JP7150977B2 - 冷却セグメント、非燃焼加熱型香味吸引物品、非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法及び非燃焼加熱型香味吸引システム - Google Patents

冷却セグメント、非燃焼加熱型香味吸引物品、非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法及び非燃焼加熱型香味吸引システム Download PDF

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    • A24D3/04Tobacco smoke filters characterised by their shape or structure

Description

本発明は、冷却セグメント、非燃焼加熱型香味吸引物品、非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法及び非燃焼加熱型香味吸引システムに関する。
燃焼を利用して喫煙を行う通常の燃焼喫煙物品(たばこ)は、1mm程度の幅に刻まれたたばこ乾燥葉に、香料、保湿剤及び適度な水分等が添加されたたばこ充填物を、紙製のラッパーで円柱状に巻装したたばこ含有セグメントと、酢酸セルロース等からなる繊維又はひだ付けした紙を、紙製のラッパーで円柱状に巻装したマウスピースセグメントとを有する。前記たばこ含有セグメントと前記マウスピースセグメントとはライニングペーパーで接続されている。使用者が前記たばこ含有セグメント端部にライター等で着火し、前記マウスピースセグメント端部から吸引することで喫煙が行われる。前記たばこ含有セグメント先端は800℃を超える温度で燃焼する。
このような通常の燃焼喫煙物品の代替として、燃焼の代わりに加熱を利用した非燃焼加熱型香味吸引物品及び非燃焼加熱型香味吸引システムが開発されている(例えば特許文献1~6)。加熱温度は燃焼喫煙物品における燃焼温度よりも低く、例えば400℃以下で加熱される。非燃焼加熱型香味吸引物品では、たばこ含有セグメントのたばこ充填物は、グリセリン、プロピレングリコール(PG)、トリエチルシトレート(TEC)、トリアセチン等のエアロゾル生成基材を含む。エアロゾル生成基材は加熱により気化し、吸引によりマウスピースセグメント内の冷却セグメントに移動し、冷却されてエアロゾルの生成をより確実にする。
非燃焼加熱型香味吸引システムは一般的に、通常の燃焼喫煙物品と類似した形状を有する円柱状の非燃焼加熱型香味吸引物品と、電池、コントローラー、ヒーター等を含む加熱装置とを備える。ヒーターは、電気抵抗によるヒーターや、IHによるヒーターが挙げられる。電気抵抗によるヒーターの加熱方法としては、非燃焼加熱型香味吸引物品の外側からヒーターで加熱する方法、針状やブレード状のヒーターを非燃焼加熱型香味吸引物品の先端からたばこ充填物を含むたばこ含有セグメント内に挿入して加熱する方法等が挙げられる。
特許第5292410号 特許第5771338号 特表2013-507906号公報 国際公開第2017/198838号 特許第5877618号 特表2016-506729号公報
前述したように、加熱により気化したエアロゾル生成基材(以下、エアロゾル気化成分ともいう。)は、冷却セグメントにおいて主に冷却されて蒸気から粒子への凝縮が起こり、エアロゾルとなる。非燃焼加熱型香味吸引物品用の冷却セグメントとして、例えば特許文献5には、ポリ乳酸シート等のポリマーからなるシートを冷却部材として含む構成が開示されている。
しかしながら、従来の冷却部材を含む冷却セグメントを備える非燃焼加熱型香味吸引物品では、特に使用開始直後の初期パフ(1回目、2回目パフ)において、エアロゾル気化成分の冷却が十分になされない場合がある。そのため、初期パフにおける使用者の使用感を改善する観点から、初期パフにおいてもエアロゾル気化成分の温度が十分に低減されることが一部において望まれている。
本発明では、初期パフにおけるエアロゾル気化成分の温度を低減できる冷却セグメント、非燃焼加熱型香味吸引物品、非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法及び非燃焼加熱型香味吸引システムを提供することを目的とする。
本発明に係る冷却セグメントは、
支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含む非燃焼加熱型香味吸引物品用の冷却セグメントであって、
示差走査熱量測定(DSC)において、前記物質の25~200℃の範囲内に存在する吸熱ピークより求めた吸熱量が50mJ/mg以上である。
本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品は、たばこ含有セグメントと、本発明に係る冷却セグメントと、を含む。
本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引システムは、本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品と、前記たばこ含有セグメントを加熱する加熱装置と、を含む。
本発明に係る非燃焼型加熱型香味吸引物品の使用方法は、
たばこと、エアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメントと、
前記たばこ含有セグメントよりも下流に配置された冷却セグメントと、
を含む非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法であって、
前記冷却セグメントが、支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含み、
前記冷却セグメント直前における初回パフでの前記エアロゾルの温度が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる前記物質の融点よりも高い。
本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引システムは、
たばこと、エアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメントと、
前記たばこ含有セグメントよりも下流に配置された冷却セグメントと、
を含む非燃焼加熱型香味吸引物品と、
前記たばこ含有セグメントを加熱する加熱装置と、
を備える非燃焼加熱型香味吸引システムであって、
前記冷却セグメントが、支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含み、
前記冷却セグメント直前における初回パフでの前記エアロゾルの温度が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる前記物質の融点よりも高くなるように、前記加熱装置で前記たばこ含有セグメントを加熱する。
本発明によれば、初期パフにおけるエアロゾル気化成分の温度を低減できる冷却セグメント、非燃焼加熱型香味吸引物品、非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法及び非燃焼加熱型香味吸引システムを提供することができる。
