JP7154898B2 - 帯電部材、電子写真プロセスカートリッジ及び電子写真画像形成装置 - Google Patents
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Description
導電性の支持体と、
該支持体上の、表面層としての導電性の樹脂層と、を有する帯電部材であって、
該樹脂層は、複数個の中空樹脂粒子を保持してなり、
該帯電部材は外表面に、該複数個の中空樹脂粒子の各々に由来する複数個の凸部を有し、
該中空樹脂粒子の外表面の少なくとも一部がバインダーポリマーを含む層で被覆され、該層によって該中空樹脂粒子の外表面に微粒子が固着され、
該複数個の凸部の各々は、それらの表面に該微粒子に由来する複数個の突起と、該突起の間の隙間と、を有し、
該帯電部材の外表面は、該凸部の表面を含み、
該凸部の該突起の間の隙間にはトナー汚れが付着し得るものであり、
該凸部の、温度23℃、相対湿度50%における電気抵抗値が、1.0×1010Ω以上であり、
該中空樹脂粒子は、中空部を有し、該中空部の体積球相当径のモード径が7μm以上、100μm以下である、帯電部材が提供される。
電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、前記帯電部材を有することを特徴とする、電子写真プロセスカートリッジが提供される。
帯電部材、露光装置及び現像装置を少なくとも有する電子写真画像形成装置であって、
該帯電部材が、前記帯電部材であることを特徴とする電子写真画像形成装置が提供される。
本発明の一態様に係る帯電部材は、導電性の支持体と、支持体上の、表面層としての導電性の樹脂層(以下、「導電性樹脂層」ということがある)と、を有する。
典型的には、この層27は、その少なくとも一部が導電性樹脂層32の支持体とは反対側の面(図1において紙面上側の面)から外部に露出している。
本態様に係る帯電部材によれば、トナーや外添剤等のトナー汚れが帯電部材表面に付着し、蓄積された場合においても、トナー汚れを排出させることができ、したがってトナーかぶりを抑制できる。本発明者らは、そのメカニズムについて以下のように推定した。
しかしながら、前記したように、かかる帯電部材は、長期の使用によって、表層側凹凸の凹部に、トナーや外添剤が堆積し、微小な放電空間が形成されにくくなり、帯電性が徐々に低下する。
図5に本態様に係る帯電部材を備えた電子写真画像形成装置の例を示す。電子写真感光体(以下、「感光体」ということがある)51は、アルミニウムなどの導電性を有する導電性支持体51bと、導電性支持体51b上に形成した感光層51aを基本構成層とするドラム形状の電子写真感光体である。感光体51は、軸51cを中心に紙面時計方向に所定の周速度をもって回転駆動される。
本態様に係るローラ形状を有する帯電部材(以降、「帯電ローラ」ともいう)の一例を図3に示す。帯電ローラ30は、導電性支持体としての芯金31と、その外周に設けられた導電性樹脂層32とから構成されている。本態様に係る帯電部材は、図5に示す電子写真画像形成装置の帯電部材として用いることができる。
導電性支持体は、導電性を有し、樹脂層を支持可能であって、かつ、帯電部材としての、典型的には帯電ローラとしての強度を維持し得るものであればよい。導電性支持体の導電性は、適宜設定でき、たとえば電子写真用帯電部材の導電性支持体の導電性として公知の範囲に適宜設定することができる。
帯電部材の表面層としての導電性樹脂層は、バインダーポリマーと添加剤の混合物である。バインダーポリマーは、ゴム弾性を示す材料であれば特に限定されない。具体的なゴム材料としては、以下のものが挙げられる。天然ゴム(NR)、イソプレンゴム(IR)、ブタジエンゴム(BR)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、ブチルゴム(IIR)、エチレン-プロピレン-ジエン3元共重合体ゴム(EPDM)、エピクロルヒドリンホモポリマー(CHC)、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド共重合体(CHR)、エピクロルヒドリン-エチレンオキサイド-アリルグリシジルエーテル3元共重合体(CHR-AGE)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体(NBR)、アクリロニトリル-ブタジエン共重合体の水添物(H-NBR)、クロロプレンゴム(CR)、アクリルゴム(ACM、ANM)等の原料ゴムに架橋剤を配合した熱硬化性のゴム材料や、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリ塩化ビニル系熱可塑性エラストマー等の熱可塑性エラストマー。更に、これらポリマーをブレンドした混合物でもよい。中でもアクリロニトリル-ブタジエン共重合体ゴムは、加工性に優れ、後述する押出成形において最も適しており、好ましい。
