JP7161423B2 - 超音波センサ - Google Patents

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本開示は、超音波センサに関するものである。
近年、検知対象物の接近を検知したり、検知対象物との距離を測定したりするための超音波センサが種々提案されている。例えば特許文献1は、超音波を発信および受信する圧電素子、および圧電素子と空気等の媒質との音響インピーダンスの整合をとる音響整合層を備える超音波センサを開示している。音響整合層は、外部に超音波を発するとともに、検知対象物からの反射超音波を受ける機能を有している。
特開平10-224895号公報
従来の超音波センサでは、音響整合層の不要振動による残響が残りやすいため、超音波センサから近距離に存在する検知対象物との距離測定の精度が低下することがあった。
本開示の一つの態様の超音波センサは、有底筒状のケースと、
前記ケースの開口に配設され、円板状または楕円板状の第1整合部と、前記第1整合部を囲む環状の第2整合部とを有する音響整合層であって、前記第1整合部の外周面には、少なくとも1つの凸部もしくは凹部が設けられており、前記第2整合部の内周面が、前記第1整合部の前記外周面に当接している音響整合層と、
前記音響整合層の、前記ケースの内部に対向する第1面に配設された圧電素子と、を備え
前記第1整合部は、厚さ方向における前記外周面の中央部が凹んでいることを特徴とする。
また、本開示の一つの態様の超音波センサは、有底筒状のケースと、
前記ケースの開口に配設され、円板状または楕円板状の第1整合部と、前記第1整合部を囲む環状の第2整合部とを有する音響整合層であって、前記第1整合部の外周面には、少なくとも1つの凸部もしくは凹部が設けられており、前記第2整合部の内周面が、前記第1整合部の前記外周面に当接している音響整合層と、
前記音響整合層の、前記ケースの内部に対向する第1面に配設された圧電素子と、を備え、
前記第1面に垂直な方向に見たときに、前記音響整合層の図心と前記第1整合部の図心とがずれていることを特徴とする。
本開示の一つの態様の超音波センサによれば、残響が継続する時間を短くすることができ、超音波センサから近距離に存在する検知対象物との距離測定の精度を向上させることができる。
本開示の一実施形態に係る超音波センサを模式的に示す斜視図である。 本開示の一実施形態に係る超音波センサを模式的に示す断面図である。 図2の切断面線A-Aで切断した断面図である。 本開示の一実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。 本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。 本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。 本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。 本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す断面図である。 本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。 本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。
以下、添付図面を参照して、本開示の超音波センサの実施形態について説明する。
図1は、本開示の一実施形態に係る超音波センサを模式的に示す斜視図であり、図2は、本開示の一実施形態に係る超音波センサを模式的に示す断面図であり、図3は、図2の切断面線A-Aで切断した平面図であり、図4は、本開示の一実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図であり、図5は、本開示の一実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。なお、図3~5では、ケースおよび圧電素子を省略して図示している。また、図4,5に示す平面図は、図3に示す平面図に対応する。
本実施形態の超音波センサ1は、ケース10と、音響整合層20と、圧電素子30とを備えている。
