JP7171521B2 - 見守りサービスシステム - Google Patents

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Description

本発明は、ネットワークを利用して利用者の状態を観察し、利用者の安全で安心な生活を確保できる見守りサービスシステム関する。
近年では、一人暮らしの高齢者の見守りサービスに対する要求が増加している。この目的のために、例えば、利用者が日常使用する給湯用のポットやその他の家庭電気器具の使用状況を、ネットワークを通じて観察する方法が知られている。また、利用者宅において利用者と対話するロボットやあるいはスマートスピーカといったAI器具によって、利用者の状態をより詳しく観察できる装置も開発されている(特許文献1)(特許文献2)。
米国特許 US10096319B1 特開2019-103073号公報
しかし、器具の使用状況から利用者の状態を予測することができても、実際に利用者に会ってみなければわからないことが多い。遠隔地に住居を構える近親者では対応できず、福祉関係職員にその役割を委任している。福祉関係職員も利用者宅への訪問は定期的になるため、器具の使用状況から非常事態を知って対応をするが、器具の電源が入っていなかったり故障していたりした場合の誤報も多い。ロボット等の取得したデータをそのまま関係者に送信しても情報が過多になり適切な判断が困難である。本発明は以上の課題を解決するためになされたものである。
以下の構成はそれぞれ上記の課題を解決するための手段である。
<構成1>
見守りの対象とされる利用者宅に設置される利用者端末と、クラウドサーバと、オペレータ端末とが、ネットワークを通じて接続されており、下記の構成を備えたことを特徴とする見守りサービスシステム。
(1)上記利用者端末もしくはクラウドサーバの記憶装置には、利用者の異変発生時の緊急連絡先と、利用者を救護するための緊急通報先が記憶されている。
(2)上記利用者宅内に配置され、上記利用者端末に接続されており、利用者の行動パターンを取得するためのビデオカメラ、近接センサまたはマイクのいずれかを含み、かつ、利用者に声かけを行うためのスピーカーもしくはディスプレイを含むインタフェース群を備える。
(3)上記の利用者の行動パターンと利用者の発する言葉と利用者の状態との対応関係を示すデータと、利用者に声かけを行うための問答データと利用者の状態の対応関係を示すデータを含む判定用データベースが上記の記憶装置に記憶されている。
(4)上記の利用者端末もしくはクラウドサーバに設けられた見守り制御部は、上記のインタフェース群で検出した利用者の行動パターンと利用者が発する言葉から、上記の判定用データベースを参照して利用者の状態を、「正常」、「要観察」、「救護者派遣」または「近親者へ通知」のいずれかと判定する。
(5)上記の見守り制御部は、利用者の状態の判定結果が「要観察」のとき、判定用データベースに記憶されたデータを読み取って、利用者への声かけ問答を実行し、判定用データベースを参照して利用者の状態が「正常」、「要観察」、「救護者派遣」または「近親者へ通知」のいずれかと判定をする。
(6)上記の見守り制御部は、利用者の状態の判定結果が「要観察」、「救護者派遣」または「近親者へ通知」と判定されたときには、オペレータ端末に対して、この判定結果とその判定理由と、上記の緊急連絡先と緊急通報先を転送する。
<構成2>
上記の見守り制御部は、オペレータ端末のディスプレイには、利用者の状態の判定結果と判定理由と、緊急連絡先と緊急通報先のリストと、自動的に通知処理が開始される送信ボタンとを表示させることを特徴とする構成1に記載の見守りサービスシステム。
<構成3>
上記の見守り制御部は、上記の利用者の行動パターンと利用者が発する言葉と、自動判定結果と、オペレータの判断、その後行われた措置とを関係付けたデータを上記の判定用データベースに追加することを特徴とする構成1または2に記載の見守りサービスシステム。
<構成4>
利用者と音声インタフェースを介して対話をした時、利用者の特定の言葉が発せられた時刻を、利用者の行動時刻として判定用データベースに含めることを特徴とする構成1または2に記載の見守りサービスシステム。
<構成5>
音声インタフェースを介して、利用者端末と利用者との習慣的な言葉のやりとりが行われたとき、この言葉のやりとりを生活パターンとして判定用データベースに含めることを特徴とする構成4に記載の見守りサービスシステム。
