JP7163550B2 - 二多段式駐車装置の自動給油システム並びに二多段式駐車装置の給油方法 - Google Patents

二多段式駐車装置の自動給油システム並びに二多段式駐車装置の給油方法 Download PDF

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Description

本発明は、例えば自動車等の車両を上下方向の各階に複数台積載し得る二多段式駐車装置の自動給油システム並びに二多段式駐車装置の給油方法に関する。
一般に、マンションや高層ビルに備えられる駐車場の省スペース化の要請から、駐車場を多層化・立体化した機械式の駐車装置が知られている。機械式の駐車装置の主な種類としては、垂直循環式やエレベータ式の大規模な駐車装置や、マンション等に設けられる比較的小型な二多段式の駐車装置が知られている。
従来、駐車装置の作動状態を監視し、監視した情報を管理センターに出力し、管理センターで保守が必要であると判断された場合に駐車装置の作動状態及び保守内容をサービスエンジニアに指示するエレベータ式駐車装置の遠隔保守システムが提案されている(特許文献1参照)。
また、検知手段の検知結果に基づいて垂直循環(タワー)式駐車装置のエンドレスチェーンを自動給油する自動給油装置が提案されている(特許文献2参照)。この自動給油装置は、チェーンの所定のピン又はブッシュが給油位置に達したことを検知手段が検知した際に、チェーンの速度に同調して昇降ボックスが移動し、昇降ボックスが移動している最中に昇降ボックスに取り付けられた給油機構によってチェーンに給油する。
特開2004-157828号公報 特開昭53-70274号公報
しかしながら、特許文献1記載の遠隔保守システムは、駐車装置の作動情報を管理センターに送信して異常発生前にサービスエンジニアに保守作業を促すものであるので、駐車場機械側で自動給油等のメンテナンス作業を行うものではない。このため、サービスマンによる刷毛等による手動での給油作業が不可欠であり、サービスマンのメンテナンスコストが増大していた。
また、特許文献2記載の自動給油装置は、タワー式の駐車装置のエンドレスチェーンを給油するためのものであるため、各パレットの使用頻度の違いに関係なくエンドレスチェーンに給油される。しかし、二多段式の駐車装置の場合、タワー式の駐車装置と異なり、水平方向のパレットの列の数に対応する分だけパレットを昇降させるためのチェーンがあり、パレットの使用頻度等に依っては、各チェーンに給油するべきタイミングが異なる。
そこで、本発明は、各パレットの動作情報に基づいて各パレットのチェーンに給油し、もって上述した課題を解決した二多段式駐車装置の自動給油システム並びに二多段式駐車装置の給油方法を提供することを目的とする。
本発明の第1の側面によると、車両(V)を積載し得る第1パレット(P1)及び第2パレット(P2)をそれぞれ独立して昇降させる第1チェーン(C1)及び第2チェーン(C2)に対して給油する二多段式駐車装置の自動給油システムにおいて、
前記第1チェーン(C1)に給油する第1給油部(F1)と、
前記第2チェーン(C2)に給油する第2給油部(F2)と、
監視センター(62)において前記第1パレット(P1)及び前記第2パレット(P2)の動作情報を監視可能となるように、前記第1パレット(P1)及び前記第2パレット(P2)の動作情報を前記監視センター(62)に伝送する制御部(46)と、を備え、
前記制御部(46)は、前記第1パレット(P1)の動作情報に基づいて、前記第1チェーン(C1)に給油させるように前記第1給油部(F1)を制御し、前記第2パレット(P2)の動作情報に基づいて、前記第2チェーン(C2)に給油させるように前記第2給油部(F2)を制御する、
ことを特徴とする。
本発明の第2の側面によると、車両(V)を積載し得るパレット(7)を昇降させるチェーン(17a,17b)に対して給油する二多段式駐車装置の給油方法において、
前記チェーン(17a,17b)の進行方向における第1領域に対して、制御部(46)からの信号に基づいて作動する自動給油装置(35)によって給油する自動給油工程と、
前記チェーン(17a,17b)の前記進行方向において前記第1領域とは異なる第2領域に対して、手動で給油する手動給油工程と、を備え、
前記第2領域は、前記第1領域よりも前記進行方向において前記パレットに近い位置に位置する、
ことを特徴とする。
なお、上述カッコ内の符号は、図面と対照するものであるが、何ら本発明の構成を限定するものではない。
本発明によると、第1パレット及び第2パレットのそれぞれの動作情報に基づいて第1チェーン及び第2チェーンを給油するので、サービスマンのメンテナンスコストを抑えると共に、第1パレット及び第2パレットの稼働率にバラつきがあっても、適切なタイミングで給油することができる。
また、本発明によると、自動給油装置による給油が可能な第1領域と、手動で給油する第2領域と、に区分けしてチェーンを給油するので、第1領域についてはサービスマンが給油作業を行う必要が無く、サービスマンのレイバーコストを低減することができ、二多段式駐車装置のメンテナンスを安価かつ容易に行うことができる。特に、第1領域は比較的高所になることが多いが、自動給油装置によって安全に給油することができる。また、第2領域についてはサービスマンが手動で給油作業を行うので、1本のチェーンの第1領域と第2領域で塗布ムラ及び油切れを低減することができる。
