添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態(以下、「本実施形態」という)について説明する。なお、各図において、同一の符号を付したものは、同一又は同様の構成を有する。
本実施形態において、「部」や「手段」、「装置」、「システム」とは、単に物理的手段を意味するものではなく、その「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する機能をソフトウェアによって実現する場合も含む。また、1つの「部」や「手段」、「装置」、「システム」が有する機能が2つ以上の物理的手段や装置により実現されても、2つ以上の「部」や「手段」、「装置」、「システム」の機能が1つの物理的手段や装置により実現されてもよい。
<1.概要>
本実施形態では、ヘルスケア業界に属する複数の事業者から構成されるコンソーシアム(以下、「ヘルスケアコンソーシアム」ともいう)が、これらの事業者に共通する顧客に対して、これらの事業者の電子決済手段を統合するサービス(以下、「統合決済サービス」ともいう)を提供する例を説明する。また、本実施形態では、ヘルスケアコンソーシアムが、共通する顧客に対して、統合決済サービスを提供するにあたって、本実施形態に係る統合決済システム1を利用する例を説明する。なお、これらの説明は上記の例に限る趣旨ではない。
本実施形態に係る統合決済システム1の適用に関して、電子決済手段を統合する対象の複数の事業者は、例えば、ヘルスケア業界以外の特定の業界に属する複数の事業者であってもよく、また、共通の業界に属さなくとも共通の目的や方針等を持つ複数の事業者であってもよい。
本実施形態に係る事業者(以下、単に「事業者」ともいう)は、ヘルスケアコンソーシアムに所属して、それぞれの顧客である統合決済システム1のユーザ(以下、単に「ユーザ」という)に対して商品販売又は役務提供を行う店舗を有する。
<1-1.システム構成>
図1を参照して、統合決済システム1のシステム構成例を説明する。
統合決済システム1は、ユーザに統合決済サービスを提供するためのシステムである。図1に示すように、統合決済システム1は、統合決済サーバ100と、ユーザが使用するユーザ端末200と、第1事業者が有する第1事業者サーバ400aと、第2事業者が有する第2事業者サーバ400bと、第1事業者が有する第1店舗の第1店舗端末300aと、第2事業者が有する第2店舗の第2店舗端末300bと、を含む。
第1事業者サーバ400aと第2事業者サーバ400bとは、事業者サーバの一態様であり、特に区別の必要が無い場合は、まとめて「事業者サーバ400」という。また、第1店舗端末300aと第2店舗端末300bとは、店舗端末の一態様であり、特に区別の必要が無い場合は、まとめて「店舗端末300」という。また、第1店舗と第2店舗とは、特に区別の必要が無い場合は、まとめて「店舗」という。
統合決済サーバ100とユーザ端末200と事業者サーバ400とは、ネットワークNを介して互いに接続されている。また、事業者サーバ400と店舗端末300とは、ネットワークN1又は事業者独自に構築したネットワークN2を介して互いに接続されている。また、統合決済サーバ及びユーザ端末200の少なくとも一つは、ユーザのヘルスケアデータを取得するために、ネットワークN1を介してヘルスケアサービスを提供する外部システム5の外部装置500と接続されている。
ネットワークN1又はN2は、無線ネットワークや有線ネットワークにより構成される。ネットワークの一例としては、携帯電話網や、PHS(Personal Handy-phone System)網、無線LAN(Local Area Network)、3G(3rd Generation)、LTE(Long Term Evolution)、4G(4th Generation)、5G(5th Generation)、WiMax(登録商標)、赤外線通信、Bluetooth(登録商標)、有線LAN、電話線、電灯線ネットワーク、IEEE1394等に準拠したネットワークがある。
「ヘルスケアデータ」とは、ユーザのヘルスケアに関するデータである。ヘルスケアデータは、例えば、ユーザの身体の状態を示す身体データ、ユーザの活動量を示す活動データ、及びユーザが摂取した食事を示す食事データの少なくとも一つを含む。身体データは、例えば、ユーザの「体重」、「身長」、「体脂肪率」、「体温」、「血圧」、「心拍」、「体年齢」、「睡眠データ」又はユーザが受診した健康診断の結果を示す健康診断結果情報等を含んでもよい。活動データは、例えば、所定の期間あたりのユーザの「歩数」、「消費カロリー」又は「移動距離」等を含んでもよい。食事データは、例えば、ユーザが食事した食品を示す「食品名」、食事の画像、食事ごとの「摂取栄養素」、又は食事ごとの「摂取カロリー」等を含んでもよい。
統合決済サーバ100は、ユーザ端末200、事業者サーバ400及び外部システム5との通信や複数の事業者それぞれの電子決済手段を統合可能な情報処理装置である。統合決済サーバ100は、所定のプログラムを実行することにより、ユーザ端末200と連携して、店舗からユーザへの商品販売又は役務提供により生じた代金の支払いの決済(以下、単に「支払いの決済」又は「決済」ともいう)をするための処理を制御するサーバ機能を実現する。
ユーザ端末200は、ユーザからの決済要求の受け付け等の入力や統合決済サーバ100との通信が可能なスマートフォンやラップトップ端末等の端末装置である。ユーザ端末200は、所定のプログラムを実行することにより、統合決済サーバ100と連携して決済に関する情報を送受信したり決済に関する画面を表示したりユーザの要求を受け付けたりする。
店舗端末300は、事業者が有する店舗に設置された支払い決済のための端末装置である。店舗端末300は、例えば、バーコードリーダー機能を備える、POSレジ端末、タブレット端末、又はハンディ端末等である。
店舗端末300は、例えば、商品又は役務(以下、「商品等」ともいう)の入力の受け付け、及び受け付けた商品等の代金の合計金額(支払い金額)の算出等のPOSレジ機能を備えてもよい。また、店舗端末300は、店舗向けの統合決済システム1専用のネイティブアプリケーションプログラム(以下、「店舗用統合決済アプリ」という)をインストールすることで、上記のPOSレジ機能を実現させてもよい。上記のPOSレジ機能は、具体的には、後述の店舗端末300のプロセッサ801が店舗用統合決済アプリを実行することにより実現される。また、店舗端末300は、上記のPOSレジ機能を実現にあたって、商品等の売上に関する情報を管理するPOSシステムに接続された端末としても構成されてもよい。
外部システム5は、ユーザにヘルスケアサービスを提供するためのシステムである。外部システム5は、統合決済サーバ100又はユーザ端末200と連携して、ユーザのヘルスケアデータを統合決済サーバ100等に提供する。外部システム5は、外部装置500を含む。外部装置500は、例えば、ユーザのヘルスケアデータを測定する測定装置であってもよい。外部装置500は、例えば、ユーザに装着されて当該ユーザの歩数や心拍等を測定する、いわゆるウェアラブル・デバイスであってもよい。
<1-2.統合決済サービスの概要>
図2を参照して、本実施形態に係る統合決済サービスの流れ(1)~(5)の例を説明する。なお、本例では、説明を簡単にするため、ユーザ端末200には、予めユーザ向けの統合決済システム1専用のネイティブアプリケーションプログラム(以下、「ユーザ用統合決済アプリ」という)がインストールされているものとする。また、本例では、説明を簡単にするため、ユーザUが代金の支払い方法として登録するQRコード(登録商標)を用いるコード決済に、ユーザUの銀行口座による銀行振込を対応付けているものとする。ここで「コード決済」とは、一次元バーコード又は二次元バーコード(QRコードを含む)を用いたキャッシュレス決済をいう。
(1)まず、統合決済サービスにおいて、統合決済システム1は、ユーザUのヘルスケアデータを外部システム5又はユーザ端末200から取得する。
