JP7156398B2 - 渦電流式発熱装置 - Google Patents

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Description

本発明は、回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換して回収するための発熱装置に関する。特に、本発明は、永久磁石(以下、単に「磁石」ともいう)を用い、磁石からの磁界の作用によって生じる渦電流を利用した渦電流式発熱装置に関する。
近年、地球温暖化が大きくクローズアップされており、化石燃料の燃焼に伴う二酸化炭素の発生が問題視されている。このため、太陽熱エネルギ、風力エネルギ、水力エネルギ等のような自然エネルギの活用が推進されている。自然エネルギの中でも、風力エネルギ及び水力エネルギは流体の運動エネルギである。
流体の運動エネルギによって回転軸を回転させ、その運動エネルギを熱エネルギに変換する発熱装置が従来から知られている。例えば特開2017-005932号公報(特許文献1)は、渦電流式発熱装置を開示する。特許文献1の発熱装置は、回転軸に固定された発熱部材と、発熱部材に隙間を空けて対向する永久磁石と、永久磁石を保持する磁石保持部材と、発熱部材を包囲する密閉容器と、密閉容器の入口及び出口にそれぞれ接続された入側配管及び出側配管と、を備える。入側配管を通じて密閉容器の内部に熱媒体が流入し、出側配管を通じて密閉容器の内部から熱媒体が流出する。
このような特許文献1の発熱装置の場合、回転軸の回転によって、発熱部材が永久磁石に対して回転する。このとき、永久磁石からの磁界の作用によって、発熱部材に渦電流が発生する。これにより、密閉容器内で発熱部材が発熱する。発熱部材で生じた熱は、密閉容器内の熱媒体に移動して回収される。
特許文献1の発熱装置では、発熱部材が回転軸に固定される代わりに、磁石保持部材が回転軸に固定される場合もある。この場合、回転軸の回転によって、永久磁石が発熱部材に対して回転する。このときも、永久磁石からの磁界の作用によって、発熱部材に渦電流が発生することから、密閉容器内で発熱部材が発熱する。発熱部材で生じた熱は、密閉容器内の熱媒体に移動して回収される。
特開2017-005932号公報
特許文献1の発熱装置によれば、回転軸の回転によって発熱部材が発熱し、密閉容器の内部において、発熱部材で生じた熱が大量の熱媒体に移動して回収される。この発熱装置の場合、熱媒体の熱容量が大きい。そのため、回転軸の回転数が低いとき、熱媒体の十分な昇温が困難である。そうすると、熱媒体を保温するための予熱が必要となる。したがって、熱回収率が低下する可能性がある。
また、回転軸が安定して高速で回転しているとき、発熱部材、又は熱媒体からの輻射熱により、永久磁石は高温環境下に長時間さらされる。そのため、永久磁石の熱減磁が生じないように工夫する必要がある。
本発明は上記の実情に鑑みてなされたものである。本発明の1つの目的は、永久磁石の熱減磁を抑制しつつ、回転軸の運動エネルギを熱エネルギに有効に変換して回収することができる渦電流式発熱装置を提供することである。
本発明の実施形態による渦電流式発熱装置は、回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する渦電流式発熱装置である。この発熱装置は、円筒部材と、永久磁石と、カバーと、伝熱管と、を備える。永久磁石は、円筒部材の外周面及び内周面のいずれか一方の周面に保持されている。カバーは、円筒部材に保持された永久磁石を包囲するように円筒部材に取り付けられている。伝熱管は、円筒部材の外周面及び内周面のうちの上記一方の周面と対向するように配置されている。この伝熱管は、導電性且つ熱伝導性を有する材料からなる。この伝熱管は、円筒部材の中心軸回りにらせん状に熱媒体の流路を形成する。そして、円筒部材及び伝熱管のいずれか一方が回転軸に固定されて、円筒部材及び伝熱管のいずれか他方に対して円筒部材の中心軸回りに回転する。
本発明の実施形態による渦電流式発熱装置において、回転軸が回転すれば、永久磁石からの磁界の作用によって、伝熱管に渦電流が発生し、伝熱管が発熱する。伝熱管で生じた熱は、伝熱管内のらせん状の流路を流れる熱媒体に移動して回収される。らせん状の流路を流れる熱媒体の熱容量は小さい。そのため、回転軸の運動エネルギを熱エネルギに有効に変換して回収することができる。さらに、伝熱管からの輻射熱に対して、永久磁石はカバーによって隔離されている。そのため、永久磁石の昇温が抑えられ、永久磁石の熱減磁を抑制することができる。
図1は、第1実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す側面図である。 図2は、図1の線II-IIにおける横断面図である。 図3は、図2の線III-IIIにおける縦断面図である。 図4は、第2実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す側面図である。 図5Aは、図4の線VA-VAにおける横断面図である。 図5Bは、図4の線VB-VBにおける横断面図である。 図5Cは、図4の線VC-VCにおける横断面図である。 図5Dは、図4の線VD-VDにおける横断面図である。 図5Eは、図4の線VE-VEにおける横断面図である。 図6Aは、図5A及び図5Bの線VIA-VIAにおける縦断面図である。 