以下、適宜図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。以下に説明される実施形態は本発明を具体化した一例にすぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
図1乃至図3を参照して、トナー容器40について説明する。図1は、画像形成装置に用いられるトナー容器40(本発明の容器の一例)を示す。トナー容器40は、画像形成装置の現像装置に補給するための流動性を有するトナー(本発明の被収容物の一例)を収容するものであり、交換可能なように、画像形成装置に着脱可能に装着される。ここで、本実施形態で例示する画像形成装置は、粉末状のトナーを含む現像剤を用いて、シート状の印刷用紙に電子写真方式に基づいて画像を印刷するものであり、例えば、プリンターや複写機、ファクシミリ、又は、これらの各機能を備えた複合機である。画像形成装置は従来周知のものであるため、ここでの詳細な説明は割愛する。なお、画像形成装置は、液状のインクを用いて、印刷用紙に画像を印刷するものであってもよい。この場合、インクを収容可能な所謂インクカートリッジ(インクタンクとも称される)が本発明の容器の一例である。
図1に示すように、トナー容器40は、長手方向D2に長い円筒形状に形成されている。トナー容器40は、容器本体41、カバー部材42などを有する。容器本体41の内部はトナーを収容可能な収容空間である。容器本体41の内部にトナーが収容されている。
図2は、トナー容器40の先端部の断面図である。図2に示すように、容器本体41の長手方向D2の一方側に、トナーの流出入が可能な開口部51が形成されている。内部に収容されたトナーは、開口部51を経て後述のトナー排出口44から外部に流出可能である。開口部51は、後述の容器装着部20(図3参照)に対するトナー容器40の挿入方向D21側の端部に形成されている。容器本体41において、長手方向D2の他方側は閉塞されている。以下、トナー容器40の長手方向D2において、開口部51が設けられている側の方向を後方と称し、その反対方向を前方と称することがある。
図3は、トナー容器40が装着される容器装着部20を示す斜視図である。容器装着部20は、画像形成装置の内部に設けられている。容器装着部20は、4つの収容部22を有するハウジング23を備える。ハウジング23において、4つの収容部22は、幅方向D3に沿って並んでいる。ハウジング23の各収容部22に、予め定められたトナー容器40が挿入されて、装着される。図3では、一つのトナー容器40が幅方向D3の一方端の収容部22に挿入された状態が示されている。
容器本体41は、例えばポリエチレンテレフタラート(PET樹脂)などの合成樹脂によって構成されており、ブロー成形法又はインジェクション成形法によって形成される。容器本体41の後方側の端部は後方(挿入方向D21)へ向けて先細り形状に形成されている。上述したように、容器本体41の前記挿入方向D21側の端部に開口部51が設けられている。開口部51は、断面円形状に形成されている。
なお、本実施形態では、容器本体41や後述の緩衝部材70などの各部材の材料の一例として合成樹脂を例示するが、当該合成樹脂は、人為的、人工的に作られた高分子化合物(合成高分子化合物)からなる物質であり、石油を原料として作られるものに限られず、例えば、生物資源(バイオマス)を原料として作られるポリエチレンフラノエート(PEF樹脂)などの所謂バイオプラスチック(生分解性プラスチック或いはバイオ樹脂とも称されている。)を含むものである。
図1及び図2に示すように、容器本体41は、内面に螺旋形状の山形リブ53を有する。山形リブ53は容器本体41の内面から容器本体41の中心へ向けて突出している。この山形リブ53は、容器本体41内のトナーを開口部51(図2参照)側へ搬送する役割を担う。
容器本体41の開口部51側には、駆動伝達部43が装着されている。駆動伝達部43は、容器本体41に固定されている。駆動伝達部43は、周面にギヤが形成された環状の部材である。駆動伝達部43は、容器本体41において開口部51側の端部に嵌め入れられて、その外周面に固定されている。駆動伝達部43は、円筒形状に形成された筒状部43Bと、その筒状部43Bの前方側の端部に形成されたギヤ43Aとを有する。トナー容器40が容器装着部20(図3参照)に装着された状態で、画像形成装置が備えるモーターなどの駆動源からギヤ43Aに回転駆動力が伝達されることにより、駆動伝達部43は、トナー容器40に矢印D11の回転方向の回転駆動力を伝達する。