(2)統合決済システム1は、取得したヘルスケアデータに応じて、ユーザUに特典を付与する。ここで「特典」は、例えば、事業者の各店舗で利用可能なポイント(本例では、「マイル」とする)や電子クーポン等である。また、ここでいう「マイル」は、電子クーポン等に交換可能であってもよく、本例では、第1事業者(本例では、「ドラッグストアB1」とする)が有する第1店舗S1で利用可能な電子クーポンC(商品の代金を10%割引する割引券とする)に交換されたものとする。統合決済システム1は、例えば、ユーザの一日の歩数が所定の閾値を超えた場合、予め設定した量のマイル(本例では、「500マイル」と記載)を当該ユーザに付与する。
(3-1)まず、ユーザUは、第1店舗S1における商品の購入にあたって、統合決済サービスを利用する。具体的には、ユーザUは、ユーザ端末200のユーザ用統合決済アプリを起動させ、第1店舗S1が属するドラッグストアB1を含む複数の事業者それぞれの電子決済手段を含む決済手段選択画面A4(後述の図7(a)参照)を表示させる。
(4-1)ユーザUは、決済手段選択画面A4に表示された複数の電子決済手段のうち、ドラッグストアB1の電子決済手段を選択する。統合決済システム1は、当該選択を受け付けると、選択された電子決済手段において、予め登録されている商品の代金の支払い方法(本例では、「利用者提示型(CPM(Consumer-Presented-Mode))の第1QRコードを用いるコード決済」とする)により決済するために、第1QRコードを生成する。統合決済システム1は、生成した第1QRコードをユーザ端末200のコード決済画面A5(後述の図7(b)参照)に表示させる。
(5-1)ユーザUは、第1店舗S1での商品の代金の支払いにあたって、ユーザ端末200のコード決済画面A5に表示された第1QRコードを第1店舗端末300aに読み取らせる。また、ユーザUは、第1店舗S1での商品の代金の支払いにあたって、電子クーポンCを使用して、商品の代金を10%割引させることができる。第1店舗端末300aは、読み取った第1QRコードの第1コード情報を含めた支払いの決済のための決済要求を統合決済サーバ100に送信する。統合決済サーバ100は、この決済要求を受け付けると、商品の代金の支払いの決済をするための処理を行う。具体的には、統合決済サーバ100は、該当する銀行の銀行サーバに対して、ユーザUの銀行口座を振込元に統合決済サービスを提供する事業者(以下、「決済事業者」という)が保有する銀行口座を振込先に指定して振込処理を指示する。
(3-2)つぎに、ユーザUは、第2店舗S2におけるサービス(役務)を受けるにあたって、統合決済サービスを利用する。具体的には、ユーザUは、ユーザ端末200のユーザ用統合決済アプリを起動させ、第2店舗S2が属する第2事業者(本例では、「健康カフェB2」とする)の電子決済手段を含む決済手段選択画面A4を表示させる。
(4-2)ユーザUは、決済手段選択画面A4に表示された複数の電子決済手段のうち、健康カフェB2の電子決済手段を選択する。統合決済システム1は、当該選択を受け付けると、選択された電子決済手段において、予め登録されている商品の代金の支払い方法(本例では、「店舗提示型(MPM(Merchant-Presented-Mode))の第2QRコードを用いるコード決済」とする)により決済するために、第2QRコードを生成する。統合決済システム1は、生成した第2QRコードを第2店舗端末300bの画面に表示させる。
(5-2)ユーザUは、第2店舗S2でのサービスの代金の支払いにあたって、第2店舗端末300bの画面に表示された第2QRコードをユーザ端末200に読み取らせる。ユーザ端末200は、読み取った第2QRコードの第2コード情報を含めた支払いの決済のための決済要求を、統合決済サーバ100に送信する。統合決済サーバ100は、この決済要求を受け付けると、サービスの代金の支払いの決済をするための処理を行う。具体的には、統合決済サーバ100は、該当する銀行の銀行サーバに対して、ユーザUの銀行口座を振込元に決済事業者が保有する銀行口座を振込先に指定して振込処理を指示する。
上記構成によれば、統合決済システム1は、ユーザUに、商品販売又は役務提供を行う店舗を有するドラッグストアB1及び健康カフェB2それぞれの電子決済手段をまとめて提供することができる。このため、ユーザUは、ドラッグストアB1及び健康カフェB2それぞれの電子決済手段を利用するために、それぞれのアプリをユーザ端末200にインストールしセッティングする必要がなく、ユーザ用統合決済アプリをインストールしセッティングするだけでよい。このため、統合決済システム1は、ユーザUがドラッグストアB1及び健康カフェB2それぞれの電子決済手段を利用するにあたって、ユーザUの手間を低減させることができる。
<1-3.統合決済システムの概要>
図3を参照して、統合決済システム1における決済データと売上データの結合及び事業者への提供に関する機能の概要を説明する。統合決済システム1は、事業者に対して、自身が管理する決済データと事業者が管理する売上データとを結合させて、この結合させたデータ(以下、「決済売上結合データ」という)を提供するための機能を有する。
(1)まず、統合決済システム1が日中行う処理を説明する。事業者の店舗において、ユーザに商品を販売するにあたって店員がレジ対応を行う。(2)このレジ対応の際、決済のための情報(例えば、後述の商品役務情報等)を店舗端末300に入力した上で、ユーザ端末200で表示された第1識別コード(QRコード)を読み取る。
(3)店舗端末300が第1識別コードから読み取った情報に基づいて統合決済サーバ100に決済要求をすると、統合決済サーバ100は、銀行振込等による支払いの決済のための処理を行う。また、この際、統合決済サーバ100は、処理を行った決済を示す決済データを生成する。(4)統合決済サーバ100は、当該処理が完了すると、ユーザ端末200及び店舗端末300に決済結果を通知する。(5)ユーザは、通知された決済結果を確認する。(6)店舗では、通知された決済結果に基づき店員がレジ対応を行う。(7)ユーザは、店舗端末300から発行されたレシートを店員から受け取る、
(8)つぎに、統合決済システム1が夜間行う処理を説明する。事業者サーバ400は、日中に行われた商品の売り上げを示す売上データを生成する。(9)統合決済サーバ100は、事業者サーバ400から、生成された売上データを取得する。(10)統合決済サーバ100は、決済データと売上データを決済日時及び売上日時等を結合条件にして結合する。(11)統合決済サーバ100は、結合したデータ(決済売上結合データ)を事業者サーバ400に提供する。
<2.機能構成>
<2-1.統合決済サーバの機能構成>
図4を参照して、本実施形態に係る統合決済サーバ100の機能構成を説明する。図4に示すように、統合決済サーバ100は、制御部110と、通信部130と、記憶部140と、を備える。
制御部110は、出力情報生成部111と、決済手段受付部112と、要求受付部113と、決済処理部114とを備える。また、制御部110は、例えば、登録受付部115、コード生成部116、売上データ取得部117、データ結合部118、データ提供部119、ヘルスケアデータ取得部120、又は特典付与部121を備えてもよい。また、制御部110は、例えば、GPS(Global Positioning System)を用いて、ユーザ端末200の現在位置の位置情報(緯度および経度)を測定する測定部(不図示)を備えてもよい。
出力情報生成部111は、ユーザ決済手段対応情報を記憶する第1記憶部141を参照して、電子決済手段出力情報を生成する。ここで「ユーザ決済手段対応情報」とは、ユーザと、当該ユーザに商品販売又は役務提供を行う店舗を有する複数の事業者それぞれの電子決済手段との対応関係を示す情報である。ユーザ決済手段対応情報は、例えば、ユーザを識別するための「ユーザ識別情報(以下、「ユーザID」という)」と、当該ユーザIDのユーザが利用可能な事業者ごとの電子決済手段を識別するための「電子決済手段識別情報(以下、「電子決済手段ID」という)」とを紐づけたテーブルやファイルのレコードである。この対応付けにあたって、ユーザIDと電子決済手段IDとの関係は、1対N又はN対N(N:1以上の数)の関係となる。また、ユーザ決済手段対応情報は、ユーザ情報と電子決済手段情報とを対応付ける情報であってもよい。また、ユーザ決済手段対応情報におけるユーザと電子決済手段との上記の対応関係は変更可能である。例えば、ユーザ端末200から電子決済手段を新たに追加する指定を受け付けた際に、ユーザに当該指定された電子決済手段を新たに対応付けるようユーザ決済手段対応情報を制御部110が更新してもよい。
