JP7155911B2 - 回転圧入杭の先端支持力推定方法、先端支持力管理システム、施工管理方法、及びプログラム - Google Patents

回転圧入杭の先端支持力推定方法、先端支持力管理システム、施工管理方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、回転圧入杭の先端支持力推定方法、先端支持力管理システム、施工管理方法、及びプログラムに関する。
従来、施工中の鋼管杭の杭先端地盤の支持力の確認方法として、動的貫入試験を用いたものが知られている。このような動的貫入試験は、所定深度に到達した鋼管杭に対して所定重量のハンマを所定高さから落下させることにより、鋼管杭の貫入量及びリバウンド量を測定して杭の先端地盤の極限支持力を杭打ち方式により推定するものである。
そして、このようにして得られた杭先端地盤の極限支持力に地盤条件から推定される周面摩擦力を加え、さらに安全率等を考慮した推定支持力と設計支持力とを比較して、該設計支持力を超える推定支持力が算定された場合に、所定の支持力が期待できる。しかし、上述した動的貫入試験により支持力を確認し施工を行う施工方法では、騒音、振動が発生することに加え、施工にハンマを使わない工法ではハンマの準備が必要になるというデメリットがあった。
また、先端に羽根が付いた杭を用いた回転杭工法では、回転トルク値と杭先端に作用する上載荷重と先端の羽根の仕様から先端支持力を確認する施工方法が、例えば特許文献1に記載されている。これは、貫入時の力のつり合いを用いて貫入抵抗を評価するものである。回転トルク値と圧入力の関係より支持力を確認する施工方法では、先端に羽根が取り付けてある必要があるが、羽根の加工費や取り付け費用が必要となる等の課題がある。そのため、羽根が不要であり加工コストが安く、騒音、振動が比較的小さいことから高い環境性能を有する回転圧入杭を用いた回転圧入工法が用いられることがある。
特開2000-80650号公報
しかしながら、従来の回転圧入工法では、以下のような問題があった。
すなわち、回転圧入工法は低騒音・低振動かつ省スペースなどの特徴を有しており、杭体自体に圧入力と回転トルクを直接加えて施工することから、鋼管杭特有の理想的な工法である。ところが、回転圧入杭の支持力性能については研究例や試験例が少ないため、構造物の鉛直荷重を支える支持杭として適用するためには、都度、載荷試験を実施して支持力性能を確認する必要があるという問題があった。
さらに、施工時の回転トルクと施工時の圧入力により先端支持力を評価する方法はあるものの、先端の粗度に応じて回転トルクと摩擦力から先端支持力を推定する方法となっている。この方法の場合には、開端杭のように先端に地中の土砂が詰まって閉塞して先端支持力を発揮する条件においては、先端の土砂の詰まり具合や詰まる土砂の構成などが施工の制御や地盤の状態に応じて変化することから事前の地盤調査の結果から先端の粗度を想定することは難しく、先端支持力の推定は困難である。
一方、回転圧入杭の特徴として、支持層への根入れを確保することで、高い支持力が期待でき、安定して支持力が発揮されることが確認されている。
しかしながら、回転圧入工法には明確な打ち止め時における管理方法がないため、根入れ長の管理による方法しかない現状となっている。そして、杭を打設する地点の地盤は事前調査を行った場所と離れる場合があり、調査結果と同じ地盤条件になるとは限らない。一方で、支持層が調査結果よりも浅い深度にある場合などでは、既に十分な支持力が得られているにも関わらず、根入れ長を確保するために、圧入が困難な硬い地盤に時間をかけて必要以上の根入れを確保することになる。
このように、施工時には荷重として施工時圧入力と回転トルク、変位として回転速度と貫入速度があり、制御の対象となるパラメータが多く存在することから、優れた施工管理方法の確立が求められていた。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたものであって、回転圧入工法において回転圧入杭の先端支持力を管理することで、支持層の不陸にも対応可能となり、施工品質を向上させることができる回転圧入杭の先端支持力推定方法、先端支持力管理システム、施工管理方法、及びプログラムを提供することを目的とする。
本発明の概要は下記の通りである。
(1)本発明の第一の態様は、杭先端が解放された鋼管杭からなる回転圧入杭を地盤に回転圧入する施工時に、前記回転圧入杭の先端支持力を推定する回転圧入杭の先端支持力推定方法であって、前記施工時に測定された、圧入力Qin、回転トルクTを入力する工程と、前記施工時に測定した前記圧入力Qin、前記回転トルクTを使用し、前記回転圧入杭における圧入力Qin、先端支持力Ru、及び回転トルクTの相関関係から定式化した(1)式で表される先端支持力推定式に基づいて、前記回転圧入杭の先端支持力Ruを推定する工程と、を有し、前記施工を行う前に、複数の回転圧入杭を複数個所の地盤に貫入させ、貫入毎の前記回転圧入杭の圧入力Qin、回転トルクTを求め、前記圧入力Qin及び前記回転トルクTと、先端支持力Ruとの試験結果に基づく相関関係から前記(1)式で表される前記先端支持力推定式を予め得ることを特徴としている。
