JP7167674B2 - 排気装置および排気方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、排気管内にシロキサン検出用のガス検知器を設けると、通常の排気管内の環境下では、ガス検知器にガラス微粒子が堆積するなどして検知性能がすぐに落ちてしまう。また、シロキサンの酸化反応では水が発生するので、ガス検知器で結露した場合も検知性能が落ちてしまう。
また、排気ガスを排気ガス処理装置に送る前に、排気ガス中からシロキサンを回収し、シロキサン濃度を低くしておくことが望ましい。
前記排気系路に設けられ、前記排気ガスに含まれている前記原料を回収する原料回収部と、
前記排気系路における前記原料回収部の後段に設けられ、濃度検知用に前記排気ガス内に含まれるガラス微粒子と水分を除去する除去機構と、
前記除去機構でガラス微粒子と水分が除去された濃度検知用ガスにより原料濃度を検知するガス検知器と、
を有し、
前記除去機構は、
内部にガラス微粒子回収構造が設けられ、水分吸着剤が配置されたガラス微粒子回収箱と、
前記ガラス微粒子回収箱の後段に設けられた多段フィルタと、
前記多段フィルタの後段に設けられ、前記濃度検知用ガスの流量を確認するための流量計と、
を有する。
前記排気系路に設けられた原料回収部により前記排気ガスに含まれている前記原料を回収する原料回収工程と、
前記排気系路における前記原料回収部の後段に設けられた除去機構により、濃度検知用に前記排気ガス内に含まれるガラス微粒子と水分を除去する除去工程と、
前記除去工程でガラス微粒子と水分が除去された濃度検知用ガスの原料濃度をガス検知器で検知し、検知した原料濃度が所定値を越えたら警告を出す原料濃度検知工程と、
を含み、
前記除去工程は、
内部にガラス微粒子回収構造が設けられ、水分吸着剤が配置されたガラス微粒子回収箱と、
前記ガラス微粒子回収箱の後段に設けられた多段フィルタと、
前記多段フィルタの後段に設けられ、前記濃度検知用ガスの流量を確認するための流量計と、
を用いる。
最初に本発明の実施態様を列記して説明する。
本発明の一態様に係る排気装置は、
(1)シロキサンを原料としてガラス微粒子堆積体を製造する反応容器から排気ガス処
理装置へ排気系路を介して排気ガスを排出する排気装置であって、
前記排気系路に設けられ、前記排気ガスに含まれている前記原料を回収する原料回収部
と、
前記排気系路における前記原料回収部の後段に設けられ、濃度検知用に前記排気ガス内
に含まれるガラス微粒子と水分を除去する除去機構と、
前記除去機構でガラス微粒子と水分が除去された濃度検知用ガスにより原料濃度を検知
するガス検知器と、
を有し、
前記除去機構は、
内部にガラス微粒子回収構造が設けられ、水分吸着剤が配置されたガラス微粒子回収箱と、
前記ガラス微粒子回収箱の後段に設けられた多段フィルタと、
前記多段フィルタの後段に設けられ、前記濃度検知用ガスの流量を確認するための流量計と、
を有する。
上記構成によれば、排気系路に設けられた原料回収部により、ガラス微粒子堆積体の原料であるシロキサンを効率よく回収することができる。また、除去機構により排気ガス内に含まれるガラス微粒子と水分を除去することで、シロキサンの濃度検知に適したガスを作ることができる。この濃度検知用ガスのシロキサン濃度をガス検知器で測定することで、排気ガス中に残存するシロキサン濃度を正しく検知することができる。これにより、排気ガス中のシロキサンの濃度が爆発限界濃度の基準値以上になったか否かを正確に検知でき、シロキサンの濃度が爆発限界濃度の基準値以上になった場合、原料ガスの供給を止めるなどの処置をすることができる。よって、排気ガス処理装置内でシロキサンが発火することを防止することができる。
前記恒温槽内に、前記多段フィルタと、前記流量計と、前記ガス検知器と、が設けられていてもよい。
