JP7156760B2 - 駆動装置およびそれを備える車両 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動装置およびそれを備える車両に関する。
近年、駆動対象物を、従来のように内燃機関を用いて機械的に駆動するのに代えて、電気的に駆動するための技術が次第に開発されてきている。具体例を挙げると、特開2013-219942号公報には、駆動対象物としての自動車を電気的に推進させるための技術が開示されている。
特開2013-219942号公報に開示される電気自動車の駆動部では、前輪(3)または後輪(2)を駆動するモータとして、同期モータ(6)およびインダクションモータ(6A)の両方を配置し、車速に応じて使用モータを切り換える構成としている。具体的には、特開2013-219942号公報の図7に開示されているように、同期モータ(6)、インダクションモータ(6A)の各回転出力軸が向かい合うように配置され、各回転出力軸が、クラッチ等を用いた使用モータ切換手段(40)に連結され、このクラッチ等にディファレンシャルユニット(41)等を介して車輪が連結される、としている。
特開2013-219942号公報の電気自動車では、駆動源(6,6A)で発生した回転動力を車輪(2,3)まで伝達するためのパワートレーンが主として電気的に構成されるため、機械的に構成した場合と比べて、部品点数を大幅に削減できる。その結果、駆動部を小型化・軽量化し、ある程度の高効率化を図ることができると考えられる。
特開2013-219942号公報
しかしながら、特開2013-219942号公報の図7に記載のように同期モータ(6)、インダクションモータ(6A)、および使用モータ切換手段(40)を横並びに配置した場合、とりわけ駆動部の回転出力軸に沿う方向の寸法を短く設計することが困難であった。そのため、駆動部をより小型化することで、より一層の高効率化を図るとともに、省エネ効果を高めることが望まれていた。
本発明は以上の事情に鑑みてなされたものであり、その潜在的な目的は、駆動装置を小型化し、高効率化を図り、ひいては省エネ効果を高めることにある。
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段とその効果を説明する。
本発明の観点においては、第1電動機と、第2電動機と、第1出力軸と、第2出力軸と、を備える駆動装置が提供される。第2電動機は、前記第1電動機とは異なる速度領域の回転を出力可能とする。前記第1出力軸は、軸心部に軸方向に延びる中空部を有し、前記第1電動機からの動力により回転する。前記第2出力軸は、前記中空部に挿入され、前記第2電動機からの動力により回転する。前記第1電動機と前記第2電動機と前記第1出力軸と前記第2出力軸とは、同軸上に配置される。
本発明の観点によれば、第1電動機、第2電動機、第1出力軸、および第2出力軸を、コンパクトに配置することができる。よって、駆動装置を小型化することができ、高効率化を図ることができ、省エネ効果を高めることができる。
図1は、第1実施形態に係る駆動装置の縦断面図である。 図2は、第1実施形態に係る駆動装置を備えた車両を示した図である。 図3は、第1実施形態に係る駆動装置に備えられる減速機の構成を示した側面図である。 図4は、第1実施形態に係る駆動装置に備えられるクラッチ機構の構成を示した側面図である。 図5は、第2実施形態に係る駆動装置を備えた車両を示した図である。
以下、本願の例示的な実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、本願では、車両の前後進する方向を「前後方向」と、当該車両の左右の車輪を接続する車軸に平行な方向を「軸方向」または「左右方向」と、軸方向に垂直な方向を「径方向」と、車軸を中心とする円に沿った方向を「周方向」と、それぞれ称して説明を行う。
<1.第1実施形態>
<1-1.駆動装置の概略的な構成>
以下では、図1から図4までを参照して、第1実施形態に係る駆動装置100について説明する。初めに、駆動対象物としての車両1、および当該車両1に搭載される走行用の駆動装置100の全体的な構成について説明する。図1は、本実施形態に係る駆動装置100の縦断面図である。図2は、本実施形態に係る駆動装置100を備える車両1の、動力伝達系の概略的な構成を示している。
本実施形態の駆動装置100は、ドライバーが搭乗する車両1に搭載される。車両1は、例えば自動車であってもよく、あるいは農業用または建設・土木作業用等の特定の用途の作業車両であってもよい。図2に示す車両1は、前輪(図示省略)と後輪2L,2Rとを有し、後述する2つの電動機11,12のいずれかにより後輪2L,2Rが駆動されることによって、前方または後方へ推進する。また、車両1は、左側の後輪2Lと右側の後輪2Rとの間に差動装置5を備える。差動装置5は、車両1が旋回するときに左側の後輪2Lと右側の後輪2Rとの間の速度差を吸収しつつ、電動機11,12からの動力を左側の後輪2Lと右側の後輪2Rとに振り分けて伝達する。車両1は、本実施形態に係る駆動装置100を搭載することにより、幅広い速度領域において直進走行および旋回走行が可能となっている。