本発明に係る冷却部材の一例を示す断面図である。 本発明に係る冷却セグメントの一例を示す(a)斜視図及び(b)断面図である。 本発明に係る冷却セグメントの一例を示す(a)斜視図及び(b)断面図である。 本発明に係る冷却セグメントの一例を示す(a)斜視図及び(b)断面図である。 本発明に係る冷却セグメントの一例を示す(a)斜視図及び(b)断面図である。 本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品の一例を示す断面図である。 本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引システムの一例であって、(a)非燃焼加熱型香味吸引物品を加熱装置に挿入する前の状態、(b)非燃焼加熱型香味吸引物品を加熱装置に挿入して加熱する状態を示す模式図である。 実施例1~3で用いた物質のDSCの測定結果を示すグラフである。 実施例4~6で用いた物質のDSCの測定結果を示すグラフである。 比較例1で用いた物質のDSCの測定結果を示すグラフである。 実施例1~3における、吸引時間に対する検出温度(エアロゾル気化成分の温度)の変化を示すグラフである。 実施例4~6における、吸引時間に対する検出温度(エアロゾル気化成分の温度)の変化を示すグラフである。 比較例1における、吸引時間に対する検出温度(エアロゾル気化成分の温度)の変化を示すグラフである。 参考例1における、吸引時間に対する検出温度(エアロゾル気化成分の温度)の変化を示すグラフである。 実施例7並びに比較例2及び3における、吸引時間に対する検出温度(エアロゾル気化成分の温度)の変化を示すグラフである。
[冷却セグメント]
本発明に係る冷却セグメントは、支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含む非燃焼加熱型香味吸引物品用の冷却セグメントである。冷却セグメントとは、非燃焼加熱型香味吸引物品において、たばこを含むたばこ含有セグメントより下流(吸口端側)に位置し、エアロゾル気化成分を冷却するセグメントを示す。ここで、示差走査熱量測定(DSC)において、前記物質の25~200℃の範囲内に存在する吸熱ピークより求めた吸熱量は50mJ/mg以上である。
冷却セグメント通過前の、一般的な初期パフにおけるエアロゾル気化成分の最高温度は約50~200℃である。本発明では、DSCにおける支持体上に担持された物質の25~200℃の範囲内に存在する吸熱ピークより求めた吸熱量が50mJ/mg以上であるため、初期パフにおいても、エアロゾル気化成分が支持体上に担持された物質と接触した際に、物質の融解反応により十分な冷却効果が得られ、初期パフにおけるエアロゾル気化成分の温度を低減することができる。また、初期パフにおけるエアロゾル気化成分の最高温度以下の温度において物質の融解反応を生じさせる観点から、DSCにより求められる前記物質の融点は200℃以下であることが好ましい。
また、本発明では物質が支持体上に担持されているため、物質が融解反応により融解した後も融解物は支持体上に担持され、融解物の冷却セグメント外部への染み出しを抑制することができる。以下、本発明の詳細について説明する。
本発明に係る冷却セグメントは、冷却部材を含む。前記冷却部材は、支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含めばその構成は特に限定されない。例えば、前記支持体がシートであり、該シート上に物質が担持されていてもよい(以下、第一の実施形態ともいう。)。また、前記支持体がフィルタートウであり、前記物質の顆粒が前記フィルタートウの繊維間に充填されていてもよい(以下、第二の実施形態ともいう。)。なお、本発明に係る冷却部材はこれらの具体的な実施形態に限定されない。
(第一の実施形態)
第一の実施形態に係る冷却部材の一例を図1に示す。図1に示される冷却部材100は、支持体であるシート101上に物質からなる物質層102が設けられている。なお、図1では物質層102はシート101の一方の面上にのみ設けられているが、物質層102はシート101の両方の面上に設けられていてもよい。
第一の実施形態において、シートは特に限定されず、紙、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、シリコン樹脂、ナイロン等の合成ポリマー素材や多糖類からなるシート等であることができ、紙であることが好ましい。シートが紙である場合、フィルター巻上適性の観点から、紙の坪量は20g/m2以上であることが好ましく、20~360g/m2であることがより好ましい。また紙の通気性は低いことが好ましく、通気度0がより好ましい。シートの厚さは特に限定されないが、例えば50~200μmであることができる。
本発明に係る物質は、DSCにおいて、25~200℃の範囲内に存在する吸熱ピークより求めた吸熱量が50mJ/mg以上であり、60mJ/mg以上であることが好ましく、70mJ/mg以上であることがより好ましく、80mJ/mg以上であることがさらに好ましい。前記吸熱量は大きい方が好ましく、その範囲の上限は特に限定されない。前述したように、冷却セグメント通過前の、一般的な初期パフにおけるエアロゾル気化成分の最高温度は約50~200℃であるため、25~200℃の範囲内に存在する吸熱ピークの吸熱量を測定する。前記吸熱量は、25~100℃の範囲内に存在する吸熱ピークの吸熱量であってもよい。
なお、DSCにおける吸熱量は、DSC7020(商品名、日立ハイテクサイエンス製)を用いて観測される吸熱ピークに基づく。吸熱ピークは、DSC曲線がベースラインから離れてから再度ベースラインに戻るまでの部分(始点から終点までの部分)を示す。測定試料を30℃まで加熱し、当該温度で30分保持した後、5℃/分の昇温速度で所定温度まで加熱して熱分析を行う。したがって、吸熱ピークは主として融解に起因するが、ガラス転移に起因するピークを含んでいてもよい。
DSCにより求められる前記物質の融点は、前述したように、冷却セグメント通過前の、一般的な初期パフにおけるエアロゾル気化成分の最高温度は約50~200℃であるため、200℃以下であることが好ましく、25~100℃であることがより好ましく、30~80℃であることがさらに好ましく、40~75℃であることが特に好ましい。なお、DSCにより求められる物質の融点は、DSC7020(商品名、日立ハイテクサイエンス製)を用いて、前述した吸熱量の測定と同様の熱分析を行った際に観測される、融解ピークトップの温度である。
本発明に係る物質は、被融解物であることができ、また可食性であることができる。本発明に係る物質としては、例えばワックス等が挙げられる。ワックスとしては、天然ワックスと合成ワックスが挙げられる。天然ワックスとしては、例えばハイエルシン、カルナバ蝋、ライスワックス、木蝋、蜜蝋等の動・植物ワックス;パラフィンワックス、マイクロクリスタリンワックス、ペトロラタム等の石油ワックス等が挙げられる。合成ワックスとしては、例えばフィッシャートロプシュワックス、ポリエチレンワックス等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。前記物質がワックスである場合、該ワックスの分子量は300~30000であることが好ましく、300~1000であることがより好ましい。
