JP7152683B2 - 磁気冷凍装置 - Google Patents

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Description

本開示は、磁気冷凍装置に関する。
特許文献1の磁気冷凍装置は、磁気作業物質、該磁気作業物質に磁場を印加する磁場発生器(磁場変調部)、ポンプ(流体搬送機構)、及び熱交換器を備える。ポンプで搬送された液体(熱媒体)は磁気作業物質の周囲を流れる。磁場変調部により磁気発生物質に磁場が印加されると、磁気発生物質が発熱する。磁場発生物質により加熱された熱媒体は熱交換器を流れ、空気と熱交換する。
特開2004-317040号公報
特許文献1に記載のような磁気冷凍装置において、熱媒体が流れる主流路の圧力を調節できなかった。本開示の目的は、主流路の圧力を調節できる磁気冷凍装置を提供することである。
本開示の第1の態様は、熱媒体が流れる主流路(12)と、磁気作業物質(23)と、前記主流路(12)に接続するとともに前記磁気作業物質(23)が配置される流路(21,25,26)を形成するケース(22)と、該磁気作業物質(23)に磁場変動を付与する磁場変調部(24)とを有する磁気冷凍部(20)と、前記主流路(12)に接続されるとともに、該主流路(12)の熱媒体を第1方向に搬送する第1動作と、該熱媒体を前記第1方向と逆向きの第2方向に搬送する第2動作とを交互に行う流体搬送機構(30)とを備え、前記主流路(12)は、前記磁気冷凍部(20)と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する少なくとも1つの分岐流路(50,150,160)を含み、前記分岐流路(50,150,160)に接続される制御弁(60,63,64,153,163)をさらに備えていることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第1の態様では、制御弁(60,63,64,153,163)の開度を調節することで主流路(12)の圧力を調節できる。
第2の態様は、第1の態様において、前記主流路(12)は、前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の一端と前記流体搬送機構(30)との間に形成される第1流路(13)と、前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の他端と前記流体搬送機構(30)との間に形成される第2流路(14)とを含み、前記分岐流路(50)は、前記第1流路(13)と前記第2流路(14)との間に接続される中間流路(51)を含むことを特徴とする磁気冷凍装置である。
第2の態様では、第1流路(13)と第2流路(14)との間に中間流路(51)が接続される。流体搬送機構(30)から第1流路(13)に熱媒体が吐出される場合、第1流路(13)の熱媒体が中間流路(51)に分流する。流体搬送機構(30)から第2流路(14)に熱媒体が吐出される場合、第2流路(14)の熱媒体が中間流路(51)に分流する。従って、第1動作と第2動作との双方において、磁気冷凍部(20)を流れる熱媒体の流量を調節できる。
第3の態様は、第2の態様において、前記中間流路(51)は、前記第1流路(13)と前記第2流路(14)とを連通させることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第3の態様では、流体搬送機構(30)から第1流路(13)に熱媒体が吐出される場合、第1流路(13)の熱媒体が中間流路(51)に分流する。中間流路(51)は、吸入側となる第2流路(14)に連通するため、第1流路(13)の熱媒体は速やかに中間流路(51)に流入する。流体搬送機構(30)から第2流路(14)に熱媒体が吐出される場合、第2流路(14)の熱媒体が中間流路(51)に分流する。中間流路(51)は、吸入側となる第1流路(13)に連通するため、第1流路(13)の熱媒体は速やかに中間流路(51)に流入する。このように、分岐流路(50)を第1流路(13)及び第2流路(14)と連通させることで、分岐流路(50)における流量調節の応答性を向上できる。
第4の態様は、第3の態様において、前記中間流路(51)の内部容積は、前記流体搬送機構(30)の1回の前記動作の吐出量よりも大きいことを特徴とする磁気冷凍装置である。
第4の態様では、中間流路(51)の内部容積が、第1動作や第2動作における流体搬送機構(30)の吐出量よりも大きいため、例えば第1流路(13)から中間流路(51)に流入した熱媒体が、第2流路(14)に流入してしまうことを抑制できる。同様に、第2流路(14)から中間流路(51)に流入した熱媒体が第1流路(13)に流入してしまうことを抑制できる。従って、第1流路(13)の熱媒体と、第2流路(14)の熱媒体とが混ざることに起因して熱ロスが生じることを抑制できる。
第5の態様は、第2の態様において、前記中間流路(51)には、前記第1流路(13)と前記第2流路(14)とを連通させるシリンダ(55)が設けられ、前記シリンダ(55)の内部に進退可能に設けられるとともに、該シリンダ(55)の内部を2つの内部流路(57,58)に仕切る仕切部材(56)を備えていることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第5の態様では、第1流路(13)と第2流路(14)とがシリンダ(55)の仕切部材(56)によって仕切られる。このため、第1流路(13)の熱媒体と、第2流路(14)の熱媒体とが混ざることに起因して熱ロスが生じることを抑制できる。シリンダ(55)は、第1流路(13)と第2流路(14)の差圧によってシリンダ(55)の内部を進退する。
第6の態様は、第5の態様において、前記シリンダ(55)の1つの内部流路(57,58)の最大容積は、前記流体搬送機構(30)の1回の前記動作の吐出量よりも大きいことを特徴とする磁気冷凍装置である。
第6の態様では、第1動作や第2動作において、流体搬送機構(30)から吐出した熱媒体の全量をシリンダ(55)内に流入させることが可能となる。従って、分岐流路(50)に分流させる熱媒体の流量の調節範囲を最大限確保できる。
第7の態様は、第1の態様において、前記分岐流路(50)は、前記主流路(12)に接続する一端を有する分岐管(52,53)と、該分岐管(52,53)の他端に接続するリザーバ(61,62)とを含むことを特徴とする磁気冷凍装置である。
第7の態様では、主流路(12)から分流した熱媒体が、リザーバ(61,62)に流入する。これにより、磁気冷凍部(20)の熱媒体の流量を調節できる。リザーバ(61,62)が流体搬送機構(30)の吸入側に連通することで、リザーバ(61,62)内の熱媒体は再び主流路(12)に戻る。
第8の態様は、第7の態様において、前記リザーバ(61,62)の容積は、前記流体搬送機構(30)の1回の前記動作の吐出量の2倍よりも大きいことを特徴とする磁気冷凍装置である。
第8の態様では、第1動作や第2動作において主流路(12)から分流した熱媒体を、リザーバ(61,62)内に十分に溜め込むことができる。
第9の態様は、第2乃至6の態様のいずれか1つにおいて、前記第1流路(13)に接続され、前記磁気冷凍部(20)で冷却された熱媒体が搬送される低温側熱交換器(41)と、前記第2流路(14)に接続され、前記磁気冷凍部(20)で加熱された熱媒体が搬送される高温側熱交換器(42)と、前記中間流路(51)のうち前記第1流路(13)よりも前記第2流路(14)に近い位置に接続される制御弁(60)とを備えることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第9の態様では、中間流路(51)の制御弁(60)の開度を調節することで、中間流路(51)の流路抵抗が変化し、主流路(12)から中間流路(51)に分流する熱媒体の流量が調節される。制御弁(60)は、低温側の第1流路(13)よりも高温側の第2流路(14)に近い位置に接続される。このため、制御弁(60)の熱が第1流路(13)の熱媒体へ移動することを抑制できる。
第10の態様は、第2乃至6の態様のいずれか1つにおいて、前記第1流路(13)に接続され、前記ケース(22)で冷却された熱媒体が搬送される低温側熱交換器(41)と、前記第2流路(14)に接続され、前記ケース(22)で加熱された熱媒体が搬送される高温側熱交換器(42)とを備え、前記中間流路(51)の一端は、前記第1流路(13)における前記流体搬送機構(30)と前記低温側熱交換器(41)との間に接続され、前記中間流路(51)の他端は、前記第2流路(14)における前記流体搬送機構(30)と前記高温側熱交換器(42)との間に接続されることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第10の態様では、流体搬送機構(30)から吐出された熱媒体が、低温側熱交換器(41)や高温側熱交換器(42)を通過する前に中間流路(51)に分流する。
第11の態様は、第1態様において、前記主流路(12)には、前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の一端と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する第1の分岐流路(150)と、前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の他端と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する第2の分岐流路(160)とが接続され、前記2つの分岐流路(150,160)には、それぞれ制御弁(153,163)が接続されることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第11の態様では、2つの分岐流路(150,160)にそれぞれ制御弁(153,163)が接続される。このため、流体搬送機構(30)の吐出側に対応する分岐流路(150,160)の制御弁(153,163)の開度を小さくする、あるいは閉じることができ、吐出側の分岐流路(150,160)に熱媒体が分流することを抑制できる。
第12の態様は、第11の態様において、前記2つの分岐流路(150,160)の各々は、前記主流路(12)に接続する一端を有する分岐管(151,161)と、該分岐管(151,161)の他端に接続されるアキュムレータ(152,162)とを含むことを特徴とする磁気冷凍装置である。
第12の態様では、各分岐流路(150,160)にアキュムレータ(152,162)が接続される。このため、流体搬送機構(30)の吸入側の熱媒体の圧力低下を抑制できる。
第13の態様は、第11又は12の態様において、前記流体搬送機構(30)の吐出側の制御弁(153,163)を閉じる制御装置(70)を備えていることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第13の態様では、制御装置(70)により流体搬送機構(30)の吐出側の制御弁(153,163)が閉じられることで、流体搬送機構(30)の吐出側の熱媒体が分岐流路(150,160)に分流することを回避できる。
第14の態様は、第13の態様において、前記制御装置(70)は、前記流体搬送機構(30)の前記動作のタイミングに同期して、前記流体搬送機構(30)の吐出側の制御弁(153,163)を閉じることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第14の態様では、流体搬送機構(30)の第1動作及び第2動作に同期して、流体搬送機構(30)の吐出側の制御弁(153,163)が閉じられる。これにより、流体搬送機構(30)の吐出側の熱媒体が分岐流路(150,160)に分流することを回避できる。
第15の態様は、第13又は14の態様において、前記制御装置(70)は、前記流体搬送機構(30)の前記動作のタイミングに同期して、前記流体搬送機構(30)の吸入側の制御弁(153,163)を開けることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第15の態様では、流体搬送機構(30)の第1動作及び第2動作に同期して、流体搬送機構(30)の吸入側の制御弁(153,163)が開放される。これにより、流体搬送機構(30)の吸入側の熱媒体の圧力低下を抑制できる。