以下では、本実施形態に係る駆動装置100の構成について、詳細に説明する。図1および図2に示すように、駆動装置100は、第1電動機11と、第2電動機12と、第1出力軸13と、第2出力軸14と、減速機15と、クラッチ機構16と、筐体18と、回転伝達部材19と、制御器20とを備える。なお、差動装置5と、第1出力軸13と、第2出力軸14と、減速機15と、クラッチ機構16と、回転伝達部材19と、を合わせたものを「動力伝達系」と称する場合がある。
第1電動機11は、車両1を走行させるために選択的に用いられる駆動源である。本実施形態の第1電動機11は、ステータの径方向外側にロータ131のマグネット139が配置された、いわゆるアウターロータ型のモータである。第1電動機11で発生された回転は、図1および図2に示す動力伝達系を介して、左右の後輪2L,2Rに伝達される。本実施形態では、第1電動機11に供給される電力量を制御器20で制御することにより、当該第1電動機11で発生させる回転を無段階に変速可能としている。なお、本実施形態の第1電動機11は、直流モータである。
第2電動機12は、車両1を走行させるために選択的に用いられる駆動源である。第2電動機12は、第1電動機11よりも高速領域の回転を出力可能である。本実施形態の第2電動機12は、円筒状のステータの径方向内側にロータ141が配置された、いわゆるインナーロータ型のモータである。第2電動機12で発生された回転は、図1および図2に示す動力伝達系を介して、左右の後輪2L,2Rに伝達される。本実施形態では、第2電動機12に供給される電力量を制御器20で制御することにより、当該第2電動機12で発生される回転を無段階に変速可能としている。
第1出力軸13は、軸心部に軸方向に延びる中空部13aを有する、円筒状のシャフトである。第1出力軸13は、減速された第1電動機11からの動力によって回転する。詳細には、第1電動機11のロータ131の軸心部には、円筒状のシャフトである円筒部132が設けられ、第1電動機11からの動力は、この円筒部132の回転として取り出される。別の言い方をすれば、円筒部132が第1電動機11の出力軸として機能する。円筒部132の回転は、減速機15で減速された後、第1出力軸13の回転として取り出される。第1出力軸13は円筒部132と同軸に設けられる。後に詳述するが、第1出力軸13は、減速機15に備えられるキャリア154の一部をなす。
第2出力軸14は、第2電動機12からの動力により回転する、円柱状のシャフトである。第2出力軸14は、ロータ141の軸心部に設けられる。別の言い方をすれば、第2出力軸14が第2電動機12の出力軸として機能する。第2出力軸14は、円筒部132の中空部、および第1出力軸13の中空部13aに挿入される。第2出力軸14の、第2電動機12が配置される側とは反対側の端部は、中空部13aから外側に突出している。
減速機15は、円筒部132の回転を減速して第1出力軸13に入力する。本実施形態の減速機15は、遊星摩擦式の減速機構を有する。減速機15は、第1電動機11および第2電動機12と軸方向に並ぶように配置される。減速機15の構成については、後に詳述する。
図2に示すクラッチ機構16は、第1出力軸13の第1方向の回転を後段に伝達する第1速状態と、第2出力軸14の第1方向の回転を後段に伝達する第2速状態と、の間で切り替え可能な機構である。本実施形態のクラッチ機構16は、出力伝達部材161を含む。出力伝達部材161は、外歯を有する歯車である。出力伝達部材161の軸心部は、第1出力軸13および第2出力軸14と同軸に設けられる。クラッチ機構16のより詳細な構成については、後述する。
また、クラッチ機構16に含まれる逆転出力伝達部材17は、第1出力軸13の第1方向とは反対方向である第2方向への回転を後段に伝達するための部材である。逆転出力伝達部材17は、外歯を有する歯車である。逆転出力伝達部材17は、第1出力軸13の外周部に固定されている。
図2に示すように、筐体18は、第1電動機11と、第2電動機12と、第1出力軸13の少なくとも一部と、第2出力軸14の少なくとも一部と、減速機15と、を収容するケースである。筐体18の軸方向の一方側の端部(左端部)は、少なくとも周方向の一部が外部に露出している。この外部に露出している部分において、クラッチ機構16と、後述の回転伝達部材19とが、接続されている。
回転伝達部材19は、出力伝達部材161の外歯、または逆転出力伝達部材17の外歯と、選択的に噛み合う外歯を有する歯車である。回転伝達部材19は、ドライバーが車両1に搭載される操作具(図示省略)を操作することにより、軸方向に変位(シフト)する。回転伝達部材19の回転は、差動装置5の差動入力歯車(図示省略)に伝達される。これにより、第1電動機11または第2電動機12からの動力が、動力伝達系から左右の後輪2L,2Rに伝達される。
