JP7166194B2 - 圧力検出装置、圧電モジュール - Google Patents

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本発明は、圧力検出装置、圧電モジュール、圧力検出装置付き内燃機関、圧電モジュールの製造方法に関する。
内燃機関等の燃焼室内の圧力を検出する圧力検出装置として、圧電性を有する圧電体を使用したものが提案されている。
特許文献1には、圧電体を備えた圧電素子と、圧電素子の先端側に配置される金属製の先端電極部材と、圧電素子の後端側に配置される金属製の後端電極部材とを備え、これらのうちの圧電素子および後端電極部材を、筒状を呈し且つ絶縁性を有する、液晶ポリマ等からなる絶縁パイプの内側に収容することが記載されている。
また、特許文献2には、金属製のケーシングの内部に、外部からの圧力が伝達されることで燃焼圧検出信号を出力する圧電体(圧電素子)と、圧電体が出力する燃焼圧検出信号を外部に伝達するためのコンタクトプレートとを配置し、これら圧電体およびコンタクトプレートを囲繞する下側熱収縮チューブを設けることで、ケーシングとコンタクトプレートとの間を絶縁するとともに、圧電体を位置決めして固定することが記載されている。
特開2018-165672号公報 登録実用新案第2520029号公報
ここで、圧電素子を、2つの電極部材で挟み込む構成を採用した場合、圧電素子には、2つの電極部材を介して、外部からの圧力が加えられることになる。
このとき、圧電素子において、各電極部材から圧力が加えられる部位と加えられない部位とが存在していると、加えられる圧力のむらに起因して、圧電素子自身に損傷が生じる懸念があった。
本発明は、各電極部材から加えられる圧力のむらに起因する圧電素子の損傷を抑制することを目的とする。
本発明の圧力検出装置は、一端側から他端側に向かう軸方向にかかる圧力に応じた電気信号を出力する圧電素子と、導電性を有し且つ前記圧電素子の前記一端側に配置され、前記軸方向と交差する径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第1電極部材と、導電性を有し且つ前記圧電素子の前記他端側に配置され、前記径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第2電極部材と、筒状を呈するとともに絶縁性および熱収縮性を有し、前記軸方向に沿って並ぶ前記第1電極部材、前記圧電素子および前記第2電極部材を内部に収容するとともに、自身の内周面が当該第1電極部材、当該圧電素子および当該第2電極部材の各外周面に接触する熱収縮チューブとを含む圧電モジュールと、前記軸方向に沿った中空部を有することで筒状を呈し、内部には前記圧電モジュールを収容する筐体と、前記筐体の前記一端側に塞ぐように当該筐体に取り付けられ、外部からの圧力を受ける受圧部材とを有している。
このような圧力検出装置において、前記筐体および前記受圧部材はともに導電性を有しており、前記受圧部材と前記第1電極部材とが、電気的に絶縁されていることを特徴とすることができる。
また、筒状を呈するとともに導電性を有し、前記圧電モジュールを内部に収容し且つ当該圧電モジュールにおける前記第1電極部材が電気的に接続される筒状部材と、棒状を呈するとともに導電性を有し、前記筒状部材の内部に収容されるとともに前記圧電モジュールにおける前記第2電極部材が電気的に接続される棒状部材とをさらに有することを特徴とすることができる。
また、前記圧電モジュールでは、前記第1電極部材における前記一端側の端部が、前記熱収縮チューブにおける当該一端側の端部よりも当該一端側に突出していることを特徴とすることができる。
また、前記圧電モジュールは、筒状を呈するとともに絶縁性を有し、前記第2電極部材の前記他端側に配置され、前記径方向の大きさが前記圧電素子よりも大きく設定され、当該第2電極部材とともに前記熱収縮チューブの内部に収容され、当該熱収縮チューブの内周面が自身の外周面に接触する絶縁部材をさらに備え、前記棒状部材の前記一端側は、前記絶縁部材の内部に収容されていることを特徴とすることができる。
また、前記圧電モジュールでは、前記絶縁部材における前記他端側の端部が、前記熱収縮チューブにおける当該他端側の端部よりも当該他端側に突出していることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明の圧力検出装置は、一端側から他端側に向かう軸方向にかかる圧力に応じた電気信号を出力する圧電素子と、導電性を有し且つ前記圧電素子の前記一端側に配置され、前記軸方向と交差する径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第1電極部材と、導電性を有し且つ前記圧電素子の前記他端側に配置され、前記径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第2電極部材と、絶縁性を有し、前記軸方向に沿って並ぶ前記第1電極部材、前記圧電素子および前記第2電極部材の各外周面を前記径方向の中心に向けて押し当てることで、当該第1電極部材、当該圧電素子および当該第2電極部材を一体化する押当手段とを含む圧電モジュールと、前記軸方向に沿った中空部を有することで筒状を呈し、内部には前記圧電モジュールを収容する筐体と、前記筐体の前記一端側に塞ぐように当該筐体に取り付けられ、外部からの圧力を受ける受圧部材とを有している。
また、他の観点から捉えると、本発明の圧電モジュールは、一端側から他端側に向かう軸方向にかかる圧力に応じた電気信号を出力する圧電素子と、導電性を有し且つ前記圧電素子の前記一端側に配置され、前記軸方向と交差する径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第1電極部材と、導電性を有し且つ前記圧電素子の前記他端側に配置され、前記径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第2電極部材と、筒状を呈するとともに絶縁性および熱収縮性を有し、前記軸方向に沿って並ぶ前記第1電極部材、前記圧電素子および前記第2電極部材を内部に収容するとともに、自身の内周面が当該第1電極部材、当該圧電素子および当該第2電極部材の各外周面に接触する熱収縮チューブとを含んでいる。
このような圧電モジュールにおいて、前記熱収縮チューブは、フッ素樹脂で構成されることを特徴とすることができる。
また、前記圧電素子、前記第1電極部材および前記第2電極部材は、それぞれが円柱状を呈していることを特徴とすることができる。
また、前記熱収縮チューブでは、前記圧電素子の外周面と対峙する部位の内径が、前記第1電極部材と対峙する部位の内径および前記第2電極部材と対峙する部位の内径よりも小さいことを特徴とすることができる。
また、前記熱収縮チューブの内周面が、前記圧電素子の外周面の一周にわたって接触していることを特徴とすることができる。
また、他の観点から捉えると、本発明の圧力検出装置付き内燃機関は、燃焼室と、当該燃焼室を構成する壁面に形成され、一端側となる当該燃焼室内と他端側となる外部とを連通する連通孔とを有する内燃機関と、前記内燃機関における前記連通孔に挿入されることで当該内燃機関に取り付けられるとともに、前記燃焼室内の圧力を検出する圧力検出装置とを備え、前記圧力検出装置は、前記一端側から前記他端側に向かう軸方向にかかる圧力に応じた電気信号を出力する圧電素子と、導電性を有し且つ前記圧電素子の前記一端側に配置され、前記軸方向と交差する径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第1電極部材と、導電性を有し且つ前記圧電素子の前記他端側に配置され、前記径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第2電極部材と、筒状を呈するとともに絶縁性および熱収縮性を有し、前記軸方向に沿って前記第1電極部材、前記圧電素子および前記第2電極部材をこの順で内部に収容するとともに、自身の内周面が当該第1電極部材、当該圧電素子および当該第2電極部材の各外周面に接触する熱収縮チューブとを含む圧電モジュールと、前記軸方向に沿った中空部を有することで筒状を呈し、内部には前記圧電モジュールを収容するとともに前記連通孔に挿入される筐体と、前記筐体の前記一端側に塞ぐように当該筐体に取り付けられ、前記燃焼室からの圧力を受ける受圧部材とを有している。
また、他の観点から捉えると、本発明の圧電モジュールの製造方法は、一端側から他端側に向かう軸方向にかかる圧力に応じた電気信号を出力する圧電素子と、導電性を有し且つ当該軸方向と交差する径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第1電極部材と、導電性を有し且つ当該径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第2電極部材とを、当該軸方向に沿って当該第1電極部材、当該圧電素子および当該第2電極部材の順番に配列し、且つ、筒状を呈するとともに絶縁性および熱収縮性を有する熱収縮チューブを、当該熱収縮チューブの両開口部が当該軸方向に沿って並び且つ当該熱収縮チューブの内周面が当該第1電極部材、当該圧電素子および当該第2電極部材の各外周面と対峙するように設置する設置工程と、前記熱収縮チューブを加熱することで当該熱収縮チューブを前記径方向に収縮させる熱収縮工程とを有している。
このような圧電モジュールの製造方法において、前記設置工程では、前記軸方向が鉛直方向となるように前記熱収縮チューブを配置した後、当該熱収縮チューブの上方から当該熱収縮チューブの内部に、前記第1電極部材、前記圧電素子および前記第2電極部材の順で、これらを落下させることを特徴とすることができる。
また、前記熱収縮チューブの収縮前の内径の設計値は、前記第1電極部材の外径および前記第2電極部材の外径よりも大きく、前記熱収縮チューブの収縮後の内径の設計値は、前記圧電素子の外径よりも小さいことを特徴とすることができる。
また、前記熱収縮工程では、前記熱収縮チューブの外周面を、前記径方向において等方的に加熱することを特徴とすることができる。
本発明によれば、各電極部材から加えられる圧力のむらに起因する圧電素子の損傷を抑制することができる。
実施の形態に係る圧力検出システムの概略構成図である。 圧力検出装置の側面図である。 圧力検出装置の断面図(図2のIII-III断面図)である。 圧力検出装置の先端側(図3のIV領域)の拡大断面図である。 圧力検出装置を構成する第1内部筐体、第2内部筐体、加圧部材、第1絶縁部材および第2絶縁部材の分解断面図である。 (a)は圧力検出装置に設けられた第1収容部材の斜視図であり、(b)は圧力検出装置に設けられた第2収容部材の斜視図である。 回路内蔵部材に設けられた回路基板の概略構成図である。 (a)は圧力検出装置に設けられた圧電モジュールの上面図であり、(b)は(a)のVIIIB-VIIIB断面図である。 (a)、(b)は、圧電モジュールの組立前の分解斜視図である。 圧力検出装置の製造手順を説明するための図である。 圧電モジュールの製造手順を説明するためのフローチャートである。 (a)~(f)は、圧電モジュールの各製造工程を説明するための図である。 加熱・冷却工程の前後における各部材の実際の設置状態の一例を説明するための図である。 圧電モジュールの他の構成例を説明するための図であって、(a)は上面図であり、(b)は(a)のXIVB-XIVB断面図である。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
[圧力検出システムの構成]
図1は、実施の形態に係る圧力検出システム1の概略構成図である。
この圧力検出システム1は、内燃機関10における燃焼室C内の圧力(燃焼圧)を検出する圧力検出装置20と、圧力検出装置20に対する給電を行うとともに圧力検出装置20が検出した圧力に基づいて内燃機関10の動作を制御する制御装置100と、圧力検出装置20と制御装置100とを電気的に接続する接続ケーブル80とを備えている。
ここで、圧力の検出対象となる内燃機関10は、内部にシリンダが形成されたシリンダブロック11と、シリンダ内を往復運動するピストン12と、シリンダブロック11に締結されてピストン12等とともに燃焼室Cを構成するシリンダヘッド13とを有している。また、シリンダヘッド13には、燃焼室Cと外部とを連通する連通孔13aが設けられている。そして、この連通孔13aに圧力検出装置20の先端側を挿入するとともに、圧力検出装置20をシリンダヘッド13に固定することで、内燃機関10に対して圧力検出装置20を取り付けている。ここで、内燃機関10を構成するシリンダブロック11、ピストン12およびシリンダヘッド13は、鋳鉄やアルミニウム等、導電性を有する金属材料で構成されている。
[圧力検出装置の構成]
図2は、圧力検出装置20の側面図である。また、図3は、圧力検出装置20の断面図(図2のIII-III断面図)である。さらに、図4は、圧力検出装置20の先端側(図3のIV領域)の拡大断面図である。さらにまた、図5は、圧力検出装置20を構成する第1内部筐体35、第2内部筐体36、加圧部材49、第1絶縁部材51および第2絶縁部材52(それぞれの詳細については後述する)の分解断面図である。
圧力検出装置20は、全体として筒状を呈するとともに外部に露出するように設けられる筐体部30と、圧力を検出するための各種機構を含み、ほぼ全体が筐体部30の内部に収容されるとともに一部が外部に露出するように設けられる検出機構部40と、筐体部30の外周面に取り付けられるシール部70とを有している。そして、圧力検出装置20は、図1に示す内燃機関10に対し、図2における左側が燃焼室C(図1では下側)を向くとともに、図2における右側が外部(図1では上側)を向くように取り付けられる。なお、以下の説明では、図2において、図中左に向かう側を圧力検出装置20の「先端側」と称し、図中右に向かう側を圧力検出装置20の「後端側」と称する。また、以下の説明では、図2等に一点鎖線で示す圧力検出装置20の中心線方向を、単に「中心線方向」と称する。