上記構成によれば、多段フィルタと流量計とガス検知器とが恒温槽内に設けられているので、濃度検知用ガスの結露を防止することができる。よって、結露によるガス検知器の検知性能の劣化を防ぐことができる。
先端の開口部が下向きになるように配置されたL字管と、
前記L字管の開口部を覆うように設けられ、底部が閉じていると共に上部が前記排気ガス処理装置へ連通している有底筒状管と、
前記有底筒状管の底部に配置された吸着剤と、
前記有底筒状管における、底部を冷却する冷却機構と、
を有していてもよい。
上記構成によれば、L字管の先端の開口部が下向きになるように配置されているので、L字管を通った排気ガスは、有底筒状管の底部に吹き付けられ、底部に配置された吸着剤に当たる。また、底部を冷却する冷却機構により、排気ガスに含まれるシロキサンが液化して吸着剤に吸着され易くなる。
(5)シロキサンを原料としてガラス微粒子堆積体を製造する反応容器から排気ガス処理装置へ排気系路を介して排気ガスを排出する排気方法であって、
前記排気系路に設けられた原料回収部により前記排気ガスに含まれている前記原料を回収する原料回収工程と、
前記排気系路における前記原料回収部の後段に設けられた除去機構により、濃度検知用に前記排気ガス内に含まれるガラス微粒子と水分を除去する除去工程と、
前記除去工程でガラス微粒子と水分が除去された濃度検知用ガスの原料濃度をガス検知器で検知し、検知した原料濃度が所定値を越えたら警告を出す原料濃度検知工程と、
を含み、
前記除去工程は、
内部にガラス微粒子回収構造が設けられ、水分吸着剤が配置されたガラス微粒子回収箱と、
前記ガラス微粒子回収箱の後段に設けられた多段フィルタと、
前記多段フィルタの後段に設けられ、前記濃度検知用ガスの流量を確認するための流量計と、
を用いる。
上記方法によれば、原料回収工程で、原料回収部によりガラス微粒子堆積体の原料であるシロキサンを効率よく回収することができる。また、除去工程で、排気ガス内に含まれるガラス微粒子と水分を除去することができる。これにより、原料濃度検知工程で、排気ガス中に残存するシロキサン濃度をガス検知器で正しく検知することができる。また、シロキサン濃度が所定値を越えたら警告を出すことで、シロキサンの濃度が爆発限界濃度の基準値以上になった場合、原料ガスの供給を止めるなどの処置をすることができる。よって、排気ガス処理装置内でシロキサンが発火することを防止することができる。
本発明の実施形態に係る排気装置および排気方法の具体例を、図面を参照しつつ説明する。
なお、本発明はこれらの例示に限定されるものではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
(原料回収工程)
反応容器100の排出口101から排出された排気ガスを、L字管11を介して原料回収部10の有底筒状管12内に送る。
排気ガスは、L字管11の開口部11aから排出され、有底筒状管12の底部に向かって、矢印Aで示すように、下向きに流れる。排気ガスは、冷却機構14によって、例えば、OMCTSの沸点175℃以下の150℃程度に冷却される。このため、開口部11aから排出された排気ガスは、冷却機構14で冷やされた有底筒状管12の底部に一旦溜まるような流れになる。これにより、排気ガスに含まれる原料、すなわち、反応容器100で未反応のまま排出されたOMCTSは、沸点以下になって液化され、有底筒状管12の底部に垂れ落ちる。落ちたOMCTSは、有底筒状管12の底部に配置されているシリカゲルなどの吸着剤13に吸着されて回収される。
OMCTSが回収された排気ガスは、有底筒状管12の上方へと向かって、矢印Bで示すように、上向きに流れる。
OMCTSが回収された排気ガスは、有底筒状管12の上部に向かい、排気管150へと流れる。
