JP7156326B2 - 横張外壁材用取付け具、横張外壁材の取付構造、横張外壁材の取付構造を有する建築構造物 - Google Patents

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Description

本発明は、建築構造物の横張外壁材用取付け具、該横張外壁材用取付け具を用いた横張外壁材の取付構造、該横張外壁材の取付構造を有する建築構造物に関する。
建築構造物の非耐力壁は、ALC、押出成形セメント板(以下、ECPという)などがあり、これらは、その長手方向の端部に配された取付け金具を介して壁下地材に接合され、一般に、上下方向で固定するものを縦張、水平方向で固定するものを横張と称している。
取付け金具で最も一般的なものは、非特許文献1のP58の表中に示すZ形状金物(いわゆるZクリップ)である。図5、図6は、このようなZ形状金物13を用いた横張外壁材15の取付構造を示すものである。鋼管柱17には、フランジ部19aとウェブ部19bを有する壁下地材19がブラケット21を介して取り付けられており、横張外壁材15は、Z形状金物13を介して壁下地材19に取り付けられている。
Z形状金物13の一方の平板部13aには、外壁材固定用のボルト孔となる長さ方向(金物長辺方向、折り曲げ線と直交方向)に延長する長孔13bが形成されている。Z形状金物13は、横張外壁材15の短辺側に各2つ取り付けられ、横張工法では、Z形状金物13は、非特許文献1のP33の図4-16にあるように、その他方の平板部13cが壁下地材19のフランジ部19aに溶接固定され、地震時の層間変形には、前記長孔部分でボルト23がスライドすることにより追従するように構成されている(図5、図6参照)。
また、特許文献1には、ECPの縦張用に用いる取付金具として、Z金物、C型鋼及び重量受けプレートで構成されるものが提案されている。
この取付金具は、ECP下端側にZ金物を予め固定し、躯体側に配置した重量受けプレートでECPの重量を負担し、かつ、前記重量受けプレートに固定されたC形鋼に前記Z金物を嵌合させるというものである。
特許文献1のZ金物は、外壁材との固定をより確実にするために、ボルト孔を2ヶ設け、一方を丸孔、もう一方を長孔とし、長孔の延長方向を上記非特許文献のZ形金物と異なり金物の幅方向としている。一方のボルト孔を長孔にしているのは、ECPの空隙間隔(隔壁間隔)は、メーカー、製品の寸法によって異なるため、ECPの空隙部にボルト孔を設けて固定するのに際し、当該ECP断面内の隔壁との干渉をさけるためである。
特許文献1に開示のものは、ECPの縦張工法に供するものであるが、上記金物をボルト2本で固定するために、いわゆるロッキング構法ではなく、C型鋼とZ金物をZ形状の折り曲げ線の線長方向にスライドさせて層間変形を吸収するというものである。また、C型鋼で重量を負担できないため、ECPの下部に重量受けプレートを設けて自重を負担させている。
押出成形セメント板協会(ECP協会)ECP施工標準仕様書2015年版(第5版)
特開2004-308259号公報
火災時において、ECPは加熱により収縮することが知られている。また、ECPの主成分であるセメントは熱分解して強度が低下することも知られている。
火災時の加熱収縮について検討すると、非特許文献1に示した取付け方法では、ECPの設置状態における水平方向の収縮は、前記金物に設けた長孔部分でボルトがスライドすることにより応力を吸収することができるが、鉛直方向の収縮は吸収することができないため、ECPの上下方向に応力が発生する。
壁下地材19はアングル鋼材が一般的であり、温度が上がると熱膨張によって延伸する。Z形状金物13は壁下地材19に溶接固定されているので、常温時よりも金物の配置間隔が拡大するのに加えて、ECPは収縮しようとするため、加熱によって強度が低下したECPは大きく損傷することになる。ECPの働き幅(横張設置状態で上下法の寸法)が大きくなると、収縮の絶対量が多くなるので、より顕著になる。
また、特許文献1の工法は、前述したように、縦張用であり、ECP下端側にZ金物を予め固定し、躯体側に配置した重量受けプレートでECPの重量を負担し、かつ、前記重量受けプレートに固定されたC形鋼に前記Z金物を嵌合させている。