Figure 0007155911000001
Figure 0007155911000002
本発明では、回転圧入杭を回転圧入する際に、圧入力Qin、及び回転トルクTの測定情報を連続的又は間欠的に計測し、計測された測定情報から先端支持力推定式(上述の(1)式)に基づいて先端支持力Ruを算出することができる。すなわち本発明では、施工時の圧入力Qin、回転トルクT、及び先端支持力Ruの間に高い相関関係があることに基づいて定式化した先端支持力推定式を用いることで、容易にかつ精度よく回転圧入によって施工される回転圧入杭の先端支持力Ruを推定できるので、推定される先端支持力Ruに応じて回転圧入杭の貫入を継続するか否かを判定することができる。このような先端支持力Ruを推定することによる施工管理方法を採用することで、十分な先端支持力Ruが発揮できる状態で回転圧入杭を打ち止めすることができる。
したがって、支持層までの深度によって打ち止めを管理する場合のように、支持層に対する根入れ長の過不足を防止でき、支持層の不陸にも対応することが可能となる。
そして、このような先端支持力推定方法とすることで、圧入力Qin、回転トルクT、及び先端支持力Ruの相関関係が予め得られることから、圧入力Qin、回転トルクTを管理することで十分な先端支持力Ruが発揮できる状態で回転圧入杭を打ち止めすることができる。
(2)上記(1)の先端支持力推定方法では、前記回転圧入杭の周面摩擦による影響である修正回転トルクTsの計測値および修正圧入力Qin’と、(3)式で求められる補正係数β1と、(4)式で求められる補正係数β2とにより、前記先端支持力推定式を補正した(5)式で示す修正先端支持力推定式に基づいて前記先端支持力Ruが推定されてもよい。
Figure 0007155911000003
Figure 0007155911000004
Figure 0007155911000005
このような構成とすることにより、地盤に貫入される回転圧入杭の周面摩擦による影響である修正回転トルクTsに基づく先端支持力推定式を使用することで、より精緻な先端支持力を推定することができる。
)本発明の第二の態様は、上記(1)又は(2)に記載の回転圧入杭の先端支持力推定方法を使用して前記回転圧入杭の先端支持力を管理する先端支持力管理システムであって、前記先端支持力推定式が格納された記憶部と、前記記憶部に格納されている前記先端支持力推定式に基づいて前記先端支持力Ruを算出する演算処理部と、を有することを特徴としている。
)上記()に記載の先端支持力管理システムでは、前記演算処理部において、算出した前記先端支持力Ruに応じて前記回転圧入杭の貫入を継続するか否かを判定してもよい。
)上記()に記載の先端支持力管理システムでは、前記記憶部には、施工する回転圧入杭に必要な設計先端支持力Raが格納され、前記演算処理部では、算出された前記先端支持力Ruが前記設計先端支持力Ra以上であるか否かを判定してもよい。
この場合には、定式化した先端支持力推定式によって算出された先端支持力Ruが、設計先端支持力Ra以上か否かを判定し、施工する回転圧入杭に必要な設計先端支持力Ra以上である場合に回転圧入杭の貫入を停止し、設計先端支持力Raよりも小さい場合に回転圧入杭の貫入を継続するように施工管理することができる。
)上記()~()のいずれか1項に記載の先端支持力管理システムは、前記演算処理部で処理した結果を表示する表示部を有してもよい。
この場合には、表示部で表示される推定した先端支持力Ruや、この先端支持力Ruに関する処理結果を確認することで、容易に、かつ効率よく回転圧入杭の施工管理をすることができる。
)本発明の第三の態様は、上記(1)又は(2)に記載の回転圧入杭の先端支持力推定方法を使用して前記回転圧入杭の施工を管理する施工管理方法であって、推定された前記先端支持力Ruに応じて前記回転圧入杭の貫入を継続するか否かを判定する工程、を有することを特徴としている。
)上記()に記載の施工管理方法では、前記先端支持力推定式で算出された前記先端支持力Ruが、施工する前記回転圧入杭に必要な設計先端支持力Ra以上である場合に前記回転圧入杭の貫入を停止し、前記設計先端支持力Raより小さい場合に前記回転圧入杭の貫入を継続してもよい。
)上記()又は()に記載の施工管理方法は、前記先端支持力Ruを算出する工程では、前記回転圧入杭の周面摩擦による影響である修正圧入力Qin’又は修正回転トルクTsの計測値を用いて、(6)式で求められる補正係数β1と(6’)式で求められる補正係数β2とにより補正した(7)式で示す修正先端支持力推定式に基づいて前記先端支持力Ruを算出してもよい。
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Figure 0007155911000007