第16の態様は、第13の態様において、前記主流路(12)には、前記第1の分岐流路(150)と流体搬送機構(30)との間の圧力に相当する圧力を検出する第1の圧力センサ(154)と、前記第2の分岐流路(160)と前記流体搬送機構(30)との間の圧力に相当する圧力を検出する第2の圧力センサ(164)とが接続され、前記制御装置(70)は、前記圧力センサ(154,164)の圧力が第1設定値より高くなると、該圧力センサ(154,164)に対応する分岐流路(150,160)の制御弁(153,163)を閉じることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第16の態様では、流体搬送機構(30)の動作に起因して吐出側の圧力センサ(154,164)の圧力が第1値より高くなると、この圧力センサ(154,164)に対応する分岐流路(150,160)の制御弁(53,63)が閉じられる。このため、2つの動作のそれぞれにおいて、吐出側の制御弁(153,163)を自動的に閉じることができる。
第17の態様は、第16の態様において、前記制御装置(70)は、前記圧力センサ(154,164)の圧力が第2値より低くなると、前記圧力センサ(154,164)に対応する分岐流路(150,160)の制御弁(153,163)を開けることを特徴とする磁気冷凍装置である。
第17の態様では、流体搬送機構(30)の動作に起因して吸入側の圧力センサ(154,164)の圧力が第2値より低くなると、この圧力センサ(154,164)に対応する分流流路(150,160)の制御弁(153,163)が閉じられる。このため、2つの動作のそれぞれにおいて、吸入側の制御弁(153,163)を自動的に開けることができる。
第18の態様は、第17の態様において、前記第1値が前記第2値よりも大きいことを特徴とする磁気冷凍装置である。
第18の態様では、第1値が第2値より大きいため、制御弁(153,163)の開閉動作が繰り返される、いわゆるチャタリングを抑制できる。
第19の態様は、第17又は18の態様において、前記主流路(12)には、前記第1の分岐流路(150)と流体搬送機構(30)との間の温度に相当する温度を検出する第1の温度センサ(155)と、前記第2の分岐流路(160)と前記流体搬送機構(30)との間の温度に相当する温度を検出する第2の温度センサ(165)とが接続され、前記制御装置(70)は、前記温度センサ(155,165)の検出温度に基づいて前記第2値を補正することを特徴とする磁気冷凍装置である。
第19の態様では、吸入側の制御弁(153,163)を閉じる判定に用いられる第2値が、吸入側の熱媒体の温度に基づいて補正される。キャビテーションが発生する圧力(ここでは、飽和蒸気圧に相当)は、温度によって変化するからである。
図1は、実施形態1に係る磁気冷凍装置の構成を概略的に示す配管系統図である。 図2は、実施形態1に係る磁気冷凍装置の構成を概略的に示す配管系統図であり、加熱動作における熱媒体の流れを示している。 図3は、実施形態1に係る磁気冷凍装置の構成を概略的に示す配管系統図であり、冷却動作における熱媒体の流れを示している。 図4は、実施形態2に係る図1に相当する図である。 図5は、実施形態3に係る図1に相当する図である。 図6は、変形例1に係る図1に相当する図である。 図7は、変形例2に係る図1に相当する図である。 図8は、変形例3に係る図1に相当する図である。 図9は、変形例4に係る図1に相当する図である。 図10は、実施形態4に係る磁気冷凍装置の構成を概略的に示す配管系統図である。 図11は、実施形態4に係る磁気冷凍装置の構成を概略的に示す配管系統図であり、加熱動作における熱媒体の流れを示している。 図12は、実施形態4に係る磁気冷凍装置の構成を概略的に示す配管系統図であり、冷却動作における熱媒体の流れを示している。 図13は、実施形態4に係る制御動作における、流量、第1制御弁、第2制御弁に関するタイミングチャートである。 図14は、実施形態5に係る図10に相当する図である。 図15は、実施形態5に係る制御動作における、流量、圧力、第1制御弁、及び第2制御弁に関するタイミングチャートである。 図16は、実施形態6に係る制御動作における、流量、圧力、第1制御弁、及び第2制御弁に関するタイミングチャートである。 図17は、実施形態7に係る図10に相当する図である。 図18は、実施形態8に係る図10に相当する図である。 図19は、変形例5に係る図10に相当する図である。 図20は、変形例6に係る図10に相当する図である。 図21は、変形例7に係る図10に相当する図である。 図22は、その他の実施形態に係る図10に相当する図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照しながら説明する。なお、以下の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
《実施形態1》
本実施形態の磁気冷凍装置(10)は、磁気熱量効果を利用して熱媒体の温度を調節する。磁気冷凍装置(10)は、例えば空気調和装置に適用される。
図1に示すように、磁気冷凍装置(10)は、熱媒体が充填される熱媒体回路(11)を備える。熱媒体回路(11)の各構成要素は、配管を介して互いに接続されている。熱媒体回路(11)は、閉ループ状の主流路(12)と、主流路(12)から分岐する分岐流路(50)とを備えている。
磁気冷凍装置(10)は、磁気冷凍ユニット(20)(磁気冷凍部)、ポンプ(30)、低温側熱交換器(41)、及び高温側熱交換器(42)を備えている。本実施形態の主流路(12)では、ポンプ(30)、低温側熱交換器(41)、磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)、高温側熱交換器(42)が順に接続される。
主流路(12)は、低温側流路(13)と高温側流路(14)とを含んでいる。低温側流路(13)は、磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)の一端と、ポンプ(30)の第1ポート(35)との間に形成される。低温側流路(13)は第1流路を構成する。温調流路(21)の一端は、第1接続口(21a)を構成する。高温側流路(14)は、磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)の他端と、ポンプ(30)の第2ポート(36)との間に形成される。高温側流路(14)は第2流路を構成する。温調流路(21)の他端は、第2接続口(21b)を構成する。なお、低温側流路(13)を第2流路とし、高温側流路(14)を第1流路としてもよい。
低温側流路(13)は、低温側熱交換器(41)とポンプ(30)との間に形成される第1ポンプ側配管(13a)と、低温側熱交換器(41)と磁気冷凍ユニット(20)との間に形成される第1磁気側配管(13b)とを含んでいる。高温側流路(14)は、高温側熱交換器(42)とポンプ(30)との間に形成される第2ポンプ側配管(14a)と、高温側熱交換器(42)と磁気冷凍部(20)との間に形成される第2磁気側配管(14b)とを含んでいる。
〈ポンプ〉
本実施形態のポンプ(30)は、主流路(12)の熱媒体を往復的に流動させる流体搬送機構を構成している。つまり、ポンプ(30)は、主流路(12)の熱媒体を第1方向(図2の実線矢印で示す方向)に搬送する第1動作と、主流路(12)の熱媒体を第1方向と逆向きの第2方向(図3の実線矢印で示す方向)に搬送する第2動作とを交互に繰り返し行う。
本実施形態のポンプ(30)は、往復式のピストンポンプで構成される。ポンプ(30)は、ポンプケース(31)と、該ポンプケース(31)の内部に進退可能に配置されるピストン(32)とを備える。ピストン(32)は、ポンプケース(31)の内部を第1室(33)と第2室(34)とに仕切っている。ポンプケース(31)には、第1室(33)に連通する第1ポート(35)と、第2室(34)に連通する第2ポート(36)とが形成される。第1ポート(35)は低温側流路(13)に接続し、第2ポート(36)は高温側流路(14)に接続する。
ピストン(32)は、図示を省略した駆動機構によって駆動される。例えば駆動機構は、ピストン(32)に連結するロッドと、該ロッドに連結するクランクと、該クランクを駆動する電動機とを有する。電動機がクランクを回転駆動すると、ロッドが進退する。これにより、ポンプケース(31)内でピストン(32)の往復運動が行われ、第1動作と第2動作とが交互に繰り返し行われる。
第1動作では、ピストン(32)が第1ポート(35)側に移動し、第1室(33)の容積が小さくなり且つ第2室(34)の容積が大きくなる。この結果、第1室(33)の熱媒体が第1ポート(35)を通じて低温側流路(13)に吐出される。同時に高温側流路(14)の熱媒体が第2ポート(36)を通じて第2室(34)に吸い込まれる。
第2動作では、ピストン(32)が第2ポート(36)側に移動し、第2室(34)の容積が小さくなり且つ第1室(33)の容積が大きくなる。この結果、第2室(34)の熱媒体が第2ポート(36)を通じて高温側流路(14)に吐出される。同時に低温側流路(13)の熱媒体が第1ポート(35)を通じて第1室(33)に吸い込まれる。
〈低温側熱交換器/高温側熱交換器〉
低温側熱交換器(41)は、磁気冷凍ユニット(20)で冷却された熱媒体と、所定の冷却対象(例えば二次冷媒や空気など)とを熱交換させる。高温側熱交換器(42)は、磁気冷凍ユニット(20)で加熱された熱媒体と、所定の加熱対象(例えば二次冷媒や空気など)とを熱交換させる。
〈磁気冷凍ユニット〉
磁気冷凍ユニット(20)は、ベッド(22)と、ベッド(22)内の温調流路(21)に配置される磁気作業物質(23)と、該磁気作業物質(23)に磁場変動を付与する磁場変調部(24)とを備えている。ベッド(22)は、中空状のケースないしカラムであり、その内部に磁気作業物質(23)が充填される。磁気作業物質(23)は、磁場が印加される、あるいは印加された磁場が強くなると発熱し、磁場が除去される、あるいは印加された磁場が弱くなると吸熱する特性を有する。磁気作業物質(23)の材料としては、例えば、Gd5(Ge0.5Si0.54、La(Fe1-xSix13、La(Fe1-xCoxSiy13、La(Fe1-xSix13y、Mn(As0.9Sb0.1)等を用いることができる。
磁場変調部(24)は、磁気作業物質(23)に付与される磁場の強さを調節する。磁場変調部(24)は、例えば磁場を変調可能な電磁石で構成される。磁場変調部(24)は、磁気作業物質(23)に磁場を印加する、あるいは印加された磁場を強くする第1変調動作と、磁気作業物質(23)に印加された磁場を取り除く、あるいは印加された磁場を弱くする第2変調動作とを行う。
〈分岐流路〉
分岐流路(50)は、主流路(12)の圧力を調節するための流路である。分岐流路(50)は、磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)を流れる熱媒体の流量を調節するための流路である。つまり、分岐流路(50)は、主流路(12)の熱媒体が流入するように構成され、この分流する熱媒体の流量に応じて温調流路(21)の流量を調節する。
本実施形態の分岐流路(50)は、低温側流路(13)と高温側流路(14)との間に接続される中間流路(51)を構成している。中間流路(51)は、低温側流路(13)と高温側流路(14)とを連通させる連通路を構成する。中間流路(51)の一端は、第1ポンプ側配管(13a)に接続される。中間流路(51)の他端は、第2ポンプ側配管(14a)に接続される。
分岐流路(50)には、制御弁(60)が接続される。制御弁(60)は、分岐流路(50)に分流する熱媒体の流量を調節するように流路抵抗を調節する流路抵抗調節部を構成する。制御弁(60)は、例えば電動弁で構成され、その開度が調節可能に構成される。制御弁(60)は、分岐流路(50)において高温側流路(14)寄りに接続される。つまり、制御弁(60)は、中間流路(51)のうち低温側流路(13)よりも高温側流路(14)に近い位置に接続される。制御弁(60)を高温側流路(14)寄りに配置すると、制御弁(60)から生じる熱が、低温側流路(13)の低温の熱媒体に移動することを抑制できる。
