JP7174473B2 - ブラシヘッドアセンブリ及び電動歯ブラシ - Google Patents

Description

本発明は、電動歯ブラシの分野に関し、特に、ブラシヘッドアセンブリと駆動軸とをロックして駆動軸のトルク伝達及び軸方向保持の機能を実現するようにしたブラシヘッドアセンブリ及び電動歯ブラシに関する。

周知のように、電動歯ブラシは、ハンドルアセンブリ及びブラシヘッドアセンブリを含み、ハンドルアセンブリは、ケース及び前記ケース内に設けられた電池、モータ及び制御基板などを含み、かつ前記ケースの前端から駆動軸を密封状態で延出し、該駆動軸は、前記ブラシヘッドアセンブリに取り外し可能に接続される。電動歯ブラシを使用すると、ハンドルアセンブリの駆動軸は、軸芯に沿って高周波で往復揺動し、それに装着されたブラシヘッドアセンブリがそれに伴って往復揺動するように駆動し、ブラシヘッドアセンブリ上の毛が揺動して歯を清掃するように動かす。そのため、トルクを伝達するために十分な軸へのロック力が必要になり、さらに、清掃するか又は取り替えるためにブラシヘッドを容易に取り外す必要がある。

ブラシヘッドアセンブリが軸芯に沿って高周波で往復揺動し、特に、揺動トルクと振幅が大きい場合、軸へのロック力が不足になると、トルク伝達に問題が生じ、さらにブラシヘッドアセンブリが使用時に駆動軸から脱落することをもたらす。
従来の既知の軸へのロック力を提供する方法は、ブラシヘッドアセンブリの内部に連結部材とＣ字状バネを取り付け、Ｃ字状バネを連結部材の外部に包み、連結部材の内部に駆動軸が挿入される軸芯を形成し、Ｃ字状バネによって連結部材の本体部分に十分に大きな力を付勢することにより、前記連結部材と前記連結部材内に出入りする前記駆動軸との１つ以上の接触領域の物理的接触に十分な付勢力を発生させてブラシヘッドをロックする。

しかしながら、このような接続方法には、駆動軸の抜き挿し時に相互の間に長距離に力を受けるため、抜き挿しが困難であり、かつ抜き挿しを繰り返すことで、駆動軸へのロック力が不十分となり、トルク伝達に問題が生じ、ブラシヘッドアセンブリが脱落することを引き起こしやすいという欠陥が存在する。

本発明は上記した従来技術の問題に鑑みなされたものであり、ブラシヘッドアセンブリの駆動軸からの抜き挿しを容易とし、かつ抜き挿しを繰り返しても確実にトルク伝達を行えるとともに、ブラシヘッドアセンブリが脱落し難いブラシヘッドアセンブリ及び電動歯ブラシを提供することを、その目的とする。

本発明の一態様に係るブラシヘッドアセンブリは、ブラシヘッド本体、連結部材及びロックシートを含み、
前記ブラシヘッド本体の前端に毛が設けられ、後端に部材装着キャビティが設けられ、
前記ロックシートは、変形可能な弾性部品であり、中間部位に位置する支持点受力部と弾性力を付勢する両端に位置する付勢部とを含み、２つの付勢部と支持点受力部とは接続線がＶ字状となるように配置され、
前記連結部材は、基部と部材本体とを含み、前記基部と部材本体の内部軸芯に駆動軸が挿入される軸芯挿入孔が設けられ、
前記部材本体は、前記部材装着キャビティ内に取り付けられ、かつ前記部材装着キャビティの内壁との間にロックシート装着キャビティが形成され、前記ロックシート装着キャビティは、前記軸芯挿入孔と連通し、
前記ロックシートは、前記ロックシート装着キャビティ内に嵌設されることにより、前記駆動軸が前記軸芯挿入孔内に挿入されると、前記ロックシートが弾性変形して発生した弾性力は、２つの付勢部によって前記駆動軸をロックする。

