以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1の外観構成を概略的に示す斜視図である。図2は、ボールバルブ1の流路2が連通された状態を概略的に示す断面図である。図3は、ボールバルブ1の流路2が閉鎖された状態を概略的に示す断面図である。以下、説明の便宜上、図1における矢印ab方向を流路方向とし、矢印a方向を下流側、矢印b方向を上流側とする。また、矢印cd方向(紙面に対して垂直方向)を幅方向とし、矢印c方向を手前側、矢印d方向を奥側とする。さらに、矢印ef方向を軸線X1方向とし、矢印e方向を左側、矢印f方向を右側とする。
図1~3に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1は、一方及び他方の開口部としての上流側開口部11及び下流側開口部12を有する第1貫通孔としての弁本体貫通孔10hが設けられた筒状の弁本体10と、下流側開口部12を形成している弁本体10の内面に取り付けられ、弁本体貫通孔10hと連通する第2貫通孔としてのカバー部材貫通孔20hが設けられたカバー部材20とを備えている。また、ボールバルブ1は、弁本体10に対して回動可能に軸支され、弁本体10の弁本体貫通孔10hとカバー部材20のカバー部材貫通孔20hとにより形成された流路2と連通可能に設けられた第3貫通孔としてのボール弁体貫通孔31が設けられたボール弁体30と、ボール弁体30と弁本体10との間に設けられた弁本体貫通孔10hとボール弁体貫通孔31との間を密封するための環状のシール部材50とを備えている。カバー部材20は、シール部材50をシール部材50の外周側において係止する係止部としてのシール部材係合凸部23を有しており、シール部材50は、ボール弁体30側に向かって凸に曲がっており、ボール弁体30が摺動可能に接触する環状の接触部56を有しており、接触部56の面は凸曲面となっている。以下、ボールバルブ1の構成について具体的に説明する。
図1に示すように、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1は、弁本体10と、カバー部材20と、ボール弁体30とを備えている。なお、ボールバルブ1には、ボール弁体30を回動させるモータ40が一体に取り付けられた構造を有している。また、図2,3に示すように、ボールバルブ1は、ボール弁体30とカバー部材20との間の隙間を封止するシール部材50を備えている。
図4は、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1の弁本体10の外観構成を概略的に示す斜視図である。図5は、図4に示す弁本体10の断面図であり、図6は、図4に示す弁本体10の上面図である。図1~6に示すように、弁本体10は、全体が円筒形状又は略円筒形状に形成されている。なお、弁本体10は、内面が筒状であれば外形の形状は特に問わない。この弁本体10は、特に限定するものではないが、一例を開示すると、例えば、樹脂等で形成されている。但し、これに限るものではなく、金属等で形成されていてもよい。また、図1,4及び6に示すように、弁本体10は、その外面の下流側(矢印a方向)の部分に弁本体10の外側幅よりも大きく、弁本体10の外面から幅方向(矢印cd方向)へ突出したボールバルブ側連結部17が設けられている。弁本体10は、ボールバルブ側連結部17を介してモータ40と連結される。
図1~6に示すように、弁本体10の流路方向(矢印ab方向)には、弁本体10の上端面10a及び下端面10bとの間を貫通する第1貫通孔としての弁本体貫通孔10hが設けられており、弁本体貫通孔10hを形成する2つの上流側開口部11及び下流側開口部12を有している。上流側(矢印b方向)に設けられた上流側開口部11は、円形状又は略円形状に形成されている。また、下流側(矢印a方向)に設けられた下流側開口部12は、上流側開口部11よりも直径の大きい円形状又は略円形状に形成されている。上流側開口部11は、流体(例えばガス)の流入口である。下流側開口部12は、上流側開口部11から流入される流体のカバー部材20への流出口である。弁本体10では、上流側開口部11から下流側開口部12へ向かうに連れて次第に内径が拡がる凹球面状の曲面からなる内周曲面14aと、内周曲面14aの下流側(矢印a方向)の端部から同一内径のまま更に下流側(矢印a方向)へ直線上に延びる円環状の内周面14bとによって形成された弁室14を有している。弁室14は、ボール弁体30を収容した状態で回動自在に軸支するための空間である。
弁本体10において弁室14を形成する内周面14bには、モータ40の出力軸であるモータ出力軸41を弁室14の内部にまで挿通する貫通孔からなる出力軸挿通孔15が設けられている。また、内周面14bには、出力軸挿通孔15と回動軸線X1方向(矢印ef方向)において対向する部分に有底円筒形状又は有底略円筒形状の所定の深さを有する凹状の部分である軸支持孔16が設けられている。出力軸挿通孔15及び軸支持孔16は、同軸に配設されており、回動軸線X1を中心軸としている。弁本体10において弁室14を形成する内周曲面14aは、ボール弁体30の外周面との間に僅かな隙間(クリアランス)を有して対向している。
