JP7163840B2 - 積層体、プリント基板の製造方法、プリント基板及びアンテナ - Google Patents

積層体、プリント基板の製造方法、プリント基板及びアンテナ Download PDF

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Description

本発明は、金属箔を有する積層体、積層体を用いたプリント基板の製造方法、プリント基板、及びアンテナに関する。
情報通信社会の発達に伴い、データ転送量が増大している。その結果、情報伝達に使用する電波の周波数は上昇の一途をたどっている。電気信号を通過させる伝送路には、例えばプリント基板が使用される。伝送路に高周波の電気信号を通過させると、周波数が高くなる程、その劣化(損失)が大きくなる。
このため、プリント基板に使用する誘電体材料には、電気信号の損失を低減するために、低誘電率、低誘電正接及び低吸水率である特性が求められている。かかる誘電体材料としては、テトラフルオロエチレン系ポリマーが挙げられる。しかし、テトラフルオロエチレン系ポリマーを使用すると、プリント基板の寸法安定性と機械的強度とが低下しやすい。
かかるテトラフルオロエチレン系ポリマーの代替として、ポリマー骨格にフッ素原子を含有するポリイミド(以下、「フッ素化ポリイミド」とも記す。)が提案されている(特許文献1参照)。
国際公開2018/1841436号パンフレット
ここで、プリント基板を使用した伝送路、特に、高密度実装に適した多層プリント基板を使用した伝送路として、ストリップライン、マイクロストリップラインという形式が存在する。
本発明者らの検討によれば、上記形式における伝送回路に高周波の電気信号を通過させると、電界強度は伝送回路である導体の直下で最も大きくなることを知見した。すなわち、伝送回路の直下に位置する誘電体材料の誘電率及び誘電正接が伝送損失に最も影響を与えやすいことを知見した。
そして、フッ素化ポリイミドを誘電体材料とするプリント基板は、誘電特性に優れる反面、電界が集中する形式の伝送回路を有すると、その伝送損失の改善効果が限定的であった。
本発明者らの更なる検討の結果、フッ素化ポリイミドを含む層と、フッ素化ポリイミドよりも誘電特性に優れたテトラフルオロエチレン系ポリマーを含む層とを積層し、後者の層を薄くすると、寸法安定性と耐熱性に優れた積層体が得られることを知見した。そして、それから形成されるプリント基板は、電界が集中する形式の伝送回路を有しても、その伝送損失が非常に小さくなることを知見した。
本発明は、下記の態様を有する。
<1>金属箔、溶融温度が260~320℃かつテトラフルオロエチレンとペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)のコポリマーであるテトラフルオロエチレン系ポリマーを含むパウダーを溶融して形成された第1ポリマー層、フッ素化ポリイミドを含む第2ポリマー層をこの順に有し、前記第1ポリマー層の厚さが1~20μmである、積層体。
<2>前記第1ポリマー層の少なくとも一部と前記第2ポリマー層の少なくとも一部とが接している、上記<1>の積層体。
<3>前記第1ポリマー層の厚さに対する前記第2ポリマー層の厚さの比が、1以上である、上記<1>又は<2>の積層体。
<4>前記第1ポリマー層の厚さに対する前記金属箔の厚さの比が、1以上である、上記<1>~<3>のいずれかの積層体。
<5>前記第1ポリマー層の厚さが、1~9μmである、上記<1>~<4>のいずれかの積層体。
<6>前記第2ポリマー層の厚さが、10~100μmである、上記<1>~<5>のいずれかの積層体。
<7>前記金属箔の厚さが、2~30μmである、上記<1>~<6>のいずれかの積層体。
<8>前記第1ポリマー層の厚さが1~9μmであり、前記第2ポリマー層の厚さが10~100μmであり、前記金属箔の厚さが2~30μmである、上記<1>~<7>のいずれかの積層体。
>前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、テトラフルオロエチレンに基づく単位及び官能基を有するテトラフルオロエチレン系ポリマーである、上記<1>~<>のいずれかの積層体。
10>前記積層体の線膨張係数が、25ppm/℃以下である、上記<1>~<>のいずれかの積層体。
11>上記<1>~<10>のいずれかの積層体の前記金属箔をエッチング処理し、伝送回路を形成してプリント基板を得る、プリント基板の製造方法。
12>伝送回路、溶融温度が260~320℃かつテトラフルオロエチレンとペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)のコポリマーであるテトラフルオロエチレン系ポリマーを含むパウダーを溶融して形成された第1ポリマー層、フッ素化ポリイミドを含む第2ポリマー層をこの順に有し、前記第1ポリマー層の厚さが1~20μmである、プリント基板。
13>上記<12>のプリント基板から形成された、アンテナ。
本発明によれば、伝送損失が低減されたプリント基板、かかるプリント基板を作製可能な寸法安定性と耐熱性とに優れ、高い加工性を具備した積層体が得られる。また、上記プリント基板を使用すれば、特性に優れたアンテナが得られる。
本発明の積層体の一例を示す断面図である。
以下の用語は、以下の意味を有する。
「ポリマーの溶融粘度」は、ASTM D1238に準拠し、フローテスター及び2Φ-8Lのダイを用い、予め測定温度にて5分間加熱しておいたポリマーの試料(2g)を0.7MPaの荷重にて測定温度に保持して測定した値である。
「ポリマーの溶融温度」は、示差走査熱量測定(DSC)法で測定した融解ピークの最大値に対応する温度である。
「パウダーのD50」は、レーザー回折・散乱法によってパウダーの粒度分布を測定し、パウダーを構成する粒子(以下、「パウダー粒子」とも記す。)の集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その累積カーブ上で累積体積が50%となる点の粒子径(体積基準累積50%径)である。
「パウダーのD90」は、レーザー回折・散乱法によってパウダーの粒度分布を測定し、パウダー粒子の集団の全体積を100%として累積カーブを求め、その累積カーブ上で累積体積が90%となる点の粒子径(体積基準累積90%径)である。
