自車位置と作業走行経路の終点(畦際領域への進入点と)の位置とが比較されるので、作業車が畦際領域への進入する前に、または畦際領域へ進入した直後に、減速や停車を行うことができる。
特開2017-123829号公報
自動走行から手動走行に切り替えてUターンを行う必要がある畦際領域に作業車が進入する前後の時点は、運転者にとって作業上重要であるので、特許文献1による作業車では、必要に応じて、その時点で、減速、警告報知、停車などが行われる。しかしながら、作業車から畦までの距離は算出されていないので、作業車が畦と接触を防ぐための回避制御は行われない。効率のよい農作業を行うためには、作業車をできる限り畦に接近させることも必要であるが、作業車と畦との接触は回避しなければならない。
このような実情から、畦等の境界線との接触を回避しながらも、その境界線に接近することができる走行制御を有する農作業車が要望されている。
本発明による農作業車は、圃場内部と畦との境界線の地図位置を示す境界線データを管理する境界線データ管理部と、衛星航法を用いて測位データを取得する自車位置検出モジュールと、前記測位データに基づいて自車位置を算出する自車位置算出部と、前記自車位置から車体の走行方位を算出する走行方位算出部と、前記走行方位と前記車体の外形とに基づいて前記走行方位での前記車体から前記境界線までの縦離間距離を離間距離として算出する離間距離算出部と、前記離間距離に応じて車速を管理する車速管理部とを備え、前記離間距離に応じて前記車速管理部によって管理される前記車速は、少なくとも所定の範囲の前記離間距離においては、前記車体が作業を行いながら走行している作業走行時と、非作業で走行している非作業走行時とでは異なっている。
この構成によれば、衛星航法に基づいて得られた測位データから算出された走行方位と自車位置とを用いて、境界線データ管理部によって管理されている圃場の境界線と車体との間の離間距離が求められる。その際、衛星電波は、レーザレーダや超音波センサに比べて、作業車と境界線との間に存在する農作物や電柱などの影響をほとんど受けないので、有利である。車速管理部が、算出された離間距離に応じて車速を管理しているので、作業車が境界線に達する前に、減速や停車を行うための警告を行うことや、強制的に減速や停車を行うことができる。これにより、農作業車は、境界線を形成している畦などと接触すること、あるいは境界線を超えることを回避しながら、走行することができる。また、農作業車の場合、作業走行時と非作業走行時とでは、推薦される車速が異なる。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記離間距離に応じて前記車速管理部によって管理される前記車速は、少なくとも所定の範囲の前記離間距離においては、前記車体が作業を行いながら走行している作業走行時と、非作業で走行している非作業走行時とでは異なっている。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記境界線データ管理部は、前記境界線に沿った周回走行時に前記自車位置算出部から得られた走行軌跡に基づいて前記境界線データを生成する。この構成では、離間距離の算出のために用いられる境界線データは、農作業車が実際に行った境界線に沿った周回走行時に得られた走行軌跡に基づいて生成される。つまり、この走行軌跡を算出するために用いられた自車位置と、離間距離の算出時にも用いられる自車位置は、同じ自車位置検出モジュール及び同じ自車位置算出部によって算出される。その際、自車位置算出に関連する機器に、固有の癖のような特性があるがゆえに、自車位置算出部によって算出される自車位置が、絶対的な地図座標位置とずれている場合がある。しかしながら、この構成では、境界線データのため座標位置と走行中の自車位置の座標位置とが、同一の機器で用いて算出されるので、そのような誤差を無視することができ、結果的に正確な離間距離が得られる。
本発明の好適な実施形態の1つでは、前記周回走行は作業走行であり、前記作業走行による既作業領域の内側に残された作業対象領域を自動走行で作業するための走行経路を生成する走行経路生成部が備えられている。この構成では、境界線データを生成するための周回走行においても作業が行われるので、空走によって周回走行を行う場合と比較して、作業効率がよい。また、作業を行いながらの周回走行の終了により、残された作業対象領域の形状も自車位置算出部による自車位置に基づいて算出されるので、その形状に適切な走行経路が走行経路生成部によって作成される。これにより、無駄のない圃場作業が実現する。
収穫作業や田植作業や施肥作業などの農作業の場合、作業が行われた領域(既作業領域)と、作業が行われてない領域(未作業領域)は、明確に区別される。既作業領域は、給油や収穫物排出などのために一時的に作業を中止して畦際に設定された一時停車位置に向かうための離脱走行や、一時停車位置から再び作業を開始する復帰走行のために利用される。このような作業車の既作業領域での走行においては、車体が畦と干渉したり、未作業領域に入り込んだりすることを避けなくてはならない。特に、速い速度で畦や未作業領域近くを走行する場合には、車速を制限することが好ましい。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記境界線データ管理部は、前記圃場における未作業領域と既作業領域との作業境界線の位置を示す作業境界線データを管理し、前記離間距離算出部は、前記走行方位と前記車体の外形とに基づいて前記走行方位に直交する車体横断方向での前記車体から前記境界線及び前記作業境界線の少なくとも一方までの横離間距離を前記離間距離として算出する。