容器本体41において、開口部51よりも前記挿入方向D21側(後方側)にカバー部材42が設けられている。カバー部材42は、開口部51を覆うものであり、容器本体41の前記挿入方向D21側の端部に取り付けられている。カバー部材42は、合成樹脂製品であり、熱可塑性を有する合成樹脂を射出成形などによって形成したものである。
図2に示すように、カバー部材42は、容器本体41に取り付けられた状態で、開口部51が挿入される円筒形状の収容フレーム58を有する。収容フレーム58の内部に開口部51が挿入されており、これにより、開口部51が収容フレーム58によって覆われる。収容フレーム58は、開口部51を周方向に回動可能に支持している。このため、収容フレーム58に開口部51が挿入された状態で、容器本体41が周方向に回動可能である。
カバー部材42は、収容フレーム58よりも前記挿入方向D21側に、内部が空洞の円筒状の基部59を有する。この基部59に、後述の連結部80が一体に形成されている。基部59の前記挿入方向D21側の端面59Aには、端面59Aから突出するアーチ状のガイド壁61が設けられている。ガイド壁61は、端面59Aの下端部に設けられており、当該下端部において幅方向の中央に設けられている。このガイド壁61によって囲まれた孔60は、収容部22(図3参照)にトナー容器40が装着されたときに、容器装着部20が備える不図示のコイルバネ(付勢部材)が挿通される部分である。
トナー容器40が容器装着部20(図2参照)に装着されると、カバー部材42の連結部80と、容器装着部20が備える被連結部(不図示)とが係合し、トナー容器40が容器装着部20に装着される。連結部80は、本発明の所定の連結部の一例である。連結部80が前記被連結部に係合することによって、カバー部材42は、トナー容器40の周方向に固定される。本実施形態では、トナー容器40が容器装着部20に装着された状態で、カバー部材42は前記周方向に回転できないが、容器本体41は容器装着部20内において前記周方向に回動可能に支持される。トナー容器40が容器装着部20に装着された状態で、駆動伝達部43のギヤ43Aに回転駆動力が伝達されると、容器本体41は、その回転駆動力によって矢印D11(図1参照)に示す回転方向へ回転する。このようにトナー容器40の容器本体41が回転することによって、山形リブ53により押されつつトナーが開口部51側(後方側)へ搬送される。
本実施形態では、画像形成装置に不適合なトナーを有するトナー容器40が装着できないように構成されている。すなわち、画像形成装置は、装着互換性を有するトナー容器40だけを、それに対応する収容部22に装着可能に構成されている。言い換えると、各収容部22は、装着互換性を有するトナー容器40を択一的に装着可能に構成されている。このため、トナー容器40の前記挿入方向D21の先端部に連結部80が設けられており、詳細には、基部59の前記挿入方向D21側の端面59Aに、連結部80が一体に形成されている。
連結部80は、絶縁体で構成された4つの互換キー81を有する。4つの互換キー81それぞれは、トナー容器40に対応する前記被連結部に係合可能な位置に設けられている。互換キー81は、端面59Aから前記挿入方向D21側へ突出する突出部材であり、先端が扁平な形状に形成されている。4つの互換キー81は、後述の突起88(図1参照)を中心とする円の円周上に配置されている。これら4つの互換キー81の配置位置は、トナー容器40の種類ごとに異なる。
容器装着部20の各収容部22それぞれの奥側には、トナー容器40に対応した被連結部(不図示)が設けられている。トナー容器40が収容部22に挿入されて、トナー容器40の連結部80が前記被連結部に係合した場合に、トナー容器40の装着が許容される。一方、前被連結部にトナー容器40の連結部80が係合できない場合は、トナー容器40の装着が禁止される。このように、前記被連結部と連結部80とによる装着互換性を実現する構造は、一般に、非互換性構造と称されている。なお、非互換性構造についての詳細な説明は省略する。
図2に示すように、カバー部材42は、トナー排出口44(本発明の排出口の一例)を有する。トナー排出口44は、容器本体41に収容されたトナーを外側へ排出するためのものであり、カバー部材42の外周壁に設けられている。図1及び2では、トナー排出口44が下向きにされた状態が示されている。
トナー排出口44は、カバー部材42の外周壁を貫通する矩形状の貫通孔である。カバー部材42の内部には、開口部51とトナー排出口44との間にトナー流通路45が形成されている。トナー排出口44を下側にした状態でトナー容器40が容器装着部20(図2参照)に装着されると、容器本体41の開口部51からトナー流通路45に移動したトナーは、トナー流通路45を通って下方へ案内されて、トナー排出口44に達する。そして、トナー排出口44が開放されている場合は、トナー排出口44から下方外側へトナーが排出される。これにより、トナーが画像形成装置の現像装置(不図示)に補給される。一方、トナー排出口44が閉塞されている場合、トナーは排出されず、トナー流通路45がトナーで満たされた状態となる。