図6Bは、図5B及び図5Cの線VIB-VIBにおける縦断面図である。 図6Cは、図5C及び図5Dの線VIC-VICにおける縦断面図である。 図6Dは、図5D及び図5Eの線VID-VIDにおける縦断面図である。 図6Eは、図5Eの線VIE-VIEにおける縦断面図である。 図7は、第3実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。 図8は、第4実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。 図9は、第5実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。 図10は、第6実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。 図11は、第7実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明では、本発明の実施形態について例を挙げて説明するが、本発明は以下で説明する例に限定されない。以下の説明において特定の数値や特定の材料を例示する場合があるが、本発明はそれらの例示に限定されない。
本発明の実施形態による渦電流式発熱装置は、回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する渦電流式発熱装置である。この発熱装置は、円筒部材と、永久磁石と、カバーと、伝熱管と、を備える。永久磁石は、円筒部材の外周面及び内周面のいずれか一方の周面に保持されている。カバーは、円筒部材に保持された永久磁石を包囲するように円筒部材に取り付けられている。伝熱管は、円筒部材の外周面及び内周面のうちの上記一方の周面と対向するように配置されている。この伝熱管は、導電性且つ熱伝導性を有する材料からなる。この伝熱管は、円筒部材の中心軸回りにらせん状に熱媒体の流路を形成する。そして、円筒部材及び伝熱管のいずれか一方が回転軸に固定されて、円筒部材及び伝熱管のいずれか他方に対して円筒部材の中心軸回りに回転する(第1の構成)。
第1の構成の発熱装置によれば、回転軸の回転によって、磁石を保持する円筒部材、及び熱媒体が流れる伝熱管のいずれか一方が、それらの他方に対して回転する。このとき、永久磁石からの磁界の作用によって、伝熱管そのものに渦電流が発生する。これにより、伝熱管が発熱する。伝熱管で生じた熱は、伝熱管内のらせん状の流路を流れる熱媒体に直に移動して回収される。らせん状の流路を流れる熱媒体の熱容量は小さい。そのため、回転軸の運動エネルギを熱エネルギに有効に変換して回収することができる。
さらに第1の構成の発熱装置によれば、伝熱管からの輻射熱に対して、永久磁石はカバーによって隔離されている。そのため、永久磁石の昇温が抑えられ、永久磁石の熱減磁を抑制することができる。特に、永久磁石とカバーとの間の隙間に空気が存在すれば、この空気は断熱層として機能する。この場合、永久磁石の昇温がより抑えられる。永久磁石とカバーとの間の隙間に断熱材(例:グラスウール)が充填されていてもよい。
第1の構成の発熱装置の典型的な例では、永久磁石が円筒部材の外周面に保持されている。伝熱管が円筒部材の外周面と対向するように配置されている。円筒部材が回転軸に固定されて、伝熱管に対して円筒部材の中心軸回りに回転する(第2の構成)。
第2の構成の発熱装置によれば、熱媒体が流れる伝熱管は、磁石を保持する円筒部材の外側で静止し、回転軸の回転によって、伝熱管の内側で円筒部材が回転する。伝熱管が円筒部材の外側で静止しているので、伝熱管内の流路を流れる熱媒体を回収しやすい。
ただし、第2の構成に代えて、永久磁石が円筒部材の外周面に保持され、伝熱管が円筒部材の外周面と対向するように配置され、伝熱管が回転軸に固定されてもよい。この場合、伝熱管が円筒部材に対して円筒部材の中心軸回りに回転する。つまり、磁石を保持する円筒部材は、熱媒体が流れる伝熱管の内側で静止し、回転軸の回転によって、円筒部材の外側で伝熱管が回転する。伝熱管が回転するため、その回転方向を一方向に定めた場合に、熱媒体が伝熱管の内部表面から受ける力(摩擦力)を流路方向への流れを促進する駆動力として利用する構成とすることができ、熱媒体を供給する上で必要な圧力を低減することが可能である。
また、第2の構成に代えて、永久磁石が円筒部材の内周面に保持され、伝熱管が円筒部材の内周面と対向するように配置され、円筒部材が回転軸に固定されてもよい。この場合、円筒部材が伝熱管に対して円筒部材の中心軸回りに回転する。つまり、熱媒体が流れる伝熱管は、磁石を保持する円筒部材の内側で静止し、回転軸の回転によって、伝熱管の外側で円筒部材が回転する。伝熱管が静止しているため熱媒体を回収しやすく、さらに円筒部材が伝熱管を囲むため熱媒体及び伝熱管の熱が外部へ放散されにくくなる。
また、第2の構成に代えて、永久磁石が円筒部材の内周面に保持され、伝熱管が円筒部材の内周面と対向するように配置され、伝熱管が回転軸に固定されてもよい。この場合、伝熱管が円筒部材に対して円筒部材の中心軸回りに回転する。つまり、磁石を保持する円筒部材は、熱媒体が流れる伝熱管の外側で静止し、回転軸の回転によって、円筒部材の内側で伝熱管が回転する。伝熱管が回転するため、その回転方向を一方向に定めた場合に、熱媒体が伝熱管の内部表面から受ける力(摩擦力)を流路方向への流れを促進する駆動力として利用する構成とすることができ、熱媒体を供給する上で必要な圧力を低減することが可能である。さらに円筒部材が伝熱管を囲むため熱媒体及び伝熱管の熱が外部へ放散されにくくなる。
