JP7155834B2 - ガラスの製造方法、及びガラスの製造装置 - Google Patents

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本発明は、ガラスの製造方法、及びガラスの製造装置に関するものである。
従来、流出口から下方の鋳型の一端に溶融ガラスを流し込みつつ鋳型の他端から引き出して柱状または厚肉板状ガラスを成形する方法がある(例えば、特許文献1参照)。このような製造方法及び製造装置では、柱状または厚肉板状ガラスを連続的に製造することができる。
特公平5-31505号公報
ところで、例えば、顧客の要望等に応じて、種々の量や寸法、材質(組成)のガラスを試作品として製造する場合がある。しかしながら、上記したような従来の製造方法や製造装置では鋳型の大きさが固定であるために、種々の試作品毎に型や設備を用意せねばならず、高いコストを要していた。特に、一辺、又は直径が例えば300mm以上の平板状のガラス板を製造する場合では上記課題が顕著となるため、当該課題を解決し得る製造方法及び製造装置が望まれている。
本発明は上記問題点を解消するためになされたものであって、その目的は、良好に所望のガラスを製造することができるガラスの製造方法、及びガラスの製造装置を提供することにある。
上記課題を解決するガラスの製造方法は、上方の流出口から下方の容器状の鋳型に溶融ガラスを流し込み、冷却することで一辺又は直径が300mm以上の平板状のガラスを製造するガラスの製造方法であって、前記鋳型の底部は複数のブロックが組み合わされてなり、前記流出口に対して前記鋳型を水平方向に動かしながら溶融ガラスを流し込む流し込み工程を備える。
同方法によれば、鋳型の底部は複数のブロックが組み合わせて構成されるため、容易に鋳型の大きさを変更することができ、種々の寸法のガラス物品を容易且つ低コストに製造可能である。また、鋳型の底部は複数のブロックが組み合わされてなるため、例えば、底部が単一の部材の場合に比べて、底部の反り返り、ひいてはガラスの反り返りを抑えることができる。また、流し込み工程では、流出口に対して鋳型が水平方向に動かされながら流出口から鋳型に溶融ガラスが流し込まれるため、鋳型の隅まで溶融ガラスが広がり易くなり、良好に所望のガラスを製造することができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記鋳型は矩形容器状を成し、前記流し込み工程は、前記鋳型を自身の何れか1つの辺に沿って移動させながら溶融ガラスを流し込むことが好ましい。
同方法によれば、流し込み工程では、鋳型が自身の何れか1つの辺に沿って移動されながら溶融ガラスが流し込まれるため、溶融ガラスが広がり易くなるとともに1つの辺に対しては均等に(距離が変わらないように)溶融ガラスが流し込まれて、良好にガラスを製造することができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記流し込み工程は、前記流出口が前記鋳型の平面視中央上を通過するように前記鋳型を移動させることが好ましい。
同方法によれば、流し込み工程では、前記流出口が前記鋳型の平面視中央上を通過するように前記鋳型が移動されるため、平面視中央上を通過しない場合に比べて均等に溶融ガラスを流し込むことができ、良好にガラスを製造することができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記流し込み工程は、前記鋳型を上下方向に延びる軸中心に回転させながら溶融ガラスを流し込むことが好ましい。
同方法によれば、流し込み工程では、鋳型が上下方向に延びる軸中心に回転されながら溶融ガラスが流し込まれるため、溶融ガラスが遠心力によって鋳型の隅まで広がり易くなり、良好にガラスを製造することができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記流し込み工程は、前記流出口の中心を、前記鋳型の平面視中央であって該鋳型を回転させる軸中心と一致させて行うことが好ましい。