中空樹脂粒子の中空部の体積球相当径14の平均値は7μm以上、100μm以下であり、20μm以上、60μm以下が好ましい。これによって、放電が中空部内で発生しやすく、突起間の隙間においてトナー汚れの極性が反転しやすくなる。そしてこの極性反転によって、突起間のトナー汚れ付着量が減少する。中空部の体積球相当径を、7μm以上、100μm以下とすることで、中空樹脂粒子内の放電点と突起間の隙間との距離が適度な範囲に維持され、中空内での放電をより確実に生じさせ得る。つまり、中空内放電を効率よく発生させ、トナー汚れの極性反転が起こり、凸部の汚れ堆積を防止できる。
凸部20の、導電性樹脂層の表面からの高さ11の平均値は、感光体表面と帯電部材の外表面との間の放電の安定性の観点から、好ましくは5.0μm以上、30.0μm以下である。
突起23が存在しない位置における凸部20の壁の厚さ13の平均値は、0.05μm以上、3.00μm以下が好ましく、0.10μm以上、2.00μm以下がより好ましい。この平均厚さが0.05μm以上であると、凸部20に存在する突起間の隙間の形状を、長期の使用においても、十分に維持することが容易である。また、この平均厚さを3.00μm以下とすることで、中空部内放電が生じやすく、トナー汚れが突起間の隙間から排出されやすい。その結果、トナーかぶりが生じにくい。なお、図1(a)において、突起23が存在しない位置における凸部20の壁の厚さ13は、当該位置における中空樹脂粒子22の壁の厚さと層27の厚さの和である。図1(b)において、上記厚さ13は、当該位置における中空樹脂粒子22の壁の厚さと表面層16の厚さの和である。
また、各々の凸部20の表面から突出する複数個の突起23の平均高さは1.5μm以上、6.0μm以下が好ましく、2.0μm以上、5.0μm以下がより好ましい。突起の平均高さを1.5μm以上とすることで、突起間の隙間に汚れが圧着することを容易に防止できる。また、突起の平均高さを6.0μm以下とすることで、突起間の隙間に付着し極性反転したトナーが感光体へ戻りやすくなる。その結果、トナーかぶりが生じにくい。
本態様に係る帯電部材は、外表面が、樹脂層32の表面と、凸部20の表面と、突起23の表面とを含む。この形態では、凸部の、温度23℃、相対湿度50%における電気抵抗値が、1.0×1010Ω以上である。この電気抵抗値が1.0×1010Ω以上とすることで、中空樹脂粒子がチャージアップし易くなり、中空部放電を生じ易くなる。
本態様に係る帯電部材の製造方法の一例として、製造方法が簡略であるという観点から有効な方法を説明する。その製造方法とは、次の工程を含む帯電部材、特には帯電ローラ、の製造方法である。この方法によって、第1の形態の帯電部材を製造することができる。
工程1:絶縁性凸部の前駆体としての熱膨張マイクロカプセル粒子と、各々の絶縁性凸部の表面から突出する複数個の突起を形成する粒子(以下、「突起形成用粒子」ということがある。)を用意する。そして、熱膨張マイクロカプセル粒子と突起形成用粒子を含む未加硫ゴム組成物(以下、「中空樹脂粒子マスターバッチ」ということがある)を調製する(中空樹脂粒子マスターバッチ調製工程)。
工程2:導電性樹脂層を形成するバインダーポリマーとしてのゴム材料と、中空樹脂粒子マスターバッチを混合し、押出成形に供する未加硫ゴム組成物(以下、「押出成形用未加硫ゴム」ということがある)を調製する(押出成形用未加硫ゴム調製工程)。
工程3:中空樹脂粒子に由来する絶縁性凸部と、凸部の各々の表面に位置する複数個の突起を有する形状を形成する工程(絶縁性凸部に突起を有する形状を形成する工程)。典型的には、押出成形用未加硫ゴムを押出成形する。加硫と発泡をさせた後に所望のクラウン形状になるように、押出成形を行うことができる。