<構成6>
音声インタフェースを介して、利用者端末に対し利用者から機器の操作要求が行われたとき、機器の制御時刻を記録し、短時間の間に続けて行われるひとまとまりの定型的なパターンを、利用者の生活パターンとして判定用データベースに含めることを特徴とする構成4に記載の見守りサービスシステム。
<構成7>
利用者端末もしくはクラウドサーバのコンピュータを、構成1乃至6のいずれかに記載の見守り制御部と判定用データベースとして機能させるコンピュータプログラム。
<構成8>
構成7に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータで読みとり可能な記録媒体。
利用者の状態観察を利用者端末が行って、自動的にその状態を判定して、あらかじめ準備した問答で自動的に状態を確認し、問題があると判断された場合だけオペレータ端末に通報するので、状態観察のための人的な負荷が軽減される。
さらに、最終判断をオペレータが行うので、緊急連絡先や緊急通報先への通知を最小限にでき、誤報を防ぐことができる。
利用者端末の見守り制御部にオペレータの確認結果等の事後処置の結果を返すことにより判定用データベースを学習させて判定精度を高めることができる。
本発明を実施するための全体システムの概略図である。 判定用データベースの構造と学習機能の説明図である。 オペレータの端末装置に表示される画面の一例を示す画面構成図である。 本発明のシステムを動作させるコンピュータプログラムのフローチャートである。 生活パターン例説明図である。
始めに図1を用いて本発明のシステムの概要を説明する。例えば利用者12が自宅に一人暮らしをしているものとする。このとき、その自宅に、利用者端末14を設置する。利用者端末14は、スピーカーやディスプレイやマイクなどのインタフェース群16を内蔵しているものとする。これは、例えば、よく知られたAI機能を持って利用者12と会話ができるスピーカーなどによって実現することができる。
利用者端末14はネットワーク28に接続されている。そして、同じくそのネットワーク28に接続されたクラウドサーバ18によって制御されるものとする。このクラウドサーバ18の記憶装置20には、利用者12の見守りを行うために、コンピュータプログラムによって動作する見守り制御部24とメッセージ送信装置26とが組み込まれている。また、このクラウドサーバ18には、利用者12の状態を判定するために、判定用データベース22が記憶されている。
さらに、そのネットワーク28には、多数の利用者12の見守りサービスをオペレータ30によって行うために、オペレータ端末32が接続されている。利用者12の状態を観察するのは利用者端末14であって、その利用者12の状態は始めにクラウドサーバ18が自動的に判定する。
この判定結果のうちの重要なものがオペレータ端末32に送信される。オペレータ30はその判定結果に対して、必要な措置をする。例えば、ネットワーク28を通じて警備会社34に利用者12の救護を依頼する。また、ネットワーク28を通じて近親者36に、判定結果を通知して対処を求める。
ここで、図2に示すように、見守り制御部24が判定用データベース22を参照して利用者12の状態を自動判定する。この、判定用データベース22は、例えば、利用者12の行動パターン8や、利用者12の発する言葉に対して、利用者12の状態を具体的に判別するデータが記録されている。
利用者12の状態は、正常な状態、要観察の状態、救護者を派遣すべき状態、近親者36へ通知をすべき状態、のいずれの常態かを判定できるように、これらのデータが関連付けられている。さらに、救護者を派遣する場合にはその病院や警備会社34の電話番号と、通知処理用のメッセージなどが記憶されている。また、近親者36へ通知が必要な場合には、通知処理用の電話番号や通知メッセージ等が記憶されている。
見守り制御部24は、自動判定結果38と、その結果を導いた判定理由40とをオペレータ30に通知する。その後、オペレータの判断48とその後の措置50などがデータとシテ取得される。これらのデータを判定用データベース22に反映することにより、精度の高い判定結果が得られる。このシステムには、このような学習機能が備わっている。
