JP7156326B2 - 横張外壁材用取付け具、横張外壁材の取付構造、横張外壁材の取付構造を有する建築構造物 - Google Patents
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Description
Z形状金物13の一方の平板部13aには、外壁材固定用のボルト孔となる長さ方向(金物長辺方向、折り曲げ線と直交方向)に延長する長孔13bが形成されている。Z形状金物13は、横張外壁材15の短辺側に各2つ取り付けられ、横張工法では、Z形状金物13は、非特許文献1のP33の図4-16にあるように、その他方の平板部13cが壁下地材19のフランジ部19aに溶接固定され、地震時の層間変形には、前記長孔部分でボルト23がスライドすることにより追従するように構成されている(図5、図6参照)。
この取付金具は、ECP下端側にZ金物を予め固定し、躯体側に配置した重量受けプレートでECPの重量を負担し、かつ、前記重量受けプレートに固定されたC形鋼に前記Z金物を嵌合させるというものである。
火災時の加熱収縮について検討すると、非特許文献1に示した取付け方法では、ECPの設置状態における水平方向の収縮は、前記金物に設けた長孔部分でボルトがスライドすることにより応力を吸収することができるが、鉛直方向の収縮は吸収することができないため、ECPの上下方向に応力が発生する。
同文献の[0026]において、上部は正面側からボルト締めされると記載されている。さらに、このボルト締めは、ECPの荷重を担持せず、Z金物のC形鋼からのはずれを阻止できる程度であり、剛固定する必要がないことも記載されている。
しかし、同文献の図1(a)、(b)には下側のパネル上部取付け構造が示されていないため、上部の取付け方法の詳細は不明である。
また、外壁材であるECPとZ金物間で変位を吸収する発想はなく、前記加熱収縮によるECPの損傷については、上部の構造が具体的に示されていないため、その応力緩和機構は不明である。
単純に90度回転させた場合、上下方向に延長して配置される壁下地材に重量受けプレートを配置しても有効でないため、壁下地材にC型鋼を直接配置する方法を検討した。
この場合、鉛直方向の荷重を負担する部位がないため、Z金物をC形鋼に溶接あるいは機械的手段で固定する必要がある。このようにした場合、ボルト孔の形状から層間変形追従機能がないので、地震時にECPは大きな損傷を受けることになるので不適である。
以下、各構成を詳細に説明する。
横張外壁材15は、例えば押出成形セメント板(ECP)である。ECPは、内部に複数の直線状の空隙部15aが平行に設けられた板材であるが、横張とは、この空隙部15aが横方向に延びるように張り付ける態様で用いる場合をいう。
本実施の形態では、横張外壁材15としてECPを想定しており、以下の説明においてECPに特有の構造に関する説明では横張外壁材15という文言に代えてECPを用いて説明する。
なお、横張外壁材15としては、ALCを用いる場合もある。
壁下地材19は、軸方向直交断面が略L字状の鋼製のアングル部材である。壁下地材19は、図5に示すように、鋼管柱17にブラケット21を介して鉛直方向に配設され、横張外壁材15の支持部材となる。
なお、壁下地材19は、取付けられる横張外壁材15の板面に沿って接するフランジ部19aを有していればアングル部材に限定するものではないが、ここではアングル部材を例に挙げて説明する。
Z形状部材3は、横張外壁材15を取り付けるための取付孔3aを有し横張外壁材15にボルト接合される第1平板部3bと、第1平板部3bに第1屈曲部3cを介して連続する接続面部3dと、接続面部3dに第2屈曲部3eを介して連続すると共に壁下地材19に溶接等で固定される第2平板部3fを有し、全体形状が側面視で略Z形状の部材である。
ここでいう、略Z形状とは、第1平板部3bと第2平板部3fが接続面部3dを間に挟んで反対方向に延出する形状を便宜的に表現したものであり、英文字のZ形状と同形状である必要はなく、第1平板部3b及び第2平板部3fと接続面部3dの成す角度は、鈍角、直角、鋭角のいずれでもよい。また、第1屈曲部3c、第2屈曲部3eにアール(R)を設けたようなものであってもよい。
第1平板部3bに設ける取付孔3aの径は、取付ボルト5の頭の外径よりも大きく、かつ、大型座金7の外径よりも小さく設定されている。なお、取付孔3aの直径は、最低でも取付ボルト5の頭の外径よりも大きければよいが、取付ボルト5の軸径の3倍程度以上であるのがより望ましい。