10)本発明の第四の態様は、上記(1)又は(2)に記載の回転圧入杭の先端支持力推定方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
11)本発明の第五の態様は、上記()~()のいずれか一項に記載の施工管理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
本発明の回転圧入杭の先端支持力推定方法、先端支持力管理システム、施工管理方法、及びプログラムによれば、回転圧入工法における回転圧入杭の先端支持力を的確に推定することで、支持層の不陸にも対応可能となり、施工品質を向上させることができる。
本発明の実施の形態による回転圧入杭を地盤に圧入する際の状態を示す概略図である。 先端支持力推定方法に使用する三点式杭打ち機による杭回転圧入機の構成を示す側面図である。 先端支持力推定方法に使用する全周旋回式圧入機による杭回転圧入機の構成を示す側面図である。 載荷試験の結果を示したグラフであって、先端支持力、施工時の圧入力、及び回転トルクの関係をプロットした図である。 図4に基づいて先端支持力推定式を定式化するための載荷試験の結果を示したグラフを示す図である。 先端支持力管理システムの構成を示すブロック図である。 先端支持力推定方法を使用した回転圧入杭の施工管理方法によるステップを示すフローチャートである。 他の先端支持力推定方法を使用した回転圧入杭の施工管理方法によるステップを示すフローチャートである。 実施例を説明する図であって、支持層への根入れ比と圧入力との関係を示すグラフである。 実施例を説明する図であって、支持層への根入れ比と回転トルクとの関係を示すグラフである。 実施例を説明する図であって、支持層への根入れ比と先端支持力との関係を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態による回転圧入杭の先端支持力推定方法、先端支持力管理システム、施工管理方法、及びプログラムについて、図面に基づいて説明する。
図1は、先端部1aが解放された鋼管杭からなる回転圧入杭1を地盤に圧入する際の状態を示す概略図である。図1に示すように、回転圧入杭1は、軸周り方向に回転トルクT(kN・m)を付与しつつ、軸方向に圧入力Qin(kN)を付与することにより、地盤に圧入される。
圧入力Qinは、施工中に施工機械で地上部に出ている杭部分を把持して杭頭部から杭先端部に向けて付与する荷重である。
先端支持力Ruとは、杭の先端近傍で発揮される支持力である。先端部1aが解放された鋼管杭(開端杭)においては、管内に取り込んだ土砂が閉塞して先端支持力Ruを発揮する。従って、先端支持力Ruは、回転圧入杭1の先端部1aだけでなく、回転圧入杭1の先端部1aから杭外径Dの1倍~3倍程度上方までの範囲Aで発揮される、杭軸の杭頭1bから杭先端方向に向けた抵抗である。
回転圧入杭1は、図2及び図3に示すような杭回転圧入機2により回転トルクTと圧入力Qinとを付与することで地盤に回転圧入される。
なお、回転圧入杭1は、先端部1aに掘削用の掘削ビットが設けられたビット付鋼管杭であってもよく、先端部1aに掘削用の掘削ビットが設けられていないビット無鋼管杭であってもよい。
掘削ビットは、支持力を得るために取り付けられる羽根とは異なり、施工性を向上するための構造である。本実施の形態において、掘削ビットが設けられている場合、掘削ビットの鋼管杭外面からの外側突出長は、20mm以下である。一方、鋼管杭の先端には、軸方向長さ300mm程度のフリクションカッターが設けられてもよい。フリクションカッターは二重管構造を有し、鋼管杭の外面から20mm以下で突出している。掘削ビットが、このフリクションカッター上に設けられた場合、フリクションカッター外面から20mm以下で突出し得るため、鋼管外面からは20mm+20mm=40mm以下で突出することとなる。なお、掘削ビットの内側突出長も、20mm以下であることが好ましい。
図2に示すように、杭回転圧入機2の一例として、リーダー24Aを備えた自走式の圧入機本体24と、リーダー24Aに設けられる把持部24Bを回転させるための駆動モーター25と、を有する三点式杭打ち機2Aを用いることができる。
また、図3に示すように、杭回転圧入機2の他の例として、把持部26A及びスラストジャッキ26Bを備えた据え置き式の圧入機本体26と、把持部26Aを回転させるための駆動モーター27と、を有する全周旋回式圧入機2B(2)を使用しても良い。
なお、杭打設深度(杭先端位置)はリーダーに設けられるストロークセンサーやエンコーダー等の一般的な計測装置により計測するよう構成されている。
本発明者らは、このようにして施工される回転圧入杭の先端支持力Ruを的確に推定する方法について鋭意検討した。
その結果、回転圧入杭を地盤に回転圧入する施工時に、圧入力Qinと、回転トルクTとを測定し、回転圧入杭における圧入力Qinと、先端支持力Ruと、回転トルクTとの相関関係から定式化した下記(8)式で表される先端支持力推定式に基づいて、回転圧入杭の先端支持力Ruを推定することが有効であることを見出した。