図3に示すように、オペレータ30の操作する端末装置の画面には、例えば、上記の自動判定結果38と、判定理由40とが表示される。さらに、緊急連絡先44と緊急通報先42やその電話番号等が表示される。オペレータ30はその内容を見て、必要と判断したら送信ボタン46を操作して、自動的に必要なメッセージを該当する連絡先に送信する。その後行われた措置は、オペレータ30によってこの操作画面に入力される。こうして、判定用データベース22の学習用データが取得され、保存される。以下に、さらに具体的なシステムの機能や動作例を説明する。
図1に示したように。利用者12の観察のために、利用者12宅に設置される利用者端末14には、設置時に、利用者12の異変発生時の緊急連絡先44、緊急通報先42(警備会社34、自治体、医療機関等)等の情報を記憶させておく。この情報は利用者端末14本体もしくは、利用者端末14とネットワーク28を通じて接続されたクラウドサーバ18に記憶させておく。
利用者端末14あるいはクラウドサーバ18の、AI(人工知能)を利用した見守り制御部24が、利用者12の行動パターンと利用者12が発する言葉から、利用者12の状態を判定する。利用者12の行動パターンはマイクやビデオカメラや各種センサにより検出する。利用者12が発する言葉はマイクにより検出して解析する。利用者端末14は複数あって構わない。そのいずれかに利用者12を撮影するビデオカメラや、利用者12の移動を検出する近接センサ等が内蔵されているとよい。
判定用データベース22には、利用者12の行動パターンと発する言葉と利用者12の状態との対応関係を示すデータが含まれており、機械学習や深層学習機能により時間とともにデータを更新して進化させる学習機能部を設ける。利用者12の行動パターンとは、利用者12の日課のような生活パターンや、習慣的に同じ作業や言葉のやりとりが繰り返されるルーチン的な生活パターンを含むものとする。また、瞬間的なもので、利用者21の気分が優れないときの異常な言動や表情も、行動パターンとする。
利用者12の状態の判定結果は、例えば、「正常」「要観察」「救護者派遣」「近親者36へ通知」等である。この判定結果もデータベースにフィードバックして、利用者12の固有の特性を加味した判定精度を高めることができる。
「正常」や「要観察」の状態では、利用者12の状態をさらに正確に把握するために、様々な声かけを行う。声かけはスピーカーやディスプレイ表示を利用して行なわれる。メッセージ送信装置26によるメールを併用してもよい。声かけのための問答データと利用者12の状態の対応関係を示すデータが上記の判定用データベース22に含まれ、このデータも機械学習や深層学習機能により時間とともに進化する。従って、この声かけは、できるだけ高頻度に自動発音装置により実行されることが好ましい。
「要観察」「救護者派遣」または「近親者36へ通知」と判定されたときには、利用者端末14からオペレータ端末32に対して、この自動判定結果38とその判定理由40が転送され通報される。同時に利用者12の異常発生時の緊急連絡先44、緊急通報先42(警備会社34、自治体、医療機関等)の情報がオペレータ端末32に送信される。
このときは、誤報の場合を除き、必ず緊急連絡先44、緊急通報先42への通知がおこなわれるので、オペレータ30は、自ら通知処理のための操作をするか、あるいは、これらの通知処理が自動的に確実に実行されたかを確認する役割を担う。
例えば、オペレータ端末32のディスプレイに緊急連絡先44や緊急通報先42のリストが表示されて、オペレータ30が送信ボタン46をクリックすればよいようにシステムを構成すればよい。利用者端末14の見守り制御部24の学習期間が短いときは特に判定結果が適切で無い場合が少なく無い。これにより、無駄な通報によって関係者が頻繁に駆けつけるといった問題を少なくできる。
即ち、オペレータ30の最終判断により、通報処理を適正化できる。一方、利用者端末14の見守り制御部24が十分な期間学習をした後は、オペレータ30よりも正確に利用者12の状態を判定できることがある。オペレータ端末32に判定理由40等が表示されれば、オペレータ30は判定結果の信憑性も確認できる。
オペレータ30は通報の内容を見て、例えば直接利用者12に声かけを行って、利用者12の状態を、オペレータ30自身で確認することができる。誤報の有無を確認するためである。電話やメールを使用してもよい。