第1及び第2の構成の発熱装置において、伝熱管が角管であることが好ましい(第3の構成)。角管とは、管の長手方向に垂直な断面の形状が矩形である管を意味する。管の長手方向は、管の軸方向又は管の延びる方向と同義である。伝熱管が角管であれば、伝熱管内の流路の断面形状も矩形である。
伝熱管として角管を用いる場合、1本の角管をらせん状に巻回すことにより、らせん状の流路を形成することができる。すなわち、伝熱管は、らせん状に巻回された1本の角管から構成される(第4の構成)。この場合、角管の隣接する部分同士は、接触していてもよいし、離れていてもよい。隣接する部分同士が接触している場合、その接触部分は接合されてもよい。ここでの接合の方法は、特に限定されないが、例えば溶接である。この接合方法は、ろう付けであってもよい。角管の隣接する部分同士が接触していれば、伝熱管全体の表面積が小さいため、伝熱管から外部への放熱が抑えられる。そのため、熱回収率が高まる。
また、伝熱管として角管を用いる場合、複数の環状の角管を準備し、これらの環状角管を一列に並べて順に接合することにより、らせん状の流路を形成することができる。すなわち、伝熱管は、円筒部材の中心軸に沿って順に積み重ねられた複数の環状の角管から構成される。この場合、各環状角管の内部に仕切り板が設けられており、隣り合う環状角管同士には仕切り板の近傍に連通穴が設けられている(第5の構成)。ここでの接合の方法も上記と同様に、特に限定されないが、例えば溶接である。この接合方法は、ろう付けであってもよい。この場合も、伝熱管全体の表面積が小さいため、伝熱管から外部への放熱が抑えられる。そのため、熱回収率が高まる。
第3~第5の構成の発熱装置によれば、伝熱管の磁石側の面と、磁石の伝熱管側の面との間の距離を一定にすることができる。そのため、伝熱管の磁石側の面において、渦電流が広範囲で有効に発生する。したがって、伝熱管で十分な発熱が生じる。
ただし、第3の構成に代えて、伝熱管が丸管であってもよい。丸管とは、管の長手方向に垂直な断面の形状が円形である管を意味する。伝熱管が丸管であれば、伝熱管の流路の断面形状も円形である。伝熱管として丸管を用いる場合、1本の丸管をらせん状に巻回すことにより、らせん状の流路を形成することができる。
第1~第5の構成の発熱装置の定型的な例では、カバーは、円筒形状を有する第1の隔壁と、第2の隔壁と、第3の隔壁と、を含む。第1の隔壁は、永久磁石と伝熱管との間に配置されている。第2の隔壁は、第1の隔壁の両端のうちの一方端から延びて円筒部材に接合されている。第3の隔壁は、第1の隔壁の両端のうちの他方端から延びて円筒部材に接合されている。そして、第1の隔壁、第2の隔壁及び第3の隔壁が、熱伝導性を有する材料からなる(第6の構成)。ここでの接合の方法は、特に限定されないが、例えば溶接である。この接合方法は、ボルトによる締結であってもよいし、接着剤による接着であってもよい。
第6の構成の発熱装置によれば、伝熱管からの輻射熱によって第1の隔壁が昇温したとしても、第1の隔壁の熱は、第2及び第3の隔壁に伝播し、さらに円筒部材に伝播する。つまり、カバーに与えられた熱は、カバーに蓄積されることなく、円筒部材に誘導される。そのため、永久磁石の昇温がより抑えられる。
第6の構成の発熱装置において、第2の隔壁及び第3の隔壁の少なくとも一方の隔壁に放熱フィンが設けられていてもよい(第7の構成)。
第7の構成の発熱装置によれば、第2の隔壁に放熱フィンが設けられている場合、第2の隔壁に伝播した熱は、放熱フィンを通じてカバーの外部に放出される。第3の隔壁に放熱フィンが設けられている場合、第3の隔壁に伝播した熱は、放熱フィンを通じてカバーの外部に放出される。つまり、カバーに与えられた熱はカバーに蓄積されることなく、さらに円筒部材に伝わる熱も少ない。そのため、永久磁石の昇温がより抑えられる。
第6の構成の発熱装置において、第2の隔壁及び第3の隔壁の少なくとも一方の隔壁が起伏していてもよい(第8の構成)。ここでの起伏の形状は、波形であってもよいし、凹凸であってもよい。
第8の構成の発熱装置によれば、第2の隔壁が起伏している場合、第2の隔壁に伝播した熱は、第2の隔壁自身からカバーの外部に放出される。第3の隔壁が起伏している場合、第3の隔壁に伝播した熱は、第3の隔壁自身からカバーの外部に放出される。つまり、カバーに与えられた熱はカバーに蓄積されることなく、さらに円筒部材に伝わる熱も少ない。そのため、永久磁石の昇温がより抑えられる。
第6~第8の構成の発熱装置において、第1の隔壁、第2の隔壁及び第3の隔壁が非磁性材料からなっていてもよい(第9の構成)。
第9の構成の発熱装置によれば、カバーは永久磁石からの磁束に影響を与えない。そのため、伝熱管で十分な発熱が生じる。
第9の構成の発熱装置において、第1の隔壁の外面に磁性材料からなる層が設けられていてもよい(第10の構成)。
第10の構成の発熱装置によれば、磁性材料からなる層が永久磁石と伝熱管との間の第1の隔壁に設けられる。そのため、永久磁石からの磁束は、上記の層に導かれ、さらに伝熱管に導かれる。つまり、磁石からの磁束は伝熱管に向けて誘導される。そのため、伝熱管でより十分な発熱が生じる。
第6~第8の構成の発熱装置において、第1の隔壁が磁性材料からなり、第2の隔壁及び第3の隔壁が非磁性材料からなっていてもよい(第11の構成)。