連通路である中間流路(51)の全体の内部容積をVaとする。一方、1回の第1動作においてポンプ(30)から吐出される熱媒体の容量(吐出量)をVd1とする。1回の第2動作においてポンプ(30)から吐出される熱媒体の容量(吐出量)をVd2とする。ポンプ(30)の第1動作の吐出量Vd1と、ポンプ(30)の第2動作の吐出流量Vd2とは互いに等しい。中間流路(51)の全体の内部容積Vaは、Vd1及びVd2よりも大きく設定されている。
〈制御装置〉
磁気冷凍装置(10)は、制御弁(60)を制御するための制御装置(70)を備えている。制御装置(70)は、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納するメモリディバイス(具体的には半導体メモリ)とを用いて構成されている。制御装置(70)は、所定の制御信号に基づいて制御弁(60)の開度を調節する。
-磁気冷凍装置の運転動作-
まず、磁気冷凍装置(10)の基本的な運転動作について説明する。磁気冷凍装置(10)は、図2に示す加熱動作と、図3に示す冷却動作とを交互に繰り返し行う。加熱動作と冷却動作とを切り換える周期は1秒程度に設定される。
〈加熱動作〉
加熱動作では、ポンプ(30)が第1動作を行うとともに磁場変調部(24)が第1変調動作を行う。つまり、加熱動作では、ポンプ(30)の第1ポート(35)から熱媒体が吐出される。同時に、磁気作業物質(23)に磁場が印加される、あるいは印加された磁場が強められる。
ポンプ(30)の第1室(33)から低温側流路(13)に熱媒体が吐出されると、低温側流路(13)の熱媒体は磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)の第1接続口(21a)に流入する。第1変調動作中の磁気冷凍ユニット(20)では、磁気作業物質(23)からその周囲へ熱が放出される。このため、温調流路(21)を流れる熱媒体は磁気作業物質(23)によって加熱される。温調流路(21)で加熱された熱媒体は、第2接続口(21b)から高温側流路(14)に流出し、高温側熱交換器(42)を流れる。高温側熱交換器(42)では、高温の熱媒体によって所定の加熱対象(二次冷媒や空気など)が加熱される。高温側流路(14)の熱媒体は、ポンプ(30)の第2ポート(36)から第2室(34)に吸い込まれる。
〈冷却動作〉
冷却動作では、ポンプ(30)が第2動作を行うとともに磁場変調部(24)が第2変調動作を行う。つまり、加熱動作では、ポンプ(30)の第2ポート(36)から熱媒体が吐出されると同時に、磁気作業物質(23)の磁場が取り除かれる、あるいは印加された磁場が弱められる。
ポンプ(30)の第2室(34)から高温側流路(14)に熱媒体が吐出されると、高温側流路(14)の熱媒体は磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)の第2接続口(21b)に流入する。第2変調動作中の磁気冷凍ユニット(20)では、磁気作業物質(23)がその周囲の熱を奪う。このため、温調流路(21)を流れる熱媒体は磁気作業物質(23)によって冷却される。温調流路(21)で冷却された熱媒体は、第1接続口(21a)から低温側流路(13)に流出し、低温側熱交換器(41)を流れる。低温側熱交換器(41)では、低温の熱媒体によって所定の冷却対象(二次冷媒や空気など)が冷却される。低温側流路(13)の熱媒体は、ポンプ(30)の第1ポート(35)から第1室(33)に吸い込まれる。
〈流量調節動作〉
磁気冷凍装置(10)では、ポンプ(30)の吐出流量を変更することなく、加熱動作や冷却動作において温調流路(21)を流れる熱媒体の流量を調節できる。この結果、高温側の熱媒体と低温側の熱媒体との温度差を調節できる。この流量調節動作について詳細に説明する。
図2に示す加熱動作において、制御弁(60)が全閉状態である場合、ポンプ(30)によって搬送される熱媒体の全量が温調流路(21)を流れる。このため、温調流路(21)を流れる熱媒体の流量Qcは、第1動作のポンプ(30)の流量Q1と等しくなる。
一方、制御弁(60)が所定開度で開放されると、図2の破線矢印で示すように、低温側流路(13)の熱媒体の一部が、分岐流路(50)に分流する。このため、温調流路(21)の流量Qcが小さくなる。つまり、分岐流路(50)を流れる熱媒体の流量をQdとすると、温調流路(21)の流量Qcは、第1動作のポンプ(30)の流量Q1から、分岐流路(50)の流量Qdを引いた流量(Qc=Q1-Qd)となる。従って、制御弁(60)の開度を大きくすればするほど、分岐流路(50)の流量Qdが増大し、逆に温調流路(21)の流量Qcは小さくなる。
このようして第1動作では、温調流路(21)の流量が適宜調節される。この結果、温調流路(21)では、磁気作業物質(23)によって加熱される熱媒体の温度を適宜調節できる。
図3に示す冷却動作において、制御弁(60)が全閉状態である場合、ポンプ(30)によって搬送される熱媒体の全量が温調流路(21)を流れる。このため、温調流路(21)を流れる熱媒体の流量Qcは、第2動作のポンプ(30)の流量Q2と等しくなる。
一方、制御弁(60)が所定開度で開放されると、図3の破線矢印で示すように、高温側流路(14)の熱媒体の一部が、分岐流路(50)に分流する。このため、温調流路(21)の流量Qcが小さくなる。つまり、分岐流路(50)を流れる熱媒体の流量をQdとすると、温調流路(21)の流量Qcは、第2動作のポンプ(30)の流量Q2から、分岐流路(50)の流量Qdを引いた流量(Qc=Q2-Qd)となる。従って、制御弁(60)の開度を大きくすればするほど、分岐流路(50)の流量Qdが増大し、逆に温調流路(21)の流量Qcは小さくなる。
このようして第2動作では、温調流路(21)の流量が適宜調節される。この結果、温調流路(21)では、磁気作業物質(23)によって冷却される熱媒体の温度を適宜調節できる。
第1動作及び第2動作では、主流路(12)の熱媒体の一部を分岐流路(50)に送ることにより、主流路(12)の圧力を調節できる。
-実施形態1の効果-
上記実施形態によれば、主流路(12)の熱媒体を分岐流路(50)に流入させることで、主流路(12)の圧力を調節できる。
ところで、従来の磁気冷凍装置において、磁気作業物質で加熱される熱媒体と、冷却される磁気作業物質との温度差(温度勾配)を調整する方法としては、ポンプなどの流体搬送機構の吐出流量を調整することが考えられる。しかし、この場合には、流体搬送機構の構造が複雑になるという問題が生じる。
これに対し、上記実施形態によれば、主流路(12)の熱媒体を分岐流路(50)に流入させることで、温調流路(21)の熱媒体の流量を調節できる。このため、往復動式のポンプ(30)のような、固定容量式の流体搬送機構であっても、温調流路(21)の流量を調節できる。
制御弁(60)の開度によって分岐流路(50)の流路抵抗を調節することで、分岐流路(50)を流れる熱媒体の流量を細かく調節でき、ひいては温調流路(21)を流れる熱媒体の流量を細かく調節できる。
分岐流路(50)は、低温側流路(13)と高温側流路(14)との間に接続される中間流路(51)である。このため、1本の分岐流路(50)によって、加熱動作及び冷却動作の双方において熱媒体を分流させることができる。
中間流路(51)は、低温側流路(13)と高温側流路(14)とを連通させる連通路である。このため、中間流路(51)にポンプ(30)の吸入圧を作用させることができ、分岐流路(50)に速やかに熱媒体を分流させることができる。具体的には、例えば加熱動作では、分岐流路(50)の高温側の端部に、ポンプ(30)の第2ポート(36)側の吸入圧が作用する。このため、第1ポート(35)から吐出された熱媒体の一部は、速やかに分岐流路(50)に流入する。また、例えば冷却動作では、分岐流路(50)の低温側の端部に、ポンプ(30)の第1ポート(35)側の吸入圧が作用する。このため、第2ポート(36)から吐出された熱媒体の一部は、速やかに分岐流路(50)に流入する。以上のように、加熱動作及び冷却動作では、分岐流路(50)に速やかに熱媒体を分流できるため、温調流路(21)の熱媒体の流量を速やかに変更でき、流量制御の応答性を向上できる。
連通路である分岐流路(50)の内部容積は、第1動作及び第2動作におけるポンプ(30)の吐出量よりも大きい。このため、第1動作では、低温側流路(13)の熱媒体が分岐流路(50)を介して高温側流路(14)に流出してしまうことを回避できる。第2動作では、高温側流路(14)の熱媒体が分岐流路(50)を介して低温側流路(13)に流出してしまうことを回避できる。この結果、高温側の熱媒体と、低温側の熱媒体とが混ざってしまうことを回避でき、これらの熱媒体の混合に起因する熱ロスを回避できる。
制御弁(60)は、分岐流路(50)のうち高温側流路(14)寄りに配置される。このため、制御弁(60)から発する熱が、低温側流路(13)の熱媒体に移動してしまうことを抑制できる。この結果、制御弁(60)の発熱に起因して、低温側流路(13)の熱媒体の温度が上昇することを抑制できる。
中間流路(51)である分岐流路(50)は、一端が低温側流路(13)におけるポンプ(30)と低温側熱交換器(41)との間(即ち、第1ポンプ側配管(13a))に接続され、他端が高温側流路(14)におけるポンプ(30)と高温側熱交換器(42)との間(即ち、第2ポンプ側配管(14a))に接続される。このため、加熱動作では、低温側熱交換器(41)を通過した後の熱媒体が、分岐流路(50)に流れることはない。従って、低温側熱交換器(41)内の熱媒体のいわゆる冷熱が、分岐流路(50)側に捨てられてしまうことを回避できる。同様に、冷却動作では、高温側熱交換器(42)を通過した熱媒体が、分岐流路(50)に流れることはない。従って、高温側熱交換器(42)内の熱媒体の熱が、分岐流路(50)側に捨てられてしまうことを回避できる。
《実施形態2》
図4に示すように、実施形態2の分岐流路(50)は、実施形態1と同様、低温側流路(13)と高温側流路(14)との間に接続される中間流路(51)を構成している。一方、実施形態2の中間流路(51)は、厳密には、低温側流路(13)と高温側流路(14)とを連通させていない。
具体的には、実施形態2の分岐流路(50)には、筒状のシリンダ(55)が接続される。シリンダ(55)は、その内部の空間によって低温側流路(13)と高温側流路(14)とを連通させる。シリンダ(55)の内部には、柱状の仕切部材(56)が進退可能に設けられる。仕切部材(56)は、シリンダ(55)に内嵌するとともに、該シリンダ(55)の内部を2つに仕切っている。具体的に、シリンダ(55)の内部は、仕切部材(56)によって、低温側流路(13)に連通する第1内部流路(57)と、高温側流路(14)に連通する第2内部流路(58)とに仕切られる。
シリンダ(55)は、第1内部流路(57)と第2内部流路(58)との差圧により、シリンダ(55)の内部を往復動する。これにより、第1内部流路(57)及び第2内部流路(58)の容積が変化する。第1内部流路(57)の最大容積Vmax1は、1回の第1動作におけるポンプ(30)の吐出量Vd1よりも大きい。第2内部流路(58)の最大容積Vmax2は、1回の第2動作におけるポンプ(30)の吐出量Vd2よりも大きい。
分岐流路(50)には、シリンダ(55)と直列に制御弁(60)が接続される。制御弁(60)は、シリンダ(55)と高温側流路(14)との間に接続される。これにより、制御弁(60)の熱が低温側流路(13)の熱媒体に移動することを抑制できる。
実施形態2においても、制御弁(60)の開度を調節することで、分岐流路(50)に分流する熱媒体の流量を調節でき、ひいては温調流路(21)の熱媒体の流量が調節される。
具体的に加熱動作では、低温側流路(13)の熱媒体が分岐流路(50)に分流し、シリンダ(55)の第1内部流路(57)に流入する。一方、第2内部流路(58)には、ポンプ(30)の第2ポート(36)側の吸入圧が作用する。このため、仕切部材(56)が高温側流路(14)の方へ移動し、第1内部流路(57)の容積が大きくなる。これに伴い低温側流路(13)の熱媒体は第1内部流路(57)に溜まっていく。ここで、第1内部流路(57)の最大容積Vmax1は、第1動作のポンプ(30)の吐出量Vd1よりも大きいため、低温側流路(13)の熱媒体を第1内部流路(57)に十分に溜めることができる。このようにして低温側流路(13)の熱媒体を分岐流路(50)に流すことで、温調流路(21)の熱媒体の流量と調節できる。