本実施の形態に係る二多段式の立体駐車装置を示す全体正面図。 立体駐車装置を示す側面図。 昇降装置を示す斜視図。 スプロケット、ローラチェーン及び給油ローラユニットを示す斜視図。 給油ローラユニットを示す図であって、(a)は分解斜視図、(b)は斜視図。 制御盤を示す模式図。 本実施の形態に係るPLCと、PLCに接続される監視センターと、を示す制御ブロック図。 自動給油制御を示すフローチャート。 モニタに表示される設定画面を示す画面図。 (a)パレットNo.1の自動給油制御を説明するグラフ、(b)パレットNo.2の自動給油制御を説明するグラフ、(c)パレットNo.3の自動給油制御を説明するグラフ。 自動給油領域と手動給油領域とを説明するための図であって、(a)はパレットが4F定位置に位置する状態を示す模式図、(b)は1F着床位置に位置する状態を示す模式図。 手動給油装置を示す斜視図。 給油ローラを示す斜視図。 給油ローラを示す正面図。 給油ローラを示す断面図。
[全体構成]
以下、図面に沿って、本発明の実施の形態について説明する。立体駐車装置1は、図1に示すように、地上タイプ昇降横行(パズル)式、かつ二多段・機械式の駐車装置である。二多段式駐車装置としての立体駐車装置1は、地上4段の4列構造を有しており、具体的には、地上面Gに位置する地上段2と、最上位置の最上段3と、上記地上段2と最上段3との間に位置する中間段4,5を含む構造となっている。
立体駐車装置1は、最上段3において車両Vを横並びにして4台駐車可能であり、地上段2及び中間段4,5において車両Vを横並びにして各3台駐車可能であって、合わせて、13台の車両Vを駐車することが可能となっている。地上段2には、開閉自在の不図示のゲートが配設されており、車両Vを出入庫する際には該ゲートが開くようになっている。
立体駐車装置1は、地上面Gに立設される枠体6と、該枠体6に支持されて、車両Vを積載し得る複数のパレット7と、パレット7を、枠体6に対して左右方向(車両Vが横並びに並ぶ方向)にスライドする不図示のスライド機構と、パレット7を、枠体6に対して上下方向(高さ方向)に昇降する後述する昇降装置9と、を備えている。なお、車両Vが出入庫する方向を前後方向とし、パレット7に対して、出入庫口側を前側、反対側を後側とする。
本実施の形態の立体駐車装置1では、地上段2に位置する3つのパレット7は、昇降装置が無く、スライド機構によってスライド移動のみする。最上段3に位置する4つのパレット7は、スライド機構が無く、昇降装置によって昇降動作のみする。中間段4,5に位置する6つのパレットは、昇降装置及びスライド機構によって、昇降動作及びスライド移動する。以下では、中間段5の最も左に位置するパレットを例に、その周辺構成を説明する。
パレット7は、平面視略長方形状に形成されており、左右方向両端縁に沿って上方に突出する凸部7a,7aが形成されて、これら凸部7a,7aの間の床部7bに車両Vが収容される。上記不図示のスライド機構は、例えば、パレット7が、左右方向に延在する横枠体6aにローラを介して支持されると共に、モータ駆動によって該ローラが回転されることで、横枠体6a上を摺動してスライドするように構成される。
[昇降装置]
上記昇降装置9は、図3に示すように、パレット7の上方に配置され、パレット7と前後左右寸法が略々同様の固定枠10を有し、該固定枠10の後部には、左右方向に延在して、駆動モータ11の動力により回転する回転軸12が回転可能に支持されている。該回転軸12の左右端には、2対の駆動スプロケット13a,13b、15a,15bが固定され、これら2対の駆動スプロケット13a,13b、15a,15bには、2対のローラチェーン16a,16b、17a,17bがそれぞれ巻き掛けられている。
ローラチェーン16a,16b、17a,17bは、2枚のリンクプレートの両端部をピンにより連結したピンリンクと、2枚のリンクプレートの両端をブッシュにより連結すると共に該ブッシュにローラを遊嵌したローラリンクとを、ブッシュにピンを嵌挿することにより交互に連結してなり、多数の上記ピンリンク及びローラリンクにより屈曲自在となっており、その一端19a,19b、20a,20b側が、ガイドスプロケット21a,21b、22a,22bを介して垂下して、それぞれ上記パレット7の左右両端の前側と後側(4隅)に連結されている。すなわち、上記パレット7の4隅にその一端19a,19b、20a,20bが連結されるローラチェーン16a,16b、17a,17bは、駆動モータ11の動力によって、同量だけ巻き上げ又は巻き下ろされて、上記パレット7が水平状態を保ったまま、昇降可能となっている。
上記2対の駆動スプロケット13a,13b、15a,15bの下方には、上記パレット7上昇時に余剰となるローラチェーン16a,16b、17a,17bを収納するチェーンボックス23,25が配置される。上記昇降装置9は、パレット7毎に設けられているため、ローラチェーン16a,16b、17a,17bもパレット7毎に設けられている。
また、2対の駆動スプロケット13a,13b、15a,15bの上方には、ローラチェーン16a,16b、17a,17bにオイルを塗布する給油ローラユニット26,27が配置されている。給油ローラユニット26,27は、同一構成となっているため、以下では、給油ローラユニット27及びその周辺構成を説明し、給油ローラユニット26側の説明を省略する。
[給油ローラユニット]
給油ローラユニット27は、図4に示すように、ローラチェーン17a,17bにそれぞれ係合し得る給油ローラ29,30と、給油ローラ29,30を回転可能に支持する支持ユニット31と、を有しており、オイルチューブ32を介してオイルタンク33(図1及び図2参照)に接続されている。これら給油ローラユニット27、オイルチューブ32及びオイルタンク33は、自動給油装置としての給油装置35を構成している。なお、1つのオイルタンク33に対して、1つの給油ローラユニットを接続しても複数の給油ローラユニットを接続してもよい。また、オイルタンク33には、接続された給油ローラユニットの数だけ、給油ポンプ60(図7参照)が内蔵されている。
