JP7171910B2 - 加熱型香味吸引器用香料含有シートおよび加熱型香味吸引器 - Google Patents
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Description
寒天と、
糖および糖アルコールからなる群より選択される少なくとも1種の糖類化合物と、
香料と、
乳化剤と
を含む加熱型香味吸引器用香料含有シートが提供される。
上述の香料含有シートの切断片と、
たばこ材料と、
エアロゾル源と、
前記エアロゾル源を加熱してエアロゾルを発生させるとともに、前記エアロゾルの作用により前記切断片および前記たばこ材料から香味成分を放出させるヒータと
を含む加熱型香味吸引器が提供される。
加熱型香味吸引器用香料含有シート(以下、香料含有シートともいう)は、
寒天と、
糖および糖アルコールからなる群より選択される少なくとも1種の糖類化合物と、
香料と、
乳化剤と
を含む。
寒天は、香料含有シート中に分散した香料を固定して被覆する役割を果たす。原料スラリー中の寒天の配合量は、原料スラリー中の水以外の構成成分の合計質量(すなわち、乾物質量)に対して、好ましくは10~50質量%、より好ましくは15~45質量%である。
糖類化合物は、糖および糖アルコールからなる群より選択される少なくとも1種である。「糖(saccharide)」は、単糖やオリゴ糖を包含するが、デンプンやグリコーゲンなどの多糖類を包含しない。「糖」としては、例えば、グルコース、スクロース、フルクトース、キシロース、ガラクトース、マンノース、マルトース、トレハロース、ラクトース、ラフィノースが挙げられる。「糖アルコール」は、糖のカルボニル基を水酸基に還元して得られるアルコールを指す。「糖アルコール」としては、例えば、ソルビトールが挙げられる。
香料は、加熱型香味吸引器に用いられる香料であれば限定されることなく任意の香料を使用することができる。主な香料としては、メンソール、葉たばこ抽出エキス、天然植物性香料(例えば、シナモン、セージ、ハーブ、カモミール、葛草、甘茶、クローブ、ラベンダー、カルダモン、チョウジ、ナツメグ、ベルガモット、ゼラニウム、蜂蜜エッセンス、ローズ油、レモン、オレンジ、ケイ皮、キャラウェー、ジャスミン、ジンジャー、コリアンダー、バニラエキス、スペアミント、ペパーミント、カシア、コーヒー、セロリー、カスカリラ、サンダルウッド、ココア、イランイラン、フェンネル、アニス、リコリス、セントジョンズブレッド、スモモエキス、ピーチエキス等)、糖類(例えば、グルコース、フルクトース、異性化糖、カラメル等)、ココア類(パウダー、エキス等)、エステル類(例えば、酢酸イソアミル、酢酸リナリル、プロピオン酸イソアミル、酪酸リナリル等)、ケトン類(例えば、メントン、イオノン、ダマセノン、エチルマルトール等)、アルコール類(例えば、ゲラニオール、リナロール、アネトール、オイゲノール等)、アルデヒド類(例えば、バニリン、ベンズアルデヒド、アニスアルデヒド等)、ラクトン類(例えば、γ-ウンデカラクトン、γ-ノナラクトン等)、動物性香料(例えば、ムスク、アンバーグリス、シベット、カストリウム等)、炭化水素類(例えば、リモネン、ピネン等)が挙げられる。これらの香料は、固体で使用されてもよいし、適切な溶媒、例えばプロピレングリコール、エチルアルコール、ベンジルアルコール、トリエチルシトレートに溶解または分散させて使用されてもよい。好ましくは、乳化剤の添加により溶媒中で分散状態が形成されやすい香料、たとえば疎水性香料や油溶性香料等を用いることができる。これらの香料は、単独で用いてもよいし、混合して用いてもよい。好ましい態様によれば、香料は、メンソール、シトラール、リモネン、およびエチルブチレートからなる群より選択される少なくとも1つの香料成分を含む。