図2に示すように、カバー部材42にスライド式の開閉部材46が設けられている。開閉部材46は、長手方向D2に長いプレート形状の部材であり、容器本体41の長手方向D2へスライド可能にカバー部材42に支持されている。開閉部材46は、容器装着部20に対するトナー容器40の位置に応じて、トナー排出口44を開閉する。開閉部材46は、トナー容器40が容器装着部20に装着されると、トナー排出口44を開放する。具体的には、トナー容器40が容器装着部20に装着されると、その装着動作にともない容器装着部20から押圧力を受けて開閉部材46がトナー排出口44を開放する位置(開放位置)まで移動する。図2では、開閉部材46が開放位置に配置されて、トナー排出口44が開放された状態が示されている。トナー容器40が容器装着部20から取り外されると、その取り外し動作にともない開閉部材46は前記開放位置から後方(挿入方向D21)へ移動してトナー排出口44を閉塞する位置(閉塞位置)まで移動して、トナー排出口44を閉塞する。図2では、閉塞位置に配置された開閉部材46が破線で示されている。
容器装着部20には、図示しないコイルバネ(付勢部材)が設けられており、前記開放位置から前記閉塞位置までの開閉部材46の移動は、トナー容器40の取り外し動作にともない前記コイルバネが開閉部材46を相対的に後方へ移動させることにより行われる。また、トナー容器40が容器装着部20に装着されていない非装着状態である場合は、開閉部材46は前記閉塞位置に維持される。
図2に示すように、開閉部材46が前記閉塞位置にあるときに、開閉部材46の挿入方向D21の先端46Aは、突起88の先端から挿入方向D21側へ突出しており、トナー容器40の挿入方向D21側の先端から挿入方向D21へ突出している。
また、カバー部材42は、端面59Aの中央に、挿入方向D21側へ突出する突起88(本発明の第1突出部の一例)を有する。突起88は、開閉部材46の近傍に設けられており、具体的には、図2において、開閉部材46からカバー部材42の高さサイズの半分程度の距離を上方へ隔てた位置に設けられている。突起88は、収容部22にトナー容器40が装着されたときに、容器装着部20に設けられた位置決め用の係合穴(不図示)に挿入されて係合される。これにより、収容部22に定められた装着位置にトナー容器40が位置決めされる。なお、収容部22にトナー容器40が装着されたときに前記コイルバネが圧縮されつつ孔60に挿通される。そのため、前記コイルバネのバネ力によってトナー容器40が外れないように、不図示のロック機構によって、収容部22における前記装着位置でトナー容器40はロックされる。
カバー部材42の外周壁において、開閉部材46とは反対側には、概ね平坦な平坦面を有する平坦板47が設けられている。平坦板47は、トナー容器40が後述する包装体10の包装ケース11に収納された場合に、包装ケース11の底面に対向される部分である。トナー容器40の長手方向D2が水平方向と一致するようにトナー容器40が横置きにされた状態で、平坦板47は、容器本体41の外周面から容器本体41の中心側へ所定距離ΔDを隔てた位置に配置されている。
次に、図4を参照して、本発明の実施形態に係る包装体10について説明する。図4は、包装体10を示す斜視図である。包装体10は、上述のトナー容器40と、衝撃又は振動などの外力を吸収又は減衰することができる後述の緩衝部材70と、包装ケース11とを備え、トナー容器40及び緩衝部材70が包装ケース11に収納されたものである。上述した構成のトナー容器40は、図4に示すように、緩衝部材70とともに包装ケース11に収納された状態の包装体10として市場に流通される。
図4に示すように、包装体10の包装ケース11は、トナー容器40及び緩衝部材70を収容可能な容積を有しており、長尺な直方体形状に形成されている。包装ケース11は、段ボールや厚紙などで構成されている。本実施形態では、トナー容器40の先端部に緩衝部材70が取り付けられた状態で、これら2つの部材が包装ケース11の内部に収納されている。
次に、図5乃至図9を参照して、本実施形態に係る緩衝部材70について説明する。
