JP7159383B2 - 基板保持盤 - Google Patents

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Description

本発明は、基板保持盤に関する。
種々の電子デバイスの製造において用いられるガラスやシリコンなどの基板は、基板保持盤の保持面上に配置され、基板保持盤によって保持される。
基板保持盤の保持面を粗面にすることが有用である。
特許文献1には、基板保持盤において、基板を支持する支持面と、基板を支持しない非支持面が粗面であり、粗面がアルミナからなる形態が開示されている。
特開2006-64992号公報
特許文献1の基板保持盤では、基板保持盤の支持面に形成された粗面が基板との接触によって摩耗し、平坦化してしまうという問題があった。
そこで本発明では、粗面の摩耗を抑制することが可能な基板保持盤を提供することを第一の目的とする。
また、基板保持盤の表面における光の反射を低減することを第二の目的とする。
第一の目的を達成するための手段は、基板保持面を有する基板保持盤であって、基部と、前記基部に対して前記基板保持面の側に設けられた、基板を支持する突部と、を有し、前記基部および前記突部の最上面は算術平均粗さRaが0.4μm以上である粗面であり、前記基部または前記突部が第一部分を有しており、前記突部が、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分を有し、前記第二部分が、前記粗面の頂部から距離Dの範囲に設けられ、前記距離Dは、前記頂部と、前記頂部に隣接した底部の高低差Hよりも小さいことを特徴とする。
第二の目的を達成するための手段は、基板保持面を有する基板保持盤であって、第一部分を有する基材と、前記第一部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分と、前記第二部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第二部分よりも屈折率の低い第三部分と、を有し、前記第二部分の屈折率nと前記第一部分の屈折率nとの差n-nは、前記第二部分の屈折率nと前記第三部分の屈折率nとの差n-nよりも小さいことを特徴とする。
第二の目的を達成するための他の手段は、基板保持面を有する基板保持盤であって、第一部分を有する基材と、前記第一部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分と、前記第二部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、多孔質材料からなる第三部分と、を有することを特徴とする。
第一の目的を達成するための手段は、基板保持面を有する基板保持盤であって、第一部分を有する基材と、前記第一部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分と、を有し、前記第一部分の材料は、酸素含有量が25at%以上であり、前記第二部分の材料は、炭素含有量または窒素含有量が25at%以上であり、前記第一部分は、前記第二部分から100nm以内の範囲に、窒素含有量が1at%以上である窒素含有領域を有することを特徴とする。
本発明によれば、基板保持盤の粗面の摩耗を抑制する上で有利な技術を提供することができる。
基板保持盤の斜視図。 基板保持盤を説明する模式図。 基板保持盤を説明する模式図。 基板保持盤を説明する模式図。 基板保持盤を説明する模式図。 基板保持盤を説明する模式図。 基板保持盤を説明する模式図。 基板保持盤を説明する模式図。 露光装置の模式図。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態を説明する。ただし、以下に説明する形態は、発明の1つの実施形態であって、これに限定されるものではない。なお、以下の説明および図面において、複数の図面に亘って共通の構成については共通の符号を付している。そして、共通する構成を複数の図面を相互に参照して説明し、共通の符号を付した構成については適宜説明を省略する。
図1(a)に、本実施形態に係る第1例の基板保持盤の斜視図を示す。本実施形態における基板保持盤1は、基部2と、基部2の上に、突部3を有している。基板保持盤1の2つの主面(表面と裏面)のうちの一方の面(便宜的に表面とする)が、基板保持面であり、基板保持面に突部3が設けられている。少なくとも突部3の最上面と側面とが基板保持面を構成する。
図1(b)に、図1(a)の基板保持盤1に基板7を載置する際の斜視図を示す。基板保持盤1の保持面の上に基板7が載置される。基部2と、基部2の上に設けられた突部3が、基板7の保持を行う。とりわけ、保持面の突部3が、基板7の支持を行う。突部3で基板7を支持することで、基板保持盤1と基板7との接触面積が小さくなり、突部3が設けられていない場合に比べて、基板7の損傷を抑制することができる。保持面の上に基板7が載置されている場合には、突部3の最上面は基板保持盤1と基板7との接触面である。保持面の上に基板7が載置されていない場合には、突部3の最上面は基板保持盤1の雰囲気(例えば空気や不活性ガス)と接触している。第1例の基板保持盤1に載置する基板7は、電子デバイスの製造に用いられる基板7である。この基板7は、電子デバイスの一部を構成しうるが、電子デバイスの製造の途中で除去されて、電子デバイスを構成しない場合もある。基板7は、例えば有機ELディスプレイや液晶ディスプレイ、太陽電池パネルなどの製造に用いられるガラス基板や樹脂基板でありうる。
本例の基板保持盤1には吸引孔部4が設けられており、吸引孔部4を介して基板7の真空吸着を行うが、吸引孔部4は、省略しても良い。
図1(c)に、本実施形態に係る第2例の基板保持盤の斜視図を示す。図1(d)に、図1(c)の基板保持盤1に基板7を載置する際の斜視図を示す。第2例の基板保持盤1は、その外形が円形である点で、図1(a)と異なるが、その他の構成は同じである。第2例の基板保持盤1に載置する基板7は、例えばSiウェーハやSiCウェーハなどの半導体基板、ガラスウェーハやプラスチックウェーハなどの絶縁体基板でありうる。
図1(a)~(d)に示した基板保持盤1は、様々な電子デバイスの製造装置に用いることができる。例えば、基板7の上に塗布されたフォトレジストを露光する露光装置において、基板7を保持する際に用いることができる。露光装置用だけではなく、成膜装置用やエッチング装置用などにも用いることができる。
図1(e)に示すように複数個の基板保持盤1を並べて、基板保持具11として使用することができる。
<第一の実施形態>
次に、図2を用いて、第一の実施形態の説明を行う。