ここで、本実施の形態では、「先端側」が「一端側」に、「後端側」が「他端側」に、それぞれ対応している。また、本実施の形態では、「中心線方向」が「軸方向」に対応している。
(筐体部の構成)
筐体部30は、先端外部筐体31と、先端外部筐体31の先端側に取り付けられたダイアフラムヘッド32と、先端外部筐体31の後端側に取り付けられた中間外部筐体33と、中間外部筐体33の後端側に取り付けられた後端外部筐体34とを備えている。また、筐体部30は、先端外部筐体31の内側であってダイアフラムヘッド32の後端側に取り付けられた第1内部筐体35と、先端外部筐体31の内側であって第1内部筐体35の後端側に取り付けられた第2内部筐体36とをさらに備えている。
〔先端外部筐体〕
筐体の一例としての先端外部筐体31は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。先端外部筐体31は、導電性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料によって構成されている。
〔ダイアフラムヘッド〕
受圧部材の一例としてのダイアフラムヘッド32は、全体として円板状を呈する部材である。ダイアフラムヘッド32は、導電性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料によって構成されている。この例では、ダイアフラムヘッド32および先端外部筐体31を、同じ材料で構成している。
ダイアフラムヘッド32は、特に図4に示すように、先端側における中央部に表面中央凹部32bが形成されるとともに、外部(燃焼室C側)に露出することで圧力を受ける圧力受面(表面)32aを有している。また、ダイアフラムヘッド32は、圧力受面32aの裏側となる裏面を環状に切り欠くことによって形成された裏面環状凹部32cと、裏面環状凹部32cの存在により、結果として圧力受面32aの中央部(表面中央凹部32bの形成部位)から後端側に突出する裏面中央凸部32dとを有している。さらに、ダイアフラムヘッド32は、圧力受面32aの裏面における周縁部を環状に切り欠くことによって形成された裏面環状平坦部32eと、裏面環状凹部32cおよび裏面環状平坦部32eの存在により、結果として裏面中央凸部32dの周囲から後端側に突出する裏面環状凸部32fとを有している。
ダイアフラムヘッド32は、先端外部筐体31における先端側の開口部を塞ぐように設けられている。より具体的に説明すると、ダイアフラムヘッド32の裏面環状平坦部32eに、先端外部筐体31の先端側が突き当たっている。そして、ダイアフラムヘッド32と先端外部筐体31との境界部には、外周面の一周にわたってレーザ溶接が施されている。
〔中間外部筐体〕
中間外部筐体33は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。中間外部筐体33は、導電性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料で構成されている。
中間外部筐体33の先端側は、先端外部筐体31の後端側にはめ込まれるようになっている。そして、中間外部筐体33と先端外部筐体31との境界部には、外周面の一周にわたってレーザ溶接が施されている。
〔後端外部筐体〕
後端外部筐体34は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。後端外部筐体34は、導電性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料で構成されている。
後端外部筐体34の先端側は、中間外部筐体33の後端側にはめ込まれるようになっている。そして、後端外部筐体34と中間外部筐体33との境界部には、外周面の一周にわたってレーザ溶接が施されている。
〔第1内部筐体〕
第1内部筐体35は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。第1内部筐体35は、導電性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料で構成されている。
第1内部筐体35は、特に図5に示すように、最も先端側に位置する第1先端筒状部351と、第1先端筒状部351の後端側に位置する第1後端筒状部352とを有している。第1内部筐体35では、第1先端筒状部351よりも第1後端筒状部352の外径が大きくなっており、両者の境界部には、第1外側段差部353が設けられている。また、第1内部筐体35の内部に設けられた貫通孔は、先端側から後端側に向かって段階的に内径が増加するようになっており、第1後端筒状部352の内側となる部位には、第1内側段差部354が設けられている。
第1内部筐体35の先端側は、ダイアフラムヘッド32の後端側に突き当たるようになっている。より具体的に説明すると、第1内部筐体35における第1外側段差部353の先端側の面が、ダイアフラムヘッド32における裏面環状凸部32fの後端側の面に突き当たるようになっている。このとき、第1内部筐体35における第1先端筒状部351は、ダイアフラムヘッド32における裏面環状凹部32cの内部に位置している。そして、第1内部筐体35とダイアフラムヘッド32との境界部には、外周面の一周にわたってレーザ溶接が施されている。
〔第2内部筐体〕
第2内部筐体36は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。第2内部筐体36は、導電性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いステンレス等の金属材料で構成されている。
第2内部筐体36は、特に図5に示すように、最も先端側に位置する第2先端筒状部361と、第2先端筒状部361の後端側に位置する第2後端筒状部362とを有している。第2内部筐体36では、第2先端筒状部361よりも第2後端筒状部362の外径が大きくなっており、両者の境界部には、第2外側段差部363が形成されている。また、第1内部筐体35の内部に設けられた貫通孔は、その内径が略一定となっている。
第2内部筐体36の先端側すなわち第2先端筒状部361の先端側は、第1内部筐体35における第1後端筒状部352の内部に収容されるようになっている。また、第2内部筐体36の先端側の面が、第2絶縁部材52(詳細は後述する)の後端側の面に突き当たるようになっている。このとき、第2先端筒状部361の後端側および第2後端筒状部362は、第1内部筐体35の後端側に露出するようになっている。そして、第2内部筐体36と第1内部筐体35との境界部には、外周面の一周にわたってレーザ溶接が施されている。
(検出機構部の構成)
検出機構部40は、圧電素子41と、先端電極部材42と、先端絶縁部材43と、後端電極部材44と、後端絶縁部材45とを備えている。また、検出機構部40は、第1コイルバネ46と、伝導部材47と、保持部材48と、加圧部材49と、絶縁チューブ50とを備えている。さらに、検出機構部40は、第1絶縁部材51と、第2絶縁部材52と、支持部材53と、第2コイルバネ54とを備えている。さらにまた、検出機構部40は、第1収容部材55と、第2収容部材56と、回路内蔵部材57と、接続部材58と、閉塞部材59と、第3絶縁部材60とを備えている。
〔圧電素子〕
圧電素子41は、全体として円柱状を呈する部材である。圧電素子41は、圧電縦効果の圧電作用を示す圧電体を備えている。圧電素子41は、先端外部筐体31(および第1内部筐体35)の内側に配置されている。
ここで、圧電縦効果とは、圧電体の電荷発生軸と同一方向の応力印加軸に外力を加えると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生することをいう。したがって、この例では、中心線方向に沿う圧力の変化に応じて、圧電素子41の先端側の面と後端側の面とに、発生した電荷による信号(電荷信号)が出力されることになる。
次に、圧電素子41に圧電横効果を利用した場合を例示する。圧電横効果とは、圧電体の電荷発生軸に対して直交する位置にある応力印加軸に外力を加えると、電荷発生軸方向の圧電体の表面に電荷が発生することをいう。薄板状に薄く形成した圧電体を複数枚積層して構成しても良く、このように積層することで、圧電体に発生する電荷を効率的に集めてセンサの感度を上げることができる。圧電素子41で使用可能な圧電体としては、圧電縦効果及び圧電横効果を有するランガサイト系結晶(ランガサイト、ランガテイト、ランガナイト、LTGA)や水晶、ガリウムリン酸塩などを使用することを例示することができる。
〔先端電極部材〕
第1電極部材の一例としての先端電極部材42は、全体として円柱状を呈する部材である。先端電極部材42は、導電性を有するとともに耐熱性が高いステンレス等の金属材料によって構成されている。先端電極部材42は、先端外部筐体31の内側且つ圧電素子41の先端側に配置されており、先端電極部材42の後端側の面が、圧電素子41の先端側の面と接触するようになっている。この例において、先端電極部材42の先端側の面、後端側の面および外周面には、特に金めっき等は施されておらず、先端電極材料を構成する金属材料の地肌がそのまま露出している。また、先端電極部材42の外径は、圧電素子41の外径よりも大きくなっている。
〔先端絶縁部材〕
先端絶縁部材43は、全体として円柱状を呈する部材である。先端絶縁部材43は、絶縁性を有するとともに耐熱性が高いアルミナ等のセラミックス材料によって構成されている。先端絶縁部材43は、先端外部筐体31の内側且つ先端電極部材42の先端側に配置されており、先端絶縁部材43の後端側の面が、先端電極部材42の先端側の面と接触するようになっている。一方、先端絶縁部材43の先端側の面は、ダイアフラムヘッド32に設けられた裏面中央凸部32dの後端側の面と接触するようになっている。また、先端絶縁部材43の外径は、先端電極部材42の外径よりも小さく、且つ、ダイアフラムヘッド32における裏面中央凸部32dの外径よりも大きくなっている。
〔後端電極部材〕
第2電極部材の一例としての後端電極部材44は、全体として円柱状を呈する部材である。後端電極部材44は、導電性を有するとともに耐熱性が高いステンレス等の金属材料によって構成されている。後端電極部材44は、先端外部筐体31の内側且つ圧電素子41の後端側に配置されており、後端電極部材44の先端側の面が、圧電素子41の後端側の面と接触するようになっている。この例において、後端電極部材44の後端側の面および外周面には、金めっきが施されている。これに対し、後端電極部材44の先端側の面すなわち圧電素子41の後端側と接する面には、特に金めっき等は施されておらず、後端電極部材44を構成する金属材料の地肌がそのまま露出している。また、後端電極部材44の外径は、圧電素子41の外径よりも大きくなっている。
〔後端絶縁部材〕
絶縁部材の一例としての後端絶縁部材45は、中空構造を有し且つ全体として環状(円筒状)を呈する部材である。後端絶縁部材45は、絶縁性を有するとともに耐熱性が高いアルミナ等のセラミックス材料によって構成されている。後端絶縁部材45は、先端外部筐体31の内側且つ後端電極部材44の後端側に配置されており、後端絶縁部材45の先端側の面が、後端電極部材44の後端側の面と接触するようになっている。また、後端絶縁部材45の外径は、圧電素子41の外径よりも大きくなっている。
〔第1コイルバネ〕
第1コイルバネ46は、全体として螺旋状を呈する部材であって、中心線方向に伸縮するようになっている。第1コイルバネ46は、導電性を有する真ちゅう等の金属材料によって構成されており、その表面には金めっきが施されている。第1コイルバネ46は、先端外部筐体31の内側に配置されている。より具体的に説明すると、第1コイルバネ46の先端側は、後端絶縁部材45に設けられた貫通孔の内部に配置されており、その先端が、後端電極部材44の後端側の面と接触するようになっている。一方、第1コイルバネ46の後端側は、後端絶縁部材45の後端側に飛び出している。また、第1コイルバネ46の外径は、後端絶縁部材45に設けられた貫通孔の内径よりも小さくなっている。
〔伝導部材〕
棒状部材の一例としての伝導部材47は、全体として棒状を呈する部材である。伝導部材47は、導電性を有する真ちゅう等の金属材料によって構成されており、その表面には金めっきが施されている。伝導部材47は、最も先端側に位置する先端棒状部471と、先端棒状部471の後端側に位置する中間棒状部472と、中間棒状部472の後端側に位置する後端棒状部473とを有している。また、伝導部材47では、先端棒状部471、中間棒状部472および後端棒状部473の順で、外径が大きくなっている。伝導部材47は、先端外部筐体31の内側に配置されている。より具体的に説明すると、伝導部材47の先端側すなわち先端棒状部471の先端側は、第1コイルバネ46の後端側に挿入されており、後端絶縁部材45の内部に配置されている。ただし、先端棒状部471の先端は、第1コイルバネ46とは異なり、後端電極部材44の後端側の面と接触していない。このとき、第1コイルバネ46の後端は、伝導部材47における先端棒状部471と中間棒状部472との境界部(段差部)に突き当たっている。なお、この例では、第1コイルバネ46と伝導部材47とが、レーザ溶接によって接合され、一体化している。以上の手順により、第1コイルバネ46は、後端電極部材44と伝導部材47とに挟まれることで、中心線方向に圧縮された状態となっている。一方、伝導部材47のうちの中間棒状部472および後端棒状部473は、後端絶縁部材45の後端側に飛び出している。また、先端棒状部471の外径は、第1コイルバネ46の内径よりも小さくなっており、中間棒状部472の外径は、第1コイルバネ46の内径よりも大きくなっている。
〔保持部材〕