境界線データは、圃場の外形を示す地図データ、あるいは以前の作業で用いられた圃場外形データから生成することができる。農作業車が、最初に行う周回走行では、予め与えられる境界線データ(ここでは参考境界線データと称せられる)を用いて離間距離を算出することで、畦等の圃場の境界線との接触を回避することができる。周回走行が終了すれば、自ら生成した境界線データ(ここでは実境界線データと称せられる)を用いて離間距離を算出することができる。さらに、周回走行によって形成された既作業領域の内周の位置座標から、既作業領域と未作業領域との間の実境界線データを生成することも可能である。このことから、本発明による好適な実施形態の1つでは、前記境界線データ管理部は、予め与えられている前記圃場の前記境界線を示すデータを参考境界線データとして管理するとともに、前記周回走行を通じて算出された前記境界線データを実境界線データとして管理し、前記周回走行時には前記参考境界線データに基づいて前記離間距離が算出され、前記自動走行時には実境界線データに基づいて前記離間距離が算出される。
畦等の圃場の境界線に接近しながらも、境界線との接触を確実に回避するためには、境界線に接近する農作業車の車速が重要となる。高速の場合、制動距離が長くなり、制動が間に合わず、作業車と畦等との接触が回避できない可能性がある。しかし、確実に停車できる速度と距離との関係を、算出された離間距離に当てはめて、緊急停車を含む車速の制限を行うことで、上記問題は解決できる。このことから、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記車速管理部は、前記離間距離に応じて車速を制限する車速制限指令を出力する。
具体的な車速制御指令は、車体の減速と車体の停止とである。したがって、この農作業車の具体的な実施形態の1つでは、前記車速管理部は、前記離間距離が予め設定された減速開始距離範囲に入ると前記車体の減速を行う。具体的な実施形態の他の1つでは、前記車速管理部は、前記離間距離が予め設定された停車距離範囲に入ると前記車体の停止を行う。減速や制動による機体の挙動は、その時の車速によって異なる。このことから、前記減速開始距離範囲及び前記停車距離範囲は、現車速に応じて変更されることが好ましい。
この農作業車が自動走行制御部を備え、自動走行が可能な場合、車速制限指令が出力されるような緊急時には、自動走行を強制的に中止することが好ましい。このため、本発明の好適な実施形態の1つでは、自動走行制御部が備えられており、自動走行中において、前記離間距離が予め設定された自動走行禁止距離範囲に入ると、前記車速管理部は自動走行を禁止する。
車体が境界線に接近した場合、まずは減速し、その後に制動をかけて停車させることになる。さらに、強制停車に至った状況からリカバリーするためには手動での走行が適している。このことから、本発明の好適な実施形態では、前記自動走行禁止距離範囲は前記停車距離範囲より短く設定され、さらに、前記停車距離範囲は前記減速開始距離範囲より短く設定されている。
農作業車の場合、方向転換などにおいて後進を用いることが少なくない。このため、上述した、離間距離に応じた車速管理や自動走行の中止は、後進時にも適用されることが好ましい。したがって、本発明の好適な実施形態の1つでは、前記離間距離算出部は、前進走行時には前記車体の前端と前記境界線までの距離を前記離間距離として算出し、後進走行時には前記車体の後端と前記境界線までの距離を前記離間距離として算出する。
農作業車の一例としてのコンバインの側面図である。 コンバインの自動走行の概要を示す図である。 自動走行における走行経路を示す図である。 コンバインの制御系の構成を示す機能ブロック図である。 畦との間の離間距離に基づく車速管理と走行モード管理とにおける制御情報の流れを示す制御情報流れ図である。 離間距離(縦離間距離)と車速制限指令と自動走行禁止指令との関係を示す模式図である。 離間距離(縦離間距離)と車速制限指令と自動走行禁止指令との関係の別実施形態を示す模式図である。 離間距離(横離間距離)と車速制限指令と自動走行禁止指令との関係を示す模式図である。
次に、本発明による農作業車の一例である収穫機として、普通型のコンバインを取り上げて説明する。なお、本明細書では、特に断りがない限り、「前」(図1に示す矢印Fの方向)は車体前後方向(走行方向)における前方を意味し、「後」(図1に示す矢印Bの方向)は車体前後方向(走行方向)における後方を意味する。また、左右方向または横方向は、車体前後方向に直交する車体横断方向(車体幅方向)を意味する。「上」(図1に示す矢印Uの方向)及び「下」(図1に示す矢印Dの方向)は、車体の鉛直方向(垂直方向)での位置関係であり、地上高さにおける関係を示す。
図1に示すように、このコンバインは、車体10、クローラ式の走行装置11、運転部12、脱穀装置13、穀粒タンク14、収穫部H、搬送装置16、穀粒排出装置18、自車位置検出モジュール80を備えている。