同文献の[0026]において、上部は正面側からボルト締めされると記載されている。さらに、このボルト締めは、ECPの荷重を担持せず、Z金物のC形鋼からのはずれを阻止できる程度であり、剛固定する必要がないことも記載されている。
しかし、同文献の図1(a)、(b)には下側のパネル上部取付け構造が示されていないため、上部の取付け方法の詳細は不明である。
また、外壁材であるECPとZ金物間で変位を吸収する発想はなく、前記加熱収縮によるECPの損傷については、上部の構造が具体的に示されていないため、その応力緩和機構は不明である。
本願発明が対象としているのは横張工法であるため、縦張工法用である特許文献1の取付金具を援用して横張工法に展開する方法を検討した。
単純に90度回転させた場合、上下方向に延長して配置される壁下地材に重量受けプレートを配置しても有効でないため、壁下地材にC型鋼を直接配置する方法を検討した。
この場合、鉛直方向の荷重を負担する部位がないため、Z金物をC形鋼に溶接あるいは機械的手段で固定する必要がある。このようにした場合、ボルト孔の形状から層間変形追従機能がないので、地震時にECPは大きな損傷を受けることになるので不適である。
次に、別途重量受けプレートを設けて自重を負担させ、Z金物を水平方向にスライド可能とした場合を検討すると、従来方法よりも部材点数が多くなりメリットがない。C型鋼を省略して特許文献1のZ金物を従来のZ形状金物13と同様にZ金物の一方を重量受けプレートに溶接するようにした場合、Z金物におけるボルト孔のうち一方が鉛直方向の長孔となるが、他方は丸孔のため、ボルト孔部分でスライドができないため、損傷防止効果は発現できず、また層間変形追従機能も発現できない。
さらに、従来のZ形状金物13の長孔13bを特許文献1の長孔と同じ向きにすることを検討した。これによれば、火災時に鉛直方向の収縮は吸収することができる。しかし、Z金物を溶接すると、層間変形に追従できなくなる。溶接を省略した場合、火災時にZ形状金物13が熱によって開いてしまい、ECPがずり落ちる場合がある。
本発明はかかる課題を解決するためになされたものであり、地震時の層間変形への追従性を確保しつつ、火災時の横張外壁材の収縮による外壁の損傷、ずり落ちを防止することができる横張外壁材用取付け具、横張外壁材の取付構造、横張外壁材の取付構造を有する建築構造物を提供することを目的としている。
(1)本発明に係る横張外壁材用取付け具は、横張外壁材を縦方向に延びる壁下地材に取り付けるためのものであって、前記横張外壁材を取り付けるための取付孔を有する第1平板部と、該第1平板部に第1屈曲部を介して連続する接続面部と、該接続面部に第2屈曲部を介して連続すると共に前記壁下地材に固定される第2平板部とを有し、全体形状が側面視で略Z形状のZ形状部材と、前記取付孔に挿通されて前記横張外壁材を前記Z形状部材に取り付ける取付ボルトと、該取付ボルトの頭と前記第1平板部との間に介装される大型座金とを有し、前記取付孔の径は、前記取付ボルトの頭の外径よりも大きく、かつ、前記大型座金の外径よりも小さく、前記取付孔における前記第1屈曲部側の孔縁と前記第1屈曲部との距離が、前記取付孔の半径よりも大きく設定されており、取付状態において、前記大型座金における前記第1屈曲部側の外周と前記第1屈曲部との距離が、前記取付孔の半径よりも大きくなるよう設定されていることを特徴とするものである。
(2)また、上記(1)に記載の横張外壁材用取付け具を用いた横張外壁材の取付構造であって、前記Z形状部材における前記第2平板部が前記壁下地材に固定され、前記Z形状部材における前記第1平板部の前記取付孔に挿通された取付ボルトと前記大型座金と板ナットによって前記横張外壁材が取り付けられ、前記横張外壁材が前記Z形状部材に対して全方位に摺動可能に保持されていることを特徴とするものである。
(3)本発明に係る建築構造物は、上記(2)に記載の横張外壁材の取付構造を有することを特徴とするものである。