冷却動作では、高温側流路(14)の熱媒体が分岐流路(50)に分流し、シリンダ(55)の第2内部流路(58)に流入する。一方、第1内部流路(57)には、ポンプ(30)の第1ポート(35)側の吸入圧が作用する。このため、仕切部材(56)が低温側流路(13)の方へ移動し、第2内部流路(58)の容積が大きくなる。これに伴い高温側流路(14)の熱媒体は第2内部流路(58)に溜まっていく。ここで、第2内部流路(58)の最大容積Vmax2は、第2動作のポンプ(30)の吐出量Vd2よりも大きいため、高温側流路(14)の熱媒体を第2内部流路(58)に十分に溜めることができる。このようにして高温側流路(14)の熱媒体を分岐流路(50)に流すことで、温調流路(21)の熱媒体の流量と調節できる。
第1内部流路(57)と第2内部流路(58)とは仕切部材(56)によって仕切られるため、低温側流路(13)の熱媒体と、高温側流路(14)の熱媒体とが混ざってしまうことを確実に回避できる。従って、このような熱媒体の混合に起因して熱ロスを招くことを回避できる。
《実施形態3》
図5に示すように、実施形態3では、低温側流路(13)と高温側流路(14)とにそれぞれ1つずつ分岐流路(52,53)が接続される。具体的に、低温側流路(13)には、分岐流路である第1分岐管(52)の一端が接続される。第1分岐管(52)の他端には、第1リザーバ(61)が接続される。高温側流路(14)には、分岐流路である第2分岐管(53)の一端が接続される。第2分岐管(53)の他端には、第2リザーバ(62)が接続される。第1リザーバ(61)及び第2リザーバ(62)は、熱媒体を貯留可能な容器で構成される。第1リザーバ(61)及び第2リザーバ(62)には、圧力逃がし用の弁(図示省略)が設けられる。第1リザーバ(61)の内部の実容積Vr1と、第2リザーバ(62)の内部の実容積Vr2とは互いに等しい。これらの実容積Vr1、Vr2は、第1動作及び第2動作におけるポンプ(30)の吐出量Vd1、ないしVd2の2倍よりも大きい。
第1分岐管(52)には、流路抵抗調節部である第1制御弁(63)が接続される。第2分岐管(53)には、流路抵抗調節部である第2制御弁(64)が接続される。第1制御弁(63)及び第2制御弁(64)は、例えば電動弁で構成され、その開度が調節可能に構成される。制御装置(70)は、加熱動作において第1制御弁(63)の開度を調節し、冷却動作において第2制御弁(64)の開度を調節する。
具体的に加熱動作において第1制御弁(63)が所定開度で開放されると、低温側流路(13)の熱媒体が第1分岐管(52)に分流する。第1分岐管(52)の熱媒体は、第1リザーバ(61)内に溜まっていく。ここで、第1リザーバ(61)の実容積Vr1は、第1動作ないし第2動作のポンプ(30)の吐出量の2倍よりも大きいため、第1リザーバ(61)内に熱媒体を十分に溜めることができる。このようにして高温側流路(14)の熱媒体を分岐流路(50)に流すことで、温調流路(21)の熱媒体の流量を調節できる。
加熱動作では、第2リザーバ(62)に溜まってる熱媒体が、高温側流路(14)に戻り、ポンプ(30)の第2ポート(36)に吸い込まれる。第2リザーバ(62)の実容積Vr2は、第1動作ないし第2動作のポンプ(30)の吐出量Vd2の2倍よりも大きいため、第2リザーバ(62)の熱媒体が空になってしまうことを回避できる。
次いで冷却動作において第2制御弁(64)が所定開度で開放されると、高温側流路(14)の熱媒体が第2分岐管(53)に分流する。第2分岐管(53)の熱媒体は、第2リザーバ(62)内に溜まっていく。ここで、第2リザーバ(62)の実容積Vr2は、第2動作のポンプ(30)の吐出量Vd2の2倍よりも大きいため、第2リザーバ(62)内に熱媒体を十分に溜めることができる。このようにして低温側流路(13)の熱媒体を分岐流路(50)に流すことで、温調流路(21)の熱媒体の流量を調節できる。
冷却動作では、第1リザーバ(61)に溜まってる熱媒体が、低温側流路(13)に戻り、ポンプ(30)の第1ポート(35)に吸い込まれる。第1リザーバ(61)の実容積Vr1は、第1動作ないし第2動作のポンプ(30)の吐出量の2倍よりも大きいため、第1リザーバ(61)の熱媒体が空になってしまうことを回避できる。
-変形例-
上述した各実施形態においては、次に示す変形例の構成を採用してもよい。なお、以下には、実施形態1に各変形例の構成を採用したものを例示する。
〈変形例1〉
図6に示す変形例1は、上記実施形態1と、分岐流路(50)(中間流路(51))及び流路抵抗調節部(制御弁)の構成が異なる。変形例1の分岐流路(50)には、互いに並列接続される複数の並列管(50a,50a,50a)を含んでいる。本例では、分岐流路(50)に3つの並列管(50a)が設けられる。各並列管(50a)には、それぞれ制御弁(60)が1つずつ接続される。本例の各制御弁(60)は、例えば電磁開閉弁で構成され、対応する並列管(50a)を開閉する。各制御弁(60)は、分岐流路(50)の流路抵抗を調節する流路抵抗調節部を構成する。
本例では、各制御弁(60)の開閉状態に応じて、温調流路(21)の熱媒体の流量が調節される。例えば3つの制御弁(60)の全てを閉状態とすると、温調流路(21)の熱媒体の流量はポンプ(30)の吐出量と同等になる。3つの制御弁(60)のうちの1つを開状態とし、残りを閉状態にすると、分岐流路(50)の熱媒体の流量が増大し、温調流路(21)の流量が減少する。3つの制御弁(60)のうちの2つを開状態とし、残りを閉状態にすると、分岐流路(50)の熱媒体の流量が更に増大し、温調流路(21)の熱媒体の流量が更に減少する。このように、変形例では、開状態とする制御弁(60)の数が多くなるほど、分岐流路(50)の熱媒体の流量が減少する。
なお、変形例1に係る複数の並列管(50a)及び複数の制御弁(60)を、実施形態2や3の分岐流路(50)に採用してもよい。
〈変形例2〉
図7に示す変形例2は、1つの磁気冷凍ユニット(20)のベッド(22)に2つの温調流路(加熱流路(25)及び冷却流路(26))が形成される。加熱流路(25)は、加熱動作において高温側熱交換器(42)に搬送される熱媒体が流れる。冷却流路(26)は、冷却動作において低温側熱交換器(41)に搬送される熱媒体が流れる。
加熱流路(25)の流入端は、低温側バイパス流路(15)を介して第1ポンプ側配管(13a)と繋がっている。低温側バイパス流路(15)には、第1逆止弁(43)が接続される。第1逆止弁(43)は、低温側バイパス流路(15)において加熱流路(25)へ向かう熱媒体の流れのみを許容し、その逆の流れを禁止する。
加熱流路(25)の流出端は、第2磁気側配管(14b)を介して高温側熱交換器(42)と繋がっている。第2磁気側配管(14b)には、第2逆止弁(44)が接続される。第2逆止弁(44)は、第2磁気側配管(14b)において、高温側熱交換器(42)に向かう熱媒体の流れのみを許容し、その逆の流れを禁止する。
冷却流路(26)の流入端は、高温側バイパス流路(16)を介して第2ポンプ側配管(14a)と繋がっている。高温側バイパス流路(16)には、第3逆止弁(45)が接続される。第3逆止弁(45)は、高温側バイパス流路(16)において冷却流路(26)へ向かう熱媒体の流れのみを許容し、その逆の流れを禁止する。
冷却流路(26)の流出端は、第1磁気側配管(13b)を介して低温側熱交換器(41)と繋がっている。第1磁気側配管(13b)には、第4逆止弁(46)が接続される。第4逆止弁(46)は、第1磁気側配管(13b)において、低温側熱交換器(41)に向かう熱媒体の流れのみを許容し、その逆の流れを禁止する。
変形例2の加熱動作では、第1動作中のポンプ(30)によって搬送される熱媒体が、低温側バイパス流路(15)を通過した後、加熱流路(25)を流れる。加熱流路(25)では、磁気作業物質(23)によって熱媒体が加熱される。加熱された熱媒体は、高温側熱交換器(42)へ搬送され、加熱対象の加熱に利用される。高温側流路(14)の熱媒体は、ポンプ(30)の第2ポート(36)に吸い込まれる。
変形例2の加熱動作においても、分岐流路(50)に熱媒体を分流させることで、加熱流路(25)を流れる熱媒体の流量を調節できる。
変形例2の冷却動作では、第2動作中のポンプ(30)によって搬送される熱媒体が、高温側バイパス流路(16)を通過した後、冷却流路(26)を流れる。冷却流路(26)では、磁気作業物質(23)によって熱媒体が冷却される。冷却された熱媒体は、低温側熱交換器(41)へ搬送され、冷却対象の冷却に利用される。低温側流路(13)の熱媒体は、ポンプ(30)の第1ポート(35)に吸い込まれる。
変形例2の冷却動作においても、分岐流路(50)に熱媒体を分流させることで、冷却流路(26)を流れる熱媒体の流量を調節できる。
なお、変形例2に係る熱媒体回路(11)を実施形態2や3に採用してもよい。
〈変形例3〉
図8に示す変形例3は、変形例2と同様の熱媒体回路(11)において、複数(本例では2つ)の磁気冷凍ユニット(20)を並列に接続したものである。従って、加熱動作では、低温側流路(13)の熱媒体が、2つの磁気冷凍ユニット(20)の加熱流路(25)でそれぞれ加熱された後、高温側熱交換器(42)へ搬送される。冷却動作では、高温側流路(14)の熱媒体が、2つの磁気冷凍ユニット(20)の冷却流路(26)でそれぞれ冷却された後、低温側熱交換器(41)へ搬送される。変形例3においても、加熱動作において分岐流路(50)に分流する熱媒体の流量を調節することで、各加熱流路(25)を流れる熱媒体の流量を調節できる。冷却動作において分岐流路(50)に分流する熱媒体の流量を調節することで、各冷却流路(26)を流れる熱媒体の流量を調節できる。
なお、変形例3に係る熱媒体回路(11)を実施形態2や3に採用してもよい。
〈変形例4〉
図9に示す変形例4は、変形例2と同様の熱媒体回路(11)において、複数(本例では2つ)の磁気冷凍ユニット(20)を直列に接続したものである。従って、加熱動作では、低温側流路(13)の熱媒体が、各磁気冷凍ユニット(20)の各加熱流路(25)で順に加熱された後、高温側熱交換器(42)へ搬送される。冷却動作では、高温側流路(14)の熱媒体が、各磁気冷凍ユニット(20)の各冷却流路(26)で順に冷却された後、低温側熱交換器(41)へ搬送される。変形例4においても、加熱動作において分岐流路(50)に分流する熱媒体の流量を調節することで、各加熱流路(25)を流れる熱媒体の流量を調節できる。冷却動作において分岐流路(50)に分流する熱媒体の流量を調節することで、各冷却流路(26)を流れる熱媒体の流量を調節できる。
なお、変形例4に係る熱媒体回路(11)を実施形態2や3に採用してもよい。
《実施形態4》
本実施形態4の磁気冷凍装置(10)は、磁気熱量効果を利用して熱媒体の温度を調節する。磁気冷凍装置(10)は、例えば空気調和装置に適用される。
図10に示すように、磁気冷凍装置(10)は、熱媒体が充填される熱媒体回路(11)を備える。熱媒体回路(11)の各構成要素は、配管を介して互いに接続されている。熱媒体回路(11)は、閉ループ状の主流路(12)と、主流路(12)から分岐する2つの分岐流路(50,60)とを備えている。
磁気冷凍装置(10)は、磁気冷凍ユニット(20)(磁気冷凍部)、ポンプ(30)、低温側熱交換器(41)、及び高温側熱交換器(42)を備えている。本実施形態の主流路(12)では、ポンプ(30)、低温側熱交換器(41)、磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)、高温側熱交換器(42)が順に接続される。
主流路(12)は、低温側流路(13)と高温側流路(14)とを含んでいる。低温側流路(13)は、磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)の一端と、ポンプ(30)の第1ポート(35)との間に形成される。低温側流路(13)は第1流路を構成する。温調流路(21)の一端は、第1接続口(21a)を構成する。高温側流路(14)は、磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)の他端と、ポンプ(30)の第2ポート(36)との間に形成される。高温側流路(14)は第2流路を構成する。温調流路(21)の他端は、第2接続口(21b)を構成する。なお、低温側流路(13)を第2流路とし、高温側流路(14)を第1流路としてもよい。
