JP7158262B2 - スプレッダ - Google Patents
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Description
すなわち、コンクリートより剛性の高い鋼製の支圧板をRCセグメントにそのまま押し当てると、当該セグメントの角部に局所的な応力が集中し、角欠けの原因になるため、RCセグメント等のコンクリート系セグメントをジャッキで推進する場合は、コンクリートより剛性の低いウレタン等の弾性体を鋼製の支圧板全面に固定する形態が一般に適用されている。
一方、STセグメントの場合、トンネル軸方向に配置されている縦リブに推力を集中的に伝達させるため、鋼製より剛性の低い素材でセグメントの端面を押圧すると、主桁等の構造部材にもその押圧力が加わり、曲げ変形を起こす可能性がある。このため、STセグメントに対しては、鋼製の支圧板全面で押圧する形態が採られている。
特に、複数車線を備える大断面の道路トンネル等では、一般部を安価なRCセグメントで構築するが、併設する上下線同士を連結して、人や緊急車輛等の往来を可能にする横連絡道坑やUターン路等工事区間については、トンネルを構成するセグメントの切開きを伴うため、ガスによる溶断が可能なSTセグメントが適用されることが多い。また、土被りが浅い区間は、軟弱層であることが多く、この場合、耐震上の観点から高耐力を有するコンクリート中詰め鋼製セグメントが適用されることも多い。
このように、1つの工事区間において、頻繁に種類の異なるセグメントを入れ替える作業が発生する場合は、パッドの着脱作業に伴う段取り替えによって、工事全体工程に多大な影響を及ぼす。
前記前記弾性板材の突出量は少なくとも推進ジャッキの装備推力の10%の押圧力で押しつぶすことができ、前記弾性板材は硬質ウレタンからなっていても良い。
したがって、セグメント種類の切替えによる掘進停止が不要となるので、シールド工事全体の工程が大幅に短縮される。
また、弾性板材を前記鋼製の面から少なくとも推進ジャッキの装備推力の10%の押圧力で押しつぶせるように突出させることで、推進時に弾性板材が圧縮されて、弾性板材間は鋼製の面と略面一になる。これにより、片当たりによるRCセグメントの角欠けを防止できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
図1に、シールド機の側断面図を示す。
シールド機1は、円筒形に形成されたシールドスキンプレート11内に備えられた複数の推進ジャッキ12,12・・・からの推力を後述する本発明のスプレッダ3,3・・・を介してリング状に形成されたセグメント2を押圧しながら反力を得て、カッター13を回転させ地盤中を推進する。
図2に、図1のA部詳細である本発明のスプレッダ断面図を、図3に、図2の矢視A-Aである本発明のスプレッダ正面図をそれぞれ示す。
スプレッダ3には、セグメント2との当接面に鋼製の支圧板31が備えられている。支圧板31のセグメント2との当接面は、セグメント2と面接触できるように平滑に形成されている。支圧板31の当接面は、トンネル断面の内外縁周部に帯状に対向するように配置された弾性板材32,32と、その間を支圧板31の一部である鋼製の面33とによって構成されている。
なお、弾性板材32は、セグメントの角欠け等による損傷した部位の供用中の車輛等への落下防止という安全上の観点からは、トンネル断面の内縁周部が優先されるべきであり、帯状に連続的な構成でなくても良い。
各弾性板材32,32は、トンネルと同心円の曲率を有する平板状に形成され、各弾性板材32,32に設けられた貫通孔に2本のボルト34,34をセグメント2との当接する方向から挿通し、支圧板31に螺合されている。貫通孔は、ボルト34の螺合部のみ挿通できる径に形成され、ボルト34の頭部が貫通孔に係止,押圧することで弾性板材32が支圧板31に密着一体に固定される。
なお、ボルト34の頭部端面は、貫通孔と同心円状に設けられた非貫通の凹部内に、少なくとも鋼製の面33より突出しないように収められている。
鋼製の面33からの弾性板材32の突出量は、少なくとも推進ジャッキ12の装備推力の10%の押圧力で押しつぶせる1mmとしている。この突出量は、セグメント2に有害な損傷を及ぼさない値であるが、当該突出量は、弾性板材32の剛性や、セグメントの剛性、シール溝等の形状・寸法・配置、セグメント2の角部に設けられるラウンド加工等様々な要因で変化するため、この値に限定されない。
図4に、RCセグメントを用いた実施例を示す。