パウダーのD50及びD90は、パウダーを水中に分散させ、レーザー回折・散乱式の粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA-920測定器)を用いたレーザー回折・散乱法により分析して求められる。
「積層体の反り率」は、積層体から180mm角の四角い試験片を切り出し、試験片についてJIS C 6471:1995(IEC 249-1:1982)に規定される測定方法にしたがって測定される値である。
「比誘電率(20GHz)及び誘電正接(20GHz)」は、SPDR(スプリットポスト誘電体共振器)法により、23℃±2℃、50±5%RHの範囲内の環境下にて、周波数20GHzで測定される値である。
「算術平均粗さ(Ra)」及び「最大高さ(Rz)」は、Oxford Instruments社製の原子間力顕微鏡(AFM)を用いて、下記測定条件にて1μm範囲の表面について測定する。
プローブ:AC160TS-C3(先端R:<7nm、バネ定数:26N/m)、測定モード:AC-Air、Scan Rate:1Hz。
「表面の十点平均粗さ(Rzjis)」は、JIS B 0601:2013の附属書JAで規定される十点平均粗さ値である。
「(メタ)アクリレート」は、アクリレートとメタクリレートの総称である。
図1における寸法比は、説明の便宜上、実際のものとは異なったものである。
本発明の積層体は、金属箔と、テトラフルオロエチレン系ポリマー(以下、「TFE系ポリマー」とも記す。)を含む、厚さ1~20μmの第1ポリマー層とを有する樹脂付金属箔と、フッ素化ポリイミド(以下、「フッ素化PI」とも記す。)を含む第2ポリマー層とが接着した積層体とも言える。
本発明の積層体の金属箔をエッチング処理して伝送回路を形成すれば、伝送損失が低減されたプリント基板が得られる。その理由は、必ずしも明確ではないが、以下の様に考えられる。
伝送回路の直下において電界が集中する部分に、TFE系ポリマーを含む第1ポリマー層が配置されることにより、第1ポリマー層の誘電特性と第2ポリマー層の誘電特性とがバランスして発揮される。特にTFE系ポリマーを含む第1ポリマー層は、誘電正接が低いため、強い電界がかかっても誘電損失が低い。よって、プリント基板の伝送損失が低減されたと推察される。
また、TFE系ポリマー及びフッ素化PIは、いずれもフッ素原子を含有する化合物であるため、互いに親和性が高く、第1ポリマー層と第2ポリマー層との層間の剥離強度が高められる。
第1ポリマー層は、耐熱性に優れるTFE系ポリマーを含むため、はんだリフロー工程における短時間かつ局所的な加熱の際には、断熱層としての役割を果たすとも考えられる。つまり、第2ポリマー層が断熱層とも言える第1ポリマー層に保護される形になり、加熱における第2ポリマー層の劣化が抑制され、前記層間の界面膨れが効果的に抑制できる。
さらに、本発明の積層体は、第1ポリマー層の厚さが所定の範囲にあり、剛性に優れたフッ素化PIを含む第2ポリマー層を有するため、はんだリフロー工程における加熱による、TFE系ポリマーの熱収縮性に起因する寸法変化(反り)が抑制される。その結果、加熱に起因する金属箔と第1ポリマー層との界面の剥離も効果的に抑制できる。
本発明の積層体は、金属箔、第1ポリマー層、第2ポリマー層をこの順に有する。本発明の積層体の層構成としては、例えば、金属箔/第1ポリマー層/第2ポリマー層、金属箔/第1ポリマー層/第2ポリマー層/第1ポリマー層/金属箔が挙げられる。「金属箔/第1ポリマー層/第2ポリマー層」とは、金属箔、第1ポリマー層、第2ポリマー層がこの順に積層されていることを示し、他の層構成も同様である。
図1は、本発明の積層体の一例を示す断面図である。積層体10は、金属箔12と、金属箔12に接する第1ポリマー層14と、第1ポリマー層14に接する第2ポリマー層16とを有する。
積層体10においては、第1ポリマー層14の少なくとも一部と第2ポリマー層16の少なくとも一部が接しているのが好ましく、第1ポリマー層14の片面の全体と第2ポリマー層16の片面の全体とが接しているのがより好ましい。
金属箔12の厚さは、2~30μmが好ましく、3~25μmがより好ましい。
第1ポリマー層14の厚さは、1~20μmであり、1~15μmが好ましく、1~9μmがより好ましい。第1ポリマー層14の厚さが上記下限値以上であれば、加熱による第1ポリマー層14と第2ポリマー層16との界面の膨れが抑えられる。特に、第1ポリマー層14の厚さが1μm以上であれば、第2ポリマー層16の構成(厚さ等)、種類に依存することなく、プリント基板の高周波領域における伝送損失が大幅に改善される。第1ポリマー層14の厚さが上記上限値以下であれば、加熱による積層体10の反りが抑えられ、金属箔12と第1ポリマー層14との界面の剥離が抑えられる。
第2ポリマー層16の厚さは、10~100μmが好ましく、10~50μmがより好ましく、10~30μmがさらに好ましい。
第1ポリマー層14の厚さに対する金属箔12の厚さの比は、1以上が好ましく、2~10がより好ましい。第1ポリマー層14の厚さに対する金属箔12の厚さの比が上記下限値以上であれば、加熱による積層体10の反りがさらに抑えられ、金属箔12と第1ポリマー層14との界面の剥離がさらに抑えられる。第1ポリマー層14の厚さに対する金属箔12の厚さの比が上記上限値以下であれば、プリント基板としての伝送特性がさらに優れる。
第1ポリマー層14の厚さに対する第2ポリマー層16の厚さの比は、1以上が好ましく、1~100がより好ましく、1~10がさらに好ましい。第1ポリマー層14の厚さに対する第2ポリマー層16の厚さの比が上記下限値以上であれば、加熱による積層体10の反りがさらに抑えられ、金属箔12と第1ポリマー層14との界面の剥離がさらに抑えられる。第1ポリマー層14の厚さに対する第2ポリマー層16の厚さの比が上記上限値以下であれば、加熱による第1ポリマー層14と第2ポリマー層16との界面の膨れがさらに抑えられる。また、プリント基板としての伝送特性がさらに優れる。
積層体10の反り率は、5%以下が好ましく、3%以下がより好ましく、1%以下がさらに好ましい。
積層体10の基板部分(第1ポリマー層14及び第2ポリマー層16)の比誘電率(20GHz)は、4.7以下が好ましく、4.0以下がより好ましく、3.6以下がさらに好ましい。基板部分の誘電正接(20GHz)は、0.009以下が好ましく、0.005以下がより好ましく、0.003以下がさらに好ましい。