保持部材48は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。保持部材48は、絶縁性を有するPPT(Polypropylene Terephthalate:ポリプロピレンテレフタレート)等の合成樹脂材料によって構成されている。保持部材48は、最も先端側に位置する先端部と、先端部の後端側に位置する中間部と、中間部の後端側に位置する後端部とを有している。保持部材48では、先端部、中間部および後端部の順で、外径が大きくなっている。保持部材48は、先端外部筐体31の内側と中間外部筐体33の内側とに跨がって配置されている。そして、保持部材48の内部には、上記伝導部材47が収容され、保持されている。より具体的に説明すると、保持部材48は、伝導部材47の後端側すなわち後端棒状部473の後端側を内部に収容している。以上の手順により、伝導部材47のうち、先端棒状部471および中間棒状部472と、後端棒状部473の先端側とが、保持部材48の先端側に飛び出している。一方、保持部材48の後端には、後端側から先端側に向かう凹部が形成されている。また、保持部材48に設けられた孔の内径は、伝導部材47における後端棒状部473の外径よりもわずかに大きくなっており、伝導部材47と保持部材48とは、圧入(すきまばめ)により一体化している。
〔加圧部材〕
筒状部材の一例としての加圧部材49は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。加圧部材49は、導電性を有するとともに耐熱性が高いステンレス等の金属材料で構成されている。加圧部材49は、先端外部筐体31の内側であって、第1内部筐体35の内側と第2内部筐体36の内側とに跨がって配置されている。
加圧部材49は、特に図5に示すように、最も先端側に位置する第1筒状部491と、第1筒状部491の後端側に位置する第2筒状部492と、第2筒状部492の後端側に位置する第3筒状部493と、第3筒状部493の後端側に位置する第4筒状部494とを有している。加圧部材49では、第1筒状部491よりも第2筒状部492の外径が大きくなっており、両者の境界部には、第1段差部495が形成されている。また、第2筒状部492よりも第3筒状部493の外径が大きくなっており、両者の境界部には、第2段差部496が形成されている。さらに、第3筒状部493よりも第4筒状部494の外径が小さくなっており、両者の境界部には、第3段差部497が形成されている。なお、この例では、第2筒状部492および第4筒状部494の外径が、略同一に設定されている。また、加圧部材49の内部に設けられた貫通孔は、先端側から後端側に向かって段階的に内径が増加するようになっており、第1筒状部491の内側となる部位には、第4段差部498が設けられている。
加圧部材49に設けられた貫通孔の内部には、圧電素子41、先端電極部材42、後端電極部材44、後端絶縁部材45、第1コイルバネ46等が収容されている。そして、加圧部材49に設けられた第4段差部498の後端側の面が、先端電極部材42の先端側の面と接触するようになっている。また、加圧部材49に設けられた貫通孔の先端側の開口部には、先端絶縁部材43が配置されている。
加圧部材49における第1筒状部491の外径は、第1内部筐体35の第1内側段差部354から先端側の内径よりも小さくなっている。また、第2筒状部492、第3筒状部493および第4筒状部494の各外径は、第1内部筐体35の第1内側段差部354から後端側の内径よりも小さくなっている。さらに、第4筒状部494の外径は、第2内部筐体36の内径よりも小さくなっている。
一方、加圧部材49に設けられた貫通孔の内径は、圧電素子41、先端電極部材42、後端電極部材44および後端絶縁部材45の各外径よりも大きくなっている。また、加圧部材49に設けられた貫通孔の先端側の開口部の内径は、先端絶縁部材43の外径よりも大きくなっている。
〔絶縁チューブ〕
押当手段の一例としての絶縁チューブ50は、中心線方向に沿って2つの開口部が設けられることによる中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。また、本実施の形態の絶縁チューブ50は、絶縁性を有する材料によって構成されている。そして、本実施の形態の絶縁チューブ50は、先端側から順に、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45を、自身の内側に収容し且つ接触しながら固定することで、自身とともにこれらを一体化(モジュール化)する機能を有している。なお、以下の説明においては、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45と、絶縁チューブ50とを、まとめて「圧電モジュール400」と称することがある。
ここで、絶縁チューブ50を構成する材料としては、絶縁性を有するものであれば有機、無機を問わず各種材料から選定して差し支えないが、圧電モジュール400の製造を容易にするという観点からすれば、熱収縮性を有する有機材料(例えば合成樹脂材料)すなわち熱収縮チューブを用いることが望ましい。また、各種合成樹脂材料の中でも、ポリアミド(例えば各種ナイロン)等と比べて、耐熱性、絶縁性および高周波特性に優れるフッ素樹脂材料を用いることが望ましい。そして、フッ素樹脂材料の中でも、連続使用温度260℃と優れた熱安定性を持つPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)やPFA(パーフルオロアルコキシアルカン)を用いることができる。また、圧電モジュール400の使用環境温度が200℃以下の場合は、PTFEやPFAと比べて連続使用温度が低いものの、熱溶融成形が容易なFEP(テトラフルオロエチレン・ヘキサフルオロプロピレン共重合体)を用いることが望ましい。なお、以下では、絶縁チューブ50が、FEPからなる熱収縮チューブ(熱収縮前の公称厚さ:0.1mm)で構成されるものとして説明を行う。
絶縁チューブ50は、先端外部筐体31の内側であって、加圧部材49の内側に配置されている。そして、絶縁チューブ50の先端側の面が、加圧部材49に設けられた第4段差部498の後端側の面と、空隙を介して対峙するようになっている。絶縁チューブ50の内部には、先端電極部材42の後端側と、圧電素子41および後端電極部材44と、後端絶縁部材45の先端側とが収容されている。換言すれば、先端電極部材42の先端側は、絶縁チューブ50の先端よりも先端側に突出しており、後端絶縁部材45の後端側は、絶縁チューブ50の後端よりも後端側に突出している。絶縁チューブ50の外径は、加圧部材49に設けられた貫通孔の内径よりも小さく、且つ、この貫通孔の先端側に設けられた開口部の内径よりも大きくなっている。また、絶縁チューブ50の内径は、圧電素子41、先端電極部材42、後端電極部材44および後端絶縁部材45の各外径と、それぞれ略等しくなっている。なお、絶縁チューブ50を含む圧電モジュール400の詳細については後述する。
〔第1絶縁部材〕
第1絶縁部材51は、全体として環状を呈する部材である。第1絶縁部材51は、絶縁性を有するとともに耐熱性が高いアルミナ等のセラミックス材料によって構成されている。第1絶縁部材51は、先端外部筐体31の内側であって、第1内部筐体35の内側且つ加圧部材49の外側に配置されている。そして、第1絶縁部材51における先端側の面が、第1内部筐体35における第1内側段差部354の後端側の面と接触し、第1絶縁部材51における後端側の面が、加圧部材49における第2段差部496の先端側の面と接触するようになっている。第1絶縁部材51の外径は、第1内部筐体35の第1内側段差部354よりも後端側の内径と比べて小さくなっている。また、第1絶縁部材51の内径は、加圧部材49における第2筒状部492の外径よりも大きくなっている。
〔第2絶縁部材〕
第2絶縁部材52は、全体として環状を呈する部材である。第2絶縁部材52は、上記第1絶縁部材51と同様に、絶縁性を有するとともに耐熱性が高いアルミナ等のセラミックス材料によって構成されている。第2絶縁部材52は、先端外部筐体31の内側であって、第1内部筐体35の内側且つ加圧部材49の外側に配置されている。また、第2絶縁部材52は、第1絶縁部材51の後端側に配置される。そして、第2絶縁部材52における先端側の面が、加圧部材49における第3段差部497の後端側の面と接触し、第2絶縁部材52における後端側の面が、第2内部筐体36における第2先端筒状部361の先端側の面と接触するようになっている。第2絶縁部材52の外径は、第1内部筐体35の第1内側段差部354よりも後端側の内径と比べて小さくなっている。また、第2絶縁部材52の内径は、加圧部材49における第4筒状部494の外径よりも大きくなっている。なお、本実施の形態では、第2絶縁部材52として、上記第1絶縁部材51と同一寸法のものを用いている。
〔支持部材〕
支持部材53は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。支持部材53は、導電性を有するとともに耐熱性が高いステンレス等の金属材料によって構成されている。支持部材53は、先端外部筐体31の内側であって、その先端側が加圧部材49の内側に配置されている。ただし、支持部材53の後端側は、加圧部材49の後端から飛び出した状態となっている。そして、支持部材53の先端側の面が、後端絶縁部材45の後端側の面と接触するようになっている。また、支持部材53と加圧部材49との境界部には、外周面の一周にわたってレーザ溶接が施されている。支持部材53の内部には、第1コイルバネ46の後端側と、伝導部材47および保持部材48の各先端側とが収容されている。支持部材53の外径は、加圧部材49に設けられた貫通孔の内径よりもわずかに小さい。また、支持部材53に設けられた貫通孔の内径は、保持部材48における先端部の外径よりもわずかに大きい。
〔第2コイルバネ〕
第2コイルバネ54は、全体として螺旋状を呈する部材であって、中心線方向に伸縮するようになっている。第2コイルバネ54は、導電性を有するとともに耐熱性が高いステンレス等の金属材料によって構成されており、その表面には金めっきが施されている。このように、本実施の形態では、第1コイルバネ46と第2コイルバネ54とで、材質を異ならせている。第2コイルバネ54は、先端外部筐体31の内側に配置されている。より具体的に説明すると、第2コイルバネ54の先端側は、支持部材53の後端側且つ外周面の外側に配置されており、その先端が、加圧部材49における第4筒状部494の後端側の面と接触するようになっている。第2コイルバネ54の内側には、伝導部材47、保持部材48および支持部材53と、第1収容部材55の先端側とが配置されている。第2コイルバネ54の外径は、先端外部筐体31の内径よりも小さくなっている。また、第2コイルバネ54の内径は、支持部材53の外径よりも大きくなっている。
〔第1収容部材〕
図6(a)は、圧力検出装置20に設けられた第1収容部材55の斜視図を示している。図6(a)では、図中左下側が先端側であり、図中右上側が後端側である。ここでは、図2乃至図5に加えて図6(a)も参照しながら、第1収容部材55に関する説明を行う。
第1収容部材55は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。第1収容部材55は、導電性を有する真ちゅうやステンレス等の金属材料によって構成されており、その表面には金めっきが施されている。
第1収容部材55は、最も先端側に位置する第1先端部551と、第1先端部551の後端側に位置する第1中間部552と、第1中間部552の後端側に位置する第1後端部553とを有している。第1収容部材55では、第1先端部551よりも第1中間部552の外径が大きくなっており、両者の境界部には、第1先端段差部554が形成されている。また、第1中間部552よりも第1後端部553の外径が大きくなっており、両者の境界部には、第1後端段差部555が形成されている。第1収容部材55は、先端外部筐体31の内側に配置されている。より具体的に説明すると、第1収容部材55の先端側すなわち第1先端部551の先端側は、支持部材53の後端側と対峙しており、第1先端部551の外周面の外側には、第2コイルバネ54が対峙している。そして、第1収容部材55における第1先端段差部554の先端側の面には、第2コイルバネ54の後端が突き当たっている。以上の手順により、第2コイルバネ54は、加圧部材49と第1収容部材55とに挟まれることで、中心線方向に圧縮された状態となっている。第1収容部材55に設けられた貫通孔の内部には、伝導部材47および保持部材48の先端部が収容されている。第1収容部材55における第1先端部551、第1中間部552および第1後端部553の各外径は、先端外部筐体31の内径よりも小さくなっている。また、第1先端部551の外径は、第2コイルバネ54の内径よりも小さくなっており、第1中間部552の外径は、第2コイルバネ54の内径よりも大きくなっている。さらに、第1収容部材55の内径は、保持部材48の外径よりも大きくなっている。
〔第2収容部材〕
図6(b)は、圧力検出装置20に設けられた第2収容部材56の斜視図を示している。図6(b)では、図中左下側が先端側であり、図中右上側が後端側である。ここでは、図2乃至図5に加えて図6(b)も参照しながら、第2収容部材56に関する説明を行う。
第2収容部材56は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。第2収容部材56は、上記第1収容部材55と同様に、導電性を有する真ちゅうやステンレス等の金属材料によって構成されており、その表面には金めっきが施されている。