乳化剤は、香料を原料スラリー中に分散させることができれば、任意の乳化剤を使用することができる。乳化剤としては、例えばレシチン、具体的にはサンレシチンA-1(太陽化学株式会社)を使用することができる。乳化剤として、レシチンの他に、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステルおよびショ糖脂肪酸エステルからなる群より選択されるエステルを使用することができる。グリセリン脂肪酸エステルは、たとえばモノステアリン酸モノグリセリドやコハク酸モノグリセリドなどの脂肪酸モノグリセリドが挙げられ;ポリグリセリン脂肪酸エステルは、たとえばモノステアリン酸ペンタグリセリンが挙げられ;ソルビタン脂肪酸エステルは、たとえばソルビタンモノステアレートが挙げられ;プロピレングリコール脂肪酸エステルは、たとえばモノステアリン酸プロピレングリコールが挙げられ;ショ糖脂肪酸エステルは、たとえばショ糖ステアリン酸エステルが挙げられる。
香料含有シートは、水を含んでいてもよい。すなわち、原料スラリーに含まれる水は、乾燥後の香料含有シートに残っていてもよい。香料含有シートに水が残っている場合の水分含量は、香料含有シートの総質量に対して、好ましくは10質量%未満、より好ましくは3~9質量%、さらに好ましくは3~6質量%である。香料含有シートの水分含量は、下記の通り、GC-TCDを用いて求めることができる。
GC-TCD;Hewlett Packard社製6890ガスクロマトグラフ
Column ;HP Polapack Q (packed column) Constant Flow mode 20.0 mL/min
Injection ;1.0μL
Inlet ;EPC purge packed column inlet Heater;230℃
Gas;He Total flow;21.1 mL/min
Oven ;160℃(hold 4.5 min)→(60℃/min)→220℃(hold 4.0 min)
Detector ;TCD検出器 Reference Gas(He)流量;20 mL/min
make up gas(He)3.0 mL/min
Signal rate ;5 Hz
上述のとおり、香料含有シートは、糖類化合物を含むため、糖類化合物を含まない香料含有シートと比べて、低い香料放出温度を有する。好ましい態様において、香料含有シートは、240℃以下の香料放出温度を有する。より好ましい態様において、香料含有シートは、140~240℃の香料放出温度を有する。更に好ましい態様において、香料含有シートは、150~200℃の香料放出温度を有する。
(株)Rigaku 示差熱天秤-光イオン化質量分析同時測定装置Thermo mass photo 410/S
雰囲気; Heガス(流速;300mL/min)
試料容器; Pt (参照試料は空のPt容器)
昇温; 室温→(10℃/min)→800℃
イオン計測; Photo Ionization (SEM 1800V) 計測質量範囲(m/z); 25~150
香料含有シートは、公知の手法に従って、寒天、糖類化合物、香料、および乳化剤を含む原料を水中で混錬して原料スラリーを調製し、原料スラリーを基材上に伸展させ、乾燥させることにより製造することができる。
上述の香料含有シートは、たとえば、通常のたばこ刻と同等のサイズに裁刻し、得られた切断片を加熱型香味吸引器(以下、単に「香味吸引器」ともいう)に組み込むことができる。香料含有シートの切断片は、例えば0.04~0.2mm、好ましくは0.05~0.10mmの厚さを有する香料含有シートの切断片であり、2.0~7.0mmの長辺および0.5~2.0mmの短辺を有することができる。
炭素熱源の燃焼熱でたばこ充填材を加熱する炭素熱源型吸引器(たとえばWO2006/073065を参照);
香味吸引物品と、香味吸引物品を電気加熱するための加熱デバイスとを備えた電気加熱型吸引器(たとえばWO2010/110226を参照);または
液状のエアロゾル源をヒータにより加熱してエアロゾルを発生させ、エアロゾルとともに香味を吸引する液体霧化型吸引器(たとえばWO2015/046385を参照)
などが挙げられる。
上述の香料含有シートの切断片と、
エアロゾル源と、
エアロゾル源を加熱してエアロゾルを発生させるとともに、エアロゾルの作用により切断片から香味成分を放出させるエアロゾル生成部と
を含む加熱型香味吸引器が提供される。
上述の香料含有シートの切断片と、
たばこ材料と、
エアロゾル源と、
エアロゾル源を加熱してエアロゾルを発生させるとともに、エアロゾルの作用により切断片およびたばこ材料から香味成分を放出させるエアロゾル生成部と