緩衝部材70は、可撓性を有しており、包装体10の流通過程や運搬時に加えられた衝撃によって包装ケース11に収納されたトナー容器40が破損することを防止するためのものである。緩衝部材70は、上述したように、トナー容器40とともに包装ケース11内に収納される。言い換えると、緩衝部材70は、内部のトナー容器40が受ける衝撃や振動等の外力を吸収又は減衰させて緩衝(緩和)させるためのものである。本実施形態では、緩衝部材70は、合成樹脂によって金型を用いて一体成形されたものであり、合成樹脂製の成形品である。
ところで、従来の緩衝部材は、包装ケース11の内壁とトナー容器40との隙間を埋めるように配置されるものであり、そのため、包装ケース11内では、従来の緩衝部材とトナー容器40とが当接していた。とりわけ、トナー容器40に設けられたトナー排出口44を開閉するための開閉部材46に従来の緩衝部材が当接している場合、吸収又は減衰しきれなかった外力が開閉部材46に伝達し、開閉部材46とトナー排出口44との間のシールを破り、シールの隙間からトナー容器40内のトナーが外部に漏出するおそれがある。これに対して、本実施形態の緩衝部材70は、トナー容器40の開閉部材46に直接に衝撃や振動等の外力が加わらないように保護するとともに、外力を吸収又は減衰させる高い緩衝性能を実現することができる。
図5及び図6に示すように、緩衝部材70は、大別して、収容部71(本発明の収容部の一例)と、緩衝部72とにより構成されている。なお、以下においては、包装ケース11にトナー容器40及び緩衝部材70が収納される収納姿勢を基準にして、上下方向D31、幅方向D32、前後方向D33を定義する。
収容部71は、概ね立方体形状に形成されており、平坦な底板711と、底板711の幅方向D32の両端それぞれから上方へ垂直に延出する一対の側板712と、底板711の前方側の端部から上方へ垂直に延出する側板713(本発明の隔壁の一例)とを有する。収容部71は、緩衝部材70が包装ケース11に収容された状態で、包装ケース11の内壁面(底面及び内側面等)に接触可能なサイズ及び形状に形成されている。底板711は、包装ケース11の底面に接触した状態で当該底面に載置される部分である。また、一対の側板712は、包装ケース11において幅方向D32に互いに対向する一対の内側面に接触する部分である。底板711及び一対の側板712が、包装ケース11内において緩衝部材70を安定させる。側板713は、一対の側板712それぞれの前端辺を幅方向D32に渡すように設けられている。本実施形態では、側板713の高さサイズ(上下方向D31の長さ)は、側板712の高さサイズよりも小さく、また、後述の緩衝部72の高さサイズよりも小さい。
底板711と各側板712と側板713とによって収容部71の内部に収容空間714(図5参照)が区画形成されている。底板711は、包装ケース11の底面に載置される部分であり、収容空間714の底側を区画する。包装ケース11内にトナー容器40と緩衝部材70とが収納される際に、収容空間714に、トナー容器40の先端部であるカバー部材42が収容される。より詳細には、図8に示すように、トナー排出口44及び開閉部材46が上向きにされた状態で、開閉部材46を含むカバー部材42が収容部71の収容空間714に収容される。収容空間714にカバー部材42が収容された状態で、開閉部材46は、底板711、一対の側板712、側板713によって囲まれる。本実施形態では、図8に示すように、収容部71は、開閉部材46に収容部71が直接に接触しない状態(非接触状態)で収容空間714にカバー部材42が収容される。
収容部71において、後方側と上方側は開放されている。つまり、収容部71は、後方側と上方側とを開放する開口部91を有する。開口部91は、一対の側板712及び側板713それぞれの上端と、一対の側板712及び底板711の後端とによって形成されている。
収容空間714にカバー部材42が収容された状態で、一対の側板712の上端は、カバー部材42の上部に位置する開閉部材46よりも上側の位置に達している。したがって、トナー容器40及び緩衝部材70が包装ケース11に収納された収納姿勢(収納状態)において、包装ケース11の底面、側面、及び上面の各内壁面はカバー部材42に直接に接触せず、もちろん、開閉部材46にも直接に接触しない。
図5及び図7(A)に示すように、一対の側板712それぞれの上端の後方側の端部には、幅方向D32の外側へ突出する突起719が形成されている。本実施形態では、一方の突起719の突出端から他方の突起719の突出端までの間隔L1(図7(C)参照)は、包装ケース11の内側面間の間隔L2(図4参照)よりも若干長い。つまり、収容部71において、幅方向D32における最大サイズである間隔L1は、間隔L2よりも大きい。したがって、トナー容器40及び緩衝部材70が包装ケース11に収納された場合に、包装ケース11の内側面に突起719が当接し、前記内側面に当接したことにより前記内側面から反力を受けることによって、一対の側板712が幅方向D32の内側へ撓まされる。これにより、側板712が元に戻ろうとする復元力が弾性付勢力として突起719を介して前記内側面に付与される。これにより、包装ケース11内において緩衝部材70が安定する。また、包装ケース11が、緩衝部材70よりも柔らかい素材、例えば、上述した段ボールや厚紙などで構成されている場合は、前記弾性付勢力によって、突起719が前記内側面に食い込む。これによっても、包装ケース11内において緩衝部材70が安定する。
