JP7156516B2 - 車両の走行制御方法及び走行制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、自律走行制御を含む車両の走行制御方法及び走行制御装置に関する。
走行レーンを走行するように操舵を支援し、ドライバーによるキャンセル判定閾値以上の操舵量が検出された場合に、支援を停止する車線維持支援装置において、ドライバーによるハンドルの保舵力(ハンドルにしっかりと手を添えているか、軽く添えているか)が大きい場合にはキャンセル判定閾値を大きい値に変更することで、オーバーライドの容易性とシステム作動率の向上を両立させたものが知られている(特許文献1)。
特開2009-214680号公報
しかしながら、上記従来技術では、ドライバーのハンドル保舵力の大きさのみによってキャンセル判定閾値が変更されるので、システムによる自律操舵制御からドライバーの手動操作へ遷移させたい走行シーンであっても、遷移させたくない走行シーンであっても、同じ制御がされる。したがって、車両の走行シーンに応じた遷移の要求に対応できないという問題がある。
本発明が解決しようとする課題は、車両の走行シーンに応じた、自律操舵制御から手動操作への遷移の要求に対応できる車両の走行制御方法及び走行制御装置を提供することである。
本発明は、走行シーンに応じて複数のキャンセル閾値を設定し、検出された走行シーンに応じたキャンセル閾値を抽出し、抽出したキャンセル閾値に基づいて、自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移するか否かを判定することで、上記課題を解決する。
本発明によれば、走行シーンに応じた複数のキャンセル閾値が設定されているので、車両の走行シーンに応じた、自律操舵制御から手動操作への遷移の要求に対応することができる。
本発明に係る車両の走行制御装置の一実施の形態を示すブロック図である。 図1の入力装置の一部を示す正面図である。 図1の制御装置の状態遷移を示すブロック図である。 走行シーンの一例(自動車専用道の出口)を示す平面図である。 走行シーンの他例(カーブ路)を示す平面図である。 図1の制御装置に記憶された操舵トルクに対する走行シーン別のキャンセル閾値を示す図である。 本発明に係る車両の走行制御装置の走行制御処理を示すフローチャート(その1)である。 本発明に係る車両の走行制御装置の走行制御処理を示すフローチャート(その2)である。
図1は、本実施形態に係る車両の走行制御装置1の構成を示すブロック図である。本実施形態の車両の走行制御装置1は、本発明に係る車両の走行制御方法を実施する一実施の形態でもある。図1に示すように、本実施形態に係る車両の走行制御装置1は、センサ11と、自車位置検出装置12と、地図データベース13と、車載機器14と、提示装置15と、入力装置16と、駆動制御装置17と、制御装置18とを備える。これらの装置は、相互に情報の送受信を行うために、たとえばCAN(Controller Area Network)その他の車載LANによって接続されている。
センサ11は、自車両の走行状態を検出する。たとえば、センサ11として、自車両の前方を撮像する前方カメラ、自車両の後方を撮像する後方カメラ、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダー、自車両の後方の障害物を検出する後方レーダー、自車両の左右の側方に存在する障害物を検出する側方レーダー、自車両の車速を検出する車速センサ、ステアリングホイールの回転方向を検出するセンサ、ステアリングホイールに印加される操舵トルクを検出するセンサ、ドライバーがハンドルを持っているか否かを検出するタッチセンサ(静電容量センサ)およびドライバーを撮像する車内カメラなどが挙げられる。なお、センサ11として、上述した複数のセンサのうち1つを用いる構成としてもよいし、2種類以上のセンサを組み合わせて用いる構成としてもよい。センサ11の検出結果は、所定時間間隔で制御装置18に出力される。
自車位置検出装置12は、GPSユニット、ジャイロセンサ、および車速センサなどから構成されている。自車位置検出装置12は、GPSユニットにより複数の衛星通信から送信される電波を検出し、対象車両(自車両)の位置情報を周期的に取得するとともに、取得した対象車両の位置情報と、ジャイロセンサから取得した角度変化情報と、車速センサから取得した車速とに基づいて、対象車両の現在位置を検出する。自車位置検出装置12により検出された対象車両の位置情報は、所定時間間隔で制御装置18に出力される。
地図データベース13は、各種施設や特定の地点の位置情報を含む三次元高精度地図情報を格納し、制御装置18からアクセス可能とされたメモリである。地図データベース13に格納された三次元高精度地図情報は、データ取得用車両を用いて実際の道路を走行した際に検出された道路形状に基づく三次元地図情報であり、地図情報とともに、カーブ路及びそのカーブの大きさ(たとえば曲率又は曲率半径)、道路の合流地点、分岐地点、料金所、車線数の減少位置、サービスエリア/パーキングエリアなどの詳細かつ高精度の位置情報が、三次元情報として関連付けられた地図情報である。
車載機器14は、車両に搭載された各種機器であり、ドライバーにより操作されることで動作する。このような車載機器としては、ステアリング、アクセルペダル、ブレーキペダル、ナビゲーション装置、方向指示器、ワイパー、ライト、クラクション、その他の特定のスイッチなどが挙げられる。車載機器14がドライバーにより操作された場合に、その情報が制御装置18に出力される。