を含む加熱型香味吸引器が提供される。
上述の香料含有シートの切断片と、たばこ材料と、エアロゾル源とを含む香味吸引物品と、
香味吸引物品を着脱可能に装着するエアロゾル生成装置であって、香味吸引物品を加熱してエアロゾル源からエアロゾル発生させるとともに、エアロゾルの作用により切断片およびたばこ材料から香味成分を放出させるエアロゾル生成装置と
を含む加熱型香味吸引器が提供される。
香料含有シートの切断片と、たばこ材料と、エアロゾル源とを含む香味吸引物品110と、
香味吸引物品110を着脱可能に装着するエアロゾル生成装置120であって、香味吸引物品110を加熱してエアロゾル源からエアロゾルを発生させるとともに、エアロゾルの作用により切断片およびたばこ材料から香味成分を放出させるエアロゾル生成装置120と
を有する。
以下に、好ましい実施形態をまとめて示す。
[A1] 寒天と、
糖および糖アルコールからなる群より選択される少なくとも1種の糖類化合物と、
香料と、
乳化剤と
を含む加熱型香味吸引器用香料含有シート。
[A2] 前記糖類化合物が、単糖、オリゴ糖および糖アルコールからなる群より選択される少なくとも1種である[A1]に記載の香料含有シート。
[A3] 前記糖類化合物が、単糖、二糖、三糖および糖アルコールからなる群より選択される少なくとも1種である[A1]または[A2]に記載の香料含有シート。
[A4] 前記糖類化合物が、単糖、二糖、三糖および単糖アルコールからなる群より選択される少なくとも1種である[A1]~[A3]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A5] 前記糖類化合物が、グルコース、スクロース、フルクトース、ソルビトール、キシロース、ガラクトース、マンノース、マルトース、トレハロース、ラクトースおよびラフィノースからなる群より選択される少なくとも1種である[A1]~[A4]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A6] 前記糖類化合物が、グルコース、スクロース、フルクトース、ソルビトール、キシロース、ガラクトースおよびマンノースからなる群より選択される少なくとも1種である[A1]~[A5]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A7] 前記糖類化合物がソルビトールである[A1]~[A6]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A9] 前記糖類化合物が、寒天に対して、10質量%以上、好ましくは10~500質量%、より好ましくは10~300質量%、更に好ましくは10~200質量%の量で含まれる[A1]~[A8]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A10] 前記糖類化合物が、寒天に対して、40質量%以上、好ましくは40~500質量%、より好ましくは50~500質量%、更に好ましくは50~300質量%、更に好ましくは50~200質量%の量で含まれる[A1]~[A9]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A11] 前記糖類化合物が、ソルビトールであり、
ソルビトールが、寒天に対して、10質量%以上、好ましくは10~500質量%、より好ましくは10~300質量%、更に好ましくは10~200質量%の量で含まれる[A1]~[A8]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A12] 前記糖類化合物が、ソルビトールであり、