図5及び図7(B)に示すように、緩衝部材70の一対の側板712それぞれは、それらの後端辺から幅方向D32の内側へ向けて突出する突出板712Aを有する。突出板712Aは、側板712と概ね同じ厚みの板状に形成されており、前記後端辺において側板712と概ね直角に屈曲している。
各突出板712Aの突出方向の端部(幅方向D32の内側の端部)には、支持部717が突出板712Aに一体に形成されている。各支持部717は、各突出板712Aの前記端部から幅方向D32の内側へ突出している。各支持部717は、突出板712Aの端辺において上下方向D31の概ね中央に設けられている。支持部717は、トナー容器40のカバー部材42が収容空間714に収容された状態で、駆動伝達部43の筒状部43Bを支持する。各支持部717は、側板712側(幅方向D32の外側)へ凹状に湾曲した形状に形成されている。
各支持部717それぞれには、互いに対をなす2つの湾曲部717A,717Bが形成されている。2つの湾曲部717A,717Bは、支持部717の上下方向D31の概ね中央を基準にして上下に隔てて設けられている。一対の湾曲部717A,717Bのうち、上側に湾曲部717Aが配置され、下側に湾曲部717Bが配置されている。各湾曲部717A,717Bの端面には、筒状部43B(図2参照)の外周面と概ね同じ曲率の湾曲面7171(図10参照)が形成されている。カバー部材42が収容空間714に収容された状態で、支持部717の湾曲部717A,717Bが駆動伝達部43の筒状部43B(図2参照)の外周面に当接して筒状部43Bを支持することにより、容器本体41の前記挿入方向D21側の端部が各支持部717によって支持される。なお、突出板712Aは、収容部71において後方側の端部に設けられている。そのため、湾曲部717A,717Bが駆動伝達部43の筒状部43Bに当接しても、その接触部からカバー部材42を伝って開閉部材46まで振動や衝撃などの外力が伝達しにくい。
図10は、図7(B)における切断線X-Xの断面を示す模式断面図である。図10に示すように、湾曲部717Bの後方側の端面には、傾斜ガイド面7172が形成されている。傾斜ガイド面7172は、各湾曲部717Bの間隔を前方へ向けて小さくするように傾斜する傾斜面である。トナー容器40のカバー部材42が収容空間714に挿入される際に、駆動伝達部43が傾斜ガイド面7172に当接すると、駆動伝達部43が傾斜ガイド面7172によって収容空間714側へ案内される。また、湾曲部717Bには、返し部7173が設けられている。返し部7173は、湾曲面7171の前端部から幅方向D32の外側へ退避した段差部である。この返し部7173が設けられているため、収容空間714にカバー部材42が収容された状態で、トナー容器40が後方へ引っ張られた場合に、返し部7173がカバー部材42に引っ掛かり、トナー容器40と緩衝部材70とが一緒に引っ張り方向へ移動する。なお、返し部7173は、上側の湾曲部717Aに設けられていてもよい。
図5に示すように、一対の側板712それぞれは、その下端部に止め板718を有する。止め板718は、底板711の幅方向D32の両端辺との間に形成されている。止め板718は、底板711の幅方向D32の両端辺それぞれから上方へ垂直に立設している。止め板718は、前後方向D33に延びる板状に形成されている。側板712の中央部には、矩形状の開口92が形成されており、止め板718は、開口92の下端部を区画している。
止め板718は、一対の側板712よりも幅方向D32の内側へ所定間隔を隔てた位置に配置されている。そのため、開口92は、図7(A)に示すように、緩衝部材70の平面視において、幅方向D32の内側へ前記所定間隔の分だけ拡張している。底板711及び一対の止め板718の幅方向D32のサイズは、カバー部材42の平坦板47(図1及び図2参照)の幅に対応して定められており、例えば、平坦板47の幅と概ね同じ、或いは若干長い。このため、平坦板47が下向きにされたカバー部材42が収容部71の収容空間714に収容された状態で、カバー部材42が周方向に回ろうとすると、平坦板47の幅方向D32の両端辺が止め板718に接触し、それ以上の回動を制止する。つまり、一対の止め板718は、カバー部材42の周方向の回転を規制する。したがって、一対の止め板718は、カバー部材42の周方向の回転を規制する回り止めの役割を果たす。