図7は、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1のカバー部材20の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図8は、図7に示すカバー部材20の断面図である。図1~3,7及び8に示すように、カバー部材20は、全体が円筒形状又は略円筒形状に形成されている。カバー部材20の材質は、特に限定するものではないが、一例を開示すると、例えば、樹脂等である。但し、これに限るものではなく、金属等であってもよい。カバー部材20は、流路方向(矢印ab方向)、すなわち、回動軸線X1方向(矢印ef方向)と垂直な方向に沿って第2貫通孔としてのカバー部材貫通孔20hが設けられ、カバー部材貫通孔20hを形成する2つの上流側開口部21及び下流側開口部22を有している。
上流側(矢印b方向)に設けられた上流側開口部21は、円形状又は略円形状に形成されており、弁本体10の下流側開口部12から流入される流体の流入口である。この上流側開口部21は、弁本体10の上流側開口部11の直径と略同一の直径に形成されている。下流側開口部22は、上流側開口部21よりも僅かに直径の大きい円形状又は略円形状に形成されており、上流側開口部21から流入された流体の図示しない配管への流出口である。但し、これに限るものではなく、上流側開口部21及び下流側開口部12の内径は同じ大きさであってもよく、又は、上流側開口部21の方が下流側開口部12よりも大きな内径を有していてもよい。カバー部材20は、弁本体10の下流側開口部12から弁本体貫通孔10hに一部挿入されるように嵌め込まれ、カバー部材20の外周壁20aが弁本体10の内周面14bに当接された状態で固定される。この固定状態において、弁本体10の弁本体貫通孔10hと、カバー部材20のカバー部材貫通孔20hとが連通され、ボールバルブ1における流体の流路2が形成される。
また、カバー部材20には、シール部材50を弁本体10に係止するように、ボール弁体30側に向かって突出するシール部材係合凸部23が設けられている。シール部材係合凸部23は、弁本体10の弁本体貫通孔10hとの間でシール部材50を挟持するように形成されている。具体的には、シール部材係合凸部23は、カバー部材20の上流側端面20bから流路方向上流側(矢印b方向)に向かって立設された円環状又は略円環状の凸部である。また、シール部材係合凸部23は、カバー部材20の上流側端面20bの外縁よりも内周側に設けられていると共に、シール部材係合凸部23の内径が上流側開口部21の直径よりも大きくなるように形成されている。カバー部材20において、外周壁20aとシール部材係合凸部23の外周側の面(外周面23a)との間の径方向における幅は、シール部材50を挟持可能な所定の幅となっている。また、シール部材係合凸部23の高さは、シール部材係合凸部23がシール部材50を挟持した際に、シール部材50のこの挟持される部分の外周側と内周側との夫々の圧縮の度合いが均衡の取れたものになる高さとなっている。なお、シール部材係合凸部23の高さは、シール部材係合凸部23の流路方向(矢印a,b方向)の寸法である。シール部材係合凸部23の高さは、好ましくは、シール部材50の後述する環状の外側片52の流路方向に延びる部分を超えない高さである。これにより、シール部材係合凸部23がシール部材50を、外側片52の流路方向に延びる直線状の部分において挟持することができるようになり、挟持状態において、シール部材50の圧縮の度合いに差が生じず又はこの圧縮の度合いの差を抑制でき、シール部材50の動きが阻害されることを防止することができる。
図9は、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1のボール弁体30の外観構成を概略的に示す斜視図であり、図10は、図9に示すボール弁体30の側面図である。図1~3,9及び10に示すように、ボール弁体30は、全体が球状又は略球状に形成されている。ボール弁体30の材質は、特に限定するものではないが、一例を開示すると、例えば、樹脂等である。但し、これに限るものではなく金属等であってもよい。ボール弁体30には、弁本体10の上流側開口部11及びカバー部材20の上流側開口部21と同一又は略同一の内径を有する第3貫通孔としてのボール弁体貫通孔31が流路方向(矢印ab方向)、すなわち、回動軸線X1方向(矢印ef方向)とは垂直な方向に沿って形成されている。ボール弁体30は、ボール弁体貫通孔31の形成している上流側(矢印b方向)の上流側開口部31bと下流側(矢印a方向)の下流側開口部31aとを有している。
また、ボール弁体30は、弁本体10の弁室14に回動自在に軸支された状態において出力軸挿通孔15と対向するように平坦に形成された円形状又は略円形状の平坦面32を有している。この平坦面32には、回動軸線X1を中心又は略中心として、所定形状及び所定深さの嵌合凹部である出力軸嵌合凹部33が形成されている。出力軸嵌合凹部33は、回動軸線X1方向(矢印ef方向)においてモータ40のモータ出力軸41と連結される円柱形状又は略円柱形状の空間を形成する所定深さの凹部である。