第11の構成の発熱装置によれば、第2及び第3の隔壁は非磁性材料からなる。そのため、第2及び第3の隔壁は永久磁石からの磁束に影響を与えない。一方、永久磁石と伝熱管との間に存在する第1の隔壁は磁性材料からなる。そのため、永久磁石からの磁束は、第1の隔壁に導かれ、さらに伝熱管に導かれる。つまり、磁石からの磁束は伝熱管に向けて誘導される。したがって、伝熱管でより十分な発熱が生じる。
第1~第11の構成の発熱装置は、さらに、断熱カバーを備えてもよい。断熱カバーは、伝熱管のうち、円筒部材の外周面及び内周面のうちの上記一方の周面と対向する領域を除いて、伝熱管を包囲する(第12の構成)。
第12の構成の発熱装置によれば、断熱カバーによって、伝熱管から外部への放熱が遮断される。そのため、熱回収率が高まる。
上記の発熱装置において、熱媒体は、伝熱管で発生した熱を回収できるものである限り、特に限定されない。熱媒体の例には、溶融塩(例えば硝酸塩系の溶融塩)、熱媒油、水(蒸気)、空気、超臨界CO2等が含まれる。
永久磁石を保持する円筒部材の材料は、特に限定されず、強磁性材料であってもよいし、弱磁性材料であってもよいし、非磁性材料であってもよい。強磁性材料の例には、強磁性金属材料(例:炭素鋼、鋳鉄等)が含まれる。弱磁性材料の例には、弱磁性金属材料(例:フェライト系ステンレス鋼等)が含まれる。非磁性材料の例には、非磁性金属材料(例:アルミニウム合金、オーステナイト系ステンレス鋼、銅合金等)が含まれる。これらの金属材料は熱伝導性も有する。そのため、カバーが熱伝導性を有する材料からなる場合に、円筒部材の材料がそれらの金属材料であれば、カバーから円筒部材への熱の誘導が促進される。
永久磁石を包囲するカバーの材料は、特に限定されない。カバー(第1の隔壁、第2の隔壁、第3の隔壁)の材料が熱伝導性を有する材料である場合、その材料は、例えば金属材料である。特に、カバー(第1の隔壁、第2の隔壁、第3の隔壁)の材料が非磁性材料である場合、その非磁性材料の例には、上記の非磁性金属材料(例:アルミニウム合金、オーステナイト系ステンレス鋼、銅合金等)が含まれる。カバー(第1の隔壁)の材料が磁性材料である場合、その磁性材料の例には、上記の強磁性金属材料(例:炭素鋼、鋳鉄等)及び弱磁性金属材料(例:フェライト系ステンレス鋼等)が含まれる。第1の隔壁に磁性材料からなる層が設けられている場合、その磁性材料の例には、上記の強磁性金属材料及び弱磁性金属材料が含まれる。
伝熱管の材料は、導電性且つ熱伝導性を有する材料である限り、特に限定されない。伝熱管の材料は、例えば金属材料である。その金属材料の例には、炭素鋼、ステンレス鋼、アルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等が含まれる。その中でも、導電性が高くて熱伝導性が高いアルミニウム、アルミニウム合金、銅、銅合金等が好ましい。伝熱管の肉厚は、例えば3~6mmである。
永久磁石は、円筒部材の外周面及び内周面のいずれか一方の周面に保持されている。永久磁石の配置は、磁石からの磁束を伝熱管に到達させることができる限り、特に限定されない。例えば、永久磁石は、複数の棒状の磁石からなる。この場合、複数の棒状の磁石は、円筒部材の周方向で等間隔に配置される。各棒状の磁石は、その長手方向が円筒部材の中心軸と平行になるように配置される。また、例えば、永久磁石は、複数の円弧状の磁石からなる。この場合、複数の円弧状の磁石が円筒部材の周方向で等間隔に配置されて、リング状の磁石群を構成する。そのリング状の磁石群が複数個、円筒部材の軸方向に配置されてもよい。隣接する磁石同士の間には、隙間があってもよいし、他の部材が配置されてもよい。
回転軸は、流体の運動エネルギによって回転させられてもよい。すなわち、上記の発熱装置は、流体の運動エネルギ(例えば、風力や水力等の自然エネルギ)を利用して発熱する装置であってもよい。また、上記の発熱装置は、風力発電設備、水力発電設備等のように流体の運動エネルギを利用する発電設備に搭載されてもよい。例えば、回転軸は、風や水流を受けて回転する羽根車に、直接又は間接的に接続される。この場合、羽根車の回転によって、回転軸が回転する。
以下では、本発明の渦電流式発熱装置の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下で説明する実施形態は例示であり、本発明は以下の実施形態に限定されず、上述した様々なバリエーションを適用できる。以下の説明では、同様の部分に同一の符号を付して重複する説明を省略する場合がある。
[第1実施形態]
図1は、第1実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す側面図である。図2は、図1の線II-IIにおける横断面図である。図3は、図2の線III-IIIにおける縦断面図である。本明細書において、横断面とは、円筒部材2の中心軸CLに垂直な断面である。縦断面とは、円筒部材2の中心軸CLに沿った断面である。円筒部材2の中心軸CLは、回転軸30の軸心と一致する。
図1~図3を参照して、発熱装置1は、円筒部材2と、永久磁石3と、カバー4と、伝熱管5と、を備える。本実施形態では、円筒部材2は、回転軸30に支持部材(図示省略)を介して固定されている。回転軸30は、非回転部である固定の本体(図示省略)に、軸受(図示省略)を介して回転可能に支持されている。