走行装置11は、車体10の下部に備えられている。コンバインは、走行装置11によって自走可能に構成されている。運転部12、脱穀装置13、穀粒タンク14は、走行装置11の上側に備えられ、車体10の上部を構成している。運転部12には、コンバインを運転する運転者やコンバインの作業を監視する監視者が搭乗可能である。通常、運転者と監視者とは兼務される。なお、運転者と監視者とが別人の場合、監視者は、コンバインの機外からコンバインの作業を監視していても良い。
穀粒排出装置18は、穀粒タンク14の後下部に連結されている。また、自車位置検出モジュール80は、運転部12の前上部に取り付けられている。
収穫部Hは、コンバインにおける前部に備えられている。そして、搬送装置16は、収穫部Hの後側に接続されている。また、収穫部Hは、切断機構15及びリール17を有している。切断機構15は、圃場の植立穀稈を刈り取る。また、リール17は、回転駆動しながら収穫対象の植立穀稈を掻き込む。この構成により、収穫部Hは、圃場の穀物(農作物の一種)を収穫する。そして、コンバインは、収穫部Hによって圃場の穀物を収穫しながら走行装置11によって走行する作業走行が可能である。
切断機構15により刈り取られた刈取穀稈は、搬送装置16によって脱穀装置13へ搬送される。脱穀装置13において、刈取穀稈は脱穀処理される。脱穀処理により得られた穀粒は、穀粒タンク14に貯留される。穀粒タンク14に貯留された穀粒は、穀粒排出装置18によって機外に排出される。
また、運転部12には、通信端末4が配置されている。本実施形態において、通信端末4は、運転部12に固定されている。しかしながら、本発明はこれに限定されず、通信端末4は、運転部12に対して着脱可能に構成されていても良いし、コンバインの車外に位置していても良い。
図2に示すように、このコンバインは、圃場において設定された走行経路に沿って自動走行する。このためには、自車位置が必要である。自車位置検出モジュール80には、衛星測位モジュール81と慣性計測モジュール82とが含まれている。衛星測位モジュール81は、人工衛星GSから送信されるGNSS(global navigation satellite system)信号(GPS信号を含む)を受信して、自車位置を算出するための測位データを出力する。衛星測位モジュール81には、種々の方式があるが、リアルタイム・キネマティック方式を採用する場合には、図示されていない基地局が圃場の周辺に設置される。慣性計測モジュール82は、ジャイロ加速度センサ及び磁気方位センサを組み込んでおり、瞬時の走行方位を示す位置ベクトルを出力する。慣性計測モジュール82は、衛星測位モジュール81による自車位置算出を補完するためにも用いられる。慣性計測モジュール82は、省略することも可能である。即ち、自車位置検出モジュール80は、少なくとも、衛星航法を用いて測位データを取得するものである。また、コンバインは圃場の作物を収穫する農作業車であるので、自車位置を検出するために、レーザレーダや超音波センサを用いると、作物が邪魔になって畦等の圃場境界の検出精度が落ちることがある。しかし、自車位置検出モジュール80を用いて自車位置を検出すると、農作物や電柱などの影響をほとんど受けない。また、予め圃場境界などの境界線の地図位置を算出しておけば、境界線との間の距離を精度よく算出することが可能である。
このコンバインによって圃場での収穫作業を行う場合の手順は、以下に説明する通りである。
まず、運転者兼監視者は、コンバインを手動で操作し、図2に示すように、圃場内の外周部分において、圃場の境界線に沿って周回するように周回走行を行う。コンバインは、周回走行を行いながら、同時に収穫作業も行う。これにより既刈領域(既作業領域)となった領域は、外周領域SAとして設定される。そして、外周領域SAの内側に未刈領域(未作業領域)のまま残された領域は、作業対象領域CAとして設定される。この周回走行では、収穫部Hを畦際まで接近させるので、その際の走行軌跡に対応する収穫部Hの軌跡から、圃場内部と畦との境界線の地図位置を示す境界線データを生成することができる。
また、外周領域SAと作業対象領域CAとの間の作業境界線(既作業領域と未作業領域)を示す作業境界線データも生成することができる。
なお、外周領域SAの幅をある程度広く確保するために、運転者は、コンバインを2~3周走行させる。この走行においては、コンバインが1周する毎に、コンバインの作業幅分だけ外周領域SAの幅が拡大する。最初の、2~3周の走行が終わると、外周領域SAの幅は、コンバインの作業幅の2~3倍程度の幅となる。
外周領域SAは、作業対象領域CAにおいて収穫走行を行うときに、コンバインが方向転換するためのスペースとして利用される。また、外周領域SAは、収穫走行を一旦終えて、穀粒の排出場所へ移動する際や、燃料の補給場所へ移動する際等の移動用のスペースとしても利用される。
なお、図2に示す運搬車CVは、コンバインから排出された穀粒を収集し、運搬することができる。穀粒排出の際、コンバインは運搬車CVの近傍へ移動した後、穀粒排出装置18によって穀粒を運搬車CVへ排出する。
外周領域SA及び作業対象領域CAが設定されると、図3に示すように、作業対象領域CAにおける走行経路が算定される。算定された走行経路は、作業走行のパターンに基づいて順次設定され、設定された走行経路に沿って走行するように、コンバインが自動走行制御される。その際、以下に述べるように、畦(圃場の境界線)との接触を回避する制御が行われる。また、穀粒排出などの、非作業走行時に、作業対象領域CAに入り込むことを回避する制御も行われる。