また、ボール弁体30は、軸支持孔16よりも直径の大きな円形状又は略円形状の平坦面34を有している(図2,3参照)。ボール弁体30の平坦面32と平坦面34とは背向し、互いに平行な面を形成している。軸部35は弁本体10に回動軸線X1周りに回動可能に軸支される突起からなる。具体的には、軸部35は、ボール弁体30の平坦面34に設けられており、回動軸線X1を中心又は略中心として所定径及び所定高さの円柱形状又は略円柱形状の突起からなる部分である。軸部35は、弁本体10の軸支持孔16に回動可能に軸支される軸支持部として機能する部分である。軸部35の直径は、軸支持孔16の直径よりも僅かに小さい。ボール弁体30の軸部35と弁本体10の軸支持孔16との間には、回動軸線X1方向(矢印ef方向)において所定の隙間(クリアランス)を有しており、ボール弁体30は、回動軸線X1方向(矢印ef方向)において僅かに移動可能となっている。
出力軸嵌合凹部33と軸部35とは、同軸に配設されており、回動軸線X1を中心軸としている。また、ボール弁体30は、回動軸線X1方向(矢印ef方向)と平行であって、下流側開口部31a、上流側開口部31bとは夫々モータ40の回動方向へ約90度異なる位置において一対の平行な円形状又は略円形状の平坦面36,37を有している。
図1~3に示すように、モータ40は、例えば、ステッピングモータ、DC(direct current)モータ、ブラシレスDCモータ等である。モータ40の本体の外周面には、幅方向(矢印cd方向)へそれぞれ突出したモータ側連結部43が設けられている。モータ側連結部43は、弁本体10のボールバルブ側連結部17と一体に連結される部分であり、例えば、ネジやスナップフィット等により連結される。モータ40には、例えば、モータ40をコントロールするコントローラ等から図示しないリード線を介して駆動信号が供給され、この駆動信号に基づいてモータ出力軸41を回動駆動させる。
モータ40のモータ出力軸41は、弁本体10の出力軸挿通孔15に挿通される。したがって、モータ40は、モータ出力軸41を介してボール弁体30を回動駆動させることが可能となる。モータ出力軸41には、ボール弁体30の出力軸嵌合凹部33と嵌合する出力軸嵌合凸部42が設けられている。モータ40のモータ出力軸41とボール弁体30の出力軸嵌合凹部33との間には、回動軸線X1方向(矢印ef方向)において所定の隙間(クリアランス)を有している。モータ40の出力軸嵌合凸部42とボール弁体30の出力軸嵌合凹部33の嵌合には、Dカットが用いられており、この場合、回動軸線X1方向(矢印ef方向)に沿って対向する位置に2つの平面が形成されることでD状のカット部分が形成された支柱からなる出力軸嵌合凸部42と、上述の2つの平面に対向する2つの平面が形成された出力軸嵌合凹部33が用いられている。但し、これに限るものではなく、出力軸嵌合凸部42として周方向に沿って外側に歯状の溝が形成され、出力軸嵌合凹部33として出力軸嵌合凸部42に形成された歯状の溝と対向する内側に、互いに噛合する歯状の溝が形成されたスプラインやセレーションが用いられてもよい。
モータ40の出力軸嵌合凸部42とボール弁体30の出力軸嵌合凹部33との嵌合は、モータ40の回動方向においては、モータ40のモータ出力軸41とボール弁体30とが一体に回動する一方、回動軸線X1方向(矢印ef方向)においては、モータ40のモータ出力軸41に対して、上述したクリアランスの分だけボール弁体30が僅かに移動可能となっている。モータ40のモータ出力軸41は、出力軸挿通孔15、軸支持孔16、出力軸嵌合凹部33及び軸部35と同軸であり、回動軸線X1を中心軸としている。
なお、弁本体10の下流側開口部12とカバー部材20の外周面との間には、Oリング60が取り付けられており、弁本体10とカバー部材20との間の隙間を封止している。また、弁本体10の出力軸挿通孔15を形成している弁本体10の内周面とモータ40のモータ出力軸41の外周面との間にはOリング61が取り付けられており、弁本体10とモータ出力軸41との隙間を封止している。
図11は、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1のシール部材50の外観構成を概略的に示す斜視図である。また、図12は、図11に示すシール部材50の断面図であり、図13は、図11に示すシール部材50の上面図である。上述したように、シール部材50は、ボール弁体30と弁本体10との間に設けられている。また、シール部材50は、ボール弁体30側(流路方向上流側(矢印b方向))に向かって凸に曲がっており、ボール弁体30が摺動可能に接触する環状の接触部56を有している。接触部56の面は凸曲面となっている。シール部材50の材質は、特に限定するものではないが、一例を開示すると、例えば、ゴムや樹脂やエラストマー等の高弾性部材である。シール部材50は、ボール弁体30と弁本体10との間の隙間を封止している。