同方法によれば、流し込み工程は、流出口の中心が鋳型の平面視中央であって該鋳型を回転させる軸中心と一致されて行われるため、溶融ガラスを鋳型の平面視中央から遠心力によって均等に広げることができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記流し込み工程は、前記流出口の中心を、前記鋳型の平面視中央であって該鋳型を回転させる軸中心からオフセットさせて行うことが好ましい。
同方法によれば、流し込み工程は、流出口の中心が鋳型の平面視中央であって該鋳型を回転させる軸中心からオフセットされて行われるため、溶融ガラスが鋳型の隅までより早く広がり易くなる。
上記ガラスの製造方法であって、前記流し込み工程は、前記溶融ガラスが前記鋳型の隅に到達する前に回転速度を遅くすることが好ましい。
同方法によれば、流し込み工程では、溶融ガラスが鋳型の隅に到達する前に回転速度が遅くされるため、溶融ガラスが遠心力で隅に流れすぎてガラスの中心が薄くなってしまうことを抑えることができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記ブロックの内、少なくとも前記流出口の真下を通る前記ブロックは、金属製であることが好ましい。
同方法によれば、ブロックの内、少なくとも流出口の真下を通るブロックは、金属製であるため、ガラスに気泡が生じてしまうことを抑えることができる。すなわち、流出口の真下を通るブロックは、流出口から出た直後の高温の溶融ガラスと接触することになるため、例えば、カーボン製とするとガラスに気泡が生じてしまう虞があるがこれを抑えることができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記ブロックは、幅100mm~200mm、奥行き100mm~200mm、厚み20mm~50mmであることが好ましい。
同方法によれば、前記ブロックは、幅100mm~200mm、奥行き100mm~200mm、厚み20mm~50mmであるため、反り返り難くしながら、鋳型の重量の増大を抑えることができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記鋳型の枠部は、カーボン製であることが好ましい。
同方法によれば、鋳型の枠部は、カーボン製であるため、例えば、金属製とした場合に比べて、製造したガラスを鋳型から剥離させ易くなる。なお、枠部は、流出口から流し込まれた溶融ガラスが到達するまでの間にある程度の時間を要することで、流出口から出た直後の高温の溶融ガラスと触れないようにできるため、高温の溶融ガラスと触れることで気泡が発生してしまう現象は避けることができる。
上記ガラスの製造方法であって、前記流し込み工程の前に、前記鋳型の底部を加熱しておく予熱工程を備えることが好ましい。
同方法によれば、流し込み工程の前の予熱工程で鋳型の底部が加熱されるため、流し込まれる溶融ガラスと底部との温度差が小さくなり、溶融ガラスが急激に冷え固まることが抑えられ、例えば鋳型の隅まで溶融ガラスが広がり易くなる。
上記ガラスの製造方法であって、前記流し込み工程は、前記流出口の下方の状況に応じて前記鋳型を上下方向に昇降させながら行うことが好ましい。
同方法によれば、流し込み工程では、流出口の下方の状況に応じて鋳型が上下方向に昇降されながら行われるため、良好にガラスを製造することができる。具体的には、例えば、最初に流出口から出た溶融ガラスが鋳型の底部に落ちる状況では、流出口から鋳型の底部までの距離を近くすることで、空気を巻き込むことで発生する気泡の発生を抑制することができる。また、例えば、最初に溶融ガラスが鋳型の底部に落ちた後であって連続的に溶融ガラスを流し込むような状況では、流出口から鋳型の底部までの距離を遠くすることで、底部上の溶融ガラスに流出口が接触してしまうといったことを回避することができる。
上記課題を解決するガラスの製造装置は、上方の流出口から下方の鋳型に溶融ガラスを流し込み、冷却することで一辺又は直径が300mm以上の平板状のガラスを製造するガラスの製造装置であって、前記鋳型の底部は複数のブロックが組み合わされてなり、前記鋳型は前記流出口に対して水平方向に動かすことが可能とされる。