給油ローラユニット27の支持ユニット31は、図5(a)(b)に示すように、ベースブラケット36と、側面カバー37L,37Rと、配管取付けベース38と、軸部材39と、を有している。ベースブラケット36、側面カバー37L,37R及び配管取付けベース38は、複数のネジ40によって一体に組み付けられており、これらによって給油ローラ29,30は上面及び側面が覆われている。これにより、給油ローラ29,30が日光に晒されることを防ぎ、給油ローラ29,30に含まれたオイル及び給油ローラ29,30自身の劣化を低減することができる。
ベースブラケット36には、六角ナット39aによって軸部材39が取り付けられ、この軸部材39には、給油ローラ29,30が互いの側面が密着した状態で回転可能に支持される。また、ベースブラケット36の上面には、孔36a及び孔36aの両側に配置される孔36b,36bが明けられており、孔36aには、沈みプラグ41が取り付けられている。沈みプラグ41には、上記オイルチューブ32が接続されており、オイルチューブ32は、配管取付けベース38に設けられる不図示のワイヤガイド等によってオイルタンク33に案内される。オイルチューブ32を介してオイルタンク33から圧送されたオイルは、沈みプラグ41から給油ローラ29,30に滴下される。給油ローラ29,30は、その側面同士が密着した状態で支持されており、この密着部分にオイルが滴下される。
なお、上記孔36b,36bに沈みプラグ41が取り付けられると共に、これら沈みプラグ41にそれぞれオイルチューブ32が接続されてもよい。これにより、給油ローラ29,30のそれぞれに対して、例えばローラチェーン17a,17bに係合する軸方向の位置等、適切なポイントにオイルを滴下することができる。また、沈みプラグ41から滴下されるオイルは、滴下されるのではなく、刷毛等を介して給油ローラ29,30の軸方向の広範囲に塗布されるように構成されてもよい。また、図15で後述する給油ローラ85のように、給油ローラ29,30の周面からオイルを含浸させるのではなく、給油ローラ29,30の内部に形成されたオイル溜まりにオイルを供給してもよい。
[制御盤]
図1、図2及び図6に示すように、立体駐車装置1の後側には、制御盤45が配置されている。制御盤45は、図6に示すように、PLC(Programmable Logic Controller)46と、ルータ47と、端子台48と、アンテナ49と、を有している。PLC46、端子台48及びアンテナ49は、ルータ47を介して接続されており、端子台48には、各種モータや各種センサが接続されている。
図7は、本実施の形態の制御ブロック図である。PLC46は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、I/Oインターフェース54と、カウンタ55と、タイマ56と、を有しており、CPU51は、ROM52に格納された各種プログラムを実行する。RAM53は、データを一時的に記憶することができ、CPU51の作業領域として使用される。CPU51は、I/Oインターフェース54を介して、外部の部品等とのデータや信号をやり取りする。カウンタ55は、各パレット7の動作回数や各パレット7に対応する給油装置35の給油回数を計測する。タイマ56は、各パレット7に対応する給油装置35が給油した時間や、最後に給油した時間からの経過時間や経過日数等を計時する。
PLC46の入力側には、傾斜センサ57と、温湿センサ58と、水位センサ59と、が接続されている。傾斜センサ57は、パレット7の水平面に対する傾斜を検知することができる。例えば、傾斜センサ57がパレット7の昇降中に強風等によってパレット7が大きく傾いたことを検知した場合、CPU51は、パレット7を緊急停止させる。温湿センサ58は、立体駐車装置1の周辺環境の温度と湿度を検知する。水位センサ59は、オプションとして設けられ、立体駐車装置1への取付位置に応じて水位レベルを検知することができる。例えば、台風や高潮等によって立体駐車装置1の水位レベルが危険水位となったことを水位センサ59が検知した場合、CPU51は、パレット7の動作を停止する。
PLC46の出力側には、パレット7を昇降するための駆動モータ11と、給油ローラユニット27にオイルを圧送する給油ポンプ60と、パレット7をスライド移動するための不図示のモータと、等が接続されている。またPLC46は、ルータ47(図6参照)を介して、公衆電話回線を利用することで遠隔地にある監視センター62の監視装置63と接続されている。監視装置63は、パーソナルコンピュータやワークステーション等から構成されており、ハードディスク等の記憶装置64を有している。
記憶装置64は、PLC46から伝送された動作データ65を記憶する。動作データ65には、カウンタ55が計測した各パレット7の動作回数、各パレット7に対応する給油装置35の給油回数、タイマ56が計時した各パレット7に対応する給油装置35が給油した時間、及び最後に給油した時間からの経過時間等が含まれる。なお、動作データ65には、その他に、各部品の耐久データ、交換履歴データ及び点検履歴データや、異常発生回数及び異常発生原因履歴等が含まれる。記憶装置64には、有線回線又は無線回線を介してPC等のモニタ66を接続することができ、モニタ66によって動作データ65を閲覧したり、後述する自動給油制御の設定を変更したりすることができる。