Figure 0007155911000008
Figure 0007155911000009
本発明は上述の新たな知見に基づきなされたものである。以下、本発明を各実施形態に基づき図面を参照しながら詳細に説明する。
(第一実施形態)
以下、第一実施形態による回転圧入杭の先端支持力推定方法について説明する。
本実施形態による先端支持力推定方法は、回転圧入杭を地盤に回転圧入する施工時の回転トルクTに基づいて回転圧入杭の先端支持力を推定するものであり、入力工程と推定工程とを有する。
先ず、入力工程として、回転圧入杭1を地盤に回転圧入する施工時に、圧入力Qinと、回転トルクTとを測定してコンピュータに入力する。
次に、推定工程として、入力工程で得られた圧入力Qinと、回転トルクTとを使用し、回転圧入杭における圧入力Qinと、先端支持力Ruと、回転トルクTとの相関関係から定式化した上記(8)式で表される先端支持力推定式に基づいて、回転圧入杭の先端支持力Ruを推定する。
上記(8)式で表される先端支持力推定式は、後述するような施工試験及び載荷試験によって定式化された式である。圧入力Qin、回転トルクTは、杭回転圧入機2に設けられた計測部によって連続的に計測される。
本実施形態に係る先端支持力推定方法によれば、回転圧入杭を回転圧入する施工時に、圧入力Qin、及び、回転トルクTの測定情報を連続的又は間欠的に計測し、計測された測定情報から上述の(8)式で表される先端支持力推定式に基づいて先端支持力Ruを算出することができる。
すなわち、施工時の圧入力Qin、回転トルクT、及び先端支持力Ruの間に高い相関関係があることに基づいて定式化した先端支持力推定式を用いることで、容易にかつ精度よく回転圧入によって施工される回転圧入杭の先端支持力Ruを推定できる。従って、推定される先端支持力Ruに応じて回転圧入杭の貫入を継続するか否かを判定することができる。
また、後述するように、このような先端支持力Ruを推定することによる施工管理方法を採用することで、十分な先端支持力Ruを発揮できる状態で回転圧入杭を打ち止めすることができる。
したがって、支持層までの深度によって打ち止めを管理する場合のように、支持層に対する根入れ長の過不足を防止でき、支持層の不陸にも対応することが可能となる。
ここで、上述の(8)式で表される先端支持力推定式を定式化するための施工試験及び載荷試験について説明する。
施工試験では、図1に示すように、実際の地盤や人工的に作成した地盤に回転圧入杭1を回転圧入し、回転圧入施工を停止する予め設定された打ち止め時の深度(打ち止め深度Z0)よりも杭外径Dの2倍程度上方の位置までの区間において、回転速度θを一定値に保持したまま貫入させる。
圧入力Qinは、地盤の抵抗の変化により多少の上下があるものの、概ね一定値になるように制御される。ここで、打ち止め深度Z0は、施工試験で用いる杭外径Dと地盤条件に基づいて設計される先端支持力が得られる深度である。
回転トルクTは、打ち止め深度Z0から上方に杭外径Dの0.1倍程度の長さ区間を打ち止め直前区間Kとして、この区間Kに回転圧入杭1の先端部1aが到達したときに測定される平均値を採用する。
載荷試験では、試験用の回転圧入杭を所定の深度で打ち止めした後、鉛直方向から荷重により載荷を行う。そして、深度方向に複数断面の杭の応力分布を計測して周面摩擦力と先端支持力Ruを分離して測定する。なお、載荷試験は、例えば、地盤工学会から発刊されている「杭の鉛直載荷試験方法・同解説2002」に示される、「杭の押込み試験」、「杭の急速載荷試験」、「杭の衝撃載荷試験」に従って実施すればよい。
表1は、具体例としての試験1~25について、掘削ビットの有無、杭外径(mm)、支持層地盤の種類(砂層/礫層)、圧入力Qin(kN)、回転トルクT(kN・m)、T/(Qin×0.5D)(-)、先端支持力Ru(kN)、及びQin/Ru(-)を示している。
試験1~14では、掘削ビットを有しないビット無鋼管杭を用いた。
試験15~25では、先端部において周方向に均等に四つの掘削ビットが設けられたビット付鋼管杭を用いた。
Figure 0007155911000010
試験1~25について、X軸をT/(Qin×0.5D)とし、Y軸をQin/Ruとしてプロットしたグラフを図4に示す。このグラフは、施工試験後に載荷試験を実施した回転圧入杭のQin/Ruと、T/(Qin×0.5D)との関係を示したものである。
図4から、各試験の試験結果のプロットについて最小二乗法による近似線を算出すると、図5に示すように下記(10)式が得られる。
Figure 0007155911000011
そして、この(10)式に基づいて、上記(8)式に対応する先端支持力推定式である(11)式が導かれる。
実構造物の設計では、先端支持力Ruの設計式に対して十分な安全率が考慮されているため、打ち止め管理式においてもばらつきは許容される。従って、全データの近似式から求めた(11)式を用いることは妥当である。