制御器20は、第1電動機11および第2電動機12に供給する電力量を制御することにより、第1電動機11および第2電動機12を動作制御する。制御器20には、例えば、CPU等のプロセッサを備えた回路基板が用いられる。制御器20は、第1速状態においては、第1電動機11に電力を供給する一方、第2電動機12への電力の供給を遮断する。また、制御器20は、第2速状態においては、第2電動機12に電力を供給する一方、第1電動機11への電力の供給を遮断する。また、制御器20は、第1速状態および第2速状態の一方から、第1速状態および第2速状態の他方への切り替え時に、第1出力軸13の回転と第2出力軸14の回転とを同期させる。
以上のような構成の駆動装置100を備える車両1において、第1速状態では、円筒部132から減速機15を介して第1出力軸13へ、第1出力軸13から出力伝達部材161へ、出力伝達部材161から回転伝達部材19へ、回転伝達部材19から差動装置5へと、第1方向の低速領域の回転が伝達されて、後輪2L,2Rが低速駆動される。一方、第2速状態では、第2出力軸14から出力伝達部材161へ、出力伝達部材161から回転伝達部材19へ、回転伝達部材19から差動装置5へと、第1方向の高速領域の回転が伝達されて、後輪2L,2Rが高速駆動される。さらに、逆転駆動状態では、円筒部132から減速機15を介して第1出力軸13へ、第1出力軸13から逆転出力伝達部材17へ、逆転出力伝達部材17から回転伝達部材19へ、回転伝達部材19から差動装置5へと、第2方向の回転が伝達されて、後輪2L,2Rが逆転駆動される。この場合、車両1は後進する。
<1-2.減速機の構成>
以下では、図1から図3までを参照して、本実施形態の駆動装置100が備える減速機15の構成について、詳細に説明する。図3は、本実施形態に係る減速機15の構成を示す側面図であり、右半部ではキャリア154を破断して示している。
本実施形態の減速機15は、トラクション型の遊星機構を有する。具体的には、減速機15は、太陽ローラ151と、複数の遊星ローラ152と、キャリア154と、1対の軌道リング155と、押圧部材156とを主として備える。
太陽ローラ151は、円筒状の部材である。太陽ローラ151の径方向内側に、円筒部132が圧入されることにより、太陽ローラ151が円筒部132と結合される。第1電動機11を駆動させると、円筒部132と太陽ローラ151とが一体となって同軸上で回転する。
複数の遊星ローラ152は、太陽ローラ151の周囲に配置された、概ね円板状の部材である。図3に示すように、本実施形態では、太陽ローラ151の周囲に、4つの遊星ローラ152が等間隔に配置されている。各遊星ローラ152は、大径部152aと、当該大径部152aの軸方向両側に同軸上に設けられる小径部152bと、当該小径部152bの軸方向両側に同軸上に設けられる回転軸152cと、を有する。小径部152bの外径は、大径部152aの外径よりも小さい。
遊星ローラ152の大径部152aの外周面は、太陽ローラ151の外周面と接触する。小径部152bの、軸方向における大径部152aとは反対側の端部には、大径部152aから遠ざかるにつれて縮径するテーパ面(図示省略)が設けられる。このテーパ面に、後述する軌道リング155が接触する。
キャリア154は、上述の第1出力軸13を一部に含む部材であり、円筒部132と同軸に配置される。キャリア154は、第2出力軸14に対して回転可能な状態で、筐体18内に収容される。キャリア154の外周部には、受け部材158を介して、回転軸152cが支持される。複数の遊星ローラ152の回転軸152cは、キャリア154の周方向に沿って、等間隔に配置される。なお、本実施形態では、第1出力軸13がキャリア154に含まれるものとしたが、必ずしもこれに限るものではなく、第1出力軸13とキャリア154とが別部材であってもよい。
1対の軌道リング155は、円環状の部材である。1対の軌道リング155は、遊星ローラ152の大径部152aの軸方向両側に対向して配置される。軌道リング155は、大径部152aから軸方向に遠ざかるにつれて径方向の寸法が小さくなる傾斜面(図示省略)を有する。この傾斜面は、遊星ローラ152の小径部152bのテーパ面に面接触する。すなわち、1対の軌道リング155は、遊星ローラ152に軸方向の両側から接触する。
押圧部材156は、円筒部132の回転力に応じた力で軌道リング155を遊星ローラ152に軸方向に押し付ける部材である。図3に示すように、本実施形態の押圧部材156は、複数の調圧カム159を含む。複数の調圧カム159は、1対の軌道リング155のうちの入力側(第1電動機11側)の軌道リング155を、1対の軌道リングのうちの出力側(出力伝達部材161側)の軌道リング155に近づく方向に押圧する。調圧カム159は、円筒部132を中心とする回転トルクを利用して、軸方向の付勢力を発生させる。これにより、入力側の軌道リング155の傾斜面は、負荷に応じた押圧力で、遊星ローラ152の小径部152bのテーパ面に押し付けられる。