図4に、コンバインの制御系が示されている。コンバインの制御系は、多数のECUと呼ばれる電子制御ユニットからなる制御ユニット5、及びこの制御ユニット5との間で車載LANなどの配線網を通じて信号通信(データ通信)を行う各種入出力機器から構成されている。
報知デバイス62は、運転者等に作業走行状態や種々の警告を報知するためのデバイスであり、ブザー、ランプ、スピーカ、ディスプレイなどである。通信部66は、このコンバインの制御系が、遠隔地に設置されている管理コンピュータ及び外部通信端末との間でデータ交換するために用いられる。この外部通信端末には、圃場に立っている監視者、またはコンバイン乗り込んでいる監視者(運転者も含む)が操作するタブレットコンピュータ、自宅や管理事務所に設置されているコンピュータ、さらには車外に持ち出された通信端末4が含まれる。制御ユニット5は、この制御系の中核要素であり、複数のECUの集合体として示されている。自車位置検出モジュール80からの信号は、車載LANを通じて制御ユニット5に入力される。
制御ユニット5は、入出力インタフェースとして、出力処理部503と入力処理部502とを備えている。出力処理部503は、機器ドライバ65を介して種々の動作機器70と接続している。動作機器70として、走行関係の機器である走行機器群71と作業関係の機器である作業機器群72とがある。走行機器群71には、例えば、エンジン制御機器、変速制御機器、制動制御機器、操舵制御機器などが含まれている。作業機器群72には、収穫部H、脱穀装置13、搬送装置16、穀粒排出装置18における動力制御機器などが含まれている。
入力処理部502には、走行状態センサ群63、作業状態センサ群64、走行操作ユニット90、などが接続されている。走行状態センサ群63には、車速センサ、エンジン回転数センサ、オーバーヒート検出センサ、ブレーキペダル位置検出センサ、駐車ブレーキ検出センサ、変速位置検出センサ、操舵位置検出センサ、などが含まれている。作業状態センサ群64には、収穫作業装置(収穫部H、脱穀装置13、搬送装置16、穀粒排出装置18、図1参照)の駆動状態を検出するセンサ、及び穀稈や穀粒の状態を検出するセンサが含まれている。
走行操作ユニット90は、運転者によって手動操作され、その操作信号が制御ユニット5に入力される操作具の総称である。走行操作ユニット90には、主変速操作具、操舵操作具、モード操作具、自動開始操作具などが含まれている。モード操作具は、自動運転と手動運転とを切り替えるための指令を制御ユニット5に送り出す機能を有する。自動開始操作具は、自動走行を開始するための最終的な自動開始指令を制御ユニット5に送る機能を有する。
制御ユニット5には、自車位置算出部50、走行制御部51、作業制御部52、走行モード管理部53、境界線データ管理部54、離間距離算出部55、走行軌跡算出部56、走行方位算出部57、作業領域決定部58、走行経路生成部59が備えられている。自車位置算出部50は、自車位置検出モジュール80から逐次送られてくる測位データに基づいて、自車位置を地図座標(または圃場座標)の形式で算出する。その際、自車位置として、車体10の特定箇所(例えば車体中心や収穫部Hの端部など、図1参照)の位置を設定することができる。報知部501は、制御ユニット5の各機能部からの指令等に基づいて報知データを生成し、報知デバイス62に与える。
走行制御部51は、エンジン制御機能、操舵制御機能、車速制御機能などを有し、走行機器群71に走行制御信号を与える。作業制御部52は、収穫作業装置(収穫部H、脱穀装置13、搬送装置16、穀粒排出装置18など、図1参照)の動きを制御するために、作業機器群72に作業制御信号を与える。
このコンバインは、自動走行で収穫作業を行う自動運転と、手動走行で収穫作業を行う手動運転との両方で走行可能である。このため、走行制御部51には、手動走行制御部511と自動走行制御部512と車速管理部513と走行経路設定部514とが含まれている。なお、自動運転を行うために、自動走行モードが設定され、手動運転を行うためには手動走行モードが設定される。このような走行モードは、走行モード管理部53によって管理される。
自動走行モードが設定されている場合、自動走行制御部512は、自動操舵及び停止を含む車速変更の制御信号を生成して、走行機器群71を制御する。自動操舵に関する制御信号は、走行経路設定部514によって設定された目標となる走行経路と、自車位置算出部50によって算出された自車位置との間の方位ずれ及び位置ずれが解消されるように生成される。車速変更に関する制御信号は、前もって設定された車速値に基づいて生成される。走行経路設定部514によって設定される走行経路は、走行経路生成部59に登録されている経路算出アルゴリズムによって生成される。
手動走行モードが選択されている場合、運転者による操作に基づいて、手動走行制御部511が制御信号を生成し、走行機器群71を制御することで、手動運転が実現する。なお、走行経路生成部59によって算出される走行経路は、手動運転であっても、コンバインが当該走行経路に沿って走行するためのガイダンスのために利用することができる。