取付ボルト5は、Z形状部材3の取付孔3aに挿通されて横張外壁材15をZ形状部材3に取り付けるためのものである。例えば、軸径が10mmのセムスタイプのボルトや、通常の六角ボルトを用いることができる。
大型座金7は、取付ボルト5の頭とZ形状部材3の第1平板部3bとの間に介装される金具である。大型座金7の内径は、取付ボルト5が挿通可能な寸法であればよく、概ね取付ボルト5の軸径プラス1~2mm程度でよい。大型座金7の形状は、図1に示したような角形に限定するものではなく、円形またはその他の多角形でもよい。大型座金7の外径(外寸)は、取付孔3aの直径よりも大きい。板厚に特に規定を設けないが、Z形状部材3と同程度の板厚であることが望ましい。
これは、上述したように、大型座金7の第1屈曲部3c側の辺部とZ形状部材3の接続面部3dとの間に層間変形を考慮した間隔を設けるためである。
まず、横張外壁材15に、Z形状部材3にボルト固定するためのボルト孔11を設ける。ボルト孔11は、従来例と同様にECPの空隙部15aに設けられるが、このボルト孔11を穿つ空隙部15aは、ECPの上下最外部から2番目を標準とする。
また、ボルト孔11の位置は、取付状態において、Z形状部材3における取付孔3aの中心に保持されるようにする。
これは、横張外壁材15がZ形状部材3に対して全方位に摺動可能にするためである。
Z形状部材3の位置決めの際、大型座金7があるため取付孔3aと取付ボルト5の位置関係を目視できないが、大型座金7と取付ボルト5の軸の中心は略同じであるから、大型座金7を基準として、Z形状部材3の位置を決めればよい。この点、本実施の形態における大型座金7は、一辺がZ形状部材3の短辺と同じ寸法の正方形であり、大型座金7の三辺がZ形状部材3の端部に揃うようにすると、取付ボルト5の軸が取付孔3aの中心に配置することができ、作業性がよい。
火災時には熱膨張により取付ボルト5の張力が弱くなるため、熱によるECPの収縮に伴って取付ボルト5が取付孔3a内で図4(b)に示すように移動し、鉛直方向及び左右方向の収縮に伴う変形を吸収可能となる。このため、加熱時のECPの収縮に伴う変形が拘束されず、ECPに応力が作用しないので、ECPが損傷するのを確実に防止できる。
したがって、本実施の形態の横張外壁材の取付構造9によれば、地震、火災に強い横張外壁材の取付構造を実現できる。
3 Z形状部材
3a 取付孔
3b 第1平板部
3c 第1屈曲部
3d 接続面部
3e 第2屈曲部
3f 第2平板部
5 取付ボルト
7 大型座金
7a ボルト孔
9 横張外壁材の取付構造
11 ボルト孔
13 Z形状金物
13a 一方の平板部
13b 長孔
13c 他方の平板部
15 横張外壁材
15a 空隙部
17 鋼管柱
19 壁下地材
19a フランジ部
19b ウェブ部
21 ブラケット
23 ボルト
Claims (3)
- 横張外壁材を縦方向に延びる壁下地材に取り付けるための横張外壁材用取付け具であって、
前記横張外壁材を取り付けるための取付孔を有する第1平板部と、該第1平板部に第1屈曲部を介して連続する接続面部と、該接続面部に第2屈曲部を介して連続すると共に前記壁下地材に固定される第2平板部とを有し、全体形状が側面視で略Z形状のZ形状部材と、
前記取付孔に挿通されて前記横張外壁材を前記Z形状部材に取り付ける取付ボルトと、
該取付ボルトの頭と前記第1平板部との間に介装される大型座金とを有し、
前記取付孔の径は、前記取付ボルトの頭の外径よりも大きく、かつ、前記大型座金の外径よりも小さく、前記取付孔における前記第1屈曲部側の孔縁と前記第1屈曲部との距離が、前記取付孔の半径よりも大きく設定されており、
取付状態において、前記大型座金における前記第1屈曲部側の外周と前記第1屈曲部との距離が、前記取付孔の半径よりも大きくなるよう設定されていることを特徴とする横張外壁材用取付け具。 - 請求項1に記載の横張外壁材用取付け具を用いた横張外壁材の取付構造であって、
前記Z形状部材における前記第2平板部が前記壁下地材に固定され、
前記Z形状部材における前記第1平板部の前記取付孔に挿通された取付ボルトと前記大型座金と板ナットによって前記横張外壁材が取り付けられ、前記横張外壁材が前記Z形状部材に対して全方位に摺動可能に保持されていることを特徴とする横張外壁材の取付構造。 - 請求項2に記載の横張外壁材の取付構造を有することを特徴とする建築構造物。
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