JP7168164B2 - 塗膜除去方法 - Google Patents
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Description
鋼製の基材の表面に付着されている塗膜を除去する、塗膜除去方法であって、
前記塗膜に対して切れ目を入れ、その周囲の該塗膜と完全に縁切りされた切れ片を形成する切れ目加工工程と、
前記切れ片に液化冷却ガスを提供し、該切れ片を収縮させて前記基材の表面において該切れ片を捲り上がらせながら除去する液化冷却ガス供給工程と、を有することを特徴とする。
本態様によれば、出力や速度を調整自在なレーザービームを塗膜に照射して切れ目加工を行うことにより、鋼板に影響を与えることなく、塗膜のみを所望の速度にて切断することができる。尚、レーザービームを照射するレーザービームの出力が大きい程、また、走査速度が遅い程、レーザービームのエネルギーは大きくなる。そこで、レーザービームの出力と走査速度を所望に調整することにより、鋼製の基材に影響を与えることなく、塗膜のみを所望の速度で切断することが可能になる。レーザービームを照射する方法は遠隔操作が可能であることから、有害物質が塗膜上に付着もしくは塗膜内に浸透している場合には、人体への影響のない態様で塗膜への切れ目加工を行うことができる。さらに、レーザービームを照射する方法は無火気工法であり、安全性も高い。
前記レーザービームの面的な照射は、該レーザービームを連続した線状に照射する、もしくは間欠的な線状に照射する、もしくは面的に散在したドット状に照射することを特徴とする。
本態様によれば、レーザービームとして連続波レーザービームを適用することにより、よりエネルギーの大きなレーザービームを塗膜に照射することができる。ここで、レーザービームには、レーザービームの発振動作の態様により、連続波レーザービーム(CWレーザービーム、CW:Continuous Wave)と、パルス波レーザービームとがある。連続波レーザービームは一定の出力を連続して発振することから、パルス波レーザービームに比べてエネルギーの大きなレーザービームを照射することができる。上記するように、レーザービームを間欠的な線状に照射する場合や、面的に散在したドット状に照射する場合において、パルス波レーザービームの適用が好適である。
本態様によれば、塗膜へのレーザービームの照射により発生するダストにレーザービームの焦点が形成され、ダストによる吸収や散乱によってレーザービームのエネルギーが減衰されるといった課題を解消することができる。塗膜に対してレーザービームを照射した際には、少なからずダスト(気体分子)が生じ、ダストがレーザービームのビーム経路内に存在すると、レーザービームの焦点が塗膜ではなくてダストに形成されてしまう可能性がある。レーザービームがダスト吸収されたり散乱されることにより、レーザービームのエネルギーが減衰される。そこで、集塵機によりダストを吸引し、レーザービームのビーム経路内にダストが存在しないようにしてレーザービームの塗膜への照射を行うことにより、レーザービームを塗膜に対して継続的に照射させることができる。
本態様によれば、レーザービームの照射の際に不活性ガスの提供を行うことにより、塗膜の延焼を防止することができる。また、例えば、集塵機の反対側からビーム経路に対して不活性ガスを照射することにより、既述するダストの吸引にも寄与する。
本態様によれば、例えば、レーザー発振器を制御するコントローラに対して一定の形状(正方形を含む矩形など)を入力し、その寸法を入力することにより、一律の形状及び寸法の切れ片を効率的に加工し、基材から除去することができる。所定寸法の収容口を備える収容缶等に対して、この収容口よりも小寸法で一律の形状の複数の切れ片を収容することにより、切れ片を収容缶に収容するまでの撤去効率性に優れた除去方法となる。
本態様によれば、防水性と防錆性に優れ、鋼製の基材からの除去が困難な繊維強化プラスチック(FRP:Fiberglass Reinforced Plastics)塗膜を効率的に基材から除去することができる。
前記横置きタンクの前記蓋を切断する蓋切断工程を有し、