作業領域決定部58は、所定の作業幅で行われた収穫作業から、既刈領域(外周領域SA)、未刈領域(作業対象領域CA)などを決定する。
境界線データ管理部54、離間距離算出部55、走行軌跡算出部56、走行方位算出部57、車速管理部513は、圃場の境界線である畦との接触を回避する制御を行うために機能する。
走行軌跡算出部56は、自車位置算出部50によって算出された自車位置を経時的にプロットすることで走行軌跡を算出する。走行方位算出部57は、走行軌跡算出部56における微小時間での走行軌跡(瞬間走行軌跡)から車体10の走行方位を算出する。また、走行方位算出部57は、慣性計測モジュール82からの出力データに含まれている方位データに基づいて走行方位を算出することも可能である。
境界線データ管理部54は、コンバインが圃場面と畦との境界線(圃場の境界線)に沿って周回走行する際に得られる、車体10の畦側の部材(収穫部Hの外端部)の走行軌跡に基づいて、圃場の境界線の地図位置を示す境界線データを生成して、管理する。境界線データ管理部54は、作業走行した車体10の走行軌跡から、既刈領域(外周領域SA;既作業領域)と未刈領域(作業対象領域CA;未作業領域)との作業境界線を示す作業境界線データも生成する。このように、コンバインの実際の周回走行を通じて生成された境界線データは実境界線データと称せられる。境界線データ管理部54は、さらに、管理コンピュータ及び外部通信端末から、圃場情報に含まれている圃場の境界線データをダウンロードして、管理することもできる。このように予め与えられた境界線データは参考境界線データと称せられる。
離間距離算出部55は、自車位置算出部50によって算出された自車位置と走行方位算出部57によって算出された走行方位とから、圃場の境界線または作業境界線までの離間距離を算出する。この離間距離はコンバインが畦に接触すること、及び、不測に未刈領域(未作業領域)に進入することを回避するために用いられるので、走行方位における、境界線及び作業境界線とコンバインの特定の部位との距離を算出する必要がある。つまり、離間距離算出部55は、車体10(車体10に取り付けられた装置及び機器を含む)の外形を記録しており、この外形を考慮して、境界線または作業境界線と、車体10との間の距離を離間距離として算出する。
離間距離算出部55は、境界線データとして実境界線データを参考境界線データに優先して用いる。実境界線データが生成されるまでは、つまり、周回走行中は、参考境界線データを用いて離間距離を算出し、周回走行によって実境界線データが生成されると、実境界線データを用いて離間距離を算出する。
車速管理部513は、離間距離算出部55によって算出された離間距離に応じて車速を管理する。車速管理部513は、離間距離から制限車速を導出するルックアップテーブルを有する。離間距離が短くなると導出される制限車速は低くなる。走行状態センサ群63からの検出信号に基づいて算出された現車速が制限車速を超えている場合には、車速管理部513から現車速が制限車速となるように、減速指令が出力される。さらに、離間距離が予め設定された限界距離を下回ると、制限車速はゼロとなり、車速管理部513から停車指令が出力される。言い換えると、車速管理部513は、境界線に接近して走行する際の限界車速を決定する。
次に、図5に示された制御情報流れ図を用いて、畦との接触や、不測の未作業領域への進入(農作物との接触)を回避する制御の流れを説明する。
図2に示すように、コンバインは手動操作による圃場の周回走行を行う。この周回走行においては、自車位置検出モジュール80から出力される測位データに基づいて、自車位置算出部50が自車位置を算出する。走行軌跡算出部56は、自車位置から走行軌跡と瞬間走行軌跡を算出する。走行方位算出部57は、走行軌跡算出部56からの瞬間走行軌跡に基づいて走行方位を算出する。境界線データ管理部54は、最外周の周回走行が終了した時点で、その走行軌跡から境界線データを算出する。境界線データ管理部54は、作業境界線データも算出する。
作業領域決定部58は、周回走行が完了した時点で、走行軌跡算出部56から受け取る周回走行における走行軌跡に基づいて、外周領域SAと作業対象領域CAとを決定する。
外周領域SAの最外線が圃場面の外形線、つまり圃場の境界線であり、外周領域SAの最内線によって規定される内側領域が、自動で作業走行を行う作業対象領域CAとなる。走行経路生成部59は、作業領域決定部58によって決定された外周領域SAと作業対象領域CAとに基づいて、図3で示すような、自動走行を行うための走行経路を生成する。生成された走行経路は走行経路設定部514によって管理される。さらに、作業走行が行われるごとに、境界線データ管理部54は、作業境界線データを更新する。
自車位置算出部50で算出された自車位置、走行方位算出部57で算出された走行方位、境界線データ管理部54で管理されている境界線データは、離間距離算出部55に送られる。離間距離算出部55は、自車位置と、走行方位と、境界線データと、車体10の外形とに基づいて、走行方位での車体10から圃場の境界線までの縦離間距離を離間距離として算出する。より詳しくは、離間距離算出部55は、前進走行時には車体10の前端と境界線までの距離を離間距離(縦離間距離)として算出し、後進走行時には車体10の後端と境界線までの距離を離間距離(縦離間距離)として算出する。さらに、離間距離算出部55は、自車位置と、走行方位と、境界線データと、作業境界線データと、車体10の外形とに基づいて走行方位に直交する車体横断方向での車体10から境界線または作業境界線までの横離間距離を離間距離として算出する。離間距離算出部55で算出された離間距離は、車速管理部513に送られる。なお、この離間距離は、報知部501と報知デバイス62を通じて運転者または監視者に報知してもよい。