[自動給油制御]
次に、本実施の形態における自動給油制御について説明する。PLC46のCPU51は、ROM52に格納されたプログラムを読み込み、以下の自動給油制御を各パレット7に対して繰り返し実行する。また、自動給油制御は、図8に示すように、自動給油制御が開始されると、CPU51は、各パレット7の動作データ及び気象データを取得する(ステップS1)。取得する動作データは、監視センター62側の記憶装置64に記憶された動作データ65でもよく、PLC46側でカウンタ55やタイマ56が計測した動作データでもよい。また、気象データは、温湿センサ58や水位センサ59が検知した立体駐車装置1の周囲の温度、湿度及び水位に関するデータでも、監視装置63が取得しPLC46に伝送した気象データでもよい。
次に、CPU51は、監視装置63から強制給油指令を受信したか否かを判断する(ステップS2)。監視装置63から強制給油指令を受信したと判断された場合(ステップS2:YES)、CPU51は、給油装置35による給油を開始し、給油ローラ29,30にオイルを含浸させる(ステップS6)。すなわち、CPU51は、監視センター62からの給油指令に基づいて、給油装置35を作動可能である。
監視装置63から強制給油指令を受信していないと判断された場合(ステップS2:NO)、CPU51は、気象データが給油開始条件を満たすか否かを判断する(ステップS3)。給油開始条件とは、例えば現在時点から24時間以内に雨が降るという予報がある場合や、温湿センサ58によって検知された湿度が90%を超えている場合等である。これは、立体駐車装置1は、基本的には外部環境に晒されて設置されるため、降雨がある場合には給油装置35によって給油されローラチェーン17a,17bに塗布されたオイルが流されてしまうためである。給油開始条件は、設定により任意に変更可能である。
気象データが給油開始条件を満たさないと判断された場合(ステップS3:NO)、自動給油制御を終了する。気象データが給油開始条件を満たすと判断された場合(ステップS3:YES)、CPU51は、所定のパレット7の最後に自動給油されてからの動作回数(以下、単に動作回数とする)が設定値に達したか否かを判断する(ステップS4)。動作回数が設定値に達したと判断された場合(ステップS4:YES)、上述したステップS6に進む。
動作回数が設定値に達していないと判断された場合(ステップS4:NO)、CPU51は、所定のパレット7の最後の昇降動作からの経過日数(以下、動作インターバルとする)が設定値に達したか否かを判断する(ステップS5)。動作インターバルが設定値に達したと判断された場合(ステップS5:YES)、上述したステップS6に進む。
動作インターバルが設定値に達していないと判断された場合(ステップS5:NO)及びステップS6を実行した場合、自動給油制御を終了する。なお、供述したステップS4,S5は、立体駐車装置1の各パレット7に対して実行され、動作回数及び動作インターバルに対する設定値も、各パレット7に対して設定される。
ステップS2における強制給油指令の出力や、ステップS4,S5における設定値の変更は、モニタ66(図7参照)を介して行うことができる。図9に示すように、モニタ66は、設定画面70を表示することができる。設定画面70には、パレット毎にパレット状況71が表示される。以下では、パレットNo.1におけるパレット状況71を例に説明する。
パレットNo.1のパレット状況71には、稼働状況表示領域72と、自動給油設定ボタン73と、強制給油指令ボタン74と、設定値表示領域75と、が表示される。稼働状況表示領域72には、このパレットをサービスマンが最後にメンテナンスした時刻と、最後のメンテナンス以降に実施された給油装置35による自動給油の回数と、自動給油の回数をリセットするためのリセットボタン76と、が表示される。
自動給油設定ボタン73は、押下されることで自動給油制御のON又はOFFを切り換えることができる。設定画面70においては、パレットNo.1~3の全てで自動給油制御がONになっている。強制給油指令ボタン74は、押下されることで給油装置35による給油を開始することができる(図8のステップS2参照)。
設定値表示領域75には、動作回数設定変更ボタン77と、動作インターバル設定変更ボタン78と、気象データ条件変更ボタン79と、が表示されている。動作回数設定変更ボタン77は、押下されることで、動作回数の設定値の変更や、動作回数による自動給油のOFFを行うことができる。パレットNo.1においては、動作回数による自動給油はOFFになっている。
動作インターバル設定変更ボタン78は、押下されることで、動作インターバルの設定値の変更や、動作インターバルによる自動給油のOFFを行うことができる。気象データ条件変更ボタン79は、押下されることで、図8のステップS3における気象データによる給油開始条件の設定をON又はOFFすることができる。
すなわち、気象データ条件変更ボタン79、動作回数設定変更ボタン77及び動作インターバル設定変更ボタン78は、それぞれOFFに設定されることで、図8におけるステップS3~S5のそれぞれをスキップすることができる。つまり、気象データ条件変更ボタン79がOFFとなると、ステップS3はYESとなり、動作回数設定変更ボタン77がOFFとなると、ステップS4はNOとなり、動作インターバル設定変更ボタン78がOFFとなると、ステップS5はNOとなる。