前記シート上に担持された物質の量は、前記シート100質量部に対して250質量部以下であることが好ましく、20~250質量部であることがより好ましい。前記物質の量が、前記シート100質量部に対して250質量部以下であることにより、融解物の冷却セグメント外部への染み出しをより抑制できる。また、前記物質の量が、前記シート100質量部に対して20質量部以上であることにより、物質の融解反応による冷却効果がより得られる。物質層の厚さは特に限定されないが、例えば30~100μmであることができ、30~50μmであることが好ましい。
シート上への物質の担持は、例えばシート上に物質を含む塗工液を塗布し、乾燥することで実施することができる。
第一の実施形態に係る冷却セグメントの例の(a)斜視図及び(b)断面図を図2及び図3に示す。図2及び図3に示される冷却セグメント200、300は、冷却部材201、301と、冷却部材201、301を包むラッパー202、302とを備える。冷却部材201、301は、支持体であるシートと、該シート上に設けられた物質層と、を含み、ギャザーされて冷却セグメント200、300のラッパー202、302内に配置されている。前記ギャザーにより形成された溝は、冷却セグメント200、300の軸方向、すなわち図2及び図3の水平方向に延びている。冷却セグメント200、300内において冷却部材201、301がこのような構造を有することで、エアロゾル気化成分と接触する冷却部材201、301の表面積を増加させることができるため、エアロゾル気化成分の冷却性能が高くなる。なお、ギャザーにより形成される溝の数は特に限定されない。図2では、冷却部材201がギャザーされて冷却セグメント200のラッパー202内に配置される前に、予め冷却セグメント200の軸方向に折れ線(クリンプ又はクレープともいう。)が複数設けられている。一方、図3では、冷却部材301に前記折れ線は設けられていない。図2の冷却部材201は、図3の冷却部材301と比較して、冷却セグメント200の軸方向に折れ線が複数設けられているため、冷却部材201の折れ曲がりがシャープである。
第一の実施形態に係る冷却セグメントの他の例の(a)斜視図及び(b)断面図を図4に示す。図4では、冷却セグメント400のラッパー402内に矩形状の冷却部材401が複数含まれる。冷却部材401の長手方向の長さは、冷却セグメント400の径(冷却セグメント400の軸方向と垂直な面における断面の差し渡し長さ)よりも長い。また、冷却部材401の長手方向は、冷却セグメント400の軸方向、すなわち図4の水平方向と略平行となるように配置されている。ここで、「略平行」とは、対象となる方向に対して±10°以内の方向を示す。冷却セグメント400内において冷却部材401がこのような構造を有することで、冷却部材401の表面積が増加し、エアロゾル気化成分の冷却性能が高くなる。冷却部材401の短手方向の長さ(幅)は特に限定されないが、0.2mm以上5mm以下であることが好ましく、0.5mm以上3mm以下であることがより好ましい。
第一の実施形態に係る冷却セグメントの他の例の(a)斜視図及び(b)断面図を図5に示す。図5では、冷却セグメント500のラッパー502内にストランド状(ひも状)の冷却部材501が複数含まれる。冷却部材501は冷却セグメント500内に充填されている。冷却部材501の長手方向の方向は特に限定されず、図5(b)に示されるように冷却セグメント500の軸方向に対して不特定の方向であることができる。冷却セグメント500内において冷却部材501がこのような構造を有することで、冷却部材501が短いことにより、冷却部材501の表面積を増加させることができるため、エアロゾル気化成分の冷却性能が高くなる。冷却部材501の長手方向の長さは特に限定されないが、冷却セグメント500の径よりも短いことができ、例えば1mm以上10mm以下であることができる。また、冷却部材501の短手方向の長さは特に限定されないが、例えば0.5mm以上2mm以下であることができる。
(第二の実施形態)
第二の実施形態では、フィルタートウの繊維間に顆粒状の物質が充填されることで、フィルタートウ上に物質が担持されている。前記フィルタートウとしては特に限定されないが、例えば酢酸セルロース繊維からなるアセテート・トウ(アセテートフィルター)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリ乳酸、ポリビニルアルコール、シリコン樹脂、ナイロン等の合成ポリマー素材や多糖類からなる繊維等が挙げられる。複数のトウは長手方向が一方向に整列するように配置されていてもよく、不規則な方向に向くように配置されていてもよい。
物質としては、前記第一の実施形態と同様のものを用いることができる。物質の顆粒の平均粒径は、フィルタートウの繊維間に顆粒が充填できる大きさであれば特に限定されないが、例えば0.1~10mmであることができる。なお、平均粒径は顕微鏡で6個の顆粒の写真を撮り、その差し渡しの最大長さをそれぞれ測ることにより得られる平均値である。
前記フィルタートウの繊維間に充填された前記物質の顆粒の量は、前記フィルタートウ100質量部に対して100質量部以下であることが好ましく、20~100質量部であることがより好ましく、20~50質量部であることがさらに好ましい。前記顆粒の量が、前記フィルタートウ100質量部に対して100質量部以下であることにより、融解物の冷却セグメント外部への染み出しをより抑制できる。また、前記顆粒の量が、前記フィルタートウ100質量部に対して20質量部以上であることにより、物質の融解反応による冷却効果がより得られる。
物質の顆粒のフィルタートウの繊維間への充填は、例えば物質の顆粒を、フィルタートウの断面の一方の面又は両方の面から押し込むことにより充填することができる。
第一及び第二の実施形態において、冷却セグメントの形状は特に限定されないが、例えば柱状であることができる。冷却セグメントが柱状である場合、冷却セグメントの周の長さは16~25mmであることが好ましく、20~24mmであることがより好ましく、21~23mmであることがさらに好ましい。また、冷却セグメントの軸方向の長さは、5~70mmであることが好ましく、5~50mmであることがより好ましく、5~30mmであることがさらに好ましい。また、冷却セグメントの断面の形状は特に限定されないが、例えば円形、楕円形、多角形等であることができる。また、冷却セグメントの周上には、外気を内部に導入するための穿孔が設けられていてもよい。
[非燃焼加熱型香味吸引物品]
本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品は、たばこ含有セグメントと、本発明に係る冷却セグメントと、を含む。前記非燃焼加熱型香味吸引物品は本発明に係る冷却セグメントを含むため、初期パフにおけるエアロゾル気化成分の温度を低減できる。本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品は、たばこ含有セグメント及び冷却セグメント以外にも、他のセグメントを有していてもよい。
本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品の一例を図6に示す。図6に示される非燃焼加熱型香味吸引物品600は、たばこ含有セグメント601と、マウスピースセグメント602とを備える。マウスピースセグメント602は、本発明に係る冷却セグメント603と、センターホールセグメント604と、フィルターセグメント605とを備える。吸引時、たばこ含有セグメント601が加熱され、フィルターセグメント605の端部より吸引が行われる。たばこ含有セグメント601の加熱は、例えば100~400℃で行われる。なお、冷却セグメント603とセンターホールセグメント604の位置を入れ替えてもよく、センターホールセグメント604とフィルターセグメント605の位置を入れ替えてもよい。また、マウスピースセグメント602はセンターホールセグメント604を有さなくてもよい。