「ユーザ情報」とは、ユーザに関する情報である。ユーザ情報は、例えば、「ユーザID」、ユーザの氏名を示す「氏名」、ユーザが保有する口座を識別するための「口座識別情報(以下、「口座ID」又は「口座番号」という)」等を含む。ユーザ情報は、例えば、ユーザの「ニックネーム」、「性別」、「生年月日」、各ユーザの体型を表す体型データ(身長、体重、腹囲、ウェスト、ヒップ、又は足のサイズ等)を含んでもよい。
ユーザIDは、統合決済システム1においてユーザを一意に識別できるよう、ユーザが統合決済システム1を利用するための新規ユーザ登録の際に、制御部110が発行してもよい。また、ユーザIDは、事業者ごとに別のID体系として発行されてもよい。なお、以下、事業者ごとに別のID体系として発行されたユーザIDを、「事業者ユーザID」といい、統合決済システム1においてマスタとするユーザIDを「マスタユーザID」いう。また、事業者ユーザIDは、ユーザに対して新たに電子決済手段が追加された際に、当該電子決済手段の事業者のID体系として発行されてもよい。
ユーザIDは、具体的には、マスタユーザIDと、第1事業者用の事業者ユーザID(以下、「第1事業者ユーザID」ともいう)と、第2事業者用の第2事業者ユーザID(以下、「第2事業者ユーザID」ともいう)とを、それぞれ別のID体系としてもよい。また、制御部110は、マスタユーザIDと第1事業者ユーザIDとを対応付けて登録し、また、他方、マスタユーザIDと第2事業者ユーザIDとを対応付けて登録してもよい。この対応付けにあたって、マスタユーザIDと事業者ユーザIDとの関係は、1対N(N:1以上の数)の関係となる。このように、第1事業者ユーザIDと第2事業者ユーザIDとは、直接対応付けずに、マスタユーザIDを介してのみ間接的に対応付けられるようにしてもよい。
制御部110は、例えば、事業者サーバ400から、事業者において発行及び管理されている当該事業者の顧客でもあるユーザを識別する情報(以下、「事業者顧客ID」という)を取得してもよい。また、制御部110は、例えば、ユーザに対して新たに電子決済手段が追加された際に、当該電子決済手段の事業者における当該ユーザの事業者顧客IDを取得してもよい。また、制御部110は、例えば、事業者ごとに、事業者ユーザIDと事業者顧客IDとを対応付けて登録してもよい。この対応付けにあたって、事業者ユーザIDと事業者顧客IDとの関係は、1対0又は1対1の関係となる。制御部110は、例えば、この事業者ユーザIDと事業者顧客IDとの対応関係を示すユーザID事業者顧客ID対応情報を記憶部140に記憶してもよい。
上記構成によれば、事業者において発行及び管理されている事業者顧客IDを、事業者ユーザIDを介して間接的にマスタユーザIDに紐づけることができる。このため、上記構成によれば、複数の事業者にユーザ情報を提供する際に、ユーザ名等のユーザ個人を特定できる情報に替えて提供先の事業者の事業者ユーザIDに対応する事業者顧客IDを用いれば、事業者間で同一ユーザであることを秘匿させることができる。
「電子決済手段情報」とは、事業者ごとの電子決済手段を示す情報である。電子決済手段情報は、例えば、該当する事業者を識別するための「事業者識別情報(以下、「事業者ID」という)」、事業者の名称を示す「事業者名」、事業者の通称を示す「事業者通称」、事業者のロゴを示すロゴ画像データ、後述の登録受付部115により登録されている支払い方法を示す支払い方法情報等を含んでもよい。また、「電子決済手段出力情報」とは、ユーザに対応する複数の電子決済手段を示す情報である。電子決済手段出力情報は、例えば、この複数の電子決済手段を示す「電子決済手段名(例えば、「事業者通称」+「Pay」等)」を一覧で表示する画面であってもよい。
電子決済出力情報は、例えば、出力する電子決済手段を、ユーザ端末200の位置情報に基づいてユーザの現在位置から近い、又はユーザの現在位置を含む店舗を有する事業者の電子決済手段を優先出力(例えば、一覧表示におけるソート表示)してもよい。このような構成によれば、電子決済出力情報は、ユーザにとって使い勝手のよい電子決済手段を優先的に出力することができる。
出力情報生成部111は、例えば、業種情報を記憶する第2記憶部142を参照して、決済データに基づき、利用明細出力情報を生成してもよい。ここで「業種情報」とは、事業者の業種を示す情報である。また、ここで「利用明細出力情報」とは、ユーザごとの決済処理部114における決済の利用明細を出力するための情報である。また、利用明細出力情報は、例えば、事業者の業種ごとに出力調整可能であってもよい。ここでいう「出力調整可能」とは、例えば、画面表示であれば、事業者の業種ごとにフィルタリングした表示内容に切り替えられることであってもよい。
「利用明細」とは、店舗での代金の支払い決済における統合決済サービスの利用を示す明細である。利用明細は、例えば、各決済を識別するための「決済ID」、各決済が行われた日時を示す「決済日時」、各決済が行われた店舗を示す「店舗名」、各決済が行われた店舗が属する事業者を示す「事業者名」、「決済金額」等を含む。
上記構成によれば、出力情報生成部111は、ユーザが出力したい業種の事業者に関する利用明細のみを出力させることができる。
出力情報生成部111は、例えば、商品役務情報を記憶する第3記憶部143を参照して、利用明細情報及び決済売上結合データに基づき、決済商品役務対応付け出力情報を生成してもよい。ここで「商品役務情報」とは、事業者が販売する商品又は提供する役務の内容を示す情報である。商品役務情報は、例えば、商品又は役務を識別するための「商品役務識別情報(以下、「商品役務ID」という)、「商品名」又は「役務名」、商品又は役務の「価格」、商品又は役務の「カテゴリ、商品の「サイズ」、商品の「カラー」、商品の製造元のブランドを示す「ブランド名」等を含んでもよい。また、ここで「決済商品役務対応付け出力情報」とは、決済の利用明細と商品又は役務の内容とを対応付けて出力するための情報である。
上記構成によれば、ユーザは、店舗での商品等の代金の支払いにあたって、当該支払いの決済の利用に紐づく商品等の情報をユーザ端末200で確認することができる。
決済手段受付部112は、ユーザ端末200から、複数の電子決済手段のうちユーザが利用する電子決済手段の選択を受け付ける。決済手段受付部112がユーザ端末200から上記電子決済手段の選択を受け付ける態様に関しては、どのような態様でもよく、例えば、ユーザ端末200にインストールされたユーザ用統合決済アプリ経由で受け付けてもよい。
要求受付部113は、ユーザから店舗に対する商品販売又は役務提供により生じた代金の支払いの際、ユーザ端末200又は店舗端末300から、当該支払いの決済要求を受け付ける。要求受付部113がユーザ端末200又は店舗端末300から上記決済要求を受け付ける態様に関しては、どのような態様でもよく、例えば、当該決済要求を示すメッセージをユーザ端末200等から通信部130を介して受信してもよい。
要求受付部113は、例えば、店舗端末300から、ユーザ端末200で出力されて店舗端末300で読み取られた後述の第1識別コードの事業者IDを含む決済要求を受け付けてもよい。
要求受付部113は、例えば、ユーザ端末200から、店舗端末300からユーザ端末200で読み取られた第2識別コードの事業者IDを含む決済要求を受け付けてもよい。ここで「第2識別コード」とは、ユーザが店舗に商品等の代金を支払う際にMPM方式のコード決済を行うための一次元バーコード又は二次元バーコードである。第2識別コードは、店舗端末300が生成する識別コードであり、店舗が属する事業者を識別するための「事業者ID」、支払いの決済を識別するための「決済識別情報(以下、「決済ID」)」を含む。
決済処理部114は、要求受付部113により受け付けた決済要求に応じて、ユーザから選択された電子決済手段で支払いの決済をするための処理を行う。決済処理部114は、例えば、選択された電子決済手段が銀行振込による支払いを利用する場合、仕向け先の銀行の銀行サーバに対して、銀行振込の振込処理を指示する。また、決済処理部114は、例えば、選択された電子決済手段がクレジットカード決済による支払いを利用する場合、該当するクレジットカードシステムにクレジットカード決済処理を指示する。