スプレッダ3を構成する支圧板31には、RCセグメント21の角部に相当する位置をカバーするようにトンネル断面の内外縁周部に、帯状に弾性板材32,32が配置されているので、鋼より低剛性の弾性板材32,32からRCセグメント21の当接面に作用する推力P1は、その突出量分の収縮による弾性反発力に相当し、鋼製の面33からRCセグメント21に作用する推力P2と比較して極めて小さく抑えることができる。しかも弾性板材32,32を全く付さない場合と比べ、当該当接面には小さいながらも推力P1が確実に作用するため、急激な推力の変化によるRCセグメント21の角部周りの過度な応力変化も緩和でき、角欠け等の損傷を防止できる。
図5に、STセグメントを用いた実施例を示す。
STセグメント22は、主にトンネル断面に沿ってSTセグメントの端部にリング状に形成されている主鋼材の主桁221,221と(中主桁を含む場合は、その中央部に中主桁も配置する。)、主桁221に直交するように、対向する主桁221,221同士を接続している複数の縦リブ223,223・・・と、主桁221,221と複数の縦リブ223,223・・・とを覆うようにトンネルの外殻を形成する円筒状のスキンプレート222からなる。
シールド機1のジャッキ推力の伝達は、主に押圧有効断面224(縦リブ223の鋼製の面33に当接する範囲)を介して行われるため、その推力P4は縦リブ223に線荷重的に集中的に作用する。密実なコンクリートで形成されているRCセグメント21の面荷重的に作用する場合とは対照的である。
図6に、従来技術の実施例であり、(a)RCセグメントに全面鋼製の面を用いた場合及び(b)STセグメントに全面弾性板材を用いた場合を示す。
同図(a)より、支圧板31のRCセグメント21への当接面から弾性板材を外した全面が鋼製の面33の場合であって、密実なRCセグメント22の当接面には、略同様な推力P2’が作用する。このため、RCセグメント21に、RCセグメント21を構成するコンクリートより剛性の高い鋼製の面33が当接する際の衝撃や片当たり等によって、RCセグメント21の、特に角部(同図C部)には応力が集中し、角欠け等の損傷を及ぼす原因となり得る。
一方、本実施形態の弾性板材32,32の形態であれば、RCセグメント21の角部には、その突出量分の収縮による弾性反発力に相当する推力P1が作用するのみなので、その影響は極めて小さく抑えることができる。
また、同図(b)より、支圧板31のSTセグメント22への当接面の全面に、ウレタン等の弾性板材を固定した場合、縦リブ223の剛性が当該弾性板材の剛性より高いので、支圧板31の押圧によって、縦リブ223が弾性板材に食い込み、その食い込んだ分、主桁221には弾性板材からの弾性反発力が作用し、同図に示すような面外の曲げモーメントMが生じる。これにより、主桁221が曲げ変形を起こしたり、変形によって各溶接部に損傷が波及する可能性も考えられる。
一方、本実施形態の弾性板材32,32の形態であれば、主桁221にはその突出量分の収縮による弾性反発力に相当する推力P3が作用するのみなので、その影響は極めて小さく抑えることができる。
したがって、セグメント種類の切替えによる掘進停止が不要となるので、シールド工事全体の工程が大幅に短縮される。
また、弾性板材を前記鋼製の面から少なくとも推進ジャッキの装備推力の10%の押圧力で押しつぶせるように突出させることで、推進時に弾性板材が圧縮されて、弾性板材間は鋼製の面と略面一になる。これにより、片当たりによるRCセグメントの角欠けを防止できる。
11 シールドスキンプレート
12 推進ジャッキ
13 カッター
2 セグメント
21 RCセグメント
22 STセグメント
221 主桁
222 スキンプレート
223 縦リブ
224 押圧有効断面(縦リブの一部)
3 スプレッダ
31 支圧板
32 弾性板材
33 鋼製の面
34 ボルト
Claims (3)
- シールド機の推進ジャッキ先端に設けられセグメントを押圧するスプレッダにおいて、
前記スプレッダの押圧面の周縁部のうち、トンネルの内側に位置する内側縁部及び/又はトンネルの外側に位置する外側縁部に沿って鋼より低剛性の弾性板材を設け、
前記弾性板材間は鋼製の面からなり、前記弾性板材は前記鋼製の面から突出していることを特徴とするスプレッダ。 - 前記弾性板材の突出量は少なくとも推進ジャッキの装備推力の10%の押圧力で押しつぶせることを特徴とする請求項1に記載のスプレッダ。
- 前記弾性板材は硬質ウレタンからなることを特徴とする請求項1又は2に記載のスプレッダ。
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