そして、排気管150内の排気ガスを、吸引管21を介して除去機構20のガラス微粒子回収箱22内に吸引する。このとき、吸引管21の吸引口21aを排気管150の下流方向へ向けた状態で排気ガスを吸引すると良い。ガラス微粒子回収箱22内に設けられているガラス微粒子回収構造22aによって排気ガスに含まれているガラス微粒子を取り除くとともに、水分吸着剤22bによって排気ガスに含まれている水分を取り除く。さらに、多段フィルタ23a,23bによって排気ガスに含まれているガラス微粒子を取り除く。
まず、ガラス微粒子と水分が取り除かれた濃度検知用ガスの流量を流量計24によって確認する。
なお、恒温槽40によって多段フィルタ23、流量計24、およびガス検知器30は、例えば、50℃程度に温められ、ガス検知器30の結露を防止している。
次に、濃度検知用ガスに含まれるOMCTSの濃度をガス検知器30によって検知する。検知の結果、原料の濃度が、所定値(例えば、750ppm)を超えた場合は警告を出す。警告が出たら、例えば原料ガスの供給を止め、設備を停止させるなどの処置を施して、安全性を確保する。
10:原料回収部
11:L字管
11a:開口部
12:有底筒状管
13:吸着剤
14:冷却機構
20:除去機構
21:吸引管
21a:吸引口
22:ガラス微粒子回収箱
22a:ガラス微粒子回収構造
22b:水分吸着剤
23(23a,23b):多段フィルタ
24:流量計
25:送出管
25a:送出口
30:ガス検知器
40:恒温槽
100:反応容器
101:排出口
150:排気管
200:排気ガス処理装置
G:ガラス微粒子堆積体
Claims (4)
- シロキサンを原料としてガラス微粒子堆積体を製造する反応容器から排気ガス処理装置へ排気系路を介して排気ガスを排出する排気装置であって、
前記排気系路に設けられ、前記排気ガスに含まれている前記原料を回収する原料回収部と、
前記排気系路における前記原料回収部の後段に設けられ、濃度検知用に前記排気ガス内に含まれるガラス微粒子と水分を除去する除去機構と、
前記除去機構でガラス微粒子と水分が除去された濃度検知用ガスにより原料濃度を検知するガス検知器と、
を有し、
前記除去機構は、
内部にガラス微粒子回収構造が設けられ、水分吸着剤が配置されたガラス微粒子回収箱と、
前記ガラス微粒子回収箱の後段に設けられた多段フィルタと、
前記多段フィルタの後段に設けられ、前記濃度検知用ガスの流量を確認するための流量計と、
を有する、排気装置。 - 恒温槽を有し、
前記恒温槽内に、前記多段フィルタと、前記流量計と、前記ガス検知器と、が設けられている、
請求項1に記載の排気装置。 - 前記原料回収部は、
先端の開口部が下向きになるように配置されたL字管と、
前記L字管の開口部を覆うように設けられ、底部が閉じていると共に上部が前記排気ガス処理装置へ連通している有底筒状管と、
前記有底筒状管の底部に配置された吸着剤と、
前記有底筒状管における、底部を冷却する冷却機構と、
を有する、請求項1または請求項2に記載の排気装置。 - シロキサンを原料としてガラス微粒子堆積体を製造する反応容器から排気ガス処理装置へ排気系路を介して排気ガスを排出する排気方法であって、
前記排気系路に設けられた原料回収部により前記排気ガスに含まれている前記原料を回収する原料回収工程と、
前記排気系路における前記原料回収部の後段に設けられた除去機構により、濃度検知用に前記排気ガス内に含まれるガラス微粒子と水分を除去する除去工程と、
前記除去工程でガラス微粒子と水分が除去された濃度検知用ガスの原料濃度をガス検知器で検知し、検知した原料濃度が所定値を越えたら警告を出す原料濃度検知工程と、
を含み、
前記除去工程は、
内部にガラス微粒子回収構造が設けられ、水分吸着剤が配置されたガラス微粒子回収箱と、
前記ガラス微粒子回収箱の後段に設けられた多段フィルタと、
前記多段フィルタの後段に設けられ、前記濃度検知用ガスの流量を確認するための流量計と、
を用いる、排気方法。
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