たばこ含有セグメント600は、たばこと、エアロゾル生成基材と、を含むたばこ充填物606と、たばこ充填物606を覆う筒状の第一のラッパー607とを有する。たばこ充填物606は、さらに揮発性香料成分、水を含んでもよい。充填物として用いるたばこの大きさやその調製法については特に制限はない。例えば、乾燥したたばこ葉を、幅0.8~1.2mmに刻んだものを用いてもよい。前記幅に刻んだ場合、刻の長さは、おおよそ、5~20mm程度となる。また、乾燥したたばこ葉を平均粒径が20~200μm程度になるように粉砕して均一化したものをシート加工し、それを幅0.8~1.2mmに刻んだものを用いてもよい。前記幅に刻んだ場合、刻の長さは、おおよそ、5~20mm程度となる。さらに、上記のシート加工したものについて刻まずにギャザー加工したものを充填物として用いてもよい。また、円筒状に成型した複数のシートを同心円状に配置してもよい。乾燥したたばこ葉を刻んで使用する場合であっても、粉砕して均一化したシートとして用いる場合でも、たばこ充填物に含まれるたばこの種類は、様々なものを用いることができる。黄色種、バーレー種、オリエント種、在来種、および、その他のニコチアナ・タバカム系品種やニコチアナ・ルスチカ系品種を、目的とする味となるように適宜ブレンドして用いることができる。前記たばこの品種の詳細は、「たばこの事典、たばこ総合研究センター、2009.3.31」に詳細が開示されている。
たばこを粉砕して均一化シートに加工する方法は従来の方法が複数存在している。1つは抄紙プロセスを用いて作られる抄造シートであり、2つは水等の適切な溶媒を混ぜて均一化したのちに金属製板もしくは金属製板ベルトの上に均一化物を薄くキャスティングし、乾燥させて作られるキャストシートであり、3つは水等の適切な溶媒を混ぜて均一化したものをシート状に押し出し成型した圧延シートがある。前記均一化シートの種類については、「たばこの事典、たばこ総合研究センター、2009.3.31」に詳細が開示されている。
たばこ充填物606の充填密度は、特に限定されないが、非燃焼加熱型香味吸引物品600の性能を担保し、良好な香喫味の付与の観点から、通常250mg/cm3以上であり、好ましくは320mg/cm3以上であり、また、通常520mg/cm3以下であり、好ましくは420mg/cm3以下である。具体的には、たばこ含有セグメント601中のたばこ充填物606の含有量の範囲は、円周22mm、長さ20mmのたばこ含有セグメント601の場合、たばこ含有セグメント601あたり200~400mgを挙げることができ、250~320mgが好ましい。
エアロゾル生成基材は加熱によりエアロゾルを生成し得る材料であり、特に限定されないが、例えばグリセリン、プロピレングリコール(PG)、トリエチルシトレート(TEC)、トリアセチン、1,3-ブタンジオール等が挙げられる。これらは一種を用いてもよく、二種以上を併用してもよい。
揮発性香料成分の種類は、特に限定されず、良好な香喫味の付与の観点から、アセトアニソール、アセトフェノン、アセチルピラジン、2-アセチルチアゾール、アルファルファエキストラクト、アミルアルコール、酪酸アミル、トランス-アネトール、スターアニス油、リンゴ果汁、ペルーバルサム油、ミツロウアブソリュート、ベンズアルデヒド、ベンゾインレジノイド、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、フェニル酢酸ベンジル、プロピオン酸ベンジル、2,3-ブタンジオン、2-ブタノール、酪酸ブチル、酪酸、カラメル、カルダモン油、キャロブアブソリュート、β-カロテン、ニンジンジュース、L-カルボン、β-カリオフィレン、カシア樹皮油、シダーウッド油、セロリーシード油、カモミル油、シンナムアルデヒド、ケイ皮酸、シンナミルアルコール、ケイ皮酸シンナミル、シトロネラ油、DL-シトロネロール、クラリセージエキストラクト、ココア、コーヒー、コニャック油、コリアンダー油、クミンアルデヒド、ダバナ油、δ-デカラクトン、γ-デカラクトン、デカン酸、ディルハーブ油、3,4-ジメチル-1,2-シクロペンタンジオン、4,5-ジメチル-3-ヒドロキシ-2,5-ジヒドロフラン-2-オン、3,7-ジメチル-6-オクテン酸、2,3-ジメチルピラジン、2,5-ジメチルピラジン、2,6-ジメチルピラジン、2-メチル酪酸エチル、酢酸エチル、酪酸エチル、ヘキサン酸エチル、イソ吉草酸エチル、乳酸エチル、ラウリン酸エチル、レブリン酸エチル、エチルマルトール、オクタン酸エチル、オレイン酸エチル、パルミチン酸エチル、フェニル酢酸エチル、プロピオン酸エチル、ステアリン酸エチル、吉草酸エチル、エチルバニリン、エチルバニリングルコシド、2-エチル-3,(5または6)-ジメチルピラジン、5-エチル-3-ヒドロキシ-4-メチル-2(5H)-フラノン、2-エチル-3-メチルピラジン、ユーカリプトール、フェネグリークアブソリュート、ジェネアブソリュート、リンドウ根インフュージョン、ゲラニオール、酢酸ゲラニル、ブドウ果汁、グアヤコール、グァバエキストラクト、γ-ヘプタラクトン、γ-ヘキサラクトン、ヘキサン酸、シス-3-ヘキセン-1-オール、酢酸ヘキシル、ヘキシルアルコール、フェニル酢酸ヘキシル、ハチミツ、4-ヒドロキシ-3-ペンテン酸ラクトン、4-ヒドロキシ-4-(3-ヒドロキシ-1-ブテニル)-3,5,5-トリメチル-2-シクロヘキセン-1-オン、4-(パラ-ヒドロキシフェニル)-2-ブタノン、4-ヒドロキシウンデカン酸ナトリウム、インモルテルアブソリュート、β-イオノン、酢酸イソアミル、酪酸イソアミル、フェニル酢酸イソアミル、酢酸イソブチル、フェニル酢酸イソブチル、ジャスミンアブソリュート、コーラナッツティンクチャー、ラブダナム油、レモンテルペンレス油、カンゾウエキストラクト、リナロール、酢酸リナリル、ロベージ根油、マルトール、メープルシロップ、メンソール、メントン、酢酸L-メンチル、パラメトキシベンズアルデヒド、メチル-2-ピロリルケトン、アントラニル酸メチル、フェニル酢酸メチル、サリチル酸メチル、4’-メチルアセトフェノン、メチルシクロペンテノロン、3-メチル吉草酸、ミモザアブソリュート、トウミツ、ミリスチン酸、ネロール、ネロリドール、γ-ノナラクトン、ナツメグ油、δ-オクタラクトン、オクタナール、オクタン酸、オレンジフラワー油、オレンジ油、オリス根油、パルミチン酸、ω-ペンタデカラクトン、ペパーミント油、プチグレインパラグアイ油、フェネチルアルコール、フェニル酢酸フェネチル、フェニル酢酸、ピペロナール、プラムエキストラクト、プロペニルグアエトール、酢酸プロピル、3-プロピリデンフタリド、プルーン果汁、ピルビン酸、レーズンエキストラクト、ローズ油、ラム酒、セージ油、サンダルウッド油、スペアミント油、スチラックスアブソリュート、マリーゴールド油、ティーディスティレート、α-テルピネオール、酢酸テルピニル、5,6,7,8-テトラヒドロキノキサリン、1,5,5,9-テトラメチル-13-オキサシクロ(8.3.0.0(4.9))トリデカン、2,3,5,6-テトラメチルピラジン、タイム油、トマトエキストラクト、2-トリデカノン、クエン酸トリエチル、4-(2,6,6-トリメチル-1-シクロヘキセニル)2-ブテン-4-オン、2,6,6-トリメチル-2-シクロヘキセン-1,4-ジオン、4-(2,6,6-トリメチル-1,3-シクロヘキサジエニル)2-ブテン-4-オン、2,3,5-トリメチルピラジン、γ-ウンデカラクトン、γ-バレロラクトン、バニラエキストラクト、バニリン、ベラトルアルデヒド、バイオレットリーフアブソリュート、たばこ植物(たばこ葉、たばこ茎、たばこ花、たばこ根、およびたばこ種)の抽出物が挙げられ、特に好ましくはメンソールである。また、これらの揮発性香料成分は1種を単独で、又は2種以上を併用してもよい。