積層体10の基板部分(第1ポリマー層14及び第2ポリマー層16)の線膨張係数の絶対値(単位:ppm/℃)は、25以下が好ましく、20以下がより好ましい。かかる線膨張係数の低い積層体10は、多層化により適する。
本発明における金属箔12の材質としては、銅、銅合金、ステンレス鋼、ニッケル、ニッケル合金(42合金も含む)、アルミニウム、アルミニウム合金、チタン、チタン合金等が挙げられる。
金属箔12としては、圧延銅箔、電解銅箔が挙げられる。金属箔12の表面には、防錆層(クロメート等の酸化物皮膜等)、耐熱層等が形成されていてもよい。
金属箔12の表面はシランカップリング剤により処理されていてもよい。この場合、金属箔12の表面の全体が処理されていてもよく、金属箔12の表面の一部が処理されていてもよい。
金属箔12の表面の十点平均粗さは、0.2~2.5μmが好ましい。この場合、金属層12の第1ポリマー層14との接着性が良好となり、伝送特性に優れたプリント基板が得られやすい。
また、金属箔12は2層以上の金属箔を含む金属箔積層体でもよい。金属箔積層体としては、キャリア銅箔(厚さ10~35μm)と、剥離層を介してキャリア銅箔上に積層された極薄銅箔(厚さ2~5μm)とからなるキャリア付金属箔が挙げられる。
かかるキャリア付金属箔の極薄銅箔側に第1及び第2ポリマー層を順次積層した後に、キャリア銅箔のみを剥離すれば、極薄銅箔を有する積層体10を容易に形成できる。この積層体10を使用すれば、MSAP(モディファイドセミアディティブ)プロセスによる、極薄銅箔層をめっきシード層として利用する、ファインパターンの形成が可能である。
上記剥離層としては、耐熱性の観点から、ニッケル又はクロムを含む金属層か、この金属層を積層した多層金属層が好ましい。かかる剥離層であれば、300℃以上の工程を経ても、キャリア銅箔を容易に極薄銅箔から剥離できる。
以上のキャリア付金属箔の具体例としては、福田金属箔粉工業株式会社製の商品名「FUTF-5DAF-2」が挙げられる。
本発明における第1ポリマー層14は、TFE系ポリマーを含む。
第1ポリマー層14は、TFE系ポリマーを主成分とするのが好ましく、TFE系ポリマーを80~100質量%含むのが好ましい。
第1ポリマー層14は、TFE系ポリマーを溶融して形成された層(溶融成形物)が好ましい。この場合、第1ポリマー層14は、非多孔質になるため、はんだリフロー工程における加熱の際の断熱効果がより向上し、エッチング耐性もより向上しやすい。
本発明におけるTFE系ポリマーは、テトラフルオロエチレン(TFE)に基づく単位(以下、「TFE単位」とも記す。)を有するポリマーである。TFE系ポリマーは、TFEのホモポリマーであってもよく、TFEと、TFEと共重合可能な他のモノマー(コモノマー)とのコポリマーであってもよい。TFE系ポリマーは、ポリマーを構成する全単位に対して、TFE単位を90~100モル%有するのが好ましい。TFE系ポリマーのフッ素含有量は、70~76質量%が好ましく、72~76質量%がより好ましい。
TFE系ポリマーとしては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、TFEとエチレンとのコポリマー(ETFE)、TFEとプロピレンとのコポリマー、TFEとペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)(PAVE)とのコポリマー(PFA)、TFEとヘキサフルオロプロピレン(HFP)とのコポリマー(FEP)、TFEとフルオロアルキルエチレン(FAE)とのコポリマー、TFEとクロロトリフルオロエチレン(CTFE)とのコポリマーが挙げられる。なお、コポリマーは、さらに他のコモノマーに基づく単位を有していてもよい。
TFE系ポリマーの溶融粘度は、380℃において1×10~1×10Pa・sであり、300℃において1×10~1×10Pa・sがより好ましい。
TFE系ポリマーは、熱溶融性のTFE系ポリマーが好ましく、溶融温度260~320℃のTFE系ポリマーがより好ましい。
TFE系ポリマーの好適な具体例としては、低分子量PTFE、変性PTFE、FEP、PFAが挙げられる。なお、低分子量PTFE又は変性PTFEには、TFEと極微量のコモノマー(HFP、PAVE、FAE等。)のコポリマーも包含される。
TFE系ポリマーは、TFE単位及び官能基を有するTFE系ポリマーが好ましい。官能基は、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミノ基又はイソシアネート基が好ましい。官能基は、TFE系ポリマー中の単位に含まれていてもよく、ポリマーの主鎖の末端基に含まれていてもよい。後者のポリマーとしては、重合開始剤、連鎖移動剤等に由来する末端基として官能基を有するポリマーが挙げられる。また、TFE系ポリマーを、プラズマ処理や電離線処理して得られる、官能基を有するTFE系ポリマーも挙げられる。
官能基を有するTFE系ポリマーは、TFE単位及び官能基を有する単位を有するTFE系ポリマーが好ましい。官能基を有する単位は、官能基を有するモノマーに基づく単位が好ましく、カルボニル基含有基、ヒドロキシ基、エポキシ基、アミノ基又はイソシアネート基を有するモノマーに基づく単位がより好ましい。
カルボニル基含有基を有するモノマーとしては、酸無水物残基を有する環状モノマー、カルボキシ基を有するモノマー、ビニルエステル又は(メタ)アクリレートが好ましく、酸無水物残基を有する環状モノマーがより好ましく、無水イタコン酸、無水シトラコン酸、5-ノルボルネン-2,3-ジカルボン酸無水物(別称:無水ハイミック酸。以下、「NAH」とも記す。)又は無水マレイン酸が特に好ましい。
官能基を有するTFE系ポリマーの好適な具体例としては、TFE単位と、HFPに基づく単位、PAVEに基づく単位又はFAEに基づく単位と、官能基を有する単位とを有するTFE系ポリマーが挙げられる。
PAVEとしては、CF=CFOCF、CF=CFOCFCF、CF=CFOCFCFCF(PPVE)、CF=CFOCFCFCFCF、CF=CFO(CFFが挙げられる。
FAEとしては、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CH(CFF、CH=CF(CFH、CH=CF(CFHが挙げられる。