最終判断をオペレータ30が行うのは、誤報を防ぐためでもあるが、利用者端末14の見守り制御部24にオペレータ30の確認結果を返すことにより見守り制御部24を学習させて判定精度を高めることができるという効果もある。
利用者12の状態観察を利用者端末14が行って、自動的にその状態を判定して、問題があって、確認を求める場合だけオペレータ端末32に通報するので、状態観察のための人的な負荷が軽減される。さらに、このときだけ、利用者12の異常発生時の緊急連絡先44、緊急通報先42(警備会社34、自治体、医療機関等)の情報が利用者端末14あるいはクラウドサーバ18からオペレータ端末32に通報されるようにすれば、オペレータ30側では、観察対象の全ての利用者12の個人情報を管理する必要が無い。即ち、オペレータ端末32側に全ての利用者12の個人情報を記憶させておく必要がない。
オペレータ30は、ここで、関係者への連絡が必要と判断すると、緊急連絡先44、緊急通報先42(警備会社34、自治体、医療機関等)を適宜選択して、電話やメールによる連絡を実行する。なお、例えば、通知処理のためのボタンを操作すると自動的にクラウドサーバ18から緊急連絡先44や緊急通報先42にメッセージが送信されるようにすると、オペレータ端末32に利用者12の連絡先を通知しなくても構わなくなる。こうして個人情報を保護することもできる。
例えば、近親者36や警備保障に連絡をして、利用者12宅に出向いてもらい、必要な救護処置を行う。連絡をした結果行われた措置50等についても、オペレータ端末32を通じて利用者端末14やクラウドサーバ18にフィードバックされると、学習効果によって、利用者12の状態の判定精度がますます高まる。即ち、利用者12の行動パターンと利用者12が発する言葉と、自動判定結果38と、オペレータの判断48と連絡をした結果行われた措置50とを関係付けたデータをデータベースに含めることで、判定制度をさらに高めることができる。
図4のフローチャートにより、システムの動作フローを説明する。
まず、ステップS11では、利用者端末14が、利用者12の音声(画像)検出をする。ステップS12では、同時に、利用者12の言葉や行動パターンの認識をする。ステップS13では、判定用データベース22を参照する。
ステップS14では、見守り制御部24が、利用者12の状態判定をする。ステップS15では、その判定結果が、「正常」かどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS11に戻り、見守りが継続される。ノーのときはステップS16に進む。
ステップS16では、判定結果が、「要観察」かどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときはステップS17の処理に移行し、ノー(状態は正常)のときはステップS20の処理に移行する。「要観察」の場合は以下の声かけにより具体的な状態を確認し正常かどうかを見極める。「要観察」でなければ必ずオペレータ30へ報告するので、ステップS20へ進む。
ステップS17では、利用者12への声かけ問答を実行する。この処理は、見守り制御部24が、判定用データベース22に記憶されたデータを読みとって行う。ステップS18では、利用者12の状態の再判定をする。ステップS19では、利用者12の状態が「正常」かどうかという判断をする。この判断の結果がイエスのときは最初に戻って見守りを続ける。ノーのときはステップS20の処理に移行する。
ステップS20では、見守り制御部24が、判定結果をオペレータ30に通知する。ステップS21では、救護者派遣ならば緊急通報先42を表示する。ステップS22では、近親者36へ通知なら緊急通知先を表示する。ステップS23では、オペレータ30が内容を確認してから、送信ボタン46をクリックしたことを検出する。ステップS24では、メッセージ送信装置26が、判定用データベース22に記憶されたデータを使用して自動コールをする。
以上でオペレータ30側の処理は終了する。その後は既に説明したように処理結果を判定用データベース22に反映して学習をさせる。上記のように、この発明でいう利用者12の行動パターンには、利用者12の日課のような生活パターンと、習慣的な言葉のやりとりやルーチン的な生活パターンと、利用者21の異常な言動や表情を含む。その例を以下で説明する。
(生活パターンの記録とAIの学習)