本発明に開示されたブラシヘッドアセンブリは、ブラシヘッド本体の末端に部材装着キャビティが設けられ、かつ部材装着キャビティ内には、連結部材が取り付けられ、支持点受力部と弾性力を付勢する両端の付勢部とを含む変形可能なロックシートが嵌め込まれる。該ロックシートは、前記駆動軸がブラシヘッドアセンブリ内の軸芯挿入孔に挿入されると、その駆動軸のヘッド部がロックシートの２つの付勢部の第１の付勢部を通過するが第２の付勢部に接触していない場合、駆動軸が圧力を受けず、駆動軸が第２の付勢部に接触するとすぐに、ロックシートのてこ作用により、２つの付勢部が付勢した弾性力を受け始め、それにより抜き挿しをより容易かつスムーズにする。最終的に所定の位置に挿入される場合のみ、ロックシートが弾性変形して発生した弾性力が２つの付勢部によって駆動軸に作用し、駆動軸をロックする。このようなロックシートは、駆動軸の挿入工程でのストロークの大部分をスムーズかつ容易にし、最終的に２つの付勢部が両方とも駆動軸に接触する場合のみに圧力を発生させて駆動軸をロックし、かつこのような弾性力によるロックは長時間保持することができ、そのトルク伝達と軸方向保持の能力を保証することができる。

さらに、前記部材装着キャビティは、前から後へ順に前制限孔、メイン装着キャビティ及び部材ロックキャビティを含み、
前記連結部材の部材本体の前端にガイドポストが設けられ、後端に係止部が設けられ、前記係止部が前記基部に接続され、前記ガイドポストは、前記前制限孔内に挿入され、前記部材本体は、前記メイン装着キャビティ内に装着され、前記係止部は、前記部材ロックキャビティ内にロックされ、
前記部材本体の前端とガイドポストとの接続箇所に前制限台が設けられ、前記部材本体の後端と係止部との接続箇所に係止突起が設けられ、前記前制限台、前記係止突起、及び前記部材装着キャビティの内壁の間に前記ロックシート装着キャビティが形成され、
前記ロックシート装着キャビティに対応する位置での部材装着キャビティの内壁は、ロックシート着力部として機能し、前記ロックシート着力部は、前記ロックシートが力を受けるときに支持点受力部に当接して、ロックシートを弾性変形させる。
このような具体的な構造の連結部材及びロックシートの装着構造は、ロックシート及び連結部材をブラシヘッドアセンブリの部材装着キャビティ内に容易かつ迅速に装着することができる。

さらに、前記部材ロックキャビティの後部に後制限部品が取り付けられ、前記係止突起が前記後制限部品よりも前の部材ロックキャビティ内に係止されることにより、前記部材本体を前記部材装着キャビティ内に取り付ける。このような方法により、より容易に製造及び実装できる。

さらに、前記ロックシートの中間部位の支持点受力部に制限軸が設けられ、該制限軸により、ロックシートが前記ロックシート装着キャビティ内に制限され、前記軸芯挿入孔内に落ちない。

さらに、前記部材本体の、前制限台と係止突起との間に位置する部位に軸座が設けられ、
前記制限軸は、前記軸座内に取り付けられる。

さらに、前記基部の尾端内にさらに充填部品が取り付けられる。該充填部品は、駆動軸の挿入をガイドすることができるとともに、ブラシヘッドアセンブリの慣性モーメントを調整することができる。

さらに、前記ブラシヘッドアセンブリは、複数のロックシートを含み、前記部材本体と前記部材装着キャビティの内壁との間にロックシートに対応する個数のロックシート装着キャビティが形成され、前記ロックシート装着キャビティが前記軸芯挿入孔と連通し、各前記ロックシートは、各ロックシート装着キャビティ内に対応して装着される。

さらに、前記ロックシートは、弾性金属シートが折り曲げられて形成されたものであり、両端の付勢部は、弾性金属シートの両端が折り曲げられて形成された谷折り状の構造であり、中間部位の支持点受力部の両側にリング状の制限リングが形成され、前記制限リングにより、前記ロックシートが前記ロックシート装着キャビティ内に嵌め込まれる。

本発明の第２の態様に係る、ブラシヘッドアセンブリと、ケース、前記ケース内に配置されて、その駆動軸が前記ケース内から延出するモータ、制御基板、及び電池を含むハンドルアセンブリとを含む電動歯ブラシは、前記ブラシヘッドアセンブリが前記駆動軸に挿着可能である。