かかるTFE系ポリマーは、ポリマーを構成する全単位に対して、TFE単位を90~99モル%、HFPに基づく単位、PAVEに基づく単位又はFAEに基づく単位を0.5~9.97モル%、官能基を有する単位を0.01~3モル%、それぞれ有するのが好ましい。かかるTFE系ポリマーの具体例としては、国際公開第2018/16644号に記載されるポリマーが挙げられる。
本発明における第2ポリマー層16は、フッ素化PIを含む層である。
第2ポリマー層16には、本発明の効果を妨げない範囲において、フッ素化PI以外の成分が含まれていてもよい。前記成分の具体例としては、誘電特性がより向上する観点からはTFE系ポリマー(PTFE,PFA等。)が挙げられ、線膨張係数をより低減する観点からはガラスチョップドストランド、アラミドチョップドストランド、ポリベンゾオキサゾールチョップドストランド、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム等のフィラーが挙げられる。TFE系ポリマーは、粒状で含まれていてもよい。
第2ポリマー層16は、フッ素化PIを主成分とするのが好ましく、フッ素化PIを80~100質量%含むのが好ましい。
フッ素化PIは、ジアミンとテトラカルボン酸又はその誘導体とをモノマーとし、少なくとも1種がフッ素原子を含有するモノマーの重合により形成されるポリマーである。なお、モノマーは、ジアミンとテトラカルボン酸又はその誘導体とを主成分とすればよく、他のモノマー成分を含んでいてもよい。
モノマーの重合は、モノマーから得られるポリアミック酸(ポリイミド前駆体)を化学閉環法により環化させて行うのが好ましい。
フッ素化PIは、芳香族系ポリイミドが好ましく、フッ素原子を含有する芳香族ジアミンとフッ素原子を含有する芳香族テトラカルボン酸又はその誘導体との重合により形成される芳香族系ポリイミドがより好ましい。
フッ素原子を有さないジアミンとしては、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、1,5-ジアミノナフタレン、ベンジジン、3,3’-ジメトキシベンジジン、パラキシリレンジアミン、4,4’-ジアミノジフェニルエーテル、3,4’-ジアミノジフェニルエーテル、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、3,3’-ジメチル-4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、1,4-ビス(3-メチル-5-アミノフェニル)ベンゼン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパンが挙げられる。
上記ジアミンを使用する場合は、2,2-ビス[4-(4-アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、1,3-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼン、又は1,4-ビス(4-アミノフェノキシ)ベンゼンが好ましい。
フッ素原子を有するジアミンとしては、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、3,3’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、2,2-ビス(4-アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパンが挙げられる。
上記ジアミンを使用する場合は、2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンが好ましい。
ジアミンは、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
フッ素化PIが、フッ素原子を有するジアミンとフッ素原子を有さないジアミンとを併用する場合のモル比(前者のジアミン/後者のジアミン)は、99/1~10/90が好ましく、95/5~40/60が特に好ましい。
フッ素原子を有さないテトラカルボン酸又はその誘導体としては、ピロメリット酸、2,3,6,7-ナフタレンテトラカルボン酸、ピリジン-2,3,5,6-テトラカルボン酸、4,4’-オキシジフタル酸、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸、2,3’,3,4’-ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸、5,5’-[1-メチル-1,1-エタンジイルビス(1,4-フェニレン)ビスオキシ]ビス(イソベンゾフラン-1,3-ジオン)、これらの酸無水物が挙げられる。
上記テトラカルボン酸又はその誘導体を使用する場合は、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸又はその酸無水物が好ましい。
フッ素原子を有するテトラカルボン酸又はその誘導体としては、4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物が挙げられる。
テトラカルボン酸又はその誘導体は、1種を単独で使用しても、2種以上を併用してもよい。
テトラカルボン酸又はその誘導体がフッ素原子を有するテトラカルボン酸又はその酸無水物を含む場合、その全体における割合は、3~80モル%が好ましく、10~40モル%が特に好ましい。
ポリアミック酸の合成は、溶媒存在下に行うのが好ましい。溶媒の具体例としては、ジメチルスルホキシド、ジエチルスルホキシド、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジエチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N,N-ジエチルアセトアミド、N-メチル-2-ピロリドン、N-ビニル-2-ピロリドン、フェノール、クレゾール、キシレノール、ハロゲン化フェノール、カテコール、ヘキサメチルホスホルアミドが挙げられる。
ポリアミック酸は、ポリアミック酸を5~40重量%の固形分として含有する溶液に調製するのが好ましい。また、この場合の溶液の粘度は、100~1000Pa・sが好ましい。また、溶液においてポリアミック酸の一部は、イミド化されていてもよい。
積層体10は、金属箔12及び第1ポリマー層14を有する樹脂付金属箔と、第2ポリマー層16となるフッ素化PIのフィルム(以下、「PIフィルム」とも記す。)とを熱プレス法により接着させて製造するのが好ましい。