Figure 0007155911000012
このような相関性があることを確認したことにより、施工時に杭回転圧入機2から刻々と測定される圧入力Qin、回転トルクTのデータから先端支持力推定式である(11)式を使用して先端支持力Ruを推定することができる。
なお、許容される安全率が低い構造物について打ち止め管理を行う場合には、図5に示すように、(10)式の近似線に平行で、かつQin/Ruの点の最大値を含む上限を示す近似線である(12)式を算出し、これに基づいて得られる(13)式を先端支持力推定式として用いてもよい。
Figure 0007155911000013
Figure 0007155911000014
この場合、載荷試験による試験結果は、図5において(12)式で示される直線よりも下方の領域に包含されているため、より信頼性を高めることができる。
なお、本実施形態に係る先端支持力推定方法においても、第一実施形態で説明した通り、推定の精度を高めるために、実際に施工する圧入鋼管杭の掘削ビットの有無に合わせた試験結果のみを用いて導き出した推定式を用いてもよい。
なお、上記の例では、プロットの最小二乗法による近似線である(10)式から平行移動した近似線である(12)式を導き出して先端支持力推定式である(13)式を求めた。しかし、近似線はプロットを最小二乗法以外の近似法を用いて得てもよい。
また、上記(13)式で示す近似線は、最小二乗法による近似線の傾きを厳密に一定とした平行移動により得られたものでなくてもよく、また、厳密な直線でなくてもよい。
また、上述した先端支持力推定式である(9)式において、杭長が長い場合や、支持層より上部に厚い粘土層が存在する場合などにはより精緻な先端支持力Ruの推定を行うために、支持層より上部での杭周面の影響を除く補正を行うようにしてもよい。
その際には、回転圧入杭1を支持層の上部で一旦引き上げ、杭先端に空隙を生じさせて先端の抵抗が発生しない条件で再度貫入させたときの杭周面の影響(周面摩擦力が起因となる押し込み方向の抵抗力)である修正回転トルクTsおよび修正圧入力Qin’を計測する。
具体的には、施工時の回転トルクTから杭周面の影響である修正回転トルクTsを除去することにより求まる(14)式で表される補正係数β1を求める。
さらに、施工時の圧入力Qinから修正圧入力Qin’を除去することにより求まる(15)式で表される補正係数β2を求める。
そして、補正係数β1、β2を用いた(16)式の修正先端支持力推定式によって、より精緻な先端支持力Ruを推定できる。又は、補正係数α(=(Qin-Qin’)/Qin)を用いた(16)式の修正先端支持力推定式によって、より精緻な先端支持力Ruを推定してもよい。
Figure 0007155911000015
Figure 0007155911000016
Figure 0007155911000017
(第二実施形態)
本発明の第二実施形態は、上述の先端支持力推定方法を使用して回転圧入杭の先端支持力を管理する先端支持力管理システム(以下、本実施形態に係る先端支持力管理システムと呼称する場合がある)であり、測定部と、記憶部と、演算処理部とを有する。
図6に示すように、本実施形態に係る先端支持力管理システム10は、上述したように回転圧入杭1を把持した把持部を昇降させることにより回転圧入杭1を地盤に圧入する杭回転圧入機2を利用したものである(図2、図3参照)。このシステム10は、杭回転圧入機2で取得した計測値(圧入力Qin、回転トルクT)をコンピュータ3に入力し、コンピュータ3内の演算処理部31により先端支持力Ruを算出し推定する。この杭回転圧入機2で測定した計測値は、演算処理部31を有するコンピュータ3に無線又は有線により通信可能に接続されている。
コンピュータ3は、前記演算処理部31と、記憶部32とを有する。又、コンピュータ3は、演算処理部31で算出された先端支持力Ruの推定値を表示する表示部4を備えていてもよい。
記憶部32には、先端支持力推定式と、所定の設計先端支持力Raとが組み込まれている。各計測部21、22で計測された計測値は、回転圧入杭1の貫入工程において連続的又は間欠的に計測される時系列データであり、記憶部32にこれら時系列データが格納されている。
なお、先端支持力推定式については、第一実施形態で説明したように、施工を行う前に、複数の回転圧入杭を複数個所の地盤に貫入させることで得られた圧入力Qinと、先端支持力Ruと、回転トルクTとの相関関係から予め求められた先端支持力推定式を用いればよい。
演算処理部31では、記憶部32で記憶されている先端支持力推定式を使用し、杭回転圧入機2の各計測部21、22から入力された計測値(記憶部のデータ)に基づいて、先端支持力Ruを算出する演算処理が実行される。さらに演算処理部31では、算出された先端支持力Ruと設計先端支持力Raとが比較される処理が行われる。その処理結果(推定した先端支持力Ruと設計先端支持力Raとの判定結果)は表示部4によって視認可能に出力されることが好ましい。なお、設計先端支持力Raとは、施工する回転圧入杭に必要な先端支持力の設定値であり、圧入力Qin、回転トルクTの計測結果の精度などを考慮して、必要とされる安全率に応じてマージンが設定されてもよい。