図5には判定用データベース22に登録され、判定の対象になる生活パターンの例を図示した。この図を用いて判定用データベース22の更新処理について、さらに具体的な例を説明する。まず、サービス利用開始前に、利用者12に、平日、土日・祝日など、曜日毎に、それぞれの生活パターンを判定用データベース22に登録してもらう。たとえば、「平日は午前7時に起床する」、「平日は午前8時に外出(出社)する」、「平日は午後7時に帰宅する」、「平日は午後11時に就寝する」といったデータを登録する。この時刻の許容時間差を例えば、1時間と設定しておく。
サービス利用開始後、一定期間、例えば、1ヶ月間は、登録されている生活パターンと、利用者12の実際の起床、外出、帰宅、就床などの時刻とをそのつど個々に比較して、いずれかが上記の許容時間差を考慮した時刻を逸脱する場合には、「要観察」の状態と判定する。
上記1ヶ月間経過後は、利用者12の実際の起床、外出、帰宅、就床などの行動時刻の履歴から、その平均値を算出して、判定用データベース22を更新する。例えば、「平日は午前7時に起床する」を「平日は午前7時15分に起床する」と修正する。また、例えば、就寝時刻のばらつきが大きいときは、就寝時刻については許容時間差を、例えば、1時間半に拡大する。こうして、履歴によって判定用データベース22の精度を向上させる。
例えば、「平日は午前7時に起床する」と登録し、許容時間差を1時間と登録している場合、午前6時より前の起床や、午前8時よりも後の起床は「要観察」の状態と判定される。また、起床時刻が登録されているにもかかわらず、利用者12の起床時刻が記録されなかった場合も、「要観察」の状態と判定される。
起床や外出などの利用者12の行動時刻を記録するには、利用者端末14の音声インタフェースを利用する。例えば、起床時には、利用者12が音声インタフェースに対して「おはよう」という発話をする。利用者端末14は音声インタフェースを利用して「おはようございます。今日は良い天気ですよ」と答える。このような自動的な受け答えにより、毎朝の利用者12の起床時の発話を促し、起床時刻を取得できる。 なお、IoT機能を利用して機器の操作(制御)を自動検出して、利用者端末14に転送するようにしても良い。音声インタフェースに対する利用者12の声のトーンなどが認識できれば、これも利用者12の状態把握に利用できる。
図5には起床時に繰り返される生活パターンの一例を示した。利用者12の、「電気を付けて」といった照明点灯指示、「テレビをつけて」といったテレビの電源オン指示などの検出時刻を起床時刻として記録する。こうした発話が習慣的であれば、起床時の習慣という項目の生活パターンデータを自動的に生成して登録しておくと、利用者12の異常時の正確な検出が可能になる。天気予報やニュースの検索、1日のうちでの複数回の特定の発話などを分析し、利用者12の生活パターンをシステム的に自動学習することができる。例えば、こうしたさまざまな発話時刻や行動のデータを、回帰分析やポアソン分布などの統計学的手法により分析することができる。
こうした自動学習により、たとえば起床してから照明を点灯するまでの時間間隔が通常よりも長くなったり、ある時から天気予報の検索を突然行わなくなったりなどの、利用者12の異変をシステム的に検知することが可能となる。この場合には、図のように、起床認識後に、照明とテレビがONされたことを認識し、さらにこの一連の行動が例えば、10分以内に実行されたかどうかを判定する。個々の個別の判定でないところが、一日の生活パターンの観察と相違する。即ち、日課のような生活パターンとルーチン的な生活パターンの両方を観察するとよい。
このほかに、外出時は、音声インタフェースへの「行ってきます」という発話や、「部屋の明かりを消して」といった照明消灯指示や、「テレビを消して」といったテレビの電源オフ指示などの検出時刻を外出時刻として記録するとよい。帰宅時には、音声インタフェースへの「ただいま」の発話や、居室の照明点灯指示や、テレビの電源オン指示などを帰宅時刻として記録するとよい。就床時には、音声インタフェースへの「おやすみ」の発話や、寝室の照明消灯指示、テレビの電源オフ指示などを就寝時刻として記録するとよい。機器の操作要求のための発話時刻や制御された機器のオンオフ時刻を行動時刻として記録すればよい。
(要観察への対応)