同構成によれば、鋳型の底部は複数のブロックが組み合わせて構成されるため、容易に鋳型の大きさを変更することができ、種々の寸法のガラス物品を容易且つ低コストに製造可能である。また、鋳型の底部は複数のブロックが組み合わされてなるため、例えば、底部が単一の部材の場合に比べて、底部の反り返り、ひいてはガラスの反り返りを抑えることができる。また、鋳型は流出口に対して水平方向に動かすことが可能とされるため、流出口に対して鋳型を水平方向に動かしながら溶融ガラスを流し込むことで、鋳型の隅まで溶融ガラスが広がり易くなり、良好にガラスを製造することができる。
本発明のガラスの製造方法、及びガラスの製造装置によれば、良好に所望のガラスを製造することができる。
一実施形態におけるガラスの製造装置の斜視図。 一実施形態におけるガラスの製造装置の平面図。 (a)及び(b)は、一実施形態におけるガラスの製造方法を説明するための説明図。 別例におけるガラスの製造装置の平面図。 別例におけるガラスの製造装置の平面図。 別例におけるガラスの製造装置の平面図。
以下、ガラスの製造方法、及びガラスの製造装置の一実施形態を図1~図3に従って説明する。
図1及び図2に示すように、ガラス(ガラス物品)の製造装置は、溶融ガラスを流し込むための流出パイプの流出口1に対して動かすことが可能な鋳型2を備えている。
鋳型2は、流出口1の下方に設けられ、底部3と枠部4とを有して容器状に形成されている。本実施形態の鋳型2は、矩形容器状を成しており、具体的には、底部3の幅Wが750mmで奥行きXが450mmの長方形形状であり、その幅と奥行きで厚みが20mmの平板状(詳しくは少なくとも下面が平坦面形状)のガラスを製造するためのものとされている。
鋳型2の底部3は、複数のブロック5が組み合わされてなる。ブロック5は、金属製であって、本実施形態では、ステンレス鋼(詳しくはSUS304)よりなる。また、1つのブロック5は、幅150mm、奥行き150mm、厚み30mmである。そして、底部3は、幅W方向にブロック5が5つ並設され、奥行きX方向にブロック5が3つ並設されて構成されている。
鋳型2の枠部4は、前記底部3を取り囲みつつ該底部3よりも上方に延びて鋳型2を容器状とすべく、底部3の各辺に沿った枠構成部材6が組み合わされてなる。本実施形態の枠構成部材6(すなわち枠部4)は、カーボン製である。
そして、鋳型2は、自身の1つの辺であって、長辺である幅W方向に動かすことが可能とされている。また、鋳型2は、上下方向(図2中、紙面直交方向)に昇降可能とされている。なお、本実施形態では、図2に示すように、鋳型2の下方に該鋳型2を駆動させるための駆動装置7が設けられている。駆動装置7は、図示しない駆動源を備え、底部3の上面を水平に保ちながら、鋳型2を幅W方向及び上下方向に駆動することが可能とされている。駆動装置7は、典型的には移動テーブルやコンベア装置である。
次に、上記したサイズのガラスの製造方法とその作用について説明する。
ガラスの製造方法は、「予熱工程」と「流し込み工程」とを備える。
まず、「予熱工程」では、鋳型2の底部3を加熱する。本実施形態の「予熱工程」では、鋳型2の少なくとも底部3を500℃以上に加熱する。「予熱工程」では、例えば、鋳型2を電気炉等の加熱炉内に投入して鋳型2全体を加熱しても良く、バーナー等を用いて鋳型2の底部3のみを部分的に加熱しても良い。
次に、「流し込み工程」では、位置が一定の流出口1に対して鋳型2を動かしながら溶融ガラスを流し込む。詳しくは、本実施形態の「流し込み工程」は、前記駆動装置7によって、鋳型2を自身の1つの辺であって長辺である幅W方向に沿って移動させながら溶融ガラスを流し込む。また、「流し込み工程」は、流出口1が鋳型2の平面視中央Z上を通過するように鋳型2を移動させる。本実施形態では、幅W方向の一方側(図2中、右側)から2枚目且つ奥行きX方向の真ん中のブロック5における中心から鋳型2の平面視中央Zを通過して幅W方向の他方側(図2中、左側)から2枚目且つ奥行きX方向の真ん中のブロック5における中心まで流出口1が通るように鋳型2を移動させる(図2中、白抜き矢印参照)。なお、図2では、位置が一定の流出口1に対する鋳型2の平面視中央Zの移動軌跡M1を2点鎖線矢印で図示している。また、この際の鋳型2の移動速度は、300mm/分~500mm/分としている。