このように、先端支持力管理システム10によって推定された先端支持力Ruに基づいて回転圧入杭1の貫入を打ち止めするものである。つまり、本実施の形態では、先端支持力管理システム10を用いて杭回転圧入機2によって回転圧入杭1を圧入する回転圧入杭1の施工管理を行うことができる。
なお、先端支持力Ruが設計先端支持力Ra以上になったことを確認してから、より安全性を高めるために多少のマージンを確保すべく更に貫入してもよい。
杭回転圧入機2は、回転圧入杭1に回転力と圧入力とを付与しながら地盤に圧入し、図6に示すように、圧入力Qin、及び回転トルクTがそれぞれ圧入力計測部21、及び、回転トルク計測部22によって計測される。
圧入力Qin、及び回転トルクTそれぞれを計測する圧入力計測部21、及び、回転トルク計測部22としては、杭回転圧入機2のリーダーに設けられる駆動モーターの油圧を検出する油圧センサーを利用し、回転圧入杭1を地盤Gに圧入する圧入力値、及び回転トルク値として計測する構成が採用されている。例えば連続的、或いは回転圧入杭1が円周方向に1/4回転や1/8回転程度、回転する毎に計測及び記録される。
(第三実施形態)
本発明の第三実施形態は、上述の先端支持力推定方法を使用して回転圧入杭の施工を管理する施工管理方法(以下、本実施形態に係る施工管理方法と呼称する場合がある)であり、計測工程と、算出工程と、判定工程とを有する。
以下、本実施形態に係る施工管理方法について、図7のフローチャートを使用して詳しく説明する。
先ず、ステップS1において、図2及び図3に示す杭回転圧入機2(2A、2B)を使用して回転圧入杭1に回転力と圧入力を与えながら地盤に対して回転圧入を開始する。
そして、ステップS2において、回転圧入中の杭回転圧入機2の図6に示す圧入力計測部21、及び、回転トルク計測部22で、それぞれ圧入力Qinと、回転トルクTが計測される。計測は、連続的又は所定時間ピッチで行われる。これら計測されたデータ(圧入力Qin、回転トルクT)は、図6に示すコンピュータ3の演算処理部31に入力される。以降、演算処理部31は、ステップS3、S4の処理を実行する。
ステップS3において、予め記憶部32に格納されている先端支持力推定式(上記(8)式)を用い、測定されたデータに基づいて先端支持力Ruが算定される。ステップS4において、演算処理部31は、算定された先端支持力Ruが、記憶部32に予め格納されている設計先端支持力Raの値以上であるか否かを判断する。算定した先端支持力Ruが設計先端支持力Ra以上である場合(Ru≧Ra、ステップS4:YES)には、ステップS5に進む。一方、算定した先端支持力Ruが設計先端支持力Raよりも小さい場合(Ru<Ra、ステップS4:NO)には、ステップS2に戻り引き続き回転圧入の施工とともに各データ(圧入力Qin、回転トルクT)が測定され、回転圧入杭1の回転圧入による貫入が継続される。
なお、ステップS4において、地盤中に支持層には適さない、硬質な薄層や、硬度の高い障害物がある場合等には、一時的にRu≧Raとなることがある。このような場合には圧入の施工を止めることは適切ではない。一般的に、鉛直支持力性能を評価する際の載荷試験において、杭を沈下させる量は杭径の10%程度であるため、杭径の10%以上の長さを貫入させている区間で安定してRu≦Raの関係が得られていることを確認できた場合にステップS5に進んでもよい。
演算処理部31で算定された先端支持力Ruの数値や、ステップS4の結果(先端支持力Ruが設計先端支持力Raの対比結果)等は、表示部4を介して視認可能に出力されることが好ましい。
そして、ステップS4において、算出した先端支持力Ruが設計先端支持力Ra以上であることを確認することで、十分な先端支持力Ruが確保され、回転圧入杭1が定着されたことになるため、ステップS5において回転圧入杭1の回転圧入による貫入を停止して打ち止めとし、施工が終了となる。
ここで、回転圧入杭1の打ち止めとは、回転圧入による貫入を停止することであり、回転を停止した後に、施工時の圧入力の付与を停止する場合と、施工時の圧入力の付与を停止した後に回転を停止する場合がある。
次に、杭周面の影響を除いた修正先端支持力推定式を用いた回転圧入杭1の施工管理方法について、図8のフローチャートを使用して説明する。
この場合には、上述したステップS1の後、ステップS6において、回転圧入杭1を支持層の上部で一旦引き上げ、ステップS7で、周面摩擦による影響に関連する修正圧入力Qin’、又は、修正回転トルクTsを計測する。
そして、ステップS8において、支持層に貫入させた際の圧入力Qin、回転トルクTを計測する。そして、ステップS9において、演算処理部31は、計測された貫入速度と修正圧入力Qin’、又は、計測された回転トルクT、圧入力Qin、修正回転トルクTs及び修正圧入力Qin’を用いて、予め記憶部32に格納されている関係式から補正係数(上述したα、β1、β2)を求める。さらに、演算処理部31は、修正先端支持力推定式(上記(16)式)を用い、測定されたデータに基づいて先端支持力Ruを算定する。