低温側流路(13)は、低温側熱交換器(41)とポンプ(30)との間に形成される第1ポンプ側配管(13a)と、低温側熱交換器(41)と磁気冷凍ユニット(20)との間に形成される第1磁気側配管(13b)とを含んでいる。高温側流路(14)は、高温側熱交換器(42)とポンプ(30)との間に形成される第2ポンプ側配管(14a)と、高温側熱交換器(42)と磁気冷凍部(20)との間に形成される第2磁気側配管(14b)とを含んでいる。
〈ポンプ〉
本実施形態のポンプ(30)は、主流路(12)の熱媒体を往復的に流動させる流体搬送機構を構成している。つまり、ポンプ(30)は、主流路(12)の熱媒体を第1方向(図11の実線矢印で示す方向)に搬送する第1動作と、主流路(12)の熱媒体を第1方向と逆向きの第2方向(図12の実線矢印で示す方向)に搬送する第2動作とを交互に繰り返し行う。
本実施形態のポンプ(30)は、往復式のピストンポンプで構成される。ポンプ(30)は、ポンプケース(31)と、該ポンプケース(31)の内部に進退可能に配置されるピストン(32)とを備える。ピストン(32)は、ポンプケース(31)の内部を第1室(33)と第2室(34)とに仕切っている。ポンプケース(31)には、第1室(33)に連通する第1ポート(35)と、第2室(34)に連通する第2ポート(36)とが形成される。第1ポート(35)は低温側流路(13)に接続し、第2ポート(36)は高温側流路(14)に接続する。
ピストン(32)は、図示を省略した駆動機構によって駆動される。例えば駆動機構は、ピストン(32)に連結するロッドと、該ロッドに連結するクランクと、該クランクを駆動する電動機とを有する。電動機がクランクを回転駆動すると、ロッドが進退する。これにより、ポンプケース(31)内でピストン(32)の往復運動が行われ、第1動作と第2動作とが交互に繰り返し行われる。
第1動作では、ピストン(32)が第1ポート(35)側に移動し、第1室(33)の容積が小さくなり且つ第2室(34)の容積が大きくなる。この結果、第1室(33)の熱媒体が第1ポート(35)を通じて低温側流路(13)に吐出される。同時に高温側流路(14)の熱媒体が第2ポート(36)を通じて第2室(34)に吸い込まれる。
第2動作では、ピストン(32)が第2ポート(36)側に移動し、第2室(34)の容積が小さくなり且つ第1室(33)の容積が大きくなる。この結果、第2室(34)の熱媒体が第2ポート(36)を通じて高温側流路(14)に吐出される。同時に低温側流路(13)の熱媒体が第1ポート(35)を通じて第1室(33)に吸い込まれる。
〈低温側熱交換器/高温側熱交換器〉
低温側熱交換器(41)は、磁気冷凍ユニット(20)で冷却された熱媒体と、所定の冷却対象(例えば二次冷媒や空気など)とを熱交換させる。高温側熱交換器(42)は、磁気冷凍ユニット(20)で加熱された熱媒体と、所定の加熱対象(例えば二次冷媒や空気など)とを熱交換させる。
〈磁気冷凍ユニット〉
磁気冷凍ユニット(20)は、ベッド(22)と、ベッド(22)内の温調流路(21)に配置される磁気作業物質(23)と、該磁気作業物質(23)に磁場変動を付与する磁場変調部(24)とを備えている。ベッド(22)は、中空状のケースないしカラムであり、その内部に磁気作業物質(23)が充填される。磁気作業物質(23)は、磁場が印加される、あるいは印加された磁場が強くなると発熱し、磁場が除去される、あるいは印加された磁場が弱くなると吸熱する特性を有する。磁気作業物質(23)の材料としては、例えば、Gd5(Ge0.5Si0.54、La(Fe1-xSix13、La(Fe1-xCoxSiy13、La(Fe1-xSix13y、Mn(As0.9Sb0.1)等を用いることができる。
磁場変調部(24)は、磁気作業物質(23)に付与される磁場の強さを調節する。磁場変調部(24)は、例えば磁場を変調可能な電磁石で構成される。磁場変調部(24)は、磁気作業物質(23)に磁場を印加する、あるいは印加された磁場を強くする第1変調動作と、磁気作業物質(23)に印加された磁場を取り除く、あるいは印加された磁場を弱くする第2変調動作とを行う。
〈分岐流路〉
熱媒体回路(11)には、第1分岐流路(150)と第2分岐流路(160)が接続される。第1分岐流路(150)は、低温側流路(13)に接続される。第2分岐流路(160)は、高温側流路(14)に接続される。
第1分岐流路(150)は、第3分岐管(151)と第1アキュムレータ(152)とを含んでいる。第3分岐管(151)の一端は、低温側流路(13)の第1ポンプ側配管(13a)に接続される。第1アキュムレータ(152)は、第3分岐管(151)の他端に接続される。第1アキュムレータ(152)は、熱媒体が流入/流出可能な容器を構成している。第3分岐管(151)には、第3制御弁(153)が接続される。第3制御弁(153)は、例えば電磁開閉弁で構成される。つまり、第3制御弁(153)は、第1分岐流路(150)を閉じる閉状態と、第1分岐流路(150)を開放する開状態とに切り換えられる。
第2分岐流路(160)は、第4分岐管(161)と第2アキュムレータ(162)とを含んでいる。第4分岐管(161)の一端は、高温側流路(14)の第2ポンプ側配管(14a)に接続される。第2アキュムレータ(162)は、第4分岐管(161)の他端に接続される。第2アキュムレータ(162)は、熱媒体が流入/流出可能な容器を構成している。第4分岐管(161)には、第4制御弁(163)が接続される。第4制御弁(163)は、例えば電磁開閉弁で構成される。つまり、第4制御弁(163)は、第2分岐流路(160)を閉じる閉状態と、第2分岐流路(160)を開放する開状態とに切り換えられる。
〈制御装置〉
磁気冷凍装置(10)は、第3制御弁(153)及び第4制御弁(163)を制御するための制御装置(70)を備えている。制御装置(70)は、マイクロコンピュータと、該マイクロコンピュータを動作させるためのソフトウエアを格納するメモリディバイス(具体的には半導体メモリ)とを用いて構成されている。
本実施形態の制御装置(70)は、第1動作及び第2動作のタイミングに同期して第3制御弁(153)及び第4制御弁(163)を制御する。具体的に、第1動作が実行されると、制御装置(70)は、ポンプ(30)の吐出側の第3制御弁(153)を閉状態とする。加えて、制御装置(70)は、第1動作が実行されるとポンプ(30)の吸入側の第4制御弁(163)を開状態とする。一方、第2動作が実行されると、制御装置(70)は、ポンプ(30)の吐出側の第4制御弁(163)を閉状態とする。加えて、制御装置(70)は、第2動作が実行されるとポンプ(30)の吸入側の第3制御弁(153)を開状態とする(図13を参照、詳細は後述する)。
-磁気冷凍装置の運転動作-
まず、磁気冷凍装置(10)の基本的な運転動作について説明する。磁気冷凍装置(10)は、図11に示す加熱動作と、図12に示す冷却動作とを交互に繰り返し行う。加熱動作と冷却動作とを切り換える周期は1秒程度に設定される。
〈加熱動作〉
加熱動作では、ポンプ(30)が第1動作を行うとともに磁場変調部(24)が第1変調動作を行う。つまり、加熱動作では、ポンプ(30)の第1ポート(35)から熱媒体が吐出される。同時に、磁気作業物質(23)に磁場が印加される、あるいは印加された磁場が強められる。
ポンプ(30)の第1室(33)から低温側流路(13)に熱媒体が吐出されると、低温側流路(13)の熱媒体は磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)の第1接続口(21a)に流入する。第1変調動作中の磁気冷凍ユニット(20)では、磁気作業物質(23)からその周囲へ熱が放出される。このため、温調流路(21)を流れる熱媒体は磁気作業物質(23)によって加熱される。温調流路(21)で加熱された熱媒体は、第2接続口(21b)から高温側流路(14)に流出し、高温側熱交換器(42)を流れる。高温側熱交換器(42)では、高温の熱媒体によって所定の加熱対象(二次冷媒や空気など)が加熱される。高温側流路(14)の熱媒体は、ポンプ(30)の第2ポート(36)から第2室(34)に吸い込まれる。
〈冷却動作〉
冷却動作では、ポンプ(30)が第2動作を行うとともに磁場変調部(24)が第2変調動作を行う。つまり、加熱動作では、ポンプ(30)の第2ポート(36)から熱媒体が吐出されると同時に、磁気作業物質(23)の磁場が取り除かれる、あるいは印加された磁場が弱められる。
ポンプ(30)の第2室(34)から高温側流路(14)に熱媒体が吐出されると、高温側流路(14)の熱媒体は磁気冷凍ユニット(20)の温調流路(21)の第2接続口(21b)に流入する。第2変調動作中の磁気冷凍ユニット(20)では、磁気作業物質(23)がその周囲の熱を奪う。このため、温調流路(21)を流れる熱媒体は磁気作業物質(23)によって冷却される。温調流路(21)で冷却された熱媒体は、第1接続口(21a)から低温側流路(13)に流出し、低温側熱交換器(41)を流れる。低温側熱交換器(41)では、低温の熱媒体によって所定の冷却対象(二次冷媒や空気など)が冷却される。低温側流路(13)の熱媒体は、ポンプ(30)の第1ポート(35)から第1室(33)に吸い込まれる。
〈制御弁の制御動作〉
上述した加熱動作及び冷却動作では、第1分岐流路(150)の第3制御弁(153)、及び第2分岐流路(160)の第4制御弁(163)が適宜制御される。この制御動作について図11~図13を参照しながら詳細に説明する。
実施形態4では、第3制御弁(153)及び第4制御弁(163)が第1動作及び第2動作に同期して制御される。換言すると、第3制御弁(153)及び第4制御弁(163)は加熱動作及び冷却動作に同期して制御される。図13に示すように、第1動作ないし加熱動作の実行中には、第3制御弁(153)が閉状態となり、第4制御弁(163)が開状態となる。第2動作ないし冷却動作の実行中には、第3制御弁(153)が開状態となり、第4制御弁(163)が閉状態となる。
図11に示す加熱動作が実行されると、第3制御弁(153)が閉状態となる。このため、第1動作中のポンプ(30)の第1ポート(35)から吐出された熱媒体は、第1分岐流路(150)を流れない。このため、低温側流路(13)の熱媒体は、第1分岐流路(150)に送られず、温調流路(21)へ供給される。従って、温調流路(21)を流れる熱媒体の流量が減少してしまうことを抑制でき、高温側熱交換器(42)に十分な流量の熱媒体を供給できる。この結果、高温側熱交換器(42)の加熱能力を十分に確保できる。
加熱動作では、第4制御弁(163)が開状態となる。このため、第2アキュムレータ(162)内の熱媒体は、第1動作中のポンプ(30)の第2ポート(36)に吸入される。このため、ポンプ(30)の吸入側(第2ポート(36))側の熱媒体の圧力が、熱媒体の飽和蒸気圧より小さくなることを回避できる。この結果、高温側流路(14)における第2ポート(36)付近において、キャビテーションが発生することを回避できる。
図12に示す冷却動作が実行されると、第4制御弁(163)が閉状態となる。このため、第2動作中のポンプ(30)の第2ポート(36)から吐出された熱媒体は、第2分岐流路(160)を流れない。このため、高温側流路(14)の熱媒体は、第2分岐流路(160)に送られず、温調流路(21)へ供給される。従って、温調流路(21)を流れる熱媒体の流量が減少してしまうことを抑制でき、低温側熱交換器(41)に十分な流量の熱媒体を供給できる。この結果、低温側熱交換器(41)の冷却能力を十分に確保できる。
冷却動作では、第3制御弁(153)が開状態となる。このため、第1アキュムレータ(152)内の熱媒体は、第2動作中のポンプ(30)の第1ポート(35)に吸入される。このため、ポンプ(30)の吸入側(第1ポート(35))側の熱媒体の圧力が、熱媒体の飽和蒸気圧より小さくなることを回避できる。この結果、低温側流路(13)における第1ポート(35)付近において、キャビテーションが発生することを回避できる。
-実施形態4の効果-
上記実施形態4では、第1動作において、第4制御弁(163)を開状態とすることで、ポンプ(30)の吸入側の圧力を調節できる。第2動作において、第3制御弁(153)を開状態とすることでポンプ(30)の吸入側の圧力を調節できる。