ケース10は、有底筒状の形状を有する部材であり、筒状部11および蓋部12を有している。筒状部11は、第1端11a、および第1端11aとは反対側の第2端11bが開口している。筒状部11は、三角筒状、四角筒状、円筒状、楕円筒状等の形状を有していてもよく、その他の形状を有していてもよい。超音波センサ1では、例えば図1,2に示すように、筒状部11の形状は、円筒状とされている。
筒状部11の第1端11a側の開口には、音響整合層20が配設される。筒状部11の第2端11b側の開口には、例えば図1,2に示すように、蓋部12が設けられている。蓋部12は、筒状部11の第2端11b側の開口を塞いでいる。なお、ケース10には、例えば圧電素子30と外部回路(図示せず)とを電気的に接続する配線導体を挿通するための孔が設けられているが、図では省略している。
ケース10は、金属材料、樹脂材料等からなる。ケース10で用いられる金属材料としては、例えば、アルミニウム、チタン、マグネシウム等が挙げられる。ケース10で用いられる樹脂材料としては、例えば、ABS樹脂、PBT樹脂、PPS樹脂等が挙げられる。また、ケース10で用いられる樹脂材料は、例えばPPS樹脂であって、ガラス繊維を含んでいてもよい。筒状部11は、例えば、軸線方向の長さが2mm~10mmであり、内径が5mm~30mmであり、厚みが0.5mm~1.0mmである。蓋部12は、例えば、厚みが0.5mm~1.0mmである。
音響整合層20は、ケース10の開口に配設されている。音響整合層20は、圧電素子30と空気等の媒質との音響インピーダンスの整合をとる機能を有している。また、音響整合層20は、圧電素子30の振動によって振動し、外部に超音波を発するとともに、検知対象物からの反射超音波を圧電素子30に伝達する機能を有している。
音響整合層20は、円板状、楕円板状等の形状を有していてもよく、その他の形状を有していてもよい。超音波センサ1では、例えば図1~4に示すように、音響整合層20の形状は、円板状とされている。
音響整合層20は、筒状部11の第1端11a側の開口から筒状部11内に挿入され、筒状部11の内周面11cに固定されている。音響整合層20の筒状部11への固定方法としては、音響整合層20を筒状部11の内周面11cに押し込むことによる圧縮力、摩擦力による固定方法であってもよく、エポキシ系、アクリル系等の接着剤による固定方法であってもよい。
音響整合層20は、ケース10の内部に露出する第1面(一方主面)20aを有している。第1面20aには、圧電素子30が取り付けられる。また、音響整合層20は、第1面20aとは反対側の第2面(他方主面)20b、および第1面20aと第2面20bとを接続する外周面20cを有している。
音響整合層20は、例えば、厚みが1mm~5mmであり、直径が5mm~30mmであり、凹部23の深さが0.1mm~2.5mmである。音響整合層20の材質としては、例えば合成樹脂、ゴム状弾性体、カーボン材料などを用いることができる。音響整合層20には、例えば直径10μm~100μmの中空ガラスなどのフィラーが含まれていてもよい。
音響整合層20は、第1整合部21および第2整合部22を有している。第1整合部21は、円板状または楕円板状である。第1整合部21の外周面21aには、凸部21bもしくは凹部21cが設けられている。凸部21bもしくは凹部21cは、第1整合部21の厚さ方向(図2における上下方向)において、一様な形状を有していてもよい。第2整合部22は、環状であり、第1整合部21を囲んでいる。第2整合部22の内周面22aは、例えば図2,3に示すように、第1整合部21の外周面21aに当接している。すなわち、第2整合部22の内周面22aには、第1整合部21の凸部21bもしくは凹部21cに相補的な凹部もしくは凸部が設けられている。
第1整合部21と第2整合部22とは、互いに異なる材質の材料から成り、ヤング率、ポアソン比、密度等の物性値が互いに異なっている。そのため、第1整合部21における振動の伝播速度(以下、音速ともいう)c1と、第2整合部22における振動の伝播速度(以下、音速ともいう)c2とが、互いに異なっている。
圧電素子30は、音響整合層20の第1面20aに取り付けられている。圧電素子30は、例えば、円板状、楕円板状、正方形板状、矩形板状等の形状を有する板状体である。
圧電素子30は、電圧の印加を受けて振動し、超音波を発信する。圧電素子30によって発信された超音波は、音響整合層20を介して、外部に発せられる。また、圧電素子30は、音響整合層20を介して、検知対象物からの反射超音波を受信し、受信した反射超音波に応じて生じる信号を外部回路に出力する。