図2(a)は、図1(a)あるいは図1(c)の円10で囲んだ範囲を拡大した断面図であり、図2(b)は、図2(a)の円11で囲んだ範囲を拡大した図である。図2(c)は、図2(b)の円12で囲んだ範囲を拡大した図である。
本実施形態の基板保持盤1は、図1(a)あるいは図1(c)で説明したように、基部2と、突部3とを有している。保持面のうち、少なくとも突部3の最上面が粗面である。以下の説明における「粗面」は、算術平均粗さRaが0.4μm以上である面であることが好ましい。突部3は、基部2より硬度の高い部分である高硬度部分5を有している。この点は、本実施形態だけでなく、他の実施形態でも同様でありうる。本実施形態では、保持面のうち、突部3の最上面が粗面であるものとして説明する。また高硬度部分5は、保持面のうち、突部3の最上面に設けられているものとして説明する。
基部2について説明する。基部2は、構成部21、構成部22、構成部23から構成されている。構成部21、構成部22、構成部23のそれぞれは、互いに同じ材料からなる。少なくとも共通の材料で構成されている構成部21、22、23を基材と呼び、前記材料と共通の材料で構成されている部分も基材と呼ぶ。構成部21、22、23はそれぞれ、同一平面上に位置している。また、構成部21、22,23の下面もそれぞれ、同一平面上に位置しており、基板保持面の反対側である裏面24を構成している。構成部22は、構成部21と構成部23の間に位置している。
突部3について説明する。突部3は、基部2のうち構成部22の上に存在しており、構成部21、構成部23の上には、突部3は存在しておらず、空間が設けられている。突部3は、構成部21の上の空間と、構成部23の上の空間との間に存在しており、空間は2つの突部3の間に存在している。
突部3は、基部2と同じ材料からなる部分である低硬度部分31と高硬度部分5から構成されている。低硬度部分31も基材である。
次に、高硬度部分5について説明する。高硬度部分5は、基部2より硬度が高い部分であればよい。高硬度部分5は、低硬度部分31より硬度が高い部分でありうる。
図2(c)について説明する。本実施形態は、保持面のうち、少なくとも突部3の最上面が粗面であり、突部3が高硬度部分5を有している。高硬度部分5が、粗面の頂部51から距離Dの範囲に設けられている。距離Dは、頂部51と、頂部51に隣接した底部52の高低差Hよりも小さい(D<H)。
最上面における粗面の頂部51は、少なくともひとつでも設けられていればよいが、最上面には複数の頂部が設けられていることが好ましく、最上面には5個以上の頂部が設けられていることが好ましい。5個以上の頂部51のそれぞれについて、隣接した底部52との高低差Hよりも小さい範囲に、高硬度部分5が設けられていることが好ましい。また、最上面における粗面の最高の頂部51と隣接する底部52との高低差Hmaxを定義することができる。5個以上の頂部51のそれぞれについて、高硬度部分5が、粗面の頂部51から距離Dmaxの範囲に設けられていてもよい。ここで、距離Dmaxは高低差Hmaxよりも小さい(Dmax<Hmax)ものとする。
また、高低差Hmaxは、頂部から低硬度部分31までの距離よりも大きいことが好ましい。
本実施形態では、高硬度部分5が、粗面の頂部から隣接する底部までの高低差Hよりも小さい距離Dの範囲に設けられていることで、最上面の粗面が高硬度部分5で形成され、粗面の摩耗を抑制することができる。
少なくとも最上面の少なくとも一部が、高硬度部分5であればよいが、粗面の頂部が高硬度部分5で構成されていれば、より好適である。このような構成により、基板7と最上面の粗面との接触による摩耗が、高硬度部分5によって抑制できる。本実施形態では、保持面のうち、突部3の最上面のみが粗面化されており、突部3の最上面の粗面は、高硬度部分5で構成されている。少なくとも基板7との接触面である突部3の最上面の粗面が、高硬度部分5で構成されていれば、最上面の粗面が高硬度部分5で構成されていない場合に比べて、粗面の摩耗を抑制する上でより好適である。
突部3の最上面を粗面にすることで、露光処理を行う際に、基板保持盤の表面における反射率を低減することが可能となる。それにより、照射強度の変動が減少し、露光ムラを抑制することができる。
ほかにも、基部2と高硬度部分5の密着力を向上させる効果や、基板との接触面積が、突部3の最上面が粗面でない場合に比べて、小さくなることで、基板へのダメージも少なくなるといった効果もある。
本実施形態における基材(基部2及び低硬度部分31)を構成する材料は、ブラックアルミナである。ブラックアルミナの硬度はたとえば、約1600Hvである。基材(基部2及び低硬度部分31)の厚さは、基板保持盤1としての機械的強度を確保するための厚さが必要となり、例えば10~100mmであり、60mm以下であることが好ましい。基材(基部2及び低硬度部分31)の厚さは、30mm以下であってもよい。
基材を構成する材料は、ブラックアルミナに限定されるものではなく、アルミナやセラミックス、ジルコニア、ガラス、プラスチック、金属などでもよい。低硬度部分31の硬度は、1000~2000Hvであれば好ましい。
本実施形態において、突部3のうち、低硬度部分31の上面も粗面であり、低硬度部分31の上面の粗面は、低硬度部分31に対するブラスト加工によって形成されている。突部3の最上面の粗面は、低硬度部分31の上面の粗面の形状を反映した形状を有しうる。高硬度部分5の厚さが小さいほど、低硬度部分31の上面の粗面の形状と、突部3の最上面の粗面の形状の相関関係は大きくなる。
突部3の最上面の算術平均粗さRaは、例えば0.4~10μmの範囲である。突部3の最上面の算術平均粗さRaは、0.6μm以上であってよく、0.8μm以上であってもよく、1.0μm以上であってもよい。突部3の最上面の算術平均粗さRaは、8.0μm以下であってもよく、6.0μm以下であってもよく、4.0μm以下であってもよく、2.0μm以下であってもよい。低硬度部分31の上面の粗面の形状を反映した突部3の最上面の算術平均粗さRaを0.4μm以上とするには、低硬度部分31の上面の算術平均粗さRaは0.4μmよりも大きいことが好ましく、例えば0.6μm以上とすることができる。基部2と突部3の最上面の算術平均粗さRaは0.4~4.0μmの範囲とすることが良い。
突部3の形状および配列ピッチは、基板7の支持が可能であればよく、ここでは、円錐台形状又は円柱形状の突部である。突部3のピッチは、例えば1mm以上100mm以下であり、10mm以上30mm以下が好ましい。突部3のピッチは、1mm以上10mm以下であってもよい。また突部3の高さは、例えば10μm以上1mm以下であり、0.2mm以上0.8mm以下が好ましい。突部3の高さは、例えば50μm以上0.5mm以下であってもよく、0.3mm以下であってもよい。