磁気冷凍装置において、熱媒体を往復的に搬送する流体搬送機構の両端にそれぞれ分岐流路(アキュムレータを含む)を接続し、2つの動作のそれぞれにおいて流体搬送機構の吸入側の圧力低下を抑制する構成が考えられる。しかし、この構成では、各動作において流体搬送機構から吐出された熱媒体が分岐流路に分流してしまうため、磁気作業物質の周囲を流れる熱媒体の流量が減少し、磁気冷凍装置の性能が低下してしまう。
これに対し、上記実施形態4では、第1動作においてポンプ(30)の吐出側に対応する第1分岐流路(150)の第3制御弁(153)を閉状態とし、第2動作においてポンプ(30)の吐出側に対応する第2分岐流路(160)の第4制御弁(163)を閉状態とする。このため、第1動作及び第2動作の双方において、熱媒体が各分岐流路(50,60)に分流してしまうことを回避でき、十分な流量の熱媒体を温調流路(21)へ供給できる。この結果、高温側熱交換器(42)の加熱能力や、低温側熱交換器(41)の冷却能力を十分に確保できる。
上記実施形態4では、第1動作においてポンプ(30)の吸入側に対応する第2分岐流路(160)の第4制御弁(163)を開状態とし、第2動作においてポンプ(30)の吸入側に対応する第1分岐流路(150)の第3制御弁(153)を開状態とする。このため、第1動作及び第2動作の双方において、ポンプ(30)の吸入側の圧力が過剰に低くなるのを抑制でき、ひいてはキャビテーションの発生を回避できる。
特に、第1分岐流路(150)及び第2分岐流路(160)には、ある程度の容積を有するアキュムレータ(52,62)を接続しているため、ポンプ(30)の吸入側の圧力低下を十分に抑制できる。
上記実施形態4では、制御装置(70)が、第1動作及び第2動作に同期して第3制御弁(153)及び第4制御弁(163)の制御を行う。このため、第1動作では、第3制御弁(153)を確実に閉じるとともに、第4制御弁(163)を開放できる。第2動作では、第4制御弁(163)を確実に閉じることともに、第3制御弁(153)を開放できる。
《実施形態5》
図14に示すように、実施形態5に係る磁気冷凍装置(10)の熱媒体回路(11)には、第1圧力センサ(154)と第2圧力センサ(164)とが接続される。
第1圧力センサ(154)は、第1ポンプ側配管(13a)に接続される。つまり、第1圧力センサ(154)は、ポンプ(30)の第1ポート(35)と第1分岐流路(150)の基端との間の圧力(第1圧力(P1))を検出する。第1圧力センサ(154)は、ポンプ(30)と第1分岐流路(150)の基端との間の圧力に相当する圧力を検出できるものであれば、熱媒体回路(11)の他の箇所に設けてもよい。具体的には、例えば第1分岐流路(150)における第3制御弁(153)と低温側流路(13)との間や、低温側流路(13)における低温側熱交換器(41)と第1分岐流路(150)の基端との間に第1圧力センサ(154)を設けてもよい。
第2圧力センサ(164)は、第2ポンプ側配管(14a)に接続される。つまり、第2圧力センサ(164)は、ポンプ(30)の第2ポート(36)と第2分岐流路(160)の基端との間の圧力(第2圧力(P2))を検出する。第2圧力センサ(164)は、ポンプ(30)と第2分岐流路(160)の基端との間の圧力(第2圧力(P2))を検出する。第2圧力センサ(164)は、ポンプ(30)と第2分岐流路(160)の基端との間の圧力を検出できるものであれば、熱媒体回路(11)の他の箇所に設けてもよい。具体的には、例えば第2分岐流路(160)における第4制御弁(163)と高温側流路(14)との間や、高温側流路(14)における高温側熱交換器(42)と第2分岐流路(160)の基端との間に第2圧力センサ(164)を設けてもよい。
実施形態5では、制御装置(70)は、第1圧力センサ(154)で検出した第1圧力(P1)に基づいて第3制御弁(153)を制御する。具体的に、制御装置(70)は、第1圧力(P1)が設定値(Ps)よりも高くなると、第1圧力センサ(154)に対応する第1分岐流路(150)の第3制御弁(153)を閉じる。制御装置(70)は、第1圧力(P1)が設定値(Ps)と同じ、又は設定値(Ps)より低くなると、第1圧力センサ(154)に対応する第1分岐流路(150)の第3制御弁(153)を開放する。つまり、本例では、第3制御弁(153)を閉じる判断に用いられる第1値と、第3制御弁(153)を開放する判断に用いられる第2値とが、同じ設定値(Ps)となる。設定値(Ps)は、熱媒体の飽和蒸気圧に相当し、キャビテーションの発生し得る下限の圧力といえる。
同様に、制御装置(70)は、第2圧力センサ(164)で検出した第2圧力(P2)に基づいて第4制御弁(163)を制御する。具体的に、制御装置(70)は、第2圧力(P2)が設定値(Ps)よりも高くなると、第2圧力センサ(164)に対応する第2分岐流路(160)の第4制御弁(163)を閉じる。制御装置(70)は、第2圧力(P2)が設定値(Ps)と同じ、又は設定値(Ps)より低くなると、第2圧力センサ(164)に対応する第2分岐流路(160)の第4制御弁(163)を開放する。つまり、本例では、第4制御弁(163)を閉じる判断に用いられる第1値と、第4制御弁(163)を開放する判断に用いられる第2値とが、同じ設定値(Ps)となる。加えて、第3制御弁(153)の制御に用いられる設定値(Ps)と、第4制御弁(163)の制御に用いられる設定値(Ps)も互いに等しい。設定値(Ps)は、熱媒体の飽和蒸気圧に相当し、キャビテーションの発生し得る下限の圧力といえる。なお、設定値(Ps)は、飽和蒸気圧よりもやや高い値に設定されてもよい。
図15に示すように、加熱動作では、ポンプ(30)の第1ポート(35)から熱媒体が吐出されるため、第1ポンプ側配管(13a)の圧力(第1ポート(35)側の圧力)は比較的高くなる。このため、第1圧力センサ(154)で検出した第1圧力(P1)は、設定値(Ps)より高くなる。従って、第3制御弁(153)は閉状態となる。この結果、ポンプ(30)の第1ポート(35)から吐出された熱媒体が、第1分岐流路(150)に分流することを回避できる。
一方、加熱動作では、ポンプ(30)の第2ポート(36)に熱媒体が吸い込まれるため、第2ポンプ側配管(14a)の圧力(第2ポート(36)側の圧力)は比較的低くなる。第2圧力(P2)が設定値(Ps)以下になると、第4制御弁(163)が開状態となる。この結果、第2アキュムレータ(162)の熱媒体が第2ポート(36)に吸い込まれるため、図15の破線にて模式的に示すように、第2ポート(36)側の圧力が設定値(Ps)(即ち、飽和蒸気圧)を下回ることを回避できる。
冷却動作では、ポンプ(30)の第2ポート(36)から熱媒体が吐出されるため、第2ポンプ側配管(14a)の圧力(第2ポート(36)側の圧力)は比較的高くなる。このため、第2圧力センサ(164)で検出した第2圧力(P2)は、設定値(Ps)より高くなる。従って、第4制御弁(163)は閉状態となる。この結果、ポンプ(30)の第2ポート(36)から吐出された熱媒体が、第2分岐流路(160)に分流することを回避できる。
一方、冷却動作では、ポンプ(30)の第1ポート(35)に熱媒体が吸い込まれるため、第1ポンプ側配管(13a)の圧力(第1ポート(35)側の圧力)は比較的低くなる。第1圧力(P1)が設定値(Ps)以下になると、第3制御弁(153)が開状態となる。この結果、第1アキュムレータ(152)の熱媒体が第1ポート(35)に吸い込まれるため、図15の破線にて模式的に示すように、第1ポート(35)側の圧力が設定値(Ps)(即ち、飽和蒸気圧)を下回ることを回避できる。
以上のように、実施形態5では、ポンプ(30)の吐出圧を利用して吐出側の制御弁(53)を閉じる判定を行うため、ポンプ(30)の吐出側の熱媒体が分岐流路(50,60)に分流してしまうことを確実に回避できる。
また、実施形態5では、ポンプ(30)の吸入圧が飽和蒸気圧以下になると、制御弁(53,63)を開放するため、キャビテーションの発生を確実に抑制できる。
《実施形態6》
実施形態6は、実施形態5と制御装置(70)の構成が異なる。実施形態6の制御装置(70)には、第1設定値(Ps1)と第2設定値(Ps2)とが設定される。第1設定値(Ps1)は、第3制御弁(153)及び第4制御弁(163)を閉じる判定を行うための第1値である。第2設定値(Ps2)は、第3制御弁(153)及び第4制御弁(163)を開ける判定を行うための第2値である。第1設定値(Ps1)は、第2設定値(Ps2)よりも所定値だけ大きい値に設定される。
図16に示すように、制御装置(70)は、第1圧力センサ(154)で検出した第1圧力(P1)が第1設定値(Ps1)より高くなると、第1圧力センサ(154)に対応する第3制御弁(153)を閉じる。制御装置(70)は、第1圧力(P1)が第2設定値(Ps2)と同じ、又は第2設定値(Ps2)よりも低くなると、第1圧力センサ(154)に対応する第4制御弁(163)を開放する。制御装置(70)は、第2圧力センサ(164)で検出した第2圧力(P2)が第1設定値(Ps1)より高くなると、第2圧力センサ(164)に対応する第4制御弁(163)を閉じる。制御装置(70)は、第2圧力(P2)が第2設定値(Ps2)と同じ、又は第2設定値(Ps2)よりも低くなると、第2圧力センサ(164)に対応する第4制御弁(163)を開放する。
以上のように、実施形態6では、各制御弁(53,63)の開閉制御を行うための設定値にヒステリシスが設けられる。このため、圧力センサ(54,64)の誤検知や、わずかな圧力変動などに起因して、制御弁(53,63)の開閉動作が繰り返される、いわゆるチャタリングを抑制できる。
《実施形態7》
図17に示すように、実施形態7に係る磁気冷凍装置(10)の熱媒体回路(11)には、上記実施形態5と同様の熱媒体回路(11)において、第1温度センサ(155)と第2温度センサ(165)とが接続される。
第1温度センサ(155)は、第1ポンプ側配管(13a)に接続される。つまり、第1温度センサ(155)は、ポンプ(30)の第1ポート(35)と第1分岐流路(150)の基端との間の温度(第1温度(T1))を検出する。第1温度センサ(155)は、ポンプ(30)と第1分岐流路(150)の基端との間の温度に相当する温度を検出できるものであれば、熱媒体回路(11)の他の箇所に設けてもよい。具体的には、例えば第1分岐流路(150)における第3制御弁(153)と低温側流路(13)との間や、低温側流路(13)における低温側熱交換器(41)と第1分岐流路(150)の基端との間に第1温度センサ(155)を設けてもよい。
第2温度センサ(165)は、第2ポンプ側配管(14a)に接続される。つまり、第2温度センサ(165)は、ポンプ(30)の第2ポート(36)と第2分岐流路(160)の基端との間の温度(第2温度(T2))を検出する。第2温度センサ(165)は、ポンプ(30)と第2分岐流路(160)の基端との間の温度に相当する温度を検出できるものであれば、熱媒体回路(11)の他の箇所に設けてもよい。具体的には、例えば第2分岐流路(160)における第4制御弁(163)と低温側流路(13)との間や、低温側流路(13)における低温側熱交換器(41)と第2分岐流路(160)の基端との間に第2温度センサ(165)を設けてもよい。
実施形態7の制御装置(70)は、上記実施形態5のように、第1圧力(P1)と設定値(Ps)とを比較して第3制御弁(153)を制御する際、第1温度センサ(155)で検出した第1温度(T1)に基づいて設定値(Ps)を補正する。つまり、熱媒体の飽和蒸気圧は温度によって変化するため、この温度に基づき設定値(Ps)を補正し、厳密な飽和蒸気圧を求める。これにより、冷却動作において、ポンプ(30)の吸入側の圧力が飽和蒸気圧を下回ってしまうことを確実に回避できる。
同様に、実施形態7の制御装置(70)は、第2圧力(P2)と設定値(Ps)とを比較して第4制御弁(163)を制御する際、第2温度センサ(165)で検出した第2温度(T2)に基づいて設定値(Ps)を補正する。これにより、加熱動作において、ポンプ(30)の吸入側の圧力が飽和蒸気圧を下回ってしまうことを確実に回避できる。
このような温度に基づく補正は、実施形態6の制御動作に採用してもよい。
《実施形態8》
図18に示すように、実施形態8は、実施形態4の熱媒体回路(11)において、熱媒体をアキュムレータ(52,62)に戻すための戻り回路(80,90)が接続される。具体的には、熱媒体回路(11)には、第1アキュムレータ(152)ないし低温側流路(13)に対応する第1戻り回路(80)と、第2アキュムレータ(162)ないし高温側流路(14)に対応する第2戻り回路(90)とが接続される。第1戻り回路(80)は、第1戻し配管(81)と、低温側逆止弁(82)と、第1流路抵抗部(83)とを有する。第2戻り回路(90)は、第2戻し配管(91)と、高温側逆止弁(92)と、第2流路抵抗部(93)とを有する。