利用者端末14が「要観察」の状態を検出すると、例えば、次の処理が自動的に実行される。まず、第1段階では、全自動で、利用者12との対話を実行する。例えば、8時過ぎても起床時の利用者12による声かけが無かったときには、「今日は声がありませんがご気分はいかがですか?」といった問いかけをする。利用者12から、「気分が悪い」といった応答があったときは、すぐにオペレータ30へその応答結果を通知する。その他、異常な言動や表情を観察した時も同様である。利用者12からの応答を構文解析して、利用者12に異常が無いと判断された場合にはその結果を記録しておくだけにとどめることもできる。
また、音声インタフェースでは、その場合に利用者12が不在のときの対応ができない。例えば、利用者12の帰宅が遅いといったケースがある。このときは、利用者12の携帯電話に対して、「お帰りはいつになりますか?」といった内容の電子メールなどのテキストメッセージを自動的に送信する、このメールに返信があれば、利用者12からの応答を構文解析して、上記のような処理をすればよい。
コールセンターのオペレータ30への通知がされると、第2段階にはいり、オペレータ30が電話等により、利用者12の安全を確認する。安全確認等ができた場合には「要観察」の状態を解除して、その結果を記録する。一方、利用者12の状態のさらなる確認が必要と判断したときは、警備会社34に通報する。近親者36が利用者12詫まで駆けつけることができれば、近親者36のみに通知してもよい。利用者12ごとの対処方法はオペレータ端末32装置に表示されるからその指示に従えば良い。
この第3段階では、オペレータ30がひとつのボタンを操作するだけで、利用者12が事前に指定した近親者36、警備会社34、自治体、医療機関などに対して、自動的に通知を行うこともできる。通知の手段は、通知先に応じて、電子メール、電話、メッセージングアプリケーションなどの通信手段を設定しておけばよい。通知先からオペレータ30に利用者12に対する対応が無事終了した旨の連絡があれば、オペレータ30はその対応結果を記録して、当該利用者12の「要観察」を解除するとよい。利用者端末14に解除ボタンを表示しておいて。ワンタッチで「要観察」を解除できるようにしてもよい。
特許文献1や2に示されたような音声によって様々な機器を制御する機能を持った利用者端末14を使用すると、利用者12の言葉だけでなく、利用者12が機器を制御する時刻を正確に記録できる。これにより、利用者12の生活パターンをより正確に記録することができる。
例えば、朝起きたときの一連の作業や、食事の前後の一連の作業といった、ひとまとまりの作業は、それぞれ利用者12の習慣により決まった流れを持っている。この流れが乱れた時には、利用者12に精神的あるいは肉体的な何らかの異常が発生していると判断することができる。
すなわち、気象、外出、帰宅、就寝というような1日全体を通して行われるマクロな生活パターンと、何かの行動をきっかけに短時間の間に続けて行われるひとまとまりのミクロな定型的なパターンの両方を生活パターンとして判定用データベース22に記録しておく。これらの毎日の変化の程度を比較検証することによって、利用者12を、よりきめ細かに自動的に観察することが可能になる。
しかも、その生活パターンが、いつもと相違した場合に、直ちに関係者に通報をするのでなく、自動的に利用者12に対してあらかじめ用意された対話を実行して、その理由を確認することによって、過剰な通報を抑制することができる。あらかじめ用意された対話により、生活パターンがいつもと違うことを利用者12に伝えれば、利用者12自身も自分の体調の変化に気付くことがある。これも重要な効果である。
単に対話をするだけでなく、例えば体温や血圧や心拍数などを自動的に測定する簡単な器具を使用してもらい、その結果を正常な値と比較することによって、利用者12本人が気づかない体調の異常も発見することができる。
例えば、利用者端末14に接続されたインタフェースを通じて、利用者12と対話する際に、利用者端末14に接続された体温や心拍数などを測定する機器に触れさせることによって、利用者12の状態を同時に正確に観察することも可能になる。
なお、上記の例では、利用者12の行動を生活パターンとして取得したが、例えば、利用者12の居室に配置された様々な道具や家具が、常に一定の場所にあるものとすれば、これを参照用画像として記録しておき、常に現在の状態と比較するとよい。これによって、例えば居室の状態が大きく変化しているような場合なども検出して、利用者12の異常の発見に役立つことが考えられる。