高硬度部分5の材質としては摩耗抑制効果を向上させるため、プラズマCVD法により成膜されたDLC(ダイヤモンドライクカーボン)を用いている。DLCは水素を含有していてもよい。DLCの水素含有量が低いほど、硬度が高くなり、脆性が高くなりやすい。DLCの水素含有量が高いほど、硬度が低くなり、靱性が高くなりやすい。DLCの硬度は、例えば6~16GPaになりうるが、水素含有量を調整することで9~13GPaとすることができる。例えば、DLCの水素含有量が21~26at%であれば、粗面を有する高硬度部分5を成す上で、良好な膜質(高い硬度と高い靭性)を得ることができる。DLCの水素含有量が23~26at%であってもよい。DLC中の水素含有量は、成膜条件、例えば、原料ガスの流量や基板バイアスで制御することができる。DLC中の水素含有量は、弾性反跳検出分析(ERDA)によって分析することができる。DLCはアルゴンを含有していてもよい。DLCのアルゴン含有量が高いほどDLCの屈折率が低くなりうるため、反射抑制に有効である。DLCのアルゴン含有量は10at%未満であってよい。なお、元素の含有量を示すat%とは、atom%あるいは原子%のことである。元素の含有量(濃度)は、本明細書で言及する分析方法の他に、飛行時間型二次イオン質量分析法(TOF-SIMS)でも分析が可能である。
高硬度部分5の材質は、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)に限らず、SiC(シリコンカーバイド、炭化シリコン)や、TiN(窒化チタン)、TiC(炭化チタン)、セラミックスや超硬合金でも良い。基材の硬度が約1600Hvであれば、高硬度部分5の硬度は2000~4000Hvが好ましい。
最上面の粗面を高硬度部分5で構成することで、粗面の摩耗を抑制することができる。高硬度部分5の厚さは、基板7との接触によって粗面が摩耗することを抑制するための厚さが必要となり、例えば0.4μm以上であり、1μm以上が好ましい。ただし、10μm以上となると、高硬度部分5にクラックが生じる可能性が高くなるため、10μm以下が好ましい。
高硬度部分5の膜厚は、突部3の最上面の粗面の高低差Hよりも厚いことが好ましい。また、高硬度部分5は、底部52から高低差Hより小さい範囲に設けられていてもよい。粗面の頂部51から隣接する粗面の底部52までの高低差Hは、0.1μm以上1.2μm以下が好ましい。
低硬度部分31は、第一部分と呼ぶことができ、高硬度部分5は、第二部分と呼ぶことができる。
低硬度部分31の上面の粗面の形状を、突部3の最上面の粗面の形状に反映させる上では、高硬度部分5の厚さは小さい方が好ましい。具体的には、高硬度部分5の厚さμmは、低硬度部分31の上面の粗面の算術平均粗さRaの4倍以下であることが好ましく、2倍以下であることがより好ましい。低硬度部分31の上面の粗面の算術平均粗さRaと、突部3の最上面の粗面の算術平均粗さRaとが、等しいと近似できる。そうすると、高硬度部分5の厚さは、突部3の最上面の粗面の算術平均粗さRaの4倍以下であることが好ましく、2倍以下であることがより好ましいといえる。突部3の最上面の粗面の高低差Hは、突部3の最上面の粗面の算術平均粗さRaのおおむね2倍程度と近似することができる。従って、高硬度部分5の厚さは、突部3の最上面の粗面の高低差Hの2倍以下であることが好ましく、1倍以下であることがより好ましいといえる。また、突部3の最上面の算術平均粗さRaが0.4μm以上であれば、高低差Hは0.8μm以上であることが好ましい。高硬度部分5の厚さが、突部3の最上面の粗面の算術平均粗さRaの2倍以下であれば、突部3の最上面の粗面の底部52の位置が、突部3の最上面の粗面の頂部51に対応する低硬度部分31の上面の粗面の頂部よりも、低い位置に配置されやすくなる。このことは、突部3の最上面の粗面の形状を、高硬度部分5の下地である低硬度部分31の上面の粗面の形状で制御するうえで有利である。低硬度部分31の上面の粗面の粗さが小さいほど、高硬度部分5の厚さは小さくした方がよく、低硬度部分31の上面の粗面の粗さが大きいほど、高硬度部分5の厚さを大きくした方がよい。
次に本実施形態に係る吸引孔部4の説明を行う。吸引孔部4は、突部3上に載置した基板7を吸着保持するため、吸引孔部4の下側開口部を真空ポンプ(図示略)に接続し、突部3の周辺の空気を吸引減圧できるようにした。突部3を設けることで、設けない場合に比べて、より多くの空気を吸引することができる。吸引孔部4の側面は、本例では高硬度部分5によってコーティングされているが、基板7と対向する面ではないため、高硬度部分5でコーティングされていなくても良い。同様にして、高硬度部分5は、基部2の裏面24、基部2の側面240にコーティングされている必要はない。
<第二の実施形態>
次に、図3(a)および図3(b)および図3(c)を用いて第二の実施形態を説明する。
図3(a)は、本実施形態における基板保持盤1の一例を表す断面図であり、図3(b)は、図3(a)の円11で囲まれた範囲の拡大図である。また図3(c)は、図3(a)の円13に囲まれた範囲の拡大図である。なお、図3(b)の円12に囲まれた範囲における突部3の最上面の構造は、図2(b)の円12で囲まれた範囲の拡大図である図2(c)で説明した構造と同じ構造であってよいため、説明を省略する。
本実施形態の基板保持盤1は、基板保持盤1の保持面において、突部3の最上面だけでなく、突部3の側面、構成部21、構成部23(上に突部がない部位である第一部位)の上にも高硬度部分5で構成された粗面が設けられている点で第一の実施形態と異なる。
基板保持盤1において、基部2は突部3ではない部分の全体を意味しうる。基部2の最上面は突部3の両側の空間に接する。第一実施形態において突部3が高硬度部分5と低硬度部分31を含んでいたのと同様に、第二実施形態において基部2は高硬度部分5と低硬度部分とを含みうる。第一実施形態において基部2は構成部21~23と同義でありえたが、第二実施形態において基部2は、高硬度部分と、構成部21~23以外の低硬度部分と、を含みうる。したがって、このような基部2のうちのの、高硬度部分と、構成部21~23以外の低硬度部分とを、特に、遷移部9と称するが、遷移部9は基部2の一部である。
本実施形態の基板保持盤1は、基部2が構成部21~23の他に遷移部9を有している。遷移部9について説明する。遷移部9は、基部2のうち、構成部22から突部3へ遷移する部分、又は、基部2のうち、構成部21,23から構成部21,23の上に設けられた空間へ遷移する部分である。本実施形態では、遷移部9は、構成部21~23と同じ材料(基材)からなる部分(低硬度部分)と、高硬度部分5で構成されている。