具体的には、図1~3,11~13に示すように、シール部材50は、ボール弁体30側の端部において互いに接続する環状の内側片53と外側片52とを有している。内側片53は、カバー部材20側からボール弁体30側に向かうに連れて(流路方向下流側(矢印b方向)から上流側(矢印a方向)へ)拡径しており、外側片52は、カバー部材20側からボール弁体30側に向かうに連れて縮径している。また、接触部56は、内側片53に形成されており、シール部材50は、外側片52において弁本体10に係止されている。例えば、シール部材50は、弁本体10の内周面14bの径と同一又は略同一の外径を有する円環状又は略円環状の弾性体であり、断面形状がU字状又は略U字状に形成されている。また、シール部材50は、カバー部材20側からボール弁体30側に向かって凹む凹部50aが形成されている。すなわち、シール部材50の断面は、カバー部材20側が開放されている。シール部材50の凹部50aの深さは、カバー部材20のシール部材係合凸部23の高さよりも大きくなっている。シール部材50には、ボール弁体30のボール弁体貫通孔31及びカバー部材20の上流側開口部21よりも僅かに直径の大きい円形状又は略円形状の開口部51が形成されている。
ボールバルブ1において、シール部材50は、弁本体10の内周面14bとシール部材係合凸部23の外周面23aとの間で圧縮されて、弁本体10に保持されている。また、シール部材50は、このシール部材50の外側片52が弁本体10の内周面14bとシール部材係合凸部23の外周面23aとの間で圧縮されて固定端部分となっており、シール部材50の内側片53が自由端部分となっている。外側片52は、外周側に突き出して湾曲して延びており、また、内側片53は、内周側に突き出して湾曲して延びている。具体的には、シール部材50は、断面U字状又は断面略U字状となっており、外側片52と内側片53とは、流路方向上流側(矢印b方向)の端部において、湾曲して滑らかに接続している。例えば、この外側片52と内側片53との接続部が、シール部材50の流路方向上流側の端となっている。シール部材50の外側片52及び内側片53の幅は、各々同一又は略同一の幅となっており、外側片52の流路方向下流側(矢印a側)の端部の厚さは、カバー部材20の外周壁20aとシール部材係合凸部23の外周面23aとの間の径方向の幅よりも大きくなっている。また、シール部材50の内側片53は、自由端部分となっているため、内周側及び外周側に移動可能となっている。上述したように、シール部材50は、流路方向に直線状(円筒状)に延びる部分においてシール部材係合凸部23に挟持されることが好ましい。このため、シール部材50の外側片52の流路方向下流側(矢印a側)の端部には、シール部材係合凸部23の高さ寸法よりも長い流路方向に直線状(円筒状)に延びる部分が形成されていることが好ましい。
また、内側片53の凹部50aに背向する面である外曲面54は、凸曲面となっている。接触部56においても外曲面54は凸曲面となっており、接触部56はボール弁体30の外周面30aに線接触するようになっている。外曲面54は、少なくとも接触部56において上述のように凸曲面となっていればよい。また、シール部材50の外側片52の内径は、シール部材係合凸部23の外周面23aよりも小さくなっている。
このように、シール部材50は、外側片52の下流側の端部においてシール部材係合凸部23により挟持されており、他の部分は移動可能になっており、内側片53に設けられた接触部56は、柔軟に変位及び変形可能になっている。このため、シール部材50の接触部56は、ボール弁体30が揺動や回動等により変位してもボール弁体30に追従することができる。このため、シール部材50の外側片52は、ボール弁体30の回動時において安定した姿勢を保つことができ、シール部材50がボール弁体30に与える摺動抵抗を低減することができる。また、接触部56における外曲面54は凸曲面となっており、接触部56とボール弁体30の外周面30aとの間の接触を線接触とすることができ、上述のシール部材50の安定した姿勢及び高い追従性により、ボール弁体30の回動時においてもこの線接触を維持することができる。このため、ボール弁体30の回動時にシール部材50が発生する摺動抵抗を更に低減することができる。また、接触部56とボール弁体30の外周面30aとの間の接触が線接触であるため、シール部材50の封止性能を向上させることができ、また、ボール弁体30が揺動した際も、接触部56とボール弁体30の外周面30aとの間の接触を線接触とすることができ、ボール弁体30の揺動時においてもシール部材50の封止性能の安定させることができる。