前記蓋切断工程に次いで、前記筒状本体の内側にレーザー発振器と液化冷却ガス供給機を挿入し、該筒状本体もしくは該レーザー発振器のいずれか一方を回転させながら前記繊維強化プラスチック塗膜の切断と除去を行うことを特徴とする。
横置きタンクの一例として、放射性物質による汚染水を収容する鋼製貯蔵タンクが挙げられる。汚染水の浄化除去後、不要となった鋼製貯蔵タンクの解体・撤去に当たり、鋼製の横置きタンクの内面に形成されている繊維強化プラスチック塗膜を鋼製タンクから除去することを要する。その際に、本態様の除去方法を適用することにより、作業員の人体への影響の恐れのない態様の下で、鋼製タンクから繊維強化プラスチック塗膜を効率的に除去することができる。
はじめに、図1及び図2を参照して、実施形態に係る塗膜除去方法が適用される塗膜除去装置の一例を説明する。ここで、図1は、実施形態に係る塗膜除去方法が適用される塗膜除去装置の一例を示す平面図であり、図2は、図1のII方向矢視図である。図2において、筒状本体の一部を破断することによりその内部を視認可能としている。尚、以下の説明では、鋼製の基材として鋼製の横置きタンクを例示して説明し、この横置きタンクの内側に形成されている繊維強化プラスチック塗膜を除去する方法を説明するが、基材や塗膜は図示例以外の多様な形態がある。
次に、図3乃至図5を参照して、実施形態に係る塗膜除去方法の一例を説明する。ここで、図3は、塗膜除去方法の切れ目加工工程を説明する工程図であり、図4は、塗膜除去方法の切れ片浮かせ工程を説明する工程図であり、図5は、塗膜除去方法の液化冷却ガス供給工程を説明する工程図である。
Claims (9)
- 鋼製の基材の表面に付着されている塗膜を除去する、塗膜除去方法であって、
前記塗膜に対して切れ目を入れ、その周囲の該塗膜と完全に縁切りされた切れ片を形成する切れ目加工工程と、
レーザービームを前記切れ片の内部において面的もしくは線的に照射することにより、鋼製の前記基材の表面から該切れ片の少なくとも一部を浮かせる切れ片浮かせ工程と、
前記切れ片に液化冷却ガスを提供し、該切れ片を収縮させて前記基材の表面において該切れ片を捲り上がらせながら除去する液化冷却ガス供給工程と、を有することを特徴とする、塗膜除去方法。 - 前記切れ目加工工程において、前記塗膜に対してレーザービームを照射することにより前記切れ目を入れることを特徴とする、請求項1に記載の塗膜除去方法。
- 前記レーザービームの面的な照射は、該レーザービームを面的に散在したドット状に照射することであり、
前記レーザービームの線的な照射は、該レーザービームを連続した線状に照射する、もしくは間欠的な線状に照射することを特徴とする、請求項1又は2に記載の塗膜除去方法。 - 前記レーザービームとして連続波レーザービームを適用することを特徴とする、請求項2又は3に記載の塗膜除去方法。
- 前記レーザービームの照射の際に発生するダストを集塵機により集塵しながら該レーザービームの照射を行うことを特徴とする、請求項2乃至4のいずれか一項に記載の塗膜除去方法。
- 前記レーザービームの照射の際に、不活性ガスの提供を行うことを特徴とする、請求項2乃至5のいずれか一項に記載の塗膜除去方法。
- 前記切れ目加工工程において、前記塗膜から複数の同寸法で矩形の切れ片を形成することを特徴とする、請求項1乃至6のいずれか一項に記載の塗膜除去方法。
- 前記塗膜が繊維強化プラスチック塗膜であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の塗膜除去方法。
- 鋼製の前記基材は、筒状本体と該筒状本体の両端に取り付けられている蓋を備えた横置きタンクであり、該横置きタンクの内面に前記繊維強化プラスチック塗膜が取り付けられており、
前記横置きタンクの前記蓋を切断する蓋切断工程を有し、
前記蓋切断工程に次いで、前記筒状本体の内側にレーザー発振器と液化冷却ガス供給機を挿入し、該筒状本体もしくは該レーザー発振器のいずれか一方を回転させながら前記繊維強化プラスチック塗膜の切断と除去を行うことを特徴とする、請求項8に記載の塗膜除去方法。
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