上記樹脂付金属箔は、第1ポリマー層14の厚さが20μm以下であるため、本質的に熱伸縮性であるTFE系ポリマーを第1ポリマー層14としながらも、寸法安定性を損なうことなく、熱プレス法によりPIフィルムと接着できる。
樹脂付金属箔の製造方法としては、金属箔12の表面に、TFE系ポリマーのパウダー分散液を塗布する方法が挙げられる。具体的には、TFE系ポリマーを含むパウダー(以下、「Fパウダー」とも記す。)と、溶媒と、分散剤とを含むパウダー分散液を金属箔12の表面に塗布し、100~300℃の温度領域(以下、「保持温度」とも記す。)にて金属箔12を保持し、上記温度領域超の温度領域にてTFE系ポリマーを焼成させ、金属箔12の表面にTFE系ポリマーを含む第1ポリマー層14を形成する方法が挙げられる。
Fパウダーは、TFE系ポリマーを主成分とするのが好ましく、TFE系ポリマーを80~100質量%含むのが好ましい。
FパウダーのD50は、0.05~6.0μmが好ましく、0.2~3.0μmがより好ましい。
FパウダーのD90は、0.3~8μmが好ましく、0.8~5μmがより好ましい。
FパウダーのD50又はD90が上記範囲にあることで、Fパウダーの流動性と分散性が良好となり、第1ポリマー層14の電気特性(低比誘電率等)や耐熱性が最も発現しやすい。
溶媒は、瞬間的に揮発せずに、上記保持温度に保持している際に揮発する化合物が好ましく、沸点125~250℃の化合物がより好ましい。
溶媒は、1-ブタノール、1-メトキシ-2-プロパノール、N-メチルピロリドン、γ-ブチロラクトン、シクロヘキサノン又はシクロペンタノンが好ましい。
分散剤は、親水性基と疎水性基を有する化合物であり、フッ素系分散剤、シリコーン系分散剤又はアセチレン系分散剤が好ましく、フッ素系分散剤がより好ましい。分散剤は、ノニオン性であるのが好ましい。
フッ素系分散剤としては、フルオロモノオール、フルオロポリオール、フルオロシリコーン又はフルオロポリエーテルが好ましい。
フルオロポリオールは、フルオロ(メタ)アクリレートと水酸基を有する(メタ)アクリレートのコポリマーが好ましく、ポリフルオロアルキル基又はポリフルオロアルケニル基を有する(メタ)アクリレートとポリオキシアルキレンモノオール基を有する(メタ)アクリレートがより好ましい。
フルオロシリコーンは、側鎖の一部にC-F結合を含むポリオルガノシロキサンが好ましい。
フルオロポリエーテルは、ポリオキシアルキレンアルキルエーテルの水素原子の一部がフッ素原子に置換された化合物が好ましい。
パウダー分散液は、Fパウダー、溶媒及び分散剤以外の成分を含んでいてもよい。他の成分としては、チキソ性付与剤、消泡剤、無機フィラー、反応性アルコキシシラン、脱水剤、可塑剤、耐候剤、酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、増白剤、着色剤、導電剤、離型剤、表面処理剤、粘度調節剤、難燃剤等が挙げられる。また、パウダー分散液は、Fパウダー(TFE系ポリマー)以外の樹脂成分(熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂等)を含んでいてもよい。
パウダー分散液中のFパウダーの割合は、5~60質量%が好ましい。
パウダー分散液中の分散剤の割合は、0.1~30質量%が好ましい。
パウダー分散液中の溶媒の割合は、15~65質量%が好ましい。
塗布方法としては、スプレー法、ロールコート法、スピンコート法、グラビアコート法、マイクログラビアコート法、グラビアオフセット法、ナイフコート法、キスコート法、バーコート法、ダイコート法、ファウンテンメイヤーバー法、スロットダイコート法が挙げられる。
塗布後、保持温度に金属箔12を供する前に、上記温度領域未満の温度にて金属箔12を加熱して、ウェット膜の状態を調整してもよい。調整は、液状媒体が完全に揮発しない程度にて行われる。
パウダー分散液を金属箔12の表面に塗布して保持温度に保持すると、液状媒体の揮発と分散剤の分解とが進行しながら、Fパウダーが密にパッキングした平滑性の高い被膜が形成される。この際、分散剤は、Fパウダーに弾かれやすくなり、表面に流動しやすくなると考えられる。つまり、この保持により、分散剤が表面に偏析した状態が形成されるとも考えられる。
保持雰囲気は、常圧下、減圧下のいずれの状態であってよい。また、保持における雰囲気は、酸素ガス等の酸化性ガス雰囲気、水素ガス等の還元性ガス雰囲気、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気のいずれであってもよい。
保持温度は、200~300℃の温度領域が好ましい。この範囲において、分散剤の部分的な分解及び流動が効果的に進行し、分散剤をより表面偏析させやすい。
保持温度に保持する時間は、0.1~10分間が好ましく、0.5~5分間が特に好ましい。
本発明においては、さらに、保持温度超の温度領域(以下、「焼成温度」とも記す。)にてTFE系ポリマーを焼成させて金属箔12の表面に第1ポリマー層14を形成する。
焼成においては、Fパウダーが密にパッキングし、分散剤が効果的に表面偏析した状態でTFE系ポリマーの融着が進行するため、平滑性及び接着性に優れた第1ポリマー層14が形成される。
なお、パウダー分散液が熱溶融性樹脂を含めばTFE系ポリマーと溶解性樹脂との混合物からなる第1ポリマー層14が形成され、パウダー分散液が熱硬化性樹脂を含めばTFE系ポリマーと熱硬化性樹脂の硬化物とからなる第1ポリマー層14が形成される。
焼成の方法としては、オーブンを用いる方法、通風乾燥炉を用いる方法、赤外線等の熱線を照射する方法等が挙げられる。第1ポリマー層14の表面の平滑性を高めるために、加熱板、加熱ロール等で加圧してもよい。焼成の方法としては、短時間で焼成でき、遠赤外線炉が比較的コンパクトである点から、遠赤外線を照射する方法が好ましい。焼成においては、赤外線加熱と熱風加熱とを組み合わせてもよい。
焼成における雰囲気は、常圧下、減圧下のいずれの状態であってよい。また、焼成における雰囲気は、酸素ガス等の酸化性ガス雰囲気、水素ガス等の還元性ガス雰囲気、ヘリウムガス、ネオンガス、アルゴンガス、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気のいずれであってもよく、不活性ガス雰囲気が好ましい。