たばこ充填物606中のエアロゾル生成基材の含有量は、特に限定されず、十分にエアロゾルを生成させるとともに、良好な香喫味の付与の観点から、通常5~50質量%であり、好ましくは10~20質量%である。たばこ充填物606が揮発性香料成分を含む場合、たばこ充填物606中の揮発性香料成分の含有量は、特に限定されず、良好な香喫味の付与の観点から、通常たばこ充填物606質量に対して10000ppm以上であり、好ましくは20000ppm以上であり、より好ましくは25000ppm以上であり、また、通常50000ppm以下であり、好ましくは40000ppm以下であり、より好ましくは33000ppm以下である。
たばこ充填物606を第一のラッパー607内に充填する方法は特に限定されないが、例えばたばこ充填物606を第一のラッパー607で包んでもよく、筒状の第一のラッパー607にたばこ充填物606を充填してもよい。たばこの形状が矩形状のように長手方向を有する場合、たばこは該長手方向が第一のラッパー607内でそれぞれ不特定の方向となるように充填されていてもよく、たばこ含有セグメント601の軸方向又は該軸方向に対して垂直な方向となるように整列させて充填されていてもよい。たばこ含有セグメント601が加熱されることにより、たばこ充填物606に含まれるたばこ成分、エアロゾル生成基材が気化し、吸引によりこれらはマウスピースセグメント602へ移行する。
冷却セグメント603は本発明に係る冷却セグメントであり、冷却部材608と、冷却部材608を包む第二のラッパー609とを備える。なお、図6では設けられていないが、第二のラッパー609及び後述するマウスピースライニングペーパー615には、両者を貫通する穿孔が設けられていてもよい。穿孔の存在により、吸引時に外気が冷却セグメント603内に導入され、エアロゾル気化成分が外気と接触してより冷却される。穿孔の数は特に限定されず、1つでも2つ以上でもよい。例えば穿孔は冷却セグメント603の周上に複数設けられていてもよい。
センターホールセグメント604は、中空部を有する第一の充填層610と、第一の充填層610を覆う第一のインナープラグラッパー611とで構成される。センターホールセグメント604は、マウスピースセグメント602の強度を高める機能を有する。第一の充填層610は、例えば酢酸セルロース繊維が高密度で充填されトリアセチンを含む可塑剤が酢酸セルロース質量に対して、6~20質量%添加されて硬化された内径φ5.0~φ1.0mmのロッドとすることができる。第一の充填層610は繊維の充填密度が高いため、吸引時は、エアロゾル気化成分は中空部のみを流れることになり、第一の充填層610内はほとんど流れない。センターホールセグメント604内部の第一の充填層610が繊維充填層であることから、使用時の外側からの触り心地は、使用者に違和感を生じさせることが少ない。
フィルターセグメント605は、第二の充填層612と、第二の充填層612を覆う第二のインナープラグラッパー613とで構成される。フィルターセグメント605では吸口端まで第二の充填層612が存在するため、該吸口端は通常の燃焼喫煙物品と同様の外観を有する。第二の充填層612は例えば酢酸セルロース繊維の充填層であることができる。
センターホールセグメント604と、フィルターセグメント605とはアウタープラグラッパー614で接続されている。アウタープラグラッパー614は、例えば円筒状の紙であることができる。また、たばこ含有セグメント601と、冷却セグメント603と、接続済みのセンターホールセグメント604及びフィルターセグメント605とは、マウスピースライニングペーパー615により接続されている。これらの接続は、例えばマウスピースライニングペーパー615の内側面に酢酸ビニル系糊等の糊を塗り、前記3つのセグメントを入れて巻くことで行うことができる。
本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品の軸方向、すなわち図6における水平方向の長さは特に限定されないが、40mm~90mmであることが好ましく、50mm~75mmであることがより好ましく、50mm~60mmであることがさらに好ましい。また、非燃焼加熱型香味吸引物品の周の長さは16mm~25mmであることが好ましく、20mm~24mmであることがより好ましく、21mm~23mmであることがさらに好ましい。例えば、たばこ含有セグメント601の軸方向の長さは20mm、冷却セグメント603の軸方向の長さは20mm、センターホールセグメント604の軸方向の長さは8mm、フィルターセグメント605の軸方向の長さは7mmである態様を挙げることができる。これら個々のセグメント長さは、製造適性、要求品質等に応じて、適宜変更できる。さらには、センターホールセグメントを用いずに、冷却セグメントの下流側にフィルターセグメントのみを配置しても、非燃焼加熱型香味吸引物品として機能することもできる。
[非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法]
本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法は、たばこと、エアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメントと、前記たばこ含有セグメントよりも下流(吸口端側)に配置された冷却セグメントと、を含む非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法である。ここで、前記冷却セグメントは、支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含む。また、前記冷却セグメント直前における初回パフでの前記エアロゾルの温度は、示差走査熱量測定(DSC)により求められる前記物質の融点よりも高い。
本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法では、冷却セグメント直前(吸口側とは反対側の冷却セグメント端部)における初回パフでのエアロゾルの温度を、DSCにより求められる物質の融点よりも高くするため、初期パフにおいてエアロゾル気化成分が支持体上に担持された物質と接触した際に、物質の融解反応が生じる。これにより、エアロゾル気化成分が十分に冷却されるため、初期パフにおけるエアロゾル気化成分の温度を低減することができる。