第2収容部材56は、最も先端側に位置する第2先端部561と、第2先端部561の後端側に位置する第2中間部562と、第2中間部562の後端側に位置する第2後端部563とを有している。第2収容部材56では、第2先端部561よりも第2中間部562の外径が大きくなっており、両者の境界部には、第2先端段差部564が形成されている。また、第2中間部562よりも第2後端部563の外径が大きくなっており、両者の境界部には、第2後端段差部565が形成されている。さらに、第2後端部563には、その外周面と内周面とを貫く円形状の丸穴566が形成されている。第2収容部材56は、先端外部筐体31の内側と中間外部筐体33の内側とに跨がって配置されている。より具体的に説明すると、第2収容部材56の先端側すなわち第2先端部561の先端側は、第1収容部材55の第1後端部553内に収容されており、第2先端段差部564の先端側の面が、第1後端部553の後端側の面と接触するようになっている。また、第2収容部材56に設けられた貫通孔の内部には、保持部材48の中間部および後端部が収容されている。第2収容部材56における第2先端部561、第2中間部562および第2後端部563の各外径は、それぞれに対峙する先端外部筐体31および中間外部筐体33の内径よりも小さくなっている。また、第2収容部材56の内径は、保持部材48の外径よりも大きくなっている。さらに、第2収容部材56における第2先端部561の外径は、第1収容部材55における第1後端部553の内径よりもわずかに大きくなっており、第1収容部材55と第2収容部材56とは、圧入(しまりばめ)およびレーザ溶接により一体化している。
〔回路内蔵部材〕
回路内蔵部材57は、特に図3に示すように、圧電素子41が出力する微弱な電荷による電気信号に、電子回路を用いた各種処理を施す回路基板91と、回路基板91を内部に収容することで回路基板91を封止する封止部92とを備えている。回路内蔵部材57は、中間外部筐体33の内側であって、後端側の一部を除くほぼ全域が、第2収容部材56の内側に配置されている。特に、回路基板91は、その全域が第2収容部材56の内側に配置されている。また、回路内蔵部材57の先端側は、保持部材48の後端側に設けられた凹部にはめ込まれるようになっている。そして、回路内蔵部材57の先端側に設けられた金属板(後述する入力信号板93:図7参照)が、伝導部材47の後端側と接触するようになっている。また、回路内蔵部材57の外周面に設けられた金属板(後述する入力接地板94:図7参照)が、第2収容部材56の内周面と接触するようになっている。
〔接続部材〕
接続部材58は、全体として柱状を呈する部材である。接続部材58は、絶縁性を有するPPT等の合成樹脂材料によって構成された基材と、導電性を有する銅等の金属材料で構成された配線および端子等を含んでいる。接続部材58は、中間外部筐体33の内側と後端外部筐体34の内側とに跨がって配置されている。なお、接続部材58のうち、中間外部筐体33あるいは後端外部筐体34と対峙する部位(外周面)は、合成樹脂材料で構成されており、この部位に金属材料を露出させないようにしている。接続部材58の先端側には、回路内蔵部材57の後端側が対峙しており、回路内蔵部材57に設けられた金属板(後述する受電板95、出力信号板96および出力接地板97:図7参照)が、接続部材58に設けられた端子にはめ込まれるようになっている。また、接続部材58の後端側には、接続ケーブル80を構成する電源線81、信号線82および接地線83(これらの詳細は後述する)の先端側に露出するそれぞれの導体部が挿入されている。接続部材58の外径は、中間外部筐体33の後端側の内径よりもわずかに大きくなっており、中間外部筐体33と接続部材58とは、圧入(しまりばめ)により一体化している。
〔閉塞部材〕
閉塞部材59は、全体として柱状を呈する部材である。ただし、閉塞部材59には、中心線方向に沿って3つの貫通孔が形成されている。閉塞部材59は、絶縁性を有するゴム材料で構成されている。閉塞部材59は、その先端側が後端外部筐体34の内側に配置され、その後端側が後端外部筐体34の後端よりも外側に飛び出している。閉塞部材59の先端側は、接続部材58の後端側と対峙している。また、閉塞部材59に設けられた3つの貫通孔には、上述した電源線81、信号線82および接地線83が挿入されている。閉塞部材59の外径は、後端外部筐体34の後端側の内径よりもわずかに大きくなっており、後端外部筐体34と閉塞部材59とは、圧入(しまりばめ)により一体化している。
〔第3絶縁部材〕
第3絶縁部材60は、中空構造を有し且つ全体として筒状を呈する部材である。ただし、第3絶縁部材60は、先端側に設けられた円筒状の部位と、後端側に設けられた円環状部の部位とを一体化した構造を有している。第3絶縁部材60は、絶縁性を有するとともに耐熱性が高いアルミナ等のセラミックス材料によって構成されている。第3絶縁部材60は、先端外部筐体31の内側と中間外部筐体33の内側とに跨がって配置されている。より具体的に説明すると、第3絶縁部材60の先端側は、先端外部筐体31の内側に配置されており、第3絶縁部材60の後端側は、中間外部筐体33の内側に配置されている。そして、第3絶縁部材60における円筒状の部位の外周面は、先端外部筐体31における後端側の内周面と対峙している。また、第3絶縁部材60における円環状の部位の先端側の面は、先端外部筐体31の後端側の面と接触するようになっている。一方、第3絶縁部材60における円筒状部の部位の内周面は、第1収容部材55における第1後端部553の外周面と、第2収容部材56における第2中間部562の外周面とに対峙している。また、第3絶縁部材60における円環状の部位の後端側の面は、第2収容部材56における第2後端段差部565の先端側の面と接触するようになっている。第3絶縁部材60における円筒状の部位の外径は、先端外部筐体31における後端側の内径よりも小さくなっている。また、第3絶縁部材60における円環状の部位の外径は、中間外部筐体33の先端側の内径よりも小さくなっている。一方、第3絶縁部材60における円筒状の部位の内径は、第1収容部材55における第1後端部553の外径および第2収容部材56における第2中間部562の外径よりも大きくなっている。また、第3絶縁部材60における円環状の部位の内径は、第2収容部材56における第2中間部562の外径よりも大きくなっている。
(シール部の構成)
シール部70は、特に図2および図3に示すように、相対的に先端側に位置する第1シール部材71と、相対的に後端側に位置する第2シール部材72とを備えている。
〔第1シール部材〕
第1シール部材71は、全体として環状を呈する部材であり、この例では、断面が四角形状を呈する角リングで構成されている。第1シール部材71は、絶縁性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いPTFE等の合成樹脂材料によって構成されている。そして、第1シール部材71は、筐体部30を構成する先端外部筐体31の外周面に取り付けられている。
〔第2シール部材〕
第2シール部材72は、全体として環状を呈する部材であり、この例では、断面が円形状を呈するOリングで構成されている。第2シール部材72も、絶縁性を有するとともに耐熱性および耐酸性が高いPTFE等の合成樹脂材料によって構成されている。そして、第2シール部材72は、筐体部30を構成する後端外部筐体34の外周面に取り付けられている。
[接続ケーブルの構成]
接続ケーブル80は、撚り合わせられた電源線81、信号線82および接地線83と、これら電源線81、信号線82および接地線83の外周を覆う被覆部材(図示せず)とを備えている。ここで、電源線81、信号線82および接地線83は、それぞれ、錫メッキ軟銅撚り線で構成された導体部と、シリコンゴム等で構成されるとともに導体部の外周を被覆して絶縁する絶縁部とを有している。また、被覆部材は、絶縁性を有するゴム材料または樹脂材料で構成されている。なお、接続ケーブル80には、必要に応じて、電源線81、信号線82および接地線83を遮へいする遮へい体を設けてもかまわない。
[回路基板の構成]
図7は、回路内蔵部材57に設けられた回路基板91の概略構成図である。ただし、図7は、回路基板91と、入力信号板93、入力接地板94、受電板95、出力信号板96および出力接地板97との接続関係も、併せて示している。ここで、入力信号板93、入力接地板94、受電板95、出力信号板96および出力接地板97は、回路基板91および封止部92とともに回路内蔵部材57を構成する部材である。そして、入力信号板93、入力接地板94、受電板95、出力信号板96および出力接地板97のそれぞれの一端が封止部92の外側に露出するとともに、それぞれの他端が封止部92の内部に収容されることにより、封止部92と一体化するようになっている。また、入力信号板93は封止部92の先端側に、受電板95、出力信号板96および出力接地板97は封止部92の後端側に、入力接地板94は、封止部92の側端(外周面)側に、それぞれ配置されている。
回路基板91は、全体として矩形の板状を呈する部材である。回路基板91は、各種電子部品(回路素子)を実装するための配線パターンが形成されたプリント配線基板911と、プリント配線基板911に実装された処理回路912とを有している。
本実施の形態では、プリント配線基板911として、ガラス布基材エポキシ樹脂をベースとした所謂ガラエポ基板を用いている。そして、プリント配線基板911には、入出力用の端子として、入力信号端子91a、入力接地端子91b、受電端子91c、出力信号端子91dおよび出力接地端子91eが設けられている。
ここで、入力信号端子91aには、入力信号板93を介して、圧力検出装置20における正の経路(詳細は後述する)が接続され、入力接地端子91bには、入力接地板94を介して、圧力検出装置20における負の経路(詳細は後述する)が接続される。これに対し、受電端子91cには、受電板95を介して電源線81が接続され、出力信号端子91dには、出力信号板96を介して信号線82が接続され、出力接地端子91eには、出力接地板97を介して接地線83が接続される。なお、プリント配線基板911では、入力接地端子91bと出力接地端子91eとが、内部で接続されている。
また、処理回路912は、圧電素子41から入力信号端子91aを介して入力されてくる電荷信号を積分して電圧信号に変換する積分回路912aと、変換後の電圧信号を増幅して出力信号端子91dに出力する増幅回路912bとを有している。ここで、積分回路912aおよび増幅回路912bには、それぞれ演算増幅器(図示せず)が設けられており、受電端子91cを介して、これらを動作させるための電源電圧が供給される。また、積分回路912aおよび増幅回路912bのグランドは、入力接地端子91bおよび出力接地端子91eに接続される。なお、この例において、処理回路912は、所謂集積回路(IC)で構成されている。
[圧電モジュールの構成]
図8(a)は、圧力検出装置20に設けられた圧電モジュール400の上面図を示しており、図8(b)は、図8(a)のVIIIB-VIIIB断面図(圧電モジュール400の縦断面図)を示している。また、図9(a)は、圧電モジュール400の分解斜視図を示している。ただし、図9(a)は、圧電モジュール400が組み立てられる前、換言すれば、熱収縮チューブからなる絶縁チューブ50が未収縮(収縮前)となっているときの状態を示している。ここで、図8(b)および図9(a)では、図中における上下方向が中心線方向となっている。そして、図8(a)では図中手前側が先端側となっており、図8(b)および図9(a)では図中上側が先端側となっている。
上述したように、本実施の形態の圧電モジュール400では、先端側から、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45が、この順で配列されている。そして、特に図8(b)に示すように、これら先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45の外周面を覆うように、絶縁チューブ50が配置されている。ここで、絶縁チューブ50は、中心線方向の中間に位置する圧電素子41および後端電極部材44については、それぞれの外周面の全体を覆うようになっている。一方、絶縁チューブ50は、中心線方向の先端側に位置する先端電極部材42については、外周面の後端側を覆うものの、外周面の先端側は覆わないようになっている。他方、絶縁チューブ50は、中心線方向の後端側に位置する後端絶縁部材45については、外周面の先端側を覆うものの、外周面の後端側は覆わないようになっている。
ここで、本実施の形態の圧電モジュール400では、特に図8(a)、(b)に示すように、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45の中心線方向と交差(直交)する方向(以下では「径方向」と称する)の中心が、ほぼ重なる(ほぼ一致する)ようになっている。これは、圧電モジュール400を構成する絶縁チューブ50の熱収縮に起因するものであるが、その詳細については後述する。
また、先端電極部材42は、特に図9(a)に示すように、先端側に位置する表面42aと、後端側に位置する裏面42bと、表面42aと裏面42bとの間に位置する外周面42cとを有している。ここで、この先端電極部材42の先端側には面取加工が施されており、先端電極部材42における表面42aと外周面42cとの間には、表面42aから外周面42cに向かって傾斜する傾斜面42dが設けられている。そして、圧電モジュール400では、絶縁チューブ50の先端が、先端電極部材42における外周面42cと傾斜面42dとの境界部に位置するようになっている。すなわち、圧電モジュール400では、絶縁チューブ50の先端側が、先端電極部材42における表面42aには到達しないようになっている(図8(b)も参照)。
また、圧電素子41の径方向の最大長さを圧電素子径R41、先端電極部材42の径方向の最大長さを先端電極径R42、後端電極部材44の径方向の最大長さを後端電極径R44、後端絶縁部材45の径方向の最大長さを後端絶縁径R45とし、絶縁チューブ50の熱収縮前の内径(設計値)を収縮前内径R501、絶縁チューブ50の熱収縮後の内径(設計値)を最終内径R502としたとき、本実施の形態では、これらが以下に示す関係を有している。なお、各部材における「径方向の最大長さ」とは、例えばその断面が円形状である場合、「円の直径」となる。
まず、圧電素子径R41は、先端電極径R42よりも小さい(圧電素子径R41<先端電極径R42)。また、圧電素子径R41は、後端電極径R44よりも小さい(圧電素子径R41<後端電極径R44)。さらに、圧電素子径R41は、後端絶縁径R45よりも小さい(圧電素子径R41<後端絶縁径R45)。