提示装置15は、たとえば、ナビゲーション装置が備えるディスプレイ、ルームミラーに組み込まれたディスプレイ、メーター部に組み込まれたディスプレイ、フロントガラスに映し出されるヘッドアップディスプレイ、オーディオ装置が備えるスピーカー、および振動体が埋設された座席シート装置などの装置である。提示装置15は、制御装置18の制御に従って、後述する提示情報および車線変更情報をドライバーに報知する。
入力装置16は、たとえば、ドライバーの手動操作による入力が可能なボタンスイッチ、ディスプレイ画面上に配置されたタッチパネル、又はドライバーの音声による入力が可能なマイクなどの装置である。本実施形態では、ドライバーが入力装置16を操作することで、提示装置15により提示された提示情報に対する設定情報を入力することができる。図2は、本実施形態の入力装置16の一部を示す正面図であり、ステアリングホイールのスポーク部などに配置されたボタンスイッチ群からなる一例を示す。図示する入力装置16は、制御装置18が備える自律速度制御機能及び自律操舵制御機能のON/OFFを設定する際に使用するボタンスイッチであり、メインスイッチ161と、リジューム・アクセラレートスイッチ162と、セット・コーストスイッチ163と、キャンセルスイッチ164と、車間調整スイッチ165と、車線変更支援スイッチ166とを備える。
メインスイッチ161は、制御装置18の自律速度制御機能及び自律操舵制御機能を実現するシステムの電源をON/OFFするスイッチである。リジューム・アクセラレートスイッチ162は、自律速度制御機能の作動をOFFしたのちOFF前の設定速度で自律速度制御機能を再開したり、設定速度を上げたり、先行車に追従して停車したのち再発進させたりするスイッチである。セット・コーストスイッチ163は、走行時の速度で自律速度制御機能を開始したり、設定速度を下げたりするスイッチである。キャンセルスイッチ164は、自律速度制御機能をOFFするスイッチである。車間調整スイッチ165は、先行車との車間距離を設定するためのスイッチであり、たとえば短距離・中距離・長距離といった複数段の設定から1つを選択するスイッチである。車線変更支援スイッチ166は、制御装置18が車線変更の開始をドライバーに確認した場合に車線変更の開始を指示する(承諾する)ためのスイッチである。
なお、図2に示すボタンスイッチ群以外にも、方向指示器やその他の車載機器14のスイッチを入力装置16として用いることもでき、制御装置18が自動で車線変更を行うか否かの問い合わせに対して、ドライバーが方向指示器のスイッチをオンにすることで、車線変更の承諾乃至許可を入力する構成とすることもできる。なお、入力装置16により入力された設定情報は、制御装置18に出力される。
駆動制御装置17は、自車両の走行を制御する。たとえば、駆動制御装置17は、自律速度制御機能により、自車両が設定速度で定速走行したり、先行車に追従走行したりする場合には、自車両が設定速度となるように、又は先行車が存在する場合には自車両と先行車との車間距離が一定距離となるように、加減速度および走行速度を実現するための駆動機構の動作(エンジン自動車にあっては内燃機関の動作、電気自動車系にあっては走行用モータの動作を含み、ハイブリッド自動車にあっては内燃機関と走行用モータとのトルク配分も含む)およびブレーキ動作を制御する。また、自律操舵制御機能により、自車両が走行する車線(以下、自車線ともいう。)のレーンマーカを検出し、自車両が自車線内の、たとえば中央を走行するように、自車両の幅員方向における走行位置を制御するレーンキープ制御を行う場合、車線変更支援機能、追い越し支援機能又はルート走行支援機能により、自車両が先行車の追い越しや走行方向の変更などの自動車線変更制御を行う場合、右左折支援機能により、交差点などにおいて右折又は左折する走行制御を行う場合には、加減速度および走行速度を実現するための駆動機構の動作並びにブレーキ動作に加えて、ステアリングアクチュエータの動作を制御することで、自車両の操舵制御を実行する。なお、駆動制御装置17は、後述する制御装置18の指示により自車両の走行を制御する。また、駆動制御装置17による走行制御方法として、その他の公知の方法を用いることもできる。
制御装置18は、自車両の走行を制御するためのプログラムを格納したROM(Read Only Memory)と、このROMに格納されたプログラムを実行するCPU(Central Processing Unit)と、アクセス可能な記憶装置として機能するRAM(Random Access Memory)とから構成される。なお、動作回路としては、CPU(Central Processing Unit)に代えて又はこれとともに、MPU(Micro Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などを用いることができる。
制御装置18は、ROMに格納されたプログラムをCPUにより実行することにより、自車両の走行状態に関する情報を取得する走行情報取得機能と、自車両の走行シーンを判定する走行シーン判定機能と、自車両の走行速度及び/又は操舵を自律制御する自律走行制御機能(自車両の走行速度を自律制御する自律速度制御機能と、自車両の操舵を自律制御する自律操舵制御機能を含む。)を実現する。以下、制御装置18が備える各機能について説明する。
制御装置18の走行情報取得機能は、自車両の走行状態に関する走行情報を取得する機能である。たとえば、制御装置18は、走行情報取得機能により、センサ11に含まれる前方カメラおよび後方カメラにより撮像された車両外部の画像情報や、前方レーダー、後方レーダー、および側方レーダーによる検出結果を、走行情報として取得する。また、制御装置18は、走行情報取得機能により、センサ11に含まれる車速センサにより検出された自車両の車速情報や、車内カメラにより撮像されたドライバーの顔の画像情報も走行情報として取得する。