本発明に係る方法で使用する非燃焼加熱型香味吸引物品としては、前述した本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品であることができる。また、たばこ含有セグメントの加熱温度を適宜調節したり、物質の種類を適宜選択したりすることにより、冷却セグメント直前における初回パフでのエアロゾルの温度を、DSCにより求められる物質の融点よりも高くすることができる。例えば、本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品を使用する場合、たばこ含有セグメントの加熱温度を、好ましくは100~400℃、より好ましくは250~400℃に調節することで、冷却セグメント直前における初回パフでのエアロゾルの温度を、DSCにより求められる物質の融点よりも高くすることができる。なお、冷却セグメント直前における初回パフでのエアロゾルの温度とは、冷却セグメントに相当する部分の直前の位置に熱電対を挿入し、初回パフ(55ml/2秒)を行った際に検出されるエアロゾルの最高温度を示す。
[非燃焼加熱型香味吸引システム]
(第一の実施形態)
本発明の第一の実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引システムは、本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品と、たばこ含有セグメントを加熱する加熱装置と、を含む。前記非燃焼加熱型香味吸引システムは本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品を含むため、初期パフにおけるエアロゾル気化成分の温度を低減できる。第一の実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引システムは、本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品と、前記加熱装置とを含めば特に限定されず、他の構成を有していてもよい。
第一の実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引システムの一例を図7に示す。図7に示される非燃焼加熱型香味吸引システムは、本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品700と、非燃焼加熱型香味吸引物品700のたばこ含有セグメントを外側から加熱する加熱装置701とを備える。図7(a)は非燃焼加熱型香味吸引物品700を加熱装置701に挿入する前の状態を示し、図7(b)は非燃焼加熱型香味吸引物品700を加熱装置701に挿入して加熱する状態を示す。図7に示される加熱装置701は、ボディ702と、ヒーター703と、金属管704と、電池ユニット705と、制御ユニット706とを備える。ボディ702は筒状の凹部707を有し、凹部707の内側側面であって、凹部707に挿入される非燃焼加熱型香味吸引物品700のたばこ含有セグメントと対応する位置に、ヒーター703及び金属管704が配置されている。ヒーター703は電気抵抗によるヒーターであることができ、温度制御を行う制御ユニット706からの指示により電池ユニット705より電力が供給され、ヒーター703の加熱が行われる。ヒーター703から発せられた熱は、熱伝導度の高い金属管704を通じて非燃焼加熱型香味吸引物品700のたばこ含有セグメントへ伝えられる。図7(b)においては、模式的に図示しているため、非燃焼加熱型香味吸引物品700の外周と金属管704の内周との間に隙間があるが、実際は、熱を効率的に伝達する目的で非燃焼加熱型香味吸引物品700の外周と金属管704の内周との間に隙間は無い方が望ましい。なお、加熱装置701は非燃焼加熱型香味吸引物品700のたばこ含有セグメントを外側から加熱するが、内側から加熱するものであってもよい。
加熱装置による加熱温度は、100~400℃が好ましく、250~400℃がより好ましい。なお、加熱温度とは、加熱装置で加熱されるたばこ含有セグメントの温度を示す。
(第二の実施形態)
本発明の第二の実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引システムは、たばこと、エアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメントと、前記たばこ含有セグメントよりも下流(吸口端側)に配置された冷却セグメントと、を含む非燃焼加熱型香味吸引物品と、前記たばこ含有セグメントを加熱する加熱装置と、を備える。ここで、前記冷却セグメントは、支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含む。また、前記冷却セグメント直前における初回パフでの前記エアロゾルの温度が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる前記物質の融点よりも高くなるように、前記加熱装置で前記たばこ含有セグメントを加熱する。
第二の実施形態に係る非燃焼加熱型香味吸引システムでは、冷却セグメント直前における初回パフでのエアロゾルの温度が、DSCにより求められる物質の融点よりも高くなるように、加熱装置でたばこ含有セグメントを加熱するため、初期パフにおいてエアロゾル気化成分が支持体上に担持された物質と接触した際に、物質の融解反応が生じる。これにより、エアロゾル気化成分が十分に冷却されるため、初期パフにおけるエアロゾル気化成分の温度を低減することができる。
第二の実施形態で使用する非燃焼加熱型香味吸引物品としては、前述した本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品であることができる。例えば、本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品を使用する場合、加熱装置によりたばこ含有セグメントの加熱温度を、好ましくは100~400℃、より好ましくは250~400℃に調節することで、冷却セグメント直前における初回パフでのエアロゾルの温度を、DSCにより求められる物質の融点よりも高くすることができる。なお、冷却セグメント直前における初回パフでのエアロゾルの温度とは、前述した本発明に係る非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法と同様である。
以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。物質の吸熱量及び融点は、以下の方法により測定した。
[物質の吸熱量及び融点の測定]
物質の吸熱量及び融点の測定は、示差走査熱量計(商品名:DSC7020、日立ハイテクサイエンス製)を用いて行った。物質の吸熱量については、25~200℃の範囲内に存在する吸熱ピークについて測定した。以下に、具体的な測定方法を示す。まず、測定試料を30℃まで加熱し、当該温度で30分保持した。その後、5℃/分の昇温速度で所定温度まで加熱して熱分析を行った。DSC測定結果のデータを図8~10に示す。
[実施例1]
(冷却部材の作製)
支持体としての紙(坪量75のグラシン紙、OSTRICHDIA社製、長さ18mm)40g上に、物質としてのマイクロクリスタリンワックス(商品名:HiMic-2045、日本精蝋(株)製)100gを担持した冷却部材を作製した。具体的には、まず前記マイクロクリスタリンワックスを約150℃に温めて溶かした。その中にグラシン紙を完全に浸した。浸した紙を取り出し、空気中にて乾燥させ固化させた。その後所定の大きさに切った。紙上に形成されたマイクロクリスタリンワックスの層の厚みは約50μmであった。なお、前記マイクロクリスタリンワックスの吸熱量を前記方法により測定したところ、82.4mJ/mgであった。また、前記マイクロクリスタリンワックスの融点を前記方法により測定したところ、54℃であった。