焼成における雰囲気は、不活性ガスから構成され、酸素ガス濃度が低い雰囲気が好ましく、窒素ガスから構成され、酸素ガス濃度(体積基準)が300ppm以下が好ましい。
焼成温度は、300℃超が好ましく、330~380℃が特に好ましい。この場合、TFE系ポリマーが、緻密な第1ポリマー層14をより形成しやすい。
焼成温度に保持する時間は、30秒~5分間が好ましい。
樹脂付金属箔の製造においては、第1ポリマー層14の線膨張係数を制御したり、第1ポリマー層14の接着性をさらに改善するために、第1ポリマー層14の表面を表面処理してもよい。
表面処理としては、アニール処理、コロナ放電処理、大気圧プラズマ処理、真空プラズマ処理、UVオゾン処理、エキシマ処理、ケミカルエッチング、シランカップリング処理、微粗面化処理等が挙げられる。
アニール処理における温度は、80~190℃が好ましい。アニール処理における圧力は、0.001~0.030MPaが好ましい。アニール処理の時間は、10~300分間が好ましい。
プラズマ処理におけるプラズマ照射装置としては、高周波誘導方式、容量結合型電極方式、コロナ放電電極-プラズマジェット方式、平行平板型、リモートプラズマ型、大気圧プラズマ型、ICP型高密度プラズマ型等が挙げられる。
プラズマ処理に用いるガスとしては、アルゴンガス、水素ガスと窒素ガスの混合ガス、水素ガスと窒素ガスとアルゴンガスの混合ガスが挙げられる。この場合、第1ポリマー層14の表面の粗さを調整して、微細凹凸を形成しやすい。
PIフィルムは、ポリアミック酸の溶液を環化反応させてゲルフィルムを得て、このゲルフィルムを乾燥処理し、さらに熱処理して製造するのが好ましい。なお、乾燥及び熱処理により、ポリアミック酸のイミド化が進行する。
環化反応における方法としては、溶液をフィルム状にキャストし、熱的に環化反応させてゲルフィルムを得る方法(熱閉環法)や、溶液に触媒及び脱水剤を混合し、化学的に環化反応させてゲルフィルムを得る方法(化学閉環法)を採用できる。
触媒としては、トリメチルアミン、トリエチレンジアミン、ジメチルアニリン、イソキノリン、ピリジン、β-ピコリンが挙げられる。
脱水剤としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水安息香酸が挙げられる。
触媒及び脱水剤の使用量は、それぞれ、ポリアミック酸のアミド基(又はカルボキシル基)1モルに対して、1.5~10モルが好ましい。
得られたゲルフィルムは、乾燥処理され、熱処理される。
乾燥処理における温度は、220~300℃が好ましい。
また、乾燥は、フィルム幅方向の乾燥温度ムラを抑制する観点から、乾燥温度ムラを20℃以下にするのが好ましい。また、乾燥処理後のゲルフィルムに延伸処理を施してもよい。
熱処理における温度は、300~550℃がより好ましい。
PIフィルムに対しては、さらにアニール処理、コロナ処理、プラズマ処理、粗面化処理、シランカップリング剤処理等の表面処理をしてもよい。
樹脂付金属箔の第1ポリマー層14の表面にPIフィルムを積層する方法としては、樹脂付金属箔とPIフィルムとを熱プレスする方法が挙げられる。
プレス温度は、TFE系ポリマーの溶融温度以上が好ましく、310℃~380℃がより好ましい。この範囲において、PIフィルムの熱劣化を抑えつつ、第1ポリマー層14とPIフィルムとを強固に接着できる。
熱プレスは、20kPa以下の真空度で行うのが特に好ましい。この範囲において、積層体における金属箔12、第1ポリマー層14、第2ポリマー層16のそれぞれの界面への気泡混入と酸化による劣化とを抑制できる。
また、熱プレス時は上記真空度に到達した後に昇温することが好ましい。この場合、第1ポリマー層14が軟化する前の状態、すなわち一定程度の流動性、密着性が生じる前の状態にて圧着できるため、気泡の発生を防止し得る。
熱プレスにおける圧力は、0.2~10MPaが好ましい。この範囲において、PIフィルム破損を抑えつつ、第1ポリマー層14とPIフィルムとを強固に接着できる。
積層体10は、電気特性、耐薬品性(エッチング耐性)等の物性に優れたTFE系ポリマーを第1ポリマー層14とするため、積層体10は、フレキシブル銅張積層板やリジッド銅張積層板として、プリント基板の製造に用いることができる。
例えば、積層体10の金属箔12をエッチング処理して所定のパターンの導体回路(伝送回路)に加工する方法や、積層体10の金属箔12を電解めっき法(セミアディティブ法(SAP法)、モディファイドセミアディティブ法(MSAP法)等)によって伝送回路に加工する方法によって、積層体10からプリント基板を製造できる。
積層体10から製造されたプリント基板は、伝送回路、第1ポリマー層14、第2ポリマー層16をこの順に有する。本発明のプリント基板の層構成としては、例えば、伝送回路/第1ポリマー層14/第2ポリマー層16、伝送回路/第1ポリマー層14/第2ポリマー層16/第1ポリマー層14/伝送回路が挙げられる。
プリント基板の製造においては、伝送回路を形成した後に、伝送回路上に層間絶縁膜を形成し、層間絶縁膜上にさらに伝送回路を形成してもよい。層間絶縁膜は、例えば、本発明におけるパウダー分散液によっても形成できる。
プリント基板の製造においては、伝送回路上にソルダーレジストを積層してもよい。ソルダーレジストは、本発明におけるパウダー分散液によって形成できる。
プリント基板の製造においては、伝送回路上にカバーレイフィルムを積層してもよい。カバーレイフィルムは、本発明におけるパウダー分散液によっても形成できる。
プリント基板の具体的な態様としては、積層体10を多層化した多層プリント回路基板が挙げられる。
多層プリント回路基板の好適な態様としては、最外層が第1ポリマー層14であり、金属箔12、第1ポリマー層14、第2ポリマー層16がこの順に積層された構成を1以上有する態様が挙げられる。
かかる態様における金属箔12は、その一部が除去されて伝送回路を形成しているのが好ましい。また、第1ポリマー層14と第2ポリマー層16との間に、金属箔12の一部が除去されて形成された伝送回路が配置されていてもよい。
上記態様の多層プリント回路基板は、最外層に第1ポリマー層14を有しており、耐熱性に優れており、具体的には、288℃においても、第1ポリマー層14と第2ポリマー層16との界面膨れや金属箔12又は伝送回路と第1ポリマー層14との界面剥離が発生しにくい。特に、伝送回路を形成している場合、つまり、金属箔12の一部が除去されて露出した第1ポリマー層14と第2ポリマー層16との接触面を有する場合、かかる傾向が顕著になりやすい。