さらに、制御装置18は、走行情報取得機能により、自車両の現在位置の情報を走行情報として自車位置検出装置12から取得する。また、制御装置18は、走行情報取得機能により、カーブ路及びそのカーブの大きさ(たとえば曲率又は曲率半径)、道路の合流地点、分岐地点、料金所、車線数の減少位置、サービスエリア(SA)/パーキングエリア(PA)などの位置情報を走行情報として地図データベース13から取得する。加えて、制御装置18は、走行情報取得機能により、ドライバーによる車載機器14の操作情報を、走行情報として車載機器14から取得する。
制御装置18の走行シーン判定機能は、制御装置18のROMに記憶されたテーブルを参照して、自車両が走行している走行シーンを判定する機能である。制御装置18のROMに記憶されたテーブルには、たとえば車線変更や追い越しに適した走行シーンとその判定条件が、走行シーンごとに記憶されている。制御装置18は、走行シーン判定機能により、ROMに記憶されたテーブルを参照して、自車両の走行シーンが、たとえば車線変更や追い越しに適した走行シーンであるか否かを判定する。
たとえば、「先行車への追いつきシーン」の判定条件として、「前方に先行車が存在」、「先行車の車速<自車両の設定車速」、「先行車への到達が所定時間以内」、および「車線変更の方向が車線変更禁止条件になっていない」の4つの条件が設定されているとする。この場合、制御装置18は、走行シーン判定機能により、たとえば、センサ11に含まれる前方カメラや前方レーダーによる検出結果、車速センサにより検出された自車両の車速、および自車位置検出装置12による自車両の位置情報などに基づいて、自車両が上記条件を満たすか否かを判断し、上記条件を満たす場合に、自車両が「先行車への追いつきシーン」であると判定する。
制御装置18の自律走行制御機能は、自車両の走行をドライバーの操作に依ることなく自律制御する機能であり、自車両の走行速度を自律制御する自律速度制御機能と、自車両の操舵を自律制御する自律操舵制御機能とを含む。以下、本実施形態の自律速度制御機能と自律操舵制御機能を説明する。
《自律速度制御機能》
自律速度制御機能は、先行車を検出しているときは、ドライバーが設定した車速を上限にして、車速に応じた車間距離を保つように車間制御を行いつつ先行車に追従走行する機能である。一方、自律速度制御機能は、先行車を検出していない場合はドライバーが設定した車速で定速走行する機能である。前者を車間制御、後者を定速制御ともいう。なお、走行情報取得機能により、走行車線の制限速度を検出した場合、制限速度標識の速度を自動的に設定車速にする機能を含んでもよい。
自律速度制御機能を作動させるには、まずドライバーが、図2に示す入力装置16のリジューム・アクセラレートスイッチ162又はセット・コーストスイッチ163を操作して、所望の走行速度を入力する。たとえば、自車両が70km/hで走行中にセット・コーストスイッチ163を押すと、現在の走行速度がそのまま設定されるが、ドライバーが所望する速度が80km/hであるとすると、リジューム・アクセラレートスイッチ162を複数回押して、設定速度を上げればよい。逆にドライバーが所望する速度が60km/hであるとすると、セット・コーストスイッチ163を複数回押して、設定速度を下げればよい。また、ドライバーが所望する車間距離は、図2に示す入力装置16の車間調整スイッチ165を操作し、たとえば短距離・中距離・長距離といった複数段の設定から1つを選択すればよい。
定速制御は、ドライバーにより設定された走行速度を維持するように、車速センサによる車速データをフィードバックしながら、駆動制御装置17によりエンジンやブレーキなどの駆動機構の動作を制御するものである。この定速制御は、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダーなどのセンサ11を用いて、自車両が走行する車線の前方に先行車が存在しないことを検出しながら実行する。
車間制御は、ドライバーにより設定された走行速度を上限にして、ドライバーにより設定された車間距離を維持するように、センサ11(前方レーダー)による車間距離データをフィードバックしながら、駆動制御装置17によりエンジンやブレーキなどの駆動機構の動作を制御するものである。この車間制御は、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダーなどのセンサ11を用いて、自車両が走行する車線の前方に先行車(自車両の直前の車両)が存在することと、その車間距離を検出しながら、実行する。なお、車間制御で走行中に先行車が停止した場合は、先行車に続いて自車も停止し、自車が停止した後、たとえば30秒以内に先行車が発進すると、自車も発進し、再び車間制御による追従走行を開始する。自車が30秒を超えて停止している場合は、先行車が発進しても自動で発進せず、先行車が発進した後、リジューム・アクセラレートスイッチ162を押すか又はアクセルペダルを踏むと、再び車間制御による追従走行を開始する。
本実施形態の自律速度制御機能には、上述した定速制御や車間制御の他、カーブ路を走行する際に、カーブの大きさ(カーブの曲率又は曲率半径など)に応じた速度で走行できるように速度制御するカーブ路速度制御機能を含んでもよい。このカーブ路速度制御機能は、自律速度制御機能が作動している場合にのみ、カーブ路を走行する際の速度を制御する機能である。自車両の前方にカーブ路があるか否かは、たとえばナビゲーション装置に目的地を入力し、当該目的地までのルートを設定した場合に、地図データベース13を参照して、当該ルート上にカーブ路としての地図データがあるかどうかを判定することにより検出される。
《自律操舵制御機能》