本発明に開示された電動歯ブラシは、ブラシヘッド本体の末端に部材装着キャビティが設けられ、かつ部材装着キャビティ内には、連結部材が取り付けられ、支持点受力部と弾性力を付勢する両端に位置する付勢部とを含む変形可能なロックシートが嵌め込まれる。該ロックシートは、前記駆動軸がブラシヘッドアセンブリ内の軸芯挿入孔に挿入されると、その駆動軸のヘッド部がロックシートの２つの付勢部の第１の付勢部を通過するが第２の付勢部に接触していない場合、駆動軸が圧力を受けず、駆動軸が第２の付勢部に接触するとすぐに、ロックシートのてこ作用により、２つの付勢部が付勢した弾性力を受け始め、それにより抜き挿しをより容易かつスムーズにする。最終的に所定の位置に挿入される場合のみ、ロックシートが弾性変形して発生した圧力が２つの付勢部によって駆動軸に作用し、駆動軸をロックする。このようなロックシートは、駆動軸の挿入工程でのストロークの大部分をスムーズかつ容易にし、最終的に２つの付勢部が両方とも駆動軸に接触する場合のみに圧力を発生させて駆動軸をロックし、かつこのような弾性力によるロックは長時間保持することができ、そのトルク伝達と軸方向保持の能力を保証することができる。

さらに、前記駆動軸に前記ロックシートと係合するロックシート係合面が設けられ、前記ロックシート係合面に前記ロックシートの付勢部と係合する１つ又は２つの凹溝が設けられる。該凹溝は、ロックシートがロック位置に位置するときのロック効果をより確実にすることができるとともに、ロックシートの弾性変形を部分的に回復させることができ、このようにその弾性をより容易に長時間保持することができる。

本発明の具体的な実施形態に係る電動歯ブラシの斜視図である。 本発明の具体的な実施形態に係るブラシヘッドアセンブリの分解斜視図である。 本発明の具体的な実施形態に係るブラシヘッドアセンブリの分解斜視図である。 図３におけるＡ部分の拡大図である。 本発明の具体的な実施形態に係る連結部材の斜視図である。 本発明の具体的な実施形態に係る連結部材の断面図である。 本発明の具体的な実施形態に係るロックシートの斜視図である。 本発明の具体的な実施形態に係る別のロックシートの斜視図である。 本発明の具体的な実施形態に係るロックシートと連結部材の装着斜視図である。 本発明の具体的な実施形態に係るロックシートと連結部材の別の装着斜視図である。 本発明の具体的な実施形態に係るロックシートと駆動軸との係合を示す図である。 本発明の具体的な実施形態に係る、さらに好ましいロックシートの斜視図である。 図１２におけるロックシートと駆動軸との係合を示す図である。 本発明の具体的な実施形態に係る駆動軸の好ましい改良形態を示す図である。 本発明の具体的な実施形態に係る、上下にいずれもロックシートが設けられる、さらに好ましい形態を示す斜視図である。 本発明の具体的な実施形態に係る、駆動軸がブラシヘッドアセンブリ内に完全に挿入されていない非ロック状態を示す図である。 図１６におけるＢ部分の拡大図である。 本発明の具体的な実施形態に係る、駆動軸がブラシヘッドアセンブリ内に完全に挿入されたロック状態を示す図である。 図１８におけるＣ部分の拡大図である。

本発明の解決しようとする技術的課題、技術的解決手段及び有益な効果をより明確にするために、以下、図面及び実施例を参照しながら、本発明をさらに詳細に説明する。なお、ここに記載する具体的な実施例は、本発明を解釈するものに過ぎず、本発明を限定するものではない。
なお、本発明の説明において、用語「縦方向」、「径方向」、「長さ」、「幅」、「厚さ」、「上」、「下」、「前」、「後」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「頂」、「底」、「内」、「外」等で示す方向又は位置関係は、図面に示す方向又は位置関係に基づくものであり、本発明を容易に説明し説明を簡略化するためのものに過ぎず、示された装置又は部品が特定の方向を有し、特定の方向で構成され動作しなければならないことを示すか又は示唆するものではないため、本発明を限定するものであると理解すべきではない。本発明の説明において、特別な説明がない限り、用語「複数」は、２つ以上を意味する。
なお、本発明の説明において、別に明確な規定及び限定を有しない限り、用語「取付」、「連結」、「接続」は、広義に理解されるべきであり、例えば、固定接続、取り外し可能な接続、一体的な接続であってもよく、機械的な接続、電気的な接続であってもよく、直接的な接続、中間媒体を介した接続であってもよく、２つの部品の間の連通であってもよい。当業者であれば、具体的な状況に応じて本発明における上記用語の具体的な意味を理解することができる。