圧電素子30は、例えば接着剤を介して、音響整合層20の第1面20aに接着されている。音響整合層20と圧電素子30とを接着する接着剤としては、例えば、エポキシ系、アクリル系等の接着剤を用いることができる。
圧電素子30は、例えば、チタン酸ジルコン酸鉛などの圧電セラミックスからなる単板の圧電体と、該圧電体の一方主面および他方主面に設けられた銀などの金属からなる表面電極とを備えた構成であってもよい。圧電素子30は、例えば、圧電体層と内部電極層とが積層された積層体と、該積層体の一方主面および他方主面に設けられた表面電極とを備えた構成であってもよい。圧電素子30は、例えば、厚みが0.1mm~2.0mmである。なお、超音波センサ1は、圧電素子30の表面電極と外部回路(図示せず)とを電気的に接続する配線導体を有しているが、図では省略している。
超音波センサ1では、外周面21aに凸部21bが設けられ、且つ音速c2が音速c1よりも大きい場合、音響整合層20の、凸部21bを介して第1整合部21から第2整合部22に伝播する振動は、凸部21bを通過する際に散乱されて拡散する。そのため、当該振動の、当初の伝播方向に伝播する成分が弱められる。また、拡散した振動は、凸部21bを介さず第1整合部21から第2整合部22に伝播した振動と位相が異なるため、互いに打ち消し合う。また、外周面21aに凸部21bが設けられ、且つ音速c2が音速c1よりも小さい場合、音響整合層20の、凸部21bを介して第1整合部21から第2整合部22に伝播する振動は、凸部21bを通過する際に散乱されて収束する。収束する振動は、異なる位相の振動として重畳されるため、減衰する。このように、音響整合層20は、外周面21aに凸部21bが設けられている場合、音速c1と音速c2との大小関係にかかわらず、定在波を維持しにくくなる。
また、超音波センサ1によれば、第1整合部21が凹部21cを有し、且つ第2整合部における音速c2が第1整合部21における音速c1よりも大きい場合、音響整合層20の、凹部21cを介して第1整合部21から第2整合部22に伝播する振動は、凹部21cにより拡散するように散乱される。そのため、当該振動の、当初の伝播方向に伝播する成分が弱められる。さらに、凹部21cにおいて拡散された振動は、凹部21cを介さず第1整合部21から第2整合部22に伝播した振動と異なる位相で重畳されるため、打ち消される。また、第1整合部21が凹部21cを有し、且つ音速c2が音速c1よりも小さい場合、音響整合層20の、凹部21cを介して第1整合部21から第2整合部22に伝播する振動は、凹部21cにより収束するように散乱され、異なる位相の振動として重畳されるため、減衰する。このように、音響整合層20は、外周面21aに凹部21cが設けられている場合、音速c1と音速c2との大小関係にかかわらず、定在波を維持しにくくなる。
上記のように、超音波センサ1は、外周面21aに凸部21bもしくは凹部21cが設けられていることにより、音響整合層20が定在波を維持しにくい構成となっている。そのため、超音波センサ1によれば、圧電素子30への電圧の印加を停止した後に残留する、音響整合層20の不要な振動を速やかに減衰させることができる。それゆえ、超音波センサ1によれば、音響整合層20の不要な振動による残響を短時間で減衰させることができ、近距離に存在する検知対象物からの反射超音波によって生じる超音波信号が、音響整合層20の不要な振動による残響に埋もれてしまい、検出困難になることを抑制できるため、近距離測定の精度を向上させることができる。
なお、第1整合部21が、凸部21bまたは凹部21cを除いて、円板状であり、第2整合部22が、凸部21bまたは凹部21cに相補的な凹部または凸部を除いて、円環状である場合、例えば図3,4に示すように、第2整合部22の幅wが、第1整合部21の半径rよりも小さくてもよい。第2整合部22は、音響整合層20の外側に位置し、外周面(音響整合層20の外周面20c)がケース10の内周面11cに固定されているため、分割振動が発生しやすい。第2整合部22の幅wを第1整合部21の半径rよりも小さくすることにより、減衰しにくい分割振動の発生を抑制することが可能になり、ひいては、近距離測定の精度を向上させることが可能になる。
以下、本開示の他の実施形態に係る超音波センサについて説明する。
図5は、本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。図5に示す平面図は、図3に示した平面図に対応する。