自律操舵制御機能は、ステアリングアクチュエータの動作を制御することで、自車両の操舵制御を実行する機能である。車線のたとえば中央付近を走行するようにステアリングを制御して、ドライバーのハンドル操作を支援するレーンキープ機能(車線幅員方向維持機能)、ドライバーがウィンカーレバーを操作するとステアリングを制御し、車線変更に必要なハンドル操作を支援する車線変更支援機能、設定車速よりも遅い車両を前方に検出すると、表示によりドライバーに追い越し操作を行うか確認し、ドライバーが承諾スイッチを操作した場合、ステアリングを制御し追い越し操作を支援する追い越し支援機能、ドライバーがナビゲーション装置などに目的地を設定している場合には、ルートに従って走行するために必要な車線変更地点に到達すると、表示によりドライバーに車線変更を行うか確認し、ドライバーが承諾スイッチを操作した場合、ステアリングを制御し車線変更を支援するルート走行支援機能などが含まれる。
図3は、制御装置18に確立された各機能の状態遷移を示すブロック図である。同図に示すシステムとは、制御装置18により実現される自律走行制御システムを意味する。同図に示すシステムOFFの状態から、図2のメインスイッチ161をONすると、当該システムがスタンバイ状態となる。このスタンバイ状態から、図2のセット・コーストスイッチ163又はリジューム・アクセラレートスイッチ162をONすることで、自律速度制御が立ち上がる。これにより、上述した定速制御又は車間制御が開始し、ドライバーはハンドルを操作するだけで、アクセルやブレーキを踏むことなく、自車両を走行させることができる。
自律速度制御を実行中に、図3の条件(1)が成立すると自律操舵制御・ハンズオンモードのレーンキープモードに遷移する。この条件(1)としては、特に限定されないが、自車両の両側のレーンマーカを検出していること、ドライバーがハンドルを持っていること、車線の中央付近を走行していること、ウィンカーが作動していないこと、ワイパーが高速(HI)で作動していないこと、高精度地図がある場合、前方約200m以内に料金所、出口、合流、交差点、車線数減少地点がないこと、といった全ての条件が成立することなどを例示できる。なお、ハンズオンモードとは、ドライバーがハンドルを持っていないと自律操舵制御が作動しないモードをいい、ハンズオフモードとは、ドライバーがハンドルから手を離しても自律操舵制御が作動するモードをいう。
自律操舵制御・ハンズオンモードのレーンキープモードを実行中に、図3の条件(2)が成立すると、自律操舵制御・ハンズオフモードのレーンキープモードに遷移する。この条件(2)として、特に限定されないが、自車両が自動車専用道を走行していること、対向車線と構造的に分離された道路を走行していること、高精度地図がある道路を走行していること、制限速度以下の車速で走行していること、GPS信号が有効であること、ドライバーがハンドルを持っていること、ドライバーが前を向いていること、前方約800m以内に料金所、出口、合流、交差点、車線数減少地点がないこと、前方約500m以内に100R以下の急カーブがないこと、トンネル入り口から500mを超えたトンネル内走行していないこと、アクセルペダルが踏まれていないこと、といった全ての条件が成立することなどを例示できる。
逆に、自律操舵制御・ハンズオフモードのレーンキープモードを実行中に、図3の条件(3)が成立すると、自律操舵制御・ハンズオンモードのレーンキープモードに遷移する。この条件(3)として、特に限定されないが、自車両が自動車専用道以外の道路を走行していること、対面通行区間を走行していること、高精度地図がない道路を走行していること、制限速度を超えた車速で走行していること、GPS信号が受信できなくなったこと、前方注視警報が作動した後、ドライバーが5秒以内に前を向かなかったこと、ドライバーモニターカメラで運転者を検知できなくなったこと、前方約800m先に料金所、出口、合流、車線数減少のいずれかがあること、車速が約40km/h未満で走行している場合、前方約200m以内に100R以下の急カーブがあること、車速が約40km/h以上で走行している場合、前方約200m以内に170Rの以下急カーブがあること、トンネル入り口から500mを超えたトンネル内を走行していること、ドライバーがハンドルを持って、アクセルペダルを踏んだこと、接近警報が作動したこと、といったいずれかの条件が成立することなどを例示できる。
自律操舵制御・ハンズオフモードのレーンキープモードを実行中に、図3の条件(4)が成立すると、自律操舵制御を中止して自律速度制御に遷移する。この条件(4)として、特に限定されないが、自車両の両側のレーンマーカを一定時間検出しなくなったこと、ドライバーがハンドル操作をしたこと(いわゆるオーバーライド操作/介入操作)、ワイパーが高速(HI)で作動したこと、といったいずれかの条件が成立することなどを例示できる。また、自律操舵制御・ハンズオフモードのレーンキープモードを実行中に、図3の条件(5)が成立すると、自律操舵制御及び自律速度制御を中止してスタンバイ状態に遷移する。この条件(5)として、特に限定されないが、ドライバーがブレーキを操作したこと、ドライバーが図2のキャンセルスイッチ164を操作したこと、自車両のドアが開いたこと、運転席のシートベルトが解除されたこと、着座センサでドライバーが運転席からいなくなったことを検知したこと、セレクトレバーが「D」または「M」以外になったこと、パーキングブレーキが作動したこと、車両の横滑り防止装置がOFFになったこと、横滑り防止装置が作動したこと、スノーモードがONにされたこと、エマージェンシーブレーキが作動したこと、車速制御により車両が停止した後、停止状態が約3分継続したこと、フロントカメラが、汚れ、逆光、雨・霧などで対象物を正しく認識できないといった視界不良を検出したこと、フロントレーダが遮蔽、電波障害を検出したこと、フロントレーダが軸ずれを検出したこと、サイドレーダが遮蔽、電波障害を検出したこと、サイドレーダが軸ずれを検出したこと、といったいずれかの条件が成立することなどを例示できる。
