JP7163092B2 - 無線タグ読取システム - Google Patents

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本発明の実施形態は、無線タグ読取システムに関する。
従来、商品、書籍、部品あるいは資料などの物品にRFIDタグ(無線タグ)を付けて個々の物品を管理するシステムがある。物品に取り付けたRFIDタグは、識別番号(ID)などの情報がRFIDタグリーダによって読み取られる。図書館などでは、広いエリアに配置した棚にRFIDタグを付けた多数の書籍が密集することとなる。従来、複数のタグリーダを搭載した移動体を移動させてRFIDタグを読取る無線タグ読取システムがある。しかしながら、従来の無線タグ読取システムは、図書館のように多数のRFIDタグが密集する状況では、各RFIDタグを確実かつ高速に読み取ることが難しい。
特開2001-163417号公報
本発明は、上記した課題を解決するために、密集する多数の無線タグを確実かつ高速に読み取ることができる無線タグ読取システムを提供することを目的とする。
実施形態によれば、無線タグ読取システムは、第1の無線タグ読取装置と第2の無線タグ読取装置と移動体と情報処理装置とを有する。第1の無線タグ読取装置は、第1の周波数を使用して第1の読取範囲において物品に付けられた無線タグから識別情報を読取る。第2の無線タグ読取装置は、前記第1の周波数とは異なる第2の周波数を使用して第2の読取範囲において物品に付けられた無線タグから識別情報を読取る。移動体は、前記第1の読取範囲と前記第2の読取範囲との一部が重複するように前記第1の無線タグ読取装置と前記第2の無線タグ読取装置とを隣接させて搭載し、設定された経路に沿って移動する。情報処理装置は、前記経路を移動する前記移動体に搭載した前記第1の無線タグ読取装置および前記第2の無線タグ読取装置による無線タグの読取結果を収集する。
図1は、実施形態に係る無線タグ読取システムの構成例を示す外観図である。 図2は、実施形態に係る無線タグ読取システムの制御系の構成例を示すブロック図である。 図3は、実施形態に係る無線タグ読取システムが読取処理の対象とする書籍におけるRFIDタグの取付け例を示す図である。 図4は、実施形態に係る無線タグ読取システムが読取処理の対象とするRFIDタグを付けた書籍を収納する棚を配置した図書館の例を示す図である。 図5は、実施形態に係る無線タグ読取システムの各タグリーダが無線タグと通信する読取範囲の設定例を示す図である。 図6は、実施形態に係る無線タグ読取システムの各タグリーダが無線タグとの通信に用いる電波の周波数の設定例を示す図である。 図7は、実施形態に係る無線タグ読取システムにおいて隣接する2つのタグリーダの読取範囲に存在する無線タグの例を示す図である。 図8は、図7に示す2つのタグリーダと各無線タグとにおける通信の動作例を説明するための図である。 図9は、実施形態に係る無線タグ読取システムと通信可能な図書データベースの構成例を示す図である。 図10は、実施形態に係る無線タグ読取システムにおける読取結果テーブルの構成例を示す図である。 図11は、実施形態に係る無線タグ読取システムを用いた読取処理(棚卸処理)の動作例を説明するためのフローチャートである。 図12は、実施形態の変形例に係る無線タグ読取システムの構成例を示す外観図である。 図13は、実施形態の変形例に係る無線タグ読取システムの各タグリーダのうち移動体の移動方向に並べられた各タグリーダの読取範囲の設定例を示す図である。
以下、図面を参照しながら実施形態について説明する。
まず、本実施形態に係る無線タグ読取システムについて概略的に説明する。
実施形態に係る無線タグ読取システムは、多数のRFIDタグ(無線タグ)が密集する探索エリア内を移動しながら複数の無線タグ読取装置がRFIDタグを読取るシステムである。以下に説明する実施形態では、探索エリアが図書館であり、RFIDタグが棚に配置される書籍(物品)に付けられることを想定する。すなわち、本実施形態に係る無線タグ読取システムは、図書館の棚卸(蔵書管理)などに用いられる運用形態が想定されるものである。
次に、無線タグ読取システム1の構成について説明する。
図1は、実施形態に係る無線タグ読取システム(無線タグ読取装置、棚卸ロボット)1の構成例を示す外観図である。
無線タグ読取システム1は、複数の無線タグ読取装置(以下、タグリーダとも称する)11(11R1、11R2、…、11L1、11L2、…)と移動体12と情報処理装置13とを有する。
複数の無線タグ読取装置(タグリーダ)11は、それぞれが独立してRFIDタグを読取る装置である。タグリーダ群11Rnまたは11Lnの各タグリーダは、鉛直方向に並べられて移動体12に設置される。図1に示す構成例では、図1に向かって右側のタグリーダ群11Rn(11R1、…、11R6)と左側のタグリーダ群11Ln(11L1、…、11L6)とがそれぞれ鉛直方向に並べて設置される。各タグリーダ11は、鉛直方向において、後述するような予め設定した間隔で配置される。
各タグリーダ11は、アンテナ、通信制御部およびインターフェースなどを有する。各タグリーダ11は、インターフェースを介して情報処理装置13と通信し、RFIDタグの読取結果を情報処理装置13へ供給する。また、各タグリーダ11は、RFIDタグとの通信に用いる電波の周波数を複数の周波数から選択的に設定できる。各タグリーダ11は、情報処理装置13が指定される周波数を設定できるものとする。また、各タグリーダ11は、読取ったRFIDタグの位置が特定しやすいように、指向性を有するアンテナを用いて読取範囲が特定の方向になるように設定しても良い。