上記構成によれば、ユーザは、店舗での商品購入等において複数の事業者がそれぞれ提供する電子決済手段を利用するにあたって、商品等の代金の支払いの決済を行う電子決済手段を選択して決済要求すれば当該支払いの決済をさせることができる。このため、複数の事業者がそれぞれ提供する電子決済手段を利用する際に、ユーザは、事業者別のアプリをそれぞれインストール等する必要がなく、その利用の手間を低減することができる。
決済処理部114は、例えば、要求受付部113が受け付けた決済要求に応じて、ユーザから選択された電子決済手段において、登録受付部115で登録された支払い方法及び認証情報により支払いの決済をするための処理を行ってもよい。
上記構成によれば、決済処理部114は、決済要求があった際に、ユーザから選択された電子決済手段において、予め登録されている支払方法等を用いて支払いの決済を円滑に行うことができる。このため、上記構成によれば、決済処理部114は、ユーザにとって使い勝手のよい決済サービスを提供することができる。
決済処理部114は、例えば、要求受付部113が受け付けた決済要求に含まれる第1識別コードの事業者識別情報が示す事業者と当該決済要求の要求元の店舗が属する事業者とが一致する場合、コード決済による支払いの決済をするための処理を行ってもよい。決済処理部114は、この事業者が一致するか否かの判定の際に、店舗情報を参照してもよい。ここで「店舗情報」とは、各店舗を示す情報であり、例えば、店舗を識別するための「店舗識別情報(以下、「店舗ID」という)」、店舗を示す「店舗名」、又は店舗が属する事業者を示す「事業者ID」等を含んでもよい。
上記構成によれば、決済処理部114は、代金の支払いの決済において、CPM方式のコード決済を用いてユーザが店舗に商品等の代金を支払う際に、支払い先の店舗とユーザが選択した電子決済手段との整合性を図ることができる。
決済処理部114は、例えば、要求受付部113が受け付けた決済要求に含まれる第2識別コードの事業者IDが示す事業者とユーザから選択された電子決済手段の事業者とが一致する場合、コード決済による支払いの決済をするための処理を行ってもよい。
上記構成によれば、決済処理部114は、代金の支払いの決済において、MPM方式のコード決済を用いてユーザが店舗に商品等の代金を支払う際に、支払い先の店舗とユーザが選択した電子決済手段との整合性を図ることができる。
決済処理部114は、例えば、上記支払いの決済をするための処理を行った場合に、当該決済の決済データを生成してもよい。ここで「決済データ」は、決済処理部114により処理が行われた支払いの決済の内容を示すデータである。決済データは、例えば、決済を行ったユーザを示す「ユーザID」、決済対象の商品又は役務を示す「商品役務ID」、決済対象の商品又は役務の数量を示す「数量」、該当する決済が行われた日時を示す「決済日時情報」、「決済金額」、該当する支払いが行われた店舗を識別するための「店舗ID」及び該当する支払いが行われた店舗端末300を示す「端末番号」を含んでもよい。決済データは、例えば、匿名加工されたユーザ情報を含んでもよい。なお、決済日時情報は、例えば、該当する決済が行われた年月日を含んでもよく、さらに、時分秒のいずれかまでの情報を含んでもよい。
登録受付部115は、ユーザ端末200から、ユーザが使用可能な代金の支払い方法と認証情報の登録を受け付ける。登録受付部115は、例えば、ユーザに対応する電子決済手段それぞれに対して、この支払い方法と認証情報の登録を受け付けてもよい。ここで「ユーザが使用可能な代金の支払い方法」は、例えば、クレジットカードやデビットカード等によるカード払い、銀行振込による支払い、カードレス払い、プリペイド口座による支払い、電子マネー(仮想通貨を含む)による支払い等の様々な方法が考えられる。また、ユーザが使用可能な代金の支払い方法は、上記のカード払いや銀行振込による支払い等を対応付けたコード決済による方法であってもよい。登録受付部115は、ユーザが使用可能な代金の支払い方法の登録と併せて、当該支払い方法の利用に必要な口座管理情報の登録を受け付けてもよい。
「認証情報」とは、上記支払い方法を利用する際のユーザ認証を受けるための情報である。認証情報は、例えば、ユーザアカウントを識別するための「アカウントID」と、当該ユーザアカウントの「パスワード」を含んでもよい。
「口座管理情報」とは、各種口座を管理するための情報である。口座管理情報は、例えば、「口座ID」、「ユーザ名」、ユーザの生年月日を示す「生年月日」、ユーザのE-Mailアドレス等を示す「アドレス」、ユーザの「電話番号」、口座残高を示す「口座残高」又は口座の入出金履歴を示す「入出金履歴」等を含む。また、口座管理情報は、例えば、ユーザの口座の口座情報にアクセスするための認証情報を含んでもよい。
コード生成部116は、登録受付部115で登録された支払い方法が第1識別コードを用いるコード決済による方法の場合、決済手段受付部112が電子決済手段の選択を受け付けた際に、第1識別コードを生成する。ここで「第1識別コード」とは、ユーザが店舗に商品等の代金を支払う際にCPM方式のコード決済を行うための一次元バーコード又は二次元バーコードである。第1識別コードは、ユーザから選択された電子決済手段における事業者を識別するための「事業者ID」、支払いの決済を識別するための「決済ID」を含む。
売上データ取得部117は、支払いが行われた店舗が属する事業者の事業者サーバ400から、売上データを取得する。売上データ取得部117が売上データを取得する態様に関しては、どのような態様でもよく、例えば、事業者サーバ400から売上データのデータファイルを受信してもよい。また、売上データ取得部117が売上データを取得する態様は、他の例として、事業者サーバ400にリモートアクセスして売上データのデータファイルを取得してもよいし、事業者サーバ400が実装するAPIに売上データの参照を指示してその結果として売上データを取得してもよい。
「売上データ」とは、事業者における店舗での商品販売又は役務提供による売上の内容を示すデータである。売上データは、例えば、上記店舗における代金の支払いによる売上の日時を示す「売上日時情報」、「売上金額」、該当する店舗を示す「店舗ID」及び該当する店舗端末300を示す「端末番号」を含んでもよい。また、売上データは、売上対象の商品又は役務を識別するための商品役務識別情報を含んでもよい。なお、売上日時情報は、例えば、該当する売上があった年月日を含んでもよく、さらに、時分秒のいずれかまでの情報を含んでもよい。
データ結合部118は、決済日時情報及び売上日時情報、決済金額及び売上金額、並び店舗IDをキーにして、決済データと売上データとを結合させて、決済売上結合データを生成する。また、データ結合部118は、例えば、さらに決済データと売上データそれぞれの端末番号をキーに含めて、決済データと売上データとを結合させてもよい。データ結合部118は、例えば、上記キーとする情報が所定の結合条件を満たす場合、決済データと売上データとを結合してもよい。データ結合部118が決済データと売上データとを結合する態様は、どのような態様でもよく、例えば、単純結合、内部結合、外部結合等の態様を適宜用いればよい。また、ここでいう「所定の結合条件」とは、例えば、上記キーとする情報の照合において、それぞれの値が完全一致することであってもよいし、部分一致することであってもよい。また、所定の結合条件は、それぞれの値がゆらぎを吸収した形、当該値を丸めた形又は当該値にレンジをもたせた形で略一致することであってもよい。データ結合部118は、例えば、決済日時情報及び売上日時情報は、完全一致するか否かではなく、それぞれの値にプラスマイナス1分のレンジをもたせて略一致するか否かを判定してもよい。データ結合部118は、決済日時情報及び売上日時情報が略一致する場合には、決済データと売上データとを結合させてもよい。
データ提供部119は、決済売上結合データを、事業者サーバ400に提供する。データ提供部119が決済売上結合データを提供する態様は、どのような態様でもよく、例えば、決済売上結合データのデータファイルを事業者サーバ400に送信してもよいし、決済売上結合データを事業者サーバ400に参照させるためのAPIを実装してもよい。また、データ提供部119が決済売上結合データを提供する態様は、他の例として、データ提供部119が決済売上結合データを示すWebサイトを生成して、通信部130を介して事業者サーバ400に配信してもよい。事業者は、事業者サーバ400に配信されたこのWebサイトにより決済売上結合データを照会することができる。データ提供部119は、例えば、事業者がこのWebサイトにより決済売上結合データを照会するにあたって、当該事業者の事業者顧客IDを受け付けて、受け付けた事業者顧客IDに対応する事業者ユーザID、ひいてはマスタユーザIDが付与されているユーザに関する決済売上結合データを照会結果として提供してもよい。