図5に示すように、底板711の幅方向D32の両端辺と止め板718との隅部に複数の傾斜リブ715が形成されている。各傾斜リブ715は、前後方向D33に均等間隔に配置されている。傾斜リブ715は、止め板718の内面から底板711の上面へ向けて斜め下方へ傾斜する三角形状に形成されている(図7(B)参照)。収容空間714にカバー部材42が収容された場合に、カバー部材42の平坦板47の両端辺が傾斜リブ715に当接することにより、平坦板47が底板711の上面へ案内される。本実施形態では、傾斜リブ715は、収容部71の強度を補強する補強リブの役割と、止め板718や側板712が幅方向D32の外側へ広がることを抑制する役割を担っている。
図5に示すように、緩衝部材70は、2つの補強部74(本発明の補強部の一例)を有する。各補強部74は、収容部71の剛性を高めて収容部71の上下方向D31の強度を補強するものである。各補強部74は、収容部71の後端部において幅方向D32の両端部に設けられている。補強部74は、底板711に対して垂直に上方向へ延出している。図11は、図7(B)における切断線XI-XIの断面を示す模式断面図である。図11に示すように、補強部74は、周方向に屈曲した板状部で構成されており、具体的には、側板712、及び突出板712Aの各板状部により構成されている。とりわけ、補強部74の下端部741は、側板712、突出板712A、及び止め板718から幅方向D32の外側へ突出する補強板718Aの各板状部により構成されている。
図11に示すように、下端部741は、平面視で概ね四角筒状に形成されている。より詳細には、下端部741において、側板712よりも幅方向D32の内側には、上下方向D31に延びるスリット742(本発明の不連続部の一例)が形成されている。下端部741には、補強板718Aから後方へ突出する板状のリブ743と、突出板712Aから前方へ延びる板状のリブ744とが設けられており、これらの各リブ743,744は下端部741だけに設けられている。スリット742は、各リブ743,744により挟まれた空隙である。このスリット742が形成されているため、下端部741の外周面は、周方向において連続しない。
このような補強部74が緩衝部材70に設けられているため、補強部74全体が収容部71の強度を補強することにより収容部71が高められる。また、補強部74の下端部741においては、各リブ743、744によって更に強度が補強されつつも、スリット742によって前後方向D33及び幅方向D32の可撓性が実現される。このため、仮に、包装体10が予期せぬ外力を受けて、その外力が収容部71の補強部74に付与されたとしても、補強部74の損傷を防止することができ、特に、下端部741の破壊が防止される。
側板713の後方側、つまり、側板713において収容空間714側の側面713A(壁面)には、当接部716が設けられている。当接部716は、側面713Aの中央付近から後方へ垂直に突出している。つまり、当接部716は、側面713Aに突設されている。包装ケース11の内部において、カバー部材42が収容空間714に収容された状態で、当接部716は、カバー部材42の突起88に当接する(図9参照)。これにより、トナー容器40と緩衝部材70とが包装ケース11に収納された収納姿勢において、側板713は、開閉部材46との間で非接触状態を維持することができる。
緩衝部72は、収容部71の前方側に配置されており、収容部71の側板713に連接している。詳細には、緩衝部72は、一対の連接板721を介して側板713に連接している。緩衝部72は、前記収納姿勢において開閉部材46に対して直接に接触しておらず、非接触状態で収容部71に連接している。
緩衝部72は、開閉部材46のスライド方向(開閉方向)の外力が加えられた場合にその外力を吸収又は減衰することができるように、同方向に弾性を有する。具体的には、緩衝部72は、開閉部材46のスライド方向に直交する上下方向D31を中心軸とする円筒形状に形成された筒部722を有する。筒部722の上下方向D31の両側は開放されている(図7(C)参照)。