金属箔12の表面粗さが第1ポリマー層14の表面に転写されて生じた第1ポリマー層14の表面粗さが、第2ポリマー層16との接触においてアンカー効果を発現するためと考えられる。その結果、プラズマ処理等の親水化処理を施すことなく、それぞれの界面が強固に接着し、加熱時にも界面膨れや界面剥離、特に最外層における膨れや剥離が抑制されたと考えられる。
多層プリント回路基板の好適な態様としては、最外層が第2ポリマー層16であり、金属箔12、第1ポリマー層14、第2ポリマー層16がこの順に積層された構成を1以上有する態様も挙げられる。
上記態様における金属箔12は、その一部が除去されて伝送回路を形成しているのが好ましい。また、第1ポリマー層14と第2ポリマー層16との間に、金属箔12の一部が除去されて形成された伝送回路が配置されていてもよい。
上記態様の多層プリント回路基板は、最外層に第2ポリマー層16を有していても耐熱性に優れており、具体的には、300℃においても、第1ポリマー層14と第2ポリマー層16との界面の膨れや金属箔12又は伝送回路と第1ポリマー層14との界面の剥離が発生しにくい。特に、伝送回路を形成している場合、つまり、金属箔12の一部が除去されて露出した第1ポリマー層14と第2ポリマー層16との接触面を有する場合、かかる傾向が顕著になりやすい。
金属箔12の表面粗さが第1ポリマー層14の表面に転写されて生じた第1ポリマー層14の表面粗さが、第2ポリマー層16との接触においてアンカー効果を発現するためと考えられる。その結果、プラズマ処理等の親水化処理を施すことなく、それぞれの界面が強固に接着し、加熱時にも界面の膨れや剥離、特に最外層における膨れや剥離が抑制されたと考えられる。
これらの態様における多層プリント回路基板は、はんだリフロー耐性に優れたプリント基板として有用である。
以上、本発明の積層体、プリント基板の製造方法、プリント基板及びアンテナについて説明したが、本発明は、上述した実施形態の構成に限定されない。
本発明の積層体、プリント基板及びアンテナは、上述した実施形態の構成において、他の任意の構成を追加してもよいし、同様の機能を発揮する任意の構成と置換されてもよい。
また、本発明のプリント基板の製造方法は、上述した実施形態の構成において、他の任意の工程を追加してもよいし、同様の機能を発揮する任意の工程と置換されてもよい。
以下、実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されない。
1.各成分及び各部材の準備
[PIフィルム]
フッ素化PIフィルム:2,2’-ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンと、4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物及び4,4’-(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸無水物とをモノマーとする、化学閉環法により得られた、厚さ25μmのフッ素化PIの無延伸フィルム。
非フッ素化PIフィルム:パラフェニルジアミンと、3,3’,4,4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とをモノマーとする、化学閉環法により得られた、厚さ25μmの無延伸ポリイミドフィルム。
[TFE系ポリマー]
Fポリマー1:TFEに基づく単位、NAHに基づく単位及びPPVEに基づく単位を、この順に98.0モル%、0.1モル%、1.9モル%含むコポリマー(溶融温度:300℃、380℃の溶融粘度:3×10Pa・s以下)
Fポリマー2:TFEに基づく単位及びPPVEに基づく単位を、この順に98.0モル%、2.0モル%含む、酸素含有極性基を有さないコポリマー(溶融温度:305℃、380℃の溶融粘度:3×10Pa・s以下)
[パウダー]
パウダー1:D50が2.6μm、D90が7.1μmである、Fポリマー1からなるパウダー
パウダー2:D50が3.5μm、D90が9.2μmである、Fポリマー2からなるパウダー
なお、D50及びD90は、レーザー回折・散乱式粒度分布測定装置(堀場製作所社製、LA-920測定器)を用い、パウダーを水中に分散させて測定した。
[熱可塑性ポリイミドワニス]
3、4、3’、4’-ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物と、2、4-ジアミノトルエンと、3、4、3’、4’-ビフェニルテトラカルボン酸二無水物と、2、2-ビス{4-(4-アミノフェノキシ)フェニル}プロパンとのブロック共重合体(モル比1:1:1:1)の、NMP溶液(固形分10質量%)を使用した。
2.パウダー分散液の調製
(パウダー分散液1)
47質量部のN-メチル-2-ピロリドン(NMP)と、3質量部のノニオン性フルオロポリオールと、50質量部のパウダー1とをポットに投入した後、ポット内にジルコニアボールを投入した。その後、150rpmにて1時間、ポットをころがし、パウダー1をNMPに分散させてパウダー分散液1を調製した。
(パウダー分散液2)
パウダー1をパウダー2に変更した以外は、パウダー分散液1と同様にして、パウダー分散液2を調製した。
3.樹脂付銅箔の作製
(樹脂付銅箔1)
まず、パウダー分散液1を厚さ18μmの電解銅箔1(福田金属箔粉工業社製、「CF-T4X-SV-18」)に、グラビアリバース法によりロールツーロールで塗工して液状被膜を形成した。次いで、この液状被膜を120℃にて5分間乾燥炉に通し、加熱し乾燥して、乾燥被膜を得た。その後、乾燥被膜を窒素オーブン下で380℃にて3分間加熱した。これにより、電解銅箔の表面に、厚さ6μmの第1ポリマー層が形成された樹脂付銅箔1を得た。
(樹脂付銅箔2)
パウダー分散液1に代えてパウダー分散液2を使用した以外は、樹脂付銅箔1と同様にして、厚さ6μmの第1ポリマー層が形成された樹脂付銅箔2を得た。その後、樹脂付銅箔2の第1ポリマー層に、以下の条件で真空プラズマ処理を行った。
[プラズマ処理条件]
・気圧 :20Pa
・ガス種 :アルゴン95体積%、水素5体積%
・ガス流量 :2000sccm
・処理電圧 :40kHzの高周波電圧
・放電電力密度:300W・min/m
(樹脂付銅箔3)
第1ポリマー層の厚さを25μmとした以外は、樹脂付銅箔2と同様して、樹脂付銅箔3を得て、真空プラズマ処理を行った。