移動体12は、探索エリアとしての図書館内を走行可能な装置である。本実施形態において、移動体12は、自律走行が可能なものであるものとする。移動体12は、本体部12aおよび支持体12bを有する。本体部12aは、車輪やモータなどを含む移動機構、各種のセンサおよび移動制御部(移動制御装置)などを搭載する。また、図1に示す構成例では、本体部12a内には、情報処理装置13が設置されるものとする。支持体12bは、各タグリーダ11を鉛直方向に並べた状態で保持する。支持体12bは、本体部12aに固定され、本体部12aとともに移動する。本実施形態において、移動体12は、各タグリーダ11によるRFIDタグの読取中において移動方向dに移動するものとする。
情報処理装置13は、各装置の動作制御、データ通信およびデータ処理などを行う。情報処理装置13は、たとえば、PCなどの電子計算機で構成される。情報処理装置13は、例えば、各タグリーダ11によるRFIDタグとの通信、RFIDタグから受信するデータの処理、移動体12との通信、および、外部装置とのデータ通信などを行う。図1に示す構成例において、情報処理装置13は、移動体12の本体内12aに設置されるものとする。ただし、情報処理装置13は、各タグリーダおよび移動体12の移動制御部と通信可能であれば、タグリーダ11および移動体12と離れた場所に設置しても良い。
次に、無線タグ読取システム1の制御系の構成について説明する。
図2は、実施形態に係る無線タグ読取システム1の制御系の構成例を示す図である。
図1及び図2に示すように、無線タグ読取システム1は、複数のタグリーダ11、移動体12、および、情報処理装置13を有する。また、無線タグ読取システム1の情報処理装置13は、外部装置としての図書(物品)管理システム60内の管理サーバ61と通信可能に構成される。図書管理システム60は、図書館における図書に関する情報を管理するシステムである。図書管理システム60は、管理サーバ61と図書に関する情報を記憶する図書データベース62を有する。無線タグ読取システム1と図書管理システム60とは、図書館における棚卸を行う棚卸システムを構成する。
次に、移動体12における制御系の構成例について説明する。
図2に示す構成例において、移動体12は、プロセッサ21、ROM22、RAM23、インターフェース(I/F)24、記憶装置25、移動機構26、位置センサ27、接触センサ28、IMU29、LRF30、および、エンコーダ31などを有する。
プロセッサ21は、例えば、CPUである。プロセッサ21は、ROM22あるいは記憶装置25が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。ROM22は、プロセッサ21が実行するプログラムあるいは制御データなどを記憶する不揮発性のメモリである。RAM23は、ワーキングメモリとして機能する揮発性のメモリである。
I/F24は、情報処理装置13と通信するためのインターフェースである。例えば、プロセッサ21は、I/F24を介して情報処理装置13へ移動状況を示すデータおよび各種のセンサが検知する情報などを供給する。また、プロセッサ21は、I/F24を介して、情報処理装置13からの移動指示などの情報を取得するようにしても良い。なお、I/F24は、情報処理装置13と通信接続できるインターフェースであれば良く、無線通信用のインターフェースであっても良い。
記憶装置25は、書換え可能な不揮発性のメモリである。記憶装置25は、例えば、SSD、または、HDDなどで構成する。記憶装置25は、移動状況を示すデータおよび各種のセンサが検知する情報などを格納する。また、記憶装置25は、プロセッサ21が実行するプログラムおよび制御データなどを記憶しても良い。例えば、記憶装置25は、後述する移動制御を実現するためのプログラム及びデータを格納するようにしても良い。
移動機構26は、移動体12を移動させるための機構である。移動機構26は、車輪を回転させる駆動力を発生させるモータ等を有する。移動機構26は、車輪およびモータ等により移動体12の移動方向dに移動させる機構を構成する。また、移動機構26は、移動体12の移動方向を変更する機構も有する。移動機構26は、プロセッサ21からの指示に応じた移動、および、移動方向の変更などを行う。
位置センサ27は、移動体12の位置(移動体12における計測点の位置)を検知するセンサである。たとえば、位置センサ27は、レーザを用いて対象物の空間位置情報を取得するレーザレンジスキャナ(Laser Range scanner)である。また、位置センサ27は、GPSなどを用いたものであっても良い。接触センサ28は、物体に接触したことを検知するセンサである。IMU29は、慣性計測装置(Inertial Measurement Unit)である。IMU29は、例えば、3軸の角度または角速度と加速度とを検出する。LRF30は、レーザを用いて距離を測定するレーザ距離計(Laser Range Finder)である。LRF30は、距離を測定する距離計である。また、エンコーダ31は、移動体12に設けた車輪の回転量を測定する。
これらのセンサ27~31は、移動体12の移動に関連する各種の情報(移動体の状況を示す情報)を取得するためのセンサである。各センサ27~31は、測定(検知)した情報をプロセッサ21へ供給する。プロセッサ21は、各センサ27~31から取得する情報に基づいて移動体12の移動制御等を行う。例えば、プロセッサ21は、各センサ27~31が取得する情報に基づいて、設定される経路に沿って移動体12を自律走行させる。また、プロセッサ21は、位置センサ27が検知する位置情報などを情報処理装置13へ供給する。
次に、情報処理装置13における制御系の構成例について説明する。