入力側の軌道リング155により遊星ローラ152が押されると、出力側の軌道リング155の傾斜面と、入力側の軌道リング155の傾斜面との間に、遊星ローラ152が挟み込まれる。そして、軌道リング155の傾斜面によって小径部152bのテーパ面が押圧されることにより、遊星ローラ152が太陽ローラ151側に加圧される。その結果、遊星ローラ152と太陽ローラ151とが、互いに接触した状態に維持される。
このように、太陽ローラ151と遊星ローラ152との間、および、遊星ローラ152と軌道リング155との間に、常に円筒部132の回転力に応じた摩擦力が発生する。このため、太陽ローラ151が回転すると、複数の遊星ローラ152は、太陽ローラ151からの動力を受け、太陽ローラ151との摩擦によって自転する。また、複数の遊星ローラ152は、軌道リング155との間の摩擦により、軌道リング155に沿って、円筒部132の周囲を公転する。このとき、遊星ローラ152の公転の回転数は、第1電動機11の出力軸としての円筒部132の回転数よりも低くなる。こうして、第1電動機11で発生された回転が、減速機15で変化(減速)されて、キャリア154(第1出力軸13)に伝達される。
<1-3.クラッチ機構の構成>
以下では、図2および図4を参照して、本実施形態の駆動装置100が備えるクラッチ機構16の構成について、詳細に説明する。
本実施形態のクラッチ機構16は、上述した出力伝達部材161および逆転出力伝達部材17の他に、第1ワンウェイクラッチ163および第2ワンウェイクラッチ164を有する。
上述した出力伝達部材161は、第1出力軸13および第2出力軸14のいずれかからの第1方向の回転を、回転伝達部材19および差動装置5を介して、後輪2L,2Rに伝達する。
図2に示すように、第1ワンウェイクラッチ163は、第1出力軸13と出力伝達部材161との間に介在する。より具体的には、第1ワンウェイクラッチ163は、第1出力軸13を内輪とし、出力伝達部材161を外輪とし、当該内輪と外輪の間に複数のスプラグを有する、いわゆるスプラグ式のワンウェイクラッチである。第1ワンウェイクラッチ163は、内輪としての第1出力軸13から、外輪としての出力伝達部材161へは、スプラグが内輪と外輪の間で突っ張った姿勢となることにより、第1方向の回転を伝達可能にする。図4に、本実施形態における「第1方向」を矢印で図示している。一方で、第1ワンウェイクラッチ163は、外輪としての出力伝達部材161から、内輪としての第1出力軸13へは、スプラグが内輪と外輪の間で滑ることにより、第1方向の回転を伝達不能にする。
図2に示すように、第2ワンウェイクラッチ164は、第2出力軸14と出力伝達部材161との間に介在する。より具体的には、第2ワンウェイクラッチ164は、第2出力軸14を内輪とし、出力伝達部材161を外輪とし、当該内輪と外輪の間に複数のスプラグを有する、いわゆるスプラグ式のワンウェイクラッチである。第2ワンウェイクラッチ164は、内輪としての第2出力軸14から、外輪としての出力伝達部材161へは、スプラグが内輪と外輪の間で突っ張った姿勢となることにより、第1方向の回転を伝達可能にする。一方で、第2ワンウェイクラッチ164は、外輪としての出力伝達部材161から、内輪としての第2出力軸14へは、スプラグが内輪と外輪の間で滑ることにより、第1方向の回転を伝達不能にする。
以上のような構成の駆動装置100を備えた車両1において、車両1を低速領域(0~Vkm/h)で駆動させる場合には第1電動機11を駆動源として用いる一方、車両1を高速領域(Vkm/h以上)で駆動させる場合には第2電動機12を駆動源として用いることとしている。これにより、車両1の走行速度が速い場合にも遅い場合にも、適切な方の電動機を走行用の駆動源として用いることにより、広い速度領域において効率のよい走行を実現できる。
低速駆動と高速駆動との切り替えは、制御器20による単純な速度制御によって、クラッチ機構16を適宜に作動させることで、自動で行われる。
以下では、車両1の走行速度領域に応じて、駆動源として用いる電動機11,12を滑らかに切り替えるために、制御器20が行う処理について、詳細に説明する。
車両1を前進させる場合、ドライバーが行う上述の操作具の操作によって、回転伝達部材19の外歯が出力伝達部材161の外歯に噛み合った状態に維持される。この状態において、ドライバーが変速操作具(図示省略)を操作することにより、Vkm/h未満の低速領域で走行させることを指示している場合、制御器20は、第1電動機11に、ドライバーの指示に応じた量の電力を供給する。これにより、第1電動機11が駆動され、当該第1電動機11の出力軸としての円筒部132が第1方向に回転する。円筒部132の回転は、減速機15で減速されて、第1出力軸13に伝達される。これにより、第1出力軸13が第1方向に回転し、第1ワンウェイクラッチ163のスプラグが内輪と外輪の間で突っ張った姿勢となることで、第1方向の回転が出力伝達部材161に伝達される。この際、第2ワンウェイクラッチ164に関しては、外輪としての出力伝達部材161が第1方向に回転することで、スプラグが内輪と外輪の間で滑る状態となる。よって、出力伝達部材161から第2出力軸14へは、回転が伝達されない。この状態において、制御器20は、第2電動機12への電力の供給を遮断した状態に維持する。これにより、第1電動機11からの動力のみが、回転伝達部材19および差動装置5を介して後輪2L,2Rへと伝達される。