次に、自動給油制御の具体的な実施例について説明する。図10(a)~(c)は、図9に示すパレットNo.1~3の各設定値における自動給油制御の給油タイミングを示すグラフである。図10(a)に示すように、パレットNo.1の設定値、すなわち動作回数による自動給油がOFF、かつ動作インターバルの設定値が5日に設定された場合、パレットNo.1の動作回数に拘わらず、5日おきに給油装置35による自動給油が行われる。例えば、あまり稼働率の高くないパレットに対してパレットNo.1のような設定値を設定すると好適である。
図10(b)に示すように、パレットNo.2の設定値、すなわち動作回数の設定値が10回、かつ動作インターバルによる自動給油がOFFに設定された場合、パレットNo.2の動作インターバルに拘わらず、10回の昇降動作おきに給油装置35による自動給油が行われる。例えば、あまり稼働率の高いパレットに対してパレットNo.2のような設定値を設定すると好適である。
更に、図10(c)に示すように、パレットNo.3の設定値、すなわち動作回数の設定値が5回、かつ動作インターバルの設定値が10日に設定された場合、パレットNo.3の最後の自動給油から5回の昇降動作おきに、かつ最後の自動給油から10日おきに給油装置35による自動給油が行われる。
より具体的には、時点t1では、動作インターバルが10日になる前に、パレットNo.3の昇降動作が5回行われたため、自動給油された。時点t2では、パレットNo.3が5回昇降動作を行う前に、動作インターバルが10日となったため、自動給油された。以降、時点t3~t5においても同様である。
ここで、上記パレットNo.1のパレットを第1パレットP1、パレットNo.2のパレットを第2パレットP2、第1パレットP1を昇降させるローラチェーンを第1チェーンC1、第1チェーンC1とは独立して駆動し第2パレットP2を昇降させるローラチェーンを第2チェーンC2、第1チェーンC1に給油する給油装置35を第1給油部F1、第2チェーンC2に給油する給油装置35を第2給油部F2とする。本実施の形態における自動給油システムは、少なくとも第1給油部F1、第2給油部F2及びPLC46を有する。本実施の形態の制御部としてのPLC46は、監視センター62において第1パレットP1及び第2パレットP2の動作情報を監視可能となるように、第1パレットP1及び第2パレットP2の動作データ(動作情報)を監視センター62に伝送している。
そして、PLC46は、図10(a)(b)で説明したように、第1パレットP1の動作データに基づいて、第1チェーンC1に給油させるように第1給油部F1を制御している。また、PLC46は、第2パレットP2の動作データに基づいて、第2チェーンC2に給油させるように第2給油部F2を制御している。このように、パレット毎の動作データに応じて各チェーン(C1,C2)に給油するので、第1パレットP1及び第2パレットP2の稼働率にバラつきがあっても、適切なタイミングで給油することができる。
また、第1パレットP1に対する動作回数の設定値(第1回数)や動作インターバルの設定値(第1日数)並びに第2パレットP2に対する動作回数の設定値(第2回数)や動作インターバルの設定値(第2日数)は、モニタ66を介して監視センター62側で変更できる。このため、監視していた第1パレットP1及び第2パレットP2の動作状況に応じて、適切な設定値に設定することができる。
このような自動給油制御により、サービスマンを立体駐車装置1の現地に派遣せずとも、適切に給油ローラ29,30を自動給油し、ローラチェーン17a,17bにオイルを塗布することができる。このため、サービスマンのレイバーコストを低減することができ、立体駐車装置1のメンテナンスを安価かつ容易に行うことができる。
また、パレット毎の動作回数、動作インターバル及び設置環境に合わせて、自動給油を実行するための設定値や条件を任意に変更することができるため、ローラチェーン17a,17bへのオイルの塗布を適量行うことができる。すなわち、オイル不足によるローラチェーン17a,17bの錆の発生や固着を低減すると共に、オイル過多によるオイル垂れを低減できる。
また、本実施の形態では、給油装置35によって給油ローラ29,30にオイルが供給されるが、例えばローラチェーン17a,17bに直接オイルを滴下した場合には、停止中のローラチェーン17a,17bに対して1カ所しかオイルを供給できず、塗布ムラができ、オイル垂れが発生してしまう。しかしながら、本実施の形態では、まず給油ローラ29,30にオイルを含浸させて給油ローラ29,30がオイルを保持するために、オイル供給時にはローラチェーン17a,17bが停止していたとしても、その後パレット7が昇降動作してローラチェーン17a,17bが駆動することで、ローラチェーン17a,17bによって保持されていたオイルをローラチェーン17a,17bに広範囲に塗布することができる。これにより、オイル垂れや塗布ムラを低減することができる。また、少量のオイルの供給でローラチェーン17a,17bにオイルを行きわたらせることができるので、メンテナンスコストを低減できる。
なお、パレット7の動作回数や給油装置35による自動給油の回数から、オイルタンク33のオイルの残量を割り出し、オイルタンク33の交換又はオイルの補充のサイクルを算出してもよい。
[自動給油領域と手動給油領域]
図11は、4階のパレットを昇降させた際のローラチェーン17a,17bにおける自動給油領域と手動給油領域とを説明するための図である。図11(a)は、パレット7が4階の定位置に位置する状態を示し、図11(b)は、パレット7が1階に着床している状態を示している。なお、以下の説明では、パレット7を昇降させる左右一方のローラチェーン17a,17b及び給油ローラユニット27のみを説明し、左右他方のローラチェーン16a,16b及び給油ローラユニット26の説明を省略する。