図2に示す構成例において、情報処理装置13は、プロセッサ41、ROM42、RAM43、リーダインターフェース(I/F)44、インターフェース(I/F)45、外部インターフェース(I/F)46、記憶装置47、表示装置48、および、入力装置49などを有する。
プロセッサ41は、例えば、CPUである。プロセッサ41は、ROM42あるいは記憶装置47が記憶するプログラムを実行することにより各種の処理機能を実現する。ROM42は、プロセッサ41が実行するプログラムあるいは制御データなどを記憶する。RAM43は、ワーキングメモリとして機能する。プロセッサ41、ROM42およびRAM43は、データ処理あるいは各種の制御を行う制御部として機能する。
I/F44は、移動体12と通信接続するためのインターフェースである。プロセッサ41は、I/F44を介して移動体12と通信する。たとえば、プロセッサ41は、I/F44を介して移動体12の各センサが検知する移動(走行)状況に関連する情報を取得する。また、プロセッサ41は、I/F44を介して移動要求などの動作指示を移動体12へ送るようにしても良い。ただし、I/F44は、移動体12と通信接続できるインターフェースであれば良く、無線通信により移動体12と無線通信するインターフェースであっても良い。
リーダI/F45は、各RFIDタグリーダ11を通信接続するためのインターフェースである。リーダI/F45は、近距離無線通信などの無線通信により各RFIDタグリーダ11に通信接続する。また、リーダI/F45は、ケーブルによって各RFIDタグリーダ11に接続するものであっても良い。
外部I/F46は、外部装置としての図書管理システム60の管理サーバ61と通信するための通信ユニットである。例えば、プロセッサ41は、外部I/F46を介してサーバ61と通信し、図書データベース62が記憶する情報にアクセスする。また、プロセッサ41は、外部I/F46を介して、後述する処理によって収集した情報を管理サーバ61へ送信するようにしても良い。
記憶装置47は、書換え可能な不揮発性のメモリである。記憶装置47は、データ格納部として機能する。記憶装置47は、例えば、SSD(ソリッドステートドライブ)、または、HDD(ハードディスクドライブ)などで構成する。記憶装置47は、プロセッサ41が実行するプログラムおよび制御データなどを記憶する。例えば、記憶装置47は、後述する各処理を実行するためのプログラム及びデータを格納するようにしても良い。また、記憶装置47は、後述する処理によって取得するデータを格納する。たとえば、記憶装置47は、後述する読取結果テーブルが作成される。なお、後述する図書データベース62が記憶する情報は、記憶装置47が記憶するようにしても良い。
表示装置48は、情報を表示するためのディスプレイである。入力装置49は、操作指示などを入力するための操作装置である。例えば、表示装置48と入力装置49とは、タッチパネル付きの表示装置により構成しても良い。なお、無線タグ読取システム1としての棚卸ロボットに対する直接的な操作指示が不要であれば、入力装置49は省略しても良い。また、表示装置48は、情報処理装置13と無線通信などで通信可能な装置として、移動体12とは別の場所に設置しても良い。
なお、図2に示す構成例では、移動体12と情報処理装置13とを別々の装置として説明したが、移動体12と情報処理装置13とは一体的に形成されても良い。たとえば、情報処理装置13のプロセッサ41を移動体12の各部に接続して、後述するプロセッサ21の処理をプロセッサ41が実行するようにしても良い。また、移動体12に図2に示す情報処理装置13の各部を設け、後述するプロセッサ41が行う各処理をプロセッサ21が実行するようにしても良い。
次に、図書管理システム60について説明する。
図書管理システム60は、無線タグ読取システム1と通信可能な外部装置を含むシステムである。無線タグ読取システム1と図書管理システム60とが連携することにより棚卸システムとして機能とする。図2に示す構成例において、図書管理システム60は、管理サーバ61と図書データベース62とを有する。
管理サーバ61は、図書管理システムを管理するサーバである。管理サーバ61は、外部装置と通信する機能を有する。図書データベース62は、図書館で取り扱う書籍に関する情報を記憶する。図書データベース62は、書籍を示す情報、書籍に付与されるRFIDタグに関する情報、および、書籍が保管される場所などを示す情報を記憶する。管理サーバ61は、図書管理システム60外の装置からの問合せに応じて図書データベース62へのアクセスを制御する。
次に、無線タグ読取システム1が読取りの対象とするRFIDタグが取り付けられる書籍の例について説明する。
図3は、RFIDタグTを取り付けた書籍の例を示す図である。
本実施形態において、図書館に置かれる管理対象となる全ての書籍にはそれぞれRFIDタグTが付けられる。ただし、RFIDタグTは、各書籍に取り付けられるものであれば良く、書籍のどこに付けても良い。図3に示す例は、RFIDタグTは、書籍の裏表紙または表紙を開いた箇所(裏表紙または表紙の裏面)に貼り付けられている。図3に示す例に限らず、RFIDタグTは、書籍の背表紙、裏表紙あるいは表紙における所定の領域にはるようにしても良い。
また、図4は、RFIDタグTが付けられた書籍が収納される棚が配置される図書館の例を示す図である。
本実施形態においては、図4に示すように、多数の棚が配置される図書館が探索エリアとなる。このため、無線タグ読取システム1は、棚のレイアウトに応じて設定される経路を移動しながら、各棚に収納された各書籍のRFIDタグTを読み取ることとなる。