その後、ステップS10において、演算処理部31は、算定された先端支持力Ruが、記憶部32に予め格納されている設計先端支持力Raの値よりも大きいか否かを判断する。算定した先端支持力Ruが設計先端支持力Ra以上である場合(Ru≧Ra、ステップS10:YES)には、ステップS5に進む。一方、算定した先端支持力Ruが設計先端支持力Raよりも小さい場合(Ru<Ra、ステップS10:NO)には、ステップS8に戻り引き続き回転圧入の施工とともに各データ(圧入力Qin、回転トルクT)が測定され、回転圧入杭1の回転圧入による貫入が継続される。
そして、ステップS10において、算出した先端支持力Ruが設計先端支持力Ra以上であることを確認することで、十分な先端支持力が確保され、回転圧入杭1が定着されたことになるため、ステップS5において回転圧入杭1の回転圧入による貫入を停止して打ち止めとし、施工が終了となる。
このように、本実施形態に係る施工管理方法によれば、コンピュータ3の演算処理部31において定式化した先端支持力推定式によって算出された先端支持力Ruが、設計先端支持力Ra以上であるか否かを判定し、施工する回転圧入杭1に必要な設計先端支持力Ra以上である場合に回転圧入杭1の貫入を停止し、設計先端支持力Raよりも小さい場合に回転圧入杭1の貫入を継続するように施工管理することができる。
以上説明した回転圧入杭の先端支持力推定方法、先端支持力管理システム、施工管理方法、及びプログラムによれば、回転圧入杭1を回転圧入する際に、圧入力Qin、回転トルクTの測定情報を連続的又は間欠的に計測し、計測された測定情報から先端支持力推定式に基づいて先端支持力Ruを算出することができる。
すなわち、施工時の圧入力Qin、回転トルクT、及び先端支持力Ruの間に高い相関関係があることに基づいて定式化した先端支持力推定式を用いることで、容易にかつ精度よく回転圧入によって施工される回転圧入杭1の先端支持力Ruを推定できるので、推定される先端支持力Ruに応じて回転圧入杭1の貫入を継続するか否かを判定することができる。このような先端支持力Ruを推定することによる施工管理方法を採用することで、十分な先端支持力Ruが発揮できる状態で回転圧入杭1を打ち止めすることができる。
したがって、支持層までの深度によって打ち止めを管理する場合のように、支持層に対する根入れ長の過不足を防止でき、支持層の不陸にも対応することが可能となり、施工品質を向上させることができる。
なお、上述した回転圧入杭の先端支持力推定方法又は施工管理方法は、CPUやメモリ、インターフェースからなるコンピュータがコンピュータプログラムを実行することによって実現され、上述したステップS3~S4、又はS9~S10は、上記コンピュータの各種ハードウェア資源と上記コンピュータプログラムとが協働することによって実現される。
また、上記したコンピュータプログラムは、コンピュータが読み取り可能な一時的ではない有形の記録媒体に格納されて提供されても良い。
次に、上述した回転圧入杭の先端支持力推定方法の効果を裏付けるために行った実施例について以下説明する。
(実施例)
試験実施例として、外径800mmの鋼管を支持層より上の中間層が10mである条件で施工し、載荷試験を行った。
図9~図11に、その結果をグラフとして示す。これらのグラフでは、それぞれ縦軸を支持層への根入れ比(支持層への貫入量L(mm)を杭外径D(mm)で除したもの)としている。
図9は根入れ比L/Dと圧入力Qin(kN)との関係を示したグラフである。
図10は根入れ比L/Dと回転トルクT(kN・m)との関係を示したグラフである。
図11は根入れ比L/Dと先端支持力Ru(kN)と、第二実施形態で説明した(11)式と同様に導き出した先端支持力推定式E3、及び(13)式と同様に導き出した先端支持力推定式E4に基づいて推定した、回転圧入杭1の先端支持力Ruの推定値の関係を示したグラフである。
これにより、実際に載荷試験から得られた先端支持力Ruが、先端支持力推定式E3から推定された先端支持力に良く一致していることが確認できる。
さらに、先端支持力推定式E4を用いた場合には、十分に安全側に先端支持力を推定できることが確認できる。
したがって、本発明による先端支持力Ruの推定値が有効であることを確認できた。
以上、本発明による回転圧入杭の先端支持力推定方法、先端支持力管理システム、施工管理方法、及びプログラムの実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、支持層より上部の中間層において、例えばスクリューオーガー、ハンマグラブ等を使用して回転圧入杭の鋼管内の土砂を排土する方法や、鋼管内に配管をして水を吐出させて鋼管内の土砂を緩める方法や、バイブロハンマー等を用いて振動を与える方法等の補助工法を用いても良い。