次に、先端電極径R42は、後端電極径R44と等しい(先端電極径R42=後端電極径R44)。また、後端電極径R44は、後端絶縁径R45とほぼ等しい(後端電極径R44≒後端絶縁径R45)。
続いて、圧電素子径R41は、収縮前内径R501よりも小さい(圧電素子径R41<収縮前内径R501)。また、先端電極径R42は、収縮前内径R501よりも小さい(先端電極径R42<収縮前内径R501)。さらに、後端電極径R44は、収縮前内径R501よりも小さい(後端電極径R44<収縮前内径R501)。さらにまた、後端絶縁径R45は、収縮前内径R501よりも小さい(後端絶縁径R45<収縮前内径R501)。
それから、圧電素子径R41は、最終内径R502以上である(圧電素子径R41≧最終内径R502)。また、先端電極径R42は、最終内径R502以上である(先端電極径R42≧最終内径R502)。さらに、後端電極径R44は、最終内径R502以上である(後端電極径R44≧最終内径R502)。さらにまた、後端絶縁径R45は、最終内径R502以上である(後端絶縁径R45≧最終内径R502)。ここで、絶縁チューブ50の最終内径R502は、あくまで設計上の値であり、絶縁チューブ50の内部に収容される部材の径によっては、収縮後の絶縁チューブ50の内径が、上記最終内径R502よりも大きくなることがあり得る。
そして、この例では、特に図8(a)、(b)に示すように、圧電素子41の外周面の全端部が、先端電極部材42の外周面42cの全端部よりも内側に位置している。したがって、圧電素子41における先端側の面の全域が、先端電極部材42の裏面42b(後端側の面)に対峙している。また、この例では、特に図8(a)、(b)に示すように、圧電素子41の外周面の全端部が、後端電極部材44の外周面の全端部よりも内側に位置している。したがって、圧電素子41における後端側の面の全域が、後端電極部材44の先端側の面に対峙している。
なお、ここでは、円柱状を呈する圧電素子41を用いた場合を例として説明を行っているが、これに限られるものではない。例えば図9(b)に示すように、多角柱状(ここでは四角柱状(直方体状))を呈する圧電素子41を用いてもかまわない。ただし、この場合は、圧電素子41における対角線の長さが、径方向の最大長さである圧電素子径R41となる。
[圧力検出装置における電気的な接続構造]
ここで、圧力検出装置20における電気的な接続構造について説明を行う。
(正の経路)
圧力検出装置20において、圧電素子41の後端側の端面(正極)は、後端電極部材44、第1コイルバネ46および伝導部材47と電気的に接続される。また、伝導部材47は、回路内蔵部材57に設けられた入力信号板93と電気的に接続される。そして、入力信号板93は、同じ回路内蔵部材57に設けられた回路基板91の入力信号端子91aと電気的に接続される。以下では、圧電素子41の後端側の面から、後端電極部材44、第1コイルバネ46、伝導部材47および入力信号板93を介して、回路基板91の入力信号端子91aに至る電気的な経路を、『正の経路』と称する。
(負の経路)
一方、圧力検出装置20において、圧電素子41の先端側の端面(負極)は、先端電極部材42、加圧部材49および支持部材53と電気的に接続される。また、加圧部材49は、第2コイルバネ54、第1収容部材55、第2収容部材56および回路内蔵部材57に設けられた入力接地板94と電気的に接続される。そして、入力接地板94は、同じ回路内蔵部材57に設けられた回路基板91の入力接地端子91bと電気的に接続される。以下では、圧電素子41の先端側の面から、先端電極部材42、加圧部材49、支持部材53、第2コイルバネ54、第1収容部材55、第2収容部材56および入力接地板94を介して、回路基板91の入力接地端子91bに至る電気的な経路を、『負の経路』と称する。
(筐体経路)
他方、圧力検出装置20において、ダイアフラムヘッド32は、先端外部筐体31、中間外部筐体33および後端外部筐体34と電気的に接続される。また、ダイアフラムヘッド32は、第1内部筐体35および第2内部筐体36と電気的に接続される。以下では、第2内部筐体36から、第1内部筐体35、ダイアフラムヘッド32、先端外部筐体31、中間外部筐体33および後端外部筐体34に至る電気的な経路を、『筐体経路』と称する。なお、圧力検出装置20を、図1に示す内燃機関10のシリンダヘッド13に取り付けた場合、例えば先端外部筐体31が、連通孔13aの内周面に接触する。このとき、シリンダヘッド13(およびシリンダブロック11)と筐体経路とは、略同電位となる。
(正の経路と負の経路との関係)
ここで、本実施の形態の圧力検出装置20では、正の経路の外側に負の経路が存在している。換言すれば、負の経路の内部に正の経路が収容されている。そして、正の経路と負の経路とは、後端絶縁部材45、保持部材48、絶縁チューブ50および両経路の間に形成されるエアギャップによって、電気的に絶縁されている。
(負の経路と筐体経路との関係)
また、圧力検出装置20では、負の経路の外側に筐体経路が存在している。換言すれば、筐体経路の内部に負の経路が収容されている。そして、負の経路と筐体経路とは、先端絶縁部材43、第1絶縁部材51、第2絶縁部材52、第3絶縁部材60および両経路の間に形成されるエアギャップによって、電気的に絶縁されている。
(筐体経路と正の経路との関係)
さらに、圧力検出装置20では、結果として、正の経路の外側に筐体経路が存在している。換言すれば、筐体経路の内部に正の経路が収容されている。そして、上述したように、正の経路と負の経路とが電気的に絶縁され、且つ、負の経路と筐体経路とが電気的に絶縁されることにより、筐体経路と正の経路とが、電気的に絶縁されていることになる。
[圧力検出装置による圧力検出動作]
では、圧力検出装置20による圧力検出動作について説明を行う。
内燃機関10が動作しているとき、ダイアフラムヘッド32の圧力受面32aに、燃焼室C内で発生した圧力(燃焼圧)が付与される。ダイアフラムヘッド32では、圧力受面32aが受けた圧力が裏側の裏面中央凸部32dに伝達され、さらに裏面中央凸部32dから先端絶縁部材43を介して先端電極部材42へと伝達される。そして、先端電極部材42に伝達された圧力は、先端電極部材42と後端電極部材44とに挟まれた圧電素子41に作用し、圧電素子41では、受けた圧力に応じた電荷が生じる。圧電素子41に生じた電荷は、正の経路および負の経路を介して、回路基板91の入力信号端子91aおよび入力接地端子91bに電荷信号として供給される。回路基板91に供給された電荷信号は、回路基板91に実装された処理回路912にて各種処理が施されることで出力信号とされる。そして、回路基板91の出力信号端子91dから出力された出力信号は、接続部材58および接続ケーブル80を介して、制御装置100に送信される。
[圧力検出装置の製造手順]
図10は、本実施の形態の圧力検出装置20(実際には、圧力検出装置20および接続ケーブル80を一体化してなる接続体)の製造手順を説明するための図である。以下では、図10に加え、上述した図2乃至図9も参照しながら、上記接続体の製造手順について説明を行う。
(第1構造体の組立)
最初に、ダイアフラムヘッド32の裏面すなわち後端側と、第1内部筐体35の先端側とを対峙させる。続いて、ダイアフラムヘッド32における裏面環状凸部32fの後端側の面に、第1内部筐体35における第1外側段差部353の先端側の面を突き当てる。これに伴い、第1内部筐体35の第1先端筒状部351は、ダイアフラムヘッド32の裏面環状凹部32c内に配置される。そして、この状態で、ダイアフラムヘッド32と第1内部筐体35との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を行うことで、第1構造体が得られる。
(第2構造体の組立)
次に、第1構造体の第1内部筐体35に、後端側から、第1絶縁部材51を挿入する。このとき、第1絶縁部材51の先端側の面が、第1内部筐体35における第1内側段差部354の後端側の面に突き当たる。これにより、第1絶縁部材51の外周面は、第1内部筐体35における後端側の内周面と対峙する。
続いて、第1内部筐体35に、後端側から、第1筒状部491を先端側として加圧部材49を挿入する。このとき、第1絶縁部材51の後端側の面に、加圧部材49における第2段差部496の先端側の面が突き当たる。なお、このとき、加圧部材49における先端側(第1筒状部491側)の外周面と、ダイアフラムヘッド32および第1内部筐体35の各内周面との間には、エアギャップが形成される。また、このとき、加圧部材49における第1段差部495の先端側の面と、第1内部筐体35における第1内側段差部354の後端側の面との間にも、エアギャップが形成される。さらに、このとき、加圧部材49における第3筒状部493の外周面と、第1内部筐体35の内周面との間にも、エアギャップが形成される。さらにまた、このとき、加圧部材49における第4筒状部494の後端側は、第1内部筐体35の後端よりも外側(後端側)に飛び出している。
それから、第1内部筐体35と加圧部材49との間に、後端側から、第2絶縁部材52を挿入する。このとき、第2絶縁部材52の先端側の面が、加圧部材49における第3段差部497の後端側の面に突き当たる。これにより、第2絶縁部材52の内周面は、加圧部材49における第4筒状部494の外周面と対峙する。また、第2絶縁部材52の外周面は、第1内部筐体35における後端側の内周面と対峙する。
次に、第1内部筐体35内に、後端側から、第2先端筒状部361を先端側として第2内部筐体36を挿入する。このとき、第2内部筐体36における第2先端筒状部361の先端側の面が、第2絶縁部材52の後端側の面に突き当たる。これにより、第2内部筐体36の内周面は、エアギャップを介して、加圧部材49における第4筒状部494の外周面と対峙する。また、第2内部筐体36における先端側の外周面は、第1内部筐体35における後端側の内周面と対峙する。さらに、第2内部筐体36の第2後端筒状部362は、第1内部筐体35の後端よりも外側(後端側)に飛び出している。これにより、第2内部筐体36における第2外側段差部363の先端側の面は、第1内部筐体35における第1後端筒状部352の後端側の面と、エアギャップを介して対峙する。そして、この状態で、第1内部筐体35と第2内部筐体36との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を行うことで、第2構造体が得られる。
(第3構造体の組立)
また、上述した第1構造体および第2構造体の組立とは別工程にて、絶縁チューブ50に、後端側から、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45をこの順で挿入し、その後絶縁チューブ50を熱収縮させることで、第3構造体(圧電モジュール400)を得る。なお、第3構造体すなわち圧電モジュール400の製造手順については、後で詳細に説明する。
(第4構造体の組立)
次に、上述した第2構造体の加圧部材49に、後端側から、先端絶縁部材43を挿入する。このとき、先端絶縁部材43における先端側の面が、ダイアフラムヘッド32における裏面中央凸部32dの後端側の面に突き当たる。
続いて、加圧部材49に、後端側から、先端電極部材42を先端側として第3構造体(圧電モジュール400)を挿入する。このとき、先端電極部材42の先端側の面が、先端絶縁部材43の後端側の面に突き当たる。また、このとき、絶縁チューブ50の外周面は、加圧部材49の先端側の内周面と対峙する。
次いで、加圧部材49に対し、後端側から、支持部材53を挿入する。このとき、支持部材53の先端側の面が、後端絶縁部材45の後端側の面に突き当たる。これにより、支持部材53の先端側の外周面は、加圧部材49の内周面と対峙する。また、支持部材53の後端側は、加圧部材49の後端よりも外側(後端側)に飛び出している。
それから、加圧部材49に対し、中心線方向に沿って支持部材53を移動(進退)させることで、各部材を介して圧電素子41にかかる荷重を調整する。そして、荷重の調整がなされた状態で、加圧部材49と支持部材53との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を行うことで、第4構造体が得られる。
(第5構造体の組立)
また、上述した第1構造体乃至第4構造体の組立とは別工程にて、先端外部筐体31に、後端側から、第3絶縁部材60を挿入する。このとき、第3絶縁部材60の後端側に設けられた円環状部の部位の先端側の面が、先端外部筐体31の後端側の面に突き当たる。これにより、第3絶縁部材60の先端側に設けられた円筒状の部位の外周面は、先端外部筐体31の内周面と対峙する。以上の手順により、先端外部筐体31と第3絶縁部材60とを有する第5構造体が得られる。
(第6構造体の組立)
さらに、上述した第5構造体の組立とは別工程にて、第1先端部551を先端側とする第1収容部材55に、後端側から、第2先端部561を先端側として第2収容部材56を挿入する。このとき、第2収容部材56の先端側に位置する第2先端部561は、第1収容部材55の後端側に設けられた第1後端部553の内部にはまり込む。そして、この状態で、第1収容部材55と第2収容部材56との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を行う。
それから、第2コイルバネ54に、後端側から、第1収容部材55を先端側として第1収容部材55および第2収容部材56の溶接物を挿入する。このとき、第1収容部材55の第1先端部551は、第2コイルバネ54の後端側の内部に収容され、第1先端段差部554の先端側の面に、第2コイルバネ54の後端が突き当たる。そして、この状態で、第2コイルバネ54と第1収容部材55との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を行うことで、第6構造体が得られる。
(第7構造体の組立)