遷移部9は、構成部22から、低硬度部分を介して突部3へ遷移する位置、又は構成部21,23から高硬度部分5を介して構成部21,23の上に設けられた空間へ遷移する位置に存在している。詳細には、構成部22と突部3の間の遷移部9は、低硬度部分(基材)で構成された部分と、この部分の両側の高硬度部分5で構成された部分とを含む。
図3(c)について説明する。図3(c)は、図3(a)の円13に囲まれた範囲の拡大図である。本実施形態は、図3(b)に示されているように、保持面のうち、突部3の側面が粗面である。基材である構成部21、23の上面も粗面である。また、構成部21、23の上には、高硬度部分5で構成された第二部位55が設けられ、高硬度部分5で構成された第二部位55の基板保持面の側の上面は粗面である。基板と接触しない面である、第二部位55の基板保持面の側の上面が粗面である構成は、反射率の低減に好適である。
また、突部3の側面、構成部21、23の上が高硬度部分5で構成されることで、基板保持盤1と高硬度部分5との接触面積が増加し、基板保持盤1と高硬度部分5との膜剥がれを抑制することができる。
本実施形態における、図3(c)に示された距離Dは、高低差Hより小さい範囲に存在しているが、少なくとも突部3の最上面における距離Dが、高低差Hより小さい範囲に存在していればよい。
その他、高硬度部分5(第二部位55)や、その下地である低硬度部分(構成部21、23)の表面形状については、第一の実施形態における高硬度部分5や低硬度部分31の表面形状と同様であってよい。基部2の最上面の算術平均粗さRaは、例えば0.4~10μmの範囲である。基部2の最上面の算術平均粗さRaは、0.6μm以上であってよく、0.8μm以上であってもよく、1.0μm以上であってもよい。基部2の最上面の算術平均粗さRaは、8.0μm以下であってもよく、6.0μm以下であってもよく、4.0μm以下であってもよく、2.0μm以下であってもよい。構成部21、23の上面の粗面の形状を反映した基部2の最上面の算術平均粗さRaを0.4μm以上とするには、構成部21、23の上面の算術平均粗さRaは0.4μmよりも大きいことが好ましく、例えば0.6μm以上とすることができる。基部2と突部3の最上面の算術平均粗さRaは0.4~4.0μmの範囲とすることが良い。
<第三の実施形態>
次に図4(a)および図4(b)を用いて第三の実施形態を説明する。本実施形態と第二の実施形態とは、低硬度部分31の上面が、突部3の最上面の粗面に比べ、平坦である点が異なる。この場合、第一の実施形態、第二の実施形態と同様に、突部3の最上面の粗面に、高硬度部分5が含まれているため、粗面の摩耗を抑制することができる。
<第四の実施形態>
次に図5(a)および図5(b)を用いて第四の実施形態を説明する。本実施形態は、第二の実施形態のうち、突部3が高硬度部分5のみで構成されている形態を示している。この場合、反射率を低減させるための粗面に、高硬度部分5が含まれているため、粗面の摩耗を抑制することができる。本実施形態では、遷移部9は高硬度部分5で構成されている。
<第五の実施形態>
次に図6(a)および図6(b)を用いて第五の実施形態を説明する。本実施形態は、基部2が高硬度部分5、低硬度部分31とは異なる部分50で構成され、突部3の上部が高硬度部分5で構成されており、突部3の下部が、低硬度部分31で構成されている。この場合、最上面の粗面が高硬度部分5で構成されているため、粗面の摩耗を抑制することができる。
本実施形態においては、低硬度部分31は第一部分と呼ぶことができ、高硬度部分5は第二部分と呼ぶことができる。
<第六の実施形態>
次に図7(a)および図7(b)を用いて、第六の実施形態の説明を行う。
図7の(a)は、本実施形態における基板保持盤の一例を表す断面図であり、図7(b)は、図7(a)の円11で囲まれた範囲の拡大図である。
本実施形態の構成は、構成部21、23の上、突部3の最上面、突部3の側面、のうち少なくとも一部が、高硬度部分5に比べて屈折率が低い部分である低屈折率部分6で構成されている点で、第二の実施形態と異なる。
図7(b)について説明する。図7(b)に示すように、本実施形態では、最上面の粗面の底部は、低屈折率部分6で構成されている。最上面の粗面は、高硬度部分5と低屈折率部分6で構成されている。
この構成の場合、最上面の粗面の底部に入射した光が、低屈折率部分6を介して高硬度部分5に入射することで、基板保持盤1の保持面上における反射率を低減することができる。
本実施形態では、最上面の粗面が高硬度部分5で構成され、頂部51から底部62までの高低差Hは維持されるため、基板7との接触による粗面の摩耗を抑制することができる。
低屈折率部分6について説明する。低屈折率部分6は、高硬度部分5に比べて屈折率が低い。そのため、高硬度部分5の基板保持面の側に、低屈折率部分6を設けることで、空気との屈折率を緩やかにし、反射率を低減している。低屈折率部分6は高硬度部分5に比べて、屈折率だけではなく硬度も低い部分である。
ここで、基板保持盤の表面における反射について説明する。微細パタ-ンを形成する露光装置では、波長365nm(i線)、405nm(h線)、436nm(g線)の光線が使用される。基板保持盤表面での反射は、主にフレネル反射であり、以下の式から求められる。
R={(N-N)/(N+N)}+{(N-N)/(N+N)}
R:反射率
:空気の屈折率
:低屈折率部分の屈折率
:高硬度部分の屈折率
基板保持盤の保持面上に設ける低屈折率部分6として、無機酸化物からなる多孔質材料を用いることで、多孔質材料ではない反射防止材料を用いる場合に比べ、低反射率化を実現できる。理由は、無機酸化物からなる多孔質材料の表面には、細かい凹凸が存在しており、空気との界面において、屈折率のグラデーションが形成されるためである。
基板保持盤1の保持面上を低屈折率部分6で構成することで、空気と高硬度部分5との屈折率の変化が緩やかになり、保持面上における反射率を低減することができる。高硬度部分5を設けていない場合においても、空気と低硬度部分31との屈折率の変化を緩やかにすることで、保持面上における反射率を低減することができる。
低屈折率部分6は、高硬度部分5よりも屈折率の低い材料を用いることにより、基板保持盤1の表面上における反射率を低減する効果を持つ。無機酸化物としては、樹脂材料ではなく、アルミナ材料やシリカ材料が好ましい。
低屈折率部分6は、鎖状粒子又は中空粒子又は中実粒子で構成されており、低屈折率部分6は、例えば0.1~1.0μmの厚さで形成することができ、0.1~0.4μmの厚さで形成されていることが好ましい。
低屈折率部分6は、一様に形成されている状態、若しくは、点在している状態で存在している。
本実施形態では、高硬度部分5と低屈折率部分6を、より強固に密着させるために、プライマー8を用いている。プライマー8は、高硬度部分5と低屈折率部分6の接合部に存在している。プライマー8は一様に形成されている状態、若しくは、点在している状態で存在している。ここでは、プライマー8としてシランカップリング剤を用いているが、これに限定されず、高硬度部分5と低屈折率部分6の密着力を向上させるものであれば使用することができる。
