JP7154709B2 - 車両制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両制御装置に関する。
エンジンとモータの駆動力で走行するハイブリッド車等の車両には、パークロック機構が設けられているものがある。パークロック機構は、例えば、モータの回転トルクが入力される入力軸に設けられている。入力軸は減速機構を介して出力軸に接続され、出力軸は入力された回転トルクを駆動輪に出力する。
パークロック機構は、入力軸に取り付けたパークギアと、駆動機構により駆動されてパークギアに係脱するパークポールから構成される。車両の運転者が、ブレーキペダルを踏んで車両を停止させた後、シフトレバーをPレンジに入力するとパークロック機構が動作し、パークポールがパークギアに係合することで、入力軸の回転が規制されて駆動輪の回転を防止する。
車両を傾斜路等で停車させる際に、パークロック機構が動作した後にブレーキペダルの踏込みが解除されると、路面の傾斜によって駆動輪が回転することがある。この場合、駆動輪の回転が出力軸を介して入力軸に伝達されるため、入力軸に取り付けたパークギアに回転トルクが入力され、パークギアは係合するパークポールに荷重が作用することになる。
パークポールに荷重がかかった状態でパークロック機構を解除すると、車両に衝撃が伝わることがある。また、荷重がかかった状態のパークポールを駆動するために駆動力を大きくする必要があるため、駆動機構の大型化に繋がる。
特開2009-40296号公報
パークロック機構を解除する際に、ブレーキ装置で駆動輪を制動しながら、モータによって入力軸を回転させることで、パークギアに入力される回転トルクを低減し、パークポールにかかる荷重を減らすことが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。しかしながら、モータを回転させながら駆動輪を制動することで、入力軸と出力軸を接続する減速機構の部品にねじれによる歪みが生じる可能性がある。
車両制御装置において、パークロック機構を解除する際に、減速機構の部品のねじれによる歪みを防止しながら、パークギアにかかる荷重を減少させることが求められている。
本発明の車両制御装置は、
回転電機の回転トルクが入力される入力軸と、
前記入力軸から減速機構を介して入力された前記回転トルクを、車両が備える複数の車輪のうちの駆動輪に出力する出力軸と、
前記入力軸の回転を規制可能なパークロック機構と、
前記複数の車輪を、車輪ごとに独立して制動するブレーキ装置と、を備えた車両を制御する車両制御装置であって、
前記パークロック機構は、
前記入力軸に相対回転不能に設けられたパークギアと、
前記パークギアに設けた被係合部に係脱可能な係合部を備えたパークポールと、
前記パークポールの係合部を前記パークギアの被係合部に係脱させる駆動機構と、を備え、
前記車両制御装置は、
前記係合部を前記被係合部から離脱させる際に、前記ブレーキ装置により前記車輪の制動状態を維持しつつ、一部の前記駆動輪に連結する前記出力軸を回転可能とした状態で、前記回転電機により前記パークギアに回転トルクを入力するトルク制御を行う制御部を備える。
本発明によれば、パークロック機構を解除する際に、減速機構の部品のねじれによる歪みを防止しながら、パークギアにかかる荷重を減少させることができる。
第1の実施の形態に係る車両制御装置を備えるハイブリッド車両の構成を示す図である。 ブレーキ装置の構成を示す図である。 パークロック機構の構成を示す図であり、(a)はパークロック機構の係合状態を示し、(b)は解除状態を示す。 傾斜路で停車させた際のパークロック機構の状態を示す図である。 パークロック機構の解除時のECUの制御を示すフローチャートである。 ECUが判定するパークポールの状態の種類を示す表である。 第2の実施の形態に係る車両制御装置を備えるハイブリッド車両の構成を示す図である。 第3の実施の形態に係る車両制御装置を備えるハイブリッド車両の構成を示す図である。
<第1の実施の形態>
以下、本発明の第1の実施の形態に係る車両制御装置について、図面を用いて説明する。
図1は、第1の実施の形態の車両制御装置を備えるハイブリッド車両の概略構成を示す図である。以下の説明において、ハイブリッド車両は単に「車両」ともいう。
車両は、エンジン1、バッテリ2、モータジェネレータ(以降、「MG3」という)、変速機5、車輪7、ブレーキ装置8およびパークロック機構9を備える。車両は、また、車両制御装置としてECU(Electronic Control Unit)100を備える。
エンジン1は、ガソリン又は軽油を燃料とする内燃機関であり、コントローラからの指令に基づいて回転速度、トルク等が制御される。バッテリ2は高電圧バッテリであり、MG3に電力供給を行う。
MG3は、例えば、ロータに永久磁石が埋設され、ステータにステータコイルが巻き付けられた同期型回転電機である。MG3は、ECU100からの指令に基づいて、インバータ4により作り出された三相交流を印加することにより制御される。
MG3は、ベルトおよびプーリからなる伝達機構31を介して変速機5に接続されている。MG3が、バッテリ2からの電力の供給を受けて回転電機として動作することで、車両はEV走行が可能となる。また、MG3のロータがエンジン1や駆動輪から回転エネルギーを受ける場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能し、バッテリ2を充電する。つまり、MG3は車両の運動エネルギーを電力として回生することができる。回生制御は、車両減速時等に実行される。