上記構成によれば、事業者は、決済売上結合データを得ることができる。このため、上記構成によれば、事業者は、店舗の売上データだけではユーザを特定できないところ、決済売上結合データを得ることで、店舗の商品等の売上に関するユーザ個人を特定、又はユーザ個人の特定まではいかなくともユーザペルソナとして特定することができる。したがって、上記構成によれば、事業者は、One to Oneマーケティング等に資するデータを得ることができる。
データ提供部119は、例えば、事業者サーバ400に提供する際に、決済売上結合データの少なくとも一部を秘匿化してもよい。ここで「秘匿化」は、例えば、決済売上結合データに示された個人情報などの機密性の高い情報に対して特定の文字(例えば、アスタリスクや数字の「9」、記号の「□」など)でマスキングしてもよい。また、秘匿化は、例えば、決済売上結合データに示された文字列をハッシュ値に変換したり、暗号化したりしてもよい。データ提供部119は、例えば、事業者サーバ400に提供する際に、決済売上結合データの秘匿化にあたって、提供先の事業者においてユーザ個人を特定されないよう、匿名加工してもよい。データ提供部119は、例えば、この匿名加工にあたって、事業者顧客ID又は事業者ユーザIDを、ユーザ個人を特定可能な情報(立てば、ユーザの氏名等)と置き換えて、提供先の事業者ごとに用いてもよい。
データ提供部119は、例えば、ユーザに対応付けられた電子決済手段の事業者の事業者サーバ400に、当該ユーザに関する決済売上結合データを提供してもよい。すなわち、データ提供部119は、決済売上結合データを各事業者の電子決済手段が対応付けられたユーザに関するものに限定して、各事業者の事業者サーバ400に提供してもよい。このような構成により、データ提供部119は、ユーザが利用しない電子決済手段の事業者に当該ユーザに関するデータを提供することを抑止し、セキュリティの高いサービスをユーザに提供することができる。
データ提供部119は、例えば、事業者サーバ400に、提供可能に設定された他の事業者の支払い決済に関する決済データ及び決済売上結合データの少なくとも一つ(以下、「決済データ等」ともいう)を提供してもよい。データ提供部119は、例えば、提供可能事業者情報を記憶する記憶部140を参照して、事業者それぞれの支払い決済に関する決済データ及び決済売上結合データの少なくとも一つを、提供可能な他の事業者に提供してもよい。ここで「提供可能事業者情報」とは、事業者ごとにそれぞれの決済データ及び決済売上結合データの少なくとも一つを提供可能な他の事業者を示す情報である。
データ提供部119は、例えば、提供可能事業者情報に加え、業種情報を記憶する第2記憶部142を参照して、事業者それぞれの支払い決済に関する決済データ及び決済売上結合データの少なくとも一つを、同業種以外の他の事業者に提供してもよい。
上記構成によれば、データ提供部119は、事業者に、他の事業者の決済データ等を提供することを実現しつつ、提供先を特定の他の事業者に限定することができる。このため、上記構成によれば、データ提供部119は、例えば、同業種の事業者間では決済データ等を提供しないように制御することができる。
データ提供部119は、例えば、ユーザに対応付けられた電子決済手段の事業者の事業者サーバ400に、当該ユーザに関する決済売上結合データであって、さらに提供可能に設定された他の事業者の支払い決済に関する決済売上結合データを提供してもよい。
データ提供部119は、例えば、事業者サーバ400に、ユーザ情報、及びユーザのヘルスケアデータの少なくとも一つを提供してもよい。また、データ提供部119は、例えば、ユーザに対応付けられた電子決済手段の事業者の事業者サーバ400に、当該ユーザに関するユーザ情報及びヘルスケアデータの少なくとも一つを提供してもよい。このような構成により、データ提供部119は、ユーザが利用しない電子決済手段の事業者に当該ユーザに関するデータを提供することを抑止し、セキュリティの高いサービスをユーザに提供することができる。
ヘルスケアデータ取得部120は、外部システム5、並びにユーザ端末200のヘルスケアデータ記録部241の少なくともいずれか一つと接続して、ユーザのヘルスケアデータの少なくともいずれか一つを取得する。なお、ヘルスケアデータ取得部120がヘルスケアデータを取得する態様に関しては、売上データ取得部117が売上データを取得する態様と同様である。
特典付与部121は、ヘルスケアデータ取得部120が取得したヘルスケアデータが所定の条件を満たす場合、ユーザに、支払いに利用可能な特典を付与する。所定の条件は、例えば、活動データであるユーザの一日の歩数の閾値(例えば、「3000歩以上」等)であってもよい。
特典付与部121は、ユーザのヘルスケアに資する行動以外のユーザの行動に対しても特典を付与してもよく、例えば、統合決済システム1の決済サービスの利用の促進につながる行動に対してもユーザに特典を付与してもよい。特典付与部121は、例えば、ユーザがユーザ端末200でユーザ用統合決済アプリを起動する度に、ユーザに特典を付与してもよい。また、特典付与部121は、他の例として、ユーザが特定の場所にチェックインする度に、又は第1識別コードを読み取る若しくは第2識別コードを生成する度に、ユーザに特典を付与してもよい。
通信部130は、ネットワークNを介して、ユーザ端末200、事業者サーバ400又は外部システム5等と各種情報を送受信する。通信部130は、例えば、ネットワークNを介して、ユーザ端末200から決済要求を受信したり、当該決済要求による決済の処理結果を示す情報をユーザ端末200に送信したりする。また、通信部130は、送信部131を備える。
送信部131は、複数の電子決済手段のうちユーザが利用する電子決済手段を選択させるために、電子決済手段出力情報をユーザ端末200に送信する。また、送信部131は、例えば、コード生成部116で生成された第1識別コードを示す第1コード情報を、決済手段受付部112が電子決済手段の選択を受け付けたユーザ端末200に送信してもよい。
送信部131は、例えば、利用明細出力情報をユーザ端末200に送信してもよい。また、送信部131は、例えば、決済商品役務対応付け出力情報をユーザ端末200に送信してもよい。
記憶部140は、第1記憶部141を備える。また、記憶部140は、例えば、第2記憶部142、又は第3記憶部143を備えてもよい。第1記憶部141は、ユーザ決済手段対応情報を記憶する。第2記憶部142は、業種情報を記憶する。第3記憶部143は、商品役務情報を記憶する。また、記憶部140は、例えば、提供可能事業者情報を記憶してもよい。記憶部140は、データベースマネジメントシステム(DBMS)を利用して各情報を記憶してもよいし、ファイルシステムを利用して上記情報を記憶してもよい。DBMSを利用する場合は、上記情報ごとにテーブルを設けて、当該テーブル間を関連付けて上記情報を管理してもよい。
<2-2.ユーザ端末の機能構成>
図5を参照して、本実施形態に係るユーザ端末200の機能構成を説明する。図5に示すように、ユーザ端末200は、制御部210と、ユーザ通信部230と、ユーザ記憶部240と、操作入力部250と、表示出力部260とを備える。
制御部210は、ユーザ出力情報生成部211と、ユーザ決済手段受付部212と、決済要求生成部213とを備える。制御部210が備えるこれらの機能部は、後述のユーザ端末200のプロセッサ801がユーザ用統合決済アプリを実行することにより実現される。
ユーザ出力情報生成部211は、例えば、後述の表示出力部260で後述の3.画面例で示す各種画面を出力するための出力情報を生成してもよい。また、ユーザ出力情報生成部211は、例えば、統合決済サーバ100の出力情報生成部111と同様の機能を備えてもよい。具体的には、ユーザ出力情報生成部211は、ユーザ決済手段対応付け情報を記憶するユーザ記憶部240を参照して、電子決済手段出力情報を生成してもよい。