図書館における各棚には所定の条件で分類された多数の書籍が並べて配置されるため、無線タグ読取システム1が読取るべきRFIDタグTは密集して存在する状態となる。また、棚に収納される書籍に貼り付けられたRFIDタグTは、必ずしも一定の方向に向けて配置された状態となるとは限らない。このため、無線タグ読取システム1は、移動しながら、高密度で任意の方向を向いた多数のRFIDタグTを読み取る必要がある。
たとえば、多数のRFIDタグを読取る場合に各RFIDタグからの応答が衝突するのを回避するため、EPCglobal Gen2に規定された仕様が適応される。EPCglobal Gen2には、アンチコリジョンとしてRFIDタグ毎に選び出した乱数(Q値)をカウンタの初期値とし、カウンタが0になると応答する方法が規定される。Q値とする乱数の最大値は、小さく設定すれば応答が早くなるが衝突が起きる回数が多くなり、大きくすれば衝突の確率が小さくなるが処理時間が長くなる。
一般には、1回の読取処理における送受信量を抑える方法としては、Q値の設定やタグリーダの出力を小さくすることが考えられる。Q値を設定する方法は、RFIDタグが密集する場合はデータの取りこぼしが発生する可能が高くなるため、タグリーダが移動しながらRFIDタグを読取る処理には不向きである。また、タグリーダの出力を小さくする方法は、読取範囲を狭くして読取対象のRFIDタグを少なくできるが、RFIDタグの配置や向きによっては読取りが困難となる。たとえば、薄い本が棚に並べられている場合、タグリーダの出力を小さくすると、タグリーダからの電波がRFIDタグに十分に供給されずに読み落としが発生する可能性がある。
実施形態に係る無線タグ読取システム1は、上述した状況を考慮して、タグリーダが移動しながら、密集する多数のRFIDタグを読み落すことなく読取れる構成を有する。すなわち、無線タグ読取システム1は、移動体12を高速で移動させても、密集する多数のRFIDタグを読み落すことないように設定した複数のタグリーダ11を有する。
以下、無線タグ読取システム1における複数の無線タグ読取装置(タグリーダ)11の構成について詳細に説明する。
図5は、無線タグ読取システム1における複数のタグリーダ11の構成例を示す図である。
図5に示すように、各タグリーダ11は、鉛直方向(上下方向)に設けた支持体12bに並べて配置される。各タグリーダ11は、独立して稼働する。複数のタグリーダ11は、鉛直方向において隣接するタグリーダ11に対してタグの読取範囲の一部が重複するように配置される。複数のタグリーダ11は、互いに電波干渉が無いように電波の周波数として異なる周波数が選択される。
図5では、タグリーダ11R1、タグリーダ11R2、タグリーダ11R3、タグリーダ11R4、タグリーダ11R5およびタグリーダ11R6が、上から順番に支持体12bに取り付けられている。たとえば、支持体12bは、探索エリアとしての図書館内における書籍が配置される棚の高さに応じて設定される。
各タグリーダ11は、鉛直方向において上下に隣接する他のタグリーダと読取範囲E(E1,E2,E3,E4,E5,E6)の一部が重なるように並べられる。たとえば、タグリーダ11R1の読取範囲E1は、タグリーダ11R2の読取範囲E2と一部が重なるように設定される。また、タグリーダ11R2の読取範囲E2は、上方の領域が読取範囲E1と重なり、下方の領域がタグリーダ11R2の読取範囲E3と重なるように設定される。同様に、読取範囲E3(E4,E5)は、上方の領域が読取範囲E2(E3,E4)と重なり、下方の領域の一部が読取範囲E4(E5,E6)と重なるように設定される。
また、無線タグ読取システム1の各タグリーダ11は、鉛直方向における上下に隣接するタグリーダが出力する電波が互いに干渉しないような周波数が設定される。
図6は、各タグリーダ11に設定する周波数の例を示す図である。
図6では、各タグリーダ11に設定可能な周波数の例として、4つのチャンネルで4種類の周波数が設定可能な例を示す。図6に示す例では、タグリーダ11R2、R6には周波数916.8(チャネル「5」)を設定し、タグリーダ11R1、R5には周波数918.0(チャネル「11」)を設定する。また、図6に示す例では、タグリーダ11R4には周波数919.2(チャネル「17」)を設定し、タグリーダ11R3には周波数920.4(チャネル「23」)を設定する。
図6に示す設定例によれば、少なくとも隣接するタグリーダ11は、異なる周波数が設定される。これにより、隣接するタグリーダ間で電波が干渉しないようにできる。なお、図6は設定の具体的な一例を示すものであり、これに限定されるものではない。すなわち、各タグリーダにはRFIDタグが応答可能な周波数のうちから他のタグリーダが出力する電波と干渉しないような周波数を割り当てれば良い。
図7は、隣接する2つのタグリーダ11が読み取るRFIDタグ(無線タグT1~T11)の例を示す図である。
図7に示す例において、第1のタグリーダの読取範囲には無線タグT1~T7が存在し、第2のタグリーダの読取範囲には無線タグT5~T11が存在する。第1のタグリーダと第2のタグリーダとは、読取範囲の一部が重なっており、その重なった領域に無線タグT5~T7が存在する。従って、無線タグT1~T4は第1のタグリーダが読み取り、無線タグT8~T11は第2のタグリーダが読み取る。無線タグT5~T7は、第1のタグリーダまたは第2のタグリーダの何れかにが読み取る。
図8は、図7に示す第1のタグリーダまたは第2のタグリーダに対する各無線タグT1~T11の応答例を示す図である。