第一の実施形態から第五の実施形態は、基板保持盤1の最上面が粗面であることで、入射光を散乱させ、反射率を低減させることができる形態である。しかし、第一の実施形態から第五の実施形態では、高硬度部分5と空気との屈折率の差が大きいため、散乱光が発生しやすい。本実施形態は、基板保持盤1の最上面が粗面であることに加えて、低屈折率部分6が設けられている。よって、空気との界面において、屈折率のグラデーションが形成され、低屈折率部分6が設けられていない場合に比べて、より反射率を低減させることができる。
本実施形態は、粗面の頂部から粗面の頂部に隣接する底部までの高低差Hに比べて、粗面の頂部から高硬度部分5までの距離Dが小さい。この構成は、ある頂部に隣接するすべての底部に対して成り立つ必要はなく、1つの頂部に対して1つでも満たす底部があればよい。
頂部51から、距離Dの範囲に高硬度部分5が設けられており、この形態では、頂部51は高硬度部分5で形成されている。しかし、頂部は低屈折率部分6で形成されていても良い。頂部51が低屈折率部分6で形成されている場合、基板との接触によって低屈折率部分6が距離Dの範囲に亘って摩耗する。しかしその後、高硬度部分5が頂部51を形成し、高硬度部分5によって、突部3の最上面の粗面が構成されることにより、粗面の摩耗を抑制することができる。
本実施形態の基板保持盤1は、高硬度部分5で透過されない波長の光だけではなく、高硬度部分5を透過する波長の光のもとでの使用も想定している。たとえば、高硬度部分5がDLCの場合、紫外光はDLCを透過しないが、赤外光はDLCを透過する。そのため、高硬度部分5の屈折率nと、第一部分を有する基材の屈折率n、との屈折率の差n-nは、高硬度部分5の屈折率nと低屈折率部分6の屈折率nとの差n-nよりも小さい構成としている。
この構成にすることで、高硬度部分5を透過した光が、基材で反射することを抑制することができる。
、n、nはそれぞれ、高硬度部分5を透過する波長の光における屈折率である。高硬度部分5の屈折率nは低硬度部分31の屈折率nよりも高い。
この構成にすることで、高硬度部分5を透過する光を使用した場合でも、高硬度部分5と基材との界面における光の反射を抑制することができる。
本実施形態における吸引孔部4について説明する。本実施形態の吸引孔部4の側面は、基板7と対向する面ではないため、低屈折率部分6を設ける必要はない。
本実施形態における低硬度部分31は第一部分と呼ぶことができ、高硬度部分5は第二部分と呼ぶことができ、低屈折率部分6は第三部分と呼ぶことができる。
<第七の実施形態>
図8(a)および図8(b)および図8(c)を用いて第七の実施形態を説明する。
本実施形態は、最上面の粗面を、高硬度部分5ではなく低屈折率部分6のみで構成されている点で、第六の実施形態と異なる。本実施形態は、低屈折率部分6からなる粗面の頂部61から高硬度部分からなる頂部51までの距離Dが、粗面の頂部61から底部62までの高低差Hよりも小さい形態を示している。
基板7と接触するのは、最上面の低屈折率部分6となるため、基板の載置直後は、低屈折率部分6が摩耗する。しかし、低屈折率部分6の摩耗が進むと、高硬度部分5が突部3の粗面の頂部となり、頂部51から底部62までの距離H-Dは維持される。それにより粗面の摩耗を抑制することができる。
図8(c)について説明する。図8(c)は、距離Dが高低差Hより大きい点で、図8(b)とは異なる形態を示した図である。この場合、基板7との接触によって、低屈折率部分6が摩耗する。低屈折率部分6は、頂部61から高硬度部分5からなる頂部51まで摩耗するため、底部62も、頂部61と同様に摩耗する。そのため、突部3の最上面が、低屈折率部分6で構成されることで、保持面における反射率は、低屈折率部分6によって低減されるが、突部3の最上面における粗面は摩耗しやすい。
<第八の実施形態>
本実施形態では、基材(低硬度部分31や構成部21、23)が、窒素含有領域を有する。窒素含有領域は、高硬度部分5の近傍、例えば、高硬度部分5から100nm以内の範囲に存在することが好ましい。窒素含有領域の窒素含有量は1at%以上でありうる。窒素含有領域の最高窒素含有量は5at%以上であることが好ましく、10at%以上であることがより好ましい。窒素含有領域の最高窒素含有量は25at%未満であってよい。基材のうち、高硬度部分5から離れた位置、例えば高硬度部分5から十分に離れた位置、例えば高硬度部分5から100μmの位置での窒素含有量は1at%未満であってよい。窒素は他の元素に対する拡散抑制機能が高いため、窒素含有領域を設けることにより、基材(低硬度部分)と高硬度部分5との間での不純物の拡散を抑制することができる。また、基材の酸素含有量が25at%以上であり、基材の上に設けられる無機材料膜(高硬度部分5)の炭素含有量または窒素含有量が25at%以上である場合に、基材に窒素含有領域を設けると、基材と無機材料膜との密着性が向上する。酸素含有量が25at%以上である基材は、典型的には、酸化シリコン(シリカ)や酸化アルミニウム(アルミナ)、酸化ジルコニウム(ジルコニア)などの酸化物である。
炭素含有量または窒素含有量が25at%以上である無機材料膜は、DLCなどの炭素膜や、SiC(炭化シリコン)やTiC(炭化チタン)などの炭化物膜、SiN(窒化シリコン)やTiN(窒化チタン)などの窒化物膜である。無機材料膜は、窒素や炭素の他に窒素や炭素と化合物を成す25at%以上の元素(チタンやなどの金属やシリコンなどの半金属)を含む。炭素膜や炭化物膜、窒化物膜は、酸化物との密着性が低い場合が多い。特に、DLCは下地の基材と凝着もしくは化学反応を起こしにくいため、金属や酸化物との密着性が低いという。しかし、酸化物に窒素含有領域を設けると、窒素含有領域と炭素膜や炭化物膜、窒化物膜との密着性が向上する。窒素含有領域は、基材の上に無機材料膜を成膜する前に、基材の表面に窒素を注入することにより形成することができる。そのため、窒素含有領域は、注入された窒素による1at%以上(さらには5at%以上)の窒素と、窒素の注入前から基材に含まれていた25at%以上の酸素と、を含みうる。このほか、窒素含有領域は、窒素の注入前から基材に含まれていた酸素と化合物を成す25at%以上の元素(アルミニウムやなどの金属やシリコンなどの半金属)を含む。
アルミナなどの基材への窒素注入の代わりに、基材上に密着層としてSiC層を設け、SiC層の上にDLC膜を設けることもできる。スクラッチ試験で両者の密着性を比較すると、SiC層のみを設けるよりも、窒素注入のみを行った方がDLC膜の密着性が高くなりうる。SiC層の下の基材に窒素注入を行うと、SiC層とアルミナ基材の密着性が高くなりうる。