続いて、上述した構成を有するボールバルブ1におけるカバー部材20の弁本体10への取り付け方法について説明する。図14は、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1におけるシール部材50のカバー部材20への取り付け方法を説明するための図であり、図15は、ボールバルブ1におけるカバー部材20及びシール部材50の弁本体10への取り付け方法を説明するための図である。まず、図14に示すように、シール部材50は、外側片52の下流側の端部がカバー部材20のシール部材係合凸部23に外周面23aと接触するように嵌め込まれる。シール部材50の外側片52の下流側の端部の内径は、シール部材係合凸部23の外周面23aの径よりも小さくなっているため、シール部材50は径方向に押し広げられ、外側片52の下流側の端部をカバー部材20に嵌め込むだけで簡易にシール部材50をカバー部材20に取り付けることができる。シール部材50がカバー部材20に取り付けられると、図15に示すように、シール部材50が取り付けられたカバー部材20は、弁本体10の下流側開口部12から上流側(矢印b方向)に移動されて弁本体10に挿入される。シール部材50がカバー部材20に取り付けられているため、シール部材50を弁本体10に簡易に取り付けることができる。このように、ボールバルブ1では、シール部材50をカバー部材20に簡易に取り付けることができ、その後、シール部材50が取り付けられたカバー部材20を弁本体10に簡易に取り付けることができるため、ボールバルブ1の組立性を向上させることができる。
続いて、上述した構成を有するボールバルブ1の動作について説明する。図16は、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1の流路が連通した状態を図2におけるA方向から見た場合について概略的に示す断面図であり、図17は、図16に示すボールバルブのボール弁体が揺動している状態を概略的に示す断面図である。図18は、図17に示すボールバルブ1のボール弁体30が揺動している状態を概略的に示す部分拡大図である。ボールバルブ1において、モータ40によりボール弁体30が一方側へ回動し、図16に示したように、ボールバルブ1の流路2(弁本体貫通孔10h及びカバー部材貫通孔20h)とボール弁体30のボール弁体貫通孔31とが連通した開放状態になると、弁本体10の上流側開口部11からカバー部材20の下流側開口部22に向かって流体を流すことができる。この開放状態においては、シール部材50の接触部56はボール弁体30の外周面30aと環状に線接触している。
開放状態において、モータ40がコントローラ等からボールバルブ1の流路2(弁本体貫通孔10h及びカバー部材貫通孔20h)を閉鎖状態にするための駆動信号を受けると、モータ40はモータ出力軸41を他方の側へ回動し、ボール弁体30がシール部材50の接触部56上を摺動する。このボール弁体30の回動の際も、シール部材50の外側片52は安定した姿勢を保持しており、シール部材50の接触部56はボール弁体30の外周面30aと線接触を維持するため、シール部材50の外曲面54の内側部分とボール弁体30の外周面30aとの接触面を低減させることができると共に、摺動抵抗を減らすことができる。
また、図17,18に示すように、ボール弁体30の開放状態でボール弁体30が揺動した場合であっても、外側片52の変形及び内側片53の変形によって、接触部56は柔軟にボール弁体30の変位に追従し、シール部材50の接触部56とボール弁体30の外周面30aとの間の接触が維持される。また、接触部56において外曲面54は凸曲面となっているので、接触部56は、ボール弁体30の変位に追従している際も、ボール弁体30の外周面30aとの間の線接触を維持することができる。このように、シール部材50は、ボール弁体30が揺動した場合であっても、封止性能を安定させることができる。
また、ボールバルブ1では、カバー部材20にボール弁体30側に向かって突出するシール部材係合凸部23を設け、シール部材係合凸部23を弁本体10の弁本体貫通孔10hとの間でシール部材50を挟持するように形成したため、シール部材50を簡易にカバー部材20に保持させることができる。
また、ボールバルブ1では、内側片53をカバー部材20側からボール弁体30側に向かうに連れて拡径し、外側片52をカバー部材20側からボール弁体30側に向かうに連れて縮径している。また、接触部56を内側片53に形成し、シール部材50を外側片52において弁本体10に係止した。このため、シール部材50の接触部56は、ボール弁体30が揺動や回動等により変位してもボール弁体30に追従することができる。このため、シール部材50の封止性能の安定性を更に向上させることができる。
このように、本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1によれば、シール部材50による摺動抵抗を低減させることができる。
次に、本発明の第2の実施の形態に係るボールバルブ100の構成を説明する。図19は、本発明の第2の実施の形態に係るボールバルブ100の流路2が連通した状態を図2におけるA方向から見た場合について概略的に示す断面図である。図20は、ボールバルブ100の流路2が遮断した状態を図2におけるA方向から見た場合について概略的に示す断面図である。以下、上述の第1の実施の形態に係るボールバルブ1と同一の又は類似する構成に対しては同一の符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。本発明の第2の実施の形態に係るボールバルブ100は、上述の本発明の第1の実施の形態に係るボールバルブ1に対してカバー部材及びシール部材の構成が異なる。具体的には、ボールバルブ100において、カバー部材20に代えてカバー部材110が設けられており、また、シール部材50に代えてシール部材120が設けられている。