各タグリーダ11は、Queryコマンドを送信することでRFIDタグの読み取りを開始する。QueryコマンドはRFIDタグに対して応答を要求するコマンドである。各RFIDタグは、タグリーダ11からのQueryコマンドを受信すると、読取状態となり、別のタグリーダからのコマンドに対して応答しない状態となる。
図8に示す例では、第1のタグリーダからのQueryコマンドに対して無線タグT1~T5が読取状態となる。また、第2のタグリーダからのQueryコマンドに対しては無線タグT6~T11が読取状態となる。図8に示す例によれば、1回のタグ読取命令で各タグリーダが応答処理するRFIDタグの数を少なくでき、各タグリーダにおける処理時間を少なくできる。また、図8に示す例によれば、複数のタグリーダが特定の無線タグ(RFIDタグ)に対して重複してデータ処理する回数を少なくできる。言換えると、無線タグ読取システム1では、複数のタグリーダが多数の無線タグを分散して処理でき、同一の無線タグが複数回読取られることを軽減できる。この結果、無線タグ読取システムは、無線タグに対する応答処理時間を短縮できるため、複数のタグリーダを高速で移動させることができる。
次に、図書管理システム60の図書データベース62が記憶する情報について説明する。
図9は、図書データベース(DB)62の構成例を示す図である。
図9に示すように、図書DB62は、図書館が管理する各書籍に関する情報を記憶する。無線タグ読取システム1は、管理サーバ61を介して図書DB62にアクセスする。無線タグ読取システム1は、図書DB62の情報を参照して、タグリーダ11が読取ったRFIDタグTが付けられた書籍が妥当な位置にあるかを判定する棚卸処理を行う。図書DB62は、書籍に貼り付けたRFIDタグTから読み取られる情報と書籍に関する情報とに対応づけて記憶する。また、図書データベース62は、書籍に関する情報として当該書籍が収納されるべき場所を示す情報を記憶する。
図9に示す例では、各書籍に貼り付けたRFIDタグTから読み取られる情報としてRFID管理番号(タグID)を記憶する。また、図9に示す例では、書籍に関する情報として、RFID管理番号に対応づけて、書籍名および保管位置(収納されるべき場所)などの情報を記憶する。さらに、図9に示す例では、無線タグ読取システム1による棚卸処理に関する情報も記憶する。棚卸処理に関する情報としては、棚卸結果および書籍(書籍に付けられたRFIDタグ)が読み取られた位置(書籍読取位置)が記憶される。
図10は、タグリーダ11による読取結果を示す情報を格納する読取結果テーブルの構成例を示す図である。
図10に示す例では、読取結果テーブルは、RFID管理番号、移動体の位置(位置情報)、各タグリーダによる読取の有無、および、書籍読取位置などの情報を格納する。読取結果テーブルは、たとえば、情報処理装置13の記憶装置47に設けられる。移動体位置は、タグリーダ11が当該RFID管理番号のRFIDタグTを読取った時の移動体12の位置を示す情報である。読取の有無としては、当該RFID管理番号のRFIDタグを読み取ったタグリーダ11を示す情報を格納する。書籍読取位置としては、最初にタグリーダ11がRFID管理番号を読取った時の位置から推定される書籍の保管場所を示す情報(棚を示す情報)が格納される。無線タグ読取システム1は、新たなRFID管理番号を読取るごとに、当該RFID管理番号を読取結果テーブルに登録する。
次に、無線タグ読取システム1の動作例について説明する。
図11は、無線タグ読取システム1における無線タグの読取処理および棚卸処理の動作例を説明するためのフローチャートである。
なお、後述する動作例は、プロセッサ41が動作主体となって実行されるものとして説明する。ただし、後述の動作例は、プロセッサ21が主体となって実行するようにしても良い。また、後述の動作例は、図書管理システム60の管理サーバ61が動作の主体となってプロセッサ41又は21に動作指示を送ることにより実行するようにしても良い。
まず、無線タグ読取システム1の情報処理装置13のプロセッサ41は、探索エリアとしての図書館内を移動するための移動経路(以下、単に経路とも称する)を設定する(ACT11)。プロセッサ41は、経路を示す情報を取得し、経路を示す情報を移動体12に対して設定する。移動体12のプロセッサ21は、プロセッサ41からの経路を示す情報を記憶装置25またはRAM23に記憶することにより移動体12を移動させる経路を設定する。
たとえば、プロセッサ41は、オペレータが入力装置49を用いて入力する経路を示す情報を取得しても良い。また、プロセッサ41は、外部I/F46を介して通信可能な外部装置(たとえば図書管理システムの管理サーバ)から経路を示す情報を取得しても良い。また、プロセッサ41は、移動体12が探索エリア内を走行してマップを作成し、作成したマップに従って経路を決定するようにしても良い。
経路が設定されると、移動体12のプロセッサ21は、移動機構26を動作させて経路における探索開始位置へ本体部12aを移動させる。本体部12aが探索開始位置へ到達すると、プロセッサ21は、設定された経路に沿った本体部12aの移動を開始する(ACT12)。また、プロセッサ21は、本体部12aを経路に沿って移動させている間、位置センサ27などの各センサが検知する情報を情報処理装置13へ供給する。たとえば、プロセッサ21は、所定周期または所定の移動量ごとに位置センサ27が検知する位置を示す情報を情報処理装置13へ供給する。
移動体12が移動経路上の移動を開始すると、プロセッサ41は、リーダI/F45を介して各タグリーダ11を起動させてRFIDタグTの読取処理を開始する(ACT13)。移動体12が経路を移動中、プロセッサ41は、各タグリーダ11によるRFIDタグTの読取結果と移動体12の位置(位置情報)とを読取結果テーブルに保存する(ACT14)。