基板保持盤の基材の上にDLCを成膜する際、成膜に失敗するとDLCを除膜する必要がある。DLCは酸素と反応させれば気化することから、例えば大気中で加熱、もしくは酸素プラズマに晒して除膜を行う。密着層がSiC層の場合、DLC除膜工程の影響で、SiCの表面が酸化してSiOやSiO2を形成しまう。その上にDLCを成膜するとSiOやSiO2とDLCの密着性が低いことから、DLCが容易に剥離してしまうという問題がある。一方で、基板保持盤の基材を窒化した窒素含有領域を密着層に用いると、DLC除膜工程による酸化をうけにくい。そのため、DLC除膜後に再度DLCを成膜してもDLCは十分な密着性を有する。
ここでは、基材が酸化物である場合を例示したが、基材が金属である場合にも炭化物膜や窒化物膜と金属は密着性が低いため、金属の基材の表面に窒素含有領域を設けると、金属の基材と炭化物膜や窒化物膜との密着性が向上する。
本発明は、以上説明した実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想内で多くの変形が可能である。
図9には、露光装置の模式図を示している。露光装置である光学機器EQPは、光源14と、照明光学系を構成するミラー16、17を備える。また、光学機器EQPは、パターン形成手段であるレチクル18を支持するレチクルステージ19と、レチクル18に形成されたパターンを投影する投影光学系25と、基板7を支持する基板保持盤1とを備える。光源14からの露光光15は照明光学系のミラー16,17で反射されてレチクル18へ導かれ、レチクル18に形成されたパターンを伴った露光光15は投影光学系25で集光されて、基板7へ投影される。基板7、基板保持盤1は、基板移動手段26によって移動し、光源14によってレチクル18に形成されたパターンを基板7に投影する。基板7にはフォトレジストが塗布されており、露光光15によってフォトレジストが露光される。基板7は半導体ウェーハであってもよいし、FPD(フラットパネルディスプレイ)用のガラス基板であってもよい。露光装置の露光光は典型的には紫外光である。露光光の波長は、g線光源であれば436nmであり、i線光源であれば約365nmである。KrFエキシマレーザー光源であれば約248nmであり、ArFエキシマレーザー光源であれば約193nmであり、EUV(極端紫外線)光源であれば10~20nmである。投影光学系は縮小投影型であってもよいし、等倍投影型であってもよいし、拡大投影型であってもよい。ここでは透過型のレチクル18を例示したが、反射型のレチクル18を用いてもよい。投影光学系はレンズを用いた屈折型であってもよいし、ミラーを用いた反射型であってもよい。
次に図7を用いて、具体的な実施例を示す。
本実施例では、縦200mm~1500mm、横800mm~1500mmの基板を用いた。
本実施例における基板は、ガラス基板であるが、SiCウェーハや液晶パネル基板でも良い。透明な基板であれば好適であり、ここでいう透明基板とは、様々な波長の光のうちどれかひとつでも透過するような基板である。
まず、基部2について説明する。基部2はデフォーカスによる露光不良を発生させないための性能があればよく、厚さを60mmのブラックアルミナを用いた。本実施例ではブラスト加工により粗面化を行い、Raの値が約0.8μm、Rzの値が5.0μmであった。表面粗さの測定はサーフテストSJ-210(ミツトヨ)を用い、評価長さは5mm、測定速度を0.5mm/sとした。
次に、突部3について説明する。突部3の形状および配列ピッチは、基板7の支持が可能であればよく、本実施例での突部3の形状は、直径0.8mm、高さ0.5mmの円錐台形状または円柱形状とした。また、隣接する突部3のピッチは20mmとした。突部3は基部2と同時にブラスト加工されるため、突部3における基材の表面粗さは、基部2における基材の表面粗さと略同じ(±10%以内)と見なすことができる。
次に、高硬度部分5について説明する。本実施例では、摩耗抑制効果を向上させるため、DLCを使用した。DLCは、プラズマCVD法により成膜され、DLCを少なくとも突部3の表面にコーティングした。DLC膜の膜厚は、摩耗抑制のための厚さが必要となり、1μm以上が好ましい。ただし、10μm以上となるとクラックが生じる可能性が高くなる。このため、本実施例ではDLC膜の膜厚を2μmとした。また本実施例での成膜条件は、アルゴンガス流量50sccm、トルエンガス流量2.5sccm、圧力5Pa、RFパワー500W/13.56MHz、成膜時間2時間とした。成膜したDLCをエリプソメトリー法により測定したところ、屈折率は2.1であった。また、ナノインデンター法により測定したところ、硬度は約15GPaであった。ここで、DLCの硬度は、Siウエハ上に、上記成膜条件と同じ成膜条件で厚さ100nmのDLCを成膜し、ナノインテンダー法により測定して30nm深さでの応力から求めたDLCの硬度である。DLCは基材上に一様に成膜されるため、DLC膜の上面の表面粗さは、ブラスト加工による基材の表面粗さと略同じ(±10%以内)と見なすことができる。
次に、低屈折率部分6について説明する。低屈折率部分6は、無機酸化物からなる多孔質材料を用いた。本実施例では無機酸化物を酸化シリコン材料とし、厚さは、300nmとした。ここで本実施例では、高硬度部分5と低屈折率部分6をより強固に密着させるために、プライマー8を用いた。プライマー8は、高硬度部分5と低屈折率部分6の接合部に設けた。プライマー8は一様に形成されている状態、若しくは、点在している状態で設けた。本実施ではプライマー材料として、シランカップリング剤を用いたが、これに限定されず高硬度部分5と低屈折率部分6との密着力を向上するものであれば使用することができる。
低屈折率部分6及びプライマー8は、無機粒子分散液を用いたスプレイコートにより形成した。本実施例でのスプレイ条件は、プライマー8及び低屈折率部分6ともに液供給量7g/min、スプレイガン移動速度20m/min、霧化圧力0.1MPaであった。
また、塗工液の無機粒子濃度は、それぞれ、プライマー8を0.1wt.%、低屈折率部分6を2wt.%とした。形成した低屈折率部分6をエリプソメトリー法により測定したところ、屈折率は1.2であった。低屈折率部分6の厚さは基材の表面粗さに比べて十分に小さいため、低屈折率部分6及びプライマー8の基板保持盤1の最上面の表面粗さは、ブラスト加工による基材の表面粗さと略同じ(±10%以内)と見なすことができる。
本実施例における基板保持盤1を分光測色計(コニカミノルタ製CM-26d)により測定したところ、低屈折率部分6を形成することにより4.5%の反射率を低減する効果が確認された。また突部3の最上面の粗面化により突部3と高硬度部分5の密着力が強固になるとともに、散乱により正反射を大きく低減することができた。