(樹脂付銅箔4)
まず、熱可塑性ポリイミドワニスを厚さ18μmの電解銅箔1に、グラビアリバース法によりロールツーロールで塗工して液状被膜を形成した。次いで、この液状被膜を120℃にて5分間、200℃にて10分間乾燥炉に通し、加熱し乾燥して、乾燥被膜を得た。これにより、電解銅箔の表面に、厚さ12μmの熱可塑性ポリイミド層が形成された樹脂付銅箔4を得た。
4.積層体の製造
(例1)
フッ素化PIフィルムの両面に、第1ポリマー層が接触するように2つの樹脂付銅箔1を配置し、320℃にて2分間、2MPaの加圧条件で真空プレスした。これにより、積層体1を得た。
(例2)
樹脂付銅箔1に代えて樹脂付銅箔2を使用した以外は、例1と同様にして、積層体2を得た。
(例3(比較例))
樹脂付銅箔1に代えて樹脂付銅箔3を使用した以外は、例1と同様にして、積層体3を得た。
(例4(比較例))
樹脂付銅箔1に代えて樹脂付銅箔2を使用し、フッ素化PIフィルムに代えて非フッ素化PIフィルムを使用した以外は、例1と同様にして、積層体4を得た。
(例5(比較例))
樹脂付銅箔1に代えて樹脂付銅箔4を使用した以外は、例1と同様にして、積層体5を得た。
3.測定及び評価
3-1.ピール強度の測定
各積層体を1cm幅に切りだし、90°の角度、50mm/minの速度で引き剥がしてピール強度を測定した。
3-2.誘電率及び誘電正接の測定
誘電率及び誘電正接は、SPDR法によって、23℃±2℃、50±5%RHの範囲内の環境下にて、周波数20GHzで測定した。
3-3.実効誘電率及び実効誘電正接の測定
各積層体の誘電率及び誘電正接の値を使用し、マイクロストリップライン(インピーダンス50Ω)形状時の実効誘電率及び実効誘電正接を計算した。
3-4.アンテナ利得の評価
アンテナとしての特性をシミュレーションによって評価した。電磁界解析シミュレータ(ダッソー・システムズ社製、「CST MICROWAVE STUDIO」)を用いて、積層体のモデリングを行い、積層体に28GHz帯の4素子パッチアレイアンテナを形成して、その放射特性を解析した。
3-5.吸水率の評価
各積層体の吸水率をJISK7209:2000A法に準じて測定した。
まず、10cm角に切り出した積層体の銅箔をエッチングにて除去して、試験片を得た。次に、この試験片を50℃にて24時間乾燥させ、デシケーター内で冷却した。この時点における試験片の質量を「浸漬前の質量」とした。
その後、この乾燥させた試験片を、23℃にて24時間、純水に浸漬させた。その後、試験片を純水から取り出し、速やかに表面の水分を拭き取った後1分以内に測定した質量を「浸漬後の質量」とした。
浸漬前後での試験片の質量の変化量を、浸漬前の質量で除した値のパーセンテージ値を、吸水率として求めた。
3-6.はんだフロートの評価
各積層体を5cm角に切断し、260℃に加熱したはんだ槽に30秒浮かべ、以下の基準に従って評価した。
○(良) :膨れ及び剥がれのいずれもが見られなかった。
△(可) :膨れは見られないが、一部に剥がれが見られた。
×(不可):膨れ及び剥がれがいずれも見られた。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0007163840000001
本発明の積層体は、プリント基板の材料として有用である。また、本発明のプリント基板を使用すれば、特性に優れるアンテナが得られる。
10 積層体
12 金属箔
14 第1ポリマー層
16 第2ポリマー層

Claims (13)

  1. 金属箔、溶融温度が260~320℃かつテトラフルオロエチレンとペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)のコポリマーであるテトラフルオロエチレン系ポリマーを含むパウダーを溶融して形成された第1ポリマー層、フッ素化ポリイミドを含む第2ポリマー層をこの順に有し、前記第1ポリマー層の厚さが1~20μmである、積層体。
  2. 前記第1ポリマー層の少なくとも一部と前記第2ポリマー層の少なくとも一部とが接している、請求項1に記載の積層体。
  3. 前記第1ポリマー層の厚さに対する前記第2ポリマー層の厚さの比が、1以上である、請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記第1ポリマー層の厚さに対する前記金属箔の厚さの比が、1以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記第1ポリマー層の厚さが、1~9μmである、請求項1~4のいずれか1項に記載の積層体。
  6. 前記第2ポリマー層の厚さが、10~100μmである、請求項1~5のいずれか1項に記載の積層体。
  7. 前記金属箔の厚さが、2~30μmである、請求項1~6のいずれか1項に記載の積層体。
  8. 前記第1ポリマー層の厚さが1~9μmであり、前記第2ポリマー層の厚さが10~100μmであり、前記金属箔の厚さが2~30μmである、請求項1~7のいずれか1項に記載の積層体。
  9. 前記テトラフルオロエチレン系ポリマーが、テトラフルオロエチレンに基づく単位及び官能基を有するテトラフルオロエチレン系ポリマーである、請求項1~のいずれか1項に記載の積層体。
  10. 前記積層体の線膨張係数が、25ppm/℃以下である、請求項1~のいずれか1項に記載の積層体。
  11. 請求項1~10のいずれか1項に記載の積層体の前記金属箔をエッチング処理し、伝送回路を形成してプリント基板を得る、プリント基板の製造方法。
  12. 伝送回路、溶融温度が260~320℃かつテトラフルオロエチレンとペルフルオロ(アルキルビニルエーテル)のコポリマーであるテトラフルオロエチレン系ポリマーを含むパウダーを溶融して形成された第1ポリマー層、フッ素化ポリイミドを含む第2ポリマー層をこの順に有し、前記第1ポリマー層の厚さが1~20μmである、プリント基板。
  13. 請求項12に記載のプリント基板から形成された、アンテナ。
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WO2016181936A1 (ja) 2015-05-11 2016-11-17 旭硝子株式会社 プリント基板用材料、金属積層板、それらの製造方法およびプリント基板の製造方法

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