本発明に係る横張外壁材用取付け具は、横張外壁材を取り付けるための取付孔を有する第1平板部と該第1平板部に第1屈曲部を介して連続する接続面部と、該接続面部に第2屈曲部を介して連続すると共に前記壁下地材に固定される第2平板部とを有し、全体形状が側面視で略Z形状のZ形状部材と、前記取付孔に挿通されて前記横張外壁材を前記Z形状部材に取り付ける取付ボルトと、該取付ボルトの頭と前記第1平板部との間に介装される大型座金とを備えてなり、前記取付孔の径は、前記取付ボルトの頭の外径よりも大きく、かつ、前記大型座金の外径よりも小さく、前記取付孔における前記第1屈曲部側の孔縁と前記第1屈曲部との距離が、前記取付孔の半径よりも大きく設定されており、取付状態において、前記大型座金における前記第1屈曲部側の外周と前記第1屈曲部との距離が、前記取付孔の半径よりも大きくなるよう設定されていることにより、火災時における横張外壁材の収縮による変位と地震時における変位を許容できる構造であるため、地震および火災時の横張外壁の損傷を防止することができる。
本発明の一実施の形態に係る横張外壁材用取付け具によって横張外壁材を取り付けた状態の斜視図である。 図1に示した横張外壁材用取付け具を構成するZ形状部材の説明図である。 本実施の形態に係る横張外壁材用取付け具によって横張外壁材を壁下地材に取り付ける取付方法の説明図である。 本実施の形態に係る横張外壁材の取付構造の火災時における取付ボルト位置移動状態の説明図である。 従来の横張工法の説明図である。 図5に示した従来の横張工法に用いられるZ形状金物の説明図である。
本発明の一実施の形態に係る横張外壁材用取付け具1は、図1に示すように、横張外壁材15を上下方向に延出して配設される壁下地材19に取り付けるためのものであって、壁下地材19に取り付けられるZ形状部材3と、横張外壁材15をZ形状部材3に取り付ける取付ボルト5と、取付ボルト5の頭とZ形状部材3との間に介装される大型座金7とを備えてなるものである。
以下、各構成を詳細に説明する。
<横張外壁材>
横張外壁材15は、例えば押出成形セメント板(ECP)である。ECPは、内部に複数の直線状の空隙部15aが平行に設けられた板材であるが、横張とは、この空隙部15aが横方向に延びるように張り付ける態様で用いる場合をいう。
本実施の形態では、横張外壁材15としてECPを想定しており、以下の説明においてECPに特有の構造に関する説明では横張外壁材15という文言に代えてECPを用いて説明する。
なお、横張外壁材15としては、ALCを用いる場合もある。
<壁下地材>
壁下地材19は、軸方向直交断面が略L字状の鋼製のアングル部材である。壁下地材19は、図5に示すように、鋼管柱17にブラケット21を介して鉛直方向に配設され、横張外壁材15の支持部材となる。
なお、壁下地材19は、取付けられる横張外壁材15の板面に沿って接するフランジ部19aを有していればアングル部材に限定するものではないが、ここではアングル部材を例に挙げて説明する。
<Z形状部材>
Z形状部材3は、横張外壁材15を取り付けるための取付孔3aを有し横張外壁材15にボルト接合される第1平板部3bと、第1平板部3bに第1屈曲部3cを介して連続する接続面部3dと、接続面部3dに第2屈曲部3eを介して連続すると共に壁下地材19に溶接等で固定される第2平板部3fを有し、全体形状が側面視で略Z形状の部材である。
ここでいう、略Z形状とは、第1平板部3bと第2平板部3fが接続面部3dを間に挟んで反対方向に延出する形状を便宜的に表現したものであり、英文字のZ形状と同形状である必要はなく、第1平板部3b及び第2平板部3fと接続面部3dの成す角度は、鈍角、直角、鋭角のいずれでもよい。また、第1屈曲部3c、第2屈曲部3eにアール(R)を設けたようなものであってもよい。
Z形状部材3は、鋼板を折り曲げ加工して形成したものであり、折り曲げ寸法b(図2参照)は、壁下地材19のフランジ部19aの厚さに合わせて設定されている。なお、硬質パッキン(図示せず)を介在させる場合には、その寸法も考慮して調整する。
第1平板部3bに設ける取付孔3aの径は、取付ボルト5の頭の外径よりも大きく、かつ、大型座金7の外径よりも小さく設定されている。なお、取付孔3aの直径は、最低でも取付ボルト5の頭の外径よりも大きければよいが、取付ボルト5の軸径の3倍程度以上であるのがより望ましい。
また、取付孔3aにおける第1屈曲部3c側の孔縁と第1屈曲部3cとの距離a(図2参照)が、取付孔3aの半径よりも大きく設定されている。取付状態において、取付ボルト5が取付孔3a内を第1屈曲部3c方向に摺動する際、取付ボルト5に伴って大型座金7も同方向に摺動するので、距離aが小さいと、大型座金7が接続面部3dに接触する場合がある。取付ボルト5の最大移動量は取付孔3aの半径と略同じであるので、距離aは、少なくとも取付孔3aの半径よりも大きくする必要がある。