その後、ドライバーが車両1を次第に加速させた結果、車速がVkm/hに到達した場合、制御器20は、第2出力軸14を第1出力軸13と同期回転させるために、第2電動機12への電力の供給を開始する。これにより、第2出力軸14が第1方向に回転し始める。制御器20が第2電動機12への電力の供給量を徐々に増加させることにより、第2出力軸14の回転を加速していく過程では(0~Vkm/h未満)、第2ワンウェイクラッチ164においては、外輪(出力伝達部材161)の第1方向への回転が、内輪(第2出力軸14)の第1方向への回転よりも速いので、スプラグは依然として内輪と外輪の間で滑った状態のままである。よって、第1電動機11からの動力のみが、回転伝達部材19を介して後輪2L,2Rへと伝達される状態が維持される。
その後、制御器20が第2電動機12への電力の供給量をさらに増加させた結果、第2出力軸14の第1方向への回転速度がVkm/hを僅かに上回った場合、第2ワンウェイクラッチ164のスプラグが、内輪と外輪の間で突っ張った状態となる。これにより、第2出力軸14の第1方向への回転が、外輪としての出力伝達部材161に伝達される状態となる。この状態となったときに、制御器20は、第1電動機11への電力の供給を遮断する。これにより、出力伝達部材161は、第2出力軸14からの回転が伝達されることによって、第1方向に回転される状態となる。この際、第1ワンウェイクラッチ163に関しては、外輪としての出力伝達部材161が、内輪(第1出力軸13)を上回る速度で第1方向に回転するので、スプラグが内輪と外輪の間で滑る状態となる。よって、出力伝達部材161から第1出力軸13へは、回転が伝達されない。これにより、第2電動機12からの動力のみが、回転伝達部材19を介して後輪2L,2Rへと伝達される。
ドライバーが変速操作具(図示省略)を操作することにより、Vkm/h以上の高速領域で走行させることを指示している場合、制御器20は、第2電動機12に、ドライバーの指示に応じた量の電力を供給する。これにより、第2電動機12の出力軸としての第2出力軸14が第1方向に回転する。第2出力軸14の第1方向への回転は、第2ワンウェイクラッチ164を介して出力伝達部材161に伝達され、さらに回転伝達部材19および差動装置5を介して後輪2L,2Rへと伝達される。
このように、本実施形態では、車両1の走行速度領域に応じて、電動機11,12のうちの適切な方の電動機が選択的に、走行用に用いられる。
なお、車両1の走行速度を高速領域から低速領域へと減速する場合においても、切り替え時に制御器20が第1出力軸13と第2出力軸14とを同期回転させることで、駆動源として用いる電動機を第2電動機12から第1電動機11へと滑らかに切り替えることができる。このように、本実施形態では、制御器20による単純な速度制御によって、高速駆動と低速駆動との切り替えを自動でかつ滑らかに行うことができる。
以上に示したように、本実施形態の駆動装置100は、第1電動機11と、第2電動機12と、軸心部に軸方向に延びる中空部13aを有する第1出力軸13と、中空部13aに挿入される第2出力軸14と、を備える。また、第1電動機11と、第2電動機12と、第1出力軸13と、第2出力軸14とが、同軸上に配置される。これにより、第1電動機11、第2電動機12、第1出力軸13、および第2出力軸14を、コンパクトに配置することができる。よって、駆動装置100を小型化・軽量化することができ、省エネ効果を期待できる。
また、本実施形態に係る駆動装置100は、低速領域での駆動を可能とする第1速状態、および、高速領域での駆動を可能とする第2速状態、の間で切り替え可能なクラッチ機構16をさらに備える。これにより、車両1の低速駆動時と高速駆動時とで、第1電動機11および第2電動機12のうちのいずれを用いて車両1を駆動するかを切り替えることができる。よって、低速駆動時においても高速駆動時においても、適切な方の電動機11(12)を駆動源として用いることにより、効率よく車両1を駆動することができる。
また、本実施形態に係る駆動装置100においては、第1速状態および第2速状態の一方から、第1速状態および第2速状態の他方への切り替え時に、制御器20が、第1出力軸13の回転と第2出力軸14の回転とを同期させる。これにより、低速駆動と高速駆動との切り替えを、滑らかに行うことが可能となる。よって、広い速度領域において、安定的に動力を車両1の後輪2L,2Rに伝達することができる。