自律操舵制御・ハンズオンモードを実行中に、図3の条件(6)が成立すると、自律操舵制御を中止して自律速度制御に遷移する。この条件(6)として、特に限定されないが、自車両の両側のレーンマーカを検出しなくなったこと、ドライバーがハンドル操作をしたこと(いわゆるオーバーライド操作/介入操作)、ドライバーがウィンカーを操作したこと、ワイパーが高速(HI)で作動したこと、高精度地図がある場合に料金所区間になったこと、フロントカメラが、汚れ、逆光、雨・霧などで対象物を正しく認識できない視界不良を検出したこと、といったいずれかの条件が成立することなどを例示できる。また、自律操舵制御・ハンズオンモードを実行中に、図3の条件(7)が成立すると、自律操舵制御及び自律速度制御を中止してスタンバイ状態に遷移する。この条件(7)として、特に限定されないが、ドライバーがブレーキを操作したこと、ドライバーが図2のキャンセルスイッチ164を操作したこと、自車両のドアが開いたこと、運転席のシートベルトが解除されたこと、着座センサでドライバーが運転席からいなくなったことを検知したこと、セレクトレバーが「D」または「M」以外になったこと、パーキングブレーキが作動したこと、車両の横滑り防止装置がOFFになったこと、横滑り防止装置が作動したこと、スノーモードがONにされたこと、エマージェンシーブレーキが作動したこと、車速制御により車両が停止した後、停止状態が約3分継続したこと、フロントレーダが遮蔽、電波障害を検出したこと、フロントレーダが軸ずれを検出したこと、といったいずれかの条件が成立することなどを例示できる。
自律速度制御を実行中に、図3の条件(8)が成立すると、スタンバイ状態に遷移する。この条件(8)として、特に限定されないが、ドライバーがブレーキを操作したこと、ドライバーが図2のキャンセルスイッチ164を操作したこと、自車両のドアが開いたこと、運転席のシートベルトが解除されたこと、着座センサでドライバーが運転席からいなくなったことを検知したこと、セレクトレバーが「D」または「M」以外になったこと、パーキングブレーキが作動したこと、車両の横滑り防止装置がOFFになったこと、横滑り防止装置が作動したこと、スノーモードがONにされたこと、エマージェンシーブレーキが作動したこと、車速制御により車両が停止した後、停止状態が約3分継続したこと、フロントレーダが遮蔽、電波障害を検出したこと、フロントレーダが軸ずれを検出したこと、といったいずれかの条件が成立することなどを例示できる。
自律操舵制御・ハンズオフモードのレーンキープモードを実行中に、図3の条件(9)が成立すると、自律操舵制御・ハンズオンモードのレーンチェンジモードに遷移する。この条件(8)として、特に限定されないが、システムがレーンチェンジを提案したときに、ドライバーが図2の車線変更支援スイッチ166を押したこと、ドライバーがウィンカーを操作したこと、といったいずれかの条件が成立することなどを例示できる。
自律操舵制御・ハンズオンモードのレーンチェンジモードを実行中に、図3の条件(10)が成立すると、自律操舵制御・ハンズオンモードのレーンキープモードに遷移する。この条件(10)として、特に限定されないが、車線変更操作(以下LCP)開始前に、制限速度を超えたこと、LCP開始前に、ドライバーが、ハンドルを持って、アクセルペダルを踏んだこと、前方に遅い車がいた場合の車線変更提案中に車線変更支援スイッチ166を押した後、10秒以内にLCPが開始できなかったこと、ルートに従って走行するための車線変更提案中に車線変更支援スイッチ166を押した後、LCPを開始できず分岐に近づきすぎてしまったこと、LCP作動後、5秒以内に実際の車線変更操縦(以下、LCM)を開始できなかったこと、LCPを開始し、LCMを開始する前に車速が約50km/hを下回ったこと、LCPが作動した後、LCMを開始する前に車線変更に必要な隣車線のスペースがなくなったこと、LCM開始前にドライバーがキャンセル操作を行ったこと、LCM開始前にレーンマーカが非検知となったこと、LCM開始前に、車線変更する方向に隣接車線がない、または、前方一定距離内にその隣接車線がなくなると判断したこと、LCM開始前に、前方一定距離内に曲率半径250m以下のカーブがあると判断したこと、LCM開始前に、前方一定距離内に区分線の種類がその隣接車線への車線変更禁止している区間があると判断したこと、LCM開始前に、サイドレーダが遮蔽、電波障害を検出したこと、LCM開始前に、サイドレーダが軸ズレを検出したこと、ハンズオン警報が作動したこと(LCPが作動した後、約2秒以内にドライバーがハンドルを持たなかった、前方に遅い車がいた場合の車線変更提案中に車線変更支援スイッチ166を押した後、約2秒以内にドライバーがハンドルを持たなかった、ルートに従って走行するための車線変更提案中に車線変更支援スイッチ166を押したのち、約2秒以内にドライバーがハンドルを持たなかったといういずれかの条件にて成立)、ドライバーがウィンカーを消したこと、LCPが完了したこと、といったいずれかの条件が成立することなどを例示できる。
なお、自律操舵制御・ハンズオフモード、自律操舵制御・ハンズオンモード、自律速度制御、スタンバイ状態のいずれかの状態でメインスイッチ161をOFFすると、システムOFFとなる。