一対の連接板721それぞれは、緩衝部72の筒部722と側板713とを連接するものであり、所定の方向へ撓むことが可能な可撓性を有する。一対の連接板721それぞれは、本発明の連接部の一例である。図5及び図9に示すように、一対の連接板721は、上下方向D31へ延出しており、上下方向D31に長い板状に形成されている。このため、仮に、トナー容器40と緩衝部材70とが包装ケース11に収納された収納状態で、幅方向D32の外力が緩衝部72に加えられると、連結板721は、幅方向D32へ撓むことにより、収容部71に前記外力が伝達しないように前記外力を吸収又は減衰させることができる。なお、上下方向D31は、前記収納姿勢における開閉部材46の前記スライド方向に直交する方向の一例である。
各連接板721は、側板713の前方側、つまり、側板713において緩衝部72側の側面713B(壁面)の中央に設けられている。詳細には、各連接板721は、側面713Bにおいて、幅方向D32の中央に設けられている。各連接板721は、幅方向D32に所定間隔を隔てて互いに対向しており、互いに平行を保った状態で上下方向D31へ延出している。前記所定間隔は、側板713の幅方向D32のサイズよりも十分に小さいサイズである。このような位置に設けられているため、各連結板721は、幅方向D32へより撓み易くなる。したがって、仮に、幅方向D32の外力が緩衝部72に加えられると、連結板721は幅方向D32へ容易に撓み、前記外力をより吸収又は減衰することができる。
一対の連接板721は、側板713の下端から上端まで延在している。上述したように、側板713の高さサイズH1(上下方向D31の長さ、図7(B)参照)は、緩衝部72の高さサイズH2(図7(A)参照)よりも小さい。本実施形態では、側板713の高さサイズH1は、緩衝部72の高さサイズH2の概ね半分程度である。したがって、連接板721の高さサイズも、緩衝部72の高さサイズH2よりも小さい。このため、仮に、トナー容器40と緩衝部材70とが包装ケース11に収納された収納状態で、前後方向D33の外力が緩衝部72に加えられた場合に、緩衝部72の筒部722が上下方向D31のいずれかの方向へ撓まされても、連接板721は、側板713とともに同方向へ撓まされる。これにより、上下方向D31の外力が緩衝部72に加えられても、各連接板721によってその外力が吸収又は減衰される。また、側板713と連接板721との境目に過剰な応力が生じ無くなり、当該境目に上下方向D31の亀裂が生じることが防止され、連接板721の損傷が防止される。
一対の連接板721は、湾曲した形状に形成されている。具体的には、図9に示すように、平面視で円弧形状に形成されている。各連接板721は、いずれも同じ曲率で湾曲しており、幅方向D32の外側の面が凹形状となるように湾曲している。このような形状に形成されているため、各連結板721は、前記収納姿勢における開閉部材46の前記スライド方向と同じ方向、つまり、前後方向D32へ撓み易くなる。このような連接板721によって筒部722と側板713とが連接されているため、仮に、トナー容器40と緩衝部材70とが包装ケース11に収納された収納状態で、前後方向D33の外力が緩衝部72に加えられた場合に、その外力は緩衝部72で吸収又は減衰されるが、前記外力によって連接板721が前後方向D33に撓まされることにより連接板721においても前記外力が吸収又は減衰される。また前後方向D33に対して斜め方向の外力が緩衝部72に加えられた場合は、連接板721が撓まされて、連接板721を中心に筒部722が幅方向D32へ変位する。この場合も、連接板721において前記外力が吸収又は減衰される。
また、図9に示すように、側板713の側面には、緩衝部72の筒部722の外周面へ向けて突出する一対の突出リブ731が設けられている。一対の突出リブ731それぞれは、本発明の第2突出部の一例である。一対の突出リブ731それぞれは、連接板721の近傍に設けられている。具体的には、一方の連接板721の幅方向D32の外側へ所定間隔を隔てた位置に一つの突出リブ731が設けられており、他方の連接板721の幅方向D32の外側へ前記所定間隔を隔てた位置にもう一つの突出リブ731が設けられている。一対の突出リブ731は、上下方向D31へ延出しており、上下方向D31に長い板状に形成されている。各突出リブ731の突出端(先端)は、筒部722の外周面まで達しておらず、緩衝部材70が通常状態にある場合は筒部722の外周面に接触していない。しかしながら、仮に、前後方向D33の外力が緩衝部72に加えられた場合に、筒部722が前後方向D33に変形すると、筒部722の外周面は各突出リブ731の両方又はいずれか一方の突出端に当接し、突出リブ731によって筒部722から伝達される力が吸収又は減衰される。
このように、一対の連接板721が側板713に設けられ、また、一対の突出リブ731が側板713に設けられているため、緩衝部72の筒部722に外力が加えられた場合に、その外力が各連接板721及び各突出リブ731によって分散される。