第1戻し配管(81)の一端は、低温側流路(13)における低温側熱交換器(41)とポンプ(30)の第1ポート(35)との間に接続される。第1戻し配管(81)の他端は、第1アキュムレータ(152)に接続される。第1戻し配管(81)には、その一端から他端に向かって順に、低温側逆止弁(82)、第1流路抵抗部(83)が接続される。つまり、第1流路抵抗部(83)は、第1アキュムレータ(152)と低温側逆止弁(82)との間に接続される。低温側逆止弁(82)は、低温側流路(13)から第1アキュムレータ(152)への熱媒体の流れを許容し、その逆の熱媒体の流れを禁止する。第1流路抵抗部(83)は、第1戻し配管(81)よりも小径の流路を形成する細管により構成される。
第2戻し配管(91)の一端は、高温側流路(14)における高温側熱交換器(42)とポンプ(30)の第2ポート(36)との間に接続される。第2戻し配管(91)の他端は、第2アキュムレータ(162)に接続される。第2戻し配管(91)には、その一端から他端に向かって順に、高温側逆止弁(92)、第2流路抵抗部(93)が接続される。つまり、第2流路抵抗部(93)は、第2アキュムレータ(162)と高温側逆止弁(92)との間に接続される。高温側逆止弁(92)は、高温側流路(14)から第2アキュムレータ(162)への熱媒体の流れを許容し、その逆の熱媒体の流れを禁止する。第2流路抵抗部(93)は、第2戻し配管(91)よりも小径の流路を形成する細管により構成される。
実施形態8では、第1アキュムレータ(152)の内部の熱媒体の量が過剰に少なくなり、第1アキュムレータ(152)の内圧が低下した場合に、低温側流路(13)の熱媒体を第1戻り回路(80)を介して第1アキュムレータ(152)へ送ることができる。つまり、第1アキュムレータ(152)の内圧が低温側流路(13)の内圧よりも小さくなると、両者の差圧により、低温側流路(13)の熱媒体が第1戻し配管(81)に流入する。第1戻し配管(81)の熱媒体は、低温側逆止弁(82)、第1流路抵抗部(83)を順に通過し、第1アキュムレータ(152)に流入する。この結果、第1アキュムレータ(152)に熱媒体を補充できる。
同様に、第2アキュムレータ(162)の内部の熱媒体の量が過剰に少なくなり、第2アキュムレータ(162)の内圧が低下した場合に、高温側流路(14)の熱媒体を第2戻り回路(90)を介して第2アキュムレータ(162)へ送ることができる。つまり、第2アキュムレータ(162)の内圧が高温側流路(14)の内圧よりも小さくなると、両者の差圧により、高温側流路(14)の熱媒体が第2戻し配管(91)に流入する。第2戻し配管(91)の熱媒体は、高温側逆止弁(92)、第2流路抵抗部(93)を順に通過し、第2アキュムレータ(162)に流入する。この結果、第2アキュムレータ(162)に熱媒体を補充できる。
実施形態8に係る戻し回路(80,90)を実施形態5~7に採用することもできる。また、戻し回路(80,90)において、低温側逆止弁(82)及び高温側逆止弁(92)のいずれか一方、又は両方を省略してもよい。
-実施形態の変形例-
上述した各実施形態においては、次のような変形例の構成を採用してもよい。なお、以下には、実施形態4に変形例の構成を採用したものを例示する。
〈変形例5〉
図19に示す変形例5は、1つの磁気冷凍ユニット(20)のベッド(22)に2つの温調流路(加熱流路(25)及び冷却流路(26))が形成される。加熱流路(25)は、加熱動作において高温側熱交換器(42)に搬送される熱媒体が流れる。冷却流路(26)は、冷却動作において低温側熱交換器(41)に搬送される熱媒体が流れる。
加熱流路(25)の流入端は、低温側バイパス流路(15)を介して第1ポンプ側配管(13a)と繋がっている。低温側バイパス流路(15)には、第1逆止弁(43)が接続される。第1逆止弁(43)は、低温側バイパス流路(15)において加熱流路(25)へ向かう熱媒体の流れのみを許容し、その逆の流れを禁止する。
加熱流路(25)の流出端は、第2磁気側配管(14b)を介して高温側熱交換器(42)と繋がっている。第2磁気側配管(14b)には、第2逆止弁(44)が接続される。第2逆止弁(44)は、第2磁気側配管(14b)において、高温側熱交換器(42)に向かう熱媒体の流れのみを許容し、その逆の流れを禁止する。
冷却流路(26)の流入端は、高温側バイパス流路(16)を介して第2ポンプ側配管(14a)と繋がっている。高温側バイパス流路(16)には、第3逆止弁(45)が接続される。第3逆止弁(45)は、高温側バイパス流路(16)において冷却流路(26)へ向かう熱媒体の流れのみを許容し、その逆の流れを禁止する。
冷却流路(26)の流出端は、第1磁気側配管(13b)を介して低温側熱交換器(41)と繋がっている。第1磁気側配管(13b)には、第4逆止弁(46)が接続される。第4逆止弁(46)は、第1磁気側配管(13b)において、低温側熱交換器(41)に向かう熱媒体の流れのみを許容し、その逆の流れを禁止する。
変形例5の加熱動作では、第1動作中のポンプ(30)によって搬送される熱媒体が、低温側バイパス流路(15)を通過した後、加熱流路(25)を流れる。加熱流路(25)では、磁気作業物質(23)によって熱媒体が加熱される。加熱された熱媒体は、高温側熱交換器(42)へ搬送され、加熱対象の加熱に利用される。高温側流路(14)の熱媒体は、ポンプ(30)の第2ポート(36)に吸い込まれる。
変形例5の加熱動作においても、第3制御弁(153)を閉状態とすることで、第1分岐流路(150)への熱媒体の分流を回避できる。また、第4制御弁(163)を開状態とすることで、ポンプ(30)の第2ポート(36)側でのキャビテーションの発生を抑制できる。
変形例5の冷却動作では、第2動作中のポンプ(30)によって搬送される熱媒体が、高温側バイパス流路(16)を通過した後、冷却流路(26)を流れる。冷却流路(26)では、磁気作業物質(23)によって熱媒体が冷却される。冷却された熱媒体は、低温側熱交換器(41)へ搬送され、冷却対象の冷却に利用される。低温側流路(13)の熱媒体は、ポンプ(30)の第1ポート(35)に吸い込まれる。
変形例5の冷却動作においても、第4制御弁(163)を閉状態とすることで、第2分岐流路(160)への熱媒体の分流を回避できる。また、第3制御弁(153)を開状態とすることで、ポンプ(30)の第1ポート(35)側でのキャビテーションの発生を抑制できる。
〈変形例6〉
図20に示す変形例6は、変形例5と同様の熱媒体回路(11)において、複数(本例では2つ)の磁気冷凍ユニット(20)を並列に接続したものである。従って、加熱動作では、低温側流路(13)の熱媒体が、2つの磁気冷凍ユニット(20)の加熱流路(25)でそれぞれ加熱された後、高温側熱交換器(42)へ搬送される。冷却動作では、高温側流路(14)の熱媒体が、2つの磁気冷凍ユニット(20)の冷却流路(26)でそれぞれ冷却された後、低温側熱交換器(41)へ搬送される。
変形例6の加熱動作においても、第3制御弁(153)を閉状態とすることで、第1分岐流路(150)への熱媒体の分流を回避できる。また、第4制御弁(163)を開状態とすることで、ポンプ(30)の第2ポート(36)側でのキャビテーションの発生を抑制できる。
変形例6の冷却動作においても、第4制御弁(163)を閉状態とすることで、第2分岐流路(160)への熱媒体の分流を回避できる。また、第3制御弁(153)を開状態とすることで、ポンプ(30)の第1ポート(35)側でのキャビテーションの発生を抑制できる。
〈変形例7〉
図21に示す変形例7は、変形例5と同様の熱媒体回路(11)において、複数(本例では2つ)の磁気冷凍ユニット(20)を直列に接続したものである。従って、加熱動作では、低温側流路(13)の熱媒体が、各磁気冷凍ユニット(20)の各加熱流路(25)で順に加熱された後、高温側熱交換器(42)へ搬送される。冷却動作では、高温側流路(14)の熱媒体が、各磁気冷凍ユニット(20)の各冷却流路(26)で順に冷却された後、低温側熱交換器(41)へ搬送される。
変形例7の加熱動作においても、第3制御弁(153)を閉状態とすることで、第1分岐流路(150)への熱媒体の分流を回避できる。また、第4制御弁(163)を開状態とすることで、ポンプ(30)の第2ポート(36)側でのキャビテーションの発生を抑制できる。
変形例7の冷却動作においても、第4制御弁(163)を閉状態とすることで、第2分岐流路(160)への熱媒体の分流を回避できる。また、第3制御弁(153)を開状態とすることで、ポンプ(30)の第1ポート(35)側でのキャビテーションの発生を抑制できる。
《その他の実施形態》
上記実施形態や各変形例においては、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態の流体搬送機構は、往復式のピストンポンプである。しかし、流体搬送機構は、これに限らず、第1動作と第2動作とを交互に行うものであれば如何なる構成であってもよい。例えば一過式のポンプと、熱媒体の流れを切り換える流路切換機構との組み合わせにより流体搬送機構を構成することもできる。
上記実施形態の中間流路(51)(分岐流路(50))は、第1ポンプ側配管(13a)と第2ポンプ側配管(14a)との間に接続される。しかし、中間流路(51)は、例えば第1磁気側配管(13b)と第2磁気側配管(14b)との間に接続されてもよい。
例えば図22に示すように、一過式ポンプ(30a)と、熱媒体の流れを切り換える流路切換機構(37)との組み合わせにより流体搬送機構(30)を構成することもできる。流路切換機構(37)は、第1動作において第1状態(図22の実線で示す状態)となり、第2動作において第2状態(図22の破線で示す状態)となる。第1状態の流路切換機構(37)は、一過式ポンプ(30a)の吐出側と低温側流路(13)とを連通させると同時に一過式ポンプ(30a)の吸入側と高温側流路(14)とを連通させる。第2状態の流路切換機構(37)は、一過式ポンプ(30a)の吐出側と高温側流路(14)とを連通させると同時に一過式ポンプ(30a)の吸入側と低温側流路(13)とを連通させる。
第1動作において第3制御弁(153)を必ずしも全閉状態としなくてもよく、例えば第3制御弁(153)の開度を小さくし、第1分岐流路(150)に流入する熱媒体の流量を減らすようにしてもよい。同様に、第2動作において第4制御弁(163)を必ずしも全閉状態としなくてもよく、例えば第4制御弁(163)の開度を小さくし、第2分岐流路(160)に流入する熱媒体の流量を減らすようにしてもよい。
以上、実施形態および変形例を説明したが、特許請求の範囲の趣旨および範囲から逸脱することなく、形態や詳細の多様な変更が可能なことが理解されるであろう。また、以上の実施形態および変形例は、本開示の対象の機能を損なわない限り、適宜組み合わせたり、置換したりしてもよい。
以上に述べた「第1」、「第2」、「第3」…という記載は、これらの記載が付与された語句を区別するために用いられており、その語句の数や順序までも限定するものではない。
以上説明したように、本開示は、磁気冷凍装置について有用である。
10 磁気冷凍装置
12 主流路
13 低温側流路(第1流路)
14 高温側流路(第2流路)
20 磁気冷凍ユニット(磁気冷凍部)
21 温調流路(流路)
22 ケース(ベッド)
23 磁気作業物質
24 磁場変調部
25 加熱流路(流路)
26 冷却流路(流路)
30 ポンプ(流体搬送機構)
41 低温側熱交換器
42 高温側熱交換器
50 分岐流路
51 中間流路
52 第1分岐管
53 第2分岐管
55 シリンダ
56 仕切部材
57 第1内部流路
58 第2内部流路
60 制御弁(流路抵抗調節部)
61 第1リザーバ
62 第2リザーバ
63 第1制御弁(流路抵抗調節部)
64 第2制御弁(流路抵抗調節部)
70 制御装置
150 第1分岐流路
151 第3分岐管
152 第1アキュムレータ
153 第3制御弁
154 第1圧力センサ
155 第1温度センサ
160 第2分岐流路
161 第4分岐管
162 第2アキュムレータ
163 第4制御弁
164 第2圧力センサ
165 第2温度センサ