図１に示すように、本実施例には電動歯ブラシが開示され、該電動歯ブラシは、ハンドルアセンブリ２及びブラシヘッドアセンブリ１を含み、本実施例では、ハンドルアセンブリ２は、公知の技術を採用し、ケース、ケース内に配置されたモータ、制御基板及び電池を含み、モータの駆動軸２１は、前記ケースから延出する。ブラシヘッドアセンブリ１は、該駆動軸２１に挿着可能である。ケースには、一般的に、電源スイッチ２２、指示ランプ２３なども設けられるが、本実施例において改良されたものではないため、説明を省略する。

本実施例では、核心となる発明構想は、ブラシヘッドアセンブリ１を改良することにより、それと駆動軸２１のロック接続を良くすることである。以下に図面を参照しながら、本願に開示されたブラシヘッドアセンブリ１をさらに具体的に説明する。
図２、図３に示すように、本実施例に開示されたブラシヘッドアセンブリ１は、ブラシヘッド本体１１、連結部材１３及びロックシート１２を含み、前記ブラシヘッド本体１１の前端に毛１１１が設けられ、後端に部材装着キャビティ１１２が設けられる；ここでの前端、後端は相対的な概念であり、ブラシヘッド本体１１上の毛１１１などの構造について、公知のものであるため、詳しく説明せず、本実施例では、核心はその後端の内部の部材装着キャビティ１１２と連結部材１３及びロックシート１２によって形成された接続構造である。ブラシヘッド本体１１は、一般的に、プラスチック材料で一体成形されて得られる。

図４、図５、図６に示すように、前記連結部材１３は、基部１３４及び部材本体１３１を含み、前記基部１３４と部材本体１３１の内部軸芯に駆動軸２１が挿入される軸芯挿入孔１３０が設けられ、該軸芯挿入孔１３０は、形状が駆動軸２１に合わせ、一般的に、非対称の挿入孔として設けられる。それにより、駆動軸２１が該軸芯挿入孔１３０内に挿入されるとき、反動防止機能を備え、かつ駆動軸２１が軸芯挿入孔１３０内で自由に回転することができず、駆動軸２１と連結部材１３が相対的に静止する。したがって、駆動軸２１から出力された揺動トルク及び振動エネルギーは、ブラシヘッド本体１１に伝達され、即ちブラシヘッド本体１１上の毛１１１に伝達される。前記部材本体１３１は、前記部材装着キャビティ１１２内に取り付けられ、かつ前記部材装着キャビティ１１２の内壁との間にロックシート装着キャビティ１１２４が形成され、前記ロックシート装着キャビティ１１２４は、前記軸芯挿入孔１３０と連通し、ロックシート装着キャビティ１１２４は、ロックシート１２を制限するために用いられ、その具体的な形状及び位置は特に限定されないが、ロックシート１２が軸芯挿入孔１３０内に落ちず、また、ロックシート１２の２つの付勢部１２１（具体的なマークは後続の図面を参照）が軸芯挿入孔１３０内に入って駆動軸２１と押圧してロックすることを達成すればよい。

図５、図６に示すように、基部１３４は、部材本体１３１から直径を徐々に拡大して形成されたホーン状構造となるように設けられ、該ホーン状構造は、その部材本体１３１がブラシヘッド本体１１の末端に取り付けられた後、ブラシヘッド本体１１の末端と密閉的に突き合わせる形態を呈する。その結果、ハンドルアセンブリ２の駆動軸２１が基部１３４から挿入された後、基部１３４の末端（図中紙面の左側）がハンドルアセンブリ２のケースから駆動軸２１を引き出す端部に係合する。

具体的には、図７に示すように、前記ロックシート１２は変形可能な弾性部品であり、中間部位に位置する支持点受力部１２４と弾性力を付勢する両端に位置する変形可能な付勢部１２１を含み、２つの付勢部１２１と支持点受力部１２４とは接続線がＶ字形となるように配置される。本実施例では、該ロックシート１２は、全体として、Ｖ字状又はＵ字状の形状であり、その材質がプラスチック部品又は金属部品であってもよく、一定の弾性変形能力を有し、付勢部１２１が押圧されると、支持点受力部１２４がロックシート着力部１１２６に当接することにより、ロックシート１２を弾性変形させ、さらに２つの付勢部１２１によって弾性変形による弾性力を出力する。該ロックシート１２の具体的な形態及び材質については特に制限されない。押圧されるときに変形して弾性力を発生させ、さらに駆動軸２１を押圧すればよい。