プロセッサ41は、タグリーダ11が未登録のRFIDタグTを読取ると、読取ったRFID管理番号とタグリーダを示す情報とを読取結果テーブルに登録する。また、プロセッサ41は、タグリーダ11がRFIDタグを読取ったときの移動体12の位置を当該RFID管理番号に対応づけて読取結果テーブルに記録する。たとえば、プロセッサ41は、位置センサ27が検知する情報などに基づいて移動体12の位置を特定し、位置情報を読取結果テーブルに記録する。
また、プロセッサ41は、タグリーダ11がRFIDタグを読取ったときの移動体12の位置から書籍読取位置を特定し、読取結果テーブルに記録する。たとえば、プロセッサ41は、何れかのタグリーダ11が最初にRFID管理番号を読取ったときの移動体12の位置から、最も近い棚を書籍読取位置として特定する。また、プロセッサ41は、1つのRFIDタグの書籍読取位置を移動する複数のタグリーダ11による読取結果から総合的に特定しても良い。なお、プロセッサ41は、登録済みのRFID管理番号を読取った場合、当該RFID管理番号を読取ったタグリーダ11を示す情報も読取結果テーブルに追記して良い。
プロセッサ41は、移動体12が経路を移動する間(ACT15、NO)、RFIDタグTの読取結果および位置情報を読取結果テーブルに保存する処理を繰り返す。移動体12が経路の終点に達した場合(ACT15、YES)、プロセッサ41は、各タグリーダ11によるRFIDタグTの読取処理を終了する(ACT16)。また、プロセッサ41は、RFIDタグTの読取処理を終了すると、移動体12の移動も終了する(ACT17)。ただし、プロセッサ41は、読取処理を終了した場合、移動体12を所定の待機位置に移動させて移動を終了するようにしても良い。
RFIDタグTの読取処理が終了すると、プロセッサ41は、棚卸処理として、図書DB62の情報と読取結果テーブルの情報とを比較する(ACT18)。プロセッサ41は、図書DB62の情報と読取結果テーブルの情報とを比較して各RFID管理番号についての棚卸結果を判定する。また、プロセッサ41は、各RFID管理番号についての棚卸結果を管理サーバ61へ通知して図書DB62に記録する(ACT19)。
たとえば、プロセッサ41は、移動体12に搭載したタグリーダ11が読取ったRFIDタグが妥当な位置にあるか(妥当な位置で読み取られたか)を判定する。たとえば、プロセッサ41は、RFID管理番号を突き合わせる。プロセッサ41は、読取結果の書籍読取位置が図書DB62に記憶する保管位置と一致または許容範囲の位置関係であるか否かにより妥当な位置にあるかを判定する。書籍読取位置が保管位置に対して妥当な位置であると判定した場合、プロセッサ41は、当該RFIDタグが付けられた書籍が正しい位置にある(棚卸結果が正)と判断する。なお、プロセッサ41は、各RFID管理番号の棚卸結果を表示装置48に表示したり、記憶装置47に記憶したりしても良い。
また、プロセッサ41は、読取結果に基づく棚卸結果について警告を報知するか否かを判断する(ACT20)。たとえば、プロセッサ41は、正しい位置でないと判定した当該RFIDタグが存在する場合、警告を報知するものと判断する。また、プロセッサ41は、図書DB62が記憶するRFID管理番号のうちタグリーダ11で読み取れなかったRFID管理番号がある場合に警告を報知するようにしても良い。
警告を報知すると判断した場合(ACT20、YES)、プロセッサ41は、警告すべき棚卸結果を表示装置48に表示する(ACT21)。たとえば、プロセッサ41は、警告として、妥当な位置でないと判定した当該RFIDタグが付された書籍に関する情報(書籍名、書籍読取位置など)を表示装置48に表示する。また、プロセッサ41は、警告として、図書DB62が記憶するRFID管理番号のうち、タグリーダ11が読み取れなかったRFID管理番号の書籍に関する情報を報知しても良い。
上述した実施形態に係る無線タグ読取システムは、複数のタグリーダを鉛直方向に並べて設置した移動体を移動させて各複数のタグリーダによる無線タグの読取結果を収集する。各タグリーダは、それぞれの読取範囲が上下に隣接するタグリーダの読取範囲と一部が重複するように設置される。また、各タグリーダは、無線通信に用いる電波の周波数が上下に隣接するタグリーダとは異なる周波数に設定される。
これらの構成により、実施形態に係る無線タグ読取システムは、複数のタグリーダが多数の無線タグを分散して処理でき、同一の無線タグを複数回読取ることを軽減できる。また、実施形態に係る無線タグ読取システムは、移動体に搭載した各タグリーダによる無線タグに対する応答処理時間を短縮できるため、移動体を高速で移動させることができる。
また、実施形態に係る無線タグ読取システムは、タグリーダを鉛直方向に並べて配置した移動体の位置に基づいて、タグリーダが読取った無線タグの位置を推定する。また、無線タグ読取システムは、無線タグを付けた物品の保管位置を示すデータベースと読取結果から推定する無線タグの位置とにより物品が正しい位置にあるかを判定する。さらに、無線タグ読取システムは、物品が正しい位置にないと判定した場合は警告を出力する。
これにより、実施形態に係る無線タグ読取システムは、高速で移動する移動体に搭載した複数のタグリーダによる無線タグの読取結果に基づく棚卸処理を高速で実現できる。さらに、実施形態によれば、棚卸処理で物品が正しい位置でないと判定した場合には警告を出力することによりオペレータに素早く報知できる。
(変形例)
次に、上述した無線タグ読取システムの変形例について説明する。