Claims (13)

  1. 熱媒体が流れる主流路(12)と、
    磁気作業物質(23)と、前記主流路(12)に接続するとともに前記磁気作業物質(23)が配置される流路(21,25,26)を形成するケース(22)と、該磁気作業物質(23)に磁場変動を付与する磁場変調部(24)とを有する磁気冷凍部(20)と、
    前記主流路(12)に接続されるとともに、該主流路(12)の熱媒体を第1方向に搬送する第1動作と、該熱媒体を前記第1方向と逆向きの第2方向に搬送する第2動作とを交互に行う流体搬送機構(30)とを備え、
    前記主流路(12)は、前記磁気冷凍部(20)と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する少なくとも1つの分岐流路(50,150,160)を含み、
    前記分岐流路(50,150,160)に接続される制御弁(60,63,64,153,163)をさらに備え
    前記分岐流路(50)は、前記主流路(12)に接続する一端を有する分岐管(52,53)と、該分岐管(52,53)の他端に接続するリザーバ(61,62)とを含み
    前記第1動作または前記第2動作の少なくとも一方において、熱媒体が搬送される側に接続される分岐管(52,53)の制御弁(63,64)の開度を制御することで前記磁気冷凍部(20)を流れる熱媒体の流量を調節する制御部(60)を備える
    ことを特徴とする磁気冷凍装置。
  2. 熱媒体が流れる主流路(12)と、
    磁気作業物質(23)と、前記主流路(12)に接続するとともに前記磁気作業物質(23)が配置される流路(21,25,26)を形成するケース(22)と、該磁気作業物質(23)に磁場変動を付与する磁場変調部(24)とを有する磁気冷凍部(20)と、
    前記主流路(12)に接続されるとともに、該主流路(12)の熱媒体を第1方向に搬送する第1動作と、該熱媒体を前記第1方向と逆向きの第2方向に搬送する第2動作とを交互に行う流体搬送機構(30)とを備え、
    前記主流路(12)は、前記磁気冷凍部(20)と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する少なくとも1つの分岐流路(50,150,160)を含み、
    前記分岐流路(50,150,160)に接続される制御弁(60,63,64,153,163)をさらに備え、
    前記主流路(12)は、
    前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の一端と前記流体搬送機構(30)との間に形成される第1流路(13)と、
    前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の他端と前記流体搬送機構(30)との間に形成される第2流路(14)とを含み、
    前記分岐流路(50)は、前記第1流路(13)と前記第2流路(14)との間に接続される中間流路(51)を含み、
    前記中間流路(51)は、前記第1流路(13)と前記第2流路(14)とを連通させ、
    前記中間流路(51)の内部容積は、前記流体搬送機構(30)の1回の前記動作の吐出量よりも大きいことを特徴とする磁気冷凍装置。
  3. 熱媒体が流れる主流路(12)と、
    磁気作業物質(23)と、前記主流路(12)に接続するとともに前記磁気作業物質(23)が配置される流路(21,25,26)を形成するケース(22)と、該磁気作業物質(23)に磁場変動を付与する磁場変調部(24)とを有する磁気冷凍部(20)と、
    前記主流路(12)に接続されるとともに、該主流路(12)の熱媒体を第1方向に搬送する第1動作と、該熱媒体を前記第1方向と逆向きの第2方向に搬送する第2動作とを交互に行う流体搬送機構(30)とを備え、
    前記主流路(12)は、前記磁気冷凍部(20)と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する少なくとも1つの分岐流路(50,150,160)を含み、
    前記分岐流路(50,150,160)に接続される制御弁(60,63,64,153,163)をさらに備え、
    前記主流路(12)は、
    前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の一端と前記流体搬送機構(30)との間に形成される第1流路(13)と、
    前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の他端と前記流体搬送機構(30)との間に形成される第2流路(14)とを含み、
    前記分岐流路(50)は、前記第1流路(13)と前記第2流路(14)との間に接続される中間流路(51)を含み、
    前記中間流路(51)には、前記第1流路(13)と前記第2流路(14)とを連通させるシリンダ(55)が設けられ、
    前記シリンダ(55)の内部に進退可能に設けられるとともに、該シリンダ(55)の内部を2つの内部流路(57,58)に仕切る仕切部材(56)を備えていることを特徴とする磁気冷凍装置。
  4. 請求項3において、
    前記シリンダ(55)の1つの内部流路(57,58)の最大容積は、前記流体搬送機構(30)の1回の前記動作の吐出量よりも大きいことを特徴とする磁気冷凍装置。
  5. 請求項1において、
    前記リザーバ(61,62)の容積は、前記流体搬送機構(30)の1回の前記動作の吐出量の2倍よりも大きいことを特徴とする磁気冷凍装置。
  6. 熱媒体が流れる主流路(12)と、
    磁気作業物質(23)と、前記主流路(12)に接続するとともに前記磁気作業物質(23)が配置される流路(21,25,26)を形成するケース(22)と、該磁気作業物質(23)に磁場変動を付与する磁場変調部(24)とを有する磁気冷凍部(20)と、
    前記主流路(12)に接続されるとともに、該主流路(12)の熱媒体を第1方向に搬送する第1動作と、該熱媒体を前記第1方向と逆向きの第2方向に搬送する第2動作とを交互に行う流体搬送機構(30)とを備え、
    前記主流路(12)は、前記磁気冷凍部(20)と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する少なくとも1つの分岐流路(50,150,160)を含み、
    前記分岐流路(50,150,160)に接続される制御弁(60,63,64,153,163)をさらに備え、
    前記主流路(12)は、
    前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の一端と前記流体搬送機構(30)との間に形成される第1流路(13)と、
    前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の他端と前記流体搬送機構(30)との間に形成される第2流路(14)とを含み、
    前記分岐流路(50)は、前記第1流路(13)と前記第2流路(14)との間に接続される中間流路(51)を含み、
    前記第1流路(13)に接続され、前記磁気冷凍部(20)で冷却された熱媒体が搬送される低温側熱交換器(41)と、
    前記第2流路(14)に接続され、前記磁気冷凍部(20)で加熱された熱媒体が搬送される高温側熱交換器(42)と、
    前記中間流路(51)のうち前記第1流路(13)よりも前記第2流路(14)に近い位置に接続される制御弁(60)とを備えることを特徴とする磁気冷凍装置。
  7. 請求項2乃至4のいずれか1つにおいて、
    前記第1流路(13)に接続され、前記磁気冷凍部(20)で冷却された熱媒体が搬送される低温側熱交換器(41)と、
    前記第2流路(14)に接続され、前記磁気冷凍部(20)で加熱された熱媒体が搬送される高温側熱交換器(42)と、
    前記中間流路(51)のうち前記第1流路(13)よりも前記第2流路(14)に近い位置に接続される制御弁(60)とを備えることを特徴とする磁気冷凍装置。
  8. 請求項2乃至4のいずれか1つにおいて、
    前記第1流路(13)に接続され、前記ケース(22)で冷却された熱媒体が搬送される低温側熱交換器(41)と、
    前記第2流路(14)に接続され、前記ケース(22)で加熱された熱媒体が搬送される高温側熱交換器(42)とを備え、
    前記中間流路(51)の一端は、前記第1流路(13)における前記流体搬送機構(30)と前記低温側熱交換器(41)との間に接続され、
    前記中間流路(51)の他端は、前記第2流路(14)における前記流体搬送機構(30)と前記高温側熱交換器(42)との間に接続されることを特徴とする磁気冷凍装置。
  9. 熱媒体が流れる主流路(12)と、
    磁気作業物質(23)と、前記主流路(12)に接続するとともに前記磁気作業物質(23)が配置される流路(21,25,26)を形成するケース(22)と、該磁気作業物質(23)に磁場変動を付与する磁場変調部(24)とを有する磁気冷凍部(20)と、
    前記主流路(12)に接続されるとともに、該主流路(12)の熱媒体を第1方向に搬送する第1動作と、該熱媒体を前記第1方向と逆向きの第2方向に搬送する第2動作とを交互に行う流体搬送機構(30)とを備え、
    前記主流路(12)は、前記磁気冷凍部(20)と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する少なくとも1つの分岐流路(50,150,160)を含み、
    前記分岐流路(50,150,160)に接続される制御弁(60,63,64,153,163)をさらに備え、
    前記主流路(12)には、前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の一端と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する第1の分岐流路(150)と、前記磁気冷凍部(20)の前記流路(21,25,26)の他端と前記流体搬送機構(30)との間から分岐する第2の分岐流路(160)とが接続され、
    前記2つの分岐流路(150,160)には、それぞれ制御弁(153,163)が接続され、
    前記流体搬送機構(30)の吐出側の制御弁(153,163)を閉じる制御装置(70)を備え、
    前記主流路(12)には、前記第1の分岐流路(150)と流体搬送機構(30)との間の圧力に相当する圧力を検出する第1の圧力センサ(154)と、前記第2の分岐流路(160)と前記流体搬送機構(30)との間の圧力に相当する圧力を検出する第2の圧力センサ(164)とが接続され、
    前記制御装置(70)は、前記圧力センサ(154,164)の圧力が第1値より高くなると、該圧力センサ(154,164)に対応する分岐流路(150,160)の制御弁(153,163)を閉じることを特徴とする磁気冷凍装置。
  10. 請求項において、
    前記2つの分岐流路(150,160)の各々は、前記主流路(12)に接続する一端を有する分岐管(151,161)と、該分岐管(151,161)の他端に接続されるアキュムレータ(152,162)とを含むことを特徴とする磁気冷凍装置。
  11. 請求項または10において、
    前記制御装置(70)は、前記圧力センサ(154,164)の圧力が第2値より低くなると、前記圧力センサ(154,164)に対応する分岐流路(150,160)の制御弁(153,163)を開けることを特徴とする磁気冷凍装置。
  12. 請求項1において、
    前記第1値が前記第2値よりも大きいことを特徴とする磁気冷凍装置。
  13. 請求項11又は12において、
    前記主流路(12)には、前記第1の分岐流路(150)と流体搬送機構(30)との間の温度に相当する温度を検出する第1の温度センサ(155)と、前記第2の分岐流路(160)と前記流体搬送機構(30)との間の温度に相当する温度を検出する第2の温度センサ(165)とが接続され、
    前記制御装置(70)は、前記温度センサ(155,156)の検出温度に基づいて前記第2値を補正することを特徴とする磁気冷凍装置。
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