前記ロックシート１２は、前記ロックシート装着キャビティ１１２４内に嵌設されることにより、前記駆動軸２１が前記軸芯挿入孔１３０内に挿入されると、前記ロックシート１２は押圧されて変形して弾性力を発生させ、かつ２つの付勢部１２１により弾性力を付勢して前記駆動軸２１をロックする。
当業者がその装着関係をさらに理解することを容易にするために、図４に示す拡大図のように、前記部材装着キャビティ１１２は、前から後へ順に前制限孔１１２３、メイン装着キャビティ１１２１及び部材ロックキャビティ１１２２を含み、図示された「前」は紙面の左側であり、「後」は紙面の右側である。

図５、図６に示すように、前記連結部材１３の部材本体１３１の前端に円柱状のガイドポスト１３３が設けられ、後端に係止部１３２が設けられ、前記係止部１３２が前記基部１３４に接続され、当然のことながら、該ガイドポスト１３３は必ずしも円柱状に限定されるものではなく、三角形、四角形又は他の多角形であってもよく、それが前制限孔１１２３の形状に対応すればよい。前記ガイドポスト１３３は、前記前制限孔１１２３内に挿入され、前記部材本体１３１は、前記メイン装着キャビティ１１２１内に装着され、前記係止部１３２は、前記部材ロックキャビティ１１２２内にロックされる。

本実施例では、前記部材本体１３１の前端とガイドポスト１３３との接続箇所に前制限台１３１１が設けられ、前記部材本体１３１の後端と係止部１３２との接続箇所に係止突起１３２１が設けられ、前記前制限台１３１１、前記係止突起１３２１、及び部材装着キャビティ１１２の内壁の間に前記ロックシート装着キャビティ１１２４が形成され、該部材ロックキャビティ１１２２は、部材本体１３１の全体を係止してロックすることでそれが部材装着キャビティ１１２から脱落することを防止する機能を担うため、その内部に係止突起１３２１と係合する係止溝（図示せず）を形成する必要がある。本実施例では、部材本体１３１の上下左右方向にいずれも係止突起１３２１が設けられ、上記係止突起１３２１は、部材ロックキャビティ１１２２に設けられた係止溝と係止して固定接続される。

前記ロックシート装着キャビティ１１２４に対応する位置での部材装着キャビティ１１２の内壁はロックシート着力部１１２６として機能し、前記ロックシート着力部１１２６は、前記ロックシート１２が力を受けるときに支持点受力部１２４に当接して、ロックシート１２を弾性変形させる。
このような具体的な構造の連結部材１３及びロックシート１２の装着構造は、ロックシート１２及び連結部材１３をブラシヘッドアセンブリ１の部材装着キャビティ１１２内に容易かつ迅速に装着することができる。

本実施例では、該ブラシヘッド本体１１は、一体成形されたプラスチック部品であり、プラスチック部品のサイズが小さいため、成形時に、内表面に複雑な構造を成形することは容易ではなく、したがって、本実施例では、好ましくは、前記部材ロックキャビティ１１２２の後部に後制限部品１１２５が取り付けられ、該後制限部品１１２５により部材ロックキャビティ１１２２内に係止溝が形成され、前記係止突起１３２１が前記後制限部品１１２５よりも前の部材ロックキャビティ１１２２内（すなわち、部材ロックキャビティ１１２２内の係止溝内）に係止されることにより、前記部材本体１３１を前記部材装着キャビティ１１２内に固定的に取り付ける。このような方法により、より容易に製造及び実装できる。

同様に、通常、連結部材１３もプラスチック部品を採用し、成形時に壁の厚さに一定の要件があり、壁が厚すぎると、プラスチックの収縮が不均一になり、外観に影響を与えるため、その基部１３４が直径を徐々に拡大して形成されたホーン状構造となるように設けられ、前記基部１３４の尾端内にさらに充填部品１４が取り付けられる。該充填部品１４は、駆動軸２１の挿入をガイドすることができるとともに、ブラシヘッドアセンブリ１の慣性モーメントを調整することができる。

ロックシート１２をロックシート装着キャビティ１１２４内に制限する方法については、特に限定する必要がなく、様々な方法があってもよく、本実施例では、いくつかの例を挙げて説明する。例えば、図７に示すように、前記ロックシート１２の中間部位の支持点受力部１２４に制限軸１２２が設けられ、該制限軸１２２により、前記ロックシート１２が前記ロックシート装着キャビティ１１２４内に制限され、前記軸芯挿入孔１３０内に落ちない。