上述した状態遷移において、自律操舵制御(ハンズオンモード又はハンズオフモード)が実行中に、条件(4)又は(6)のうちのドライバーがハンドル操作をする条件が成立すると、自律操舵制御が解除(キャンセル)され、ドライバーのハンドル操作による自律速度制御に遷移する。このドライバーがハンドル操作をしたか否かの検出は、ステアリングホイールに印加されるドライバーの操舵トルクを検出するトルクセンサにより行われ、検出された操舵トルクが、予め設定されたキャンセル閾値を超えた場合に、ドライバーがハンドル操作をしたと判定する。なお、自律操舵制御を解除してドライバーの手動操作に遷移するためのドライバーの介入動作は、ステアリングホイールの回転操作にのみ限定されず、介入ボタンの操作などによってもよい。
本実施形態では、このキャンセル閾値を走行シーンに応じて複数設定している。すなわち、自律操舵制御からドライバーの手動操作へ遷移させたい走行シーンの場合はキャンセル閾値を相対的に小さい値に設定し、遷移させたくない走行シーンの場合はキャンセル閾値を相対的に大きい値に設定する。たとえば、図4Aは、片側3車線の自動車専用道路2の本線21と出口路22とを示す平面図であり、本線21は、三次元高精度地図情報が存在する地域であるが、出口路22以降は、三次元高精度地図情報が存在しない地域であるとする。そうすると、自車両Vが本線21を走行している状態から出口路22へ走行すると、上述した条件(4)及び(6)の「自車両の両側のレーンマーカを検出しなくなったこと」というキャンセル条件が成立するので、自律操舵制御がキャンセルされ、ドライバーの手動操作に遷移する。
このような自律操舵制御の対象とされる地域内から地域外へ走行する第1走行シーンにおいては、自律操舵制御からドライバーの手動操作へできるだけ早く遷移させたい走行シーンであるといえる。したがって、図5に示すように、図示する自動車専用道路の出口や料金所などの第1走行シーンに対しては、標準キャンセル閾値より小さい第1キャンセル閾値を設定する。これにより、ドライバーが、わずかな操舵トルクをハンドルに加えるだけで、自律操舵制御がキャンセルされて手動操作に遷移することになる。なお、図5は、制御装置18に記憶された、操舵トルクに対する走行シーン別のキャンセル閾値を示す図である。また標準キャンセル閾値とは、自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移するために必要とされる、ドライバーにより操作されるステアリングホイールの操舵トルクの最小値をいう。したがって、ドライバーにより操作されるステアリングホイールの操舵トルクが、少なくとも標準キャンセル閾値を超えた場合には、自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移する。
図4Bは、カーブ路を含む自動車専用道路を示す平面図であり、自車両Vはこれからカーブ路23を右旋回して曲がろうとするところである。直線路を走行する場合の標準キャンセル閾値に対し、カーブ路23を曲がる場合は、ドライバーが自分の走行感覚で運転したいと思うこともあるので、自律操舵制御からドライバーの手動操作へなるべく早く遷移させたい走行シーンであるといえる。したがって、図5に示すように、カーブ路23を走行する第2走行シーンに対しては、標準キャンセル閾値より小さい第2キャンセル閾値を設定する。ただし、自律操舵制御による操舵トルクの誤差(駆動制御装置17からの出力値と実際の操舵トルク値との差)を検知すると意図しないキャンセルが発生するので、第2キャンセル閾値は、第1キャンセル閾値よりも大きい値とする。
さらに、図4Bに示すように、自車両Vがカーブ路23を右旋回で曲がろうとする場合に、自車両Vの旋回方向と、ステアリングホイールの旋回方向とが逆方向であるS2の場合には、ドライバーがステアリングホイールを保舵していない可能性があるので、自律操舵制御を継続した方がよいと考えられる。すなわち、自車両Vの旋回方向と、ステアリングホイールの旋回方向とが逆方向であるS2の場合の第3キャンセル閾値は、自車両Vの旋回方向と、ステアリングホイールの旋回方向とが同じ方向であるS1の場合の第2キャンセル閾値に対して相対的に大きい値とする。
次に、図6A及び図6Bを参照して、本実施形態に係る走行制御処理について説明する。図6A及び図6Bは、本実施形態に係る走行制御処理を示すフローチャートである。なお、以下に説明する走行制御処理は、制御装置18により所定時間間隔で実行される。また、以下においては、制御装置18の自律走行制御機能により、自律速度制御と自律操舵制御が実行され、自車両が、ドライバーが設定した速度で車線内を走行するように、自車両の幅員方向における走行位置を制御するレーンキープ制御が行われている間に、自動車専用道路の出口付近やカーブ路を走行するものとして説明する。
まず、図6AのステップS1にて、制御装置18のメインスイッチ161がONされているか否かを判定し、メインスイッチ161がOFFである場合はONになるまでステップS1を繰り返す。メインスイッチ161がONである場合はステップS2に進み、ドライバーにより走行速度が設定されているか否かを判定する。走行速度が設定されていない場合はステップS1へ戻り、走行速度が設定されるまでステップS1及びS2を繰り返す。なお、ドライバーによる走行速度の設定は、ドライバーが、図2に示す入力装置16のリジューム・アクセラレートスイッチ162又はセット・コーストスイッチ163を操作して、所望の走行速度を入力することにより行われる。
走行速度が設定されたら自律速度制御が開始される。ステップS3では、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダー(センサ11)を用いて自車両が走行する車線の前方に先行車が存在するか否かを検出し、先行車が存在する場合はステップS4へ進んで車間制御を実行し、先行車が存在しない場合はステップS5へ進んで定速制御を実行する。これにより、ドライバーは、ハンドルを操作するだけで、アクセルやブレーキを踏むことなく、自車両を所望の速度で走行させることができる。