変速機5は、例えば無段変速機とすることができ、駆動軸50a~50dに設けられたトルクコンバータ51、フォワードクラッチ55、バリエータ56および減速機構60を備える。
トルクコンバータ51は、インペラ52、タービン53およびロックアップクラッチ54を備える。ロックアップクラッチ54が締結されると、トルクコンバータ51を支持する駆動軸50a、50bが直結状態となり同速回転する。
フォワードクラッチ55は、トルクコンバータ51とバリエータ56との間に配置される。フォワードクラッチ55が締結されると、エンジン1の回転トルクが駆動軸50a、50b、50cを介してバリエータ56へ伝達される。フォワードクラッチ55の締結および非締結は、コントローラにより、運転状態に応じて切り替えられる。
バリエータ56は、駆動軸50cに取り付けられたプライマリプーリ57と、駆動軸50dに取り付けられたセカンダリプーリ58と、両プーリ57、58に掛け渡されたベルト59と、を備える。バリエータ56では、プライマリプーリ57に供給される油圧と、セカンダリプーリ58に供給される油圧とが制御されることで、各プーリ57、58とベルト59との接触半径が変更され、これにより変速比が変更される。バリエータ56の出力回転は、駆動軸50dを介して減速機構60に入力される。
車両にはシフトレバー10が設置され、シフトレバー10の操作によって、変速機5はドライブレンジ(Dレンジ)、リバースレンジ(Rレンジ)、ニュートラルレンジ(Nレンジ)、駐車レンジ(Pレンジ)等のレンジに切り替えられる。以降、ドライブレンジを「Dレンジ」、リバースレンジを「Rレンジ」、ニュートラルレンジを「Nレンジ」、駐車レンジを「Pレンジ」という。
シフトレバー10には、ロック解除ボタン11が設けられる。Pレンジから他のレンジに切り換える際には、ロック解除ボタン11を押しながらシフトレバー10を操作しない限り、シフトレンジが切り替わらないように構成される。シフトレバー10には、レンジを検出するインヒビタスイッチ12が設けられており、インヒビタスイッチ12の検出信号は後述するECU100に入力される。
減速機構60は、バリエータ56からの出力回転を減速すると共に、差動機能を与えて左右の車輪7に伝達する機構である。減速機構60は、回転伝達要素であるギア機構61およびデファレンシャルギア67から構成される。ギア機構61は、第1~第4ギア62~65から構成され、第1ギア62はバリエータ56と接続する駆動軸50dに取り付けられる。第2ギア63は、駆動軸50dおよび車軸70の間に設けられたアイドラ軸66の一端側に取り付けられ、第1ギア62と噛み合う。第3ギア64はアイドラ軸66の他端側に取り付けられ、デフケース(不図示)の外周位置に設けられた第4ギア65と噛み合う。第4ギア65は、小径および大径の2つの歯車を組み合わせたものであり、デファレンシャルギア67に接続している。デファレンシャルギア67の出力側は、左右の車軸70に接続している。図1は一例として2輪駆動の車両を図示しているが、前輪駆動の場合、デファレンシャルギア67は前輪に連結した車軸70に接続し、後輪駆動の場合は後輪に連結した車軸70に接続する。以降、車軸70を介してデファレンシャルギア67に接続する車輪7を他の車輪7と区別する場合には、「駆動輪7a」という。
図2は、ブレーキ装置8の構成を示す図である。
図2に示すように、ブレーキ装置8は、駆動輪7aを含む各車輪7に設けられた摩擦ブレーキ機構81とブレーキアクチュエータ82を備える。摩擦ブレーキ機構81は、車輪7に固定されるブレーキディスク81aと、車体に固定されるブレーキキャリパ81bとを備え、ブレーキアクチュエータ82から供給される作動液の液圧によってブレーキキャリパ81bに内蔵されたホイールシリンダ(不図示)を作動させることによりブレーキキャリパ81bをブレーキディスク81aに押し付けて摩擦制動力を発生させる。ブレーキアクチュエータ82は、各車輪7の制動を独立して行う。
ブレーキ装置8は、運転席に設けられた不図示のブレーキペダルの操作によって動作するが、第1の実施の形態においては、ECU100が、パークロック機構9の解除時に3つの車輪7を制動させる3輪制動処理を行う。詳細は後述する。
図3は、パークロック機構9の構成を示す図であり、図3の(a)はパークロック機構9の係合状態を示し、図3の(b)は解除状態を示す。
パークロック機構9は、前記したシフトレバー10でPレンジが選択されたときに、バリエータ56のセカンダリプーリ58(図1参照)に接続された駆動軸50dの回転を規制する。
図3の(a)に示すように、パークロック機構9は、パークギア91、パークポール93、パークシャフト95と、パークアクチュエータ97と、を備える。
パークギア91は、バリエータ56のセカンダリプーリ58が取り付けられた駆動軸50dに外嵌固定され、駆動軸50dと一体的に回転する。パークギア91は、外周に沿って歯溝91aが形成されている。
パークポール93は、先端にパークギア91の歯溝91aと係合する爪部93aが設けられている。パークポール93はパークシャフト95の変位に応じて、支点93bを中心として揺動する。パークポール93が揺動することによって、パークギア91の歯溝91aとパークポール93の爪部93aの係合と離脱が切り替えられる。