本実施形態の超音波センサ1Aは、上記実施形態の超音波センサ1に対して、音響整合層20の構成が異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には超音波センサ1と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
超音波センサ1Aは、例えば図5に示すように、楕円板状である第1整合部21の外周面21aに、凸部21bまたは凹部21cが設けられている構成とされている。
超音波センサ1Aによれば、超音波センサ1と同様に、外周面21aの凸部21bまたは凹部21cによって、音響整合層20の不要な振動による残響を短時間で減衰させ、近距離測定の精度を向上させることができる。
また、超音波センサ1Aによれば、第1整合部21が楕円板状であることによって、音響整合層20の振動は、第1整合部21と第2整合部22との境界に対して90度と異なる角度をなして伝播しやすくなるため、当該境界において散乱される際に、異なる位相の振動を生じやすくなる。それゆえ、超音波センサ1Aによれば、音響整合層20の不要な振動を速やかに且つ効率的に減衰させることができ、ひいては、音響整合層20の不要な振動による残響をより短時間で減衰させ、近距離測定の精度をさらに向上させることが可能になる。
図6,7は、本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。図6,7に示す平面図は、図3に示した平面図に対応する。
本実施形態の超音波センサ1Bは、上記実施形態の超音波センサ1に対して、音響整合層20の構成が異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には超音波センサ1と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
超音波センサ1Bでは、例えば図6に示すように、第1整合部21の外周面21aに、2つの凹部21cが設けられている。2つの凹部21cは、第1整合部21の周方向において互いに離間している。
超音波センサ1Bは、第1整合部21の外周面21aに2つの凹部21cが設けられているため、音響整合層20の不要な振動を速やかに且つ効率的に減衰させることができる。それゆえ、超音波センサ1Bによれば、音響整合層20の不要な振動による残響をより短時間で減衰させ、近距離測定の精度をさらに向上させることが可能になる。なお、図6では、外周面21aに2つの凹部21cが設けられている例を示したが、超音波センサ1Aは、外周面21aに3つ以上の凹部21cが設けられていてもよい。
なお、超音波センサ1Bは、第1整合部21の外周面21aに2つ以上の凸部21bが設けられている構成であってもよい。このような構成であっても、音響整合層20の不要な振動による残響を速やかに且つ効率的に減衰させることができ、ひいては、音響整合層20の不要な振動による残響をより短時間で減衰させ、近距離測定の精度をさらに向上させることが可能になる。
また、超音波センサ1Bは、第1整合部21の外周面21aに、凸部21bおよび凹部21cの両方が設けられている構成であってもよい。このような構成によれば、音響整合層20は、一部分で振動の拡散が起こり、他の部分で振動の収束が起こることにより、全体的な振動のバランスが低下するため、不要な振動が減衰しやすくなる。それゆえ、音響整合層20の不要な振動による残響を短時間で減衰させ、近距離測定の精度を向上させることが可能になる。
なお、凸部21bと凹部21cとは、例えば図7に示すように、凸部21bの外周面21baと凹部21cの内周面21caとが連続するように、第1整合部21の周方向において隣り合っていてもよい。凸部21bと凹部21cとが隣り合っている場合、振動の拡散および収束が隣り合う部分で起こり、拡散する振動と収束する振動とが重畳されることにより、音響整合層20に振動しない領域が生じる。音響整合層20は、この振動しない領域を起点として、振動のバランスが崩れるため、定在波を維持しにくくなる。それゆえ、図7に示す超音波センサ1Bによれば、音響整合層20の不要な振動を速やかに且つ効率的に減衰させることができ、ひいては、音響整合層20の不要な振動による残響をより短時間で減衰させ、近距離測定の精度をさらに向上させることが可能になる。