工程4:導電性支持体上に、工程3から得られた成形物を加熱して加硫することにより、熱膨張マイクロカプセル粒子を発泡させるとともに帯電部材の外表面を構成する導電性樹脂層を形成する工程。
中空樹脂粒子の各々に由来する絶縁性凸部の前駆体として熱膨張マイクロカプセル粒子を用いることが好ましい。熱膨張マイクロカプセル粒子を用いると、導電性樹脂層の表面から露出した中空樹脂粒子由来の凸部を作ることができるからである。さらには、熱膨張マイクロカプセル粒子を用いると、加熱方法をコントロールすることで発泡と加硫のバランスを調整することが可能となり、中空樹脂粒子の殻の厚み(したがって凸部の壁の厚さ)、および中空部径を制御できるからである。
次いで、導電性樹脂層の原料と、中空樹脂粒子マスターバッチとを混合した未加硫ゴム組成物(押出成形用未加硫ゴム)を調製する。
この押出成形用未加硫ゴムを、ローラ形状に成形する。成形物の表面に熱膨張マイクロカプセル粒子を露出させ、凸部を形成するためには、押出成形が好ましい。
次いで、未加硫ゴムローラを加熱して、中空樹脂粒子22と突起23が表面に露出した加硫ゴムローラを得る。加熱処理の方法の具体例としては、ギアオーブンによる熱風炉加熱、遠赤外線による加熱、加硫缶による水蒸気加熱などを挙げることができる。中でも熱風炉加熱や遠赤外線加熱は、連続生産に適しているため好ましい。
熱膨張マイクロカプセル粒子は、殻の内部に内包物質を含み、熱を加えることにより内包物質が膨張し、中空樹脂粒子となる材料である。
次の成分からなる水性混合液を調製した。
イオン交換水4000質量部。
分散安定剤:コロイダルシリカ7質量部およびポリビニルピロリドン0.15質量部。
重合性単量体:アクリロニトリル50質量部、メタクリロニトリル45質量部及び、メチルメタクリレート5質量部。
内包物質:イソペンテン4.0質量部及びノルマルヘキサン7.5質量部。
重合開始剤:ジクミルパーオキサイド0.75質量部。
コロイダルシリカの配合量、ホモジナイザーの回転数(重合反応時の回転数)、分級ローターの回転数を下記表1に示すように変更したこと以外は、熱膨張マイクロカプセル粒子1と同様にして、熱膨張マイクロカプセル粒子No.2~4を得た。
得られた熱膨張マイクロカプセル粒子No.1~4の体積平均粒子径を表1に示す。
以下に示す成分を配合した。
熱膨張マイクロカプセル粒子No.1 20質量部。
突起を形成する樹脂粒子:ポリメタクリル酸メチル樹脂(PMMA)粒子(商品名:ガンツパールGM-0401S、アイカ工業製、平均粒径4μm)60質量部。
バインダーポリマー:スチレン-ブタジエンゴム(商品名:タフデン2003、旭化成ケミカルズ製)15質量部、及び液状ポリマー(液状NBR。商品名:Nipol1312、日本ゼオン製)5質量部。
熱膨張マイクロカプセル粒子の種類と配合量、突起形成用微粒子の種類と配合量を下記表2に示すように変更したこと以外は製造例1と同様にして、中空樹脂粒子マスターバッチ2~8をそれぞれ得た。なお、表2中、突起形成用微粒子の記載の意味を以下に示す。
・「PMMA 0401S」:PMMA粒子(商品名:ガンツパールGM-0401S、アイカ工業製、平均粒径4μm)。
・「ウレタン C-800」:ウレタン粒子(商品名:C-800、根上工業製、平均粒径6μm)。
・「シリカ」:シリカ粒子(商品名:シーホスターKE-S150、日本触媒製、平均粒径1.5μm)
・「PMMA 0801S」:PMMA粒子(商品名:ガンツパールGM-0801S、アイカ工業製、平均粒径8μm)。
・「ウレタン C-1000」:ウレタン粒子(商品名:C-1000、根上工業製、平均粒径3μm)。
熱膨張マイクロカプセル粒子として、熱膨張マイクロカプセルNo.1を20質量部用い、突起形成用微粒子を使用しなかったこと以外は、製造例1と同様に中空樹脂粒子マスターバッチ9を作製した。
製造例7の熱膨張マイクロカプセル(熱膨張マイクロカプセルNo.3)20質量部の代わりに、中実粒子であるPMMA粒子(商品名:ガンツパールGM-2001、アイカ工業製、平均粒径20μm)を20質量部用いた。突起形成用微粒子としては、製造例7と同様に、ウレタン粒子(商品名:C-1000、根上工業製、平均粒径3μm)を60質量部用いた。それ以外は、製造例7と同様にして、PMMA粒子とウレタン粒子を含む組成物(中実樹脂粒子のマスターバッチ)を作製した。
(弾性体層用未加硫ゴム組成物の調製)