図21は、本発明の第2の実施の形態に係るボールバルブ100のカバー部材110の外観構成を概略的に示す斜視図である。また、図22は、図21に示すカバー部材110の断面図であり、図23は、図21に示すカバー部材110の底面図である。図19~23に示すように、カバー部材110には、シール部材係合凸部23の外周面23aからこのシール部材係合凸部23の外周側に向かって突出する嵌合凸部111(111c~111f)が設けられている。
シール部材係合凸部23は、嵌合凸部111を複数有しており、複数の嵌合凸部111のうち1対の嵌合凸部111c,111dは、各々、シール部材係合凸部23のボール弁体30側の端部から外周側に背向して突出しており、ボール弁体30の回動方向に対して直交する方向に延在している。また、複数の嵌合凸部111のうち別の1対の嵌合凸部111e,111fは、各々、シール部材係合凸部23のボール弁体30側の端部から外周側に背向して突出しており、シール部材係合凸部23の周方向において1対の嵌合凸部111c,111dの間が等間隔となる位置に延在している。
具体的には、シール部材係合凸部23は、複数(例えば4つ)の嵌合凸部111(111c,111d,111e及び111f)を有している。嵌合凸部111c,111d,111e及び111fは、各々、シール部材係合凸部23の外周面23aから外周側に突出している。嵌合凸部111c,111d,111e及び111fは、各々、等角度間隔又は略等角度間隔(この場合90度ごと)に設けられており、同じ又は略同じ形状に形成されている。
嵌合凸部111c(111)は、外周面23aの全周にわたるフランジ部の一部分を切り取った形状に形成されている。嵌合凸部111cは、上流側(矢印b方向)の端部において、回動軸線X1方向(矢印ef方向)と平行又は略平行な方向にシール部材係合凸部23の外周面23aに沿って延在している。嵌合凸部111d(111)は、外周面23aの全周にわたるフランジ部の一部分を切り取った形状に形成されている。嵌合凸部111dは、上流側(矢印b方向)の端部において、回動軸線X1方向(矢印ef方向)と平行又は略平行な方向にシール部材係合凸部23の外周面23aに沿って延在している。
嵌合凸部111e(111)は、シール部材係合凸部23の周方向において嵌合凸部111cの左側部分と嵌合凸部111dの左側部分との間に位置している。嵌合凸部111eの手前側部分と嵌合凸部111cの左側部分との間の間隔と、嵌合凸部111eの奥側部分と嵌合凸部111dの左側部分との間との間隔が等間隔となっている。嵌合凸部111eは、外周面23aの全周にわたるフランジ部の一部分を切り取った形状に形成されている。嵌合凸部111eは、上流側(矢印b方向)の端部において、回動軸線X1方向(矢印ef方向)と直交又は略直交な方向にシール部材係合凸部23の外周面23aに沿って延在している。
嵌合凸部111f(111)は、シール部材係合凸部23の周方向において嵌合凸部111cの右側部分と嵌合凸部111dの右側部分との間に位置している。嵌合凸部111fの手前側部分と嵌合凸部111cの右側部分との間の間隔と、嵌合凸部111eの奥側部分と嵌合凸部111dの手前側部分との間との間隔が等間隔となっている。嵌合凸部111fは、外周面23aの全周にわたるフランジ部の一部分を切り取った形状に形成されている。嵌合凸部111fは、上流側(矢印b方向)の端部において、回動軸線X1方向(矢印ef方向)と直交又は略直交な方向にシール部材係合凸部23の外周面23aに沿って延在している。
嵌合凸部111c,111d,111e及び111fは、シール部材係合凸部23の周方向において同じ又は略同じ長さとなっており、シール部材係合凸部23の径方向において同じ又は略同じ突出量だけ外周側に突出している。後述する図27に示すように、シール部材係合凸部23の径方向における幅をa、嵌合凸部111c,111d,111e及び111fの径方向における突出量をbとした場合の比(a:b)は、2:1程度となっている。なお、嵌合凸部111c,111d,111e及び111fの径方向における突出量については、後述するシール部材120のシール部材側嵌合凸部121と係合することができる突出量であれば上述の比(a:b)が2:1でなくてもよい。
また、1対の嵌合凸部111c,111dと別の1対の嵌合凸部111e,111fとの間に、各々、1対の嵌合凸部111c,111dのうち1の嵌合凸部111cと別の1対の嵌合凸部のうち1の嵌合凸部111eとを接続すると共に、他の嵌合凸部111dと嵌合凸部111fとを接続する一対のリブ部112c,112dが延在している。一対のリブ部112c,112dは、シール部材係合凸部23のボール弁体30側の端部から外周側に背向して突出している。
具体的には、リブ部112cは、その中央部分が左手前側(矢印c方向と矢印e方向との間)に突出しており、嵌合凸部111cの左側部分と嵌合凸部111eの手前部分との間を滑らかに接続している。リブ部112cは、上流側(矢印b方向)の端部において、左手前側(矢印c方向と矢印e方向との間)を中央部分としてシール部材係合凸部23の外周面23aに沿って延在している。