図3の(a)に示すように、歯溝91aと爪部93aが係合することによってパークロック機構9が係合状態となり、パークギア91およびパークギア91が外嵌する駆動軸50dの回転が規制される。図3の(b)に示すように、爪部93aが歯溝91aから離脱することによってパークロック機構9は解除状態となり、パークギア91および駆動軸50dは回転可能となる。
パークアクチュエータ97はパークシャフト95の駆動機構であり、モータ等で構成することができる。パークアクチュエータ97の駆動によって、パークシャフト95の先端位置は図3の(a)に示す位置P1と、図3の(b)に示す位置P2の間を変位する。
パークシャフト95の先端にはカム95aが取り付けられており、カム95aはパークポール93を支持し、パークシャフト95の変位に応じてパークポール93を揺動させる。パークシャフト95が位置P1にある場合に、パークポール93の爪部93aがパークギア91の歯溝91aに係合し、パークシャフト95が位置P2にある場合に、パークポール93の爪部93aは歯溝91aから離脱する。
パークアクチュエータ97は、シフトレバー10(図1参照)の操作に応じてパークシャフト95を駆動する。パークアクチュエータ97は、Pレンジが選択された場合に、パークシャフト95を位置P1に駆動し、Pレンジ以外のレンジが選択された場合に、パークシャフト95を位置P2に駆動する。
パークシャフト95にはパークシャフト95の位置を検出する位置検出センサ99が設けられている。位置検出センサ99は、たとえばストロークセンサで構成することができる。位置検出センサ99の検出信号は、後述するECU100に入力される。位置検出センサ99でパークシャフト95が位置P1にあるか位置P2にあるかを検出することで、ECU100はパークポール93の爪部93aがパークギア91の歯溝91aに対して係合状態であるか離脱状態であるかを判定することができる。
図1に戻り、ECU100は、CPU等のプロセッサ、ROMおよびRAM等のメモリならびに入出力インタフェース等を備えたマイクロコンピュータである。図1では、ECU100を一つのブロックで記載しているが、ECU100は複数のマイクロコンピュータで構成しても良い。
ECU100は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサが実行することで、車両の走行に必要な各種の制御を行う制御部として動作する。
ECU100は、例えば、エンジン1の動力で走行するエンジン1走行モードと、MG3の動力で走行するEV走行モードと、を運転状態に応じて切り替える。ECU100は、エンジン1走行モードにおいてはフォワードクラッチ55を締結する。エンジン1で発生した動力は、駆動軸50a、トルクコンバータ51、駆動軸50b、フォワードクラッチ55、駆動軸50c、バリエータ56、駆動軸50d、減速機構60および車軸70を介して駆動輪7aへ伝達される。ECU100は、EV走行モードにおいてはフォワードクラッチ55を解放する。MG3で発生した動力は、伝達機構31、バリエータ56、駆動軸50d、減速機構60および車軸70を介して駆動輪7aへ伝達される。ECU100は、発進時や高速道路への合流時等の高出力が要求される場合においては、エンジン1の動力とMG3の動力とを用いるハイブリッド走行モードを実施する。
ECU100は、また、シフトレバー10の操作に応じて、パークロック機構9のパークアクチュエータ97を制御して係合状態と解除状態を切り替える制御を行う。
車両の運転者は、不図示のブレーキペダルを踏込んで車両を停止させた後に、シフトレバー10をPレンジに入力する。前記したように、シフトレバー10でPレンジが選択された場合に、ECU100はパークアクチュエータ97によりパークシャフト95を位置P1に駆動させる。図3の(a)に示すように、パークシャフト95が位置P1に駆動されることによって、パークポール93が揺動して、パークポール93の爪部93aがパークシャフト95の歯溝91aに係合することにより、パークロック機構9が係合状態となり、駆動軸50dの回転は規制される。車両の運転者は、シフトレバー10をPレンジに入力した後に、ブレーキペダルの踏込みを解除して不図示のサイドブレーキを操作する。
図4は、傾斜路で停車させた際のパークロック機構9の状態を示す図である。
車両を傾斜路で停車させた場合には、パークロックを係合状態にした後に、ブレーキペダルの踏込みを解除すると、路面の傾斜によって駆動輪7aが回転することがある。駆動輪7aの回転は、車軸70、アイドラ軸66を介して駆動軸50dに伝達される。これによって、図4に示すように、駆動軸50dに外嵌固定されたパークギア91に回転トルクTが入力される。これによって、パークギア91は係合するパークポール93の爪部93aを押圧し、パークポール93には回転トルクTに応じた荷重Nがかかることになる。この荷重Nがかかった状態で、パークアクチュエータ97がパークシャフト95を位置P1から位置P2まで駆動して爪部93aを歯溝91aから離脱させると、車両に衝撃が伝わることがある。
さらに、荷重Nがかかった状態で爪部93aを歯溝91aから離脱させるためには、荷重Nに摩擦係数μを乗じたものよりも大きいパークアクチュエータ97の駆動力Fが必要となる(F>μN)。すなわち、この駆動力Fは、荷重Nがかかっていない通常状態で必要な駆動力fよりも大きくなり、駆動力Fを達成するためにパークアクチュエータ97を大型化する必要が生じる。