また、制御器20は、第1速状態においては第2電動機12への電力の供給を遮断し、第2速状態においては第1電動機11への電力の供給を遮断する。これにより、2つの電動機11,12のうち、車両1の駆動用として用いていない方の電動機11(12)には、電力を供給しないものとすることができ、省エネに貢献することができる。
また、本実施形態に係る駆動装置100においては、クラッチ機構16は、出力伝達部材161と、第1ワンウェイクラッチ163と、第2ワンウェイクラッチ164と、を有する。これにより、高速駆動と低速駆動との切り替えを、制御器20による単純な速度制御によって自動で行うことができる。
また、クラッチ機構16は、逆転出力伝達部材17をさらに備える。これにより、逆転出力伝達部材17から伝達された動力を用いて、車両1を逆回転駆動することができる。この際、第1ワンウェイクラッチ163および第2ワンウェイクラッチ164は空転するので、第2電動機12を停止した状態に保つことができる。
また、本実施形態に係る駆動装置100においては、第1電動機11は、第2電動機12よりも低速領域の回転を出力可能である。また、この駆動装置100は、第1電動機11からの回転を減速する減速機15を備える。これにより、第1電動機111を小型化することが可能であり、省エネ効果が期待できる。
また、本実施形態に係る駆動装置100は、電動機11,12と、減速機15と、第1出力軸13の少なくとも一部と、第2出力軸14の少なくとも一部と、を収容する筐体18を備える。これにより、駆動装置100の各部を1つの筐体18内に収容することができ、アッセンブリとして取り扱うことが容易となる。
また、本実施形態に係る駆動装置100においては、減速機15は遊星摩擦式である。これにより、第1電動機11からの動力を、機械式の減速機15で確実に減速することができる。また、騒音や振動を少なく抑えつつ、小型の減速機15で高い減速比を得ることができる。
また、本実施形態に係る駆動装置100においては、減速機15は、太陽ローラ151と、遊星ローラ152と、1対の軌道リング155と、押圧部材156と、を備える。また、遊星ローラ152は、大径部152aと、小径部152bと、を有する。これにより、押圧部材156の押圧力によって、太陽ローラ151と遊星ローラ152との間、および、遊星ローラ152と軌道リング155との間に、摩擦力を発生させることができる。したがって、遊星ローラ152を精度よく自転および公転させることが可能となる。また、遊星ローラ152が軌道リング155に接触する箇所は、遊星ローラ152が太陽ローラ151に接触する箇所よりも、遊星ローラ152の回転軸152cに近くなる。この構成により、遊星ローラ152の公転速度を遅くすることができ、大幅な減速を実現することができる。
また、本実施形態に係る駆動装置100における押圧部材156は、円筒部132を中心とする回転トルクを利用して、軸方向の付勢力を発生させる調圧カム159により構成される。これにより、負荷に応じた押圧力を、太陽ローラ151と遊星ローラ152との間、および、遊星ローラ152と軌道リング155との間に、付与することが可能となる。よって、負荷が変動しても、効率よく安定的に車両1を駆動し続けることができる。
また、本実施形態に係る駆動装置100においては、低速駆動用の第1電動機11は直流モータである。これにより、例えば、駆動対象物としての車両1を低速で走行開始させる場合等に、第1電動機11を走行用の駆動源とすることにより、高い加速性能を発揮することができる。よって、車両1の発進時の滑らかで力強い加速が可能となる。
また、本実施形態に係る駆動装置100においては、第1電動機11はアウターロータ型である。これにより、第1電動機11、第2電動機12、第1出力軸13、および第2出力軸14を、省スペースに合理的に配置することができる。
また、本実施形態に係る車両1は、駆動装置100と、差動装置5と、1対の後輪2L,2Rと、を備える。これにより、車両1を、低速領域においても高速領域においても、効率よく走行させることができる。また、車両1の駆動源(電動機11,12)から後輪2L,2Rまでのパワートレーンを、少ない部品点数で、コンパクトに構成することができる。
<2.第2実施形態>
以下では、図5を参照して、第2実施形態に係る駆動装置200について説明する。第2実施形態に係る駆動装置200は、クラッチ機構16に代えてクラッチ機構26を備えている点で、第1実施形態に係る駆動装置100とは主として異なっている。以下では、第1実施形態で示したのと同様の構成・機能の部材については、同一の符号を付し、重複説明を省略する。
クラッチ機構26は、第1歯車261と、第2歯車262とを備える。
第1歯車261は、回転伝達部材(出力伝達歯車)19と噛み合う外歯を有する。第1歯車261の軸心部に、キーとともに第1出力軸13が圧入されることにより、第1歯車261が第1出力軸13に結合される。第1電動機11を駆動させると、第1出力軸13と第1歯車261とが一体となって同軸上で回転する。