好ましい方法として、図５、図６に示すように、前記部材本体１３１の、前制限台１３１１と係止突起１３２１との間に位置する部位に軸座１３１２が設けられ、
図５、図６、図９に示すように、前記制限軸１２２は、前記軸座１３１２内に取り付けられ、本実施例では、該軸座１３１２は、上端に係止切り欠き（図示せず）が設けられるリング状溝となるように設けられ、制限軸１２２は、該係止切り欠きから係止することができる。軸座１３１２は、左右２つに分けられ、２つの制限軸１２２がそれぞれ該軸座１３１２内に取り付けられることにより、そのロックシート１２が該制限軸１２２を中心として回転することができ、かつ該軸座１３１２内から離脱しない。
当然のことながら、該軸座１３１２は必須の構造ではなく、図１０に示すように、軸座１３１２がなくても、そのロックシート１２上の２つの制限軸１２２は、依然として、ロックシート１２が軸芯挿入孔１３０内に落ちないことを保証することができる。

１つの実施例として、ロックシート１２は、上記図２、図３、図７に示すプラスチック部品であってもよく、金属材料で製造されてもよい。図８に示すように、前記ロックシート１２は、弾性金属シートが折り曲げられて形成されたものであり、両端の付勢部１２１は、弾性金属シートの両端が折り曲げられて形成された谷折り状の構造であり、中間部位の支持点受力部１２４の両側にリング状の制限リング１２３が形成され、前記制限リング１２３により、前記ロックシート１２が前記ロックシート装着キャビティ１１２４内に嵌め込まれ、かつロックシート装着キャビティ１１２４から軸芯挿入孔１３０内に落ちない。

１つの実施例として、前記ハンドルアセンブリ２における駆動軸２１は、２つの係合面を有し、それぞれ前記駆動軸下端着力部１３０１と係合する部材係合面２１２及び前記ロックシート１２と係合するロックシート係合面２１１であり、部材係合面２１２とロックシート係合面２１１は、少なくとも１つが平面であり、挿入方向と伝動トルクを保証する。

好ましい方法として、図１１に示すように、前記駆動軸２１に前記ロックシート１２と係合するロックシート係合面２１１が設けられ、ロックシート係合面２１１は、好ましくは平面である。

後続の説明を容易にするために、図１１に示すように、本実施例では、該ロックシート１２の付勢部１２１をさらにそれぞれ識別し、ここで、駆動軸２１を軸芯挿入孔１３０に挿入する方向に沿って、上記付勢部１２１をそれぞれ第１の付勢部１２１ａと第２の付勢部１２１ｂと名付けると仮定する。上記第１の付勢部１２１ａ及び第２の付勢部１２１ｂは、特に限定されないが、駆動軸２１に押圧されるとき、駆動軸２１に対して弾性力を発生させることができればよい。

別の実施例として、図１２、図１３に示すように、前記駆動軸２１の前記ロックシート１２と係合するロックシート係合面２１１は円柱面であり、このとき、前記ロックシートの付勢部１２１は、駆動軸２１に合わせる弧状面１２１１となるように設けられる。駆動軸２１の製造を容易にする。

好ましい方法として、図１４に示すように、前記駆動軸２１に、前記ロックシート１２と係合するロックシート係合面２１１が設けられ、前記ロックシート係合面２１１に、前記ロックシート１２の付勢部１２１と係合する１つ又は２つの凹溝２１１１（本実施例では、２つの溝２１１１）が設けられる。該凹溝２１１１は、ロックシートがロック位置に位置するときのロック効果をより確実にすることができるとともに、ロックシート１２の弾性変形を部分的に回復させることができ、応力の変化は、その弾性をより容易に長時間保持することができる。

好ましい方法として、図１５に示すように、前記ブラシヘッドアセンブリ１は、複数のロックシート１２を含み、例えば、本実施例では、上下の２つのロックシート１２を含み、前記部材本体１３１と前記部材装着キャビティ１１２の内壁との間にロックシート１２に対応する個数のロックシート装着キャビティ１１２４が形成され、前記ロックシート装着キャビティ１１２４は、前記軸芯挿入孔１３０と連通し、各前記ロックシート１２は、各ロックシート装着キャビティ１１２４内に対応して装着される。