ステップS4の車間制御又はステップS5の定速制御が実行されている間に、ステップS6にて、上述した自律操舵制御・ハンズオンモードのレーンキープモードに遷移する条件(1)が成立するか否かを判定する。条件(1)が成立する場合はステップS7へ進み、条件(1)が成立しない場合はステップS1へ戻る。
ステップS7では、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダー(センサ11)を用いて自車両が走行する車線の前方に先行車が存在するか否かを検出し、先行車が存在する場合はステップS8へ進んで車間制御・レーンキープモードを実行し、先行車が存在しない場合はステップS9へ進んで定速制御・レーンキープモードを実行する。なお、この状態において、ステップS10の車線変更支援機能や追い越し支援機能の実行処理が行われる。
ステップS8の車間制御・レーンキープモード又はステップS9の定速制御・レーンキープモードが実行されている間に、続く図6BのステップS11にて、上述した自動操舵制御・ハンズオフモードに遷移する条件(2)が成立するか否かを判定する。条件(2)が成立する場合はステップS12へ進み、条件(2)が成立しない場合はステップS15へ進む。自動操舵制御・ハンズオフモードに遷移する条件(2)が成立したステップS12では、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダー(センサ11)を用いて自車両が走行する車線の前方に先行車が存在するか否かを検出する。先行車が存在する場合はステップS13へ進んで車間制御・レーンキープモード・ハンズオフを実行し、先行車が存在しない場合はステップS14へ進んで定速制御・レーンキープモード・ハンズオフを実行する。
ステップS15では、地図データベース13から自車両のルートの前方にある自動車専用道路の出口、料金所又はカーブ路といった走行シーンを検出し、検出した走行シーンに応じたキャンセル閾値を抽出し、その値をキャンセル閾値に設定する。たとえば、自車両の前方に自動車専用道路の出口又は料金所が存在する場合には、第1キャンセル閾値に設定する。また、カーブ路が存在する場合であって自車両の旋回方向とステアリングホイールの旋回方向とが同じ方向であるときは、第2キャンセル閾値に設定し、カーブ路が存在する場合であって自車両の旋回方向とステアリングホイールの旋回方向とが逆方向であるときは、第3キャンセル閾値に設定する。
ステップS16では、トルクセンサにより検出される操舵トルクが、設定されたキャンセル閾値を超えるか否かを判定し、超える場合は、ステップS23へ進んで、自律操舵制御をキャンセルしたのち、ステップS1へ戻る。操舵トルクが、設定されたキャンセル閾値を超えない場合は、ステップS17へ進む。そして、ステップS17では、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダー(センサ11)を用いて自車両が走行する車線の前方に先行車が存在するか否かを検出する。先行車が存在する場合はステップS18へ進んで車間制御・レーンキープモード・カーブ路速度制御を実行し、先行車が存在しない場合はステップS19へ進んで定速制御・レーンキープモード・カーブ路速度制御を実行する。これにより、急カーブを高速で走行しようとする場合に、カーブ路速度制御機能の設定がOFFであっても、カーブ路の大きさに応じた速度で走行することができる。
ステップS20では、自車両の前方の障害物を検出する前方レーダー(センサ11)を用いて自車両が走行する車線の前方に先行車が存在するか否かを検出する。先行車が存在する場合はステップS21へ進み、ステップS21では、ステップS6と同様に、自律操舵制御・ハンズオンモードのレーンキープモードに遷移する条件(1)が成立するか否かを判定し、条件(1)が成立する場合はステップS22へ進む。ステップS22では、ステップS11と同様に、自動操舵制御・ハンズオフモードに遷移する条件(2)が成立するか否かを判定し、条件(2)が成立する場合は、ステップS12へ戻り、それ以降の処理を継続する。これに対し、先行車が存在せず、条件(1)及び(2)も成立しない場合は、ステップS1へ戻り、それ以降の処理を継続する。
以上のように、本実施形態に係る車両の走行制御装置1及び走行制御方法によれば、複数の走行シーンのそれぞれに応じた複数のキャンセル閾値が設定されている。すなわち、自律操舵制御からドライバーの手動操作へ遷移させたい走行シーンの場合はキャンセル閾値を相対的に小さい値に設定し、遷移させたくない走行シーンの場合はキャンセル閾値を相対的に大きい値に設定するので、車両の走行シーンに応じた、自律操舵制御から手動操作への遷移の要求に対応することができる。
また本実施形態に係る車両の走行制御装置1及び走行制御方法によれば、自律操舵制御の対象とされる地域内から地域外へ走行する第1走行シーンに対しては、標準キャンセル閾値より小さい第1キャンセル閾値を設定するので、自律操舵制御からドライバーの手動操作へできるだけ早く遷移させたい走行シーンに対応することができる。
また本実施形態に係る車両の走行制御装置1及び走行制御方法によれば、走行シーンは、カーブ路を走行する第2走行シーンに対しては、標準キャンセル閾値より小さい第2キャンセル閾値を設定するので、自律操舵制御からドライバーの手動操作へなるべく早く遷移させたい走行シーンに対応することができる。ただし、自律操舵制御による操舵トルクの誤差(駆動制御装置17からの出力値と実際の操舵トルク値との差)を検知すると意図しないキャンセルが発生するので、第2キャンセル閾値は、第1キャンセル閾値よりも大きい値とする。