第1の実施の形態では、ECU100はパークロック機構9を解除する際に、荷重Nを低減させるための処理を行う。
図5は、パークロック機構9の解除時のECU100の制御を示すフローチャートである。
運転者が、ロック解除ボタン11を押してシフトレバー10をPレンジ以外のレンジに入力すると(ステップS01:Yes)、インヒビタスイッチ12がレンジを検出してECU100に入力する。ECU100は、パークアクチュエータ97に指令を出力して、パークシャフト95を駆動する(ステップS02)。このとき、パークアクチュエータ97は、荷重Nがかかっていない状態で離脱に必要な駆動力fを出力する。
続いて、ECU100は、パークシャフト95の位置検出センサ99の検出結果を取得して、パークポール93の状態を判定する判定処理を行う(ステップS03)。
図6は、ECU100が判定するパークポール93の状態の種類を示す表である。
ECU100は、インヒビタスイッチ12が入力したシフトレバー10のレンジと、位置検出センサ99が検出するパークシャフト95の位置との組み合わせに基づいて、パークポール93の状態を判定する。
図6に示すように、パークシャフト95の位置は、係合位置である「位置P1」と離脱位置である「位置P2」がある。一方、シフトレバー10のレンジは、パークロック機構9の係合を指示する「Pレンジ」と、パークロック機構9の解除を指示する「Pレンジ以外」がある。これらのパークシャフト95の位置とシフトレバー10のレンジの組み合わせによって、パークポール93の状態は以下の四通りに判定される。
・「係合状態」・・・ECU100は、シフトレバー10がPレンジであり、パークシャフト95が位置P1であれば、パークポール93が「係合状態」(図3の(a)参照)と判定する。
・「係合待ち状態」・・・ECU100は、シフトレバー10がPレンジであり、パークシャフト95が位置P2であれば、パークポール93は「係合待ち状態」と判定する。
「係合待ち状態」は、パークシャフト95を位置P2に移動させているが、パークポール93の爪部93aがパークギア91の歯溝91aに嵌らず、歯溝91aの間に乗り上げた状態を意味する。
・「解除待ち状態」・・・ECU100は、シフトレバー10がPレンジ以外であり、パークシャフト95が位置P1であれば、パークポール93は「解除待ち状態」と判定する。
「解除待ち状態」は、シフトレバー10がPレンジ以外に操作されたものの、パークポール93の爪部93aがパークギア91の歯溝91aから離脱せず、パークシャフト95が位置P1にある状態を意味する。例えば、図5のステップS02で駆動力fを入力したものの、パークポール93に荷重Nがかかっているため、パークポール93の爪部93aがパークギア91の歯溝91aから離脱しなかった場合には、「解除待ち状態」が判定される。
・「解除状態」・・・ECU100は、シフトレバー10がPレンジ以外であり、パークシャフト95が位置P2であれば、パークポール93が「解除状態」(図3の(b)参照)と判定する。
ECU100は、パークポール93が「解除状態」であると判定した場合(ステップS03:Yes)、シフトレバー10の操作に応じてパークロック機構9の解除が完了したとして、処理を終了する。
ECU100は、パークポール93が「解除状態」以外であると判定した場合には、ステップS04に進む。ECU100は、パークポール93が「係合状態」または「係合待ち状態」と判定した場合(ステップS04:No)、シフトレバー10が操作されたにも関わらずレンジが正常に入力されていないので、機器異常の警告を出力する(ステップS05)。
ECU100は、パークポール93が「解除待ち状態」と判定した場合(ステップS04:Yes)、傾斜路等で停車したことにより、パークポール93に荷重Nがかかって通常の駆動力fの入力ではパークポール93が離脱しない状態である。この場合、ECU100はトルク制御を実行して、パークポール93にかかる荷重Nを低減させる。
トルク制御において、ECU100はブレーキ装置8によって3つの車輪7の制動状態を維持しながら(ステップS06)、MG3を回転させる。MG3の回転トルクは、伝達機構31、バリエータ56および駆動軸50dを伝達され、駆動軸50dに取り付けられたパークギア91に入力される。MG3を回転させる間、パークアクチュエータ97によるパークシャフト95への駆動力fの入力は継続する。
図4に示したように、車両を傾斜路等で停車した際に、駆動輪7aが回転するとパークギア91に回転トルクTが入力され、パークギア91が係合するパークポール93の爪部93aを押圧することによって、パークポール93には荷重Nがかかることになる。したがって、パークギア91の押圧方向と反対方向の回転トルクを入力すれば、パークギア91によるパークポール93の爪部93aの押圧は解除され、荷重Nが減少する。
パークギア91の押圧方向は、図4に示した方向と逆方向の場合もある。そこで、ECU100は、必要に応じてMG3を正回転および逆回転の両方向に回転させ、いずれかの方向の回転によって押圧を解除するように制御を行う。
ECU100は、まず、MG3を正回転方向に一定量回転させる(ステップS07)。回転量は、パークポール93の爪部93aと歯溝91aの幅に基づいて、予め設定することができる。