ソルビトールが、寒天に対して、10質量%以上、好ましくは10~500質量%、より好ましくは20~500質量%、更に好ましくは30~500質量%、更に好ましくは40~500質量%、更に好ましくは50~500質量%、更に好ましくは50~300質量%、更に好ましくは50~200質量%の量で含まれる[A1]~[A8]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A14] 前記香料が、メンソールを主成分として含む香料である場合、調製直後の香料含有シート中の前記香料の含有量は、香料含有シートの総質量に対して、50~80質量%、好ましくは65~78質量%である[A1]~[A13]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A15] 前記香料が、メンソールを含むがメンソール以外の香料成分を主成分として含む香料である場合、調製直後の香料含有シート中の前記香料の含有量は、香料含有シートの総質量に対して、35~70質量%、好ましくは40~65質量%である[A1]~[A13]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A16] 240℃以下、好ましくは140~240℃、より好ましくは150~200℃の香料放出温度を有する[A1]~[A15]の何れか1に記載の香料含有シート。
[A17] 0.04~0.15mm、好ましくは0.05~0.10mmの厚さを有する[A1]~[A16]の何れか1に記載の香料含有シート。
[B2] 前記加熱型香味吸引器が、炭素熱源型吸引器、電気加熱型吸引器、または液体霧化型吸引器である[B1]に記載の加熱型香味吸引器。
[B3] たばこ材料を更に含む[B1]または[B2]に記載の加熱型香味吸引器。
[B4] [A1]~[A17]の何れか1に記載の香料含有シートの切断片と、
エアロゾル源と、
前記エアロゾル源を加熱してエアロゾルを発生させるとともに、前記エアロゾルの作用により前記切断片から香味成分を放出させるエアロゾル生成部と
を含む加熱型香味吸引器。
[B5] [A1]~[A17]の何れか1に記載の香料含有シートの切断片と、
たばこ材料と、
エアロゾル源と、
前記エアロゾル源を加熱してエアロゾルを発生させるとともに、前記エアロゾルの作用により前記切断片および前記たばこ材料から香味成分を放出させるエアロゾル生成部と
を含む加熱型香味吸引器。
前記香味吸引物品を着脱可能に装着するエアロゾル生成装置であって、前記香味吸引物品を加熱して前記エアロゾル源からエアロゾルを発生させるとともに、前記エアロゾルの作用により前記切断片および前記たばこ材料から香味成分を放出させるエアロゾル生成装置と
を含む加熱型香味吸引器。
[B7] 前記エアロゾル源が、グリセリン、プロピレングリコール、トリアセチン、1,3-ブタンジオール、およびこれらの混合物からなる群より選択される[B4]~[B6]の何れか1に記載の加熱型香味吸引器。
[B8] 前記切断片が、前記たばこ材料と前記切断片との合計質量に対して4~20質量%の量で含まれる[B3]および[B5]~[B7]の何れか1に記載の加熱型香味吸引器。
[B9] 前記切断片が、0.04~0.15mm、好ましくは0.05~0.10mmの厚さを有する[B1]~[B8]の何れか1に記載の加熱型香味吸引器。
[B10] 前記切断片が、2.0~7.0mmの長辺、および0.5~2.0mmの短辺を有する[B1]~[B9]の何れか1に記載の加熱型香味吸引器。
寒天、糖類化合物、香料、および乳化剤を含む原料を水中で混練して原料スラリーを調製すること、
前記原料スラリーを基材上に伸展させること、および
前記伸展させた原料スラリーを乾燥させること
を含む方法。
[C2] [A1]~[A17]の何れか1に記載の香料含有シートの製造方法であって、
寒天、糖類化合物、香料、および乳化剤を含む原料を水中で混練して原料スラリーを調製すること、
前記原料スラリーを基材上に伸展させること、
前記伸展させた原料スラリーを、0~40℃の試料温度に冷却してゲル化させること、および
前記ゲル化した原料を70~100℃の試料温度で加熱することにより乾燥させること
を含む方法。
実施例1では、香料含有シートの香料放出温度と香料保持率を調べた。
[寒天ベースのシート]
寒天と、糖類化合物と、メンソールと、乳化剤とを含む香料含有シートを調製した。糖類化合物として、グルコース、スクロース、フルクトース、ソルビトール、キシロース、ガラクトース、マンノース、マルトース、トレハロース、ラクトースまたはラフィノースを使用した。
蒸留水 100質量部
寒天 4質量部
糖類化合物 下記のとおり変化させた
メンソール 20質量部