次に、上述した第5構造体の先端外部筐体31に、後端側から、第2コイルバネ54を先端側として第6構造体を挿入(圧入)する。このとき、第2収容部材56における第2後端段差部565の先端側の面が、第3絶縁部材60における円環状の部位の後端側の面に突き当たる。また、このとき、第2収容部材56における第2中間部562の外周面が、第3絶縁部材60における円筒状部の部位の内周面と対峙する。以上の手順により、第5構造体と第6構造体とを有する第7構造体が得られる。
(第8構造体の組立)
次に、上述した第4構造体に対し、後端側から、先端外部筐体31を先端側として第7構造体を挿入する。このとき、先端外部筐体31における先端側の面が、ダイアフラムヘッド32における裏面環状平坦部32eの後端側の面に突き当たる。また、このとき、第4構造体におけるダイアフラムヘッド32以外の各構成要素は、先端外部筐体31の内部に収容される。また、このとき、第4構造体に設けられた加圧部材49の後端側の面に、第7構造体に設けられた第2コイルバネ54の先端側が突き当たる。これに伴い、第2コイルバネ54は、中心線方向に圧縮される。さらに、このとき、第4構造体における第1内部筐体35および第2内部筐体36の外周面は、エアギャップを介して、先端外部筐体31の内周面と対峙する。さらにまた、このとき、ダイアフラムヘッド32は、圧力受面32aおよび表面中央凹部32bを外側に向けた状態で、先端外部筐体31とともに外部に露出する。そして、この状態で、先端外部筐体31とダイアフラムヘッド32との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を行うことで、第8構造体が得られる。
(第9構造体の組立)
また、上述した第1構造体乃至第8構造体の組立とは別工程にて、保持部材48内に、後端側から、先端棒状部471を先端側として伝導部材47を挿入(圧入)する。このとき、伝導部材47における先端棒状部471および中間棒状部472と、後端棒状部473の先端側とが、保持部材48の先端側に飛び出すようにする。これにより、伝導部材47における後端棒状部473の後端側は、保持部材48の内周面と対峙する。
それから、第1コイルバネ46に、後端側から、伝導部材47における先端棒状部471を先端側として伝導部材47および保持部材の一体化物を挿入する。このとき、伝導部材47における先端棒状部471は、第1コイルバネ46の後端側の内部に収容され、伝導部材47における先端棒状部471および中間棒状部472の境界となる面に、第1コイルバネ46の後端が突き当たる。そして、この状態で、第1コイルバネ46と伝導部材47との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を施すことで、第9構造体が得られる。
(第10構造体の組立)
さらに、上述した第9構造体の組立とは別工程にて、回路基板91と、入力信号板93、入力接地板94、受電板95、出力信号板96および出力接地板97(図10には、「各種板93~97」と記載)とを、封止部92を用いて封止(ここではトランスファモールド)することで、第10構造体(回路内蔵部材57)を得る。
(第11構造体の組立)
次に、上述した第9構造体の保持部材48の後端側に設けられた凹部に対し、後端側から、第10構造体(回路内蔵部材57)をはめ込むことで、第11構造体が得られる。このとき、伝導部材47における後端棒状部473の後端には、回路内蔵部材57の先端側に設けられた入力信号板93が接触し且つ接続される。
(第12構造体の組立)
次に、上述した第8構造体の支持部材53に対し、後端側から、第1コイルバネ46を先端側として第11構造体を挿入する。このとき、第1コイルバネ46の先端は、後端絶縁部材45に設けられた貫通孔を介して、後端電極部材44における後端側の面に突き当たる。これに伴い、第1コイルバネ46は中心線方向に圧縮される。また、このとき、伝導部材47および保持部材48の先端側は、支持部材53の内部に収容され、これらの後端側は、第1収容部材55および第2収容部材56の内部に収容される。さらに、このとき、第10構造体(回路内蔵部材57)は、第2収容部材56の内部に収容され、第10構造体(回路内蔵部材57)の外周面に設けられた入力接地板94は、第2収容部材56の内周面に対峙し且つ接触する。ここで、本実施の形態では、第8構造体に第11構造体を挿入した状態で、第2収容部材56に設けられた丸穴566に、第10構造体(回路内蔵部材57)に設けられた入力接地板94を対峙させるようにする。換言すれば、外側からみたときに、第2収容部材56に設けられた丸穴566に第10構造体(回路内蔵部材57)に設けられた入力接地板94が見える状態とする。そして、この状態で、丸穴566の形成部位にて、丸穴566を介して、第2収容部材56の第2後端部563(より具体的には、丸穴566の内周面)と、入力接地板94とをはんだ付けすることで、第12構造体が得られる。
(第13構造体の組立)
次に、第12構造体に、後端側から、接続部材58を挿入する。このとき、接続部材58には、第10構造体(回路内蔵部材57)の後端側に設けられた受電板95、出力信号板96および出力接地板97が接触し且つ接続される。
続いて、接続部材58が取り付けられた第12構造体に、後端側から、接続ケーブル80を接続する。このとき、接続部材58の後端側には、接続ケーブル80を構成する電源線81、信号線82および接地線83のそれぞれが挿入される。これにより、受電板95は、接続部材58を介して電源線81と接続され、出力信号板96は、接続部材58を介して信号線82と接続され、出力接地板97は、接続部材58を介して接地線83と接続される。以上の手順により、第12構造体と接続部材58と接続ケーブル80とを有する第13構造体が得られる。
(第14構造体の組立)
また、上述した第1構造体乃至第13構造体の組立とは別工程にて、中間外部筐体33に、後端側から、後端外部筐体34を挿入する。このとき、中間外部筐体33の後端側と後端外部筐体34の先端側とが、はめ合うようにする。そして、この状態で、中間外部筐体33と後端外部筐体34との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を行うことで、第14構造体が得られる。
(第15構造体の組立)
次に、上述した第13構造体に、後端側から、第14構造体を挿入する。このとき、先端外部筐体31の後端側と中間外部筐体33の先端側とが、はめ合うようにする。また、このとき、第14構造体の内部に、電源線81、信号線82および接地線83を貫通させるようにする。
続いて、第13構造体と第14構造体との連結体に対し、後端側から、閉塞部材59を挿入する。このとき、閉塞部材59に設けられた3つの貫通孔に対し、電源線81、信号線82および接地線83を、それぞれ貫通させるようにする。また、このとき、閉塞部材59の先端側(ほぼ全域)は、後端外部筐体34の後端部の内部に押し込まれ、固定される。そして、この状態で、先端外部筐体31と中間外部筐体33との境界部に、一周にわたってレーザ溶接を施すことで、第15構造体が得られる。
(第16構造体の組立)
次に、第15構造体に、先端側から、第2シール部材72を挿入する。このとき、第2シール部材72は、後端外部筐体34の外周面に設けられた段差部に突き当たって位置決めされる。
続いて、第2シール部材72が取り付けられた第15構造体に、先端側から、第1シール部材71を挿入する。このとき、第1シール部材71は、先端外部筐体31の外周面に設けられた段差部に突き当たって位置決めされる。以上の手順により、第15構造体とシール部70(第1シール部材71および第2シール部材72)とを有する第16構造体(圧力検出装置20および接続ケーブル80の接続体)が得られる。
[第3構造体(圧電モジュール)の製造手順]
では、圧力検出装置20を構成する第3構造体すなわち圧電モジュール400の製造手順について、詳細な説明を行う。
図11は、圧電モジュール400の製造手順を説明するためのフローチャートである。
ここでは、まず、図示しない圧電モジュール400の製造装置に対し、熱収縮前の絶縁チューブ50を設置する絶縁チューブ設置工程を実行する(ステップ10)。次に、絶縁チューブ50の内側に、先端電極部材42を設置する先端電極部材設置工程を実行する(ステップ20)。続いて、絶縁チューブ50の内側且つ先端電極部材42の上部に、圧電素子41を設置する圧電素子設置工程を実行する(ステップ30)。次いで、絶縁チューブ50の内側且つ圧電素子41の上部に、後端電極部材44を設置する後端電極部材設置工程を実行する(ステップ40)。さらに、絶縁チューブ50の内側且つ後端電極部材44の上部に、後端絶縁部材45を設置する後端絶縁部材設置工程を実行する(ステップ50)。そして、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45を、この順で内側に収容した絶縁チューブ50を、収縮温度以上溶融温度未満となる範囲で加熱した後に冷却する加熱・冷却工程を実行する(ステップ60)。ステップ60では、加熱に伴って絶縁チューブ50が収縮することで、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45を一体化した状態で固定する。以上により、図8等に示す圧電モジュール400が得られる。
なお、この例ではステップ10の絶縁チューブ設置工程~ステップ40の後端電極部材設置工程が「設置工程」に対応し、ステップ60の加熱・冷却工程が「熱収縮工程」に対応する。
図12は、上述した圧電モジュール400の各製造工程を説明するための図である。
本実施の形態では、圧電モジュール400の製造に際して、製造装置に設けられた治具200を使用する。
治具200は、熱伝導率が高い金属材料で構成されており、塊状の金属材を円柱状にくり抜くことで形成された第1凹部201と、第1凹部201の底面をさらに円柱状にくり抜くことで形成された第2凹部202とを有している。この例では、第1凹部201の中心位置と第2凹部202の中心位置とが一致しており、両者の中心位置を鉛直方向に通る線が、図中に一点鎖線で示す中心線方向となっている。また、治具200は、図示したとおり、第1凹部201が鉛直上方に、また、第2凹部202が鉛直下方に、それぞれ配置された状態で使用される。そして、第2凹部202の下側には、図示しないヒータが設けられている。
ここで、第2凹部202の内径は、第1凹部201の内径よりも小さい。また、第1凹部201の内径は、絶縁チューブ50の収縮前の外径よりも大きい。さらに、第2凹部202の内径は、先端電極部材42の先端電極径R42と略等しい。
次に、第2凹部202の深さは、第1凹部201の深さよりも小さい。また、第1凹部201の深さは、絶縁チューブ50の収縮前の高さよりも大きい。さらに、第2凹部202の深さは、先端電極部材42における傾斜面42dよりも先端側(表面42a側)の高さと略等しい。さらにまた、第1凹部201+第2凹部202の深さは、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45を積み上げた高さと略等しい。そして、第2凹部202の形状は、先端電極部材42における傾斜面42dよりも先端側(表面側)の形状と略等しい。
(絶縁チューブ設置工程)
図12(a)は、ステップ10の絶縁チューブ設置工程の概要を説明するための図である。
絶縁チューブ設置工程では、まず、治具200における第1凹部201の内部に対し、上方から、両開口部を上下方向に向けた状態で、収縮前の絶縁チューブ50を挿入する。すると、収縮前の絶縁チューブ50は、重力の作用によって落下し、その下側端部は、第1凹部201の底面に到達し、この状態で治具200に保持される。このとき、収縮前の絶縁チューブ50の上側端部は、第1凹部201の上側端部よりも下方に位置する。したがって、絶縁チューブ50の全体が、治具200に設けられた第1凹部201の内部に収容される。そして、後述するように、この例では、収縮前の絶縁チューブ50の下側端部が、圧電モジュール400における先端となり、収縮前の絶縁チューブ50の上側端部が、圧電モジュール400における後端となる。なお、絶縁チューブ設置工程では、治具200における第1凹部201の内周面と、収縮前の絶縁チューブ50の外周面とを、全周にわたって隙間を介して配置することが望ましい。また、絶縁チューブ設置工程では、治具200における第2凹部202の周縁部よりも外側に、収縮前の絶縁チューブ50の下側端部を配置することが望ましい。
(先端電極部材設置工程)
図12(b)は、ステップ20の先端電極部材設置工程の概要を説明するための図である。
先端電極部材設置工程では、まず、治具200の内部に設置された収縮前の絶縁チューブ50に対し、上方から、表面42aを下側として、先端電極部材42を挿入する。すると、先端電極部材42は、重力の作用によって落下し、その下側すなわち表面42aは、第2凹部202の底面に到達し、この状態で治具200に保持される。このとき、先端電極部材42における傾斜面42dよりも下側(表面42a側)は、収縮前の絶縁チューブ50の下側端部よりも下方に位置する。また、このとき、先端電極部材42における外周面42cよりも上側(裏面42c側)は、収縮前の絶縁チューブ50の内側に配置される。したがって、先端電極部材42は、治具200に設けられた第1凹部201と第2凹部202とに跨がって、これらの内部に収容される。また、先端電極部材42は、その下側が収縮前の絶縁チューブ50よりも下方に飛び出しているものの、その上側は収縮前の絶縁チューブ50の内部に収容される。なお、この例では、先端電極部材42の下側端部が、第2凹部202にはまり込むようになっているため、第2凹部202に先端電極部材42の下側端部がはまり込むことに伴い、治具200に対する先端電極部材42の位置決めがなされる。そして、このような位置決めに伴い、先端電極部材42における径方向の中央位置が、第1凹部201および第2凹部202の径方向の中心位置に略一致する。なお、先端電極部材設置工程では、収縮前の絶縁チューブ50の内周面と、先端電極部材42の外周面42cとを、全周にわたって隙間を介して配置することが望ましい。