また、図3(a)及び図3(b)に示すように、本実施形態の「流し込み工程」は、流出口1の下方の状況に応じて鋳型2を上下方向に昇降させながら行う。具体的には、図3(a)に示すように、例えば、最初に流出口1から出た溶融ガラスGが鋳型2の底部3に落ちる状況では、流出口1から鋳型2の底部3までの距離を近くする。また、図3(b)に示すように、例えば、最初に溶融ガラスGが鋳型2の底部3に落ちた後であって連続的に溶融ガラスGを流し込むような状況では、鋳型2を下降させて流出口1から鋳型2の底部3までの距離を遠くする。
なお、本実施形態の溶融ガラスは、ガラス組成として例えば、モル%で、SiO:45~80%、Al:5~30%、LiO+NaO+KO:0~20%、MgO:3~35%、CaO+SrO+BaO:0~15%を含有しているものである。また、流出口1から流し込む溶融ガラスの流量は、50kg/h~1000kg/hとしている。
このように鋳型2に流し込まれた溶融ガラスは鋳型2の隅(詳しくは底部3の四隅及び四辺)まで流れ、その後、冷却されて板状またはブロック状のガラス物品となり、鋳型2から離型される。
次に、上記実施形態の効果を以下に記載する。
(1)鋳型2の底部3は複数のブロック5が組み合わせて構成されるため、容易に鋳型2の大きさを変更することができ、種々の寸法のガラス物品を容易且つ低コストに製造可能である。また、鋳型2の底部3は複数のブロック5が組み合わされてなるため、例えば、底部が単一の部材の場合に比べて、底部3の反り返り、ひいてはガラスの反り返りを抑えることができる。また、「流し込み工程」では、流出口1に対して鋳型2が動かされながら流出口1から鋳型2に溶融ガラスが流し込まれるため、鋳型2の隅まで溶融ガラスが広がり易くなり、良好に所望のガラスを製造することができる。
(2)「流し込み工程」では、鋳型2が自身の1つの辺であって長辺である幅W方向に沿って移動されながら溶融ガラスが流し込まれるため、溶融ガラスが広がり易くなるとともに1つの辺に対しては均等に(距離が変わらないように)溶融ガラスが流し込まれて、良好にガラスを製造することができる。
(3)「流し込み工程」では、流出口1が鋳型2の平面視中央Z上を通過するように鋳型2が移動されるため、平面視中央Z上を通過しない場合に比べて均等に溶融ガラスを流し込むことができ、良好にガラスを製造することができる。
(4)ブロック5は、金属製であるため、ガラスに気泡が生じてしまうことを抑えることができる。すなわち、ブロック5は、流出口1から出た直後の高温の溶融ガラスと接触することになるため、例えば、カーボン製とするとガラスに気泡が生じてしまう虞があるがこれを抑えることができる。
(5)ブロック5は、幅150mm、奥行き150mm、厚み30mmであるため、すなわち寸法が幅100mm~200mm、奥行き100mm~200mm、厚み20mm~50mmであるため反り返り難くしながら、鋳型2の重量の増大を抑えることができる。
(6)鋳型2の枠部4(枠構成部材6)は、カーボン製であるため、例えば、金属製とした場合に比べて、製造したガラスを鋳型2から剥離させ易くなる。なお、枠部4は、流出口1から流し込まれた溶融ガラスが到達するまでの間にある程度の時間を要することで、流出口1から出た直後の高温の溶融ガラスと触れないようにできるため、高温の溶融ガラスと触れることで気泡が発生してしまう現象は避けることができる。
(7)「流し込み工程」の前の「予熱工程」で鋳型2の底部3が加熱されるため、流し込まれる溶融ガラスと底部3との温度差が小さくなり、溶融ガラスが急激に冷え固まることが抑えられ、例えば鋳型2の隅まで溶融ガラスが広がり易くなる。
(8)「流し込み工程」では、流出口1の下方の状況に応じて鋳型2が上下方向に昇降されながら行われるため、良好にガラスを製造することができる。具体的には、例えば、図3(a)に示すように、最初に流出口1から出た溶融ガラスGが鋳型2の底部3に落ちる状況では、流出口1から鋳型2の底部3までの距離を近くすることで、空気を巻き込むことで発生する気泡の発生を抑制することができる。また、例えば、図3(b)に示すように、最初に溶融ガラスGが鋳型2の底部3に落ちた後であって連続的に溶融ガラスGを流し込むような状況では、流出口1から鋳型2の底部3までの距離を遠くすることで、底部3上の溶融ガラスGに流出口1が接触してしまうといったことを回避することができる。