乳化剤 0.2質量部
1.2g(寒天に対する質量比:0.1)
2.4g(寒天に対する質量比:0.2)
3.6g(寒天に対する質量比:0.3)
4.8g(寒天に対する質量比:0.4)
6.0g(寒天に対する質量比:0.5)
12g(寒天に対する質量比:1)
24g(寒天に対する質量比:2)
60g(寒天に対する質量比:5)
ゲランガムと、糖類化合物と、メンソールと、乳化剤とを含む香料含有シートを調製した。糖類化合物として、グルコースまたはスクロースを使用した。
蒸留水 100質量部
ゲランガム 4質量部
糖類化合物 下記のとおり変化させた
メンソール 20質量部
乳化剤 0.2質量部
12g(ゲランガムに対する質量比:1)
24g(ゲランガムに対する質量比:2)
調製した香料含有シートを1mm×10mmのサイズに裁刻して切断片を得た。得られた切断片を用いて、香料含有シートの「香料放出温度」を以下のとおり決定した。
(株)Rigaku 示差熱天秤-光イオン化質量分析同時測定装置Thermo mass photo 410/S
雰囲気; Heガス(流速;300mL/min)
試料容器; Pt (参照試料 は 空のPt容器)
昇温; 室温→(10℃/min)→800℃
イオン計測; Photo Ionization (SEM 1800V) 計測質量範囲(m/z); 25~150
調製した香料含有シートを1mm×10mmのサイズに裁刻して切断片を得た。得られた切断片を試料皿に広げ、50℃に設定した恒温器(ヤマト科学、DX600)内で30日蔵置した。蔵置後の各試料の香料含有量を、以下のとおり測定した。
GC-MSD;Agilent社製6890Nガスクロマトグラフ
Column; DB-1 60 m×320μm (1μm)
Constant velocity mode 30 cm/sec
Oven; 40℃ → (5℃/min) → 250℃ (hold 5min)
Injection; 1μL
Insert liner; Agilent 4711 (250℃)
Inlet; Sprit mode 10:1 14 mL/min
Agilent社製 5973inert質量分析計
Scan mode (30~300 amu・2.74 scans/sec)
検量線溶液濃度; 0、0.01、0.05、0.1、0.3、0.5、0.7、1.0 [mg-メンソール/mL]の8点。
香料保持率(%)={(蔵置後の香料含有シートの香料含有量)/(調製直後の香料含有シートの香料含有量)}×100
[寒天ベースのシート]
図4~14に寒天ベースのシートの香料放出温度および香料保持率を示す。図4~14において、横軸は、糖類化合物の添加量を寒天に対する質量比で表す。図4はグルコースを使用した場合、図5はスクロースを使用した場合、図6はフルクトースを使用した場合、図7はソルビトールを使用した場合、図8はキシロースを使用した場合、図9はガラクトースを使用した場合、図10はマンノースを使用した場合、図11はマルトースを使用した場合、図12はトレハロースを使用した場合、図13はラクトースを使用した場合、図14はラフィノースを使用した場合を示す。
図15および図16にゲランガムベースのシートの香料放出温度および香料保持率を示す。図15および図16において、横軸は、糖類化合物の添加量をゲランガムに対する質量比で表す。図15はグルコースを使用した場合、図16はスクロースを使用した場合を示す。
実施例2では、香料含有シートを香味吸引物品に組み込んで、香料のデリバリー量を調べた。
[たばこ充填材1(本発明の例)]
原料スラリーの組成は、以下のとおりとした。
蒸留水 100質量部
寒天 4質量部
ソルビトール 2質量部
メンソール 20質量部
乳化剤 0.2質量部
たばこ刻100gにメンソール2.5gを添加し、混合して、たばこ充填材2(比較例1)を調製した。得られたたばこ充填材2は、蔵置することなく、香味吸引物品に組み込んで、香料のデリバリー量を調べた。
原料スラリーの組成は、以下のとおりとした。
蒸留水 100質量部
ゲランガム 4質量部
メンソール 20質量部
乳化剤 0.2質量部