(圧電素子設置工程)
図12(c)は、ステップ30の圧電素子設置工程の概要を説明するための図である。
圧電素子設置工程では、まず、治具200の内部に設置された収縮前の絶縁チューブ50に対し、上方から、一方の円形面を下側として、圧電素子41を挿入する。すると、圧電素子41は、重力の作用によって落下し、その下側の面すなわち一方の円形面は、収縮前の絶縁チューブ50の内部に既に設置されている先端電極部材42の裏面42bに到達し、この状態で治具200に保持される。このとき、圧電素子41の上側端部(他方の円形面側)は、収縮前の絶縁チューブ50の上側端部よりも下方に位置する。したがって、圧電素子41は、治具200に設けられた第1凹部201の内部に収容される。また、圧電素子41の全体が、収縮前の絶縁チューブ50の内部に収容される。なお、圧電素子設置工程では、収縮前の絶縁チューブ50の内周面と、圧電素子41の外周面とを、全周にわたって隙間を介して配置することが望ましい。
(後端電極部材設置工程)
図12(d)は、ステップ40の後端電極部材設置工程の概要を説明するための図である。
後端電極部材設置工程では、まず、治具200の内部に設置された収縮前の絶縁チューブ50に対し、上方から、一方の円形面(金めっきが施されていない面)を下側として、後端電極部材44を挿入する。すると、後端電極部材44は、重力の作用によって落下し、その下側の面すなわち一方の円形面は、収縮前の絶縁チューブ50の内部に既に設置されている圧電素子41の上側の面に到達し、この状態で治具200に保持される。このとき、後端電極部材44の上側端部(他方の円形面側)は、収縮前の絶縁チューブ50の上側端部よりも下方に位置する。したがって、後端電極部材44は、治具200に設けられた第1凹部201の内部に収容される。また、後端電極部材44の全体が、収縮前の絶縁チューブ50の内部に収容される。なお、後端電極部材設置工程では、収縮前の絶縁チューブ50の内周面と、後端電極部材44の外周面とを、全周にわたって隙間を介して配置することが望ましい。
(後端絶縁部材設置工程)
図12(e)は、ステップ50の後端絶縁部材設置工程の概要を説明するための図である。
後端絶縁部材設置工程では、まず、治具200の内部に設置された収縮前の絶縁チューブ50に対し、上方から、一方の円形面を下側として、後端絶縁部材45を挿入する。すると、後端絶縁部材45は、重力の作用によって落下し、その下側の面すなわち一方の円環面は、収縮前の絶縁チューブ50の内部に既に設置されている後端電極部材44の上側の面(他方の円形面(金めっきが施されている面))に到達し、この状態で治具200に保持される。このとき、後端絶縁部材45の上側(他方の円環面側)は、収縮前の絶縁チューブ50の上側端部よりも上方に位置する。また、このとき、後端絶縁部材45の下側(一方の円環面側)は、収縮前の絶縁チューブ50の内側に配置される。したがって、後端絶縁部材45は、治具200に設けられた第1凹部201の内部に収容される。また、後端絶縁部材45は、その上側が収縮前の絶縁チューブ50よりも上方に飛び出しているものの、その下側は収縮前の絶縁チューブ50の内部に収容される。なお、後端絶縁部材設置工程では、収縮前の絶縁チューブ50の内周面と、後端絶縁部材45の外周面とを、全周にわたって隙間を介して配置することが望ましい。
(加熱・冷却工程)
図12(f)は、ステップ60の加熱・冷却工程の概要を説明するための図である。
加熱・冷却工程では、まず、治具200に設けられた第1凹部201および第2凹部202に、上述した手順にて、収縮前の絶縁チューブ50、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45を収容した状態で、第2凹部202の下側に設けられたヒータ(図示せず)を動作させる。すると、ヒータが動作することに伴い、治具200は、第2凹部202が設けられた下側から加熱され始め、さらに、第2凹部202の周囲に存在する第1凹部201の底面から内周面にかけて、順次熱が伝達されることによって全体的に加熱される。そして、治具200の熱は、第1凹部201の底面から、直接に、収縮前の絶縁チューブ50に伝達される。また、治具200の熱は、第1凹部201の底面から内周面を介して、間接的に、収縮前の絶縁チューブ50の外周面に伝達される。さらに、治具200の熱は、第2凹部202の底面から先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45にも伝達され、それぞれの外周面を介して、間接的に、収縮前の絶縁チューブ50の内周面に伝達される。ただし、この例では、これらのうち、第1凹部21の内周面を介して、収縮前の絶縁チューブ50の内周面に伝達される熱量が最も多くなる。これは、収縮前の絶縁チューブ50の底面の面積が小さいことと、圧電素子41および後端絶縁部材45が、絶縁性が高く熱伝導性が低い絶縁体で構成されていることとによる。
そして、収縮前の絶縁チューブ50が、自身の熱収縮温度(例えばFEP製の場合は200℃~210℃程度)以上となるまで加熱されると、熱収縮する。ここで、本実施の形態で用いた絶縁チューブ50は、一般的な熱収縮チューブと同様に、径方向の収縮率が、長さ方向の収縮率よりも大きくなっている。特に、本実施の形態の熱収縮チューブは、径方向の収縮率が25%~30%程度であるのに対し、長さ方向の収縮率は2%以下であり、長さ方向にはほとんど収縮しないものを用いている。このため、収縮後の絶縁チューブ50には、径方向に対する収縮は生じるものの、長さ方向に対する熱収縮は殆ど生じない。
絶縁チューブ50が熱収縮すると、収縮後の絶縁チューブ50の内周面は、先端電極部材42の外周面42c、圧電素子41の外周面、後端電極部材44の外周面に接触し且つこれらを覆い、且つ、後端絶縁部材45における外周面の先端側に接触し且つこれを覆う。これは、絶縁チューブ50の収縮前内径R501が、先端電極径R42、圧電素子径R41、後端電極径R44および後端絶縁径R45よりも大きかったのに対し、絶縁チューブ50の最終内径R502が、先端電極径R42、圧電素子径R41、後端電極径R44および後端絶縁径R45よりも小さいことに起因する。ただし、このとき、先端電極部材42における表面42aおよび傾斜面42dと、後端絶縁部材45における外周面の後端側および上方の面(他方の円環面)とは、絶縁チューブ50の長さ方向の収縮量が少ないことに起因して、絶縁チューブ50に覆われることなく、外部に露出することになる。
また、絶縁チューブ50が熱収縮する際、絶縁チューブ50の外周面(円筒状)の周囲が、治具200の内周面(円筒状)によって囲われていることから、絶縁チューブ50は、径方向に等方的に加熱されることになり、結果として径方向に等方的に収縮する。このとき、収縮前の状態から収縮後の状態へと移行する絶縁チューブ50は、内部に収容する先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45の各外周面を、外側から等方的に押す(押し当てる)ことになる。このため、得られた圧電モジュール400では、収縮後の絶縁チューブ50によって固定され且つ一体化した先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45が、それぞれの径方向の中心位置に向かってセンタリングされる。その結果、圧電モジュール400では、これら先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45は、それぞれの中心位置が中心線方向に沿って並ぶことになる。
その後、第1凹部201および第2凹部202に、上述した手順にて圧電モジュール400を収容した状態で、第2凹部202の下側に設けられたヒータの動作を停止させる。また、必要に応じて、治具200の周囲に設けられた循環パイプに冷却水等を供給する。これに伴い、治具200が冷却され、その結果、圧電モジュール400も冷却される。なお、圧電モジュール400の冷却は、絶縁チューブ50が例えば60℃以下となるまで続行することが望ましい。その後、治具200から圧電モジュール400を取り出す。
(実際の設置状態について)
なお、図12に示す例は、収縮前の絶縁チューブ50および先端電極部材42に対し、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45を、理想的に設置した場合を例として説明を行ったが、実際はこのようにはならない。
図13は、加熱・冷却工程(ステップ60)の前後における各部材の実際の設置状態の一例を説明するための図である。
本実施の形態では、治具200に設けられた第1凹部201を用いて、絶縁チューブ50の位置決めを行うとともに、治具200に設けられた第2凹部202を用いて、先端電極部材42の位置決めを行っている。このため、収縮前の絶縁チューブ50と先端電極部材42との位置関係は、収縮前内径R501が先端電極径R42よりも大きくても、ある程度は定まる。
これに対し、先端電極部材42よりも後に設置される圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45は、圧電素子径R42、後端電極径R44および後端絶縁径R45が収縮前内径R501よりも小さく、且つ、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45を位置決めする枠等が存在しない。このため、重力による落下によって設置される圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45は、図13の上段に示したように、収縮前の絶縁チューブ50の収縮前内径R501の範囲内で、径方向のずれが生じた状態で静止し得ることになる。
しかしながら、本実施の形態では、上述した手順にて、圧電モジュール400の製造を行っているため、ステップ60の加熱・冷却工程において、絶縁チューブ50が径方向に等方的に収縮することになる。その結果、図13の下段に示したように、収縮後の絶縁チューブ50を有する圧電モジュール400では、加熱・冷却工程よりも前(後端絶縁部材設置工程よりも後)の、先端電極部材42と圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45との相対的な位置関係に関わらず、これら各部材のセンタリングがなされ、それぞれの中心位置を揃えることが可能になる。
特に、本実施の形態では、ステップ60の加熱・冷却工程において、治具200を、第2凹部202の下側から加熱しているため、絶縁チューブ50は、下側(先端電極部材42側)から上方に向かい、順次熱収縮してくものと考えられる。このため、絶縁チューブ50による径方向への位置決めは、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45の順で行われることになる。したがって、圧電素子41の径方向への位置決めが行われるときには、先端電極部材42の径方向への位置決めが完了している一方、後端電極部材44の径方向の位置決めは未完であるものと考えられる。それゆえ、絶縁チューブ50のうち、圧電素子41の外周面と対峙する部位が熱収縮するとき、換言すれば、圧電モジュール400における圧電素子41の径方向の位置決めを行うときに、圧電素子41は、径方向に比較的自由に移動できるものと考えられる。
[まとめ]
本実施の形態では、圧力検出装置20において圧力の検出に用いられる圧電素子41を、その先端側に設けられる先端電極部材42およびその後端側に設けられる後端電極部材44とともに、熱収縮チューブからなる絶縁チューブ50を用いて一体化することで、圧電モジュール400を構成した。そして、この圧電モジュール400では、先端電極部材42の先端電極径R42および後端電極部材44の後端電極径R44を、圧電素子41の圧電素子径R41よりも大きくした。これにより、圧電モジュール400の製造において、絶縁チューブ50を熱収縮させること伴い、圧電素子41の外周面の全端部を、先端電極部材42の外周面の全端部よりも内側に位置させるとともに、後端電極部材44の外周面の全端部よりも内側に位置させることができる。その結果、圧力検出装置20において、圧電モジュール400に対し中心線方向に沿った圧力が加えられたときに、圧電素子41の先端側の面および後端側の面に対し、先端電極部材42および後端電極部材44から加えられる圧力のむらを低減させることができる。それゆえ、かかる圧力のむらに起因する、圧電素子41の損傷を抑制することができる。
また、本実施の形態では、上述した圧電モジュール400を、それぞれが導電性を有する先端外部筐体31およびダイアフラムヘッド32を備えた筐体部30の内部に取り付けるとともに、ダイアフラムヘッド32と圧電モジュール400の先端電極部材42との間に、先端絶縁部材43を配置するようにした。これにより、圧電素子41とダイアフラムヘッド32を含む筐体部30とを、電気的に分離(絶縁)することができる。その結果、筐体部30を用いて圧力検出装置20を内燃機関10(例えばシリンダヘッド13)に取り付けた際に、内燃機関10から筐体部30を介して、圧電素子41の電気的な経路(負の経路)にノイズが侵入するのを抑制することができる。
また、本実施の形態では、これら筐体部30と圧電モジュール400との間に、先端電極部材42と電気的に接続される加圧部材49を設けるとともに、加圧部材49の内部であって圧電モジュール400の後端側に、後端電極部材44と電気的に接続される伝導部材47を設けた。これにより、伝導部材47によって形成される圧電素子41の電気的な経路(正の経路)を、加圧部材49によって形成される圧電素子41の電気的な経路(負の経路)で覆うことが可能になる。これにより、加圧部材49の外部から伝導部材47にノイズが侵入するのを抑制することができる。
また、本実施の形態の圧電モジュール400では、最も先端側に位置する先端電極部材42の先端側(傾斜面42dよりも先端側)を、絶縁チューブ50の先端よりも先端側に突出させるようにした。これにより、絶縁チューブ50に起因する、先端電極部材42と加圧部材49との接触不良(負の経路の形成不良)を抑制することができる。