図6に示すように、緩衝部72の筒部722には、切り欠き723が形成されている。切り欠き723は、筒部722の外周壁に形成されており、筒部722の下端から筒部722の中心軸方向に沿って上方へ垂直に延びる細幅溝形状である。本実施形態では、筒部722の外周壁の前方側の壁面に切り欠き723が形成されている。切り欠き723は、筒部722の下端から筒部722の上下方向D31の中央付近まで達している。
また、図6及び図7(A)に示すように、緩衝部72の筒部722には、一対の切り欠き724が形成されている。一対の切り欠き724は、筒部722の外周壁に形成されており、筒部722の下端から上方へ凹む半楕円形状である。本実施形態では、筒部722の外周壁の幅方向D32の両側の方側の壁面それぞれに切り欠き724が形成されている。各切り欠き724の切り込み深さは、切り欠き723よりも浅く、切り欠き723の切り込み深さの概ね半分程度である。
このように緩衝部材70が構成されているため、包装体10において、予期せぬ外力を包装ケース11に受けた場合でも、その外力が緩衝部72によって吸収又は減衰される。また、開閉部材46が収容部71に非接触状態でカバー部材42が収容空間714に収容されているため、仮に緩衝部72から衝撃の一部が収容部71に伝達しても、開閉部材46に伝わり難い。その結果、包装ケース11に開閉部材46のスライド方向と同方向の外力が加えられたとしても、開閉部材46とトナー排出口44との間のシールを維持することができ、シールに隙間が生じることが防止できる。その結果、シールの隙間からトナー容器40内のトナーが外部に漏出することが防止される。
また、収容部71の側板713と緩衝部72とが一対の連接板721によって連接されているため、緩衝部72に付与された衝撃や振動等の外力が連接板721を通って収容部71に伝達する際に、連接板721によっても吸収又は減衰されるため、収容部71に外力がより伝わり難くなる。とりわけ、連接板721が上述したように湾曲形状に形成されているため、外力を受けた場合に連接板721が上下方向D31に撓まされやすくなり、連接板721における外力の吸収及び減衰による緩衝効果が向上する。
また、筒部722に切り欠き723,724を形成することにより、緩衝部72において、適切な緩衝性能を発揮しうる弾性を得ることができる。なお、筒部722における弾性は、筒部722の外径や厚みによって変化するものであるが、切り欠き723,724を適宜のサイズや形状に設計することにより、筒部722に任意の弾性を持たせることができる。
なお、上述の実施形態では、上下方向D31を中心軸とする筒部722を有する緩衝部72を例示して説明したが、本発明はこの構成に限られない。例えば、緩衝部72は、筒部722に代えて、開閉部材46のスライド方向に直交する幅方向D32を中心軸とする筒部を有するものであってもよい。この場合、連接板721及び突出リブ731は、幅方向D32へ延出するよう側板713に形成される。
また、上述の実施形態では、筒部722と側板713とを連接する一対の連接板721を例示したが、本発明はこの構成に限られない。例えば、緩衝部材70は、一つの連接板721だけが設けられた構成や、3つ以上の連接板721が設けられた構成であってもよい。また、突出リブ731についても、少なくとも一つの突出リブ731が側面713Bに設けられていればよい。また、一対の連接板721は、互いに平行なものに限られず、また、必ずしも突出リブ731と平行なものにも限られない。また、連接板721及び突出リブ731は、上下方向D31に長い板状部材であることに限られず、例えば、連接板721及び突出リブ731の両方又はいずれか一方が、側板713に突設された突起状の部材であってもよい。この場合、連接板721又は突出リブ731が上下方向D31に隔てた状態で複数設けられることが好ましい。つまり、連接板721は、緩衝部72と収容部71とを連接し、開閉部材46の前記スライド方向と同方向に撓むことができる構成であればどのような形状、サイズ等であってもよい。また、前記突出リブ731は、連接板721の近傍に設けられており、側板713から緩衝部72側へ突出する構成であればどのような形状、サイズ等であってもよい。
また、上述の実施形態では、補強部74の下端部741にスリット742が形成された構成を例示したが、本発明はこの構成に限られない。例えば、下端部741が、リブ743,744を有しない構成であってもよい。また、上述の実施形態では、補強部74の下端部741が複数の板状部で実現された構成を例示したが、例えば、補強部74及び下端部741は、湾曲形状に形成された概ね円筒状に形成され、下端部741の外周面に上下方向D31に延びるスリットが形成されたものであってもよい。