下記表3に示す材料を、6リットル加圧ニーダー(商品名:TD6-15MDX、トーシン社製)を用いて、充填率70vol%、ブレード回転数30rpmで16分間混合してA練りゴム組成物を得た。
まず、加硫ゴム層を接着する接着層を有する芯金(導電性の支持体)を得るため、次の操作を行った。すなわち、直径6mm、長さ252mmの円柱形の導電性芯金(鋼製、表面はニッケルメッキ)の軸方向の中央部222mmに導電性加硫接着剤(商品名:メタロックU-20;東洋化学研究所製)を塗布し、80℃で30分間乾燥した。この接着層を有する芯金にシリンダ径70mm、L/D=20のクロスヘッド押出成形機にて、前記押出成形用の未加硫ゴム組成物で芯金を被覆し、クラウン形状の未加硫ゴムローラを得た。押出成形温度は100℃、スクリュ回転数は9rpmとして、芯金の送り速度を変えながら成形した。クロスヘッド押出成形機のダイス内径は8.0mm、未加硫ゴムローラの軸方向の中央の外径は8.25mm、端部の外径は8.05mmであった。
コンフォーカル顕微鏡(商品名:OPTELICS HYBRID、レーザーテック株式会社製)により、帯電部材の外表面を観察した。観察条件は、対物レンズ50倍、画素数1024pixel、高さ分解能0.1μmとした。また、凸部を含むゴム断面を厚さ約7μmに切り出し、中空樹脂粒子を含む凸部の断面を観察した。これらの観察により、帯電部材の外表面に、中空樹脂粒子に由来する凸部が存在するか否か、及び凸部が存在する場合に、当該凸部が、複数個の突起を有するか否かを確認した。
コンフォーカル顕微鏡(商品名:OPTELICS HYBRID、レーザーテック株式会社製)により、帯電部材表面の200μm角の領域における高さ像を得た。
凸部の電気抵抗は、オームの法則により算出することができる。凸部の電流値は、原子間力顕微鏡(AFM)(商品名:Easy Scan2、Nanosurf社)を用いて、広がり抵抗モードによって測定した測定値を採用することができる。
中空樹脂粒子の中空部の平均体積球相当径および凸部の壁の平均厚さを測定するため、集束イオンビーム-走査型電子顕微鏡(商品名:Zeiss NVision 40 FIB、CarlZeiss社製)を用いた。この装置を用い、集束イオンビームにて、帯電部材を薄く削りながら、画像を取得して中空樹脂粒子の中空部及び凸部の3D像を得た。
前記3D像から、凸部の突起が存在しない位置における壁の厚さを、任意の100個の凸部についてそれぞれ求めた。それら100点の測定値を平均した値を突起が存在しない位置における凸部の壁の厚さの平均値とした。
本評価は、突起間からの放電が不足する事によって生じる、トナーかぶりを評価するものである。
作製した帯電部材を電子写真プロセスカートリッジに組み込み、このプロセスカートリッジをA4紙縦出力用の電子写真画像形成装置(LBP7200C キヤノン製)に組込み画像評価を行った。画像の出力は23℃、50%RH環境下で行った。評価画像はA4紙に全白画像(文字や画像を描写しない無地画)である。画像出力条件としては、A4紙の画像形成領域の1面積%にランダムに印字した画像を使用し、1枚画像を出力すると電子写真画像形成装置を停止させ、10秒後また画像形成動作を再開するという動作を繰り返し4万枚の画像出力耐久試験を行った。出力画像の評価は、1枚出力時(初期)の全白画像と、1%の印字濃度で10000枚、20000枚、30000枚、及び40000枚プリント後(耐久後)に出力した全白画像後のカートリッジ内のドラム上付着トナーを観察することによって行った。具体的には、それぞれ次のようにしてトナーかぶりを評価した。
トナー濃度差=耐久初期濃度 - 連続各枚数画だし後の濃度
ランクA:3%未満且つ-3%超。
ランクB:3%以上4.5%未満、又は-4.5%超3%以下。
ランクC:4.5%以上6%以下、又は-6%超-4.5%以下。
ランクD:6%以上7.5%以下、又は-7.5%超-6%以下。
ランクE:7.5%以上、又は-7.5%以下。
表5、表6、及び表7に示した通り、配合、加硫条件を変えたこと以外は、実施例1と同様に、実施例2~27、及び比較例1~3に係る帯電部材を作製し、評価した。なお、表5~表7において、「NBR(N240S)」、「NBR(N220S)」、及び「NBR(N260S)」はそれぞれ以下のものを表す。
・アクリロニトリルブタジエンゴム(商品名:NBR N240S、JSR製、結合アクリロニトリル量:26質量%)。