ユーザ決済手段受付部212は、ユーザから、複数の前記電子決済手段のうち、当該ユーザが利用する電子決済手段の選択を受け付ける。ユーザ決済手段受付部212は、例えば、表示出力部260に表示された決済手段選択画面A4において、後述の操作入力部250によって受け付けられたユーザからの操作入力によって電子決済手段の選択を受け付ける。ユーザ決済手段受付部212は、この選択を受け付けた電子決済手段を示すメッセージを統合決済サーバ100の決済手段受付部112にユーザ通信部230を介して送信する。
決済要求生成部213は、ユーザからの指定により、統合決済サーバ100に支払いの決済を要求するための決済要求を生成する。決済要求生成部213は、例えば、ユーザから店舗に対する商品販売又は役務提供により生じた代金の支払いの際、ユーザから選択された電子決済手段における支払いの決済要求を生成してもよい。決済要求生成部213は、生成した決済要求を、ユーザ送信部231を介して統合決済サーバ100に送信する。
ユーザ記憶部240は、表示出力部260で各種画面を表示するための表示情報を記憶する。また、ユーザ記憶部240は、例えば、ユーザ情報、事業者情報、店舗情報、ユーザ決済手段対応付け情報、口座管理情報、又は第1コード情報等を記憶してもよい。なお、これらの情報は各種画面を出力等するために統合決済サーバ100から配信されたものであり、これらの情報のマスターデータは統合決済サーバ100の記憶部140で管理される。ユーザ記憶部240は、ユーザのヘルスケアデータを記録するヘルスケアデータ記録部241を備えてもよい。
ユーザ通信部230は、ネットワークNを介して、統合決済サーバ100、外部サーバ又は外部システム等に各種情報を送受信する。ユーザ通信部230は、例えば、ネットワークNを介して、統合決済サーバ100に決済要求生成部213が生成した決済要求を送信したり統合決済サーバ100から当該決済要求による支払い決済の処理結果を受信したりする。ユーザ通信部230は、ユーザ送信部231を備えてもよい。ユーザ送信部231は、決済要求生成部213で生成された決済要求を、ユーザから選択された電子決済手段で支払いの決済をするための処理を行う統合決済サーバに送信する。
操作入力部250は、表示出力部260に表示された各種画面に対するユーザの操作入力を受け付ける。操作入力部250は、当該受け付け結果を制御部210に伝達する。
表示出力部260は、ホーム画面、活動データ画面、クーポン画面、コード決済画面、利用明細照会画面又は購入商品照会画面等の各種画面を表示する。
<3.画面例>
図6~8を参照して、統合決済システム1の画面例を説明する。
図6(a)に示すように、ホーム画面A1は、ユーザが統合決済システム1に統合決済アプリを介してログインした際に、はじめに表示される画面である。ホーム画面A1は、例えば、ユーザが保有する特典(本例では、「マイル」とする)の総量を示す総保有マイル表示領域a11と、ユーザの活動データを表示する活動データ画面A2を表示するための活動データ画面表示ボタンa12と、ユーザの食事データを表示する食事データ画面(不図示)を表示するための食事データ画面表示ボタンa13と、ユーザの身体データを表示する身体データ画面(不図示)を表示するための身体データ画面表示ボタンa14と、ユーザが保有するマイルと交換可能なクーポン一覧を示すクーポン一覧表示領域a15と、を含む。活動データ画面表示ボタンa12が押下されると、活動データ画面A2に遷移する。クーポン一覧表示領域a15に表示されている各クーポンのボタンが指定(押下)されると、当該指定されたクーポンの内容を表示するクーポン画面A3に遷移する。
図6(b)に示すように、活動データ画面A2は、ユーザの活動データを表示する。図6(c)に示すように、クーポン画面A3は、上記クーポン一覧から指定されたクーポンの内容を表示する。
図7(a)に示すように、決済手段選択画面A4は、ユーザに対応する複数の電子決済手段を表示する画面である。また、決済手段選択画面A4は、ユーザから、店舗での商品等の代金の支払いの際に利用する電子決済手段の選択を受け付けるための画面でもある。決済手段選択画面A4は、電子決済手段出力情報の一態様である。決済手段選択画面A4は、電子決済手段(本例では、「加盟店Pay」と記載)を新たに追加するための追加指定ボタンa41と、ユーザに対応する電子決済手段の一覧を表示する電子決済手段一覧表示領域a42とを含む。追加指定ボタンa41が押下されると、新たに電子決済手段を追加するための電子決済手段追加画面(不図示)に遷移する。電子決済手段一覧表示領域a42は、ユーザに対応する第1事業者(本例では、「ドラッグストアB1」とする」)の第1電子決済手段選択ボタンa421と、第2事業者(本例では、「健康カフェB2」とする)の第2電子決済手段選択ボタンa422とを含む。第1電子決済手段選択ボタンa421が押下されると、ドラッグストアB1の電子決済手段における支払い決済のためのコード決済画面A5に遷移する。
図7(b)に示すように、コード決済画面A5は、ドラッグストアB1の電子決済手段における支払い決済を行うための画面である。なお、本例では、ドラッグストアB1の電子決済手段には、支払い方法としてコード決済による銀行振込が登録されているものとする。コード決済画面A5は、登録されている支払い方法を表示する支払い方法表示領域a51と、コード生成部116により生成された第1識別コードを表示する第1識別コード表示領域a52とを含む。図7(c)に示すように、コード決済画面A5は、表示された第1識別コードが店舗端末300に読み取られて支払い決済のための処理が完了した際に、当該完了の旨を示す決済完了通知ダイアログa53を表示してもよい。また、他の例として、表示された第1識別コードが店舗端末300に読み取られて支払い決済のための処理が完了した際に、決済完了通知ダイアログa53を表示するのではなく、コード決済画面A5から当該完了の旨を示す決済完了画面(不図示)に遷移させてもよい。
図8(a)に示すように、利用明細照会画面A6は、ユーザごとの決済処理部114における決済の利用明細を表示する画面である。利用明細照会画面A6は、利用明細出力情報の一態様である。利用明細照会画面A6は、全ての決済の利用明細を利用明細一覧表示領域a64で表示するよう表示を切り替える全明細表示切替タブa61と、指定した事業者の業種の利用明細のみを利用明細一覧表示領域a64で表示するよう表示を切り替える事業者別表示切替タブa62と、選択した期間(本例では、「前月」、「翌月」又は選択した月を示す「選択月」)の利用明細のみを利用明細一覧表示領域a64で表示するよう表示を切り替える期間別表示切替タブa63と、決済の利用明細を一覧で利用明細一覧表示領域a64とを含む。また、利用明細一覧表示領域a64は、各利用明細において、各利用明細に対応する購入商品を照会するための商品照会画面表示ボタンa641を備える。商品照会画面表示ボタンa641が押下されると、対応する購入商品を表示する購入商品照会画面A7に遷移する。
図8(b)に示すように、購入商品照会画面A7は、指定した決済の利用明細に対応付けられた商品の内容を表示する。利用明細照会画面A6及び購入商品照会画面A7は、決済商品役務対応付け出力情報の一態様である。
<5.データ構成例>
図9~図11を参照して、統合決済システム1のデータ構成例を説明する。なお、本例で説明する各種情報において、図9~図11で例示する各種情報に含まれる項目が全て含まれる必要はなく、また、これら以外の項目が含まれてもよく、各種情報を用いた処理等に応じて適宜設定すればよい。図9に示すように、事業者情報は、業種情報(本例では、「業種コード」と記載)と、「事業者ID」と、「事業者名」とを含む。また、ユーザ情報は、ユーザごとの、「ユーザID」と、「氏名」と、「生年月日」とを含む。
図10に示すように、ユーザID事業者顧客ID対応情報は、「事業者ID」と、「事業者顧客ID」と、「マスタユーザID」と、「事業者ユーザID」と、「氏名」とを含む。なお、「事業者顧客ID」項目の値は、例えば、事業者ユーザIDに対応する事業者の事業者サーバ400から事業者顧客IDが取得できない場合(例えば、対応する事業者で事業者顧客IDが発行されていない場合等)はNull等が設定されてもよい。また、ユーザ決済手段対応情報は、「ユーザID」と、「電子決済手段名」と、「電子決済手段ID」と、「事業者ID」と、ユーザごとに事業者等から配信する広告を識別するための「広告識別情報(以下、「広告ID」という)」を含む。