ECU100は、パークポール93の状態判定を行う(ステップS08)。状態判定は、ステップS07の正回転の入力と並行して行っても良く、あるいは一定量正回転させた後に判定を行っても良い。
前記したように、パークアクチュエータ97による駆動力fの入力を継続しているため、正回転が、パークギア91の押圧方向と逆方向であれば、荷重Nは次第に減少してパークポール93の爪部93aが歯溝91aから離脱するため、状態判定において「解除状態」が判定される(ステップS08:Yes)。「解除状態」が判定された場合は、ステップS10に進む。
一方、正回転が、パークギア91の押圧方向と同方向であれば、パークギア91は爪部93aをさらに押圧する形となるため、パークポール93の爪部93aは歯溝91aから離脱せず、状態判定において依然として「解除待ち状態」が判定される(ステップS08:No)。
正回転によって解除待ち状態が解消されなかった場合は、ECU100は、MG3を逆回転方向に一定量回転させる(ステップS09)。
逆回転方向の回転量もパークポール93の爪部93aと歯溝91aの幅に基づいて、予め設定することができる。ステップS07の正回転によって爪部93aをさらに押圧した形となるため、逆回転の回転量は、正回転の回転量より大きくしても良い。
ECU100は、ステップS09の逆回転の際にパークポール93の状態判定も行う。状態判定は、逆回転と並行して行っても良く、あるいは一定量正回転させた後に判定を行っても良い。
逆回転によってパークポール93にかかる荷重Nは次第に減少してパークポール93の爪部93aが歯溝91aから離脱するため、状態判定において「解除状態」が判定される。ECU100は、「解除状態」の判定によってステップS10に進み、ブレーキ装置8により3つの車輪7の制動を解除し、4つの車輪7の制動を全て解除した状態で、パークロック機構9の解除処理を終了する。
前記したステップS06において、ブレーキ装置8により車輪7を制動させるのは、トルク制御の際にMG3の回転が駆動輪7aに伝達されて車両が動き出すのを防止するためである。ただし、ステップS06に示すように、第1の実施の形態では、4つの車輪7の全てを制動するのではなく、一部の駆動輪7aについては制動を解除し、残りの車輪7を制動して状態でトルク制御を行う。図2に示すように、2輪駆動の車両では、2つの駆動輪7aのうちどちらか一方の制動を解除する。
この3輪制動処理は、減速機構60の構成部品の歪みを防止するために行う。図1に示すように、MG3の回転トルクが入力される駆動軸50dと、MG3の回転トルクを駆動輪7aに出力する車軸70とは、減速機構60を介して接続されている。トルク制御の際に全ての車輪7を制動した場合、減速機構60のアイドラ軸66は、駆動軸50dを介してMG3の回転トルクが入力される一方、制動された駆動輪7aに連結する車軸70によって回転が規制される。これによって、アイドラ軸66にねじれが生じ、アイドラ軸66を含む減速機構60の構成部品(ギア機構61およびデファレンシャルギア67)に歪みが生じる。
第1の実施の形態では、1つの駆動輪7aの制動を解除することで、その駆動輪7aに連結された車軸70を回転可能な状態とする。これによって、減速機構60のアイドラ軸66の回転を規制する力が低減されるため、駆動軸50dからMG3の回転トルクが入力されてもアイドラ軸66のねじれが低減され、減速機構60の構成部品の歪みを防止することができる。また、MG3の回転トルクの伝達によって制動が解除された1つの駆動輪7aが若干動いたとしても、他の3つの車輪7は制動状態が維持されているため車両が動き出すことは防止される。
以上の通り、第1の実施の形態に係るECU100(車両制御装置)は、
(1)MG3(回転電機)の回転トルクが入力される駆動軸50d(入力軸)と、
駆動軸50dから減速機構60を介して入力された回転トルクを、車両が備える複数の車輪7のうちの駆動輪7aに出力する車軸70(出力軸)と、
駆動軸50dの回転を規制可能なパークロック機構9と、
複数の車輪7を、車輪7ごとに独立して制動するブレーキ装置8と、を備えた車両を制御するものである。
パークロック機構9は、
駆動軸50dに相対回転不能に設けられたパークギア91と、
パークギア91に設けた歯溝91a(被係合部)に係脱可能な爪部93a(係合部)を備えたパークポール93と、
パークポール93の爪部93aをパークギア91の歯溝91aに係脱させるパークアクチュエータ97(駆動機構)と、を備える。
ECU100は、制御部として、爪部93aを歯溝91aから離脱させる際に、パークギア91に駆動輪7a側から回転トルクTが入力されている場合に、ブレーキ装置8により車輪7の制動状態を維持しつつ、一部の駆動輪7aに連結する車軸70を回転可能とした状態で、MG3によりパークギア91に回転トルクを入力するトルク制御を行う。
車両を傾斜路等で駐車させる場合、駆動輪7aが回転することによってパークギア91に回転トルクTが入力され、パークギア91に係合するパークポール93には荷重Nが作用する。荷重Nがかかった状態でパークロック機構9を解除させるとパークアクチュエータ97の駆動力が増加するため、パークアクチュエータ97にモータ等を用いている場合には大型化に繋がる可能性がある。