リブ部112dは、その中央部分が右奥側(矢印d方向と矢印f方向との間)に突出しており、嵌合凸部111dの右側部分と嵌合凸部111fの奥側部分との間を滑らかに接続している。リブ部112dは、上流側(矢印b方向)の端部において、右奥側(矢印d方向と矢印f方向との間)を中央部分としてシール部材係合凸部23の外周面23aに沿って延在している。
リブ部112c,112dは、シール部材係合凸部23の周方向において同じ又は略同じ長さとなっており、シール部材係合凸部23の径方向において同じ又は略同じ突出量だけ外周側に突出している。リブ部112c,112dの径方向における突出量は、嵌合凸部111c,111d,111e及び111fの径方向における突出量よりも小さくなっており、後述するシール部材120のシール部材側嵌合凸部121と係合しない程度の突出量となっている。
また、シール部材係合凸部23のボール弁体30側の端部の内周側の少なくとも一部には、ボール弁体30側に向かうに連れて拡径している拡径面113が形成されている。具体的には、拡径面113は、環状に延在しており、シール部材係合凸部23の内周面及び上流側(矢印b方向)の端面と滑らかに接続している。拡径面113は、シール部材係合凸部23と同軸(同心)であり、拡径面113の直径は、シール部材係合凸部23の内周面の直径よりも大きくなっている。拡径面113は、シール部材係合凸部23の内周面から上流側に向かうに連れてシール部材係合凸部23よりも外周側に拡径されているテーパ面である。
図24は、本発明の第2の実施の形態に係るボールバルブ100のシール部材120の外観構成を概略的に示す斜視図である。また、図25は、図24に示すシール部材120の断面図であり、図26は、図24に示すシール部材120の上面図である。図24~26に示すように、シール部材120は、嵌合凸部111に対応して外側片52の内面から内側に向かって突出するシール部材側嵌合凸部121を有しており、シール部材120は、カバー部材110の嵌合凸部111とシール部材側嵌合凸部121が係合して弁本体10に係止されている。
具体的には、シール部材側嵌合凸部121は、シール部材120の上側(矢印a方向)の端部から内周側に向かって環状に突出しており、断面半球状又は断面略半球状のフランジ部として形成されている。シール部材側嵌合凸部121は、シール部材120の下流側(矢印a方向)の端部において、外側片52の内曲面に沿って延在すると共に、回動軸線X1方向(矢印ef方向)と平行又は略平行に延在している。シール部材側嵌合凸部121の径方向における突出量については、シール部材係合凸部23の嵌合凸部111c,111d,111e及び111fと係合することができる突出量であればよい。なお、シール部材側嵌合凸部121は、環状のフランジ部として形成されている場合に限らず、嵌合凸部111c,111d,111e及び111fに対応してフランジ部の一部として形成されていてもよく、嵌合凸部111c,111d,111e及び111fと係合されるように形成されていれば形状は問わない。
このようにして、本発明の第2の実施の形態に係るボールバルブ100では、シール部材係合凸部23が、嵌合凸部111を複数有しており、複数の嵌合凸部111のうち1対の嵌合凸部111c,111dは、各々、シール部材係合凸部23のボール弁体30側の端部から外周側に背向して突出しており、ボール弁体30の回動方向に対して直交する方向に延在している。また、シール部材120が、嵌合凸部111に対応して外側片52の内面から内側に向かって突出するシール部材側嵌合凸部121を有しており、シール部材120は、カバー部材110の嵌合凸部111とシール部材側嵌合凸部121が係合して弁本体10に係止されている。
このため、本発明の第2の実施の形態に係るボールバルブ100では、シール部材係合凸部23の1対の嵌合凸部111c,111dによりシール部材120の外側片52を更に強固に挟持することができる。図27は、図19に示すボールバルブ100のシール部材120がカバー部材110に係合している状態を概略的に示す部分拡大図である。図27に示すように、カバー部材20の外周壁20aとシール部材係合凸部23の外周面23aとの間において、カバー部材110の嵌合凸部111d(111c)とシール部材120のシール部材側嵌合凸部121とが噛み合っており、ボール弁体30の回動時においてもシール部材120の外側片52の位置・姿勢が変化するのを防止することができる。従って、ボールバルブ100では、ボール弁体30の回動時において、シール部材係合凸部23の1対の嵌合凸部111c,111dによりシール部材120の外側片52の位置・姿勢を更に保持することができるため、シール部材120の安定性を更に向上することができる。
また、ボールバルブ100では、複数の嵌合凸部111のうち別の1対の嵌合凸部111e,111fは、各々、シール部材係合凸部23のボール弁体30側の端部から外周側に背向して突出しており、シール部材係合凸部23の周方向において1対の嵌合凸部111c,111dの間が等間隔となる位置に延在している。このため、シール部材係合凸部23の1対の嵌合凸部111c,111dによりシール部材120の外側片52を更に強固に挟持することができる。従って、ボールバルブ100では、ボール弁体30の回動時において、シール部材係合凸部23の別の1対の嵌合凸部111e,111fによりシール部材120の外側片52の位置・姿勢を更に保持することができるため、シール部材120の安定性を更に向上することができる。