第八の実施形態で説明した窒素含有領域を設けた実施例を説明する。アルミナを主成分とする基板保持盤の基材をプラズマ処理装置に設置する。プラズマ処理装置はプラズマCVD装置が好ましい。より詳しくは、PSII(プラズマソースイオン注入)、イオン化蒸着、RFプラズマCVD装置が好ましい。プラズマ処理装置を所定の圧力まで真空引きした後、窒素ガスを導入しプラズマ発生手段にてプラズマを発生させ窒素イオンを生成させる。基板保持盤の基材側には、DCパルス電源やDC電源でマイナスの電位を与えてもよいし、RFを基板保持部材にかけてセルフバイアスでマイナスの電位を持たせてもよい。基板保持盤の基材に与えたマイナスの電位によって窒素イオンを基板保持盤の基材側に加速、入射させて基板保持盤の基材の表面に窒素イオン注入を行う。
このように処理された基板保持盤の基材をXPSで深さ方向に分析した結果、基材の最表面から20nm深さまで窒素の存在が確認されうる。特に最表面から2.5nm深さまでの窒素含有量が高く(5at%以上)なりうる。例えば、窒素含有量が最も高い最表面では15at%、2.5nm深さでは5at%の窒素が確認されうる。窒素は基板保持盤の基材の表面の全体にほぼ均一に分布しうる。このように窒素含有領域が設けられた基板保持盤の上に、DLC膜を成膜すると、DLC膜とアルミナ基材との密着性が向上する。また、DLCの除幕後の再成膜も良好である。
以上、説明した実施形態は、技術思想を逸脱しない範囲において適宜変更が可能である。なお、本明細書の開示内容は、本明細書に記載したことのみならず、本明細書および本明細書に添付した図面から把握可能な全ての事項を含む。
なお、例示した具体的な数値範囲について、e~fという記載(e、fは数字)は、e以上および/またはf以下という意味である。また、例示した具体的な数値範囲について、i~jという範囲およびm~nという範囲が併記(i、j、m、nは数字))してある場合には、下限と上限の組は、iとjの組またはmとnの組に限定されるものではない。例えば、複数の組の下限と上限を組み合わせて検討もよい。すなわち、i~jという範囲およびm~nという範囲が併記してある場合には、矛盾が生じない範囲において、i~nという範囲で検討を行ってもよいし、m~jという範囲で検討を行ってもよいものである。また、e以上であることは、eであるかeよりも大きい(eを超える)ことを意味し、eを採用せずにeよりも大きい値を採用してもよい。また、f以下であることは、fであるかfよりも小さい(e未満)ことを意味し、fを採用せずにfよりも小さい値を採用してもよい。
また本明細書の開示内容は、本明細書に記載した個別の概念の補集合を含んでいる。すなわち、本明細書に例えば「AはBよりも大きい」旨の記載があれば、たとえ「AはBよりも大きくない」旨の記載を省略していたとしても、本明細書は「AはBよりも大きくない」旨を開示していると云える。なぜなら、「AはBよりも大きい」旨を記載している場合には、「AはBよりも大きくない」場合を考慮していることが前提だからである。
1 基板保持盤
2 基部
3 突部
5 高硬度部分
51 頂部
52 底部

Claims (34)

  1. 基板保持面を有する基板保持盤であって、
    基部と、前記基部に対して前記基板保持面の側に設けられた、基板を支持する突部と、
    を有し、
    前記基部および前記突部の最上面は算術平均粗さRaが0.4μm以上である粗面であり、
    前記基部または前記突部が第一部分を有しており、
    少なくとも前記突部が、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分を有し、
    前記第二部分が、前記粗面の頂部から距離Dの範囲に設けられ、
    前記距離Dは、前記頂部と、前記頂部に隣接した底部の高低差Hよりも小さいことを特徴とする基板保持盤。
  2. 前記第二部分が、前記底部から前記高低差Hより小さい範囲に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の基板保持盤。
  3. 前記最上面の少なくとも一部が、前記第二部分で構成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の基板保持盤。
  4. 前記突部が前記第一部分を有しており、前記粗面の最高の頂部と隣接する底部までの高低差Hmaxは、前記粗面の最高の前記頂部から前記第一部分までの距離よりも大きいことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  5. 前記突部が前記第一部分を有しており、前記第一部分の前記基板保持面の側の上面は粗面であり、前記第二部分の厚さは、前記突部の前記最上面の算術平均粗さRaの4倍以下であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  6. 前記基部のうちの前記第一部分と同じ材料からなる第一部位に対して前記基板保持面の側には前記第二部分と同じ材料からなる第二部位が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  7. 前記基部のうちの前記第一部分と同じ材料からなる第一部位の前記基板保持面の側の上面は粗面であることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  8. 前記上面の算術平均粗さRaは、0.4~4.0μmであることを特徴とする請求項7に記載の基板保持盤。
  9. 前記突部は、円錐台形状または円柱形状であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  10. 前記突部は、30mm以下のピッチで設けられていることを特徴とする請求項1乃至9のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  11. 前記第二部分に対して前記基板保持面の側に、前記第二部分よりも硬度の低い第三部分が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  12. 前記底部は、前記第二部分よりも硬度の低い第三部分によって構成されていることを特徴とする請求項1乃至11のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  13. 基板保持面を有する基板保持盤であって、
    第一部分を有する基材と、
    前記第一部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分と、