・アクリロニトリルブタジエンゴム(商品名:NBR N220S、JSR製、結合アクリロニトリル量:41質量%)。
・アクリロニトリルブタジエンゴム(商品名:NBR N260S、JSR製、結合アクリロニトリル量:15質量%)。
表7のように、配合、加硫条件を変え、中空樹脂粒子マスターバッチ9(突起形成用粒子を含まない)を使用したこと以外は、実施例1と同様にして、比較例4に係る帯電部材を作製し、評価した。
製造例1の中空樹脂粒子マスターバッチ1を、製造例10のマスターバッチ(中実樹脂粒子のマスターバッチ)に変えたこと以外は実施例9と同様にして比較例5に係る帯電部材を作製し、評価した。表7に作製条件及び評価結果を示す。
熱膨張マイクロカプセル粒子と突起形成用粒子を非添加とし、表7に示すように加硫条件を変えたこと以外は、実施例9と同様にして比較例6に係る帯電部材を作製し、評価した。
一方、表9から明らかなように、比較例1、2は、中空樹脂粒子の中空部の体積球相当径のモード径が、7~100μmの範囲外であり、中空樹脂粒子の中空部内の放電による、凸部に付着した汚れの極性の反転が不十分であったと考えられる。その結果、電子写真画像の形成枚数が増えるにつれて汚れが蓄積されていき、感光体への放電が不均一化することで、20000枚以降の耐久後のトナーかぶりの評価ランクが「E」となった。
比較例3は、凸部の電気抵抗が低く、中空部内放電による汚れの極性の反転が生じにくいため、突起間への汚れの蓄積により、20000枚以降のトナー付着量が増加した。
比較例4は、絶縁性凸部上の突起が存在せず、付着物を帯電部材から感光体へ排出することが出来なかった。
比較例5は、帯電部材の外表面の凸部が、中実粒子由来であったため、突起間に付着したに汚れに対する電荷の付与が行えず、20000枚以降の耐久後のトナーかぶりの評価ランクが「E」であった。
比較例6は、帯電部材の外表面に樹脂粒子由来の凸部を有しない。そのため、電子写真画像の形成によって汚れが外表面に付着していき、20000枚以降の耐久後のトナーかぶりの評価ランクが「E」であった。
12 突起高さ
13 凸部の壁の厚さ(突起非存在部)
14 中空部の体積球相当径
20 凸部
21 帯電部材表面
22 中空樹脂粒子
23 突起
24 トナー汚れ
25 感光体表面
26 突起形成用粒子
27 中空樹脂粒子マスターバッチに含まれるバインダーポリマーからなる層
30 帯電部材
31 芯金(導電性の支持体)
32 導電性樹脂層
Claims (6)
- 導電性の支持体と、
該支持体上の、表面層としての導電性の樹脂層と、を有する帯電部材であって、
該樹脂層は、複数個の中空樹脂粒子を保持してなり、
該帯電部材は外表面に、該複数個の中空樹脂粒子の各々に由来する複数個の凸部を有し、
該中空樹脂粒子の外表面の少なくとも一部がバインダーポリマーを含む層で被覆され、該層によって該中空樹脂粒子の外表面に微粒子が固着され、 該複数個の凸部の各々は、それらの表面に該微粒子に由来する複数個の突起と、該突起の間の隙間と、を有し、
該帯電部材の外表面は、該凸部の表面を含み、
該凸部の該突起の間の隙間にはトナー汚れが付着し得るものであり、
該凸部の、温度23℃、相対湿度50%における電気抵抗値が、1.0×1010Ω以上であり、
該中空樹脂粒子は、中空部を有し、該中空部の体積球相当径のモード径が7μm以上、100μm以下である、ことを特徴とする帯電部材。 - 前記凸部の高さの平均値が、5.0μm以上、30.0μm以下である請求項1に記載の帯電部材。
- 前記突起の高さの平均値が、1.5μm以上、6.0μm以下である請求項1または2に記載の帯電部材。
- 前記突起が存在しない位置における前記凸部の壁の厚さの平均値が、0.05μm以上、3.00μm以下である請求項1~3のいずれか一項に記載の帯電部材。
- 電子写真画像形成装置の本体に着脱可能に構成されている電子写真プロセスカートリッジであって、請求項1~4の何れか一項に記載の帯電部材を有することを特徴とする、電子写真プロセスカートリッジ。
- 帯電部材、露光装置及び現像装置を少なくとも有する電子写真画像形成装置であって、該帯電部材が、請求項1~4の何れか一項に記載の帯電部材であることを特徴とする電子写真画像形成装置。
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