図11に示すように、決済データは、「決済ID」と、「決済日時(日付)」と、「決済日時(時分秒)」と、「事業者ID」と、「事業者名」と、「決済金額」と、「ユーザID」とを含む。また、売上データは、売上商品ごとの、「レシート番号」と、「決済ID」と、「事業者ID」と、「店舗ID」と、「売上日時(日付)」と、「売上日時(時分秒)」と、「売上商品名」と、「単価」と、「決済金額」とを含む。なお、「決済ID」項目の値は、例えば、初期値をNull等に設定して、データ結合部118により各売上データに対して決済データが結合された際に、データ結合部118により結合対象の決済データの決済IDの値が設定されてもよい。
<6.動作例>
図12及び図13を参照して、本実施形態に係る統合決済システム1の動作例を説明する。
<6-1.フロー>
図12は、統合決済サーバ100において、ユーザが店舗において商品等の代金を支払う際に、当該ユーザから電子決済手段の選択を受け付けて、ユーザから選択された電子決済手段において商品等の代金の支払い決済をするための処理を行う流れの例を示すフロー図である。なお、本例で説明するコード決済は、CPM方式とする。なお、以下に示す処理の順番は一例であって、適宜、変更されてもよい。
図12に示すように、統合決済サーバ100の出力情報生成部111は、電子決済出力情報を生成する(S10)。送信部131は、複数の電子決済手段のうちユーザが利用する電子決済手段を選択させるために、生成された電子決済出力情報をユーザ端末200に送信する(S11)。決済手段受付部112は、ユーザ端末200から、ユーザが利用する電子決済手段の選択を受け付ける(S12)。
登録された支払い方法がコード決済による方法の場合(S13のYes)、決済手段受付部112が電子決済手段の選択を受け付けた際に、コード生成部116は、第1識別コードを生成する(S14)。送信部131は、第1識別コードを示す第1コード情報を、電子決済手段の選択を受け付けたユーザ端末200に送信する(S15)。
要求受付部113は、ユーザ端末200で表示された第1識別コードを読み取った店舗端末300から、第1識別コードの事業者IDを含む決済要求を受け付ける(S16)。
決済処理部114は、第1識別コードの事業者IDが示す事業者と決済要求の要求元の店舗が属する事業者とが一致する場合(S17のYes)、決済要求に応じて、ユーザから選択された電子決済手段において、コード決済による支払いの決済をするための処理を行う(S18)。決済処理部114は、送信部131を介して、当該決済の処理結果をユーザ端末200及び店舗端末300に送信する(S19)。
決済処理部114は、第1識別コードの事業者IDが示す事業者と決済要求の要求元の店舗が属する事業者とが一致しない場合(S17のNo)、決済エラーを示すエラーメッセージを生成する(S20)。送信部131は、当該エラーメッセージをユーザ端末200及び店舗端末300に送信する(S21)。
登録された支払い方法がコード決済による方法ではない場合(S13のNo)、要求受付部113は、ユーザ端末200から決済要求を受け付ける(S22)。決済処理部114は、決済要求に応じて、ユーザから選択された電子決済手段において、登録された支払い方法及び認証情報により支払いの決済をするための処理を行う(S23)。決済処理部114は、送信部131を介して、当該処理の結果をユーザ端末200及び店舗端末300に送信する(S24)。
<6-2.インタラクション>
図13は、統合決済システム1において、ユーザが店舗において商品等の代金を支払う際に、当該ユーザから選択された電子決済手段において商品等の代金の支払い決済をするための処理行う際の統合決済サーバ100とユーザ端末200と、店舗端末300と、事業者サーバ400との相互作用を示すシーケンス図である。なお、本例では、登録された支払い方法は、コード決済による銀行振込払いとする。
図13に示すように、ユーザ端末200は、決済手段選択画面A4の表示指定をユーザから受け付ける(S30)。ユーザ端末200は、上記指定を受け付けると統合決済サーバ100に決済手段出力情報を要求する(S31)。ユーザ端末200は、具体的には、当該要求を示すメッセージを統合決済サーバ100に送信する。以下、ユーザ端末200から統合決済サーバ100に各種情報や各種処理を要求する処理は、このようにそれぞれの要求を示すメッセージを統合決済サーバ100に送信することで実現するものとする。
統合決済サーバ100は、受信した上記要求に基づいて、決済手段出力情報を生成する(S32)。統合決済サーバ100は、生成された決済手段出力情報をユーザ端末200に送信する(S33)。
ユーザ端末200は、受信した決済手段出力情報に基づいて、決済手段選択画面A4を表示する(S34)。ユーザ端末200は、ユーザから済手段選択画面A4に対して利用する電子決済手段の選択を受け付ける(S35)。ユーザ端末200は、選択された電子決済手段の受け付け及び第1コード情報を統合決済サーバ100に要求する(S36)。
統合決済サーバ100は、受信した上記要求に基づいて、複数の電子決済手段のうちユーザが利用する電子決済手段の選択を受け付ける(S37)。また、統合決済サーバ100は、電子決済手段の選択を受け付けた際に、第1識別コードを生成する(S38)。統合決済サーバ100は、生成された第1識別コードを示す第1コード情報をユーザ端末200に送信する(S39)。
ユーザ端末200は、受信した上記第1コード情報の第1識別コードを表示する(S40)。店舗端末300は、店員からの購入商品のレジ入力を受け付ける(S41)。店舗端末300は、ユーザ端末200に表示された第1識別コードを読み取る(S42)。店舗端末300は、読み取った第1識別コードの事業者IDを含む決済要求を生成する(S43)。店舗端末300は、生成された決済要求を統合決済サーバ100に送信する(S44)。統合決済サーバ100は、受信した上記決済要求を受け付ける(S45)。統合決済サーバ100は、第1識別コードの事業者IDが示す事業者と決済要求の要求元の店舗が属する事業者とが一致するか否か判定する(S46)。
統合決済サーバ100、ユーザ端末200及び店舗端末300は、上記判定の結果において事業者が一致する場合、opt(Option)タグのエリア内にある処理を実行する。具体的には、統合決済サーバ100は、支払い決済のための仕向け先の銀行を判定する(S47)。統合決済サーバ100は、仕向け先の銀行の銀行サーバに、振込元をユーザの仕向け銀行の口座とし振込先を事業者の銀行の口座として、支払い金額の振込処理を指示する(S48)。上記銀行サーバは、当該指示に基づき、振込処理を実行する(S49)。上記銀行サーバは、振込処理の結果を統合決済サーバ100に送信する(S50)。統合決済サーバ100は、受信した上記振込処理の結果に基づき、支払い決済の処理結果を出力するための処理結果出力情報を生成する(S51)。統合決済サーバ100は、処理結果出力情報を、ユーザ端末200及び店舗端末300に送信する(S52)。
ユーザ端末200は、受信した処理結果出力情報に基づき、決済が完了した旨を示す処理結果画面を表示する(S53)。店舗端末300は、受信した処理結果出力情報に基づき、決済が完了した旨を示す処理結果画面を表示する(S54)。店舗端末300は、受信した処理結果出力情報に基づき、商品購入のレシートを発行する(S55)。統合決済サーバ100は、支払い決済の決済データを生成し、記憶部140に記憶する(S56)。
<7.ハードウェア構成>
図14を参照して、上述してきた統合決済サーバ100及びユーザ端末200をコンピュータ800により実現する場合のハードウェア構成の一例を説明する。なお、それぞれの装置の機能は、複数台の装置に分けて実現することもできる。
図14に示すように、コンピュータ800は、プロセッサ801と、メモリ803と、記憶装置805と、入力I/F部807と、データI/F部809と、通信I/F部811、及び表示装置813を含む。
プロセッサ801は、メモリ803に記憶されているプログラムを実行することによりコンピュータ800における様々な処理を制御する。例えば、統合決済サーバ100の制御部110が備える各機能部やユーザ端末200の制御部210が備える各機能部等は、メモリ803に一時記憶されたプログラムを、プロセッサ801が実行することにより実現可能である。