第2歯車262は、回転伝達部材19と噛み合う外歯を有する。第2歯車262の軸心部に、キーともに第2出力軸14が圧入されることにより、第2歯車262が第2出力軸14に結合される。第2電動機12を駆動させると、第2出力軸14と第2歯車262とが一体となって同軸上で回転する。
回転伝達部材19は、ドライバーの操作に応じて軸方向に変位(シフト)することによって、第1歯車261および第2歯車262のうちのいずれかに選択的に噛み合う。本実施形態においても、回転伝達部材19と噛み合う歯車を、第1歯車261および第2歯車262の一方から、第1歯車261および第2歯車262の他方に変更する場合には、制御器20によって、第1歯車261と第2歯車262の回転を同期させる。
本実施形態の構成によっても、歯車の噛み合せを変更するシンプルな構成で、第1電動機11を車両1の走行用の駆動源として用いる場合と、第2電動機12を車両1の走行用の駆動源として用いる場合と、の切り替えを滑らかに行うことができる。
<3.その他の変形例>
以上、本発明の例示的な実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されるものではない。
上記の実施形態では、減速機15は、遊星摩擦式の減速機構を備えるものとしたが、必ずしもこれに限るものではなく、例えば上記に代えて、遊星歯車式の減速機構を備えるものとしてもよい。その場合、電動機11,12からの動力を、歯車式の簡素な減速機で大幅に減速することができ、とりわけ大トルクを確実に伝達することができる。また、小型の減速機15で高い減速比を得ることができる。
上記の実施形態では、減速機15は、1段の遊星式の減速機構を備えるものとした。しかしながら、これに限るものではなく、複数段の遊星式の減速機構を備えるものとしてもよい。なお、遊星摩擦式の減速機構と、遊星歯車式の減速機構とを、組み合わせて複数段に構成してもよい。
図1、図2および図5に示すように、上記の実施形態では、第1電動機11はラジアルギャップ型のモータとした。しかしながら、必ずしもこれに限るものではなく、例えば上記に代えて、第1電動機11をアキシャルギャップ型のモータとしてもよい。その場合、低速駆動用として用いる第1電動機11を、より小型化することができ、しかも、低速領域においてとりわけ効率のよい駆動を実現することができる。
上記の実施形態では、低速駆動用の第1電動機11を直流モータとしたが、これに加えてまたは代えて、高速駆動用の第2電動機12を交流モータとしてもよい。その場合、駆動対象物としての車両1を高速で長距離にわたって走行させる場合等に、第2電動機12を走行用の駆動源とすることにより、トルクを低く維持して継続的に効率よく走行させることができる。
上記の実施形態では、ワンウェイクラッチ163,164は、スプラグ式としたが、必ずしもこれに限るものではない。例えば上記に代えて、ワンウェイクラッチ163,164をカム式としてもよい。
上記の実施形態では、駆動装置100,200は、車両1の後輪2L,2Rを走行駆動するために用いられるものとしたが、これに限るものではない。例えば上記に代えて、駆動装置100(200)を、車両の前輪を走行駆動するために用いてもよい。
上記の実施形態では、駆動装置100,200は車両1の走行用に用いられるものとしたが、駆動対象物は必ずしも車両1に限るものではない。例えば駆動対象物を、ヘアドライヤーや洗濯機等の家電製品としてもよい。
また、駆動装置100の細部の構成、例えば歯車の数等については、本願の各図に示されたものと異なっていてもよい。また、上記の実施形態または変形例に登場した各要素を、矛盾がない範囲で、適宜に組み合わせてもよい。
本願は、駆動装置およびそれを備える車両に利用できる。
1 車両
2L (左の)後輪
2R (右の)後輪
5 差動装置
11 第1電動機
12 第2電動機
13 第1出力軸
13a 中空部
14 第2出力軸
15 減速機
16 クラッチ機構
161 出力伝達部材
163 第1ワンウェイクラッチ
164 第2ワンウェイクラッチ
100 駆動装置
132 円筒部
151 太陽ローラ
152 遊星ローラ
152c 回転軸
154 キャリア
155 軌道リング
156 押圧部材
159 調圧カム

Claims (14)

  1. 第1電動機と、
    前記第1電動機とは異なる速度領域の回転を出力可能とする第2電動機と、
    軸心部に軸方向に延びる中空部を有し、前記第1電動機からの動力により回転する第1出力軸と、
    前記中空部に挿入され、前記第2電動機からの動力により回転する第2出力軸と、
    を備え、
    前記第1電動機と前記第2電動機と前記第1出力軸と前記第2出力軸とが同軸上に配置され
    前記第1出力軸からの動力が駆動対象物に伝達される第1速状態、および、前記第2出力軸からの動力が前記駆動対象物に伝達される第2速状態、の間で切り替え可能なクラッチ機構をさらに備え、
    前記第1電動機および前記第2電動機を動作制御する制御器をさらに備え、