二多段式の立体駐車装置では、パレット7を昇降させるローラチェーン17a,17bは、一端20a,20bがパレット7に連結され、他端側はチェーンボックス25に収納されている。そして、図11(a)に示すように、パレット7が4階の定位置のように最高位置に位置する際には、チェーンボックス25から外に繰出されているローラチェーン17a,17bの領域は少ない。一方で、図11(b)に示すように、パレット7が1階の着床位置のように最低位置に位置する際には、チェーンボックス25から外に繰出されているローラチェーン17a,17bの領域が多い。
このように繰り出し動作が行われるローラチェーン17a,17bにおいては、給油ローラユニット27によってローラチェーン17a,17bにオイルを塗布可能な領域(以下、自動給油領域とする)と、給油ローラユニット27によってローラチェーン17a,17bにオイルを塗布不能な領域(以下、手動給油領域)と、に分けられる。図11(a)(b)においては、破線で第1領域としての自動給油領域が示され、2点鎖線で第2領域としての手動給油領域が示されている。手動給油領域は、パレット7が最高位置に位置する際に、ローラチェーン17a,17bの、給油ローラユニット27よりも一端20a,20b側の領域に相当する。言い換えれば、手動給油領域は、ローラチェーン17a,17bの進行方向において自動給油領域よりもパレット7に近い位置に位置する。
自動給油領域は、3,4段式の機械式駐車装置では特に高所となり、足場などもよくなく、特に夜間や風の強い日などは危険な作業となり、手動で給油作業を行う際には安全性において問題があった。しかしながら、本実施の形態では、給油装置35によって自動で給油することができるため、安全性が向上すると共に、ローラチェーン17a,17bのメンテナンスを容易に行うことができる。
本実施の形態のように4階建ての立体駐車装置1の場合には、例えばローラチェーン17a,17bの手動給油領域は、それぞれ2000mm、3500mmである。これら手動給油領域は、給油ローラユニット27によってオイルを塗布することができないため、手動給油装置80を用いることでサービスマンが手動給油する。なお、本実施の形態を適用した二多段式駐車装置の給油方法では、自動給油領域を自動給油装置としての給油装置35によって給油する自動給油工程と、手動給油領域を手動給油装置80によって給油する手動給油工程と、を有する。
[手動給油装置]
手動給油装置80は、図12に示すように、フレーム部81と、ハンドル部82と、オイル塗布部83と、オイル供給部84と、を有している。フレーム部81は、複数(本実施の形態では3つ)の杆部材81a,81b,81cが連結されて構成されており、必要な長さに応じて、杆部材81a,81b,81cの数を変更することができる。なお、フレーム部81は、杆部材81a,81b,81cが連結又は取り外しされることで長さが可変に構成されているが、例えば各杆部材81a,81b,81cが取外しされることなく、入れ子状に構成することで伸縮させてもよい。
杆部材81cの下端には、ハンドル部82が接続されており、ハンドル部82は、押込み操作可能なトリガー部82aを有している。杆部材81aの上端側には、オイル塗布部83が連結されており、オイル塗布部83は、支持アーム83aと、支持アーム83aに対して揺動軸83bを中心に揺動可能に支持される揺動アーム83cと、支持アーム83a及び揺動アーム83cの各先端に回転可能に支持される給油ローラ85,86と、を有している。すなわち、揺動アーム83cは、給油ローラ86を給油ローラ85に対して接離可能に支持している。
支持アーム83aと揺動アーム83cとの間には、付勢部としての引張りバネ87が張設されており、引張りバネ87の付勢力により、給油ローラ86は給油ローラ85に対して近接する方向に付勢されている。これにより、給油ローラ85,86は、所定の挟持圧でニップを形成している。また、ハンドル部82のトリガー部82aと揺動アーム83cとは、杆部材81a,81b,81cの内部に配策されるワイヤによって接続されており、トリガー部82aが引かれることで、給油ローラ86が引張りバネ87の付勢力に抗して給油ローラ85から離間するように揺動アーム83cが揺動操作される。
オイル供給部84は、オイルを貯留するオイルタンク89と、オイルチューブ92を収納及び繰り出し可能なチューブリール90と、手動ポンプ91と、を有しており、オイルタンク89は、チューブリール90及び手動ポンプ91を中継して、オイルチューブ92によって給油ローラ85,86に接続されている。オイルタンク89に貯留されたオイルは、サービスマンによって手動ポンプ91が握られることで、オイルチューブ92を介して給油ローラ85,86に供給される。なお、オイルタンク89は、ストラップ等が取り付けられることで、サービスマンの肩等に装着されてもよい。
[給油ローラ]
次に、給油ローラ85,86の構成及び形状について詳述するが、給油ローラ85,86は同一の形状であるので、給油ローラ85のみを説明する。また、ローラチェーン17bに対して給油ローラ85が摺動しながら給油する場合を例に説明する。給油ローラ85は、図13に示すように、ウレタン層200の内部にオイル溜まり113(図15参照)が設けられるベース層300と、外周面を構成しポリウレタンからなるウレタン層200と、を有している。ウレタン層200は、ベース層300の径方向外側に配置され、含油性に富み、馴染性に優れていることから、ローラチェーン17bに付着した過剰なオイルはポリウレタンからなるウレタン層200に戻り、給油量を容易に調整できる。また、後述するようにウレタン層200の形状により、ウレタン層200はローラチェーン17bのローラ101、インナープレート103及びアウタープレート105を含む広範囲に接触するので、給油位置が多少ずれても問題が無く、ローラチェーン17bの各要素部にオイルを潤滑させることができる。また、ウレタン層200は、耐摩耗性に優れ、長期の使用に耐え得る。