また、本実施の形態の圧電モジュール400では、後端電極部材44の後端側に設けられる後端絶縁部材45も、絶縁チューブ50を用いて一体化するようにした。これにより、圧力検出装置20の構成をより簡易なものとすることができる。そして、圧電モジュール400で最も後端側に位置する後端絶縁部材45の後端側を、絶縁チューブ50の後端よりも後端側に突出させるようにした。これにより、絶縁チューブ50の後端側へのはみ出しに起因する不具合の発生を抑制することができる。
また、本実施の形態の圧電モジュール400では、絶縁チューブ50をフッ素樹脂で構成するようにした。これにより、絶縁チューブ50をポリアミド(ナイロン)やブチルゴム等で構成した場合と比較して、圧電素子41が出力する電荷信号の高周波特性の劣化を抑制することが可能になる。また、絶縁チューブ50をフッ素樹脂で構成した場合、絶縁チューブ50をポリアミド(ナイロン)やブチルゴム等で構成した場合と比較して、加熱履歴による痩せ(薄肉化)を抑制することも可能になる。
また、本実施の形態の圧電モジュール400では、圧電素子41、先端電極部材42および後端電極部材44を、それぞれ円柱状を呈するもので構成した。これにより、例えば圧電素子41を、角柱状を呈するもので構成した場合と比較して、角部を有していない分、先端電極部材42および後端電極部材44から圧電素子41に加えられる圧力のむらを抑制することができる。
また、本実施の形態の圧電モジュール400では、熱収縮チューブからなる絶縁チューブ50の熱収縮後の内周面を、圧電素子41の外周面の一周にわたって接触させるようにした。これにより、絶縁チューブ50を熱収縮させる際に、先端電極部材42および後端電極部材44の両者に対し、圧電素子41を、より径方向の中心に向けて押すことができる。その結果、得られた圧電モジュール400では、圧電素子41、先端電極部材42および後端電極部材44のそれぞれの径方向の中心がより揃いやすくなり、圧電素子41の外周面の全端部を、先端電極部材42の外周面の全端部および後端電極部材44の外周面の全端部よりも内側に位置させやすくすることができる。
また、本実施の形態では、第4構造体を組み立てる際に、加圧部材49の内部に、予め別プロセスで組み立てられた第3構造体すなわち圧電モジュール400を挿入するようにした。これにより、例えば加圧部材49の内部に、圧電素子41、先端電極部材42、後端電極部材44、後端絶縁部材45および絶縁チューブ50を、それぞれ別々に挿入していく場合と比較して、圧力検出装置20の製造を容易なものとすることができる。また、一体化した圧電モジュール400を用いることで、圧電モジュール400を用いない場合と比較して、加圧部材49に対する圧電素子41の位置決めを容易且つ確実に行うことが可能になる。
[変形例]
上述した実施の形態では、熱収縮チューブからなる絶縁チューブ50を用いて、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45を一体化してなる圧電モジュール400を得ていた。ただし、圧電モジュール400の構成は、これに限られるものではない。
(圧電モジュールの他の構成)
図14は、圧電モジュール400の他の構成例を説明するための図であって、図14(a)は圧電モジュール400の上面図を示しており、図14(b)は図14(a)のXIVB-XIVB断面図(圧電モジュール400の縦断面図)を示している。ここで、図14(b)では、図中における上下方向が中心線方向となっている。また、図14(a)では図中手前側が先端側となっており、図14(b)では図中上側が先端側となっている。
図14に示す例において、圧電モジュール400は、実施の形態で説明したものと同じく、先端側から順に配列される先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45と、これらの外周面を覆うことでこれらを一体化する絶縁チューブ50とを備えている。ここで、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および後端絶縁部材45のそれぞれについては、実施の形態で説明したものと同じものを用いることができる。これに対し、本例の絶縁チューブ50は、上記実施の形態で説明したものと同様に絶縁性は有しているものの、熱収縮性は有していない。なお、本例の絶縁チューブ50は、例えばFEP等のフッ素樹脂材料で構成することができる。
押当手段の一例としての本例の絶縁チューブ50は、第1の肉厚を有し且つ先端側に位置する第1薄肉部50aと、第1の肉厚よりも厚い第2の肉厚を有し且つ第1薄肉部50aの後端側に位置する厚肉部50bと、第2の肉厚よりも薄い第2の肉厚を有し且つ厚肉部50bの後端側に位置する第2薄肉部50cとを有している。そして、本例の絶縁チューブ50は、外周面の径すなわち外径が中心線方向において一定である一方、内周面の径すなわち内径が中心線方向において三段階に変化している。より具体的に説明すると、本例の絶縁チューブ50では、第1薄肉部50aの形成部位での内径と比べて、厚肉部50bの形成部位での内径が小さくなっており、厚肉部50bの形成部位での内径と比べて、第2薄肉部50cの形成部位での内径が大きくなっている。また、本例の絶縁チューブ50では、第1薄肉部50aの形成部位での内径と、第2薄肉部50cの形成部位での内径とが等しくなっている。
圧電モジュール400を組み立てる前の状態において、絶縁チューブ50における第1薄肉部50aの内径は、先端電極部材42の径(先端電極径R42:図9参照)よりもわずかに小さくなっている。また、圧電モジュール400を組み立てる前の状態において、絶縁チューブ50における厚肉部50bの内径は、圧電素子41の径(圧電素子径R41:図9参照)よりもわずかに小さくなっている。さらに、圧電モジュール400を組み立てる前の状態において、絶縁チューブ50における第2薄肉部50cの内径は、後端電極部材44の径(後端電極径R44:図9参照)および後端絶縁部材45の径(後端絶縁径R45:図9参照)よりもわずかに大きくなっている。
そして、絶縁チューブ50に対し、厚肉部50bには圧電素子41をはめ込み、第1薄肉部50aには先端電極部材42をはめ込み、第2薄肉部50cには後端電極部材44および後端絶縁部材45をはめ込むことにより、図14に示す圧電モジュール400が得られる。ここで、組み立て前の絶縁チューブ50の各内径と圧電素子41、先端電極部材42、後端電極部材44および後端絶縁部材45の各外径とは、上述した関係を有しているため、絶縁チューブ50に対し、圧電素子41、先端電極部材42、後端電極部材44および後端絶縁部材45は、それぞれ圧入された状態で固定されることとなる。その結果、この場合においても、一体化した圧電モジュール400が得られる。
なお、本例で用いた絶縁チューブ50は、例えば次のようにして製造することができる。まず、肉厚が厚肉部50bの厚さに揃えられた原材料チューブを用意し、両開口部からそれぞれの内壁を削る切削加工を施すとともに、中間部については、このような切削加工を施さないようにする。これにより、切削加工を施した部位がそれぞれ第1薄肉部50aおよび第2薄肉部50cとなり、切削加工を施さなかった部位が厚肉部50bとなる、絶縁チューブ50を得ることができる。
[その他]
なお、本実施の形態では、圧電モジュール400が、先端電極部材42と、圧電素子41と、後端電極部材44と、後端絶縁部材45と、絶縁チューブ50とを有していたが、これに限られるものではない。圧電モジュール400は、少なくとも、先端電極部材42、圧電素子41、後端電極部材44および絶縁チューブ50を有していればよく、後端絶縁部材45は必須ではない。
また、本実施の形態の圧電モジュール400では、後端絶縁部材45の後端絶縁径R45を、後端電極部材44の後端電極径R44とほぼ等しくしていたが、これに限られるものではない。例えば、後端絶縁部材45の後端絶縁径R45を、後端電極部材44の後端電極径R44よりもわずかに小さくしてもよい。ただし、この場合も、後端電極部材44の後端電極径R44は、絶縁チューブ50の最終内径R502以上であることが望ましい。
さらに、本実施の形態の圧電モジュール400では、圧電素子41の外周面と、絶縁チューブ50の内周面とを接触させるようにしていたが、これらは、必ずしも接触していなくてもよい。
さらにまた、本実施の形態では、圧力検出装置20において、負の経路と筐体経路とを分離していたが、これに限られるものではなく、筐体経路を負の経路として機能させるようにしてもよい。この場合は、例えば、ダイアフラムヘッド32と先端電極部材42とを直接に接触させるようにし、中間外部筐体33の内周面に、回路内蔵部材57に設けられた入力接地板94の外周面を突き当てるようにすればよい。なお、この場合は、例えば第1収容部材55および第2収容部材56は不要となる。
1…圧力検出システム、10…内燃機関、20…圧力検出装置、30…筐体部、31…先端外部筐体、32…ダイアフラムヘッド、33…中間外部筐体、34…後端外部筐体、35…第1内部筐体、36…第2内部筐体、40…検出機構部、41…圧電素子、42…先端電極部材、43…先端絶縁部材、44…後端電極部材、45…後端絶縁部材、46…第1コイルバネ、47…伝導部材、48…保持部材、49…加圧部材、50…絶縁チューブ、51…第1絶縁部材、52…第2絶縁部材、53…支持部材、54…第2コイルバネ、55…第1収容部材、56…第2収容部材、57…回路内蔵部材、58…接続部材、59…閉塞部材、60…第3絶縁部材、70…シール部、80…接続ケーブル、100…制御装置、400…圧電モジュール

Claims (6)

  1. 一端側から他端側に向かう軸方向にかかる圧力に応じた電気信号を出力する圧電素子と、
    導電性を有し且つ前記圧電素子の前記一端側に配置され、前記軸方向と交差する径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第1電極部材と、
    導電性を有し且つ前記圧電素子の前記他端側に配置され、前記径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第2電極部材と、
    筒状を呈するとともに絶縁性および熱収縮性を有し、前記軸方向に沿って並ぶ前記第1電極部材、前記圧電素子および前記第2電極部材を内部に収容するとともに、自身の内周面が当該第1電極部材、当該圧電素子および当該第2電極部材の各外周面に接触する熱収縮チューブと
    を含む圧電モジュールと、
    前記軸方向に沿った中空部を有することで筒状を呈し、内部には前記圧電モジュールを収容する筐体と、
    前記筐体の前記一端側に塞ぐように当該筐体に取り付けられ、外部からの圧力を受ける受圧部材と、を有し、
    前記圧電モジュールでは、前記第1電極部材における前記一端側の端部が、前記熱収縮チューブにおける当該一端側の端部よりも当該一端側に突出していることを特徴とする、圧力検出装置。
  2. 一端側から他端側に向かう軸方向にかかる圧力に応じた電気信号を出力する圧電素子と、
    導電性を有し且つ前記圧電素子の前記一端側に配置され、前記軸方向と交差する径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第1電極部材と、
    導電性を有し且つ前記圧電素子の前記他端側に配置され、前記径方向の大きさが当該圧電素子よりも大きい第2電極部材と、
    筒状を呈するとともに絶縁性および熱収縮性を有し、前記軸方向に沿って並ぶ前記第1電極部材、前記圧電素子および前記第2電極部材を内部に収容するとともに、自身の内周面が当該第1電極部材、当該圧電素子および当該第2電極部材の各外周面に接触する熱収縮チューブと、
    筒状を呈するとともに絶縁性を有し、前記第2電極部材の前記他端側に配置され、前記径方向の大きさが前記圧電素子よりも大きく設定され、当該第2電極部材とともに前記熱収縮チューブの内部に収容され、当該熱収縮チューブの内周面が自身の外周面に接触する絶縁部材と、
    を含む圧電モジュールと、
    前記軸方向に沿った中空部を有することで筒状を呈し、内部には前記圧電モジュールを収容する筐体と、
    前記筐体の前記一端側に塞ぐように当該筐体に取り付けられ、外部からの圧力を受ける受圧部材と、を有し、
    前記圧電モジュールでは、前記絶縁部材における前記他端側の端部が、前記熱収縮チューブにおける当該他端側の端部よりも当該他端側に突出していることを特徴とする、圧力検出装置。
  3. 筒状を呈するとともに導電性を有し、前記圧電モジュールを内部に収容し且つ当該圧電モジュールにおける前記第1電極部材が電気的に接続される筒状部材と、
    棒状を呈するとともに導電性を有し、前記筒状部材の内部に収容されるとともに前記圧電モジュールにおける前記第2電極部材が電気的に接続される棒状部材と
    をさらに有することを特徴とする請求項1記載の圧力検出装置。
  4. 筒状を呈するとともに導電性を有し、前記圧電モジュールを内部に収容し且つ当該圧電モジュールにおける前記第1電極部材が電気的に接続される筒状部材と、
    棒状を呈するとともに導電性を有し、前記筒状部材の内部に収容されるとともに前記圧電モジュールにおける前記第2電極部材が電気的に接続される棒状部材と
    をさらに有することを特徴とする請求項2記載の圧力検出装置。
  5. 前記棒状部材の前記一端側は、前記絶縁部材の内部に収容されていることを特徴とする、請求項4記載の圧力検出装置。
  6. 前記熱収縮チューブの内周面が、前記圧電素子の外周面の一周にわたって接触していること
    を特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項記載の圧電モジュール。
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