    前記第1速状態および前記第2速状態の一方から、前記第1速状態および前記第2速状態の他方への切り替え時に、前記制御器が、前記第1出力軸の回転と前記第2出力軸の回転とを同期させる、駆動装置。
  2. 第1電動機と、
    前記第1電動機とは異なる速度領域の回転を出力可能とする第2電動機と、
    軸心部に軸方向に延びる中空部を有し、前記第1電動機からの動力により回転する第1出力軸と、
    前記中空部に挿入され、前記第2電動機からの動力により回転する第2出力軸と、
    を備え、
    前記第1電動機と前記第2電動機と前記第1出力軸と前記第2出力軸とが同軸上に配置され、
    前記第2電動機は、前記第1電動機よりも高速領域の回転を出力可能であり、
    前記第1電動機からの回転を減速して前記第1出力軸に入力する減速機を備え
    前記減速機は遊星摩擦式であり、
    前記減速機は、
    前記第1電動機の回転軸を中心として回転する太陽ローラと、
    前記太陽ローラの周囲に配置された複数の遊星ローラと、
    前記複数の遊星ローラに軸方向の両側から接触する1対の円環状の軌道リングと、
    前記軌道リングを前記遊星ローラに押し付けるとともに、前記遊星ローラを前記太陽ローラに押し付ける押圧力を付与する押圧部材と、
    を備え、
    前記遊星ローラは、
    前記太陽ローラに接触する大径部と、
    前記大径部の軸方向両側に設けられ、前記大径部よりも外径が小さく、前記一対の軌道リングに接触する小径部と、
    を有する、駆動装置。
  3. 請求項に記載の駆動装置であって、
    前記制御器は、
    前記第1速状態においては、前記第2電動機への電力の供給を遮断し、
    前記第2速状態においては、前記第1電動機への電力の供給を遮断する、駆動装置。
  4. 請求項または請求項に記載の駆動装置であって、
    前記クラッチ機構は、
    前記第1出力軸および前記第2出力軸のうちのいずれかからの第1方向の回転を前記駆動対象物に伝達する出力伝達部材と、
    前記第1出力軸と前記出力伝達部材との間に介在し、前記第1出力軸から前記出力伝達部材へは前記第1方向の回転を伝達可能にする一方、前記出力伝達部材から前記第1出力軸へは前記第1方向の回転を伝達不能にする第1ワンウェイクラッチと、
    前記第2出力軸と前記出力伝達部材との間に介在し、前記第2出力軸から前記出力伝達部材へは前記第1方向の回転を伝達可能にする一方、前記出力伝達部材から前記第2出力軸へは前記第1方向の回転を伝達不能にする第2ワンウェイクラッチと、
    を有する、駆動装置。
  5. 請求項に記載の駆動装置であって、
    前記クラッチ機構は、
    前記第1出力軸からの、前記第1方向とは反対方向である第2方向の回転を前記駆動対象物に伝達する逆転出力伝達部材
    をさらに備える、駆動装置。
  6. 請求項または請求項に記載の駆動装置であって、
    前記クラッチ機構は、
    前記第1出力軸と一体的に回転する第1歯車と、
    前記第2出力軸と一体的に回転する第2歯車と、
    前記第1歯車および前記第2歯車のうちのいずれかに選択的に噛み合う出力伝達歯車と、
    を有する、駆動装置。
  7. 請求項に記載の駆動装置であって、
    前記第1電動機と、前記第2電動機と、前記第1出力軸の少なくとも一部と、前記第2出力軸の少なくとも一部と、前記減速機と、を収容する筐体を備える、駆動装置。
  8. 請求項に記載の駆動装置であって、
    前記押圧部材は、前記第1出力軸を中心とする回転トルクを利用して、前記軸方向の付勢力を発生させる調圧カムにより構成される、駆動装置。
  9. 請求項または請求項に記載の駆動装置であって、
    前記減速機は遊星歯車式である、駆動装置。
  10. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の駆動装置であって、
    前記第2電動機は、前記第1電動機よりも高速領域の回転を出力可能であり、
    前記第1電動機は直流モータである、駆動装置。
  11. 請求項10に記載の駆動装置であって、
    前記第1電動機はアキシャルギャップ型である、駆動装置。
  12. 請求項10に記載の駆動装置であって、
    前記第1電動機はアウターロータ型である、駆動装置。
  13. 請求項1から請求項までのいずれか1項に記載の駆動装置であって、
    前記第2電動機は、前記第1電動機よりも高速領域の回転を出力可能であり、
    前記第2電動機は交流モータである、駆動装置。
  14. 請求項1から請求項13までのいずれか1項に記載の駆動装置と、
    前記駆動装置からの動力が入力される差動装置と、
    前記差動装置からの動力により回転する1対の車輪と、
    を備える車両。
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