給油ローラ85のウレタン層200は、軸方向における中央に位置する第1径部としての中径部93と、軸方向において中径部93の両外側に位置する第2径部としての小径部94,94と、軸方向において小径部94,94の両外側に位置する第3径部としての大径部95,95と、を有している。これら中径部93、小径部94,94及び大径部95,95は、それぞれ円筒型に形成されており、中径部93と小径部94との間及び小径部94と大径部95との間にそれぞれ段部が形成されている。また、中径部93は、小径部94よりも外径が大きく、大径部95よりも外径が小さい。
ローラチェーン17bは、図14に示すように、ローラ101を遊嵌するブシュ102によって連結される多数対のインナープレート103,103と、ブシュ102に挿入されるピン104によって連結される多数対のアウタープレート105,105と、を有している。給油ローラ85の中径部93の外周面93aは、ローラ101の外周面101aに接触可能に構成されており、小径部94の外周面94aは、インナープレート103及びアウタープレート105の外周面103a,105aに接触可能に構成されている。
また、中径部93の側面93bは、インナープレート103の内側面103bに接触可能に構成されており、大径部95の内側面95aは、アウタープレート105の外側面105bに接触可能に構成されている。なお、図14及び図15において、ローラチェーン17bの各要素と、給油ローラ85とは、僅かに隙間を持って図示されているが、給油ローラ85は、引張りバネ87(図12参照)の付勢力によって弾性変形するため、オイル塗布時にはこれら各要素と給油ローラ85は接触する。
給油ローラ85のベース層300は、図15に示すように、内方に金属等からなるベース部材110を収容しており、ベース部材110には、軸受111,111と、軸受111,111の軸方向における外側に配置されるシール部材112,112と、が取り付けられている。ベース部材110は、軸方向における軸受111,111の間に、オイルを貯留可能なオイル溜まり113を形成しており、オイル溜まり113は、連通孔114,114を介して給油ローラ85のウレタン層200に連通している。
以上のように手動給油装置80は構成されるため、手動給油装置80を用いてローラチェーン17bの手動給油領域にオイルを塗布する場合には、サービスマンは、まず手動給油する高さに応じて、フレーム部81の長さを調節する。そして、ハンドル部82のトリガー部82aを引くことで、給油ローラ85,86のニップを開放し、ローラチェーン17bを給油ローラ85,86によって挟持する。一度ローラチェーン17bを給油ローラ85,86によって挟持すると、引張りバネ87によって給油ローラ85,86は一定の挟持圧でローラチェーン17bを挟持することになる。なお、引張りバネ87の付勢力は、給油ローラ85,86から染み出すオイルの量が適量になるように、予め設定される。
サービスマンは、手動ポンプ91を握り込むことによって、オイルタンク89から適宜オイルを給油ローラ85,86に圧送する。このとき、圧送されたオイルは、給油ローラ85,86の内部のオイル溜まり113に運ばれ、オイル溜まり113からは、連通孔114,114からオイルが漏れ出て、給油ローラ85,86がオイルで含浸する。連通孔114,114の孔径は、オイル溜まり113から適量のオイルが給油ローラ85,86に漏れ出るように設定されている。
これにより、サービスマンによる手動ポンプ91の操作に特段技量が必要ではなく、適量のオイルを容易に給油ローラ85,86に含ませることができる。また、給油ローラ85,86の挟持圧が引張りバネ87によって一定となるように構成されていることと相まって、手動給油装置80によるローラチェーン17bへのオイルの塗布を容易に行うことができる。また、オイル垂れを低減できる。
また、給油ローラ85,86は、ローラチェーン17bのインナープレート103,103の間に入り込み、ローラ101の外周面101a及びインナープレート103の内側面103bに接触してオイルを塗布可能な中径部93を有している。このため、特に給油が必要なローラ101とインナープレート103との間に適切に給油することができる。
更に、給油ローラ85,86は、中径部93の側面93b、小径部94の外周面94a及び大径部95の内側面95aによって凹部120(図14参照)を構成しており、凹部120によってインナープレート103及びアウタープレート105を覆うように構成している。これにより、特に給油が必要なインナープレート103とアウタープレート105との間やアウタープレート105の外側面105bに適切に給油することができる。アウタープレート105の外側面105bにオイルが塗布されると、仕上がりがよい。
以上のように、給油ローラ85,86の形状と手動給油装置80の構成により、適量のオイルを適切な位置に、かつ容易にローラチェーン17bに塗布することができる。また、手動給油装置80のフレーム部81の長さを調節することで、高所の給油も容易に行うことができるため、最上段のパレットのチェーンであっても、枠体6を上らずに地上から給油することができる。