(評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品の作製)
市販の非燃焼加熱型香味吸引物品(商品名:マールボロ・ヒートスティック・バランスドレギュラー、フィリップ・モリス社製)を準備した。該非燃焼加熱型香味吸引物品は、図6に示される非燃焼加熱型香味吸引物品600において、冷却セグメント603とセンターホールセグメント604の順序が入れ替わっている以外は、図6に示される非燃焼加熱型香味吸引物品600と同様のセグメント構成を有する。該非燃焼加熱型香味吸引物品のたばこ含有セグメントに相当する部分は、たばこ、エアロゾル生成基材としてのグリセリンを含む。また、該非燃焼加熱型香味吸引物品の冷却セグメントに相当する部分には、冷却部材としてポリ乳酸からなるフィルムが捲縮されたものが配置されている。冷却セグメントに相当する部分からポリ乳酸からなるフィルムを取り出し、代わりに作製した前記冷却部材を捲縮して配置した。また、図6に示される第二の充填層612を取り出した。これにより、評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品を得た。
(初期パフにおける冷却性能の評価)
前記評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品の、冷却セグメントに相当する部分の吸口端側端部から7mm下流の位置に、熱電対を挿入した。該熱電対の挿入により形成された孔から空気が漏れないように、該孔を接着剤で塞いだ。前記市販の非燃焼加熱型香味吸引物品に対応した加熱装置(商品名:iQOS、フィリップ・モリス社製)を用いて、前記評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品のたばこ含有セグメントに相当する部分を40~140℃で加熱し、吸引を行った。吸引は1パフ当たり55ml/2秒とし(1パフは30秒間隔、すなわち2秒間吸引して28秒間待機すること)、計12パフ行った。吸引時間に対する、前記熱電対によって検出された温度の変化を示すグラフを図11に示す。
[実施例2~6]
物質として、表1に示される物質を用いた以外は、実施例1と同様に冷却部材を作製した。また、実施例1と同様に前記物質の吸熱量及び融点を測定した。測定結果を表1に示す。前記冷却部材を用いた以外は、実施例1と同様に評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品を作製し、初期パフにおける冷却性能の評価を行った。結果を図11又は図12に示す。
[比較例1]
市販の非燃焼加熱型香味吸引物品(商品名:マールボロ・ヒートスティック・バランスドレギュラー、フィリップ・モリス社製)の冷却セグメントに相当する部分からポリ乳酸からなるフィルムを取り出し、該フィルムについて実施例1と同様に吸熱量及び融点を測定した。測定結果を表1に示す。また、市販の非燃焼加熱型香味吸引物品(商品名:マールボロ・ヒートスティック・バランスドレギュラー、フィリップ・モリス社製)から図6に示される第二の充填層612を取り出し、評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品として用い、実施例1と同様に初期パフにおける冷却性能の評価を行った。結果を図13に示す。
Figure 0007150977000001
図11~13に示されるように、1回目パフ(図11~13における吸引時間30秒)及び2回目パフ(図11~13における吸引時間60秒)において、エアロゾル気化成分の最高温度が、比較例1よりも実施例1~6の方が低いことが分かった。比較例1で用いた物質の吸熱量が50mJ/mg未満であるのに対し、実施例1~6で用いた物質の吸熱量は50mJ/mg以上であるため、実施例1~6では初期パフにおいてエアロゾル気化成分が十分に冷却されたと考えられる。
[参考例1]
市販の非燃焼加熱型香味吸引物品(商品名:マールボロ・ヒートスティック・バランスドレギュラー、フィリップ・モリス社製)の冷却セグメントに相当する部分からポリ乳酸からなるフィルムを取り出し、また図6に示される第二の充填層612を取り出して、評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品として用いた。また、前記評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品の、冷却セグメントに相当する部分の直前の位置に、熱電対を挿入した。これら以外は、実施例1と同様に初期パフにおける冷却性能の評価を行った。結果を図14に示す。
図14に示されるように、1回目パフ(図14における吸引時間30秒)におけるエアロゾル気化成分の最高温度は70.3℃、2回目パフ(図14における吸引時間60秒)におけるエアロゾル気化成分の最高温度は78.3℃であり、パフ回数の増加に伴いエアロゾル気化成分の最高温度も上昇した。実施例1~6において用いた物質の融点は、少なくとも2回目パフにおけるエアロゾル気化成分の最高温度よりも低く、初期パフにおいて物質が融解したことが理解できる。一方、比較例1で用いたポリ乳酸の融点は、2回目パフにおけるエアロゾル気化成分の最高温度よりも高く、ポリ乳酸は初期パフでは融解しなかったことが理解できる。
[実施例7]
支持体としての酢酸セルロース繊維で構成されるアセテートフィルター34.3mg、物質としてのマイクロクリスタリンワックス(商品名:HiMic-1045、日本精蝋(株)製)の顆粒(平均粒径:1mm)10.4mgを準備した。前記アセテートフィルターの一方の面から、アセテート・トウの繊維間に前記顆粒を充填し、冷却部材を作製した。前記冷却部材を用いた以外は、実施例1と同様に評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品を作製し、初期パフにおける冷却性能の評価を行った。なお、前記冷却部材を市販の非燃焼加熱型香味吸引物品の冷却セグメントに相当する部分に配置する際に、アセテートフィルターの前記顆粒を充填した側の面が、たばこ含有セグメント側に向くように配置した。結果を図15に示す。
[比較例2]
支持体としてのアセテートフィルター35.6mg、物質としてのポリ乳酸の顆粒(平均粒径:1mm)10.3mgを準備した。前記アセテートフィルターのアセテート・トウの繊維間に、前記ポリ乳酸の顆粒を充填し、冷却部材を作製した。前記冷却部材を用いた以外は、実施例7と同様に評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品を作製し、初期パフにおける冷却性能の評価を行った。結果を図15に示す。
[比較例3]
物質の顆粒が充填されていないアセテートフィルター44.7mgを冷却部材として用いた以外は、実施例7と同様に評価用の非燃焼加熱型香味吸引物品を作製し、初期パフにおける冷却性能の評価を行った。結果を図15に示す。