ブレーキ装置8で車輪7を制動しながら、MG3を回転させてパークギア91を動かすことで、パークギア91からパークポール93にかかる荷重Nを低減させることができる。しかしながら、全ての車輪7を制動してMG3を回転させると、駆動軸50dと車軸70を接続する減速機構60のアイドラ軸66にねじれが生じ、減速機構60の構成部品の歪みを招く可能性がある。そこで、一部の駆動輪7aに連結する車軸70を回転可能な状態とすることで、アイドラ軸66のねじれを低減し、減速機構60の構成部品の歪みを防止することができる。
(2)ECU100は、爪部93aを歯溝91aから離脱させる際に、ブレーキ装置8により一部の駆動輪7aの制動を解除し、残りの車輪7の制動を維持した状態で、トルク制御を行う。
これによって、一部の駆動輪7aは回転可能な状態となるため、トルク制御において駆動軸50dからMG3の回転トルクが入力された際に、減速機構60のアイドラ軸66の回転を規制する力が低減され、アイドラ軸66のねじれを防止して、減速機構60の構成部品の歪みを防止することができる。
なお、前記した第1の実施の形態では2輪駆動の車両への適用例として、2つの駆動輪7aのうち1つの駆動輪7aの制動を解除する例を説明したが、車両が備える駆動輪7aの数に応じて、制動を解除する駆動輪7aを2つ以上としても良い。例えば4輪駆動の車両に適用する場合は、「一部の駆動輪」として、前輪および後輪のそれぞれの一つの駆動輪7aの制動を解除するようにしても良い。
(3)ECU100は、爪部93aを歯溝91aから離脱させる際に、パークギア91に駆動輪7aから回転トルクTが入力されている場合に、トルク制御として、回転電機により、駆動輪7aからの回転トルクTの入力方向と逆方向の回転トルクをパークギア91に入力する。
パークポール93に荷重Nがかかっていなければ、トルク制御を行わなくてもパークロック機構9を解除することができる。そこで、ECU100は、パークギア91に駆動輪7aから回転トルクTが入力されパークポール93に荷重Nがかかっている場合にトルク制御を行うことで、MG3の余分な電力消費を回避することができる。またトルク制御として、回転トルクTの入力方向と逆方向の回転トルクをパークギア91に入力することで、適切に荷重Nを低減させることができる。
(4)パークロック機構9は、パークポール93の状態を検出するセンサとして位置検出センサ99を備え、
ECU100は、爪部93aを歯溝91aから離脱させる際に、パークアクチュエータ97により所定の駆動力fをパークポール93に付与し、位置検出センサ99の検出結果に基づいてパークポール93の状態を判定する判定処理を行い、
判定処理において、爪部93aが歯溝91aから離脱していなかった場合に、トルク制御を行う。
ECU100は、パークポール93の状態判定を行うことで、パークポール93に荷重Nがかかり、通常の駆動力fではパークロック機構9が解除できなかった場合に適切にトルク制御を行うことができる。なお、実施の形態では、パークシャフト95の位置を検出する位置検出センサ99の検出結果を用いて状態判定を行う例を説明したが、これに限定されない。例えば、パークポール93に荷重センサを設け、パークポール93にかかる荷重Nを検出して状態判定を行っても良い。
(5)ECU100は、トルク制御において、MG3を正回転方向(第1の方向)に回転させ、判定処理を行い、爪部93aが歯溝91aから離脱していなかった場合に、MG3を正回転方向と反対の逆回転方向(第2の方向)に回転させる。
パークポール93に対しては、傾斜路に対して停車する方向等の条件によって、駆動輪7aから正回転方向の回転トルクTが入力される場合と、逆回転方向の回転トルクTが入力される場合がある。そこで、トルク制御において、まずMG3を正回転方向に回転させて判定処理を行い、依然としてパークロック機構9が解除されていない場合には逆回転方向に回転させることによって、電力消費を低減しつつ、適切に荷重Nを減らすことが出来る。
なお、MG3の正回転と逆回転の順序は限定されず、第1の方向として逆回転を最初に行ってから、第2の方向として正回転を行っても良い。
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について図面を用いて説明する。
なお、以降の実施の形態において、第1の実施の形態と同様の構成については同じ符号を付し、詳細な説明は省略する。
図7は、第2の実施の形態に係る車両制御装置を備えるハイブリッド車両の構成を示す図である。
図7に示すように、第2の実施の形態では、二つの駆動輪7aのうち、一つの駆動輪7aに連結する車軸70にクラッチ71を設けた。クラッチ71は、締結および非締結を切り替えることで、駆動軸50dから減速機構60を介して車軸70に入力された回転トルクの、駆動輪7aへの伝達および遮断を切り替えるものである。クラッチ71は、ドグクラッチや摩擦クラッチ等の公知の構成とすることができる。
第2の実施の形態において、車両制御装置であるECU100の制御部は、パークロック機構9を解除させる際に、第1の実施の形態と同様にMG3を回転させて荷重Nを低減させるトルク制御を行う。ECU100は、その際に、ブレーキ装置8によって車輪7を制動するが、第1の実施の形態の3輪制動制御(図5のステップS04)の代わりに、図7に示すクラッチ71を非締結とすることで、一つの駆動輪7aへの回転トルクの伝達を非伝達に切り替える。この場合、クラッチ71を設けた一つの駆動輪7aについては、制動を行っても行わなくても良い。