図8は、本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す断面図である。図8に示す断面図は、図2に示した断面図に対応する。なお、図8では、ケース10および圧電素子30を省略して図示している。
本実施形態の超音波センサ1Cは、上記実施形態の超音波センサ1に対して、音響整合層20の構成が異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には超音波センサ1と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
超音波センサ1Cでは、超音波センサ1と同様に、第1整合部21の外周面21aに凸部21bまたは凹部21cが設けられている。さらに、超音波センサ1Bは、例えば図8に示すように、第1整合部21が、厚さ方向(図8における上下方向)における外周面21aの中央部が凹んでいる構成とされている。
超音波センサ1Cによれば、超音波センサ1と同様に、外周面21aの凸部21bまたは凹部21cによって、音響整合層20の不要な振動による残響を減衰させ、近距離測定の精度を向上させることができる。
また、超音波センサ1Cでは、厚さ方向における外周面21aの中央部が凹んでいることにより、音響整合層20の振動は、第1整合部21と第2整合部22との境界で散乱され、異なる位相の振動とされた後に重畳されるため、定在波として維持されにくくなっている。それゆえ、超音波センサ1Cによれば、音響整合層20の不要な振動を速やかに且つ効率的に減衰させることができ、ひいては、音響整合層20の不要な振動による残響をより短時間で減衰させ、近距離測定の精度をさらに向上させることが可能になる。
図9は、本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。図9に示す平面図は、図3に示した平面図に対応する。なお、図9では、ケース10および圧電素子30を省略して図示している。
本実施形態の超音波センサ1Dは、上記実施形態の超音波センサ1に対して、音響整合層20の構成が異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には超音波センサ1と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
超音波センサ1Dは、例えば図9に示すように、第1面20aに垂直な方向に見たときに、音響整合層20の図心C1と第1整合部21の図心C2とがずれた構成とされている。
超音波センサ1Dは、超音波センサ1と同様に、第1整合部21の外周面21aに設けられた凸部21bまたは凹部21cによって、音響整合層20の不要な振動による残響を短時間で減衰させることができるため、近距離測定の精度を向上させることができる。
また、超音波センサ1Dでは、音響整合層20の、ケース10の軸線回りの回転に対する対称性が崩れていることによって、音響整合層20における定在波が維持されにくくなっている。それゆえ、超音波センサ1Dによれば、音響整合層20の不要な振動を速やかに且つ効率的に減衰させることができ、ひいては、音響整合層20の不要な振動による残響をより短時間で減衰させ、近距離測定の精度をさらに向上させることが可能になる。
図10は、本開示の他の実施形態に係る超音波センサを模式的に示す平面図である。図10に示す平面図は、図3に示した平面図に対応する。なお、図10では、ケース10を省略して図示している。
本実施形態の超音波センサ1Eは、上記実施形態の超音波センサ1に対して、音響整合層20および圧電素子30の構成が異なっており、その他については、同様の構成であるので、同様の構成には超音波センサ1と同じ参照符号を付して詳細な説明は省略する。
超音波センサ1Eは、例えば図10に示すように、第1面20aに垂直な方向に見たときに、圧電素子30の図心C3と第1整合部21の図心C2とがずれた構成とされている。
超音波センサ1Eは、超音波センサ1と同様に、第1整合部21の外周面21aに設けられた凸部21bまたは凹部21cによって、音響整合層20の不要な振動による残響を短時間で減衰させることができるため、近距離測定の精度を向上させることができる。