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、「流し込み工程」は、鋳型2を自身の1つの辺に沿って移動させながら溶融ガラスを流し込むとしたが、これに限定されず、鋳型を他の方向に移動させながら溶融ガラスを流し込むようにしてもよい。
例えば、図4に示すように、鋳型2を上下方向に延びる軸L1中心に回転させながら溶融ガラスを流し込む「流し込み工程」としてもよい。この例の鋳型2は正方形形状とされている。そして、この例の駆動装置7は、鋳型2の底部3の上面を水平に保ちながら、鋳型2を軸L1中心に回転駆動することが可能とされている。また、この例の「流し込み工程」は、流出口1の中心L2を、鋳型2の平面視中央Zであって該鋳型2を回転させる軸L1中心と一致させて行うようにしている。また、この例の「流し込み工程」は、溶融ガラスが鋳型2の隅に到達する前に鋳型2の回転速度を遅くするようにしている。
このようにすると、「流し込み工程」では、鋳型2が上下方向に延びる軸L1中心に回転されながら溶融ガラスが流し込まれるため、溶融ガラスが遠心力によって鋳型2の隅まで広がり易くなり、良好にガラスを製造することができる。また、「流し込み工程」は、流出口1の中心L2が鋳型2の平面視中央Zであって該鋳型2を回転させる軸L1中心と一致されて行われるため、溶融ガラスを鋳型2の平面視中央Zから遠心力によって均等に広げることができる。また、この例の「流し込み工程」では、溶融ガラスが鋳型2の隅に到達する前に回転速度が遅くされるため、溶融ガラスが遠心力で隅に流れすぎてガラスの中心が薄くなってしまうことを抑えることができる。
また、例えば、上記別例(図4参照)を、図5に示すように、変更してもよい。この例の「流し込み工程」は、流出口1の中心L2を、鋳型2の平面視中央Zであって該鋳型2を回転させる軸L1中心からオフセットさせて行うようにしている。なお、図5では、鋳型2に対する流出口1の移動軌跡M2を2点鎖線で図示している。
このようにすると、「流し込み工程」は、流出口1の中心L2が鋳型2の平面視中央Zであって該鋳型2を回転させる軸L1中心からオフセットされて行われるため、溶融ガラスが鋳型2の隅までより早く広がり易くなる。
・上記実施形態の鋳型2の形状は、少なくとも一辺が300mm以上、又は直径が300mm以上のガラスを製造するためのものであれば、延べ棒状やブロック状等を含む他の形状に変更してもよい。
例えば、図6に示すように、直径が750mmの円形のガラスを製造するための鋳型2としてもよい。なお、この例では、鋳型2の底部3を構成する複数のブロック5の形状が、製造するガラスに応じて変更されている。また、この例の「流し込み工程」は、上記別例(図5参照)と同様に、流出口1の中心L2を、鋳型2の平面視中央Zであって該鋳型2を回転させる軸L1中心からオフセットさせて行うようにしている。
・上記実施形態では、ブロック5は、全て金属製であってステンレス鋼(詳しくはSUS304)よりなるとしたが、これに限定されず、他の素材からなるものとしてもよい。例えば、流出口1の真下を通るブロックのみを金属製としたり、鋳型の隅に近いブロックをカーボン製等としてもよい。
・上記実施形態では、ブロック5は、幅150mm、奥行き150mm、厚み30mmであるとしたが、これに限定されず、他のサイズに変更してもよい。例えば、ブロック5は、幅100mm~200mm、奥行き100mm~200mm、厚み20mm~50mmとすることが好ましく、このようにすると、反り返り難くしながら、鋳型2の重量の増大を抑えることができる。
・上記実施形態では、鋳型2の枠部4(枠構成部材6)は、カーボン製であるとしたが、これに限定されず、例えば、金属製としてもよい。
・上記実施形態では、「流し込み工程」の前の「予熱工程」では、鋳型2の底部3を500℃以上に加熱するとしたが、これに限定されず、他の温度に加熱してもよいし、「予熱工程」を備えない製造方法としてもよい。