図2及び図3を参照して、本実施形態では、円筒部材2の外周面2aに、複数の棒状の永久磁石3が保持されている。これら複数の磁石3は、円筒部材2の周方向で等間隔に配置されている。各磁石3は、その長手方向が円筒部材2の中心軸CLと平行になるように配置されている。これらの磁石3の磁極(N極、S極)は、円筒部材2の径方向に配置されている。周方向で隣接する磁石3同士の磁極は、交互に反転している。
図1~図3を参照して、カバー4は円筒部材2に取り付けられている。カバー4は、円筒部材2の外周面2a、及びこの外周面2aに保持された磁石3を包囲する。カバー4と磁石3との間には隙間が設けられている。つまり、カバー4は磁石3と接触していない。
本実施形態では、カバー4は、円筒形状を有する第1の隔壁4aと、第2の隔壁4bと、第3の隔壁4cと、を含む。第1の隔壁4aは、磁石3と後述する伝熱管5との間に配置されている。第2の隔壁4b及び第3の隔壁4cは、ドーナツ板状の形状を有する。第2の隔壁4bは、第1の隔壁4aの両端のうちの一方端(図3では上側)から延びて円筒部材2に接合されている。第3の隔壁4cは、第1の隔壁4aの両端のうちの他方端(図3では下側)から延びて円筒部材2に接合されている。第1の隔壁4a、第2の隔壁4b及び第3の隔壁4cが、熱伝導性を有する材料からなる。
伝熱管5は、全体として円筒形状を有する。本実施形態では、伝熱管5は、円筒部材2の外周面2aと対向するように配置されている。つまり、伝熱管5は、円筒部材2及びカバー4(第1の隔壁4a)の外側に配置され、磁石3と隙間を空けて対向する。なお、伝熱管5はカバー4と接触していない。この伝熱管5は、導電性且つ熱伝導性を有する材料からなる。この伝熱管5は、円筒部材2の中心軸CL回りにらせん状に熱媒体の流路5aを形成する。
本実施形態では、伝熱管5は1本の角管15からなる。この1本の角管15は、円筒部材2の中心軸CL回りにらせん状に巻回される。このようにらせん状に巻回された角管15により、らせん状の流路5aが形成される。角管15の隣接する部分同士は、接触している。角管15(伝熱管5)の磁石3側の面と、磁石3の伝熱管5側の面との間の距離は一定である。なお、伝熱管5と磁石3との間には、カバー4を構成する第1の隔壁4aが配置されている。
伝熱管5には、入側連結部6及び出側連結部7が設けられている。入側連結部6には入側配管(図示省略)が接続され、出側連結部7には出側配管(図示省略)が接続される。入側配管及び入側連結部6を通じて、伝熱管5に熱媒体が供給される。伝熱管5に供給された熱媒体は、伝熱管5内のらせん状の流路5aを一方向に流れ、出側連結部7及び出側配管を通じて、伝熱管5から排出されて回収される。
このような構成の本実施形態の発熱装置1では、円筒部材2が回転軸30に固定されている。そのため、回転軸30が回転すれば、磁石3を保持する円筒部材2は、回転軸30とともに円筒部材2の中心軸CL回りに回転する。一方、熱媒体が流れる伝熱管5は、磁石3を保持する円筒部材2の外側で静止している。つまり、円筒部材2が伝熱管5に対して回転する。これにより、磁石3と円筒部材2との間に相対的な回転速度差が生じる。
このとき、磁石3からの磁束(磁界)の作用によって、伝熱管5の磁石3側の面に渦電流が発生する。このように伝熱管5そのものに発生した渦電流によって、伝熱管5が発熱する。伝熱管5で生じた熱は、伝熱管5内のらせん状の流路5aを流れる熱媒体に直に移動して回収される。らせん状の流路5aを流れる熱媒体の熱容量は小さい。そのため、回転軸30の運動エネルギを熱エネルギに有効に変換して回収することができる。
さらに、伝熱管5からの輻射熱に対して、磁石3はカバー4によって隔離されている。そのため、磁石3の昇温が抑えられ、磁石3の熱減磁を抑制することができる。
また、本実施形態の発熱装置1では、伝熱管5からの輻射熱によってカバー4(特に第1の隔壁4a)が昇温したとしても、第1の隔壁4aの熱は、第2及び第3の隔壁4b及び4cに伝播し、さらに円筒部材2に伝播する。つまり、カバー4に与えられた熱は、カバー4に蓄積されることなく、円筒部材2に誘導される。そのため、磁石3の昇温をより抑えることができる。
また、本実施形態の発熱装置1では、伝熱管5が円筒部材2の外側で静止している。そのため、伝熱管5内の流路5aを流れる熱媒体を回収しやすい。
また、本実施形態の発熱装置1では、伝熱管5として角管15が用いられる。この場合、角管15(伝熱管)の磁石3側の面と、磁石3の伝熱管5側の面との間の距離を一定にすることができる。そのため、伝熱管5の磁石3側の面において、渦電流が広範囲で有効に発生する。したがって、伝熱管5で十分な発熱が生じる。
さらに角管15の隣接する部分同士が接触しているため、伝熱管5全体の表面積が小さい。したがって、伝熱管5から外部への放熱が抑えられ、熱回収率が高まる。
[第2実施形態]
図4は、第2実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す側面図である。図5Aは、図4の線VA-VAにおける横断面図である。図5Bは、図4の線VB-VBにおける横断面図である。図5Cは、図4の線VC-VCにおける横断面図である。図5Dは、図4の線VD-VDにおける横断面図である。図5Eは、図4の線VE-VEにおける横断面図である。図6Aは、図5A及び図5Bの線VIA-VIAにおける縦断面図である。図6Bは、図5B及び図5Cの線VIB-VIBにおける縦断面図である。図6Cは、図5C及び図5Dの線VIC-VICにおける縦断面図である。図6Dは、図5D及び図5Eの線VID-VIDにおける縦断面図である。図6Eは、図5Eの線VIE-VIEにおける縦断面図である。第2実施形態の発熱装置1は、上記した第1実施形態の発熱装置1を変形したものである。以下、第1実施形態の発熱装置1と重複する構成についての説明は省略する。後述する第3~第7実施形態でも同様とする。