図15に示されるように、特に1回目パフ(図15における吸引時間30秒)及び2回目パフ(図15における吸引時間60秒)において、エアロゾル気化成分の最高温度が、比較例2及び3よりも実施例7の方が低いことが分かった。比較例2で用いた物質の吸熱量は50mJ/mg未満であり、また比較例3では物質の顆粒が充填されていないのに対し、実施例7で用いた物質の吸熱量は50mJ/mg以上であるため、実施例7では初期パフにおいてエアロゾル気化成分が十分に冷却されたと考えられる。
本発明は以下の実施態様を含む。
[1]支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含む非燃焼加熱型香味吸引物品用の冷却セグメントであって、
示差走査熱量測定(DSC)において、前記物質の25~200℃の範囲内に存在する吸熱ピークより求めた吸熱量が50mJ/mg以上である冷却セグメント。
[2]示差走査熱量測定(DSC)により求められる、前記物質の融点が200℃以下である[1]に記載の冷却セグメント。
[3]前記支持体がシートである[1]又は[2]に記載の冷却セグメント。
[4]前記シート上に担持された物質の量が、前記シート100質量部に対して250質量部以下である[3]に記載の冷却セグメント。
[5]前記支持体がフィルタートウであり、前記物質の顆粒が前記フィルタートウの繊維間に充填されている[1]又は[2]に記載の冷却セグメント。
[6]前記フィルタートウの繊維間に充填された前記物質の顆粒の量が、前記フィルタートウ100質量部に対して100質量部以下である[5]に記載の冷却セグメント。
[7]たばこ含有セグメントと、[1]から[6]のいずれかに記載の冷却セグメントと、を含む非燃焼加熱型香味吸引物品。
[8][7]に記載の非燃焼加熱型香味吸引物品と、前記たばこ含有セグメントを加熱する加熱装置と、を含む非燃焼加熱型香味吸引システム。
[9]前記加熱装置による前記たばこ含有セグメントの加熱温度が50~400℃である[8]に記載の非燃焼加熱型香味吸引システム。
[10]たばこと、エアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメントと、
前記たばこ含有セグメントよりも下流に配置された冷却セグメントと、
を含む非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法であって、
前記冷却セグメントが、支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含み、
前記冷却セグメント直前における初回パフでの前記エアロゾルの温度が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる前記物質の融点よりも高い非燃焼型加熱型香味吸引物品の使用方法。
[11]たばこと、エアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメントと、
前記たばこ含有セグメントよりも下流に配置された冷却セグメントと、
を含む非燃焼加熱型香味吸引物品と、
前記たばこ含有セグメントを加熱する加熱装置と、
を備える非燃焼加熱型香味吸引システムであって、
前記冷却セグメントが、支持体と、前記支持体上に担持された物質と、を含む冷却部材を含み、
前記冷却セグメント直前における初回パフでの前記エアロゾルの温度が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる前記物質の融点よりも高くなるように、前記加熱装置で前記たばこ含有セグメントを加熱する非燃焼加熱型香味吸引システム。
100 冷却部材
101 シート
102 物質層
200、300、400、500 冷却セグメント
201、301、401、501 冷却部材
202、302、402、502 ラッパー
600 非燃焼加熱型香味吸引物品
601 たばこ含有セグメント
602 マウスピースセグメント
603 冷却セグメント
604 センターホールセグメント
605 フィルターセグメント
606 たばこ充填物
607 第一のラッパー
608 冷却部材
609 第二のラッパー
610 第一の充填層
611 第一のインナープラグラッパー
612 第二の充填層
613 第二のインナープラグラッパー
614 アウタープラグラッパー
615 マウスピースライニングペーパー
700 非燃焼加熱型香味吸引物品
701 加熱装置
702 ボディ
703 ヒーター
704 金属管
705 電池ユニット
706 制御ユニット
707 凹部

Claims (9)

  1. 支持体と、前記支持体上に担持された物質からなる物質層と、を含む冷却部材を含む非燃焼加熱型香味吸引物品用の冷却セグメントであって、
    示差走査熱量測定(DSC)において、前記物質の25~200℃の範囲内に存在する吸熱ピークより求めた吸熱量が50mJ/mg以上であり、
    前記物質層の厚さが30~100μmである冷却セグメント。
  2. 示差走査熱量測定(DSC)により求められる、前記物質の融点が200℃以下である請求項1に記載の冷却セグメント。
  3. 前記支持体がシートである請求項1又は2に記載の冷却セグメント。
  4. 前記シート上に担持された物質の量が、前記シート100質量部に対して250質量部以下である請求項3に記載の冷却セグメント。
  5. たばこ含有セグメントと、請求項1からのいずれか一項に記載の冷却セグメントと、を含む非燃焼加熱型香味吸引物品。
  6. 請求項に記載の非燃焼加熱型香味吸引物品と、前記たばこ含有セグメントを加熱する加熱装置と、を含む非燃焼加熱型香味吸引システム。
  7. 前記加熱装置による前記たばこ含有セグメントの加熱温度が50~400℃である請求項に記載の非燃焼加熱型香味吸引システム。
  8. たばこと、エアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメントと、
    前記たばこ含有セグメントよりも下流に配置された冷却セグメントと、
    を含む非燃焼加熱型香味吸引物品の使用方法であって、
    前記冷却セグメントが、支持体と、前記支持体上に担持された物質からなる物質層と、を含む冷却部材を含み、
    前記冷却セグメント直前における初回パフでの前記エアロゾルの温度が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる前記物質の融点よりも高く、
    前記物質層の厚さが30~100μmである非燃焼型加熱型香味吸引物品の使用方法。
  9. たばこと、エアロゾルを生成するエアロゾル生成基材と、を含むたばこ含有セグメントと、
    前記たばこ含有セグメントよりも下流に配置された冷却セグメントと、
    を含む非燃焼加熱型香味吸引物品と、
    前記たばこ含有セグメントを加熱する加熱装置と、
    を備える非燃焼加熱型香味吸引システムであって、
    前記冷却セグメントが、支持体と、前記支持体上に担持された物質からなる物質層と、を含む冷却部材を含み、
    前記冷却セグメント直前における初回パフでの前記エアロゾルの温度が、示差走査熱量測定(DSC)により求められる前記物質の融点よりも高くなるように、前記加熱装置で前記たばこ含有セグメントを加熱し、
    前記物質層の厚さが30~100μmである非燃焼加熱型香味吸引システム。
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