車軸70に設けたクラッチ71を非締結とすると、駆動輪7aと切り離された減速機構60側の車軸70の部分は回転可能な状態となる。これによって、減速機構60のアイドラ軸66の回転を規制する力が低減されるため、駆動軸50dからMG3の回転トルクが入力された際のアイドラ軸66のねじれが低減される。これによって、駆動軸50dと車軸70を接続する減速機構60の構成部品のねじれによる歪みを防止することができる。また、クラッチ71を非締結とした駆動輪7aにはMG3の回転トルクが伝達されず、他の3つの車輪7も制動装置により制動されているため、MG3の回転によって車両が動き出すことを防止することができる。
第2の実施の形態において、ECU100は、パークロック機構9の解除が完了すると、ブレーキ装置8の制動を解除する(図5のステップS10)と共に、クラッチ71を締結することにより一つの駆動輪7aへ回転トルクを伝達可能な状態として、処理を終了する。
以上の通り、第2の実施の形態においても、第1の実施の形態と同様に、ECU100は、ブレーキ装置8により車輪7の制動状態を維持しつつ、一部の駆動輪7aに連結する車軸70を回転可能とした状態で、トルク制御を行う。
具体的には、第2の実施の形態では、
(6)車軸70(出力軸)には、駆動軸50d(入力軸)から入力された回転トルクの駆動輪7aへの伝達および非伝達を切り替えるクラッチ71が設けられ、
ECU100(車両制御装置)は、制御部として、爪部93a(係合部)を歯溝91a(被係合部)から離脱させる際に、クラッチ71を制御して駆動輪7aへの回転トルクを非伝達とする制御部を備える。
クラッチ71により車軸70を制動された駆動輪7aと切り離して回転可能な状態とすることで、トルク制御の際、アイドラ軸66のねじれによる減速機構60の構成部品の歪みを防止することができる。
<第3の実施の形態>
以下、本発明の第3の実施の形態について図面を用いて説明する。
図8は、第3の実施の形態に係る車両制御装置を備えるハイブリッド車両の構成を示す図である。
図8に示すように、第3の実施の形態では、減速機構60のアイドラ軸66に駆動装置68を設けた。駆動装置68は、アイドラ軸66を図中白抜きの矢印で示したように、駆動軸50dに対して接離する方向に駆動する。駆動装置68はモータ等の公知の構成とすることができる。アイドラ軸66が駆動軸50dと離間する方向に移動すると、アイドラ軸66に取り付けられた第2ギア63と、駆動軸50dに取り付けられた第1ギア62の噛み合いが解除される。これによって、駆動軸50dからアイドラ軸66へ回転トルクが非伝達となる。
第3の実施の形態において、車両制御装置であるECU100の制御部は、パークロック機構9を解除させる際に、第1の実施の形態と同様にMG3を回転させて荷重Nを低減させるトルク制御を行う。ECU100は、その際に、第1の実施の形態の3輪制動制御(図5のステップS04)の代わりに、図8に示す駆動装置68によりアイドラ軸66を駆動軸50dと離間する方向に移動させ、第1ギア62および第2ギア63の噛み合いを解除させる。これによって、駆動軸50dからアイドラ軸66へ回転トルクが非伝達となる。第3の実施の形態においては、二つの駆動輪7aの両方に対して回転トルクは非伝達となるため、ブレーキ装置8により全ての車輪7の制動を行わなくても良い。
トルク制御によりMG3を回転させても、減速機構60の第1および第2ギア63の噛み合いが解除しているため、回転トルクはアイドラ軸66に入力されず、アイドラ軸66のねじれによる減速機構60の構成部品の歪みを防止することができる。また、駆動輪7aにも回転トルクは入力されないため、MG3の回転によって車両が動き出すことを防止することができる。
第3の実施の形態において、ECU100は、パークロック機構9の解除が完了すると、駆動装置68により、アイドラ軸66を第1ギア62および第2ギア63が噛み合う位置まで移動させて、処理を完了する。前記したように、第3の実施の形態では、ブレーキ装置8の制動は不要のため、解除完了後のブレーキ装置8の制動の解除(図5のステップS10)も不要である。
以上の通り、第3の実施の形態において
(7)減速機構60は、駆動軸50d(入力軸)および車軸70(出力軸)の間に設けられたアイドラ軸66(中間軸)に支持され、駆動軸50dおよび車軸70に接続して回転トルクを伝達する第2ギア63及び第3ギア64(回転伝達要素)と、
アイドラ軸66を、駆動軸50dに対して接離する方向に駆動する駆動装置68を備え、
ECU100は、爪部93aを歯溝91aから離脱させる際に、駆動装置68によりアイドラ軸66を駆動軸50dと離間する方向に駆動して、第2ギア63及び第3ギア64を駆動軸50dに対して非接続とした状態で、MG3によりパークギア91に回転トルクを入力するトルク制御を行う。
パークロック機構9の解除の際に、駆動装置68により減速機構60のアイドラ軸66を駆動軸50dから離間させて、回転伝達要素である第2ギア63および第3ギア64の噛み合いを解除することで、トルク制御の際のMG3の回転トルクがアイドラ軸66に入力されないため、減速機構60の構成部品の歪みを防止することができる。
なお、前記の例では、駆動装置68が、アイドラ軸66を駆動軸50dに接離する方向に駆動する例を説明したが、アイドラ軸66を車軸70に接離する方向に駆動しても良い。この場合は、トルク制御の際には、駆動装置68は、アイドラ軸66を車軸70から離間する方向に移動させ、第4ギア65の小径と大径の歯車の噛み合いを解除すると良い。
1 エンジン
2 バッテリ
3 MG(モータジェネレータ)
31 伝達機構