図4~図6Eを参照して、第1実施形態と同様に、伝熱管5は、全体として円筒形状を有する。ただし、本実施形態では、伝熱管5は、複数の環状の角管15A、15B、15C及び15Dからなる。ここでは、伝熱管5が4つの環状角管15A、15B、15C及び15Dからなる例を示す。4つの環状角管15A、15B、15C及び15Dは、一列に並べられて順に接合され、全体として円筒形状にされる。つまり、4つの環状角管15A、15B、15C及び15Dは、円筒部材2の中心軸CLに沿って順に積み重なる。説明の便宜上、以下では4つの環状角管15A、15B、15C及び15Dを先頭(図4では上側)から順に、第1の環状角管15A、第2の環状角管15B、第3の環状角管15C、及び第4の環状角管15Dと称する場合がある。
図5B~図5Eを参照して、各環状角管15A、15B、15C及び15Dの内部には、仕切り板16a、16b、16c及び16dが設けられている。仕切り板16a、16b、16c及び16dによって、環状に連続する環状角管15A、15B、15C及び15Dの内部の一部が閉ざされる。伝熱管5を円筒部材2の中心軸CLに沿って見たとき、仕切り板16a、16b、16c及び16d同士は、中心軸CL回りに所定のピッチずらされて配置されている。
隣り合う第1の環状角管15A及び第2の環状角管15Bには、第1の環状角管15A及び第2の環状角管15Bを貫通する連通穴17aが設けられている(図5B及び図6B参照)。連通穴17aは、仕切り板16a及び仕切り板16bの近傍で、且つ仕切り板16aと仕切り板16bとの間に配置されている。これと同様に、隣り合う第2の環状角管15B及び第3の環状角管15Cには、連通穴17bが設けられている(図5C及び図6C参照)。これと同様に、隣り合う第3の環状角管15C及び第4の環状角管15Dには、連通穴17cが設けられている(図5D及び図6D参照)。伝熱管5を円筒部材2の中心軸CLに沿って見たとき、連通穴17a、17b及び17c同士は、中心軸CL回りに所定のピッチずらされて配置されている。
図5A及び図6Aを参照して、第1の環状角管15Aには、入口18が設けられている。伝熱管5を円筒部材2の中心軸CLに沿って見たとき、入口18と連通穴17aとの間に仕切り板16aが配置されている。図5E及び図6Eを参照して、第4の環状角管15Dには、出口19が設けられている。伝熱管5を円筒部材2の中心軸CLに沿って見たとき、出口19と連通穴17cとの間に仕切り板16dが配置されている。
図4を参照して、第1の環状角管15Aの入口18(図6A参照)には、入側連結部6が設けられている。第4の環状角管15Dの出口19(図6E参照)には、出側連結部7が設けられている。
入側配管、入側連結部6及び入口18を通じて、第1の環状角管15Aに熱媒体が供給される。第1の環状角管15Aに供給された熱媒体は、第1の環状角管15A内を一方向に流れ、連通穴17aから第2の環状角管15Bに供給される。第2の環状角管15Bに供給された熱媒体は、第2の環状角管15B内を一方向に流れ、連通穴17bから第3の環状角管15Cに供給される。第3の環状角管15Cに供給された熱媒体は、第3の環状角管15C内を一方向に流れ、連通穴17cから第4の環状角管15Dに供給される。第4の環状角管15Dに供給された熱媒体は、第4の環状角管15D内を一方向に流れ、出口19、出側連結部7及び出側配管を通じて、第4の環状角管15Dから排出されて回収される。
このように複数の環状角管15A、15B、15C及び15Dで構成された伝熱管5により、らせん状の流路5aが形成される。したがって、本実施形態の発熱装置1でも、第1実施形態と同様の効果を奏する。また、本実施形態の場合も、伝熱管5全体の表面積が小さい。隣り合う環状角管15A、15B、15C及び15Dが接合されているからである。したがって、伝熱管5から外部への放熱が抑えられ、熱回収率が高まる。特に、本実施形態の場合、らせん状の流路5aは、各連通穴17a、17b及び17cの付近で折れ曲がっている。このため、熱媒体が流路5aを流れるとき、各連通穴17a、17b及び17cの付近で圧力損失が生じる。圧力損失が生じた部分では、伝熱管5から熱媒体への熱の移動が促進する。したがって、熱回収率がより高まる。
[第3実施形態]
図7は、第3実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。第3実施形態の発熱装置1は、上記した第1及び第2実施形態の発熱装置1を変形したものである。
本実施形態では、カバー4を構成する第2の隔壁4bの外面に、放熱フィン8bが設けられている。放熱フィン8bの数は、1つでもよいし、複数でもよい。放熱フィン8bは、第2の隔壁4bの全域にわたって設けられてもよいし、第2の隔壁4bの一部の領域に設けられてもよい。これと同様に、第3の隔壁4cの外面に、放熱フィン8cが設けられている。