車速管理部513は、受け取った離間距離と現在の車速とに基づいて、当該離間距離が減速開始距離範囲、停車距離範囲、自動走行禁止距離範囲に入っていると、適合した範囲に応じて、減速指令または停車指令を含む車速制限指令、さらには自動走行禁止指令を出力する。車体10が畦に接近し過ぎた場合には、走行制御部51は車体10を減速または停車させること、さらには自動走行を強制的に禁止することで、畦との接触、つまり車体10が圃場の境界線を超えることを回避する。
図6を用いて、この実施形態における離間距離と車速制限指令及び自動走行禁止指令との関係を詳しく説明する。なお、ここでは、離間距離は、縦離間距離である。図6の例では、コンバインの進行方向前方領域に、停車距離範囲を規定する第1警戒距離L1と減速開始距離範囲を規定する第2警戒距離L2が設定されている。さらに、自動走行を禁止する自動走行禁止距離範囲を規定する特別警戒距離L0が設定されている。離間距離はDで示されている。第1警戒距離L1と第2警戒距離L2との間には、その距離が小さくなるほど小さくなる車速が制限車速として設定されている。一例として、算出された離間距離が第2警戒距離L2であれば、車速が1.0m/sに制限される減速指令が出力される。
算出された離間距離が第1警戒距離L1であれば、車速が0.5m/s(制限車速)に制限される減速指令が出力される。算出された離間距離が第2警戒距離L2より小さく第1警戒距離L1より大きければ、その距離が小さくなるに従って1.0m/sから0.5m/s(制限車速)に低下する減少関数に応じた値に車速を制限する減速指令が出力される。さらに、離間距離が第1警戒距離L1未満に達すると、車速制限指令として、停車指令が出力される。離間距離が第2警戒距離L2より大きい場合、車速制限指令は出力されない。なお、離間距離が特別警戒距離L0より短くなれば、自動走行禁止指令が出力され、走行モードが自動走行モードであれば、自動走行モードが取り消され、自動走行が強制的に禁止される。従って、離間距離が特別警戒距離L0より短くなれば、コンバインは手動で運転される。なお、ここでは、前進走行している形態で説明しているが、後進走行であっても、同様な離間距離と車速制限指令及び自動走行禁止指令との関係を設定することが可能である。
上述の特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2は、一定値であってもよいし、可変値であってもよい。例えば、特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2が車速によって変更されるように構成した場合の一例を以下に示す。
(1)車速が2.0m/sで走行している時には、特別警戒距離L0は1.0mとなり、第1警戒距離L1は2.0mとなり、第2警戒距離L2は4.0mとなり、(2)車速が1.5m/sで走行している時には、特別警戒距離L0は0.7mとなり、第1警戒距離L1は1.5mとなり、第2警戒距離L2は2.5mとなる。
つまり、車速が大きいほど、特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2が大きくなり、車速が小さいほど、特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2が小さくなる。なお、特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2のうちの少なくとも1つだけが、車速によって変更されるように構成してもよい。また、車速による、特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2の変更は、車速に応じて段階的に変更してもいいし、無段階に変更してもよい。
さらに、第1警戒距離L1と第2警戒距離L2との間の離間距離に対して、離間距離が小さいほど、車速の制限(減速)が徐々に(無段階で)大きくなるように、離間距離による減速が行われるように構成してもよい。
車速制限指令により減速または停車、さらには自動走行禁止指令により自動走行の禁止が実行される場合には、その旨が、報知部501と報知デバイス62を通じて運転者または監視者に報知される。なお、この回避制御は、自動走行のみならず手動走行においても実行可能である。