上述の説明では、無線タグ読取システムの移動体1は、図1に示すように、複数のタグリーダ11を鉛直方向に並べて配置した構成例について説明した。ただし、無線タグ読取システムの移動体は、複数のタグリーダを鉛直方向だけに並べたものに限定されるものではない。変形例に係る無線タグ読取システムは、複数のタグリーダを鉛直方向だけでなく横方向にも並べて配置する構成例について説明する。
図12は、実施形態の変形例に係る無線タグ読取システム1´の移動体12´の構成例を示す外観図である。
無線タグ読取システム1´は、複数のタグリーダ11´(11R11、11R12、11R13、11R21、11R22、…、11L11、…)と移動体12´と情報処理装置13とを有する。なお、無線タグ読取システム1´における個々のタグリーダ11´は、上述した図1に示すタグリーダ11と同様な構成を有するもので良い。また、無線タグ読取システム1´における情報処理装置13は、上述した図1に示す情報処理装置13と同様な構成を有するもので良い。このため、各タグリーダ11´の構成および情報処理装置13の構成については、詳細な説明を省略するものとする。
移動体12´は、図1に示す移動体12と同様に、探索エリアとしての図書館内を走行可能な装置である。移動体12´は、本体部12a、支持体12b´および支持体12c(12cR1、12cR2、…12cL1、12cL2、…)を有する。本体部12aは、図1に示す移動体12の本体部12aと同様な構成を有する。
支持体12b´は、本体部12aに固定され、本体部12aとともに移動する。支持体12b´は、複数の支持体12cを予め設定した間隔で鉛直方向に並べた状態で保持する。
各支持体12cは、複数のタグリーダ11´を並べた状態で保持する。各支持体12cは、複数のタグリーダ11´を保持した状態で、支持体12b´に並べて取り付けられる。図12に示す例において、各支持体12cは、それぞれ3つのタグリーダ11´を等間隔で並べた状態で保持する。各支持体12cは、3つのタグリーダ11´の並び方向が移動体12´の移動方向d(鉛直方向に対して直交する方向)に平行となるように支持体12b´に取り付けられる。各支持体12cは、支持体12b´において鉛直方向に所定の間隔で取り付けられる。これにより、複数のタグリーダ11´は、鉛直方向および鉛直方向に直交する方向において所定の間隔となるように移動体12´に搭載される。
図13は、変形例に係る移動体12´における複数のタグリーダ11´の構成例を示す図である。
図13に示すように、各支持体12cは、複数のタグリーダ11´を並べた状態で保持する。すなわち、各支持体12cに配置される複数のタグリーダ11´は、並び方向が鉛直方向(上下方向)に設けた支持体12b´に直交する方向となるように配置される。図13では、支持体12cR4に3つのタグリーダ11R41、11R42、11R43が等間隔aで並べた状態で保持する例を示す。また、図13に示す例では、支持体12cR4は、3つのタグリーダ11R41、11R42、11R43の並び方向が移動方向dと平行になるように支持体12b´に設置される。
支持体12cR4に配置される各タグリーダ11R41、11R42、11R43は、移動方向dにおいて隣接するタグリーダに対してタグの読取範囲の一部が重複するように配置される。また、各タグリーダ11R41、11R42、11R43は、図5と同様に、鉛直方向において隣接するタグリーダ11R51、11R52、11R53(支持体12cR5に配置される各タグリーダ)、および、タグリーダ11R31、11R32、11R33(支持体12cR3に配置される各タグリーダ)に対してもタグの読取範囲の一部が重複するように配置される。さらに、各タグリーダ11R41、11R42、11R43は、鉛直方向および移動方向dに隣接する各タグリーダとは異なる周波数の電波を使用するものとする。これにより、移動体12´に搭載される各タグリーダ11´は、鉛直方向および移動方向dに隣接するタグリーダとは読取範囲の一部が重複しながらも、電波干渉が無いようにできる。
なお、図12に示す変形例の移動体12´は、上述した移動体12と同様な制御系の構成を有するものとする。従って、移動体12´は、位置センサ27により当該移動体12´の位置(移動体12´における計測点の位置)を検知する。ここで、各タグリーダ11´の位置と位置センサ27による位置の計測点の位置との相対的な位置関係は予め確定しているものとする。このような位置関係に基づいて、プロセッサ21は、位置センサ27が検知する位置から各タグリーダ11´の位置を特定するものとする。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
以下、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載した内容を付記する。
[1]
第1の周波数を使用して第1の読取範囲において物品に付けられた無線タグから識別情報を読取る第1の無線タグ読取装置と、
前記第1の周波数とは異なる第2の周波数を使用して第2の読取範囲において物品に付けられた無線タグから識別情報を読取る第2の無線タグ読取装置と、
前記第1の読取範囲と前記第2の読取範囲との一部が重複するように前記第1の無線タグ読取装置と前記第2の無線タグ読取装置とを搭載し、設定された経路を移動する移動体と、
前記経路を移動する前記移動体に搭載した前記第1の無線タグ読取装置および前記第2の無線タグ読取装置による無線タグの読取結果を示す情報を収集する情報処理装置と、
を有する無線タグ読取システム。
[2]
前記移動体は、前記第1の無線タグ読取装置と前記第2の無線タグ読取装置とを鉛直方向に並べて搭載する、
前記[1]に記載の無線タグ読取システム。
[3]
前記移動体の位置を示す情報を検知するセンサをさらに有し、