本実施形態の発熱装置1では、カバー4が昇温したとしても、第2の隔壁4bに伝播した熱は、放熱フィン8bを通じてカバー4の外部に放出される。第3の隔壁4cに伝播した熱は、放熱フィン8cを通じてカバー4の外部に放出される。つまり、カバー4に与えられた熱はカバー4に蓄積されることなく、さらに円筒部材2に伝わる熱も少ない。そのため、磁石3の昇温をより抑えることができる。
なお、放熱フィンは、第2の隔壁及び第3の隔壁の少なくとも一方の隔壁に設けられればよい。もっとも、カバーの放熱特性を高める観点からは、第2の隔壁及び第3の隔壁の両方に放熱フィンが設けられることが好ましい。
[第4実施形態]
図8は、第4実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。第4実施形態の発熱装置1は、上記した第1及び第2実施形態の発熱装置1を変形したものである。
本実施形態では、カバー4を構成する第2の隔壁4bが起伏している。具体的には、第2の隔壁4bが波形に起伏している。第2の隔壁4bの全域が起伏していてもよいし、その一部の領域が起伏していてもよい。これと同様に、第3の隔壁4cが起伏している。
本実施形態の発熱装置1では、カバー4が昇温したとしても、第2の隔壁4bに伝播した熱は、第2の隔壁4b自身からカバー4の外部に放出される。第3の隔壁4cに伝播した熱は、第3の隔壁4c自身からカバー4の外部に放出される。つまり、カバー4に与えられた熱はカバー4に蓄積されることなく、さらに円筒部材2に伝わる熱も少ない。そのため、磁石3の昇温をより抑えることができる。
なお、第2の隔壁及び第3の隔壁の少なくとも一方の隔壁が起伏していればよい。もっとも、カバーの放熱特性を高める観点からは、第2の隔壁及び第3の隔壁の両方が起伏していることが好ましい。
[第5実施形態]
図9は、第5実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。第5実施形態の発熱装置1は、上記した第1~第4実施形態の発熱装置1を変形したものである。
本実施形態の発熱装置1は、さらに、断熱カバー10を備える。断熱カバー10は、伝熱管5のうち、円筒部材2の外周面2aと対向する領域を除いて、伝熱管5を包囲する。つまり、断熱カバー10は、伝熱管5の磁石3側の面を除いて、伝熱管5を包囲する。
本実施形態の発熱装置1では、断熱カバー10によって、伝熱管5から外部への放熱が遮断される。そのため、熱回収率が高まる。
[第6実施形態]
図10は、第6実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。第6実施形態の発熱装置1は、上記した第1~第5実施形態の発熱装置1を変形したものである。
本実施形態では、カバー4を構成する第1の隔壁4a、第2の隔壁4b及び第3の隔壁4cが非磁性材料からなる。さらに、第1の隔壁4aの外面に磁性材料からなる層9が設けられている。つまり、磁性材料からなる層9が磁石3と伝熱管5との間の第1の隔壁4aに設けられている。磁性材料からなる層9は、磁性材料の板を第1の隔壁4aに張り付けることによって形成することができる。
本実施形態の発熱装置1では、カバー4が非磁性材料からなるため、カバー4は磁石3からの磁束に影響を与えない。そのため、伝熱管5で十分な発熱が生じる。
さらに、磁性材料からなる層9が磁石3と伝熱管5との間に設けられているため、磁石3からの磁束は、上記の層9に導かれ、さらに伝熱管5に導かれる。つまり、磁石3からの磁束は伝熱管5に向けて誘導される。そのため、伝熱管5でより十分な発熱が生じる。
[第7実施形態]
図11は、第7実施形態の発熱装置の要部を模式的に示す縦断面図である。第7実施形態の発熱装置1は、上記した第1~第5実施形態の発熱装置1を変形したものである。
本実施形態では、カバー4を構成する第1の隔壁4aが磁性材料からなる。一方、第2の隔壁4b及び第3の隔壁4cが非磁性材料からなる。
本実施形態の発熱装置1では、第2及び第3の隔壁4b及び4cが非磁性材料からなるため、第2及び第3の隔壁4b及び4cは磁石3からの磁束に影響を与えない。一方、磁石3と伝熱管5との間に存在する第1の隔壁4aが磁性材料からなるため、磁石3からの磁束は、第1の隔壁4aに導かれ、さらに伝熱管5に導かれる。つまり、磁石3からの磁束は伝熱管5に向けて誘導される。したがって、伝熱管5でより十分な発熱が生じる。
その他、本発明は上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能であることは言うまでもない。例えば、上記の実施形態では、永久磁石が円筒部材の外周面に保持され、伝熱管が円筒部材の外周面と対向するように配置され、さらに円筒部材が回転軸に固定されている。この場合、伝熱管が円筒部材の外側で静止し、円筒部材が伝熱管の内側で回転する。
これに対し、永久磁石が円筒部材の外周面に保持され、伝熱管が円筒部材の外周面と対向するように配置され、さらに伝熱管が回転軸に固定されていてもよい。この場合、円筒部材が伝熱管の内側で静止し、伝熱管が円筒部材の外側で回転する。
また、永久磁石が円筒部材の内周面に保持され、伝熱管が円筒部材の内周面と対向するように配置され、さらに円筒部材が回転軸に固定されていてもよい。この場合、伝熱管が円筒部材の内側で静止し、円筒部材が伝熱管の外側で回転する。
また、永久磁石が円筒部材の内周面に保持され、伝熱管が円筒部材の内周面と対向するように配置され、さらに伝熱管が回転軸に固定されていてもよい。この場合、円筒部材が伝熱管の外側で静止し、伝熱管が円筒部材の内側で回転する。