Z形状部材3の具体的な仕様の一例を示すと、板厚5mmの鋼板の曲げ加工品からなり、平面視で短辺寸法が50mm、長辺寸法が150mmであるものが挙げられる。第1平板部3bと第2平板部3fの間には、谷折り(第1屈曲部3c)、山折り(第2屈曲部3e)によって形成された接続面部3dがある。第1平板部3bは、50mm×70mmの長方形であり、長辺から25mmの位置を中心とした直径30mmの取付孔3aが穿たれている。第1屈曲部3cと第2屈曲部3eの折り曲げ寸法bは、壁下地材19の板厚と同じ5mmである。取付孔3aにおける第1屈曲部3c側の孔縁から第1屈曲部3cまでの距離aは20mmである。
<取付ボルト>
取付ボルト5は、Z形状部材3の取付孔3aに挿通されて横張外壁材15をZ形状部材3に取り付けるためのものである。例えば、軸径が10mmのセムスタイプのボルトや、通常の六角ボルトを用いることができる。
<大型座金>
大型座金7は、取付ボルト5の頭とZ形状部材3の第1平板部3bとの間に介装される金具である。大型座金7の内径は、取付ボルト5が挿通可能な寸法であればよく、概ね取付ボルト5の軸径プラス1~2mm程度でよい。大型座金7の形状は、図1に示したような角形に限定するものではなく、円形またはその他の多角形でもよい。大型座金7の外径(外寸)は、取付孔3aの直径よりも大きい。板厚に特に規定を設けないが、Z形状部材3と同程度の板厚であることが望ましい。
大型座金7の具体的な仕様の一例を示すと、板厚5mmの角形で、中心に径13mmのボルト孔7aを設けたものが挙げられる。外径寸法は、50mm×50mmであり、これはZ形状部材3における取付孔3aの直径(30mm)より大きい。
また、Z形状部材3及び大型座金7は、取付状態、即ち、取付孔3aとボルト孔7aの中心を合わせた状態において、大型座金7における第1屈曲部3c側の外周と第1屈曲部3cとの距離c(図1の拡大図参照)が、Z形状部材3の取付孔3aの半径よりも大きくなるよう設定されている。
これは、上述したように、大型座金7の第1屈曲部3c側の辺部とZ形状部材3の接続面部3dとの間に層間変形を考慮した間隔を設けるためである。
上記のような横張外壁材用取付け具1を用いた横張外壁材の取付構造9は、図1に示すように、Z形状部材3における第2平板部3fが壁下地材19に固定され、Z形状部材3における第1平板部3bの取付孔3aに挿通された取付ボルト5と大型座金7と横張外壁材15の空隙部15a内に配置された板ナット(図示なし)によって、横張外壁材15が取り付けられ、横張外壁材15がZ形状部材3に対して全方位に摺動可能に保持されている。
このような、横張外壁材の取付構造9の施工方法の一例を、図3を用いて説明する。
まず、横張外壁材15に、Z形状部材3にボルト固定するためのボルト孔11を設ける。ボルト孔11は、従来例と同様にECPの空隙部15aに設けられるが、このボルト孔11を穿つ空隙部15aは、ECPの上下最外部から2番目を標準とする。
また、ボルト孔11の位置は、取付状態において、Z形状部材3における取付孔3aの中心に保持されるようにする。
これは、横張外壁材15がZ形状部材3に対して全方位に摺動可能にするためである。
つぎに、ボルト孔11部分に、第1平板部3bを当接し、その上に大型座金7を配置して、取付ボルト5を、ボルト孔7a、取付孔3aを介してボルト孔11に挿通し、空隙部15a内に配置した板ナット(図示せず)により、Z形状部材3を横張外壁材15に取り付ける。このとき、緊結する必要はなく、回転自在に保持する。
そして、横張外壁材15を鉛直方向に立てられた壁下地材19の所定の位置に配置し、回転自在に取付けたZ形状部材3の第2平板部3fを壁下地材19のフランジ部19aに嵌合させた状態で、取付ボルト5を締め込んで固定する。この際、取付ボルト5の軸が、取付孔3aの中心に配置されるようにZ形状部材3の位置を決める。
Z形状部材3の位置決めの際、大型座金7があるため取付孔3aと取付ボルト5の位置関係を目視できないが、大型座金7と取付ボルト5の軸の中心は略同じであるから、大型座金7を基準として、Z形状部材3の位置を決めればよい。この点、本実施の形態における大型座金7は、一辺がZ形状部材3の短辺と同じ寸法の正方形であり、大型座金7の三辺がZ形状部材3の端部に揃うようにすると、取付ボルト5の軸が取付孔3aの中心に配置することができ、作業性がよい。