本実施例に開示されたブラシヘッドアセンブリ１とハンドルアセンブリ２の装着工程は、以下のように説明される。
図１６、図１７に示すように、ハンドルアセンブリ２の駆動軸２１の先端（又はヘッド部）をブラシヘッドアセンブリ１の軸芯挿入孔１３０内に徐々に挿入し、まず、駆動軸２１の先端（又はヘッド部）がロックシート１２の第１の付勢部１２１ａを通過するが第２の付勢部１２１ｂに接触していない場合、駆動軸２１は圧力を受けない。該挿入工程は、容易でスムーズである。図１８、図１９に示すように、駆動軸２１の先端（又はヘッド部）が第２の付勢部１２１ｂに接触するとすぐに、その支持点受力部１２４がロックシート着力部１１２６に当接し、ロックシート１２のてこ作用により、小さな角度で回転して、駆動軸２１が第１の付勢部１２１ａ及び第２の付勢部１２１ｂの２つの接触部位の圧力を受け始める。
所定の位置に挿入するとき、ロックシート１２の弾性変形と部材装着キャビティ１１２のロックシート着力部１１２６の共同作用により、発生した圧力は、第１の付勢部１２１ａ及び第２の付勢部１２１ｂの２つの接触部位によって駆動軸２１に作用し、駆動軸２１を連結部材１３の軸芯挿入孔１３０の内壁上の駆動軸下端着力部１３０１に圧着し、駆動軸２１をロックする。第２の付勢部１２１ｂに接触してから前制限台１３１１までの距離だけに、駆動軸２１は、力を受け、力を受ける距離が短いため、抜き挿しが容易であり、摩耗が発生しにくい。

本実施例に開示された電動歯ブラシ及びブラシヘッドアセンブリ１は、ブラシヘッド本体１１の末端に部材装着キャビティ１１２が設けられ、かつ部材装着キャビティ１１２内には、連結部材１３が取り付けられ、支持点受力部１２４と弾性力を付勢する両端の付勢部１２１とを含む変形可能なロックシートが嵌め込まれる。該ロックシート１２は、前記駆動軸２１がブラシヘッドアセンブリ１内の軸芯挿入孔１３０に挿入されると、その駆動軸２１のヘッド部がロックシート１２の２つの付勢部１２１の第１の付勢部１２１ａを通過するが第２の付勢部１２１ｂに接触していない場合、駆動軸２１が圧力を受けず、駆動軸２１が第２の付勢部に接触するとすぐに、ロックシート１２のてこ作用により、小さな角度で回転して、２つの付勢部が付勢した弾性力を受け始め、それにより抜き挿しをより容易かつスムーズにする。最終的に所定の位置に挿入される場合のみ、ロックシート１２が弾性変形して発生した圧力が２つの付勢部１２１によって駆動軸２１に作用し、駆動軸２１をロックする。このようなロックシート１２は、駆動軸２１の挿入工程でのストロークの大部分をスムーズかつ容易にし、最終的に２つの付勢部１２１が両方とも駆動軸２１に接触する場合のみに圧力を発生させて駆動軸２１をロックし、かつこのような弾性力によるロックは長時間保持することができ、そのトルク伝達と軸方向保持の能力を保証することができる。

以上の記載は、本発明の好ましい実施例に過ぎず、本発明を限定するものではなく、本発明の構想及び原則内に行われた全ての修正、等価置換及び改良などは、いずれも本発明の保護範囲内に含まれるべきである。

１ ブラシヘッドアセンブリ、２ ハンドルアセンブリ、１１ ブラシヘッド本体、１１１ 毛、１１２ 部材装着キャビティ、１１２１ メイン装着キャビティ、１１２２ 部材ロックキャビティ、１１２３ 前制限孔、１１２４ ロックシート装着キャビティ、１１２５ 後制限部品、１１２６ ロックシート着力部、１２ ロックシート、１２１ 付勢部、１２２ 制限軸、１２３ 制限リング、１２１ａ 第１の付勢部、１２１ｂ 第２の付勢部、１２１１ 弧状面、１２４ 支持点受力部、１３ 連結部材、１３０ 軸芯挿入孔、１３１ 部材本体、１３２ 係止部、１３３ ガイドポスト、１３４ 基部、１３１１ 前制限台、１３１２ 軸座、１３２１ 係止突起、１３０１ 駆動軸下端着力部、１４ 充填部品、２１ 駆動軸、２１１ ロックシート係合面、２１２ 部材係合面、２１１１ 凹溝、２２ 電源スイッチ、２３ 指示ランプ

Claims (10)