    前記第二部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第二部分よりも屈折率の低い第三部分と、を有し、
    前記第二部分の屈折率n2と前記第一部分の屈折率n1との差n2-n1は、前記第二部分の屈折率n2と前記第三部分の屈折率n3との差n2-n3よりも小さいことを特徴とする基板保持盤。
  14. 前記第三部分は、多孔質材料からなることを特徴とする請求項11乃至13のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  15. 基板保持面を有する基板保持盤であって、
    第一部分を有する基材と、
    前記第一部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分と、
    前記第二部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、多孔質材料からなる第三部分と、を有し、
    前記第二部分の表面は、算術平均粗さRaが0.4μm以上の粗面であり、
    前記第三部分は、前記粗面のうちの底部に接することを特徴とする基板保持盤。
  16. 前記第三部分は、主にアルミナまたはシリカからなることを特徴とする請求項11乃至15のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  17. 前記第三部分は、鎖状粒子又は中空粒子又は中実粒子で構成されていることを特徴とする請求項11乃至16のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  18. 前記第三部分の厚さは、0.1~1.0μmであることを特徴とする請求項11乃至17のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  19. 前記第三部分は、無機材料と、前記無機材料と前記第二部分との間に設けられたシランカップリング剤と、を含むことを特徴とする請求項11乃至18のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  20. 前記第三部分は、樹脂材料を含まないことを特徴とする請求項11乃至19のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  21. 前記第二部分は、前記第一部分よりも屈折率が高いことを特徴とする請求項1乃至20のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  22. 前記第二部分の厚さは0.4μm~10μmであることを特徴とする請求項1乃至21のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  23. 前記基板保持盤は、吸引孔部を有しており、前記吸引孔部の側面は、前記多孔質材料で覆われていないことを特徴とする請求項14または15に記載の基板保持盤。
  24. 前記基板保持盤は、吸引孔部を有しており、前記吸引孔部の側面は、前記第二部分と同じ材料からなる部分がコーティングされていることを特徴とする請求項1乃至23のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  25. 前記第一部分の材料は、ブラックアルミナであり、前記第二部分の材料はダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項1乃至24のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  26. 前記基板保持面とは反対側に存在する裏面には、前記第二部分と同じ材料からなる部分が設けられていないことを特徴とする請求項1乃至25のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  27. 基板保持面を有する基板保持盤であって、
    第一部分を有する基材と、
    前記第一部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分と、
    前記第二部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、多孔質材料からなる第三部分と、を有し、
    前記第三部分の厚さは、0.1~1.0μmであることを特徴とする基板保持盤。
  28. 基板保持面を有する基板保持盤であって、
    第一部分を有する基材と、
    前記第一部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分と、
    前記第二部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、多孔質材料からなる第三部分と、を有し、
    前記第二部分は、前記第一部分よりも屈折率が高いことを特徴とする基板保持盤。
  29. 前記第一部分は、前記第二部分から100nm以内の範囲に、窒素含有量が1at%以上である窒素含有領域を有することを特徴とする請求項1乃至28のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  30. 基板保持面を有する基板保持盤であって、
    第一部分を有する基材と、
    前記第一部分に対して前記基板保持面の側に設けられた、前記第一部分よりも硬度の高い第二部分と、を有し、
    前記第一部分の材料は、酸素含有量が25at%以上であり、
    前記第二部分の材料は、炭素含有量または窒素含有量が25at%以上であり、
    前記第一部分は、前記第二部分から100nm以内の範囲に、窒素含有量が1at%以上である窒素含有領域を有することを特徴とする基板保持盤。
  31. 前記窒素含有領域の最高窒素含有量は10at%以上であることを特徴とする請求項29または30に記載の基板保持盤。
  32. 前記第二部分の材料は、水素含有量が21~26at%であるダイヤモンドライクカーボンであることを特徴とする請求項1乃至31のいずれか1項に記載の基板保持盤。
  33. 前記第三部分は、多孔質材料ではない材料からなることを特徴とする請求項11または12に記載の基板保持盤。
  34. 請求項1乃至33のいずれか1項に記載の基板保持盤と、
    光源と、前記光源から発せられた光を基板に照射する光学系と、前記基板保持盤を移動させる移動手段と、を備えていることを特徴とする露光装置。
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