前記情報処理装置は、前記第1の無線タグ読取装置および前記第2の無線タグ読取装置が無線タグから読み取った情報を前記センサが検知する情報から特定する位置情報と対応づけてメモリに記憶する、
前記[1]又は[2]の何れか1つに記載の無線タグ読取システム。
[4]
前記情報処理装置は、前記位置情報に基づいて前記第1の無線タグ読取装置または前記第2の無線タグ読取装置が読み取った無線タグを付けた物品の位置を推定する、
前記[3]に記載の無線タグ読取システム。
[5]
前記情報処理装置は、管理対象とする各物品の配置場所と各物品に付けた無線タグの識別情報とを対応づけて記憶するデータベースを参照し、前記推定した物品の位置が当該物品の配置場所として妥当な位置であるかを判定する棚卸処理を行う、
前記[4]に記載の無線タグ読取システム。
[6]
前記情報処理装置は、前記棚卸処理によって妥当な位置にないと判定した物品に関する情報を報知する、
前記[5]に記載の無線タグ読取システム。
[7]
複数種類の周波数から選択された周波数を使用して無線タグからの識別情報を読取る複数の無線タグ読取装置と、
無線タグの読取範囲の一部が重複するように異なる周波数を使用する複数の無線タグ読取装置を隣接させて配置した支持体を搭載し、設定された経路を移動する移動体と、
隣接する複数の無線タグ読取装置が異なる周波数を使用し、かつ、読取範囲の一部が重複するように配置した支持体を搭載し、設定された経路を移動する移動体と、
前記経路を移動する前記移動体に搭載した各無線タグ読取装置による無線タグの読取結果を示す情報を収集する情報処理装置と、
を有する無線タグ読取システム。
[8]
前記支持体は、複数の無線タグ読取装置を鉛直方向に並べて搭載する、
前記[7]に記載の無線タグ読取システム。
[9]
前記支持体は、さらに、複数の無線タグ読取装置を鉛直方向とは異なる方向に並べて搭載する、
前記[8]に記載の無線タグ読取システム。
1、1´…無線タグ読取システム、11(11R1、11R2、…、11L1、11L2、…))、11´(11R11、11R12、…、11L11、11L12、…)…無線タグ読取装置(タグリーダ)、12、12´…移動体、12a…本体部、12b、12b´…支持体、12c…支持体、13…情報処理装置、21…プロセッサ、26…移動機構、27…位置センサ、41…プロセッサ、45…リーダI/F、46…外部I/F(インターフェース)、47…記憶装置、48…表示装置、49…入力装置、60…図書管理システム、61…管理サーバ、62…図書DB、E(E1、E2、…)…読取範囲、T…RFIDタグ(無線タグ)。

Claims (9)

  1. 第1の周波数を使用して第1の読取範囲において物品に付けられた無線タグから識別情報を読取る第1の無線タグ読取装置と、
    前記第1の周波数とは異なる第2の周波数を使用して第2の読取範囲において物品に付けられた無線タグから識別情報を読取る第2の無線タグ読取装置と、
    前記第1の読取範囲と前記第2の読取範囲との一部が重複するように前記第1の無線タグ読取装置と前記第2の無線タグ読取装置とを隣接させて搭載し、設定された経路を移動する移動体と、
    前記経路を移動する前記移動体に搭載した前記第1の無線タグ読取装置および前記第2の無線タグ読取装置による無線タグの読取結果を示す情報を収集する情報処理装置と、
    を有する無線タグ読取システム。
  2. 前記移動体は、前記第1の無線タグ読取装置と前記第2の無線タグ読取装置とを鉛直方向に並べて搭載する、
    前記請求項1に記載の無線タグ読取システム。
  3. 前記移動体の位置を示す情報を検知するセンサをさらに有し、
    前記情報処理装置は、前記第1の無線タグ読取装置および前記第2の無線タグ読取装置が無線タグから読み取った情報を前記センサが検知する情報から特定する位置情報と対応づけてメモリに記憶する、
    前記請求項1又は2の何れか1項に記載の無線タグ読取システム。
  4. 前記情報処理装置は、前記位置情報に基づいて前記第1の無線タグ読取装置または前記第2の無線タグ読取装置が読み取った無線タグを付けた物品の位置を推定する、
    前記請求項3に記載の無線タグ読取システム。
  5. 前記情報処理装置は、管理対象とする各物品の配置場所と各物品に付けた無線タグの識別情報とを対応づけて記憶するデータベースを参照し、前記推定した物品の位置が当該物品の配置場所として妥当な位置であるかを判定する棚卸処理を行う、
    前記請求項4に記載の無線タグ読取システム。
  6. 前記情報処理装置は、前記棚卸処理によって妥当な位置にないと判定した物品に関する情報を報知する、
    前記請求項5に記載の無線タグ読取システム。
  7. 複数種類の周波数から選択された周波数を使用して無線タグからの識別情報を読取る複数の無線タグ読取装置と、
    隣接する無線タグ読取装置とは異なる周波数が設定され、かつ、隣接する無線タグ読取装置とは無線タグの読取範囲の一部が重複するように前記複数の無線タグ読取装置を配置した支持体を搭載し、設定された経路を移動する移動体と、
    前記経路を移動する前記移動体に搭載した各無線タグ読取装置による無線タグの読取結果を示す情報を収集する情報処理装置と、
    を有する無線タグ読取システム。
  8. 前記支持体は、複数の無線タグ読取装置を鉛直方向に並べて搭載する、
    前記請求項7に記載の無線タグ読取システム。
  9. 前記支持体は、さらに、複数の無線タグ読取装置を鉛直方向とは異なる方向に並べて搭載する、
    前記請求項8に記載の無線タグ読取システム。
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