本発明は、渦電流式発熱装置に有効に利用できる。
1 発熱装置
2 円筒部材
2a 外周面
3 永久磁石
4 カバー
4a 第1の隔壁
4b 第2の隔壁
4c 第3の隔壁
5 伝熱管
5a 流路
6 入側連結部
7 出側連結部
8b、8c 放熱フィン
10 断熱カバー
15、15A、15B、15C、15D 角管
16a、16b、16c、16d 仕切り板
17a、17b、17c 連通穴
18 入口
19 出口
30 回転軸
CL 中心軸

Claims (10)

  1. 回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する渦電流式発熱装置であって、
    円筒部材と、
    前記円筒部材の外周面及び内周面のいずれか一方の周面に保持された永久磁石と、
    前記円筒部材に保持された前記永久磁石を包囲するように前記円筒部材に取り付けられたカバーと、
    前記円筒部材の前記外周面及び前記内周面のうちの前記一方の周面と対向するように配置された、導電性且つ熱伝導性を有する材料からなる伝熱管であって、前記円筒部材の中心軸回りにらせん状に熱媒体の流路を形成する前記伝熱管と、を備え、
    前記カバーは、前記永久磁石と前記伝熱管との間に配置された、円筒形状を有する第1の隔壁と、前記第1の隔壁の両端のうちの一方端から延びて前記円筒部材に接合された第2の隔壁と、前記第1の隔壁の両端のうちの他方端から延びて前記円筒部材に接合された第3の隔壁と、を含み、
    前記第1の隔壁、前記第2の隔壁及び前記第3の隔壁が、熱伝導性を有する材料からなり、
    前記第2の隔壁及び前記第3の隔壁の少なくとも一方の隔壁に放熱フィンが設けられ、
    前記円筒部材及び前記伝熱管のいずれか一方が前記回転軸に固定されて、前記円筒部材及び前記伝熱管のいずれか他方に対して前記円筒部材の中心軸回りに回転する、渦電流式発熱装置。
  2. 回転する回転軸の運動エネルギを熱エネルギに変換する渦電流式発熱装置であって、
    円筒部材と、
    前記円筒部材の外周面及び内周面のいずれか一方の周面に保持された永久磁石と、
    前記円筒部材に保持された前記永久磁石を包囲するように前記円筒部材に取り付けられたカバーと、
    前記円筒部材の前記外周面及び前記内周面のうちの前記一方の周面と対向するように配置された、導電性且つ熱伝導性を有する材料からなる伝熱管であって、前記円筒部材の中心軸回りにらせん状に熱媒体の流路を形成する前記伝熱管と、を備え、
    前記カバーは、前記永久磁石と前記伝熱管との間に配置された、円筒形状を有する第1の隔壁と、前記第1の隔壁の両端のうちの一方端から延びて前記円筒部材に接合された第2の隔壁と、前記第1の隔壁の両端のうちの他方端から延びて前記円筒部材に接合された第3の隔壁と、を含み、
    前記第1の隔壁、前記第2の隔壁及び前記第3の隔壁が、熱伝導性を有する材料からなり、
    前記第2の隔壁及び前記第3の隔壁の少なくとも一方の隔壁が起伏しており、
    前記円筒部材及び前記伝熱管のいずれか一方が前記回転軸に固定されて、前記円筒部材及び前記伝熱管のいずれか他方に対して前記円筒部材の中心軸回りに回転する、渦電流式発熱装置。
  3. 請求項1又は2に記載の渦電流式発熱装置であって、
    前記永久磁石が前記円筒部材の前記外周面に保持され、
    前記伝熱管が前記円筒部材の前記外周面と対向するように配置され、
    前記円筒部材が前記回転軸に固定されて、前記伝熱管に対して前記円筒部材の前記中心軸回りに回転する、渦電流式発熱装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の渦電流式発熱装置であって、
    前記伝熱管が角管である、渦電流式発熱装置。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の渦電流式発熱装置であって、
    前記伝熱管は、らせん状に巻回された1本の角管から構成される、渦電流式発熱装置。
  6. 請求項1から3のいずれか1項に記載の渦電流式発熱装置であって、
    前記伝熱管は、前記円筒部材の前記中心軸に沿って順に積み重ねられた複数の環状の角管から構成され、前記環状の角管それぞれの内部に仕切り板が設けられ、隣り合う前記環状の角管同士には前記仕切り板の近傍に連通穴が設けられている、渦電流式発熱装置。
  7. 請求項からのいずれか1項に記載の渦電流式発熱装置であって、
    前記第1の隔壁、前記第2の隔壁及び前記第3の隔壁が非磁性材料からなる、渦電流式発熱装置。
  8. 請求項に記載の渦電流式発熱装置であって、
    前記第1の隔壁の外面に磁性材料からなる層が設けられている、渦電流式発熱装置。
  9. 請求項からのいずれか1項に記載の渦電流式発熱装置であって、
    前記第1の隔壁が磁性材料からなり、前記第2の隔壁及び前記第3の隔壁が非磁性材料からなる、渦電流式発熱装置。
  10. 請求項1からのいずれか1項に記載の渦電流式発熱装置であって、
    さらに、前記伝熱管のうち、前記円筒部材の前記外周面及び前記内周面のうちの前記一方の周面と対向する領域を除いて、前記伝熱管を包囲する断熱カバーを備える、渦電流式発熱装置。
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