図6に示された離間距離と車速制限指令及び自動走行禁止指令との関係の別形態が図7に示されている。この別実施形態では、コンバインの進行方向前方領域に、特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2、第3警戒距離L3が設定されている。離間距離はDで示されている。離間距離が第3警戒距離L3より大きい場合、車速制限指令は出力されない。一例として、離間距離が第3警戒距離L3以下で第2警戒距離L2より大きい場合(この領域を第1の減速開始距離範囲と称す)、車速制限指令として、車速が1m/sに制限される減速指令が出力される。離間距離が第2警戒距離L2以下で第1警戒距離L1より大きい場合(この領域を第2の減速距離範囲と称す)、車速制限指令として、車速が0.5m/sに制限される減速指令が出力される。さらに、離間距離が第1警戒距離L1以下に達すると、車速制限指令として、停車指令が出力される。離間距離が特別警戒距離L0より短くなれば、自動走行禁止指令が出力される。つまり、この別実施形態では、第1警戒距離L1と第2警戒距離L2との間の距離範囲には、固定値としての車速が0.5m/sが割り当てられており、第2警戒距離L2と第3警戒距離L3との間の距離範囲には、固定値としての車速が1m/sが割り当てられていることで、図6の実施形態と異なっている。なお、この別実施例では、第3警戒距離L3は、図6の実施形態での第2警戒距離L2に対応しており、第2警戒距離L2は、図6の実施形態での第2警戒距離L2と第1警戒距離L1との中間の距離となっている。第1警戒距離L1及び特別警戒距離L0は図6の実施形態のものと同じである。この形態でも、上述の特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2、第3警戒距離L3の少なくとも1つまたはそれら全ては、一定値であってもよいし、車速によって変更される可変値であってもよい。
次に、図8を用いて、車体10の側方から横方向への離間距離である横離間距離と車速制限指令及び自動走行禁止指令との関係を詳しく説明する。なお、車体横断方向での車体10から境界線または作業境界線までの距離である横離間距離は、ここではEで示されている。図8で示すように、車体10から車体横断方向の領域に、第1横警戒距離M1と第2横警戒距離M2と特別横警戒距離M0が設定されている。実際には、車体10の左右両側に警戒距離が設定されているが、図8では左側の警戒距離だけが示されている。ここでも、第1横警戒距離M1と第2横警戒距離M2との間には、その距離が小さくなるほど小さくなる車速が制限車速として設定されている。一例として、算出された離間距離が第2横警戒距離M2であれば、車速が1.0m/s~2.0m/s程度の制限車速に制限される減速指令が出力される。算出された離間距離が第1横警戒距離M1であれば、車速が0.5m/s~0.9m/s程度の制限車速に制限される減速指令が出力される。そして、算出された離間距離が第2横警戒距離M2と第1横警戒距離M1との間であれば、その距離が小さくなるに従って、第2横警戒距離M2での制限車速から第1横警戒距離M1での制限車速に低下する減少関数に応じた制限車速に車速を制限する減速指令が出力される。
さらに、離間距離が第1横警戒距離M1未満に達すると、車速制限指令として、停車指令が出力される。離間距離が第2横警戒距離M2より大きい場合、車速制限指令は出力されない。なお、離間距離が特別横警戒距離M0より短くなれば、自動走行禁止指令が出力され、自動走行モードが強制的に取り消される。従って、離間距離が特別横警戒距離M0より短くなれば、コンバインは手動で運転されることになる。なお、ここでは、前進走行している形態で説明しているが、後進走行であっても、同様な離間距離と車速制限指令及び自動走行禁止指令との関係が設定される。この形態でも、上述の特別横警戒距離M0、第1横警戒距離M1、第2横警戒距離M2の少なくとも1つまたはそれら全ては、一定値であってもよいし、車速によって変更される可変値であってもよい。
さらに、上述した横離間距離と車速とを用いた制限制御は、作業走行状態での制御と、非作業走行状態での制御とに分けることができる。作業走行状態には、車体10が未作業領域で穀稈を刈取りながら走行している状態、及び、車体10が刈取り走行を行った未作業領域から次の未作業領域に移行するために既作業領域をUターン走行している状態が含まれる。非作業走行状態には、上述した離脱走行や復帰走行が行われている状態が含まれる。非作業走行では、車体10は、通常、作業走行に比べて高速で走行する。このため、非作業走行時には、非作業走行時に比べて、特別警戒距離L0、第1警戒距離L1、第2警戒距離L2、第3警戒距離L3、及び、特別横警戒距離M0、第1横警戒距離M1、第2横警戒距離M2の少なくとも1つまたはそれら全てが大きくなるように構成してもよい。
〔別実施の形態〕
(1)図4で示された各機能部は、主に説明目的で区分けされている。実際には、各機能部は他の機能部と統合してもよいし、または複数の機能部に分けてもよい。さらに、制御ユニット5に構築されている機能部のうち、車速管理部513、走行モード管理部53、境界線データ管理部54、離間距離算出部55、走行軌跡算出部56、走行方位算出部57、作業領域決定部58、走行経路生成部59のいずれかは、持ち運び可能な携帯型の通信端末4(タブレットコンピュータなど)に構築し、コンバインに持ち込んで、無線や車載LANを経由して制御ユニット5とデータ交換するような構成を採用してもよい。
(2)上述の実施形態においては、監視者は、コンバインを手動運転し、図2に示すように、圃場内の外周部分において、圃場の境界線に沿って周回するように収穫走行を行い、その後、走行経路を算出して、自動運転に切り替える。しかしながら、本発明はこれに限定されず、最初から、コンバインが自動運転され、特別な事態が発生した際に、手動運転に切り替えられる運転方法でもよい。また、直線状またはほぼ直線状の走行経路は自動運転され、方向転換など急旋回を伴うような走行経路は、手動運転される運転方法でもよい。