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
本発明によれば、回転圧入工法における回転圧入杭の先端支持力を的確に推定することで、支持層の不陸にも対応可能となり、施工品質を向上させることができる。
1 回転圧入杭
1a 先端部
2 杭回転圧入機
3 コンピュータ
4 表示部
10 先端支持力管理システム
21 圧入力計測部
22 回転トルク計測部
31 演算処理部
32 記憶部

Claims (11)

  1. 杭先端が解放された鋼管杭からなる回転圧入杭を地盤に回転圧入する施工時に、前記回転圧入杭の先端支持力を推定する回転圧入杭の先端支持力推定方法であって、
    前記施工時に測定された、圧入力Qin、回転トルクTを入力する工程と、
    前記施工時に測定した前記圧入力Qin、前記回転トルクTを使用し、前記回転圧入杭における圧入力Qin、先端支持力Ru、及び回転トルクTの相関関係から定式化した(1)式で表される先端支持力推定式に基づいて、前記回転圧入杭の先端支持力Ruを推定する工程と、
    を有し、
    前記施工を行う前に、複数の回転圧入杭を複数個所の地盤に貫入させ、貫入毎の前記回転圧入杭の圧入力Qin、回転トルクTを求め、前記圧入力Qin及び前記回転トルクTと、先端支持力Ruとの試験結果に基づく相関関係から前記(1)式で表される前記先端支持力推定式を予め得ることを特徴とする回転圧入杭の先端支持力推定方法。
    Figure 0007155911000018
    Figure 0007155911000019
  2. 前記回転圧入杭の周面摩擦による影響である修正回転トルクTsの計測値および修正圧入力Qin’と、(3)式で求められる補正係数β1と、(4)式で求められる補正係数β2とにより、前記先端支持力推定式を補正した(5)式で示す修正先端支持力推定式に基づいて前記先端支持力Ruが推定されることを特徴とする請求項1に記載の回転圧入杭の先端支持力推定方法。
    Figure 0007155911000020
    Figure 0007155911000021
    Figure 0007155911000022
  3. 請求項1又は2に記載の回転圧入杭の先端支持力推定方法を使用して前記回転圧入杭の先端支持力を管理する先端支持力管理システムであって、
    前記先端支持力推定式が格納された記憶部と、
    前記記憶部に格納されている前記先端支持力推定式に基づいて前記先端支持力Ruを算出する演算処理部と、
    を有することを特徴とする先端支持力管理システム。
  4. 前記演算処理部において、算出した前記先端支持力Ruに応じて前記回転圧入杭の貫入を継続するか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の先端支持力管理システム。
  5. 前記記憶部には、施工する回転圧入杭に必要な設計先端支持力Raが格納され、
    前記演算処理部では、算出された前記先端支持力Ruが前記設計先端支持力Ra以上であるか否かを判定することを特徴とする請求項に記載の先端支持力管理システム。
  6. 前記演算処理部で処理した結果を表示する表示部を有することを特徴とする請求項のいずれか1項に記載の先端支持力管理システム。
  7. 請求項1又は2に記載の回転圧入杭の先端支持力推定方法を使用して前記回転圧入杭の施工を管理する施工管理方法であって、
    推定された前記先端支持力Ruに応じて前記回転圧入杭の貫入を継続するか否かを判定する工程、
    を有することを特徴とする施工管理方法。
  8. 前記先端支持力推定式で算出された前記先端支持力Ruが、施工する前記回転圧入杭に必要な設計先端支持力Ra以上である場合に前記回転圧入杭の貫入を停止し、前記設計先端支持力Raより小さい場合に前記回転圧入杭の貫入を継続することを特徴とする請求項に記載の施工管理方法。
  9. 前記先端支持力Ruを算出する工程では、前記回転圧入杭の周面摩擦による影響である修正圧入力Qin’又は修正回転トルクTsの計測値を用いて、(6)式で求められる補正係数β1と(7)式で求められる補正係数β2とにより補正した(8)式で示す修正先端支持力推定式に基づいて前記先端支持力Ruを算出することを特徴とする請求項又はに記載の施工管理方法。
    Figure 0007155911000023
    Figure 0007155911000024
    Figure 0007155911000025
  10. 請求項1又は2に記載の回転圧入杭の先端支持力推定方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
  11. 請求項7~9のいずれか一項に記載の施工管理方法をコンピュータに実行させることを特徴とするプログラム。
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