1. ブラシヘッド本体、連結部材及びロックシートを含み、
   前記ブラシヘッド本体の前端に毛が設けられ、後端に部材装着キャビティが設けられ、
   前記ロックシートは、変形可能な弾性部品であり、中間部位に位置する支持点受力部と弾性力を付勢する両端に位置する付勢部とを含み、２つの付勢部と支持点受力部とは接続線がＶ字状となるように配置され、
   前記連結部材は、基部と部材本体とを含み、前記基部と部材本体の内部軸芯に駆動軸が挿入される軸芯挿入孔が設けられ、
   前記部材本体は、前記部材装着キャビティ内に取り付けられ、かつ前記部材装着キャビティの内壁との間にロックシート装着キャビティが形成され、前記ロックシート装着キャビティは、前記軸芯挿入孔と連通し、
   前記ロックシートは、前記ロックシート装着キャビティ内に嵌設されることにより、前記駆動軸が前記軸芯挿入孔内に挿入されると、前記ロックシートが弾性変形して発生した弾性力は、２つの付勢部によって前記駆動軸をロックすることを特徴とする、ブラシヘッドアセンブリ。
2. 前記部材装着キャビティは、前から後へ順に前制限孔、メイン装着キャビティ及び部材ロックキャビティを含み、
   前記連結部材の部材本体の前端にガイドポストが設けられ、後端に係止部が設けられ、前記係止部が前記基部に接続され、前記ガイドポストは、前記前制限孔内に挿入され、前記部材本体は、前記メイン装着キャビティ内に装着され、前記係止部は、前記部材ロックキャビティ内にロックされ、
   前記部材本体の前端とガイドポストとの接続箇所に前制限台が設けられ、前記部材本体の後端と係止部との接続箇所に係止突起が設けられ、前記前制限台、前記係止突起、及び部材装着キャビティの内壁間に前記ロックシート装着キャビティが形成され、
   前記ロックシート装着キャビティに対応する位置での部材装着キャビティの内壁は、ロックシート着力部として機能し、前記ロックシート着力部は、前記ロックシートが力を受けるときに支持点受力部に当接して、ロックシートを弾性変形させることを特徴とする、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
3. 前記部材ロックキャビティの後部に後制限部品が取り付けられ、前記係止突起が前記後制限部品よりも前の部材ロックキャビティ内に係止されることにより、前記部材本体を前記部材装着キャビティ内に取り付けることを特徴とする、請求項２に記載のブラシヘッドアセンブリ。
4. 前記ロックシートの中間部位の支持点受力部に制限軸が設けられ、該制限軸により、ロックシートが前記ロックシート装着キャビティ内に制限され、前記軸芯挿入孔内に落ちない、請求項３に記載のブラシヘッドアセンブリ。
5. 前記部材本体の、前制限台と係止突起との間に位置する部位に軸座が設けられ、
   前記制限軸は、前記軸座内に取り付けられることを特徴とする、請求項４に記載のブラシヘッドアセンブリ。
6. 前記基部の尾端内にさらに充填部品が取り付けられることを特徴とする、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
7. 前記ブラシヘッドアセンブリは、複数のロックシートを含み、前記部材本体と前記部材装着キャビティの内壁との間にロックシートに対応する個数のロックシート装着キャビティが形成され、前記ロックシート装着キャビティは、前記軸芯挿入孔と連通し、各前記ロックシートは、各ロックシート装着キャビティ内に対応して装着されることを特徴とする、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
8. 前記ロックシートは、弾性金属シートが折り曲げられて形成されたものであり、両端の付勢部は、弾性金属シートの両端が折り曲げられて形成された谷折り状の構造であり、中間部位の支持点受力部の両側にリング状の制限リングが形成され、前記制限リングにより、前記ロックシートが前記ロックシート装着キャビティ内に嵌め込まれることを特徴とする、請求項１に記載のブラシヘッドアセンブリ。
9. ブラシヘッドアセンブリと、ケース、前記ケース内に配置されて、その駆動軸が前記ケース内から延出するモータ、制御基板、及び電池を含むハンドルアセンブリとを含む電動歯ブラシであって、 前記ブラシヘッドアセンブリは、請求項１～８のいずれか一項に記載のブラシヘッドアセンブリであり、前記ブラシヘッドアセンブリは、前記駆動軸に挿着可能であることを特徴とする、電動歯ブラシ。
10. 前記駆動軸に前記ロックシートと係合するロックシート係合面が設けられ、前記ロックシート係合面に前記ロックシートの付勢部と係合する１つ又は２つの凹溝が設けられることを特徴とする、請求項９に記載の電動歯ブラシ。

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