なお、上述の実施形態(別実施形態を含む、以下同じ)で開示される構成は、矛盾が生じない限り、他の実施形態で開示される構成と組み合わせて適用することが可能であり、また、本明細書において開示された実施形態は例示であって、本発明の実施形態はこれに限定されず、本発明の目的を逸脱しない範囲内で適宜改変することが可能である。
本発明は、普通型のコンバインだけでなく、自脱型のコンバインにも利用可能である。
また、トウモロコシ収穫機、ジャガイモ収穫機、ニンジン収穫機、サトウキビ収穫機等の種々の収穫機にも利用できる。
5 :制御ユニット
50 :自車位置算出部
51 :走行制御部
511 :手動走行制御部
512 :自動走行制御部
513 :車速管理部
514 :走行経路設定部
52 :作業制御部
53 :走行モード管理部
54 :境界線データ管理部
55 :離間距離算出部
56 :走行軌跡算出部
57 :走行方位算出部
58 :作業領域決定部
59 :走行経路生成部
501 :報知部
62 :報知デバイス
80 :自車位置検出モジュール
81 :衛星測位モジュール
82 :慣性計測モジュール
CA :作業対象領域
SA :外周領域

Claims (15)

  1. 圃場内部と畦との境界線の地図位置を示す境界線データを管理する境界線データ管理部と、
    衛星航法を用いて測位データを取得する自車位置検出モジュールと、
    前記測位データに基づいて自車位置を算出する自車位置算出部と、
    前記自車位置から車体の走行方位を算出する走行方位算出部と、
    前記走行方位と前記車体の外形とに基づいて前記走行方位での前記車体から前記境界線までの縦離間距離を離間距離として算出する離間距離算出部と、
    前記離間距離に応じて車速を管理する車速管理部と、を備え
    前記離間距離に応じて前記車速管理部によって管理される前記車速は、少なくとも所定の範囲の前記離間距離においては、前記車体が作業を行いながら走行している作業走行時と、非作業で走行している非作業走行時とでは異なっている農作業車。
  2. 前記境界線データ管理部は、前記境界線に沿った周回走行時に前記自車位置算出部から得られた走行軌跡に基づいて前記境界線データを生成する請求項1に記載の農作業車。
  3. 前記周回走行は作業走行であり、前記作業走行による既作業領域の内側に残された作業対象領域を自動走行で作業するための走行経路を生成する走行経路生成部が備えられている請求項2に記載の農作業車。
  4. 前記境界線データ管理部は、前記圃場における未作業領域と既作業領域との作業境界線の位置を示す作業境界線データを管理し、
    前記離間距離算出部は、前記走行方位と前記車体の外形とに基づいて前記走行方位に直交する車体横断方向での前記車体から前記境界線及び前記作業境界線の少なくとも一方までの横離間距離を前記離間距離として算出する請求項1から3のいずれか一項に記載の農作業車。
  5. 前記境界線データ管理部は、予め与えられている前記圃場の前記境界線を示すデータを参考境界線データとして管理するとともに、前記周回走行を通じて算出された前記境界線データを実境界線データとして管理し、
    前記周回走行時には前記参考境界線データに基づいて前記離間距離が算出され、自動走行時には前記実境界線データに基づいて前記離間距離が算出される請求項2または3に記載の農作業車。
  6. 前記車速管理部は、前記離間距離に応じて車速を制限する車速制限指令を出力する請求項1から5のいずれか一項に記載の農作業車。
  7. 前記車速管理部は、前記離間距離が予め設定された減速開始距離範囲に入ると前記車体の減速を行う請求項6に記載の農作業車。
  8. 前記減速開始距離範囲は、現車速に応じて変更される請求項7に記載の農作業車。
  9. 前記車速管理部は、前記離間距離が予め設定された停車距離範囲に入ると前記車体の停止を行う請求項6から8のいずれか一項に記載の農作業車。
  10. 前記停車距離範囲は、現車速に応じて変更される請求項9に記載の農作業車。
  11. 自動走行制御部が備えられており、
    自動走行中において、前記車速管理部は、前記離間距離が予め設定された自動走行禁止距離範囲に入ると自動走行を禁止する請求項6から10のいずれか一項に記載の農作業車。
  12. 前記自動走行禁止距離範囲は、現車速に応じて変更される請求項11に記載の農作業車。
  13. 前記車速管理部は、前記離間距離が予め設定された停車距離範囲に入ると前記車体の停止を行い、
    前記自動走行禁止距離範囲は前記停車距離範囲より短い請求項11または12に記載の農作業車。
  14. 前記車速管理部は、前記離間距離が予め設定された減速開始距離範囲に入ると前記車体の減速を行い、
    前記停車距離範囲は前記減速開始距離範囲より短い請求項9または13に記載の農作業車。
  15. 前記離間距離算出部は、前進走行時には前記車体の前端と前記境界線までの距離を前記離間距離として算出し、後進走行時には前記車体の後端と前記境界線までの距離を前記離間距離として算出する請求項1から14のいずれか一項に記載の農作業車。
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