また、ボールバルブ100では、シール部材係合凸部23のボール弁体30側の端部の内周側の少なくとも一部に、ボール弁体30側に向かうに連れて拡径している拡径面113が形成されている。このため、ボールバルブ100では、ボール弁体30の回動時において、シール部材係合凸部23の上流側(矢印a方向)の端部とシール部材120の内周面との接触を防止することができるため、シール部材120の接触による破損を防止することができると共に、シール部材120の姿勢の安定性を更に向上することができる。
また、ボールバルブ100では、嵌合凸部111cと嵌合凸部111eとを接続するリブ部112cと、嵌合凸部111dと嵌合凸部111fとを接続するリブ部112dとが存在している。このため、カバー部材110を製造するための金型の設計が容易となるため、カバー部材110を簡易に製造することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の概念及び特許請求の範囲に含まれるあらゆる態様を含む。また、上述した課題及び効果の少なくとも一部を奏するように、各構成を適宜選択的に組み合わせてもよい。例えば、上記実施の形態における、各構成要素の形状、材料、配置、サイズ等は、本発明の具体的使用態様によって適宜変更され得る。
例えば、ボールバルブ1としては、カバー部材20におけるボール弁体30側の端面からボール弁体30側に向かって突出するシール部材係合凸部23を設けた場合を一例に本発明の第1の実施の形態について説明したが、図28に示すように、カバー部材20には、シール部材係合凸部23の外周面23aからこのシール部材係合凸部23の外周側に向かって突出する嵌合凸部23bが設けられていてもよい。またこの場合、シール部材50には、嵌合凸部23bに対応してシール部材50の外側片52の内面からシール部材50の外側に向かって凹む嵌合凹部55が形成されるようになっていてもよい。具体的には、嵌合凸部23bは、シール部材係合凸部23の外周面23aの端部から突出する断面半球状のフランジ部であり、嵌合凹部55は、断面半球状のフランジ部に対応した断面半球状の環状溝部である。これにより、嵌合凸部23bと嵌合凹部55とが嵌合して更に強固にシール部材50をカバー部材20に保持させることができる。なお、嵌合凹部55は形成されておらず、嵌合凸部23bのみが形成されていてもよい。また、嵌合凸部23bは、シール部材係合凸部23の外周面23aからこのシール部材係合凸部23の外周側に向かって突出する突起であればよく、突起は少なくとも1つ有していればよい。
また、ボールバルブ1として、シール部材50の断面形状をU字状又は略U字状に形成した場合を一例に本発明の第1の実施の形態について説明したが、シール部材50の外側片52は真っ直ぐ延びていてもよく、外側片52は外周側に突き出して湾曲して延びていてもよい。また、内側片53は少なくとも接触部56において内周側に突き出して湾曲して延びていればよい。具体的には、シール部材50はボール弁体30側に向かって突き出して接触部56のみが曲がっており、接触部56とボール弁体30の外周面30aとの間の接触を線接触とすることができればよい。また、シール部材50の外側片52は円錐筒状であってもよい。また、シール部材50の断面形状をV字状又は略V字状に形成してもよく、また、シール部材50の断面形状をJ字及び逆J字状又は略J字及び逆J字状に形成し、シール部材50の内側片53の端部がカバー部材20の上流側端面20bと接触していなくてもよい。
また、ボールバルブ100として、シール部材係合凸部23が、その外周面23aに嵌合凸部111c,111d,111e,111f及びリブ部112c,112dを有する場合を一例に本発明の第2の実施の形態について説明したが、図29に示すように、シール部材係合凸部23がリブ部112c,112dを有していなくてもよい。また、図30に示すように、ボールバルブ100として、シール部材係合凸部23が、嵌合凸部111e,111fを有していなくてもよく、嵌合凸部111c,111dのみを有していればよい。すなわち、ボール弁体30の回動時においてシール部材120の外側片52への負荷が最も大きくなる位置にシール部材係合凸部23の嵌合凸部111c,111dとシール部材側嵌合凸部121とを係合させる。これにより、嵌合凸部111c,111dによりシール部材120の外側片52の位置・姿勢を保持することができるため、シール部材120の姿勢の安定性を更に向上することができる。なお、シール部材嵌合凸部111はボール弁体30の回動時においてシール部材120の外側片52への負荷が最も大きくなる位置に配置されていればよいため、分割されていなくてもよく、例えば、シール部材係合凸部23の外周面23aに沿って全周に配置されていてもよい。その場合、シール部材120の姿勢の安定性を更に向上させることができる。