その後、Z形状部材3の第2平板部3fを、フランジ部19aに溶接固定することで、横張外壁材15が横張外壁材用取付け具1を介して壁下地材19に取り付けられる。
このように施工された横張外壁材の取付構造9は、横張外壁材15は取付ボルト5の締め付け力によってZ形状部材3に保持されており、平常時において、横張外壁材15がずれることはない。その一方、地震時の大きな外力が作用すると、取付ボルト5が取付孔3a内で左右方向に移動可能なことから、横張外壁材15は取付ボルト5に対して左右方向に相対移動でき、その結果、横張外壁材15がZ形状部材3に対して摺動し、地震時における水平方向の層間変形に追従することができる。
また、本実施の形態の横張外壁材の取付構造9は、火災時における収縮によるECPの変形の際にECPの損傷を防止することができるが、この点を図4に基づいて説明する。図4(a)はECPの収縮前の状態、図4(b)はECPの収縮後の状態をそれぞれ示しており、図4(b)に示すように、ECPの収縮によって下の取付ボルト5が取付孔3a内を図中左上方に移動し、上の取付ボルト5が図中左下方に移動している。なお、図4においては取付ボルト5の中心を通る水平線を破線で示している。
火災時には熱膨張により取付ボルト5の張力が弱くなるため、熱によるECPの収縮に伴って取付ボルト5が取付孔3a内で図4(b)に示すように移動し、鉛直方向及び左右方向の収縮に伴う変形を吸収可能となる。このため、加熱時のECPの収縮に伴う変形が拘束されず、ECPに応力が作用しないので、ECPが損傷するのを確実に防止できる。
以上のように、加熱時のECPの収縮の際の変形が拘束されず、ECPに応力が作用しないので、ECPが損傷するのを確実に防止できる。
したがって、本実施の形態の横張外壁材の取付構造9によれば、地震、火災に強い横張外壁材の取付構造を実現できる。
さらに、本実施の形態の横張外壁材の取付構造9によって横張外壁材15が取り付けられた建築構造物は、地震、火災によって横張外壁材15が損傷することが防止され、それ故に地震、火災に強い建築構造物である。
1 横張外壁材用取付け具
3 Z形状部材
3a 取付孔
3b 第1平板部
3c 第1屈曲部
3d 接続面部
3e 第2屈曲部
3f 第2平板部
5 取付ボルト
7 大型座金
7a ボルト孔
9 横張外壁材の取付構造
11 ボルト孔
13 Z形状金物
13a 一方の平板部
13b 長孔
13c 他方の平板部
15 横張外壁材
15a 空隙部
17 鋼管柱
19 壁下地材
19a フランジ部
19b ウェブ部
21 ブラケット
23 ボルト

Claims (3)

  1. 横張外壁材を縦方向に延びる壁下地材に取り付けるための横張外壁材用取付け具であって、
    前記横張外壁材を取り付けるための取付孔を有する第1平板部と、該第1平板部に第1屈曲部を介して連続する接続面部と、該接続面部に第2屈曲部を介して連続すると共に前記壁下地材に固定される第2平板部とを有し、全体形状が側面視で略Z形状のZ形状部材と、
    前記取付孔に挿通されて前記横張外壁材を前記Z形状部材に取り付ける取付ボルトと、
    該取付ボルトの頭と前記第1平板部との間に介装される大型座金とを有し、
    前記取付孔の径は、前記取付ボルトの頭の外径よりも大きく、かつ、前記大型座金の外径よりも小さく、前記取付孔における前記第1屈曲部側の孔縁と前記第1屈曲部との距離が、前記取付孔の半径よりも大きく設定されており、
    取付状態において、前記大型座金における前記第1屈曲部側の外周と前記第1屈曲部との距離が、前記取付孔の半径よりも大きくなるよう設定されていることを特徴とする横張外壁材用取付け具。
  2. 請求項1に記載の横張外壁材用取付け具を用いた横張外壁材の取付構造であって、
    前記Z形状部材における前記第2平板部が前記壁下地材に固定され、
    前記Z形状部材における前記第1平板部の前記取付孔に挿通された取付ボルトと前記大型座金と板ナットによって前記横張外壁材が取り付けられ、前記横張外壁材が前記Z形状部材に対して全方位に摺動可能に保持されていることを特徴とする横張外壁材の取付構造。
  3. 請求項2に記載の横張外壁材の取付構造を有することを特徴とする建築構造物。
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