0.26gのたばこ充填材を巻紙で巻装し、たばこロッドを調製した。得られたたばこロッドを用い、これに、濾材部にメンソールを0.004g含むフィルタ115を接続して図2に示す香味吸引物品を製造した。たばこ充填材1を用いて製造された香味吸引物品を「香味吸引物品1」と呼び、たばこ充填材2を用いて製造された香味吸引物品を「香味吸引物品2」と呼び、たばこ充填材3を用いて製造された香味吸引物品を「香味吸引物品3」と呼ぶ。
製造された香味吸引物品1~3を、図3に示すエアロゾル生成装置で、ヒータ温度230℃で40秒加熱した。その後、香味吸引物品1~3を、自動喫煙器(ドイツBorgwaldt社製、RM26)を用いて以下の吸引条件で吸引した。
CIR(フィルターベンチレーション;開)条件
55mL/2秒
28秒間隔
8パフ
パフ毎の主流煙の回収は以下のとおり行った:
専用のカートリッジに主流煙用ケンブリッジパッド(ガラス繊維フィルタパッド、すなわち、たばこ煙中のTPM(Total Particulate Matter;煙成分の内、ガス相以外の成分)を捕集するためのフィルタパッド)をセットしたものを8個(パフ回数分)用意し;
香味吸引物品をセットし予備加熱を完了したエアロゾル生成装置を、各パフに対応するケンブリッジパッドカートリッジに装着して自動喫煙器により吸引させ;
この操作を、パフ毎にケンブリッジパッドカートリッジを交換して8パフまで実施し、パフ毎の主流煙(TPM)を回収した。
各パフにおけるメンソールのデリバリー量を図17に示す。
香味吸引物品1は、8パフの期間にわたって、香味吸引物品2と同程度の量で、メンソールを放出することができた。香味吸引物品2は、たばこ刻にメンソールを添加することにより調製したたばこ充填材を含む香味吸引物品であり、メンソールのデリバリー量が高い物品の例である。したがって、香味吸引物品1の上記結果は、本発明の香料含有シートが、蔵置後も十分な量のメンソールを保持することができ、かつ、シート中に保持されていたメンソールを、加熱型香味吸引器の加熱温度(200℃)で放出することができたことを示す。
Claims (10)
- 寒天と、
グルコース、スクロース、フルクトース、ソルビトール、キシロース、ガラクトース、マンノース、マルトース、トレハロース、ラクトースおよびラフィノースからなる群より選択される少なくとも1種の糖類化合物と、
香料と、
乳化剤と
を含み、前記糖類化合物が、寒天に対して50~500質量%の量で含まれる、加熱型香味吸引器用香料含有シート。 - 前記糖類化合物が、寒天に対して50~300質量%の量で含まれる請求項1に記載の香料含有シート。
- 前記糖類化合物が、寒天に対して50~200質量%の量で含まれる請求項1に記載の香料含有シート。
- 寒天と、
ソルビトールと、
香料と、
乳化剤と
を含み、前記ソルビトールが、寒天に対して10~500質量%の量で含まれる、加熱型香味吸引器用香料含有シート。 - 前記ソルビトールが、寒天に対して10~300質量%の量で含まれる請求項4に記載の香料含有シート。
- 前記ソルビトールが、寒天に対して10~200質量%の量で含まれる請求項4に記載の香料含有シート。
- 前記香料が、メンソール、シトラール、リモネン、およびエチルブチレートからなる群より選択される少なくとも1つの香料成分を含む請求項1~6の何れか1項に記載の香料含有シート。
- 240℃以下の香料放出温度を有する請求項1~7の何れか1項に記載の香料含有シート。
- 請求項1~8の何れか1項に記載の香料含有シートの切断片と、
たばこ材料と、
エアロゾル源と、
前記エアロゾル源を加熱してエアロゾルを発生させるとともに、前記エアロゾルの作用により前記切断片および前記たばこ材料から香味成分を放出させるエアロゾル生成部と
を含む加熱型香味吸引器。 - 請求項1~8の何れか1項に記載の香料含有シートの切断片と、たばこ材料と、エアロゾル源とを含む香味吸引物品と、
前記香味吸引物品を着脱可能に装着するエアロゾル生成装置であって、前記香味吸引物品を加熱して前記エアロゾル源からエアロゾルを発生させるとともに、前記エアロゾルの作用により前記切断片および前記たばこ材料から香味成分を放出させるエアロゾル生成装置と
を含む加熱型香味吸引器。
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