メモリ803は、例えばRAM(Random Access Memory)等の記憶媒体である。メモリ803は、プロセッサ801によって実行されるプログラムのプログラムコードや、プログラムの実行時に必要となるデータを一時的に記憶する。
記憶装置805は、例えばハードディスクドライブ(HDD)やフラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体である。記憶装置805は、オペレーティングシステムや、上記各構成を実現するためのユーザ用統合決済アプリを含む各種プログラムを記憶する。この他、記憶装置805は、ユーザ情報、電子決済手段情報、ユーザ決済手段対応情報、口座管理情報、業種情報、第1コード情報、第2コード情報及び各種出力情報等を登録するテーブルと、当該テーブルを管理するDBを記憶することも可能である。このようなプログラムやデータは、必要に応じてメモリ803にロードされることにより、プロセッサ801から参照される。
入力I/F部807は、ユーザからの入力を受け付けるためのデバイスである。入力I/F部807の具体例としては、キーボードやマウス、タッチパネル、各種センサ、ウェアラブル・デバイス等が挙げられる。入力I/F部807は、例えばUSB(Universal Serial Bus)等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続されても良い。
データI/F部809は、コンピュータ800の外部からデータを入力するためのデバイスである。データI/F部809の具体例としては、各種記憶媒体に記憶されているデータを読み取るためのドライブ装置等がある。データI/F部809は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、データI/F部809は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800へと接続される。
通信I/F部811は、コンピュータ800の外部の装置と有線又は無線により、インターネットNを介したデータ通信を行うためのデバイスである。通信I/F部811は、コンピュータ800の外部に設けられることも考えられる。その場合、通信I/F部811は、例えばUSB等のインタフェースを介してコンピュータ800に接続される。
表示装置813は、各種情報を表示するためのデバイスである。表示装置813の具体例としては、例えば液晶ディスプレイや有機EL(Electro-Luminescence)ディスプレイ、ウェアラブル・デバイスのディスプレイ等が挙げられる。表示装置813は、コンピュータ800の外部に設けられても良い。その場合、表示装置813は、例えばディスプレイケーブル等を介してコンピュータ800に接続される。また、入力I/F部807としてタッチパネルが採用される場合には、表示装置813は、入力I/F部807と一体化して構成することが可能である。
なお、本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
また、上記実施の形態で記載された統合決済サーバ100及びユーザ端末200が備える構成要素は、記憶装置805に格納されたプログラムがプロセッサ801によって実行されることで、定められた処理が他のハードウェアと協働して実現されるものとする。また、言い換えれば、これらの構成要素は、ソフトウェア又はファームウェアとしても、それと対応するハードウェアとしても想定され、その双方の概念において、「機能」、「手段」、「部」、「処理回路」、「ユニット」、又は「モジュール」等とも記載され、またそれぞれに読み替えることができる。
[変形例]
なお、本発明を上記実施の形態に基づいて説明してきたが、以下のような場合も本発明に含まれる。
(1)上記実施形態に係る統合決済サーバ100における各構成の少なくとも一部は、ユーザ端末200が備えていてもよい。例えば、統合決済サーバ100の出力情報生成部111の機能全てをユーザ端末200のユーザ出力情報生成部211に備えさせてもよい。また、上記実施形態に係るユーザ端末200における各構成の少なくとも一部は、統合決済サーバ100等が備えていてもよい。例えば、ユーザ端末200にはスマートフォン又はラップトップ端末の端末装置が標準的に備えているWebアプリやバーコードリーダー等の機能のみとして、選択受付や決済要求受付等の上記実施形態に係る統合決済システム専用の機能は全て統合決済サーバ100又は店舗端末300側で行うとしてもよい。
(2)上記実施形態に係る第1記憶部、第2記憶部及び第3記憶部は、いずれも統合決済サーバ100の記憶部140が備える機能部とする例を説明したが、例えば、ユーザ端末200のユーザ記憶部240が備える機能部であってもよい。また、上記実施形態に係る第1記憶部、第2記憶部及び第3記憶部は、他の例として、事業者サーバ400が備える記憶部(不図示)であってもよいし、外部システム5が備える記憶部(不図示)であってもよい。また、逆に、上記実施形態に係るヘルスケアデータ記録部は、ユーザ端末200のユーザ記憶部240が備える機能部とする例を説明したが、例えば、統合決済サーバ100の記憶部140が備える機能部であってもよい。
(3)上記実施形態では示していないが、出力情報生成部111は、商品役務情報を記憶する第3記憶部143を参照して、店舗端末300に出力するための商品等入力手段出力情報を生成してもよい。ここで「商品等入力手段出力情報」とは、ユーザから店舗に対する商品販売又は役務提供により生じた代金の支払いにあたって、店舗端末300でレジ対応する際に当該店舗の店員から商品等の入力を受け付ける商品等入力手段を備える情報である。
出力情報生成部111は、例えば、商品等入力手段を事業者ごとに出力調整可能に商品等入力手段出力情報を生成してもよい。商品等入力手段は、例えば、店舗において販売可能な商品等を予め登録したドロップダウンリスト(以下、「商品等ドロップダウンリスト」ともいう)であってもよい。出力情報生成部111は、例えば、図1の例の第1事業者ドラッグストアB1に属する店舗の店舗端末300aには商品等ドロップダウンリストを表示し、他方、第2事業者の健康カフェB2に属する店舗の店舗端末300bには商品等ドロップダウンリストを表示しないよう商品等入力手段出力情報を生成してもよい。
上記構成によれば、出力情報生成部111は、事業者ごとに、商品等入力手段を出力させるか否かを調整することができる。このため、例えば、統合決済サービスを利用する事業者に対して、事業者ごとのオプションとして商品等入力手段を提供することができる。
統合決済サーバ100の送信部131は、上記の生成された商品等入力手段出力情報を店舗端末300に送信する。店舗端末300は、この受信した商品等入力手段出力情報を、店舗用統合決済アプリにより画面等に出力させてもよい。
出力情報生成部111は、例えば、商品又は役務ごとに出力調整可能に商品等入力手段出力情報を生成してもよい。出力情報生成部111は、例えば、事業者ごと、かつ商品又は役務ごとに出力調整可能に商品等入力手段出力情報を生成してもよい。
(4)上記実施形態では示していないが、出力情報生成部111は、統合決済サーバ100の管理者に対して、データ結合部118により結合されなかったデータを示す未結合データ出力情報を生成してもよい。ここで「未結合データ出力情報」とは、データ結合部118における決済データと売上データの上記キーとする情報の照合の結果に基づき、上記キーとする情報それぞれの値が一致等せずに結合されなかった決済データ及び売上データの少なくとも一つを出力するための情報である。統合決済サーバ100は、例えば、統合決済サーバ100に接続された上記管理者が使用する端末(不図示)の画面に、生成された未結合データ出力情報に基づき、上記の結合されなかった決済データ及び売上データの少なくとも一つを表示させてもよい。
出力情報生成部111は、例えば、上記管理者から、出力された上記結合されなかった決済データと売上データとを結合する指定を受け付ける結合指定受付手段を備えるよう未結合データ出力情報を生成してもよい。このような構成によれば、データ結合部118で結合のためのキーとする情報が一致等せずに自動で結合できなかった決済データ等に対して、上記管理者が手動で結合させることができる。