また、ローラチェーン17bの自動給油領域については、給油装置35によって給油することができるので、サービスマン自らが手動で給油する領域が大幅に減り、メンテナンスの時間やコストを低減できる。更に、給油装置35は、各パレットの稼働状況等に応じて各パレットを昇降させるローラチェーンを給油するので、稼働率の高いパレットには高頻度で給油し、稼働率の低いパレットには低頻度で給油することができ、利用頻度にバラつきのある各パレットに適量のオイルを塗布することができる。これにより、オイル不足によるローラチェーン17bの錆の発生や固着を低減すると共に、オイル過多によるオイル垂れを低減できる。
なお、本実施の形態では、手動給油装置80は、フレーム部81と、ハンドル部82と、オイル塗布部83と、オイル供給部84と、から構成したが、これに限定されない。例えば、ハンドル部82及びオイル供給部84を省き、フレーム部81とオイル塗布部83によって手動給油装置80を構成してもよい。この場合、給油ローラ85は、バケツ等に収容したオイルに直接浸されることで、オイルが付加されてもよい。また、オイル塗布部83の構成は、支持アーム83aと、給油ローラ85と、が最低限あればよく、その他の部材は適宜追加または省略してもよい。
また、本実施の形態では、給油ローラ85,86は、ウレタン層200とベース層300に分かれていたが、これに限定されず、例えばウレタン層200のみによって構成されてもよい。また、地上4段の4列構造を有する地上タイプ昇降横行式の立体駐車装置を例に説明したが、これに限定されない。例えば、横行動作を行わない昇降式の立体駐車装置にも本発明を適用できる。また、段数や列数は限定されず、地上式やピット式に限らず本発明を適用できる。
1 二多段式駐車装置(立体駐車装置)
7 パレット
17a,17b チェーン(ローラチェーン)
35 自動給油装置(給油装置)
46 制御部(PLC)
62 監視センター
C1 第1チェーン
C2 第2チェーン
F1 第1給油部
F2 第2給油部
P1 第1パレット
P2 第2パレット
V 車両

Claims (8)

  1. 車両を積載し得る第1パレット及び第2パレットをそれぞれ独立して昇降させる第1チェーン及び第2チェーンに対して給油する二多段式駐車装置の自動給油システムにおいて、
    前記第1チェーンに給油する第1給油部と、
    前記第2チェーンに給油する第2給油部と、
    監視センターにおいて前記第1パレット及び前記第2パレットの動作情報を監視可能となるように、前記第1パレット及び前記第2パレットの動作情報を前記監視センターに伝送する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記第1パレットの動作情報に基づいて、前記第1チェーンに給油させるように前記第1給油部を制御し、前記第2パレットの動作情報に基づいて、前記第2チェーンに給油させるように前記第2給油部を制御する、
    ことを特徴とする二多段式駐車装置の自動給油システム。
  2. 前記制御部は、最後に前記第1給油部が給油を行ってからの前記第1パレットの動作回数が第1回数となる毎に、前記第1チェーンに給油させるように前記第1給油部を制御し、最後に前記第2給油部が給油を行ってからの前記第2パレットの動作回数が第2回数となる毎に、前記第2チェーンに給油させるように前記第2給油部を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の二多段式駐車装置の自動給油システム。
  3. 前記制御部は、前記監視センターからの指令に基づいて、前記第1回数及び前記第2回数を変更可能である、
    ことを特徴とする請求項2に記載の二多段式駐車装置の自動給油システム。
  4. 前記制御部は、最後に前記第1給油部が給油を行ってからの経過日数が第1日数となる毎に、前記第1チェーンに給油させるように前記第1給油部を制御し、最後に前記第2給油部が給油を行ってからの経過日数が第2日数となる毎に、前記第2チェーンに給油させるように前記第2給油部を制御する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の二多段式駐車装置の自動給油システム。
  5. 前記制御部は、前記監視センターからの指令に基づいて、前記第1日数及び前記第2日数を変更可能である、
    ことを特徴とする請求項4に記載の二多段式駐車装置の自動給油システム。
  6. 前記制御部は、取得した気象データが給油開始条件を満たさない場合、前記第1給油部及び前記第2給油部による給油を実行しない、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の二多段式駐車装置の自動給油システム。
  7. 前記制御部は、前記監視センターからの給油指令に基づいて、前記第1給油部及び前記第2給油部を作動可能である、
    ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の二多段式駐車装置の自動給油システム。
  8. 車両を積載し得るパレットを昇降させるチェーンに対して給油する二多段式駐車装置の給油方法において、
    前記チェーンの進行方向における第1領域に対して、制御部からの信号に基づいて作動する自動給油装置によって給油する自動給油工程と、
    前記チェーンの前記進行方向において前記第1領域とは異なる第2領域に対して、手動で給油する手動給油工程と、を備え、
    前記第2領域は、前記第1領域よりも前記進行方向において前記パレットに近い位置に位置する、
    ことを特徴とする二多段式駐車装置の給油方法。

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