4 インバータ
5 変速機
50a~50d 駆動軸
51 トルクコンバータ
52 インペラ
53 タービン
54 ロックアップクラッチ
55 フォワードクラッチ
56 バリエータ
57 プライマリプーリ
58 セカンダリプーリ
59 ベルト
60 減速機構
61 ギア機構
62 第1ギア
63 第2ギア
64 第3ギア
65 第4ギア
66 アイドラ軸
67 デファレンシャルギア
68 駆動装置
7 車輪
7a 駆動輪
70 車軸
71 クラッチ
8 ブレーキ装置
81 摩擦ブレーキ機構
82 ブレーキアクチュエータ
81a ブレーキディスク
81b ブレーキキャリパ
9 パークロック機構
91 パークギア
91a 歯溝
93 パークポール
93a 爪部
95 パークシャフト
97 パークアクチュエータ
99 位置検出センサ
10 シフトレバー
11 ロック解除ボタン
12 インヒビタスイッチ
100 ECU(Electronic Control Unit)

Claims (7)

  1. 回転電機の回転トルクが入力される入力軸と、
    前記入力軸から減速機構を介して入力された前記回転トルクを、車両が備える複数の車輪のうちの駆動輪に出力する出力軸と、
    前記入力軸の回転を規制可能なパークロック機構と、
    前記複数の車輪を、車輪ごとに独立して制動するブレーキ装置と、を備えた車両を制御する車両制御装置であって、
    前記パークロック機構は、
    前記入力軸に相対回転不能に設けられたパークギアと、
    前記パークギアに設けた被係合部に係脱可能な係合部を備えたパークポールと、
    前記パークポールの係合部を前記パークギアの被係合部に係脱させる駆動機構と、を備え、
    前記車両制御装置は、
    前記係合部を前記被係合部から離脱させる際に、前記ブレーキ装置により前記車輪の制動状態を維持しつつ、一部の前記駆動輪に連結する出力軸を回転可能とした状態で、前記回転電機により前記パークギアに回転トルクを入力するトルク制御を行う制御部を備えることを特徴とする車両制御装置。
  2. 前記制御部は、前記係合部を前記被係合部から離脱させる際に、前記ブレーキ装置により、一部の前記駆動輪の制動を解除し、残りの前記車輪の制動を維持した状態で、前記トルク制御を行うことを特徴とする請求項1記載の車両制御装置。
  3. 前記出力軸には、前記入力軸から入力された前記回転トルクの前記駆動輪への伝達および非伝達を切り替えるクラッチが設けられ、
    前記制御部は、
    前記係合部を前記被係合部から離脱させる際に、前記クラッチを制御して前記駆動輪への前記回転トルクを非伝達とする制御部を備えることを特徴とする請求項1記載の車両制御装置。
  4. 回転電機の回転トルクが入力される入力軸と、
    前記入力軸から減速機構を介して入力された前記回転トルクを、車両が備える複数の車輪のうちの駆動輪に出力する出力軸と、
    前記入力軸の回転を規制可能なパークロック機構と、
    前記複数の車輪を、車輪ごとに独立して制動するブレーキ装置と、を備えた車両を制御する車両制御装置であって、
    前記パークロック機構は、
    前記入力軸に相対回転不能に設けられたパークギアと、
    前記パークギアに設けた被係合部に係脱可能な係合部を備えたパークポールと、
    前記パークポールの係合部を前記パークギアの被係合部に係脱させる駆動機構と、を備え、
    前記減速機構は、前記入力軸および前記出力軸の間に設けられた中間軸に支持され、前記入力軸および前記出力軸に接続して前記回転トルクを伝達する回転伝達要素と、
    前記中間軸を、前記入力軸または前記出力軸に対して接離する方向に駆動する駆動装置を備え、
    前記車両制御装置は、
    前記係合部を前記被係合部から離脱させる際に、前記駆動装置により前記中間軸を前記入力軸または前記出力軸と離間する方向に駆動して、前記回転伝達要素を前記入力軸または前記出力軸に対して非接続とした状態で、前記回転電機により前記パークギアに回転トルクを入力するトルク制御を行う制御部を備えることを特徴とする車両制御装置。
  5. 前記制御部は、前記係合部を前記被係合部から離脱させる際に、前記パークギアに前記駆動輪から回転トルクが入力されている場合に、前記トルク制御として、前記回転電機により、前記駆動輪からの回転トルクの入力方向と逆方向の回転トルクを前記パークギアに入力することを特徴とする請求項1~4のいずれか一項に記載の車両制御装置。
  6. 前記パークロック機構は、前記パークポールの状態を検出するセンサを備え、
    前記制御部は、前記係合部を前記被係合部から離脱させる際に、前記駆動機構により所定の駆動力を前記パークポールに付与し、前記センサの検出結果に基づいて前記パークポールの状態を判定する判定処理を行い、
    前記判定処理において、前記係合部が前記被係合部から離脱していなかった場合に、前記トルク制御を行うことを特徴とする請求項5に記載の車両制御装置。
  7. 前記制御部は、前記トルク制御において、前記回転電機を第1の方向に回転させ、前記判定処理を行い、前記係合部が前記被係合部から離脱していなかった場合に、前記回転電機を前記第1の方向と反対の第2の方向に回転させることを特徴とする請求項6記載の車両制御装置。
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