また本実施形態に係る車両の走行制御装置1及び走行制御方法によれば、カーブ路を走行する第2走行シーンにおいて、車両の旋回方向とドライバーにより操作されるステアリングホイールの旋回方向が逆方向である走行シーンの場合のキャンセル閾値は、車両の旋回方向とドライバーにより操作されるステアリングホイールの旋回方向が同じ方向である走行シーンの場合のキャンセル閾値に比べて大きい値を設定する。これにより、ドライバーが自分の走行感覚で運転したいとの要求や、ドライバーがステアリングホイールを保舵していないことに対応することができる。
1…走行制御装置
11…センサ
12…自車位置検出装置
13…地図データベース
14…車載機器
15…提示装置
16…入力装置
161…メインスイッチ
162…リジューム・アクセラレートスイッチ
163…セット・コーストスイッチ
164…キャンセルスイッチ
165…車間調整スイッチ
166…車線変更支援スイッチ
17…駆動制御装置
18…制御装置

Claims (6)

  1. 車両の操舵を自律制御する自律操舵制御を含む車両の走行制御方法であって、
    前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移するキャンセル閾値を、走行シーンに応じて複数設定し、
    前記自律操舵制御を実行中に前記車両の走行シーンを検出し、
    前記複数設定されたキャンセル閾値から、検出された走行シーンに応じたキャンセル閾値を抽出し、抽出したキャンセル閾値に基づいて、前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移するか否かを判定する車両の走行制御方法において、
    ドライバーにより操作されるステアリングホイールの操舵トルクが、標準キャンセル閾値を超えた場合に、前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移する場合において、
    前記走行シーンは、前記自律操舵制御の対象とされる地域内から地域外へ走行する第1走行シーンを含み、
    前記第1走行シーンに対しては、前記標準キャンセル閾値より小さい第1キャンセル閾値を設定する車両の走行制御方法。
  2. 車両の操舵を自律制御する自律操舵制御を含む車両の走行制御方法であって、
    前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移するキャンセル閾値を、走行シーンに応じて複数設定し、
    前記自律操舵制御を実行中に前記車両の走行シーンを検出し、
    前記複数設定されたキャンセル閾値から、検出された走行シーンに応じたキャンセル閾値を抽出し、抽出したキャンセル閾値に基づいて、前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移するか否かを判定する車両の走行制御方法において、
    ドライバーにより操作されるステアリングホイールの操舵トルクが、標準キャンセル閾値を超えた場合に、前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移する場合において、
    前記走行シーンは、カーブ路を走行する第2走行シーンを含み、
    前記第2走行シーンに対しては、前記標準キャンセル閾値より小さい第2キャンセル閾値を設定する車両の走行制御方法。
  3. 前記走行シーンは、カーブ路を走行する第2走行シーンを含み、
    前記第2走行シーンに対しては、前記標準キャンセル閾値より小さく前記前記第1キャンセル閾値より大きい第2キャンセル閾値を設定する請求項に記載の車両の走行制御方法。
  4. 前記走行シーンは、カーブ路を走行する第2走行シーンを含み、
    前記第2走行シーンにおいて、車両の旋回方向とドライバーにより操作されるステアリングホイールの旋回方向が逆方向である走行シーンの場合のキャンセル閾値は、車両の旋回方向とドライバーにより操作されるステアリングホイールの旋回方向が同じ方向である走行シーンの場合のキャンセル閾値に比べて大きい値を設定する請求項に記載の車両の走行制御方法。
  5. 前記走行シーンは、予め格納した地図データから検出する請求項1~4のいずれか一項に記載の車両の走行制御方法。
  6. 車両の操舵を自律制御する自律操舵制御を備え、ドライバーにより操作されるステアリングホイールの操舵トルクが、キャンセル閾値を超えた場合に、前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移するように制御する車両の走行制御装置であって、
    前記キャンセル閾値を、走行シーンに応じて複数設定し、
    前記自律操舵制御を実行中に前記車両の走行シーンを検出し、
    前記複数設定されたキャンセル閾値から、検出された走行シーンに応じたキャンセル閾値を抽出し、抽出したキャンセル閾値に基づいて、前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移するか否かを判定する車両の走行制御装置において、
    ドライバーにより操作されるステアリングホイールの操舵トルクが、標準キャンセル閾値を超えた場合に、前記自律操舵制御を解除してドライバーによる手動操作に遷移する場合において、
    前記走行シーンは、前記自律操舵制御の対象とされる地域内から地域外へ走行する第1走行シーンを含み、
    前記第1走行シーンに対しては、前記標準キャンセル閾値より小さい第1キャンセル閾値を設定する車両の走行制御装置。
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