12 利用者
14 利用者端末
16 インタフェース群
18 クラウドサーバ
20 記憶装置
22 判定用データベース
24 見守り制御部
26 メッセージ送信装置
28 ネットワーク
30 オペレータ
32 オペレータ端末
34 警備会社
36 近親者
38 自動判定結果
40 判定理由
42 緊急通報先
44 緊急連絡先
46 送信ボタン
48 オペレータの判断
50 連絡をした結果行われた措置

Claims (8)

  1. 見守りの対象とされる利用者宅に設置される利用者端末と、クラウドサーバと、オペレータ端末とが、ネットワークを通じて接続されており、下記の構成を備えたことを特徴とする見守りサービスシステム。
    (1)上記利用者端末もしくはクラウドサーバの記憶装置には、利用者の異変発生時の緊急連絡先と、利用者を救護するための緊急通報先が記憶されている。
    (2)上記利用者宅内に配置され、上記利用者端末に接続されており、利用者の行動パターンを取得するためのビデオカメラ、近接センサまたはマイクのいずれかを含み、かつ、利用者に声かけを行うためのスピーカーもしくはディスプレイを含むインタフェース群を備える。
    (3)上記の利用者の行動パターンと利用者の発する言葉と利用者の状態との対応関係を示すデータと、利用者に声かけを行うための問答データと利用者の状態の対応関係を示すデータを含む判定用データベースが上記の記憶装置に記憶されている。
    (4)上記の利用者端末もしくはクラウドサーバに設けられた見守り制御部は、上記のインタフェース群で検出した利用者の行動パターンと利用者が発する言葉から、上記の判定用データベースを参照して利用者の状態を、「正常」、「要観察」、「救護者派遣」または「近親者へ通知」のいずれかと判定する。
    (5)上記の見守り制御部は、利用者の状態の判定結果が「要観察」のとき、判定用データベースに記憶されたデータを読み取って、利用者への声かけ問答を実行し、判定用データベースを参照して利用者の状態が「正常」、「要観察」、「救護者派遣」または「近親者へ通知」のいずれかと判定をする。
    (6)上記の見守り制御部は、利用者の状態の判定結果が「要観察」、「救護者派遣」または「近親者へ通知」と判定されたときには、オペレータ端末に対して、この判定結果とその判定理由と、上記の緊急連絡先と緊急通報先を転送する。
  2. 上記の見守り制御部は、オペレータ端末のディスプレイに、利用者の状態の判定結果と判定理由と、緊急連絡先と緊急通報先のリストと、自動的に緊急連絡先と緊急通報先への通知処理が開始される送信ボタンとを表示させることを特徴とする請求項1に記載の見守りサービスシステム。
  3. 上記の見守り制御部は、上記の利用者の行動パターンと利用者が発する言葉と、自動判定結果と、オペレータの判断と、その後行われた措置とを関係付けたデータを上記の判定用データベースに追加することを特徴とする請求項1または2に記載の見守りサービスシステム。
  4. 利用者と音声インタフェースを介して対話をした時、利用者の特定の言葉が発せられた時刻を、利用者の行動時刻として判定用データベースに含めることを特徴とする請求項1または2に記載の見守りサービスシステム。
  5. 音声インタフェースを介して、利用者端末と利用者との習慣的な言葉のやりとりが行われたとき、この言葉のやりとりを行動パターンとして判定用データベースに含めることを特徴とする請求項4に記載の見守りサービスシステム。
  6. 音声インタフェースを介して、利用者端末に対し利用者から機器の操作要求が行われたとき、機器の制御時刻を記録し、短時間の間に続けて行われるひとまとまりの定型的なパターンを、利用者の生活パターンとして判定用データベースに含めることを特徴とする請求項4に記載の見守りサービスシステム。
  7. 利用者端末もしくはクラウドサーバのコンピュータを、請求項1乃至6のいずれかに記載の見守り制御部と判定用データベースとして機能させるコンピュータプログラム。
  8. 請求項7に記載のコンピュータプログラムを記録したコンピュータで読みとり可能な記録媒体。
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