また、超音波センサ1Eでは、第1整合部21と圧電素子30との組立体の、ケース10の軸線回りの回転に対する対称性が崩れていることによって、音響整合層20における定在波が維持されにくくなっている。したがって、超音波センサ1Eによれば、音響整合層20の不要な振動を速やかに且つ効率的に減衰させることができ、ひいては、音響整合層20の不要な振動による残響をより短時間で減衰させ、近距離測定の精度をさらに向上させることが可能になる。
以下、上記実施形態の超音波センサ1,1A,1B,1C,1D,1Eの製造方法の一例について説明する。
先ず、例えば直径が5mm~20mmであり、厚みが1mm~5mmである音響整合層20と、例えばチタン酸ジルコン酸鉛を圧電体材料とする、例えば直径が5mm~20mmであり、厚みが0.1mm~2.0mmである圧電素子30とを作製した後、音響整合層20と圧電素子30とをエポキシ樹脂で接着し、音響整合層20および圧電素子30の組立体を作製する。ここで、音響整合層20は、例えば合成樹脂材料を用いて、所定形状に成形したものである。
次に、切削加工により、例えば直径が5mm~20mmであり、高さが5mm~10mmである筒状の樹脂のケース10の筒状部11を作製し、その第1端11a側の開口に組立体を挿入し、エポキシ系接着剤で貼り付ける。
次に、圧電素子30の表面電極に配線導体をはんだ付けし、筒状部11の他端側開口から配線導体を取り出し、蓋部12を被せる。
以上の方法で、超音波センサ1,1A,1B,1C,1D,1Eを製造することができる。
以上、本開示の実施形態について詳細に説明したが、また、本開示は上述の実施の形態に限定されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更、改良等が可能である。上記各実施形態をそれぞれ構成する全部または一部を、適宜、矛盾しない範囲で組み合わせ可能であることは、言うまでもない。
1 超音波センサ
1A 超音波センサ
1B 超音波センサ
1C 超音波センサ
1D 超音波センサ
10 ケース
11 筒状部
11a 第1端
11b 第2端
11c 内周面
12 蓋部
20 音響整合層
20a 第1面
20b 第2面
20c 外周面
21 第1整合部
21a 外周面
21b 凸部
21ba 外周面
21c 凹部
21ca 内周面
22 第2整合部
22a 内周面
23 凹部
30 圧電素子

Claims (6)

  1. 有底筒状のケースと、
    前記ケースの開口に配設され、円板状または楕円板状の第1整合部と、前記第1整合部を囲む環状の第2整合部とを有する音響整合層であって、前記第1整合部の外周面には、少なくとも1つの凸部もしくは凹部が設けられており、前記第2整合部の内周面が、前記第1整合部の前記外周面に当接している音響整合層と、
    前記音響整合層の、前記ケースの内部に対向する第1面に配設された圧電素子と、を備え
    前記第1整合部は、厚さ方向における前記外周面の中央部が凹んでいることを特徴とする超音波センサ。
  2. 有底筒状のケースと、
    前記ケースの開口に配設され、円板状または楕円板状の第1整合部と、前記第1整合部を囲む環状の第2整合部とを有する音響整合層であって、前記第1整合部の外周面には、少なくとも1つの凸部もしくは凹部が設けられており、前記第2整合部の内周面が、前記第1整合部の前記外周面に当接している音響整合層と、
    前記音響整合層の、前記ケースの内部に対向する第1面に配設された圧電素子と、を備え、
    前記第1面に垂直な方向に見たときに、前記音響整合層の図心と前記第1整合部の図心とがずれていることを特徴とする超音波センサ。
  3. 前記少なくとも1つの凸部もしくは凹部は、前記音響整合層の厚さ方向に沿って延びることを特徴とする請求項1または2に記載の超音波センサ。
  4. 前記少なくとも1つの凸部もしくは凹部は、前記第1整合部の周方向において互いに離間している複数の凸部もしくは凹部を含んでいることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載の超音波センサ。
  5. 前記第1面に垂直な方向に見たときに、前記圧電素子の図心と前記第1整合部の図心とがずれていることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の超音波センサ。
  6. 前記第1整合部の材質と前記第2整合部の材質とが異なっていることを特徴とする請求項1~のいずれかに記載の超音波センサ。
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