・上記実施形態では、「流し込み工程」は、流出口1の下方の状況に応じて鋳型2を上下方向に昇降させながら行うとしたが、これに限定されず、上下方向の位置を一定としたまま行ってもよい。
・上記実施形態では、鋳型2を駆動装置7によって駆動するとしたが、これに限定されず、例えば鋳型2を作業者が人力で動かすようにしてもよい。
・上記実施形態では、「流し込み工程」は、位置が一定の流出口1に対して鋳型2を動かしながら溶融ガラスを流し込むとしたが、流出口1に対して鋳型2が相対的に動いて同様の効果を得ることができればよく、例えば流出口1を動かしながら溶融ガラスを流し込むようにしてもよい。
1…流出口、2…鋳型、3…底部、4…枠部、5…ブロック、G…溶融ガラス、L1…軸、Z…平面視中央。

Claims (13)

  1. 上方の流出口から下方の容器状の鋳型に溶融ガラスを流し込み、冷却することで一辺又は直径が300mm以上の平板状のガラスを製造するガラスの製造方法であって、
    前記鋳型の底部は複数のブロックが組み合わされてなり、
    前記流出口に対して前記鋳型を水平方向に動かしながら溶融ガラスを流し込む流し込み工程を備えたことを特徴とするガラスの製造方法。
  2. 前記鋳型は矩形容器状を成し、
    前記流し込み工程は、前記鋳型を自身の何れか1つの辺に沿って移動させながら溶融ガラスを流し込むことを特徴とする請求項1に記載のガラスの製造方法。
  3. 前記流し込み工程は、前記流出口が前記鋳型の平面視中央上を通過するように前記鋳型を移動させることを特徴とする請求項2に記載のガラスの製造方法。
  4. 前記流し込み工程は、前記鋳型を上下方向に延びる軸中心に回転させながら溶融ガラスを流し込むことを特徴とする請求項1に記載のガラスの製造方法。
  5. 前記流し込み工程は、前記流出口の中心を、前記鋳型の平面視中央であって該鋳型を回転させる軸中心と一致させて行うことを特徴とする請求項4に記載のガラスの製造方法。
  6. 前記流し込み工程は、前記流出口の中心を、前記鋳型の平面視中央であって該鋳型を回転させる軸中心からオフセットさせて行うことを特徴とする請求項4に記載のガラスの製造方法。
  7. 前記流し込み工程は、前記溶融ガラスが前記鋳型の隅に到達する前に回転速度を遅くすることを特徴とする請求項4~6の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  8. 前記ブロックの内、少なくとも前記流出口の真下を通る前記ブロックは、金属製であることを特徴とする請求項1~7の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  9. 前記ブロックは、幅100mm~200mm、奥行き100mm~200mm、厚み20mm~50mmであることを特徴とする請求項1~8の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  10. 前記鋳型の枠部は、カーボン製であることを特徴とする請求項1~9の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  11. 前記流し込み工程の前に、前記鋳型の底部を加熱しておく予熱工程を備えたことを特徴とする請求項1~10の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  12. 前記流し込み工程は、前記流出口の下方の状況に応じて前記鋳型を上下方向に昇降させながら行うことを特徴とする請求項1~11の何れか1項に記載のガラスの製造方法。
  13. 上方の流出口から下方の鋳型に溶融ガラスを流し込み、冷却することで一辺又は直径が300mm以上の平板状のガラスを製造するガラスの製造装置であって、
    前記鋳型の底部は複数のブロックが組み合わされてなり、
    前記鋳型は前記流出口に対して水平方向に動かすことが可能とされたことを特徴とするガラスの製造装置。
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